説明

画像形成装置

【課題】感光体ドラムに透過部材を透過させて光を照射して静電潜像を形成する、現像ローラよりも下方に位置する露光手段と、感光体ドラムと現像ローラとの当接及び離間を行う離間手段と、を有し、透過部材へ粉塵やトナーの付着防止のできる画像形成装置を提供する。
【解決手段】透過部材30を清掃するための清掃手段31を、離間手段80の動作に連動して移動して透過部材30の清掃を行う。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子写真プロセスを有する画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画像形成装置内の防塵透過部材(防塵ガラス)の汚れ防止・清掃技術が開示されている。これは、画像形成装置に対して着脱可能な画像形成手段を有したプロセスカートリッジの交換動作の際に、開口が必要な開口部の開口動作に連動して、光学ユニット上の防塵ガラスを遮蔽および清掃するものである。
【0003】
この構成により、プロセスカートリッジの交換作業時に生じる粉塵やトナーの防塵ガラスへの付着防止を行うことが可能となる。また、プロセスカートリッジの交換作業時までに防塵ガラスに堆積した粉塵やトナーの汚れの清掃を行うことが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2004−085899号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は前述した従来の構成を更に発展させたものである。
【0006】
即ち、通常、画像形成時には、現像中の現像ローラからのトナー飛散、現像器へのトナー供給時のトナー飛散等が僅かに生じる。また、像担持体である感光体ドラムの表層削れや、現像器の劣化防止を目的とした感光体ドラムと現像器の離間及び当接動作時には、動作の衝撃によるトナーの落下や飛散が僅かに生じる。更に記録紙の搬送による紙紛や空気中に含まれるダスト等が粉塵として機内に堆積する。
【0007】
これらのトナーや粉塵は、機外に対しては、防塵フィルタ等の処置を施している一方で、機内に対しては僅かに浮遊する。その結果、プロセスカートリッジ交換作業以外の状況においても、トナーや粉塵が防塵ガラスに付着してしまう。
【0008】
これらのトナーや粉塵が防塵ガラスに付着した場合は、防塵ガラスから出射するレーザー光を部分的に遮光して印刷像の劣化などを生じ、光学的な特性に影響を与えてしまう。特に、光学ユニットが装置本体内の下方に設けられ、出射開口部が上方に向いて設けられている場合等は、防塵ガラスへの汚れの付着の恐れが強くなる。
【0009】
そこで、本発明の目的は、感光体ドラムと現像ローラの当接及び離間を行う現像当接離間可能なプリセスカートリッジが着脱可能な画像形成装置において、離間手段を利用して、透過部材、露光手段へのトナーの付着を防ぐことを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の代表的な構成は、感光体ドラムを有する感光体ドラムユニットと、前記感光体ドラムユニットと回転可能に結合し、前記感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラを有する現像ユニットであって、前記感光体ドラムに前記現像ローラを接触させる接触位置と、前記感光体ドラムから前記現像ローラを離間させる離間位置をとり得る現像ユニットと、を有するプロセスカートリッジを着脱可能な、記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、前記感光体ドラムに透過部材を透過させて光を照射して静電潜像を形成する露光手段であって、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置の装置本体に装着された際に、前記プロセスカートリッジよりも下方に位置する露光手段と、前記現像ユニットを前記接触位置または前記離間位置のいずれかに移動させる離間手段と、前記離間手段の動作に連動して移動し、前記透過部材の清掃をおこなう清掃部材と、を有することを特徴とする。
【0011】
また、上記の目的を達成するための本発明に係る画像形成装置の他の代表的な構成は、感光体ドラムを有する感光体ドラムユニットと、前記感光体ドラムユニットと回転可能に結合し、前記感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラを有する現像ユニットであって、前記感光体ドラムに前記現像ローラを接触させる接触位置と、前記感光体ドラムから前記現像ローラを離間させる離間位置をとり得る現像ユニットと、を有するプロセスカートリッジを着脱可能な、記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、前記感光体ドラムに光を照射して静電潜像を形成する、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置の装置本体に装着された際に、前記現像ローラよりも下方に位置する露光手段と、前記現像ユニットを前記接触位置または前記離間位置のいずれかに移動させる離間手段と、前記離間手段の動作に連動して移動可能な遮蔽部材であって、前記現像ユニットが前記接触位置をとる際は、前記光が通過する光路を開放し、前記現像ユニットが前記離間位置をとる際は、前記光路を遮蔽し現像剤を受けることが可能な遮蔽部材と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、感光体ドラムと現像ローラの当接及び離間を行う現像当接離間可能なプリセスカートリッジが着脱可能な画像形成装置において、離間手段を利用して、透過部材、露光手段へのトナーの付着を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施例1に係る画像形成装置の概略断面図である。
【図2】図1の部分的拡大図である。
【図3】図1の部分的拡大図である。
【図4】プロセスカートリッジが装着されていない状態時の説明図である。
【図5】現像装置の離間・当接切換え機構部の斜視図である。
【図6】(a)、(b)、(c)は、それぞれ、画像形成装置の待機時、フルカラーモード時、モノカラーモード時の画像形成部の概略断面図である。
【図7】現像離間時のプロセスカートリッジの状態図である。
【図8】清掃部材をプロセスカートリッジに設けた画像形成装置の画像形成部の概略断面図であり、(a)は現像離間時を示し、(b)は現像当接時を示している。
【図9】実施例2に係る画像形成装置の概略断面図である。
【図10】離間・当接切換え機構部の詳細図である。
【図11】離間カムと清掃遮蔽部材位置の関係を示したカム線図である。
【図12】実施例3に係る現像当接離機構部の回転カムリンク機構部の詳細図である。
【図13】(a)、(b)、(c)は、それぞれ、画像形成装置の待機時、フルカラーモード時、モノカラーモード時の画像形成部の概略断面図である。
【図14A】第3の実施例に係る現像当接離機構部の現像当接時の回転カムリンク機構部を上面から見た詳細図である。
【図14B】第3の実施例に係る現像当接離機構部の現像離間時の回転カムリンク機構部を上面から見た詳細図である。
【図15】実施例4に係る画像形成装置の概略断面図である。
【図16】実施例4に係る画像形成装置の部分断面図である。
【図17】実施例4に係る現像離間手段、透過部材の拡大図である。
【図18】実施例4に係る画像形成装置の部分断面図である。
【図19】実施例4に係る現像離間手段、透過部材の拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明に係る画像形成装置の実施形態を図面に則して更に詳しく説明する。
【0015】
《実施例1》
図1は本実施例における画像形成装置100の概略断面図、図2はその部分的な拡大図、図3は画像形成部における1つのプロセスカートリッジ部分の拡大図である。
【0016】
