説明

画像形成装置及び定着装置

【課題】
エアフローに影響されて定着装置内の定着ローラや加圧ローラの温度が低下することを防ぎ、揮発性有機化合物を効果的に除去する。
【解決手段】
定着ローラ31及び加圧ローラ32の両端部を包囲するために、定着端部カバー45,46及び遮蔽壁45c,46cを設ける。そして、定着端部カバー45,46には吸気口45a,46aが設けられている。定着端部カバー45,46及び遮蔽壁45c,46cによって包囲された領域の気体は、ファン54によって画像形成装置の外部に排出される。さらに、フィルター53が設けられ、排出される気体から揮発性有機化合物が除去される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真プロセスを有する画像形成装置に関し、装置内部、とりわけ定着装置付近で発生した揮発性有機化合物(Volatile Organic Compound、以下、「VOC」と記す)の除去機能を備えた画像形成装置及び定着装置に関する。
【背景技術】
【0002】
複写機やレーザープリンタ等の電子写真方式の画像形成装置では、装置内部の温度上昇に伴って、極微量ではあるがVOCなどのガスが発生する場合があることがわかってきている。人体には影響がない発生量ではあるが、できるだけ画像形成装置の外部へ放出されてしまうのを防ぐ技術が研究されてきている。
【0003】
画像形成装置でのVOCの発生源としては、記録シートや樹脂成形部品、接着剤や粘着材等が挙げられる。これらに含まれる揮発性の成分が、装置内部の温度上昇にともなって揮発し、装置内エアフローの排気口や外装部の隙間などから漏れ出てくることが考えられる。
【0004】
装置内部の温度上昇の原因である発熱源としては、モータ等の各種アクチュエーターや、電源ユニット等があるが、最も発熱量が大きいのは定着装置である。
【0005】
画像形成装置に搭載される定着装置として、定着ローラと、定着ローラに圧接してニップ部を形成する加圧ローラと、定着ローラ及び加圧ローラ内にそれぞれ配置されたヒータとを有するものがある。未定着トナー画像を担持するシートは定着装置のニップ部で挟持搬送されつつ加熱溶融され、これによりシート上のトナー画像はシートに定着される。この定着過程において、定着ローラは200℃近くまで加熱されるため、定着装置付近では比較的VOCが発生しやすい条件になっているといえる。
【0006】
定着装置付近でのVOCの発生比率の大きい要素としては、定着ローラ及び加圧ローラを挙げることができる。定着ローラ及び加圧ローラの大まかな構成は、金属製の芯金と、その外周に形成されるゴム状の弾性層と、PFAなどのフッ素系樹脂から成るローラ表面の離型層とからなる。この中で高温時にVOCを発生させる可能性のあるのは、シリコーンゴムを主成分とする弾性層である。
【0007】
シリコーンゴムからは、特に高温時においてシロキサン等のVOCが揮発する場合がある。このため、従来から、図6に模式的に示すように、定着装置70の近傍にフィルターユニット71を配し、吸引ファン72で定着装置70付近のエアーを積極的に吸引していた。そして、活性炭等を用いたVOC吸着フィルター73を配置したダクト74を通過させてVOCの除去を行なうようにしていた。この様な技術例としては、特許文献1に記されるような、定着領域エアー排出装置を挙げることができる。
【0008】
【特許文献1】特開2001―350375号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかしながら、定着装置付近の雰囲気を積極的に吸引して排気するということは、定着装置内にもエアフローを作り出すこととなり、定着ローラや加圧ローラ表面の温度を下げることにつながってしまう。この温度低下は、必要な定着温度を維持するために電力消費が増えるばかりか、場合によってはプリント時の熱の供給が間に合わなくなり、連続プリントスピードやファーストプリントタイムなどのパフォーマンスを下げざるを得なくなるという問題があった。
【0010】
また、定着ローラ及び加圧ローラのローラ外周表面はPFA等の離型層で覆われているためにVOCがほぼ揮発しないのに対し、ローラの端面部は弾性層のシリコーンゴムが露出しているためにVOCが比較的揮発しやすくなっていると言える。そのため、より効率的にVOCを除去するためには、定着ローラ及び加圧ローラの端面付近の空気を集中的に捕集した方がよいという課題も見えてきた。
【0011】
