説明

画像形成装置

【課題】 所定の異常の発生時に利用者によるサービスマンの出張の依頼を適切に支援することができる画像形成装置を提供する。
【解決手段】 情報を表示する表示部と、表示部に表示させるための情報である表示用情報であって利用者にサービスマンの出張を依頼させるための固定の情報である固定表示用情報を記憶する記憶部とを備えているMFPは、MFPに所定の異常が発生した場合(S102でYES)に固定表示用情報を表示部に表示させる(S104)表示制御手段と、固定表示用情報の代替の表示用情報である代替表示用情報を外部の装置から受信して記憶部に記憶させる代替情報受信手段とを備えており、表示制御手段は、記憶部に代替表示用情報が記憶されている場合(S103でYES)に固定表示用情報に代えて代替表示用情報を表示部に表示させる(S109)ことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の異常の発生時に利用者によるサービスマンの出張の依頼を適切に支援することができる画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置の利用者は、画像形成装置に所定の異常が発生した場合、電話、FAX、電子メールなどの連絡手段によって、サービスマンの出張を依頼している。
【0003】
ところで、従来、外部の装置から受信した情報を表示する表示部を備えている画像形成装置が知られている(特許文献1〜3参照。)。
【0004】
特許文献1に記載された画像形成装置は、外部の装置としてのホスト装置に接続されている画像形成装置である。この画像形成装置は、エラーメッセージなどの固有のメッセージと、ユーザがホスト装置で作成したエラーメッセージなどのユーザ定義メッセージとを格納し、メッセージの表示要求があった場合に、固有のメッセージおよびユーザ定義メッセージの何れかを画像形成装置自身の表示部に表示するものである。
【0005】
特許文献2に記載された画像形成装置は、外部の装置としてのホストコンピュータに接続されている複合機である。この複合機は、ホストコンピュータで登録されたメッセージを複合機自身の画面に表示するものである。
【0006】
特許文献3に記載された画像形成装置は、外部の装置としてのPCに接続されている複写機などの画像形成装置である。この画像形成装置は、ユーザがPCで作成した会議の案内などのスケジュール情報、伝言情報、天気予報などのメッセージを画像形成装置自身の表示器に表示するものである。
【0007】
また、従来、外部の装置に情報を送信する画像形成装置も知られている(特許文献4参照。)。
【0008】
特許文献4に記載された画像形成装置は、操作者がサービスセンタに対して問合せを行う場合に押下する問合せボタンをタッチパネル画面に表示する複写機などの画像形成装置である。この画像形成装置は、タッチパネル画面に表示されている問合せボタンが押下された場合、テキスト入力欄と、送信ボタンとを含む画面をタッチパネル画面に表示し、タッチパネル画面において送信ボタンが押下された場合、操作者によってテキスト入力欄に入力された文章を電子メールによってサービスセンタに宛てて送信するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平11−249781号公報
【特許文献2】特開2001−358877号公報
【特許文献3】特開2004−345161号公報
【特許文献4】特開2006−180163号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、従来の画像形成装置として、所定の異常の発生時に外部の装置に対する情報の送受信の機能を利用してサービスマンの出張の依頼を支援することができるものは知られていない。
【0011】
そこで、本発明は、所定の異常の発生時に利用者によるサービスマンの出張の依頼を適切に支援することができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の画像形成装置は、情報を表示する表示部と、前記表示部に表示させるための情報である表示用情報であって利用者にサービスマンの出張を依頼させるための固定の情報である固定表示用情報を記憶する記憶部とを備えている画像形成装置であって、前記画像形成装置に所定の異常が発生した場合に前記固定表示用情報を前記表示部に表示させる表示制御手段と、前記固定表示用情報の代替の前記表示用情報である代替表示用情報を外部の装置から受信して前記記憶部に記憶させる代替情報受信手段とを備えており、前記表示制御手段は、前記記憶部に前記代替表示用情報が記憶されている場合に前記固定表示用情報に代えて前記代替表示用情報を前記表示部に表示させることを特徴とする。
【0013】
この構成により、本発明の画像形成装置は、外部の装置から受信した代替表示用情報が記憶部に記憶されている場合に固定表示用情報に代えて代替表示用情報を表示部に表示させるので、利用者によるサービスマンの出張の不必要な再依頼を抑えることができる。つまり、本発明の画像形成装置は、所定の異常の発生時に利用者によるサービスマンの出張の依頼を適切に支援することができる。
【0014】
