説明

画像形成装置及び機能キー割り付け方法

【課題】 複数のアプリケーションの中から所望のアプリケーションを選択するための機能を備えた画像形成装置において、アプリケーションを、確実に有効な機能キーに割り付けることを可能とする。
【解決手段】 複数のアプリケーションを搭載可能に構成された画像形成装置であって、アプリケーションを選択させる画面を画像形成装置の操作表示部に表示する手段と、選択されたアプリケーションに対してある機能キーが押下されたときにそのアプリケーションをその機能キーに割り付ける手段とを備えて構成される。また、前記機能キーは、ユーザが複数のアプリケーションの中から所望のアプリケーションを選択し、実行させるために使用されるキーである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、コピー、プリンタ、スキャナ及びファクシミリなどの複数のアプリケーションを搭載できる画像形成装置(以下、「複合機」という。)において、アプリケーションを機能キーに割り付ける技術に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、プリンタ、コピー、ファクシミリ、スキャナなどの各装置の機能を1つの筐体内に収納した画像形成装置が一般的に知られている。この複合機は、1つの筐体内に表示部、印刷部及び撮像部などを設けるとともに、プリンタ、コピー及びファクシミリ装置などにそれぞれ対応する複数種類のソフトウェアを設け、ソフトウェアの切り替えによって、当該装置をプリンタ、コピー、スキャナ又はファクシミリ装置として動作させるものである。
【0003】
このようなソフトウェアの切り替えによって実現されている複合機は、プリンタ、コピー、スキャナ及びファクシミリ装置に対応するアプリケーション及びシステムソフトウェアをそれぞれ別個に設けているため、各アプリケーション及びシステムソフトウェアの開発に多大な時間を要する。この問題を解決するために、アプリケーションの少なくとも2つが共通的に必要とするハードウェア資源の管理、実行制御並びに画像形成処理を行うプラットホームを備えた構成の複合機が開発されている。このような複合機では、システムソフトウェアの改造を必要とせずに新規なアプリケーションを容易に追加することが可能である。
【0004】
上記のような複数のアプリケーションを搭載可能な複合機では、アプリケーションの選択を複合機の操作部(以下、オペレーションパネルともいう)における機能キーを用いて行うことが可能である。なお、機能キーについて記載された先行技術文献として特許文献1がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
複合機の機能キーは、通常個々の複合機の構成に応じてその数が決められ、例えばプリンタ、コピー、スキャナの3つの機能を有する複合機であれば各々に対応した3つのキートップが機能キーとして装着される。各機能キーにどのアプリケーションを割り付けるかにつき、プログラムに機能キーとアプリケーションとの対応付けを記述することにより、各機能キーに固定的にアプリケーションを割り付けることもできるが、このようにすると、アプリケーションの変更、追加に柔軟に対応できない。
【0006】
従って、機能キーにはアプリケーションを任意に割り付けられるようにすべきであり、アプリケーションに割り付ける機能キーを、例えば当該アプリケーションをインストールするときにオペレーションパネルの操作表示部(タッチパネル)上で設定する。しかし、従来技術においては、アプリケーションに機能キーを確実に割り付けることができない場合があった。
【0007】
すなわち、複合機の内部では例えば5つの機能キーを操作可能とする機能が実装されていても、上記のように実際には3つの機能キーのみが使用可能な場合がある。この場合、機能キー割り当て時において、複合機が5つの機能キーのうちどの機能キーが実際に使用可能であるかを認識できず、操作表示部に5つの機能キーが操作可能であるかのような表示を行うことにより、利用者は実際には使用できない機能キーにアプリケーションを割り付けてしまう恐れがあるという問題があった。
【0008】
本発明は上記の点に鑑みてなされたものであり、アプリケーションを、確実に機能キーに割り付けることを可能とする技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題は、複数のアプリケーションを搭載可能に構成された画像形成装置であって、アプリケーションを選択させる画面を前記画像形成装置の操作表示部に表示する手段と、選択されたアプリケーションに対してある機能キーが押下されたときに当該アプリケーションを当該機能キーに割り付ける手段と、ある機能キーに割り付けられたアプリケーションの数が予め定めた制限数に達している場合に、アプリケーションを割り付けるために当該機能キーが押下されたときに、当該機能キーへの割り付けが不可であることを示す画面を前記操作表示部に表示する手段と、を有し、前記機能キーは、ユーザが複数のアプリケーションの中から所望のアプリケーションを選択し、実行させるために使用されるキーであることを特徴とする画像形成装置により解決する。
【0010】
本発明によれば、実際に押下した機能キーにアプリケーションが割り付けられるので、使用できない機能キーにアプリケーションが割り付けられる恐れはなくなる。また、アプリケーション割り付け制限数内で割り付けを行うことができる。
【0011】
前記機能キーは、ハードウェアキー、もしくは前記画像形成装置の操作表示部に表示されるソフトキーである。また、前記割り付ける手段による機能キーの割り付けは、アプリケーションを機能キーに割り付けるモードにおいて実行される。
【0012】
また、前記割り付ける手段による機能キーの割り付けの際に、機能キーの操作に関するガイダンス画面を前記画像形成装置の操作表示部に表示するようにしてもよい。
【0013】
本発明によれば、ユーザはガイダンス画面に従って操作を行うことができ、容易かつ確実で割り付けを行うことができる。なお、前記ガイダンス画面は、前記画像形成装置のオペレーションパネルの画像と機能キーの操作を促すための画像を含むものである。
【0014】
また、各機能キーに割り付けられているアプリケーションの数を示す画面を表示することにより、各機能キーにいくつのアプリケーションが割り付けられているかがわかる。
【0015】
上記の構成におけるアプリケーションをその機能キーに割り付ける手段は、押下された前記機能キーに対応する機能キーIDを取得する手段と、前記選択されたアプリケーションのアプリケーションIDと、取得した機能キーIDとを対応付けて格納する手段とで構成することができる。
【0016】
本発明により、機能キーIDとアプリケーションIDとが対応付けて格納されるので、どの機能キーにどのアプリケーションが割り付けられているかがわかる。
【0017】
