画像形成装置
【課題】光学ユニットの防塵部材に対して移動する遮蔽部材に清掃手段としてシート部材を備えた画像形成装置において、シート部材のクリープ変形を抑え、清掃能力の低下を抑制する。
【解決手段】シャッタ36に移動可能に設けられてワイパー33を保持するシート保持部材32であって、ワイパー33を防塵ガラス30の表面に当接させる当接位置と、ワイパー33を防塵ガラス30の表面に対して交差する方向に防塵ガラス30から退避させる退避位置との間を移動可能なシート保持部材32と、シャッタ36が開位置(透過位置)に位置する場合にはシート保持部材32を当接位置に位置させ、シャッタ36が閉位置(遮蔽位置)に位置する場合にはシート保持部材32が退避位置に位置するように、シャッタ36に対してシート保持部材32を移動させる退避機構と、を備える。
【解決手段】シャッタ36に移動可能に設けられてワイパー33を保持するシート保持部材32であって、ワイパー33を防塵ガラス30の表面に当接させる当接位置と、ワイパー33を防塵ガラス30の表面に対して交差する方向に防塵ガラス30から退避させる退避位置との間を移動可能なシート保持部材32と、シャッタ36が開位置(透過位置)に位置する場合にはシート保持部材32を当接位置に位置させ、シャッタ36が閉位置(遮蔽位置)に位置する場合にはシート保持部材32が退避位置に位置するように、シャッタ36に対してシート保持部材32を移動させる退避機構と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート等の記録材上に画像を形成する機能を備えた、例えば、複写機、プリンタなどの画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置に関して、特許文献1には、画像形成装置内の防塵部材(防塵ガラス)の汚れ防止・清掃技術が開示されている。これは、画像形成装置に対して着脱可能な画像形成手段を有したプロセスカートリッジの交換動作の際に、開口が必要な開口部の開口動作に連動して、光学ユニット上の防塵ガラスを遮蔽および清掃するものである。
【0003】
この構成により、プロセスカートリッジの交換作業時に生じる粉塵やトナーの防塵ガラスへの付着防止を行うことが可能となる。また、プロセスカートリッジの交換作業時までに防塵ガラスに堆積した粉塵やトナーの汚れの清掃を行うことが可能となる。
【0004】
図6は、上記従来技術を利用した画像形成装置の一例である画像形成装置300の概略断面図、図7及び図8は、その光学ユニットの防塵ガラス部の拡大図である。
【0005】
画像形成装置300は、タンデム型中間転写方式のカラープリンタであり、画像形成部Aの下に光学ユニット303を備える。
【0006】
光学ユニット303は、感光体ドラム301a〜301dに向けてレーザ光La〜Ldを出射するユニットであり、レーザ光は透明透過部材である防塵ガラス330a〜330dを透過して感光体ドラム301a〜301dの表面上に静電潜像を形成する。防塵ガラス330a〜330dの上にはレーザ光を遮蔽する遮蔽部材としてのシャッタ336a〜336dが防塵ガラス330a〜330dのガラス面に平行な方向に移動可能に設けられており、不図示の駆動手段によって開閉される。
【0007】
ここで、防塵ガラス330a〜330dを遮蔽するシャッタ336a〜336dは、ユーザの安全性確保及び防塵ガラス330a〜330dの汚れ防止のため、画像形成動作時以外は図8に示すように防塵ガラス330上を覆うように閉じた状態にある。
【0008】
画像形成動作時には、感光体ドラム301に向けた光路を開けるように、不図示の駆動手段によってシャッタ336は防塵ガラス330上を覆わない位置へ移動し、図7に示す状態となる。
【0009】
シャッタ336には防塵ガラス330の清掃手段として可撓性のシート部材であるワイパー333が一体的に取付けられている。ワイパー333は防塵ガラス330のガラス面に対して斜めに当接しており、ガラス面と平行に移動するシャッタ336の閉動作に伴って、ワイパー333の先端が防塵ガラス330に付着した粉塵やトナー汚れをガラス面上から除去するようになっている。
【特許文献1】特開2004−085899号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記従来例の構成においては以下のような課題があった。
【0011】
シート部材のワイパーは画像形成動作を行っていない時も常に撓んだ状態で防塵ガラス
に対して当接しているため、高温環境下の保管によりクリープ変形してしまうおそれがある。
【0012】
クリープ変形を起こした場合、防塵ガラスに対する当接圧を損なってしまい、トナー汚れがすり抜けるなどして充分な清掃能力が発揮できなくなる。その結果、清掃できずに残された汚れによって光学ユニットから照射される光を部分的に遮光してしまい、画像の欠損を生じてしまう。
【0013】
シート部材の代わりにスポンジ材やブレード状のゴム材を採用すればクリープ変形は防止できるが、スポンジ材は目詰まりすると清掃能力が落ちるばかりか逆に防塵ガラスを汚してしまうおそれがある。ゴムブレードは、先端部の波打ちやスティックスリップによる振動のために、清掃動作中に常に全域でガラス面に当接させておくのが難しく、部分的なすり抜けが生じ易い。また、コストもシート材の方が安価である。
【0014】
また、光学ユニットはメンテナンスのために画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている場合が一般的である。このうち装置本体に対して光学ユニットを防塵ガラスのガラス面に平行な方向に着脱する構成においては、着脱時にシート部材が折れたり、剥がれたりすることが懸念される。
【0015】
そのようなユニット着脱時のシート部材に対するダメージを防止するために、柔らかい材質にするなどシート部材の材質選定には制約が生じ、耐久性と清掃能力を両立させる最適な材質を選ぶことが困難であった。
【0016】
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、光学ユニットの防塵部材に対して移動する遮蔽部材に清掃手段としてシート部材を備えた画像形成装置において、シート部材のクリープ変形を抑え、清掃能力の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために本発明にあっては、
防塵機能を有して光源から射出された光を透過させる防塵透明部材を有する光学ユニットと、
前記光源から射出され前記防塵透明部材を透過した光を遮蔽する遮蔽位置と前記光を透過させる透過位置との間で移動可能な遮蔽部材と、
前記防塵透明部材の表面に当接するように前記遮蔽部材に設けられた可撓性のシート部材であって、前記透過位置から前記遮蔽位置に移動する前記遮蔽部材の移動動作に伴って、前記防塵透明部材の表面に付着した異物を除去する可撓性のシート部材と、
を備え、前記光源から射出された光を像担持体に照射して画像を形成する画像形成装置において、
前記遮蔽部材に移動可能に設けられて前記シート部材を保持するシート保持部材であって、前記シート部材を前記防塵透明部材の表面に当接させる当接位置と、前記シート部材を前記防塵透明部材の表面に対して交差する方向に前記防塵透明部材から退避させる退避位置との間を移動可能なシート保持部材と、
前記遮蔽部材が前記透過位置に位置する場合には前記シート保持部材を前記当接位置に位置させ、前記遮蔽部材が前記遮蔽位置に位置する場合には前記シート保持部材が前記退避位置に位置するように、前記遮蔽部材に対して前記シート保持部材を移動させる退避機構と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、光学ユニットの防塵部材に対して移動する遮蔽部材に清掃手段として
シート部材を備えた画像形成装置において、シート部材のクリープ変形を抑え、清掃能力の低下を抑制することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0020】
図1は、本発明を適用可能な画像形成装置100の概略構成を示す断面図である。
【0021】
この画像形成装置100は、電子写真プロセスを用いた、4色フルカラーのレーザプリンタであり、パソコン・イメージリーダ・ファクシミリ等の外部ホスト装置(不図示)から入力する電気的な画像信号に基づいて記録材Sに対する画像形成を実行する。
【0022】
[画像形成装置の全体的な構成]
図1に示すように、画像形成装置100は、大別して、画像形成手段としての画像形成部A、給送搬送部B、定着部Cを有する。画像形成部Aは、画像形成装置内の中央部に位置している。
【0023】
(1)画像形成部A
画像形成部Aは、4ドラム/タンデム型であり、図1に示す状態で左側から右側へ水平方向に並設された、像担持体としてのドラム状の電子写真感光体1(1a,1b,1c,1d)を備えている。電子写真感光体1(1a,1b,1c,1d)は、画像を担持させるためのものであり、回転可能に設けられている。このドラム状の電子写真感光体1を、以下、感光体ドラムと記す。また、画像形成部は、各感光体ドラム1に作用するプロセス手段として、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、中間転写ユニット5、クリーニング装置6等を有する。
【0024】
(a)感光体ドラム1
各感光体ドラム1は、例えば直径30mmのアルミシリンダの外周面に有機光導電体層(OPC感光体)が塗布されて構成されたものである。感光体ドラム1は、その両端部を支持部材によって回転自在に支持されており、一方の端部に、駆動モータ(駆動手段:不図示)からの駆動力が伝達されることにより、図1において時計回りに、所定の速度で回転駆動される。
【0025】
(b)帯電装置2
