説明

画像形成装置

【課題】生産性を低下させることなく、かつ形成される画像の品質を低下させることなく、すべてのノズルの空吐出動作を完了させることが可能な画像形成装置を提供する。
【解決手段】記録ヘッド18と、複数の吸引孔80を備え、記録媒体を吸着して搬送する搬送体8と、搬送体8を駆動する駆動手段と、吸引孔80へ吐出された液滴を受ける液滴受け部材22と、記録ヘッド18の液滴吐出動作及び前記駆動手段の動作を制御する制御手段とを備え、記録ヘッド18が、搬送体8が備える吸引孔80に空吐出動作を行うとき、前記制御手段は、搬送体8により搬送されている第一の記録媒体P1の後端部19と前記第一の記録媒体に続いて搬送される第二の記録媒体P2の前端部20との間で空吐出動作を完了させるように、吸引孔80の1個あたりに吐出可能な主走査方向のノズル数を変化させ、該ノズル数に対応した前記空吐出可能領域を設定する画像形成装置である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関し、特に液滴を吐出する記録ヘッドを備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置としては、例えば、インク液滴を吐出する記録ヘッドを用いた液体吐出記録方式のインクジェットプリンタなどが知られている。この液体吐出記録方式の画像形成装置は、多数のノズルを備えた記録ヘッドを備え、該記録ヘッドのノズルからインク滴を搬送される記録媒体上に吐出することにより、該記録媒体上に画像を形成する。このような画像形成装置としては、記録ヘッドが主走査方向に移動しながら液滴を吐出して画像を形成するシリアル型画像形成装置と、記録ヘッドが移動しない状態で液滴を吐出して画像を形成するライン型の記録ヘッドを用いるライン型画像形成装置とがある。
【0003】
記録ヘッドに備えられたノズルは、インクの乾燥や異物の付着などによって、インク詰まり、インクの吐出量の変化(記録紙上に打滴されるドットサイズ)、飛翔方向(打滴位置)が不適切になるなどの吐出不良が発生する場合がある。このような吐出不良を生じるノズルは、形成される画像の品質を低下させる原因となるため、必要に応じて記録ヘッドの回復処理が行なわれる。記録ヘッドの回復処理としては、ノズルの空吐出(ノズルからのインクの予備吐出)、ワイピング(ノズルの拭取り)、ノズル吸引(ノズルからの不良インクの吸引)などの方法が知られている。
【0004】
近年、画像記録の高速化が望まれており、同様に記録ヘッドの回復処理も高速化が求められている。
従来の回復処理では、記録ヘッドの回復処理が行われる回復位置と印字動作中に位置する印字位置とが異なる位置であるため、連続的な印字動作中に記録ヘッドの回復処理を行う場合には、印字動作を一旦中断させて記録ヘッドを印字位置から回復位置に移動させる必要があり、印字完了までの所要時間が長くなるという問題があった。
【0005】
これに対し、ライン型の記録ヘッドを備える画像形成装置において、連続して搬送される記録紙のうち、先行する印字された記録紙の後端と、次に印字される記録紙の先端の間(以下、「媒体間領域」または「紙間」ともいうことがある。)の搬送ベルト上に複数形成された吸引孔に対して、ノズルから順々に空吐出を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この方法によれば、連続的な印字動作を行う場合においても、印字動作を中断させることなく記録ヘッドの回復処理を行うことができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、搬送ベルト上の穴(吸引孔)が検知され、かつ用紙が存在しないことが確認された後に回復処理を行う機構であるため、すべての穴が紙間におさまらない場合には空吐出を実行せず、その結果、連続印刷における画像の品質低下を確実に防ぐことができないという問題があった。これに対し、すべてのノズルからの空吐出が可能となるよう紙間を広げる設定とした場合には、高い生産性が確保できないという問題があった。
【0007】
搬送される記録媒体の間隔を単純に拡大したり、記録媒体の搬送を中断したりすることによって生産性を低下させることなく、かつ形成される画像の品質を低下させることなく、記録ヘッドの回復処理であるすべてのノズルの空吐出動作を完了させる技術が求められているが、未だそのような方法は提案されていない。
【0008】
よって、本発明は上記課題に鑑みてなされたものであって、生産性を低下させることなく、かつ形成される画像の品質を低下させることなく、すべてのノズルの空吐出動作を完了させるよう制御可能な画像形成装置等を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するために、本発明に係る画像形成装置は、以下のとおりである。
