説明

画像形成装置および画像形成プログラム

【課題】 複数の文書ファイルを組み合わせて1つの文書を印刷可能な画像形成装置を得る。
【解決手段】 画像形成装置1において、ブラウザー31は、複数の文書ファイルのそれぞれに基づく1または複数のページを順番に表示装置11aに表示させる。ページデータ保存部36は、複数の文書ファイルのそれぞれについて、入力装置11bが所定の第1ユーザー操作を受け付けると、その時点で表示装置11aに表示中のページのデータを文書ファイルから抽出して保存する。そして、ジョブ管理部33は、入力装置11bが所定の第2ユーザー操作を受け付けると、その時点でページデータ保存部36により保存されている、複数の文書ファイルの複数のページのデータに基づき、その複数のページを1つのドキュメントとして結合し印刷装置22に印刷させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置および画像形成プログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
複合機には、スキャナーなどで生成された文書ファイルを保存する、文書ボックス機能といった機能を有するものがある。また、あるシステムでは、複合機が、スキャナーなどで生成された文書ファイルをファイル管理サーバーにアップロードし、複合機やPCがそのファイル管理サーバーからその文書ファイルをダウンロードすることができる(例えば特許文献1参照)。
【0003】
複数の複合機に存在する文書ファイルを組み合わせて1つの文書を作成し印刷させる場合、ユーザーは、パーソナルコンピューターなどのユーザー端末装置を使用して、例えば上述の複合機やサーバーから、複数の文書ファイルをダウンロードし、それらの文書ファイルを編集可能なアプリケーションソフトウェアで、必要なページを抜き出して、新たな文書ファイルを作成し、その文書ファイルに基づき複合機に印刷を行わせる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−94027号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述のように、複数の画像形成装置に点在する複数の文書ファイルを組み合わせて1つの文書を印刷させる場合には、ユーザーは、ユーザー端末装置上で、文書ファイルを編集可能なアプリケーションソフトウェアを使用して編集作業を行わなければならない。
【0006】
したがって、上述のようにしてユーザーが編集作業を行うためには、アプリケーションソフトウェアを各ユーザー端末装置にインストールしておく必要がある。また、ユーザーは、画像形成装置を操作しているときに、上述のような複数の文書ファイルを組み合わせて得られる文書を印刷したい場合には、一旦、そのユーザーのユーザー端末装置まで戻って編集作業を行う必要がある。
【0007】
本発明は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、複数の文書ファイルを組み合わせて1つの文書を印刷可能な画像形成装置および画像形成プログラムを得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の課題を解決するために、本発明では以下のようにした。
【0009】
本発明に係る画像形成装置は、表示装置と、ユーザー操作を受け付ける入力装置と、印刷装置と、複数の文書ファイルのそれぞれに基づく1または複数のページを順番に表示装置に表示させるブラウザーと、複数の文書ファイルのそれぞれについて、入力装置が所定の第1ユーザー操作を受け付けると、その第1ユーザー操作を受け付けた時点で表示装置に表示中のページのデータを文書ファイルから抽出して保存するページデータ保存部と、入力装置が所定の第2ユーザー操作を受け付けると、その第2ユーザー操作を受け付けた時点でページデータ保存部により保存されている、複数の文書ファイルの複数のページのデータに基づき、その複数のページを1つのドキュメントとして結合し印刷装置に印刷させる印刷処理部とを備える。
【0010】
これにより、パーソナルコンピューターなどのユーザー端末装置を使用せずに、画像形成装置を操作することで、複数の文書ファイルを組み合わせた1つの文書の印刷が可能となる。
【0011】
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の画像形成装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、画像形成装置は、他の画像形成装置に接続可能な通信装置をさらに備える。そして、ブラウザーは、通信装置を使用して、複数の文書ファイルの少なくとも1つを、他の画像形成装置から取得する。
【0012】
これにより、パーソナルコンピューターなどのユーザー端末装置を使用せずに、画像形成装置を操作することで、複数の画像形成装置に点在する複数の文書ファイルを組み合わせた1つの文書の印刷が可能となる。
【0013】
