説明

画像形成装置

【課題】メンテナンスやジャム解除等のとき、露出により変形や汚れが生じる従来の除電部材が露出しないように構成した画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置1は、トナー像を担持する感光ドラム431から記録用紙11にトナー像を転写させる転写部材71と、転写部材71へ記録用紙11を搬送させる搬送ベルト70と、搬送ベルト70の近傍に設けられ、転写部材472により転写された記録用紙11を除電させる除電部材472と、搬送ベルト70に対して離間可能に設けられた離間部材(例えば、画像形成カートリッジ、定着部)と、離間部材の離間動作に連動して除電部材を覆い隠し可能な除電部材隠し部材とを備えている。これにより、除電部材472は、離間部材の引抜き等に連動して、除電部材隠し部材により隠される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置、特に記録媒体の除電部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、下記の特許文献1に記載されているように、電子写真方式のカラー電子写真プリンタ等の画像形成装置において、記録媒体を除電させる除電部材は、露出している構成で搬送ベルトに近接配置されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004―191704号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の画像形成装置では、除電部材が露出している構成の場合、メンテナンスやジャム解除などのとき、露出した除電部材は、手に触れるおそれが多い。そのため、除電部材が変形したり、汚れたりするという課題があった。
【0005】
そこで、本発明は、メンテナンスやジャム解除などのとき、除電部材が露出しないようにした画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の画像形成装置は、トナー像を担持する像担持体から記録媒体にトナー像を転写させる転写部材と、前記転写部材へ記録媒体を搬送させる記録媒体搬送部材と、前記記録媒体搬送部材の近傍に設けられ、前記転写部材により転写された記録媒体を除電させる除電部材と、前記記録媒体搬送部材に対して離間可能に設けられた離間部材と、前記離間部材の離間動作に連動して前記除電部材を隠す除電部材隠し部材とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明の画像形成装置によれば、離間部材の離間動作に連動して除電部材を覆い隠し可能な除電部材隠し部材を備えているので、離間部材を離間させたとき、除電部材が露出せず隠れることができる。これにより、除電部材の破損や汚れの防止が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1−1】図1−1は本発明の実施例1における除電部材を具備する画像形成装置の一部を示す斜視図である。
【図1−2】図1―2は図1−1の断面図である。
【図2】図2は本発明の実施例1における除電部材を具備する画像形成装置の概略を示す構成図である。
【図3】図3は図1−1中の除電部材の拡大斜視図である。
【図4−1】図4―1は図1−1の画像形成装置からシアントナーの画像形成カートリッジを引抜いた状態を示す斜視図である。
【図4−2】図4―2は図4―1の断面図である。
【図5−1】図5―1はシアントナーの画像形成カートリッジを装着したとき、カバー部材が開かれた状態の概略を示す断面図である。
【図5−2】図5―2はシアントナーの画像形成カートリッジを脱着したとき、カバー部材が閉じられた状態の概略を示す断面図である。
【図6】図6は本発明の実施例2における除電部材を具備する画像形成装置の一部を示す断面図である。
【図7】図7は図6からシアントナーの画像形成カートリッジを引抜いた状態を示す断面図である。
【図8】図8は図7から更に定着部を引抜いた状態を示す断面図である。
【図9−1】図9―1は本発明の実施例3における像形成装置の一部を示す斜視図である。
【図9−2】図9―2は図9―1の断面図である。
【図10−1】図10―1は図9―1の除電部材が退避位置に移動された状態を示す斜視図である。
【図10−2】図10―2は図10―1の断面図である。
【図11−1】図11―1は本発明の実施例3における清掃手段を示す斜視図である。
【図11−2】図11―2は図11―1の清掃手段が除電部材に接触した状態を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本発明の範囲を限定するものではない。
【実施例1】
【0010】
(実施例1の画像形成装置の構成)
図2は、本発明の実施例1における除電部材を具備する画像形成装置1の概略を示す構成図である。
【0011】
この画像形成装置1は、内部に記録媒体である記録用紙11が積層される記録用紙トレイ10と、記録用紙トレイ10の繰出し側に配置された、記録用紙11を1枚毎繰出す記録用紙繰出し部20とを備えている。
【0012】
記録用紙繰出し部20は、ある高さまで上昇した記録用紙11に圧接するように配置されたピックアップローラ22と、ピックアップローラ22により繰出された記録用紙11を1枚毎分離するフィードローラ23と、分離片24とを有する。
