説明

画像記録装置

【課題】新たなセンサを設けることなく、既存のセンサを用いて搬送ローラ対の状態を検知する。
【解決手段】第2搬送路33にリンクプレート50と、一対の搬送ローラ対35と、光センサ68に作用する回転子67とが設けられている。搬送ローラ対35の下方の押さえローラ35Bはローラホルダ74で支持されている。ローラホルダ74は押さえローラ35Bと共に上下動可能である。ローラホルダ74が上下動すると回転子67が回動して、光センサ68の出力信号が変化する。この変化に基づいて制御部がローラホルダ74の位置を判定する。リンクプレート50は、第2搬送路33を上下方向の拡張させる。拡張された第2搬送路33にディスクトレイ48が奥まで挿入されると、回転子67が回動して、光センサ68の出力信号を変化させる。この変化に基づいて制御部がディスクトレイ48の有無を判定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、CDやDVDなどのディスクメディアのラベル面に画像記録が可能な画像記録装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、記録用紙やハガキのみならず、CDやDVDなどのディスクメディアのラベル面にも画像記録が可能なインクジェットプリンタなどの画像記録装置が知られている(例えば特許文献1)。この種の画像記録装置は、記録後の記録用紙を排出する排出口から記録部よりも排出方向上流側まで直線状に形成された案内経路(以下「直線経路」という。)を有している。ディスクメディアのラベル面に画像記録する場合は、ユーザによって排出口から直線経路にディスクトレイが挿入されて、ディスクメディアが記録部よりも上流側にセットされる。この際、ディスクトレイを記録部の上流側へ挿入可能とするために、直線経路に設けられた一対の搬送ローラ対を離間させて、ディスクトレイが搬送ローラ対を通過可能な隙間が確保される。ディスクメディアがセットされると、その後、搬送ローラ対によってディスクトレイが記録部へ向けて搬送され、その搬送過程においてディスクメディアのラベル面に画像が記録される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009−107179号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の画像記録装置において、搬送ローラ対が離間していないにもかかわらずユーザがディスクトレイを直線経路の奥側へ押し込むと、搬送ローラ対とディスクトレイとが衝突して、搬送ローラ対のローラ面やディスクトレイが損傷するおそれがある。また、無理に押し込まれてディスクトレイが直線経路に挿入されたとしても、搬送ローラ対の圧接力によってディスクメディアが破損するおそれがあり、しかも、その破片が記録部に入り混むなどして画像記録装置が故障するおそれもある。このような問題を解決するためには、新たにセンサを設けて、搬送ローラ対が離間したかどうかを事前に検知することが考えられる。しかしながら、新たにセンサを設けることは、センサの設置スペース及びリード線の引き回しスペースを確保する必要があり、装置のコンパクト化を阻害するだけでなく、部品費や組立費が嵩んでコストアップにもなり好ましくない。
【0005】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、新たなセンサを設けることなく、搬送ローラ対の状態を検知することが可能な画像記録装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(1) 本発明の画像記録装置は、案内経路と、記録部と、搬送ローラ対と、支持部材と、移動機構と、センサと、第1検出子と、第2検出子と、リンク機構と、制御部とを備える。案内経路は、第1記録媒体及び第2記録媒体を案内可能に構成されている。記録部は、上記案内経路を第1送り方向へ搬送された第1記録媒体及び第2記録媒体に対して画像記録を行う。搬送ローラ対は、上記記録部よりも上記第1送り方向の上流側に設けられている。この搬送ローラ対は、上記案内経路を挟んで互いに接触可能な状態で対向配置された駆動ローラ及び従動ローラからなる。支持部材は、上記従動ローラを軸支するとともに上記従動ローラが上記駆動ローラに接触する第1位置と上記駆動ローラから離間する第2位置との間で移動可能に構成されている。移動機構は、上記第1記録媒体への記録時は上記支持部材を上記第1位置に保持し、上記第2記録媒体への記録時は駆動源から供給された駆動力を受けて上記支持部材を上記第1位置から上記第2位置へ移動させる。センサは、センシング部を有している。第1検出子は、被検出部が上記センシング部による検出可能位置に配置される第1姿勢と上記被検出部が上記検出可能位置から退避する第2姿勢との間で回動可能に構成されている。第2検出子は、上記搬送ローラ対よりも上記第1送り方向の上流側に上記第1検出子と連動して回動可能に設けられている。この第2検出子は、少なくとも上記第1検出子が上記第1姿勢のときに上記案内経路を交差する第3姿勢となるように構成されている。リンク機構は、上記移動機構によって上記第1位置から上記第2位置へ上記支持部材が移動したことに連動して上記第2検出子を上記第3姿勢から上記第1送り方向の下流側へ傾倒させる。制御部は、上記第1送り方向へ搬送された上記第1記録媒体に対して画像記録を行う第1記録モード、又は上記記録部よりも上記第1送り方向の下流側から上記案内経路に挿入された上記第2記録媒体に対して画像記録を行う第2記録モードのいずれかの記録モードに応じた記録制御を行う。上記制御部は、上記第1記録モードにおいて、上記センサの出力信号の変化に基づいて上記案内経路における上記第1記録媒体の有無を判定し、上記第2記録モードにおいて、上記センサの出力信号の変化に基づいて上記支持部材の移動位置及び上記案内経路における上記第2記録媒体の有無を判定するものである。
【0007】
これにより、第1記録モードでは、制御部は、記録部へ向けて搬送される第1記録媒体の有無をセンサからの出力信号に基づいて検知することができる。また、第2記録モードでは、制御部は、支持部材の移動位置及び第2記録媒体の有無をセンサからの出力信号に基づいて検知することができる。つまり、制御部は、一つのセンサで複数の検知対象を検知することができる。
【0008】
(2) 上記制御部は、上記第2記録モードに移行した後に上記センサの出力信号が変化したことに基づいて上記支持部材が上記第2位置に移動したと判定し、当該制御部に対して上記第2記録モードによる画像記録指示が入力された後に上記センサの出力信号が変化したことに基づいて上記第2記録媒体が上記案内経路の所定位置に到達したと判定するものが好ましい。
【0009】
(3) 上記制御部は、上記第2記録モードにおいて、上記案内経路に挿入された上記第2記録媒体を上記駆動ローラを逆回転させることにより上記第1送り方向とは逆方向へ搬送し、上記駆動ローラの逆回転数と予め定められた閾値回転数とを比較し、該比較結果に基づいて上記第2記録媒体に対して上記駆動ローラがスリップしているかどうかを判定するものが好ましい。
【0010】