また、前記機能キーIDに加えて、機能キーに割り付けられる複数のアプリケーションを識別するための拡張キーIDを格納するようにしてもよい。
【0018】
本発明により、機能キーに複数のアプリケーションが割り付けられるときに、拡張キーIDを用いてそれらの識別ができる。
【0019】
また、アプリケーションの切り替え時に、複数のアプリケーションが割り付けられた機能キーが押下されたときに当該複数のアプリケーション名を表示し、その中から1つのアプリケーションを選択させるための画面を表示するように構成できる。
【0020】
本発明によれば、機能キーに複数のアプリケーションが割り付けられている場合に、選択画面を用いてその中の1つのアプリケーションを選択できる。
【0021】
また、前記複数のアプリケーションの各々に対してアプリケーションの状態を表示することにより、各々のアプリケーションを利用できるか否かを判断できる。すなわち、機能キーに付随するLEDなどを使用する場合には、1つのアプリケーションの状態を表示することは可能であるが、本発明によれば、機能キーの割り付けられた複数のアプリケーションの状態を判断できる。
【0022】
また、上記のように選択画面を用いる代わりに、複数のアプリケーションが割り付けられた機能キーを予め定めた時間内に押下した回数に応じて、当該複数のアプリケーションのうちの1つのアプリケーションを選択するように構成することもできる。
【0023】
本発明によれば、選択画面を経由することなく、迅速にアプリケーションの切り替えをすることが可能となる。
【0024】
また、複数のアプリケーションが割り付けられた機能キーを予め定めた時間内に押下した回数に対応する前記拡張キーIDを持つアプリケーションを、当該複数のアプリケーションの中から選択するように構成することにより、拡張キーIDが示す数の回数だけ機能キーを押せばその拡張キーIDに対応するアプリケーションへの切り替えを行うことができる。
【0025】
また、上記の画像形成装置の機能は、画像形成装置上で本発明のプログラムを実行させることによっても実現できる。
【発明の効果】
【0026】
上記のように本発明によれば、アプリケーションを選択して実行するために使用される機能キーを実際に押下することによりアプリケーションの機能キーへの割り付けを行うことが可能になるので、容易かつ確実にアプリケーションの機能キーへの割り付けを行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
【図1】複合機のオペレーションパネルの一例を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態における複合機の構成を示すブロック図である。
【図3】複合機100のハードウェア構成図である。
【図4】初期設定メニュー画面の例を示す図である。
【図5】切替キー設定画面の例を示す図である。
【図6】機能キー押し下げを誘導する画面例である。
【図7】機能キー押し下げを誘導する画面の他の例である。
【図8】機能キー押し下げを説明するための図である。
【図9】確認画面の例を示す図である。
【図10】機能キーが押された後に表示される画面の他の例。
【図11】1つの機能キーに割り付け可能な数を超えてアプリケーションを割り付けようとした場合の画面例である。
【図12】割り付け完了を示す画面の例を示す図である。
【図13】割り付け後の切替えキー設定画面例である。
【図14】アプリケーションの機能キーへの割り付け方法の概要を説明するための図である。
【図15】アプリケーション管理テーブルの例を示す図である。
【図16】アプリケーションの機能キーへの割り付けの際の複合機の動作を説明するためのフローチャートである。
【図17】アプリケーションの機能キーへの割り付けの際の各モジュール間の主要な情報のやり取りを示す図である。
【図18】アプリケーション選択画面の例を示す図である。
【図19】アプリケーションが正常に起動された場合に表示される画面例である。
【図20】アプリケーションの起動に失敗した場合に表示される画面例である。
【図21】アプリケーションの切り替え方法の概要を説明するための図である。
【図22】アプリケーションの切り替えの際の複合機の動作を説明するためのフローチャートである。
【図23】アプリケーションの切り替えの際の各モジュール間の主要な情報のやり取りを示す図である。
【図24】アプリケーション選択画面を使用しない場合におけるアプリケーションの切り替えの際の複合機の動作を説明するためのフローチャートである。
【図25】機能選択用ボタンのアプリケーションへの割り付け画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0028】
以下に添付図面を参照して、この発明にかかる画像形成装置及びアプリケーションを機能キーに割り付ける方法の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0029】
まず、本実施の形態の概要について説明する。図1に本実施の形態の複合機のオペレーションパネルの一例を示す。オペレーションパネルは、キートップを有する機能キーの部分と、表示及び操作可能な操作表示部(タッチパネルともいう)の部分と、スタートボタンなどを含むテンキーの部分を有している。なお、機能キーはアプリケーション切り替えキーとも称される。
【0030】
本実施の形態では、アプリケーションのインストール時などに、そのアプリケーションを割り付けたい機能キーを押し下げる。すなわち、タッチパネル画面(以下、画面という)上に「アプリケーションを割り付けたいキーを押し下げて下さい」等のガイダンスメッセージを表示し、ユーザが押し下げた機能キーにそのアプリケーションを割り付ける。従来は割り付けの操作を全て画面上で行っていたので、キートップが装着されていなくて使えないはずの機能キーにアプリケーションを割り付ける恐れがあったところ、上記のように、実際に使える機能キーを押し下げることにより割り付けを行えば確実にアプリケーションを有効な機能キーに割り付けることが可能となる。
【0031】
次に、上記の割り付け操作を可能とする複合機100について詳細に説明する。
【0032】
図2は、本実施の形態における複合機100の機能構成を示すブロック図である。
【0033】
図2に示すように、複合機100は、白黒レーザプリンタ(B&W LP)101と、カラーレーザプリンタ(Color LP)102と、スキャナ、ファクシミリ、ハードディスク、メモリ、ネットワークインタフェースなどのハードウェアリソース103を有する。また、各種コントロールサービスを有するプラットホーム120と、アプリケーション(以下、アプリともいう)130と、仮想アプリケーションサービス(VAS:Virtual Application Service)140から構成されるソフトウェア群110を備えている。
【0034】