そこで、本発明は上記の課題を解決する為になされたものであり、エアー吸引による定着ローラや加圧ローラの温度低下を防ぎつつ、VOCを効果的に除去することができる画像形成装置及び定着装置の提供を目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上記課題を解決するために、本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、被転写材に画像を形成する画像形成装置であって、未定着のトナー画像が転写された前記被転写材を加熱するための加熱部材と、前記被転写材を加圧する加圧部材と、前記加圧部材の幅方向の端部の近傍の気体を前記画像形成装置の外部に排出する気体排出手段と、前記気体排出手段によって排出される気体から揮発性有機化合物を除去するフィルターとを具備することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、エアー吸引による定着ローラや加圧ローラの温度低下を防ぎ、VOCを効果的に除去することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
〔第1実施形態〕
本発明に係る画像形成装置の実施形態について、図を用いて説明する。
【0015】
図1は本実施形態に係る画像形成装置の構成図である。図1に示すように、画像形成装置は、電子写真式のフルカラーレーザープリンタ(以下、単に「プリンタ」という)である。
【0016】
プリンタは、プリンタの筐体を構成するプリンタ本体(画像形成装置本体)100の下部にシート供給装置20を備えている。シート供給装置20において、シート供給カセット21に収納された記録シート等のシート(被転写材)Sは、ピックアップローラ22が図中反時計方向へ回転してシート供給カセット21から送出される。送出されたシートSは、給送ローラ23とリタードローラ24を通じてレジストローラ対25に1枚ずつ分離給送される。分離給送されたシートSは、レジストローラ対25により所定のタイミングをもって2次転写部17に搬送される。
【0017】
プリンタ本体100内においてシート供給装置20の上部には画像形成部8を備えている。画像形成部8において、略水平方向にイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各色に対応した、像担持体としてのドラム型の4個の電子写真感光体(以下、感光体ドラムという)1a,1b,1c,1dを備えている。感光体ドラム1は、不図示の駆動手段によって、図中時計回りに回転するようになっている。
【0018】
感光体ドラム1の周囲には、その回転方向に従って順に、帯電装置2a,2b,2c,2dと、スキャナユニット3a,3b,3c,3dが配設されている。さらに、現像装置4a,4b,4c,4dと、クリーニング装置6a,6b,6c,6dが配設されている。
【0019】
帯電装置2は、感光体ドラム1の外周面(表面)を均一に帯電する。この感光体ドラム1表面の帯電面にスキャナユニット3により各色の画像情報に基づいてレーザービームを照射することによって感光体ドラム1の帯電面に静電潜像を形成する。そして、現像装置4によりイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各色のトナー(現像剤)を感光体ドラム1の静電潜像に付着させて静電潜像をトナー画像(現像像)として現像する。
【0020】
ここで、感光体ドラム1、帯電装置2、現像装置4、及びクリーニング装置6は一体的にカートリッジ化されプロセスカートリッジ7a,7b,7c,7dを形成している。このプロセスカートリッジ7はプリンタ本体100に取り外し可能に装着されている。
【0021】
感光体ドラム1の対向部には、それぞれの感光体ドラム1に中間転写ベルト11が接するように中間転写装置10を配設してある。中間転写ベルト11は、所定の体積固有抵抗を持たせた、薄肉のフィルム状部材で形成してある。この中間転写ベルト11は、駆動ローラ12と、従動ローラ13,14、の3本のローラに掛け渡されて、図の反時計回りに回転する。
【0022】
中間転写ベルト11の内側には、4個の感光体ドラム1にそれぞれ対向して中間転写ベルト11の内面に当接する1次転写ローラ15a,15b,15c,15dを並設してある。1次転写ローラ15は、中間転写ベルト11内面と当接している1次転写部においてイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各色のトナー画像を感光体ドラム1表面から中間転写ベルト11表面に転写する。
【0023】
トナー画像が転写された感光体ドラム1表面は、クリーニング装置6により転写残トナーの除去を受けて清浄面化され、繰り返して次の画像形成に供される。
【0024】
中間転写装置10の駆動ローラ12と対向する位置には、2次転写ローラ16が配設され、中間転写ベルト11表面に所定の圧力で圧接されて2次転写部17を形成している。2次転写ローラ16は、2次転写部17においてイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各色のトナー画像を中間転写ベルト11表面からシートS面に転写する。
【0025】
2次転写部17においてトナー画像の転写を受けたシートSは、未定着のトナー画像を定着するために搬送ガイド18を通って定着装置30へ搬送導入され、トナー画像の加熱・加圧定着処理を受ける。
【0026】
