画像編集装置、カメラ及びプログラム
【課題】動画への静止画の挿入編集が簡単にできる画像編集装置を提供する。
【解決手段】静止画を動画に挿入する編集を行う画像編集装置において、動画の代表画像104と静止画102を所定の順番に並べてインデックス画面100として表示し、挿入する静止画と挿入される動画を選択する編集画像選択部と、動画の再生時間を示す時間軸上111で、当該静止画の再生開始位置と終了位置を含む編集位置情報を移動可能に表示して、編集条件を設定する編集条件設定部とを、備え 上記編集条件設定部は、上記編集位置情報として、上記再生開始位置と終了位置がまとめて移動可能なように当該再生開始位置と終了位置が1組にされた第1の編集位置情報114と、再生開始位置と終了位置を別々に移動可能な第2の編集位置情報115、116のいずれかを選択に応じて表示する。
【解決手段】静止画を動画に挿入する編集を行う画像編集装置において、動画の代表画像104と静止画102を所定の順番に並べてインデックス画面100として表示し、挿入する静止画と挿入される動画を選択する編集画像選択部と、動画の再生時間を示す時間軸上111で、当該静止画の再生開始位置と終了位置を含む編集位置情報を移動可能に表示して、編集条件を設定する編集条件設定部とを、備え 上記編集条件設定部は、上記編集位置情報として、上記再生開始位置と終了位置がまとめて移動可能なように当該再生開始位置と終了位置が1組にされた第1の編集位置情報114と、再生開始位置と終了位置を別々に移動可能な第2の編集位置情報115、116のいずれかを選択に応じて表示する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画中の任意の箇所に静止画を編集する編集用のIF技術に関する。
【背景技術】
【0002】
撮影されたなまの動画では、重要な場面以外の場面も多く含まれ、そのままでは、見るものを退屈させてしまうので、通常は、冗長な箇所を編集でカットしたり、重要な場面だけを抽出して再生することが行われる。
【0003】
さらに、単なるカットだけではなく、積極的に動画に画面効果の挿入を行う画像編集装置も提案されている(特許文献1)。また、動画をつなぐ際にそのつなぎ目の遷移パターンを簡単に設定できるようにと、遷移効果の設定用画面を表示する編集装置も提案されている(特許文献2)。
【0004】
また、所望の静止画を動画の適当な位置に挿入するものとして、インデックス表示された動画のコマを指定する編集装置が特許文献3で提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−186925号公報
【特許文献2】特開2004−140750公報
【特許文献3】特開平9−114632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、不要と思われる箇所(冗長な箇所)がカットされ編集された動画であっても、連続した場面を撮影している限りは、一本の調子の画面になってしまうことも多い。一方、静止画は一般に吟味して撮影された画像であるので、画像としては動画よりも優れた画像であることが多い。このようなうまいアングルで撮れた静止画を動画の例えば冗長な箇所に挿入するようにすれば、単にカット編集しただけの動画に比べて、動画の再生にメリハリがつき、鑑賞に堪える画像を作成することができるはずである。
【0007】
また、動画と静止画を切換えて撮影できるカメラも多くなっているので、1つのイベントで、動画と静止画の両方の画像が得られる機会も多い。そこで、再生時にこの動画と静止画を別々でなく、うまく組み合わせて表示することができれば、よい演出が発揮できるはずである。そのためには、編集される動画とその編集に用いる静止画の選択、あるいは編集条件の設定等の一連の設定操作が簡単にできることが望ましい。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑み、動画への静止画の挿入編集が簡単にできる画像編集装置、カメラ及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために第1の発明に係る画像編集装置は、静止画を動画に挿入する編集を行う画像編集装置において、動画の代表画像と静止画を所定の順番に並べてインデックス画面として表示し、挿入する静止画と挿入される動画を選択する編集画像選択部と、動画の再生時間を示す時間軸上で、当該静止画の再生開始位置と終了位置を含む編集位置情報を移動可能に表示して、編集条件を設定する編集条件設定部とを、備え上記編集条件設定部は、上記編集位置情報として、上記再生開始位置と終了位置がまとめて移動可能なように当該再生開始位置と終了位置が1組にされた第1の編集位置情報と、再生開始位置と終了位置を別々に移動可能な第2の編集位置情報のいずれかを選択に応じて表示するものである。
【0010】
第1の発明によれば、動画への編集位置を、粗調用の第1の編集位置情報と、微調用の第2の編集位置情報を切換えることができるので、編集条件設定が容易になる。
【0011】
第2の発明に係る画像編集装置は、第1の発明に係る画像編集装置において、上記編集条件設定部により設定された編集条件に基づき、動画の編集を行う動画編集部を備え、上記動画編集部は、選択された静止画に置き換えた動画期間の音声を、当該音声を続けて再生するか、あるいは当該音声を消去するかを指示に応じて選択するものである。
【0012】
第3の発明に係るプログラムは、静止画を動画に挿入する編集を行う画像編集装置のコンピュータで実行されるプログラムにおいて、動画の代表画像と静止画を所定の順番に並べてインデックス画面として表示し、挿入する静止画と挿入される動画を選択するステップと、
動画の再生時間を示す時間軸上で、当該静止画の再生開始位置と終了位置を含む編集位置情報として、上記再生開始位置と終了位置がまとめて移動可能なように当該再生開始位置と終了位置が1組にされた第1の編集位置情報と、再生開始位置と終了位置を別々に移動可能な第2の編集位置情報のいずれかを選択に応じて表示するステップを備えるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、動画への静止画の挿入編集が簡単にできる画像編集装置、カメラ及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、一実施形態におけるカメラ1の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、画像編集モードにおいて、静止画を動画に編集する際の操作とそれに対応する画面を、順番に説明する図の(1)である。
【図3】図3は、画像編集モードにおいて、静止画を動画に編集する際の操作とそれに対応する画面を、順番に説明する図の(2)である。
【図4】図4は, 設定された効果により開始から終了までの静止画の動画に対する成分比を示す図である。
【図5】図5は、図4に対応して設定された効果による実際の画面変化の様子を模式的に示す図である。
【図6】図6は、編集用の静止画として複数の静止画が選択された場合の編集画面を説明する図である。
【図7】図7は、選択した複数の静止画を1組にまとめ、まとめた静止画を一括して動画に編集する場合の編集操作を説明する図である。
【図8】図8は、図7で説明した組み合わされた3枚の静止画による、静止画の切換わりを具体的に示す図である。
【図9】図9は、動画編集された箇所の音声処理を説明するための図である。
【図10】図10は、画像編集処理の内容を説明するメインのフローチャートである。
【図11】図11は、編集画面の処理に係るサブルーチンを説明するためのフローチャートである。
【図12】図12は、画像編集処理の内容を説明するサブルーチンのフローチャートである。
【図13】図13は、確認再生処理の内容を説明するサブルーチンのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、一実施形態における画像編集装置の構成を示すブロック図である。ここでは、画像編集装置が、デジタルカメラ1の制御部の機能部として搭載された例で示す。デジタルカメラ1には、撮像部11、SDRAM12、画像処理部13、画像記録再生部14、音声記録再生部15、マイク16、出力端子17、記憶部18、表示ドライバー部19、表示部20、制御部(CPU)21、操作部22、プログラム記憶部23、バスライン30等が備えられる。
【0016】
撮像部11は、被写体像を画像データに変換するものである。撮像部11は、レンズや絞り等の光学部材、CCDやCMOSからなる撮像素子、及びAGC・CDS・AD変換部等撮像回路を有する。
【0017】
SDRAM12は、電気的に書き換え可能な揮発性の一時記憶メモリである。SDRAM12は、撮像部11で撮影された画像データやマイクで入力された音声データの各種処理のための一時記憶用のメモリとして用いられる。
【0018】
画像処理部13は、撮像部11で光電変換された画像データに対して、ホワイトバランス処理やガンマ補正や各種色補正等の画像処理を施すものである。
【0019】
画像記録再生部14は、画像を記録再生する機能に加えて圧縮伸長機能も備える。画像記録再生部14は、動画撮影モードが選択されている場合には、レリーズ操作に合わせて、画像処理された動画像データについてH.264やMPEG等の圧縮処理を行い、圧縮した動画像データを画像ファイルの形式で記憶部18に記録する。
【0020】
また、画像記録再生部14は、静止画撮影モードが選択されている場合には、画像処理された静止画画像データにJPEG等の圧縮処理を行い、圧縮した静止画画像データを画像ファイルの形式で記憶部18に記録する。
【0021】
そして、画像記録再生部14は、再生時には、記憶部18から指示された動画または静止画の画像ファイルを読み出し、読み出した圧縮された画像データに対して逆に伸長処理を行い、画像データに戻して、表示部20に再生する。
【0022】
音声記録再生部15は、音声を記録再生する機能に加えて音声用の圧縮伸長機能を備える。音声記録再生部15には、マイク16と出力端子17が接続される。マイク16は、音声を入力させるためのものである。出力端子17は、記録中の音声のモニターや記録した音声を再生する場合に、イヤホーンを接続するための端子である。
【0023】
音声記録再生部15は、マイク16から入力された音声をAGC処理やノイズ低減処理等を施してからA/D変換してデジタルの音声データに直す。音声記録再生部15は、さらに、この音声データに音声用の圧縮処理を行ってから、音声ファイルとして記憶部18に記録する。音声記録は、通常動画撮影と連動して行われるが、撮影済みの静止画へのアフレコ指示がされた場合にも行われる。
【0024】
画像記録再生部15は、記憶部18から指示された音声ファイルを読み出し、読み出した圧縮された音声データに対して逆に伸長処理を行い、音声データに戻す。画像記録再生部15は、さらにD/A変換してアナログの音声信号に戻し、適当なレベルで増幅して出力端子17に出力する。音声再生は、動画再生指示あるいは対応する静止画再生指示あるいは単独での音声再生指示により、行われる。
【0025】
記憶部18は、ハードディスクあるいはフラッシュメモリからなり、撮影された画像および入力された音声データを保存する保存用のメモリである。
【0026】
表示ドライバー部19は、表示部20への表示を電気的に駆動するものである。表示ドライバー部19は、撮影時にはライブビュー画像を表示部20に表示し、再生時には、記憶部18から読み出され再生された画像を表示部20に表示する。表示部20は、LCDや有機ELからなる。表示部20には、上述したライブビュー画像や再生画像以外に、条件設定用にメニュー画面も表示される。
【0027】