また、本発明の画像形成装置は、前記利用者による操作が入力される操作部と、前記サービスマンの出張を依頼するための情報である出張依頼情報を前記外部の装置に送信する出張依頼情報送信手段とを備えており、前記出張依頼情報送信手段は、前記表示部に表示されている前記固定表示用情報に対して前記操作部に入力された前記操作に応じて前記出張依頼情報を前記外部の装置に送信しても良い。
【0015】
この構成により、本発明の画像形成装置は、操作部に入力された操作に応じて出張依頼情報を外部の装置に送信するので、所定の異常の発生時に利用者によるサービスマンの出張の依頼を容易化することができる。
【0016】
また、本発明の画像形成装置の前記所定の異常は、前記画像形成装置の再起動によって回復する所定の不具合が所定の回数以上発生することであり、前記表示制御手段は、前記所定の異常が発生した場合であって前記画像形成装置が再起動されたときに前記固定表示用情報を前記表示部に表示させても良い。
【0017】
この構成により、本発明の画像形成装置は、画像形成装置の再起動によって回復する所定の不具合が所定の回数以上発生した後で画像形成装置が再起動された場合に、固定表示用情報または代替表示用情報を表示部に表示させるので、画像形成装置を再起動させた利用者によるサービスマンの出張の依頼を適切に支援することができる。
【0018】
本発明の画像形成装置用プログラムは、情報を表示する表示部と、前記表示部に表示させるための情報である表示用情報であって利用者にサービスマンの出張を依頼させるための固定の情報である固定表示用情報を記憶する記憶部とを備えている画像形成装置に、前記画像形成装置に所定の異常が発生した場合に前記固定表示用情報を前記表示部に表示させる表示制御ステップと、前記固定表示用情報の代替の前記表示用情報である代替表示用情報を外部の装置から受信して前記記憶部に記憶させる代替情報受信ステップとを実行させ、前記表示制御ステップは、前記記憶部に前記代替表示用情報が記憶されている場合に前記固定表示用情報に代えて前記代替表示用情報を前記表示部に表示させるステップであることを特徴とする。
【0019】
この構成により、本発明の画像形成装置用プログラムを実行する画像形成装置は、外部の装置から受信した代替表示用情報が記憶部に記憶されている場合に固定表示用情報に代えて代替表示用情報を表示部に表示させるので、利用者によるサービスマンの出張の不必要な再依頼を抑えることができる。つまり、本発明の画像形成装置用プログラムを実行する画像形成装置は、所定の異常の発生時に利用者によるサービスマンの出張の依頼を適切に支援することができる。
【発明の効果】
【0020】
本発明の画像形成装置は、所定の異常の発生時に利用者によるサービスマンの出張の依頼を適切に支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】本発明の一実施の形態に係るネットワークシステムのブロック図である。
【図2】図1に示すMFPのブロック図である。
【図3】図1に示すPCのブロック図である。
【図4】不具合から回復する場合の図1に示すMFPの動作のフローチャートである。
【図5】図2に示す表示部に表示される固定表示用情報の一例を示す図である。
【図6】図2に示す表示部に表示される代替表示用情報の一例を示す図である。
【図7】操作部に入力された操作に応じて出張依頼情報をPCに送信するようになっていない場合に不具合から回復するときの図1に示すMFPの動作のフローチャートである。
【図8】図2に示す表示部に表示される固定表示用情報の一例であって、図5に示す例とは異なる例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の一実施の形態について、図面を用いて説明する。
【0023】
まず、本実施の形態に係るネットワークシステムの構成について説明する。
【0024】
図1は、本実施の形態に係るネットワークシステム10のブロック図である。
【0025】
図1に示すように、ネットワークシステム10は、画像形成装置であるMFP(Multifunction Peripheral)20と、MFP20の外部の装置としてのPC(Personal Computer)30とを備えている。MFP20およびPC30は、LAN(Local Area Network)またはインターネットなどのネットワーク11を介して互いに通信可能に接続されている。
【0026】
図2は、MFP20のブロック図である。
【0027】
図2に示すように、MFP20は、MFP20全体を制御する制御部21と、各種のデータを記憶しているEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)などの記憶デバイスである記憶部22と、利用者(以下「MFP利用者」という。)による種々の操作が入力されるボタンなどの入力デバイスである操作部23と、種々の情報を表示するLCD(Liquid Crystal Display)などの表示デバイスである表示部24と、用紙に印刷を実行する印刷デバイスであるプリンター25と、原稿から画像を読み取る読取デバイスであるスキャナー26と、図示していない外部のファクシミリ装置と公衆電話回線などの通信回線経由でファックス通信を行うファックスデバイスであるファックス通信部27と、ネットワーク11経由で外部の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部28とを備えている。
【0028】
