説明

画像形成装置、画像形成方法、及び集積回路

【課題】同一ページの作像において版ごとに異なる解像度の画像データをコントローラで変倍してコントローラメモリに書き戻すことなく、プロッタエンジンに適した解像度に変換する。
【解決手段】入力される異なる解像度の画像データを用いて作像する画像形成装置において、前記異なる解像度の画像データを記憶し、前記画像データに対する画像フォーマット情報を通知するコントローラ部と、前記コントローラ部から通知された画像フォーマット情報に基づいて、前記コントローラ部から取得した前記異なる解像度の画像データを、同一の解像度に変換する解像度変換部と、前記解像度変換部により同一の解像度に変換された画像データを用いて作像する画像形成部とを有することにより上記課題を解決する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、画像形成方法、及び集積回路に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カラー画像を形成する画像形成装置では、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)といった通常色の画像形成用トナーに加えて、出力画像に光沢感を出すために塗布される透明色トナーや、地紋画像等に用いられる背景画像専用トナー等が備えられている。
【0003】
ここで、透明色トナーや背景画像専用トナーを利用してカラー画像を形成する場合、透明色画像や地紋画像のビデオデータは、通常色画像のビデオデータに比べて高解像度が要求されない場合が多い。すなわち、透明色画像や地紋画像のビデオデータが、プロッタ画像処理部等にビデオデータを転送するコントローラ部において、メモリの節約や転送性能の向上のため、通常色画像のビデオデータと異なる低解像度のまま用意される場合である。
【0004】
例えば、コントローラ部において、通常色画像が600dpiの画像データで用意されているのに対して、地紋画像は300dpiの画像データ、透明色画像は200dpiの画像データとして用意されている場合等である。なお、上述した状況に対応するため、複数の光走査装置を備える画像形成装置において、一部の光走査装置とその他の光走査装置とを異なる解像度で動作させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、従来の画像形成装置が備える光走査装置において、ビーム偏向手段としてのポリゴンミラーの1つに、全版(トナーごとに作成されるCMYKの各版及び透明版等)のビームを入射して偏向走査する構成の場合には、全版の走査周期が同一となり、ライン周期は同一となる。そのため、全版は同一(共通)の解像度で画像が形成される。また、光走査装置を駆動させるプロッタエンジンは、全版を同一の解像度によって動作させる。
【0006】
例えば、コントローラ部のメモリに、地紋画像が300dpiの画像データ、透明色画像が200dpiの画像データが用意されている場合には、これらの画像データをメモリから読み出し、コントローラ部の変倍部等により2倍又は3倍の処理を行ってメモリに書き戻す。この処理により、それぞれを600dpiの画像データに変換して、全版を同一の解像度にして用いる。
【0007】
しかしながら、上述の処理を行う場合には、コントローラ部における処理データ量が増大となり、必要となるメモリ量も増大となってしまう。また、上述の処理を行ったビデオデータをコントローラ部からプロッタ画像処理部に転送する場合には、データ転送帯域不足から処理性能が低下する要因ともなり得る。
【0008】
また、通常色画像と地紋画像との合成をプロッタ画像処理部で行う際に、上述したコントローラ部のメモリの各画像データの解像度が異なっている場合には、合成前に解像度を合わせる必要がある。したがって、例えばコントローラ部において解像度を合わせる場合には、上述のように、コントローラ部における処理データ量の増大からメモリを増大させる必要が生じ、データ転送帯域不足から処理性能が低下する要因になり得る。
【0009】
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、同一ページの作像において版ごとに異なる解像度の画像データをコントローラで変倍してコントローラメモリに書き戻すことなく、プロッタエンジンに適した解像度に変換する画像形成装置、画像形成方法、及び集積回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、上記目的を達成するために、入力される異なる解像度の画像データを用いて作像する画像形成装置において、前記異なる解像度の画像データを記憶し、前記画像データに対する画像フォーマット情報を通知するコントローラ部と、前記コントローラ部から通知された画像フォーマット情報に基づいて、前記コントローラ部から取得した前記異なる解像度の画像データを、同一の解像度に変換する解像度変換部と、前記解像度変換部により同一の解像度に変換された画像データを用いて作像する画像形成部とを有することを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上述した画像形成装置により実行される画像形成方法において、前記コントローラ部により、前記異なる解像度の画像データを記憶し、前記画像データに対する画像フォーマット情報を通知する通知手順と、前記解像度変換部により、前記通知手順により通知された画像フォーマット情報に基づいて、前記コントローラ部から取得した前記異なる解像度の画像データを、同一の解像度に変換する解像度変換手順と、前記画像形成部により、前記解像度変換手順により同一の解像度に変換された画像データを用いて作像する画像形成手順とを有することを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、入力される異なる解像度の画像データを用いて作像する画像形成装置に設けられる集積回路において、前記異なる解像度の画像データを記憶し、前記画像データに対する画像フォーマット情報を通知するコントローラ部と、前記コントローラ部から通知された画像フォーマット情報に基づいて、前記コントローラ部から取得した前記異なる解像度の画像データを、同一の解像度に変換する解像度変換部とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、同一ページの作像において版ごとに異なる解像度の画像データをコントローラで変倍してコントローラメモリに書き戻すことなく、プロッタエンジンに適した解像度に変換することを可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】第1実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【図2】図1に示す画像形成装置の光学系の一部と作像部の一部を示す図である。