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の画像形成装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、ブラウザーは、通信装置を使用して、複数の他の画像形成装置に保存されている文書ファイルのリストを取得して、そのリストを表示装置に表示させ、そのリストから選択された文書ファイルを他の画像形成装置から取得する。
【0014】
これにより、ユーザーは、複数の画像形成装置に点在する複数の文書ファイルを確認することができ、印刷に使用する文書ファイルを簡単に選択することができる。
【0015】
また、本発明に係る画像形成装置は、上記の画像形成装置に加え、次のようにしてもよい。この場合、印刷処理部は、上述の複数のページを、印刷用紙の1ページに集約して印刷させる。
【0016】
これにより、複数の文書ファイルのそれぞれにおけるページを使用した集約印刷が可能となる。
【0017】
本発明に係る画像形成プログラムは、表示装置と、ユーザー操作を受け付ける入力装置と、印刷装置とを有する画像形成装置のコンピューターを、複数の文書ファイルのそれぞれに基づく1または複数のページを順番に表示装置に表示させるブラウザー、複数の文書ファイルのそれぞれについて、入力装置が所定の第1ユーザー操作を受け付けると、第1ユーザー操作を受け付けた時点で表示装置に表示中のページのデータを文書ファイルから抽出して保存するページデータ保存部、及び入力装置が所定の第2ユーザー操作を受け付けると、第2ユーザー操作を受け付けた時点でページデータ保存部により保存されている、複数の文書ファイルの複数のページのデータに基づき、その複数のページを1つのドキュメントとして結合し印刷装置に印刷させる印刷処理部として機能させる。
【0018】
これにより、パーソナルコンピューターなどのユーザー端末装置を使用せずに、画像形成装置を操作することで、複数の文書ファイルを組み合わせた1つの文書の印刷が可能となる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、複数の文書ファイルを組み合わせて1つの文書を印刷可能な画像形成装置を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置を複数有する画像形成システムの構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、図1における画像形成装置の構成を示すブロック図である。
【図3】図3は、図1および図2に示す画像形成装置の動作について説明するフローチャートである。
【図4】図4は、図1および図2に示す画像形成装置において表示される文書ファイルのリストの一例を示す図である。
【図5】図5は、図1および図2に示す画像形成装置における、文書ファイルに基づく文書内のページの表示例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図に基づいて本発明の実施の形態を説明する。
【0022】
図1は、本発明の実施の形態に係る画像形成装置を複数有する画像形成システムの構成を示すブロック図である。このシステムでは、3台の画像形成装置1,2,及び3がネットワーク4に接続されている。なお、この実施の形態では、システム内の画像形成装置の数は3であるが、2または4以上であってもよい。
【0023】
この実施の形態では、画像形成装置1,2,及び3は、複合機である。ただし、画像形成装置1,2,及び3は、プリンター、ファクシミリ装置、複写機などといった印刷機能を有する他の装置でもよい。
【0024】
図2は、図1における画像形成装置1の構成を示すブロック図である。なお、画像形成装置2,3も、画像形成装置1と同様の構成を有する。
【0025】
図2に示すように、この画像形成装置1は、操作パネル11、通信装置21、印刷装置22、画像読取装置23、記憶装置24、および演算処理装置25を備える。
【0026】
操作パネル11は、液晶ディスプレイなどの表示装置11a、およびタッチパネルなどの入力装置11bを備え、ユーザーに対する操作画面の表示およびユーザー操作の検出を行う。
【0027】
また、通信装置21は、ネットワーク4を介して、システム内の他の画像形成装置2,3、図示せぬホスト装置などに接続可能であって、所定の通信プロトコルでデータ通信を行う装置である。
【0028】
また、印刷装置22は、例えば電子写真方式で原稿画像を印刷用紙に印刷する内部デバイスである。
【0029】
また、画像読取装置23は、原稿から原稿画像を光学的に読み取り、原稿画像の画像データを生成する内部デバイスである。
【0030】
また、記憶装置24は、ハードディスクドライブ、フラッシュメモリーなどの不揮発性の記憶装置であって、データ、プログラムなどを記憶する。記憶装置24には、各ユーザーの文書ボックスが設けられ、文書ボックスに文書ファイルが保存される。文書ファイルは、PDF(Portable Document Format)ファイル、JPEG(Joint Photographic Experts Group)ファイルなどであって、例えば、画像読取装置23により生成されたものである。
【0031】
また、演算処理装置25は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを有するコンピューターであり、ROMまたは記憶装置24に記憶されているプログラムをRAMへロードし、そのプログラムをCPUで実行することにより、各種処理部を実現する。