この画像形成装置100は、電子写真プロセスを用いた、4色フルカラーのレーザープリンタであり、パソコン・イメージリーダ・ファクシミリ等の外部ホスト装置(不図示)から入力する電気的な画像信号に基づいて記録媒体Sに対する画像形成を実行する。
【0017】
[画像形成装置の全体的な構成]
主として図1を参照して、この画像形成装置100は、大別して、画像形成部A、給紙搬送部B、定着部Cを有する。画像形成部Aは、画像形成装置内の中央部に位置している。給紙搬送部Bは向かって右手下方から右手上方にかけて位置し、定着部Cは右手最上方に置かれている。
【0018】
(1)画像形成部A
画像形成部Aは、4ドラム/タンデム型であり、向かって左側から右側へ水平方向に並設された、第1から第4の4個の、画像を担持させるための、回転可能な像担持体としてのドラム状の電子写真感光体1(1a、1b、1c、1d)を備えている。このドラム状の電子写真感光体1を、以下、感光体ドラムと記す。また、画像形成部は、各感光体ドラム1に作用するプロセス手段としての、帯電装置2(2a、2b、2c、2d)、露光装置3、現像装置4(4a、4b、4c、4d)、中間転写ユニット5、クリーニング装置6(6a、6b、6c、6d)等を有する。
【0019】
1)感光体ドラム1
各感光体ドラム1は、例えば直径30mmのアルミシリンダの外周面に有機光導電体層(OPC感光体)を塗布して構成したものである。感光体ドラム1は、その両端部を支持部材によって回転自在に支持されており、一方の端部に、駆動モータ(駆動手段:不図示)からの駆動力が伝達されることにより、同図中、時計回りに、所定の速度で回転駆動される。
【0020】
2)帯電装置2
各帯電装置2は、対応する感光体ドラム1の周面を所定の極性・電位に一様に帯電する帯電手段である。帯電装置2としては、接触帯電方式のものを使用することができる。本実施例において、帯電装置2の帯電部材は、ローラ状に形成された導電性ローラである。このローラを感光体ドラム1の表面に当接させるとともに、所定の帯電バイアス電圧を印加することにより、感光体ドラム1の表面を所定の極性・電位に一様に帯電させる。
【0021】
3)露光装置3
露光装置3は、各感光体ドラム1の帯電済みの面に透過部材を透過させて光(画像情報に基づいた光像)を照射して静電潜像を形成する露光手段である。本実施例において、この露光装置3は、画像情報に基づいてレーザービームL(La、Lb、Lc、Ld)を各感光体ドラム1に照射するスキャナユニット(光学ユニット)であり、各感光体ドラム1の下方に位置させて配設されている。
【0022】
図2に示すように、スキャナユニット3は、レーザーダイオード(不図示)によって出力された、画像信号に対応する画像光が、スキャナモーター99によって高速回転されるポリゴンミラー9に照射される。ポリゴンミラー9は照射された画像光を偏向走査する。ミラー9を反射した画像光は、結像レンズ10(10a〜10d)、反射ミラー8(8a〜8h)、防塵のための透過部材である防塵ガラス30(30a〜30d)等を介して、帯電済みの感光体ドラム1の表面を選択的に露光する。
【0023】
これにより、各感光体ドラム1の表面に、それぞれ、露光パターンに対応した静電潜像が形成される。
【0024】
4)現像装置4
各現像装置4は、対応する感光体ドラム1に接触して、感光体ドラム上に形成された静電潜像を現像剤で現像する現像剤担持部材としての現像ローラ41(41a、41b、41c、41d)を有する現像手段である。
【0025】
5)中間転写ユニット5
中間転写ユニット5は、各感光体ドラム1の上方に位置させて配設されており、各感光体ドラム1上のトナー像を中間転写ベルト11に一次転写させる手段である。この中間転写ユニット5は、図1において、向かって右側と左側とに配設した平行2本の駆動ローラ13及びテンションローラ14と、この両ローラ13・14間に、水平方向に支持されて掛け渡されたエンドレスの中間転写ベルト11を有する。
【0026】
ベルト11は、下行側のベルト部分が全ての感光体ドラム1の上面に対向して接触した状態で、矢印の反時計方向に、感光体ドラム1の回転速度に対応した速度にて、駆動ローラ13により循環移動駆動される。ベルト11は、例えば、1011〜1014Ω・cmの体積固有抵抗を持たせた厚さ約150μm、周長約700mmの、可撓性を有するエンドレスベルトである。
【0027】
ベルト11の内側には、各感光体ドラム1に対向した位置に一次転写ローラ12(12a、12b、12c、12d)が並設されている。ベルト11の下行側のベルト部分は各一次転写ローラ12と各感光体ドラム1との間に挟まれている。各感光体ドラム1とベルト11との接触部が、それぞれ、一次転写部である。
【0028】
本実施例では、各感光体ドラム1上に負極性のトナー像が形成され、一次転写ローラ12にはトナーの帯電極性とは逆極性である正極性で所定電圧の一次転写バイアス電圧が印加される。これにより、各感光体ドラム1上の負極性のトナー像が各一次転写部においてベルト11に一次転写される。
【0029】
また、一次転写部からベルト11の移動方向下流側に、ベルト11上のトナー像を記録媒体Sに二次転写させる二次転写ユニット24が配置されている。二次転写ユニット24は、中間転写ユニット5の駆動ローラ13に対向した位置に、ベルト11を挟ませて二次転写ローラ25が配設されている。
【0030】
ベルト11と二次転写ローラ25との接触部が二次転写部である。この二次転写部に給紙搬送部Bにより記録媒体Sが給送されて、二次転写部を挟持搬送される。また、二次転写ローラ25にはトナーの帯電極性とは逆極性である正極性で所定電圧の二次転写バイアス電圧が印加される。これにより、ベルト11に対して一次転写されているトナー像が記録媒体Sに対して二次転写される。
【0031】
中間転写ユニット5のテンションローラ14に対向した位置には、二次転写後にベルト11上に残ったトナーを除去するためのベルトクリーニング装置15が配設されている。ベルトクリーニング装置15によりベルト11上から除去されたトナーは廃トナー搬送路を通過し、廃トナー回収容器26へ回収される。
【0032】
6)クリーニング装置6
本実施例では、各クリーニング装置6(6a、6b、6c、6d)は、対応する感光体ドラム1に対してカウンター方向に当接するクリーニングブレードを有する。クリーニングブレードは感光体ドラム上のトナーを掻き落とす。
【0033】
7)プロセスカートリッジ7
本実施例では、第1のプロセスカートリッジ7aは、第1の感光体ドラム1aと、これに作用するプロセス手段としての帯電装置2a・現像装置4a・クリーニング装置6aが一体的に設けられてカートリッジ化されている。そして、第1のプロセスカートリッジ7aは、装置本体100Aに取り外し可能に装着されている。
【0034】
第2のプロセスカートリッジ7bは、第2の感光体ドラム1bと、これに作用するプロセス手段としての帯電装置2b・現像装置4b・クリーニング装置6bは一体的に設けられてカートリッジ化されている。そして、第2のプロセスカートリッジ7bは、装置本体100Aに取り外し可能に装着されている。
【0035】
第3のプロセスカートリッジ7cは、第3の感光体ドラム1cと、これに作用するプロセス手段としての帯電装置2c・現像装置4c・クリーニング装置6cは一体的に設けられてカートリッジ化されている。そして、第3のプロセスカートリッジ7cは、装置本体100Aに取り外し可能に装着されている。
【0036】
第4のプロセスカートリッジ7dは、第4の感光体ドラム1dと、これに作用するプロセス手段としての帯電装置2d・現像装置4d・クリーニング装置6dは一体的に設けられてカートリッジ化されている。そして、第4のプロセスカートリッジ7dは、装置本体100Aに取り外し可能に装着されている。
【0037】
ここで、装置本体100Aとは、画像形成装置本体100からプロセスカートリッジ7(7a、7b、7c、7d)を除いた画像形成装置部分である。また、以下の説明において、プロセスカートリッジ7或いはその構成部材、その他の部材に関して、長手方向とは、感光体ドラム1の軸線方向或いはその軸線方向に並行な方向である。
【0038】