【図3】第1実施形態に係る画像形成装置の具体的な機能構成を示す図である。
【図4】第1実施形態に係る解像度変換部の構成例を示す図である。
【図5】等倍率におけるライト及びリードの制御タイミングを説明するための図である。
【図6】2倍密におけるライト及びリードの制御タイミングを説明するための図である。
【図7】第2実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示す図である。
【図8】スムージング回路を備えた解像度変換部の構成例を示す図である。
【図9】主副2倍した場合の解像度データを示す図である。
【図10】スムージング処理をした場合の解像度データを示す図である。
【図11】第3実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示す図である。
【図12】第4実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示す図である。
【図13】転写紙が通過する際の時間差を説明するための図である。
【図14】合成部により合成した合成対象版の各作像部における作像時間を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の実施の形態では、複数の作像ステーションを有する画像形成装置において、入力された同一ページの版ごとに異なる解像度の画像データを、コントローラで変倍してコントローラメモリに書き戻すことなく、プロッタエンジンに適した解像度に変換する。これにより、コントローラメモリでは小さいデータ量のまま、作像ステーションにおける画像データの解像度の差異を調整することを可能とする。
【0016】
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0017】
<第1実施形態に係る画像形成装置の概略構成>
図1は、第1実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示している。図1に示すように、第1実施形態に係る画像形成装置1は、コントローラ部10と、プロッタ画像処理部20と、プロッタ制御部30と、画像形成部としてのプロッタエンジン部40とを有するように構成される。
【0018】
コントローラ部10は、画像データ記憶部11を有している。画像データ記憶部11には、例えば透明色トナーにより画像を形成するための透明色画像データ(透明色データ)と、例えば通常用いられる画像形成用トナー(例えば、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)等の基本色等)によりカラー画像を形成するための通常色画像データ(通常色データ:CMYK各版のデータ)等が記憶されている。
【0019】
なお、第1実施形態における透明色データ及び通常色データは、例えば画像形成装置1のプロッタ画像の元となるビデオデータ等であり、ユーザ等からの画像形成指示等により、コントローラ部10からプロッタ画像処理部20に転送される。
【0020】
プロッタ画像処理部20は、例えばコントローラ部10から入力された透明色データと、通常色データとを同一(共通)の解像度に変換することにより、プロッタエンジン部40に適した光源制御信号に変換する。なお、プロッタ画像処理部20の具体的な構成例については後述する。
【0021】
プロッタ制御部30は、例えば透明色光源駆動部31、通常色光源駆動部32等を有するように構成される。透明色光源駆動部31は、入力される光源制御信号にしたがって、プロッタエンジン部40において透明色画像の形成を行う場合に、その対応する光源部(後述する透明色用光源部41)の点灯又は消灯を制御する。
【0022】
通常色光源駆動部32は、入力される光源制御信号にしたがって、プロッタエンジン部40において通常色画像の形成を行う場合に、その対応する光源部(後述する通常色用光源部42)の点灯又は消灯を制御する。
【0023】
プロッタエンジン部40は、透明色用光源部41と、通常色用光源部42と、偏向走査手段としてのポリゴンミラー43と、防塵ガラス44と、fθレンズ45と、通常用いられる画像形成用色トナーを用いて画像を形成する通常色(例えば、CMYK各色)作像ステーション46と、透明色トナーを用いて画像を形成する透明色作像ステーション47と、結像光学素子としてのミラー48と、第1走査レンズ49a及び第2走査レンズ49bとを有するように構成される。
【0024】
プロッタエンジン部40は、上述の光走査装置を駆動させ、プロッタ画像処理部20において作像ステーションごとに必要に応じて解像度が変換された画像データを用いて、上述した通常色作像ステーション46及び透明色作像ステーション47等に作像を行う。
【0025】
ここで、プロッタエンジン部40における作像ステーションへの作像方法について具体的に説明する。まず、図1に示すように、透明色用光源部41、通常色用光源部42から整形出射された光束は、ポリゴンミラー43に入射する。ポリゴンミラー43は、入射された光束を偏向する。
【0026】
