説明

画像形成装置

【課題】 転写材に対して画像を縁無し印刷する場合に、画像が転写材幅方向に有する面積を低減し、無駄な画像にかかるトナー又はインクの発生を抑制できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 シートPに対してシート搬送方向L及びシート幅方向MでシートPの寸法よりも大きく拡大された拡大トナー画像Gを印刷することで縁無し印刷する画像形成装置100において、第1はみ出し量が、シート搬送方向Lの下流側で拡大トナー画像Gの左側縁部N1及び右側縁部N2がシートPの左側縁部P11及び右側縁部P12よりもシート幅方向Mにはみ出す量と定義され、第2はみ出し量が、シート搬送方向Lの上流側で拡大トナー画像Gの左側縁部N1及び右側縁部N2がシートPの左側縁部P11及び右側縁部P12よりもシート幅方向Mにはみ出す量と定義された場合に、第1はみ出し量を第2はみ出し量よりも小さく設定して制御するコントローラ50を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
少なくともシートの一端部まで画像を形成する縁無し印刷を実行可能な画像形成装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、電子写真プロセスを用いた複写機、プリンタ、ファックス等の画像形成装置では、シートの周縁部から一定の余白を設けて画像が印刷されていた。これに対して、インクジェット方式の画像形成装置においては、シートの周縁部に余白がなくシートの全面に画像が形成されている、いわゆる“縁なし印刷”が、普及している。電子写真方式の画像形成装置でも、“縁なし印刷”の実現が強く望まれている。
【0003】
例えば、特許文献1には、縁無し印刷が可能な画像形成装置が提案されている。この特許文献1には、像担持体上にシートよりも大きいトナー像を形成し、その一部をシートに転写することによって縁無し印刷を達成している。シートの大きさよりも大きいトナー像を形成することで、例えば、シートの搬送がばらついた場合でもシートの縁にトナー像を転写することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−45457号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、縁無し印刷を行なう際に像担持体上に転写材よりも大きいトナー像を形成するため、通常の縁有り印刷に比べて、トナーの消費量が多くなってしまう課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、転写材搬送方向に搬送される転写材に対して、転写材搬送方向及び転写材搬送方向と直交する転写材幅方向で転写材の寸法よりも大きく拡大された拡大画像を印刷することで縁無し印刷する画像形成装置において、転写材搬送方向の下流側で拡大画像の側縁部が転写材の側縁部よりも転写材幅方向にはみ出す第1はみ出し量を、転写材搬送方向の上流側で拡大画像の側縁部が転写材の側縁部よりも転写材幅方向にはみ出す第2はみ出し量よりも小さく設定するコントローラを備えることを特徴とする。
【0007】
本発明の他の画像形成装置は、転写材搬送方向に搬送される転写材に対して、転写材搬送方向及び転写材搬送方向と直交する転写材幅方向で転写材の寸法よりも大きく拡大された拡大画像を印刷することで縁無し印刷する画像形成装置において、転写材搬送方向の上流側で拡大画像の後端部の中央側が転写材の後端部よりも転写材搬送方向の上流方向に向かってはみ出す第3はみ出し量を、転写材搬送方向の上流側で拡大画像の後端部の角部側が転写材の後端部よりも転写材搬送方向の上流方向に向かって最大にはみ出す第4はみ出し量よりも小さく設定するコントローラを備えることを特徴とする。
【0008】
本発明の他の画像形成装置は、転写材搬送方向に搬送される転写材に対して、転写材搬送方向及び転写材搬送方向と直交する転写材幅方向で転写材の寸法よりも大きく拡大された拡大画像を印刷することで縁無し印刷する画像形成装置において、転写材搬送方向の下流側で拡大画像の先端部の中央側が転写材の先端部よりも転写材搬送方向の下流方向に向かってはみ出す第5はみ出し量を、転写材搬送方向の下流側で拡大画像の先端部の角部側が転写材の先端部よりも転写材搬送方向の下流方向に向かってはみ出す第6はみ出し量よりも小さく設定するコントローラを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
以上のように、本発明によれば、転写材に対して画像を縁無し印刷する場合に、画像が転写材幅方向に有する面積が低減され、無駄な画像にかかるトナーの発生が抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の実施例1に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。
【図2】縁あり印刷される場合のシート及びトナー画像の関係を示す平面図等である。
【図3】コントローラの制御工程を示すフローチャートである。