〔1〕 液滴を吐出する複数のノズルが走査方向に配列された記録ヘッドと、
複数の吸引孔を備え、記録媒体を吸着して搬送する搬送体と、
前記搬送体を駆動する駆動手段と、
前記搬送体を挟んで前記ノズルと対向する位置に配置され、前記ノズルから前記吸引孔へ吐出された液滴を受ける液滴受け部材と、
前記記録ヘッドの液滴吐出動作及び前記駆動手段の動作を制御する制御手段とを備え、
前記記録ヘッドが、前記搬送体が備える前記吸引孔に空吐出動作を行うとき、
前記制御手段は、前記搬送体により搬送されている第一の記録媒体の後端部と、前記第一の記録媒体に続いて搬送されている第二の記録媒体の前端部との間の媒体間領域で、前記空吐出動作を完了させるように、前記吸引孔1個あたりに吐出可能な主走査方向の前記ノズル数を変化させ、該ノズル数に対応した前記空吐出可能領域を設定することを特徴とする画像形成装置である。
〔2〕 前記空吐出可能領域において、前記吸引孔1個あたりに吐出可能な主走査方向の前記ノズル数が最大となる上限値を有し、
前記制御手段が、前記ノズル数を上限値に設定しても、前記空吐出動作が所定の数の前記媒体間領域で完了しないと判断した場合に、前記空吐出動作を、前記所定の数より多い前記媒体間領域にて実行させる生産性優先モードを有することを特徴とする前記〔1〕に記載の画像形成装置である。
〔3〕 前記空吐出可能領域において、前記吸引孔1個あたりに吐出可能な主走査方向の前記ノズル数が最大となる上限値を有し、
前記制御手段が、前記ノズル数を上限値に設定しても、前記空吐出動作が所定の数の前記媒体間領域で完了しないと判断した場合に、第一の記録媒体の後端部と前記第一の記録媒体に続いて搬送されている第二の記録媒体の前端部との間の媒体間距離を延長するよう、前記記録媒体の搬送間隔を変更するように動作させる画質優先モードを有することを特徴とする前記〔1〕から〔2〕のいずれかに記載の画像形成装置である。
〔4〕 画質レベル設定手段を有し、該画質レベル設定手段により設定された画質レベルに応じて、前記空吐出可能領域の上限値が設定されることを特徴とする前記〔2〕から〔3〕のいずれかに記載の画像形成装置である。
〔5〕 前記生産性優先モードまたは前記画質優先モードを設定するモード選択手段を有することを特徴とする前記〔3〕から〔4〕のいずれかに記載の画像形成装置である。
〔6〕 前記モード選択手段が、印刷条件に応じて自動的に前記生産性優先モードまたは前記画質優先モードの設定を実行する自動モード選択機能を備えることを特徴とする前記〔5〕に記載の画像形成装置である。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、高い生産性を維持可能な範囲で決定される媒体間におさまるように、吸引孔1個あたりに吐出可能なノズル数に対応した空吐出可能領域が設定され、生産性を低下させることなく、かつ形成される画像の品質を低下させることなく、ノズルの空吐出動作を完了させるよう制御可能な画像形成装置等を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明に係る画像形成装置の全体構成を説明する概略構成図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置の画像ユニットを説明する平面図である。
【図3】本発明に係る画像形成装置の制御部の概要を示すブロック説明図である。
【図4】本発明に係る画像形成装置の吸引孔における空吐出可能領域の説明図である。
【図5】吸引孔に対する空吐出可能領域を2kとした場合の空吐出可能なノズルを示す説明図である。
【図6】吸引孔に対する空吐出可能領域をkとした場合の空吐出可能なノズルを示す説明図である。
【図7】空吐出可能領域を決定する制御の一例を示すフローチャートである。
【図8】空吐出回数の分割又は媒体間距離を延長する場合の制御の一例を示すフローチャートである。
【図9】画質レベル設定に応じて空吐出可能領域を設定する流れの一例を示すフローチャートである。
【図10】本発明に係る画像形成装置の操作部に表示される画質レベル設定画面の一例を示す模式図である。
【図11】本発明に係る画像形成装置の操作部に表示されるモード設定画面の一例を示す模式図である。
【図12】本発明に係る画像形成装置の操作部に表示されるモード設定画面の他の例を示す模式図である。
【図13】自動モード切替が選択された場合の処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る画像形成装置について図面を参照して説明する。なお、本発明は以下に示す実施例の実施形態に限定されるものではなく、他の実施形態、追加、修正、削除など、当業者が想到することができる範囲内で変更することができ、いずれの態様においても本発明の作用・効果を奏する限り、本発明の範囲に含まれるものである。
【0013】