装置本体100Aは、各カートリッジ7を取り外し可能(着脱可能)に装着する装着機構(不図示)を有しており、各カートリッジ7はその装着機構により装置本体100Aに対して所定に着脱される。各カートリッジ7は装置本体100Aに対して所定に装着された状態において、所定の位置決め部に固定された状態に保持されている。また、カートリッジ7の駆動入力部に対して装置本体100A側の駆動出力部が結合している。また、カートリッジ7の電気接点に対して装置本体100A側の給電系統が導通化している。
【0039】
第1から第4の各カートリッジ7は、収容されている現像剤(トナー)の色が異なるだけで、何れも同様な構成にしてある。第1のカートリッジ7aは現像剤収納部内にイエロー(Y)の現像剤を収容しており、感光体ドラム1aにY色の現像剤像を形成する。第2のカートリッジ7bは現像剤収納部内にマゼンタ(M)の現像剤を収容しており、感光体ドラム1bにM色の現像剤像を形成する。
【0040】
第3のカートリッジ7cは現像剤収納部内にシアン(C)の現像剤を収容しており、感光体ドラム1cにC色の現像剤像を形成する。第4のカートリッジ7dは現像剤収納部内にブラック(K)の現像剤を収容しており、感光体ドラム1dにK色の現像剤像を形成する。
【0041】
各カートリッジ7は、図2・図3のように、感光体ドラムユニット50(50a、50b、50c、50d)と、現像ユニット40(40a、40b、40c、40d)とで構成されている。感光体ドラムユニット50は、感光体ドラム1、帯電装置2、クリーニング装置6を備えている。現像ユニット40は現像装置4から構成されている。そして、感光体ドラムユニット50と現像ユニット40は、支持軸49(図3)を中心にして、回動可能に結合されている。
【0042】
現像ユニット40は、図3のように、現像剤収納部であるトナー容器48、及び、現像枠体である現像容器45を有する。現像容器45内には、感光体ドラム1と対向して、現像剤を担持して搬送する現像剤担持体としての現像ローラ41が配置されている。トナー容器48内の現像剤、即ち、トナーは、トナー搬送攪拌機構42によってトナー供給ローラ43へ送り込まれる。
【0043】
次いで、トナーは、トナー供給ローラ43、及び、現像ローラ41の外周に圧接された現像ブレード44によって、現像ローラ41の外周に塗布され、且つ、トナーに電荷が付与される。そして、現像ローラ41に現像バイアスを印加することにより、感光体ドラム1に形成された潜像を現像し、トナー像とする。現像ローラ41は感光体ドラム1に接触して、感光体ドラム1に形成された静電潜像を現像する。
【0044】
現像ユニット40は、その長手方向の両端部に取り付けられた軸受部材47にそれぞれ設けられた支持軸49を中心に全体が感光体ドラムユニット50に対して揺動自在(回転可能)に支持された、吊り構造となっている。そして、現像ユニット40と感光体ドラムユニット50とが、支持軸49を中心にして、現像ローラ41が感光ドラム1に接触する方向に常に回動付勢されるように弾性力を付与する加圧ばね(弾性部材)54が配設されている。
【0045】
カートリッジ7の単体状態、即ち、装置本体100Aに装着されていない状態においては、現像ローラ41が感光ドラム1に対して接触する方向に、現像ユニット40と感光体ドラムユニット50とが加圧ばね54によって常に回動付勢されている。
【0046】
各カートリッジ7は、装置本体100Aに装着された状態で、感光体ドラムユニット50が装置本体100Aに対して位置決め固定されて保持される。現像ユニット40は、その固定保持されている感光体ドラムユニット50に対して支持軸49を中心に揺動可能である。
【0047】
各カートリッジ7の現像ユニット40のトナー容器48には、装置本体100A側の離間手段のカム80(80a、80b、80c、80d)が当接する作用受け部である離間ボス46(46a、46b、46c、46d)が一体的に設けられている。離間手段については後述する。
【0048】
装置本体100Aに装着された各カートリッジ7は、画像形成時には、現像ローラ41が感光ドラム1に対して接触するように、現像ユニット40が感光体ドラムユニット50に対して加圧ばね54によって回動された状態にされている。図1〜図3はこの状態時を示している。スキャナユニット3から射出された画像光であるレーザービームLは、現像ユニット40と感光体ドラムユニット50との間の隙間通路を通ってカートリッジ内を下から上に進入して、感光体ドラム1の下面を露光する。
【0049】
図示してはいないが、現像ユニット40はトナー残量検知機構を備えており、トナー容器48内にLED光を透過することで、透過時間を検知し、トナー残量の検出を行っている。即ち、各カートリッジ7は、画像形成に使用されるにつれて、それぞれ、トナー容器48に収容されている現像剤(トナー)が消費される。そこで、トナー残量検知機構を具備させ、画像形成装置の制御部において、検知残量値を、予め設定したカートリッジ寿命予告や寿命警告のための閾値と比較させる。
【0050】
そして、検知残量値が閾値よりも少ない残量値となったカートリッジについては、表示部(不図示)に、そのカートリッジについての寿命予告あるいは寿命警告を表示させる。これにより使用者に、交換用のカートリッジの準備を促す、あるいはカートリッジの交換を促して、出力画像の品質を維持するようにしている。
【0051】
スキャナユニット3の各防塵ガラス30の上部(上面側)には、画像光及び光路確保のためのスリット16(16a、16b、16c、16d)を遮蔽するための遮蔽部材36(36a、36b、36c、36d)が配設されている。各遮蔽部材36は支持軸a(図3)を中心にスリット16を開放した位置(図3)と、スリット16を遮蔽した位置(図4)とに回転移動可能に配設されている。
【0052】
この遮蔽部材36は、カートリッジ7の装置本体100Aに対する装着に伴い、感光体ドラムユニット50の下面に下向きに配設された凸部38(38a、38b、38c、38d)により作用受け部である遮蔽部材アーム部が押し下げられる。これにより、遮蔽部材36は、支持軸aを中心にスリット16を開放した図1〜3の回動角度姿勢にされて保持される。この回動角度姿勢は、カートリッジ7が装置本体100Aに装着されている間保持される。スリット16が開放されることで、感光体ドラム1に対する露光による静電潜像形成が可能になる。
【0053】
また、カートリッジ7が装置本体100Aに装着されていない状態時は、遮蔽部材36は、カートリッジ7の下向き凸部38による遮蔽部材アーム部の押し下げを受けない。そのために、遮蔽部材36は、自重による回動モーメントにより、図4のように、支持軸aを中心に、スリット16を遮蔽した回動角度姿勢に回動して保持される。
【0054】
31(31a、31b、31c、31d)は各防塵ガラス30の上面を摺擦して清掃する清掃部材である。これについては後述する。
【0055】
(2)給紙搬送部B
給紙搬送部Bは、ベルト11上の画像を記録媒体Sに転写する二次転写部に記録媒体Sを給紙搬送するものであり、複数枚の転写紙のような記録媒体Sが給紙カセット17に積載されて収納されている。画像形成時には、給紙ローラ18(半月ローラ)が給紙カセット17内の最上部の記録媒体Sを給紙する。そして、その記録媒体Sの先端がレジストローラ対19に突き当たり一旦停止される。これにより記録媒体Sにループが形成される。記録媒体Sは、所定のループが形成された後、ベルト11の回転と画像書き出し位置の同期をとって、レジストローラ対19によって二次転写部へと給紙されていく。
【0056】
(3)定着部C
定着部C、即ち、定着ユニット20は、記録媒体Sに転写された複数色のトナー像を定着させるものであり、回転する加熱ローラ21aと、これに圧接して記録媒体Sに熱及び圧力を与える加圧ローラ21bを有する。
【0057】
定着ユニット20の記録媒体搬送方向下流には排紙ローラ対23があり、記録媒体Sを画像形成装置上面の排紙トレイ27上に排出する。
【0058】
定着ユニット20と排紙ローラ対23との間には排紙センサー(不図示)を配置しており、記録媒体Sが確実に装置外に排出できたか、定着ユニット20の定着ローラ対21a・21bに巻きついていないかをモニターしている。
【0059】
