説明

画像形成装置

【課題】本発明は、空間の利用効率に優れた画像形成装置を提供する。
【解決手段】本実施形態によれば、容器状をなす樹脂フレーム57の開放面が蓋状板金フレーム59で閉鎖されている。この結果、樹脂フレーム57と蓋状板金フレームとで囲まれた収容凹部60の分だけ側壁部56の断面積を大きくすることができるから、側壁部56の強度を向上させることができる。さらに、収容凹部60内には、レーザプリンタ1を構成する駆動機構108及び回路基板111が収容されている。これにより、レーザプリンタ1の空間の利用効率を向上させることができる。この結果、本体ケーシング2内の空間を有効に利用できるから、例えばリブにより側壁部56の断面積を大きくした場合と比べて、同じ断面積で比較すると、レーザプリンタ1の小型化を図ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、画像形成装置としては、給紙カセット、用紙を搬送するベルト、感光ドラム及び現像装置を含むプロセス部、露光を行うスキャナ部、転写手段、定着器、用紙を排出する排出装置等の複数の構成部品を、板金フレーム及び樹脂フレームに位置決め状態で支持する構成のものが知られている。この種の画像形成装置として例えば特許文献1に記載のものが挙げられる。
【0003】
上記の樹脂フレームは複雑な形状の加工が容易なので、設計上の自由度を高くすることができる。このため各構成部品を効率的に配置することで画像形成装置の小型化を図ることができる。しかしながら樹脂フレームは剛性が低いので、剛性の高い板金フレームを樹脂フレームに取り付けることで、樹脂フレームを補強し、各構成部品の位置精度の向上が図ることが考えられる。この結果、画像形成装置の小型化と、各構成部品の位置精度の向上とを図ることができる。
【特許文献1】特開2001−77548公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記樹脂フレームの剛性を更に高めるためには、例えば樹脂フレームの壁面を厚くすることが考えられる。しかし、壁面を厚くした分だけ重量が増加するし、また、画像形成装置が大型化するという問題がある。また、樹脂フレームの壁面に補強用のリブを設けて樹脂フレームの断面積を大きくすることにより、樹脂フレームの剛性を高めることが考えられる。この手法によれば重量増加は抑制されるが、リブを設けた領域には画像形成装置の構成部品を配置することができないため、フレーム内の空間を有効に利用することができず、やはり画像形成装置が大型化するという問題点がある。
【0005】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、空間の利用効率に優れた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するための手段として、請求項1の発明は、複数の構成部品を側壁部を有するハウジング内に収容してなる画像形成装置であって、前記ハウジングの側壁部は、一方の面を開放した容器状をなす樹脂フレームと、その樹脂フレームの開放面を閉鎖して前記樹脂フレームに固定された蓋状板金フレームとを含み、前記樹脂フレームと前記蓋状板金フレームとによって包囲された空間内に前記構成部品の一部を収容してなる。
【0007】
請求項2の発明は、請求項1記載のものにおいて、前記樹脂フレームのうち前記蓋状板金フレームが取り付けられた側と反対側には、積層板金フレームが前記樹脂フレームに重ねて固定されている。
【0008】
請求項3の発明は、請求項1または請求項2記載のものにおいて、前記側壁部は互いに対向するように対をなして設けられ、前記各側壁部の上端部又は下端部が金属製のブリッジフレームにより連結されている。
【0009】
請求項4の発明は、前記請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像形成装置であって、前記画像形成装置は、像坦持体を含んだプロセス部と、前記像担持体に対し露光を行うスキャナ部とを含んだ複数の構成部品を備えてなるものであって、前記複数の構成部品のうち少なくとも前記プロセス部と前記スキャナ部とは前記蓋状板金フレーム又は積層板金フレームに位置決め状態で支持されており、前記複数の構成部品のうち前記蓋状板金フレーム又は積層板金フレームに支持される構成部品を除いた構成部品は前記樹脂フレームに位置決め状態で支持されている。
【0010】
請求項5の発明は、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載のものにおいて、前記樹脂フレームに支持される構成部品として、前記像担持体上に形成された可視化像の担持または被記録媒体の搬送を行うベルトを備えてなる。
【0011】
請求項6の発明は、請求項1ないし請求項5のいずれかに記載のものにおいて、前記樹脂フレームに支持される構成部品として、複数の被記録媒体を積載し、引き出し可能な積載カセットを備えてなる。
【0012】
請求項7の発明は、請求項1ないし請求項6のいずれかに記載のものにおいて、前記樹脂フレームに支持される構成部品として、画像形成後の被記録媒体を排出するための排出装置を備えてなる。
【0013】
請求項8の発明は、請求項1ないし請求項7のいずれかに記載のものにおいて、前記樹脂フレームに支持される構成部品として、被記録媒体上への可視化像の転写を行う転写手段を備えてなる。
【0014】
請求項9の発明は、請求項1ないし請求項8のいずれかに記載のものにおいて、前記樹脂フレームに支持される構成部品として、被記録媒体上に転写された可視化像の定着を行う定着器を備えてなる。
【0015】
請求項10の発明は、請求項5ないし請求項9のいずれかに記載のものにおいて、前記側壁部は互いに対向するように対をなして設けられ、前記側壁部の前記蓋状板金フレーム又は前記積層板金フレームには、前記画像形成装置に着脱可能に装着される前記プロセス部を位置決めをするための位置決め部が設けられており、前記位置決め部は、対をなす前記側壁部の前記蓋状板金フレーム又は前記積層板金フレームの間に掛け渡されて取り付けられる基準軸であり、前記蓋状板金フレーム又は前記積層板金フレームには、前記基準軸を取り付ける基準軸取付部と、前記スキャナ部を位置決めするスキャナ位置決め部とが設けられており、前記蓋状板金フレーム又は前記積層板金フレームにおいて同一平面上に形成されている。
【0016】
請求項11の発明は、請求項1ないし請求項12のいずれかに記載のものにおいて、前記樹脂フレームと前記蓋状板金フレームとによって包囲された空間内には、像担持体を含んだプロセス部を駆動するための駆動機構が収容されている。
【0017】
請求項12の発明は、請求項1ないし請求項11のいずれかに記載のものにおいて、前記樹脂フレームと前記蓋状板金フレームとによって包囲された空間内には、回路基板が収容されている。
【発明の効果】
【0018】
<請求項1の発明>
請求項1の発明によれば、容器状をなす樹脂フレームの開放面が蓋状板金フレームで閉鎖されている。この結果、樹脂フレームと蓋状板金フレームとで囲まれた空間の分だけ側壁部の断面積を大きくすることができるから、側壁部の強度を向上させることができる。
【0019】
さらに、樹脂フレームと蓋状板金フレームとによって包囲された空間内には、画像形成装置の構成部品の一部が収容されるようになっている。これにより、画像形成装置内の空間の利用効率を向上させることができる。この結果、リブにより側壁部の断面積を大きくした場合と比べて、同じ断面積で比較すると、画像形成装置の小型化を図ることができる。
【0020】
<請求項2の発明>
請求項2の発明によれば、蓋状板金フレームに加えて、さらに樹脂フレームに積層板金フレームを取り付けることにより、樹脂フレームの強度を一層向上させることができる。