上述のように偏向された光束は、防塵ガラス44を通過し、fθレンズ45を透過して等速走査に変換される。また、等速走査された光束は、ミラー48と、第1走査レンズ49a、第2走査レンズ49bを介して通常色作像ステーション46、透明色作像ステーション47の被走査面上に集光され、画像データが作像される。
【0027】
なお、図1に示す実施形態では、透明色データ及び通常色データを用いた例を示しているが、本発明においてはこれに限定されるものではなく、透明色データ及び通常色データの他にも、例えば地紋版データ(背景色データ)等に対応させた上記構成を有しても良い。
【0028】
<光学系の一部及び作像部の一部について>
ここで、図2を用いて、上述した画像形成装置1における光学系の一部及び作像部の一部について詳細に説明する。図2は、図1に示す画像形成装置の光学系の一部及び作像部の一部を示している。
【0029】
なお、図2の例では、例えば光学系として通常色用光源部42とミラー48とを有する露光部50が示されている。また、作像部の一部として通常色のトナー画像が形成されるシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)用の通常色作像ステーション46a〜46dが示されている。
【0030】
図2に示す画像形成装置1は、上述した露光部50と、通常色作像ステーション46a〜46dの他、転写ベルト51と、給紙装置52とを有するように構成されている。また、各通常色作像ステーション46a〜46dは、それぞれ感光体53と、帯電器54と、現像装置55と、転写手段56とを有するように構成される。
【0031】
感光体53は、例えば感光体ドラム等が用いられる。感光体53は、回転駆動部により回転駆動され、帯電器54により一様に帯電された後に、露光部50から上述した光束が往復走査によって繰り返し走査され、副走査方向に移動することにより、2次元画像が書き込まれる。これにより、感光体53上に静電潜像が形成される。
【0032】
また、感光体53上に形成された静電潜像は、現像装置55により現像されてトナー像となり、トナー像は、転写手段56により、給紙装置52から搬送ベルト51により搬送されてきた転写紙等に転写され、定着装置により転写紙等に定着される。
【0033】
上述したように、通常色画像や透明画像を形成する画像形成装置においては、各色のトナーに対応して作像ステーション46a〜46d、及び上述した透明色作像ステーション47等を有するように構成される。
【0034】
<第1実施形態の具体的な機能構成例>
次に、図3を用いて、第1実施形態に係る画像形成装置1のコントローラ部10及びプロッタ画像処理部20の具体的な機能構成例について説明する。図3は、第1実施形態に係る画像形成装置の具体的な機能構成を示している。
【0035】
なお、図3に示す画像形成装置1は、上述した通常色トナー(CMYK)及び透明色トナーに加えて、地紋用(背景画像専用)トナーに対応する機能構成(例えば作像ステーション等)を有するものである。
【0036】
図3に示す画像形成装置1は、コントローラ部10と、プロッタ画像処理部20と、プロッタ制御部30と、プロッタエンジン部40とを有するように構成される。また、コントローラ部10は、画像データ記憶部11と、画像フォーマット情報通知部12とを有するように構成される。また、プロッタ画像処理部20は、画像フォーマット情報認識部21と、解像度変換部22とを有するように構成される。
【0037】
画像データ記憶部11には、同一ページの作像において、例えば通常色トナー、透明色トナー、地紋用トナーのトナー像が作像される作像ステーション(通常色作像ステーション46a〜46d、及び透明色作像ステーション47、地紋用作像ステーション等)ごとに、例えば解像度の異なる画像データが用意される。
【0038】
図3の例では、画像データ記憶部11に、地紋版300dpiの画像データ、透明色200dpiの画像データ、通常色600dpiの画像データが用意されている。
【0039】
画像フォーマット情報通知部12は、画像データ記憶部11に格納されている各版(画像データ)の画像フォーマット情報として、例えば解像度情報等を取得し、取得した解像度情報等をプロッタ画像処理部20の画像フォーマット情報認識部21に通知する。
【0040】
また、図3に示すように、プロッタ画像処理部20の画像フォーマット情報認識部21は、コントローラ部10の画像フォーマット情報通知部12から通知された各画像データの解像度情報等を認識し、コントローラ部10から転送される各画像データの解像度情報等を解像度変換部22に通知する。
【0041】
解像度変換部22は、画像フォーマット情報認識部21から通知される解像度情報に基づいて、コントローラ部10から入力される各画像データ(地紋版データ、透明色データ、通常色データ)を、プロッタエンジン部40に送る解像度(図3の例では600dpi)に応じて所定の解像度に変倍処理を行う。
【0042】
なお、図3の例では、解像度変換部22は、地紋版データの解像度を変換する解像度変換部22aと、透明色データの解像度を変換する解像度変換部22bとを有する。したがって、図3の例では、画像フォーマット情報認識部21は、地紋版データの解像度情報(300dpi)を解像度変換部22aに通知し、透明色データの解像度情報(200dpi)を解像度変換部22bに通知する。
【0043】
解像度変換部22aは、画像フォーマット情報認識部21から地紋版データの解像度情報(300dpi)と通常色データの解像度情報(600dpi)とを取得すると、入力された地紋版データの解像度を通常色データの解像度と同一(共通)になるように変換する。また、解像度変換部22bは、画像フォーマット情報認識部21から通常色データの解像度情報(200dpi)と通常色データの解像度情報(600dpi)とを取得すると、入力された透明色データの解像度を通常色データの解像度と同一になるように変換する。
【0044】
すなわち、解像度変換部22a、22bは、通常色データに設定された解像度(図3の例では600dpi)と異なる解像度の画像データ(図3の例では、通常色データ以外の地紋版データ300dpi、透明色データ200dpi)が入力されると、入力された画像データの解像度を、通常色データの解像度と同一の解像度になるように変換する。
