説明

画像形成装置

【課題】 現像ローラ及び感光体ドラムの当接時の衝撃音を抑制し、現像ローラ及び感光体ドラムの磨耗度合が長手方向で差となることを抑制できる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 感光体ドラム21〜24と、現像ローラ31〜34と、感光体ドラム21〜24に現像ローラ31〜34が当接する当接位置F、及び、感光体ドラム21〜24から現像ローラ31〜34が離間する離間位置Jに現像ローラ31〜34の位置を切り替え可能で、離間位置Jから当接位置Fに現像ローラ31〜34を移動させるときに、現像ローラ31〜34の長手方向の一端側Mを他端側Nよりも先に感光体ドラム21〜24に当接可能であると共に、現像ローラ31〜34の長手方向の他端側Nを一端側Mよりも先に感光体ドラム21〜24に当接可能である当接離間機構110と、前記当接離間機構110の駆動を制御するコントローラ150と、を備える画像形成装置10を構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、感光体ドラム、現像ローラ、並びに、感光体ドラム及び現像ローラの間を当接及び離間可能な当接離間機構を備える画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置の内部では、画像形成するときには部材同士を当接させ、画像形成しないときには部材同士を離間させる特許文献1に記載の画像形成装置に関する発明が開示されている。特許文献1に記載の画像形成装置は、転写ローラが中間転写ベルトから離間する離間状態、及び、転写ローラが中間転写ベルトに接触する接触状態の間で移行可能に構成されている。また、この画像形成装置は、転写ローラが離間状態から当接状態へと移行するタイミングで転写ローラの長手方向の一端側を他端側よりも先に中間転写ベルトに当接させる当接離間機構を備える。こうした構成によれば、転写ローラの長手方向の全部分が中間転写ベルトに一度に当接する場合に比べて、転写ローラが中間転写ベルトに当接するときの衝撃力が分散され、衝撃音が緩和される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005−91725号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載の画像形成装置では、当接離間機構は、転写ローラの長手方向の一端部が常に他端部に先行して中間転写ベルトに当接する。そのために、転写ローラの長手方向の一端部では他端部に比較して磨耗の進行が早く、トナーの記録材に対する転写が不十分となり、画像ムラが生じる虞がある。
【0005】
また、このような当接離間機構を現像ローラ及び感光体ドラムの当接及び離間の構成に適用した場合にも、現像ローラの長手方向の一端部では他端部に比較して磨耗の進行が早く、トナーの感光体ドラムに対する現像が不十分となり、画像ムラが生じる虞がある。
【0006】
そこで、本発明は、現像ローラ及び感光体ドラムの当接による衝撃音を抑制しつつ、現像ローラ及び感光体ドラムの磨耗度合が長手方向で差となって表れることを抑制することができる画像形成装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の画像形成装置は、感光体ドラムと、前記感光体ドラムに形成された静電潜像を現像剤で現像する現像ローラと、前記感光体ドラムに前記現像ローラが当接する当接位置、及び、前記感光体ドラムから前記現像ローラが離間する離間位置に前記現像ローラの位置を切り替え可能で、前記離間位置から前記当接位置に前記現像ローラを移動させるときに、前記現像ローラの長手方向の一端側を他端側よりも先に前記感光体ドラムに当接可能であると共に、前記現像ローラの長手方向の他端側を一端側よりも先に前記感光体ドラムに当接可能である当接離間機構と、前記当接離間機構の駆動を制御するコントローラと、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
以上のように、本発明によれば、現像ローラ及び感光体ドラムの当接による衝撃音が抑制されつつ、現像ローラ及び感光体ドラムの磨耗度合が長手方向で差となって表れることが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の実施例1に係る画像形成装置の構成を示す断面図である。
【図2】現像ローラが感光体ドラムから離間及び当接した状態を示す断面図である。
【図3】当接離間機構の構成を示す斜視図及び側面図である。
【図4】当接離間機構の工程を示す側面図及び平面図である。
【図5】当接離間機構の工程を示す側面図及び平面図である。
【図6】実施例2に係る画像形成装置の当接離間機構の構成を示す斜視図及び側面図である。