【0021】
<請求項3の発明>
請求項3の発明によれば、側壁部は互いに対向するように対をなして設けられ、各側壁部の上端部又は下端部が金属製のブリッジフレームにより連結されているから、画像形成装置全体としての強度を向上させることができる。
【0022】
<請求項4の発明>
複数の構成部品のうちプロセス部とスキャナ部については、高い位置精度を得ることが可能な蓋状板金フレーム又は積層板金フレームにより位置決め状態で支持することで、画像品質を確保することができる。また、高い位置精度を必要としないその他の構成部品については、設計上の自由度の高い樹脂フレームにより位置決め状態で支持することで、各構成部品を効率的に配置して装置の小型化を図ることができる。
【0023】
<請求項5ないし請求項9の発明>
ベルトユニット、積載カセット、排出装置、転写手段、定着器など、プロセス部及びスキャナ部よりも高い位置精度が要求されない構成部品については、設計上の自由度が高い樹脂フレームにより位置決め状態で支持することで、各構成部品を装置内に効率的に配置して装置の小型化を図ることが可能となる。
【0024】
<請求項10の発明>
本発明によれば、プロセス部は前記蓋状板金フレーム又は前記積層板金フレームの基準軸取付部に取り付けられた基準軸により位置決めされる。一方、スキャナ部は前記蓋状板金フレーム又は前記積層板金フレームの基準軸取付部と同一平面上に形成されたスキャナ位置決め部により位置決めされる。このようにプロセス部とスキャナ部とは、前記蓋状板金フレーム又は前記積層板金フレームの同一平面上で位置決めされるようになっているため、板金の曲げ加工等により生じる成形誤差の影響を受けない。従って、スキャナ部及びプロセス部の位置精度をより高めて、高い画像品質を確保することができる。
【0025】
<請求項11の発明>
プロセス部を駆動するための駆動機構には駆動力を伝達するための可動部品が含まれている。この可動部品が振動したりがたついたりすることにより騒音が発生することが懸念される。請求項11の発明によれば、駆動機構を収容する空間の開放面を蓋状板金フレームで覆う構成としたから、駆動機構から発生する騒音が空間内から外部に漏れることを抑制できる。
【0026】
<請求項12の発明>
例えば回路がショートすることで回路基板に過電流が流れると、回路基板が過熱することが懸念される。請求項12の発明によれば、不燃性の蓋状板金フレームで閉鎖された空間内に回路基板を収容する構成としたので、回路基板が過熱した場合でも画像形成装置の安全性を向上させることができる。
【0027】
また、回路基板が収容される空間の開放面を覆う蓋状板金フレームにより、回路基板をシールドすることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
(レーザプリンタの全体構成)
本発明に係る画像形成装置をレーザプリンタ1に適用した一実施形態を図1ないし図18を参照して説明する。上記レーザプリンタ1は、直接転写タンデム方式のカラーレーザプリンタであって、略箱型をなす本体ケーシング(本発明に係るハウジングに該当)2内に、プロセス部25、スキャナ部27、給紙カセット7、ベルトユニット15、排出装置48、定着器43等の、複数のモジュール(本発明に係る構成部品に該当)を収容してなる。
【0029】
本体ケーシング2は、全体として前後方向(図1における左右方向)に開放した直方体状をなしている。本体ケーシング2は骨組みとなる本体フレーム55と、この本体フレーム55の外面に覆い付けられた合成樹脂製の外装カバー(図示せず)とから構成されている。本体ケーシング2の前面(図1における右側)には、開閉可能な前面カバー3が設けられている。また、本体ケーシング2の上面には、画像形成後の用紙4(本発明に係る被記録媒体に該当)が積載される排紙トレイ5が形成されている。
【0030】
図2及び図3に示すように、本体フレーム55は、互いに対向して対をなす側壁部56と、この側壁部56の下端部にネジ止めされて側壁部56の下端部同士を連結する金属製の底部ビーム61(本発明に係るブリッジフレームに該当)及び底部プレート62(本発明に係るブリッジフレームに該当)と、側壁部56の上端部にネジ止めされて側壁部56の上端部同士を連結する金属製のフロントビーム63(本発明に係るブリッジフレームに該当)及びリアビーム64(本発明に係るブリッジフレームに該当)とを備えてなる。
【0031】
図3に示すように、上述の底部ビーム61は、両側壁部56の下端部における前端寄りの位置(図3における右奥側)に取り付けられている。また、底部プレート62は、両側壁部56の下端部のうち底部ビーム61の後方(図3における左手前側)に取り付けられており、金属板を略L字状に曲げてなる。これら底部ビーム61及び底部プレート62により本体ケーシング2の強度を向上させることができる。
【0032】
図2に示すように、フロントビーム63は、両側壁部56の上端部における前端寄りの位置(図2における左手前側)に取り付けられている。また、リアビーム64は、両側壁部56の上端部における後端寄りの位置(図2における右奥側)に取り付けられており、断面略L字状をなしている。これらフロントビーム63及びリアビーム64により本体ケーシング2の強度を向上させることができる。
【0033】
図1に示すように、本体ケーシング2の下部には、画像を形成するための用紙4が積載される給紙カセット7(本発明に係る積載カセットに該当)が、前方(図1における右方)に引き出し可能に装着されている。給紙カセット7内には、バネ8の付勢により用紙4の前端側(図1における右側)を持ち上げるように形動可能な用紙押圧板9が設けられている。また、給紙カセット7の前端上方位置には、ピックアップローラ10と、図示しないバネ8の付勢によりこのピックアップローラ10に圧接する分離パッド11とが設けられている。さらにピックアップローラ10の斜め前上方には一対の給紙ローラ12が設けられ、この給紙ローラ12の上方に一対のレジストローラ13が設けられている。
【0034】
給紙カセット7に収容された用紙4のうち最上位置の用紙4は、用紙押圧板9によってピックアップローラ10に対して押圧されるようになっている。このピックアップローラ10が回転して、ピックアップローラ10と分離パッド11との間に用紙4が挟まれることで、給紙カセット7に収容された用紙4の中から、最上位置にある用紙4が1枚ずつ分離されるようになっている。そして、ピックアップローラ10及び分離パッド11の間から送り出された用紙4は、給紙ローラ12によってレジストローラ13へ送られるようになっている。このレジストローラ13では、送られてきた用紙4を所定のタイミングで後方(図1における左方)のベルトユニット15上へ送り出すようになっている。
【0035】
ベルトユニット15は、本体ケーシング2に対して着脱可能に取り付けられており、長方形の板状をなした合成樹脂製のベルトフレーム20を備えている。ベルトフレーム20は、本体ケーシング2内に水平に配置されており、その前後両端部には、ベルト支持ローラ16,17が回転可能に設けられている。両ベルト支持ローラ16,17間には、ポリカーボネート等の合成樹脂材からなる無端状の搬送ベルト18(本発明に係るベルトに該当)が張架されている。この搬送ベルト18は、後側のベルト支持ローラ17が回転駆動されることにより、図1における反時計回り方向に循環移動し、その上面に載置された用紙4を後方へ搬送するようになっている。なお、前側のベルト支持ローラ16は、いわゆるテンションローラであって前後に変位可能とされている。この前側のベルト支持ローラ16が前方に付勢されることで、搬送ベルト18に張力が付加されるようになっている。また、ベルトフレーム20には、両ベルト支持ローラ16,17の間に4つの転写ローラ19(本発明に係る転写手段に該当)が前後方向に略一定間隔で並んだ状態で、且つ、回転可能に支持されている。これらの転写ローラ19は、後述する各画像形成ユニット26が有する感光ドラム31(本発明に係る像担持体に該当)と対向配置されており、転写ローラ19と感光ドラム31との間に搬送ベルト18が挟まれた状態となっている。転写時には、この転写ローラ19と感光ドラム31との間に転写バイアスが印加されるようになっている。