プラットホーム120は、アプリケーションからの処理要求を解釈してハードウェア資源の獲得要求を発生させるコントロールサービスと、一又は複数のハードウェア資源の管理を行い、コントロールサービスからの獲得要求を調停するシステムリソースマネージャ(SRM)123と、汎用OS121とを有している。
【0035】
コントロールサービスは、複数のサービスモジュールから形成され、SCS(システムコントロールサービス)122と、ECS(エンジンコントロールサービス)124と、MCS(メモリコントロールサービス)125と、OCS(オペレーションパネルコントロールサービス)126と、FCS(ファックスコントロールサービス)127と、NCS(ネットワークコントロールサービス)128とから構成されている。なお、このプラットホーム120は、あらかじめ定義された関数により前記アプリケーション130から処理要求を受信可能とするアプリケーションプログラムインタフェース(API)を有している。
【0036】
汎用OS121は、UNIX(登録商標)などの汎用オペレーティングシステムであり、プラットホーム120並びにアプリケーション130の各ソフトウェアをそれぞれプロセスとして並列実行する。
【0037】
SRM123のプロセスは、SCS122とともにシステムの制御及びリソースの管理を行うものである。SRM123のプロセスは、スキャナ部やプリンタ部などのエンジン、メモリ、HDDファイル、ホストI/O(セントロI/F、ネットワークI/F、IEEE1394 I/F、RS232C I/Fなど)のハードウェア資源を利用する上位層からの要求にしたがって調停を行い、実行制御する。
【0038】
SCS122のプロセスは、アプリ管理、オペレーションパネル制御、システム画面表示、LED表示、リソース管理、割り込みアプリ制御などを行う。本実施の形態では、オペレーションパネルからのキー情報をVAS140に通知したり、VAS140から所定のIDを受信して、機能キー割り付けのための設定を行う。詳細は後述する。
【0039】
ECS124のプロセスは、白黒レーザプリンタ(B&W LP)101、カラーレーザプリンタ(Color LP)102、スキャナ、ファクシミリなどからなるハードウェアリソースのエンジンの制御を行う。
【0040】
MCS125のプロセスは、画像メモリの取得及び解放、ハードディスク装置(HDD)の利用、画像データの圧縮及び伸張などを行い、FCS127のプロセスは、システムコントローラの各アプリ層からPSTN/ISDN網を利用したファクシミリ送受信、BKM(バックアップSRAM)で管理されている各種ファクシミリデータの登録/引用、ファクシミリ読みとり、ファクシミリ受信印刷、融合送受信を行うためのAPIを提供する。
【0041】
NCS128のプロセスは、ネットワークI/Oを必要とするアプリケーションに対して共通に利用できるサービスを提供するためのプロセスであり、ネットワーク側から各プロトコルによって受信したデータを各アプリケーションに振り分けたり、アプリケーションからデータをネットワーク側に送信する際の仲介を行う。具体的には、ftpd、httpd、lpd、snmpd、telnetd、smtpdなどのサーバデーモンや、同プロトコルのクライアント機能などを有している。
【0042】
OCS126のプロセスは、オペレータ(ユーザ)と本体間の情報伝達手段となるオペレーションパネルの制御を行う。OCS126は、オペレーションパネルからのキー押下情報をキーイベントとして取得し、取得したキーに対応したキーイベント関数をSCS122に送信するOCSプロセスの部分と、アプリケーション130又はコントロールサービスからの要求によりオペレーションパネルに各種画面を描画出力する描画関数やその他オペレーションパネルに対する制御を行う関数などがあらかじめ登録されたOCSライブラリの部分とから構成される。このOCSライブラリは、アプリケーション130及びコントロールサービスの各モジュールにリンクされて実装されている。なお、OCS126のすべてをプロセスとして動作させるように構成しても良く、あるいはOCS126のすべてをOCSライブラリとして構成しても良い。後述する本実施の形態における説明及び各図では、特に図示していなくても、オペレーションパネルからの情報取得、及び画面表示の際にはOCS126の機能を利用している。
【0043】
アプリケーション130は、ページ記述言語(PDL)、PCL及びポストスクリプト(PS)を有するプリンタ用のアプリケーションであるプリンタアプリ111と、コピー用アプリケーションであるコピーアプリ112と、ファクシミリ用アプリケーションであるファックスアプリ113と、スキャナ用アプリケーションであるスキャナアプリ114と、ネットワークファイル用アプリケーションであるネットファイルアプリ115とを有している。また、新規アプリケーション116〜118を有している。
【0044】
アプリケーション130の各プロセス、コントロールサービスの各プロセスは、関数呼び出しとその戻り値送信及びメッセージの送受信によってプロセス間通信を行いながら、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの画像形成処理にかかるユーザサービスを実現している。
【0045】
また、本実施の形態では、アプリ130とプラットホーム120との間に仮想アプリケーションサービス(VAS)140を配置している。この仮想アプリケーションサービス(VAS)140は、各コントロールサービスをサーバとしたクライアントプロセスとして動作し、かつアプリケーションをクライアントとしたサーバプロセスとして動作する。そして、アプリケーションから見てプラットホームを隠蔽することができるラッピング機能を備えている。例えば、VAS140は、プラットホーム120の各種コントロールサービスあるいはそのAPIが仕様変更などでバージョンアップされた場合に、バージョン差の生じたアプリケーションを再コンパイルすることなくそのまま関数呼び出しが行えるよう、バージョン差を吸収して整合性を保つことを可能にする。
【0046】
本実施の形態では、VAS140はアプリケーションとシステムコントロールサービス(SCS)122との間でアプリケーション管理モジュールとして動作し、SCS122と共にアプリケーションを機能キーに割り付ける処理を行う。
【0047】
このように、本実施の形態にかかる複合機100には、複数のアプリケーション及び複数のコントロールサービスが存在し、いずれもプロセスとして動作している。そして、これらの各プロセス内部には、一又は複数のスレッドが生成されて、スレッド単位の並列実行が行われる。そして、コントロールサービスがアプリケーションに対し共通サービスを提供しており、このため、これらの多数のプロセスが並列動作、及びスレッドの並列動作を行って互いにプロセス間通信を行って協調動作をしながら、コピー、プリンタ、スキャナ、ファクシミリなどの画像形成処理にかかるユーザサービスを提供するようになっている。また、複合機100には、サードベンダなどの第三者がコントロールサービス層の上のアプリケーション層に新規アプリ116、117、118を開発して搭載することが可能となっている。