【0013】
記録用紙繰出し部20の上部には、記録用紙繰出し部20から1枚に捌いて繰出された記録用紙11を画像形成部40へ搬送する記録用紙搬送部30が配置されている。記録用紙搬送部30は、繰出された記録用紙11を搬送する2組の搬送ローラ対32,33を有する。
【0014】
画像形成部40は、ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色の現像剤であるトナーに対応した4つの画像形成カートリッジ43(=43K,43Y,43M,43C)を直列に配列したものと、記録媒体搬送部材(例えば、搬送ベルト70)に対して離間可能に設けられた離間部材の一つである各画像形成カートリッジ43により形成されたトナー像を記録用紙11の上面にクーロン力により転写させる転写部46とを有する。記録媒体搬送部材である搬送ベルト70は、転写部材である転写ローラ71により転写される記録用紙11を矢印方向Aへ搬送する。
【0015】
各画像形成カートリッジ43においては、図示しない帯電ローラにより感光ドラム431を帯電させ、図示しないLEDヘッドにより回転する感光ドラム431上に画像データを書き込み、その画像データを現像剤であるトナーで現像することにより、各色のトナー象が感光ドラム431上に得られる。感光ドラム431上に形成されたトナー像は、感光ドラム431と転写ローラ71との間のクーロン力により、搬送ベルト70を介して搬送された記録用紙11に転写される。
【0016】
転写部46で転写された記録用紙11を除電させる除電部47が、搬送ベルト70の近傍に配置されている。転写部46で記録用紙11上に転写されたトナー象を記録用紙11に熱と圧力とにより定着させる定着部50が、除電部47に隣接して配置されている。定着部50は、画像形成装置1に着脱可能に構成されている。
【0017】
定着部50で定着された記録用紙11を排出する2組の排出ローラ対61,62が、定着部50の図2中左側に配置されている。記録用紙11は、2組の排出ローラ対61,62を介し排出口63を通り排出される。排出口63から排出された記録用紙11は、画像形成部40の上部に配置された積載部60で堆積される。
【0018】
図1―1は、本発明の実施例1における除電部47を具備する画像形成装置1の一部の概略を示す斜視図である。更に、図1―2は、図1―1の断面図である。
【0019】
除電部47には、図示しない画像形成装置1に固定されているU字型のホルダ471と、U字型のホルダ471の凹部に設けられた除電部材472とが配置されている。U字型ホルダ471は、除電部材472の隠し部材を構成する。
【0020】
除電部材472は、U字型ホルダ471の凹部である溝部分を上下方向に、即ち、記録用紙11の搬送方向A(図2参照)に対し垂直方向に移動可能にされている。除電部材472が記録用紙11の搬送方向Aに一番近づいて移動した位置を除電位置、一番遠のいて移動した位置を退避位置と呼ぶ。除電部材472が退避位置にあるとき、除電部材472は、除電部材隠し部材であるU字型ホルダ471により覆い隠されることにより、外部から見えなくなる。
【0021】
除電部材472は、金属材料で作られ、記録用紙11の搬送路に近接配置されており、転写後の記録用紙11を除電させる役割を有する。除電部材472は、図1―2に示すように、記録用紙11に近づく部分である先端部分472aが尖って形成されている。これにより、除電部材472は、除電性能が高められるが、外力を受けると変形し易い。
【0022】
図3は、図1−1中の除電部材472を示す拡大斜視図である。
除電部材472は、両側面に一対のポスト472aを有する。ポスト472aには、レバー473の一端が移動可能に接続されている(図4―2参照)。
【0023】
レバー473は、中間部に設けた穴473aを中心として回転可能に形成されている。レバー473は、除電部材472のポスト472aの抜け止めのため一端に止め輪475が取付けられている。一端が除電部材472に接続されたコイルばね474は、除電部材472を退避位置の方向へ付勢している。コイルばね474は、他端が画像形成装置1の図示しないアースに接続されている。
【0024】
シアントナーの画像形成カートリッジ43Cは、U字型ホルダ471の図示しないカバーを開閉することにより上方へ矢印方向Bに着脱可能に構成されており(図4―2参照)、ジャム(JAM)解除等のとき着脱される。画像形成カートリッジ43Cは、画像形成装置1に装着された位置にあるとき、レバー473の一端を押し下げる。
【0025】
なお、除電部47の除電部材472の一側部のレバー機構について説明したが、除電部47の除電部材472の他側部のレバー機構も同様である。
【0026】
(実施例1の除電部材を具備する画像形成装置の動作)
図4―1は、図1−1中の本実施例1の画像形成装置1からシアントナーの画像形成カートリッジ43Cを引抜いた状態を示す斜視図である。更に、図4―2は、図4―1の断面図である。
【0027】
画像形成カートリッジ43Cが図1に示す装着状態の画像形成装置1から引抜かれると、レバー473は、穴473aを中心として矢印方向Cに回転する。これにより、除電部材472は、コイルばね474の退避位置の方向への付勢力により除電位置からU字型ホルダ471の溝部分に沿って矢印方向Dに向かって退避位置に移動する。
【0028】