(4) 上記第2記録媒体の具体例としては、CDやDVDなどのディスク型記憶メディアが考えられる。この場合、上記案内経路は、上記第2記録媒体が支持された平板状のトレイを案内可能に構成されていることが好ましい。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、第1記録モードにおいて搬送される第1記録媒体を検知するためのセンサを用いて、第2記録モードにおける支持部材の移動位置及び第2記録媒体の有無を検知することができる。すなわち、一つのセンサで複数の検知対象を検知することができる。このため、複数の検知対象毎に複数のセンサを設ける必要がなく、新たなセンサを追加することにより生じるコストアップや部品点数の増加、装置の大型化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】複合機10の外観を示す斜視図であって、(A)にはトレイガイド45が内部に収容された状態が示されており、(B)にはトレイガイド45が手前側に引き出された状態が示されている。
【図2】プリンタ部15の構成を模式的に示す模式断面図である。
【図3】プリンタ部15及び搬送装置30の構成を示す斜視図である。
【図4】搬送装置30の構成を示す斜視図である。
【図5】リンクプレート50の姿勢を示す側面図であって、(A)にはリンクプレート50が初期姿勢にある状態が示されており、(B)にはリンクプレート50が拡張姿勢にある状態が示されている。
【図6】ローラホルダ74の構成を示す斜視図である。
【図7】カム移動機構88の構成を示す斜視図である。
【図8】検知機構52の構成を示す斜視図である。
【図9】ローラホルダ74、回転子67、及び検出子54の動作を説明するための断面図である。
【図10】ディスクトレイ48の挿入状態を示す斜視図であって、(A)にはディスクトレイ48の後端が搬送ローラ対35に挿入された状態が示されており、(B)にはディスクトレイ48の後端が回転子53を後方へ押し倒した状態が示されている。
【図11】制御部100の構成を示すブロック図である。
【図12】CPU101によって実行されるレーベル記録処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、適宜図面を参照して本発明の一実施形態に係る複合機10について説明する。なお、以下の説明においては、複合機10が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として複合機10の上下方向7が定義され、操作パネル16が設けられている側を手前側(正面)として前後方向8が定義され、複合機10を手前側(正面)から見て左右方向9が定義されている。
【0014】
[複合機10の概要]
図1に示されるように、複合機10は、プリンタ筐体11と、このプリンタ筐体11の上側に設けられたスキャナ筐体12と、このスキャナ筐体12の上側に設けられた原稿カバー13と、LCD16Aを有する操作パネル16とを備える。原稿カバー13は、スキャナ筐体12に開閉可能に支持され、開閉されることでスキャナ筐体12と共に原稿を挟む。原稿の画像は、スキャナ筐体12に収容されたフラットベッドスキャナなどの不図示のスキャナにより走査されて取り込まれる。スキャナが収容されたスキャナ筐体12は、プリンタ筐体11に開閉可能に支持されている。
【0015】
プリンタ筐体11は、給紙カセット14が収容される収容空間18を下部に備える。収容空間18は、プリンタ筐体11の前面に形成された開口17から後方奥部に渡って設けられている。給紙カセット14は収容空間18において前後方向8へ挿抜可能に支持されている。給紙カセット14に複数の記録用紙(本発明の第1記録媒体の一例)が保持される。収容空間18の上方にトレイガイド45が設けられている。トレイガイド45の上面でディスクトレイ48(本発明のトレイの一例、図10参照)が前後方向8へ挿抜可能に支持される。ディスクトレイ48は、例えばCDやDVDなどのディスクメディア(本発明の第2記録媒体の一例)が嵌る円形状の凹部49(図10参照)を備える厚さ3mm程度の平板状に形成されている。
【0016】
プリンタ部15や上述のスキャナの制御は後述の制御部100(図11参照)により行われる。制御部100は、図1の操作パネル16やパソコンなどの外部機器から入力された信号やデータに基づいてプリンタ部15を駆動させて、画像を記録媒体に記録させる。より詳細には、制御部100は、給紙カセット14に収容された記録用紙19を記録部20に搬送して記録用紙19に画像を記録する通常記録モードと、開口17から挿入されたディスクトレイ48に載置されたディスクメディアのラベル面に画像を記録するレーベル記録モードと有しており、いずれかの記録モードに応じた記録制御を行う。また、制御部100は、後述されるように、搬送中の記録用紙やディスクトレイ48の有無を検知したり、後述のローラホルダ74の動きを検知したりする処理も行う。なお、上記通常記録モードが本発明の第1記録モードに相当し、上記レーベル記録モードが本発明の第2記録モードに相当する。
【0017】
[プリンタ部15]
プリンタ部15は、搬送される記録媒体に画像を記録するものであり、図2に示されるように、主として、記録用紙19及びディスクトレイ48を搬送する搬送装置30と、記録用紙19及びディスクトレイ48上のディスクメディアに対して画像記録を行う記録部20(本発明の記録部の一例)と、搬送装置30及び記録部20などの各部材を支持する第1フレーム25及び第2フレーム70と、を備える。
【0018】
[記録部20]
記録部20は、給紙カセット14の後部の上方に配置された記録ヘッド21と、記録ヘッド21を保持するキャリッジ23と、キャリッジ23とともに記録ヘッド21を左右方向9にスライド可能に支持するレール(不図示)と、キャリッジモータ111(図11参照)及びその駆動力をキャリッジ23に伝達する駆動伝達機構を含む駆動部と、を備える。
【0019】
[記録ヘッド21]
記録ヘッド21は、吐出口を有するノズルを備える。このノズルが圧電素子などにより変形されることで吐出口からインク滴を下方のプラテン22に向けて吐出する。また、記録ヘッド21はキャリッジモータ111(図11参照)の駆動力を受けて左右方向9へ往復動される。後述されるように、記録用紙19及びディスクトレイ48上のディスクメディアは、プラテン22上を前方に向かって搬送される過程において、左右方向9へ往復動する記録ヘッド21からインクが吐出されることにより、記録用紙19及びディスクメディアの表面のほぼ全面に画像を記録し得る。
【0020】
[第1フレーム25]
図3に示されるように、第1フレーム25は、プリンタ部15の後方側に設けられている。詳細には、左右方向9へ所定間隔を隔てられた状態で互いに対向するように一対の第1フレーム25が設けられている。第1フレーム25は、金属板で形成されており、ベースフレーム39(図6参照)に固定されている。第1フレーム25それぞれに挟まれた空間にプラテン22が配置されている。プラテン22の両端は、後述されるように、第1フレーム25に支持されている。第1フレーム25それぞれには、後述の排出ローラ36Bの支軸36Cが通される長孔25Aと、スイッチバックローラ37B(図4参照)の支軸37Cが通される長孔25Bとがそれぞれ設けられている。これらの長孔25A,25Bは、上下方向7に長い形状に形成され、支軸36C,37Cが上下方向7へ移動可能な構成を有する。
【0021】
[第2フレーム70]