感光体ドラム1上のトナー像を転写した記録媒体Sは定着ユニット20を通過する際に定着ローラ対21a・21bで搬送されるとともに、定着ローラ対21a・21bによって熱及び圧力を与えられる。これによって複数色のトナー像が記録媒体Sの表面に定着される。
【0060】
(4)画像形成の動作
画像形成の動作としては、第1から第4のカートリッジ7a、7b、7c、7dが、印字タイミングに合わせて順次駆動され、その駆動に応じて、第1から第4の感光体ドラム1a、1b、1c、1dが、時計回り方向に回転駆動される。そして、全てのカートリッジ7に対応するスキャナユニット3が駆動される。この駆動により、帯電ローラ2は感光体ドラム1の周面に一様な電荷を付与し、スキャナユニット3は、その感光体ドラム1の周面に画像信号に応じて露光を行って、感光体ドラム周面上に静電潜像を形成する。
【0061】
現像装置4内の現像ローラ41は、静電潜像の低電位部にトナーを転移させて感光体ドラム周面上にトナー像を形成(現像)する。感光体ドラム1の周面上に形成された各色のトナー像は、画像位置の同期をとって、ベルト11上に一次転写される。この時、全ての色のトナー像が一次転写された段階で、ベルト11上にフルカラートナー像が形成されることとなる。
【0062】
即ち、第1のカートリッジ7aのドラム1aにはフルカラー画像のイエロー成分に対応するY色現像剤像が形成される。そして、その現像剤像がベルト11上に一次転写される。第2のカートリッジ7bのドラム1bにはフルカラー画像のマゼンタ成分に対応するM色の現像剤像が形成される。その現像剤像が、ベルト11上にすでに転写されているY色の現像剤像に重畳されて一次転写される。
【0063】
第3のカートリッジ7cのドラム1cにはフルカラー画像のシアン成分に対応するC色の現像剤像が形成され、その現像剤像が、ベルト11上にすでに転写されているY色+M色の現像剤像に重畳されて一次転写される。第4のカートリッジ7dのドラム1dにはフルカラー画像のブラック成分に対応するK色の現像剤像が形成される。そして、その現像剤像が、ベルト11上にすでに転写されているY色+M色+C色の現像剤像に重畳されて一次転写される。かくして、ベルト113上にY色+M色+C色+K色の4色フルカラーの未定着トナー像が合成形成される。
【0064】
ベルト11の周面上のトナー像の先端が、ベルト11と二次転写ローラ25との対向点(二次転写部)に回転搬送されてくる。このタイミングで、即ち、ベルト11上のトナー像先端に記録媒体Sの印字開始位置が一致するように、レジストローラ対19が回転を開始して記録媒体Sを二次転写部へ給送する。
【0065】
このように搬送されながら記録媒体Sは、ベルト11と二次転写ローラ25との間に形成される電界によって、ベルト11のトナー像を転写される。
【0066】
その後、フルカラートナー像を転写された記録媒体Sは、二次転写部から定着ユニット20に搬送される。記録媒体Sは、定着ユニット20で上記トナー像を熱定着された後、排紙ローラ対23によって、排紙部から画像面を下にした状態で装置本体100Aの上面の排紙トレイ27上に排出される。
【0067】
[離間手段]
装置本体100Aには、装着されている各カートリッジ7について、現像ローラ41と感光体ドラム1との離間及び当接を行う離間手段(感光体ドラム1に対する現像装置4の離間当接機構)が配設されている。非画像形成時は、現像ローラ41を感光体ドラム1からを離間させておくことで、感光体ドラム1の表層の削れや現像ローラ41の劣化を軽減することができる。
【0068】
図5はこの離間手段90の斜視図である。装置本体100Aに装着された各カートリッジ7の左下側には、現像ユニット40を感光体ドラムユニット50に対して、現像ローラ41を感光体ドラム1から離間させる方向に回動させるための離間カム80(80a、80b、80c、80d)が配置されている。81(81a、81b、81c、81d)はカムシャフトであり、その奥側と手前側に同じ形状・大きさの2つの離間カム80が同位相で固定されて配設されている。
【0069】
離間カム80は、第1〜第4の各カートリッジ7の現像ユニット40に設けられた作用受け部である離間ボス46を左右に動作させる。これにより、現像ユニット40を感光体ドラムユニット50に対して、現像ローラ41を感光体ドラム1から離間させる方向と当接する方向とに支持軸49を中心にして回動させて、感光体ドラム1に対する現像ローラ41の離間・当接の切換えを行っている。ここで、感光体ドラム1と現像ローラ4とが当接する際の現像ユニット40の位置を接触位置とし、感光体ドラム1と現像ローラ4とが離間する際の現像ユニット40の位置を離間位置とする。
【0070】
各離間カム80(80a、80b、80c、80d)は、図5に示す駆動手段であるステッピングモータ91によりギア列91G・92(92a、92b)、93(93a、93b)、94(94a、94b、94c、94d)を介して回転される。この各離間カム80の回転により、各カートリッジ7において、現像ユニット40の離間ボス46を左右に動作させて、現像ローラ41が感光体ドラム1から離間する位置及び現像ローラ41が感光体ドラム1に当接する位置をつくりだしている。
【0071】
本実施例では、離間カム80の回転角により次の1)〜3)の3つの状態を選択できる。
【0072】
状態a:図6の(a)のように、第1〜第4の全てのカートリッジ7について、離間カム80の最大半径部を離間ボス46に対向させて、現像ローラ41を感光体ドラム1から離間させた待機状態にする。
【0073】
状態b:図6の(b)のように、第1〜第4の全てのカートリッジ7について、離間カム80の最小半径部を離間ボス46に対向させて、現像ローラ41を感光体ドラム1に当接させたフルカラー状態にする。
【0074】
状態c:図6の(c)のように、Y色・M色・C色である第1〜第3の3つのカートリッジ7a、7b、7cについては、離間カム80の最大半径部を離間ボス46に対向させて、現像ローラ41を感光体ドラム1から離間させた待機状態にする。そして、K色である第4のであるカートリッジ7dについては、離間カム80の最小半径部を離間ボス46に対向させて、現像ローラ41を感光体ドラム1に当接させたモノカラー状態にする。
【0075】
また、フルカラーモードにおいては、第1のカートリッジ7a(Y色)→第2のカートリッジ7b(M色)→第3のカートリッジ7c(C色)→第4のカートリッジ7c(K色)の順に、現像ローラ41が感光体ドラム1に当接して、現像動作が実行される。
【0076】
現像動作終了後には、第1のカートリッジ7a(Y色)→第2のカートリッジ7b(M色)→第3のカートリッジ7c(C色)→第4のカートリッジ7c(K色)の順に、現像ローラ41が感光体ドラム1から離間動作して、印字を終了する。
【0077】
即ち、第1から第4のカートリッジ7a、7b、7c、7d間で、上記のような順序にて当接動作と離間動作がなされる様に、各カートリッジ間で、離間カム80a、80b、80c、80dの位相がずらされている。
【0078】
また、現像ローラ41の駆動手段に駆動切換え手段である現像クラッチ(不図示)を設け、感光体ドラム1が回転している時に現像ローラ41の回転・停止を切換えられるようにしている。本実施例では、各感光体ドラム1を駆動する感光体駆動手段と、各現像ローラ41を駆動する現像駆動手段とは、プロセスカートリッジ毎に共通の1つのモータとされる。
【0079】
これらにより、感光体ドラム1上にトナー像を現像する時(画像形成時)にのみ現像ローラ41を駆動し、その後、感光体ドラム1に当接させることが可能となり、感光体ドラム1の表層の削れ・現像ローラ41の劣化を軽減している。
【0080】
[光学部品の清掃機構]
次に、スキャナユニット3における防塵ガラス30の清掃機構について説明する。
【0081】
スキャナユニット3は、光学部品に塵やゴミ等が付着すると感光体ドラム1上に高品位の静電潜像を形成出来ない。特に、実施例の画像形成装置のように、光学手段が画像形成部の下方に位置している構成においては、カートリッジ7からの飛散・落下トナーが防塵ガラス30上に付着しやすくなっている。そのため、ポリゴンミラー9や結像レンズ10、反射ミラー8等の光学部品をケース内に密閉してスキャナユニット3を構成し、該ユニットに防塵ガラス30を取り付けた出射開口部を設け、該開口部から光照射を行うようにしている。