【図7】当接離間機構の工程を示す側面図及び平面図である
【図8】当接離間機構の工程を示す側面図及び平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照し、本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、それらの相対位置等は、本発明が適用される装置の構成や各種条件により適宜変更されるから、特に特定的な記載が無い限りは、本発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【実施例1】
【0011】
図1は、本発明の実施例1に係る画像形成装置10の構成を示す断面図である。画像形成装置10は、電子写真画像形成プロセスを利用した画像形成装置である。図1に示されるように、画像形成装置10は画像形成装置本体(以下、単に『装置本体』という)10Aを有し、この装置本体10Aの内部には、シートに画像を形成する画像形成部20a〜20dが設けられる。画像形成部20a〜20dは、『像担持体』である感光体ドラム21〜24、『転写装置』である転写ローラ等を含む。少なくとも感光体ドラム21〜24については、プロセスカートリッジに含まれ、プロセスカートリッジとして装置本体10Aに組み込まれる構成としても良い。
【0012】
画像形成装置10は、記録材Sを収納した給送カセット11を有している。また、この給送カセット11は図1の表面側から装置本体10Aに出し入れ自在に装着されている。給送カセット11の右端部には、ピックアップローラ12が内蔵されていて、プリント信号にあわせて、給送カセット11から、記録材Sを搬送させる。その下流側には、レジストローラ対13が配置されている。この時点では、レジストローラ対13は停止している。次に、画像を書き出すタイミングに合わせてレジストローラ対13を回転させることにより、記録材Sは画像形成領域へと搬送される。
【0013】
画像形成装置10は、中間転写ベルト14、中間転写ベルト14を駆動するための駆動ローラ15及び従動ローラ16並びに2次転写対向ローラ17、感光体ドラム21〜24、を備える。画像形成装置10は、感光体ドラム21〜24に形成された静電潜像を現像剤で現像する現像ローラ31〜34、感光体ドラム21〜24を一様に帯電させるための帯電ローラ41〜44を備える。また、画像形成装置10は、感光体ドラム21〜24と接触しながら移動する『ベルト部材』を備え、この『ベルト部材』は、感光体ドラム21〜24に形成された現像剤像が転写される『転写ベルト』である中間転写ベルト14である。2次転写対向ローラ17には中間転写ベルト14を介して対向する位置に2次転写ローラ52が配置されている。さらに、画像形成装置10は、YellowおよびMagentaの感光体ドラム21〜24を照射する第1及び第2ステーションのレーザスキャナユニット50を備える。さらに、画像形成装置10は、CyanおよびBlackの感光ドラムを照射する第3及び第4ステーションのレーザスキャナユニット51、記録材Sに画像を転写するための2次転写ローラ52を備える。これらの各機器によって、画像形成領域には画像が形成されるようになっている。
【0014】
また、画像形成装置10は、転写材上のトナーを記録材Sに定着させるための定着ユニット53、記録材Sを排送部へ搬送するための排送ローラ54、排送された転写材を保持する排送トレイ55を備える。その他では、画像形成装置10は、装置本体10Aの内部の機器の他、当接離間機構110(図3(a)参照)の駆動を制御するコントローラ150を備える。
【0015】
図2(a)は、現像ローラ31が感光体ドラム21から離間した状態を示す断面図である。図2(b)は、現像ローラ31が感光体ドラム21に当接した状態を示す断面図である。次に、この図2(a)(b)を用いて、画像形成工程について説明する。まず、図示しない駆動器によって、各感光体ドラム21〜24及び現像ローラ31〜34、中間転写ベルト14を回転駆動させる。初期の状態では、図2(a)に示されるように、現像ローラ31が感光体ドラム21から離間された離間位置にある。そして、中間転写ベルト14のクリーニング動作、電圧補正動作等の準備動作が終了した後、図2(b)に示されるように、現像ローラ31が感光体ドラム21に当接する当接位置に移動される。
【0016】
次に、感光体ドラム21〜24の耐久性について説明する。先の画像形成工程で説明した初期動作中、すなわち、図2(a)に示されるように、感光体ドラム21と現像ローラ31が離間した状態で、感光体ドラム21と中間転写ベルト14を回転駆動させる。そうすると、中間転写ベルト14と感光体ドラム21はニップ部Kで擦れて感光体ドラム21の表面の電解膜が削られ、感光体ドラム21の耐久性が低下していく。
