説明

画像表示システム、画像形成装置、ジョブ実行制御方法、ジョブ実行制御プログラムおよびプリンタドライバ

【課題】プロジェクタに画像の転送が可能な複合機における利便性を向上させる。
【解決手段】プロジェクタと複合機とクライアント端末をLANに接続して画像表示システムを構成し、クライアント端末にインストールされたプリンタドライバの設定画面においてプリントジョブと投影ジョブの選択を受付け(ステップS3)、選択されたジョブについて当該ジョブの実行対象となる画像ファイルの指定を受付け、ヘッダ情報と当該指定された画像ファイルの画像データとからなるジョブデータを生成して複合機に向けて送信してジョブを発行する(ステップS4〜S11)。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置から画像表示装置に画像データを転送して画像表示させることができる画像表示システム、当該画像表示システムに使用される画像形成装置、当該画像形成装置で実行されるジョブ実行制御方法、ジョブ実行制御プログラムおよびプリンタドライバに関する。
【背景技術】
【0002】
デジタル式の画像形成装置、とりわけコピー機能やプリンタ機能、スキャン機能などの複数の機能を備えた複合機(Multi Function Peripherals)(以下、「MFP」という。)に対するユーザのニーズが多様化し、最近では、そのスキャナで読み込んだ画像を液晶型プロジェクタなどに転送して大画面に表示させる構成が提案されている(例えば、特許文献1)。
【0003】
このような構成によれば、例えば、多人数での会議や、客先へのプレゼンテーションなどにおいて、スキャンした画像をすぐにプロジェクタにより表示することができるので、会議を円滑に進行し、あるいは、製品を効果的にアピールすることができる。
【特許文献1】特開2003−348269号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のような従来技術によれば、プロジェクタに所望の画像を投影させるため、操作者がMFPまで赴いて操作する必要がある上、表示すべき画像データのリソースがMFPだけであるので、大変利便性が悪い。
本発明は、上記事情を鑑みてなされたものであって、ユーザにとって使い勝手のよい画像表示システム、そのような画像表示システムで使用される画像形成装置および当該画像形成装置に接続された端末にインストールされるプリンタドライバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る画像表示システムは、端末と画像形成装置と画像表示装置とからなる画像表示システムであって、前記端末は、前記画像形成装置に対し、特定の画像データに基づき前記画像形成装置に画像形成させる画像形成ジョブと、特定の画像データを前記画像形成装置を介して画像表示装置に転送して画像表示させる画像表示ジョブを、選択的もしくは並行して発行するジョブ発行手段を備え、前記画像形成装置は、端末から発行されたジョブを受付けるジョブ受付手段と、当該受付けたジョブの内容を解析する解析手段と、前記解析手段において、前記受付けたジョブに画像形成ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像形成ジョブに係る画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、前記解析手段において、前記受付けたジョブに画像表示ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像表示ジョブに係る画像データを画像表示装置に転送する画像データ転送手段とを備え、前記画像表示装置は、前記画像形成装置から転送されてきた画像データに基づき画像を表示することを特徴とする。
【0006】
また、本発明は、端末と画像表示装置とに接続可能な画像形成装置であって、端末から発行されたジョブを受付けるジョブ受付手段と、当該受付けたジョブの内容を解析する解析手段と、前記解析手段において、前記受付けたジョブに画像形成ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像形成ジョブに係る画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、前記解析手段において、前記受付けたジョブに画像表示ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像表示ジョブに係る画像データを画像表示装置に転送する画像データ転送手段とを備えることを特徴とする。
【0007】
ここで、前記ジョブ受付手段で受付けたジョブを登録するジョブ登録手段と、前記ジョブ登録手段に登録されたジョブについてその実行順位を決定するジョブ実行順位決定手段とを備え、前記ジョブ実行順位決定手段は、前記ジョブ受付手段で新たに受付けたジョブが画像表示ジョブである場合に、当該画像表示ジョブの順位を、登録済みの他の種類のジョブよりも先順位となるように変更することとしてもよい。
【0008】
また、ここで、実行された画像表示ジョブを識別する識別情報を履歴として記憶する履歴記憶手段と、当該画像表示ジョブに係る画像データを前記識別情報に対応付けて記憶する画像データ記憶手段と、前記履歴記憶手段に記憶された履歴から再実行すべき画像表示ジョブの識別情報の指定を受け付ける再実行ジョブ受付手段とを備え、当該画像形成装置の画像データ転送手段は、前記指定された識別情報の画像表示ジョブに係る画像データを前記画像データ記憶手段から読み出して前記画像表示装置に転送するようにしてもよい。
【0009】
さらに、ここで、前記画像表示装置の解像度を示す情報を取得する解像度取得手段と、当該画像表示装置に送信すべき画像データの解像度を前記取得した解像度を示す情報に基づき変換する解像度変換手段とを備え、前記画像形成装置の画像データ転送手段は、前記解像度が変換された画像データを画像表示装置に転送するようにしてもよい。
また、さらに、前記画像表示装置における画像表示ジョブの実行状態を示す情報を取得する実行状態取得手段を備え、前記ジョブ受付手段が、連続して画像表示すべき旨の指示が付された画像表示ジョブを前記端末から受付けたときに、前記画像表示装置が他の画像表示ジョブに係る画像データを表示中である場合において、前記画像データ転送手段は、前記実行状態取得手段から取得した実行状態を示す情報により、当該他の画像表示ジョブに係る画像データの表示が終了したと判断されたときに、前記連続して画像表示すべき旨の指示が付された画像表示ジョブに係る画像データを前記画像表示装置に転送するようにしてもよい。
【0010】
さらに、また、前記画像表示装置の装置状態を示す情報を取得する装置状態取得手段と、前記ジョブ受付手段が端末から画像表示ジョブを受付けたときに、前記装置状態取得手段により取得した装置状態を示す情報により当該画像表示装置が画像表示ジョブを実行できない状態であると判明した場合に、その旨を前記端末に通知する通知手段とを備えるようにしてもよい。
【0011】
さらに、本発明は、端末と画像表示装置とに接続可能であり、画像形成手段と画像データ転送手段を備えた画像形成装置で実行されるジョブ実行制御方法であって、端末から発行されたジョブを受付けるジョブ受付ステップと、当該受付けたジョブの内容を解析する解析ステップと、前記解析ステップにおいて、前記受付けたジョブに画像形成ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像形成ジョブに係る画像データに基づき前記画像形成手段により画像を形成させ、前記解析ステップにおいて、前記受付けたジョブに画像表示ジョブが含まれると解析された場合に、前記画像データ転送手段により当該画像表示ジョブに係る画像データを前記画像表示装置に転送させるように制御する実行制御ステップとを含むことを特徴とする。
【0012】
さらに、また、本発明は、端末と画像表示装置とに接続可能であり、画像形成手段と画像データ転送手段を備えた画像形成装置で実行されるジョブ実行制御プログラムであって、端末から発行されたジョブを受付けるジョブ受付処理と、当該受付けたジョブの内容を解析する解析処理と、前記解析処理において、前記受付けたジョブに画像形成ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像形成ジョブに係る画像データに基づき前記画像形成手段により画像を形成させ、前記解析処理において、前記受付けたジョブに画像表示ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像表示ジョブに係る画像データを前記画像表示装置に転送させるように制御する実行制御処理とを前記画像形成装置のコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0013】