本発明の画像形成装置について、図1及び図2を参照して説明する。
図1は、本発明の画像形成装置の位置実施態様における全体構成を説明する概略構成図であり、図2は、画像ユニットの平面説明図である。図2において記録ヘッドのノズルは透過状態で示している。
【0014】
図1の画像形成装置100は、ライン型画像形成装置であり、カラー印刷用に構成されている。装置内部には、記録媒体である用紙Pを積載し給紙する給紙部11、印刷された用紙Pを排紙積載する排紙部12、搬送される用紙Pに液滴を吐出し画像を形成する画像形成ユニット5などを備えている。
給紙部11は、用紙Pを積載する給紙トレイ24と、給紙トレイ24から用紙Pを一枚ずつ分離して給紙する用紙送りローラ対5と、レジストローラ対2とからなり、用紙Pを図の右方向へ搬送するように構成されている。
排紙部12は、搬送ベルト8から搬送された用紙Pの下面をガイドして送り出すためのジャンプ台23、送り出された用紙Pを積載保持する排紙トレイ15を有している。
【0015】
搬送ベルト8は、駆動ローラ(搬送ローラ)6と従動ローラ7との間に掛け回された無端状のベルトであり、用紙搬送経路として上側経路8X及び下側経路8Yをそれぞれ形成している。
搬送ベルト8の内部には吸引ファン(図示せず)が内蔵され、搬送されてくる用紙Pを搬送ベルト上に形成された吸引孔80(図2参照)を介して上側経路8Xの表面に吸着させる。このようにして搬送ベルト8は用紙Pを吸着し、駆動ローラにより下流側(図の右方向)へ搬送する。
【0016】
搬送ベルト8の上側経路の上方には、画像形成ユニット5が備えられ、画像形成ユニット5は、搬送ベルト8上に吸着保持されて搬送される用紙Pに対して4色のインク(イエローY、マゼンタM、シアンC、ブラックK)の液滴を吐出する4色分のライン型記録ヘッド18Y、18M、18C、18K(以下、色の区別しないときは「記録ヘッド18」という。)を有している。 記録ヘッド18には、インクを搬送ベルトの表面へ向けて吐出するための微小径のノズル21(図2参照)が、用紙Pの搬送方向と直交する主走査方向へ並べられている。搬送ベルト8の表面上を搬送される用紙Pは、記録ヘッド18の下を通過し、各吐出ノズルから各色のインクを噴射されて、カラー画像が形成される。
【0017】
搬送ベルト8の内部には、記録ヘッド18と対向して平板からなる撓み防止部材13と、空吐出されたインクを受ける液滴受け部材22が配設されている。撓み防止部材13には、空吐出されたインクを通過させるための穴(図示せず)が形成されている。
【0018】
さらに、用紙Pを一枚ずつ分離して給紙する用紙送りローラ対5の駆動タイミングを制御するためと、用紙Pの位置及び大きさを読み取るための第1用紙検出部9が配置され、画像形成ユニット5の上流側には記録ヘッド18からの滴吐出タイミング決定用及び用紙後端検知用の記録位置検出部10が配置され、画像形成ユニット5の下 流側には用紙Pの位置を読み取る第2用紙検出部11が配置され、駆動ローラ6の上方には用紙Pの紙詰まりや次の用紙Pの供給タイミング決定用の用紙終端検出部14がそれぞれ配置されている。 さらに、図2に示すように、搬送ベルト8上にはベルト基準孔列認識マーク17が設けられ、図1及び図2に示すように、ベルト基準孔列認識マーク17を検知するベルト基準孔列検知センサ16が配置されている。
【0019】
次に、画像形成装置100における制御部の概要について図3のブロック説明図を参照して説明する。
この制御部は、画像形成装置全体100の制御を司る本発明における空吐出に関わる制御を行う制御手段を兼ねるマイクロコンピュータ、画像メモリ、通信インタフェースなどで構成した主制御部(システムコントローラ)501を備えている。主制御部501は、外部の情報処理装置(ホスト側)などから転送される画像データ及び各種コマンド情報に基づいて用紙Pに画像を形成するために、印刷制御部502に印刷用データを送出する。
【0020】
印刷制御部502は、主制御部501からの受領する印刷データ信号に基づいて、記録ヘッド18のノズル21から液滴を吐出させるための圧力発生手段を駆動するためのデータを生成し、このデータの転送及び転送の確定などに必要な各種信号などをヘッドドライバ503に転送するとともに、駆動波形データ格納手段である記憶部、駆動波形のデータをD/A変換するD/A変換器及び電圧増幅器や電流増幅器等で構成される駆動波形生成部、ヘッドドライバ503に与える駆動波形を選択する選択手段を含み、1の駆動パルス(駆動信号)或いは複数の駆動パルス(駆動信号)で構成される駆動波形を生成してヘッドドライバ503に出力して、記録ヘッド18を駆動制御する。
【0021】