【0032】
画像形成装置1の起動後に、各種プログラムが演算処理装置25により適宜実行される。この実施の形態では、演算処理装置25において、ブラウザー31、通信処理部32、ジョブ管理部33、画像処理部34、コントローラー35、ページデータ保存部36、ファイル管理部37などの処理部が実現される。
【0033】
ブラウザー31は、表示装置11aに画面を表示させるとともに、入力装置11bに対するユーザー操作に従って表示装置11aの画面遷移を行う。また、ブラウザー31は、所定のユーザー操作を検出すると、そのユーザー操作に対応する要求をジョブ管理部33に供給する。
【0034】
さらに、ブラウザー31は、複数の文書ファイルのそれぞれに基づく1または複数のページを順番に表示装置11aに表示させる。この実施の形態では、ブラウザー31は、通信装置21および通信処理部32を使用して、複数の文書ファイルの少なくとも1つを、他の画像形成装置2,3から取得する。
【0035】
さらに、この実施の形態では、ブラウザー31は、通信装置21および通信処理部32を使用して、複数の他の画像形成装置2,3に保存されている文書ファイルのリストを取得して、そのリストを表示装置11aに表示させ、そのリストから選択された文書ファイルを他の画像形成装置2,3から取得する。
【0036】
通信処理部32は、通信装置21を制御して、他の画像形成装置2,3、ホスト装置などとデータ通信を実行する処理部である。例えば、通信処理部32は、ホスト装置から印刷要求としての原稿データを受信する。また、例えば、通信処理部32は、他の画像形成装置2,3の文書ボックス内の文書ファイルのリストや、その文書ファイルを他の画像形成装置2,3から取得する。
【0037】
また、ジョブ管理部33は、操作パネル11に対するユーザー操作に基づく印刷要求やホスト装置から供給される印刷要求、コピー要求などを受け付け、その要求に応じたジョブを実行させる。
【0038】
また、ジョブ管理部33は、印刷処理部として機能し、入力装置11bが所定のユーザー操作を受け付けると、そのユーザー操作を受け付けた時点でページデータ保存部36により保存されている、複数の文書ファイルの複数のページのデータに基づき、その複数のページを1つのドキュメントとして結合し、コントローラー35を制御して印刷装置22に印刷させる。
【0039】
なお、印刷時に適用される印刷設定は、ホスト装置から供給される印刷要求、操作パネル11に対するユーザー操作などで指定される。例えば、集約印刷(Nin1印刷)が指定されると、ジョブ管理部33は、コントローラー35を制御して、上述の複数のページを、印刷用紙の1ページに集約して印刷させる。
【0040】
また、画像処理部34は、上述の各ページの画像データに対して所定の画像処理を実行し、印刷データ(例えば色ごとに2値化された印刷画像データ)を生成する。
【0041】
また、コントローラー35は、印刷装置22、画像読取装置23などの内部デバイスを監視および制御する処理部である。
【0042】
ページデータ保存部36は、複数の文書ファイルのそれぞれについて、入力装置11bが所定のユーザー操作を受け付けると、そのユーザー操作を受け付けた時点で表示装置11aに表示中のページのデータを文書ファイルから抽出してRAM(または記憶装置24)に保存する。
【0043】
また、ファイル管理部37は、記憶装置24からの文書ファイルの読み出しや、記憶装置24への文書ファイルの書き込みを行う。
【0044】
次に、上記画像形成装置1の動作について説明する。
【0045】
図3は、図1および図2に示す画像形成装置1の動作について説明するフローチャートである。なお、ここでは、ユーザーが画像形成装置1を操作する場合について説明するが、ユーザーは、画像形成装置2,3を操作して同様の動作を行わせることができる。
【0046】
画像形成装置1において、入力装置11bにより所定のユーザー操作が検出されると、ブラウザー31は、画像形成装置1,2,3に保存されている文書ファイルのリストを収集する(ステップS1)。
【0047】
このとき、ブラウザー31は、ファイル管理部37を使用して画像形成装置1に保存されている文書ファイルのリストを取得するとともに、通信処理部32を使用して、画像形成装置2および画像形成装置3へ、文書ファイルリストの送信要求を送信する。
【0048】
なお、画像形成装置2,3では、ジョブ管理部33が、その送信要求を通信装置21および通信処理部32で受信すると、ファイル管理部37を使用して文書ファイルリストを取得し、その送信要求の応答としてファイルリストを送信する。
【0049】
このとき、文書ファイルリストは、操作したユーザーの文書ボックス内の文書ファイルのリストであってもよい。
【0050】
次に、ブラウザー31は、収集した文書ファイルのリストを表示装置11aに表示させる(ステップS2)。
【0051】