制御部21は、例えば、CPU(Central Processing Unit)と、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROM(Read Only Memory)と、CPUの作業領域として用いられるRAM(Random Access Memory)とを備えている。CPUは、ROMまたは記憶部22に記憶されているプログラムを実行するようになっている。ROMは、表示部24に表示させるための情報として、表示部24に表示させるための情報である表示用情報であってMFP利用者にサービスマンの出張を依頼させるためのMPF20の固定の情報である固定表示用情報を記憶している。すなわち、制御部21は、本発明の記憶部の一部を構成している。
【0029】
記憶部22は、MFP20用のプログラムである画像形成装置用プログラム22aを記憶している。また、記憶部22は、制御部21のROMに記憶されている固定表示用情報の代替の表示用情報である代替表示用情報22bと、後述する不具合の回数を記録するためのカウンター22cとを記憶することができる。
【0030】
なお、画像形成装置用プログラム22aは、MFP20の製造段階でMFP20にインストールされていても良いし、CD(Compact Disk)、DVD(Digital Versatile Disk)などの記憶媒体から、または、ネットワーク11上からMFP20に追加でインストールされても良い。
【0031】
制御部21は、記憶部22に記憶されている画像形成装置用プログラム22aを実行することによって、表示部24による表示を制御する表示制御手段21a、代替表示用情報22bをPC30から受信して記憶部22に記憶させる代替情報受信手段21b、および、サービスマンの出張を依頼するための情報である出張依頼情報をPC30に送信する出張依頼情報送信手段21cとして機能する。
【0032】
図3は、PC30のブロック図である。
【0033】
図3に示すように、PC30は、PC30全体を制御する制御部31と、プログラムおよび各種のデータを記憶しているHDD(Hard Disk Drive)などの記憶デバイスである記憶部32と、利用者による種々の操作が入力されるマウスやキーボードなどの入力デバイスである操作部33と、種々の情報を表示するLCDなどの表示デバイスである表示部34と、ネットワーク11経由で外部の装置と通信を行うネットワーク通信デバイスであるネットワーク通信部35とを備えている。
【0034】
制御部31は、例えば、CPUと、プログラムおよび各種のデータを予め記憶しているROMと、CPUの作業領域として用いられるRAMとを備えている。CPUは、ROMや記憶部32に記憶されているプログラムを実行するようになっている。
【0035】
なお、PC30の利用者は、サービスマンの出張を手配する業者である。
【0036】
次に、ネットワークシステム10の動作について説明する。
【0037】
以下において、PC30の制御部31は、例えば、表示部34に表示するウェブブラウザーを介して、MFP20に対して情報の送受信を行うことができる。なお、制御部31は、ウェブブラウザー以外の方法によって、MFP20に対して情報の送受信を行うようになっていても良い。
【0038】
<MFP20の不具合の発生>
MFP20の制御部21は、例えば処理することができない印刷データが入力された場合などに、RAMの状態が異常な状態になって以後動作することができないという不具合が発生する。MFP利用者は、RAMの状態が異常な状態になって以後動作することができないという不具合が発生した場合、MFP20の電源を一旦OFFにしてからONにすること、すなわちMFP20の再起動によって、この不具合からMFP20を回復することができる。
【0039】
<不具合から回復する場合のMFP20の動作>
図4は、不具合から回復する場合のMFP20の動作のフローチャートである。
【0040】
MFP20の制御部21は、上述した不具合が発生する度に、その不具合の後で最初に再起動された場合に図4に示す処理を実行する。
【0041】
図4に示すように、制御部21の表示制御手段21aは、カウンター22cの値を1増加させる(S101)。
【0042】
次いで、表示制御手段21aは、カウンター22cの値が所定の値以上であるか否かを判断する(S102)。
【0043】
表示制御手段21aは、カウンター22cの値が所定の値以上ではないとS102において判断すると、図4に示す処理を終了する。すなわち、表示制御手段21aは、上述した不具合が所定の回数以上発生していない場合、後述する固定表示用情報の表示および代替表示用情報22bの表示の何れも実行しない。
【0044】
一方、表示制御手段21aは、カウンター22cの値が所定の値以上である、すなわち、上述した不具合が所定の回数以上発生するという異常が発生したとS102において判断すると、記憶部22に代替表示用情報22bが記憶されているか否かを判断する(S103)。
【0045】
表示制御手段21aは、記憶部22に代替表示用情報22bが記憶されていないとS103において判断すると、ROMに記憶されている固定表示用情報を表示部24に表示する(S104)。
【0046】
図5は、S104において表示部24に表示される固定表示用情報の一例を示す図である。
【0047】