図3に示されるように、第2フレーム70は、第1フレーム25の前方に設けられている。詳細には、左右方向9へ所定間隔を隔てられた状態で互いに対向するように一対の第2フレーム70が設けられている。第2フレーム70は、合成樹脂製の板部材で形成されており、プリンタ筐体11に固定されている。第2フレーム70それぞれに挟まれた空間にトレイガイド45が配置されている。トレイガイド45の両端は、第2フレーム70に支持されている。第2フレーム70それぞれには、トレイガイド45が備える後述の支持突起46が通される前後一対のガイド溝孔71,72がそれぞれ設けられている。前側のガイド溝孔71は、上下方向7に沿うように形成された直線状部71Aと、直線状部71Aの下端から前方へ向かって斜め下方に傾斜する傾斜部71Bと、を備える。後側のガイド溝孔72は、前方に向かって斜め下方に傾斜し、且つ、その下端がガイド溝孔71の傾斜部71Bの下端と同じ高さ位置になるように形成されている。左右一対の第2フレーム70は、ガイド溝孔71の直線状部71Aに支持突起46が配置された状態でトレイガイド45を前後方向8へ移動しないようにロックし、支持突起46が傾斜部71Bに配置された状態でトレイガイド45を前後方向8へ移動可能に支持している。
【0022】
[搬送装置30]
図4に示されるように、搬送装置30は、給紙ローラ41(図2参照)と、搬送ローラ対35(本発明の搬送ローラ対の一例)と、排出ローラ対36と、スイッチバックローラ対37と、両面ローラ対38と、搬送路31(図2参照)を形成する後述の各部材と、搬送路31を拡張させるためのリンクプレート50と、トレイガイド45と、搬送路31内の記録媒体やディスクトレイ48などを検知する検知機構52と、カム駆動機構88と、給紙ローラ41及び後述のカム駆動機構88(図6参照)を駆動させる給紙用モータ112(図11参照)と、上記各ローラ対を駆動させる搬送用モータ113(図11参照)と、を備える。
【0023】
[給紙ローラ41]
給紙ローラ41は、給紙カセット14に載置された記録用紙19を搬送路31に送り出すものである。給紙ローラ41は、図2に示されるように、給紙カセット14の後部の上方に配置され、支軸42を中心に回動するアーム43の先端で回転可能に支持されている。支軸42は、第1フレーム25などにその中心軸を中心に回転可能に支持されている。給紙用モータ112の駆動力が支軸42に伝達されると、支軸42から複数の伝達ギア44を介して伝達された駆動力によって給紙ローラ41が回転する。給紙ローラ41が記録用紙19に接触した状態で回転されることにより、記録用紙19が搬送路31へ送り出される。なお、給紙用モータ112の出力側には切換ギア114(図11参照)が設けられており、この切換ギア114の駆動伝達が切り換えられることによって、給紙用モータ112の駆動力が給紙ローラ41あるいはカム駆動機構88のいずれかに伝達される。
【0024】
[搬送路31]
図2に示されるように、搬送路31は、一端が給紙カセット14の後端部の上に位置し他端がプラテン22の後方に位置する断面弧状の第1搬送路32と、プラテン22と記録ヘッド21との間を通過する断面直線状の第2搬送路33(本発明の案内経路の一例)と、プラテン22の下方を通過し第1搬送路32と第2搬送路33とを繋ぐ反転搬送路34と、で構成されている。第1搬送路32は、それぞれ弧状に形成され径方向に互いに対向する内側ガイド部材32Aと外側ガイド部材32Bとで形成されている。内側ガイド部材32Aには、反転搬送路34の一端が接続する接続口34Aが設けられている。反転搬送路34は、記録用紙19の両面印刷用であって、プラテン22の下方に配置されたガイド部材34Cにより形成されており、後方側の端部は、後述の第2搬送路33に接続されている。この反転搬送路34にローラ面が露出するように、両面ローラ対38が設けられている。
【0025】
[第2搬送路33]
第2搬送路33は、記録ヘッド21と、記録ヘッド21に対向して配置されたプラテン22とによって形成された直線状の経路である。この第2搬送路33には、給紙カセット14からの記録用紙19のみならず、開口17から挿入されたディスクトレイ48も通る。記録部20よりも後方側、言い換えると、記録時に記録媒体を搬送する方向(本発明の第1送り方向に相当)の上流側には、第2搬送路33を挟むようにして一対の搬送ローラ対35が設けられている。また、記録部20よりも前方には、第2搬送路33を挟むようにして一対の排出ローラ対36が設けられている。また、排出ローラ対36の前方にはスイッチバックローラ対37が設けられている。スイッチバックローラ対37と排出ローラ対36との間に反転搬送路34の後方側の端部が接続される接続口34Bが設けられている。第2搬送路33は、搬送ローラ対35からスイッチバックローラ対37に渡って直線状に形成されている。
【0026】
[搬送ローラ対35]
図3に示されるように、搬送ローラ対35は、上側の搬送ローラ35A(本発明の駆動ローラの一例)と下側の押さえローラ35B(本発明の従動ローラの一例)とで構成されている。上側の搬送ローラ35Aは、第1フレーム25にその中心軸を中心に回転可能に支持されており、搬送用モータ113の駆動力を受けて回転される。下側の押さえローラ35Bは、後述のローラホルダ74にその中心軸を中心に回転可能に支持されている。
【0027】
[ローラホルダ74]
図6及び図7に示されるように、ローラホルダ74(本発明の支持部材の一例)は、搬送ローラ対35の少し後方に設けられている。ローラホルダ74は、プラテン22とは別部材として構成されている。ローラホルダ74は、4つのブロックが左右方向9に連結されることにより、左右方向9に長い形状となっている。各ブロックの前方上端部に押さえローラ35Bが回転可能に支持されている。本実施形態では、ローラホルダ74は、左右方向9に沿って一直線状に配置された8個の押さえローラ35Bを支持している。ローラホルダ74の後方上端部に複数の支軸76(図8参照)が設けられている。この支軸76が後述のサブフレーム26に設けられた軸受け溝(不図示)に軸支されている。この構成により、ローラホルダ74は、支軸76を中心に回動可能である。より詳細には、ローラホルダ74は、押さえローラ35Bが上側の搬送ローラ35Aに接触する第1位置(本発明の第1位置に相当)と、押さえローラ35Bが搬送ローラ35Aから下方へ離間した第2位置(本発明の第2位置に相当)との間で支軸76を中心に回動可能である。
【0028】
図7に示されるように、ローラホルダ74の下側には金属板で形成されたサブフレーム26が設けられている。サブフレーム26はその両端が第1フレーム25に固定されている。ローラホルダ74とサブフレーム26との間にコイルバネ78が設けられている。なお、図7では、搬送ローラ35Aの図示が省略されている。コイルバネ78は、押さえローラ35B寄りの位置に伸縮方向が上下方向7となるように設けられている。具体的には、コイルバネ78の上端は、ローラホルダ74の上壁の裏面(下面)に設けられたバネホルダ78Aに収容されており、コイルバネ78の下端はサブフレーム26に取り付けられている。コイルバネ78は、設定された付勢力を搬送ローラ35Aに付与するように、予め収縮された状態でローラホルダ74とサブフレーム26との間に設けられる。これにより、コイルバネ78が伸びようとする上向きの付勢力がローラホルダ74に付与されてローラホルダ74は第1位置を維持する。コイルバネ78の上向き付勢力は、ローラホルダ74を介して押さえローラ35Bに作用し、押さえローラ35Bは搬送ローラ35Aに上記付勢力で圧接する。なお、後述のカム駆動機構88によって上記付勢力に抗してローラホルダ74の前端部が下方に下げられると、ローラホルダ74は第1位置から第2位置に移動し、押さえローラ35Bも搬送ローラ35Aから離れて下方へ移動する。