【0048】
なお、本実施の形態にかかる複合機100では、複数のアプリケーション130のプロセスと複数のコントロールサービスのプロセスとが動作しているが、アプリケーション130とコントロールサービスのプロセスがそれぞれ単一の構成とすることも可能である。また、各アプリケーション130は、アプリケーションごとに追加又は削除することができる。
【0049】
図3は、複合機100のハードウェア構成図である。図3に示すように、複合機100は、コントローラ40と、オペレーションパネル60と、ファックスコントロールユニット(以下、FCUという)65と、印刷等を行うためのエンジン70と、プロッタ75とを有している。
【0050】
コントローラ40は、CPU41と、MEM−P42と、ノースブリッジ(以下、NBという)43と、サウスブリッジ(以下、SBという)44と、ASIC45と、MEM−C46と、HDD47とを有する。また、各種インタフェースとしてNIC48、USB49、IEEE1394(50)、セントロニクス51を有している。
【0051】
オペレーションパネル60は、コントローラ40のASIC45に直接接続されている。また、FCU65、各種インタフェース及びエンジン70、プロッタ75は、コントローラ40のASIC45にPCIバスで接続されている。
【0052】
CPU41は、複合機100の全体制御を行うものである。NB43は、CPU41、MEM−P42、ASIC45を接続するためのブリッジである。MEM−P42は、複合機100の描画用メモリなどとして用いるシステムメモリである。SB44は、NB43と周辺デバイスなどとを接続するためのブリッジである。また、MEM−C46は、コピー用画像バッファ、符号バッファとして用いるローカルメモリである。ASIC45は、画像処理用のハードウェア要素を有する画像処理用途向けのICである。また、HDD47は、画像データの蓄積、プログラムの蓄積、フォントデータの蓄積、フォームの蓄積を行うためのストレージである。
【0053】
次に、本実施の形態におけるアプリケーションを機能キーに割り付ける方法について説明する。
【0054】
まず、新たに複合機100にインストールしたアプリケーション(本実施の形態では拡張アプリケーションと称する)を機能キーに割り付けるためにオペレーションパネルでどのような操作がなされるかを、オペレーションパネルの画面表示例を示しながら順に説明する。
【0055】
まず、ユーザがオペレーションパネルの初期設定キーを押し下げることにより、複合機100は図4に示すような各アプリケーションの初期設定メニュー画面を表示する。
【0056】
ユーザが拡張アプリケーション初期設定画面301を選択すると、拡張アプリケーション初期設定のメニュー画面が表示される。拡張アプリケーション初期設定では、ファイルコピー、インストール、切替キー設定、起動設定、アンインストールなどを実行することが可能であるが、これらのうちユーザが切替キー設定302を選択すると、図5に示す画面が表示される。なお、この画面では、機能キーのことを切替キーと称している。
【0057】
図5に示す画面において表示されているSimplePrint(簡易プリント)、SimpleScan(簡易スキャナ(ADF対応))、SimpleCopy(簡易コピー(集約対応))、SimpleScan(簡易スキャナ)、SimpleCopy(簡易コピー(両面対応))は既に複合機100にインストール又はコピーされているアプリケーションである。この中で、簡易プリント、簡易スキャナ(ADF対応)などのように左側のKey303の欄にKey名(Printer、scannerなど)が記載されているアプリケーションは、そのKey名の機能キーが既に割り付けられていることを示す。また、簡易コピー(集約対応)のようにKey名が記載されていないアプリケーションには機能キーが割り付けられていないことを示している。
【0058】
従って、ユーザは、簡易コピー(集約対応)に機能キーの割り付けをするために、簡易コピー(集約対応)を選択すると、図6に示される画面が表示される。すなわち、画面に「このアプリケーションに割り付ける機能キーを押し下げて下さい」のメッセージが表示される。なお、アプリケーションのインストール時又はアプリケーションの複合機100へのコピー時に自動的に図6の画面を表示してもよい。この場合、ユーザは、インストール開始時又はコピー開始時にアプリケーションを選択し、機能キー割り付けが終了した後に、そのアプリケーションのインストール又はコピーが行われる。
【0059】
図6に示す画面に代えて、図7に示す画面を表示してもよい。図7に示すように、機能キーの割り当て状況に加えて、オペレーションパネルの絵とともに機能キーを押すことを示すガイダンス画面が表示される。このような画面が表示されることにより、利用者はどのような操作をすることにより機能キーの割り付けができるかを容易に把握することができる。また、このときに、各機能キーのLEDを点滅させてもよい。
【0060】
図6及び図7の画面左側の各機能キー名の右側にある数字は、当該機能キーに割り付けられているアプリケーションの数を示す。例えば、図6においてCopyの機能キーには2つのアプリケーションが割り付けられており、scannerの機能キーには3つのアプリケーションが割り付けられている。
【0061】
ユーザは、図8に示すように、このアプリケーションに割り付けたい機能キーを押し下げると、図9に示すように確認画面が表示される。この場合、Copyの機能キーが押し下げられたことがわかる。ユーザは、図9の画面表示を確認し、これでよければOKを選択する。
【0062】
また、図7のガイダンス画面を表示する場合において機能キーが押された場合には、図9の画面に代えて、図10の画面を表示することもできる。この図の画面左側に、押した機能キーに割り付けられたアプリケーションのリストが表示される。これにより、当該機能キーに割り付けられているアプリケーションを確認することができる。
【0063】
ただし、1つの機能キーに割り付け可能な数を超えてアプリケーションを割り付けようとすると、図11に示すように、該当の機能キー名の部分がブリンク表示され、他の機能キーへの割り付けや、既に割り付けられているアプリケーションの割り付け解除を推奨するメッセージを表示する。図11の場合、scannerの機能キーに割付可能なアプリケーション数が3であり、新たにscannerの機能キーを押し下げたことを示している。なお、1つの機能キーへのアプリケーション割り付け数に制限を持たせない場合には、図11に示す画面は表示されない。
【0064】
図9又は図10の画面でOKを選択すると、図12に示すような割り付け完了をユーザに通知する画面が表示される。その後、切替えキー設定画面上、図13に示すように、簡易コピー(集約対応)に対応する機能キー名として、上記のようにして割り付けた機能キーであるcopyが表示される。