また、さらに本発明は、端末と画像形成装置と画像表示装置とからなる画像表示システムにおける端末で実行されるプリンタドライバであって、前記画像形成装置に画像形成させる画像形成ジョブと、画像データを前記画像形成装置を介して前記画像表示装置に転送して画像表示させる画像表示ジョブの指定を選択的または並行して受け付ける第1の受付処理と、画像表示ジョブが指定された場合に、画像表示すべき画像データの指定を受け付ける第2の受付処理と、前記画像データを画像表示させる画像表示装置の指定を受付ける第3の受付処理と、前記指定された画像データに、前記指定された画像表示装置を特定する情報と当該画像データを画像表示すべき旨の指示からなる制御情報を付して前記画像形成装置に送信する送信処理とを前記端末のコンピュータに実行させることを特徴とする。
【0014】
ここで、前記画像形成装置は、自機に接続された少なくとも1つの画像表示装置を示す情報を保持しており、前記第3の受付処理は、前記画像形成装置から前記画像表示装置を示す情報を取得し、それらのリストからの選択を受付けることにより、前記画像表示ジョブに係る画像データを表示すべき画像表示装置の指定を受付けるように構成されていることを特徴とする。
【0015】
また、ここで、前記画像表示装置は、記画像形成装置と前記端末にネットワーク接続されており、前記第3の受付処理は、前記ネットワーク上の画像表示装置を検索し、その検索された画像表示装置のリストからの選択を受付けることにより、前記画像表示ジョブに係る画像データを表示すべき画像表示装置の指定を受付けるように構成されているとしてもよい。
【0016】
さらに、ここで、前記第2の受付処理は、複数のファイルの画像データの指定を受付け、前記送信処理において、前記指定された複数のファイルの画像データに、前記指定された画像表示装置を特定する情報と当該複数のファイルの画像データを順次画像表示すべき旨の指示からなる制御情報を付して前記画像形成装置に送信するようにしてもよい。
また、さらに、ここで、前記画像表示システムは、複数のN台の画像表示装置を有しており、前記第3の受付処理において、前記N台の画像表示装置のうち、N以下の複数のn台の画像表示装置の指定を受付け、前記送信処理において、前記指定された画像データに、前記指定されたn台の画像表示装置を特定する情報と当該画像データをそれらの画像表示装置で画像表示すべき旨の指示からなる制御情報を付して前記画像形成装置に送信するようにしても構わない。
【発明の効果】
【0017】
上記構成によれば、端末から画像データを指定して、画像形成装置に対して、画像形成ジョブ及び画像表示ジョブを選択的もしくは並行して発行することができ、画像形成装置は受付けたジョブが画像表示ジョブの場合には、当該画像表示ジョブに係る画像データを画像表示装置に転送して画像表示させることができるので、画像表示装置における画像表示のため、わざわざ画像形成装置に赴いて操作する必要もなく、また、端末に保存されている画像データを、従来の画像形成装置の出力を画像表示装置で表示させるというシステムを利用して容易に表示させることができ、利便性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
以下、本発明に係る画像表示システムの実施の形態について、クライアント端末およびMFP、プロジェクタが、ネットワークで接続されている構成を例にして説明する。
(1)画像処理システムの構成
図1は、本実施の形態に係る画像表示システムの構成の一例を示す図である。
同図に示すように、本画像表示システムは、MFP10と、プロジェクタ20、21、クライアント端末30が、LAN(Local Area Network)40に接続されてなる。
【0019】
これらのMFP10およびプロジェクタ20、21、クライアント端末30は、公知のネットワーク通信プロトコルにより相互にデータの送受信を行うことができるようになっている。
MFP10は、コピーやプリントのジョブのほか、クライアント端末30からの指示を受けて、プロジェクタ20もしくは21に画像データを送信して、不図示のスクリーン上に画像を投影させるジョブ(以下。「投影ジョブ」という。)を実行できるように構成されている。
【0020】
プロジェクタ20、21は、ネットワーク接続が可能な例えば液晶プロジェクタであって、MFP10からR,G,Bの画像データと音声データを受信すると、透過型のカラー液晶パネルに画像を表示させ、これを透過したランプ光を投影レンズを介してスクリーン上に投影させると共に、内部のスピーカもしくは接続された外部スピーカにより音声を再生できるようになっている。
【0021】
(2)MFP10の構成
図2は、上記MFP10の構成を示す機能ブロック図である。
同図に示すように、MFP10は、大きく分けて制御部110、スキャナ部120、プリンタ部130とからなる。
スキャナ部120は、CCDセンサなどにより原稿画像を読み取り、画像データを生成する公知のものである。
【0022】
プリンタ部130は、スキャナ部120で生成された画像データもしくはクライアント端末30から受信したプリントジョブに係る画像データに基づき、記録シート上に画像を形成するものであって、公知の電子写真方式のプリンタが使用されるが、これのみに限定されない。
操作パネル140は、MFP10本体のユーザが操作しやすい位置に設置されており、テンキーやスタートキー、リセットキーなどのハードキーのほか、液晶パネルからなる表示部を備える。当該表示部ではユーザに対し必要なメッセージを表示する一方、その画面表面にはタッチパネルが積層されており、表示された画面の所定箇所にタッチすることにより、様々な入力が可能なように構成されている。
【0023】
制御部110は、CPU111、通信I/F(インターフェース)部112、RAM113、ROM114、EEPROM115、履歴記憶部116、ハードディスク記憶装置(以下「HDD」という。)117を備える。
CPU111は、取得した画像データからC、M、Y、Kの再現色用のデジタル画像信号を生成する処理のほか、ROM114から必要なプログラムを読み出してタイミングを計りながら各部の動作を統一的に制御し、原稿読取動作や画像形成動作を円滑に実行させると共に、プロジェクタ20もしくは21と連携して投影ジョブを実行する。
【0024】
通信I/F部112は、CPU111とLAN40を接続するためのLANカードやLANボードであり、LAN40を介してクライアント端末から送信されてくるプリントジョブや投影ジョブのデータを受信してCPU111へ送る。また、CPU111は、通信I/F部112によりLAN40を介して投影用の画像データをプロジェクタ20に転送する。
【0025】
RAM113は、揮発性メモリであって、CPU111におけるプログラム実行時のワークエリアとなる。
ROM114には、MFP10における上記各部の動作を制御するためのプログラムなどが格納されている。
EEPROM115には、後述の各種テーブルが記憶され、ジョブ履歴記憶部116には、実行済みのジョブの履歴が記憶される。もっともEEPROM115の記憶領域の一部をジョブ履歴記憶部として使用しても構わない。
【0026】
また、クライアント端末30は、図3に示すようにCPU301、通信I/F部302、RAM303、HDD304、モニタ310、キーボードやマウスなどの入力装置320などからなる汎用のパーソナルコンピュータに、基本的なOSと画像作成や文書作成のアプリケーションおよびプリンタドライバなどをインストールしてなる。
クライアント端末30において、プリンタドライバを起動すると、通常のプリントジョブの発行のほか、MFP10からプロジェクタ20に画像データを転送して、これをスクリーン上に投影させるジョブ(以下、「投影ジョブ」という。)の発行も可能なように構成されている。
【0027】
(3)クライアント端末30におけるジョブ発行処理
図4は、クライアント端末30のCPU301においてプリンタドライバを起動して実行される、MFP10へのジョブ発行処理の内容を示すフローチャートである。