制御部21は、プログラムに従って、カメラ1の全体を制御する。制御部21には、操作部23、プログラム記憶部24が接続される。プログラム記憶部24は、例えばフラッシュからなる不揮発性のメモリである。プログラム記憶部24には、制御部21で読み込まれる装置の動作プログラムや 処理に使用される各種データが記憶される。
【0028】
操作部23は、再生や記録の動作モードの切換え、記録の開始や終了指示、あるいは省電力モードの種類の選択を行うため等の、各種操作部材を有する。操作部材はカメラ1の外観に備えられる。また、操作部材には、表示部20上に設けられたタッチパネルが含まれる。操作部23は、操作部材への使用者からの操作指示の内容を、制御部21に通知する。
【0029】
制御部21は、プログラム記憶部24から動作プログラムを読み込んで、操作部23から入力される操作者からの指示に応じて、記録再生等の各種処理あるいは編集処理を実行する。
【0030】
制御部21は、プログラムに従って撮影再生を制御する他に画像編集処理を実行する。この画像編集処理を実行する機能を以下で便宜的に画像編集部(装置)22と呼ぶ。さらに、画像編集部22によって実行される画像編集処理には、編集画像選択処理、編集条件設定処理、動画編集処理が含まれるが、それぞれを機能を、編集画像選択部31、編集条件設定部32、動画編集部33と呼ぶ。
【0031】
編集画像選択部31は、動画の代表画像と静止画を所定の順番に並べてインデックス画面として表示し、挿入する静止画と挿入される動画を選択する。また、編集条件設定部32は、動画の時間軸上で、上記挿入される静止画と当該静止画の再生開始位置と終了位置を含む編集位置情報を表し、編集条件を設定させる。動画編集部33は、編集条件設定部により設定された条件に基づき、上記編集画像選択部により選択され動画の一部を選択された静止画に置き換えて動画の編集を行う。また、動画編集部33は、編集処理のされた動画を、一部に静止画を合成した新たな動画ファイルとして記憶部18に記録する。なお、動画編集部33は、編集の形態として、新たな動画ファイルとして記録するのではなく、編集に必要な情報だけを記憶しておき、再生指示があった場合に、その情報に基づいて編集動画を生成するような形態にしてもよい。
【0032】
また、動画編集部33は、動画編集の場合に、指示に応じて、動画に付帯されて記録された音声につき、そのまま再生するか、あるいはミュートとするか、あるいは、出力レベルダウンさせるかを制御する。また、バスライン30は、各部間でデータの受け渡しを行う。
【0033】
かかる構成を備えるカメラ1には、動作モードとして撮影モードと再生モードの他に、画像編集モードが備えられる。画像編集モードとは、動画の任意の位置に指定した静止画を挿入して新たな編集動画を生成するモードである。以下、図面に沿って、画像編集モードの操作・表示の具体例を説明する。
【0034】
図2、図3は、画像編集モードにおいて、静止画を動画に編集する際の操作とそれに対応する画面を、順番に説明する図である。ここで、表示部20は、タッチパネル付きのものである。
【0035】
図2(A)は、表示部20の画面100に、撮影画像を撮影順に一覧的に並べたインデックス画面が表示された様子を示す図である。編集する静止画と動画を選択するための画面である。この画面を選択画面とも呼ぶ。動画では例えばその動画の先頭画像が代表画像として表示される。縮小画像中の各数字(1〜9)は、画像番号である。また、動画については、静止画と区別するために、左右にパーフォレーションが付されている。本例では、画像番号のNo1,2,3,5,6,7,9の計7枚が静止画である。画像番号のNo4,8が動画である。
【0036】
このインデックス画面上で、編集する動画と編集に用いられる静止画の組が選択される。ここでは、編集に用いられる静止画をタッチして、編集する動画までドラッグ操作することで、編集に用いられる静止画と編集される動画の組が選択される。例えば、操作者がNo1の静止画をNo8の動画に挿入しようとする場合には、No1の静止画を示すサムネイル画像102にタッチして、そのままNo8の動画を示すサムネイル画像104まで、ドラッグ操作すればよい。編集画像選択部31が、操作部23のタッチパネルからの操作を検出して、編集用の静止画と編集される動画の選択処理を行う。インデックス画面には、記憶部18から画像記録再生部14によって再生された静止画・動画が表示される。インデックス画面は、不図示の操作部材への操作によってページを切換えるように更新され、表示される画像を順次表示させることができる。なお、静止画や動画は、編集候補に登録しておけば、静止画と動画が異なるインデックス画面上に表示された場合でも、両者の対応付けは可能である。
【0037】
特定の静止画が特定の動画へドラッグ操作された後に、その動画がダブルクリック操作されると、選択画面を終了し、画面100が図2(A)のインデックス画面から図2(B)に切換わる。図2(B)〜(H)の画面を、編集条件設定画面または編集画面と呼ぶ。図2(B)は、編集画面の最初の画面で、選択された画像番号No8の動画の最初の画像が静止画として表示され、この画像に重畳して、各編集条件が表示される。各編集条件として、時間軸111と静止画ウインドウ130と効果アイコン138、再生時間132、再生種別情報136が表示される。
【0038】
時間軸111は動画の時間位置を示すものである。時間軸111は画面100の下部に水平方向に表示され、時間軸111の下には、適当な間隔で時刻112が本例では 秒単位で表示される。また、時間軸111の右端には全長時間113(ここでは165秒)が表示される。そして、時間軸111の左端に動画の編集位置を指示するための第1の編集位置情報114が表示される。第1の編集位置情報114は、デフォルトでは、撮影開始位置に表示させるものとする。また、撮影終了位置あるいは撮影の中間位置に表示させるようにしてもよい。第1の編集位置情報114は、2本の縦線が一定間隔に並んだ形状である。第1の編集位置情報114は、時間軸上で編集位置をおおよそ設定するための情報である。換言すれば、第1の編集位置情報は、粗調用のマークだからである。
【0039】
静止画ウインドウ130は挿入する静止画の内容を示すもので、選択された静止画(No8)が縮小表示される。静止画ウインドウ130は第1の編集位置情報114の近傍(例えば上部)に表示される。効果アイコン138は、後ほど図2(F)で説明する効果メニュー140を呼び出すためのアイコンである。効果メニューは、静止画と動画の切換わりの画面効果を一覧的に表示されるものである。効果メニューは、静止画と動画の切換わりの画面効果として複数種類の用意されたものから、操作者によって選択させるためのものである。効果アイコン138は、静止画ウインドウ130の下に表示される。現在は、画面効果が選択されていない状態、つまり、特に画面効果なしで静止画・動画が瞬間的に切換わる状態である。
【0040】
再生時間132は、画面に表示されている動画の時間を表す。現在は、動画スタート時点なので、0秒が示される。再生種別情報136は、表示中の画像が動画の静止画像か連続画像のいずれかであるかを示すものである。現在は、動画が静止画像で表示されていることを示している。
【0041】
図2(C)は、時間軸111の左端(撮影スタート)に最初に設定された第1の編集位置情報114を、切換え希望の位置まで移動させる状態を示す画面を示す図である。第1の編集位置情報114を操作者が時間軸111に沿ってドラッグ操作することで、時間軸111上のおおよその時間を編集位置に指定することが可能である。そして、ドラッグ操作されて、第1の編集位置情報114の時間軸111上で移動する位置にあわせて、対応する時間の動画が画面に再生される。
【0042】
静止画ウインドウ130及び効果アイコン138も、第1の編集位置情報114の移動に伴って移動される。また、再生種別情報136は、ドラッグ操作中の現在は、動画表示であることを示す表示に切換わる。再生時間132もドラッグ操作に連動した表示中の時間を表示する(70秒)。第1の編集位置情報114の移動操作を停止したり、第1の編集位置情報114から指を離すと、動画がその時点で停止される。また、画面100の左上隅に、前画面に戻すための戻しアイコン134が表示される。
【0043】
図2(C)において、第1の編集位置情報114に対してダブルクリック操作がされると、図2(D)の画面に切換わる。図2(D)は、第2の編集位置情報を示す図である。図2(D)では、時間軸111において、第1の編集位置情報114で指示された位置が拡大して表示される。そして、第1の編集位置情報114に代わり、第2の編集位置情報が表示される。第2の編集位置情報は、開始マーク115、終了マーク116、開始時間117、終了時間119、区別マーク118からなる。なお、第1の編集位置情報114を第2の編集位置情報に切換える操作は、ダブルクリックに限定するものではなく、他のアイコンへのタッチ操作でもよい。第1の編集位置情報は、微調用のマークである。
【0044】
開始マーク115及び終了マーク116は、時間軸111上で、開始終了位置をそれぞれ独立して設定するためのマークである。開始時間117(68.5秒)は、開始マーク115の現在位置に対応する開始時間を示す。終了時間119(71.5秒)は、終了マーク116の現在位置に対応する終了時間を示す。ここで、区別マーク118は、現在画面に表示されている画像が、開始マーク位置に対応する画像なのか終了マーク位置に対応する画像なのかを区別するための表示である。ここでは、開始マーク115の下に区別マーク118が表示され、現画面が開始マーク位置の画像(68.5秒)であることを示している。なお、その区別をより明確にするために、開始時間117の方を枠で囲んだ表示もしている。また、再生種別情報136は、動画が静止画像で表示されていることを示している。
【0045】
図2(E)は、図2(D)の画面から、操作者によって開始マーク115がタッチされて、左方向にドラッグ移動された状態の画面を示す図である。ドラッグ操作に応じて、動画は逆方向に再生される。操作者は、画面の動画を見ながら、選択した静止画を挿入して再生を開始する最適位置を設定することができる。開始マーク115の移動を停止したり、指を離すと 画像はその時点で停止する。ここでは、ドラッグ操作によって、開始時間117が65秒の位置に設定されたとする。
【0046】
図2(F)は、効果メニューが表示された画面を示す図である。図2(E)の画面で、効果アイコン138がタッチ(クリック)されたとすると、図2(F)の画面に切換わる。効果メニュー140が、動画像に重畳して画面に表示される。効果としては、例えば、クロスフェード、ホワイトアウト、ブラックアウトが例示される。ここでは、クロスフェードがタッチされ選択されたとすると、効果メニュー140が消えて、図2(F)から図3(A)の画面に切換わる。
【0047】
クロスフェードとは、動画/静止画の切換わる際、2つの画像を混合表示しながら、時系列に両者の混合比率を変化させて、画像の切り替える効果を加えるものであり、具体的な作用については、後の項で説明する。
ホワイトアウトとは、動画から静止画に切換わる際に、動画から全体が白の画面に切換わり、その白の画面から徐々に静止画の画面に切換わり、静止画を所定時間表示後は、静止画から徐々に白の画面に切換わり、全体が白の画面に切換わった後に、動画像の再生が再開されるような効果である。ブラックアウトは、白の画面を黒の画面に代えた効果である。ただし、動画/静止画の切換わり時間は、ホワイトアウトでは1秒程度で、ブラックアウトでは、2〜3秒にするようにしてもよい。
【0048】
図3(A)では、効果として選択されたクロスフェードの略号(CF)を付した効果アイコン138が開始マーク115の上部に表示される。開始時に設定された効果が明確にわかる。この効果アイコン138がタッチされれば、効果メニュー140が再度表示され、効果の変更が可能である。
【0049】
更に、図3(A)では、終了マーク116がタッチされ、画像が、65秒時点の画像から71.5秒時点の画像に切換わって表示されたものとする。開始マークと終了マーク116のタッチに連動して、表示画像も切換わる。終了位置を変更設定するためである。対応して、区別マーク118は終了マーク115の下が表示される。