【0017】
しかし、図2(b)に示されるように、現像ローラ31が感光体ドラム21に当接すると、トナー成分56が感光体ドラム21上に供給され、ニップ部Kにトナー成分56が介在する。そうした場合、トナー成分56が感光体ドラム21と中間転写ベルト14の間で潤滑効果をもたらし、感光体ドラム21の擦れへの影響を軽減できる。なお、トナー成分56の大きさ等、図中の尺度については、わかりやすく説明するために大きく図示してある。
【0018】
なお、近年の市場で要求される画像形成装置の小型化を実現するためには、感光体ドラムの外径を小さく設定する必要がある。このために、感光体ドラムの表面積が減少することになる。その結果、単位面積当たりで感光体ドラムが中間転写ベルトと摺擦する回数が増え、感光体ドラムの表層の電界膜が薄くなり、帯電性能が低下し、画像に影響が及んでしまう。こうした感光体ドラムの外径が小さい構成であっても、画像形成装置10では、中間転写ベルト14と感光体ドラム21〜24の間で、トナーは潤滑材の役割を果たし、摺擦の影響が軽減されている。しかし、現像ローラ31〜34が感光体ドラム21〜24から離間された状態においては、感光体ドラム21〜24にはトナーが供給されない。
【0019】
ここで、図1に戻って画像形成装置10の動作に関して説明する。Yellow、Magenta、Cyan、Blackの順番で、レーザスキャナユニット50、51はレーザ光を発生し、感光体ドラム21〜24上に電気的な潜像を順次照射する。現像ローラ31〜34はそれぞれの感光体ドラム21〜24上の潜像にトナーを付着させることで潜像を現像する。そして、順次に中間転写ベルト14上に4色の画像を乗せてゆく。以上のようにして中間転写ベルト14上に作成されたトナー画像は、2次転写ローラ52と中間転写ベルト14のニップによって、記録材S上に転写されていく。その後、記録材Sは、定着ユニット53に搬送され、定着ローラ53a及び加圧ローラ53bのニップで、熱と圧力が加えられて、記録材Sにはトナー像が定着される。そして、記録材Sは排送ローラ54によって印字面を下側にして排送トレイ55上に排出される。
【0020】
図3(a)は、当接離間機構110の構成を示す斜視図である。当接離間機構110に関しては、図3(a)には、画像形成部20aに対するもののみ記載されており、現像ローラ31及び感光体ドラム21の関係しか示されていない。ただし、当接離間機構110は、画像形成部20b、20c、20dに関しても同様な構成であり、現像ローラ32〜34及び感光体ドラム22〜24の関係も同様である。当接離間機構110は、現像ローラ31の長手方向の一端側Mで現像ローラ31を支持しながら揺動自在な『第1リンク部材』である非駆動側リンク61を備える。加えて、当接離間機構110は、現像ローラ31の長手方向の他端側Nで現像ローラ31を支持しながら揺動自在な『第2リンク部材』である駆動側リンク62を備える。非駆動側リンク61及び駆動側リンク62は現像ローラ31の回転軸71の端部側に回動自在に取り付けられている。なお、感光体ドラム21は回転軸72を有する。
【0021】
また、当接離間機構110は、現像ローラ31が感光体ドラム21に当接する方向に非駆動側リンク61を所定の圧力で付勢する『第1付勢部材』である加圧バネ58を備える。加えて、当接離間機構110は、現像ローラ31が感光体ドラム21に当接する方向に駆動側リンク62を所定の圧力で付勢する『第2付勢部材』である加圧バネ57を備える。
【0022】
当接離間機構110は、非駆動側リンク61に当接して加圧バネ58の付勢力に抗して回転自在で、現像ローラ31が感光体ドラム21から離間するように非駆動側リンク61を揺動させる『第1カム部材』である当接離間カム59cを備える。加えて、当接離間機構110は、駆動側リンク62に当接して加圧バネ57の付勢力に抗して回転自在で、現像ローラ31が感光体ドラム21から離間するように駆動側リンク62を揺動させる『第2カム部材』である当接離間カム59bを備える。当接離間機構110は、当接離間カム59c及び当接離間カム59bを連結する連結軸59aを備える。当接離間機構110は、当接離間カム59c、当接離間カム59b及び連結軸59aに駆動力を伝達する『駆動器』である当接離間モータ60を備える。
【0023】
当接離間機構110は、感光体ドラム21に現像ローラ31が当接する当接位置F(図2(b)参照)、及び、感光体ドラム21から現像ローラ31が離間する離間位置J(図2(a)参照)に現像ローラ31〜34の位置を切り替え可能である。この場合に、当接離間機構110は、離間位置Jから当接位置Fに現像ローラ31を移動させるときに、現像ローラ31の長手方向の一端側Mを他端側Nよりも先に感光体ドラム21に当接可能である。または、当接離間機構110は、現像ローラ31の長手方向の他端側Nを一端側Mよりも先に感光体ドラム21に当接可能である。