また、主制御部501は、モータドライバ504を介して、搬送ベルト8を周回移動させる用紙送りモータ505や前記吸引ファンを駆動するモータなどを駆動制御する。なお、主制御部501は、給紙部11からの用紙Pの給紙を行う給紙モータの駆動制御なども行うが図示を省略している。さらに、主制御部501には、前述した各種検出部や検知センサ9ないし16、その他の各種センサを含むセンサ群506からの検出信号が入力され、また、操作部507との間で各種情報の入出力及び表示情報のやり取りを行う。
【0022】
次に、この画像形成装置100における画像形成動作について説明する。
印刷すべき画像データが情報処理装置から主制御部501内の通信インタフェースを介して入力され、内部の画像メモリに格納される。主制御部501は、図示しない用紙送り駆動部により用紙送りローラ対5を駆動し、給紙トレイ24上の最上の用紙Pを分離してレジストローラ対2に向けて給紙するとともに、所定のタイミングで搬送ベルト8の周回移動を開始する。
【0023】
そして、主制御部501は、用紙検出部9による用紙検出信号を受け取ると、所定のタイミングの後、レジストローラ対5を駆動し、用紙Pを搬送ベルト8上に送り出す。その後、主制御部501は、用紙Pの先端部が記録位置検出部10のセンサ部に到達したことが検出されると、各記録ヘッド18から所定のタイミングによって搬送された用紙Pに対して画像データに応じて液滴を吐出させて画像を形成する。すなわち、図示しない画像メモリに蓄えられた画像データは印刷制御部502に転送されて色ごとのドットのデータに変換され、このドットデータに応じてヘッドドライバ503を介して記録ヘッド18が駆動されることで、ノズル21から所要の液滴が吐出される。
【0024】
なお、記録ヘッド18は、記録位置検出部10からの検出結果をもとに用紙Pの搬送速度に同期して滴吐出タイミングが制御され、用紙Pの搬送を停止させることなく用紙P上に画像を形成できる。そして、画像が形成された用紙Pは引き続き搬送ベルト8によって搬送され、排紙部12の排紙トレイ15上に排出される。
【0025】
次に、画像形成装置100における空吐出に関わる構成について説明する。
まず、図2を参照して、搬送ベルト8には、記録ヘッド18の全てのノズル21に対し、ノズル21と対向する位置を通過するように配置した複数の吸引孔80が設けられている。ここで、ヘッド配列方向の吸引孔80の配列を「吸引孔列」とする。図2に示す例では、吸引孔列A1〜A8(区別しないときは「吸引孔列A」という。)、吸引孔列B1〜B8(区別しないときは「吸引孔列B」という。)が、用紙搬送方向下流側から上流側(図2においては右から左)に向けて所定の間隔で繰り返し配置されている。吸引孔列A8の次に続いて吸引孔列A、BはA1、B1、A2、・・・と上記の配列を繰り返して配列されている。
【0026】
なお、吸引孔列A、Bともに、図2では、吸引孔80の中心が用紙搬送方向に対して所定の角度θを有する仮想線分上に位置するように配置し、かつその仮想線分が次の吸引孔列A1の孔配列において、各記録ヘッド18の千鳥配置によって生じた重なり部分に相当するノズルに対応する一対の吸引孔の中間に設けた吸引孔A1cを通るように角度θを設定して配列しているが、この配列に限定されない。
図2に示すような配列とすることによって、吸引孔列A1〜A8、B1〜B8の合計16列のうち、どの列から空吐出を開始しても9列で各記録ヘッド18の全てのノズル21と対向する位置を通過し、空吐出を完了することが可能となる。なお、本実施形態では、ヘッド180の重なり部の2個の吸引孔80の間に1個の吸引孔80を設けたが、複数個の孔を設けるレイアウトにすれば、全ノズルから空吐出するために必要な孔列数は9列よりも少なくすることもできる。
【0027】
吸引孔80の大きさ(孔径)はすべて同じになっているため、1つの吸引孔80に対して吐出可能なノズル数は所定の連続した一定数に設定されるが、各記録ヘッド18のヘッド180の千鳥配置によって生じた重なり部分に相当するノズルや使用頻度が少ない配列端部のノズル21では、上記の約半分のノズル数になるように設定される。つまり、ヘッド180の重なり部分に対応する吸引孔80に吐出するノズル数は、搬送方向上流側及び搬送方向下流側にあるそれぞれのヘッド180において半分ずつの数のノズル21から空吐出を行い、結果として重なり部分以外の空吐出するノズル数とほぼ同じにしている。
【0028】
本発明の画像形成装置においては、前記制御手段が、搬送体8により搬送されている第一の記録媒体P1の後端部19と前記第一の記録媒体に続いて搬送される第二の記録媒体P2の前端部20との媒体間領域で空吐出動作を完了させるように、吸引孔80の1個あたりに吐出可能な主走査方向のノズル数を変化させ、前記吸引孔1個あたりに吐出可能な主走査方向の前記ノズル数に対応した対応した前記空吐出可能領域を設定する。