【0050】
図3(B)は、図3(A)の画面で終了マーク116が右方向にドラッグ操作された状態を示す図である。終了マーク116の位置は、終了時間119で示される74秒の位置である。この状態で、終了時の効果の選択が可能である。図示はしないが、図2(F)で説明したと同様な操作による。ここでは、開始と同じクロスフェード(CF)が選択されたとする。終了マーク116の上部に選択された効果の種類を示す効果アイコン138が表示される。以上で、開始と終了の位置と効果の設定が終了したものとする。
【0051】
図3(C)で、戻るアイコン134がダブルクリックされると、画像編集モードを終了して、動画編集部33によって動画編集が行われ、画面は再生モードに切換わる(図3(D))。動画編集部33によって、選択された静止画が設定された動画の位置に挿入された編集動画が作成されて、編集動画ファイルとして記憶部18に記憶される。
図3(D)は、切換わった再生モードの画面を示す図である。直近に編集された画像番号No8の動画のスタート画面が表示され、スタート操作がされると、編集された動画像を再生する。
【0052】
一方、図3(C)で、戻るアイコン134がシングルクリックされると、第1の編集位置情報を示す画面に戻る(図3(E))。図2(C)で説明したと同様な画面である。図3(E)の画面では、さらに、編集内容を確認する確認再生の実行を指示する確認再生アイコン142が、画面の右上隅に表示される。確認再生アイコン142がタッチされると、動画像の中で編集された箇所だけが、再生される。
【0053】
図4、図5は、図3(E)で示された確認再生の詳細を説明する図である。図4は、設定された効果により開始から終了までの静止画の動画に対する成分比(例えば濃度や輝度)を示す図である。図5は、図4に対応して実際の画面変化の様子を模式的に示す図である。
【0054】
クロスフェードとは、2つの画像を混合表示しながら切り替える方式であり、具体的な例として、図4で、静止画(No1)の成分比の時間的な変化をカーブ150で示す。静止画の成分は、65秒から徐々に増加していき、67.5秒から73秒までの区間は静止画のみとなり、73秒から74秒までの区間では、徐々に静止画成分の割合が減少し、74秒以降は、動画のみの表示になる。
【0055】
図5は、動画(204)に代わって静止画(202)が徐々に出現し、静止画(202)が再び消滅し、動画(204)だけの表示に戻る様子を、時間に沿った画面で示す図である。図5(A)は、図4の開始位置A点(65秒)に対応する画面で、動画のみが表示されている画面である。画面100の右隅上には、確認再生画面であることを明示する確認再生アイコン142が表示される。戻しアイコン134がタッチされると、図3(E)の画面に戻る。
【0056】
図5(B)は、図4のB点に対応する画面で、背景の動画(202)に静止画(204)がオーバーラップされた画面を模式的に示している。図5(C)は、図4のC区間に対応する画面で、静止画のみが表示されている画面である。このC区間では、画面に動画は表示されないが、動画の再生は進行しているものとする。図5(D)は、図4のD点に対応する画面で、図5(B)のように背景の動画(204)に静止画(202)がオーバーラップされた画面である。図5(D)は、動画の成分割合が大きくなり逆に静止画の成分割合が減少していく画面である。図5(E)は、図4のE点に対応する画面で、静止画の成分がなくなり、本来の動画のみで構成された画面である。
【0057】
図6は、編集用の静止画として複数の静止画が選択された場合の編集画面を説明する図である。図6(A)は、図2(A)と同じ編集モードにおけるインデックス画面(選択画面)を示す図である。図6(A)のインデックス画面で、編集用静止画として、No1の静止画だけでなく、No2及びNo6の静止画が選択されたとする。選択方法は、図2の場合と同じく、No2及びNo6を動画のサムネイル画像104へ、破線のようにドラッグ操作することによる。選択後に、動画のサムネイル画像104をダブルクリックすると、図6(B)の編集条件設定画面に切換わる。
【0058】
図6(B)に示す編集条件設定画面の最初の画面では、3つの静止画の中で最も番号の小さいNo1の静止画が、最初の編集候補として選択される。そこで、静止画ウインドウ130には、No1の静止画が表示される。そして、選択された他の2つの静止画は、画面100の右上に候補静止画210として表示される。
【0059】
編集画像を代える場合には、静止画ウインドウ130を候補静止画210の領域に移動する操作をし、その後に、候補静止画210のいずれかを静止画ウインドウ130に移動させる操作をすればよい。つまり、破線で示すようなドラッグ操作により、編集用の静止画像を交換することができる。ここでは、No1の静止画に代えて、No2の静止画が選択されたとする。これにより、図2(B)から、図2(C)に画面が切換わる。
【0060】
図2(C)では、静止画ウインドウ130には、No2の画像が表示され、No1の画像は、候補静止画210として表示される。また、時間軸111の開始位置に第1の編集位置情報114が表示される。その後、前述の図2(C)で説明したと同様な操作がなされとし、図6(D)で、第2の編集位置情報114が表示される。そして、図2(D)〜(F)、図3(A)〜図(C)で説明したと同様な操作がなされて、図6(E)に示す画面が表示される。これにより、No2の静止画についての開始位置、終了位置、効果の設定が完了したとする。
【0061】
図6(E)で、戻しアイコン134がシングルクリックされると、第1の編集位置情報が示される図6(F)の画面に切換わる。図6(F)では、編集設定が完了した静止画No2の第1の編集位置情報と、編集操作を待つ静止画No1の第1の編集位置情報とが表示される。設定が終了した静止画No2については、静止画ウインドウ130と設定された効果が示される効果アイコン138の組が、設定された時間軸の位置に表示される。静止画No2の編集が終わったので、次の候補として、最も番号の若い静止画No1の第1の編集位置情報を時間軸111の先頭に表示する。
【0062】
静止画No1についても同様にして編集条件が設定され、最後に静止画No3についても、同様に編集条件が設定される。No1、2,3の各静止画の編集条件が設定され、その設定された画面を示すのが、図6(G)である。図6(G)では、No1の静止画は、100秒近傍で効果をホワイトアウトとして設定され(図示例では、効果アイコン138はホワイトアウトの略称 WOと表示)、No2の静止画は、75秒近傍で効果をクロスフェードとして設定され(図示例では、効果アイコン138はクロスフェードの略称 CFと表示)、No3の静止画は、30秒近傍で効果をブラックアウトとして設定されていることを示す。(図示例では、効果アイコン138はブラックアウトの略称 BOと表示)。以上により、複数(3つ)の静止画をそれぞれ適当な動画の位置に挿入する編集作業を行うことができる。
【0063】
図7は、選択した複数の静止画を1組にまとめ、まとめた静止画を一括して動画に編集する場合の編集操作を説明する図である。図7(A)は、図6(B)と同じである。ここで、破線で示すように候補静止画210(静止画No2、No3)を静止画ウインドウ130(静止画No1)に移動させるようなドラッグ操作をすると、候補静止画210が静止画ウインドウ130と1つの組にする処理が行われる。
【0064】
図7(B)は、静止画No1から3が1組にされて、対応する第1の編集位置情報を示す図である。ここで、複数の静止画が1組になったことを示すために、静止画ウインドウ130も、複数の画像が重なったような形状で表示する。図7(C)は、3枚の静止画を1組として、第2の編集位置情報を示す図である。ここでも、静止画ウインドウ130は、複数の画像が重なったような形状で表示する。
【0065】
図8は、図7で説明したような組み合わされた3枚の静止画による、静止画の切換わりを具体的に示す図である。横軸が時間(秒)で、縦軸が動画あるいは静止画の成分(濃度や輝度)割合を示す。カーブ220、カーブ222、カーブ224は、それぞれ静止画No1、No2、No3の成分比を示す線図である。破線のカーブ230は、動画No8の濃度変化を示す線図である。
【0066】
68.5秒までは、100%動画が表示され、その後、静止画No1〜No3までの静止画が切換わりながら71.5秒まで表示される。71.5秒後から、100%動画が再開される。上記の操作により、複数の静止画を動画に一括挿入する編集作業が簡単にできる。一括して挿入された静止画による再生は、単独の静止画にはない変わった雰囲気を出すことができる場合がある。
【0067】
図9は、動画編集された箇所の音声処理を説明するための図である。動画撮影時には、通常は音声も同時に記録され、動画は音声データを伴ったものが多い。上述した動画編集された部分について、音声が付帯されている場合には、その音声について以下の処理が選択できる。
【0068】
図9の一番上のチャートが動画の編集位置の1例を示す時間軸240である。動画の途中にNo1〜No3の静止画が挿入されている。このNo1,No2,No3の静止画が挿入された部分を、編集区間242、編集区間244、編集区間246と表示する。上述したように、音声処理については、用意されたいくつかの処理パターンの中から操作者が選択できるようにする。代表的な3パターンを、時間軸上の音量レベルのカーブ260、262,264として示す。縦軸が音量レベルである。
【0069】
第1の処理は、カーブ260で示すパターンであって、画像編集期間であっても、音声についてはそのまま再生するケースである。音声が不連続になると、不自然感を生じてしまうため、音声をそのまま再生する方が良い場合である。
【0070】
第2の処理は、カーブ262で示すパターンであって、画像編集期間は、音声再生を停止させる場合である。ノイズ的な音の場合には、音声を消して、静止画表示にした方が良いからである。
【0071】
第3の処理は、カーブ264で示すパターンであって、画像編集期間は、音声のレベルをダウンさせる場合である。上記第1と第2の中間的な場合である。
【0072】
その他の処理として、上記第2の処理に代えて、画像編集期間には、他の音声を合成する場合もある。また、動画と静止画の切換わり時に効果を選択できたと同様に、音声を消したり音声のレベルダウンの処理でも、遷移時にスローダウンするような処理を行ってもよい。
【0073】
なお、第1,2,3のような処理パターンの選択は、編集モードでの図示しないメニュー画面で行うようにしてもよいし、効果メニュー140に音声処理のメニューを表示させて、そのときに選択させるようにしてもよい。
【0074】
図10から図13は、画像編集処理の内容を説明するフローチャートである。図10は、メインのフローチャートである。以下の処理は、主に、画像編集部22に含まれる、編集画像選択部31、編集条件設定部32、動画編集部33により、実行される。
【0075】
カメラの電源がオンにされたとし、操作者により設定された動作モードが画像編集モードかを判断する(S11)。このカメラ1では、撮影、再生、編集の3つのモードが用意されている。編集モードでないと判断すると(S11NO)、次に再生モードであるかを判断する(S12)。動作モードとして再生モードが設定されたと判断する場合には(S12YES)、再生処理を実行する(S13)。再生モードが設定されていないと判断する場合には(S12NO)、撮影処理を実行する(S14)。本実施形態は、画像編集モードの処理が主要な内容であるので、撮影処理と再生処理の説明は省略する。
【0076】