ユーザより入力装置320を介して、プリンタドライバを起動すべき旨の指示を受付けると(ステップS1:YES)、CPU301は、HDD304かから当該プリンタドライバのプログラムを読み出して起動する(ステップS2)。
【0028】
起動後、モニタ310にジョブ選択画面が表示され、ユーザによるジョブ選択を受付ける(ステップS3)。
ステップS4では上記選択により受付けたジョブの種類を判断し、これがプリントジョブの場合には、次にその印刷条件を受付け(ステップS5)、続いて、印字すべき画像ファイルの指定を受付ける(ステップS6)。
【0029】
そして、ユーザよりプリントジョブのスタート指示があると(ステップS9:YES)、指定された画像ファイルの画像データをHDD304から読み出し、これに、MFP10のIPアドレスや当該画像データをプリントすべき旨のコマンドや上記設定された印刷条件の情報などの制御情報を含むヘッダを付してプリントジョブ用のジョブデータを作成し(ステップS10)、通信I/F部302を介してMFP10に送信する(ステップS11)。
【0030】
上記プリントジョブデータ作成の際、画像データは、相手方のMFP10で出力可能なフォーマット(たとえば、ポストスクリプト(登録商標)などのページ記述言語)に変換される。
一方、ステップS4において、投影ジョブが選択されたと判断した場合には、次に投影を実行させるべきプロジェクタの指定を受付けると共に(ステップS7)、投影すべき画像データのファイルの指定を受付ける(ステップS8)。
【0031】
その後、スタートの指示を待って(ステップS9:YES)、指定された画像ファイルのデータをHDD304から読み出して、MFP10やプロジェクタ20のIPアドレス、プリンタ投影ジョブを実行すべき旨のコマンドなどの制御情報を含むヘッダを付して投影ジョブ用のジョブデータを作成し(ステップS10)、通信I/F部302を介してMFP10に送信し(ステップS11)、ジョブ発行処理を終了する。
【0032】
投影ジョブの対象となる画像ファイルには、静止画としてのビットマップデータファイルのほか動画データと音声データからなるビデオデータなども含まれる。プロジェクタで表示できないフォーマットの画像データがあれば、投影ジョブデータ作成の際、プロジェクタで表示可能な画像データに変換される。たとえば、指定されたファイルが、テキストデータの場合はビットマップデータに変換される。
【0033】
図5は、ステップS2において、プリンタドライバが起動されたときにモニタ310に表示されるプリンタジョブ設定画面311を示す図である。
本例では、初期設定としてプリンタジョブの設定画面を優先して表示するようにしており、投影ジョブ選択タブ3112が選択されない限り、図4のステップS3、S4においてプリントジョブが指定されたものとみなす。
【0034】
この設定画面において、ユーザが、用紙サイズや倍率、濃度、部数などを変更したい場合には、カーソルKを対応するボタンまで移動してクリックする(以下、単に「クリックする」という。なお、以降のモニタ310における設定画面ではカーソルの図示を省略する。)ことにより、それぞれに対応した下層の設定画面が表示され、ユーザの希望する印刷条件が設定される。
【0035】
また、指定された画像ファイル名が、ファイル名表示欄3113に表示される。
そして、スタートボタン3114をクリックすることにより、プリントジョブデータが作成されて、予めクライアント端末30に通常使用するプリンタとして登録されているMFP10のIPアドレス宛に送信される(プリントジョブの発行)。
一方、図5の設定画面において、投影ジョブ選択タブ3112がクリックされると図6に示すような投影ジョブ設定画面312がモニタ310に表示され、入力装置320を介して入力されたプロジェクタ名と投影すべき画像ファイル名が、それぞれプロジェクタ名表示部3121、投影ファイル表示部3122に表示される。
【0036】
そして、スタートボタン3123をクリックすることにより、投影ジョブデータが作成され、MFP10宛てに送信される。実行すべきプロジェクタを指定する際に、プロジェクタ名ではなくそのIPアドレスを入力するようにしても構わない。
なお、複数のMFPがLAN40に接続されてクライアント端末30により使用可能である場合には、クライアント端末30に予めそれらのIPアドレスを登録しておき、図5、図6の設定画面において、それらのプリンタの一覧を表示させてユーザの希望するMFPをクリックにより選択して指定できるようにプログラムすれば便利である。プリントジョブもしくは投影ジョブのジョブデータは、当該選択されたMFPに向けて送信される。
【0037】
(4)MFP10におけるジョブ実行処理
図7は、MFP10の制御部110で実行されるジョブ実行処理の内容を示すフローチャートであり、MFP10全体の動作を制御する不図示のメインのフローチャート(以下、単に「メインフローチャート」という。)のサブルーチンとして実行されるものである。
【0038】
なお、実際のMFP10は、上述の通り多機能であり、プリントジョブ、投影ジョブのほか、原稿画像を読み取ってコピーを作成するコピージョブや原稿画像を読み取って他の指定された端末に転送するスキャンジョブなど様々なジョブが実行可能であるが、以下のフローチャートでは、説明を簡易にするため、クライアント端末30から受信したプリントジョブと投影ジョブの実行処理の制御についてのみ説明する。
【0039】
図7のフローチャートにおいて、まず、クライアント端末30からジョブデータを受信したか否かを判断する(ステップS21)。ジョブデータを受信するとこれをHDD117に保存すると共に、ヘッダ情報を抽出する(ステップS21:YES、ステップS22、S23)。
CPU111は、上記ヘッダ情報を解析し、当該受信したジョブデータがプリントジョブに係るものか投影ジョブに係るものであるかを判定する(ステップS24)。
【0040】
ステップS24において、プリントジョブと判定されれば、その画像データに基づき、ユーザにより指定された印刷条件でプリントジョブを実行する(ステップS25)。すなわち、当該プリントジョブに係る画像データがポストスクリプトでフォーマットされたものである場合には、これをページ毎にビットマップ展開し、当該ビットマップデータに基づき、プリンタ部130におけるプリント動作を実行させる。
【0041】
もし、投影ジョブであれば、指定プロジェクタにアクセスして通信を確立し、当該投影ジョブに係る画像データを転送して投影させる投影ジョブ実行処理を実行する(ステップS26)。
その後、当該実行したジョブに関するジョブ履歴情報を作成し(ステップS27)、これを対応する画像データに関連付けてジョブ履歴テーブルに保存する(ステップS28)。
【0042】
以上によりジョブ実行処理を終了して、メインフローチャートにリターンする。
図8は、上記ステップS27で作成されるジョブ履歴テーブルの一例を示すものである。
同図に示すように、同テーブルには、ジョブIDと実行ユーザ(ジョブ発行者)、ジョブの種類、投影ジョブの場合には送信先のプロジェクタの名前、ジョブ実行日などのジョブ履歴情報が、HDD117における画像ファイル名に関連付けて保存される。Job IDは、当該実行済みのジョブを識別する情報として登録順に機械的に付されるが、その代わりに画像ファイル名を識別情報として用いても構わない。
【0043】
本実施の形態では、この履歴管理テーブルを参照して、過去に実行済みのジョブを再実行できるように構成されている。
(5)ジョブ再実行処理
図9は、MFP10で実行されるジョブ再実行処理の内容を示すフローチャートである。
【0044】
まず、ユーザが自己のユーザIDおよびパスワードを操作パネル140から入力してログインする(ステップS31)。
制御部110のEEPROM115(図2)のユーザ管理テーブル(不図示)には、ユーザIDとそのパスワードがMFP10の管理者により予め登録されており、当該テーブルに入力されたユーザIDとパスワードと一致するものが登録されていれば、MFP10の使用が許可されるようになっている。もっとも、セキュリティを重視するのでなければ、ユーザIDのみでログインするようにしてもよい。
【0045】
ログイン後、操作パネル140から所定の操作を受付けて、当該操作パネル140の表示部にジョブ履歴画面を表示させる(ステップS32)。
