説明

画像形成装置及びその制御プログラム

【課題】廃トナーを供給する機構等を必要とすることなく清掃部の動作不良を抑制し、各画像形成部の色材消費量が画像形成量に応じた消費量と乖離することも抑制する。
【解決手段】モノクロ画像形成モードでの画像形成が継続した場合に、Kの画像形成を行っている画像形成ユニットにより、Y,M,C,Kの画像形成を行う画像形成ユニットの感光体28Y〜28Kとクリーニングブレード73との摺動抵抗を低減するための画像(バンド画像)を感光体28K上に順に形成させ、Y,M,C用のバンド画像を感光体28Kから中間転写ベルト16に順に転写させた後に、中間転写ベルト16からY,M,Cの画像形成ユニットの感光体28Y〜28Cへ逆転写させることで、Y,M,C,Kの画像形成ユニットの感光体28Y〜28Kとクリーニングブレード73との摺動抵抗を低減させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画像形成装置及び画像形成装置の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置には、像保持体の周面に残留している色材を像保持体の周面に接触して清掃するクリーニング・ブレード等を備えた清掃部が設けられているが、画像を形成しない期間にも像保持体が回転する構成である場合、像保持体とクリーニング・ブレード等との摺動抵抗が増大することに伴ってクリーニング・ブレードのめくれ等が生じ、清掃部の動作不良が引き起こされる。
【0003】
上記に関連して、例えば特許文献1には、各色毎に画像形成ユニットが設けられたカラー画像形成装置において、特定の色のみの画像形成を行う場合に、画像形成動作を行わない画像形成ユニットにおいて、感光体上に白紙に対応する潜像を形成すると共に現像器を駆動させ、感光体の表面にトナーを供給することで、感光体とクリーニング・ブレードとの摺動抵抗を低下させる技術が開示されている。
【0004】
また、特許文献2には、2つ以上の画像形成ユニットを備えた画像形成装置において、何れか1つの画像形成ユニットによって単色画像が形成される際に、中間転写ベルトのクリーニング装置が中間転写ベルトから回収した廃トナーを中間転写ベルトに供給し、中間転写ベルト上の廃トナーを単色画像の形成を行っていない画像形成ユニットの感光体へ潤滑用として逆転写する技術が開示されている。
【0005】
また、特許文献3には、感光体ドラムを転写ベルトからリトラクトさせるリトラクト機構を画像形成ユニット毎に設け、電子写真プロセスが設定期間以上実施されない画像形成ユニットに対応するリトラクト機構を駆動して該画像形成ユニットの感光体ドラムを転写ベルトからリトラクトさせ、この状態でトナー排出プロセスを実行させる技術が開示されている。
【0006】
また、特許文献4には、電源が投入されて目的とする画像を形成する前に、露光装置を設定された時間点灯させて感光体上に潜像を形成させ、現像器によって感光体上にトナー像を作像させ、このトナー像が用紙搬送転写ベルトに到達するタイミングで、転写器のコロトロンを露光装置の点灯時間より短い時間点灯させることで、トナー像の一部を感光体に残したまま、残りの一部を用紙搬送転写ベルトに転写させる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平04−278968号公報
【特許文献2】特開2006−243657号公報
【特許文献3】特開2007−219264号公報
【特許文献4】特開平05−257360号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、廃トナーを供給する機構やリトラクト機構を必要とすることなく清掃部の動作不良を抑制することができ、個々の画像形成部における色材消費量が画像形成量に応じた消費量と乖離することも抑制できる画像形成装置及び画像形成装置の制御プログラムを得ることが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明に係る画像形成装置は、中間転写体と、前記中間転写体に周面が接触し前記中間転写体の移動に伴って回転する像保持体、色材を用いて前記像保持体の周面に画像を形成する形成手段、前記像保持体の周面に形成された画像を前記中間転写体に転写させる転写部、及び、前記像保持体の周面に残留している色材を前記像保持体の周面に接触して清掃する清掃部が各々設けられた複数の画像形成部と、前記複数の画像形成部のうちの第1の画像形成部の前記形成手段によって前記第1の画像形成部の前記像保持体の周面上に画像を形成させ、前記第1の画像形成部の前記像保持体の周面上に形成された画像を前記第1の画像形成部の前記転写部によって前記中間転写体に転写させた後に、前記中間転写体に転写させた画像を、前記複数の画像形成部のうちの第2の画像形成部の転写部により、前記第2の画像形成部の前記像保持体に転写させる制御処理を行う制御手段と、を含んで構成されている。
【0010】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記複数の画像形成部は、前記中間転写体の移動方向に沿って配列されており、前記制御手段は、前記第2の画像形成部が複数存在する場合、個々の前記第2の画像形成部の前記像保持体に転写させる個々の画像が、前記中間転写体の移動方向に沿った前記第2の画像形成部の配置間隔に対応する間隔で前記中間転写体上に転写されるように、第1の画像形成部の前記形成手段による前記個々の画像の形成タイミングを制御する。
【0011】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記複数の画像形成部は、前記中間転写体の移動方向に沿って配列されており、前記制御手段は、前記複数の画像形成部のうち、前記中間転写体の移動方向に沿って最上流の位置に配置された前記画像形成部を前記第1の画像形成部とし、前記中間転写体の移動方向に沿って前記第1の画像形成部よりも下流側に配置された前記画像形成部を前記第2画像形成部として前記制御処理を行う。
【0012】
請求項4記載の発明は、請求項1又は請求項2記載の発明において、前記制御手段は、前記制御処理を開始する直前に画像形成を行っていた前記画像形成部を前記第1の画像形成部として前記制御処理を行う。
【0013】
請求項5記載の発明は、請求項1〜請求項4の何れか1項記載の発明において、前記制御手段は、前記複数の画像形成部の中に、画像非形成期間の長さが予め設定された期間以上になった前記画像形成部が出現するか、予め設定された期間内に形成した画像の平均像密度が予め設定された値未満の前記画像形成部が出現した場合に、前記出現した画像形成部を前記第2の画像形成部とし、他の前記画像形成部を前記第1の画像形成部として前記制御処理を行う。
【0014】
請求項6記載の発明は、請求項1〜請求項5の何れか1項記載の発明において、前記制御部は、前記第2の画像形成部における画像非形成期間の長さが長くなるか、或いは、前記第2の画像形成部で形成された画像の平均像密度が低くなるに従って、前記制御処理で前記第1の画像形成部の前記形成手段によって形成させる画像の濃度を濃度を高くするか、又は、前記制御処理で前記第1の画像形成部の前記形成手段によって形成させる画像の前記像保持体の回転方向に沿った長さを長くする。
【0015】