【0024】
詳しくは、当接離間機構110は、現像ローラ31を離間位置Jから当接位置Fに移動するにあたって、現像ローラ31の長手方向の一端側Mを他端側Nよりも先に感光体ドラム21に当接させる。画像を形成した後に現像ローラ31を感光体ドラム21から離間する。そして、当接離間機構110は、次回は、現像ローラ31の長手方向の他端側Nを一端側Mよりも先に感光体ドラム21に当接させる。
【0025】
または、当接離間機構110は、現像ローラ31を離間位置Jから当接位置Fに移動するにあたって、現像ローラ31の長手方向の他端側Nを一端側Mよりも先に感光体ドラム21に当接させる。画像を形成した後に現像ローラ31を感光体ドラム21から離間する。そして、当接離間機構110は、次回は、現像ローラ31の長手方向の一端側Mを他端側Nよりも先に感光体ドラム21に当接させる。
【0026】
ここで、例えば、画像形成前に現像ローラ31の長手方向の一端側Mを他端側Nよりも先に感光体ドラム21に当接する回数を一端側優先当接回数とする。また、画像形成前に現像ローラ31の長手方向の他端側Nを一端側Mよりも先に感光体ドラム21に当接する回数を他端側優先当接回数とする。これらの場合には、コントローラ150は、一端側優先当接回数及び他端側優先当接回数を1回ずつ、かつ、交互に設定し、当接離間機構110の駆動を制御することになると言える。
【0027】
コントローラ150は、現像ローラ31〜34の長手方向の一端側Mを他端側Nよりも先に感光体ドラム21〜24に当接させるときは、連結軸59aが『一方向』すなわち正方向に回転するように当接離間モータ60の駆動を制御する。コントローラ150は、現像ローラ31〜34の長手方向の他端側Nを一端側Mよりも先に感光体ドラム21〜24に当接させるときは、連結軸59aが『他方向』すなわち逆方向に回転するように当接離間モータ60の駆動を制御する。
【0028】
なお、ここでは、当接離間カム59c及び当接離間カム59bの形状は、略扇形で形成されているが、連結軸59aの位置は偏芯している。当接離間カム59cは、円弧部59c−1、直線部59c−2、直線部59c−3を有する。当接離間カム59bは、円弧部59b−1、直線部59b−2、直線部59b−3を有する。直線部59c−2及び直線部59b−2の成す角度は30°に設定されて、直線部59c−3及び直線部59b−3の成す角度は30°に設定されている。ただし、実施例1と同様の作用が得られる形状であれば、必ずしもこの形状に限定されなくても良い。
【0029】
図3(b)は、当接離間機構110の一部拡大側面図である。図3(b)は、図3(a)の矢印Xの方向から見た一部拡大側面図に相当する。当接離間機構110に関しては、図3(b)には、画像形成部20aに対するもののみ記載されているが、画像形成部20b、20c、20dに対するものも同様な構成である。図3(b)に示されるように、当接離間カム59は、同形状のカムが駆動側と非駆動側に位相を30°ずらして配置されている。そして、正逆回転可能な当接離間モータ60によって構成されている。なお、本構成では当接離間カム59の位相が30°ずらされているが、30°ではなく、現像ローラ31の両端を交互に当接可能であれば、自由に角度を変更できる。
【0030】
図4(a)〜(f)は当接離間機構110の工程を示す側面図及び平面図である。図4の(a)(c)(e)は側面図、図4(b)(d)(f)は平面図である。(a)及び(b)の関係、(c)及び(d)の関係、(e)及び(f)の関係は、互いに同一状態を示す。前述の画像形成工程により装置本体10Aの準備動作が終了した後、現像ローラ31が感光体ドラム21に当接する。図4(a)及び図4(b)に示されるように、現像ローラ31及び感光体ドラム21は離間した状態にある。
【0031】
図4(c)に示されるように、当接離間モータ60の駆動力によって当接離間カム59b及び当接離間カム59cが矢印Pの方向(反時計回り方向)に回転する。そうすると、当接離間カム59b及び当接離間カム59cの位相が異なるので、当接離間カム59bが非駆動側リンク61へ付与する力が、当接離間カム59cが非駆動側リンク61へ付与する力よりも先に抜ける。図4(d)に示されるように、現像ローラ31は、加圧バネ58の力によって非駆動側リンク61の側から先に感光体ドラム21に当接する。
【0032】
さらに、当接離間モータ60の駆動力によって当接離間カム59b及び当接離間カム59cが矢印Pの方向に回転する。そうすると、当接離間カム59bが駆動側リンク62へ付与する力も同様に抜ける。図4(e)(f)に示されるように、現像ローラ31が感光体ドラム21に完全に当接し、画像形成動作の工程に移行する。
【0033】