【0082】
また、装置本体100A内のスキャナユニット3上には、光学ケースに沿って、各防塵ガラス30(30a、30b、30c、30d)を清掃する清掃部材31(31a、31b、31c、31d)が設けられている。
【0083】
清掃部材31は、スリット状の防塵ガラス30の上面を覆うことが出来るよう配置された長尺状の清掃板32(図3)と、その清掃板32の防塵ガラス30側に取り付けられたブラシ33からなり、不図示の押圧バネにより防塵ガラス方向に付勢されている。清掃部材31はブラシ33が防塵ガラス30に接触して摺動するように移動可能な状態で光学ケースに取り付けられており、防塵ガラス30を露出した位置(図3)と、防塵ガラス30を覆った位置(図7)との間で移動可能である。
【0084】
また、各清掃部材31の長手方向の両端部には、対応するカートリッジ7の現像ユニット40と係合するための位置決めボス34(図3・図7)が設けられている。位置決めボス34は、装置本体100Aに対するカートリッジ装着時に現像ユニット40と位置決めボス34が必ず係合するように先端をテーパ形状にしている。
【0085】
これにより、離間手段90による現像ユニット40の感光体ドラムユニット50に対する回動動作(現像装置の離間・当接動作)に連動して防塵ガラス30の清掃を行うように構成されている。即ち、現像ローラ41の感光体ドラム1に対する離間・当接動作に連動して清掃部材31が防塵ガラス30に対して移動して防塵ガラス30の清掃を行うように構成されている。
【0086】
上記構成において、カートリッジ7の装置本体100Aに対する装着時には、現像ユニット40の離間ボス46が離間カム80に乗り上げ、現像ローラ41と感光体ドラム1は離間された状態になっている。その状態において、清掃部材31は現像ユニット40と係合状態にある。このとき、清掃部材31は、図6の(a)、図7に示すように、防塵ガラス30の上面に接触し、かつ覆うように位置している。
【0087】
その後、プリント信号により画像形成動作が開始されると、全ての駆動モータが回転する。次にモータ91が回転し、それに伴い、離間カム80が回転する。現像ユニット40は、離間カム80が回転することにより、離間ボス46を介して支持軸49を中心に反時計回り方向に回転移動し、現像ローラ41と感光体ドラム1が当接する位置で停止し、画像形成が開始される。
【0088】
清掃部材31は、位置決めボス(係合部)34を介して現像ユニット40の動きと連動して移動する。即ち、防塵ガラス30の表面をブラシ33で摺擦して清掃しながら、図6の(a)、図7の位置から、防塵ガラス30を露出させた図3の位置に移動する。この時、清掃部材31は、スキャナユニット3から照射されるレーザー光Lの光路を開放する開放位置まで移動させている。
【0089】
画像形成終了後は、モータ91が再び回転し、それに伴い、離間カム80が回転する。現像ユニット40は、離間カム80が回転することにより、離間ボス46を介して支持軸49を中心に時計回り方向に回転移動し、現像ローラ41と感光体ドラム1が所定の間隔に離間した位置で停止する(図6の(a)、図7)。清掃部材31は、防塵ガラス30を覆う位置に移動する。その後、全ての駆動モータが停止し、印字動作を終了する。
【0090】
従って、上記過程を経ることにより、各カートリッジ7の現像装置の離間・当接動作に伴い、防塵ガラス30の汚れが自動的に清掃されるため、カートリッジ交換時や画像形成時に生じる防塵ガラス30の汚れによる画像劣化を防止することができる。
【0091】
本実施例においては、離間手段90による現像装置の離間・当接動作に伴い、清掃部材31を同時に連動させることで防塵ガラス30の汚れを清掃する。本実施例の構成において、清掃部材31をスキャナユニット3から照射される画像光の光路及び光路確保のために設けられたスリット等を塞ぐための遮蔽部材とする。これにより、カートリッジ7の交換時や画像形成時に生じる画像形成手段からのトナー飛散・落下、機内の粉塵等が防塵ガラス30等に付着することを防止することができる。
【0092】
更に、前記遮蔽部材を清掃部材31と兼ねることで汚れの付着防止及び付着した汚れの清掃の両方を行うことが可能となり、防塵ガラス30の汚れ防止により多くの効果を得ることが可能となる。
【0093】
更に、本実施例においては、清掃部材31が現像ユニット40の回動に連動して防塵ガラス30を清掃する構成を示したが、図8に示すように、清掃部材31を現像ユニット40の下部に配設させ、防塵ガラス30の清掃を行うよう構成させても良い。これにより、カートリッジ7の交換ごとに新しい清掃部材31で防塵ガラス30を清掃することが可能になり、防塵ガラス30表面を更にきれいに保つことが可能となる。
【0094】
また、画像光の光路が鉛直下方にあっても遮蔽部材36によりトナー落下が遮蔽部材36のみで汚染を防止できる構成であれば、防塵ガラス30に対して清掃部材31の配置の必要はない。
【0095】
また、上記とは逆に、清掃部材31を固定配置にし、この清掃部材31に対して防塵ガラス30を離間手段90による現像装置の離間・当接動作連動させて移動させることで防塵ガラス30の汚れを清掃する構成にすることもできる。すなわち、清掃手段である清掃部材31若しくは透過部材である防塵ガラス30が離間手段90の動作に連動して夫々に対し相対的に移動して防塵ガラス30の清掃を行う。
【0096】
尚、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0097】
《実施例2》
上記実施例1では、現像ユニット40の離間・当接動作に伴い、清掃部材31を現像ユニット40の動作に連動させることで防塵ガラス30の清掃及び画像光の光路等の遮蔽を行う画像形成装置として説明した。
【0098】
本実施例2では現像離間・当接動作と、防塵ガラス30の清掃及び画像光の光路等の遮蔽を異なるタイミングで行う画像形成装置について、図9と図10により説明する。より具体的には、現像ローラ41を感光体ドラム1から離間する前に、透過部材30の清掃を行う。あるいは、現像ローラ41を感光体ドラム1から離間した後に、透過部材30の清掃を行う。実施例1と同構成部分については同符号を付し、重複した説明を割愛する。また、装置本体100Aの全体構成、現像装置の当接・離間機構部については実施例1と同様であるため、説明を割愛する。
【0099】
本実施例においても、スキャナユニット3上に、光学ケースに沿って防塵ガラス30を清掃及び遮蔽する清掃遮蔽部材35(35a、35b、35c、35d)が設けられている。この清掃遮蔽部材35は、カートリッジ7の交換時やそれ以外の現像装置離間時に防塵ガラス30を遮蔽する遮蔽板としても機能し、粉塵や飛散・落下トナーの防塵ガラス30への付着を防ぐことができる。
【0100】
即ち、遮蔽手段である清掃遮蔽部材35は、スキャナユニット3から照射された光が感光体ドラムに向かって通過する光路を遮蔽する遮蔽位置と、光路を開放する開放位置との間を移動可能であり、離間手段の動作に連動して移動する。清掃遮蔽部材35は防塵ガラス30を清掃するための清掃手段を有し、清掃遮蔽部材35若しくは防塵ガラス30が離間手段の動作に連動して夫々に対し相対的に移動して防塵ガラス30の清掃を行う。
【0101】
各清掃遮蔽部材35は、対応する防塵ガラス30を覆うことが出来るよう配置された長尺状の清掃板36(36a、36b、36c、36d)と、清掃板36の防塵ガラス30側に取り付けられたブラシ37(37a、37b、37c、37d)からなる。そして、押圧バネ(不図示)により防塵ガラス方向に付勢されている。
【0102】
清掃遮蔽部材35は、防塵ガラス30に接触摺動するように移動可能な状態で光学ケースに取り付けられており、防塵ガラス30を覆う遮蔽位置Aと防塵ガラス30を露出する露出位置Bとの間で移動可能である。また、清掃遮蔽部材35の長手方向両端には、離間カム80と同軸上に設けられた清掃遮蔽部材35を移動させるための遮蔽カム82(82a、82b、82c、82d)と摺動する摺動部83(83a、83b、83c、83d)が設けられている。