請求項7記載の発明は、請求項1〜請求項6の何れか1項記載の発明において、前記複数の画像形成部の中にはK色の画像を形成する前記画像形成部が含まれており、前記制御手段は、前記中間転写体上にK単色の画像を形成している期間に、K色の画像を形成する前記画像形成部を前記第1の画像形成部とし、残りの前記画像形成部を前記第2の画像形成部として前記制御処理を行う。
【0016】
請求項8記載の発明に係る画像形成装置の制御プログラムは、中間転写体と、前記中間転写体に周面が接触し前記中間転写体の移動に伴って回転する像保持体、色材を用いて前記像保持体の周面に画像を形成する形成手段、前記像保持体の周面に形成された画像を前記中間転写体に転写させる転写部、及び、前記像保持体の周面に残留している色材を前記像保持体の周面に接触して清掃する清掃部が各々設けられた複数の画像形成部と、を備えた画像形成装置に設けられたコンピュータを、前記複数の画像形成部のうちの第1の画像形成部の前記形成手段によって前記第1の画像形成部の前記像保持体の周面上に画像を形成させ、前記第1の画像形成部の前記像保持体の周面上に形成された画像を前記第1の画像形成部の前記転写部によって前記中間転写体に転写させた後に、前記中間転写体に転写させた画像を、前記複数の画像形成部のうちの第2の画像形成部の転写部により、前記第2の画像形成部の前記像保持体に転写させる制御処理を行う制御手段として機能させる。
【発明の効果】
【0017】
請求項1,8記載の発明は、廃トナーを供給する機構やリトラクト機構を必要とすることなく清掃部の動作不良を抑制することができ、個々の画像形成部における色材消費量が画像形成量に応じた消費量と乖離することも抑制できる、という効果を有する。
【0018】
請求項2記載の発明は、個々の画像形成部の転写部の動作が連動している場合にも、本構成を有しない場合よりも短い時間で、複数の第2の画像形成部の像保持体に色材を各々供給できる、という効果を有する。
【0019】
請求項3記載の発明は、中間転写ベルトの移動方向を逆転させたり、中間転写ベルトの清掃手段を中間転写ベルトから離す等の処理を行うことなく、第2の画像形成部の像保持体に色材を供給できる、という効果を有する。
【0020】
請求項4記載の発明は、第2の画像形成部の像保持体に色材を供給するにあたり、何れかの画像形成部の動作状態を切り替える処理が不要になる、という効果を有する。
【0021】
請求項5記載の発明は、何れかの画像形成部で清掃部の動作不良が生ずることを未然に抑制することができる、という効果を有する。
【0022】
請求項6記載の発明は、清掃部の動作不良を抑制するための色材の消費量が過大となることを防止できる、という効果を有する。
【0023】
請求項7記載の発明は、K単色の画像を形成している期間に、K色以外の色の画像を形成する画像形成部で清掃部の動作不良が生ずることを抑制できる、という効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】実施形態で説明した画像形成装置の概略構成図である。
【図2】画像形成ユニットの断面図である。
【図3】画像形成ユニットの攪拌搬送室の断面図である。
【図4】制御部周辺の概略構成を示すブロック図である。
【図5】摺動抵抗低減処理の内容を示すフローチャートである。
【図6】摺動抵抗低減処理におけるバンド画像の形成、転写及び逆転写を示すイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下、図面を参照して本発明の実施形態の一例を詳細に説明する。なお、以下では、非磁性のトナーと磁性を有するキャリアから成る二成分現像剤を用いて画像形成を行う構成を説明するが、本発明は一成分現像剤を用いて画像形成を行う構成にも適用可能であることは言うまでもない。
【0026】
図1には、本発明に係る画像形成装置の一例として、カラー画像又は白黒画像を形成する画像形成装置10が示されている。画像形成装置10内部の上方には、ブラック(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の各色の補給用の二成分現像剤を収容する現像剤カートリッジ11K,11C,11M,11Yが交換可能に設けられている。なお、現像剤カートリッジ11K,11C,11M,11Yに収容された補給用の現像剤におけるトナーとキャリアの配合率は、装置の仕様によっても相違するがトナー:キャリア=9:1程度である。また、以後の説明ではブラック(黒)、シアン、マゼンタ、イエローの各色に対応する部材の符号にK,C,M,Yを付与して区別する。
【0027】
画像形成装置10に装填された現像剤カートリッジ11K,11C,11M,11Yには、それぞれ現像剤供給路13K,13C,13M,13Yの一端が接続される。なお、現像剤供給路13K,13C,13M,13Yはパイプから成り、他端側が画像形成装置10の側面に沿って下方側へ向けて延設されているが、途中経路の図示は省略する。
【0028】
また、画像形成装置10内部の中央には、K,C,M,Y各色に対応する4個の画像形成ユニット12(12K,12C,12M,12Y)が、正面視にて右下方向に向けて互いに一部を重ねた状態で配置されている。ここで、現像剤供給路13K,13C,13M,13Yの他端は4つの画像形成ユニット12K,12C,12M,12Yにそれぞれ接続されており、各色の補給用現像剤が各画像形成ユニット12に供給される。
【0029】
各画像形成ユニット12K,12C,12M,12Yの上方には転写部14が設けられている。転写部14は、中間転写体の一例としての中間転写ベルト16と、中間転写ベルト16の内側に配置され、各画像形成ユニット12K,12C,12M,12Yの各トナー像を中間転写ベルト16に多重転写させる4つの一次転写部材としての一次転写ローラ18K,18C,18M,18Yと、中間転写ベルト16上で重ねられたトナー像を、記録用紙Pに転写させる二次転写ローラ20と、を備えている。
【0030】
中間転写ベルト16は、図示しないモータによって回転駆動される駆動ローラ22、中間転写ベルト16の張力を調整するテンションローラ24、及び、二次転写ローラ20と対向配置されたバックアップローラ26に巻き掛けられており、駆動ローラ22により、図1の矢印X方向(反時計回り方向)に循環駆動される。一次転写ローラ18K,18C,18M,18Yは、中間転写ベルト16を挟んでそれぞれの画像形成ユニット12K,12C,12M,12Yの後述する感光体28(28K,28C,28M,28Y)と対向配置されている。なお、本実施形態に係る画像形成装置10では、中間転写ベルト16の移動方向に沿って最上流に画像形成ユニット12Kが設けられ、以下、中間転写ベルト16の移動方向に沿って画像形成ユニット12C,12M,12Yが順に設けられている。なお、中間転写ベルト16の駆動源は本実施形態のようにモータに限られるものではなく、感光体28や一次転写ローラ18,二次転写ローラ20から駆動力を得るようにしてもよい。
【0031】
また、中間転写ベルト16が駆動ローラ22に巻き掛けられている位置の外周側にはクリーニング装置30が設けられている。クリーニング装置30はクリーニングブラシ32及びクリーニングブレード34を備え、クリーニングブラシ32及びクリーニングブレード34によって中間転写ベルト16の外周面上の残留トナーや紙粉等を除去する。
【0032】
画像形成装置10内部のうち記録用紙Pの搬送経路と反対側の側面付近には、画像形成装置10の各部の制御を行う装置制御部36が設けられている。また、画像形成ユニット12K,12C,12M,12Yの下側には、帯電された感光体28の表面に各色に対応した露光光L(LK,LC,LM,LY)を照射して静電潜像を形成する走査露光ユニット40が設けられている。