図5(a)〜(f)は当接離間機構110の工程を示す側面図及び平面図である。図5の(a)(c)(e)は側面図、図5(b)(d)(f)は平面図である。(a)及び(b)の関係、(c)及び(d)の関係、(e)及び(f)の関係は、互いに同一状態を示す。図4を参照して説明した前述の画像形成動作の終了後、次の画像形成工程においては、図5(a)及び図5(b)に示されるように、現像ローラ31及び感光体ドラム21は離間した状態にされる。
【0034】
図5(c)に示されるように、当接離間モータ60の駆動力によって当接離間カム59b及び当接離間カム59cが矢印Qの方向(前述の矢印Pとは逆方向)(時計回り方向)に回転する。そうすると、当接離間カム59b及び当接離間カム59cの位相が30°で異なるので、当接離間カム59bが駆動側リンク62へ付与する力が、当接離間カム59cが非駆動側リンク61へ付与する力よりも先に抜ける。図5(d)に示されるように、現像ローラ31は、加圧バネ57の力によって駆動側リンク62の側から先に感光体ドラム21に当接する。
【0035】
さらに、当接離間モータ60の駆動力によって当接離間カム59b及び当接離間カム59cが矢印Qの方向に回転する。そうすると、当接離間カム59cが非駆動側リンク61へ付与する力も同様に抜ける。図5(e)(f)に示されるように、現像ローラ31が感光体ドラム21に完全に当接し、画像形成動作の工程に移行する。
【0036】
以上説明したように、現像ローラ31の長手方向の端部側から感光体ドラム21に当接離間することで、現像ローラ31が感光体ドラム21に当接するときの衝撃音が緩和される。
【0037】
また、現像ローラ31が感光体ドラム21に当接すると、トナー成分56が感光体ドラム21に供給されるので、先に説明した感光体ドラム21と中間転写ベルト14の擦れで発生する感光体ドラム21の耐久性への悪影響を軽減できる。そして、現像ローラ31の長手方向の駆動側リンク62の側の端部及び非駆動側リンク61の側の端部が交互に先に感光体ドラム21に当接することによって、長手方向で感光体ドラム21の耐久性劣化が分散され、感光体ドラム21の寿命が改善される。
【0038】
なお、実施例1においては、現像ローラ31の感光体ドラム21への当接を非駆動側、駆動側と交互に行ったが、例えば、非駆動側、非駆動側、駆動側、駆動側の順番にするというように、先に当接する割合が略同じであれば交互でなくとも良い。例えば、画像形成前に現像ローラ31の長手方向の一端側Mを他端側Nよりも先に感光体ドラム21に当接する回数を一端側優先当接回数とする。また、画像形成前に現像ローラ31の長手方向の他端側Nを一端側Mよりも先に感光体ドラム21に当接する回数を他端側優先当接回数とする。これらの場合には、コントローラ150は、一端側優先当接回数及び前記他端側優先当接回数を複数で同一回ずつ、かつ、交互に設定し、前記当接離間機構110の駆動を制御することとなると言える。
【0039】
この感光体ドラム21の耐久性及び当接離間機構110については、Yellow、Magenta、Cyan、Blackの各ステーションで同様である。
【実施例2】
【0040】
図6(a)は、実施例2に係る当接離間機構120の構成を示す斜視図である。当接離間機構120に関しては、図6(a)には、画像形成部20aに対するもののみ記載されており、現像ローラ31及び感光体ドラム21の関係しか示されていない。ただし、当接離間機構120は、画像形成部20b、20c、20dに関しても同様な構成であり、現像ローラ32〜34及び感光体ドラム22〜24の関係も同様である。実施例2の当接離間機構120の構成のうち実施例1の当接離間機構110と同一の構成及び効果に関しては、同一の符号を用いて説明を適宜省略する。実施例2においても、実施例1と同様の画像形成装置に適用することができるため、画像形成装置の説明は省略する。実施例2の当接離間機構120が実施例1の当接離間機構110と異なる点は、当接離間機構120では、当接離間カム63c、63bの形状が当接離間カム59c、59bの形状と異なる点である。そして、当接離間カム63cが非駆動側リンク61に当接する当接離間カム63cの部位、及び、当接離間カム63bが駆動側リンク62に当接する当接離間カム63bの部位は、互いに、回転方向で180°で異なる点である。以下、図6の他に、図7及び図8を適宜参照しつつ当接離間機構120に関して説明する。
【0041】
当接離間機構120は、現像ローラ31の長手方向の一端側Mで現像ローラ31を支持しながら揺動自在な『第1リンク部材』である非駆動側リンク61を備える。加えて、当接離間機構120は、現像ローラ31の長手方向の他端側Nで現像ローラ31を支持しながら揺動自在な『第2リンク部材』である駆動側リンク62を備える。非駆動側リンク61及び駆動側リンク62は現像ローラ31の回転軸71の端部側に回動自在に取り付けられている。なお、感光体ドラム21は回転軸72を有する。