【0036】
ベルトユニット15の下側には、搬送ベルト18に付着したトナーや紙粉等を除去するためのクリーニングローラ21が、ベルトユニット15に設けられた金属製のバックアップローラ22と、搬送ベルト18を挟んで対向するように配されている。このクリーニングローラ21は、金属製の軸部材の周囲にシリコンからなる発泡材が設けられてなる。クリーニングローラ21とバックアップローラ22との間には、所定のバイアスが印加されるようになっており、それにより搬送ベルト18上のトナー等がクリーニングローラ21側へ電気的に吸引されるようになっている。また、クリーニングローラ21には、金属製の回収ローラ23が当接しており、この回収ローラ23によりクリーニングローラ21の表面に付着したトナー等が除去されるようになっている。さらにその回収ローラ23にはブレード24が当接しており、このブレード24により回収ローラ23の表面に付着したトナー等が掻き落とされるようになっている。
【0037】
本体ケーシング2内には、前述のベルトユニット15の上方にプロセス部25が配されている。このプロセス部25の上方であって、本体ケーシング2内の上部には、スキャナ部27が配されている。
【0038】
上述のスキャナ部27は、詳細には示さないが、扁平な箱形の筐体50内に、4つのレーザ発光部、1つのポリゴンミラー、スキャナモータ、複数のレンズ及び反射鏡を備え、さらに筐体50の下面に4つの照射レンズ51を備えている。そして、4つのレーザ発光部から出射された所定の画像データに基づく各色毎のレーザ光Lが、各レンズや反射鏡を介して、スキャナモータにより回転駆動される1つのポリゴンミラーに対し互いに異なる入射角で入射し、さらにそこで反射されたレーザ光Lが各照射レンズ51から外部に出射され、感光ドラム31の表面上に高速走査にて照射される。
【0039】
また、プロセス部25は、上述した前面カバー3を開放することにより、本体ケーシング2から前方(図1における右方)に引き出すことが可能になっている。プロセス部25には、マゼンタ、イエロー、シアン、ブラックの各色に対応した4つの画像形成ユニット26を備えており、これらの画像形成ユニット26が前後に並んで配置されている。各画像形成ユニット26は、像担持体としての感光ドラム31、スコロトロン型帯電器32及び現像装置としての現像カートリッジ34等を備えて構成されている。また、プロセス部25は、前後に並んだ4つのカートリッジ装着部30を有する枠状のフレーム29を備えている。各カートリッジ装着部30は上下に開口しており、その内側に各現像カートリッジ34を着脱可能となっている。
【0040】
図8に示すように、プロセス部25を構成するフレーム29の前端部(図8における左方)には、プロセス部25の幅方向の略中央付近に、前方に突出して把持部115が配設されている。この把持部115は、プロセス部25の幅方向に延びる支持軸によりフレーム29の側板29Aに対して回動可能に取り付けられている。
【0041】
フレーム29の側板29Aの後端部(図8における右方)のうち下端寄りの位置には、プロセス部25を本体ケーシング2に装着した状態で、後述する基準軸90(本発明に係る位置決め部に該当)を上下方向から挟持する切欠部91が、前方(図8における左方)に陥没して形成されている。図9に示すように、基準軸90は、切欠部91の上端縁91Aと下端縁91Bとの間に挟持されるようになっている。これにより、基準軸90を基準として、プロセス部25の上下方向の位置決めと、前後方向の位置決めとがなされるようになっている。切欠部91の上端縁91Aは、フレーム29の側板29Aの後端部から、切欠部91の前側の最深部に至るまで、前後方向(図9の左右方向)に沿う平坦面で形成されている。また、切欠部91の下端縁91Bは、フレーム29の側板29Aの後端部から切欠部91の最深部に至るまで後側下方から前側上方に向かって傾斜する平坦面で形成されている。また、切欠部91の最深部端縁91Cは、上端縁91Aの前端部と、下端縁91Bの前端部とを連結するようにして、上下方向に沿う平坦面で形成されている。なお、上端縁91Aの前端部と最深部端縁91Cの上端部との連結部は湾曲状に形成され、下端縁91Bの前端部と最深部端縁91Cの下端部との連結部分も、湾曲状に形成されている。
【0042】
また、図1に示すように、フレーム29には、各カートリッジ装着部30の下端位置に、各画像形成ユニット26の感光ドラム31が保持されており、さらにその感光ドラム31に隣接してスコロトロン型帯電器32が保持されている。
【0043】
感光ドラム31は、金属製であって且つ接地されたドラム軸31Aと、このドラム軸31Aの周囲に、ドラム軸31Aに対して回動可能に設けられた円筒形状のドラム本体31Bとを備えている。上記のドラム本体31Bの最表層はポリカーボネートなどからなる正帯電性の感光層により形成されている。
【0044】
スコロトロン型帯電器32は、感光ドラム31の後側斜め上方において、感光ドラム31と接触しないように所定間隔を隔てて、感光ドラム31と対向配置されている。このスコロトロン型帯電器32は、タングステン等の帯電用ワイヤ(図示せず)からコロナ放電を発生させることにより、感光ドラム31の表面を一様に正極性に帯電させるようになっている。
【0045】
現像カートリッジ34は略箱形をなしている。現像カートリッジ34の内部には、上部にトナー収容室38が設けられ、その下側に供給ローラ39、現像ローラ40及び層厚規制ブレード41が設けられている。各トナー収容室38には、現像剤として、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの各色の正帯電性の非磁性1成分のトナーがそれぞれ収容されている。また、各トナー収容室38には、トナーを撹拌するためのアジテータ42が設けられている。
【0046】
供給ローラ39には、金属製のローラ軸を導電性の発泡材料で被覆することにより構成されており、現像ローラ40は、金属製のローラ軸を導電性のゴム材料で被覆することにより構成されている。トナー収容室38から放出されたトナーは、供給ローラ39の回転により現像ローラ40に供給され、供給ローラ39と現像ローラ40との間で正に摩擦帯電するようになっている。さらに、現像ローラ40上に供給されたトナーは、現像ローラ40の回転に伴って、層厚規制ブレード41と現像ローラ40との間に進入し、ここでさらに十分に摩擦帯電されて、一定厚さの薄層として現像ローラ40上に担持されるようになっている。
【0047】
感光ドラム31の回転時、この感光ドラム31の表面は、まずスコロトロン型帯電器32により一様に正に帯電されるようになっている。その後、スキャナ部27からのレーザ光Lの高速走査により露光されて、用紙4に形成すべき画像に対応した静電潜像が形成されるようになっている。
【0048】
次いで、現像ローラ40が回転することにより、この現像ローラ40上に担持され且つ正帯電されているトナーが、感光ドラム31に対向して接触するときに、感光ドラム31の表面上に形成されている静電潜像に供給されるようになっている。これにより、感光ドラム31の静電潜像は可視像化され、感光ドラム31の表面には、露光部分のみにトナーが付着したトナー像が担持されるようになっている。
【0049】