【0033】
走査露光ユニット40は、直方体状のフレーム38で密閉されており、内部には4個の半導体レーザ(図示省略)やポリゴンミラー42、f−θレンズ(図示省略)等の部材が設けられており、フレーム38の上面には4本の露光光LK,LC,LM,LYが透過するガラス窓44K,44C,44M,44Yが設けられている。4個の半導体レーザは、各色の画像データに応じて駆動されることで、各色の画像データに応じて変調された露光光LK,LC,LM,LYを射出する。半導体レーザから射出された露光光LK,LC,LM,LYは、ポリゴンミラー42によって主走査方向に偏向走査され、f−θレンズ、結像レンズ及び複数枚のミラーから成る光学系(図示省略)を経由した後にガラス窓44K,44C,44M,44Yを透過し、感光体28の下方から感光体28の周面上の露光位置に照射されると共に、感光体28の周面上を走査されることで、感光体28の周面上に静電潜像を形成する。なお、走査露光ユニット40は各画像形成ユニット12毎に個別に設けてもよい。
【0034】
一方、走査露光ユニット40の下側には、記録用紙Pが収納された給紙カセット46が配置されている。また、給紙カセット46の一端部側には、鉛直方向上方へ向けて記録用紙Pを搬送する用紙搬送路50が形成されている。用紙搬送路50には、記録用紙Pを給紙カセット46から送り出す給紙ローラ48と、記録用紙Pを1枚ずつ搬送する用紙分離搬送用のローラ対52と、中間転写ベルト16の周面上に形成された画像の移動タイミングと記録用紙Pの搬送タイミングを合わせる用紙先端位置合わせローラ54と、が設けられている。給紙カセット46から給紙ローラ48によって順次送出された記録用紙Pは、用紙搬送路50を搬送され、間欠的に回転する用紙先端位置合わせローラ54によって中間転写ベルト16の二次転写位置まで一旦搬送され、停止される。
【0035】
二次転写ローラ20の上方には定着装置60が設けられている。定着装置60は、加熱ローラ62と、この加熱ローラ62に圧接された加圧ローラ64とを備えている。二次転写ローラ20によって各色のトナー像が転写された記録用紙Pは、転写されたトナー像が加熱ローラ62と加圧ローラ64との圧接部で熱及び圧力により定着され、記録用紙Pの搬送方向下流側に設けられた排出装置の一例としての排紙ローラ66によって、画像形成装置10の上部に設けられた排出部68に排出される。また、トナー像の二次転写工程が終了した中間転写ベルト16の表面は、クリーニング装置30によって残留トナーや紙粉等が除去される。
【0036】
次に、画像形成ユニット12について説明する。ここでは、一例として画像形成ユニット12Mを説明する。なお、他の各色に対応した画像形成ユニット12K,12C,12Yは、画像形成ユニット12Mと同様の構造であるため、説明を省略する。また、画像形成ユニット12Mの各構成部材については、符号Mを省略して表示する。
【0037】
図2に示すように、画像形成ユニット12は、周面が中間転写ベルト16の表面に接触され、図2の矢印A(時計回り)方向に回転駆動される感光体28を備えている。本実施形態では、画像形成装置10の構成の簡略化のため、個々の画像形成ユニット12を中間転写ベルト16から離れる方向に移動させるリトラクト機構が設けられておらず、個々の画像形成ユニット12の感光体28は、自ユニットで画像形成を行っているか否かに拘わらず、中間転写ベルト16が回転駆動されている間は回転される。感光体28の周囲には、感光体28の回転方向に沿って、感光体28の表面に接触して感光体28を帯電する帯電ローラ72、前述の露光光Lにより感光体28の周面上に形成された静電潜像を各色の現像剤(トナー)で現像する現像器70、転写後の感光体28の表面に光を照射して除電を行う除電装置の一例としてのイレーズランプ74、及び、除電後の感光体28の表面を清掃するクリーニングユニット76が順に設けられている。
【0038】
帯電ローラ72は、現像器70の後述する現像剤保持部材としての現像ローラ78よりも鉛直方向下側の配置となるように、画像形成ユニット12の筐体に回転可能に設けられている。また、帯電ローラ72を挟んで感光体28の反対側には、帯電ローラ72の表面に付着したトナー等を取り除くクリーニングローラ79が回転可能に設けられている。なお、帯電ローラ72は図示しない通電手段に接続されており、画像が形成される際に通電されることにより感光体28表面を帯電させる。
【0039】
現像器70は、画像形成ユニット12Mの左端部に配置され、現像剤Gが充填された現像剤収容室80、現像剤収容室80の右側で現像剤収容室80と感光体28との間に設けられた現像室82、及び、現像剤収容室80及び現像室82の下側に設けられ、現像剤収容室80から供給された現像剤Gを攪拌(混合)して現像室82に搬送する攪拌搬送室84が設けられている。現像剤収容室80は、感光体28側に向けて上部が傾斜した箱状となっており、上部に矩形状の第1開口部83が形成されている。そして、第1開口部83を介して外部から内部へ予め現像剤G(図中の線は、充填後の現像剤の上面高さを表している)が流入され充填されている。なお、現像剤Gの充填後、第1開口部83は封止部材(図示省略)で封止される。
【0040】
現像剤収容室80と現像室82との間には、現像剤収容室80の隔壁の一面を構成し、現像剤収容室80と現像室82を仕切る仕切壁86が設けられている。仕切壁86には、現像室82の現像ローラ78に近接して傾斜した傾斜部86Aが形成されており、現像剤収容室80と現像室82は、傾斜部86Aに形成された第2開口部88を介して繋がっている。また、現像剤収容室80は、仕切壁86と対向し且つ画像形成ユニット12Mの側面を構成する側壁81を有している。さらに、現像剤収容室80の下部には、矩形状の第3開口部87が形成されている。現像剤収容室80と攪拌搬送室84は第3開口部87を介して繋がっており、現像剤収容室80に充填(収容)され現像剤収容室80内を流下した現像剤Gは、第3開口部87を通って攪拌搬送室84に流入する。ここで、第2開口部88及び第3開口部87は、予め、それぞれ封止部材85A、85Bで封止されており、画像形成装置10への画像形成ユニット12Mの取付け前に、封止部材85A、85Bが画像形成ユニット12Mの一方の側面から引き抜かれることで開放される。
【0041】
図2及び図3に示すように、攪拌搬送室84は、底面から立設された仕切壁93で仕切られ、第1攪拌路84Aと第2攪拌路84Bの2条の攪拌路が設けられている。仕切壁93の両端部位置には、第1開口94と第2開口95が形成されており、この第1開口94と第2開口95によって、第1攪拌路84Aと第2攪拌路84Bが繋がっている。第1攪拌路84Aの上面は開口しており、第3開口部87が配置され現像剤収容室80と繋がっている。また、第2攪拌路84Bの上面も開口しており、上方に現像ローラ78が配置され現像室82と繋がっている。
【0042】
第1攪拌路84Aの一端(図2の紙面奥側)は、第2攪拌路84Bの端面よりも外側へ向けて突出した突出部90が形成されており、突出部90の上面には、前述の現像剤供給路13M(図1参照)の他端が接続される現像剤供給口96が形成されている。これにより、画像形成ユニット12M(現像器70)には、現像剤カートリッジ11Mの補給用現像剤が現像剤供給路13Mを流下して供給される。
【0043】