図5に示す固定表示用情報には、サービスマンの出張を依頼するための出張依頼ボタン41と、表示部24による固定表示用情報の表示を終了させるための閉じるボタン42とが含まれている。
【0048】
図4に示すように、表示制御手段21aは、S104の処理の後、操作部23に入力された操作によって出張依頼ボタン41が押されたか否かを判断する(S105)。
【0049】
出張依頼ボタン41が押されたとS105において表示制御手段21aが判断すると、制御部21の出張依頼情報送信手段21cは、サービスマンの出張を依頼するための情報である出張依頼情報をネットワーク通信部28を介してPC30に送信する(S106)。なお、MFP20からPC30への出張依頼情報の送信は、電子メールによって実行されても良い。
【0050】
次いで、表示制御手段21aは、表示部24による固定表示用情報の表示を終了させて(S107)、図4に示す処理を終了する。
【0051】
表示制御手段21aは、出張依頼ボタン41が押されていないとS105において判断すると、操作部23に入力された操作によって閉じるボタン42が押されたか否かを判断する(S108)。
【0052】
表示制御手段21aは、閉じるボタン42が押されていないとS108において判断すると、再びS105の処理に戻る。
【0053】
一方、表示制御手段21aは、閉じるボタン42が押されたとS108において判断すると、表示部24による固定表示用情報の表示を終了させて(S107)、図4に示す処理を終了する。
【0054】
表示制御手段21aは、記憶部22に代替表示用情報22bが記憶されているとS103において判断すると、記憶部22に記憶されている代替表示用情報22bを表示部24に表示する(S109)。
【0055】
図6は、S109において表示部24に表示される代替表示用情報22bの一例を示す図である。
【0056】
図6に示す代替表示用情報22bには、表示部24による代替表示用情報22bの表示を終了させるための閉じるボタン43が含まれている。
【0057】
図4に示すように、表示制御手段21aは、S109の処理の後、閉じるボタン43が押されたと判断するまで、操作部23に入力された操作によって閉じるボタン43が押されたか否かを判断する(S110)。
【0058】
表示制御手段21aは、閉じるボタン43が押されたとS110において判断すると、表示部24による代替表示用情報22bの表示を終了させて(S111)、図4に示す処理を終了する。
【0059】
<出張依頼情報を受信した場合のPC30の動作>
PC30の制御部31は、S106においてMFP20から送信された出張依頼情報をネットワーク通信部35を介して受信すると、受信した出張依頼情報を表示部34に表示する。
【0060】
したがって、PC30の利用者は、表示部34に表示された出張依頼情報に応じて出張するサービスマンを手配した後、MFP20の表示部24に表示させるための代替表示用情報22b(図6参照。)をPC30の操作部33を介して入力する。
【0061】
PC30の制御部31は、代替表示用情報22bが入力されると、入力された代替表示用情報22bをネットワーク通信部35を介してMFP20に送信する。
【0062】
<代替表示用情報22bを記憶する場合のMFP20の動作>
MFP20の制御部21の代替情報受信手段21bは、代替表示用情報22bをネットワーク通信部28を介して受信すると、受信した代替表示用情報22bを記憶部22に記憶する。
【0063】
なお、MFP20の制御部21は、PC30の利用者からPC30を介して代替表示用情報22bの削除の指示があった場合、削除の指示があった代替表示用情報22bを記憶部22から削除するようになっていても良い。また、制御部21は、代替表示用情報22bを削除するための特殊な操作が例えば出張してきたサービスマンなどの操作者によって操作部23から入力された場合、代替表示用情報22bを記憶部22から削除するようになっていても良い。
【0064】
また、制御部21は、カウンター22cの値をリセットするための特殊な操作が例えば出張してきたサービスマンなどの操作者によって操作部23から入力された場合、カウンター22cの値をゼロにするようになっていても良い。
【0065】
以上に説明したように、MFP20は、PC30から受信した代替表示用情報22bが記憶部22に記憶されている場合(S103でYES)に固定表示用情報に代えて代替表示用情報22bを表示部24に表示させる(S109)ので、利用者によるサービスマンの出張の不必要な再依頼を抑えることができる。つまり、MFP20は、所定の異常の発生時(S102でYES)にMFP利用者によるサービスマンの出張の依頼を適切に支援することができる。
【0066】
MFP20は、MFP20の再起動によって回復する上述した不具合が所定の回数以上発生するという異常が発生したした後でMFP20が再起動された場合(S102でYES)に、固定表示用情報または代替表示用情報22bを表示部24に表示させる(S104またはS109)ので、MFP20を再起動させたMFP利用者によるサービスマンの出張の依頼を適切に支援することができる。
【0067】
なお、本発明における不具合および異常の内容は、上述した内容以外のものであっても良い。
【0068】