例えば、操作パネル140の初期画面(不図示)には、ジョブ再実行の選択タブが含まれており、これにタッチすることにより、図10に示すようなジョブ履歴一覧画面141が操作パネル140の液晶パネルに表示されるように構成される。
【0046】
ここで、スクロールボタン1412を操作してジョブ一覧をスクロールさせ、目的のジョブIDにタッチすると、当該ジョブの選択が受け付けられ(図9、ステップS33)、その後、実行ボタン1413(図10)にタッチして、当該選択したジョブの再実行を指示する。
CPU111は、当該ジョブの再実行の指示を受付けると、そのジョブの種類を判定し(図9、ステップS34:YES、ステップS35)、それがプリントジョブである場合には、該当する画像データをHDD117から読み出して、これに基づきプリントジョブを実行し(ステップS35:プリントジョブ、ステップS36)、投影ジョブである場合には、該当する画像データを読み出してプロジェクタ20に送信する(ステップS35:投影ジョブ、ステップS37)。
【0047】
なお、ここでは、ジョブ履歴テーブルに登録されたプロジェクタに投影ジョブを送信するようにしているが、これに限らず、改めてユーザにより投影させるプロジェクタを選択させるようにプログラムしても構わない。
このように一度実行したジョブの履歴をその画像データに関連付けて保存し、
後日それを選択して再実行できるため、ユーザは、再度クライアント端末30上でプリンタドライバを立ち上げ、希望するファイルを探してMFP10にジョブを再発行する手間が省けるので、便利である。
【0048】
ジョブ履歴テーブルに登録されたジョブおよび対応する画像データは、ユーザの操作により削除されるようにしてもよいし、HDD117の記憶容量が一定値以下になったときに自動的に古いものから削除するようにしてもよい。
<ジョブ実行処理等における制御の変形例>
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明の内容が、上記実施の形態に限定されないことは勿論であり、特に、MFP10のジョブ実行処理や、クライアント端末30にインストールされるプリンタドライバの変形例として次に掲げるものを実施することにより、さらに利便性を増すことができる。
【0049】
(1)上記実施の形態におけるジョブ実行処理(図7)においては、受付けたジョブを処理した後、次のジョブの受信を待つような構成としたが、実際は、複数のジョブを短い時間内に受け付けて各ジョブが競合する場合も多々ある。
このような場合、競合するジョブを受付けた順に実行するようにジョブ管理すると、投影ジョブの受付けより先順位の他のジョブが完了されるまで投影ジョブが実行されないことになる。
【0050】
しかしながら、投影ジョブが発行される場合は、上述のように会議中やプレゼンテーション中など、即時に実行されるべきとする要請が強いと考えられ、上記のような受付けた順に処理するジョブ管理によれば、投影ジョブの待ち時間が長くなり大変使い勝手が悪いものとなる。
そこで、本変形例では、複数のジョブが競合した場合に、投影ジョブを優先的に実行するように構成している。
【0051】
図11は、本変形例に係るジョブ登録処理における制御部110による制御内容を示すフローチャートである。なお、本例では、説明の簡略化のため、履歴ジョブの登録処理(図7のステップS27,28)は行なっていない。
まず、ジョブデータを受信したか否かを判断し(ステップS41)、受信するとこれをHDD117内に保存すると共に(ステップS41:YES、ステップS42)、そのヘッダ情報を抽出して(ステップS43)、その情報から当該新規受付けジョブの種類が投影ジョブであるか否かを判定する(ステップS44)。
【0052】
ここで、投影ジョブであると判定された場合には(ステップS44:YES)、次に先順位に投影ジョブ以外の未実行のジョブが登録されているか否かを判断する(ステップS45)。
もし、先順位の投影ジョブ以外の未実行のジョブが登録されている場合には(ステップS45:YES)、投影ジョブをそれらのジョブよりも先順位にして登録する(ステップS46)。
【0053】
図12(a)、(b)は、受付けたジョブを登録するための受付ジョブ管理テーブルの例を示すものである。当該受付ジョブ管理テーブルは、例えばEEPROM115内に格納される。
本例では、図12(a)に示すように受付ジョブ管理テーブルに最初2件の未実行のプリントジョブが登録されており、この状態で新規に投影ジョブを受付けると、図12(b)に示すように当該投影ジョブをプリントジョブより先順位(本例では1番目)にし、他のプリントジョブの順位を1つずつ後退させる処理を行う。
【0054】
図11に戻り、ステップS44において新規受付けジョブが投影ジョブでないと判断された場合(ステップS44:NO)、あるいはステップS45で先順位に投影ジョブ以外のジョブがない場合には(ステップS45:NO)、そのままの受付ジョブ管理テーブルの最後尾に当該ジョブを登録した(ステップS47)後、メインフローチャートにリターンする。
【0055】
制御部110は、ジョブを実行するに当たり、受付ジョブ管理テーブルを参照して、その最上位のジョブから実行するようにジョブ管理し、完了したジョブについて受付ジョブ管理テーブルから削除して、残りのジョブの順位を一つずつアップさせる。
これにより投影ジョブを受付けた場合に常に他のジョブに優先して実行するようにでき、会議やプレゼンテーションにおいて効果的な進行が期待できる。
【0056】
(2)また、MFP10に、現在実行中の投影ジョブに別の投影ジョブを続けて投影させる連続再生モードを設けるようにしてもよい。
図13は、MFP10の制御部110で実行される、当該連続再生モードを含む投影ジョブ実行処理の制御内容を示すフローチャートであり、図7のステップS26のサブルーチンとして実行される。
【0057】
投影ジョブを実行するに当たり、まず、ユーザから指定されたプロジェクタ(プロジェクタ20が指定されているとする。)が他の投影ジョブを実行中であるか否かを判断する(ステップS51)。
この判断は、例えば、現在実行中の投影ジョブが自機から送信中の画像データの投影に係るものであれば、制御部110では、当該プロジェクタ20が投影ジョブを実行中であると判断できるし、また、プロジェクタ20にアクセスして投影ジョブ実行中である旨の回答を得ることによっても判断することができる。
【0058】
ステップS51において、指定のプロジェクタが他の投影ジョブを実行中でないと判断された場合には(ステップS51:NO)、当該投影ジョブに係る画像データをすぐにプロジェクタ20に送信する(ステップS55)。
しかし、指定のプロジェクタ20において、他の投影ジョブを実行中であると判断された場合には(ステップS51:YES)、現在受付け付けた投影ジョブに「連続再生モード」が設定されているか否かを判断する(ステップS52)。
【0059】
図14は、クライアント端末30のプリンタドライバにおける投影ジョブの設定画面313の例を示すものである。同図に示す連続再生ボタン3131を押下した後に、スタートボタン3132を押下することにより、連続再生モードで投影ジョブを実行させるべき旨の指示がヘッダ情報に追加されて、MFP10に宛てて発行されるように構成される。
制御部110では、受信した投影ジョブデータのヘッダ情報における「連続再生モード」の指示の有無によって図13のステップS52の判断を実行する。
【0060】
連続再生モードが設定されている場合には、現在実行中の投影ジョブの終了を待って、画像データをプロジェクタ20に送信することにより(ステップS53:YES、ステップS55)、プロジェクタ20で画像データが連続して再生されるようにする。
これにより会議もしくはプレゼンテーションの参加者に対し、連続して画像が提示され、会議などの進行がより容易になる。
【0061】
なお、ステップS53における、現在実行中の投影ジョブの終了したことの判断は、例えば、極めて短い周期(例えば、0.5秒)で、プロジェクタ20にアクセスしてそのステータス情報を取得することによって達成される。
一方、ステップS52において、連続再生の設定がされていないと判断された場合には(ステップS52:NO)、現在実行中の投影ジョブの中断をプロジェクタ20に指示し(ステップS54)、その後、現在受付けている投影ジョブに係る画像データをプロジェクタ20に送信して投影ジョブを実行し(ステップS55)、メインフローチャートにリターンする。
【0062】