【図4】縁なし印刷における中間転写ベルト上に形成される拡大後の画像サイズを示す平面図等である。
【図5】シートに対する画像形成領域を示す概念図である。
【図6】シート外側領域を示す概念図等である。
【図7】実施例2の画像形成装置の主要部の構成を示す断面図等である。
【図8】シートに対する画像形成領域を示す概念図である。
【図9】シート外側領域を示す概念図等である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照し、本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対位置等は、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるから、特に特定的な記載が無い限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0012】
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置100の構成を示す断面図である。画像形成装置100は、電子写真画像形成プロセスを利用した画像形成装置である。図1に示されるように、画像形成装置100は画像形成装置本体(以下、装置本体という)100Aを有し、この装置本体100Aの内部には、画像を形成する画像形成部3Y、3M、3C、3Kが設けられる。画像形成部3Y、3M、3C、3Kは、像担持体である感光体ドラム1Y、1M、1C、1K等を含む。
【0013】
装置本体100Aの内部には、露光装置であるレーザスキャナ25、像担持体である感光体ドラム1Y、1M、1C、1K、及び、現像剤担持体である現像ローラ2Y、2M、2C、2Kが配置されている。露光装置であるレーザスキャナ25は、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの各々に対して、レーザ光4Y、4M、4C、4Kを照射して静電像を書き込む。現像剤担持体である現像ローラ2Y、2M、2C、2Kは、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの静電像を現像剤中のトナーで現像して感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kにトナー画像を形成する。中間転写ベルト18は、ベルト駆動ローラ16、ローラ19、ローラ14に懸架され、矢印Cの方向に回転している。
【0014】
給送トレイ8の内部に積載収納された転写材であるシートPは、矢印B(時計方向)に回転する給送ローラ15により給送され、シートPの先端を検知するレジストセンサ12を有するレジストローラ対13を通過する。そして、シートPは、中間転写ベルト18を介してベルト駆動ローラ16と転写ローラ17が形成する2次転写部9のニップ部へ送られる。
【0015】
感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kは、矢印D(反時計方向)に回転している。感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの外周面には、レーザスキャナ25からのレーザ光4Y、4M、4C、4Kにより静電像が順次形成される。そして、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kの表面の静電像が現像ローラ2Y、2M、2C、2Kで現像され、トナー像が形成される。
【0016】
感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kに形成されたトナー像は、中間転写ベルト18に転写される。カラー画像を形成する場合は、感光体ドラム1Y、1M、1C、1Kにイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックの各色が現像され、それぞれに形成されたトナー像が、中間転写ベルト18に転写される。中間転写ベルト18に形成されたトナー像は、2次転写部9に送られたシートPに転写される。
【0017】
そして、トナー像が転写されたシートPは、定着フィルム20と加圧ローラ21のニップ部へ送られ、ここで加熱及び加圧されてトナー像がシートPに定着して永久画像となる。トナー像が定着されたシートPは、排送ローラ22と排送コロ23により外部へ排出される。
【0018】
図2(a)は、縁あり印刷が実行される場合のシートP及びトナー画像gの関係を示す平面図である。図2(a)に示されるように、“縁あり”印刷時には、トナー画像gは、シートPの面内に余白を残存させつつ全て収まる。そして、シートPの周辺には、上余白mh、下余白mb、左余白ml、右余白mrが確保されることとなる。
【0019】
図2(b)は、縁なし印刷が実行される場合のシートP及び拡大トナー画像Gの関係を示す平面図である。図2(b)に示されるように、“縁なし”印刷時には、拡大トナー画像GがシートPの縁にまで達しており、余白が確保されなくなる。なお、図2(b)では、上余白mh、下余白mb、左余白ml、右余白mrの全てがない状態を図示してあるが、定義上は、上下左右に1つ以上の余白がゼロであれば“縁なし”印刷とする。