第1攪拌路84Aには第1攪拌搬送部材91が配置されている。第1攪拌搬送部材91は、画像形成ユニット12Mの筐体に回転可能に支持された第1軸部91Aと、第1軸部91Aの周りに設けられた螺旋状の第1羽根部91Bと、で構成されている。また、第2攪拌路84Bには第2攪拌搬送部材92が配置されている。第2攪拌搬送部材92は、画像形成ユニット12Mの筐体に回転可能に支持された第2軸部92Aと、第2軸部92Aの周りに設けられた螺旋状の第2羽根部92Bと、で構成されている。第1軸部91A及び第2軸部92Aは、図示しないモータ及びギヤから成る駆動手段によって駆動される。ここで、第1軸部91Aが矢印C方向、第2軸部92Aが矢印D方向(矢印C、Dは異なる方向)にそれぞれ回転することで、攪拌搬送室84内の現像剤Gは、供給されたトナーと混合され、それぞれ第1攪拌路84A内、及び第2攪拌路84B内を攪拌混合されながら搬送されて、第1攪拌路84Aと第2攪拌路84Bとの間を矢印方向(図3参照)に循環する。
【0044】
図2に示すように、現像室82は、下部が第2攪拌路84Bと繋がっており、感光体28側の側壁に第4開口部98が形成されている。また、現像室82は、感光体28の長手方向を軸方向とし、矢印B方向(反時計回り方向)に回転する現像ローラ78が設けられている。さらに現像室82は、層規制部材として磁性丸棒トリマ97が設けられている。磁性丸棒トリマ97は、現像ローラ78の回転方向の感光体28よりも上流側で、現像ローラ78外周面と間隔を空けて配置されており、現像ローラ78上の現像剤Gの通過量を規制し、現像ローラ78の周面上に予め決められた厚さの現像剤層を形成させる。
【0045】
現像ローラ78は、現像室82に形成された第4開口部98を介して感光体28の外周面と対向配置されている。また、現像ローラ78は、現像室82に固定されたマグネットローラ78Bと、中空円筒状でマグネットローラ78Bの外回りを回転可能に設けられた筒状の現像スリーブ78Aとで構成されている。なお、現像ローラ78と感光体28の間には現像バイアス電圧が印加されて電界が形成されており、静電潜像を現像する際に現像スリーブ78Aによって感光体28と対向する位置へ移動された現像剤G中のトナーは、前記電界により感光体28の周面上へ移動し、これにより感光体28の周面上に形成された静電潜像が現像される。
【0046】
一方、図2に示すように、画像形成ユニット12Mのクリーニングユニット76は、クリーニングブレード73及び搬送部材75を備えている。クリーニングブレード73は、感光体28の周面と予め定められた接触角度で摩擦接触し、中間転写ベルト16に転写されずに感光体28の周面に残留しているトナー等を掻き取る。また、搬送部材75はクリーニングブレード73の背面側に配置され、クリーニングブレード73によって掻き取られた残留トナー等を排トナーボックス(図示省略)に排出する。
【0047】
画像形成ユニット12Mの感光体28よりも下側で、帯電ローラ72及びクリーニングローラ79の左側には、露光用の空間が形成されており、画像形成ユニット12Mの底面のうち、露光用の空間の下側に位置する部分には露光用開口部69が形成されている。これにより、露光光LMは露光用開口部69を通って感光体28の周面に照射される。
【0048】
なお、上述した画像形成ユニット12は本発明における画像形成部の一例であり、感光体28は本発明における像保持体の一例であり、帯電ローラ72及び現像器70は本発明における形成手段の一例である。また、感光体28と対向配置された一次転写ローラ18は、後述する一次転写制御部114と共に本発明における転写部の一例であり、クリーニングユニット76のクリーニングブレード73は本発明における清掃部の一例である。
【0049】
図4に示すように、装置制御部36はマイクロコンピュータ等から成り、CPU36A、ROMやRAMを含むメモリ36B、HDD(Hard Disk Drive)やフラッシュメモリ等から成る不揮発性の記憶部36Cを含んで構成されている。記憶部36Cには、画像形成装置10の各部の動作を制御するための装置制御プログラムに加えて、後述する摺動抵抗低減処理を行うための摺動抵抗低減プログラムもインストールされている。なお、装置制御部36は本発明における制御手段の一例として機能する。また、上記の摺動抵抗低減プログラムは本発明に係る画像形成装置の制御プログラムの一例である。
【0050】
また画像形成装置10には、4個の画像形成ユニット12K,12C,12M,12Yに対応して4個のユニット駆動部102K,102C,102M,102Yが設けられている。個々のユニット駆動部102は、帯電ローラ72が感光体28を帯電させるための高電圧を発生する帯電制御部104と、現像器70の現像ローラ78(現像スリーブ78A)や攪拌搬送部材91,92を回転駆動させると共に現像ローラ78に印加する現像バイアス電圧を供給する現像器駆動部106と、感光体28を回転駆動させる感光体駆動部108と、を含んで構成されている。ユニット駆動部102K,102C,102M,102Yは装置制御部36に接続されており、装置制御部36によって動作が制御される。
【0051】
装置制御部36には走査露光制御部110を介して走査露光ユニット40が接続されている。装置制御部36には記録用紙Pに印刷すべき画像を表すK,C,M,Y各色の画像データがPC(Personal Computer)等の外部機器から入力され、この画像データは走査露光制御部110に供給される。走査露光制御部110は、走査露光ユニット40のポリゴンミラー42を回転駆動させると共に、走査露光ユニット40の4個の半導体レーザから射出される露光光Lを、装置制御部36から供給されたK,C,M,Y各色の画像データのうちの互いに異なる色の画像データに応じて変調させる。
【0052】
また、装置制御部36には、記録用紙Pの搬送を制御する搬送制御部112、一次転写ローラ18K,18C,18M,18Yによるトナー像の一次転写を制御する一次転写制御部114、二次転写ローラ20によるトナー像の二次転写と中間転写ベルト16の回転駆動を各々制御する二次転写制御部115、及び、定着装置60による定着処理を制御する定着制御部116が各々接続されている。
【0053】
なお、一次転写制御部114は、給電ユニット(図示省略)から供給される転写バイアス電圧を一次転写ローラ18K〜18Yに各々印加するが、一次転写ローラ18K〜18Yに印加する転写バイアス電圧の極性を切替可能とされている。このため、一次転写制御部114は、一次転写ローラ18K,18C,18M,18Yに印加する転写バイアス電圧の極性を切替えることで、感光体28の周面上に形成されたトナー像を中間転写ベルト16の表面上に転写させることも、中間転写ベルト16の表面上のトナー像を感光体28の周面上に転写(逆転写)させることも可能とされている。本実施形態では、画像形成装置10の構成の簡略化のため、一次転写ローラ18K〜18Yに独立に転写バイアス電圧を印加する構成が一次転写制御部114に設けられておらず、一次転写ローラ18K〜18Yには同一の極性の転写バイアス電圧が同一のタイミングで印加される。また、二次転写制御部115は給電ユニットから供給される転写バイアス電圧を二次転写ローラ20に印加する。
【0054】
また、装置制御部36には操作パネル118が接続されている。操作パネル118は、LCD等から成り各種情報を表示可能な表示部118Aと、複数のキーを備え利用者による情報入力を受け付ける受付部118Bを含んで構成されており、表示部118Aへの情報表示は装置制御部36によって制御され、利用者によって入力されて受付部118Bによって受け付けられた情報は装置制御部36に入力される。
【0055】