その後、搬送ベルト18によって搬送される用紙4が感光ドラム31と転写ローラ19との間の各転写位置を通る間に、各感光ドラム31の表面上に担持されたトナー像は、転写ローラ19に印加される負極性の転写バイアスによって用紙4に順次転写されるようになっている。こうしてトナー像が転写された用紙4は、次いで定着器43に搬送されるようになっている。
【0050】
上述の定着器43は、本体ケーシング2内において、搬送ベルト18の後方に配置されている。この定着器43は、ハロゲンランプ等の熱源を備えてなる加熱ローラ44と、この加熱ローラ44の下方に加熱ローラ44と対向配置されて加熱ローラ44を下方から押圧する加圧ローラ45とを備えている。加熱ローラ44は回転駆動されるようになっており、加圧ローラ45は加熱ローラ44に従動回転するようになっている。この定着器43では、4色のトナー像が担持された用紙4を、加熱ローラ44及び加圧ローラ45によって挟持搬送しながら加熱することにより、トナー像を用紙4に定着させるようになっている。
【0051】
定着器43の斜め後上方には、回転駆動される搬送ローラ46と、この搬送ローラ46に対向する一対の従動ローラ47と、用紙4を案内するためのガイド(図示せず)とを備えた排出装置48が設けられている。定着器43において熱定着された用紙4は、排出装置48によりさらに本体ケーシング2上部に設けられた排紙ローラ49へ搬送され、この排紙ローラ49により前述の排紙トレイ5上に排出されるようになっている。
【0052】
(側壁部の構造)
次に、側壁部56の構成について説明する。図4及び図5に示すように、側壁部56は、合成樹脂製であって略長方形状をなす樹脂フレーム57と、この樹脂フレーム57の肉厚方向内側の壁面に重ね合わされた状態で取り付けられる積層板金フレーム58と、樹脂フレーム57の周縁部を肉厚方向外方に延出することで形成された収容凹部60の開放面を覆うように取り付けられる蓋状板金フレーム59とを備える。積層板金フレーム58は樹脂フレーム57のうち上端部から略2分の1の領域に重ねられて取り付けられている。一方、蓋状板金フレーム59は樹脂フレーム57の略全面を覆うように取り付けられている。また、一対の側壁部56同士の間には、金属製の基準軸90(本発明に係る位置決め部に該当)が掛け渡された状態で取り付けられている。この基準軸90は丸棒状をなしており、この基準軸90の両端部は、後に詳述するが、側壁部56の積層板金フレーム58の後端部下側(図6の左方)に設けられた板金側基準軸挿通孔93A(本発明に係る基準軸取付部)内に挿通された状態で、積層板金フレーム58に位置決め状態で固定される。
【0053】
上記のように、樹脂フレーム57と積層板金フレーム58とが重ね合わされた状態で取り付けられることで、樹脂フレーム57が補強されている。さらに、樹脂フレーム57に蓋状板金フレーム59が取り付けられることで、樹脂フレーム57の一層の補強がなされている。
【0054】
(樹脂フレームと積層板金フレームとの取付構造)
図10及び図12に示すように、積層板金フレーム58には、板金側基準軸挿通孔93Aの近傍であって、斜め前上方位置(図10においては左斜め上方、図12においては右斜め上方)には、樹脂フレーム57と積層板金フレーム58とをネジ止めするためのネジ94が挿通される挿通孔95が形成されている。樹脂フレーム57には、積層板金フレーム58の挿通孔95と対応する位置に、積層板金フレーム58をネジ止めするための位置決めネジボス96が、樹脂フレーム57の肉厚方向外方に突出して一体に形成されており、位置決めネジボス96にはネジ94を螺合可能なネジ孔(図示せず)が形成されている(図6及び図7参照)。
【0055】
上述したようにプロセス部25は基準軸90により位置決めされるようになっており、この基準軸90は積層板金フレーム58に対して位置決め状態で固定されるようになっている。そして、積層板金フレーム58と樹脂フレーム57とは、両フレーム57,58を重ね合わせた状態で、基準軸90が固定される板金側基準軸挿通孔93Aの近傍に形成された位置決めネジボス96にネジ94を螺合することで、位置決めがなされる。このようにして、プロセス部25と樹脂フレーム57とは、積層板金フレーム58を介して位置決めがなされる。
【0056】
仮に、位置決めネジボス96が、板金側基準軸挿通孔93Aと離間した位置に形成された場合、温度変化が生じることにより両フレーム57,58の壁面に沿う方向の長さ寸法が変化する結果、位置決めネジボス96と板金側基準軸挿通孔93Aとの間の長さ寸法が変化することが懸念される。この結果、プロセス部25と、樹脂フレーム57との間の位置精度が低下することが懸念される。
【0057】
本実施形態によれば、積層板金フレーム58と樹脂フレーム57との間の位置決めを行う位置決めネジボス96は、プロセス部25と積層板金フレーム58との間の位置決めを行う基準軸90が位置決め状態で固定される板金側基準軸挿通孔93Aの近傍に形成されている。これにより、温度変化が生じた場合でも、板金側基準軸挿通孔93Aと位置決めネジボス96との間の長さ寸法の変化を小さく抑えることができるから、プロセス部25と樹脂フレーム57との間を高い精度で位置決めすることができる。
【0058】
前方から見て右側(図4における右奥側)に位置する右側積層板金フレーム58Aの上端部には、両端部寄りの位置に、ネジ94が挿通される挿通孔95が形成されている(図12参照)。また、右側積層板金フレーム58Aの下端部には、前端部寄りの位置(図4における右手前側)に、ネジ94が挿通される挿通孔95が形成されている(図12参照)。前方から見て右側(図4における右奥側)に位置する右側樹脂フレーム57Aには、上記の挿通孔95に対応する位置に、ネジボス97が、右側樹脂フレーム57Aの肉厚方向外方に突出して設けられており、このネジボス97には、ネジ94が螺合されるネジ孔98が形成されている。ネジボス97のうちネジ孔98の周囲には、ネジ孔98を包囲するようにして環状の凹部99が、積層板金フレーム58と反対側(右側樹脂フレーム57Aの肉厚方向外方)に陥没して形成されている。これにより、ネジボス97の外周壁部100は、右側樹脂フレーム57Aの板面に沿う方向に撓み変形可能になっている(図14参照)。
【0059】
同様に、前方から見て左側(図5における左奥側)に位置する左側積層板金フレーム58Bの上端部には、両端部寄りの位置及び略中央位置に、ネジ94が挿通される挿通孔95が形成されている(図10参照)。また、左側積層板金フレーム58Bの下端部には、前端部寄りの位置(図6における左手前側)及び略中央位置に、ネジ94が挿通される挿通孔95が形成されている(図10参照)。前方から見て左側(図5における左奥側)に位置する左側樹脂フレーム57Bには、上記の挿通孔95に対応する位置に、ネジボス97が、左側樹脂フレーム57Bの肉厚方向外方に突出して設けられており、このネジボス97には、ネジ94が螺合されるネジ孔98が形成されている。ネジボス97のうちネジ孔98の周囲には、ネジ孔98を包囲するようにして環状の凹部99が、積層板金フレーム58と反対側(左側樹脂フレーム57Bの肉厚方向外方)に陥没して形成されている。これにより、ネジボス97の外周壁部100は、左樹脂フレーム57の板面に沿う方向に撓み変形可能になっている(図14参照)。なお、右側樹脂フレーム57Aと右側積層板金フレーム58Aとの取付構造及び左側樹脂フレーム57Bと左側積層板金フレーム58Bとの取付構造は同一なので、以下の説明では、樹脂フレーム57及び積層板金フレーム58としてまとめて説明する。
【0060】
このように、樹脂フレーム57と積層板金フレーム58とは、互いに肉厚方向に重ね合わされた状態で、積層板金フレーム58の挿通孔95及び樹脂フレーム57の位置決めネジボス96に形成されたネジ孔98内にネジ94を螺合させることで互いの位置決めがなされ、且つ、積層板金フレーム58の挿通孔95及び樹脂フレーム57のネジボス97に形成されたネジ孔98内にネジ94を螺合させることで、互いに固定されるようになっている。