定着装置30を通ったシートSは、搬送ローラ対27及び搬送ガイド28を通じて排出ローラ対29に搬送される。そしてこの排出ローラ対29によりプリンタ本体100の上部に設けられたシート排出トレイ101上に排出される。
【0027】
定着装置30は、ハウジング40の中に定着ローラ(加圧部材、加熱部材)31と、加圧ローラ(加圧部材、加熱部材)32と、定着ローラ31及び加圧ローラ32の内部に各々設けられた加熱源であるハロゲンヒータ(加熱部材)33,34とを備えている。そして、ハロゲンヒータ33,34によりシートSに熱を与えるとともに定着ローラ31と加圧ローラ32とでシートを挟持して押圧する。
【0028】
また、ハウジング40には、シート入口側に、シートSを定着部へと導くための定着入口ガイド42を備え、出口側には出口ガイド43を備える。
【0029】
図2は定着ローラ31及び加圧ローラ32を説明する断面図である。
【0030】
定着ローラ31は、多層構造となっており、内側から順に、金属製のパイプ状の芯金31a、弾性層31b、離型層31cとを備えている。弾性層31bは、対向する加圧ローラ32と圧接された際に弾性変形してニップ部Nを形成するために必要であり、耐熱性を有するシリコーンゴムを主成分として、厚み約3mmに形成されている。離型層31cは、定着ローラ31の表面にトナーやその他の汚れが付着するのを防止するためのものあり、PFA(パーフルオロアルコキシル)等のフッ素系樹脂からなる厚み50μmの薄肉チューブである。また、芯金31aと弾性層31b間、弾性層31bと離型層31c間は、それぞれ液状シリコーンゴムなどから成る接着剤で接着されている。
【0031】
図3は定着ローラ31の端部付近を表した図である。弾性層31bと離型層31cは、芯金31aの形状に合わせて成形後にカットされており、切断面が露出する構造となっている。
【0032】
加圧ローラ32も定着ローラ31と同様に構成されており、内側から順に、金属製のパイプ状の芯金32a、弾性層32bと、離型層32cとを備え、図示せぬ付勢手段によって定着ローラ31に圧接され、所定幅のニップ部Nを形成している。
【0033】
弾性層31b及び32bを形成するシリコーンゴムは、すでに述べたように、加熱時に微量のVOC(揮発性有機化合物)を発生させる。しかしながら、それぞれのローラ表面はPFAからなる離型層31c及び32cで覆われているためにVOCが透過しにくく、揮発し難い構造となっている。ただ、定着ローラ31及び加圧ローラ32の端面部ではそれぞれシリコーンゴム面が露出しているため、この部分からはVOCが揮発してしまう場合がある。
【0034】
図4は、定着装置30の長手方向両端部(幅方向の端部)に設けられた定着端部カバー(カバー)45及び46と、フィルターユニット50とを示した図である。なお、定着装置30のハウジング40は省略してあり、一部は部分的にカットして表現している。
【0035】
フィルターユニット50は、定着端部カバー45及び46内のエアーを吸引し、フィルター53を通して装置外へ排気するためのものである。
【0036】
定着装置30の定着端部カバー45及び46は、定着ローラ31及び加圧ローラ32の弾性層31b及び32bであるシリコーンゴム層が露出した両端部を覆うように設けられたカバーである。シート通過領域とは遮蔽壁(遮蔽部材)45c及び46cによって隔離されている。すなわち、遮蔽壁45c,46cにより、定着ローラ31、加圧ローラ32がシートSを押圧する外周面の回りの空間領域と、これらローラの弾性層の幅方向端部近傍の空間領域との間で相互の空気の流れを遮蔽する。また、定着端部カバー45及び46の下面部にはスリット状の吸気口45a及び46aと、上面部には通気口45b及び46bがそれぞれ開けられている。なお、定着端部カバー45,46と遮蔽壁45c,46cとにより包囲部材が構成され、定着ローラ31及び加圧ローラ32の幅方向の端部の近傍の空間領域を包囲する。通気口45b及び46bには、ダクト51が連結されており、ファンホルダ52へとエアーを導くように形成されている。ファンホルダ52には、ダクト51に近い上流側にフィルター53が取り付けられ、下流側にはファン54が取り付けられている。そして図1に示しているように、プリンタ本体100の側面カバー102の排気口103を通して外部へエアーを排気するように接続されている。なお、定着端部カバー45,46、遮蔽壁45c,46c、ダクト51、ファン54により気体排出手段を構成する。
【0037】
ファン54は、軸流式のファンであり、装置内のエアーを装置外へと排出する方向に取り付けられている。フィルター53は、活性炭を配合したエアフィルターであり、その表面には無数の微小な細孔をもち、通過するエアー内のシロキサン等のVOCを吸着して捕集できるものである。また、フィルター53はハニカム構造をしており、エアーのスムーズな流れを確保しつつ表面積も大きくできるため、VOCの効率的な捕集が可能となっている。また、排気口103の位置にフィルター53を設けているために、通気口45b及び46bから排気口103に排出される気体中のVOCを1つのフィルター53で捕集することが可能となっている。