この連続再生モードは、現在実行している投影ジョブに引き続き別の投影ジョブを連続して実行させたい場合に便利である。
(3)また、クライアント端末30からの1個の投影ジョブの発行により、複数のプロジェクタで当該投影ジョブを実行できるようにしてもよい。これにより、例えば、複数の会場のそれぞれに設置されたプロジェクタに同一の映像を投影させることができるので、便利である。
【0063】
図15は、この場合におけるクライアント端末30にプリンタドライバにおける投影ジョブ設定画面314の例を示す。ここでは、2台のプロジェクタを指定することができるようになっており、指定されたプロジェクタ名がプロジェクタ名表示欄3141,3142に表示され、スタートボタン3143がクリックされると、
当該2台のプロジェクタ名をヘッダ情報に含ませてMFP10に投影ジョブを発行する。
【0064】
MFP10では、当該投影ジョブデータを受信し、マルチキャストにより指定された2台のプロジェクタに画像データを送信する。
(4)上記実施の形態においては、プリンタドライバにおける投影ジョブの設定画面において、投影させるべきプロジェクタをユーザが指定する際に、プロジェクタ名あるいはそのIPアドレスを入力するように構成した(図6参照)。
【0065】
MFP10に接続されているプロジェクタが1、2台であって、しかも、いつも同じ会場で行われる場合には、クライアント端末30において一旦入力したプロジェクタを登録しておけばよいが、ネットワークに接続されているプロジェクタの台数が多い場合や、異なる会場に赴いて発表するような場合において、その度にユーザがプロジェクタを入力することは、大変手間であり、非効率的である。
【0066】
そこで、本変形例においては、ネットワークに接続されているプロジェクタを検索してリストアップし、そのリストの中からユーザが希望するプロジェクタを選択できるように構成して、プロジェクタ指定の手間をできるだけ省くようにしている。
図16(a)は、本変形例においてクライアント端末30のモニタ310に表示される投影ジョブの設定画面315を示す図である。
【0067】
同図に示すように、プロジェクタ名表示欄3151には、デフォルトのプロジェクタ名(本例ではプロジェクタA)が表示されており、プロジェクタ検索ボタン3152を押下するとプロジェクタ検索処理を開始する。
図17は、クライアント端末30において実行されるプロジェクタ検索処理の制御内容を示すフローチャートである。
【0068】
まず、プロジェクタ検索の指示があったか否かを判断し(ステップS61)、もしあれば(ステップS61:YES)、ブロードキャストにて当該LAN40内の端末に応答要求を送信する(ステップS62)。
各端末は、上記応答要求を受けて、自機の装置名とIPアドレスをクライアント端末30に回答する。クライアント端末30は、当該応答を受信すると(ステップS63)、その中からプロジェクタのみを抽出し(ステップS64)、例えば、図18に示すようなプロジェクタ管理テーブルを作成して、当該プロジェクタ名とIPアドレスを対応付けてHDD304内に保存すると共に、その中のプロジェクタ名のみをモニタ310画面内に、図16(b)に示すようなプロジェクタ一覧を表示させ(ステップS65)、このプロジェクタ検索処理を終了する。
【0069】
ユーザが当該プロジェクタ一覧において、所望のプロジェクタをクリックすることによりプロジェクタ入力欄3151に当該プロジェクタ名が表示され、これによりプロジェクタの指定が行える。
(5)また、プロジェクタの指定を容易にする方法として、MFP10により使用可能なプロジェクタの情報を入手するように構成してもよい。
【0070】
すなわち、図20のプロジェクタ情報取得処理のフローチャートに示すようにクライアント端末30において、プリンタドライバが起動されると(ステップS71:YES)、MFP10に対して当該MFP10に登録されているプロジェクタに関する情報を要求する(ステップS72)。
MFP10のEEPROM115内には、図18と同様な内容が予めMFP10のユーザもしくは管理者などにより作成されてプロジェクタ情報として格納されており、MFP10は上記要求を受けて、当該プロジェクタ情報をクライアント端末30に向けて送信する。
【0071】
クライアント端末30は、当該プロジェクタ情報を受信して、これに基づきHDD304内にプロジェクタ管理テーブルを作成し(ステップS74)、プロジェクタ情報取得処理を終了する。
図19に示す投影ジョブ設定画面316においてプルダウンボタン3161がクリックされると、プルダウンメニュとして、上記プロジェクタ管理テーブルにおけるプロジェクタ名の一覧3162が表示され、この中の所望のプロジェクタがクリックされることによりプロジェクタの指定がなされる。
【0072】
MFP10は、比較的大型なので、会場に設置されているものを利用する場合が多く、ノート型パソコンに会議などに必要な画像データやその他の資料を格納しておき、発表会場で当該MFPからプロジェクタ情報をダウンロードすることにより、容易にプロジェクタの指定が行えて便利である。
(6)また、投影ジョブ実行時においてMFP10からプロジェクタ20に画像データを送信する場合に、プロジェクタ20が必ずしも処理可能な状態でない場合もある。図21は、この場合において、MFP10の制御部110で実行される投影ジョブ実行処理の変形例を示すフローチャートであり、図7のステップS26のサブルーチンとして実行される。
【0073】
なお、本例では、プロジェクタ20は主電源スイッチと副電源スイッチを具備しており、主電源スイッチをOFFにしない限り、通信制御部への通電は切断されない構成となっており、副電源スイッチをオンにすることにより投影用ランプが点灯し、他の必要な制御部にも電源が供給されて動作可能な状態(Ready状態)になるものとする。また、当該通信制御部は、その内部の不揮発性メモリに、当該プロジェクタ20のIPアドレスや装置名などに関連付けて、プロジェクタ20自身の状態を示す情報(ステータス情報)を逐次更新し格納するようにプログラムされている。当該ステータス情報には、副電源スイッチのON・OFF状態、Error状態、Ready状態などの情報が含まれる。
【0074】
まず、MFP10は、指定されたプロジェクタにアクセスし(以下、指定されたプロジェクタが、プロジェクタ20とする。)、当該プロジェクタ20との通信が確立されたか否かを判断する(ステップS81)。
プロジェクタ20の主電源スイッチがOFFとなっていたり、何らかのトラブルによりネットワークが不通であるような場合には、通信が確立できないので(ステップS81:NO)、その旨を当該投影ジョブの発行元のクライアント端末30に通知する(ステップS92)。
【0075】
クライアント端末30ではこの通知を受信して、モニタ310に表示する。
一方、プロジェクタ20との通信が確立されれば(ステップS81:YES)、プロジェクタ20にステータス情報の送信を要求し、これをMFP10から取得する(ステップS82)。
このステータス情報に基づき、まず、当該プロジェクタ20の電源(副電源)がOFF状態であるか否か判断し(ステップS83)、もし、そうであれば、プロジェクタ20に起動信号を送信し(ステップS83:YES、ステップS84)、プロジェクタ20の副電源スイッチをONにするように指示し、再度ステータス情報を取得する(ステップS82)。
【0076】
ステップS83で、プロジェクタ20の副電源スイッチがONであると判断された場合には(ステップS83:NO)、次にプロジェクタ20がError状態であるか否かを判断する(ステップS85)。
ここで、「Error状態」として、例えばランプ寿命が到来して点灯しない場合や投射レンズの焦点合せのための駆動機構にトラブルがあるような場合が考えられる。
【0077】
ここで、プロジェクタ20がError状態でなければ(ステップS85:NO)、次に、Ready状態であるか否かを判断する(ステップS86)。
もし、プロジェクタ20がReady状態でなければ(ステップS86:NO)、ステータス情報の取得回数である変数nが、予め定められた上限回数nt(例えば、5回)、以上であるか否かを判断して(ステップS87)、nt未満であれば(ステップS87:NO)、変数nを1だけインクリメントし(ステップS88)、所定時間(例えば、5秒)経過後(ステップS89)、再度プロジェクタ20からステータス情報を取得する(ステップS82)。変数nの値は、例えばRAM113に一時的に保持される。
【0078】