又、図4―1及び図4―2の状態から、画像形成カートリッジ43Cが画像形成装置1に装着されると、画像形成カートリッジ43Cはレバー473の一端を押し下げ、レバー473は穴473aを中心として反矢印方向Cに回転する。これにより、除電部材472は、U字型ホルダ471の溝部分に沿って反矢印方向Dに向かって除電位置に移動し、図1―1及び図1―2に示すような状態になる。
【0029】
(実施例1の変形例)
図5―1は、シアントナーの画像形成カートリッジ43Cを装着したとき、U字型ホルダ471のカバー部材476が開かれた状態の概略を示す断面図である。更に、図5―2は、シアントナーの画像形成カートリッジ43Cを脱着したとき、U字型ホルダ471のカバー部材476が閉じられた状態の概略を示す断面図である。
【0030】
本実施例1では、除電部材472をU字型ホルダ471の溝部分に沿って上下に移動させることにより隠すようにした構造に基づき説明した。しかし、図5―2に示すように、U字型ホルダ471のカバー部材476を矢印方向Eに向けて閉じた時の搬送ベルト70からの画像形成カートリッジ43Cの離間動作に連動して、除電部材472を覆い隠すようにした構造としても良い。
【0031】
(実施例1の効果)
本実施例1によれば、画像形成カートリッジ43Cを画像形成装置1から引抜くことに連動して、除電部材472が露出されず、U字型ホルダ471により隠れる。そのため、除電部材472の破損や汚れが防止される。
【実施例2】
【0032】
(実施例2の画像形成装置の構成)
図6は、本発明の実施例2における除電部48を具備する画像形成装置1の一部の概略を示す断面図である。図7は、図6から画像形成カートリッジ44Cを引抜いた状態を示す断面図である。更に、図8は、図7から更に定着部51を引抜いた状態を示す断面図である。
【0033】
本実施例2おける画像形成装置は、基本的な構成については、実施例1と同様であるので、その説明は省略する。
【0034】
画像形成装置1から着脱可能な画像形成カートリッジ44Cを取り出すと、除電部48が露出される。又、画像形成装置1から着脱可能な定着部51を取り出すと、除電部48が露出される。画像形成カートリッジ44Cと定着部51とが画像形成装置1に装着されている状態では、図6に示すように、除電部48は画像形成カートリッジ44Cと定着部51とにより覆われて隠されている。
【0035】
除電部材472は、両側面に一対のポスト472aを有する(図3参照)。除電部材472の両側面にレバー483が設けられている。ポスト472aには、レバー483が、レバー483の一端に設けた穴483bが移動可能に接続されている。一方、レバー484は、穴484aと穴484bとを有する。レバー484の穴484aには、レバー483のポスト483aが回転可能に取り付けられている。レバー483の穴483bには、除電部材472のポスト472aが穴483bから抜け出ないように、止め輪745が取り付けられている。レバー484の穴484aにも、レバー483のポスト483aが穴484aから抜け出ないように、止め輪745が取り付けられている。
【0036】
画像形成カートリッジ44Cは、U字型ホルダ471の図示しないカバーを開閉することにより上方へ着脱可能に構成されている。画像形成カートリッジ44Cは、画像形成装置1に装着された位置にあるとき、レバー483の一端を押し下げる。定着部51は、U字型ホルダ471の図示しないカバーを開閉することにより上方へ着脱可能に構成されている。定着部51が画像形成装置1に装着された位置にあるとき、レバー484の一端を押し下げる。コイルばね485は、レバー484の他端に作用し、レバー484の一端を定着部51に押し付ける方向に付勢している。
【0037】
図8に示すように、定着部51が画像形成装置1から外された状態では、レバー484は、一端がコイルばね485により上方に移動され、他端がストッパ486に突き当たる。これにより、レバー484の穴484bを中心とする回転が停止される。
【0038】
なお、除電部48の除電部材472の一側面のレバー機構について説明したが、除電部48の除電部材472の他側面のレバー機構も同様である。
【0039】
(実施例2の除電部材を具備する画像形成装置の動作)
画像形成カートリッジ44Cが図6に示す装着状態の画像形成装置1から引抜かれると、図7に示すように、レバー483はコイルばね484によりポスト483aを中心として矢印方向Fに回転する。又、除電位置にあった除電部材472は、U字型ホルダ471の溝部分に沿って矢印方向Gに向かって退避位置に移動する。
【0040】
なお、画像形成カートリッジ44Cが画像形成装置1に装着されると、画像形成カートリッジ44Cはレバー483の一端を押し下げ、レバー483はポスト483aを中心として反矢印方向Fに回転する。これにより、除電部材472は押し上げられることにより、U字型ホルダ471の溝部分に沿って反矢印方向Gに向かって除電位置に移動し、図6に示す画像形成カートリッジ44Cの装着状態になる。
【0041】
定着部51が図6に示す装着状態の画像形成装置1から引抜かれると、図8に示すように、レバー484は、他端がコイルばね485により穴484bを中心としてストッパ486に衝突するまで矢印方向Hに回転する。
【0042】
レバー483はレバー484と連動して動くように構成されている。レバー483が動くことにより、コイルばね474により除電位置にあった除電部材472は、U字型ホルダ471の溝部分に沿って矢印方向Gに向かって退避位置に移動する。