動作モードが画像編集モードであると判断すると(S11YES)、まず、インデックス画面を表示する(S15)。図2(A)や図6(A)で示した画面である。このインデックス画面を表示して、編集用の静止画と編集される動画の選択を待つ(S16)。指示によるインデックス画面の切換えも含む。編集用の静止画と編集される動画が選択されたと判断すると(S16YES)、編集画面での処理を行う(S17)。
【0077】
図11は、S17の編集画面の処理に係るサブルーチンを説明するためのフローチャートである。インデックス画面を編集画面に切換えて表示する(S31)。最初の編集画面として、動画のスタート画面(静止画)を表示し(S32)、さらに、動画に重畳させて第1の編集位置情報を表示する(S33)。図2(B)のような画面である。次に、インデックス画面で選択された静止画が複数であるかを判断し(S34)、静止画が1枚の場合には(S34NO)は、S51に進む。複数の静止画が選択された場合には(S34YES)は、編集用静止画の変更操作処理を行う。
【0078】
まず、図6(B)で示したような、編集用静止画を交換する操作がされたかを判断し(S41)、静止画の交換操作がされたと判断すると(S41YES)、静止画ウインドウと候補静止画を交換する処理を行う(S42)。編集用静止画を交換する操作は、静止画ウインドウを画面右上にドラッグして移動させておいて、その後、候補静止画を静止画ウインドウの領域にドラッグする操作である。
【0079】
次に、図7(A)で示したような、編集用静止画をまとめる操作(集合化)がされたかを判断し(S43)、まとめる操作(集合化)がされたと判断すると(S43YES)、画面の静止画ウインドウを積層化された形状に変更する(S44)。あわせて、集合化された静止画をまとめて取り扱うように処理を変える。S43,S44の処理後は、S51に進む。複数の静止画が選択されていない場合(S34NO)にも、S51に進む。
【0080】
S51では、表示される位置情報が第1の編集位置情報に設定されているかを判断する。最初の編集画面では、デフォルトの位置情報として第1の編集位置情報が表示される。第1の編集位置情報は、動画の中で編集位置を概略で決めるための、租調用のマークだからである。位置情報が第1の編集位置情報に設定されていると判断すると(S51YES)、次に、第1の編集位置情報が画面で操作されたかを判断する(S52)。当該画面で、図2(C)で示したように、第1の編集位置情報114に対する移動操作があったと判断すると(S52YES)、ドラッグ操作に合わせて、時間軸111上を第1の編集位置情報114を移動させ、同時に第1の編集位置情報114の移動に対応した動画を再生する(S53)。
【0081】
また、位置情報が第1の編集位置情報ではなく、第2の編集位置情報を表示する設定がされていると判断すると(S51NO)、第2の編集位置情報を表示する処理を行う。例えば、第1の編集位置情報から第2の編集位置情報への切換え操作があったと判断すると、第2の編集位置情報の表示を行う(S54)。図2(C)から図2(D)への切換わりである。既に、第2の編集位置情報が表示されている場合には、S54をジャンプして、S55に進む。
【0082】
そして、第2の編集位置情報が画面で操作されたかを判断する(S55)。当該画面で、図2(E)で示したように、時間軸111上で開始マーク115や終了マーク116の移動操作があったと判断すると(S55YES)、各ドラッグ操作に合わせて、時間軸111上で開始マーク115あるいは終了マーク116を移動させ、同時に対応した動画を再生する(S53)。
【0083】
S52,S53、S55またはS56の処理の次には、S57に進む。S57以降では、画面に対する操作を並列的に処理する。まず、S57では、図2(E)で示したような効果アイコンへの操作があったかを判断し、効果アイコンへの操作があったかとを判断すると(S57YES)、効果処理を実行する(S58)。
【0084】
図12は、効果処理のサブルーチンを説明するためのフローチャートである。まず、効果メニュー140を表示する(S71)。図2(F)で説明した画面である。メニュー選択操作があったかを判断し(S72)、メニュー選択操作されたと判断すると(S72YES)、選択された効果の種類を 効果として決定する(S73)。また、図2(F)では、説明を省略したが、効果の種類だけでなく、この効果メニューにて切換わりの時間をデフォルト値からマニュアルで変更できるようにしてもよい。なお、特に効果が設定されない場合には、デフォルトの効果をそのまま適用するようにする。デフォルトの効果は、例えば、ブラックアウトである。効果が決定されたら、図11のS59に戻る。また、効果アイコンへの操作がないとを判断すると(S57NO)、S59に進む。
【0085】
S59では、設定された編集条件についての確認再生を指示する操作があったかを判断する。確認再生指示があったと判断すると(S59YES)、確認再生の処理を実行する(S60)。図13は、確認再生処理のサブルーチンを説明するためのフローチャートである。
【0086】
確認再生処理では、該当する編集部分を再生する(S81)。図5に示したような画面を再生する。再生終了指示があるまで(S82)、繰り返し再生する。再生終了指示がされたと判断すると(S82YES)、ステップS61に戻る。また、確認再生指示がないと判断すると(S59NO)、S61に進む。
【0087】
S61では、S34で複数の静止画が選択された場合に、静止画を切換える操作があったかを判断する。静止画を切換える操作があったと判断すると(S61YES)、操作に従い静止画を切換える処理を行う(S62)。図6(F)で示したような場合である。
【0088】
選択された静止画が1枚の場合や、静止画が複数あっても静止画を切換える操作がないと判断する場合(S61NO)や、S62の後は、編集モードを終了する指示があったかを判断する(S63)。終了指示があったと判断すると(S63YES)、図10のS18に進む。編集モードを終了する指示がないと判断すれば(S63NO)、S51に戻る。
【0089】
S18では、設定された内容に従って、編集画像を作成して、作成した動画データを記憶部18に記録させる(S18)。あわせて、編集画面を閉じる。
【0090】
次に、S18または、再生処理(S13)及び撮影処理(S14)に続き、カメラの電源オフ操作がされたかを判断する(S19)。電源オフ操作がされたと判断すると(S19YES)、カメラ全体のオフ処理を行う。電源オフ操作がされていないと判断すると(S19NO)、
動作モードの切換え操作がされたかを判断する(S20)。動作モードの切換え操作がされたと判断すると(S20YES)、S11に戻り、動作モードの切換え操作がされていないと判断すると(S20NO)、S15に戻る。
【0091】
以上説明したように、上記実施形態によれば、動画への静止画の挿入編集が簡単にできる画像編集装置を提供することができる。具体的には、編集する静止画と動画をインデックス画面上で簡単に選択できるので、動画編集が容易にできる。編集用の静止画を複数選択する操作も容易である。また、動画への編集位置を、粗調用の第1の編集位置情報と、微調用の第2の編集位置情報を切換えることができるので、設定が容易になる。
【0092】
特に、挿入する静止画として、動画の前後の時間に撮影された静止画を選んで、動画の適当な箇所に挿入すれば、短時間の動画であっても、幅広い時間の画像の印象を与えることができる。長時間の動画を撮影した後で、編集して短時間化された動画よりも、強い印象を与える可能性がある。
【0093】
また、動画に代えて静止画を再生する際に、動画の音声の処理を選択できるので、音声の内容に応じた対応が可能になる。例えば、音声は動画の音声をそのままをとぎらせずに再生すれば、不自然感が少なく、動画の冗長部分を無すことができる。また、複数の静止画を一括して、動画に挿入することもできるので、1枚の静止画を挿入するよりも、更に変化に富んだ表示をすることができる。
【0094】
なお、以上の実施形態においては、制御部21がプログラム記憶部24に格納されたプログラムを読み出して実行することで、上記フローチャートが処理されるので、制御用プログラムも本発明となる。あわせて、このような制御用プログラムが記録された記録媒体も本発明となる。プログラムを格納する記録媒体としては、フラッシュメモリに限定されるものではなく、CD−ROM、DVD−ROM等の光学記録媒体、MD等の磁気記録媒体、テープ媒体、ICカードなどの半導体メモリであってもよい。そして、かかる処理は、ソフトウェア処理に限るものではなく、ソフトウェア処理とハードウェア処理の組み合わせで、実現してもよい。
【0095】
また、本発明の一実施形態においては、画像編集装置がデジタルカメラに搭載された例を説明したが、画像編集装置は、デジタルカメラに搭載されるだけでなく、ビデオカメラや画像再生装置やソフトウェアに搭載されても構わない。
【0096】
また、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではく、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素を適宜組合わせても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることはもちろんである。
【符号の説明】
【0097】
11…撮像部、12…SDAM、13…画像処理部、14…画像記録再生部、15…音声記録再生部、16…マイク、17・・・出力端子、18・・・記憶部、19…表示制御部、20…表示部、21…制御部、22…画像編集部、23…操作部、24…プログラム記憶部、30…バスライン、31…編集画像選択部、32…編集条件設定部、33…動画編集部、
【技術分野】
【0001】
本発明は、動画中の任意の箇所に静止画を編集する編集用のIF技術に関する。
【背景技術】
【0002】
撮影されたなまの動画では、重要な場面以外の場面も多く含まれ、そのままでは、見るものを退屈させてしまうので、通常は、冗長な箇所を編集でカットしたり、重要な場面だけを抽出して再生することが行われる。
【0003】
さらに、単なるカットだけではなく、積極的に動画に画面効果の挿入を行う画像編集装置も提案されている(特許文献1)。また、動画をつなぐ際にそのつなぎ目の遷移パターンを簡単に設定できるようにと、遷移効果の設定用画面を表示する編集装置も提案されている(特許文献2)。
【0004】
また、所望の静止画を動画の適当な位置に挿入するものとして、インデックス表示された動画のコマを指定する編集装置が特許文献3で提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2004−186925号公報
【特許文献2】特開2004−140750公報
【特許文献3】特開平9−114632号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、不要と思われる箇所(冗長な箇所)がカットされ編集された動画であっても、連続した場面を撮影している限りは、一本の調子の画面になってしまうことも多い。一方、静止画は一般に吟味して撮影された画像であるので、画像としては動画よりも優れた画像であることが多い。このようなうまいアングルで撮れた静止画を動画の例えば冗長な箇所に挿入するようにすれば、単にカット編集しただけの動画に比べて、動画の再生にメリハリがつき、鑑賞に堪える画像を作成することができるはずである。
【0007】
また、動画と静止画を切換えて撮影できるカメラも多くなっているので、1つのイベントで、動画と静止画の両方の画像が得られる機会も多い。そこで、再生時にこの動画と静止画を別々でなく、うまく組み合わせて表示することができれば、よい演出が発揮できるはずである。そのためには、編集される動画とその編集に用いる静止画の選択、あるいは編集条件の設定等の一連の設定操作が簡単にできることが望ましい。
【0008】