【0029】
また、図8に示されるように、ローラホルダ74の後端部の中央付近には、後端部から後方斜め下方へ突出するストッパー74Aが設けられている。ストッパー74Aは、ローラホルダ74の回転中心よりも後方に設けられている。ストッパー74Aは、後述の規制部材81と係合して、規制部材81の回動を制限する役割を担う。
【0030】
[検知機構52]
検知機構52は、上述の通常記録モード時に搬送された記録用紙19を検知する機能と、上述のレーベル記録モード時にディスクトレイ48を検知する機能と、ローラホルダ74の位置を検知する機能を実現するためのものである。この検知機構52は、図6に示されるように、搬送ローラ対35よりも後方(記録時の用紙搬送方向の上流側)に設けられている。検知機構52は、ローラホルダ74の後部を覆うと共に検知機構52の各構成要素を収容するケース69と、ケース69の左端部の外側に設けられた光センサ68(本発明のセンサの一例)とを有する。ケース69は、左右方向9に長い形状であり、その前方端に設けられた複数の爪(不図示)がサブフレーム26と係合することによりケース69がサブフレーム26に固定されている。図8に示されるように、ケース69内には、左右方向9の中央付近から左端部の外側まで延出された回転軸57が回転可能に支持されている。回転軸57にアーム状の回転子67(本発明の第2検出子の一例)が固定されている。ケース69の左右方向9の中央部にスリットが形成されており、回転子67は回転軸57から上方へ突出し、上記スリットを通ってケース69の内部から外部へ露出している(図6参照)。回転軸57の左端に検出子54(本発明の第1検出子の一例)が設けられている。検出子54は、回転子67と同方向へ突出している。回転子67及び検出子54は、回転軸57に固定されている。したがって、回転子67に回転方向の力が加えられると、検出子54は回転子67に連動して同方向に回転する。
【0031】
[回転規制機構80]
図8に示されるように、ねじりコイルバネ58(以下「バネ58」と略す。)が回転子67に取り付けられている。バネ58は、回転子67が図示される姿勢から後方へ回動しようとする付勢力F1を回転子67に付与している。回転軸57の右端部には、付勢力F1による回転子67の回動を規制する回転規制機構80(本発明のリンク機構の一例)が取り付けられている。回転規制機構80は、回転軸57の右端部に連結される継ぎ手83と、継ぎ手83に固定された規制部材81と、規制部材81に取り付けられたねじりコイルバネ82(以下「バネ82」と略す。)とを有する。継ぎ手83は、回転軸57と同軸回転可能なように回転軸57の右端部に連結されている。この継ぎ手83は、回転子67が図示される姿勢から前方へ回動しようとするのを許容し、後方へ回動しようとするのを規制するよう構成されている。
【0032】
規制部材81は、回転軸57に対して垂直方向に突出する突起84を有する。突起84は、規制部材81から後方へ突出している。バネ82は、バネ58よりも大きい付勢力F2を規制部材81に付与している。詳細には、バネ82は、突起84が図示される姿勢から上方へ回動しようとする付勢力F2(>F1)を規制部材81に付与している。つまり、付勢力F2は、付勢力F1の方向と逆の方向へ作用している。付勢力F2は、コイルバネ78の付勢力に比べて十分に小さい。この突起84の上面に、ローラホルダ74の後端に設けられた上述のストッパー74Aが当接している。このため、各部材に付与される力の均衡がとれて、回転子67は、図8及び図9(A)に示される姿勢、つまり、回転軸57から上方へ突出して第2搬送路33を交差する姿勢を保持する。一方、後述するカム駆動機構88によってローラホルダ74の前端部が第1位置(図9(A)の位置)から第2位置(図9(B)の位置)へ移動すると、ローラホルダ74の回転中心である支軸76よりも後方に位置するストッパー74Aは上方へ移動する。これにより、規制部材81が付勢力F2を受けてその付勢方向へ回動する。この回動動作に連動して、回転子67は、継ぎ手83から回動力を受けて前方へ傾倒し、検出子54がセンサ68のセンシング部から退避する(図9(B)参照)。なお、このときの回転子67の回動量は微小であり、回転子67は第2搬送路33を交差した状態を維持する。
【0033】
[光センサ68]
光センサ68は、発光素子及び受光素子が対向配置された透過型のフォトインタラプタである。光センサ68は、発光素子から出射された光を受光素子が受光し、その受光量に応じた電気信号(センサ信号)を出力する。発光素子から受光素子に至る光の通路(光路)が光センサ68のセンシング部68Aである。光センサ68は、検出子54の回動範囲にセンシング部68Aが配置されるように第1フレーム25に取り付けられている。本実施形態では、ローラホルダ74が第1位置にあり、記録用紙19が第2搬送路33に存在しないときは、検出子54の先端部54A(本発明の被検出部の一例)がセンシング部68Aに進入して光路を遮っている(図8及び図9(A)参照)。このとき、光センサ68からLOWレベルのセンサ信号が出力される。制御部100は、センサ信号がLOWレベルのときに、先端部54Aがセンシング部68Aに進入していると判定する。なお、先端部54Aがセンシング部68Aに進入したときの検出子54の姿勢(図8及び図9(A)に示される姿勢)が本発明の第1姿勢に相当する。
【0034】
[カム駆動機構88]
カム駆動機構88は、給紙用モータ112(図11参照)からの駆動力を受けてローラホルダ74を上述の第1位置と第2位置との間で移動させる機構である。このカム駆動機構88は、図7に示されるように、主として、軸受け部89と、カム軸90と、2つのカム91と、シャフトガイド75と、リンク部材92とを有する。軸受け部89は、ローラホルダ74の前端部に一体に設けられている。軸受け部89は、カム軸90の外径よりも大きい輪が形成された環状部材である。シャフトガイド75は、ローラホルダ74の下側に設けられたサブフレーム26の両端それぞれに設けられており、サブフレーム26の上面から上方へ向けて立設している。各シャフトガイド75は、カム軸90を回転可能に支持すると共にカム軸90を上下方向7へ移動可能に支持するものであり、縦長のガイド溝75Aと、シャフトガイド75の上端から左側へ庇状に突出したカム受け部75Bとを有する。カム軸90は、軸受け部89の輪に通された状態でその両端がサブフレーム26のシャフトガイド75のガイド溝75Aに挿通されている。これにより、カム軸90がガイド溝75Aに沿って上下方向7へ移動可能に支持される。カム軸90にカム91が固定されている。カム91は、シャフトガイド75のカム受け部75Bの下方に位置するようにカム軸90に固定されている。リンク部材92は、給紙用モータ112からの駆動力を受ける部分であり、カム軸90の右端部に固定されている。
【0035】
リンク部材92が図7に示される姿勢にあるときは、カム91はフリーの状態となっている。このとき、カム軸90は、軸受け部89の下部で支えられている。また、ローラホルダ74は、バネ78による上方の付勢力によって押さえローラ35Bを搬送ローラ35Aへ圧接させる第1位置に保持されている。一方、リンク部材92に給紙用モータ112の駆動力が入力されて、カム軸90が回動すると、カム91も回動する。カム91の回動によってカム91の外縁部がカム受け部75Bに当接すると、カム軸90が下方へ押しつけられ、カム軸90が下方へ移動する。また、カム軸90が下方へ移動すると、カム軸90に引っ張られるようにして軸受け部89と共にローラホルダ74の前端部がバネ78の付勢力に抗して第1位置よりも下方の第2位置へ移動する。これにより、搬送ローラ35Aから押さえローラ35Bが離間する。本実施形態では、ローラホルダ74の移動距離はディスクトレイ48の厚み寸法(例えば3mm)とほぼ同じとなるように設定されている。なお、カム駆動機構88及びバネ78によって、本発明の移動機構が実現される。