【0045】
なお、第1実施形態における解像度変換部22a、22bは、上述した地紋版データ、透明色データ等の解像度が通常色データの解像度と異なる場合に設けられる機能である。また、解像度変換部22a、22bは、1つの解像度変換部22のみで地紋版データ、透明色データの解像度を変換しても良い。また、プロッタエンジン40に適した出力解像度とするために、地紋板データ、透明色データだけでなく、通常色データの解像度も変換し、各画像データの解像度を同一の解像度としても良い。
【0046】
すなわち、解像度変換部22は、地紋版データ、透明色データ、及び通常色データのそれぞれの解像度が同一の解像度となるように変換するため、それぞれに対応して設けても良いが、コスト面や処理の効率化を考慮して、図3に示すように、地紋版データ、透明色データ及び通常色データのいずれかの解像度(例えば最も高解像度であるデータ)に他のデータの解像度を変換させることが好ましく、その場合には、2つ以下の解像度変換部が設けられていれば良い。
【0047】
プロッタ制御部30は、プロッタ画像処理部20から入力された各画像データを同一の解像度(図3の例では600dpi)で動作するように各画像データに対応する光源駆動部(例えば図1に示す透明色光源駆動部31、通常色光源駆動部32等)を用いてプロッタエンジン部40を制御する。
【0048】
上述したように、同一ページの作像において、例えば作像ステーションごとに異なる解像度の画像データがコントローラ部に用意されていても、プロッタ画像処理部20に解像度変換部22を備えることにより、各作像ステーション間における画像データ解像度の差異を吸収することが可能となる。また、各作像ステーション間における画像データの解像度の差異が吸収されることにより、プロッタエンジン部40は同一の解像度で動作することが可能となる。
【0049】
また、コントローラ部10の画像データ記憶部11では、各画像データを解像度の低いデータ量のまま保持しておくことが可能となり、コントローラ部10に確保する画像データ記憶部11の記憶容量を抑えることが可能となる。また、コントローラ部10からプロッタ画像処理部20に転送する転送性能にも余裕度を持たせることが可能となる。
【0050】
なお、上述したコントローラ部10及びプロッタ画像処理部20における各機能は、集積回路として構成しても良い。
【0051】
<解像度変換部22の構成例>
次に、図4を用いて、上述した解像度変換部22の構成例について説明する。図4は、第1実施形態に係る解像度変換部の構成例を示している。なお、図4では、例えば解像度変換部22aにおいて、地紋版データ(300dpi)を副走査方向に2倍密(例えば600dpi:300dpi×2)させる解像度変換動作を一例として説明する。
【0052】
図4に示すように、解像度変換部22aは、ラインメモリ制御部221と、2つの副変倍用ラインメモリ(ラインメモリ222と、ラインメモリ223)とを有するように構成される。ここでは、2つのラインメモリが時分割にてライト(書き込み)とリード(読み出し)によりトグル制御される。また、ラインメモリ制御部221は、解像度変換の倍率に応じてリードの制御タイミングを切り替える。
【0053】
なお、図5は、等倍率におけるライト及びリードの制御タイミングを説明するための図であり、図6は、2倍密におけるライト及びリードの制御タイミングを説明するための図である。なお、図5及び図6に示す「w」は、ライト(書き込み)している区間(タイミング)を示し、「r」は、リード(読み出し)している区間(タイミング)を示している。
【0054】
例えば、図5に示すように、等倍(倍密なし)の場合には、ラインメモリ制御部221は、ライン同期信号(同期検知周期)を基準に、ラインメモリ222とラインメモリ223とを用いて、ライトとリードが1ラインずつ交互に、かつ同時に処理が行われるよう制御する。
【0055】
例えば、ラインメモリ制御部221は、第1の同期信号でラインメモリ222に1ライン目のライトを行い、第2の同期信号でラインメモリ222から1ライン目のリードを行いながら、ラインメモリ223に2ライン目のライトを行うというように、ライン同期信号によりライトとリードを切り替える。
【0056】
また、図6に示すように、2倍密の場合にも、ラインメモリ制御部221は、ライン同期信号を基準に切り替える。一方、2倍密の場合には、ラインメモリ制御部221は、第1の同期信号でラインメモリ222に1ライン目のライトを一回行った後、第2の同期信号でラインメモリ222から1ライン目のリードを行い、第3の同期信号でラインメモリ222から1ライン目のリードを行いながら、ラインメモリ223に2ライン目のライトを行う。このように、2倍密の場合には、後段に2ライン分同じデータを渡すことで、解像度の変換を行う。
【0057】
なお、解像度変換部22は、3倍密や4倍密等であっても、所定の倍密に合わせて上述したようにタイミングを調整し、同様の処理を行うことで対応することが可能である。
【0058】
<第2実施形態に係る画像形成装置の機能構成>
次に、図7を用いて、第2実施形態に係る画像形成装置2の機能構成について説明する。図7は、第2実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示している。
【0059】
なお、第2実施形態は、上述した第1実施形態と比較すると、プロッタ画像処理部20において、入力された異なる解像度の画像データを同一の解像度となるよう変換する際にスムージング処理を行うスムージング回路(スムージング部)を備えた解像度変換部22と、スムージング切替部とを有する点で異なる。以下の説明では、第1実施形態と同一の機能には同一の符号を付して、ここでの具体的な説明は省略する。
【0060】
図7に示すように、第2実施形態に係る画像形成装置2のプロッタ画像処理部20は、画像フォーマット情報認識部21と、解像度変換部22a〜22cと、スムージング切替部23とを有するように構成される。