各帯電装置2は、対応する感光体ドラム1の周面を所定の極性・電位に一様に帯電する帯電手段である。帯電装置2としては、接触帯電方式のものを使用することができる。本実施例において、帯電装置2の帯電部材は、ローラ状に形成された導電性ローラである。このローラが感光体ドラム1の表面に当接した状態で、所定の帯電バイアス電圧が印加されることにより、感光体ドラム1の表面が所定の極性・電位に一様に帯電される。
【0026】
(c)露光装置3
光学ユニットとしての露光装置3(以下、スキャナユニットと記す)は、各感光体ドラム1の帯電済みの面に透過部材を透過させて光(画像情報に基づいた光像)を照射して静電潜像を形成する露光手段である。
【0027】
スキャナユニット3は、レーザダイオード(不図示)によって出力されたレーザ光を、
防塵のための透過部材としての防塵ガラス30(30a,30b,30c,30d)を透過させてスキャナユニット3の外へ出射し、各感光体ドラム1上に静電潜像を形成する。ここで、防塵ガラス30は、防塵機能を有して光源から射出された光を透過させる防塵透明部材に相当する。
【0028】
図1に示すように、本実施例では、スキャナユニット3は感光体ドラム1(画像形成部A)の下方に設けられ、防塵ガラス30は、スキャナユニット3の感光体ドラム1側(像担持体側)に設けられている。
【0029】
(d)現像装置4
各現像装置4は、対応する感光体ドラム1に接触して、ドラム面上に形成された静電潜像を現像剤(トナー)で現像する現像剤担持部材としての現像ローラ41(41a,41b,41c,41d)を有する現像手段である。
【0030】
(e)中間転写ユニット5
中間転写ユニット5は、各感光体ドラム1の上方に位置するように配設されており、各感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト(以下、ベルトと記す)11に一次転写させる手段である。この中間転写ユニット5は、図1において右側と左側とに配設された平行2本の駆動ローラ13及びテンションローラ14と、この両ローラ(13,14)間に、水平方向に支持されて掛け渡されたエンドレスのベルト11を有する。
【0031】
ベルト11は、下行側のベルト部分が全ての感光体ドラム1の上面に対向して接触した状態で、図1に矢印で示すように反時計方向に、感光体ドラム1の回転速度に対応した速度にて、駆動ローラ13により循環移動駆動される。ベルト11の内側には、各感光体ドラム1に対向した位置に一次転写ローラ12(12a,12b,12c,12d)が並設されている。ベルト11の下行側のベルト部分は各一次転写ローラ12と各感光体ドラム1との間に挟まれている。各感光体ドラム1とベルト11との接触部が、それぞれ、一次転写部である。
【0032】
また、一次転写部からベルト11の移動方向下流側に、ベルト11上のトナー像を記録材Sに二次転写させる二次転写ユニット24が配置されている。二次転写ユニット24には、中間転写ユニット5の駆動ローラ13に対向した位置に、ベルト11を挟むようにして二次転写ローラ25が配設されている。ベルト11と二次転写ローラ25との接触部が二次転写部である。
【0033】
この二次転写部に向けて給送搬送部Bにより記録材Sが給送された後、記録材Sは二次転写部で挟持搬送される。また、二次転写ローラ25にはトナーの帯電極性とは逆極性である正極性で所定電圧の二次転写バイアス電圧が印加される。これにより、ベルト11に対して一次転写されているトナー像が記録材Sに対して二次転写される。
【0034】
(f)クリーニング装置6
本実施例では、各クリーニング装置6(6a,6b,6c,6d)は、対応する感光体ドラム1に対してカウンタ方向に当接するクリーニングブレードを有する。クリーニングブレードは感光体ドラム上のトナーを掻き落とす。
【0035】
(g)プロセスカートリッジ7
本実施例では、プロセスカートリッジ7aは、感光体ドラム1aと、これに作用するプロセス手段としての帯電装置2a・現像装置4a・クリーニング装置6aが一体的に設けられてカートリッジ化されている。そして、プロセスカートリッジ7aは、装置本体に取り外し可能に装着されている。他の3つのプロセスカートリッジ7b,7c,7dについ
ては、プロセスカートリッジ7aと同様の構成であるため説明を省略する。以下、プロセスカートリッジをカートリッジと記す。
【0036】
ここで、装置本体100Aとは、画像形成装置100からカートリッジ7(7a,7b,7c,7d)を除いた画像形成装置部分である。また、以下の説明において、カートリッジ7或いはその構成部材、その他の部材に関して、長手方向とは、感光体ドラム1の軸線方向或いはその軸線方向に平行な方向である。
【0037】
装置本体100Aは、各カートリッジ7を取り外し可能(着脱可能)に装着する装着機構(不図示)を有しており、各カートリッジ7はその装着機構により装置本体100Aに対して所定の位置に着脱される。各カートリッジ7は、装置本体100Aに対して所定の位置に装着された状態において、所定の位置決め部に固定された状態に保持されている。また、カートリッジ7の駆動入力部に対して装置本体100A側の駆動出力部が結合している。また、カートリッジ7の電気接点に対して装置本体100A側の給電系統が導通化している。
【0038】
各カートリッジ7は、収容されている現像剤(トナー)の色が異なるだけで、何れも同様に構成されている。カートリッジ7a,7b,7c,7dはそれぞれ現像剤収納部内にイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の現像剤を収容しており、感光体ドラム1a,1b,1c,1dに各色の現像剤像を形成する。
【0039】
スキャナユニット3から出射された画像光であるレーザ光Lは、カートリッジ7内に設けられた隙間通路を下から上に通過して、感光体ドラム1の下面を露光する。
【0040】
装置本体100Aは、カートリッジ7が装着されていないときにスキャナユニット3を保護するため、カートリッジ7の収容部とスキャナユニット3との間に、仕切り板として本体ステー26が設けられている。本体ステー26には各防塵ガラス30の上部(上面側)の位置に画像光及び光路確保のためのスリット16(16a,16b,16c,16d)が設けられ、更にスリット16を遮蔽するためのシャッタ36(36a,36b,36c,36d)が配設されている。各シャッタ36は各防塵ガラス30の上面(表面)に平行な方向に移動可能に設けられている。そして、各シャッタ36は不図示の駆動手段によってスリット16を開放した位置(透過位置、開位置、図2に示す状態)と、スリット16を遮蔽した位置(遮蔽位置、閉位置、図3に示す状態)との間を移動できる(スリット16を開閉できる)。ここで、本体ステー26は、画像形成装置本体に設けられた枠体に相当する。また、スリット16は、開口部に相当する。また、シャッタ36は、遮蔽部材に相当する。なお、本実施例では、本体ステー26にスリット16が設けられている場合について説明するが、これに限らず、スキャナユニット3に設けられた枠体にスリット(開口部)が設けられるものであってもよい。
【0041】
前記駆動手段は、画像形成装置100の画像形成動作に伴って駆動される。すなわち、画像形成装置100が起動していないとき或いはスタンバイ中においては、シャッタ36はスリット16を遮蔽した遮蔽位置(閉位置)で保持されている。そして、プリント信号を受けて画像形成動作を行う時に、シャッタ36がスリット16を開放する透過位置(開位置)に移動することによって、感光体ドラム1を露光でき、静電潜像形成が可能になる。
【0042】
シャッタ36には、各防塵ガラス30の上面を摺擦して清掃する清掃部材31(31a,31b,31c,31d)が備えられている。これについては後で詳しく述べる。
【0043】
(2)給送搬送部B
給送搬送部Bは、ベルト11上の画像を記録材Sに転写する二次転写部に記録材Sを給送搬送するものであり、複数枚の記録材Sが給送カセット17に積載されて収納されている。画像形成時には、給送ローラ18によって給送カセット17内の最上部の記録材Sを給送する。そして、その記録材Sの先端がレジストローラ対19に突き当たり一旦停止される。これにより、記録材Sにループが形成される。記録材Sは、所定のループが形成された後、ベルト11の回転と画像書き出し位置の同期をとって、レジストローラ対19によって二次転写部へと給送されていく。
【0044】
(3)定着部C
定着部C、即ち、定着ユニット20は、記録材Sに転写された複数色のトナー像を定着させるものであり、回転する加熱ローラ21aと、これに圧接して記録材Sに熱及び圧力を与える加圧ローラ21bを有する。感光体ドラム1上のトナー像を転写した記録材Sは、定着ユニット20を通過する際に定着ローラ対(21a,21b)で搬送されるとともに、定着ローラ対(21a,21b)によって熱及び圧力を与えられる。これによって、複数色のトナー像が記録材Sの表面に定着される。
【0045】
定着ユニット20の記録材搬送方向下流には排出ローラ対23が設けられており、トナー像が定着された記録材Sは、排出ローラ対23により画像形成装置上面の排出トレイ27上に排出される。
【0046】
(4)画像形成の動作
以下に、画像形成の動作について説明する。
【0047】
まず、カートリッジ7a,7b,7c,7dが、印字タイミングに合わせて順次駆動され、その駆動に応じて、感光体ドラム1a,1b,1c,1dが、時計回り方向に回転駆動される。
【0048】
そして、帯電装置(帯電ローラ)2が感光体ドラム1の周面に一様な電荷を付与し、スキャナユニット3が、その感光体ドラム1の周面に画像信号に応じて露光を行うことで、感光体ドラム周面上に静電潜像が形成される。現像装置4内の現像ローラ41により、静電潜像の低電位部にトナーが転移されることで、感光体ドラム周面上にトナー像が形成(現像)される。感光体ドラム1の周面上に形成された各色のトナー像は、画像位置の同期をとって、ベルト11上に一次転写される。この時、全ての色のトナー像が一次転写された段階で、ベルト11上に合成トナー像が形成されることとなる。