【0020】
図3は、コントローラ50の制御工程を示すフローチャートである。図3に示されるように、コントローラ50は、制御を開始(スタート)する(ステップ1、以下「ステップ」を単に「S」という。S1)。そして、コントローラ50は、図示しない操作パネル等(例えばホストコンピュータ上の画像ファイル)によって縁なし印刷(縁なし印字)が設定されているか否かを判断する(S2)。この設定は、例えば、ユーザが、ホストコンピュータ上の画像ファイルに対して縁なし印字又は縁無し印刷を選択すること等により行われる。1例として、写真を縁無し印刷する場合を想定する。
【0021】
コントローラ50は、S2の判断の結果、YESの場合には、シート位置ズレ量、シート傾き量に関するデータを取得する(S3)。シート位置ズレ量、シート傾き量に関するデータについては、後述する。コントローラ50は、印刷するシートサイズ情報を取得する(S4)。コントローラ50は、前述の取得情報から、印刷領域を計算する(S5)。この印刷領域の計算にあたって、シートPの先端部では、シートサイズ及びシート位置ズレ量が計算される。また、シートPの後端部では、シートサイズ、シート位置ズレ量、及び、シート側縁部の傾きによる後端ズレ量が計算される。図3中では、シート位置ズレ量に関しては、×2との記載がある。これは、「シート幅方向MでシートPの両側縁部のズレ量」又は「シート搬送方向Lで先端部及び後端部のズレ量」を考慮するとの意味である。また、図3中では、シート側縁部の傾きによる後端ズレ量に関しては、×2との記載がある。これは、「シートPの両側縁部の傾きに関するズレ量」を考慮するとの意味である。コントローラ50は、選択されている画像サイズを計算された印刷領域の範囲よりも大きい画像となるようにトナー画像を拡大した拡大トナー画像Gで印刷処理する(S6)。コントローラ50は、制御を終了する(S7)。
【0022】
コントローラ50は、S2の判断の結果、NOの場合には、直ちにシートサイズ情報を取得する(S8)。そして、コントローラ50は、印刷領域を計算する(S9)。コントローラ50は、制御を終了する(S7)。
【0023】
図4(a)は、縁なし印刷における中間転写ベルト18上に形成される拡大後の拡大トナー画像Gの画像サイズを示す平面図である。図4(a)に示されるように、拡大トナー画像Gは、縦がIh、横がIwとして表されている。
【0024】
図4(b)は、シートPのサイズを示す平面図である。図4(b)に示されるように、シートPは、縦がPh、横がPwで表されている。図4(a)の縁無し印刷時に形成される拡大トナー画像G及び図4(b)のシートPのサイズ関係は、Pw<Iw、Ph<Ihとなるように設定される。拡大トナー画像Gの大きさは、シートPに対して安定して縁なし印刷するためには、シート位置ズレ量、シート先端の検知精度のばらつき、シ−トのサイズのばらつき、搬送時のシートPの傾き、を考慮する必要がある。
【0025】
図4(c)は、シートPの傾きがレジストローラ対13で補正される工程を示す平面図である。図4(c)に示されるように、給送ローラ15(図1参照)で給送されたシートPの先端部の傾きは、レジストローラ対13によって補正される。左に傾いて給送されたシートPは、シート位置P51からシート搬送方向Lに移動し、レジストローラ対13に突き当たる。給送ローラ15によって押し込まれたシートPの先端部は、レジストローラ対13に揃えられながらシート位置P52に移動する。完全に傾きが補正されない場合、レジストローラ対13に搬送されてシート位置P53に移動して、シートPの先端位置を検知するレジストセンサ12によりストップする。このときに、シートPは、レジストローラ対13によって先端を検知するシート先端検知位置121を中心に左に傾いた状態となる。
【0026】
右に傾いて給送されたシートPも同様にレジストローラ対13によって補正され、完全に斜行が補正されない場合には、レジストセンサ12によりストップする。このときに、シートPは、レジストローラ対13によって先端を検知するシート先端検知位置121を中心に右に傾いた状態となる。
【0027】
このように、レジストローラ対13を通過した後のシートPの姿勢は、レジストセンサ12によって検知されるシート先端検知位置121を回転中心として、左右にシートPの傾きだけ回転した状態となる。
【0028】
図5は、シートPに対する拡大トナー画像Gの画像形成領域A1を示す概念図である。レジストセンサ12によるシート先端検知位置121を中心に、右に傾いた状態のシートP1から、左に傾いた状態のシートP2まで傾けたときの状態が示されている。そして、シートPの四隅の軌跡に加えて、センサ検知精度を含めたシートPの上下位置のばらつき、左右の搬送量ばらつき、シートP設置の左右位置のばらつきを加えた上下左右に広げた範囲が画像形成領域A1である。この画像形成領域A1は、シートPの面積よりも大きく拡大された拡大トナー画像Gから、シートPの斜行分を考慮して、不要部分(比較例の画像形成領域A0からハッチング部分以外の部分)を削除した領域とも言える。
【0029】