【0061】
上述したように樹脂フレーム57の壁面に重ね合わされた状態で積層板金フレーム58をネジ止めすることにより樹脂フレーム57の剛性を向上させることが可能となり、これにより各モジュールの位置精度を一層向上させることが期待される。しかしながら上記の構成によると、樹脂フレーム57の線膨張率と積層板金フレーム58の線膨張率とは異なるため、温度変化により、両フレーム57,58の壁面に沿う方向の長さ寸法に差が生じ、樹脂フレーム57と積層板金フレーム58との積層体が反るおそれがある。すると、樹脂フレーム57及び積層板金フレーム58に支持された各モジュールの位置精度が低下してしまうことが懸念される。
【0062】
上記の点に鑑み、本実施形態においては、ネジボス97のうちネジ孔98の周囲に、積層板金フレーム58と反対側に陥没して形成されることでその外側に位置するネジボス97の外周壁部100を撓み変形可能にする凹部99が形成する構成とした。これにより、樹脂フレーム57と積層板金フレーム58の線膨張率が異なる場合でも、ネジボス97の外周壁部100が撓み変形することにより、両フレーム57,58の長さ寸法の変化の差を吸収することができる(図15参照)。この結果、温度変化が生じた場合でも、樹脂フレーム57及び積層板金フレーム58が反ることを防止できるから、レーザプリンタ1の位置精度を保持できる。
【0063】
さらに、本実施形態によれば、凹部99はネジ孔98を包囲するように形成されているから、温度変化に伴う両フレーム57,58の壁面に沿う方向の長さ寸法の変化を確実に吸収することができる。
【0064】
(基準軸の積層板金フレームへの取付構造)
図7に示すように、板金側基準軸挿通孔93Aは角孔からなり、基準軸90が遊挿可能な孔径に設定されている。また、樹脂フレーム57には板金側基準軸挿通孔93Aに対応する位置に、角孔からなる樹脂側基準軸挿通孔93Bが形成されている。この樹脂側基準軸挿通孔93Bの孔縁部のうち上縁部および前縁部には、樹脂フレーム57の肉厚方向内方に突出する略L字状をなす突条101が形成されている。この突条101は、板金側基準軸挿通孔93A内に外方から挿通されている。
【0065】
基準軸90の両端部は、板金側基準軸挿通孔93A及び樹脂側基準軸挿通孔93B内に遊挿状態で挿通されている。積層板金フレーム58と樹脂フレーム57とが固定された状態で、樹脂側基準軸挿通孔93Bの下縁部は、板金側基準軸挿通孔93Aの下縁部よりも下方に位置するようになっている。これにより、基準軸90が板金側基準軸挿通孔93A及び樹脂側基準軸挿通孔93Bに挿通された状態で、基準軸90は、板金側基準軸挿通孔93Aの下縁部に当接するようになっている。また、積層板金フレーム58と樹脂フレーム57とが固定された状態で、樹脂側基準軸挿通孔93Bの後縁部は、板金側基準軸挿通孔93Aの後縁部よりも後方(図7における左方)に位置するようになっている。これにより、基準軸90が板金側基準軸挿通孔93A及び樹脂側基準軸挿通孔93Bに挿通された状態で、基準軸90は、板金側基準軸挿通孔93Aの後縁部に当接するようになっている。
【0066】
基準軸90の両端部寄りの位置には、基準軸90を板金側基準軸挿通孔93A及び樹脂側基準軸挿通孔93B内に挿通した状態で樹脂フレーム57よりも外方に突出した部分に、周方向に沿って凹溝102が形成されており、この凹溝102内には、金属製の固定カム板103が嵌合可能になっている。固定カム板103は大まかにはS字状をなし、その後端部には、樹脂フレーム57の位置決めネジボス96の基部に嵌合するためのネジボス嵌合部104が形成されている。また、固定カム板103の前端部には、固定カム板103を下方に押圧するための押圧部105が、樹脂フレーム57の肉厚方向外方に突設されている。また、固定カム板103の前部には、固定カム板103をネジ止めするネジ94Aを挿通するための挿通孔106が板厚方向に向いて形成されている。本実施形態では、この挿通孔106は、位置決めネジボス96を中心とする円弧の一部に沿う細長い長孔とされる。尚、この挿通孔106は、ネジ94Aを遊挿可能であれば丸孔でもよい。樹脂フレーム57には、この挿通孔106に対応する位置であって、且つ、固定カム板103の押圧部105を押圧した状態における固定カム板103の挿通孔106に対応する位置に、ネジ94Aを挿通可能な挿通孔(図示せず)が樹脂フレーム57の肉厚方向に向いて形成されている。積層板金フレーム58には、樹脂フレーム57の挿通孔に対応する位置に、ネジ94Aを螺合可能なバーリング部107が形成されている。
【0067】
基準軸90と積層板金フレーム58とは、次のようにして位置決め固定される。まず、基準軸90を板金側基準軸挿通孔93A及び樹脂側基準軸挿通孔93B内に挿通した状態で、固定カム板103のネジボス嵌合部104を位置決めネジボス96の基部に嵌合させる。この状態で、固定カム板103の押圧部105を下方に押圧することで、固定カム板103を位置決めネジボス96を中心として図8の反時計回り方向に回動させる。すると、固定カム板103の下端縁が基準軸90の凹溝102に上方から嵌合し、基準軸90に上方から当接する。さらに押圧部105を下方に押圧すると、固定カム板103から基準軸90に対して矢線Aで示す方向の押圧力が加わり、基準軸90が、板金側基準軸挿通孔93Aの下縁部及び後縁部に押圧される。同様に、位置決めネジボス96に対しては、矢線Bで示す方向に押圧力が加わる。押圧部105を押圧して、固定カム板103を回動させ、この状態で、固定カム板103の挿通孔106及び樹脂フレーム57の挿通孔に、ワッシャ114を介してネジ94Aを挿通させ、バーリング部107に螺合させる。これにより、固定カム板103は、位置決めネジボス96と、基準軸90とを互いに離間する方向に押圧力を作用させた状態で積層板金フレーム58に固定される。この結果、基準軸90の両端部は、積層板金フレーム58の板金側基準軸挿通孔93Aの下端縁及び後端縁と点接触するように位置決めされる。
【0068】
(樹脂フレームと蓋状板金フレームとの取付構造)
図11及び図13に示すように、樹脂フレーム57は、その周縁部が肉厚方向外方に延出されることで、肉厚方向外方が開放された容器状をなし、これにより樹脂フレーム57には収容凹部60が形成されている。上記の開放面を閉鎖して覆うようにして蓋状板金フレーム59が樹脂フレーム57に対して固定されている。蓋状板金フレーム59にはネジ94Bが挿通される複数の挿通孔113が板厚方向を向いて形成されており、樹脂フレーム57には、挿通孔113に対応する位置にネジ94Bが螺合されるネジ孔(詳細には図示せず)が形成されている。樹脂フレーム57と蓋状板金フレーム59とはネジ94Bが蓋状板金フレーム59の挿通孔113内に挿入されると共に、樹脂フレーム57のネジ孔に螺合されることで互いに固定されている。
【0069】
蓋状板金フレーム59のうち、図5において右側に配される右側蓋状板金フレーム59Aは、略長方形状をなしている。一方、図5において左側に配される左側蓋状板金フレーム59Bは、樹脂フレーム57の略上半分を閉鎖する第1の左側蓋状板金フレーム59Cと、略下半分を閉鎖する第2の左側蓋状板金フレーム59Dとからなる(図4参照)。図11に示すように、第2の左側蓋状板金フレーム59Dには、ネジ94Cが挿通される複数の挿通孔113が板厚方向を向いて形成されており、第1の左側蓋状板金フレーム59Cには、上記の挿通孔113に対応する位置に、ネジ94Cが螺合するバーリング部107Aが形成されている。第1の左側蓋状板金フレーム59Bと、第2の左側蓋状板金フレーム59Bとは、ネジ94Cを挿通孔113に挿通し、バーリング部107Aに螺合することで、互いに固定されている。
【0070】