本発明は、上記課題に鑑み、動画への静止画の挿入編集が簡単にできる画像編集装置、カメラ及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために第1の発明に係る画像編集装置は、静止画を動画に挿入する編集を行う画像編集装置において、動画の代表画像と静止画を所定の順番に並べてインデックス画面として表示し、挿入する静止画と挿入される動画を選択する編集画像選択部と、動画の再生時間を示す時間軸上で、当該静止画の再生開始位置と終了位置を含む編集位置情報を移動可能に表示して、編集条件を設定する編集条件設定部とを、備え上記編集条件設定部は、上記編集位置情報として、上記再生開始位置と終了位置がまとめて移動可能なように当該再生開始位置と終了位置が1組にされた第1の編集位置情報と、再生開始位置と終了位置を別々に移動可能な第2の編集位置情報のいずれかを選択に応じて表示するものである。
【0010】
第1の発明によれば、動画への編集位置を、粗調用の第1の編集位置情報と、微調用の第2の編集位置情報を切換えることができるので、編集条件設定が容易になる。
【0011】
第2の発明に係る画像編集装置は、第1の発明に係る画像編集装置において、上記編集条件設定部により設定された編集条件に基づき、動画の編集を行う動画編集部を備え、上記動画編集部は、選択された静止画に置き換えた動画期間の音声を、当該音声を続けて再生するか、あるいは当該音声を消去するかを指示に応じて選択するものである。
【0012】
第3の発明に係るプログラムは、静止画を動画に挿入する編集を行う画像編集装置のコンピュータで実行されるプログラムにおいて、動画の代表画像と静止画を所定の順番に並べてインデックス画面として表示し、挿入する静止画と挿入される動画を選択するステップと、
動画の再生時間を示す時間軸上で、当該静止画の再生開始位置と終了位置を含む編集位置情報として、上記再生開始位置と終了位置がまとめて移動可能なように当該再生開始位置と終了位置が1組にされた第1の編集位置情報と、再生開始位置と終了位置を別々に移動可能な第2の編集位置情報のいずれかを選択に応じて表示するステップを備えるものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、動画への静止画の挿入編集が簡単にできる画像編集装置、カメラ及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】図1は、一実施形態におけるカメラ1の構成を示すブロック図である。
【図2】図2は、画像編集モードにおいて、静止画を動画に編集する際の操作とそれに対応する画面を、順番に説明する図の(1)である。
【図3】図3は、画像編集モードにおいて、静止画を動画に編集する際の操作とそれに対応する画面を、順番に説明する図の(2)である。
【図4】図4は, 設定された効果により開始から終了までの静止画の動画に対する成分比を示す図である。
【図5】図5は、図4に対応して設定された効果による実際の画面変化の様子を模式的に示す図である。
【図6】図6は、編集用の静止画として複数の静止画が選択された場合の編集画面を説明する図である。
【図7】図7は、選択した複数の静止画を1組にまとめ、まとめた静止画を一括して動画に編集する場合の編集操作を説明する図である。
【図8】図8は、図7で説明した組み合わされた3枚の静止画による、静止画の切換わりを具体的に示す図である。
【図9】図9は、動画編集された箇所の音声処理を説明するための図である。
【図10】図10は、画像編集処理の内容を説明するメインのフローチャートである。
【図11】図11は、編集画面の処理に係るサブルーチンを説明するためのフローチャートである。
【図12】図12は、画像編集処理の内容を説明するサブルーチンのフローチャートである。
【図13】図13は、確認再生処理の内容を説明するサブルーチンのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
図1は、一実施形態における画像編集装置の構成を示すブロック図である。ここでは、画像編集装置が、デジタルカメラ1の制御部の機能部として搭載された例で示す。デジタルカメラ1には、撮像部11、SDRAM12、画像処理部13、画像記録再生部14、音声記録再生部15、マイク16、出力端子17、記憶部18、表示ドライバー部19、表示部20、制御部(CPU)21、操作部22、プログラム記憶部23、バスライン30等が備えられる。
【0016】
撮像部11は、被写体像を画像データに変換するものである。撮像部11は、レンズや絞り等の光学部材、CCDやCMOSからなる撮像素子、及びAGC・CDS・AD変換部等撮像回路を有する。
【0017】
SDRAM12は、電気的に書き換え可能な揮発性の一時記憶メモリである。SDRAM12は、撮像部11で撮影された画像データやマイクで入力された音声データの各種処理のための一時記憶用のメモリとして用いられる。
【0018】
画像処理部13は、撮像部11で光電変換された画像データに対して、ホワイトバランス処理やガンマ補正や各種色補正等の画像処理を施すものである。
【0019】
画像記録再生部14は、画像を記録再生する機能に加えて圧縮伸長機能も備える。画像記録再生部14は、動画撮影モードが選択されている場合には、レリーズ操作に合わせて、画像処理された動画像データについてH.264やMPEG等の圧縮処理を行い、圧縮した動画像データを画像ファイルの形式で記憶部18に記録する。
【0020】
また、画像記録再生部14は、静止画撮影モードが選択されている場合には、画像処理された静止画画像データにJPEG等の圧縮処理を行い、圧縮した静止画画像データを画像ファイルの形式で記憶部18に記録する。
【0021】
そして、画像記録再生部14は、再生時には、記憶部18から指示された動画または静止画の画像ファイルを読み出し、読み出した圧縮された画像データに対して逆に伸長処理を行い、画像データに戻して、表示部20に再生する。
【0022】
音声記録再生部15は、音声を記録再生する機能に加えて音声用の圧縮伸長機能を備える。音声記録再生部15には、マイク16と出力端子17が接続される。マイク16は、音声を入力させるためのものである。出力端子17は、記録中の音声のモニターや記録した音声を再生する場合に、イヤホーンを接続するための端子である。
【0023】
音声記録再生部15は、マイク16から入力された音声をAGC処理やノイズ低減処理等を施してからA/D変換してデジタルの音声データに直す。音声記録再生部15は、さらに、この音声データに音声用の圧縮処理を行ってから、音声ファイルとして記憶部18に記録する。音声記録は、通常動画撮影と連動して行われるが、撮影済みの静止画へのアフレコ指示がされた場合にも行われる。
【0024】
画像記録再生部15は、記憶部18から指示された音声ファイルを読み出し、読み出した圧縮された音声データに対して逆に伸長処理を行い、音声データに戻す。画像記録再生部15は、さらにD/A変換してアナログの音声信号に戻し、適当なレベルで増幅して出力端子17に出力する。音声再生は、動画再生指示あるいは対応する静止画再生指示あるいは単独での音声再生指示により、行われる。
【0025】
記憶部18は、ハードディスクあるいはフラッシュメモリからなり、撮影された画像および入力された音声データを保存する保存用のメモリである。
【0026】
表示ドライバー部19は、表示部20への表示を電気的に駆動するものである。表示ドライバー部19は、撮影時にはライブビュー画像を表示部20に表示し、再生時には、記憶部18から読み出され再生された画像を表示部20に表示する。表示部20は、LCDや有機ELからなる。表示部20には、上述したライブビュー画像や再生画像以外に、条件設定用にメニュー画面も表示される。
【0027】
制御部21は、プログラムに従って、カメラ1の全体を制御する。制御部21には、操作部23、プログラム記憶部24が接続される。プログラム記憶部24は、例えばフラッシュからなる不揮発性のメモリである。プログラム記憶部24には、制御部21で読み込まれる装置の動作プログラムや 処理に使用される各種データが記憶される。
【0028】
操作部23は、再生や記録の動作モードの切換え、記録の開始や終了指示、あるいは省電力モードの種類の選択を行うため等の、各種操作部材を有する。操作部材はカメラ1の外観に備えられる。また、操作部材には、表示部20上に設けられたタッチパネルが含まれる。操作部23は、操作部材への使用者からの操作指示の内容を、制御部21に通知する。
【0029】
制御部21は、プログラム記憶部24から動作プログラムを読み込んで、操作部23から入力される操作者からの指示に応じて、記録再生等の各種処理あるいは編集処理を実行する。
【0030】
制御部21は、プログラムに従って撮影再生を制御する他に画像編集処理を実行する。この画像編集処理を実行する機能を以下で便宜的に画像編集部(装置)22と呼ぶ。さらに、画像編集部22によって実行される画像編集処理には、編集画像選択処理、編集条件設定処理、動画編集処理が含まれるが、それぞれを機能を、編集画像選択部31、編集条件設定部32、動画編集部33と呼ぶ。
【0031】
編集画像選択部31は、動画の代表画像と静止画を所定の順番に並べてインデックス画面として表示し、挿入する静止画と挿入される動画を選択する。また、編集条件設定部32は、動画の時間軸上で、上記挿入される静止画と当該静止画の再生開始位置と終了位置を含む編集位置情報を表し、編集条件を設定させる。動画編集部33は、編集条件設定部により設定された条件に基づき、上記編集画像選択部により選択され動画の一部を選択された静止画に置き換えて動画の編集を行う。また、動画編集部33は、編集処理のされた動画を、一部に静止画を合成した新たな動画ファイルとして記憶部18に記録する。なお、動画編集部33は、編集の形態として、新たな動画ファイルとして記録するのではなく、編集に必要な情報だけを記憶しておき、再生指示があった場合に、その情報に基づいて編集動画を生成するような形態にしてもよい。
【0032】
また、動画編集部33は、動画編集の場合に、指示に応じて、動画に付帯されて記録された音声につき、そのまま再生するか、あるいはミュートとするか、あるいは、出力レベルダウンさせるかを制御する。また、バスライン30は、各部間でデータの受け渡しを行う。
【0033】
かかる構成を備えるカメラ1には、動作モードとして撮影モードと再生モードの他に、画像編集モードが備えられる。画像編集モードとは、動画の任意の位置に指定した静止画を挿入して新たな編集動画を生成するモードである。以下、図面に沿って、画像編集モードの操作・表示の具体例を説明する。
【0034】
図2、図3は、画像編集モードにおいて、静止画を動画に編集する際の操作とそれに対応する画面を、順番に説明する図である。ここで、表示部20は、タッチパネル付きのものである。
【0035】
図2(A)は、表示部20の画面100に、撮影画像を撮影順に一覧的に並べたインデックス画面が表示された様子を示す図である。編集する静止画と動画を選択するための画面である。この画面を選択画面とも呼ぶ。動画では例えばその動画の先頭画像が代表画像として表示される。縮小画像中の各数字(1〜9)は、画像番号である。また、動画については、静止画と区別するために、左右にパーフォレーションが付されている。本例では、画像番号のNo1,2,3,5,6,7,9の計7枚が静止画である。画像番号のNo4,8が動画である。
【0036】
このインデックス画面上で、編集する動画と編集に用いられる静止画の組が選択される。ここでは、編集に用いられる静止画をタッチして、編集する動画までドラッグ操作することで、編集に用いられる静止画と編集される動画の組が選択される。例えば、操作者がNo1の静止画をNo8の動画に挿入しようとする場合には、No1の静止画を示すサムネイル画像102にタッチして、そのままNo8の動画を示すサムネイル画像104まで、ドラッグ操作すればよい。編集画像選択部31が、操作部23のタッチパネルからの操作を検出して、編集用の静止画と編集される動画の選択処理を行う。インデックス画面には、記憶部18から画像記録再生部14によって再生された静止画・動画が表示される。インデックス画面は、不図示の操作部材への操作によってページを切換えるように更新され、表示される画像を順次表示させることができる。なお、静止画や動画は、編集候補に登録しておけば、静止画と動画が異なるインデックス画面上に表示された場合でも、両者の対応付けは可能である。