【0049】
このようにしてベルト11の周面上に一次転写された合成トナー像の先端が、ベルト11と二次転写ローラ25との対向点(二次転写部)に回転搬送されてくる。このタイミングで、ベルト11上の合成トナー像先端に記録材Sの印字開始位置が一致するように、レジストローラ対19の回転駆動が開始され記録材Sが二次転写部へ給送される。
【0050】
記録材Sには、ベルト11と二次転写ローラ25との間に形成される電界によって、ベルト11の合成トナー像が転写される。
【0051】
その後、合成トナー像を転写された記録材Sは、二次転写部から定着ユニット20に搬送される。記録材Sは、定着ユニット20でトナー像が熱定着された後、排出ローラ対23によって、排出部から画像面を下にした状態で画像形成装置上面の排出トレイ27上に排出される。
【0052】
[光学部品の清掃機構]
次に、本実施例の特徴的な構成である、スキャナユニット3における防塵ガラス30の
清掃機構について説明する。本実施例の画像形成装置には、スキャナユニット3における防塵ガラス30に対して移動する遮蔽手段に、清掃手段として防塵ガラス面に当接したシート部材が設けられている。図2は、本実施例の画像形成装置の、4ヶ所の防塵ガラス部のうち1ヶ所について拡大した図であり、同図(a)が画像形成動作時、同図(b)が非画像形成動作時を示すものである。
【0053】
スキャナユニット3は、光学部品に塵やゴミ等の異物が付着した場合には、感光体ドラム1上に高品位の静電潜像が形成出来なくなることが懸念される。特に、本実施例の画像形成装置のように、光学手段が画像形成部の下方に位置している構成においては、カートリッジ7からの飛散・落下トナーが防塵ガラス30上に付着しやすくなっている。
【0054】
そのため本実施例においては、ポリゴンミラー、結像レンズ、反射ミラー等(不図示)の光学部品をケース内に密閉してスキャナユニット3を構成し、該ユニットに防塵ガラス30を取付けた出射開口部を設け、該開口部からレーザ光の照射を行うようにしている。
【0055】
また、装置本体100A内のスキャナユニット3上には、光学ケースに沿って、各防塵ガラス30(30a,30b,30c,30d)を清掃する清掃部材31(31a,31b,31c,31d)が設けられている。
【0056】
清掃部材31は、シャッタ36に対して回転支点(回転軸)32Aを中心に揺動可能(回転可能、移動可能)に支持されたシート保持部材32と、シート保持部材32に保持された可撓性のシート部材としてのワイパー33とから構成されている。そして、シート保持部材32は、シャッタ36に設けられた付勢手段としての押圧バネ39によって、ワイパー33が防塵ガラス30の上面に対して約45°程度の角度で当接する当接位置に位置するように付勢されている。なお、本実施例では、ワイパー33は、シート保持部材32に一体的に貼り付けられることでシート保持部材32に保持されるものであり、ワイパー33の材料には、厚み0.1mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)シートが用いられている。
【0057】
シート保持部材32の長手方向両端部には係合部(第1係合部)32Bが設けられている。また、シャッタ36がスリット16を遮蔽する遮蔽位置において係合部32Bに対応する位置には、本体ステー26に固定された第2係合部としての係合部材38が設けられている。
【0058】
シャッタ36が遮蔽位置に位置する場合に係合部32Bと係合部材38が係合することで、シート保持部材32が、ワイパー33を防塵ガラス30の上面に対して交差する方向に防塵ガラス30から退避させる退避位置に位置する。シート保持部材32が位置する退避位置として、より好ましくは、防塵ガラス30の上面に対して直交する方向にワイパー33を退避させる位置である。ここで、係合部32B(第1係合部)、係合部材38(第2係合部)、及び押圧バネ39(付勢手段)は、退避機構の構成要素である。
【0059】
上記構成において、画像形成装置100が画像形成動作を行っていない状態(非起動時及びスタンバイ時を含む)では、上述したようにシャッタ36はスリット16を遮蔽する遮蔽位置にある。したがって、シート保持部材32の係合部32Bと係合部材38は係合状態にあり、清掃部材31は図2(b)に示すように、ワイパー33は防塵ガラス30の上面から完全に離間し、退避した状態となっている。
【0060】
画像形成装置100の画像形成動作時は、上述したように不図示の駆動手段によってシャッタ36が図2(a)に示す透過位置に移動してスリット16を開放し、感光体ドラム1への露光が可能な状態になる。このとき、シャッタ36の開動作の中でシート保持部材
32の係合部32Bと係合部材38との係合が解かれる。このことで、清掃部材31は押圧バネ39の付勢力によって回転支点32Aを中心に揺動(回転)し、ワイパー33は防塵ガラス30の上面に押し付けられるように当接する。
【0061】
画像形成動作が終わると、シャッタ36は不図示の駆動手段によって再びスリット16を遮蔽する遮蔽位置へと移動する。シャッタ36の閉動作(移動動作)に伴い、防塵ガラス30に当接したワイパー33の先端部によってガラス面上に付着したゴミやトナー汚れがガラス面の外へ掃き出される。
【0062】
そして、シャッタ36の閉動作が完了する位置では、シート保持部材32の係合部32Bと係合部材38が係合することでシート保持部材32が退避位置に位置する。このため、ワイパー33は防塵ガラス30の上面から退避した状態、すなわち図2(b)の状態に戻る。
【0063】
以上説明したように、本実施例によれば、画像形成動作を行っていないときにはシャッタ36が遮蔽位置に位置し、ワイパー33を防塵ガラス30から完全に離間・退避させることができる。このため、高温環境下に長期間保管された状況においてもワイパー33がクリープ変形を抑えることができる。これにより、初期の清掃能力を維持することができ、経時的な清掃能力の低下を抑制することが可能となる。
【0064】
また、シャッタ36が開状態から閉状態へ移動する際には、押圧バネ39によってワイパー33が確実に防塵ガラス30上面に押し付けられるため、ゴミやトナー汚れがワイパー33をすり抜けることなく除去でき、優れた清掃能力を発揮することができる。このとき、押圧バネ39の付勢力を調整することによって、清掃能力とワイパー33の耐久性のバランスを最適化することが可能になる。
【0065】
また、画像形成装置本体に対してスキャナユニット3が防塵ガラス30の表面に平行な方向に着脱可能な場合でも、ワイパー33を退避可能に設けることで、スキャナユニット3着脱時にワイパー33が受けるダメージを抑えることができる。ここで、防塵ガラス30の表面に平行な方向とは、シャッタ36の移動方向と平行な方向である。
【0066】
したがって、ワイパー33の耐久性を高めることができる。これにより、耐久性や清掃能力を優先したワイパー(シート部材)の選定が可能になる。
【0067】
また、これらの効果は、スキャナユニット3が感光体ドラム1(画像形成部A)の下方に配置された画像形成装置において特に有効である。
【実施例2】
【0068】
以下に、本発明を適用可能な実施例2について説明する。
【0069】
本実施例は、上述した実施例1の画像形成装置に対して、シャッタ36及び清掃部材31周辺の構成のみ異なるものであるため、画像形成装置の全体構成及び画像形成動作に関する説明は省略し、異なる部分(シャッタ部)のみ説明する。
【0070】
図3及び図4は、本実施例の画像形成装置の、4ヶ所の防塵ガラス部のうち1ヶ所について拡大した図であり、図3が画像形成動作時、図4が非画像形成動作時を示すものである。
【0071】
シャッタ136は、上述の実施例1のシャッタ36に代替される遮蔽部材に相当し、シート保持部材132はシャッタ136に対して回転支点(回転軸)132Aを中心に回転
可能に支持されている。シート保持部材132は、防塵ガラス30を清掃するワイパー33を一体的に保持している。
【0072】
シート保持部材132は、弾性部材としての引張りバネ139によって、シャッタ136に対して引き付けられる方向の付勢力を受けている。引張りバネ139のシャッタ136及びシート保持部材132への引掛け部136A,132Cは、シャッタ開時には図3に矢印で示すような力F1が、シャッタ閉時には図4に矢印で示すような力F2がそれぞれ作用するように配置されている。ここで、引掛け部136Aは第1取付部に相当し、引掛け部132Cは第2取付部に相当する。また、引張りバネ139、引掛け部136A及び引掛け部132Cは、付勢手段の構成要素である。また、力F1は、シート保持部材132が、ワイパー33を防塵ガラス30の上面に当接させる当接位置に位置するように、シート保持部材132に作用する付勢力である。また、力F2は、シート保持部材132が、ワイパー33を防塵ガラス30の上面に対して交差する方向に防塵ガラス30から退避させる退避位置に位置するようにシート保持部材132に作用する付勢力である。また、シート保持部材132が前記当接位置と前記退避位置との間に位置する場合に、シート保持部材132の回転支点132Aが、引掛け部136Aと引掛け部132Cとを結ぶ線分上に位置するように設けられている。これにより、引張りバネ139の付勢力を、力F1と力F2とで切換え可能としている。
【0073】
すなわち、シャッタ136の開状態では、清掃部材131には図3において時計回りの向きにモーメントが発生し、シャッタ136の閉状態では、清掃部材131には図4において反時計回りの向きにモーメントが発生するトグル機構が成り立つ構成になっている。
【0074】