このステータス情報取得動作を、nt回繰り返しても、Ready状態にならない場合には(ステップS86:NO、ステップS87:YES)、やはりError状態であるとみなして、その旨をクライアント端末30に通知する(ステップS90)。
また、ステップS86において、プロジェクタ20がReady状態であると判断された場合には(ステップS86:YES)、画像データをプロジェクタ20に送信した後(ステップS91)、変数nを「0」にリセットする(ステップS93)。
【0079】
以上の処理が終了すれば、図7のフローチャートにリターンする。
(7)上記実施の形態においては、クライアント端末30のプリンタドライバからプリントジョブと投影ジョブを択一的に選択してMFP10に向けて発行するように構成したが、双方を同時に選択して発行できるようにしても構わない。
例えば、図5のプリントジョブ設定画面311で印刷条件を設定した後、投影ジョブタブ3112をクリックして、図22に示すような投影ジョブ設定画面317に切り換え、プロジェクタの指定と投影すべき画像データの指定をした後に、ジョブ同時実行ボタン3171がクリックされることにより、プリントジョブ発行に引き続き投影ジョブの発行がMFP10に対してなされる。
【0080】
MFP10では、これをスプールして順次実行する。
このようにすれば、プリントジョブと投影ジョブの発行を同時にでき、必要な画像の表示と共に、これと関連した資料をプリントアウトして出席者に配布することもでき、大変便利である。
なお、MFP10と同様なMFPが複数LAN40に接続されている場合には、
プリンタドライバの各ジョブ設定画面においてMFPの指定受付け機能を持たせておき、一のMFPにプリントジョブを実行させつつ、他のMFPに投影ジョブを実行させるようにすることも可能である。
【0081】
この場合において、クライアント端末30が上述の変形例(4)で説明したプロジェクタ検索などに準じてLAN40に接続された複数のMFPを検索するように構成してもよい。
(8)また、図23の投影ジョブ設定画面318に示すように投影対象となる画像ファイルの表示欄を3181、3182のように2つ設けておき、1回の投影ジョブの発行において、当該2個の画像ファイルの画像データを送信して、続けて投影させるようにMFP10に指示する構成としてもよい。さらには、3以上の複数の画像ファイルの指定を可能としてもよい。
【0082】
この場合、例えば、指定された画像ファイルにその指定順に番号が付されると共に、その総個数Mの情報がヘッダ情報に追加されて、投影ジョブデータとしてMFP10に送信される。
図24は、複数の画像ファイルが指定された投影ジョブを受信したときにMFP10の制御部110で実行される投影ジョブ実行処理の制御内容を示すフローチャートであり、図7のステップS26のサブルーチンとして実行される。
【0083】
まず、受信されてHDD117に格納された投影ジョブデータのヘッダ情報を参照して、投影すべき画像ファイルの個数Mを取得し(ステップS101)、変数mを1に設定する(ステップS102)。
そして、HDD117からm番目(ここでは、最初の1番目)の画像ファイルの画像データを読み出して指定されたプロジェクタ(プロジェクタ20とする。)に送信し(ステップS103)、その送信の完了を待って(ステップS104:YES)、変数mがM以上になったか否かを判断し(ステップS105)、そうでなければ、変数mを1だけインクリメントして(ステップS105:NO、ステップS106)、次順位の画像ファイルについて送信処理を行う(ステップS103)。
【0084】
ステップS105において、m≧Mと判断されれば(ステップS105:YES)、全件の画像ファイルの送信が完了したことになるので、図7のフローチャートにリターンする。
このように1回の投影ジョブの発行時に複数の画像ファイルを指定してこれに基づいて、当該複数のファイルの画像データが順次投影されるので、1個ずつジョブ発行する手間が省けて大変効率的であり、また、複数個の投影ジョブが1個のジョブとして認識されるので、他のユーザが発行したジョブが、投影ジョブの途中に介在することもなく、複数のファイルの画像データを円滑に連続して投影することが可能となる。
【0085】
(9)なお、クライアント端末30からの投影ジョブの発行において、複数のプロジェクタを選択できる場合、プロジェクタごとに規格が異なり、機種毎に投影できる画像データの解像度が異なる場合も生ずる。
プロジェクタによっては、入力された画像データの解像度を自動的に自装置に合うように変換して再生するものもあるが、安価なものでは、解像度を変換できないか、あるいは変換できたとしても解像度変換処理に時間を要する場合もある。
【0086】
このような場合に備え、MFP10の方で予め送信先のプロジェクタに合わせて解像度を変換してから画像データを送信するように構成すれば、プロジェクタの機種毎に最適な解像度で画像を投影できる。
図25は、本変形例に係る投影ジョブ実行処理における制御内容を示すフローチャートであり、図7のステップS26のサブルーチンとして実行される。
【0087】
まず、ユーザにより指定されたプロジェクタ(プロジェクタ20とする)と通信を確立し、当該プロジェクタの解像度に関する情報(解像度情報)を要求する(ステップS111)。
なお、解像度情報は、プロジェクタ20における自装置の固有情報として、製造段階でその制御部内のROMやEEPROMなどの不揮発性メモリに、予め格納されている。
【0088】
プロジェクタ20から送信されてきた解像度情報を受信して取得し(ステップS112)、この解像度と、クライアント端末30から受信した投影ジョブに係る画像データの解像度と一致しているか否かを判定する(ステップS113)。
もし、両者の解像度が一致していなければ、投影ジョブに係る画像データの解像度をプロジェクタ20の解像度に合わせるように変換する(ステップS113:NO、ステップS114)。例えば、解像度を低くするためには圧縮処理を行って画素数を低減し、解像度を高くするためには、画素間のデータを補間して画素数を増加させる処理を行う。これらの具体的な解像度変換処理は公知の手法が用いられるので、ここでは詳説しない。
【0089】
解像度変換後の画像データがプロジェクタ20に送信され(ステップS115)、図7のフローチャートにリターンする。
また、ステップS113で「YES」と判定された場合には、画像データの解像度を変換せずにそのままプロジェクタ20に送信して図7のフローチャートにリターンする。
(10)上記(9)の変形例では、MFP10で解像度変換処理を実行したが、これを、ジョブを発行するクライアント端末30のプリンタドライバで解像度変換した後にMFP10に送信するように構成することも可能である。
【0090】
すなわち、投影ジョブ設定画面でプロジェクタの指定と投影すべき画像ファイルを選択すると、指定されたプロジェクタにアクセスして、その解像度情報を取得し、
選択された画像ファイルの解像度と指定されたプロジェクタの解像度が異なる場合に当該ファイルの画像データの解像度を変換した後、必要なヘッダ情報を付して投影ジョブデータとしてMFP10に送信する。
【0091】
このときの制御内容は、図25のフローチャートと似ているので、フローチャートは特に図示しない。異なっている点は、各ステップS111〜S114を実行する主体がMFP10の制御部110ではなく、クライアント端末30のCPU301であること、および、図25におけるステップS115の内容が、「クライアント端末30からMFP10に投影ジョブを発行する」となることだけである。
【0092】
以上の実施形態と変形例を、可能な限り組み合わせて実施してもよい。
例えば、変形例(4)で、クライアント端末30によりブロードキャストでネットワーク上のプロジェクタを検索する際に、当該プロジェクタの解像度情報を合わせて取得し、プロジェクタ管理テーブルに登録しておけば、変形例(9)において投影ジョブの発行の度に解像度情報を当該プロジェクタに問い合わせる必要がなくなる。
【0093】
<その他>
(1)上記実施の形態や変形例における各制御プログラムは、例えば磁気テープ、フレキシブルディスク等の磁気ディスク、DVD、CD−ROM、CD−R、MO、PDなどの光記録媒体、Smart Media(登録商標)、COMPACTFLASH(登録商標)などのフラッシュメモリ系記録媒体等、コンピュータ読み取り可能な各種記録媒体に記録することが可能であり、当該記録媒体の形態で生産、譲渡等がなされる場合もあるし、プログラムの形態で、インターネットを含む有線、無線の各種ネットワーク、放送、電気通信回線、衛星通信等を介して伝送、供給される場合もある。