【0042】
また、当接離間機構120は、現像ローラ31が感光体ドラム21に当接する方向に非駆動側リンク61を所定の圧力で付勢する『第1付勢部材』である加圧バネ58を備える。加えて、当接離間機構120は、現像ローラ31が感光体ドラム21に当接する方向に駆動側リンク62を所定の圧力で付勢する『第2付勢部材』である加圧バネ57を備える。
【0043】
当接離間機構120は、非駆動側リンク61に当接して加圧バネ58の付勢力に抗して回転自在で、現像ローラ31が感光体ドラム21から離間するように非駆動側リンク61を揺動させる『第1カム部材』である当接離間カム63cを備える。当接離間機構120は、非駆動側リンク61に当接して加圧バネ57の付勢力に抗して回転自在で、現像ローラ31が感光体ドラム21から離間するように駆動側リンク62を揺動させる『第2カム部材』である当接離間カム63bを備える。当接離間機構120は、当接離間カム63c及び当接離間カム63bを連結する連結軸63aを備える。当接離間機構120は、当接離間カム63c、当接離間カム63b及び連結軸63aに駆動力を伝達する『駆動器』である当接離間モータ64を備える。
【0044】
なお、ここでは、当接離間カム63c及び当接離間カム63bの形状は、長方形の両端部に円弧を加えたような形状で形成され、一方の円弧よりも他方の円弧が大きく形成されている。当接離間カム63cは、小円弧部63c−1、直線部63c−2、大円弧部63c−3、直線部63c−4を有する。当接離間カム63bは、小円弧部63b−1、直線部63b−2、大円弧部63b−3、直線部63b−4を有する。直線部63c−2及び大円弧部63c−3の成す角度は25°に設定されている。なお、直線部63b−2及び大円弧部63b−3の成す角度は25°に設定されている。ただし、実施例2と同様の作用が得られる形状であれば、必ずしもこの形状に限定されなくても良い。
【0045】
図6(b)は、実施例2に係る当接離間機構120の構成を示す側面図である。図6(b)は、図6(a)の矢印Xの方向から見た一部拡大側面図に相当する。当接離間機構120に関しては、図6(b)には、画像形成部20aに対するもののみ記載されているが、画像形成部20b、20c、20dに対するものも同様な構成である。図6(b)に示されるように、当接離間カム63b、63cは、同形状のカムが駆動側と非駆動側に位相を25°ほどずらして配置されている。また、この当接離間機構120は、正回転のみ可能な当接離間モータ64を備える。
【0046】
コントローラ150は、現像ローラ31の長手方向の一端側Mを他端側Nよりも先に感光体ドラム21に当接させるときは、以下のように制御する。すなわち、コントローラ150は、当接離間カム63c、63bが連結軸63aを中心として『一方向』即ち正方向に所定の第1角度で回転するように当接離間モータ60の駆動を制御する。また、コントローラ150は、現像ローラ31の長手方向の他端側Nを一端側Mよりも先に感光体ドラム21に当接させるときは、以下のように制御する。すなわち、コントローラ150は、当接離間カム63c、63bが連結軸63aを中心として『一方向』即ち正方向に第1角度に180度を加えて所定の第2角度で回転するように当接離間モータ60の駆動を制御する。
【0047】
図7(a)〜(f)は、当接離間機構120の工程を示す側面図及び平面図である。図7(a)(c)(e)は側面図、図7(b)(d)(f)は平面図である。(a)及び(b)の関係、(c)及び(d)の関係、(e)及び(f)の関係は、互いに同一状態を示す。前述の画像形成工程により装置本体10Aの準備動作が終了した後、現像ローラ31が感光体ドラム21に当接する。図7(a)及び図7(b)に示されるように、現像ローラ31及び感光体ドラム21は離間した状態にある。
【0048】
図7(c)に示されるように、当接離間モータ60の駆動力によって当接離間カム63b及び当接離間カム63cが矢印Pの方向(反時計回り方向)に回転する。そうすると、当接離間カム63b及び当接離間カム63cの位相が異なるので、当接離間カム63cが非駆動側リンク61へ付与する力が、当接離間カム63bが駆動側リンク62へ付与する力よりも先に抜ける。図7(d)に示されるように、現像ローラ31は加圧バネ58の力によって非駆動側リンク61の側から先に感光体ドラム21に当接する。
【0049】
さらに、当接離間モータ64の駆動力によって当接離間カム63b及び当接離間カム63cが矢印Pの方向に回転する。そうすると、当接離間カム63bが駆動側リンク62へ付与する力も同様に抜ける。図7(e)(f)に示されるように、現像ローラ31が感光体ドラム21に完全に当接し、画像形成動作の工程に移行する。
【0050】