【0103】
この遮蔽カム82が離間カム80と共に回転し、摺動部83を介して清掃遮蔽部材35を動かすことにより、清掃遮蔽部材35が、防塵ガラス30を覆う遮蔽位置Aと防塵ガラス30を露出する露出位置Bとの間で移動する。
【0104】
更に、図11の離間カム線図と清掃遮蔽部材位置の関係図に示すように、遮蔽カム82と離間カム80は、プロファイルがお互い異なるよう設定している。ここで、図11において、1st〜4stは、それぞれ、第1〜第4のカートリッジ(7a、7b、7c、7d)である。
【0105】
具体的には、現像ローラ41と感光体ドラム1との離間動作が完了する前に、清掃遮蔽部材35が露出位置Bから遮蔽位置Aに移動するよう設定している。即ち、現像ローラ41を感光体ドラム1から離間させる前に、清掃遮蔽部材35を選択的に移動する。
【0106】
従って、現像ローラ41と感光体ドラム1が離間する時に生じるトナー飛散・落下により防塵ガラス30に汚れが付着することをより多く防ぐことができ、防塵ガラス30に付着したトナーや塵等による画像劣化を効果的に防止することができる。
【0107】
また、離間カム80と遮蔽カム82とのプロファイルを工夫し、現像ローラ41と感光体ドラム1が離間した後に清掃部材を移動することにより、離間時に生じた防塵ガラス30表面上の汚れを直ぐに清掃することができる。
【0108】
以上、実施例1と同様に、画像形成装置における現像離間動作で防塵ガラス30の清掃、遮蔽を簡易な構成で行うことが可能であることがわかる。
【0109】
本実施例においても、特に特定的な記載が無い限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定しない。例えば、防塵ガラスの清掃は、ブラシ37を用いているが、パッド部材やスポンジ部材等を用いても良い。
【0110】
また、上記とは逆に、清掃遮蔽部材35を固定配置にし、この清掃遮蔽部材35に対して防塵ガラス30を離間手段90による現像装置の離間・当接動作連動させて移動させることで防塵ガラス30の汚れを清掃する構成にすることもできる。清掃遮蔽部材35若しくは防塵ガラス30が離間手段90の動作に連動して夫々に対し相対的に移動して防塵ガラス30の清掃を行う。
【0111】
《実施例3》
実施例1では、現像装置の離間・当接動作に回転動作する離間カム80をプロセスカートリッジ7にある離間ボス46に直接当接させ、それを左右に動作させることにより、現像装置4の離間・当接動作をする画像形成装置として説明した。本実施例3では、現像離間・当接動作に回転カムリンク機構を用いた離間・当接動作をする画像形成装置について、図12〜図13を参照して説明する。
【0112】
図12に示すように、本実施例における画像形成装置200は、ガイド部材105(105a、105b、105c、105d)にカートリッジ7(7a〜7d)をガイドさせて、ドラム1の軸線方向Dに沿って装着する構成である。離間手段は、カムと、カムの移動によって移動するリンク部材であって、前記ガイド部材を移動させるリンク部材を有する。その他の構成については、実施例1と同様である。実施例1と同構成部分については同符号を付し、重複した説明を割愛する。また、装置本体200Aの全体構成については実施例1と同様であるため、説明を割愛する。
【0113】
本実施例のリンク構成を図12に示す。ステッピングモータ91の回転がギア109、ロッド108を介して各クラッチ110(110a、110b、110c、110d)に伝達する。そして、クラッチ110が接続状態の場合はクラッチ110から回転カム101(101a、101b、101c、101d)に回転が伝達される。
【0114】
クラッチ110が切断状態の場合はクラッチ110から回転カム101に回転は伝達されない。クラッチ110が接続状態の場合は回転カム101が回転して、回転中心を持った第1のリンク部材102(102a、102b、102c、102d)の片端部と当接する。第1のリンク部材102は、回転中心を挟んで反対側端部で回転中心を持つ2つの第2のリンク部材103(103a、103b、103c、103d)、第3のリンク部材104(104a、104b、104c、104d)の片端部に同時に係合している。
【0115】
さらに第2のリンク部材103、第3のリンク部材104の第1のリンク部材102に係合している方の端部の回転中心を挟んで反対側端部が遮蔽手段でもあるガイド部材105(105a、105b、105c、105d)と接している。そして、各ガイド部材105を介して各カートリッジの現像ユニット40に設けられた2つのリブ106(106a、106b、106c、106d)を左右に動作させる。これにより、現像ユニット40を離間位置、接触位置に移動させる。
【0116】
離間位置は現像ローラ41が感光体ドラム1に離間する位置であり、接触位置は現像ローラ41が感光体ドラム1に当接する位置である。そして、現像ユニット40が離間位置に位置する際は、ガイド部材105は、スキャナユニット3から出力された画像光の光路を遮蔽する遮蔽位置に位置する。また、現像ユニット40が接触位置に位置する際は、ガイド部材105は、スキャナユニット3から出力された画像光の光路を開放する開放位置に位置することになる。
【0117】
そして、本実施例も実施例1と同様、回転カム101の回転角により次の状態a〜状態
cの3つの状態を選択できる。
【0118】
状態a:図13の(a)、図14Aのように、第1〜第4の全てのカートリッジ7について、回転カム101の最大半径部を第1のリンク部材102の片端部に対向させて、現像ローラ41を感光体ドラム1から離間させた待機状態にする。
【0119】
状態b:図13の(b)、図14Bのように、第1〜第4の全てのカートリッジ7について、回転カム101の最小半径部を第1のリンク部材102の片端部に対向させて、現像ローラ41を感光体ドラム1に当接させたフルカラー状態にする。
【0120】
状態c:図13の(c)のように、Y色・M色・C色である第1〜第3の3つのカートリッジ7a、7b、7cについては、回転カム101の最大半径部を第1のリンク部材102の片端部に対向させて現像ローラ41を感光体ドラム1から離間させ状態にする。そして、K色である第4のであるカートリッジ7dについては、回転カム101の最小半径部を第1のリンク部材102の片端部に対向させて現像ローラ41を感光体ドラム1に当接させたモノカラー状態にする。
【0121】
また、フルカラーモードにおいては、第1のカートリッジ7a(Y色)→第2のカートリッジ7b(M色)→第3のカートリッジ7c(C色)→第4のカートリッジ7c(K色)の順に、現像ローラ41が感光体ドラム1に当接して、現像動作が実行される。
【0122】
現像動作終了後には、第1のカートリッジ7a(Y色)→第2のカートリッジ7b(M色)→第3のカートリッジ7c(C色)→第4のカートリッジ7c(K色)の順に、現像ローラ41が感光体ドラム1から離間動作して、印字を終了する。
【0123】
即ち、第1から第4のカートリッジ7a、7b、7c、7d間で、上記のような順序で当接動作と離間動作がなされる様に、各カートリッジ間で、回転カム101a、101b、101c、101dの位相がずらされている。
【0124】
また、現像ローラ40の駆動手段に駆動切換え手段たる現像クラッチ(不図示)を設け、感光体ドラム1が回転している時に現像ローラ41の回転・停止を切換えられるようにしている。
【0125】
本実施例では、第1から第3のカートリッジ7a(Y)、7b(M)、7c(C)については、各感光体ドラム1を駆動する感光体駆動手段に1つのモータ、各現像ローラ41を駆動する現像駆動手段に1つのモータを配設する。そして、第4のカートリッジ7d(K)については、感光体駆動手段と現像駆動手段に1つのモータとし、モノカラーモードでは1つのモータで駆動できるよう配慮されている。
【0126】
これらにより、感光体ドラム1上にトナー像を現像する時にのみ現像ローラ41を駆動し、その後、感光体ドラム1に当接させることが可能となり、感光体ドラム1の表層の削れ・現像ローラ41の劣化を軽減している。
【0127】