このように、容器状をなす樹脂フレーム57の開放面が蓋状板金フレーム59で閉鎖されているので、樹脂フレーム57と蓋状板金フレーム59とで囲まれた収容凹部60の分だけ、側壁部56の断面積を大きくすることができる。これにより、側壁部56の強度を向上できるから、レーザプリンタ1の強度を向上させることができる。
【0071】
(各モジュールの支持構造)
両側壁部56の上部であって、フロントビーム63とリアビーム64との間の位置には、両側壁部56間に金属製の金属製のスキャナ支持プレート67が水平に架設されている。このスキャナ支持プレート67は、長方形状をなすとともにその四辺部が上向きに折り曲げられており、図16に示すように、そのうち左右両端部が留め具68を用いて両側壁部56の内側面に固定されている。スキャナ支持プレート67の上面には、スキャナ部27の筐体50が載置され、ネジ止めにより固定されている。即ち、スキャナ部27は、スキャナ支持プレート67を介して両積層板金フレーム58により、位置決め状態で支持されており、両積層板金フレーム58において留め具68が取り付けられた箇所が本発明に係るスキャナ位置決め部69となっている。また、スキャナ支持プレート67には、スキャナ部27の各照射レンズ51に対応する位置に、レーザ光Lを通過させるためのスリット70が左右方向に沿って形成されている。さらに、両側壁部56の上端部であって、フロントビーム63とリアビーム64との間の位置には、スキャナ部27の上方を覆うように両側壁部56間に金属製の上面プレート71が架設されている。
【0072】
両樹脂フレーム57の下部には、図16に示すように、底部プレート62の上方に金属製の台板73が設けられている。この台板73は、左右両側部が留め具74により両側の樹脂フレーム57に固定されることで水平に架設されており、樹脂フレーム57の前部を除いた領域に設けられている。この台板73と、底部プレート62と、左右の樹脂フレーム57とに囲われた領域は、カセット収容部75となっており、ここに、上述の給紙カセット7の前部を除いた部分が収容される。左右の樹脂フレーム57には、カセット収容部75に面した位置にそれぞれ前後方向に沿ったガイド溝76が形成されており、各ガイド溝76に給紙カセット7の側面に突設されたリブ7Aが差し込まれることで、給紙カセット7の前後方向へのスライドが案内されると共に、給紙カセット7が上下方向に位置決めされた状態で支持される。
【0073】
プロセス部25を画像形成装置に装着した際には、プロセス部25を構成するフレーム29の後端部に形成された切欠部91が基準軸90を挟持することで、プロセス部25が上下方向に位置決めされる。これにより、プロセス部25に配された各感光ドラム31が上下方向に位置決めされる。そして、基準軸90と積層板金フレーム58とは、基準軸90が積層板金フレーム58の板金側基準軸挿通孔93A内に固定カム板103により固定されることで位置決めされる。このように、感光ドラム31(プロセス部25)と、スキャナ部27とは、基準軸90及び積層板金フレーム58を介して位置決めがなされるようになっている。そして、板金側基準軸挿通孔93Aと、スキャナ位置決め部69とは、同一平面上に形成されている。これにより、例えば、板金側基準軸挿通孔93Aと、スキャナ位置決め部69との間において、積層板金フレーム58が階段状に折り曲げられていた場合に比べると、本構成では、板金の曲げ加工等により生じる成形誤差の影響を受けないので、感光ドラム31(プロセス部25)及びスキャナ部27に対する位置決め精度を高くすることができる。
【0074】
一対の樹脂フレーム57には、図17に示すように、積層板金フレーム58の下縁部より下方に、3つのベルトユニット支持部78,79,80が前後に並んで形成されている。後側のベルトユニット支持部78は、斜め前上方に向けて開放した溝状をなし、後側のベルト支持ローラ17が有する回転軸の端部に装着された軸受部材が挿入される。中央のベルトユニット支持部79は、上方に解放した溝状をなし、ベルトフレーム20の両側面に突設された位置決め突起が嵌合される。前側のベルトユニット支持部80は、水平な板状をなし、前側のベルト支持ローラ16が有する回転軸の端部に装着された軸受部材が載せられる。これらのベルトユニット支持部78,79,80により、ベルトユニット15(転写ローラ19を含む)が上下方向及び前後方向に位置決めされた状態で支持される。
【0075】
一対の樹脂フレーム57における後端部には、図18に示すように、排出装置取付部81が内向きに突出して一体に形成されている。これらの排出装置取付部81には、排出装置48がネジ止めされ、これにより排出装置48が位置決め状態で支持される。
【0076】
また、一対の積層板金フレーム58には、後端部に定着器取付部82が内向きに突出して形成されている。各定着器取付部82には、定着器43がネジ止めされ、これにより、定着器43が位置決めされた状態で支持される。
【0077】
さて、樹脂フレーム57は複雑な形状の加工が容易なので、各構成部品を効率的に配置することで、レーザプリンタ1の小型化を図ることができる。しかしながら、樹脂フレーム57は剛性が低いので、上述したように、積層板金フレーム58及び蓋状板金フレーム59を取り付けることで、樹脂フレーム57を補強し、各構成部品の位置精度の向上を図ることができる。
【0078】
樹脂フレーム57の剛性を更に高めるためには、例えば樹脂フレーム57の壁面を厚くすることが考えられる。しかし、壁面を厚くした分だけ重量が増加するし、また、レーザプリンタ1が大型化するという問題がある。また、樹脂フレーム57の壁面に補強用のリブを設けて樹脂フレーム57の断面積を大きくすることにより、レーザプリンタ1の重量増加を抑制しつつ、樹脂フレーム57の剛性を高めることが考えられる。しかし、この手法によっても、リブを設けた領域にはレーザプリンタ1の構成部品を配置することができないため、本体ケーシング2内の空間を有効に利用できず、レーザプリンタ1が大型化することが懸念される。
【0079】
上記の点に鑑み、図11に示すように、左側樹脂フレーム57Bに形成された収容凹部60内には、プロセス部25を駆動するための駆動機構108が収容されており、また、図12に示すように、右側樹脂フレーム57Aに形成された収容凹部60内には、回路基板111が収容されている。これにより、レーザプリンタ1内の空間の利用効率を向上させることができる。この結果、リブにより側壁部56の断面積を大きくした場合と比べて、同じ断面積で比較すると、レーザプリンタ1の小型化を図ることができる。
【0080】
上述した駆動機構108は、モータ109と、複数のギア110とを備えており、モータ109の駆動力をギア110により伝達することでプロセス部25を駆動するようになっている。この駆動機構108を作動させると、モータ109の回転音や、ギア110の回転音等が発生する。また、ギア110ががたついて振動したりすることにより、異音が発生する場合がある。本実施形態においては、収容凹部60は左側蓋状板金フレーム59Bにより閉鎖されているから、駆動機構108の作動時に発生する音が左側蓋状板金フレーム59Bにより遮蔽され、レーザプリンタ1の外部に漏れる騒音を低減することができる。また、駆動機構108は多数の部品から構成されるために重量が重くなる傾向にあるが、剛性の高い左側蓋状板金フレーム59により確実に支持することができる。
【0081】
また、上述した回路基板111は、絶縁基板112上に導電路(図示せず)が形成され、この導電路に電子部品(図示せず)が接続されてなる。この回路基板111は、画像形成ユニット26が有する現像ローラ40、スコロトロン型帯電器32(帯電ワイヤ及びグリッド)と、バイアス印加回路と現像ローラ40とを電気的に接続させるための電極(図示せず)とが設けられている。例えば、この回路基板111が短絡することにより過電流が流れると、回路基板111が過熱するおそれがある。本実施形態においては、収容凹部60は、不燃性の右側蓋状板金フレーム59Aにより閉鎖されているから、回路基板111が過熱した場合でも、レーザプリンタ1の安全性を確保できる。