図8(a)〜(f)は、当接離間機構120の工程を示す側面図及び平面図である。図8の(a)(c)(e)は側面図、図8(b)(d)(f)は平面図である。(a)及び(b)の関係、(c)及び(d)の関係、(e)及び(f)の関係は、互いに同一状態を示す。図7を参照して説明した前述の画像形成動作の終了後、次の画像形成工程においては、図8(a)及び図8(b)に示されるように、現像ローラ31及び感光体ドラム21は離間した状態にある。
【0051】
図8(c)に示されるように、当接離間モータ64の駆動力によって当接離間カム63b及び当接離間カム63cが矢印Pの方向に更に回転する。そうすると、当接離間カム63b及び当接離間カム63cの位相が25°で異なるので、当接離間カム63bが駆動側リンク62へ付与する力が、当接離間カム63cが非駆動側リンク61へ付与する力よりも先に抜ける。図8(d)に示されるように、現像ローラ31は加圧バネ57の力によって駆動側リンク62の側から先に感光体ドラム21に当接する。
【0052】
さらに、当接離間モータ60の駆動力によって当接離間カム63b及び当接離間カム63cが矢印Pの方向に回転する。そうすると、当接離間カム63cが非駆動側リンク61へ付与する力も同様に抜ける。図8(e)(f)に示されるように、現像ローラ31が感光体ドラム21に完全に当接し、画像形成動作の工程に移行する。
【0053】
以上説明したように、現像ローラ31の当接離間を端部から行うことで、現像ローラ31が感光体ドラム21に当接したときの衝撃音を緩和できる。
【0054】
また、現像ローラ31が感光体ドラム21に当接すると、トナー成分が感光体ドラム21に供給されるので、先に説明した感光体ドラム21と中間転写ベルト14の擦れで発生する感光体ドラム21の耐久性への悪影響を軽減できる。そして、上記構成により、駆動側の端部、非駆動側端部を交互に先に当接させることによって、長手方向で擦れへの影響を分散し、感光体ドラム21の寿命を改善させることが可能となる。よって、実施例2によれば、当接離間モータ64が正回転のみしか対応しなくても本発明の効果を得ることが可能となる。
【0055】
この感光体ドラム21の耐久性及び当接離間機構120については、Yellow、Magenta、Cyan、Blackの各ステーションで同様である。
【0056】
なお、実施例1及び2では、画像形成装置は、感光体ドラム21〜24と接触しながら移動する『ベルト部材』を備え、『ベルト部材』は中間転写ベルト14であったが、この構成に限定されない。すなわち、『ベルト部材』は、記録材Sを搬送する搬送ベルトである構成であっても良い。
【0057】
以上、実施例1及び2の画像形成装置によれば、以下の効果が得られる。現像ローラ31〜34の長手方向の一端側Mを他端側Nよりも先に感光体ドラム21〜24に当接可能であると共に、現像ローラ31〜34の長手方向の他端側Nを一端側Mよりも先に感光体ドラム21〜24に当接可能である。そのために、現像ローラ31〜34及び感光体ドラム21〜24の当接による衝撃音の抑制するために、現像ローラ31〜34の長手方向の一端側Mが常に先に感光体ドラム21〜24に当接して重点的に磨耗することは抑制される。その結果、現像ローラ31〜34及び感光体ドラム21〜24の当接による衝撃音が抑制されつつ、現像ローラ31〜34及び感光体ドラム21〜24が長手方向の位置毎に磨耗する磨耗進行速度の均一化が実現される。ひいては、画像に及ぼす影響が改善される。
【0058】
このことから、前述した従来例のように、斜めに現像ローラを感光体ドラムに当接させて、最後に当接した側と最初に当接した側のトナーの供給タイミングの差が発生しても、感光体ドラムの長手方向で摺擦による画像に及ぼす影響の差が低減される。
【0059】
実施例1及び2の画像形成装置によれば、現像ローラ31〜34の一端側Mが他端側Nに先行して磨耗した後に、現像ローラ31〜34の他端側Nが一端側Mに先行して磨耗する。また、現像ローラ31〜34の他端側Nが一端側Mに先行して磨耗した後に、現像ローラ31〜34の一端側Mが他端側Nに先行して磨耗する。したがって、磨耗度合が長手方向で偏ることは低減される。
【符号の説明】
【0060】
10 画像形成装置
21〜24 感光体ドラム
31〜34 現像ローラ
110、120 当接離間機構
150 コントローラ
J 当接位置
K 離間位置
M 一端側
N 他端側

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体ドラムと、
前記感光体ドラムに形成された静電潜像を現像剤で現像する現像ローラと、
前記感光体ドラムに前記現像ローラが当接する当接位置、及び、前記感光体ドラムから前記現像ローラが離間する離間位置に前記現像ローラの位置を切り替え可能で、前記離間位置から前記当接位置に前記現像ローラを移動させるときに、前記現像ローラの長手方向の一端側を他端側よりも先に前記感光体ドラムに当接可能であると共に、前記現像ローラの長手方向の他端側を一端側よりも先に前記感光体ドラムに当接可能である当接離間機構と、