また、本体ステー26に固定された係合部材138,140は、シャッタ136の閉動作及び開動作の過程においてシート保持部材132の長手方向端部に設けられた係合部132Bと係合し、上述のトグル機構の切換え手段としての機能を有する。ここで、係合部132Bは第1係合部に相当する。係合部材138は、第2係合部に相当し、シャッタ136が開位置(透過位置)から閉位置(遮蔽位置)まで移動する場合に係合部132Bに係合する。係合部材140は、第3係合部に相当し、シャッタ136が閉位置(遮蔽位置)から開位置(透過位置)まで移動する場合に係合部132Bに係合する。また、係合部132B、係合部材138、係合部材140、引張りバネ139、引掛け部136A及び引掛け部132Cは、退避機構の構成要素である。
【0075】
132Dは、シート保持部材132が反時計回りのモーメントを受けているときのシャッタ136に対する突き当て部であり、ワイパー33が必要以上に防塵ガラス30から退避し、本体ステー26に当接しないようにしている。
【0076】
上記構成においては、シャッタ136が開状態から閉状態へ移動する過程では、ワイパー33が防塵ガラス30に押し付けられる方向に引張りバネ139の力が作用することで、実施例1同様、ゴミやトナー汚れがすり抜けず良好な清掃能力を発揮する。シャッタ136がさらに閉状態に近づくと、シート保持部材132の係合部132Bと本体ステー26に固定された係合部材138が係合し、シート保持部材132は回転支点132Aを中心に図3において反時計回りに回転する。
【0077】
トグルの中立点を超えた所でシート保持部材132には回転支点132Aを中心に反時計回りのモーメントが引張りバネ139によって与えられ、突き当て部132Dがシャッタ136に当接した図4に示す状態で保持される。このときワイパー33は防塵ガラス30の上面から離間・退避した状態となる。
【0078】
また、閉状態から開状態への移動の過程では、シート保持部材132の係合部132B
が係合部材140と係合するまでは、ワイパー33が退避した状態のまま開状態へ遷移する。このことで、前回の清掃によって汚れたワイパー33の先端部が防塵ガラス30の上面を摺動し、逆にガラス面を汚してしまうことを防止することができる。
【0079】
そして、シャッタ136が完全に開状態の位置に至る直前でシート保持部材132の係合部132Bと係合部材140が係合し、シート保持部材132は回転支点132Aを中心に図5において時計回りに回転する。ここで、図5は、実施例2の画像形成装置の遮蔽部材の開動作において、トグル機構が中立位置にある状態を示す詳細図である。ここで、トグル機構が中立位置にある状態とは、シート保持部材132の回転支点132Aが、引掛け部136Aと引掛け部132Cとを結ぶ線分上に位置する状態である。
【0080】
トグルの中立状態(図5)を過ぎると、シート保持部材132には回転支点132Aを中心に時計回りのモーメントが引張りバネ139によって与えられ、ワイパー33の先端部は防塵ガラス30の上面に当接する。このとき、ワイパー33の先端部は、レーザの光路を過ぎた位置で防塵ガラス30に当接するので、光路上に汚れを付けてしまうことはない。
【0081】
以上説明したように、本実施例では、シャッタ136の閉動作時にワイパー33が防塵ガラス30から退避し、閉状態から開状態への移動動作完了直前までワイパー33の退避状態を維持して、開動作完了時に当接する構成としている。
【0082】
ゆえに、本実施例の画像形成装置においては、上述した実施例1の効果に加えて、次のような効果を得ることが可能となる。すなわち、ワイパー33が一度拭き取った汚れを、シャッタ136の開動作の過程で再び防塵ガラス30に付けてしまうことを防止できる。よって、より良好な清掃能力を得ることが可能となる。
【0083】
また、トグル機構(トグル動作)を適用することにより、簡単且つ低コストで、退避機構を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明を適用可能な画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】(a)は実施例1の画像形成装置において、遮蔽部材の開状態を示す詳細図であり、(b)は遮蔽部材の閉状態を示す詳細図である。
【図3】実施例2の画像形成装置において、遮蔽部材の開状態を示す詳細図である。
【図4】実施例2の画像形成装置において、遮蔽部材の閉状態を示す詳細図である。
【図5】実施例2の画像形成装置の遮蔽部材の開動作において、トグル機構が中立位置にある状態を示す詳細図である。
【図6】従来例の画像形成装置の全体構成を示す概略断面図である。
【図7】従来例の画像形成装置において、遮蔽部材の開状態を示す詳細図である。
【図8】従来例の画像形成装置において、遮蔽部材の閉状態を示す詳細図である。
【符号の説明】
【0085】
1 感光体ドラム
3 スキャナユニット
30 防塵ガラス
32 シート保持部材
32B 係合部
33 ワイパー
36 シャッタ
38 係合部材
39 押圧バネ
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート等の記録材上に画像を形成する機能を備えた、例えば、複写機、プリンタなどの画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置に関して、特許文献1には、画像形成装置内の防塵部材(防塵ガラス)の汚れ防止・清掃技術が開示されている。これは、画像形成装置に対して着脱可能な画像形成手段を有したプロセスカートリッジの交換動作の際に、開口が必要な開口部の開口動作に連動して、光学ユニット上の防塵ガラスを遮蔽および清掃するものである。
【0003】
この構成により、プロセスカートリッジの交換作業時に生じる粉塵やトナーの防塵ガラスへの付着防止を行うことが可能となる。また、プロセスカートリッジの交換作業時までに防塵ガラスに堆積した粉塵やトナーの汚れの清掃を行うことが可能となる。
【0004】
図6は、上記従来技術を利用した画像形成装置の一例である画像形成装置300の概略断面図、図7及び図8は、その光学ユニットの防塵ガラス部の拡大図である。
【0005】
画像形成装置300は、タンデム型中間転写方式のカラープリンタであり、画像形成部Aの下に光学ユニット303を備える。
【0006】
光学ユニット303は、感光体ドラム301a〜301dに向けてレーザ光La〜Ldを出射するユニットであり、レーザ光は透明透過部材である防塵ガラス330a〜330dを透過して感光体ドラム301a〜301dの表面上に静電潜像を形成する。防塵ガラス330a〜330dの上にはレーザ光を遮蔽する遮蔽部材としてのシャッタ336a〜336dが防塵ガラス330a〜330dのガラス面に平行な方向に移動可能に設けられており、不図示の駆動手段によって開閉される。
【0007】
ここで、防塵ガラス330a〜330dを遮蔽するシャッタ336a〜336dは、ユーザの安全性確保及び防塵ガラス330a〜330dの汚れ防止のため、画像形成動作時以外は図8に示すように防塵ガラス330上を覆うように閉じた状態にある。
【0008】
画像形成動作時には、感光体ドラム301に向けた光路を開けるように、不図示の駆動手段によってシャッタ336は防塵ガラス330上を覆わない位置へ移動し、図7に示す状態となる。
【0009】
シャッタ336には防塵ガラス330の清掃手段として可撓性のシート部材であるワイパー333が一体的に取付けられている。ワイパー333は防塵ガラス330のガラス面に対して斜めに当接しており、ガラス面と平行に移動するシャッタ336の閉動作に伴って、ワイパー333の先端が防塵ガラス330に付着した粉塵やトナー汚れをガラス面上から除去するようになっている。
【特許文献1】特開2004−085899号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、上記従来例の構成においては以下のような課題があった。
【0011】
シート部材のワイパーは画像形成動作を行っていない時も常に撓んだ状態で防塵ガラス
に対して当接しているため、高温環境下の保管によりクリープ変形してしまうおそれがある。
【0012】
クリープ変形を起こした場合、防塵ガラスに対する当接圧を損なってしまい、トナー汚れがすり抜けるなどして充分な清掃能力が発揮できなくなる。その結果、清掃できずに残された汚れによって光学ユニットから照射される光を部分的に遮光してしまい、画像の欠損を生じてしまう。
【0013】
シート部材の代わりにスポンジ材やブレード状のゴム材を採用すればクリープ変形は防止できるが、スポンジ材は目詰まりすると清掃能力が落ちるばかりか逆に防塵ガラスを汚してしまうおそれがある。ゴムブレードは、先端部の波打ちやスティックスリップによる振動のために、清掃動作中に常に全域でガラス面に当接させておくのが難しく、部分的なすり抜けが生じ易い。また、コストもシート材の方が安価である。
【0014】
また、光学ユニットはメンテナンスのために画像形成装置本体に対して着脱可能に構成されている場合が一般的である。このうち装置本体に対して光学ユニットを防塵ガラスのガラス面に平行な方向に着脱する構成においては、着脱時にシート部材が折れたり、剥がれたりすることが懸念される。
【0015】
そのようなユニット着脱時のシート部材に対するダメージを防止するために、柔らかい材質にするなどシート部材の材質選定には制約が生じ、耐久性と清掃能力を両立させる最適な材質を選ぶことが困難であった。
【0016】
本発明は上記したような事情に鑑みてなされたものであり、光学ユニットの防塵部材に対して移動する遮蔽部材に清掃手段としてシート部材を備えた画像形成装置において、シート部材のクリープ変形を抑え、清掃能力の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記目的を達成するために本発明にあっては、