【0082】
さらに、回路基板111が収容される収容凹部60の開放面は右側蓋状板金フレーム59Aにより閉鎖されているから、この右側蓋状板金フレーム59Aにより回路基板111がシールドされるようになっている。また、本実施形態では、右側樹脂フレーム57Aの壁面に重なるようにして右側積層板金フレーム58Aが取り付けられているから、シールド効果を一層向上させることができる。
【0083】
(本実施形態の効果)
以上説明したように、本実施形態によれば、容器状をなす樹脂フレーム57の開放面が蓋状板金フレーム59で閉鎖されている。この結果、樹脂フレーム57と蓋状板金フレームとで囲まれた収容凹部60の分だけ側壁部56の断面積を大きくすることができるから、側壁部56の強度を向上させることができる。
【0084】
さらに、収容凹部60内には、レーザプリンタ1を構成する駆動機構108及び回路基板111が収容されている。これにより、レーザプリンタ1の空間の利用効率を向上させることができる。この結果、本体ケーシング2内の空間を有効に利用できるから、例えばリブにより側壁部56の断面積を大きくした場合と比べて、同じ断面積で比較すると、レーザプリンタ1の小型化を図ることができる。
【0085】
その上、蓋状板金フレーム59に加えて、さらに樹脂フレーム57に積層板金フレーム58を取り付けることにより、樹脂フレーム57の強度を一層向上させることができる。
【0086】
また、側壁部56は互いに対向するように対をなして設けられ、側壁部56の下端部同士は、底部ビーム61及び底部プレート62により連結されており、側壁部56の上端部同士は、フロントビーム63及びリアビーム64により連結されている。これにより、レーザプリンタ1全体としての強度を向上させることができる。
【0087】
また、本実施形態においては、プロセス部25は基準軸90により位置決めされるようになっており、この基準軸90は積層板金フレーム58に対して位置決め状態で固定されるようになっている。そして、積層板金フレーム58と樹脂フレーム57とは、両フレーム57,58を重ね合わせた状態で、基準軸90が固定される板金側基準軸挿通孔93Aの近傍に形成された位置決めネジボス96にネジ94を螺合することで、位置決めがなされる。このようにして、プロセス部25と樹脂フレーム57とは、積層板金フレーム58を介して位置決めがなされる。
【0088】
本実施形態によれば、積層板金フレーム58と樹脂フレーム57との間の位置決めを行う位置決めネジボス96は、プロセス部25と積層板金フレーム58との間の位置決めを行う基準軸90が位置決め状態で固定される板金側基準軸挿通孔93Aの近傍に形成されている。これにより、温度変化が生じた場合でも、板金側基準軸挿通孔93Aと位置決めネジボス96との間の長さ寸法の変化を小さく抑えることができるから、プロセス部25と樹脂フレーム57との間を高い精度で位置決めすることができる。
【0089】
また、複数のモジュールのうちプロセス部25とスキャナ部27については、高い位置精度を得ることが可能な積層板金フレーム58により位置決め状態で支持することで、画像品質を確保することができる。また、ベルトユニット15、給紙カセット7、排出装置48、転写ローラ19など、高い位置精度を必要としないモジュールについては、設計上の自由度の高い樹脂フレーム57により位置決め状態で支持することで、各モジュールを効率的に配置して装置の小型化を図ることができる。
【0090】
また、本実施形態によれば、プロセス部25は積層板金フレーム58の板金側基準軸挿通孔93Aに取り付けられた基準軸90により位置決めされる。一方、スキャナ部27は積層板金フレーム58の板金側基準軸挿通孔93Aと同一平面上に形成されたスキャナ位置決め部69により位置決めされる。このようにプロセス部25とスキャナ部27とは、積層板金フレーム58の同一平面上で位置決めされるようになっているため、板金の曲げ加工等により生じる成形誤差の影響を受けない。従って、スキャナ部27及びプロセス部25の位置精度をより高めて、高い画像品質を確保することができる。
【0091】
また、プロセス部25を駆動するための駆動機構108には駆動力を伝達するための複数のギア110が含まれている。このギア110が振動したりがたついたりすることにより騒音が発生することが懸念される。また、駆動機構108にはモータ109も含まれており、このモータ109が作動する場合にも、やはり騒音が発生することが懸念される。これらの点に鑑み、本実施形態では、駆動機構108を収容する収容凹部60の開放面を蓋状板金フレーム59で覆う構成としたから、駆動機構108から発生する騒音が収容凹部60内から外部に漏れることを抑制できる。
【0092】
また、例えば回路がショートすることで回路基板111に過電流が流れると、回路基板111が過熱することが懸念される。本実施形態によれば、不燃性の蓋状板金フレーム59で閉鎖された収容凹部60内に回路基板111を収容する構成としたので、回路基板111が過熱した場合でもレーザプリンタ1の安全性を向上させることができる。
【0093】
また、回路基板111が収容される収容凹部60の開放面を覆う蓋状板金フレーム59により、回路基板111をシールドすることができる。本実施形態では、樹脂フレーム57には、積層板金フレーム57も取り付けられているから、回路基板111を一層確実にシールドすることができる。
【0094】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
【0095】
(1)本実施形態では、収容凹部60内には駆動機構108及び回路基板111が収容される構成としたが、これに限られず、その他の構成部品が収容される構成としてもよい。
【0096】
(2)本実施形態では、樹脂フレーム57には積層板金フレーム58を取り付ける構成としたが、例えば樹脂フレーム57と蓋状板金フレーム59とにより十分な強度を得ることができた場合には、積層板金フレーム58を省略できる。
また、本実施形態では、対をなす側壁部56の下端部同士は、底部ビーム61及び底部プレート62により連結されており、対をなす側壁部56の上端部同士は、フロントビーム63及びリアビーム64により連結する構成としたが、例えば本体フレーム55が十分な強度を有する場合には、底部ビーム61、底部プレート62、フロントビーム63又はリアビーム64のいずれかを省略してもよい。
【0097】
(3)本実施形態においては、プロセス部25を位置決めするための位置決め部は基準軸90としたが、これに限られず、例えば、積層板金フレーム58の一部を曲げ形成することによりプロセス部25の位置決め部を形成する構成としてもよい。
【0098】
(4)上記実施形態では、定着器43を積層板金フレーム58により支持したものを示したが、本発明によれば、定着器43を樹脂フレーム57により支持するように構成してもよい。また、積載カセット、ベルトユニット15、排出装置48などの各モジュールの一部を積層板金フレーム58により支持するように構成しても良い。さらに、転写手段を積層板金フレーム58により支持させる構成としても良く、これにより、転写手段の位置精度を高め、転写位置のずれに起因する色ずれの発生を防止することができる。
【0099】
(5)上記実施形態では、本発明をいわゆる直接転写タンデム方式のカラーレーザプリンタ1に適用した例を示したが、これに限らず、本発明は、例えば中間転写タンデム方式の画像形成装置や、4サイクル式(シングルドラム式)の画像形成装置にも適用することができる。さらに、本発明は、モノクロタイプの画像形成装置にも適用することができる。