【0065】
上記の一連の操作は、図14に示すようにして実現される。すなわち、切替キー設定において、ユーザが機能キーを押し下げると、オペレーションパネル60からその機能キーのIDが複合機100のシステムサービスモジュール(本実施の形態ではSCS122)に通知され、複合機100のシステムサービスモジュールが、そのIDと、機能キーへの割り付けを行おうとしているアプリケーションとを関連付けることにより行われる。
【0066】
アプリケーションと機能キーIDとを関連付けるために、複合機100は、図15に示す項目を有するアプリケーション管理テーブルをHDD47などの記憶装置に格納する。図15に示すように、アプリケーション管理テーブルは、アプリケーションID、機能キーID、拡張キーID、アプリケーション登録状態、操作部使用の有無、アプリケーション名、アプリケーション略称、アプリケーション状態の項目を有している。この中で、拡張キーIDは、1つの機能キーに複数のアプリケーションが割り付けられている場合に、アプリケーションを識別するためのものであり、機能キーIDとこの拡張キーIDとが、1つのアプリケーションに対応する。アプリケーション登録状態は、アプリケーションがインストールされているか否かを示すものであり、操作部使用の有無は、オペレーションパネルの制御権限を有しているか否かを示すものであり、アプリケーション状態はそのアプリケーションが利用可能か否かなどを示すものである。なお、アプリケーションの機能キーへの割り付けに関しては、アプリケーションID、機能キーID、拡張キーIDがあれば足りる。
【0067】
アプリケーションの機能キーへの割り付けの際の複合機100の動作について、図16のフローチャートと、各モジュール間の主要な情報のやり取りを示す図17を用いてより詳細に説明する。
ユーザが初期設定キーを押し下げすることにより、SCS122がオペレーションパネル60の制御権(表示権、キー押下情報の取得権)を取得し、図4に示した各アプリケーションの初期設定メニュー画面を表示する(ステップS1)。そして、この時点で、本来はVAS140やアプリケーションに通知されないはずの機能キー押下情報(機能キーIDのことである)がVAS140へ通知されるようにモードが切り替えられる。
【0068】
続いて、ユーザがオペレーションパネル60上で拡張アプリケーション初期設定を選択すると(ステップS2)、SCS122は、オペレーションパネルの制御権をVAS140に移行する(ステップS3)。これは、制御権付与通知メッセージをSCS122からVAS140に送ることにより行われる。
【0069】
拡張アプリケーション初期設定画面で切替えキー設定が選択されると、VAS140は図5に示した選択画面を表示する(ステップS4)。オペレーションパネル60から、切替え対象アプリケーション(簡易コピー(集約対応))が選択されると(ステップS5)、VAS140は対象となるアプリケーションのアプリケーションIDを取得する(ステップS6)とともに、オペレーションパネル60に図6もしくは図7に示したような画面を表示して「このアプリケーションに割り付ける機能キーを押下げて下さい」のメッセージを表示する(ステップS7)。
【0070】
続いて、ユーザが上記のアプリケーションに割り付けたい機能キーを押し下げる(ステップS8)。
【0071】
オペレーションパネル60は機能キー押下情報をオペレーションパネルドライバ350を介してSCS122に通知する。そして、SCS122は機能キー押下情報をVAS140に通知する(ステップS9)。通常、機能キー押下情報をSCS122が他のモジュールに通知することはないが、上記のように、初期設定モードにおける機能キーの割り付け時には、機能キー押下情報をVAS140に通知するようにSCS122が機能する。VAS140は機能キー押下情報に基づき機能キーIDを取得する。
【0072】
VAS140はSCS122に対し、割り付けを行おうとしているアプリケーションIDと、機能キーIDを、拡張キーIDとともに通知することにより(ステップS10)、これらの情報のアプリケーション管理テーブル360への格納を依頼する。拡張キーIDは、例えば、機能キーに割り付けられるアプリケーションが1つであれば1とし、2つであれば2といったように、アプリケーションの数と同じものとすることができる。
【0073】
SCS122は、アプリケーション管理テーブル360にこの情報を格納する(ステップS11)ことにより、割り付けを完了し、図12に示す画面を表示する。
【0074】
アプリケーションに対する機能キー設定処理が終了し、初期設定モードから通常モードに戻るに際しては、機能キー押下情報がVAS140やアプリケーションに通知されないモードに戻される。
【0075】
なお、図11に示すようなアプリケーション割り付け数の制限を行うには、例えば、アプリケーション管理テーブルに機能キー毎にアプリケーション割り付けの制限数を保持し、機能キー押し下げのときに、その機能キーに割り付けられるアプリケーションの数とその制限数とを比較して、割り付けられるアプリケーションの数が制限数を超えるようであれば図11に示す画面を表示する。
【0076】
上記のように、使用者が実際に押し下げた機能キーのIDがVAS140からSCS122に通知されてアプリケーション管理テーブル360に格納されるので、実際に使用できない機能キーにアプリケーションを割り当ててしまう恐れがなくなる。
【0077】
次に、複合機100を運用している場合において、上記のようにして割り付けた機能キーを用いて、アプリケーションの切り替えを行う場合の操作について画面例を示しながら説明する。
【0078】
下記の例では、複合機100において、コピー、ドキュメントボックス、ファックス、プリンター、スキャナーの5つの機能キーが使用可能であり、そのうちの1つのファックスキーにファックスと拡張アプリケーション1と拡張アプリケーション2が割り付けられている場合について説明する。
【0079】
まず、ユーザが、ファックスの機能キーを押し下げると、図18に示すような当該機能キーに割り付けられている上記3つのアプリケーションが表示される。なお、図18に示す例では、各アプリケーション名の左側に当該アプリケーションが現時点において利用可能か否かを表示する状態表示(ステータス表示)がなされている。これは、例えば、利用可能ならば青を表示し、利用不可ならば赤を表示する。なお、アプリケーションの状態表示は、機能キーに割り付けられているアプリケーションが一つであれば、機能キーに備えられたLEDなどを点灯させることにより行うことも可能であるが、機能キーに割り当てられているアプリケーションが複数である場合には図18に示した方法が有効である。アプリケーションが利用可能であるか否かは、例えば、アプリケーション自身が、起動する上で何かしらの条件を満たさないことを検知し、それをアプリケーション管理テーブルにアプリケーション状態として記録することで、SCS122が知ることができ、図18の表示を行うことができる。また、アプリケーション自身が図18の状態表示を表示するようにしてもよい。