【0037】
特定の静止画が特定の動画へドラッグ操作された後に、その動画がダブルクリック操作されると、選択画面を終了し、画面100が図2(A)のインデックス画面から図2(B)に切換わる。図2(B)〜(H)の画面を、編集条件設定画面または編集画面と呼ぶ。図2(B)は、編集画面の最初の画面で、選択された画像番号No8の動画の最初の画像が静止画として表示され、この画像に重畳して、各編集条件が表示される。各編集条件として、時間軸111と静止画ウインドウ130と効果アイコン138、再生時間132、再生種別情報136が表示される。
【0038】
時間軸111は動画の時間位置を示すものである。時間軸111は画面100の下部に水平方向に表示され、時間軸111の下には、適当な間隔で時刻112が本例では 秒単位で表示される。また、時間軸111の右端には全長時間113(ここでは165秒)が表示される。そして、時間軸111の左端に動画の編集位置を指示するための第1の編集位置情報114が表示される。第1の編集位置情報114は、デフォルトでは、撮影開始位置に表示させるものとする。また、撮影終了位置あるいは撮影の中間位置に表示させるようにしてもよい。第1の編集位置情報114は、2本の縦線が一定間隔に並んだ形状である。第1の編集位置情報114は、時間軸上で編集位置をおおよそ設定するための情報である。換言すれば、第1の編集位置情報は、粗調用のマークだからである。
【0039】
静止画ウインドウ130は挿入する静止画の内容を示すもので、選択された静止画(No8)が縮小表示される。静止画ウインドウ130は第1の編集位置情報114の近傍(例えば上部)に表示される。効果アイコン138は、後ほど図2(F)で説明する効果メニュー140を呼び出すためのアイコンである。効果メニューは、静止画と動画の切換わりの画面効果を一覧的に表示されるものである。効果メニューは、静止画と動画の切換わりの画面効果として複数種類の用意されたものから、操作者によって選択させるためのものである。効果アイコン138は、静止画ウインドウ130の下に表示される。現在は、画面効果が選択されていない状態、つまり、特に画面効果なしで静止画・動画が瞬間的に切換わる状態である。
【0040】
再生時間132は、画面に表示されている動画の時間を表す。現在は、動画スタート時点なので、0秒が示される。再生種別情報136は、表示中の画像が動画の静止画像か連続画像のいずれかであるかを示すものである。現在は、動画が静止画像で表示されていることを示している。
【0041】
図2(C)は、時間軸111の左端(撮影スタート)に最初に設定された第1の編集位置情報114を、切換え希望の位置まで移動させる状態を示す画面を示す図である。第1の編集位置情報114を操作者が時間軸111に沿ってドラッグ操作することで、時間軸111上のおおよその時間を編集位置に指定することが可能である。そして、ドラッグ操作されて、第1の編集位置情報114の時間軸111上で移動する位置にあわせて、対応する時間の動画が画面に再生される。
【0042】
静止画ウインドウ130及び効果アイコン138も、第1の編集位置情報114の移動に伴って移動される。また、再生種別情報136は、ドラッグ操作中の現在は、動画表示であることを示す表示に切換わる。再生時間132もドラッグ操作に連動した表示中の時間を表示する(70秒)。第1の編集位置情報114の移動操作を停止したり、第1の編集位置情報114から指を離すと、動画がその時点で停止される。また、画面100の左上隅に、前画面に戻すための戻しアイコン134が表示される。
【0043】
図2(C)において、第1の編集位置情報114に対してダブルクリック操作がされると、図2(D)の画面に切換わる。図2(D)は、第2の編集位置情報を示す図である。図2(D)では、時間軸111において、第1の編集位置情報114で指示された位置が拡大して表示される。そして、第1の編集位置情報114に代わり、第2の編集位置情報が表示される。第2の編集位置情報は、開始マーク115、終了マーク116、開始時間117、終了時間119、区別マーク118からなる。なお、第1の編集位置情報114を第2の編集位置情報に切換える操作は、ダブルクリックに限定するものではなく、他のアイコンへのタッチ操作でもよい。第1の編集位置情報は、微調用のマークである。
【0044】
開始マーク115及び終了マーク116は、時間軸111上で、開始終了位置をそれぞれ独立して設定するためのマークである。開始時間117(68.5秒)は、開始マーク115の現在位置に対応する開始時間を示す。終了時間119(71.5秒)は、終了マーク116の現在位置に対応する終了時間を示す。ここで、区別マーク118は、現在画面に表示されている画像が、開始マーク位置に対応する画像なのか終了マーク位置に対応する画像なのかを区別するための表示である。ここでは、開始マーク115の下に区別マーク118が表示され、現画面が開始マーク位置の画像(68.5秒)であることを示している。なお、その区別をより明確にするために、開始時間117の方を枠で囲んだ表示もしている。また、再生種別情報136は、動画が静止画像で表示されていることを示している。
【0045】
図2(E)は、図2(D)の画面から、操作者によって開始マーク115がタッチされて、左方向にドラッグ移動された状態の画面を示す図である。ドラッグ操作に応じて、動画は逆方向に再生される。操作者は、画面の動画を見ながら、選択した静止画を挿入して再生を開始する最適位置を設定することができる。開始マーク115の移動を停止したり、指を離すと 画像はその時点で停止する。ここでは、ドラッグ操作によって、開始時間117が65秒の位置に設定されたとする。
【0046】
図2(F)は、効果メニューが表示された画面を示す図である。図2(E)の画面で、効果アイコン138がタッチ(クリック)されたとすると、図2(F)の画面に切換わる。効果メニュー140が、動画像に重畳して画面に表示される。効果としては、例えば、クロスフェード、ホワイトアウト、ブラックアウトが例示される。ここでは、クロスフェードがタッチされ選択されたとすると、効果メニュー140が消えて、図2(F)から図3(A)の画面に切換わる。
【0047】
クロスフェードとは、動画/静止画の切換わる際、2つの画像を混合表示しながら、時系列に両者の混合比率を変化させて、画像の切り替える効果を加えるものであり、具体的な作用については、後の項で説明する。
ホワイトアウトとは、動画から静止画に切換わる際に、動画から全体が白の画面に切換わり、その白の画面から徐々に静止画の画面に切換わり、静止画を所定時間表示後は、静止画から徐々に白の画面に切換わり、全体が白の画面に切換わった後に、動画像の再生が再開されるような効果である。ブラックアウトは、白の画面を黒の画面に代えた効果である。ただし、動画/静止画の切換わり時間は、ホワイトアウトでは1秒程度で、ブラックアウトでは、2〜3秒にするようにしてもよい。
【0048】
図3(A)では、効果として選択されたクロスフェードの略号(CF)を付した効果アイコン138が開始マーク115の上部に表示される。開始時に設定された効果が明確にわかる。この効果アイコン138がタッチされれば、効果メニュー140が再度表示され、効果の変更が可能である。
【0049】
更に、図3(A)では、終了マーク116がタッチされ、画像が、65秒時点の画像から71.5秒時点の画像に切換わって表示されたものとする。開始マークと終了マーク116のタッチに連動して、表示画像も切換わる。終了位置を変更設定するためである。対応して、区別マーク118は終了マーク115の下が表示される。
【0050】
図3(B)は、図3(A)の画面で終了マーク116が右方向にドラッグ操作された状態を示す図である。終了マーク116の位置は、終了時間119で示される74秒の位置である。この状態で、終了時の効果の選択が可能である。図示はしないが、図2(F)で説明したと同様な操作による。ここでは、開始と同じクロスフェード(CF)が選択されたとする。終了マーク116の上部に選択された効果の種類を示す効果アイコン138が表示される。以上で、開始と終了の位置と効果の設定が終了したものとする。
【0051】
図3(C)で、戻るアイコン134がダブルクリックされると、画像編集モードを終了して、動画編集部33によって動画編集が行われ、画面は再生モードに切換わる(図3(D))。動画編集部33によって、選択された静止画が設定された動画の位置に挿入された編集動画が作成されて、編集動画ファイルとして記憶部18に記憶される。
図3(D)は、切換わった再生モードの画面を示す図である。直近に編集された画像番号No8の動画のスタート画面が表示され、スタート操作がされると、編集された動画像を再生する。
【0052】
一方、図3(C)で、戻るアイコン134がシングルクリックされると、第1の編集位置情報を示す画面に戻る(図3(E))。図2(C)で説明したと同様な画面である。図3(E)の画面では、さらに、編集内容を確認する確認再生の実行を指示する確認再生アイコン142が、画面の右上隅に表示される。確認再生アイコン142がタッチされると、動画像の中で編集された箇所だけが、再生される。
【0053】
図4、図5は、図3(E)で示された確認再生の詳細を説明する図である。図4は、設定された効果により開始から終了までの静止画の動画に対する成分比(例えば濃度や輝度)を示す図である。図5は、図4に対応して実際の画面変化の様子を模式的に示す図である。
【0054】
クロスフェードとは、2つの画像を混合表示しながら切り替える方式であり、具体的な例として、図4で、静止画(No1)の成分比の時間的な変化をカーブ150で示す。静止画の成分は、65秒から徐々に増加していき、67.5秒から73秒までの区間は静止画のみとなり、73秒から74秒までの区間では、徐々に静止画成分の割合が減少し、74秒以降は、動画のみの表示になる。
【0055】
図5は、動画(204)に代わって静止画(202)が徐々に出現し、静止画(202)が再び消滅し、動画(204)だけの表示に戻る様子を、時間に沿った画面で示す図である。図5(A)は、図4の開始位置A点(65秒)に対応する画面で、動画のみが表示されている画面である。画面100の右隅上には、確認再生画面であることを明示する確認再生アイコン142が表示される。戻しアイコン134がタッチされると、図3(E)の画面に戻る。
【0056】
図5(B)は、図4のB点に対応する画面で、背景の動画(202)に静止画(204)がオーバーラップされた画面を模式的に示している。図5(C)は、図4のC区間に対応する画面で、静止画のみが表示されている画面である。このC区間では、画面に動画は表示されないが、動画の再生は進行しているものとする。図5(D)は、図4のD点に対応する画面で、図5(B)のように背景の動画(204)に静止画(202)がオーバーラップされた画面である。図5(D)は、動画の成分割合が大きくなり逆に静止画の成分割合が減少していく画面である。図5(E)は、図4のE点に対応する画面で、静止画の成分がなくなり、本来の動画のみで構成された画面である。
【0057】
図6は、編集用の静止画として複数の静止画が選択された場合の編集画面を説明する図である。図6(A)は、図2(A)と同じ編集モードにおけるインデックス画面(選択画面)を示す図である。図6(A)のインデックス画面で、編集用静止画として、No1の静止画だけでなく、No2及びNo6の静止画が選択されたとする。選択方法は、図2の場合と同じく、No2及びNo6を動画のサムネイル画像104へ、破線のようにドラッグ操作することによる。選択後に、動画のサムネイル画像104をダブルクリックすると、図6(B)の編集条件設定画面に切換わる。