空吐出動作を完了させる媒体間領域(第一の記録媒体P1の後端部19と前記第一の記録媒体に続いて搬送される第二の記録媒体P2の前端部20との間の領域)の数は、一つであっても複数であってもよい。なお、所定の前記媒体間領域で空吐出動作が完了しない場合には、後述する生産性優先モード又は画質優先モードを選択し、選択したモードに応じた所望の生産性又は画質となるよう、空吐出回数を分割して空吐出を行う対象の媒体間領域の数を増やすか、媒体間距離を延長するか、いずれかの制御を行うことが好ましい。なお、具体的な空吐出可能領域についても後述する。
【0029】
吸引孔列A、Bのうち、吸引孔列A1において各ヘッド180の千鳥配置によって生じた2つのヘッド180の重なり部分に相当するノズルや使用頻度が少ない記録ヘッド配列方向端部のノズルを通り用紙搬送方向に平行な線分C及びD上にそれぞれ1つの吸引孔80の中心を設けてある。なお、本実施態様において、吸引孔80の配列上、B4列の孔の並び方がA1列と同じになっており、同様に太線で示している。
【0030】
ここで、搬送ベルト8に設けた吸引孔80は、用紙Pを吸引搬送するために設けたものであり、かつ、吸引孔80の配置は均等になるようにしていることから、配列によって生じる上記の吸引孔列B4のような吸引孔列については、特に空吐出を行う吸引孔として用いる必要はなく、用紙吸引用の吸引孔としてのみ使用することもでき、吸引孔列B4の吸引孔80の内、ヘッド重なり部分に相当するノズルや使用頻度が少ない記録ヘッド配列方向端部のノズルに対向する吸引孔80に対しても2回目の空吐出を行うことで、これらの領域のノズルの吐出状態をより良好に保つようにすることもできる。
【0031】
そして、記録ヘッド18の端部及び2つのヘッド180のヘッド配列方向における重なり部のノズル21と対向する位置を通過する吸引孔80を有する吸引孔列A1を基準吸引孔列(基準孔列)とし、この基準孔列A1の位置を検知するために前述したベルト基準孔列認識マーク17を搬送ベルト8の側端部(ヘッド配列方向端部)に設け、ベルト基準孔列検知センサ16によって検知するようにしている。なお、ベルト基準孔列認識マーク17は、搬送ベルト8の全周に渡って周期的に繰り返し形成配置される吸引孔列(基準孔列)A1に対し、同様に周期的に繰り返し設けられている。
【0032】
次に、この画像形成装置における空吐出動作について説明する。
印字中又は待機中において、特定のノズル21の使用頻度が低くなり、ある時間以上インク滴が吐出されない状態が続くと、ノズル近傍のインク溶媒が蒸発してインク粘度が高くなる現象が発生する。このような状態になると、記録ヘッド18のアクチュエータ手段(図示せず)を動作させても、ノズル21からインク滴を吐出できなくなってしまう。この状態になる前に、ヘッド180を駆動して吐出が可能な粘度の範囲内でアクチュエータ手段を動作させ、その劣化インク(粘度が上昇したノズル近傍のインク)を排出すべく空吐出を行なう。なお、空吐出は、予め定められた非稼働ノズルの経過時間又は記録回数経過した後に実施されるように制御が行われるようになっている。
【0033】
すなわち、所定時間又は所定回数に達するまで記録動作が連続的に行われた場合、主制御部501(システムコントローラ)は、次に搬送される用紙Pの先端を第1の用紙検出部9によって検知しておき、現在搬送中の用紙Pの後端が記録位置検出部10の検知位置を通過した後に、印刷制御部502から空吐出駆動パターンに従った駆動データをドライバ503に転送させ、記録ヘッド18Yのノズル21から記録に寄与しない液滴(空吐出滴)を吐出させる。
【0034】
これにより、現在搬送中の第一の記録媒体(用紙)P1の後端19と、次に搬送される第二の記録媒体(用紙)P2の先端20との搬送間隔を利用し、記録ヘッド18との対向位置に用紙Pの相互の隙間(紙間)が位置されたときに、そのP1とP2の間である媒体間領域の搬送ベルト8に記録ヘッド18のノズル21と対向する位置を通過するように配置された各吸引孔80に向けて記録ヘッド18Yのノズルから、印刷に寄与しないインクを空吐出滴として吐出させる。
【0035】
このようにして搬送ベルト8の吸引孔80に向けて吐出された空吐出滴は、搬送ベルト8の吸引孔80及び撓み防止部材13に設けられた貫通穴を通過し、更にその下方に設けられた液滴受け部材22に着弾する。これにより未使用による乾燥したインクや粘性が変化した不良インクが記録ヘッド18Yのノズル21から除去される。
【0036】
記録ヘッド18Yのノズル21からの空吐出を行なった後、同様にして、搬送ベルト8の吸引孔80が各記録ヘッド18M、18C、18Kのノズル21との対向位置に順次移動することに伴い、各記録ヘッド18M、18C、18Kから空吐出滴の吐出を行う。主制御部501は、記録ヘッド18Yによる空吐出が行われた搬送ベルト8上の吸引孔80とほぼ同一の場所に、他の記録ヘッド18M、18C、18Kからの空吐出滴が吐出されるように滴吐出タイミングを制御する。すなわち、記録位置検出部10の検出結果をもとに、搬送ベルト8上の吸引孔80に対して、記録ヘッド18Yによる空吐出位置とほぼ同一の場所に、隣の記録ヘッド18M、18C、18Kそれぞれから順次空吐出を行う。