前記当接離間機構の駆動を制御するコントローラと、
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
画像形成前に前記現像ローラの長手方向の一端側を他端側よりも先に前記感光体ドラムに当接する回数を一端側優先当接回数とし、画像形成前に前記現像ローラの長手方向の他端側を一端側よりも先に前記感光体ドラムに当接する回数を他端側優先当接回数とした場合には、
前記コントローラは、前記一端側優先当接回数及び前記他端側優先当接回数を同一、かつ、交互に設定し、前記当接離間機構の駆動を制御することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
画像形成前に前記現像ローラの長手方向の一端側を他端側よりも先に前記感光体ドラムに当接する回数を一端側優先当接回数とし、画像形成前に前記現像ローラの長手方向の他端側を一端側よりも先に前記感光体ドラムに当接する回数を他端側優先当接回数とした場合には、
前記コントローラは、前記一端側優先当接回数及び前記他端側優先当接回数を1回ずつ、かつ、交互に設定し、前記当接離間機構の駆動を制御することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記当接離間機構は、
前記現像ローラの長手方向の一端側で前記現像ローラを支持しながら揺動自在な第1リンク部材と、
前記現像ローラの長手方向の他端側で前記現像ローラを支持しながら揺動自在な第2リンク部材と、
前記現像ローラが前記感光体ドラムに当接する方向に前記第1リンク部材を付勢する第1付勢部材と、
前記現像ローラが前記感光体ドラムに当接する方向に前記第2リンク部材を付勢する第2付勢部材と、
前記第1リンク部材に当接して前記第1付勢部材の付勢力に抗して回転自在で、前記現像ローラが前記感光体ドラムから離間するように前記第1リンク部材を揺動させる第1カム部材と、
前記第1リンク部材に当接して前記第2付勢部材の付勢力に抗して回転自在で、前記現像ローラが前記感光体ドラムから離間するように前記第2リンク部材を揺動させる第2カム部材と、
前記第1カム部材及び前記第2カム部材を連結する連結軸と、
前記第1カム部材、前記第2カム部材及び前記連結軸に駆動力を伝達する駆動器と、
を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記現像ローラの長手方向の一端側を他端側よりも先に前記感光体ドラムに当接させるときは、前記第1カム部材及び前記第2カム部材が前記連結軸を中心として一方向に回転するように前記駆動器の駆動を制御すると共に、前記現像ローラの長手方向の他端側を一端側よりも先に前記感光体ドラムに当接させるときは、前記第1カム部材及び前記第2カム部材が前記連結軸を中心として他方向に回転するように前記駆動器の駆動を制御することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記コントローラは、前記現像ローラの長手方向の一端側を他端側よりも先に前記感光体ドラムに当接させるときは、前記第1カム部材及び前記第2カム部材が前記連結軸を中心として一方向に所定の第1角度で回転するように前記駆動器の駆動を制御すると共に、前記現像ローラの長手方向の他端側を一端側よりも先に前記感光体ドラムに当接させるときは、前記第1カム部材及び前記第2カム部材が前記連結軸を中心として一方向に前記第1角度に180度を加えた所定の第2角度で回転するように前記駆動器の駆動を制御することを特徴とする請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記感光体ドラムと接触しながら移動するベルト部材を備え、前記ベルト部材は、前記感光体ドラムに形成された現像剤像が転写される転写ベルトであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記感光体ドラムと接触しながら移動するベルト部材を備え、前記ベルト部材は、記録材を搬送する搬送ベルトであることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2011−95542(P2011−95542A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−250149(P2009−250149)
【出願日】平成21年10月30日(2009.10.30)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】