【0036】
[排出ローラ対36]
排出ローラ対36は、図2に示されるように、上側のピンチローラ36Aと下側の排出ローラ36Bとで構成されている。上側のピンチローラ36Aは、第1フレーム25などにその中心軸を中心に回転可能に支持されている。なお、図3及び図4ではピンチローラ36Aの図示は省略されている。
【0037】
図3及び図4に示されるように、排出ローラ36Bは、後述のリンクプレート50に支持されてピンチローラ36Aに接触する接触姿勢と、この接触姿勢より下方の位置において第1フレーム25に支持されてピンチローラ36Aから下方へ離間した離間姿勢と、の間で上下方向7に移動可能に設けられている。具体的には、排出ローラ36Bの支軸36Cは、第1フレーム25に設けられた上述の長孔25Aに通されている。排出ローラ36Bは、後述の第2バネ62により上向きに付勢されている。したがって、排出ローラ36Bに第2バネ62の付勢力以外の外力が加えられなければ、排出ローラ36Bは、第2バネ62によって押圧されてピンチローラ36Aに圧接した状態を保持する。その状態で搬送用モータ113(図11参照)の駆動力を受けると、排出ローラ36Bが回転し、それに従動してピンチローラ36Aも回転する。
【0038】
[プラテン22]
図4に示されるように、ローラホルダ74の後方に板状のプラテン22が設けられている。プラテン22の前端部の左右両端部には、後方へ突出する左右一対の支持突起22Aが設けられている。支持突起22Aは、排出ローラ36Bの支軸36Cの上方を前方へ迫り出すように突出しており、支持突起22Aの下端が支軸36Cに支持されている。つまり、プラテン22は、排出ローラ36Bの支軸36Cによって前部が支持されている。したがって、排出ローラ36Bが上下方向7へ移動すると、その移動に伴ってプラテン22も同方向へ移動する。プラテン22の後部も、後述されるように上下方向7に移動可能に設けられる。
【0039】
プラテン22の左右両端部の後部寄りには、後述の第1バネホルダ27が取り付けられる取付部22Bがそれぞれ設けられている。第1バネホルダ27は、取付部22Bの下方に配置されたホルダ部27Aと、このホルダ部27Aの前後両端部から上方の取付部22Bに向かって突出する前後一対の取付片27Bと、この取付片27Bの先端部に設けられて取付部22Bに引っ掛かる引掛爪27Cと、を一体で備える。第1バネホルダ27は、引掛爪27Cが取付部22Bに引っ掛かる位置を下限位置としてプラテン22に対して上下方向7に移動する。第1バネホルダ27のホルダ部27Aとプラテン22の取付部22Bとの間には第1バネ28が配置されている。この第1バネ28は、ホルダ部27Aに対して取付部22Bを上向きに付勢する。ホルダ部27Aが後述のようにリンクプレート50により支持されることで、プラテン22の後部は第1バネ28により上向きに付勢された状態で第1バネホルダ27に支持される。後述のようにリンクプレート50がユーザにより移動されて第1バネホルダ27がリンクプレート50による支持を失うと、プラテン22の後部は、前部と共に自重により下がり、第1フレーム25に支持される。プラテン22の移動距離はディスクトレイ48の厚み寸法(例えば3mm)とほぼ同じとなるように設定されている。従って、プラテン22が下がった姿勢にあるときは、ユーザによって挿入されたディスクトレイ48を第2搬送路33に後方へ円滑に案内することができ、画像記録時は、搬送ローラ対35及び排出ローラ対36によってディスクトレイ48を前方へ搬送することができる。
【0040】
[スイッチバックローラ対37]
プラテン22の前方に配置されたスイッチバックローラ対37は、図2に示されるように、上側のピンチローラ37Aと下側のスイッチバックローラ37Bとで構成されている。上側のピンチローラ37Aは、第1フレーム25などにその中心軸を中心に回転可能に支持されている。なお、図3及び図4では、ピンチローラ37Aの図示が省略されている。下側のスイッチバックローラ37Bは、後述のリンクプレート50にその中心軸を中心に回転可能に支持され、上述の駆動部により回転される。また、スイッチバックローラ37Bは、上下方向7に移動可能に後述のリンクプレート50に支持され、上側のピンチローラ37Aに接触した接触姿勢と、この接触姿勢の下方に位置する離間姿勢と、の間で上下方向7に沿って移動する。スイッチバックローラ37Bの移動距離は、スイッチバックローラ37Bとピンチローラ37Aとの離間寸法がディスクトレイ48の厚み寸法(例えば3mm)よりも大きくなるように設定されている。
【0041】
スイッチバックローラ37Bの支軸37Cは、各第1フレーム25の長孔25Bに左右両端部の一方がそれぞれ通され、図4に示される左右一対のねじりコイルばね63の一端が当該両端部にそれぞれ当接する。このねじりコイルばね63は、第1フレーム25に中心部及び他端が支持され、上記一端により支軸37Cを上向きに付勢する。ねじりコイルばね63によって支軸37Cが上向きに付勢されることにより、スイッチバックローラ37Bは押圧されてピンチローラ37Aに圧接した状態を保持する。その状態で搬送用モータ113の駆動力を受けると、スイッチバックローラ37Bが回転し、それに従動してピンチローラ37Aも回転する。スイッチバックローラ37Bは、片面印刷のときに記録用紙19を前方へ搬送することで記録用紙19を給紙カセット14に設けられた排紙部14A(図2参照)に排出する。また、両面印刷のときは、一旦前方へ送った記録用紙19を後方へ搬送することで記録用紙19を反転搬送路34に進入させる。反転搬送路34に進入した記録用紙19は、第1搬送路32から第2搬送路33に戻され、表裏が反転した状態でプラテン22上を通過し、裏面に画像が記録される。
【0042】
[トレイガイド45]
図3に示されるように、トレイガイド45は、厚み方向を上下方向7とする板状に形成され、スイッチバックローラ37Bの前方に配置されている。トレイガイド45の左右側面からは、前後一対の支持突起46がそれぞれ突出している。各支持突起46は、第2フレーム70に設けられた上述のガイド溝孔71,72にそれぞれ通されている。トレイガイド45の前端部45Aは、プリンタ筐体11に設けられた開口17から外部に露出している(図1(A)参照)。トレイガイド45の前端部45Aがユーザによって押し下げられると、支持突起46が直線状部71Aから傾斜部71Bに移動し、前後方向8のロックが解除される。そして、ユーザによってトレイガイド45が前方へ引き出されると、ディスクトレイ48をトレイガイド45の上面に載置可能な状態となる。また、トレイガイド45は、以下に説明されるリンクプレート50と連結され、リンクプレート50を前後方向8に沿って移動させる機能を有する。
【0043】
