説明

画像表示装置および磁気共鳴イメージング装置

【課題】複数の次元を関連付けて効率よく画像観察を行うことができるようにする。
【解決手段】記憶部14が、空間3次元や時間等の複数の次元に対応付けて画像データを記憶し、入力受付部17aが、空間3次元の心臓シネ画像等の所定の次元の画像を表示するとともに、心時相など他の次元に関する入力情報を受け付け、画像表示制御部17bが、入力受付部17aによって、他の次元に関する入力情報が受け付けられた場合に、当該他の次元に対応する画像データを記憶部14により記憶された画像データの中から読み出し、読み出した画像データに基づいて、空間3次元のシネ画像等の所定の次元の画像を表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、画像診断装置による撮像で得られた画像データに基づいて所定の次元の画像を表示する画像表示装置および磁気共鳴イメージング装置に関し、特に、複数の次元を関連付けて効率よく画像観察を行うことができる画像表示装置および磁気共鳴イメージング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、MRI(Magnetic Resonance Imaging)装置やX線CT(Computed Tomography)装置などの画像診断装置において3次元のボリュームデータを表示する場合に、互いに直交する画像である横断面像、矢状断面像および冠状断面像を、それぞれの位置関係を関連付けて表示する方法がある(例えば、特許文献1参照。)。これら横断面像、矢状断面像、冠状断面像などの多断面の画像を再構成する技術は、MPR(Multi Planar Reconstruction)と呼ばれる。
【0003】
図17は、従来の画像診断装置におけるMPR画面の一例を示す図である。図17は、3次元のデータを有する頭部の画像が表示されたMPR画面を示しており、左上にあるフレームAに冠状断面像が、左下にあるフレームBに横断面像が、右上にあるフレームCに矢状断面像が、それぞれ出力されている。
【0004】
このMPR画面において、フレームA、BおよびC内に水平または垂直に表示された線ROI(Region Of Interest)は、それぞれ他のフレームに出力されている断面のスライス位置を表しており、操作者がいずれかのフレームの線ROIを移動することによって、移動したROIの位置に応じて、他のフレームに出力されている断面像を変更することができる。
【0005】
そして、このMPR画面では、操作者がフレームA、BおよびC内の任意の位置にROIを配置することによって、その位置に対応する断面像をフレームDに再構成して表示することができ、X線CT装置やMRI装置などによって得られた3次元の画像データが大量にあるような場合に、任意の断面像を容易に表示することが可能である。
【0006】
【特許文献1】特開平10−124649号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ところで、MRI装置やX線CT装置などの画像診断装置では、撮像時刻の異なる複数の空間2次元または空間3次元画像を収集することが可能である。例えば、MRI装置では、データ収集法によっては空間の3次元以外に、例えば、時間や、ケミカルシフトなどの他の次元が存在し、同じ位置に対して時間ごとの画像データやケミカルシフトごとの画像データが存在する。
【0008】
しかしながら、上述した従来の方法では、3次元の画像と他の次元とを関連付けて表示することができなかった。そのため、例えば、同じ位置の時刻の異なる画像を表示しようとする場合には、該当する画像を選択しなおすか、時刻を数値で入力するなどの必要があり、直感的で簡便な操作が困難であった。
【0009】
この発明は、上述した従来技術による課題を解決するためになされたものであり、複数の次元を関連付けて効率よく画像観察を行うことができる画像表示装置および磁気共鳴イメージング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一態様にかかる画像表示装置は、被検体の撮像領域に関する複数の画像データを記憶する記憶部と、前記記憶部によって記憶された複数の画像データに対して所定の解析処理を施すことによって複数の解析結果を得る解析処理部と、前記記憶部によって記憶された画像データおよび前記解析処理部によって得られた解析結果を並べて表示する表示部と、前記表示部によって表示された解析結果のうち少なくとも一つの解析結果が指定された場合に、指定された解析結果に対応する画像データが前記表示部に表示されるよう制御する画像表示制御部と、を備える。
【0011】
また、本発明の他の態様にかかる画像表示装置は、被検体の撮像領域に関する複数の画像データを当該撮像領域の撮像に際して設定された撮像パラメータのパラメータ値に対応付けて記憶する記憶部と、前記記憶部によって記憶された画像データを表示する表示部と、前記撮像パラメータのパラメータ値の入力を受け付ける入力受付部と、前記入力受付部によって前記パラメータ値の入力が受け付けられた場合に、当該パラメータ値に対応する画像データを前記記憶部から読み出し、読み出した画像データを前記表示部に表示させる画像表示制御部と、を備える。
【0012】
また、本発明の他の態様にかかる画像表示装置は、複数の心拍にまたがって収集されたデータをもとに心時相ごとに再構成された画像データを記憶する記憶部と、前記記憶部によって記憶された画像データおよび一心拍分の心電波形を表示する表示部と、前記表示部によって表示された心電波形上の任意の心時相が指定された場合に、指定された心時相に対応する画像データを前記記憶部から読み出し、読み出した画像データを前記表示部に表示させる画像表示制御部と、を備える。
【0013】
また、本発明の他の態様にかかる磁気共鳴イメージング装置は、複数の心拍にまたがって収集されたデータをもとに心時相ごとに再構成された画像データを記憶する記憶部と、前記記憶部によって記憶された画像データおよび一心拍分の心電波形を表示する表示部と、前記表示部によって表示された心電波形上の任意の心時相が指定された場合に、指定された心時相に対応する画像データを前記記憶部から読み出し、読み出した画像データを前記表示部に表示させる画像表示制御部と、を備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数の次元を関連付けて効率よく画像観察を行うことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る画像表示装置および磁気共鳴イメージング装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下に示す実施例では、本発明をMRI装置に適用した場合について説明する。
【実施例1】
【0016】
まず、本実施例1に係るMRI装置の構成について説明する。図1は、本実施例1に係るMRI装置50の構成を示す図である。図1に示すように、このMRI装置50は、静磁場磁石1、傾斜磁場コイル2、傾斜磁場電源3、寝台4、寝台制御部5、送信RFコイル6、送信部7、受信RFコイル8、受信部9および計算機システム10を備える。
【0017】
静磁場磁石1は、中空の円筒形状に形成された磁石であり、内部の空間に一様な静磁場を発生する。この静磁場磁石1としては、例えば永久磁石、超伝導磁石等が使用される。
【0018】
傾斜磁場コイル2は、中空の円筒形状に形成されたコイルであり、静磁場磁石1の内側に配置される。この傾斜磁場コイル2は、互いに直交するX,Y,Zの各軸に対応する3つのコイルが組み合わされて形成されており、これら3つのコイルが、後述する傾斜磁場電源3から個別に電流供給を受けて、X,Y,Zの各軸に沿って磁場強度が変化する傾斜磁場を発生させる。なお、Z軸方向は、例えば、静磁場と同方向とする。
【0019】
ここで、傾斜磁場コイル2によって発生するX,Y,Z各軸の傾斜磁場は、例えば、スライス選択用傾斜磁場Gs、位相エンコード用傾斜磁場Geおよびリードアウト用傾斜磁場Grにそれぞれ対応している。スライス選択用傾斜磁場Gsは、任意に撮像断面を決めるために利用される。位相エンコード用傾斜磁場Geは、空間的位置に応じて磁気共鳴信号の位相を変化させるために利用される。リードアウト用傾斜磁場Grは、空間的位置に応じて磁気共鳴信号の周波数を変化させるために利用される。
【0020】