防塵機能を有して光源から射出された光を透過させる防塵透明部材を有する光学ユニットと、
前記光源から射出され前記防塵透明部材を透過した光を遮蔽する遮蔽位置と前記光を透過させる透過位置との間で移動可能な遮蔽部材と、
前記防塵透明部材の表面に当接するように前記遮蔽部材に設けられた可撓性のシート部材であって、前記透過位置から前記遮蔽位置に移動する前記遮蔽部材の移動動作に伴って、前記防塵透明部材の表面に付着した異物を除去する可撓性のシート部材と、
を備え、前記光源から射出された光を像担持体に照射して画像を形成する画像形成装置において、
前記遮蔽部材に移動可能に設けられて前記シート部材を保持するシート保持部材であって、前記シート部材を前記防塵透明部材の表面に当接させる当接位置と、前記シート部材を前記防塵透明部材の表面に対して交差する方向に前記防塵透明部材から退避させる退避位置との間を移動可能なシート保持部材と、
前記遮蔽部材が前記透過位置に位置する場合には前記シート保持部材を前記当接位置に位置させ、前記遮蔽部材が前記遮蔽位置に位置する場合には前記シート保持部材が前記退避位置に位置するように、前記遮蔽部材に対して前記シート保持部材を移動させる退避機構と、
を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、光学ユニットの防塵部材に対して移動する遮蔽部材に清掃手段として
シート部材を備えた画像形成装置において、シート部材のクリープ変形を抑え、清掃能力の低下を抑制することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状それらの相対配置などは、発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるべきものであり、この発明の範囲を以下の実施の形態に限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0020】
図1は、本発明を適用可能な画像形成装置100の概略構成を示す断面図である。
【0021】
この画像形成装置100は、電子写真プロセスを用いた、4色フルカラーのレーザプリンタであり、パソコン・イメージリーダ・ファクシミリ等の外部ホスト装置(不図示)から入力する電気的な画像信号に基づいて記録材Sに対する画像形成を実行する。
【0022】
[画像形成装置の全体的な構成]
図1に示すように、画像形成装置100は、大別して、画像形成手段としての画像形成部A、給送搬送部B、定着部Cを有する。画像形成部Aは、画像形成装置内の中央部に位置している。
【0023】
(1)画像形成部A
画像形成部Aは、4ドラム/タンデム型であり、図1に示す状態で左側から右側へ水平方向に並設された、像担持体としてのドラム状の電子写真感光体1(1a,1b,1c,1d)を備えている。電子写真感光体1(1a,1b,1c,1d)は、画像を担持させるためのものであり、回転可能に設けられている。このドラム状の電子写真感光体1を、以下、感光体ドラムと記す。また、画像形成部は、各感光体ドラム1に作用するプロセス手段として、帯電装置2、露光装置3、現像装置4、中間転写ユニット5、クリーニング装置6等を有する。
【0024】
(a)感光体ドラム1
各感光体ドラム1は、例えば直径30mmのアルミシリンダの外周面に有機光導電体層(OPC感光体)が塗布されて構成されたものである。感光体ドラム1は、その両端部を支持部材によって回転自在に支持されており、一方の端部に、駆動モータ(駆動手段:不図示)からの駆動力が伝達されることにより、図1において時計回りに、所定の速度で回転駆動される。
【0025】
(b)帯電装置2
各帯電装置2は、対応する感光体ドラム1の周面を所定の極性・電位に一様に帯電する帯電手段である。帯電装置2としては、接触帯電方式のものを使用することができる。本実施例において、帯電装置2の帯電部材は、ローラ状に形成された導電性ローラである。このローラが感光体ドラム1の表面に当接した状態で、所定の帯電バイアス電圧が印加されることにより、感光体ドラム1の表面が所定の極性・電位に一様に帯電される。
【0026】
(c)露光装置3
光学ユニットとしての露光装置3(以下、スキャナユニットと記す)は、各感光体ドラム1の帯電済みの面に透過部材を透過させて光(画像情報に基づいた光像)を照射して静電潜像を形成する露光手段である。
【0027】
スキャナユニット3は、レーザダイオード(不図示)によって出力されたレーザ光を、
防塵のための透過部材としての防塵ガラス30(30a,30b,30c,30d)を透過させてスキャナユニット3の外へ出射し、各感光体ドラム1上に静電潜像を形成する。ここで、防塵ガラス30は、防塵機能を有して光源から射出された光を透過させる防塵透明部材に相当する。
【0028】
図1に示すように、本実施例では、スキャナユニット3は感光体ドラム1(画像形成部A)の下方に設けられ、防塵ガラス30は、スキャナユニット3の感光体ドラム1側(像担持体側)に設けられている。
【0029】
(d)現像装置4
各現像装置4は、対応する感光体ドラム1に接触して、ドラム面上に形成された静電潜像を現像剤(トナー)で現像する現像剤担持部材としての現像ローラ41(41a,41b,41c,41d)を有する現像手段である。
【0030】
(e)中間転写ユニット5
中間転写ユニット5は、各感光体ドラム1の上方に位置するように配設されており、各感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト(以下、ベルトと記す)11に一次転写させる手段である。この中間転写ユニット5は、図1において右側と左側とに配設された平行2本の駆動ローラ13及びテンションローラ14と、この両ローラ(13,14)間に、水平方向に支持されて掛け渡されたエンドレスのベルト11を有する。
【0031】
ベルト11は、下行側のベルト部分が全ての感光体ドラム1の上面に対向して接触した状態で、図1に矢印で示すように反時計方向に、感光体ドラム1の回転速度に対応した速度にて、駆動ローラ13により循環移動駆動される。ベルト11の内側には、各感光体ドラム1に対向した位置に一次転写ローラ12(12a,12b,12c,12d)が並設されている。ベルト11の下行側のベルト部分は各一次転写ローラ12と各感光体ドラム1との間に挟まれている。各感光体ドラム1とベルト11との接触部が、それぞれ、一次転写部である。
【0032】
また、一次転写部からベルト11の移動方向下流側に、ベルト11上のトナー像を記録材Sに二次転写させる二次転写ユニット24が配置されている。二次転写ユニット24には、中間転写ユニット5の駆動ローラ13に対向した位置に、ベルト11を挟むようにして二次転写ローラ25が配設されている。ベルト11と二次転写ローラ25との接触部が二次転写部である。
【0033】
この二次転写部に向けて給送搬送部Bにより記録材Sが給送された後、記録材Sは二次転写部で挟持搬送される。また、二次転写ローラ25にはトナーの帯電極性とは逆極性である正極性で所定電圧の二次転写バイアス電圧が印加される。これにより、ベルト11に対して一次転写されているトナー像が記録材Sに対して二次転写される。
【0034】
(f)クリーニング装置6
本実施例では、各クリーニング装置6(6a,6b,6c,6d)は、対応する感光体ドラム1に対してカウンタ方向に当接するクリーニングブレードを有する。クリーニングブレードは感光体ドラム上のトナーを掻き落とす。
【0035】
(g)プロセスカートリッジ7
本実施例では、プロセスカートリッジ7aは、感光体ドラム1aと、これに作用するプロセス手段としての帯電装置2a・現像装置4a・クリーニング装置6aが一体的に設けられてカートリッジ化されている。そして、プロセスカートリッジ7aは、装置本体に取り外し可能に装着されている。他の3つのプロセスカートリッジ7b,7c,7dについ
ては、プロセスカートリッジ7aと同様の構成であるため説明を省略する。以下、プロセスカートリッジをカートリッジと記す。
【0036】
ここで、装置本体100Aとは、画像形成装置100からカートリッジ7(7a,7b,7c,7d)を除いた画像形成装置部分である。また、以下の説明において、カートリッジ7或いはその構成部材、その他の部材に関して、長手方向とは、感光体ドラム1の軸線方向或いはその軸線方向に平行な方向である。
【0037】
装置本体100Aは、各カートリッジ7を取り外し可能(着脱可能)に装着する装着機構(不図示)を有しており、各カートリッジ7はその装着機構により装置本体100Aに対して所定の位置に着脱される。各カートリッジ7は、装置本体100Aに対して所定の位置に装着された状態において、所定の位置決め部に固定された状態に保持されている。また、カートリッジ7の駆動入力部に対して装置本体100A側の駆動出力部が結合している。また、カートリッジ7の電気接点に対して装置本体100A側の給電系統が導通化している。
【0038】
各カートリッジ7は、収容されている現像剤(トナー)の色が異なるだけで、何れも同様に構成されている。カートリッジ7a,7b,7c,7dはそれぞれ現像剤収納部内にイエロー(Y),マゼンタ(M),シアン(C),ブラック(K)の現像剤を収容しており、感光体ドラム1a,1b,1c,1dに各色の現像剤像を形成する。
【0039】
スキャナユニット3から出射された画像光であるレーザ光Lは、カートリッジ7内に設けられた隙間通路を下から上に通過して、感光体ドラム1の下面を露光する。
【0040】