図3には示されていないが、プリンタ部15には、トレイガイド45が操作されたことを検知するための光センサ118(図11参照)が設けられている。光センサ118は光センサ68と同様の構成であるため、ここでは詳細な説明を省略する。トレイガイド45の近傍には、トレイガイド45の前端部45Aの姿勢変化に応じて光センサ118に進退する検出子(不図示)が設けられている。光センサ118は制御部100(図11参照)に接続されており、制御部100は、光センサ118からのセンサ信号のレベルの変化、例えば、信号レベルがLOWからHIGHに変化したことに基づいて、トレイガイド45が押し下げられたかどうかを判定する。
【0044】
[リンクプレート50]
図4に示されるように、リンクプレート50は、左右方向9を厚み方向とする板状にそれぞれ形成された左右一対の基部51を備える。各基部51は、左右方向9においてプラテン22と第1フレーム25との間にそれぞれ配置され、第1フレーム25により前後方向8に移動可能に支持され、また、前端部がトレイガイド45に連結され、図5(A)に示されるような後方側の初期姿勢と、図5(B)に示されるような初期姿勢よりも前方側の拡張姿勢と、の間で前後方向8に移動可能な構成を有する。本実施形態では、トレイガイド45とリンクプレート50とが連結されているため、トレイガイド45の引き出し動作に連動して、リンクプレート50が初期姿勢から拡張姿勢に移動する。
【0045】
図4及び図5に示されるように、左右一対の基部51の前部には、スイッチバックローラ37Bの支軸37Cの左右方向9の端部が通されるガイド溝孔53がそれぞれ設けられている。ガイド溝孔53は、上方に開放された開放部53Aと、この開放部53Aの後方に設けられた傾斜部53Bと、この傾斜部53Bの後方に設けられた直線状部53Cと、を備える。傾斜部53Bの上側の周面である傾斜面53Dは、後方に向かうに従って下がるように傾斜する。傾斜面53Dは、例えば、1乃至複数の平面や曲面により形成される。本実施形態では、傾斜面53Dは、ほぼ一の平面で形成されている。直線状部53Cは、傾斜部53Bから後方に向かって直線状に延びる。ガイド溝孔53は、図5(A)に示されるように、リンクプレート50が後方の初期姿勢にあるときにスイッチバックローラ37Bが傾斜部53Bの前端部にある位置に設けられている。リンクプレート50が後方の初期姿勢にあるときは、上述のねじりコイルばね63により上向きに付勢されたスイッチバックローラ37Bは、ピンチローラ37A及び上側の傾斜面53Dに押圧される。リンクプレート50がトレイガイド45と共に後方の初期姿勢のから前方に向かって移動すると、ねじりコイルばね63により傾斜面53Dに押圧されたスイッチバックローラ37Bは、当該傾斜面53Dに摺接しながら押し下げられ、図5(B)に示されるように、直線状部53Cに至る。つまり、スイッチバックローラ37Bは、接触姿勢から離間姿勢に姿勢変化する。
【0046】
各基部51の後部には、上方に開放された逆T字状の蟻溝55がそれぞれ設けられている。蟻溝55は、リンクプレート50が初期姿勢にあるときに排出ローラ36Bの支軸36Cの真下となる位置に設けられている。各蟻溝55には、第2バネホルダ61がそれぞれ収容される。第2バネホルダ61は、蟻溝55の上部に配置されたホルダ部61Aと、このホルダ部61Aの前後両端部から下方に向かってそれぞれ突出する前後一対の取付片61Bと、この取付片61Bの下端部に設けられ蟻溝55の下部の周壁に引っ掛かる引掛爪61Cと、を一体に備える。第2バネホルダ61は、引掛爪61Cが蟻溝55の周壁に引っ掛かる位置を上限位置として基部51に対して上下方向7に移動する。蟻溝55の上部に配置されたホルダ部61Aと蟻溝55の内底面(下面)との間には、第2バネ62が配置されている。この第2バネ62により第2バネホルダ61は基部51に対して上向きに付勢される。図5(A)に示されるように、リンクプレート50が初期姿勢にある場合において、第2バネホルダ61のホルダ部61Aの上面には排出ローラ36Bの支軸36Cが接触し、第2バネホルダ61は上限位置よりも下方に位置する。このとき、排出ローラ36Bは、第2バネホルダ61を介して第2バネ62により上向きに付勢され、ピンチローラ36Aに接触した接触姿勢となる。
【0047】
上述のように、第2バネホルダ61は、リンクプレート50の基部51に取り付けられるから、基部51と一体で前後方向8にスライドする。ここに、第2バネホルダ61のホルダ部61Aの後部には、後方に向かうに従って下がる傾斜面61Dが設けられている。初期姿勢にあるリンクプレート50がユーザによって前方へ向かって移動されると、排出ローラ36Bの支軸36Cは、傾斜面61Dを滑って、図5(B)に示されるように、第2バネホルダ61から外れる。第2バネホルダ61による支持を失った支軸36Cは、自重により下方に下がり、第1フレーム25に支持される。
【0048】
また、リンクプレート50は、各基部51の後端から後方に向かって延びる左右一対の支持片56を備える。この支持片56の後端部には、図5(A)に示されるように、リンクプレート50が初期姿勢にある場合においてプラテン22が備える第1バネホルダ27のホルダ部27Aの下面に接触する支持凸部56Aが設けられている。つまり、リンクプレート50は、支持片56により、第1バネホルダ27を介してプラテン22の後部を支持する。支持片56の支持凸部56Aの後部には、傾斜面56Bが設けられている。この傾斜面56Bは、後方に向かうに従って下がるように傾斜する。リンクプレート50が初期姿勢から前方へ向かって移動されると、第1バネホルダ27は、傾斜面56Bを滑りながら下方に移動し、図5(B)に示されるように、支持凸部56Aから外れる。第1バネホルダ27が支持凸部56Aから外れることで、プラテン22は自重により下方へ下がった姿勢となる。
【0049】
次に、図11を参照して、制御部100(本発明の制御部の一例)の構成について説明する。図11に示されるように、制御部100は、CPU101、ROM102、RAM103を主に有している。CPU101、ROM102、及びRAM103は、バスラインを介して互いに接続されている。制御部100は、入出力ポート105を介して、操作パネル16、キャリッジモータ111,給紙用モータ112、搬送用モータ113、エンコーダ116、光センサ68、及び光センサ118に接続されている。
【0050】
CPU101は、ROM102やRAM103に記憶されているデータ値やプログラムに従って、複合機10が有する各機能の制御や、入出力ポート105に接続された各部を制御するものである。ROM102は、複合機10で実行される制御プログラムなどを格納した書換不能なメモリである。図12のフローチャートに示す後述のレーベル記録処理を実行するプログラムは、このROM102に格納されている。RAM103は、書換可能な揮発性のメモリであり、複合機10の各操作の実行時に各種のデータを一時的に記憶したり、上記レーベル記録処理における判定処理で使用される閾値データを記憶する。
【0051】
以下、図9及び図10を参照しながら、CPU101によって実行される図12のフローチャートに示されるレーベル記録処理の手順について説明するとともに、複合機10の各構成の動きを説明する。図9の(A)は、記録媒体が存在しないときの状態を示す断面図であり、(B)はディスクトレイ48が挿入されたときの状態を示す断面図であり、(C)はディスクトレイ48が回転子67を押し倒した状態を示す断面図である。また、図9の(A)〜(C)それぞれにおいて、左側が検出子54の動作を示す断面図であり、右側がローラホルダ74の動作を示す断面図である。
【0052】