【0080】
ここで、図18において拡張アプリケーション2を選択した場合には、アプリケーションが正常に起動され、図19(a)に示す画面が表示される。そして、図19(b)に示すような拡張アプリケーション2の初期画面が表示される。
【0081】
一方、拡張アプリケーション1を選択した場合には、起動に失敗し、この場合には図20(a)に示す画面を表示後、図20(b)に示す画面を表示する。なお、上記の例は、ファックス機能キーに複数のアプリケーションが割り付けられている例であるが、1つのみのアプリケーションが割り当てられている場合には、図18の選択画面を表示せずに機能キーを押し下げた後すぐにアプリケーションを切り替える。すなわち、ファックスアプリケーションを起動する。
【0082】
上記の一連の操作は、複合機100において図21に示すようにして行われる。まず、ユーザが所望の機能キーを押し下げると、その機能キーに割り付けられた機能キーIDがシステムサービスモジュール(本実施の形態ではSCS122)に通知され、システムサービスモジュールは、その機能キーに割り付けられたアプリケーションが複数であれば図18に示す選択画面を表示し、一つであればアプリケーション切り替え処理を行う。すなわち、押し下げた機能キーに対応するアプリケーションを起動する。
【0083】
機能キーを用いたアプリケーションの切り替えの際の複合機100内部の動作について、図22のフローチャートと、各モジュール間の主要な情報のやり取りを示す図23を用いてより詳細に説明する。
【0084】
ユーザが、使用したいアプリケーションが割り付けられている機能キーを押し下げると、機能キー押下情報(機能キーID)が、オペレーションパネル60から、オペレーションパネルドライバ350を介してSCS122に通知される(ステップS21)。SCS122は、機能キーIDを用いて、押下げられた機能キーに割り付けられているアプリケーションをアプリケーション管理テーブル360を走査して確認する(ステップS22)。
【0085】
割り付けられているアプリケーションが一つであれば(ステップS23のYES)、即座に該当アプリケーションへの切替を開始する(ステップS24)。
【0086】
割り付けられているアプリケーションが複数ある場合(ステップS23のNO)、それらを選択するための図18に示したような画面を表示する(ステップS25)。図18に示したように、このアプリケーション選択画面には押下された機能キーに割り付けられた複数のアプリケーションから一つを選択できるようにアプリケーション選択ボタンが表示されている
ユーザが、上記のアプリケーション選択画面より、所望のアプリケーションを指定すると(ステップS26)、オペレーションパネル60から、オペレーションパネルドライバ350を介し、利用者が選択したアプリケーション選択ボタン押下情報(アプリケーションID)がSCS122に通知される(ステップS27)。そして、SCS122は、そのアプリケーションIDに基づき、押下されたアプリケーション選択ボタンに対応するアプリケーションへの切替え処理を開始する(ステップS28)。また、SCS122は選択されたアプリケーションに対し、当該アプリケーションがオペレーションパネル60の制御権(表示権、キー押下情報の取得権)を保持するよう、当該アプリケーションに通知(画面制御件付与通知)を行う(ステップS29)。
【0087】
アプリケーションがその通知を受理し、SCS122に対して準備完了の応答を返した時点で、SCS122は、オペレーションパネル60に対して画面切替を要求し、その要求を受信したオペレーションパネル60は対象アプリケーションの表示画面に対応する画像情報を表示する(ステップS30)。
【0088】
これ以降、SCS122は、オペレーションパネル60から通知されたキー押下情報をオペレーションパネルの制御権を有するアプリケーション、即ち、切り替えられたアプリケーションのみに通知することになる。
【0089】
上記の実施の形態では、主にSCS122とVAS140により機能キーの割り付けを実行しているが、オペレーションパネル60への画面表示機能、オペレーションパネルからの情報取得機能、アプリケーション管理テーブルへのアクセス機能を有し、上記の処理を実行するプログラムモジュールであれば、SCS122とVAS140に限らず、アプリケーションの機能キーへの割り付けを実行することが可能である。また、本発明の機能を有するSCS122とVAS140のプログラム、又は上記プログラムモジュールを構成するプログラムは、ICカードなどの記録媒体に格納することが可能であり、そこから複合機100にインストールすることができる。また、遠隔のサーバなどから上記プログラムを画像形成装置にインストールすることも可能である。
【0090】
(その他の実施の形態)
機能キーによるアプリケーション切り替えの手順において、図22に示した手順では、1つの機能キーに複数のアプリケーションが割り付けられている場合に、図18に示した選択画面を表示して、その中から1つのアプリケーションを選択するようにしているが、このような選択画面を表示する代わりに、機能キーを連続して押した回数でどのアプリケーションに切り替えるかを決定するように構成することもできる。
【0091】
この場合、図15のアプリケーション管理テーブルに示す拡張キーIDを、1、2、3...といったように、機能キーに割り付けられるアプリケーションの数に合わせて連番で割り振るようにし、機能キーを押した回数に対応した拡張キーIDのアプリケーションに切り替えるようにすればよい。
【0092】
この場合におけるアプリケーション切り替えのフローチャートを図24に示す。ユーザが複数回機能キーを押し下げる(ステップS41)。SCS122は、オペレーションパネル60から機能キーIDを複数回受信することになるが、SCS122は、予め定めた時間内に同じ機能キーIDを受信した回数を保持する(ステップS42)。
【0093】
そして、機能キーIDを用いてアプリケーション管理テーブル360を検索し(ステップS43)、上記の回数を拡張キーIDとして持つアプリケーションを検出する(ステップS44)。そして、そのアプリケーションへの切り替えを開始する(ステップS45)。以降の処理は、図22に示すステップS29以降の処理と同様である。
【0094】
このような手順でアプリケーション切り替えができれば、ユーザは選択画面の操作をすることなく素早く所望のアプリケーションへの切り替えを実施することが可能となる。また、例えば、初期設定画面で、アプリケーションの切り替えに選択画面を用いるか、上記のように機能キーのみを用いるかを選択させるように構成することにより、複合機の操作に慣れない間は選択画面を用い、慣れてきたら選択画面を用いないといったことが可能となる。