【0061】
なお、図7の例において、解像度変換部22aは、スムージング回路を備えていないが、解像度変換部22bは、スムージング回路224bを備え、解像度変換部22cは、スムージング回路224cを備えている。
【0062】
スムージング切替部23は、画像フォーマット情報認識部21から通知された各画像データの解像度情報に基づいて、コントローラ部10から入力される各画像データのうち、スムージング回路224を使用して、解像度変換の際にスムージング処理を行う画像データを決定する。
【0063】
また、スムージング切替部23は、スムージング処理を行う画像データとして決定した画像データを、スムージング回路224を有する解像度変換部22b、22cに出力し、スムージング処理を行わない画像データについては解像度変換部22aに出力するように切り替えを行う。
【0064】
例えば、スムージング切替部23は、画像フォーマット情報認識部21から通知される地紋版データ、透明色データ、通常色データ等の解像度情報に基づき、相対的に解像度が低い画像データ(図7の例では、透明データ、通常色データ)を、スムージング処理を行う画像データとして決定する。
【0065】
また、スムージング切替部23は、このように決定した画像データを、スムージング回路224を備えた解像度変換部22b、22cに出力し、決定した画像データ以外の画像データ(すなわち相対的に解像度が高い画像データ、図7の例では地紋版データ)を、スムージング回路224を備えていない解像度変換部22aに出力する。
【0066】
上述したように、スムージング切替部23を設けることにより、コントローラ部10から同一ページの版ごとに異なる解像度の画像データが入力された場合であっても、低解像度の画像データのみスムージング回路224を使用して、解像度を変換することが可能となる。また、解像度変換部22の全てにスムージング回路224を設ける必要がなくなるため、後述するスムージング機能を実現するための回路増に伴うコスト増を抑えたまま、画質の向上を図ることが可能となる。
【0067】
<スムージング回路を備えた解像度変換部の構成例>
次に、図8を用いて、上述したスムージング回路224を備えた解像度変換部22の構成例について説明する。図8は、スムージング回路を備えた解像度変換部の構成例を示している。
【0068】
図8に示すように、第2実施形態における解像度変換部22b、22cは、それぞれスムージング回路224b、224cと、パターン検出のためのパターン検出マトリクス生成用メモリ225b、225cとを有するように構成される。また、スムージング回路224b、224cは、それぞれパターン検出部226と、補正部227と、補正用LUT(ルックアップテーブル)228とを有するように構成される。
【0069】
パターン検出部226は、ラインメモリ制御部221から入力される解像度が変換された画像データから、パターン検出マトリクス生成用メモリ225を参照して、スムージング処理を行う画像データを構成するパターンの検出を行う。
【0070】
パターン検出マトリクス生成用メモリ225b、225cには、パターン検出部226によりスムージング処理を行う画像データを構成するパターンを検出するための例えばマトリクス等が格納されている。
【0071】
補正部227は、パターン検出部226により検出されたパターンに対して、予め設定された補正用LUT228を参照しながら補正を行う。
【0072】
補正用LUT228には、補正部227により画像データのパターンに対して補正を行うための例えばマトリクス等が格納されている。
【0073】
第2実施形態では、解像度変換部22に上述した構成を有するスムージング回路224を設けることで、解像度を変換した画像データに対してスムージング処理を行うことが可能となる。
【0074】
次に、図9及び図10を用いて、スムージング処理について具体的に説明する。図9は、主副2倍した場合の解像度データを示している。また、図10は、スムージング処理をした場合の解像度データを示している。
【0075】
例えば、図8のラインメモリ制御部221により、図9(A)に示す解像度データを主副2倍に変換した場合、変換後のデータは、図9(B)に示すように変換される。
【0076】
一方、上述したスムージング回路224を用いて、解像度が変換された画像データに対するスムージング処理を行う場合について、スムージング回路224に入力されるデータは、図9(A)又は図9(B)の何れのデータでも良いが、ここでは、図9(A)に示す解像度データが入力された例を用いて説明する。
【0077】
スムージング回路224のパターン検出部226は、図9(A)に示す入力データから、パターン検出マトリクス生成用メモリ225を参照して、例えば図10(A)に示す2×2のマトリクス内に斜め対角に黒画素を検出する。なお、パターン検出マトリクス生成用メモリ225には、図10(A)に示す例えば2×2等のマトリクスに黒画素が含まれた、スムージング処理を行う画像データを構成する検出パターンが格納されている。
【0078】
次に、補正部227は、補正用LUT228に格納されているLUTテーブルを参照して図10(B)に示す補正を行う。なお、補正用LUT228には、図10(A)を図10(B)に補正する補正内容を示すLUTテーブルが格納されている。
【0079】
上述した処理を行うことにより、スムージング回路224は、図9(A)を図10(C)に示すように、スムージング処理することが可能となる。
【0080】
なお、上述したスムージング処理を実現するためには、図8に示すパターン検出マトリクス生成用メモリ225が必要となる。また、パターンを検出した結果、補正部227によりどのような補正をするか決定するためには、図8に示す補正用LUT228が必要となる。したがって、これらを解像度変換部22に設ける場合、回路増に伴うコストアップの要因にもなり得る。
【0081】