【0058】
図6(B)に示す編集条件設定画面の最初の画面では、3つの静止画の中で最も番号の小さいNo1の静止画が、最初の編集候補として選択される。そこで、静止画ウインドウ130には、No1の静止画が表示される。そして、選択された他の2つの静止画は、画面100の右上に候補静止画210として表示される。
【0059】
編集画像を代える場合には、静止画ウインドウ130を候補静止画210の領域に移動する操作をし、その後に、候補静止画210のいずれかを静止画ウインドウ130に移動させる操作をすればよい。つまり、破線で示すようなドラッグ操作により、編集用の静止画像を交換することができる。ここでは、No1の静止画に代えて、No2の静止画が選択されたとする。これにより、図2(B)から、図2(C)に画面が切換わる。
【0060】
図2(C)では、静止画ウインドウ130には、No2の画像が表示され、No1の画像は、候補静止画210として表示される。また、時間軸111の開始位置に第1の編集位置情報114が表示される。その後、前述の図2(C)で説明したと同様な操作がなされとし、図6(D)で、第2の編集位置情報114が表示される。そして、図2(D)〜(F)、図3(A)〜図(C)で説明したと同様な操作がなされて、図6(E)に示す画面が表示される。これにより、No2の静止画についての開始位置、終了位置、効果の設定が完了したとする。
【0061】
図6(E)で、戻しアイコン134がシングルクリックされると、第1の編集位置情報が示される図6(F)の画面に切換わる。図6(F)では、編集設定が完了した静止画No2の第1の編集位置情報と、編集操作を待つ静止画No1の第1の編集位置情報とが表示される。設定が終了した静止画No2については、静止画ウインドウ130と設定された効果が示される効果アイコン138の組が、設定された時間軸の位置に表示される。静止画No2の編集が終わったので、次の候補として、最も番号の若い静止画No1の第1の編集位置情報を時間軸111の先頭に表示する。
【0062】
静止画No1についても同様にして編集条件が設定され、最後に静止画No3についても、同様に編集条件が設定される。No1、2,3の各静止画の編集条件が設定され、その設定された画面を示すのが、図6(G)である。図6(G)では、No1の静止画は、100秒近傍で効果をホワイトアウトとして設定され(図示例では、効果アイコン138はホワイトアウトの略称 WOと表示)、No2の静止画は、75秒近傍で効果をクロスフェードとして設定され(図示例では、効果アイコン138はクロスフェードの略称 CFと表示)、No3の静止画は、30秒近傍で効果をブラックアウトとして設定されていることを示す。(図示例では、効果アイコン138はブラックアウトの略称 BOと表示)。以上により、複数(3つ)の静止画をそれぞれ適当な動画の位置に挿入する編集作業を行うことができる。
【0063】
図7は、選択した複数の静止画を1組にまとめ、まとめた静止画を一括して動画に編集する場合の編集操作を説明する図である。図7(A)は、図6(B)と同じである。ここで、破線で示すように候補静止画210(静止画No2、No3)を静止画ウインドウ130(静止画No1)に移動させるようなドラッグ操作をすると、候補静止画210が静止画ウインドウ130と1つの組にする処理が行われる。
【0064】
図7(B)は、静止画No1から3が1組にされて、対応する第1の編集位置情報を示す図である。ここで、複数の静止画が1組になったことを示すために、静止画ウインドウ130も、複数の画像が重なったような形状で表示する。図7(C)は、3枚の静止画を1組として、第2の編集位置情報を示す図である。ここでも、静止画ウインドウ130は、複数の画像が重なったような形状で表示する。
【0065】
図8は、図7で説明したような組み合わされた3枚の静止画による、静止画の切換わりを具体的に示す図である。横軸が時間(秒)で、縦軸が動画あるいは静止画の成分(濃度や輝度)割合を示す。カーブ220、カーブ222、カーブ224は、それぞれ静止画No1、No2、No3の成分比を示す線図である。破線のカーブ230は、動画No8の濃度変化を示す線図である。
【0066】
68.5秒までは、100%動画が表示され、その後、静止画No1〜No3までの静止画が切換わりながら71.5秒まで表示される。71.5秒後から、100%動画が再開される。上記の操作により、複数の静止画を動画に一括挿入する編集作業が簡単にできる。一括して挿入された静止画による再生は、単独の静止画にはない変わった雰囲気を出すことができる場合がある。
【0067】
図9は、動画編集された箇所の音声処理を説明するための図である。動画撮影時には、通常は音声も同時に記録され、動画は音声データを伴ったものが多い。上述した動画編集された部分について、音声が付帯されている場合には、その音声について以下の処理が選択できる。
【0068】
図9の一番上のチャートが動画の編集位置の1例を示す時間軸240である。動画の途中にNo1〜No3の静止画が挿入されている。このNo1,No2,No3の静止画が挿入された部分を、編集区間242、編集区間244、編集区間246と表示する。上述したように、音声処理については、用意されたいくつかの処理パターンの中から操作者が選択できるようにする。代表的な3パターンを、時間軸上の音量レベルのカーブ260、262,264として示す。縦軸が音量レベルである。
【0069】
第1の処理は、カーブ260で示すパターンであって、画像編集期間であっても、音声についてはそのまま再生するケースである。音声が不連続になると、不自然感を生じてしまうため、音声をそのまま再生する方が良い場合である。
【0070】
第2の処理は、カーブ262で示すパターンであって、画像編集期間は、音声再生を停止させる場合である。ノイズ的な音の場合には、音声を消して、静止画表示にした方が良いからである。
【0071】
第3の処理は、カーブ264で示すパターンであって、画像編集期間は、音声のレベルをダウンさせる場合である。上記第1と第2の中間的な場合である。
【0072】
その他の処理として、上記第2の処理に代えて、画像編集期間には、他の音声を合成する場合もある。また、動画と静止画の切換わり時に効果を選択できたと同様に、音声を消したり音声のレベルダウンの処理でも、遷移時にスローダウンするような処理を行ってもよい。
【0073】
なお、第1,2,3のような処理パターンの選択は、編集モードでの図示しないメニュー画面で行うようにしてもよいし、効果メニュー140に音声処理のメニューを表示させて、そのときに選択させるようにしてもよい。
【0074】
図10から図13は、画像編集処理の内容を説明するフローチャートである。図10は、メインのフローチャートである。以下の処理は、主に、画像編集部22に含まれる、編集画像選択部31、編集条件設定部32、動画編集部33により、実行される。
【0075】
カメラの電源がオンにされたとし、操作者により設定された動作モードが画像編集モードかを判断する(S11)。このカメラ1では、撮影、再生、編集の3つのモードが用意されている。編集モードでないと判断すると(S11NO)、次に再生モードであるかを判断する(S12)。動作モードとして再生モードが設定されたと判断する場合には(S12YES)、再生処理を実行する(S13)。再生モードが設定されていないと判断する場合には(S12NO)、撮影処理を実行する(S14)。本実施形態は、画像編集モードの処理が主要な内容であるので、撮影処理と再生処理の説明は省略する。
【0076】
動作モードが画像編集モードであると判断すると(S11YES)、まず、インデックス画面を表示する(S15)。図2(A)や図6(A)で示した画面である。このインデックス画面を表示して、編集用の静止画と編集される動画の選択を待つ(S16)。指示によるインデックス画面の切換えも含む。編集用の静止画と編集される動画が選択されたと判断すると(S16YES)、編集画面での処理を行う(S17)。
【0077】
図11は、S17の編集画面の処理に係るサブルーチンを説明するためのフローチャートである。インデックス画面を編集画面に切換えて表示する(S31)。最初の編集画面として、動画のスタート画面(静止画)を表示し(S32)、さらに、動画に重畳させて第1の編集位置情報を表示する(S33)。図2(B)のような画面である。次に、インデックス画面で選択された静止画が複数であるかを判断し(S34)、静止画が1枚の場合には(S34NO)は、S51に進む。複数の静止画が選択された場合には(S34YES)は、編集用静止画の変更操作処理を行う。
【0078】
まず、図6(B)で示したような、編集用静止画を交換する操作がされたかを判断し(S41)、静止画の交換操作がされたと判断すると(S41YES)、静止画ウインドウと候補静止画を交換する処理を行う(S42)。編集用静止画を交換する操作は、静止画ウインドウを画面右上にドラッグして移動させておいて、その後、候補静止画を静止画ウインドウの領域にドラッグする操作である。
【0079】
次に、図7(A)で示したような、編集用静止画をまとめる操作(集合化)がされたかを判断し(S43)、まとめる操作(集合化)がされたと判断すると(S43YES)、画面の静止画ウインドウを積層化された形状に変更する(S44)。あわせて、集合化された静止画をまとめて取り扱うように処理を変える。S43,S44の処理後は、S51に進む。複数の静止画が選択されていない場合(S34NO)にも、S51に進む。
【0080】
S51では、表示される位置情報が第1の編集位置情報に設定されているかを判断する。最初の編集画面では、デフォルトの位置情報として第1の編集位置情報が表示される。第1の編集位置情報は、動画の中で編集位置を概略で決めるための、租調用のマークだからである。位置情報が第1の編集位置情報に設定されていると判断すると(S51YES)、次に、第1の編集位置情報が画面で操作されたかを判断する(S52)。当該画面で、図2(C)で示したように、第1の編集位置情報114に対する移動操作があったと判断すると(S52YES)、ドラッグ操作に合わせて、時間軸111上を第1の編集位置情報114を移動させ、同時に第1の編集位置情報114の移動に対応した動画を再生する(S53)。
【0081】
また、位置情報が第1の編集位置情報ではなく、第2の編集位置情報を表示する設定がされていると判断すると(S51NO)、第2の編集位置情報を表示する処理を行う。例えば、第1の編集位置情報から第2の編集位置情報への切換え操作があったと判断すると、第2の編集位置情報の表示を行う(S54)。図2(C)から図2(D)への切換わりである。既に、第2の編集位置情報が表示されている場合には、S54をジャンプして、S55に進む。
【0082】
そして、第2の編集位置情報が画面で操作されたかを判断する(S55)。当該画面で、図2(E)で示したように、時間軸111上で開始マーク115や終了マーク116の移動操作があったと判断すると(S55YES)、各ドラッグ操作に合わせて、時間軸111上で開始マーク115あるいは終了マーク116を移動させ、同時に対応した動画を再生する(S53)。
【0083】
S52,S53、S55またはS56の処理の次には、S57に進む。S57以降では、画面に対する操作を並列的に処理する。まず、S57では、図2(E)で示したような効果アイコンへの操作があったかを判断し、効果アイコンへの操作があったかとを判断すると(S57YES)、効果処理を実行する(S58)。
【0084】
図12は、効果処理のサブルーチンを説明するためのフローチャートである。まず、効果メニュー140を表示する(S71)。図2(F)で説明した画面である。メニュー選択操作があったかを判断し(S72)、メニュー選択操作されたと判断すると(S72YES)、選択された効果の種類を 効果として決定する(S73)。また、図2(F)では、説明を省略したが、効果の種類だけでなく、この効果メニューにて切換わりの時間をデフォルト値からマニュアルで変更できるようにしてもよい。なお、特に効果が設定されない場合には、デフォルトの効果をそのまま適用するようにする。デフォルトの効果は、例えば、ブラックアウトである。効果が決定されたら、図11のS59に戻る。また、効果アイコンへの操作がないとを判断すると(S57NO)、S59に進む。