【0038】
次にプリンタ本体100の動作を説明する。図1において、シート供給装置20によりシートSが1枚ずつ分離給送され、レジストローラ対25のニップ部直後に設けられたレジストセンサ26によりシートSの先端が検知された時点でシート給送が一時停止される。一方で、プロセスカートリッジ7も順次駆動され、それぞれに各色トナー画像を形成すると共に、順次、中間転写ベルト11上に転写することにより4色のトナー画像の重ね合せが完了する。そしてこの中間転写ベルト11上のトナー画像のタイミングに合わせてレジストローラ対25によりシート給送が再開され、2次転写部17でトナー画像がシートSに転写される。
【0039】
その後、シートSは搬送ガイド18にその先端を沿わせて上方向に搬送され、定着装置30へと導かれ、加熱された定着ローラ31及び加圧ローラ32に挟持搬送されることによりトナー画像がシートS面に定着される。定着装置30を抜けたシートSは搬送ローラ対27によって搬送され、排出ローラ対29によってシート排出トレイ101上へと排出される。
【0040】
ここでの定着動作により、定着ローラ31は表面温度約180°C、加圧ローラ32も表面温度約160°C程度まで加熱されるため、定着ローラ31及び加圧ローラ32の両端面付近よりVOCが発生する場合がある。ここで発生したVOCを含むエアーは、ファン54の作動で発生するエアフローにより、定着端部カバー45及び46からダクト51を介してフィルター53を通過し、VOCが吸着除去されて装置外へと排気される。
【0041】
以上説明したように、比較的、VOCの発生比率の高い定着ローラ31及び加圧ローラ32の端部部分を定着端部カバー45及び46で覆い、フィルターユニット50で局所的にエアフローを発生させることにより、効率的にVOCの捕集を行なうことができる。
【0042】
また、定着ローラ31及び加圧ローラ32の表面付近にはエアフローを発生させないため、不要な放熱を抑えて定着ローラ31及び加圧ローラ32の温度低下を防止することができる。
【0043】
なお、本実施形態ではフィルター53は活性炭による吸着式フィルターを用いたが、他の吸着剤を用いた吸着式フィルターでも構わない。また酸化チタン等、触媒反応を用いてVOCを分解する触媒式フィルターを用いることも可能である。
【0044】
〔第2実施形態〕
次に本発明に係る画像形成装置の他の実施形態について説明する。第1実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
【0045】
図5は、エアフロー及びVOC除去手段を変更し、定着装置にVOC除去手段を備えた形態を表している。
【0046】
定着装置80は、先の実施形態と同様に定着端部カバー85及び86を備え、定着ローラ31及び加圧ローラ32の弾性層31b及び32bであるシリコーンゴム層が露出した両端部を覆うように構成されている。シート通過領域とは遮蔽壁85c及び86cによって隔離されている。定着端部カバー85及び86の下面部にはスリット状の吸気口85a及び86aが設けられている。また、その上面部付近には、それぞれの開口部(排気口)85b及び86bに小型のフィルター87及び88が嵌め込まれている。
【0047】
フィルター87及び88は、活性炭を配合したVOC吸着用のエアフィルターである。
【0048】
定着端部カバー85及び86内部のエアーは、定着ローラ31や加圧ローラ32の端部からの熱で昇温させられることによって自然対流を引き起こす。ここでは、加熱されたエアーは上部のフィルター87及び88を通じてVOCを除去された状態でプリンタ本体内に排気され、その分下部の吸気口85a及び86aから新たなエアーを取り込むことになる。
【0049】
このように、定着端部カバー85及び86にそれぞれフィルター87及び88を取り付けることにより、より簡易な構成で集中的にVOCの除去を行なうことができる。
【0050】
次に定着装置80を交換する場合について述べる。
【0051】
定着ローラ31や加圧ローラ32は、定着性能を維持するためには定期的に交換が必要であるため、プリンタ本体100の寿命期間内に数回の定着装置80の交換作業が発生する。また一方で、吸着式のエアフィルターにもその表面積に応じてVOCの除去能力に限界があり、特にサイズの小さなフィルターを用いる場合は、除去能力を維持するためには定期的に交換することが好ましい。
【0052】
本実施形態の如く、定着装置80にフィルター87及び88をもたせることにより、定着装置80が寿命を迎えて新品と交換される際には、フィルター87及び88も同時に新品に交換されることになる。このため、フィルターのサイズを定着装置の寿命に合わせて最適化することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0053】