図4は、図1および図2に示す画像形成装置1において表示される文書ファイルのリストの一例を示す図である。例えば図4に示すように、ファイルリスト画面51において、システム内の画像形成装置1,2,3ごとに、文書ファイルリスト52,53が表示されるとともに、選択ボタン54、キャンセルボタン55、プレビューボタン56、および印刷ボタン57が表示される。ここでは、文書ファイルリスト52は、画像形成装置2に保存されている文書ファイルのリストであり、文書ファイルリスト53は、画像形成装置3に保存されている文書ファイルのリストである。この例では、画像形成装置1(図4ではIDが「CCC」となっている)には、文書ファイルが保存されていない。
【0052】
なお、選択ボタン54は、文書ファイルを選択するためのボタンである。例えば、選択ボタン54が操作されると、文書ファイルリスト52,53内でカーソル位置のファイル名を有する文書ファイルが選択される。キャンセルボタン55は、この処理を中止させるためのボタンである。プレビューボタン56は、現時点までに保存されている1または複数のページについてのプレビューを行わせるためのボタンである。印刷ボタン57は、現時点までに保存されている1または複数のページについての印刷を行わせるためのボタンである。
【0053】
ファイルリスト画面51の表示中に、印刷実行操作(印刷ボタン57の押下)が検出されると(ステップS3)、ブラウザー31は、印刷要求をジョブ管理部33に出力し、後述のように、この時点までにページデータ保存部36により保存されているページデータに基づいて印刷ジョブを実行させる(ステップS11)。
【0054】
また、ファイルリスト画面51の表示中に、入力装置11bによりファイル選択操作(選択ボタン54の押下)が検出されると(ステップS4)、ブラウザー31は、選択された文書ファイルを取得する(ステップS5)。このとき、選択された文書ファイルが他の画像形成装置2,3に保存されている場合には、ブラウザー31は、通信装置21および通信処理部32を使用して、その文書ファイルを他の画像形成装置2,3から取得する。一方、選択された文書ファイルが画像形成装置1に保存されている場合には、ブラウザー31は、ファイル管理部37を使用して、その文書ファイルを取得する。
【0055】
ブラウザー31は、文書ファイルを取得すると、その文書ファイルに基づく文書内のページを表示装置11aに表示させる(ステップS6)。
【0056】
図5は、図1および図2に示す画像形成装置1における、文書ファイルに基づく文書内のページの表示例を示す図である。
【0057】
例えば図5に示すように、ページ閲覧画面61において、取得された文書ファイルによるページ画像62、次ページボタン63、前ページボタン64、ページ保存ボタン65、戻るボタン66、プレビューボタン67、および印刷ボタン68が表示される。なお、次ページボタン63は、ページ画像62を、文書ファイル内における次ページのページ画像に切り替えさせるためのボタンであり、前ページボタン64は、ページ画像62を、文書ファイル内における前ページのページ画像に切り替えさせるためのボタンである。また、ページ保存ボタン65は、ページ画像62の画像データ(つまり、ページデータ)を保存させるためのボタンである。戻るボタン66は、ページ閲覧画面61から上述のファイルリスト画面51へ遷移させるためのボタンである。プレビューボタン67および印刷ボタン68は、プレビューボタン56および印刷ボタン57と同様のボタンである。
【0058】
ページ閲覧画面61の表示中に、文書表示終了操作(戻るボタン66の押下)が検出されると(ステップS7)、ブラウザー31は、ページ閲覧画面61の表示を終えて、ファイルリスト画面51を再度表示させる(ステップS2)。
【0059】
また、ページ閲覧画面61の表示中に、入力装置11bによりページ選択操作(ページ保存ボタン65の押下)が検出されると(ステップS8)、ブラウザー31は、ページデータ保存部36にページデータを保存させる。このとき、ページデータ保存部36は、表示中のページ画像62に対応するページのデータを文書ファイルから抽出し、そのページデータを保存する(ステップS9)。
【0060】
また、ページ閲覧画面61の表示中に、印刷実行操作(印刷ボタン68の押下)が検出されると(ステップS10)、ブラウザー31は、印刷要求をジョブ管理部33に出力し、上述のように、この時点までにページデータ保存部36により保存されているページデータに基づいて印刷ジョブを実行させる(ステップS11)。ジョブ管理部33は、ページデータ保存部36により保存されているページデータを特定し、例えば保存された順番で、各ページデータに対応するページを配列させた文書のデータを生成する。
【0061】
そして、ジョブ管理部33は、画像処理部34に、その文書データに対して各種画像処理を実行させて印刷データを生成させてコントローラー35に供給させるとともに、図示せぬ印刷設定画面において入力された印刷設定情報をブラウザー31から取得し、その印刷設定情報をコントローラー35に供給する。コントローラー35は、その印刷設定で、印刷データに基づく画像を印刷用紙に印刷する。
【0062】
印刷が完了すると、ページデータ保存36は、保存しているページデータを消去する。なお、ページデータ保存36は、保存しているページデータを記憶装置24に記憶させた後に消去するようにしてもよい。
【0063】