傾斜磁場電源3は、傾斜磁場コイル2に電流を供給する装置である。寝台4は、被検体Pが載置される天板4aを備えた装置であり、後述する寝台制御部5による制御のもと、天板4aを、被検体Pが載置された状態で傾斜磁場コイル2の空洞(撮像口)内へ挿入する。通常、この寝台4は、長手方向が静磁場磁石1の中心軸と平行になるように設置される。
【0021】
寝台制御部5は、寝台4を制御する装置であり、寝台4を駆動して、天板4aを長手方向および上下方向へ移動する。送信RFコイル6は、傾斜磁場コイル2の内側に配置されたコイルであり、送信部7から高周波パルスの供給を受けて、高周波磁場を発生する。
【0022】
送信部7は、発振部、位相選択部、周波数変換部、振幅変調部、高周波電力増幅部などを内蔵する装置である。発振部は、静磁場中における対象原子核に固有の共鳴周波数の高周波信号を発生する。位相選択部は、上記高周波信号の位相を選択する。周波数変換部は、位相選択部から出力された高周波信号の周波数を変換する。振幅変調部は、周波数変換部から出力された高周波信号の振幅を例えばsinc関数に従って変調する。高周波電力増幅部は、振幅変調部から出力された高周波信号を増幅する。これらの各部の動作の結果として、送信部7は、ラーモア周波数に対応する高周波パルスを送信RFコイル6に送信する。
【0023】
受信RFコイル8は、傾斜磁場コイル2の内側に配置されたコイルであり、上記の高周波磁場の影響によって被検体Pから放射される磁気共鳴信号を受信する。この受信RFコイル8によって受信された出力信号は、受信部9に入力される。受信部9は、受信RFコイル8からの出力信号に基づいて磁気共鳴信号データを生成する装置である。
【0024】
計算機システム10は、MRI装置50の全体制御や、データ収集、画像再構成などを行う装置であり、インタフェース部11、データ収集部12、データ処理部13、記憶部14、表示部15、入力部16および制御部17を有している。
【0025】
インタフェース部11は、これらの接続された各部と計算機システム10との間で授受される信号の入出力を行う処理部である。このインタフェース部11には、傾斜磁場電源3、寝台制御部5、送信部7、受信RFコイル8および受信部9等が接続される。
【0026】
データ収集部12は、受信部9から出力されるデジタル信号を、インタフェース部11を介して収集する処理部である。このデータ収集部12は、収集したデジタル信号、すなわち磁気共鳴信号データを記憶部14に格納する。
【0027】
データ処理部13は、記憶部14に記憶された磁気共鳴信号データに対して、後処理、すなわち、フーリエ変換などの再構成を実行し、被検体P内における所望の核スピンのスペクトラムデータあるいは画像データを生成する処理部である。
【0028】
記憶部14は、各種データを記憶する記憶部である。この記憶部14は、例えば、データ収集部12によって収集された磁気共鳴信号データ、データ処理部13によって生成されたスペクトラムデータおよび画像データ(3次元のボリュームデータなど)を、患者ごとに記憶する。ここで、記憶部14は、例えば、空間3次元や時間など、複数の次元に対応付けて画像データを記憶する。
【0029】
表示部15は、制御部17による制御のもと、スペクトラムデータあるいは画像データ等の各種の情報を表示する装置である。この表示部15としては、液晶表示器などの表示デバイスを利用可能である。
【0030】
入力部16は、操作者からの各種指令や情報入力を受け付ける装置である。この入力部16としては、マウスやトラックボールなどのポインティングデバイス、モード切替スイッチ等の選択デバイス、あるいはキーボード等の入力デバイスを適宜に利用可能である。
【0031】
制御部17は、図示していないCPUやメモリ等を有し、本実施形態のMRI装置50を総括的に制御する処理部である。例えば、この制御部17は、各種入力を受け付けるためのユーザーインタフェースを表示部15に表示して、操作者からの指示を受け付けたり、データ処理部13によって生成された画像を表示部15に表示したりする。かかる入力受付および画像表示に関する処理部としては、制御部17は、入力受付部17aと、画像表示制御部17bとを有する。
【0032】
入力受付部17aは、所定の次元の画像を表示部25に表示させるとともに、当該所定の次元とは異なる他の次元に関する入力情報を受け付ける処理部である。具体的には、この入力受付部17aは、入力部16を介して操作者から画像データの表示指示を受け付けると、所定の次元の画像を表示するとともに、他の次元に関する入力情報を操作者から受け付けるための画像閲覧画面を表示部15に出力する。
【0033】
図2は、入力受付部17aによって表示される画像閲覧画面の一例を示す図である。図2に示すように、例えば、画像閲覧画面100は、空間3次元の画像を表示するための画像表示エリアと、心時相に関する入力情報を受け付けるためのユーザーインタフェースエリアとから構成される。
【0034】
ここで、画像表示エリアには、例えば、心電同期撮像(または脈波同期撮像)によって得られた空間3次元の心臓シネMRI画像が表示される(図2に示す「心臓多断面シネ画像」)。具体的には、この画像表示エリアには、左上に冠状断面像のシネ画像が、左下に横断面像のシネ画像が、右上に矢状断面像のシネ画像が、それぞれ表示される。これらシネ画像のもとになる画像データは、心周期の各心時相で収集されており、表示されている画像の他にも心時相の異なる複数の画像データが記憶部14に記憶されている。
【0035】
一方、ユーザーインタフェースエリアには、例えば、空間情報と時間情報とを関連付けた情報が表示される。具体的には、このユーザーインタフェースエリアには、被検体Pから実際に取り込まれた心電波図形(または脈波形)、または、一心周期を表す模擬的な図形である心電波図形101、心時相を示す目盛102、操作者が観察したい心時相を指定するためのスライダ(スライドバー)103、操作者が時相を示す時刻(msec)を直接入力するための入力ボックス104、画像の連続表示を操作するための連続表示パネル105などが表示される。
【0036】
なお、心電波図形101には、被検体Pの平均R−R間隔(ここでは、900msec)を表示するようにしてもよいし、実際に撮像中に収集した被検体Pの代表的な心電図波形を表示するようにしてもよい。
【0037】
画像表示制御部17bは、入力受付部17aによって他の次元に関する入力情報が受け付けられた場合に、当該他の次元に対応する画像データを記憶部14により記憶された画像データの中から読み出し、読み出した画像データに基づいて所定の次元の画像を表示する処理部である。
【0038】
具体的には、この画像表示制御部17bは、入力受付部17aによって他の次元に関する入力情報が受け付けられると、データ処理部13を制御して、当該他の次元に対応する画像データを読み出し、読み出した画像データに対してMPRや心機能解析などの後処理を行うことによって各種の画像を生成し、生成した画像を表示部15に表示する。
【0039】
例えば、図2に示した画像閲覧画面100を用いた場合には、画像表示制御部17bは、スライダ103への操作または入力ボックス104への数値入力によって時相が指定されると、指定された時相に対応する画像データを記憶部14から読み出し、読み出した画像データに基づいて、冠状断面像、横断面像および矢状断面像のシネ画像を生成して、画像表示エリアに表示する。このとき、画像表示制御部17bは、心電波図形101上に示す黒点および四角内の数値を、スライダ103で設定された時刻と連動して表示する。
【0040】
次に、上記で説明した計算機システム10における制御部17の処理手順について説明する。図3は、計算機システム10における制御部17の処理手順を示すフローチャートである。なお、ここでは、図2に示した画像閲覧画面100を用いた場合を例にあげて説明する。
【0041】
図3に示すように、計算機システム10の制御部17では、入力受付部17aが、入力部16を介して操作者から画像の表示指示を受け付けると(ステップS101,Yes)、所定時刻(例えば、最初のR波の時刻など)の横断面像、矢状断面像および冠状断面像を、それぞれ、表示部15に表示された画像閲覧画面100の画像表示エリアに表示する(ステップS102)。
【0042】