【0100】
(6)上記実施形態では、像担持体として複数の感光ドラム31を備えたものを示したが、本発明は、像担持体として、例えば複数のローラ間に張架される感光体ベルトを備えたものにも適用することができる。
【0101】
(7)上記実施形態では、ベルトとして被記録媒体の搬送を行う搬送ベルト18を備えたものを示したが、本発明は、ベルトとして、中間転写ベルトを備えたものにも適用することができる。
【0102】
(8)本実施形態では、板金側基準軸挿通孔93Aとスキャナ位置決め部69とは、積層板金フレーム58において同一平面上に形成される構成としたが、これに限られず、例えば積層板金フレーム58を精度よく曲げ形成できる場合には、板金側基準軸挿通孔93Aとスキャナ位置決め部69とが異なる平面上に形成される構成とすることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0103】
【図1】本発明の一実施形態におけるレーザプリンタの概略構成を示す側断面図
【図2】本体フレームの斜視図
【図3】本体フレームの斜視図
【図4】基準軸を取り付けた状態の側壁部を示す斜視図
【図5】基準軸を取り付けた状態の側壁部を示す斜視図
【図6】蓋状板金フレームを取り外した上体の側壁部を示す側面図
【図7】基準軸の側壁部への取付構造を示す要部拡大側面図
【図8】プロセス部を示す側面図
【図9】プロセス部と基準軸との位置決め構造を示す要部拡大側面図
【図10】樹脂フレームと積層板金フレームとの取付構造を示す斜視図
【図11】樹脂フレームと蓋状板金フレームとの取付構造を示す斜視図
【図12】樹脂フレームと積層板金フレームとの取付構造を示す斜視図
【図13】樹脂フレームと蓋状板金フレームとの取付構造を示す斜視図
【図14】樹脂フレームと積層板金フレームとの取付構造を示す要部拡大断面図
【図15】樹脂フレームと積層板金フレームとの取付構造において、ネジボスの外周壁部が撓み変形した状態を示す要部拡大断面図
【図16】本体フレームの正断面図
【図17】本体フレームの側断面図
【図18】本体フレームの背面図
【符号の説明】
【0104】
1…レーザプリンタ(画像形成装置)
2…本体ケーシング(ハウジング)
4…用紙(被記録媒体)
7…給紙カセット(積層カセット、構成部品)
15…ベルトユニット(構成部品)
18…搬送ベルト(ベルト)
19…転写ローラ(転写手段、構成部品)
25…プロセス部(構成部品)
27…スキャナ部(構成部品)
31…感光ドラム(像担持体、構成部品)
43…定着器(構成部品)
48…排出装置(構成部品)
56…側壁部
57…樹脂フレーム
59…蓋状板金フレーム
58…積層板金フレーム
61…底部ビーム(ブリッジフレーム)
62…底部プレート(ブリッジフレーム)
63…フロントビーム(ブリッジフレーム)
64…リアビーム(ブリッジフレーム)
69…スキャナ位置決め部
90…基準軸(位置決め部)
93A…板金側基準軸挿通孔(基準軸取付部)
108…駆動機構
109…モータ(駆動機構)
110…ギア(駆動機構)
111…回路基板

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の構成部品を側壁部を有するハウジング内に収容してなる画像形成装置であって、
前記ハウジングの側壁部は、一方の面を開放した容器状をなす樹脂フレームと、その樹脂フレームの開放面を閉鎖して前記樹脂フレームに固定された蓋状板金フレームとを含み、
前記樹脂フレームと前記蓋状板金フレームとによって包囲された空間内に前記構成部品の一部を収容した画像形成装置。
【請求項2】
前記樹脂フレームのうち前記蓋状板金フレームが取り付けられた側と反対側には、積層板金フレームが前記樹脂フレームに重ねて固定されている請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記側壁部は互いに対向するように対をなして設けられ、前記各側壁部の上端部又は下端部が金属製のブリッジフレームにより連結されている請求項1または請求項2記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の画像形成装置は、像坦持体を含んだプロセス部と、前記像担持体に対し露光を行うスキャナ部とを含んだ複数の構成部品を備えてなるものであって、
前記複数の構成部品のうち少なくとも前記プロセス部と前記スキャナ部とは前記蓋状板金フレーム又は積層板金フレームに位置決め状態で支持されており、
前記複数の構成部品のうち前記蓋状板金フレーム又は積層板金フレームに支持される構成部品を除いた構成部品は前記樹脂フレームに位置決め状態で支持されている画像形成装置。
【請求項5】
前記樹脂フレームに支持される構成部品として、前記像担持体上に形成された可視化像の担持または被記録媒体の搬送を行うベルトを備えた請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記樹脂フレームに支持される構成部品として、複数の被記録媒体を積載し、引き出し可能な積載カセットを備えた請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記樹脂フレームに支持される構成部品として、画像形成後の被記録媒体を排出するための排出装置を備えた請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記樹脂フレームに支持される構成部品として、被記録媒体上への可視化像の転写を行う転写手段を備えた請求項1ないし請求項7のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記樹脂フレームに支持される構成部品として、被記録媒体上に転写された可視化像の定着を行う定着器を備えた請求項1ないし請求項8のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記側壁部は互いに対向するように対をなして設けられ、
前記側壁部の前記蓋状板金フレーム又は前記積層板金フレームには、前記画像形成装置に着脱可能に装着される前記プロセス部を位置決めをするための位置決め部が設けられており、
前記位置決め部は、対をなす前記側壁部の前記蓋状板金フレーム又は前記積層板金フレームの間に掛け渡されて取り付けられる基準軸であり、
前記蓋状板金フレーム又は前記積層板金フレームには、前記基準軸を取り付ける基準軸取付部と、前記スキャナ部を位置決めするスキャナ位置決め部とが設けられており、
前記蓋状板金フレーム又は前記積層板金フレームにおいて同一平面上に形成されている請求項5ないし請求項9のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記樹脂フレームと前記蓋状板金フレームとによって包囲された空間内には、像担持体を含んだプロセス部を駆動するための駆動機構が収容されている請求項1ないし請求項12のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記樹脂フレームと前記蓋状板金フレームとによって包囲された空間内には、回路基板が収容されている請求項1ないし請求項11のいずれかに記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate


【公開番号】特開2008−9262(P2008−9262A)
【公開日】平成20年1月17日(2008.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−181463(P2006−181463)
【出願日】平成18年6月30日(2006.6.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】