以上のように、上記実施の形態によれば、画像形成装置1において、ブラウザー31は、複数の文書ファイルのそれぞれに基づく1または複数のページを順番に表示装置11aに表示させる。ページデータ保存部36は、複数の文書ファイルのそれぞれについて、入力装置11bが所定の第1ユーザー操作(ページ保存ボタン65の押下)を受け付けると、その第1ユーザー操作を受け付けた時点で表示装置11aに表示中のページのデータを文書ファイルから抽出して保存する。そして、ジョブ管理部33は、入力装置11bが所定の第2ユーザー操作(印刷ボタン57,68の押下)を受け付けると、その第2ユーザー操作を受け付けた時点でページデータ保存部36により保存されている、複数の文書ファイルの複数のページのデータに基づき、その複数のページを1つのドキュメントとして結合し印刷装置22に印刷させる。
【0064】
これにより、パーソナルコンピューターなどのユーザー端末装置を使用せずに、画像形成装置1(あるいは画像形成装置2,3)を操作することで、複数の文書ファイルを組み合わせた1つの文書の印刷が可能となる。
【0065】
なお、上述の実施の形態は、本発明の好適な例であるが、本発明は、これらに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の変形、変更が可能である。
【0066】
例えば、上記実施の形態において、画像形成装置1,2,3に、USB(Universal Serial Bus)などの周辺機器インターフェイスを設け、その周辺機器インターフェイスに接続された携帯型の記憶装置(USBメモリーなど)に保存されている文書ファイルを、画像形成装置1,2,3に保存されている文書ファイルとして取り扱うようにしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、例えば、複数の画像形成装置を有するシステムに適用可能である。
【符号の説明】
【0068】
1,2,3 画像形成装置
11a 表示装置
11b 入力装置
21 通信装置
22 印刷装置
31 ブラウザー
33 ジョブ管理部(印刷処理部の一例)
36 ページデータ保存部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置と、
ユーザー操作を受け付ける入力装置と、
印刷装置と、
複数の文書ファイルのそれぞれに基づく1または複数のページを順番に前記表示装置に表示させるブラウザーと、
前記複数の文書ファイルのそれぞれについて、前記入力装置が所定の第1ユーザー操作を受け付けると、前記第1ユーザー操作を受け付けた時点で前記表示装置に表示中のページのデータを前記文書ファイルから抽出して保存するページデータ保存部と、
前記入力装置が所定の第2ユーザー操作を受け付けると、前記第2ユーザー操作を受け付けた時点で前記ページデータ保存部により保存されている、前記複数の文書ファイルの複数のページのデータに基づき、その複数のページを1つのドキュメントとして結合し前記印刷装置に印刷させる印刷処理部と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
他の画像形成装置に接続可能な通信装置をさらに備え、
前記ブラウザーは、前記通信装置を使用して、前記複数の文書ファイルの少なくとも1つを、前記他の画像形成装置から取得すること、
を特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記ブラウザーは、前記通信装置を使用して、複数の他の画像形成装置に保存されている文書ファイルのリストを取得して、そのリストを前記表示装置に表示させ、そのリストから選択された文書ファイルを前記他の画像形成装置から取得することを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記印刷処理部は、前記複数のページを、印刷用紙の1ページに集約して印刷させることを特徴とする請求項1から請求項3のうちのいずれか1項記載の画像形成装置。
【請求項5】
表示装置と、ユーザー操作を受け付ける入力装置と、印刷装置とを有する画像形成装置のコンピューターを、
複数の文書ファイルのそれぞれに基づく1または複数のページを順番に前記表示装置に表示させるブラウザー、
前記複数の文書ファイルのそれぞれについて、前記入力装置が所定の第1ユーザー操作を受け付けると、前記第1ユーザー操作を受け付けた時点で前記表示装置に表示中のページのデータを前記文書ファイルから抽出して保存するページデータ保存部、及び
前記入力装置が所定の第2ユーザー操作を受け付けると、前記第2ユーザー操作を受け付けた時点で前記ページデータ保存部により保存されている、前記複数の文書ファイルの複数のページのデータに基づき、その複数のページを1つのドキュメントとして結合し前記印刷装置に印刷させる印刷処理部
として機能させることを特徴とする画像形成プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2013−38537(P2013−38537A)
【公開日】平成25年2月21日(2013.2.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−171792(P2011−171792)
【出願日】平成23年8月5日(2011.8.5)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】