続いて、画像閲覧画面100のユーザーインタフェースエリアを介して操作者から時相が指定されると(ステップS103,Yes)、画像表示制御部17bが、指定された時相に対応する画像データを記憶部14から読み出し(ステップS104)、読み出した画像データに基づいて横断面像、矢状断面像および冠状断面像を生成し、生成したそれぞれの画像を画像閲覧画面100の画像表示エリアに表示する(ステップS105)。
【0043】
上述してきたように、本実施例1では、記憶部14が、空間3次元や時間等の複数の次元に対応付けて画像データを記憶する。また、入力受付部17aが、空間3次元の心臓シネ画像等の所定の次元の画像を表示するとともに、心時相など他の次元に関する入力情報を受け付ける。そして、画像表示制御部17bが、入力受付部17aによって、他の次元に関する入力情報が受け付けられた場合に、当該他の次元に対応する画像データを記憶部14により記憶された画像データの中から読み出し、読み出した画像データに基づいて、空間3次元のシネ画像等の所定の次元の画像を表示するので、複数の次元を関連付けて効率よく画像観察を行うことができるようになる。
【0044】
なお、通常、MRI装置を用いて心臓を撮像する場合には、複数の心拍にまたがってデータを収集したうえで、収集したデータから心時相ごとに画像データを再構成する方法が用いられる。例えば、セグメントと呼ばれる複数の領域にk空間を分割し、1心拍ごとに1セグメント分のデータを収集して画像を再構成する方法がある(Segmented FFE(Fast Field Echo)法とも呼ばれる)。この方法では、1セグメント分のデータに複数の位相エンコードデータが含まれる。
【0045】
本実施例1では、このように、複数の心拍にまたがって収集されたデータから再構成された画像を表示する場合でも、制御部17が、1心拍分の心電波形(または脈波形)を画像とともに表示する。したがって、操作者は、1心拍内における各時相の画像を効率よく観察することができる。
【実施例2】
【0046】
ところで、上記実施例では、MRI装置50が、空間3次元と心時相とを関連付けて画像を表示する場合について説明したが、本発明はこれに限られるわけではなく、心時相の他にも、時間に関するさまざまな次元について適用することができる。そこで、以下では実施例2として、時間に関する他の次元を関連付けて空間3次元画像を表示する場合について説明する。
【0047】
なお、本実施例2に係るMRI装置は、基本的には、図1に示したMRI装置50と同じ構成を有するものであるので、構成等に関する詳細な説明は省略することとし、以下では、本実施例2に係るMRI装置が有する各部の相互関係およびデータの流れを詳細に説明するとともに、制御部17(入力受付部17a)によって表示される画像閲覧画面の例について説明する。
【0048】
図4は、本実施例2に係るMRI装置が有する各部の相互関係およびデータの流れを説明するための図である。図4に示すように、記憶部14には、撮像パルスシーケンスによって収集された磁気共鳴信号データがデータ収集部12から転送され、時間領域データ14aとして記憶されている。
【0049】
この時間領域データ14aは、一般的には、リードアウト(図4に示す「リード」)、位相エンコード(図4に示す「エンコード」)、スライスの3次元の構造であり、心電同期撮像やダイナミック撮像などのように異なる時刻に得られたデータが存在する場合には、さらに時間の次元を含む4次元の構造となる。
【0050】
ここで、例えば、心電同期撮像や抹消血流同期撮像、呼吸同期撮像などが行われた場合には、記憶部14には、時間領域データ14aとともに、撮像中の生態情報が心電図データ14bとして記憶される。
【0051】
これら時間軸の情報をもつデータに対しては、例えば、図4に示すt1〜tnのような時刻の情報がそれぞれのデータ群に付与される。また、これらのデータは、例えば、ケミカルシフトの情報を含むデータ収集が行われた場合には、図2には図示していないケミカルシフトの次元を有するデータとなる。
【0052】
また、データ処理部13によって、これらのデータに対してデータの次元に従って2次元または3次元のフーリエ変換が行われると、画像データ14cが再構成され、再構成された画像データ14cが、記憶部14の別の領域に記憶される。通常、再構成された画像データ14cは3次元データであり、時間軸の情報を含む場合には、図4に示すI1〜Inのような時刻の情報がそれぞれのデータ群に付与されて4次元の構造となる。
【0053】
例えば、図2に示した画像閲覧画面100を用いた場合には、操作者によって、心時相すなわちR波からの時刻が指定されると、制御部17は、記憶部14により記憶されている画像データ14cのI1〜Inのn個の画像データ群から、指定された時刻に対応する時刻情報を付与された画像データ14cをひとつ選択する。また、制御部17は、データ処理部13を制御して、選択した画像データの断面変換(MPR)を行い、これにより得られたMPR画像データ(冠状断面像、横断面像および矢状断面像)14dを表示部15に出力する。
【0054】
また、上記で説明した画像データ14cは、MPR画像として表示部15に直接表示される以外に、診断に必要な情報を得るため、さらにデータ処理部13によって後処理を施される場合がある。このような処理は、一般的には、心機能解析と呼ばれる。例えば、心電同期撮像によって得られた空間3次元の画像データがある場合には、この画像データを用いて左室心筋内膜の輪郭を抽出し、左室容積の一心拍内の時間変化などの心機能解析データ14eを求めることが可能である。
【0055】
このような心機能解析によって出力されるデータとしては、この他にも、心筋壁厚変化量や、心拍出量、駆出率、さらには、これらの値を展開図状に表現した「Bull's eye」と呼ばれる画像等、各種のデータがある。
【0056】
そこで、例えば、かかる心機能解析機能によって得られる左室容積曲線に関連付けて、空間3次元画像を表示する場合について説明する。図5は、シネMR画像および左室容積曲線を表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図である。
【0057】
図5に示すように、この場合には、画像閲覧画面200は、例えば、空間3次元の画像を表示するための画像表示エリアと、左室容積曲線心時相に関する入力情報を受け付けるためのユーザーインタフェースエリアとから構成される。
【0058】
ここで、画像表示エリアには、例えば、図2に示した画像閲覧画面100と同様に、心臓シネMR画像が表示される(図5に示す「心臓多断面シネ画像」)。
【0059】
一方、ユーザーインタフェースエリアには、例えば、図5に示す左室容積曲線201のように、後処理によって算出された左室容積量について、一心周期内の各時刻の値がグラフにして表示される。さらに、ユーザーインタフェースエリアには、心時相を示す目盛202、心時相を指定するためのスライダ203および入力ボックス204が、それぞれ表示される。
【0060】
この方法によれば、心容積の状態に応じて、心臓の形態を観察することが可能になる。さらに、グラフの縦軸に相当する左室容積(ml)を指定するための入力ボックス205表示することによって、関心のある左室容積を呈した心時相を選択し、その時の心臓の形態を画像として観察することが可能になる。
【0061】
操作者は、入力部16のマウスまたはキーボードなどの入力装置を使用して、表示しようとする時刻を指定する。制御部17は、入力部16によって得られた時刻の情報に基づいて、対応する時刻情報が付与された画像データを画像データ14cのI1〜Inのn個の画像データ群からひとつ選択し、データ処理部13にて断面変換を行ったMPR画像を表示部15に出力する。または、特定の左室容量を呈した時刻の画像を表示したい場合には、グラフの縦軸に相当する左室容量の値を数値で表示することによって、所望の画像を選択することも可能である。
【0062】
この他の時系列のデータがある場合の後処理の例としては、操作者が画像上に指定した関心領域内の画素値を時間軸方向にプロットしたいわゆるダイナミック曲線や、位相コントラスト法で得られたデータから関心領域内のスピンの流速を求め時間方向にプロットした流速曲線などがある。これらの情報は、ダイナミック曲線14fおよび流速データ14gとして、同様に記憶部14に保持される。また、データ処理部13によって、画像データに対して最大値投影処理(MIP:Maximum Intensity Projection)が施された場合には、それによって得られる最大値投影画像データ14hが、記憶部14に保持される。