たとえば、シートPの先端検知位置のばらつきが±2mm、シートPの左右位置のばらつきが±2mm、シートPの傾きのばらつきが±1°の時、A4サイズのシートPを4辺縁なし印刷したときに、以下のことが言える。すなわち、比較例の画像形成領域A0からシートPの面積210×297mmを差し引いた値は、3019mmである。一方、実施例1の画像形成領域A1からシートPの面積210×297mmを差し引いた値は、2018mmである。実施例1の画像形成領域A1のはみ出し領域の面積は、比較例(従来例)の画像形成領域A0のはみ出し領域の面積に比べて約33%削減される。ここで、シートPの先端検知位置のばらつきは、シートPの先端で起こり得るはみ出し量の誤差をいう。また、シートPの左右位置のばらつきは、シートPの左右で起こり得るはみ出し量の誤差をいう。さらに、シートPの傾きのばらつきは、シートPの傾きで起こり得るはみ出し量の誤差をいう。
【0030】
図5に示されるように、転写材であるシートPは、シート搬送方向Lに搬送される。拡大画像である拡大トナー画像Gは、転写材搬送方向であるシート搬送方向L及びシート搬送方向Lと直交する転写材幅方向であるシート幅方向MでシートPの寸法よりも大きく拡大された画像である。画像形成装置100は、シートPに対して拡大トナー画像Gを印刷することで縁無し印刷する。
【0031】
ここで、第1はみ出し量である左側縁部先端側はみ出し量H11(図6(a)参照)及び右側縁部先端側はみ出し量H12(図6(a)参照)について、以下のように定義する。すなわち、第1はみ出し量は、シート搬送方向Lの下流側で拡大トナー画像Gの左側縁部N1及び右側縁部N2がシートPの左側縁部P11(図6(a)参照)及び右側縁部P12(図6(a)参照)よりもシート幅方向Mにはみ出す量と定義される。
【0032】
第2はみ出し量である左側縁部後端側はみ出し量H21(図6(a)参照)及び右側縁部後端側はみ出し量H22(図6(a)参照)について、以下のように定義する。すなわち、第2はみ出し量は、シート搬送方向Lの上流側で拡大トナー画像Gの左側縁部N1及び右側縁部N2がシートPの左側縁部P11(図6(a)参照)及び右側縁部P12(図6(a)参照)よりもシート幅方向Mにはみ出す量と定義される。
【0033】
コントローラ50は、第1はみ出し量である左側縁部先端側はみ出し量H11及び右側縁部先端側はみ出し量H12を、第2はみ出し量である左側縁部後端側はみ出し量H21及び右側縁部後端側はみ出し量H22よりも小さく設定する(図6(a)参照)。
【0034】
別の表現で表すならば、コントローラ50は、シートPに対して拡大トナー画像Gで縁無し印刷する場合には、以下の制御をすると言える。コントローラ50は、レーザスキャナ25の駆動を制御して静電像をシートPの外形よりも拡大して感光体ドラム1に書き込む。この場合に、シート搬送方向Lの後端側の拡大トナー画像Gがシート搬送方向Lと直交するシート幅方向MでシートPの幅寸法Pwに対してはみ出す量を第2はみ出し量とする。また、シート搬送方向Lの先端側の拡大トナー画像Gがシート搬送方向Lと直交するシート幅方向MでシートPの幅寸法Pwに対してはみ出す量を第1はみ出し量とする。コントローラ50は、第2はみ出し量を第1はみ出し量よりも大きく設定する。
【0035】
この構成によれば、シートPに対して拡大トナー画像Gを縁無し印刷する場合に、拡大トナー画像Gがシート幅方向Mに有する面積が低減され、無駄な拡大トナー画像Gにかかるトナーの発生が抑制される。
【0036】
ここでまた、第3はみ出し量である後端部中央はみ出し量H31(図6(a)参照)について、以下のように定義する。すなわち、第3はみ出し量は、シート搬送方向Lの上流側で拡大トナー画像Gの後端部N3の中央側N30がシートPの後端部P13(図6(a)参照)よりもシート搬送方向Lの上流方向に向かってはみ出す量と定義される。
【0037】
第4はみ出し量である後端部左角側最大はみ出し量H32(図6(a)参照)及び後端部右角側最大はみ出し量H33(図6(a)参照)について、以下のように定義する。すなわち、第4はみ出し量は、シート搬送方向Lの上流側で拡大トナー画像Gの後端部N3の頂部側N31、N32がシートPの後端部P13(図6(a)参照)よりもシート搬送方向Lの上流方向に向かって最大にはみ出す量と定義される。
【0038】
コントローラ50は、第3はみ出し量である後端部中央はみ出し量H31を、第4はみ出し量である後端部左角部側最大はみ出し量H32及び後端部右角部側最大はみ出し量H33よりも所定長さで小さく設定する(図6(a)参照)。
【0039】
この構成によれば、シートPに対して拡大トナー画像Gを縁無し印刷する場合に、拡大トナー画像Gがシート搬送方向Lの上流側に有する面積が低減され、無駄な拡大トナー画像Gにかかるトナーの発生が抑制される。
【0040】
ここでさらに、第5はみ出し量である先端部中央はみ出し量H41(図6(a)参照)について、以下のように定義する。すなわち、第5はみ出し量は、シート搬送方向Lの下流側で拡大トナー画像Gの先端部N4の中央側N40がシートPの先端部P14(図6(a)参照)よりもシート搬送方向Lの下流方向に向かってはみ出す量と定義される。
【0041】