【0043】
定着部51が図8に示す状態から画像形成装置1に装着されると、定着部51がレバー484の一端を押し下げ、レバー484と連動するレバー483がポスト483aを中心として反矢印方向Fに回転する。これにより、除電部材472は押し上げられる。その結果、除電部材472は、U字型ホルダ471の溝部分に沿って反矢印方向Gに向かって除電位置に移動し、図6に示す状態になる。
【0044】
なお、画像形成カートリッジ44Cと定着部51の両方を外した場合、除電部材472は退避位置に移動する。
【0045】
(実施例2の変形例)
本実施例2では、除電部材472をU字型ホルダ471の溝部分に沿って上下に移動させることにより隠すようにした構造に基づき説明した。しかし、実施例1と同様、図5―2に示すように、U字型ホルダ471のカバー部材476を矢印方向Eに向けて閉じた時の搬送ベルト70からの画像形成カートリッジ44Cないし定着部51の離間動作に連動して、除電部材472を覆い隠すようにした構造としても良い。
【0046】
(実施例2の効果)
本実施例2によれば、除電部を覆う着脱可能のユニットが複数ある場合、いずれかのユニットを引抜くことにより、除電部材472が隠れることができる。そのため、除電部材472の破損や汚れが防止される。
【実施例3】
【0047】
(実施例3の画像形成装置の構成)
図9―1は、本発明の実施例3における画像形成装置の一部の概略を示す斜視図である。9―2は、図9―1の断面図である。図10―1は、図9―1の除電部材が退避位置に移動された状態を示す斜視図である。図10―2は、図10―1の断面図である。図11―1は、本発明の実施例3における清掃手段を示す斜視図である。更に、図11―2は、図11―1の清掃手段が除電部材に接触した状態を示す斜視図である。
【0048】
本実施例3における画像形成装置は、基本的な構成については、実施例1と同様であるので、実施例1と異なる構成部分について説明する。
【0049】
画像形成カートリッジ45Cは、両側面にポスト45aを有する。ポスト45aは、実施例1の画像形成装置1に設けた溝45mに沿って上下に移動可能に構成されている。リンク490は、画像形成装置1に設けられており、図示しない駆動モータにより略水平方向に移動可能に構成されている。ポスト45aとリンク490とは、画像形成カートリッジ45Cの離間手段を構成する。
【0050】
ポスト45aは、リンク490上に乗っている。画像形成カートリッジ45Cは、リンク490の移動に連動し、ポスト45aを介して溝45mに沿って移動される。画像形成カートリッジ45Cは、印刷終了時やモノクロ印刷時には使用されない。画像形成カートリッジ45Cが使用されない時、画像形成カートリッジ45Cは、図2に示す転写部46から離れる方向に移動される。これにより、画像形成カートリッジ45Cの消耗が防止される。
【0051】
本実施例3における画像形成装置1には、除電部材472の清掃手段として、U字型ホルダ471の上部にハケ491が設けられている。ハケ491は、細い毛の集合から構成されている。ハケ491は、除電部材472が退避位置から除電位置に移動する間に、ハケ491の先端が除電部材472の先端に触れる位置に配置されている。ハケ491は、除電部材472の移動が妨げられる程の負荷を与えないように構成されている。
【0052】
(実施例3の除電部材を具備する画像形成装置の動作)
リンク490は、印刷終了後図示しない駆動モータを駆動することにより、図9―2に示す状態から右方向に移動される。これにより、リンク490上に乗っているポスト45aは、リンク490の形状に応じて溝45mに沿って上下動される。画像形成カートリッジ45Cも同時に上下動される。画像形成カートリッジ45Cが一番下の位置にあるときを装着位置、一番上の位置にあるときを退避位置と呼ぶ。
【0053】
図11―2に示すように、画像形成カートリッジ45Cが退避位置の場合、画像形成カートリッジ45Cはレバー473から離されている。そして、除電部材472は、実施例1と同様、除電位置から退避位置に移動され、図10に示す状態になる。
【0054】
除電部材472が退避位置から除電位置、又は、除電位置から退避位置に移動される際、実施例3における除電部49の先端がハケ491に接触することにより、除電部材472の先端に付いた紙粉等が除去される。これにより、除電部材472は清掃される。
【0055】
又、図示しない駆動モータを駆動することにより、リンク490が左方向に移動されると、画像形成カートリッジ45Cは、その自重により装着位置に移動される。これにより、除電部材472は、実施例1と同様、退避位置から除電位置に移動される。
【0056】
(実施例3の効果)
実施例3によれば、除電部を覆う着脱可能のユニットを移動することにより、印刷終了後に除電部材472が隠れることができる。又、同時に紙粉等で汚れた除電部材は、清掃されることにより、良好な除電性能を保持することができる。
【0057】
(実施例1、2、3の他の変形例)
本実施例1、2、3では、画像形成カートリッジ及び定着部に適用した例を説明したが、画像形成装置における給紙部、転写部、印刷経路部等の着脱可能のユニットにも適用可能である。又、除電部材は、除電布、除電ブラシでも良い。
【符号の説明】
【0058】
1 画像形成装置
11 記録用紙
43C,44C,45C シアントナーの画像形成カートリッジ