即ち、カートリッジ7の着脱時には現像離間機構は、図13の(a)、図14Bにあるような状態、全てのカートリッジ7が現像離間位置の状態になるような位置になっている。そのため、ガイド部材105(105a、105b、105c、105d)により露光手段の光路を遮蔽した状態(遮蔽位置)になっている。カートリッジ7を引き出す際、現像ユニット40に設けられたリブ106を防塵部材105にあるリブでガイド、規制しながらカートリッジ7を現像離間状態を保ったまま引き出すことが可能になっている。
【0128】
また、カートリッジ7を挿入する際には、現像当接状態で挿入された際も、防塵部材105に設けられたガイドリブが、挿入方向に対してテーパ状になっており、カートリッジ7の現像ユニット40を現像離間状態に誘導する形になっている。そのため、装置内にカートリッジが挿入されると自動的に現像離間状態になり装着される。
【0129】
上記のように遮蔽手段は画像形成装置本体100Aに対してカートリッジ7を取り外し可能に着脱するためのガイド部材を兼ねる。
【0130】
この実施例3においても、特に特定的な記載が無い限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定しない。例えばリンク構成については回転カムとリンク部材の当接位置を左右逆にし、リンクアームを3つ直列に並べてその節でプロセスカートリッジとの当接動作をする機構にしても良い。
【0131】
《実施例4》
実施例3では、プロセスカートリッジ7が水平に並んで装着されている構成について説明した。本実施例においては、プロセスカートリッジ7が水平面Fに対して角度θ傾いて並んで装着される構成について説明する。
【0132】
〔画像形成装置の全体的な概略構成〕
図15に示すように、画像形成装置300は、電子写真プロセスを用いた4色フルカラーのレーザービームプリンタであり、記録媒体にカラー画像形成を行う。また、この画像形成装置300は、第1から第4の4個のプロセスカートリッジ7(7a・7b・7c・7d)を画像形成装置本体300Aに対して取り外し可能に装着して使用するプロセスカートリッジ着脱方式である。
【0133】
各カートリッジ7が装置本体300Aに装着されているときの、各カートリッジ7の有するドラム3の各回転中心Oを通るように仮想した仮想平面をEとする。そして、その仮想平面Eの水平面Fに対する傾斜角をθとする。本実施例においては、その傾斜角θを略20°に設定している。このように、複数のカートリッジ7を上下斜め方向に配列することによって装置本体100Aの水平方向の幅を抑えることができる。
【0134】
各カートリッジ7の構成については、実施例3と同じであるのでここでは省略する。
【0135】
また、本実施例においても、各カートリッジ7の下方には、各ドラム1に対する露光手段302が配設されている。
【0136】
各カートリッジ7の上方には、中間転写ユニット5を配設してある。このユニット5は、第1から第4の各カートリッジ7のドラム3に形成されたトナー像を中間転写ベルト(以下、転写ベルトと記す)11に重畳させて一次転写する転写手段である。このユニット11は、右側と左側とに配設した平行2本の駆動ローラ13及びテンションローラ14を有し、この両ローラ13・14間に、可撓性を有するエンドレスの転写ベルト11が掛け回されて支持されている。そして、転写ベルト11は、水平方向に対して斜めになるように配置されている。
【0137】
プロセスカートリッジ7は、実施例3と同様にドラム3の軸線方向からガイド部材105(105a〜105d)にガイドされる。そして、図16に示すように、ドラム3の軸線方向の両端に設けられた軸受部(不図示)が装置本体300Aの位置決め部301a〜301dに当接することで、プロセスカートリッジ7が位置決めされる。
【0138】
その際は、プロセスカートリッジ7は支持部材107(107a〜107d)によってドラムユニット50が押圧されて位置決めされる。そしてその際、現像ユニット40に設けられたリブ106(106a〜106d)は、ガイド部材105とは離間した状態になっている。ガイド部材105は、実施例3と同様にドラム3と現像ローラ41(41a〜41d)とが離間する位置に現像ユニット40(40a〜40d)を移動させる離間機構の一部でもある。
【0139】
即ち、図16のように、リブ106とガイド部材105とが離間した状態の場合は、現像ユニット40とドラムユニット50との間に設けられたバネ(不図示)によって、現像ユニット40はドラム1と現像ローラ41とが接触した接触位置をとる。また、ガイド部材105が矢印方向312(図17参照)に移動した際は、リブ106がガイド部材105によって押されて、現像ユニット40が回転中心49(49a〜49d)を中心に回転して、ドラム3と現像ローラ41とが離間する離間位置に移動させる。ガイド部材105を移動させる離間機構は、実施例3と同様なのでここでは省略する。
【0140】
本実施例においては、図17、図19に示すように、ガイド部材105に、露光手段302から発せられる光が透過する透過部材であるガラス303(303a〜303d)を清掃する清掃部材であるシート部材305(305a〜305d)が設けられている。
【0141】
シート部材305は可撓性を有するポリエチレンテレフタレートシートである。ガイド部材105が矢印方向312に移動する際に、ガラス303に付着した付着物311を露光手段302の枠体303に設けられた収納部303(303a〜303c)に移動させる。本実施例においては、露光手段302も水平面Hに対して斜めに設けられている為、重力を利用してガイド部材105の移動によって、効率よく収納部303に付着物311を収納することができる。
【0142】
ここで、付着物311は、前述した実施例で記載したように、カートリッジ7から落下したトナーや、装置本体300A内を浮遊する埃などである。また、ガイド部材105は、露光手段302から発せられる光を開放または遮断する構成にもなっている。即ち、ガイド部材105が図17に示す位置にいる場合は、光路L(La〜Ld)を開放する位置をとり、ガイド部材105が図19に示す位置にいる場合は、光路Lを遮蔽する位置をとる。
【0143】
即ち、実施例3と同様に、カートリッジ7の着脱時にはガイド部材105は、図18、図19に示す位置になっている。そのため、カートリッジ7を引き出す際、現像ユニット40に設けられたリブ106がガイド部材105で規制されるので、現像ユニット40は離間位置を保ったまま引き出すことが可能になっている。
【0144】
また、カートリッジ7を挿入する際には、現像ユニット40は当接位置の状態で挿入された際も、ガイド部材105に設けられたガイドリブが、挿入方向に対してテーパ状になっており(図14A参照)、現像ユニット40を離間位置に誘導する形になっている。そのため、装置本体300A内にカートリッジ7が挿入されると自動的に現像離間状態になり装着される。したがって、カートリッジ7の着脱動際によって、ガラス304にトナーが付着することを抑えることができる。
【0145】
以上実施例において説明したように、離間手段が、現像装置(現像剤担持部材)の離間及び当接の駆動入力手段、並びに、防塵ガラスの清掃部材及び遮蔽部材の駆動入力手段を兼ねる。これにより、新たに駆動源を設けること無く、低コストで自動的に光ビーム走査における光学特性の向上を図る画像形成装置を提供することを可能とする。また、現像装置と像担持体の離間及び当接動作に伴い、防塵ガラスの清掃を行うことにより、画像形成時に生じる粉塵やトナーの汚れを効率的に清掃することが可能となる。
【0146】
また、現像装置と像担持体の離間及び当接動作に伴い、レーザー光が通過する光路や防塵ガラスの遮蔽を行う。これにより、画像形成時やカートリッジの着脱時,現像離間動作における衝撃時に生じる粉塵やトナーの飛散,落下等の防塵ガラスや他の光学部品等への付着を防止することが可能となる。
【0147】
更に、現像装置と像担持体の離間動作終了後に防塵ガラスを清掃することにより、離間動作時に生じたトナー飛散、落下等の汚れを効率的に清掃することが可能となる。
【0148】