第6はみ出し量である先端部左角側はみ出し量H42(図6(a)参照)及び先端部右角側はみ出し量H43(図6(a)参照)について、以下のように定義する。すなわち、第6はみ出し量は、シート搬送方向Lの下流側で拡大トナー画像Gの先端部N4の角部側N41、N42がシートPの先端部P14(図6(a)参照)よりもシート搬送方向Lの下流方向に向かってはみ出す量と定義される。
【0042】
コントローラ50は、第5はみ出し量である先端部中央はみ出し量H41を、第6はみ出し量である先端部左角部側はみ出し量H42及び先端部右角部側はみ出し量H43よりも小さく設定する(図6(a)参照)。
【0043】
この構成によれば、シートPに対して拡大トナー画像Gを縁無し印刷する場合に、拡大トナー画像Gがシート搬送方向Lの下流側に有する面積が低減され、無駄な拡大トナー画像Gにかかるトナーの発生が抑制される。
【0044】
次に、拡大トナー画像Gの左側縁部N1及び右側縁部N2は、シートPがシートPの先端部P14の中央P140を中心としてシート搬送方向L及びシート幅方向Mで形成される仮想平面上で回転させられた場合を想定する。この場合に、拡大トナー画像Gの左側縁部N1及び右側縁部N2は、シートPが有する左側縁部P11及び右側縁部P12に基づいて対応している。
【0045】
この構成によれば、拡大トナー画像Gは、シートPが有する左側縁部P11及び右側縁部P12に沿って形成されるので、左側縁部P11及び右側縁部P12に沿って形成されない場合に比べてトナーの発生が抑制される。
【0046】
ここで図1に戻って画像形成後の工程に関して説明する。中間転写ベルト18上にA1となるトナー像を形成し、2次転写部9でシートPに転写する。中間転写ベルト18に残ったトナーは、2次転写部9の下流に設けられた清掃装置11によって回収される。シート外側領域A11(図6(a)参照)のトナーは、転写ローラ17に転写され、清掃装置10によって回収される。
【0047】
図6(a)は、シート外側領域A11を示す概念図である。図6(a)に示されるように、実施例1の画像形成領域A1(図5参照)からシート領域Jを差し引いた領域(ハッチング部分の領域)が、シート外側領域A11に相当する。このシート外側領域A11がトナーが残った領域に相当する。シート外側領域A11は、トナー画像側端部101、トナー画像側端部102、トナー画像中央部111の領域を含む。トナー画像中央部111は、トナー画像後端部103及びトナー画像先端部104を含む。清掃装置10は、シート外側領域A11のトナーを回収する。特に清掃装置10のトナー画像側端部101とトナー画像側端部102において連続的にトナーを回収する必要がある。なお、前述の先端部はみ出し量H41、左側縁部先端側はみ出し量H11、右側縁部先端側はみ出し量H12が、シートPの位置のばらつき量に相当する。
【0048】
図6(b)は、縦軸が清掃装置10で回収されるトナー量、横軸が清掃装置10の幅方向位置とされた場合に、回収トナー量T11及び幅方向位置の関係を示すグラフである。図6(a)に一点鎖線で示される比較例(従来例)の画像形成領域A0で回収されるトナー量は、図6(b)に一点鎖線で示される比較例(従来例)の回収トナー量T0に相当する。図6(a)に実線で示されるシート外側領域A11で回収されるトナー量は、図6(b)に実線で示される比較例(従来例)の回収トナー量T11に相当する。これから分かるように、実施例1では、シート搬送方向Lで連続的に回収されるトナー画像側端部101及びトナー画像側端部102の画像形成領域の面積が低減される。したがって、トナー画像側端部101及びトナー画像側端部102のトナー量が低減される。その結果、トナーを回収するための負荷が低減され、清掃装置10、11のトナー画像側端部101、102に対応する部位の磨耗及び劣化が低減される。
【0049】
また、実施例1では、シート幅方向Mで回収するトナー画像先端部104及びトナー画像後端部103の画像形成領域の面積が低減される。したがって、トナー画像先端部104及びトナー画像後端部103のトナー量が低減される。その結果、トナーを回収するための負荷が低減され、清掃装置10、11のトナー画像中央部111に対応する部位の磨耗及び劣化が低減される。
【0050】
また、前述したトナーの総量が低減されることにより、廃トナーを収容する容器のサイズの小型化が実現されるために、装置本体100Aのサイズの小型化が実現される。
【0051】
なお、実施例1では、レジストセンサ12が中央に配置された構成について述べたが、レジストセンサ12がシート幅方向Mのどの位置に配置された構成であっても良い。
【実施例2】
【0052】
図7(a)は、実施例2の画像形成装置200の主要部の構成を示す断面図である。実施例2の画像形成装置200の構成のうち実施例1の画像形成装置100と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例2の画像形成装置200が実施例1の画像形成装置100と異なる点は、実施例2の画像形成装置200では、シート先端検知部301又はシート先端検知部302がシート幅方向Mで端部に配置されている点である(図8参照)。
【0053】