45a ポスト
47,48 除電部
70 搬送ベルト
71 転写ローラ
50 定着部
471 U字型ホルダ
472 除電部材
476 カバー部材
490 リンク
491 ハケ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
トナー像を担持する像担持体から記録媒体にトナー像を転写させる転写部材と、
前記転写部材へ記録媒体を搬送させる記録媒体搬送部材と、
前記記録媒体搬送部材の近傍に設けられ、前記転写部材により転写された記録媒体を除電させる除電部材と、
前記記録媒体搬送部材に対して離間可能に設けられた離間部材と、
前記離間部材の離間動作に連動して前記除電部材を隠す除電部材隠し部材と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記離間部材は、画像形成カートリッジであることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記離間部材は、定着部であることを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記離間部材を複数備え、
前記除電部材隠し部材は、前記複数の離間部材の全部又は一部の離間動作に連動して前記除電部材を隠すようにしたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記複数の離間部材は、画像形成カートリッジ及び定着部であることを特徴とする請求項4記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像形成装置は、更に、前記離間部材を離間させる離間手段を有し、
除電部材隠し部材は、前記離間手段の動作に連動して前記除電部材を隠すようにしたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記離間手段は、
前記画像形成カートリッジの両側面に設けられるポストと、
前記画像形成装置の横方向に移動可能なリンクと、
から構成されることを特徴とする請求項6記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記除電部材は、前記除電部材を清掃する清掃手段を有し、
前記清掃手段は、前記除電部材の隠し動作に連動して前記除電部材を清掃するようにしたことを特徴とする請求項1記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記除電部材隠し部材は、U字型ホルダであり、
前記記除電部材は、前記U字型ホルダの凹部で上下方向に移動可能であり、
前記清掃手段は、前記除電部材の移動中に前記除電部材を清掃するようにしたことを特徴とする請求項8記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記清掃手段は、前記U字型ホルダの上部に設けたハケであることを特徴とする請求項9記載の画像形成装置。

【図1−1】
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【図1−2】
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【図2】
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【図3】
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【図4−1】
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【図4−2】
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【図5−1】
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【図5−2】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9−1】
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【図9−2】
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【図10−1】
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【図10−2】
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【図11−1】
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【図11−2】
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【公開番号】特開2010−224216(P2010−224216A)
【公開日】平成22年10月7日(2010.10.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−71449(P2009−71449)
【出願日】平成21年3月24日(2009.3.24)
【出願人】(591044164)株式会社沖データ (2,444)
【Fターム(参考)】