このレーベル記録処理では、まず、CPU101は、画像記録モードがレーベル記録モードであるかどうかを判定する(S11)。トレイガイド45がユーザによって前方へ引き出されると、図示しない検出子が光センサ118のセンシング部から退避し、光センサ118の出力信号のレベルがLOWからHIGHに変わる。この変化に基づいて、CPU101は、トレイガイド45が引き出されたと判定し、記録モードをレーベル記録モードに移行する。そして、現在の記録モードの情報をRAM103に記憶する。
【0053】
トレイガイド45がユーザによって前方へ引き出され、リンクプレート50が初期姿勢から拡張姿勢に姿勢変化すると、プラテン22、排出ローラ36B、スイッチバックローラ37Bがいずれも下方に移動し、第2搬送路33が上下方向7に拡張される。なお、リンクプレート50の拡張姿勢は、CDやDVDなどのディスクメディアに画像を記録するための姿勢である。
【0054】
一方、光センサ118の出力信号のレベルがHIGHのままである場合は、CPU101は画像記録モードを通常記録モードに維持する。このとき、リンクプレート50は初期姿勢を維持している。この状態で、パソコンなどから画像データが入力されると、給紙カセット14から記録用紙19が送り出される。通常記録モードでは、CPU101は、光センサ68の出力信号に基づいて第2搬送路33における記録用紙19の有無を判定する。具体的には、記録用紙19の搬送中に記録用紙19の先端が回転子67を押し倒して、光センサ68の出力信号がLOWからHIGHに変わると、CPU101は記録用紙19の先端が回転子67を通過したことを検知する(S31)。CPU101が記録用紙19の先端を検知すると、記録用紙19に対して通常の画像記録が行われる(S32)。つまり、送り出された記録用紙19が、搬送ローラ対35により第1搬送路32から第2搬送路33に送られ、搬送ローラ対35及び排出ローラ対36により第2搬送路33を搬送され、片面又は両面に画像が記録され、スイッチバックローラ37Bにより給紙カセット14に排出される。なお、記録用紙19の後端が回転子67を通過して回転子67が元の位置に復帰して、光センサ68の出力信号がHIGHからLOWに戻ると、CPU101は記録用紙19の後端が回転子67を通過したことを検知する。
【0055】
ステップS11においてレーベル記録モードに移行したと判定されると、続いて、給紙用モータ112の駆動伝達の経路を給紙ローラ41に伝達する経路からカム駆動機構88に伝達する経路に切り換える(S12)。具体的な切換手法は、例えば、キャリッジ23やその他の可動部材を用いて、切換ギア114に設けられた切換レバーの位置を変更することにより行われる。その後、給紙用モータ112が所定回転量だけ駆動される(S13)。これにより、給紙用モータ112の駆動力がカム駆動機構88を経てローラホルダ74に伝達し、ローラホルダ74が第1位置から第2位置へ移動する。これにより、搬送ローラ35Aから押さえローラ35Bが離間する。
【0056】
続いて、CPU101は、光センサ68の出力信号に基づいてローラホルダ74が第2位置にあるかどうかを判定する(S14)。ローラホルダ74が第2位置に移動すると、上述したように回転子67が前方へ傾倒して、検出子54がセンシング部68Aから前方へ退避する(図9(B)参照)。このとき、光センサ68の出力信号のレベルがLOWからHIGHに変化する。CPU101は、記録モードがレーベル記録モードであることと、光センサ68の出力信号がLOWからHIGHに変化したことの2つの条件を満たしたときに、ローラホルダ74が第2位置にあると判定する。
【0057】
ステップS14においてローラホルダ74が第2位置にないと判定された場合は、再びステップS13、S14の処理を繰り返し行う。この繰り返し処理が予め定められた回数だけ実行され、それでもローラホルダ74が第2位置にないと判定された場合は、ローラホルダ74の異常を示すエラー表示をLCD16Aに出力する。
【0058】
ステップS14においてローラホルダ74が第2位置にあると判定された場合は、操作パネル16や外部接続されたパソコンなどからレーベル記録指示が入力されたことを条件に(S15のYES)、搬送用モータ113を制御して搬送ローラ35A及び排出ローラ36Bを逆回転させる。第2搬送路33が上下方向7に拡張された後に、ユーザによって、ディスクトレイ48がトレイガイド45に支持されつつ開口17から第2搬送路33へ向けて挿入される。ユーザは、ディスクトレイ48を図9(B)及び図10(A)に示される位置まで挿入した後に、レーベル記録指示を入力する。このとき、搬送ローラ35A等が逆回転されることにより、ディスクトレイ48が後方へ搬送される。
【0059】
ディスクトレイ48が後方へ搬送されると、図9(C)及び図10(B)に示されるように、ディスクトレイ48の後方端部が回転子67を後方へ押し倒す。このとき、前方へ傾倒していた回転子67が後方へ押し倒されることにより、センシング部68Aから前方へ退避していた検出子54は、センシング部68Aに進入して再び後方へ抜け出る。このとき、光センサ68の出力信号のレベルは、HIGHからLOWに変化して再びすぐにHIGHになる。CPU101は、レーベル記録指示が入力されたことと、光センサの信号レベルがHIGHからLOWに変化したことの2つの条件を満たしたときに、ディスクトレイ48の後方端部が回転子67を通過したことを検知する(S17)。
【0060】
ステップS17においてディスクトレイ48の後方端部が検知されると、続いて、CPU101は、搬送ローラ35Aが予め定められた回転数N1だけ回転したかどうかを判定する(S18)。この判定は、搬送ローラ35Aあるいは搬送用モータに取り付けられたエンコーダ116からの信号から算出される実際の回転数と上記回転数N1とを比較することによっておこなわれる。なお、回転数N1は、ディスクトレイ48のディスクメディアを記録部よりも後方位置(本発明の所定位置に相当)に搬送するのに必要な回転数であり、その情報はRAM103に記憶されている。
【0061】
搬送ローラ35Aが回転数N1だけ回転した場合は、続いて、搬送ローラ35Aを正回転させて、ディスクトレイ48を前方へ搬送し(S19)、ディスクメディアのラベル面に対して画像記録を行う(S20)。
【0062】
一方、ステップS17においてディスクトレイ48の後方端部が検知されなかった場合は、CPU101は、搬送ローラ35Aが逆回転を始めてからの回転数が予め定められた回転数N2に達したかどうかを判定する(S21)。この判定は、エンコーダ116からの信号から算出される実際の搬送ローラ35Aの回転数と上記回転数N2とを比較することによっておこなわれる。なお、回転数N2は、搬送ローラ35Aがディスクトレイ48を搬送せずにスリップ回転(空転)していることを判定するための閾値であり、具体的には、ディスクトレイ48の後端が搬送ローラ対35のニップ点から回転子67に到達するまでの必要回転数である。この情報はRAM103に記憶されている。
【0063】
CPU101は、ディスクトレイ48の後方端部が検知されない状態で、搬送ローラ35Aが回転数N2だけ回転したと判定すると、搬送ローラ35Aがスリップ回転していると判定し、搬送ローラ35Aの異常を示すエラー表示をLCD16Aに出力する(S22)。その後、搬送ローラ35Aを正回転させてディスクトレイ48を前方へ向けて排出して(S23)、一連の処理が終了する。
【0064】