上述した構成の画像形成装置10では、K,C,M,Y各色の画像データに応じて変調された露光光Lが走査露光ユニット40から射出され、走査露光ユニット40から射出された露光光Lが、K,C,M,Y各色に対応する画像形成ユニット12の感光体28の周面上を走査することで、K,C,M,Y各色に対応する画像形成ユニット12の感光体28の周面上には、K,C,M,Y各色のうちの互いに異なる色に対応する静電潜像が各々形成される。感光体28の周面上に形成された静電潜像は、K,C,M,Y各色に対応する画像形成ユニット12の現像器70により、K,C,M,Y各色のうちの互いに異なる色のトナーを用いて現像される。
【0056】
これにより、K,C,M,Y各色に対応する画像形成ユニット12の感光体28の周面上には、K,C,M,Y各色のうちの互いに異なる色のトナー像が形成され、各色のトナー像が、4個の一次転写ローラ18K,18C,18M,18Yにより、互いに重なるように中間転写ベルト16の外周面上に順次転写されることで、中間転写ベルト16の外周面上にはカラートナー像が形成される。中間転写ベルト16の外周面上に形成されたカラートナー像は、二次転写ローラ20によって記録用紙P上に二次転写される。そして、記録用紙P上に転写されたトナー像は定着装置60によって定着され、転写されたトナー像が定着された記録用紙Pは排出部68に排出される。
【0057】
トナー像の転写が終了した後の感光体28の周面上の残留トナーや紙粉等はクリーニングユニット76によって除去される。また、中間転写ベルト16上の残留トナーや紙粉等はクリーニング装置30によって除去される。なお、本実施形態に係る画像形成装置10には、モノクロ画像を形成する動作モードが設けられており、このモードが選択された場合、画像形成ユニット12Kでのみ画像形成が行われ、中間転写ベルト16を介して記録用紙P上にモノクロ画像が転写・定着される。
【0058】
次に本実施形態の作用を説明する。本実施形態に係る画像形成装置10は、構成の簡略化のため、個々の画像形成ユニット12を中間転写ベルト16から離れる方向に移動させるリトラクト機構が設けられておらず、個々の画像形成ユニット12の感光体28は、自ユニットで画像形成を行っているか否かに拘わらず、中間転写ベルト16が回転駆動されている間は回転される。
【0059】
このため、画像形成ユニット12K〜12Yの中に、他の画像形成ユニット12で画像形成が行われ、中間転写ベルト16の回転駆動に伴って感光体28は回転されているものの、自ユニットでの画像形成が比較的長い時間行われていない状態の画像形成ユニット12が出現すると、当該画像形成ユニット12の感光体28とクリーニングブレード73との摺動抵抗が増大し、クリーニングブレード73のめくれ等が生じることで、クリーニングユニット76の動作不良が引き起こされる可能性がある。なお、「感光体28は回転されているものの、画像形成が比較的長い時間行われていない状態」の画像形成ユニット12としては、例えばモノクロ画像形成モードでの画像形成が継続した場合の画像形成ユニット12C〜12Yが該当する。
【0060】
上記の課題に対しては、例えば画像形成が比較的長い時間行われていない状態の画像形成ユニット12において、帯電ローラ72及び現像器70によって感光体28の周面上に画像(トナー像)を形成し、形成したトナー像を一次転写ローラ18によって中間転写ベルト16へ転写することなくクリーニングブレード73に供給する処理を定期的に行わせることで、感光体28とクリーニングブレード73との摺動抵抗を低減することが考えられる。
【0061】
しかし、画像形成が行われていない状態の画像形成ユニット12で画像(トナー像)の形成を行おうとすると、例えば現像器70の現像スリーブ78Aや、攪拌搬送部材91,92等を回転駆動させるモータの駆動状態を切り替える等の処理が必要となるので、処理に時間が掛かり、画像形成装置10の処理能力(単位時間当りの形成画像数)の低下を招く。また、感光体28とクリーニングブレード73との摺動抵抗低減のために、画像形成に使用していない色のトナーが定期的に消費されるので、画像形成に全く用いていない色であるにも拘わらずトナーが空となってしまう事態も生じ得る。この場合、利用者に違和感を与えることになる。
【0062】
一方、前述の課題に対し、中間転写ベルトのクリーニング装置が中間転写ベルトから回収した廃トナーを中間転写ベルトに供給し、中間転写ベルト上の廃トナーを単色画像の形成を行っていない画像形成ユニットの感光体へ潤滑用として逆転写することも提案されている。しかしながら、クリーニング装置30によって中間転写ベルト16から一旦回収された廃トナーを中間転写ベルト16に供給するためには、画像形成装置10に廃トナー供給機構を追加する必要がある。そして、この廃トナー供給機構は、画像形成に悪影響を与えない期間に廃トナーを供給すると共に、廃トナーの供給量を、感光体28とクリーニングブレード73との摺動抵抗低減を実現しつつ、装置内における廃トナーの飛散等も抑制される範囲内に制御する機能を備えている必要がある、このため、廃トナー供給機構を設けることで画像形成装置10の構成が複雑化する。また、廃トナーの貯留量が過少の場合は摺動抵抗を低減することも困難である。
【0063】
また、個々の画像形成ユニット12を中間転写ベルト16から離れる方向に移動させるリトラクト機構を設けた場合も画像形成装置10の構成が複雑化する。
【0064】
このため、本実施形態では、モノクロ画像形成モードでの画像形成が継続した場合に、モノクロ画像形成モードで画像形成を行っている画像形成ユニット12Kにより、画像形成ユニット12K〜12Yの感光体28とクリーニングブレード73との摺動抵抗を低減するための画像(バンド画像)を感光体28K上に各々形成させ、形成させたバンド画像を感光体28から中間転写ベルト16に一旦転写させた後に、中間転写ベルト16から画像形成ユニット12C〜12Yの感光体28へ逆転写させることで、画像形成ユニット12K〜12Yの感光体28K〜28Yとクリーニングブレード73との摺動抵抗の低減を実現している。
【0065】
以下、CPU36Aによって摺動抵抗低減プログラムが実行されることで装置制御部36で摺動抵抗低減処理について、図5を参照して説明する。なお、図5に示す摺動抵抗低減処理は、画像形成装置10において、モノクロ画像形成モードでの画像形成が継続している場合に、予め設定された時間が経過する度に繰り返し実行される。また、以下で説明する摺動抵抗低減処理は、本発明における制御手段(より詳しくは請求項2〜5,7に記載の制御手段)による処理の一例である。
【0066】
摺動抵抗低減処理では、まずステップ150において、画像形成装置10の画像形成ユニット12Kで行われているモノクロ画像の形成を、1頁分のモノクロ画像の形成及び中間転写ベルト16へのモノクロ画像の転写が完了した段階で一時停止させる。次のステップ152では、個々の画像形成ユニット12を識別するための変数iに1を設定する。そしてステップ154では、中間転写ベルト16の移動方向に沿って最上流に位置している画像形成ユニット12Kにより、中間転写ベルト16の移動方向に沿って最下流からi番目の画像形成ユニット12(本実施形態では画像形成ユニット12Y)の感光体28へ逆転写させるためのバンド画像を、画像形成ユニット12Kの感光体28Kの周面上に形成させる。
【0067】