更に、現像装置と像担持体の離間動作終了前に防塵ガラスを遮蔽することにより、離間動作時に生じたトナー飛散、落下等の汚れの防塵ガラスへの付着を防止することが可能となる。
【符号の説明】
【0149】
1(1a、1b、1c、1d) 感光体ドラム
2(2a、2b、2c、2d) 帯電装置
3 スキャナユニット
4(4a、4b、4c、4d) 現像装置
5 中間転写ユニット
6(6a、6b、6c、6d) クリーニング装置
7(7a、7b、7c、7d) プロセスカートリッジ
11 中間転写ベルト(像搬送体)
20 定着部
30(30a、30b、30c、30d) 防塵ガラス
31(31a、31b、31c、31d) 清掃部材
35(35a、35b、35c、35d) 清掃遮蔽部材
40(40a、40b、40c、40d) 現像ユニット
41(41a、41b、41c、41d) 現像ローラ
46(46a、46b、46c、46d) 離間ボス(受け部)
50 感光体ドラムユニット
54 加圧バネ
80(80a、80b、80c、80d) 離間カム
82(82a、82b、82c、82d) 遮蔽カム
91 ステッピングモータ
100 画像形成装置
101(101a、101b、101c、101d) 回転カム
102(102a、102b、102c、102d) リンクA
103(103a、103b、103c、103d) リンクB
104(104a、104b、104c、104d) リンクC
105(105a、105b、105c、105d) 防塵部材
106(106a、106b、106c、106d) リブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
感光体ドラムを有する感光体ドラムユニットと、前記感光体ドラムユニットと回転可能に結合し、前記感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラを有する現像ユニットであって、前記感光体ドラムに前記現像ローラを接触させる接触位置と、前記感光体ドラムから前記現像ローラを離間させる離間位置をとり得る現像ユニットと、を有するプロセスカートリッジを着脱可能な、記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
前記感光体ドラムに透過部材を透過させて光を照射して静電潜像を形成する露光手段であって、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置の装置本体に装着された際に、前記プロセスカートリッジよりも下方に位置する露光手段と、
前記現像ユニットを前記接触位置または前記離間位置のいずれかに移動させる離間手段と、
前記離間手段の動作に連動して移動し、前記透過部材の清掃をおこなう清掃部材と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記清掃部材は、前記離間手段に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記露光手段は、前記清掃部材によって前記透過部材から除去された付着物を収納する収納部を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記離間手段は、前記装置本体に対して前記プロセスカートリッジを取り外し可能に装着するためのガイド部を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記清掃部材は、前記現像ユニットが前記離間位置に移動する前に前記離間手段の動作に連動して移動し、前記透過部材の清掃をおこなうことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記清掃部材は、前記現像ユニットが前記離間位置に移動した後に前記離間手段の動作に連動して移動し、前記透過部材の清掃をおこなうことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像形成装置は、複数の前記プロセスカートリッジを着脱可能なカラー画像形成装置であって、前記露光手段は、水平面に対して傾いて設けられていることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記プロセスカートリッジを前記装置本体に装着した際に、前記清掃部材は前記現像ユニットと係合して、前記現像ユニットの移動にともなって移動することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
感光体ドラムを有する感光体ドラムユニットと、前記感光体ドラムユニットと回転可能に結合し、前記感光体ドラムに形成された静電潜像を現像する現像ローラを有する現像ユニットであって、前記感光体ドラムに前記現像ローラを接触させる接触位置と、前記感光体ドラムから前記現像ローラを離間させる離間位置をとり得る現像ユニットと、を有するプロセスカートリッジを着脱可能な、記録媒体に画像を形成する画像形成装置において、
前記感光体ドラムに光を照射して静電潜像を形成する、前記プロセスカートリッジが前記画像形成装置の装置本体に装着された際に、前記現像ローラよりも下方に位置する露光手段と、
前記現像ユニットを前記接触位置または前記離間位置のいずれかに移動させる離間手段と、
前記離間手段の動作に連動して移動可能な遮蔽部材であって、前記現像ユニットが前記接触位置をとる際は、前記光が通過する光路を開放し、前記現像ユニットが前記離間位置をとる際は、前記光路を遮蔽し現像剤を受けることが可能な遮蔽部材と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
【請求項10】
前記遮蔽部材は前記光路に設けられた前記光が透過する透過部材を清掃するための清掃部材を有することを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記遮蔽部材は前記装置本体に対して前記プロセスカートリッジを取り外し可能に装着するためのガイド部を有することを特徴とする請求項9又は10に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記遮蔽部材は前記光路を遮蔽した位置において、前記プロセスカートリッジを前記装置本体に対して着脱することができることを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項13】
前記清掃部材は、前記現像ユニットが前記離間位置に移動する前に前記離間手段の動作に連動して移動し、前記透過部材の清掃をおこなうことを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項14】
前記清掃部材は、前記現像ユニットが前記離間位置に移動した後に前記離間手段の動作に連動して移動し、前記透過部材の清掃をおこなうことを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記画像形成装置は、複数の前記プロセスカートリッジを着脱可能なカラー画像形成装置であって、前記露光手段は、水平面に対して傾いて設けられていることを特徴とする請求項9乃至14のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記プロセスカートリッジを前記装置本体に装着した際に、前記清掃部材は前記現像ユニットと係合して、前記現像ユニットの移動にともなって移動することを特徴とする請求項10乃至12のいずれか一項に記載の画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−234205(P2012−234205A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−178134(P2012−178134)
【出願日】平成24年8月10日(2012.8.10)
【分割の表示】特願2008−77498(P2008−77498)の分割
【原出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】