【0094】
また、本発明を実現するためのプログラムは、上記に説明した処理をコンピュータに実行させるための全てのモジュールを含んでいる必要はなく、例えば通信プログラムや、オペレーティング・システム(OS)に含まれるプログラムなど、別途情報処理装置にインストールすることができる各種汎用的なプログラムを利用して、本発明の各処理をコンピュータに実行させるようにしてもよい。
【0095】
(2)画像表示システムの構成は、上記実施の形態で示したものに限られない。
最小構成として、MFP、プロジェクタ、クライアント端末は各1台ずつあればよく、それ以上であれば何台接続されていても実現可能である。
また、各装置がLANだけではなく、WAN(Wide Area Network)やインターネットを介して接続されていても構わない。このような場合、遠隔地にある複数の会場において同時に同じ画像を表示できるので、便利である。
【0096】
(3)また、上記実施の形態では、画像表示装置の例として液晶プロジェクタを挙げたが、液晶型のものに限定はされず、例えば、液晶パネルの代わりにDMD(デジタル・マイクロミラー・デバイス)を利用したDLP(デジタル・ライト・プロセッシング)方式のプロジェクタであってもよい。
また、最近では大型の液晶モニタやプラズマディスプレイが登場しており、特に小規模な会場では、これらを上記プロジェクタの代わりに用いても差し支えない。もっともこれらの場合にはLAN接続ではなく、MFPの画像と音声の出力端子を当該液晶モニタやプラズマディスプレイの入力端子に直接接続する場合が多いであろう。
【0097】
(4)画像形成装置の例として複合機であるMFPについて説明したが、場合によってはネットワーク接続可能なコピー専用機、プリンタ専用機などであっても構わない。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、クライアント端末から、画像形成装置を介してプロジェクタなどの画像表示装置に画像を表示させる画像表示システムとして好適である。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】本発明の実施の形態に係るMFPを含む画像表示システムの構成の一例を示す図である。
【図2】MFPの構成を示すブロック図である。
【図3】クライアント端末の構成を示すブロック図である。
【図4】クライアント端末のCPUで実行されるジョブ発行処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図5】クライアント端末のプリンタドライバが起動されたときにモニタに表示されるジョブ設定画面を示す図である。
【図6】図5で、投影ジョブが選択されたときの投影ジョブ設定画面を示す図である。
【図7】MFPで実行されるジョブ実行処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図8】MFPにおいて実行したジョブの履歴を登録するためのジョブ履歴テーブルを示す図である。
【図9】MFPの制御部で実行されるジョブ再発行処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図10】ジョブ再実行処理において、MFPの操作パネルに表示されるジョブ履歴一覧である。
【図11】MFPの制御部で実行されるジョブ登録処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図12】(a)(b)は、受付けたジョブを登録するための受付ジョブ管理テーブルの例を示す図である。
【図13】本発明の一変形例に係る、MFPの制御部で実行される投影ジョブ実行処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図14】上記変形例においてクライアント端末のモニタに表示される投影ジョブ設定画面を示す図である。
【図15】クライアント端末のモニタに表示される別の変形例に係る投影ジョブ設定画面を示す図である。
【図16】(a)は、クライアント端末のモニタに表示されるさらに別の変形例に係る投影ジョブ設定画面を示す図であり、(b)は、検索したプロジェクタの一覧を示すウィンドウである。
【図17】図16の変形例において、クライアント端末のCPUで実行されるプロジェクタ検索処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図18】検索したネットワーク上のプロジェクタをそのプロジェクタ名とIPアドレスに対応付けて格納するプロジェクタ管理テーブルを示す図である。
【図19】MFPに登録されているプロジェクタに関する情報を入手し、クライアント端末の投影ジョブ設定画面においてプルダウン表示させた様子を示す図である。
【図20】図19の変形例において、クライアント端末のCPUで実行されるプロジェクタ情報取得処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図21】MFPのCPUにより実行される投影ジョブ実行処理のさらに別の変形例を示すフローチャートである。
【図22】プリントジョブと投影ジョブを同時に発行する変形例におけるクライアント端末のモニタに表示される投影ジョブ設定画面を示す図である。
【図23】複数の画像ファイルの投影指示を一の投影ジョブで発行可能とする変形例におけるクライアント端末のモニタに表示される投影ジョブ設定画面を示す図である。
【図24】図23の変形例において、MFPのCPUで実行される投影ジョブ実行処理の制御内容を示すフローチャートである。
【図25】プロジェクタの電源がOFFの場合やエラー状態の場合において、MFPのCPUで実行される投影ジョブ実行処理の制御内容を示すフローチャートである。
【符号の説明】
【0100】
10 MFP
20、21 プロジェクタ
30 クライアント端末
40 LAN
110 制御部
111、301 CPU
112、302 通信I/F部
113、303 RAM
114 ROM
115 EEPROM
116 ジョブ履歴記憶部
117、304 HDD
120 スキャナ部
130 プリンタ部
140 操作パネル
141 ジョブ履歴一覧
310 モニタ
311 プリントジョブ設定画面
312〜318 投影ジョブ設定画面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
端末と画像形成装置と画像表示装置とからなる画像表示システムであって、
前記端末は、
前記画像形成装置に対し、
特定の画像データに基づき前記画像形成装置に画像形成させる画像形成ジョブと、特定の画像データを前記画像形成装置を介して画像表示装置に転送して画像表示させる画像表示ジョブを、
選択的もしくは並行して発行するジョブ発行手段
を備え、
前記画像形成装置は、
端末から発行されたジョブを受付けるジョブ受付手段と、
当該受付けたジョブの内容を解析する解析手段と、
前記解析手段において、前記受付けたジョブに画像形成ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像形成ジョブに係る画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、
前記解析手段において、前記受付けたジョブに画像表示ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像表示ジョブに係る画像データを画像表示装置に転送する画像データ転送手段と
を備え、
前記画像表示装置は、
前記画像形成装置から転送されてきた画像データに基づき画像を表示する
ことを特徴とする画像表示システム。
【請求項2】
端末と画像表示装置とに接続可能な画像形成装置であって、
端末から発行されたジョブを受付けるジョブ受付手段と、
当該受付けたジョブの内容を解析する解析手段と、
前記解析手段において、前記受付けたジョブに画像形成ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像形成ジョブに係る画像データに基づき画像を形成する画像形成手段と、