なお、バンド画像としては、主走査方向(感光体28の軸線に平行な方向)に沿った長さが画像形成ユニット12の画像形成範囲の主走査方向に沿った全長に相当する長さとされた領域内が、全面に亘って一定濃度とされた画像を適用することができる。バンド画像の副走査方向に沿った長さ及び濃度としては、例えば予め設定された長さ及び濃度を適用することができるが、後述するように、バンド画像を形成する画像形成ユニット12Kとバンド画像を逆転写させる画像形成ユニット12との距離等に応じて、バンド画像の副走査方向に沿った長さ及び濃度の少なくとも一方を変化させるようにしてもよい。また、バンド画像の外縁形状としては矩形状が好適であるが、他の形状でもよい。
【0068】
次のステップ156では、変数iが画像形成ユニット12の総数imax(本実施形態ではimax=4)に達したか否か判定する。判定が否定された場合はステップ158へ移行し、ステップ154で画像形成ユニット12Kによって形成させた、中間転写ベルト16の移動方向に沿って最下流からi番目の画像形成ユニット12の感光体28へ逆転写させるためのバンド画像が画像形成ユニット12Kの一次転写位置に到達したタイミング(図6(A)に示すタイミング)で、一次転写制御部114により、感光体28上のトナー像を中間転写ベルト16上へ転写させる極性の転写バイアス電圧を一次転写ローラ18K〜18Yに印加させることで、画像形成ユニット12Kによって形成されたi番目の画像形成ユニット12用のバンド画像を中間転写ベルト16上へ転写させる。
【0069】
次のステップ160では、先のステップ154でi番目の画像形成ユニット12用のバンド画像の形成を開始してからの経過時間が、中間転写ベルト16の移動距離が、i番目の画像形成ユニット12とi+1番目の画像形成ユニット12との間隔(図6(A)に示す距離LMY)に達する時間になったか否か判定する。判定が否定された場合は、判定が肯定される迄ステップ160へ繰り返す。ステップ160の判定が肯定されるとステップ162へ移行し、変数iの値を1だけインクリメントしてステップ154に戻る。
【0070】
上述したステップ154〜ステップ162は、ステップ156の判定が肯定される迄繰り返される。これにより、中間転写ベルト16上での画像形成ユニット12Y用のバンド画像との間隔が、画像形成ユニット12Y,12Mの間隔(図6(A)に示す距離LMY)に一致するタイミングで、画像形成ユニット12M用のバンド画像が画像形成ユニット12Kで形成され、この画像形成ユニット12M用のバンド画像が画像形成ユニット12Kの一次転写位置に到達したタイミング(図6(B)に示すタイミング)で、一次転写制御部114によって一次転写ローラ18K〜18Yに転写バイアス電圧が印加されることで、画像形成ユニット12M用のバンド画像は中間転写ベルト16上へ転写される。
【0071】
次に、中間転写ベルト16上での画像形成ユニット12M用のバンド画像との間隔が、画像形成ユニット12M,12Cの間隔(図6(B)に示す距離LCM)に一致するタイミングで、画像形成ユニット12C用のバンド画像が画像形成ユニット12Kで形成され、この画像形成ユニット12C用のバンド画像が画像形成ユニット12Kの一次転写位置に到達したタイミング(図6(C)に示すタイミング)で、一次転写制御部114によって一次転写ローラ18K〜18Yに転写バイアス電圧が印加されることで、画像形成ユニット12C用のバンド画像は中間転写ベルト16上へ転写される。
【0072】
続いて、中間転写ベルト16上での画像形成ユニット12C用のバンド画像との間隔が、画像形成ユニット12C,12Kの間隔(図6(C)に示す距離LKC)に一致するタイミングで、画像形成ユニット12K用のバンド画像が画像形成ユニット12Kで形成される。但し、このときは変数iの値が画像形成ユニット12の総数imax(=4)に達しているので、ステップ156の判定が肯定されてステップ164へ移行する。
【0073】
ステップ164では、画像形成ユニット12K用のバンド画像が画像形成ユニット12Kの一次転写位置に到達したタイミング(図6(D)に示すタイミング)で、一次転写制御部114により、中間転写ベルト16上のトナー像を感光体28上へ逆転写させる極性の転写バイアス電圧を一次転写ローラ18K〜18Yに印加させる。これにより、画像形成ユニット12Kの感光体28K上に形成されている画像形成ユニット12K用のバンド画像は、中間転写ベルト16へ転写されることなく、感光体28Kの回転に伴って画像形成ユニット12Kのクリーニングブレード73が配置された位置へ向けて移動される。
【0074】
また、ステップ164で一次転写ローラ18K〜18Yに転写バイアス電圧が印加されるタイミングでは、図6(D)に示すように、中間転写ベルト16上の画像形成ユニット12Y用のバンド画像は画像形成ユニット12Yの一次転写位置に到達しており、中間転写ベルト16上の画像形成ユニット12M用のバンド画像は画像形成ユニット12Mの一次転写位置に到達しており、中間転写ベルト16上の画像形成ユニット12C用のバンド画像は画像形成ユニット12Cの一次転写位置に到達している。
【0075】
このため、ステップ164における一次転写ローラ18K〜18Yへの転写バイアス電圧の印加により、中間転写ベルト16上の画像形成ユニット12Y用のバンド画像は画像形成ユニット12Yの感光体28Yへ逆転写され、中間転写ベルト16上の画像形成ユニット12M用のバンド画像は画像形成ユニット12Mの感光体28Mへ逆転写され、中間転写ベルト16上の画像形成ユニット12C用のバンド画像は画像形成ユニット12Cの感光体28Cへ逆転写される。
【0076】
そして、感光体28Yの回転に伴い、感光体28Y上に逆転写された画像形成ユニット12Y用のバンド画像が、画像形成ユニット12Yのクリーニングブレード73が配置された位置へ到達する(図6(E)参照)ことで、画像形成ユニット12Yの感光体28Yとクリーニングブレード73との摺動抵抗が低減される。また、感光体28Mの回転に伴い、感光体28M上に逆転写された画像形成ユニット12M用のバンド画像が、画像形成ユニット12Mのクリーニングブレード73が配置された位置へ到達する(図6(E)参照)ことで、画像形成ユニット12Mの感光体28Mとクリーニングブレード73との摺動抵抗が低減される。
【0077】
また、感光体28Cの回転に伴い、感光体28C上に逆転写された画像形成ユニット12C用のバンド画像が、画像形成ユニット12Cのクリーニングブレード73が配置された位置へ到達する(図6(E)参照)ことで、画像形成ユニット12Cの感光体28Cとクリーニングブレード73との摺動抵抗が低減される。更に、感光体28Kの回転に伴い、感光体28K上の画像形成ユニット12K用のバンド画像が、画像形成ユニット12Kのクリーニングブレード73が配置された位置へ到達する(図6(E)参照)ことで、画像形成ユニット12Kの感光体28Kとクリーニングブレード73との摺動抵抗が低減される。
【0078】
このように、図5に示す摺動抵抗低減処理において、画像形成ユニット12Kは本発明における第1の画像形成部の一例として機能し、画像形成ユニット12C〜12Yは本発明における第2の画像形成部の一例として機能する。
【0079】
一方、ステップ164で画像形成ユニット12C〜12Y用のバンド画像を逆転写すると、次のステップ166では、先のステップ150で一時停止させたモノクロ画像の形成を再開させ、摺動抵抗低減処理を終了する。
【0080】
上記の摺動抵抗低減処理は、モノクロ画像形成モードでの画像形成が継続している間、予め設定された時間が経過する度に繰り返し実行されるので、モノクロ画像形成モードでの画像形成が継続している間に、画像形成ユニット12C〜12Yの感光体28C〜28Yとクリーニングブレード73との摺動抵抗が増大し、クリーニングブレード73のめくれ等が生じることで、クリーニングユニット76の動作不良が引き起こされることが抑制される。