装置本体100Aは、カートリッジ7が装着されていないときにスキャナユニット3を保護するため、カートリッジ7の収容部とスキャナユニット3との間に、仕切り板として本体ステー26が設けられている。本体ステー26には各防塵ガラス30の上部(上面側)の位置に画像光及び光路確保のためのスリット16(16a,16b,16c,16d)が設けられ、更にスリット16を遮蔽するためのシャッタ36(36a,36b,36c,36d)が配設されている。各シャッタ36は各防塵ガラス30の上面(表面)に平行な方向に移動可能に設けられている。そして、各シャッタ36は不図示の駆動手段によってスリット16を開放した位置(透過位置、開位置、図2に示す状態)と、スリット16を遮蔽した位置(遮蔽位置、閉位置、図3に示す状態)との間を移動できる(スリット16を開閉できる)。ここで、本体ステー26は、画像形成装置本体に設けられた枠体に相当する。また、スリット16は、開口部に相当する。また、シャッタ36は、遮蔽部材に相当する。なお、本実施例では、本体ステー26にスリット16が設けられている場合について説明するが、これに限らず、スキャナユニット3に設けられた枠体にスリット(開口部)が設けられるものであってもよい。
【0041】
前記駆動手段は、画像形成装置100の画像形成動作に伴って駆動される。すなわち、画像形成装置100が起動していないとき或いはスタンバイ中においては、シャッタ36はスリット16を遮蔽した遮蔽位置(閉位置)で保持されている。そして、プリント信号を受けて画像形成動作を行う時に、シャッタ36がスリット16を開放する透過位置(開位置)に移動することによって、感光体ドラム1を露光でき、静電潜像形成が可能になる。
【0042】
シャッタ36には、各防塵ガラス30の上面を摺擦して清掃する清掃部材31(31a,31b,31c,31d)が備えられている。これについては後で詳しく述べる。
【0043】
(2)給送搬送部B
給送搬送部Bは、ベルト11上の画像を記録材Sに転写する二次転写部に記録材Sを給送搬送するものであり、複数枚の記録材Sが給送カセット17に積載されて収納されている。画像形成時には、給送ローラ18によって給送カセット17内の最上部の記録材Sを給送する。そして、その記録材Sの先端がレジストローラ対19に突き当たり一旦停止される。これにより、記録材Sにループが形成される。記録材Sは、所定のループが形成された後、ベルト11の回転と画像書き出し位置の同期をとって、レジストローラ対19によって二次転写部へと給送されていく。
【0044】
(3)定着部C
定着部C、即ち、定着ユニット20は、記録材Sに転写された複数色のトナー像を定着させるものであり、回転する加熱ローラ21aと、これに圧接して記録材Sに熱及び圧力を与える加圧ローラ21bを有する。感光体ドラム1上のトナー像を転写した記録材Sは、定着ユニット20を通過する際に定着ローラ対(21a,21b)で搬送されるとともに、定着ローラ対(21a,21b)によって熱及び圧力を与えられる。これによって、複数色のトナー像が記録材Sの表面に定着される。
【0045】
定着ユニット20の記録材搬送方向下流には排出ローラ対23が設けられており、トナー像が定着された記録材Sは、排出ローラ対23により画像形成装置上面の排出トレイ27上に排出される。
【0046】
(4)画像形成の動作
以下に、画像形成の動作について説明する。
【0047】
まず、カートリッジ7a,7b,7c,7dが、印字タイミングに合わせて順次駆動され、その駆動に応じて、感光体ドラム1a,1b,1c,1dが、時計回り方向に回転駆動される。
【0048】
そして、帯電装置(帯電ローラ)2が感光体ドラム1の周面に一様な電荷を付与し、スキャナユニット3が、その感光体ドラム1の周面に画像信号に応じて露光を行うことで、感光体ドラム周面上に静電潜像が形成される。現像装置4内の現像ローラ41により、静電潜像の低電位部にトナーが転移されることで、感光体ドラム周面上にトナー像が形成(現像)される。感光体ドラム1の周面上に形成された各色のトナー像は、画像位置の同期をとって、ベルト11上に一次転写される。この時、全ての色のトナー像が一次転写された段階で、ベルト11上に合成トナー像が形成されることとなる。
【0049】
このようにしてベルト11の周面上に一次転写された合成トナー像の先端が、ベルト11と二次転写ローラ25との対向点(二次転写部)に回転搬送されてくる。このタイミングで、ベルト11上の合成トナー像先端に記録材Sの印字開始位置が一致するように、レジストローラ対19の回転駆動が開始され記録材Sが二次転写部へ給送される。
【0050】
記録材Sには、ベルト11と二次転写ローラ25との間に形成される電界によって、ベルト11の合成トナー像が転写される。
【0051】
その後、合成トナー像を転写された記録材Sは、二次転写部から定着ユニット20に搬送される。記録材Sは、定着ユニット20でトナー像が熱定着された後、排出ローラ対23によって、排出部から画像面を下にした状態で画像形成装置上面の排出トレイ27上に排出される。
【0052】
[光学部品の清掃機構]
次に、本実施例の特徴的な構成である、スキャナユニット3における防塵ガラス30の
清掃機構について説明する。本実施例の画像形成装置には、スキャナユニット3における防塵ガラス30に対して移動する遮蔽手段に、清掃手段として防塵ガラス面に当接したシート部材が設けられている。図2は、本実施例の画像形成装置の、4ヶ所の防塵ガラス部のうち1ヶ所について拡大した図であり、同図(a)が画像形成動作時、同図(b)が非画像形成動作時を示すものである。
【0053】
スキャナユニット3は、光学部品に塵やゴミ等の異物が付着した場合には、感光体ドラム1上に高品位の静電潜像が形成出来なくなることが懸念される。特に、本実施例の画像形成装置のように、光学手段が画像形成部の下方に位置している構成においては、カートリッジ7からの飛散・落下トナーが防塵ガラス30上に付着しやすくなっている。
【0054】
そのため本実施例においては、ポリゴンミラー、結像レンズ、反射ミラー等(不図示)の光学部品をケース内に密閉してスキャナユニット3を構成し、該ユニットに防塵ガラス30を取付けた出射開口部を設け、該開口部からレーザ光の照射を行うようにしている。
【0055】
また、装置本体100A内のスキャナユニット3上には、光学ケースに沿って、各防塵ガラス30(30a,30b,30c,30d)を清掃する清掃部材31(31a,31b,31c,31d)が設けられている。
【0056】
清掃部材31は、シャッタ36に対して回転支点(回転軸)32Aを中心に揺動可能(回転可能、移動可能)に支持されたシート保持部材32と、シート保持部材32に保持された可撓性のシート部材としてのワイパー33とから構成されている。そして、シート保持部材32は、シャッタ36に設けられた付勢手段としての押圧バネ39によって、ワイパー33が防塵ガラス30の上面に対して約45°程度の角度で当接する当接位置に位置するように付勢されている。なお、本実施例では、ワイパー33は、シート保持部材32に一体的に貼り付けられることでシート保持部材32に保持されるものであり、ワイパー33の材料には、厚み0.1mm程度のPET(ポリエチレンテレフタレート)シートが用いられている。
【0057】
シート保持部材32の長手方向両端部には係合部(第1係合部)32Bが設けられている。また、シャッタ36がスリット16を遮蔽する遮蔽位置において係合部32Bに対応する位置には、本体ステー26に固定された第2係合部としての係合部材38が設けられている。
【0058】
シャッタ36が遮蔽位置に位置する場合に係合部32Bと係合部材38が係合することで、シート保持部材32が、ワイパー33を防塵ガラス30の上面に対して交差する方向に防塵ガラス30から退避させる退避位置に位置する。シート保持部材32が位置する退避位置として、より好ましくは、防塵ガラス30の上面に対して直交する方向にワイパー33を退避させる位置である。ここで、係合部32B(第1係合部)、係合部材38(第2係合部)、及び押圧バネ39(付勢手段)は、退避機構の構成要素である。
【0059】
上記構成において、画像形成装置100が画像形成動作を行っていない状態(非起動時及びスタンバイ時を含む)では、上述したようにシャッタ36はスリット16を遮蔽する遮蔽位置にある。したがって、シート保持部材32の係合部32Bと係合部材38は係合状態にあり、清掃部材31は図2(b)に示すように、ワイパー33は防塵ガラス30の上面から完全に離間し、退避した状態となっている。
【0060】
画像形成装置100の画像形成動作時は、上述したように不図示の駆動手段によってシャッタ36が図2(a)に示す透過位置に移動してスリット16を開放し、感光体ドラム1への露光が可能な状態になる。このとき、シャッタ36の開動作の中でシート保持部材
32の係合部32Bと係合部材38との係合が解かれる。このことで、清掃部材31は押圧バネ39の付勢力によって回転支点32Aを中心に揺動(回転)し、ワイパー33は防塵ガラス30の上面に押し付けられるように当接する。
【0061】
画像形成動作が終わると、シャッタ36は不図示の駆動手段によって再びスリット16を遮蔽する遮蔽位置へと移動する。シャッタ36の閉動作(移動動作)に伴い、防塵ガラス30に当接したワイパー33の先端部によってガラス面上に付着したゴミやトナー汚れがガラス面の外へ掃き出される。
【0062】
そして、シャッタ36の閉動作が完了する位置では、シート保持部材32の係合部32Bと係合部材38が係合することでシート保持部材32が退避位置に位置する。このため、ワイパー33は防塵ガラス30の上面から退避した状態、すなわち図2(b)の状態に戻る。
【0063】
以上説明したように、本実施例によれば、画像形成動作を行っていないときにはシャッタ36が遮蔽位置に位置し、ワイパー33を防塵ガラス30から完全に離間・退避させることができる。このため、高温環境下に長期間保管された状況においてもワイパー33がクリープ変形を抑えることができる。これにより、初期の清掃能力を維持することができ、経時的な清掃能力の低下を抑制することが可能となる。
【0064】