画像記録中に、CPU101は、光センサ68の出力信号に基づいてディスクトレイ48の後端を再び検知する。ディスクトレイ48が前方へ搬送されると、ディスクトレイ48の後方端部が回転子67を通過し、回転子67が上述した前方に傾倒した姿勢(図9(B)参照)に復帰する。このとき、センシング部68Aから後方へ退避していた検出子54は、センシング部68Aに進入して再び前方へ抜け出る。このときの光センサ68の出力信号のレベルは、HIGHからLOWに変化して再びすぐにHIGHになる。CPU101は、画像記録中に光センサの信号レベルが再びHIGHからLOWに変化したときに、ディスクトレイ48の後方端部が回転子67を通過したことを再び検知する(S24)。その後、画像記録処理が終了すると、搬送ローラ35A等が連続回転されて、ディスクトレイ48が前方へ向けて排出される(S25)。
【0065】
その後、再びレーベル記録指示が入力された場合は(S26)、CPU101は、ステップS16以降の処理を繰り返し実行する。一方、レーベル記録指示が入力されず、画像記録モードが通常記録モードに移行したと判定された場合は(S27)、CPU101は、給紙用モータ112を所定量駆動させて、ローラホルダ74を第2位置から第1位置に戻す(S28)。
【0066】
そして、CPU101は、光センサ68の出力信号に基づいてローラホルダ74が第1位置にあるかどうかを判定する(S29)。ローラホルダ74が第1位置に戻ると、前方に傾倒していた回転子67が後方に戻り、検出子54がセンシング部68Aに進入する。このとき、光センサ68の出力信号のレベルがHIGHからLOWに変化する。CPU101は、この信号レベルの変化に基づいてローラホルダ74が第1位置に戻ったと判定する。
【0067】
[本発明の効果]
上述のように、通常記録モードでは、制御部100のCPU101は、記録部20へ向けて搬送される記録用紙19の有無を光センサ68の出力信号のレベルの変化に基づいて検知することができる。また、レーベル記録モードでは、CPU101は、ローラホルダ74の移動位置、及びディスクトレイ48の有無を光センサ68の出力信号のレベルの変化に基づいて検知することができる。つまり、CPU101は、一つの光センサ68だけで、第2搬送路33における記録用紙19及びディスクトレイ48の有無、及びローラホルダ74の移動位置を検知することができる。このため、複数の検知対象毎に光センサを設ける必要がないため、新たなセンサを追加することにより生じるコストアップや部品点数の増加、装置の大型化を防止することができる。
【0068】
なお、本実施形態では、センサの一例として光センサ68を使用した例が説明されたが、光センサ68に代えて磁気センサや接触式のセンサなどを用いることも可能である。また、第2記録媒体としてメディアトレイ48を使用した例が説明されたが、記録用紙19よりも厚く、湾曲した搬送路を通過できないほどの厚紙を用いた場合も、本発明は適用可能である。また、上述の実施形態では、プラテン22を下方へ移動させて第2搬送路33を拡張し、押さえローラ35Bを下方へ移動させる例が説明されたが、それとは逆に、キャリッジ23を上方へ移動させて第2搬送路33を拡張し、搬送ローラ35Aを上方へ移動させる構成に対しても本発明は適用可能である。
【符号の説明】
【0069】
10・・・複合機(画像記録装置)
15・・・プリンタ部
19・・・記録用紙(第1記録媒体)
20・・・記録部
30・・・搬送装置
33・・・第2搬送路(案内経路)
35・・・搬送ローラ対
45・・・トレイガイド
48・・・ディスクトレイ(第2記録媒体)
50・・・リンクプレート
54・・・検出子(第1検出子)
67・・・回転子(第2検出子)
68・・・光センサ(センサ)
74・・・ローラホルダ(支持部材)
80・・・回転規制機構(リンク機構)
88・・・カム駆動機構(移動機構)
100・・・制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1記録媒体及び第2記録媒体を案内可能な案内経路と、
上記案内経路を第1送り方向へ搬送された第1記録媒体及び第2記録媒体に対して画像記録を行う記録部と、
上記記録部よりも上記第1送り方向の上流側に設けられ、上記案内経路を挟んで互いに接触可能な状態で対向配置された駆動ローラ及び従動ローラからなる搬送ローラ対と、
上記従動ローラを軸支するとともに上記従動ローラが上記駆動ローラに接触する第1位置と上記駆動ローラから離間する第2位置との間で移動可能な支持部材と、
上記第1記録媒体への記録時は上記支持部材を上記第1位置に保持し、上記第2記録媒体への記録時は駆動源から供給された駆動力を受けて上記支持部材を上記第1位置から上記第2位置へ移動させる移動機構と、
センシング部を有するセンサと、
被検出部が上記センシング部による検出可能位置に配置される第1姿勢と上記被検出部が上記検出可能位置から退避する第2姿勢との間で回動可能な第1検出子と、
上記搬送ローラ対よりも上記第1送り方向の上流側に上記第1検出子と連動して回動可能に設けられ、少なくとも上記第1検出子が上記第1姿勢のときに上記案内経路を交差する第3姿勢となる第2検出子と、
上記移動機構によって上記第1位置から上記第2位置へ上記支持部材が移動したことに連動して上記第2検出子を上記第3姿勢から上記第1送り方向の下流側へ傾倒させるリンク機構と、
上記第1送り方向へ搬送された上記第1記録媒体に対して画像記録を行う第1記録モード、又は上記記録部よりも上記第1送り方向の下流側から上記案内経路に挿入された上記第2記録媒体に対して画像記録を行う第2記録モードのいずれかの記録モードに応じた記録制御を行う制御部と、を具備し、
上記制御部は、
上記第1記録モードにおいて、上記センサの出力信号の変化に基づいて上記案内経路における上記第1記録媒体の有無を判定し、
上記第2記録モードにおいて、上記センサの出力信号の変化に基づいて上記支持部材の移動位置及び上記案内経路における上記第2記録媒体の有無を判定するものである画像記録装置。
【請求項2】
上記制御部は、上記第2記録モードに移行した後に上記センサの出力信号が変化したことに基づいて上記支持部材が上記第2位置に移動したと判定し、当該制御部に対して上記第2記録モードによる画像記録指示が入力された後に上記センサの出力信号が変化したことに基づいて上記第2記録媒体が上記案内経路の所定位置に到達したと判定する請求項1に記載の画像記録装置。
【請求項3】
上記制御部は、上記第2記録モードにおいて、上記案内経路に挿入された上記第2記録媒体を上記駆動ローラを逆回転させることにより上記第1送り方向とは逆方向へ搬送し、上記駆動ローラの逆回転数と予め定められた閾値回転数とを比較し、該比較結果に基づいて上記第2記録媒体に対して上記駆動ローラがスリップしているかどうかを判定する請求項1又は2に記載の画像記録装置。
【請求項4】
上記第2記録媒体はディスク型記憶メディアであり、
上記案内経路は、上記第2記録媒体が支持された平板状のトレイを案内可能に構成されている請求項1から3のいずれかに記載の画像記録装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2012−76836(P2012−76836A)
【公開日】平成24年4月19日(2012.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−220848(P2010−220848)
【出願日】平成22年9月30日(2010.9.30)
【出願人】(000005267)ブラザー工業株式会社 (13,856)
【Fターム(参考)】