【0063】
そこで、例えば、かかる後処理によって得られるダイナミック曲線あるいは流速曲線に関連付けて、空間3次元画像を表示する場合について説明する。図6は、ダイナミックMR画像およびダイナミック曲線を表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図であり、図7は、流速画像および流速曲線を表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図である。
【0064】
まず、ダイナミック曲線に関連付けて空間3次元画像を表示する場合について説明する。図6に示すように、この場合には、画像閲覧画面300は、例えば、空間3次元の画像を表示するための画像表示エリアと、ダイナミック曲線に関する入力情報を受け付けるためのユーザーインタフェースエリアとから構成される。
【0065】
ここで、画像表示エリアには、例えば、造影剤注入後の時間変化を追って連続撮像したダイナミックMRの3次元画像が表示される(図6に示す「ダイナミック画像」)。図6では、腹部の3次元画像が表示された場合を示している。また、これらの画像上には、円形のROI(図6に示すAおよびB)が表示される。
【0066】
一方、ユーザーインタフェースエリアには、例えば、画像表示エリアの画像上に設定されたROIで示される領域の信号値を時間経過とともに表したグラフ(ダイナミック曲線)301が表示される。さらに、ユーザーインタフェースエリアには、時刻を示す目盛302、時刻を指定するためのスライダ303および入力ボックス304が表示される。
【0067】
操作者は、上記のインタフェースを用いて、関心のある時刻またはROIの信号値に相当する画像を表示させることによって、その時刻の画像コントラストを観察することができる。また、操作者は、スライダ303を動かしながら画像を観察して、病変を見やすい時相の画像上にROIを設定し、その部位のダイナミック曲線を見ることも可能である。
【0068】
なお、ここでは、造影効果の時間変化を観察する例を示したが、その他、BOLD(Blood Oxygenation Level Dependent)効果を利用したfMRI(functional MRI)による機能画像の観察、あるいは同一患者の治療効果判定、経過観察をするために同一部位を経時的に撮像したデータがある場合の画像観察などを行うことも可能である。
【0069】
次に、流速曲線に関連付けて空間3次元画像を表示する場合について説明する。図7に示すように、この場合には、画像閲覧画面400は、例えば、空間3次元の画像を表示するための画像表示エリアと、流速曲線に関する入力情報を受け付けるためのユーザーインタフェースエリアとから構成される。
【0070】
ここで、画像表示エリアには、例えば、PCMRA(Phase Contrast Magnetic Resonance Angiography)によって得られた心大血管の流速画像および絶対値画像が表示される。図7の例では、左側の画像が流速画像を、右側の画像が絶対値画像である。また、これらの画像上には、円形のROI(図7に示すAおよびB)が表示される。一般的に、流速画像の各ピクセルの画素値にはその場所の流速が反映される。
【0071】
一方、ユーザーインタフェースエリアには、例えば、画像表示エリアの画像上に設定されたROIで示される領域の上行および下行大動脈内の血流速を心周期内の時相に対応させて表示した流速曲線401が表示される。さらに、ユーザーインタフェースエリアには、時刻を示す目盛402、時刻を指定するためのスライダ403および入力ボックス404、ROIを指定するための入力ボックス405、流速を指定するための入力ボックス406が表示される。
【0072】
操作者は、図6に示した画像閲覧画面300と同様に、関心のある時刻またはROIの流速に相当する画像を表示させることによって、その時刻の画像コントラストおよび形態を、それぞれ流速画像および絶対値画像により観察することができる。また、操作者は、スライダ403を動かしながら画像を観察して、血管の見やすい時相の画像上にROIを設定し、その部分の流速曲線を表示することも可能である。この例ではデータ収集法により画像は2次元画像なので横断像のみを表示している。
【0073】
上述してきたように、本実施例2では、記憶部14が、空間3次元および時間に対応付けて画像データを記憶する。また、入力受付部17aが、空間3次元の画像を表示するとともに、心時相に関する入力情報を受け付ける。そして、画像表示制御部17bが、入力受付部17aによって心時相に関する入力情報が受け付けられた場合に、その心時相に対応する画像データを記憶部14により記憶された画像データの中から読み出し、読み出した画像データに基づいて、空間3次元の画像を表示するので、空間3次元と心時相とを関連付けて効率よく画像観察を行うことができるようになる。
【実施例3】
【0074】
ところで、上記実施例では、時間に関する次元と関連付けて空間3次元画像を表示する場合について説明したが、MRI装置によって撮像される画像の次元は、時間に関する次元だけでなく、例えば、ケミカルシフトも存在する。そこで、以下では実施例3として、ケミカルシフトと関連付けて画像を表示する場合について説明する。
【0075】
なお、本実施例3に係るMRI装置も、基本的には、図1に示したMRI装置50と同じ構成を有するものであるので、構成等に関する詳細な説明は省略することとし、以下では、本実施例3に係るMRI装置が有する各部の相互関係およびデータの流れを説明するとともに、制御部17(入力受付部17a)によって表示される画像閲覧画面の例について説明する。
【0076】
具体的には、本実施例3では、空間3次元方向に位相エンコードを行い、リードアウト傾斜磁場をかけない状態で磁気共鳴信号を収集するMRSI(Magnetic Resonance Spectroscopic Imaging)法による撮像が行われる場合を想定している。図8は、本実施例3に係るMRI装置が有する各部の相互関係およびデータの流れを説明するための図である。
【0077】
図8に示すように、この手法によって得られる時間領域データ14iは、空間3次元に周波数の1次元を加えた4次元のデータとなり、この時間領域データ14iに対して4次元フーリエ変換を行うと、スペクトル情報が付加された画像データ14jが得られる。
【0078】
そこで、例えば、かかるMRSI法によって得られるスペクトル情報に関連付けて、空間3次元画像を表示する場合について説明する。図9は、ケミカルシフト画像およびスペクトル情報を表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図である。
【0079】
図9に示すように、この場合には、画像閲覧画面500は、例えば、空間3次元の画像を表示するための画像表示エリアと、スペクトル情報に関する入力情報を受け付けるためのユーザーインタフェースエリアとから構成される。
【0080】
ここで、画像表示エリアには、例えば、MRSI法によって得られた空間3次元のケミカルシフト画像が表示される。また、これらの画像上には、四角形のROI510が表示される。
【0081】
一方、ユーザーインタフェースエリアには、例えば、画像表示エリアの画像上に設定されたROI510で示される領域内のプロトンスペクトル501が表示される。ここで、横軸はケミカルシフトであり、通常基準物質に対する偏移量である。この偏移量はppmの単位で表される。さらに、ユーザーインタフェースエリアには、ケミカルシフトの偏移量を示す目盛504、ケミカルシフトの範囲を指定するためのスライダ502および入力ボックス503がユーザーインタフェースエリアに表示される。ここで、プロトンスペクトル501上に示す2本の線は、操作者によって指定されたケミカルシフトの範囲に連動している。
【0082】
操作者は、入力部16を介して、関心のあるケミカルシフトの範囲(位置および幅)を指定して、その周波数帯域の物質の分布を表す画像(CSI(Chemical Shift Image):ケミカルシフトイメージ)を表示させることができる。
【0083】
そして、操作者は、図8に示したデータの中で、特定のケミカルシフトを持つ成分の空間分布を観察するために、入力部16のマウスまたはキーボードなどの入力装置を使用して、スライダ502への操作または入力ボックス503への数値入力によって関心があるケミカルシフトの範囲を選択する。このとき、制御部17は、操作者から入力されたケミカルシフトの情報に基づいて、画像データ14jの中から指定された画像データのみを選択し、選択した画像データを表示部15に出力する。