【0037】
なお、空吐出時における各記録ヘッド18のタイミングのずらし方は、通常印字時における各記録ヘッド18のタイミングのずらし方と全く同様である。異なるのは、通常印字時は記録位置検出部10による用紙P先端の検出信号を基準にしているのに対して、空吐出動作時は用紙P後端の検出信号を基準にしていることである。
【0038】
次に、搬送ベルト8上の吸引孔80の配置と空吐出可能範囲について、図4、図5、及び図6により説明する。なお、吸引孔列AとBとの差異、ヘッド180の千鳥配置によるノズルの副走査方向のずれ、及びYMCKの各色ヘッド間のノズルのずれは、いずれも無いものとして説明する。また本実施態様では、説明の便宜上、1つの吸引孔に対する空吐出可能領域を「k」と「2k(=2×k)」の2種類に規定し、空吐出可能領域の上限値を2kとし、それに準じた吸引孔の配置を示して説明するが、これに限定されない。
【0039】
図4は吸引孔80を拡大した配置の説明図である。吸引孔80は、搬送ベルト8上に規定の間隔で配置されている。主走査方向に、2k+(N×2k)の一定間隔で配置された場合の図を例として示す。
Nは吸引孔列の列間数であり、Rは吸引孔の半径、Tは副走査方向の吸引孔列間距離(「ライン間距離」ともいう)を示す。吸引孔列A群をラインAm、吸引孔列B群をラインBmと表わす。mは1からN+1の整数で表わされ、吸引孔列A群のN+1番目の列の後に、吸引孔列B群が続く。
【0040】
図5は、各吸引孔80に対する空吐出可能領域を2kとした場合の空吐出を説明する図である。
1個の吸引孔80に対する空吐出可能領域を2kとした場合、ラインAmにおいては、空吐出を実行できるノズルは、ヘッド180の複数のノズルからなるノズル列210のうち、2k×(ラインAmの引孔個数)に対応したノズルのみである。ラインAmで空吐出できないノズルは、ラインAmの副走査方向にT離れたラインAm+1の吸引孔で空吐出を行う。このように、空吐出可能領域を2kとした場合、主走査方向に並んだノズル列210のすべてのノズルの空吐出を行うためには、ライン群AのN+1ライン分の吸引孔列を利用する必要がある。このとき、一つの媒体間領域にて主走査方向の全てのノズルの空吐出を行うとすると、少なくとも媒体間距離をT×N以上に広げる必要があることが示されている。
【0041】
図6は、各吸引孔80に対する空吐出可能領域をkとした場合の空吐出を説明する図である。
1個の吸引孔80に対する空吐出可能領域をkとした場合、ラインAのみでは、主走査方向のノズル列210のすべてのノズルの空吐出を行うことができず、ライン群BのNプ+1ライン分の吸引孔を利用する必要がある。このとき、一つの媒体間領域にて主走査方向のすべてのノズルの空吐出を行うとすると、少なくとも媒体間距離を2×T×N以上に、広げる必要があることが示されている。
【0042】
図7は、所定の媒体間領域で空吐出動作を完了させるように、前記吸引孔1個あたりに吐出可能な主走査方向の前記ノズル数に対応した前記吐出可能領域を設定する制御の流れについて説明したフローチャートである。
まず、空吐出を行う条件が成立したら、システムで要求される媒体間領域の搬送方向の距離LがT×Nの値より小さいか否かを確認する(S101)。ここで、T×Nは、図4の説明において規定したものと同等とし、媒体間距離Lは所望の生産性や仕様など、システムや印刷条件に応じて規定されるものとする。また空吐出を行う条件は、前回の空吐出からの経過時間や温度など、公知のものとする。
【0043】
媒体間距離LがT×Nの値と同等ないし大きい場合には、さらに2×T×Nの値より小さいか否かを確認する(S102)。
媒体間距離Lが2×T×Nよりも小さい場合、1つの吸引孔に対する空吐出可能領域(空吐出可能な主走査方向のノズル数に対応した値)を2kとする(S103)。
媒体間距離Lが2×T×Nと同等かそれ以上である場合、1つの吸引孔に対する空吐出可能領域(空吐出可能な主走査方向のノズル数に対応した値)をkとする(S104)。
なお、吸引孔以外の領域に吐出液が噴射されて画質が低下するのを回避するためには、設定される空吐出可能領域の値は小さい方が好ましい。よって、本実施態様の例では、空吐出可能領域が2kよりもkに設定されることが好ましい。
【0044】
媒体間距離LがT×Nより小さい場合は、ヘッド180のノズル列210における主走査方向のすべてのノズルを一つの媒体間領域において空吐出させることができないため、空吐出回数を分割して複数の媒体間領域に空吐出を行うか、すべてのノズルの空吐出が実行できるように、媒体間距離Lを延長する処理を行う(S105)。
【0045】
吸引孔1個あたりに空吐出可能な主走査方向のノズル数には上限があり、空吐出可能領域において、ノズル数が最大となる上限値を有する。