前記解析手段において、前記受付けたジョブに画像表示ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像表示ジョブに係る画像データを画像表示装置に転送する画像データ転送手段と
を備えることを特徴とする画像形成装置。
【請求項3】
前記ジョブ受付手段で受付けたジョブを登録するジョブ登録手段と、
前記ジョブ登録手段に登録されたジョブについてその実行順位を決定するジョブ実行順位決定手段と
を備え、
前記ジョブ実行順位決定手段は、
前記ジョブ受付手段で新たに受付けたジョブが画像表示ジョブである場合に、当該画像表示ジョブの順位を、登録済みの他の種類のジョブよりも先順位となるように変更する
ことを特徴とする請求項2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
実行された画像表示ジョブを識別する識別情報を履歴として記憶する履歴記憶手段と、
当該画像表示ジョブに係る画像データを前記識別情報に対応付けて記憶する画像データ記憶手段と、
前記履歴記憶手段に記憶された履歴から再実行すべき画像表示ジョブの識別情報の指定を受け付ける再実行ジョブ受付手段と
を備え、
当該画像形成装置の画像データ転送手段は、
前記指定された識別情報の画像表示ジョブに係る画像データを前記画像データ記憶手段から読み出して前記画像表示装置に転送する
ことを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記画像表示装置の解像度を示す情報を取得する解像度取得手段と、
当該画像表示装置に送信すべき画像データの解像度を前記取得した解像度を示す情報に基づき変換する解像度変換手段と
を備え、
前記画像形成装置の画像データ転送手段は、
前記解像度が変換された画像データを画像表示装置に転送する
ことを特徴とする請求項2から4までのいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記画像表示装置における画像表示ジョブの実行状態を示す情報を取得する実行状態取得手段を備え、
前記ジョブ受付手段が、連続して画像表示すべき旨の指示が付された画像表示ジョブを前記端末から受付けたときに、前記画像表示装置が他の画像表示ジョブに係る画像データを表示中である場合において、
前記画像データ転送手段は、
前記実行状態取得手段から取得した実行状態を示す情報により、当該他の画像表示ジョブに係る画像データの表示が終了したと判断されたときに、前記連続して画像表示すべき旨の指示が付された画像表示ジョブに係る画像データを前記画像表示装置に転送する
ことを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記画像表示装置の装置状態を示す情報を取得する装置状態取得手段と、
前記ジョブ受付手段が端末から画像表示ジョブを受付けたときに、前記装置状態取得手段により取得した装置状態を示す情報により当該画像表示装置が画像表示ジョブを実行できない状態であると判明した場合に、その旨を前記端末に通知する通知手段と
を備えたことを特徴とする請求項2から6のいずれかに記載の画像形成装置。
【請求項8】
端末と画像表示装置とに接続可能であり、画像形成手段と画像データ転送手段を備えた画像形成装置で実行されるジョブ実行制御方法であって、
端末から発行されたジョブを受付けるジョブ受付ステップと、
当該受付けたジョブの内容を解析する解析ステップと、
前記解析ステップにおいて、前記受付けたジョブに画像形成ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像形成ジョブに係る画像データに基づき前記画像形成手段により画像を形成させ、
前記解析ステップにおいて、前記受付けたジョブに画像表示ジョブが含まれると解析された場合に、前記画像データ転送手段により当該画像表示ジョブに係る画像データを前記画像表示装置に転送させるように制御する実行制御ステップと
を含むことを特徴とする画像形成装置におけるジョブ実行制御方法。
【請求項9】
端末と画像表示装置とに接続可能であり、画像形成手段と画像データ転送手段を備えた画像形成装置で実行されるジョブ実行制御プログラムであって、
端末から発行されたジョブを受付けるジョブ受付処理と、
当該受付けたジョブの内容を解析する解析処理と、
前記解析処理において、前記受付けたジョブに画像形成ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像形成ジョブに係る画像データに基づき前記画像形成手段により画像を形成させ、
前記解析処理において、前記受付けたジョブに画像表示ジョブが含まれると解析された場合に、当該画像表示ジョブに係る画像データを前記画像表示装置に転送させるように制御する実行制御処理と
を前記画像形成装置のコンピュータに実行させることを特徴とするジョブ実行制御プログラム。
【請求項10】
端末と画像形成装置と画像表示装置とからなる画像表示システムにおける端末で実行されるプリンタドライバであって、
前記画像形成装置に画像形成させる画像形成ジョブと、画像データを前記画像形成装置を介して前記画像表示装置に転送して画像表示させる画像表示ジョブの指定を選択的または並行して受け付ける第1の受付処理と、
画像表示ジョブが指定された場合に、
画像表示すべき画像データの指定を受け付ける第2の受付処理と、
前記画像データを画像表示させる画像表示装置の指定を受付ける第3の受付処理と、
前記指定された画像データに、前記指定された画像表示装置を特定する情報と当該画像データを画像表示すべき旨の指示からなる制御情報を付して前記画像形成装置に送信する送信処理と
を前記端末のコンピュータに実行させることを特徴とするプリンタドライバ。
【請求項11】
前記画像形成装置は、自機に接続された少なくとも1つの画像表示装置を示す情報を保持しており、
前記第3の受付処理は、
前記画像形成装置から前記画像表示装置を示す情報を取得し、それらのリストからの選択を受付けることにより、前記画像表示ジョブに係る画像データを表示すべき画像表示装置の指定を受付けるように構成されている
ことを特徴とする請求項10に記載のプリンタドライバ。
【請求項12】
前記画像表示装置は、記画像形成装置と前記端末にネットワーク接続されており、
前記第3の受付処理は、
前記ネットワーク上の画像表示装置を検索し、その検索された画像表示装置のリストからの選択を受付けることにより、前記画像表示ジョブに係る画像データを表示すべき画像表示装置の指定を受付けるように構成されている
ことを特徴とする請求項10に記載のプリンタドライバ。
【請求項13】
前記第2の受付処理は、
複数のファイルの画像データの指定を受付け、
前記送信処理において、前記指定された複数のファイルの画像データに、前記指定された画像表示装置を特定する情報と当該複数のファイルの画像データを順次画像表示すべき旨の指示からなる制御情報を付して前記画像形成装置に送信する
ことを特徴とする請求項10から12のいずれかに記載のプリンタドライバ。
【請求項14】
前記画像表示システムは、複数のN台の画像表示装置を有しており、
前記第3の受付処理において、
前記N台の画像表示装置のうち、N以下の複数のn台の画像表示装置の指定を受付け、
前記送信処理において、
前記指定された画像データに、前記指定されたn台の画像表示装置を特定する情報と当該画像データをそれらの画像表示装置で画像表示すべき旨の指示からなる制御情報を付して前記画像形成装置に送信する
ことを特徴とする請求項10から13のいずれかに記載のプリンタドライバ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate

【図18】
image rotate

【図19】
image rotate

【図20】
image rotate

【図21】
image rotate

【図22】
image rotate

【図23】
image rotate

【図24】
image rotate

【図25】
image rotate


【公開番号】特開2010−141593(P2010−141593A)
【公開日】平成22年6月24日(2010.6.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−315960(P2008−315960)
【出願日】平成20年12月11日(2008.12.11)
【出願人】(303000372)コニカミノルタビジネステクノロジーズ株式会社 (12,802)
【Fターム(参考)】