【0084】
ここで、上記の過程をさらに詳細に説明する。図10は、ケミカルシフトの情報に基づく画像データの選択を説明するための図である。例えば、操作者によって入力されたケミカルシフトの範囲がν1〜ν2であったとする。その場合、図10に示すように、制御部17は、画像データ14jの中で同じ空間座標のν1〜ν2までの画素値を加算し、3次元のケミカルシフト画像データ14kを作成する。そして、制御部17は、作成したケミカルシフト画像データ14kを表示部15に出力する。
【0085】
上述してきたように、本実施例3では、記憶部14が、空間3次元およびケミカルシフトに対応付けて画像データを記憶する。また、入力受付部17aが、空間3次元の画像を表示するとともに、ケミカルシフトに関する入力情報を受け付ける。そして、画像表示制御部17bが、入力受付部17aによってケミカルシフトに関する入力情報が受け付けられた場合に、そのケミカルシフトに対応する画像データを記憶部14により記憶された画像データの中から読み出し、読み出した画像データに基づいて、空間3次元の画像を表示するので、空間3次元とケミカルシフトとを関連付けて効率よく画像観察を行うことができるようになる。
【実施例4】
【0086】
ところで、上記実施例では、空間3次元に時間あるいはケミカルシフトの1次元を加えた4次元を関連付けて画像データを表示する場合について説明したが、撮像の種類によっては、画像データがさらに多くの次元を有する場合もある。例えば、空間3次元のケミカルシフト画像を時系列に収集した場合には、データの次元は空間3次元に加えて時間とケミカルシフトとをあわせた5次元となる。そこで、以下では実施例4として、空間以外の次元を2つ以上表示する場合について説明する。
【0087】
なお、本実施例4に係るMRI装置も、基本的には、図1に示したMRI装置50と同じ構成を有するものであるので、構成等に関する詳細な説明は省略することとし、以下では、本実施例4に係るMRI装置が有する各部の相互関係およびデータの流れを説明するとともに、制御部17(入力受付部17a)によって表示される画像閲覧画面の例について説明する。
【0088】
具体的には、本実施例4では、図8に示したMRSI法を複数回繰り返して行う場合を想定している。図11は、本実施例4に係るMRI装置が有する各部の相互関係およびデータの流れを説明するための図である。
【0089】
図11に示すように、この場合には、記憶部14により記憶される時間領域データ14lは、さらに時間の次元が加わって5次元となる。この時間領域データ14lに対してデータ処理部13が4次元のフーリエ変換を行うことによって、時系列のMRSI画像データ14mが得られる。
【0090】
さらに、図10を用いて説明した方法により、MRSI画像データ14mの各時刻のデータについて、複数のケミカルシフト画像データ14nが得られる。また、データ処理部13が画像データ14mに対して断面変換(MPR)を行うことによって、MPR画像データ14oが得られる。
【0091】
そこで、例えば、かかる繰り返しのMRSI法によって得られるスペクトル情報を画像閲覧画面に出力する場合について説明する。図12は、空間以外の次元を2つ以上表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図である。
【0092】
図12に示すように、この場合には、画像閲覧画面600は、例えば、空間3次元の画像を表示するための画像表示エリアと、スペクトル情報に関する入力情報を受け付けるためのユーザーインタフェースエリアとから構成される。
【0093】
ここで、画像表示エリアには、例えば、図2に示した画像閲覧画面100と同様に、シネMR画像が表示される。
【0094】
一方、ユーザーインタフェースエリアには、例えば、時刻を設定するためのスライダ601と、ケミカルシフトを設定するためのスライダ602とが、それぞれ表示される。これにより、高次元のデータについてそれぞれの次元を関連付けた表示が可能になる。
【0095】
そして、操作者は、入力部16を介して、観察したい時刻を指定する。このとき、制御部17は、ケミカルシフト画像データ14nの中から指定された時刻の画像データを選択し、選択した画像データを表示部15に出力する。
【0096】
上述してきたように、本実施例4では、記憶部14が、空間3次元および他の2つ以上の次元に対応付けて画像データを記憶する。また、入力受付部17aが、空間3次元の画像を表示するとともに、他の2つ以上の次元に関する入力情報を受け付ける。そして、画像表示制御部17bが、入力受付部17aによって他の2つ以上の次元に関する入力情報が受け付けられた場合に、それらの次元に対応する画像データを記憶部14により記憶された画像データの中から読み出し、読み出した画像データに基づいて、空間3次元の画像を表示するので、空間3次元と他の2つ以上の次元とを関連付けて効率よく画像観察を行うことができるようになる。
【実施例5】
【0097】
ところで、上記実施例では、空間以外に時間とケミカルシフトとの概念を画像データに導入した場合を説明したが、MRI装置による撮像では、撮像条件、例えば、エコー時間(TE:Echo Time)、インバージョン時間(TI:Inversion Time)、フリップ角、脂肪抑制パルスのフリップ角および周波数、拡張強調画像撮像のb値(拡散強調撮像において用いられるMPGパルスの強さを示す値)など、画像コントラストに影響を与える各種撮像パラメータを変化させて、同一部位を複数回撮像する場合がある。この場合には、操作者は、これらの撮像パラメータを順次変化させながら画像のコントラストの変化を観察する必要がある。そこで、以下では、撮像パラメータを変えて撮像が行われる場合を実施例5として説明する。
【0098】
なお、本実施例5に係るMRI装置も、基本的には、図1に示したMRI装置50と同じ構成を有するものであるので、構成等に関する詳細な説明は省略することとし、以下では、本実施例5に係るMRI装置が有する各部の相互関係およびデータの流れを説明するとともに、制御部17(入力受付部17a)によって表示される画像閲覧画面の例について説明する。
【0099】
図13は、本実施例5に係るMRI装置が有する各部の相互関係およびデータの流れを説明するための図である。図13に示すように、記憶部14によって記憶される時間領域データ14pは、異なる撮像パラメータ、例えば、インバージョンリカバリ(反転回復)法による撮像における異なるインバージョン時間TI(TI1,TI2,TI3,・・・TIn)で撮像された複数のデータ群で構成される。さらに、記憶部14には、これらの時間領域データ14pを再構成して得られる複数のTI(TI1,TI2,TI3,・・・TIn)の画像データ14qが保持される。なお、ここでいうインバージョン時間TIとは、インバージョンパルスの印加から撮像開始までの時間である。
【0100】
そこで、例えば、異なる2つ以上の撮像パラメータにおける画像間の比較を行うために、2つ以上のフレームにそれぞれのパラメータ設定における画像を表示する場合について説明する。図14は、撮像パラメータを変えた複数の画像を表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図である。
【0101】
図14に示すように、この場合には、画像閲覧画面700は、例えば、2枚の画像を表示するための画像表示エリアと、撮像パラメータ情報に関する入力情報を受け付けるためのユーザーインタフェースエリアとから構成される。
【0102】
ここで、画像表示エリアには、例えば、撮像パラメータが異なる2枚の画像(図14に示すAおよびB)が表示される。また、これらの画像上には、円形のROI710および720がそれぞれ表示される。
【0103】
一方、ユーザーインタフェースエリアには、例えば、画像表示エリアの画像上に設定されたROI710および720で示される領域内の平均信号値をTIに対してプロットした画素値曲線711および721がそれぞれ表示される。さらに、ユーザーインタフェースエリアには、それぞれの画像について、TIの時間を指定するためのスライダ712および722、ならびに、入力ボックス713および723、ROI710および720内の平均画素値を表示するための表示ボックス714および724が表示される。ここで、図14に示す2枚の画像は、複数のTIで撮像された同一断面の画像のうち、スライダ712および722によって指定された2点のTIの画像を表示している。