そこで、第2実施形態では、図7に示すように、スムージング回路224を、例えば画像形成装置に設けられる通常色作像ステーション46、透明色作像ステーション47、地紋用作像ステーション等の数よりも少ない数(図7の例では、2回路)設けて、スムージング回路を使用する作像ステーションを切り替える。これにより、全ての作像ステーション分のスムージング回路を設ける必要がなくなるため、コストを抑えたまま、画質を向上させることが可能となる。
【0082】
<第3実施形態に係る画像形成装置の機能構成>
次に、図11を用いて、第3実施形態に係る画像形成装置3の機能構成について説明する。図11は、第3実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示している。なお、第3実施形態は、上述した第1実施形態と比較すると、プロッタ画像処理部20において、解像度変換部22の後段に合成部24を有する点で異なる。
【0083】
また、第3実施形態では、一例として、合成出力される合成対象の一方を通常色データとし、他方を地紋版データとするが、本発明においてはこれに限定されるものではない。例えば、通常色データ又は地紋版データの代わりに透明色データを用いても良く、通常色データ及び地紋版データに透明色データを含めても良い。以下の説明では、第1実施形態と同一の機能には同一の符号を付して、ここでの具体的な説明は省略する。
【0084】
図11に示すように、第3実施形態に係る画像形成装置3のプロッタ画像処理部20は、画像フォーマット情報認識部21と、解像度変換部22(図11の例では、解像度変換部22a、22b)と、合成部24とを有するように構成される。
【0085】
合成部24は、解像度変換部22の後段に設けられ、解像度変換部22により同一の解像度に変換された画像データを用いて合成する。図11の例では、合成部24は、解像度変換部22aにより解像度が変換された地紋版データ(600dpi)と、通常色データ(600dpi)とを合成して、プロッタ制御部30に出力する。
【0086】
上述したように、複数の入力画像を合成出力する構成において、コントローラ部10に異なる解像度の画像データ(図11の例では、地紋版データ300dpi、通常色データ600dpi)が用意されている場合に、異なる解像度の画像データの差異を吸収した後、合成することが可能となる。また、コントローラ部のデータ量を小さい低解像度のまま、コントローラ部に確保する記憶手段としての記憶容量を抑え、コントローラ部10からプロッタ画像処理部20へのデータ転送帯域不足を解消することが可能となる。
【0087】
<第4実施形態に係る画像形成装置の機能構成>
次に、図12を用いて、第4実施形態に係る画像形成装置4の機能構成について説明する。図12は、第4実施形態に係る画像形成装置の機能構成を示している。
【0088】
なお、第4実施形態は、上述した第3実施形態と比較すると、コントローラ部10に通常色データを複数チャンネル(例えばCMYK版)有し、プロッタ画像処理部20に合成対象チャンネルを選択するセレクタ部を有する点で異なる。また、第4実施形態は、一例として、上述した第2実施形態と同様に、解像度変換部にスムージング回路を設けるものとする。また、以下の説明では、第3実施形態と同一の機能には同一の符号を付して、ここでの具体的な説明は省略する。
【0089】
図12の例では、コントローラ部10の画像データ記憶部11に、地紋版データ1(300dpi)、地紋版データ2(300dpi)、通常色データ1(600dpi)、通常色データ2(600dpi)が用意されている。
【0090】
画像フォーマット情報通知部12は、画像データ記憶部11に格納されている各画像データの画像フォーマット情報として、合成対象チャンネル選択情報を取得し、取得した合成対象チャンネル選択情報をプロッタ画像処理部20の画像フォーマット情報認識部21に通知する。
【0091】
また、プロッタ画像処理部20は、画像フォーマット情報認識部21と、解像度変換部22(図12の例では、解像度変換部22a、22b)と、合成部24と、セレクタ25とを有するように構成される。解像度変換部22aは、スムージング回路224aを備え、解像度変換部22bは、スムージング回路224bを備える。
【0092】
セレクタ25は、画像データの各種類(例えば地紋版データ、通常色データ等)に対応して設けられるセレクタ25a、25bを有する。セレクタ25a、25bは、画像フォーマット情報認識部21から通知された合成対象チャンネル選択情報に基づき、対象のチャンネルを選択する。セレクタ25a、25bは、通知された合成対象チャンネル選択情報により、入力された合成対象チャンネルを切り替えて、合成部24に出力する。
【0093】
図12の例に対応させて具体的に説明する。
【0094】
セレクタ25aは、画像フォーマット情報認識部21から通知された合成対象チャンネル選択情報に基づいて、解像度変換部22a、22bにより解像度が変換された地紋版データ1、地紋版データ2(図12の例では、いずれも600dpi)のうち、合成部24により合成する対象の画像データを選択する。
【0095】
セレクタ25bは、画像フォーマット情報認識部21から通知された合成対象チャンネル選択情報に基づいて、通常色データ1、通常色データ2(図13の例ではいずれも600dpi)のうち、合成部24により合成する対象の画像データを選択する。
【0096】
なお、図12の例では、一例として、コントローラ部10の通常色データ(通常色データ1、通常色データ2)は、例えばページごとに用意された作像版CMYKのうちの1版を示し、例えば、通常色データ1は、1ページ目の合成対象チャンネル(例えばK版)とし、通常色データ2は、2ページ目の合成対象チャンネル(例えばC版)とする。
【0097】
ここで、通常色データのうちどの版を合成対象とするかについては、予め入力される画像データの種別や内容等に応じて任意に設定され、上述した画像フォーマット情報通知部12に入力されるものとする。
【0098】
また、図12に示すコントローラ部10の地紋版データ(地紋版データ1、地紋版データ2)は、一例として、ページごとに用意された合成対象チャンネルを示し、例えば、地紋版データ1は、1ページ目に合成される合成対象チャンネルとし、地紋版データ2は、2ページ目に合成される合成対象チャンネルとする。