後述するが、図8及び図9(a)から以下の場合を想定する。すなわち、拡大トナー画像Gの左側縁部N1及び右側縁部N2は、シートPがシートPの先端部P14の左角部P141又は右角部P142を中心としてシート搬送方向L及びシート幅方向Mで形成される仮想平面状で回転させられた場合を想定する。この場合に、拡大トナー画像Gの左側縁部N1及び右側縁部N2は、シートPが有する左側縁部P11(図9(a)参照)及び右側縁部P12(図9(a)参照)に基づいて対応する。
【0054】
この構成によれば、拡大トナー画像Gは、シートPが有する左側縁部P11及び右側縁部P12に沿って形成されるので、左側縁部P11及び右側縁部P12に沿って形成されない場合に比べてトナーの発生が抑制される。
【0055】
図7(a)に示されるように、シートPは、給送ローラ15でシート搬送方向Lに給送されていく。シートPの先端がレジストローラ対30に突入するときに、レジストローラ対30は停止している。給送ローラ15によって給送されたシートPの先端がレジストローラ対30に沿って当たろうとするために、シートPの先端の傾きが補正されていく。
【0056】
それから、レジストローラ対30が駆動することによって、傾きが補正されたシートPはレジストローラ対30で搬送されていく。シートPの先端の位置は、レジストローラ対30が駆動されるタイミングによって検知される。
【0057】
図7(b)は、シートPの先端が傾きつつレジストローラ対30に突入し、シートPの先端の傾きが補正されていく工程を示す工程図である。図7(b)に示されるように、シートPがシート位置P61のように左に傾いて搬送され、シートPの先端部の右端がレジストローラ対30に突き当たる。シートPの先端部の位置は、シート先端検知部301を中心として回転し、レジストローラ対30に揃うように補正され、シート位置P62、シート位置P63に順次移動していく。シートPの傾きが完全に補正されない場合には、レジストローラ対30が駆動され、レジストローラ対30に挟まれる。このとき、レジストローラ対30の駆動開始タイミングがシート先端位置とされる。
【0058】
シートPが右に傾いて搬送された場合も同様に、シートPの傾きがレジストローラ対30によって補正され、シートPの搬送はレジストローラ対30によって停止される。この場合に、シートPは、シートPの先端部の左端を中心に回転しつつ補正されることとなる。
【0059】
これらのように、シートPがレジストローラ対30に突入して停止した状態で、シートPの先端部は、レジストローラ対30に突き当たるシートPの先端部の左右の端部を中心にそれぞれ回転することになる。
【0060】
図8は、シートPに対する画像形成領域A2(画像形成領域)を示す概念図である。図8に示されるように、画像形成領域A2は、シートPがレジストローラ対30に突き当たって、シートPの先端部の左端がシート先端検知部302を中心に回転するときに取る右に傾いたシート位置P3の軌跡を含む。また、画像形成領域A2は、シートPがレジストローラ対30に突き当たって、シートPの先端部の右端がシート先端検知部301を中心に回転するときに取る左に傾いたシート位置P4の軌跡を含む。そして、画像形成領域A2は、センサ検知精度を含めて、シートPの先端部及び後端部のばらつき、シートPの左右の搬送量のばらつき、シートP設置の左右位置のばらつきを加え、図8中で上下左右に広がるハッチングの範囲である。
【0061】
たとえば、シートPの先端検知位置のばらつきが±2mm、シートPの左右位置のばらつきが±2mm、シートPの傾きのばらつきが±1°の時、A4サイズのシートPを4辺縁なし印刷したときに、以下のことが言える。すなわち、比較例(従来例)の画像形成領域A00の面積からシートPの面積210×297mmを差し引いた値は、3004mmである。一方、実施例2の画像形成領域A2の面積からシートPの面積210×297mmを差し引いた値は、2097mmである。実施例2の画像形成領域A2のはみ出し領域の面積は、比較例(従来例)の画像形成領域A00のはみ出し領域の面積に比べて約30%削減される。ここで、シートPの先端検知位置のばらつきは、シートPの先端で起こり得るはみ出し量の誤差をいう。また、シートPの左右位置のばらつきは、シートPの左右で起こり得るはみ出し量の誤差をいう。さらに、シートPの傾きのばらつきは、シートPの傾きで起こり得るはみ出し量の誤差をいう。
【0062】
ここで図7(a)に戻って画像形成後の工程に関して説明する。中間転写ベルト18上にA2となるトナー像を形成し、2次転写部9でシートPに転写する。中間転写ベルト18に残ったトナーは、2次転写部9の下流に設けられた清掃装置11によって回収される。シート外側領域A21(図9(a)参照)のトナーは、転写ローラ17に転写され、清掃装置10によって回収される。
【0063】
図9(a)は、シート外側領域A21を示す概念図である。図9(a)に示されるように、実施例2の画像形成領域A2からシート領域Jを差し引いた面積(ハッチング部分の面積)が、シート外側領域A21に相当する。このシート外側領域A21がトナーが残った領域に相当する。清掃装置10は、シート外側領域A21のトナーを回収する。特に清掃装置10のトナー画像側端部105部及びトナー画像側端部106部において連続的にトナーを回収する必要がある。