【0104】
具体的には、操作者は、図14に示したスライダ712または722への操作、あるいは、入力ボックス713または723への数値入力によって、画像ごとにTIを指定する。このとき、制御部17は、指定されたTIの画像を画像データ14qの画像データ群から選択して表示部15に出力する。
【0105】
また、操作者は、表示された画像上にROI710および720を設定する。このとき、制御部17は、設定されたROI710および720内の画素値の平均値をそれぞれ算出し、算出した各平均値をTIに対してプロットした画素値曲線14rを、記憶部14に記憶するとともに(図13を参照)、スライダ712または722で指定されたTIの画像のROI710および720内の画素平均値とともに表示部15に表示する(図14に示す画素値曲線711および721)。
【0106】
また、操作者がROI710あるいは720の位置を変更した場合には、制御部17は、変更後のROI710あるいは720内の画素平均値をそれぞれ算出し、記憶部14に記憶されている画素値曲線14r、および、画像閲覧画面のユーザーインタフェースエリアに表示されている画素値曲線711あるいは721を更新する。
【0107】
これにより、操作者は、例えば、一方の画像のTIを固定しながら他方の画像のTIを変化させることによって、2画像のコントラストを容易に比較することができる。
【0108】
なお、ここでは一つのROIの信号値をプロットしたが、例えば2つ以上のROIを画像上に指定し、それらの信号値の差分や比を計算しCN比(コントラスト対雑音比)やSN比(信号対雑音比)をプロットしたものを表示するようにしてもよい。また、同様の表示方法として、画像を撮像するときのパラメータではなく、画像フィルタに代表されるデータ収集後に施される後処理の係数を変化させることもできる。
【0109】
上述してきたように、本実施例5では、記憶部14が、撮像に際して設定された撮像パラメータのパラメータ値に対応付けて画像データを記憶する。また、入力受付部17aが、所定の次元の画像を表示部15に表示させるとともに、撮像パラメータのパラメータ値の入力を受け付ける。そして、画像表示制御部17bが、入力受付部17aによって撮像パラメータのパラメータ値の入力が受け付けられた場合に、当該パラメータ値に対応する画像データを記憶部14により記憶された画像データの中から読み出し、読み出した画像データに基づいて所定の次元の画像を表示するので、所定の次元と撮像パラメータとを関連付けて効率よく画像観察を行うことができるようになる。
【0110】
なお、本実施例5では、インバージョン時間に応じて画像を表示する場合について説明したが、本発明はこれに限られるわけではない。例えば、心電同期撮像または脈波同期撮像により得られた画像を表示する場合には、撮像のトリガーとなるトリガー波形(R波など)が発生してから撮像開始までの時間を示す遅延時間に応じて画像を表示するようにしてもよい。
【0111】
また、近年では、造影剤を使用せずに血管を撮像する各種の方法が開発されている(非造影血管撮像)。例えば、撮像領域内にある所定の領域にインバージョンパルスを印加することによって当該領域をラベリングした後に、ラベリングされた領域に流入する血流、あるいは、ラベリングされた領域から流出する血流を検出することによって、撮像領域内の血流動態を画像化する方法(Time−SLIP(Spatial Labeling Inversion Pulse)法とも呼ばれる)がある。このような方法で撮像された画像を表示する場合には、例えば、インバージョンパルスの印加から撮像開始までの時間を示すインバージョン時間(BBTI(TI of the black blood method)とも呼ばれる)に応じて画像を表示するようにしてもよい。
【実施例6】
【0112】
ところで、前述した実施例1において図5、6および7に示した画像閲覧画面では、空間以外のパラメータは画像データから算出された曲線であったが、画像データから算出された結果は、2次元以上の情報からなる場合がある。そこで、以下では、この場合の一例として、心臓のシネMR画像における心時相および心壁厚に関する情報を表示する場合を実施例6として説明する。図15は、心臓のシネMR画像における心時相および心壁厚に関する情報を表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図である。
【0113】
図15に示すように、この場合には、画像閲覧画面800は、例えば、シネMR画像を表示するための画像表示エリアと、時間情報および心機能情報に関する入力情報を受け付けるためのユーザーインタフェースエリアとから構成される。
【0114】
ここで、画像表示エリアには、例えば、シネMRにより得られた左室の異なる断面の短軸像のうちのある心時相の画像が表示される(図15に示すA)。また、画像表示エリアには、心シネMR画像のうちいずれか一つのスライスの画像が拡大して表示される(図15に示すB)。
【0115】
一方、ユーザーインタフェースエリアには、例えば、画像表示エリアに表示された複数スライスの心シネMR画像に対して後処理を行うことによって作成された心壁厚変化量を表す「Bull's Eye」と呼ばれる展開図が表示される(図15に示すD)。この展開図は、同心円状に中心から心尖部、外側が起部のスライスに対応している。
【0116】
かかる画像閲覧画面800において、操作者によって、展開図上にROI810(図15のD上に示す黒い十字)が設定されると、制御部17は、そのROI810の位置に対応するスライス画像を、画像表示エリアに表示されたシネ画像の中から特定し、特定したスライス画像を、強調表示するなどして明示する。
【0117】
これと同時に、制御部17は、特定したスライス画像を拡大した拡大画像を画像表示エリアに表示する(図15に示すB)。さらに、制御部17は、表示した拡大画像において、展開図上で指定されたROI810に対応する位置を特定し、特定した位置にROI820を表示する(図15のB上に示す白い十字)。
【0118】
ここで、画像表示エリアに表示された拡大画像は、シネ画像の1断面なので、時間方向の次元を持っている。そのため、図2に示した画像閲覧画面100のように、心時相を示す目盛801、心時相を指定するためのスライダ802および入力ボックス803、心壁厚を指定するための入力ボックス804、画像の連続表示を操作するための連続表示パネル805などをユーザーインタフェースエリアに表示すれば、心時相に応じて画像選択や動画表示を行うことが可能になる。
【0119】
これにより、操作者は、後処理された展開図上で関心領域を容易に特定でき、その場所が実際の臓器ではどの場所にあたるかを原画像で確認することが可能となる。
【0120】
上述してきたように、本実施例6では、記憶部14が、空間3次元、心時相および心壁厚に対応付けて画像データを記憶する。また、入力受付部17aが、空間3次元の画像を表示するとともに、心時相および心壁厚に関する入力情報を受け付ける。そして、画像表示制御部17bが、入力受付部17aによって心時相あるいは心壁厚に関する入力情報が受け付けられた場合に、それらの次元に対応する画像データを記憶部14により記憶された画像データの中から読み出し、読み出した画像データに基づいて、空間3次元の画像を表示するので、空間3次元、心時相および心壁厚を関連付けて効率よく画像観察を行うことができるようになる。
【実施例7】
【0121】
なお、上記実施例では、MPR画像データやシネ画像など2D画像を画像表示エリアに表示する場合について説明したが、例えば、最大値投影された3D画像を表示するようにしてもよい。そこで、以下では、最大値投影された3次元画像を表示する場合について説明する。図16は、最大値投影された3次元画像を表示する場合の画像閲覧画面を示す図である。
【0122】
図16に示すように、この場合には、画像閲覧画面900は、例えば、3D画像を表示するための画像表示エリアと、心時相に関する入力情報を受け付けるためのユーザーインタフェースエリアとから構成される。
【0123】