【0099】
合成部24は、セレクタ25aにより選択された地紋版データ1又は地紋版データ2と、セレクタ25bにより選択された通常色データ1又は2とを合成する。
【0100】
なお、第4実施形態では上述したように、1ページ目、2ページ目だけでなく、3ページ目や4ページ目に合成される合成対象チャンネルについても、予め用意しておくことができる。
【0101】
上述したように、第4実施形態では、地紋版データ、通常色データがそれぞれ複数チャンネル入力される場合に、合成出力するための合成対象チャンネルを選択可能とするセレクタ25を設け、セレクタ25により選択された画像データを合成部24により合成して出力する。
【0102】
<転写紙が通過する時間差について>
上述の図2に示すように、カラー画像が形成される画像形成装置の場合、作像版、すなわち作像ステーション(例えば通常色作像ステーション46a〜46d)ごとに、感光体は離れた位置に設けられる。したがって、搬送ベルトで搬送される転写紙が各感光体を通過する時間には時間差が生じるため、各版が作像される時間にも時間差が生じる。
【0103】
図13は、転写紙が通過する際の時間差を説明するための図である。図13に示す元画像第1版(C)〜元画像第4版(K)は、例えば図2に示す通常色作像ステーション46a〜46dで作像される作像版(CMYK)を示し、各版が各作像部で作像されるタイミング、すなわち転写紙が感光体を通過する通過時間が示されている。
【0104】
図13に示すように、1ページ目の各版の作像時間(転写紙の通過時間)は、元画像第1版(C)から元画像第4版(M)へと、通常色作像ステーション46a〜46dの配置位置に応じて順番にずれたタイミングとなっている。
【0105】
ここで、図14は、合成部により合成した合成対象版の各作像部における作像時間を示している。図14(A)は、合成対象版を1つのみ有する場合の各作像部における作像時間を示している。図14(B)は、合成対象版を2つ以上有する場合の各作像部における作像時間を示している。
【0106】
図14(A)、図14(B)に示す元画像第1版(C)〜元画像第4版(K)は、上述したように、ページごとに各版(CMYK)が各作像部(例えば通常色作像ステーション46a〜46d)で作像されるタイミングを示している。また、図14(A)、図14(B)に示す合成対象版は、合成部24により合成された合成画像データがページごとに作像されるタイミングを示している。
【0107】
なお、図14(A)の例では、合成部24により合成された合成対象版の1ページ目は、元画像第4版(K)と合成された合成画像データ(図12の例では、例えば通常色データ1と地紋版データ1との合成画像データ)であり、合成対象版の2ページ目は、元画像第1版(C)と合成された合成画像データ(図12の例では、例えば通常色データ2と地紋版データ2との合成画像データ)とする。
【0108】
この場合、図14(A)に示すように、合成対象版の1ページ目は、元画像第4版(K)が作像されるタイミングと同時に作像され、合成対象版の2ページ目は、元画像第1版(C)が合成されるタイミングと同時に作像される。
【0109】
ここで、合成対象版を1つのみ有する構成の場合、合成対象版の1ページ目は、元画像第4版(K)と同時に作像されて、合成対象版の2ページ目は、合成対象版の1ページ目の作像完了後に起動して作像しなければならない。したがって、図14(A)に示すようにページ間(1ページ目と2ページ目)のデットタイム(Dead Time)が多くなる。
【0110】
そこで、合成部24により、各ページについて予め合成対象として設定された複数の版(例えば1ページ目はK版、2ページ目はC版等)に、合成対象画像(図12の例では、地紋版データ1又は地紋版データ2)を合成させておく。また、プロッタエンジン部40は、合成された各組(例えば通常色データ1(K版)と地紋版データ1、通常色データ2(C版)と地紋版データ2)の合成対象版を、設定された版(K版、C版等)が作像される時刻と同一時刻に作像するよう制御する。
【0111】
具体的には、予め同一時刻に作像する合成対象の組み合わせを2つ以上設定しておき、図12に示す合成対象チャンネル選択情報に基づくセレクタ25の選択により、合成部24において合成対象版を2つ以上合成しておく。
【0112】
このように、複数の合成条件パラメータを個々に独立して設定可能とすることで、14(B)に示すように、合成対象版(1)及び合成対象版(2)(合成対象版の1ページ目と2ページ目)を同一時刻に作成することが可能となる。すなわち、図14(B)の例では、合成対象版(2)は、元画像第4版(K)の1ページ目の作像完了を待たずに、元画像第1版(C)と同時に作像されるため、各ページ間の間隔を短縮して、画像形成装置の作像生産性の向上を可能とする。
【0113】
上述したように、本発明の実施形態によれば、複数の作像ステーションを有する画像形成装置において、入力された同一ページの版ごとに異なる解像度データを、従来のようにコントローラで変倍してコントローラメモリに書き戻すことなく、プロッタエンジンに適した解像度に変換する。これにより、コントローラメモリでは小さいデータ量のままで、作像ステーションにおける画像データ解像度の差異を調整することが可能となる。
【0114】
また、例えば異なる解像度データの入力画像を合成出力する場合に、合成部前段で解像度の差異を吸収することにより、コントローラメモリのデータ量を小さいままとすることが可能となる。これにより、本実施形態では、コントローラメモリの容量を抑えて、コントローラからの転送性能の余裕度を向上させることが可能となる。
【0115】
なお、本発明を適用することにより、例えばFAX受信文書印刷では、通常、ブラック(K)版にスムージング処理を行っているが、ブラック版のトナーがなくなり他色版で強制出力する場合に、スムージング回路を切り替える機能を有することで回路規模を抑えたまま画質を向上させることも可能となる。