前記制御手段が、空吐出可能領域を上限値に設定しても空吐出動作が所定の媒体間領域、具体的には一つの媒体間領域で完了しないと判断した場合には、生産性を優先させるために、空吐出動作を所定の媒体間領域数より多い媒体間領域において実行させることができる。一方、画質を優先させるために、媒体間距離を延長するよう用紙Pの搬送間隔を変更するように動作させることもできる。
【0046】
図8は、上述の空吐出回数の分割又は媒体間距離を延長する場合の処理を詳しく説明したフローチャートである。
媒体間距離LがT×Nより小さい場合は、主走査方向のすべてのノズルを所定の媒体間領域内で空吐出することができないため、図8に示す処理を行う必要がある。なお、分割して空吐出を行うか、又は媒体間距離を延長するかを選択するかは、後述のモード設定手段により設定される。
まず、生産性を優先するか否かを決定する(S201)。生産性を優先することを選択した場合には、前記制御手段は、空吐出動作をi個の媒体間領域に分割して、i回の空吐出を実行させる。ここで、i=2、すなわち2つの媒体間に分割して空吐出を行う設定とする(S202)。次に、媒体間距離Lをiで割ったL/iの値が、T×Nの値よりも小さいか否かを確認する(S203)。L/iがT×Nよりも小さい場合は、i回の分割でもシステムが要求する媒体間距離Lにおいてすべてのノズルの空吐出が完了しないため、分割回数iを1ずつ増加させる処理を行い(S204)、これをL/iがT×Nと同等ないしT×Nより大きくなるまで繰り返す。
L/iがT×Nと同等ないしT×Nよりも大きい場合には、さらに2×T×Nより小さいかどうかを確認する(S205)。L/iが2×T×Nよりも小さい場合、空吐出可能領域を2kとする(S207)。一方、L/iが2×T×Nと同等ないし2×T×Nよりも大きい場合、空吐出可能領域をkとする(S208)。
【0047】
上述のS201において、生産性を優先しないことを選択した場合、画質のレベルを高く設定するか否かを選択する(S208)。高い画質レベルを設定した場合には、空吐出可能領域をkとし、媒体間距離Lを2×T×Nまで延長する(S209)。一方、高い画質レベルを設定しなかった場合は、空吐出可能領域を2kとし、媒体間距離LをT×Nまで延長する(S210)。
【0048】
なお、上述のS208における画質レベルの選択は、画質レベル設定手段により設定される。画質レベル設定手段により設定された画質レベルに応じて、空吐出可能領域の上限値が設定される。
【0049】
図9は、画質レベル設定の流れの一例を示すフローチャートであり、図10は画質レベル設定画面の模式図である。
図9に示すように、画質のレベルを高く設定するか否かを選択し(S301)、高い画質レベルを設定した場合には、空吐出可能領域をkとし(S302)、高い画質レベルを設定しなかった場合は、空吐出可能領域を2kとする(S303)。
画質レベル設定画面は、画像形成装置100の操作部507に図10に示すような画面が表示される。例えば、ユーザが操作部の表示に従い、画面左の「高」を選択した場合、図9におけるS302に示すように空吐出可能領域をkとし、画面右の「ふつう」を選択した場合、図9におけるS303に示すように空吐出可能領域を2kとする。
【0050】
空吐出可能領域における前記吸引孔1個あたりに吐出可能な主走査方向の前記ノズル数を上限値に設定しても、空吐出動作が所定の媒体間領域、例えば一つの媒体間領域で完了しないと判断した場合には、モード選択手段によりモードを選択することができ、選択可能なモードとしては、生産性を優先させる生産性優先モードと、画質を優先させる画質優先モードとを有する。
図11は、モード設定画面の模式図である。例えば、ユーザが画像形成装置100の操作部507を操作し、印刷条件の設定を行う際などに、主制御部501は操作部507に図11に示すようなモード設定画面が表示される。なお、マシン管理者用の設定画面にて図11に示すモード設定画面を表示し、マシン管理者権限を有するユーザのみがモード設定可能とすることが好ましい。
【0051】
媒体間距離LがT×Nよりも小さい場合は、ノズル列のすべてのノズルの空吐出を一つの媒体間内で完了させることができないため、生産性優先モード又は画質優先モードを選択し、生産性優先モードを設定した場合は、複数の媒体間に分割して空吐出を行い、画質優先モードを設定した場合は、媒体間距離を延長する(図8のS201及びS202参照)。
【0052】
上述のモード選択手段は、印刷条件に応じて自動的に前記生産性優先モードまたは前記画質優先モードの設定を実行する自動モード選択機能を備えることが好ましい。
図12は、自動モードを選択可能なモード設定画面の模式図である。例えば、ユーザが画像形成装置100の操作部507を操作し、印刷条件の設定を行う際などに、主制御部501は操作部507に図12に示すようなモード設定画面が表示される。