ここで、画像表示エリアには、例えば、頭部血管をTime Of Flight法により3D撮像され、さらに最大値投影された画像(以下、「MIP像」と呼ぶ)が2枚表示される。これら左右の画像は、それぞれ心臓の収縮期と拡張期に相当する時相に収集したデータを用いて再構成された画像である。ここで、画像表示エリアに表示されたMIP像は、同時あるいは独立に回転させて表示し、多方向から観察することができる。
【0124】
これらの画像は、心電同期を併用した2回の撮像により得ることが可能であり、または米国特許6,505,064に開示されているような公知の手法によって、一度に収集することも可能である。この例の臨床的意義については、非特許文献「人間ドック Vol.21 NO.4 2006年 p.30−35」に開示されているような未破裂動脈瘤の瘤径と形態の心周期における変化を捉えることにある。
【0125】
一方、ユーザーインタフェースエリアには、図2に示した画像閲覧画面100と同様に、心電波図形911および921(目盛を含む)、心時相を指定するためのスライダ912および922、ならびに、入力ボックス913および923、画像の連続表示を操作するための連続表示パネル930が表示される。これらのインタフェースを使うことによって、心時相に応じて画像選択や動画表示を行うことが可能になる。
【0126】
なお、図16に示す例では、2つの時相の画像を比較するため、2つの画像を同時に表示しているが、目的によっては画像の数は1または3以上でもかまわない。また、ここに示した3次元表示は最大値投影像を用いたが、ボリュームレンダリング法やサーフェイスレンダリング法など他の3次元表示方法で作成された3D画像でもよい。
【0127】
ここで、本実施例7を、図4を用いて説明すると、操作者が、入力部16を介して、スライダ912または922を操作したり、あるいは、入力ボックス913または923へ数値を入力したりすることによって時相を指定すると、制御部17は、指定された時相の画像データ14cを選択し、選択した画像データ14cに基づいて、入力部16を介して操作者が指定した投影方向の最大値投影画像データ14hを作成して、心電図データ14bとともに表示部15へ出力する。また、操作者が時相あるいは投影方向を変更した場合には、制御部17は、その指定に従って、該当する画像データ14cの選択と最大値投影処理とを行って、表示部15に最大値投影画像データ14hを出力する。
【0128】
上述してきたように、本実施例7では、記憶部14が、空間3次元および時間に対応付けて画像データを記憶する。また、入力受付部17aが、3D画像を表示するとともに、空間および心時相に関する入力情報を受け付ける。そして、画像表示制御部17bが、入力受付部17aによって空間または心時相に関する入力情報が受け付けられた場合に、それらの次元に対応する画像データを記憶部14により記憶された画像データの中から読み出し、読み出した画像データに基づいて、3D画像を表示するので、3D画像で視認しながら、空間3次元と他の二つ以上の次元とを関連付けて効率よく画像観察を行うことができるようになる。
【0129】
以上、本発明の好適な実施例について説明してきた。上記の実施例では、MRI装置に本発明を適用した場合ついて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、X線CT装置やPET(Positron Emission Tomography)装置など、他の画像診断装置にも同様に適用することができる。
【0130】
また、本実施例において図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示のように構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0131】
例えば、各種画像データを保管する画像サーバ装置と、画像データを表示するクライアント装置とがネットワークを介して接続された画像表示システム(PACS(Picture Archiving and Communication System)など)にも同様に適用することができる。
【0132】
この場合には、画像サーバ装置が、MRI装置やX線CT装置などの画像診断装置によって撮像された画像データを保管し、クライアント装置が、画像サーバ装置から画像データを取得して表示するとともに、当該画像データに含まれる多次元の要素のうち少なくとも一つの要素に関する値の入力を受け付け、受け付けた値に対応する画像データを表示する。
【産業上の利用可能性】
【0133】
以上のように、本発明に係る画像表示装置および磁気共鳴イメージング装置は、各種次元の画像を表示する場合に有用であり、特に、多数の次元に対応付けられた画像を観察する場合に適している。
【図面の簡単な説明】
【0134】
【図1】本実施例1に係るMRI装置の構成を示す図である。
【図2】入力受付部によって表示される画像閲覧画面の一例を示す図である。
【図3】計算機システムにおける制御部の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本実施例2に係るMRI装置が有する各部の相互関係およびデータの流れを説明するための図である。
【図5】シネMR画像および左室容積曲線を表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図である。
【図6】ダイナミックMR画像およびダイナミック曲線を表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図である。
【図7】流速画像および流速曲線を表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図である。
【図8】本実施例3に係るMRI装置が有する各部の相互関係およびデータの流れを説明するための図である。
【図9】ケミカルシフト画像およびスペクトル情報を表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図である。
【図10】ケミカルシフトの情報に基づく画像データの選択を説明するための図である。
【図11】本実施例4に係るMRI装置が有する各部の相互関係およびデータの流れを説明するための図である。
【図12】空間以外の次元を2つ以上表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図である。
【図13】本実施例5に係るMRI装置が有する各部の相互関係およびデータの流れを説明するための図である。
【図14】撮像パラメータを変えた複数の画像を表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図である。
【図15】心臓のシネMR画像における心時相および心壁厚に関する情報を表示する場合の画像閲覧画面の一例を示す図である。
【図16】最大値投影された3次元画像を表示する場合の画像閲覧画面を示す図である。
【図17】従来の画像診断装置におけるMPR画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0135】
1 静磁場磁石
2 傾斜磁場コイル
3 傾斜磁場電源
4 寝台
4a 天板
5 寝台制御部
6 送信RFコイル
7 送信部
8 受信RFコイル
9 受信部
10 計算機システム
11 インタフェース部
12 データ収集部
13 データ処理部
14 記憶部
14a,14i,14l,14p 時間領域データ
14b 心電図データ
14c,14j,14m,14q 画像データ
14d,14o MPR画像データ
14e 心機能解析データ
14f ダイナミック曲線
14g 流速データ
14h 最大値投影画像データ
14k,14n ケミカルシフト画像データ
14r 画素値曲線
15 表示部
16 入力部
17 制御部
17a 入力受付部
17b 画像表示制御部
100,200,300,400,500,600,700,800,900 画像閲覧画面
101,911,921 心電波図形
102,202,302,402,504,801 目盛
103,203,303,403,502,601,602,712,722,802,912,922 スライダ
104,204,205,304,404,405,406,503,713,723,803,804,913,923 入力ボックス
105,805,930 連続表示パネル
201 左室容積曲線
301 グラフ(ダイナミック曲線)
401 流速曲線
501 プロトンスペクトル
510,710,720,810,820 ROI