MFP20は、操作部23に入力された操作に応じて(S105でYES)出張依頼情報をPC30に送信する(S106)ので、所定の異常の発生時にMFP利用者によるサービスマンの出張の依頼を容易化することができる。
【0069】
なお、MFP20は、操作部23に入力された操作に応じて出張依頼情報をPC30に送信するようになっていなくても良い。
【0070】
図7は、操作部23に入力された操作に応じて出張依頼情報をPC30に送信するようになっていない場合に不具合から回復するときのMFP20の動作のフローチャートである。
【0071】
MFP20の制御部21は、図4に示す処理の代わりに図7に示す処理を実行する場合、S104において図8に示すような固定表示用情報を表示部24に表示する。
【0072】
図8は、S104において表示部24に表示される固定表示用情報の一例であって、図5に示す例とは異なる例を示す図である。
【0073】
図8に示す固定表示用情報には、サービスマンの出張を依頼するための出張依頼ボタン41(図5参照。)が含まれていない。
【0074】
MFP利用者は、表示部24に表示された図8に示す固定用情報に応じて、電話、FAX、電子メールなどの連絡手段によって、サービスマンの出張を手配する業者にサービスマンの出張を依頼することができる。依頼を受けた業者は、依頼に応じて出張するサービスマンを手配した後、MFP20の表示部24に表示させるための代替表示用情報22b(図6参照。)をPC30の操作部33を介して入力し、入力した代替表示用情報22bを上述したようにPC30からMFP20に送信することができる。
【0075】
本発明の画像形成装置は、本実施の形態においてMFPであるが、プリンター専用機など、MFP以外の画像形成装置であっても良い。
【0076】
本発明の外部の装置は、本実施の形態においてPCであるが、PC以外の装置であっても良い。
【符号の説明】
【0077】
20 MFP(画像形成装置)
21 制御部(記憶部)
21a 表示制御手段
21b 代替情報受信手段
21c 出張依頼情報送信手段
22 記憶部
22a 画像形成装置用プログラム
22b 代替表示用情報
23 操作部
24 表示部
30 PC(外部の装置)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報を表示する表示部と、前記表示部に表示させるための情報である表示用情報であって利用者にサービスマンの出張を依頼させるための固定の情報である固定表示用情報を記憶する記憶部とを備えている画像形成装置であって、
前記画像形成装置に所定の異常が発生した場合に前記固定表示用情報を前記表示部に表示させる表示制御手段と、前記固定表示用情報の代替の前記表示用情報である代替表示用情報を外部の装置から受信して前記記憶部に記憶させる代替情報受信手段とを備えており、
前記表示制御手段は、前記記憶部に前記代替表示用情報が記憶されている場合に前記固定表示用情報に代えて前記代替表示用情報を前記表示部に表示させることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記利用者による操作が入力される操作部と、前記サービスマンの出張を依頼するための情報である出張依頼情報を前記外部の装置に送信する出張依頼情報送信手段とを備えており、
前記出張依頼情報送信手段は、前記表示部に表示されている前記固定表示用情報に対して前記操作部に入力された前記操作に応じて前記出張依頼情報を前記外部の装置に送信することを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記所定の異常は、前記画像形成装置の再起動によって回復する所定の不具合が所定の回数以上発生することであり、
前記表示制御手段は、前記所定の異常が発生した場合であって前記画像形成装置が再起動されたときに前記固定表示用情報を前記表示部に表示させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
情報を表示する表示部と、前記表示部に表示させるための情報である表示用情報であって利用者にサービスマンの出張を依頼させるための固定の情報である固定表示用情報を記憶する記憶部とを備えている画像形成装置に、
前記画像形成装置に所定の異常が発生した場合に前記固定表示用情報を前記表示部に表示させる表示制御ステップと、前記固定表示用情報の代替の前記表示用情報である代替表示用情報を外部の装置から受信して前記記憶部に記憶させる代替情報受信ステップとを実行させ、
前記表示制御ステップは、前記記憶部に前記代替表示用情報が記憶されている場合に前記固定表示用情報に代えて前記代替表示用情報を前記表示部に表示させるステップであることを特徴とする画像形成装置用プログラム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate


【公開番号】特開2013−12027(P2013−12027A)
【公開日】平成25年1月17日(2013.1.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−144174(P2011−144174)
【出願日】平成23年6月29日(2011.6.29)
【出願人】(000006150)京セラドキュメントソリューションズ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】