【0095】
さて、これまではオペレーションパネル上のハードウェアキーである機能キーを用いてアプリケーションの切り替えを行う場合について説明したが、ハードウェアキーである機能キーを用いることなく、操作表示部(タッチパネル)上に機能キーに相当する機能選択用ボタン(ソフトキーともいう)を表示し、それを押すことによりアプリケーションの切り替えを行うことも可能である。
【0096】
この場合、アプリケーションの切り替えの場面では、例えば、アプリケーションの切り替えのモードを用意し、そのモードに切り替えることにより上記の機能選択用ボタンを表示させる。機能選択用ボタンには、ハードウェアキーの機能キーと同様の機能キーIDが割り当てられており、ハードウェアキーの機能キーと同様にして、アプリケーションの切り替えを行うことができる。
【0097】
機能選択用ボタンのアプリケーションへの割り付けの場面においては、例えば、初期設定において切替えキー設定が選択されたときに、機能選択用ボタンを操作表示部に表示し、ハードウェアキーの機能キーの場合と同様の内部処理により、機能選択用ボタンのアプリケーションへの割り付けを行う。図25に、機能選択用ボタンのアプリケーションへの割り付け画面例を示す。なお、アプリケーションの切り替えの場面でも、図25に示す機能選択用ボタンと同じ機能選択用ボタンが表示される。
【0098】
さて、上記の各実施の形態では、実際に有効な機能キーを押し下げることにより機能キーの割り付けを行っているが、複合機100に、有効な機能キーがどれであるかを認識させることにより、有効な機能キーのみの割り付けを行うことも可能である。この場合、例えば、機能キーを有効とするためのキートップをオペレーションパネルに追加する際に、どの機能キーが有効になったかを複合機100に登録する方法や、どの機能キーのキートップを装着したかを自動的に複合機100に認識させる方法などがある。
【0099】
このように、複合機100がどの機能キーが有効であるかを認識できれば、機能キーの割り付けの際に、有効な機能キーのみを選択可能とした画面を表示することにより、有効な機能キーのみを選択させることが可能となる。
【0100】
なお、本発明は、上記の実施の形態に限定されることなく、特許請求の範囲内において、種々変更・応用が可能である。
【符号の説明】
【0101】
100 複合機
101 白黒ラインプリンタ
102 カラーラインプリンタ
110 ソフトウェア群
111 プリンタアプリ
112 コピーアプリ
113 ファックスアプリ
114 スキャナアプリ
115 ネットファイルアプリ
116〜118 新規アプリ
120 プラットホーム
121 汎用OS
122 SCS
123 SRM
124 ECS
125 MCS
126 OCS
127 FCS
128 NCS
130 アプリケーション
140 VAS
40 コントローラ
45 ASIC
60 オペレーションパネル
65 FCU
70 エンジン
75 プロッタ
350 オペレーションパネルドライバ
360 アプリケーション管理テーブル
【先行技術文献】
【特許文献】
【0102】
【特許文献1】特開平11−327373号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアプリケーションを搭載可能に構成された画像形成装置であって、
アプリケーションを選択させる画面を前記画像形成装置の操作表示部に表示する手段と、
選択されたアプリケーションに対してある機能キーが押下されたときに当該アプリケーションを当該機能キーに割り付ける手段と、
ある機能キーに割り付けられたアプリケーションの数が予め定めた制限数に達している場合に、アプリケーションを割り付けるために当該機能キーが押下されたときに、当該機能キーへの割り付けが不可であることを示す画面を前記操作表示部に表示する手段と、を有し、
前記機能キーは、ユーザが複数のアプリケーションの中から所望のアプリケーションを選択し、実行させるために使用されるキーであることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記機能キーは、ハードウェアキーである請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記機能キーは、前記操作表示部に表示されるソフトキーである請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記割り付ける手段による機能キーの割り付けは、アプリケーションを機能キーに割り付けるモードにおいて実行される請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記割り付ける手段による機能キーの割り付けの際に、機能キーの操作に関するガイダンス画面を前記操作表示部に表示する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
アプリケーションが前記画像形成装置にインストールされる際に、当該アプリケーションへの機能キー割り付けのための操作に関するガイダンス画面を前記操作表示部に表示する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記ガイダンス画面は、前記画像形成装置のオペレーションパネルの画像と機能キーの操作を促すための画像を含む請求項5又は6に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記ガイダンス画面は、アプリケーションの選択操作の次の操作内容をユーザに対して提示する画面を含む請求項5又は6に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記ガイダンス画面は、ユーザが行った操作内容をユーザに対して提示する画面を含む請求項5又は6に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記割り付ける手段による機能キーの割り付けの際に、各機能キーに割り付けられているアプリケーションの数を示す画面を表示する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記割り付ける手段は、
押下された前記機能キーに対応する機能キーIDを取得する手段と、
前記選択されたアプリケーションのアプリケーションIDと、取得した機能キーIDとを対応付けて格納する手段と
を有する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記取得した機能キーIDに加えて、機能キーに割り付けられる複数のアプリケーションを識別するための拡張キーIDを格納する請求項11に記載の画像形成装置。
【請求項13】