711,721 画素値曲線
714,724 表示ボックス

【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体の撮像領域に関する複数の画像データを記憶する記憶部と、
前記記憶部によって記憶された複数の画像データに対して所定の解析処理を施すことによって複数の解析結果を得る解析処理部と、
前記記憶部によって記憶された画像データおよび前記解析処理部によって得られた解析結果を並べて表示する表示部と、
前記表示部によって表示された解析結果のうち少なくとも一つの解析結果が指定された場合に、指定された解析結果に対応する画像データが前記表示部に表示されるよう制御する画像表示制御部と、
を備える、画像表示装置。
【請求項2】
前記記憶部によって記憶された画像データに対して断面変換処理を施すことによってMPR画像を得るMPR処理部をさらに備え、
前記記憶部は、前記被検体の撮像領域に関する多時相のボリュームデータを記憶するものであり、
前記解析処理部は、前記記憶部によって記憶された多時相のボリュームデータに対して前記解析処理を施すことによって多時相の解析結果を得るものであり、
前記表示部は、前記MPR処理部によって得られたMPR画像および前記解析処理部によって得られた多時相の解析結果を表示するものであり、
前記画像表示制御部は、前記表示部によって表示された多時相の解析結果のうち少なくとも一つの解析結果が指定された場合に、指定された解析結果に対応するMPR画像が前記表示部に表示されるよう制御する、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項3】
前記解析処理部は、前記解析結果として、前記被検体の心臓の左室容積の時間変化を得る、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項4】
前記解析処理部は、前記解析結果として、前記被検体の心臓の左室容積の時間変化を得る、請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項5】
前記解析処理部は、前記解析結果として、前記被検体の心臓の心筋壁厚、心拍出量または駆出率の時間変化を得る、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項6】
前記解析処理部は、前記解析結果として、前記被検体の心臓の心筋壁厚、心拍出量または駆出率の時間変化を得る、請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項7】
前記解析処理部は、前記解析結果として、前記被検体の撮像領域における一部の画素値の時間変化を示すダイナミック曲線を得る、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項8】
前記解析処理部は、前記解析結果として、前記被検体の撮像領域における一部の画素値の時間変化を示すダイナミック曲線を得る、請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項9】
前記解析処理部は、前記解析結果として、前記被検体の撮像領域における一部のスピンの流速の時間変化を示す流速曲線を得る、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項10】
前記解析処理部は、前記解析結果として、前記被検体の撮像領域における一部のスピンの流速の時間変化を示す流速曲線を得る、請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項11】
前記解析処理部は、前記解析結果を展開図状に表現したBull’s eye画像を生成する、請求項1に記載の画像表示装置。
【請求項12】
前記解析処理部は、前記解析結果を展開図状に表現したBull’s eye画像を生成する、請求項2に記載の画像表示装置。
【請求項13】
前記解析処理部は、前記解析結果を展開図状に表現したBull’s eye画像を生成する、請求項3に記載の画像表示装置。
【請求項14】
前記解析処理部は、前記解析結果を展開図状に表現したBull’s eye画像を生成する、請求項5に記載の画像表示装置。
【請求項15】
前記解析処理部は、前記解析結果を展開図状に表現したBull’s eye画像を生成する、請求項7に記載の画像表示装置。
【請求項16】
被検体の撮像領域に関する複数の画像データを当該撮像領域の撮像に際して設定された撮像パラメータのパラメータ値に対応付けて記憶する記憶部と、
前記記憶部によって記憶された画像データを表示する表示部と、
前記撮像パラメータのパラメータ値の入力を受け付ける入力受付部と、
前記入力受付部によって前記パラメータ値の入力が受け付けられた場合に、当該パラメータ値に対応する画像データを前記記憶部から読み出し、読み出した画像データを前記表示部に表示させる画像表示制御部と、
を備える、画像表示装置。
【請求項17】
前記画像データは、磁気共鳴イメージング装置による撮像で得られた画像データであり、
前記撮像パラメータは、エコー時間である、請求項16に記載の画像表示装置。
【請求項18】
前記画像データは、磁気共鳴イメージング装置による撮像で得られた画像データであり、
前記撮像パラメータは、拡散強調画像の撮像におけるMPGパルスの強さを示すb値である、請求項16に記載の画像表示装置。
【請求項19】
前記画像データは、磁気共鳴イメージング装置による撮像で得られた画像データであり、
前記撮像パラメータは、反転回復法による撮像におけるインバージョンパルスの印加から撮像開始までの時間を示すインバージョン時間である、請求項16に記載の画像表示装置。
【請求項20】
前記画像データは、磁気共鳴イメージング装置による撮像で得られた画像データであり、
前記撮像パラメータは、心電同期撮像または脈波同期撮像におけるトリガー波形が発生してから撮像開始までの時間を示す遅延時間である、請求項16に記載の画像表示装置。
【請求項21】
前記画像データは、磁気共鳴イメージング装置による撮像で得られた画像データであり、
前記撮像パラメータは、前記撮像領域内にある所定の領域にインバージョンパルスを印加することにより当該領域をラベリングして撮像領域内の血流動態を画像化する非造影血管撮像における前記インバージョンパルスの印加から撮像開始までの時間を示すインバージョン時間である、請求項16に記載の画像表示装置。
【請求項22】
複数の心拍にまたがって収集されたデータをもとに心時相ごとに再構成された画像データを記憶する記憶部と、
前記記憶部によって記憶された画像データおよび一心拍分の心電波形を表示する表示部と、
前記表示部によって表示された心電波形上の任意の心時相が指定された場合に、指定された心時相に対応する画像データを前記記憶部から読み出し、読み出した画像データを前記表示部に表示させる画像表示制御部と、
を備える、画像表示装置。
【請求項23】
前記心電波形は、一般的な心電波形を模擬的に表したものである、請求項22に記載の画像表示装置。
【請求項24】
前記心電波形は、撮像中に前記被検体から計測した複数の心拍の心電波形のうちいずれか一つの心拍の心電波形である、請求項22に記載の画像表示装置。
【請求項25】
複数の心拍にまたがって収集されたデータをもとに心時相ごとに再構成された画像データを記憶する記憶部と、
前記記憶部によって記憶された画像データおよび一心拍分の心電波形を表示する表示部と、
前記表示部によって表示された心電波形上の任意の心時相が指定された場合に、指定された心時相に対応する画像データを前記記憶部から読み出し、読み出した画像データを前記表示部に表示させる画像表示制御部と、
を備える、磁気共鳴イメージング装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2009−153966(P2009−153966A)
【公開日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−272449(P2008−272449)
【出願日】平成20年10月22日(2008.10.22)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【出願人】(594164542)東芝メディカルシステムズ株式会社 (4,066)
【Fターム(参考)】