【0064】
図9(b)は、縦軸が清掃装置10で回収される回収トナー量、横軸が清掃装置10の幅方向位置とされた場合に、トナー量及び幅方向位置の関係を示すグラフである。図9(a)に一点鎖線で示される比較例(従来例)の画像形成領域A00で回収されるトナー量は、図9(b)に一点鎖線で示される比較例(従来例)の回収トナー量T00に相当する。図9(a)に実線で示される実施例2のシート外側領域A21で回収されるトナー量は、図9(b)に実線で示される実施例2の回収トナー量T21に相当する。
【0065】
実施例2では、シート搬送方向Lで連続的に回収されるトナー画像側端部105及びトナー画像側端部106の画像形成領域の面積が低減される。したがって、トナー画像側端部105及びトナー画像側端部106のトナー量が低減される。その結果、トナーを回収するための負荷が低減され、清掃装置10のトナー画像側端部105、106に対応する部位の磨耗及び劣化が低減される。
【0066】
また、実施例2では、シート幅方向Mで回収するトナー画像後端部107及びトナー画像先端部108の画像形成領域の面積に関しては、トナー画像後端部107の面積の分のみが低減される。したがって、トナー画像後端部107のトナー量が低減される。その結果、トナーを回収するための負荷が低減され、清掃装置10のトナー画像中央部112に対応する部位の磨耗及び劣化が低減される。
【0067】
また、前述したトナーの総量が低減されることにより、廃トナーを収容する容器のサイズの小型化が実現されるために、装置本体100Aのサイズの小型化が実現される。
【0068】
なお、実施例1及び2ではレーザビームプリンタに関して説明したが、画像形成装置であるインクジェットプリンタに関しても実施例1及び2の画像形成領域A1、A2を形成する技術思想が適用可能である。この場合には、トナーに代わってインクが用いられ、拡大トナー画像に代わって拡大インク画像が用いられることとなる。何れにしても、実施例1及び2の技術思想によって、余剰インク吸収部材の小型化が実現される。
【0069】
実施例1及び2の技術が適用されたレーザビームプリンタ又はインクジェットプリンタは、シートPに対してはみ出した拡大トナー画像G又は拡大インク画像を形成したトナー又はインクを清掃する清掃手段である清掃装置10、11を備える。そして、拡大トナー画像G又は拡大インク画像がシートPに縁無し印刷された場合に、シート搬送方向Lの後端側でシートPの幅寸法Pwよりはみ出した拡大トナー画像G若しくは拡大インク画像を形成したトナーが存在する。また、シート搬送方向Lの先端側でシートPの幅寸法Pwよりはみ出した拡大トナー画像G若しくは拡大インク画像を形成したトナーが存在する。同様に、拡大トナー画像G又は拡大インク画像がシートPに縁無し印刷された場合に、シート搬送方向Lの先端側でシートPの搬送方向の先端部よりはみ出した拡大トナー画像G若しくは拡大インク画像を形成したトナー又はインクが存在する。また、シート搬送方向Lの後端側でシートPの後端部よりはみ出した拡大トナー画像G若しくは拡大インク画像を形成したトナーが存在する。清掃手段である清掃装置10、11は、これらのようなトナーを清掃する。
【0070】
以上述べた実施例1及び2のレーザビームプリンタ、又は、インクジェットプリンタの構成によれば、良好に縁なし印刷が実行されながら、トナー又はインクの消費量が低減される。したがって、拡大トナー画像G若しくは拡大インク画像がシートPに対してはみ出した拡大トナー画像G若しくは拡大インク画像を形成したトナー又はインクの回収量が低減される。具体的には、拡大トナー画像G若しくは拡大インク画像のシート幅方向Mの両端部に残るトナー又はインクの回収量、及び、拡大トナー画像G若しくは拡大インク画像のシート搬送方向Lの先端部及び後端部に残るトナー又はインクの回収量が低減される。その結果、清掃装置10、11の負荷が軽減され、トナー又はインクの回収空間又は回収容器のサイズの縮小化が実現される。
【0071】
最後に、縁なし印刷を行うとき、余白部発生の原因となるばらつき要因を説明する。以下の要因があり、順次説明していく。第1に、シートPのサイズのばらつきによるものがある。ばらつき要因としては比較的小さい部類であるが、厳密には一定ではなく、シートメーカーやロッドごとにばらつき、規定されているサイズよりも大きなシートが存在する。このため、これらのシートにおいても縁なし印刷するためには、シートの最大サイズよりも大きな画像にする必要がある。
【0072】
第2に、シートが同じタイミングで転写位置に到達しないことによるばらつきがある。シートの種類、雰囲気環境、放置状等によってシートのコシが変わるため、転写位置に到達するまでのシートのたるみ形状が異なることから、シートが同じタイミングで転写位置に到達しないことがある。到達するタイミングが異なるため、先端の画像を書き出すタイミングを、ばらつき分早く書きはじめなくてならならない。
【0073】
第3に、シートのセット位置のばらつきがある。給送の幅規制は、シートサイズのばらつきを考慮しているため、シートをセットすると左右に隙間を持っている。画像形成領域は、セット位置のばらつきを考慮してシートの幅と長さよりも広くしなければならない。