【0053】
図13は、図12に示す画面において、右側の「自動」を選択し、自動モード選択機能に切り替えられたときの流れを示すフローチャートである。
まず、印刷条件が画質優先モードに該当するかどうかを確認する(S401)。画質優先モードに該当する印刷条件は、たとえば低温環境下での印刷を行う場合や印刷開始までの放置時間が長かった場合など、吐出不良の発生しやすい公知の条件を有する場合とする。画質優先モードに該当する場合は、画質優先モードで動作する。(S402)、それ以外の場合は、生産性優先モードで動作する(S403)。
【0054】
上述の実施形態に係る本発明の画像形成装置によれば、高い生産性を維持可能な範囲で決定される媒体間領域におさまるように、吸引孔1個あたりに吐出可能なノズル数に対応した空吐出可能領域が設定され、記録ヘッドの回復処理であるすべてのノズルの空吐出動作を生産性を低下させることなく、かつ形成される画像の品質を低下させることなく完了させることができる。
【符号の説明】
【0055】
8 搬送ベルト
18 記録ヘッド
21 ノズル
80 吸引孔
100 画像形成装置
180 ヘッド
210 ノズル列
507 操作部
P 用紙(記録媒体)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0056】
【特許文献1】特開2001−113690号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
液滴を吐出する複数のノズルが走査方向に配列された記録ヘッドと、
複数の吸引孔を備え、記録媒体を吸着して搬送する搬送体と、
前記搬送体を駆動する駆動手段と、
前記搬送体を挟んで前記ノズルと対向する位置に配置され、前記ノズルから前記吸引孔へ吐出された液滴を受ける液滴受け部材と、
前記記録ヘッドの液滴吐出動作及び前記駆動手段の動作を制御する制御手段とを備え、
前記記録ヘッドが、前記搬送体が備える前記吸引孔に空吐出動作を行うとき、
前記制御手段は、前記搬送体により搬送されている第一の記録媒体の後端部と、前記第一の記録媒体に続いて搬送されている第二の記録媒体の前端部との間の媒体間領域で、前記空吐出動作を完了させるように、前記吸引孔1個あたりに吐出可能な主走査方向の前記ノズル数を変化させ、該ノズル数に対応した前記空吐出可能領域を設定することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記空吐出可能領域において、前記吸引孔1個あたりに吐出可能な主走査方向の前記ノズル数が最大となる上限値を有し、
前記制御手段が、前記ノズル数を上限値に設定しても、前記空吐出動作が所定の数の前記媒体間領域で完了しないと判断した場合に、前記空吐出動作を、前記所定の数より多い前記媒体間領域にて実行させる生産性優先モードを有することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記空吐出可能領域において、前記吸引孔1個あたりに吐出可能な主走査方向の前記ノズル数が最大となる上限値を有し、
前記制御手段が、前記ノズル数を上限値に設定しても、前記空吐出動作が所定の数の前記媒体間領域で完了しないと判断した場合に、第一の記録媒体の後端部と前記第一の記録媒体に続いて搬送されている第二の記録媒体の前端部との間の媒体間距離を延長するよう、前記記録媒体の搬送間隔を変更するように動作させる画質優先モードを有することを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項4】
画質レベル設定手段を有し、該画質レベル設定手段により設定された画質レベルに応じて、前記空吐出可能領域の上限値が設定されることを特徴とする請求項2から3のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記生産性優先モードまたは前記画質優先モードを設定するモード選択手段を有することを特徴とする請求項3から4のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記モード選択手段が、印刷条件に応じて自動的に前記生産性優先モードまたは前記画質優先モードの設定を実行する自動モード選択機能を備えることを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate


【公開番号】特開2011−183643(P2011−183643A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−50526(P2010−50526)
【出願日】平成22年3月8日(2010.3.8)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】