また、シャッタ36が開状態から閉状態へ移動する際には、押圧バネ39によってワイパー33が確実に防塵ガラス30上面に押し付けられるため、ゴミやトナー汚れがワイパー33をすり抜けることなく除去でき、優れた清掃能力を発揮することができる。このとき、押圧バネ39の付勢力を調整することによって、清掃能力とワイパー33の耐久性のバランスを最適化することが可能になる。
【0065】
また、画像形成装置本体に対してスキャナユニット3が防塵ガラス30の表面に平行な方向に着脱可能な場合でも、ワイパー33を退避可能に設けることで、スキャナユニット3着脱時にワイパー33が受けるダメージを抑えることができる。ここで、防塵ガラス30の表面に平行な方向とは、シャッタ36の移動方向と平行な方向である。
【0066】
したがって、ワイパー33の耐久性を高めることができる。これにより、耐久性や清掃能力を優先したワイパー(シート部材)の選定が可能になる。
【0067】
また、これらの効果は、スキャナユニット3が感光体ドラム1(画像形成部A)の下方に配置された画像形成装置において特に有効である。
【実施例2】
【0068】
以下に、本発明を適用可能な実施例2について説明する。
【0069】
本実施例は、上述した実施例1の画像形成装置に対して、シャッタ36及び清掃部材31周辺の構成のみ異なるものであるため、画像形成装置の全体構成及び画像形成動作に関する説明は省略し、異なる部分(シャッタ部)のみ説明する。
【0070】
図3及び図4は、本実施例の画像形成装置の、4ヶ所の防塵ガラス部のうち1ヶ所について拡大した図であり、図3が画像形成動作時、図4が非画像形成動作時を示すものである。
【0071】
シャッタ136は、上述の実施例1のシャッタ36に代替される遮蔽部材に相当し、シート保持部材132はシャッタ136に対して回転支点(回転軸)132Aを中心に回転
可能に支持されている。シート保持部材132は、防塵ガラス30を清掃するワイパー33を一体的に保持している。
【0072】
シート保持部材132は、弾性部材としての引張りバネ139によって、シャッタ136に対して引き付けられる方向の付勢力を受けている。引張りバネ139のシャッタ136及びシート保持部材132への引掛け部136A,132Cは、シャッタ開時には図3に矢印で示すような力F1が、シャッタ閉時には図4に矢印で示すような力F2がそれぞれ作用するように配置されている。ここで、引掛け部136Aは第1取付部に相当し、引掛け部132Cは第2取付部に相当する。また、引張りバネ139、引掛け部136A及び引掛け部132Cは、付勢手段の構成要素である。また、力F1は、シート保持部材132が、ワイパー33を防塵ガラス30の上面に当接させる当接位置に位置するように、シート保持部材132に作用する付勢力である。また、力F2は、シート保持部材132が、ワイパー33を防塵ガラス30の上面に対して交差する方向に防塵ガラス30から退避させる退避位置に位置するようにシート保持部材132に作用する付勢力である。また、シート保持部材132が前記当接位置と前記退避位置との間に位置する場合に、シート保持部材132の回転支点132Aが、引掛け部136Aと引掛け部132Cとを結ぶ線分上に位置するように設けられている。これにより、引張りバネ139の付勢力を、力F1と力F2とで切換え可能としている。
【0073】
すなわち、シャッタ136の開状態では、清掃部材131には図3において時計回りの向きにモーメントが発生し、シャッタ136の閉状態では、清掃部材131には図4において反時計回りの向きにモーメントが発生するトグル機構が成り立つ構成になっている。
【0074】
また、本体ステー26に固定された係合部材138,140は、シャッタ136の閉動作及び開動作の過程においてシート保持部材132の長手方向端部に設けられた係合部132Bと係合し、上述のトグル機構の切換え手段としての機能を有する。ここで、係合部132Bは第1係合部に相当する。係合部材138は、第2係合部に相当し、シャッタ136が開位置(透過位置)から閉位置(遮蔽位置)まで移動する場合に係合部132Bに係合する。係合部材140は、第3係合部に相当し、シャッタ136が閉位置(遮蔽位置)から開位置(透過位置)まで移動する場合に係合部132Bに係合する。また、係合部132B、係合部材138、係合部材140、引張りバネ139、引掛け部136A及び引掛け部132Cは、退避機構の構成要素である。
【0075】
132Dは、シート保持部材132が反時計回りのモーメントを受けているときのシャッタ136に対する突き当て部であり、ワイパー33が必要以上に防塵ガラス30から退避し、本体ステー26に当接しないようにしている。
【0076】
上記構成においては、シャッタ136が開状態から閉状態へ移動する過程では、ワイパー33が防塵ガラス30に押し付けられる方向に引張りバネ139の力が作用することで、実施例1同様、ゴミやトナー汚れがすり抜けず良好な清掃能力を発揮する。シャッタ136がさらに閉状態に近づくと、シート保持部材132の係合部132Bと本体ステー26に固定された係合部材138が係合し、シート保持部材132は回転支点132Aを中心に図3において反時計回りに回転する。
【0077】
トグルの中立点を超えた所でシート保持部材132には回転支点132Aを中心に反時計回りのモーメントが引張りバネ139によって与えられ、突き当て部132Dがシャッタ136に当接した図4に示す状態で保持される。このときワイパー33は防塵ガラス30の上面から離間・退避した状態となる。
【0078】
また、閉状態から開状態への移動の過程では、シート保持部材132の係合部132B
が係合部材140と係合するまでは、ワイパー33が退避した状態のまま開状態へ遷移する。このことで、前回の清掃によって汚れたワイパー33の先端部が防塵ガラス30の上面を摺動し、逆にガラス面を汚してしまうことを防止することができる。
【0079】
そして、シャッタ136が完全に開状態の位置に至る直前でシート保持部材132の係合部132Bと係合部材140が係合し、シート保持部材132は回転支点132Aを中心に図5において時計回りに回転する。ここで、図5は、実施例2の画像形成装置の遮蔽部材の開動作において、トグル機構が中立位置にある状態を示す詳細図である。ここで、トグル機構が中立位置にある状態とは、シート保持部材132の回転支点132Aが、引掛け部136Aと引掛け部132Cとを結ぶ線分上に位置する状態である。
【0080】
トグルの中立状態(図5)を過ぎると、シート保持部材132には回転支点132Aを中心に時計回りのモーメントが引張りバネ139によって与えられ、ワイパー33の先端部は防塵ガラス30の上面に当接する。このとき、ワイパー33の先端部は、レーザの光路を過ぎた位置で防塵ガラス30に当接するので、光路上に汚れを付けてしまうことはない。
【0081】
以上説明したように、本実施例では、シャッタ136の閉動作時にワイパー33が防塵ガラス30から退避し、閉状態から開状態への移動動作完了直前までワイパー33の退避状態を維持して、開動作完了時に当接する構成としている。
【0082】
ゆえに、本実施例の画像形成装置においては、上述した実施例1の効果に加えて、次のような効果を得ることが可能となる。すなわち、ワイパー33が一度拭き取った汚れを、シャッタ136の開動作の過程で再び防塵ガラス30に付けてしまうことを防止できる。よって、より良好な清掃能力を得ることが可能となる。
【0083】
また、トグル機構(トグル動作)を適用することにより、簡単且つ低コストで、退避機構を構成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0084】
【図1】本発明を適用可能な画像形成装置の概略構成を示す断面図である。
【図2】(a)は実施例1の画像形成装置において、遮蔽部材の開状態を示す詳細図であり、(b)は遮蔽部材の閉状態を示す詳細図である。
【図3】実施例2の画像形成装置において、遮蔽部材の開状態を示す詳細図である。
【図4】実施例2の画像形成装置において、遮蔽部材の閉状態を示す詳細図である。
【図5】実施例2の画像形成装置の遮蔽部材の開動作において、トグル機構が中立位置にある状態を示す詳細図である。
【図6】従来例の画像形成装置の全体構成を示す概略断面図である。
【図7】従来例の画像形成装置において、遮蔽部材の開状態を示す詳細図である。
【図8】従来例の画像形成装置において、遮蔽部材の閉状態を示す詳細図である。
【符号の説明】
【0085】
1 感光体ドラム
3 スキャナユニット
30 防塵ガラス
32 シート保持部材
32B 係合部
33 ワイパー
36 シャッタ
38 係合部材
39 押圧バネ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
防塵機能を有して光源から射出された光を透過させる防塵透明部材を有する光学ユニットと、
前記光源から射出され前記防塵透明部材を透過した光を遮蔽する遮蔽位置と前記光を透過させる透過位置との間で移動可能な遮蔽部材と、
前記防塵透明部材の表面に当接するように前記遮蔽部材に設けられた可撓性のシート部材であって、前記透過位置から前記遮蔽位置に移動する前記遮蔽部材の移動動作に伴って、前記防塵透明部材の表面に付着した異物を除去する可撓性のシート部材と、
を備え、前記光源から射出された光を像担持体に照射して画像を形成する画像形成装置において、
前記遮蔽部材に移動可能に設けられて前記シート部材を保持するシート保持部材であって、前記シート部材を前記防塵透明部材の表面に当接させる当接位置と、前記シート部材を前記防塵透明部材の表面に対して交差する方向に前記防塵透明部材から退避させる退避位置との間を移動可能なシート保持部材と、