【0081】
また、上記の摺動抵抗低減処理は、モノクロ画像形成モードで画像形成を行っていた画像形成ユニット12Kによって画像形成ユニット12C〜12Y用のバンド画像を各々形成するので、バンド画像の形成にあたってモータ等の駆動状態の切替えも不要であり、モータ等の駆動状態の切替えを行う場合よりも短い時間で処理が完了する。また、画像形成に使用していない色のトナーが、感光体28とクリーニングブレード73との摺動抵抗低減のために消費されることはなく、画像形成に全く用いていない色であるにも拘わらずトナーが空となってしまう事態が生じることも防止される。
【0082】
更に、上記の摺動抵抗低減処理は、モノクロ画像形成モードで画像形成を行っていた画像形成ユニット12Kによって画像形成ユニット12C〜12Y用のバンド画像を各々形成し、形成したバンド画像を中間転写ベルト16へ一旦転写した後に、画像形成ユニット12C〜12Yの感光体28C〜28Yに逆転写するので、廃トナー供給機構やリトラクト機構を設ける必要が無くなり、画像形成装置10の構成が簡単になると共に、バンド画像の形状やサイズ、濃度等を制御することも容易に実現できる。
【0083】
なお、上記では摺動抵抗低減処理で画像形成ユニット12K用のバンド画像も形成する態様を説明したが、本実施形態では、モノクロ画像形成モードでの画像形成が継続している場合に摺動抵抗低減処理を行うので、画像形成ユニット12Kは、画像形成が行われていない画像形成ユニット12C〜12Yよりも感光体28とクリーニングブレード73との摺動抵抗が小さい状態で維持されている可能性が高い。このため、画像形成ユニット12K用のバンド画像の形成は省略してもよい。
【0084】
また、上記では画像形成ユニット12C〜12Y用のバンド画像の逆転写のタイミングが同一となるように、画像形成ユニット12Kで画像形成ユニット12C〜12Y用のバンド画像を形成する態様を説明したが、これに限定されるものではなく、画像形成ユニット12C〜12Y用のバンド画像の逆転写のタイミングは互いに相違していてもよい。
【0085】
また、上記では画像形成ユニット12Kで画像形成ユニット12C〜12Y用のバンド画像を各々独立に形成する態様を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば画像形成ユニット12Kで画像形成ユニット12C〜12Y用の単一のバンド画像を形成し、当該バンド画像が画像形成ユニット12C〜12Yの一次転写位置を通過する際に、当初のバンド画像を形成するトナー全量のおよそ1/3ずつのトナーが感光体28C〜28Yへ逆転写されるように、一次転写ローラ18K〜18Yに印加する転写バイアス電圧を調整するようにしてもよい。
【0086】
更に、上記ではバンド画像の副走査方向に沿った長さ及び濃度として、例えば予め設定された長さ及び濃度を適用する態様を説明したが、これに限定されるものではなく、バンド画像の副走査方向長さ及び濃度の少なくとも一方を画像形成ユニット12毎に相違させるようにしてもよい。具体的には、例えば本実施形態に係る画像形成装置10では、画像形成ユニット12Y用のバンド画像は画像形成ユニット12C,12Mの一次転写位置を各々通過し、画像形成ユニット12M用のバンド画像は画像形成ユニット12Cの一次転写位置を通過し、画像形成ユニット12C用のバンド画像は他の色の画像形成ユニット12の一次転写位置を通過しない。このような一次転写位置の通過回数の相違により、目的の画像形成ユニット12の一次転写位置に到達して逆転写される際のバンド画像の濃度は画像形成ユニット12毎に相違している可能性がある。このため、個々の画像形成ユニット12のクリーニングブレード73に供給されるトナー量がおよそ等しくなるように、バンド画像の副走査方向長さ及び濃度の少なくとも一方を画像形成ユニット12毎に相違させる(一次転写位置の通過回数が多くなるに従って、バンド画像の副走査方向長さを長くする、及び、バンド画像の濃度を増加させる、の少なくとも一方を行う)ようにしてもよい。
【0087】
また、上記ではモノクロ画像形成モードでの画像形成が継続している場合に摺動抵抗低減処理を行う態様を説明したが、カラー画像の形成に際しても、画像形成ユニット12K〜12Yの中に、画像形成処理の実行頻度の低い画像形成ユニット12や、形成画像の像密度が平均的に低い画像形成ユニット12が出現する可能性があり、このような画像形成ユニット12は感光体28とクリーニングブレード73との摺動抵抗が増大し易くなる。このため、カラー画像の形成が継続している期間に、個々の画像形成ユニット12K〜12Yの画像非形成期間の長さ及び予め設定された期間内に形成された画像の平均像密度を監視し、画像非形成期間の長さが予め設定された期間以上になった画像形成ユニット12が出現するか、予め設定された期間内に形成された画像の平均像密度が予め設定された値未満の画像形成ユニット12が出現した場合に、当該画像形成ユニット12に対し、他の画像形成ユニット12によって形成させたバンド画像を逆転写する処理を行うことで、感光体28とクリーニングブレード73との摺動抵抗を低減させるようにしてもよい。
【0088】
この場合、感光体28とクリーニングブレード73との摺動抵抗は、画像非形成期間の長さが長くなるに従って、或いは、形成された画像の平均像密度が低くなるに従って増大するので、画像非形成期間の長さが長くなるか、或いは、形成された画像の平均像密度が低くなるに従って、バンド画像の副走査方向長さを長くする、及び、バンド画像の濃度を増加させる、の少なくとも一方を行うことが好ましい。この態様は請求項6記載の発明の一例である。
【0089】
また上記態様において、バンド画像の形成は画像形成ユニット12Kで行うことに限られるものではなく、バンド画像を逆転写する画像形成ユニット12よりも中間転写ベルト16の移動方向上流側に位置している画像形成ユニット12であれば、何れの画像形成ユニット12でバンド画像を形成してもよい。例えば、個々の画像形成ユニット12におけるバンド画像の形成回数(バンド画像の形成でのトナー消費量)が平均化されるように、バンド画像を形成する画像形成ユニット12(本発明における第1の画像形成部の一例として機能する画像形成ユニット12)を選択するようにしてもよいし、個々の画像形成ユニット12におけるバンド画像の形成でのトナー消費量が通常の画像の形成でのトナー消費量に比例するように、バンド画像を形成する画像形成ユニット12を選択するようにしてもよい。
【0090】
バンド画像を形成する画像形成ユニット12を、「バンド画像を逆転写する画像形成ユニット12よりも中間転写ベルト16の移動方向上流側に位置している画像形成ユニット12」という条件で選択すると、設置位置が中間転写ベルト16の移動方向上流側になるに従って、バンド画像の形成でのトナー消費量が増大し易くなるが、上記の条件下で、バンド画像の形成でのトナー消費量の差がなるべく小さくなるように、或いは、バンド画像の形成でのトナー消費量が通常の画像の形成でのトナー消費量に比例するように、バンド画像を形成する画像形成ユニット12を選択すればよい。また、中間転写ベルト16を清掃するクリーニング装置30を中間転写ベルト16から離れる方向へ移動させるリトラクト機構を設け、必要に応じてクリーニング装置30を中間転写ベルト16から離すようにすれば、上記の条件の制約を受けることなく、個々の画像形成ユニット12におけるバンド画像の形成でのトナー消費量に応じて、バンド画像を形成する画像形成ユニット12を選択することができる。