複数のアプリケーションが割り付けられた機能キーが押下されたときに、当該複数のアプリケーション名を表示し、その中から1つのアプリケーションを選択させるための画面を表示する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記複数のアプリケーションの各々に対してアプリケーションの状態を表示する請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
複数のアプリケーションが割り付けられた機能キーが予め定めた時間内に押下された回数に応じて、当該複数のアプリケーションのうちの1つのアプリケーションを選択し、実行する請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項16】
複数のアプリケーションが割り付けられた機能キーが予め定めた時間内に押下された回数に対応する前記拡張キーIDを持つアプリケーションを、当該複数のアプリケーションの中から選択する請求項12に記載の画像形成装置。
【請求項17】
複数のアプリケーションを搭載可能に構成された画像形成装置が実行する、アプリケーションを機能キーに割り付ける処理の方法であって、
アプリケーションを選択させる画面を前記画像形成装置の操作表示部に表示するステップと、
選択されたアプリケーションに対してある機能キーが押下されたときに当該アプリケーションを当該機能キーに割り付けるステップと、
ある機能キーに割り付けられたアプリケーションの数が予め定めた制限数に達している場合に、アプリケーションを割り付けるために当該機能キーが押下されたときに、当該機能キーへの割り付けが不可であることを示す画面を前記操作表示部に表示するステップと、を有し、
前記機能キーは、ユーザが複数のアプリケーションの中から所望のアプリケーションを選択し、実行させるために使用されるキーであることを特徴とする方法。
【請求項18】
前記機能キーは、ハードウェアキーである請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記機能キーは、前記操作表示部に表示されるソフトキーである請求項17に記載の方法。
【請求項20】
前記割り付けるステップは、アプリケーションを機能キーに割り付けるモードにおいて実行される請求項17に記載の方法。
【請求項21】
前記割り付けるステップは、機能キーの操作に関するガイダンス画面を前記操作表示部に表示するステップを含む請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記画像形成装置は、アプリケーションがインストールされる際に、当該アプリケーションへの機能キー割り付けのための操作に関するガイダンス画面を前記操作表示部に表示する請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記ガイダンス画面は、前記画像形成装置のオペレーションパネルの画像と機能キーの操作を促すための画像を含む請求項21又は22に記載の方法。
【請求項24】
前記ガイダンス画面は、アプリケーションの選択操作の次の操作内容をユーザに対して提示する画面を含む請求項21又は22に記載の方法。
【請求項25】
前記ガイダンス画面は、ユーザが行った操作内容をユーザに対して提示する画面を含む請求項21又は22に記載の方法。
【請求項26】
前記割り付けるステップにおいて、
前記画像形成装置は、各機能キーに割り付けられているアプリケーションの数を示す画面を表示する請求項17に記載の方法。
【請求項27】
前記割り付けるステップにおいて、
前記画像形成装置は、押下された前記機能キーに対応する機能キーIDを取得し、前記選択されたアプリケーションのアプリケーションIDと、取得した機能キーIDとを対応付けて格納する請求項17に記載の方法。
【請求項28】
前記画像形成装置は、前記取得した機能キーIDに加えて、機能キーに割り付けられる複数のアプリケーションを識別するための拡張キーIDを格納する請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記画像形成装置が、複数のアプリケーションの割り付けられた機能キーが押下されたときに当該複数のアプリケーション名を表示し、その中から1つのアプリケーションを選択させるための画面を表示するステップを有する請求項17に記載の方法。
【請求項30】
前記画面を表示する際に、前記画像形成装置は、前記複数のアプリケーションの各々に対してアプリケーションの状態を表示する請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記画像形成装置が、複数のアプリケーションの割り付けられた機能キーが予め定めた時間内に押下された回数に応じて、当該複数のアプリケーションのうちの1つのアプリケーションを選択するステップを有する請求項17に記載の方法。
【請求項32】
前記画像形成装置は、複数のアプリケーションが割り付けられた機能キーが予め定めた時間内に押下された回数に対応する前記拡張キーIDを持つアプリケーションを、当該複数のアプリケーションの中から選択する請求項28に記載の方法。
【請求項33】
請求項17ないし32のうちいずれか一項に記載の方法における各ステップを、複数のアプリケーションを搭載可能に構成された画像形成装置に実行させるプログラム。
【請求項34】
請求項33に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。

【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図7】
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【図8】
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【図10】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図1】
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【図6】
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【図9】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−28831(P2010−28831A)
【公開日】平成22年2月4日(2010.2.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−242729(P2009−242729)
【出願日】平成21年10月21日(2009.10.21)
【分割の表示】特願2004−67472(P2004−67472)の分割
【原出願日】平成16年3月10日(2004.3.10)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】