前記遮蔽部材が前記透過位置に位置する場合には前記シート保持部材を前記当接位置に位置させ、前記遮蔽部材が前記遮蔽位置に位置する場合には前記シート保持部材が前記退避位置に位置するように、前記遮蔽部材に対して前記シート保持部材を移動させる退避機構と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記遮蔽部材は、枠体に設けられ前記光源から射出された光を透過させる開口部を開閉するように設けられ、
前記退避機構は、
前記シート保持部材に設けられた第1係合部と、
前記枠体に設けられ、前記遮蔽部材が前記遮蔽位置に位置する場合に前記第1係合部に係合することで、前記シート保持部材を前記退避位置に位置させる第2係合部と、
前記遮蔽部材に設けられ、前記シート保持部材が前記当接位置に位置するように前記シート保持部材を付勢する付勢手段と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記退避機構は、
前記遮蔽部材が前記透過位置に位置する場合、及び、前記遮蔽部材が前記透過位置から前記遮蔽位置まで移動している間は、前記シート保持部材を前記当接位置に位置させ、
前記遮蔽部材が前記遮蔽位置に位置する場合、及び、前記遮蔽部材が前記遮蔽位置から前記透過位置まで移動している間は、前記シート保持部材を前記退避位置に位置させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記遮蔽部材は、枠体に設けられ前記光源から射出された光を透過させる開口部を開閉するように設けられ、
前記退避機構は、
前記シート保持部材に設けられた第1係合部と、
前記枠体に設けられ、前記遮蔽部材が前記透過位置から前記遮蔽位置まで移動する場合に前記第1係合部に係合する第2係合部と、
前記枠体に設けられ、前記遮蔽部材が前記遮蔽位置から前記透過位置まで移動する場合に前記第1係合部に係合する第3係合部と、
前記シート保持部材が前記退避位置に位置するように前記シート保持部材を付勢する状態と、前記シート保持部材が前記当接位置に位置するように前記シート保持部材を付勢する状態とが切換え可能な付勢手段と、
を有し、
前記遮蔽部材が前記透過位置から前記遮蔽位置まで移動する場合、前記第1係合部が前記第2係合部に係合することで前記付勢手段の状態が切換わり、前記当接位置に位置していた前記シート保持部材が前記退避位置に移動し、
前記遮蔽部材が前記遮蔽位置から前記透過位置まで移動する場合、前記第1係合部が前記第3係合部に係合することで前記付勢手段の状態が切換わり、前記退避位置に位置していた前記シート保持部材が前記当接位置に移動する
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記シート保持部材は前記遮蔽部材に対して回転可能に支持され、
前記付勢手段は、
前記遮蔽部材に設けられた第1取付部と、
前記シート保持部材に設けられた第2取付部と、
前記第1取付部及び前記第2取付部に取り付けられ、前記遮蔽部材に対して前記シート保持部材を引き付けるように設けられた弾性部材と、
を有し、
前記シート保持部材が前記当接位置と前記退避位置との間に位置する場合に、前記シート保持部材の回転軸が、前記第1取付部と前記第2取付部とを結ぶ線分上に位置することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記枠体は、画像形成装置本体に設けられた枠体であることを特徴とする請求項2,4又は5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記光学ユニットは、画像形成装置本体に対して、前記遮蔽部材の移動方向と平行な方向に着脱可能に設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記光学ユニットは前記像担持体の下方に設けられ、
前記防塵透明部材は前記光学ユニットの前記像担持体側に設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項1】
防塵機能を有して光源から射出された光を透過させる防塵透明部材を有する光学ユニットと、
前記光源から射出され前記防塵透明部材を透過した光を遮蔽する遮蔽位置と前記光を透過させる透過位置との間で移動可能な遮蔽部材と、
前記防塵透明部材の表面に当接するように前記遮蔽部材に設けられた可撓性のシート部材であって、前記透過位置から前記遮蔽位置に移動する前記遮蔽部材の移動動作に伴って、前記防塵透明部材の表面に付着した異物を除去する可撓性のシート部材と、
を備え、前記光源から射出された光を像担持体に照射して画像を形成する画像形成装置において、
前記遮蔽部材に移動可能に設けられて前記シート部材を保持するシート保持部材であって、前記シート部材を前記防塵透明部材の表面に当接させる当接位置と、前記シート部材を前記防塵透明部材の表面に対して交差する方向に前記防塵透明部材から退避させる退避位置との間を移動可能なシート保持部材と、
前記遮蔽部材が前記透過位置に位置する場合には前記シート保持部材を前記当接位置に位置させ、前記遮蔽部材が前記遮蔽位置に位置する場合には前記シート保持部材が前記退避位置に位置するように、前記遮蔽部材に対して前記シート保持部材を移動させる退避機構と、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記遮蔽部材は、枠体に設けられ前記光源から射出された光を透過させる開口部を開閉するように設けられ、
前記退避機構は、
前記シート保持部材に設けられた第1係合部と、
前記枠体に設けられ、前記遮蔽部材が前記遮蔽位置に位置する場合に前記第1係合部に係合することで、前記シート保持部材を前記退避位置に位置させる第2係合部と、
前記遮蔽部材に設けられ、前記シート保持部材が前記当接位置に位置するように前記シート保持部材を付勢する付勢手段と、
を有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記退避機構は、
前記遮蔽部材が前記透過位置に位置する場合、及び、前記遮蔽部材が前記透過位置から前記遮蔽位置まで移動している間は、前記シート保持部材を前記当接位置に位置させ、
前記遮蔽部材が前記遮蔽位置に位置する場合、及び、前記遮蔽部材が前記遮蔽位置から前記透過位置まで移動している間は、前記シート保持部材を前記退避位置に位置させる
ことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記遮蔽部材は、枠体に設けられ前記光源から射出された光を透過させる開口部を開閉するように設けられ、
前記退避機構は、
前記シート保持部材に設けられた第1係合部と、
前記枠体に設けられ、前記遮蔽部材が前記透過位置から前記遮蔽位置まで移動する場合に前記第1係合部に係合する第2係合部と、
前記枠体に設けられ、前記遮蔽部材が前記遮蔽位置から前記透過位置まで移動する場合に前記第1係合部に係合する第3係合部と、
前記シート保持部材が前記退避位置に位置するように前記シート保持部材を付勢する状態と、前記シート保持部材が前記当接位置に位置するように前記シート保持部材を付勢する状態とが切換え可能な付勢手段と、
を有し、
前記遮蔽部材が前記透過位置から前記遮蔽位置まで移動する場合、前記第1係合部が前記第2係合部に係合することで前記付勢手段の状態が切換わり、前記当接位置に位置していた前記シート保持部材が前記退避位置に移動し、
前記遮蔽部材が前記遮蔽位置から前記透過位置まで移動する場合、前記第1係合部が前記第3係合部に係合することで前記付勢手段の状態が切換わり、前記退避位置に位置していた前記シート保持部材が前記当接位置に移動する
ことを特徴とする請求項3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記シート保持部材は前記遮蔽部材に対して回転可能に支持され、
前記付勢手段は、
前記遮蔽部材に設けられた第1取付部と、
前記シート保持部材に設けられた第2取付部と、
前記第1取付部及び前記第2取付部に取り付けられ、前記遮蔽部材に対して前記シート保持部材を引き付けるように設けられた弾性部材と、
を有し、
前記シート保持部材が前記当接位置と前記退避位置との間に位置する場合に、前記シート保持部材の回転軸が、前記第1取付部と前記第2取付部とを結ぶ線分上に位置することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記枠体は、画像形成装置本体に設けられた枠体であることを特徴とする請求項2,4又は5に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記光学ユニットは、画像形成装置本体に対して、前記遮蔽部材の移動方向と平行な方向に着脱可能に設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記光学ユニットは前記像担持体の下方に設けられ、
前記防塵透明部材は前記光学ユニットの前記像担持体側に設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【公開番号】特開2010−120269(P2010−120269A)
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−296062(P2008−296062)
【出願日】平成20年11月19日(2008.11.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年6月3日(2010.6.3)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年11月19日(2008.11.19)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】
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