【図1】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置の構成図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置内の定着装置の横断面図である
【図3】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置内の定着ローラの斜視図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る画像形成装置内の定着装置及びフィルターユニットの斜視図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る画像形成装置内の定着装置及びフィルターユニットの斜視図である。
【図6】従来の定着装置及びフィルターユニットの斜視図である。
【符号の説明】
【0054】
30 …定着装置
31 …定着ローラ
31b,32b …弾性層
31c,32c …離型層
32 …加圧ローラ
33,34 …ハロゲンヒータ
45,46,85,86 …定着端部カバー
45a,46a,85a,86a …吸気口
45c,46c,85c,86c …遮蔽壁
50 …フィルターユニット
51 …ダクト
53,87,88 …フィルター
54 …ファン
85b,86b,103 …排気口
S …シート

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被転写材に画像を形成する画像形成装置であって、
未定着のトナー画像が転写された前記被転写材を加熱する加熱部材と、
前記被転写材を加圧する加圧部材と、
前記加圧部材の幅方向端部近傍の気体を前記画像形成装置の外部に排出する気体排出手段と、
前記気体排出手段によって排出される気体から揮発性有機化合物を除去するフィルターと
を具備することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記加圧部材は、前記被転写材を押圧するためのローラを有し、前記ローラは、弾性層を有することを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記弾性層の外周面には、離型層が設けられていることを特徴とする請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記気体排出手段は、
前記加圧部材の幅方向端部近傍の空間領域を包囲し、一部に吸気口を有する包囲部材と、
前記包囲部材の内部の気体を排気口から前記画像形成装置の外部に導くダクトと、
前記ダクトに設けられ、ダクトの空気を前記画像形成装置の外部に排出させるファンと
を有し、
前記フィルターは前記ダクトの内部に設けられていること
を特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記包囲部材は、前記ローラが前記被転写材を押圧する外周面の回りの空間領域と、前記ローラの前記弾性層の幅方向端部近傍の空間領域との間で相互の空気の流れを遮蔽する遮蔽部材を有することを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記フィルターは、前記排気口に設けられていることを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記弾性層は、シリコーンゴムを含むことを特徴とする請求項2乃至請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
未定着のトナー画像が転写された被転写材を加熱する加熱部材と、
前記被転写材を加圧する加圧部材と、
前記加圧部材の幅方向端部近傍の空間領域を包囲し、吸気口と排気口とを有する包囲部材と、
前記排気口に設けられ、揮発性有機化合物を除去するフィルターと
を具備することを特徴とする定着装置。
【請求項9】
前記吸気口は前記包囲部材の下部に設けられ、前記排気口は前記包囲部材の上部に設けられていることを特徴とする請求項8記載の定着装置。
【請求項10】
前記加圧部材は、前記被転写材を押圧するためのローラを有し、前記ローラは、弾性層を有することを特徴とする請求項8又は請求項9記載の定着装置。
【請求項11】
前記弾性層の外周面には、離型層が設けられていることを特徴とする請求項10記載の定着装置。
【請求項12】
前記弾性層は、シリコーンゴムを含むことを特徴とする請求項10又は請求項11に記載の定着装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2010−134133(P2010−134133A)
【公開日】平成22年6月17日(2010.6.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−309249(P2008−309249)
【出願日】平成20年12月4日(2008.12.4)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】