【0116】
以上、本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
【符号の説明】
【0117】
1〜4 画像形成装置
10 コントローラ部
11 画像データ記憶部
12 画像フォーマット情報通知部
20 プロッタ画像処理部
21 画像フォーマット情報認識部
22 解像度変換部
23 スムージング切替部
24 合成部
25 セレクタ
30 プロッタ制御部
31 透明色光源駆動部
32 通常色光源駆動部
40 プロッタエンジン部
41 透明色用光源部
42 通常色用光源部
43 ポリゴンミラー
44 防塵ガラス
45 fθレンズ
46 通常色作像ステーション
47 透明色作像ステーション
48 ミラー
49a 第1走査レンズ
49b 第2走査レンズ
50 露光部
51 転写ベルト
52 給紙装置
53 感光体
54 帯電器
55 現像装置
56 転写手段
221 ラインメモリ制御部
222、223 ラインメモリ
224 スムージング回路
225 パターン検出マトリクス生成用メモリ
226 パターン検出部
227 補正部
228 補正用LUT
【先行技術文献】
【特許文献】
【0118】
【特許文献1】特開2007−030456号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
入力される異なる解像度の画像データを用いて作像する画像形成装置において、
前記異なる解像度の画像データを記憶し、前記画像データに対する画像フォーマット情報を通知するコントローラ部と、
前記コントローラ部から通知された画像フォーマット情報に基づいて、前記コントローラ部から取得した前記異なる解像度の画像データを、同一の解像度に変換する解像度変換部と、
前記解像度変換部により同一の解像度に変換された画像データを用いて作像する画像形成部とを有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記解像度変換部は、
前記異なる解像度の画像データを同一の解像度に変換する際にスムージング処理を行うスムージング部を備えるものと、前記スムージング部を備えないものとを含むことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記異なる解像度の画像データのうち相対的に解像度が低い画像データを、前記スムージング部を備える解像度変換部に出力するスムージング切替部を有することを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記スムージング部は、
前記スムージング処理を行う画像データを構成するパターンを検出するパターン検出部と、
前記パターン検出部により検出されたパターンに対して予め設定された補正用ルックアップテーブルを参照し、補正を行う補正部とを有することを特徴とする請求項2又は3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記同一の解像度に変換された画像データを合成する合成部を有し、
前記画像形成部は、前記合成部により合成された画像データを用いて作像することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記コントローラ部から通知された画像フォーマット情報に基づいて、通常色のカラー画像を形成する通常色画像データを選択する第1のセレクタと、前記通常色以外の色の画像データとを選択する第2のセレクタとを有し、
前記合成部は、前記第1のセレクタにより選択された前記通常色画像データと前記第2のセレクタにより選択された前記通常色以外の色の画像データとを合成することを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成部は、前記合成部により各ページに対して予め設定された複数の版に合成対象画像を合成させる場合に、合成された各組の合成画像データを前記設定された版が作像される時刻と同一時刻に作像することを特徴する請求項5又は6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記同一時刻に作像するための複数の合成条件パラメータを独立で設定可能とすることを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか一項に記載された画像形成装置により実行される画像形成方法において、
前記コントローラ部により、前記異なる解像度の画像データを記憶し、前記画像データに対する画像フォーマット情報を通知する通知手順と、
前記解像度変換部により、前記通知手順により通知された画像フォーマット情報に基づいて、前記コントローラ部から取得した前記異なる解像度の画像データを、同一の解像度に変換する解像度変換手順と、
前記画像形成部により、前記解像度変換手順により同一の解像度に変換された画像データを用いて作像する画像形成手順とを有することを特徴とする画像形成方法。
【請求項10】
入力される異なる解像度の画像データを用いて作像する画像形成装置に設けられる集積回路において、
前記異なる解像度の画像データを記憶し、前記画像データに対する画像フォーマット情報を通知するコントローラ部と、
前記コントローラ部から通知された画像フォーマット情報に基づいて、前記コントローラ部から取得した前記異なる解像度の画像データを、同一の解像度に変換する解像度変換部とを有することを特徴とする集積回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2012−147412(P2012−147412A)
【公開日】平成24年8月2日(2012.8.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−132603(P2011−132603)
【出願日】平成23年6月14日(2011.6.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】