【0091】
また、上記ではK,C,M,Y4色の画像を形成する4個の画像形成ユニット12が設けられた構成を説明したが、これに限定されるものではなく、例えば上記4色にLC(ライトシアン)及びLM(ライトマゼンダ)の2色を加えた6色の画像を形成する6個の画像形成ユニット12が設けられた構成であってもよいし、他の追加色(例えばO(オレンジ)、G(グリーン)、V(ヴァイオレット)の少なくとも1つの色)の画像を形成する画像形成ユニットが追加された構成でもよい。カラー画像の形成において、特に追加色はK,C,M,Yの基本色よりもトナー消費量が小さいことが考えられる。このため、例えば追加色の画像を形成する画像形成ユニットに対しては本発明を適用し、他の色の画像形成ユニットで形成したバンド画像を逆転写することで感光体28とクリーニングブレード73との摺動抵抗を低減させる一方、基本色の画像を形成する画像形成ユニットについては、自ユニットで形成したバンド画像によって感光体28とクリーニングブレード73との摺動抵抗を低減させる構成を採用してもよい。
【0092】
また、上記では本発明に係る画像形成装置の制御プログラムの一例である摺動抵抗低減プログラムが装置制御部36の記憶部36Cに予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、本発明に係る画像形成装置の制御プログラムは、CD−ROMやDVD−ROM等の記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。
【符号の説明】
【0093】
10 画像形成装置
12K,12C,12M,12Y 画像形成ユニット
16 中間転写ベルト
18K,18C,18M,18Y 一次転写ローラ
22 駆動ローラ
28K,28C,28M,28Y 感光体
36 装置制御部
36C 記憶部
73 クリーニングブレード
114 一次転写制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
中間転写体と、
前記中間転写体に周面が接触し前記中間転写体の移動に伴って回転する像保持体、色材を用いて前記像保持体の周面に画像を形成する形成手段、前記像保持体の周面に形成された画像を前記中間転写体に転写させる転写部、及び、前記像保持体の周面に残留している色材を前記像保持体の周面に接触して清掃する清掃部が各々設けられた複数の画像形成部と、
前記複数の画像形成部のうちの第1の画像形成部の前記形成手段によって前記第1の画像形成部の前記像保持体の周面上に画像を形成させ、前記第1の画像形成部の前記像保持体の周面上に形成された画像を前記第1の画像形成部の前記転写部によって前記中間転写体に転写させた後に、前記中間転写体に転写させた画像を、前記複数の画像形成部のうちの第2の画像形成部の転写部により、前記第2の画像形成部の前記像保持体に転写させる制御処理を行う制御手段と、
を含む画像形成装置。
【請求項2】
前記複数の画像形成部は、前記中間転写体の移動方向に沿って配列されており、
前記制御手段は、前記第2の画像形成部が複数存在する場合、個々の前記第2の画像形成部の前記像保持体に転写させる個々の画像が、前記中間転写体の移動方向に沿った前記第2の画像形成部の配置間隔に対応する間隔で前記中間転写体上に転写されるように、第1の画像形成部の前記形成手段による前記個々の画像の形成タイミングを制御する請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記複数の画像形成部は、前記中間転写体の移動方向に沿って配列されており、
前記制御手段は、前記複数の画像形成部のうち、前記中間転写体の移動方向に沿って最上流の位置に配置された前記画像形成部を前記第1の画像形成部とし、前記中間転写体の移動方向に沿って前記第1の画像形成部よりも下流側に配置された前記画像形成部を前記第2画像形成部として前記制御処理を行う請求項1又は請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記制御手段は、前記制御処理を開始する直前に画像形成を行っていた前記画像形成部を前記第1の画像形成部として前記制御処理を行う請求項1又は請求項2記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記複数の画像形成部の中に、画像非形成期間の長さが予め設定された期間以上になった前記画像形成部が出現するか、予め設定された期間内に形成した画像の平均像密度が予め設定された値未満の前記画像形成部が出現した場合に、前記出現した画像形成部を前記第2の画像形成部とし、他の前記画像形成部を前記第1の画像形成部として前記制御処理を行う請求項1〜請求項4の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記第2の画像形成部における画像非形成期間の長さが長くなるか、或いは、前記第2の画像形成部で形成された画像の平均像密度が低くなるに従って、前記制御処理で前記第1の画像形成部の前記形成手段によって形成させる画像の濃度を濃度を高くするか、又は、前記制御処理で前記第1の画像形成部の前記形成手段によって形成させる画像の前記像保持体の回転方向に沿った長さを長くする請求項1〜請求項5の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記複数の画像形成部の中にはK色の画像を形成する前記画像形成部が含まれており、
前記制御手段は、前記中間転写体上にK単色の画像を形成している期間に、K色の画像を形成する前記画像形成部を前記第1の画像形成部とし、残りの前記画像形成部を前記第2の画像形成部として前記制御処理を行う請求項1〜請求項6の何れか1項記載の画像形成装置。
【請求項8】
中間転写体と、
前記中間転写体に周面が接触し前記中間転写体の移動に伴って回転する像保持体、色材を用いて前記像保持体の周面に画像を形成する形成手段、前記像保持体の周面に形成された画像を前記中間転写体に転写させる転写部、及び、前記像保持体の周面に残留している色材を前記像保持体の周面に接触して清掃する清掃部が各々設けられた複数の画像形成部と、
を備えた画像形成装置に設けられたコンピュータを、
前記複数の画像形成部のうちの第1の画像形成部の前記形成手段によって前記第1の画像形成部の前記像保持体の周面上に画像を形成させ、前記第1の画像形成部の前記像保持体の周面上に形成された画像を前記第1の画像形成部の前記転写部によって前記中間転写体に転写させた後に、前記中間転写体に転写させた画像を、前記複数の画像形成部のうちの第2の画像形成部の転写部により、前記第2の画像形成部の前記像保持体に転写させる制御処理を行う制御手段
として機能させるための画像形成装置の制御プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2012−203255(P2012−203255A)
【公開日】平成24年10月22日(2012.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−68751(P2011−68751)
【出願日】平成23年3月25日(2011.3.25)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】