【0074】
第4に、シートの先端の斜行がレジストローラで完全に補正されないことによるばらつきがある。シートの先端が傾いたままレジストローラに搬送されるため、シートの搬送方向の先端部よりも後端部で理想位置からのズレが多く生じてしまう。後端部では、先端部よりも幅広く画像形成する必要がある。
【0075】
第5に、ローラ径の左右差によるばらつきがある。ローラ径に左右差があると、シートの先端がまったく傾いていなかったとしても、少しずつ傾きながら搬送されていくため、シートの後端では、理想の位置よりも左右に振れてしまう。シートの搬送方向の先端部よりも後端部で理想位置からのズレが多く生じてしまう。後端部では、先端部よりも幅広く画像形成する必要がある。
【0076】
前述した全てのばらつきをすべて検知し、校正することは困難であり、複雑な構成および制御が必要となってしまう。ばらつきを考慮し、実施例1及び2の画像形成装置のように、シートよりも大きい領域に画像形成することで、簡単な構成で、余白部を発生させることなく縁なし印刷を行うことが可能となる。
【符号の説明】
【0077】
50 コントローラ
100 画像形成装置
P シート(転写材)
L シート搬送方向(転写材搬送方向)
M シート幅方向(転写材幅方向)
G 拡大トナー画像(画像)
H11 左側縁部先端側はみ出し量(第1はみ出し量)
H12 右側縁部先端側はみ出し量(第1はみ出し量)
H21 左側縁部後端側はみ出し量(第2はみ出し量)
H22 右側縁部後端側はみ出し量(第2はみ出し量)
N1 左側縁部(拡大画像の側縁部)
N2 右側縁部(拡大画像の側縁部)
P11 左側縁部(転写材の側縁部)
P12 右側縁部(転写材の側縁部)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
転写材搬送方向に搬送される転写材に対して、転写材搬送方向及び転写材搬送方向と直交する転写材幅方向で転写材の寸法よりも大きく拡大された拡大画像を印刷することで縁無し印刷する画像形成装置において、
転写材搬送方向の下流側で拡大画像の側縁部が転写材の側縁部よりも転写材幅方向にはみ出す第1はみ出し量を、転写材搬送方向の上流側で拡大画像の側縁部が転写材の側縁部よりも転写材幅方向にはみ出す第2はみ出し量よりも小さく設定するコントローラを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
転写材搬送方向に搬送される転写材に対して、転写材搬送方向及び転写材搬送方向と直交する転写材幅方向で転写材の寸法よりも大きく拡大された拡大画像を印刷することで縁無し印刷する画像形成装置において、
転写材搬送方向の上流側で拡大画像の後端部の中央側が転写材の後端部よりも転写材搬送方向の上流方向に向かってはみ出す第3はみ出し量を、転写材搬送方向の上流側で拡大画像の後端部の角部側が転写材の後端部よりも転写材搬送方向の上流方向に向かって最大にはみ出す第4はみ出し量よりも小さく設定するコントローラを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
転写材搬送方向に搬送される転写材に対して、転写材搬送方向及び転写材搬送方向と直交する転写材幅方向で転写材の寸法よりも大きく拡大された拡大画像を印刷することで縁無し印刷する画像形成装置において、
転写材搬送方向の下流側で拡大画像の先端部の中央側が転写材の先端部よりも転写材搬送方向の下流方向に向かってはみ出す第5はみ出し量を、転写材搬送方向の下流側で拡大画像の先端部の角部側が転写材の先端部よりも転写材搬送方向の下流方向に向かってはみ出す第6はみ出し量よりも小さく設定するコントローラを備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項4】
前記拡大画像の側縁部は、転写材が転写材の先端部の中央を中心として転写材搬送方向及び転写材幅方向で形成される仮想平面上で回転させられた場合に、転写材が有する側縁部に基づくことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記拡大画像の側縁部は、転写材が転写材の先端部の角部を中心として転写材搬送方向及び転写材幅方向で形成される仮想平面状で回転させられた場合に、転写材が有する側縁部に基づくことを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項6】
拡大画像が転写材に対してはみ出した画像を形成したトナー又はインクを清掃する清掃手段を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2011−186215(P2011−186215A)
【公開日】平成23年9月22日(2011.9.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−51846(P2010−51846)
【出願日】平成22年3月9日(2010.3.9)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】