【0085】
S59では、設定された編集条件についての確認再生を指示する操作があったかを判断する。確認再生指示があったと判断すると(S59YES)、確認再生の処理を実行する(S60)。図13は、確認再生処理のサブルーチンを説明するためのフローチャートである。
【0086】
確認再生処理では、該当する編集部分を再生する(S81)。図5に示したような画面を再生する。再生終了指示があるまで(S82)、繰り返し再生する。再生終了指示がされたと判断すると(S82YES)、ステップS61に戻る。また、確認再生指示がないと判断すると(S59NO)、S61に進む。
【0087】
S61では、S34で複数の静止画が選択された場合に、静止画を切換える操作があったかを判断する。静止画を切換える操作があったと判断すると(S61YES)、操作に従い静止画を切換える処理を行う(S62)。図6(F)で示したような場合である。
【0088】
選択された静止画が1枚の場合や、静止画が複数あっても静止画を切換える操作がないと判断する場合(S61NO)や、S62の後は、編集モードを終了する指示があったかを判断する(S63)。終了指示があったと判断すると(S63YES)、図10のS18に進む。編集モードを終了する指示がないと判断すれば(S63NO)、S51に戻る。
【0089】
S18では、設定された内容に従って、編集画像を作成して、作成した動画データを記憶部18に記録させる(S18)。あわせて、編集画面を閉じる。
【0090】
次に、S18または、再生処理(S13)及び撮影処理(S14)に続き、カメラの電源オフ操作がされたかを判断する(S19)。電源オフ操作がされたと判断すると(S19YES)、カメラ全体のオフ処理を行う。電源オフ操作がされていないと判断すると(S19NO)、
動作モードの切換え操作がされたかを判断する(S20)。動作モードの切換え操作がされたと判断すると(S20YES)、S11に戻り、動作モードの切換え操作がされていないと判断すると(S20NO)、S15に戻る。
【0091】
以上説明したように、上記実施形態によれば、動画への静止画の挿入編集が簡単にできる画像編集装置を提供することができる。具体的には、編集する静止画と動画をインデックス画面上で簡単に選択できるので、動画編集が容易にできる。編集用の静止画を複数選択する操作も容易である。また、動画への編集位置を、粗調用の第1の編集位置情報と、微調用の第2の編集位置情報を切換えることができるので、設定が容易になる。
【0092】
特に、挿入する静止画として、動画の前後の時間に撮影された静止画を選んで、動画の適当な箇所に挿入すれば、短時間の動画であっても、幅広い時間の画像の印象を与えることができる。長時間の動画を撮影した後で、編集して短時間化された動画よりも、強い印象を与える可能性がある。
【0093】
また、動画に代えて静止画を再生する際に、動画の音声の処理を選択できるので、音声の内容に応じた対応が可能になる。例えば、音声は動画の音声をそのままをとぎらせずに再生すれば、不自然感が少なく、動画の冗長部分を無すことができる。また、複数の静止画を一括して、動画に挿入することもできるので、1枚の静止画を挿入するよりも、更に変化に富んだ表示をすることができる。
【0094】
なお、以上の実施形態においては、制御部21がプログラム記憶部24に格納されたプログラムを読み出して実行することで、上記フローチャートが処理されるので、制御用プログラムも本発明となる。あわせて、このような制御用プログラムが記録された記録媒体も本発明となる。プログラムを格納する記録媒体としては、フラッシュメモリに限定されるものではなく、CD−ROM、DVD−ROM等の光学記録媒体、MD等の磁気記録媒体、テープ媒体、ICカードなどの半導体メモリであってもよい。そして、かかる処理は、ソフトウェア処理に限るものではなく、ソフトウェア処理とハードウェア処理の組み合わせで、実現してもよい。
【0095】
また、本発明の一実施形態においては、画像編集装置がデジタルカメラに搭載された例を説明したが、画像編集装置は、デジタルカメラに搭載されるだけでなく、ビデオカメラや画像再生装置やソフトウェアに搭載されても構わない。
【0096】
また、本発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではく、実施段階でのその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施形態に示される全構成要素を適宜組合わせても良い。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組合わせてもよい。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることはもちろんである。
【符号の説明】
【0097】
11…撮像部、12…SDAM、13…画像処理部、14…画像記録再生部、15…音声記録再生部、16…マイク、17・・・出力端子、18・・・記憶部、19…表示制御部、20…表示部、21…制御部、22…画像編集部、23…操作部、24…プログラム記憶部、30…バスライン、31…編集画像選択部、32…編集条件設定部、33…動画編集部、
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静止画を動画に挿入する編集を行う画像編集装置において、
動画の代表画像と静止画を所定の順番に並べてインデックス画面として表示し、挿入する静止画と挿入される動画を選択する編集画像選択部と、
動画の再生時間を示す時間軸上で、当該静止画の再生開始位置と終了位置を含む編集位置情報を移動可能に表示して、編集条件を設定する編集条件設定部とを、備え
上記編集条件設定部は、上記編集位置情報として、上記再生開始位置と終了位置がまとめて移動可能なように当該再生開始位置と終了位置が1組にされた第1の編集位置情報と、再生開始位置と終了位置を別々に移動可能な第2の編集位置情報のいずれかを選択に応じて表示する
ことを特徴とする画像編集装置。
【請求項2】
上記編集条件設定部により設定された編集条件に基づき、動画の編集を行う動画編集部を備え、
上記動画編集部は、選択された静止画に置き換えた動画期間の音声を、当該音声を続けて再生するか、あるいは当該音声を消去するかを指示に応じて選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項3】
上記動画編集部は、上記音声を続けて再生する場合には、当該期間については音声の音量を下げて再生する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項4】
上記編集条件設定部は、上記静止画を動画へ切換える際の効果の種類を選択可能に表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項5】
上記編集条件設定部は、上記編集条件として、複数の静止画を1組にまとめる操作がされた場合には、上記第1の編集位置情報及び上記第2の編集位置情報において、まとめられた複数の静止画を1組の静止画として扱う
ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載された画像編集装置を備える
ことを特徴とするカメラ。
【請求項7】
静止画を動画に挿入する編集を行う画像編集装置のコンピュータで実行されるプログラムにおいて、
動画の代表画像と静止画を所定の順番に並べてインデックス画面として表示し、挿入する静止画と挿入される動画を選択するステップと、
動画の再生時間を示す時間軸上で、当該静止画の再生開始位置と終了位置を含む編集位置情報として、上記再生開始位置と終了位置がまとめて移動可能なように当該再生開始位置と終了位置が1組にされた第1の編集位置情報と、再生開始位置と終了位置を別々に移動可能な第2の編集位置情報のいずれかを選択に応じて表示するステップを備える
ことを特徴とするプログラム。
【請求項1】
静止画を動画に挿入する編集を行う画像編集装置において、
動画の代表画像と静止画を所定の順番に並べてインデックス画面として表示し、挿入する静止画と挿入される動画を選択する編集画像選択部と、
動画の再生時間を示す時間軸上で、当該静止画の再生開始位置と終了位置を含む編集位置情報を移動可能に表示して、編集条件を設定する編集条件設定部とを、備え
上記編集条件設定部は、上記編集位置情報として、上記再生開始位置と終了位置がまとめて移動可能なように当該再生開始位置と終了位置が1組にされた第1の編集位置情報と、再生開始位置と終了位置を別々に移動可能な第2の編集位置情報のいずれかを選択に応じて表示する
ことを特徴とする画像編集装置。
【請求項2】
上記編集条件設定部により設定された編集条件に基づき、動画の編集を行う動画編集部を備え、
上記動画編集部は、選択された静止画に置き換えた動画期間の音声を、当該音声を続けて再生するか、あるいは当該音声を消去するかを指示に応じて選択する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項3】
上記動画編集部は、上記音声を続けて再生する場合には、当該期間については音声の音量を下げて再生する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項4】
上記編集条件設定部は、上記静止画を動画へ切換える際の効果の種類を選択可能に表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項5】
上記編集条件設定部は、上記編集条件として、複数の静止画を1組にまとめる操作がされた場合には、上記第1の編集位置情報及び上記第2の編集位置情報において、まとめられた複数の静止画を1組の静止画として扱う
ことを特徴とする請求項1に記載の画像編集装置。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載された画像編集装置を備える
ことを特徴とするカメラ。
【請求項7】
静止画を動画に挿入する編集を行う画像編集装置のコンピュータで実行されるプログラムにおいて、
動画の代表画像と静止画を所定の順番に並べてインデックス画面として表示し、挿入する静止画と挿入される動画を選択するステップと、
動画の再生時間を示す時間軸上で、当該静止画の再生開始位置と終了位置を含む編集位置情報として、上記再生開始位置と終了位置がまとめて移動可能なように当該再生開始位置と終了位置が1組にされた第1の編集位置情報と、再生開始位置と終了位置を別々に移動可能な第2の編集位置情報のいずれかを選択に応じて表示するステップを備える
ことを特徴とするプログラム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−90008(P2013−90008A)
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−226136(P2011−226136)
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年5月13日(2013.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年10月13日(2011.10.13)
【出願人】(504371974)オリンパスイメージング株式会社 (2,647)
【Fターム(参考)】
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