説明

疑似エンジン音発生装置

【課題】 電気自動車等において、走行時にエンジン音がなく静かであって、通行人に接近しても走行音が聞こえにくく安全性の面で問題となることを解消する。
【解決手段】
電動モーターが駆動源の車両は、ガソリン車のエンジン音と近似した疑似エンジン音を発生させる疑似音発生手段を備える。この手段は、車両搭載の各種電子機器等の電装品のCANバス通信に接続可能なCANモジュールユニット2により構成される。このユニットは、CANモジュール10と、CANモジュールからの各種制御信号に基づいて音声を出力する音響/音声モジュール20とを一体的に組み合わせることで構成される。CANモジュールが、車両の運転環境の検知手段からの信号を受信し、音響/音声モジュールに接続した音声出力手段(スピーカ24)を制御し、疑似エンジン音を出力する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動音、走行音等の静かな車両、即ち、電動モーターを駆動源とする電気自動車(バスやトラック等の車両を含む)や、電動モーターをエンジンと兼用の駆動源とする、いわゆるハイブリッドカー等の車両を始め、電気オートバイ、電気乗用カート、電気自転車、一般の人力式自転車等において疑似エンジン音を必要に応じて発生させる疑似エンジン音発生装置に関する。
【背景技術】
【0002】
電動モーターを駆動源とする電気自動車や電動モーターをエンジンと兼用の駆動源とするハイブリッドカー等において、始動時や低速走行時や後進時等に車が近づいてもエンジン音がしないので、周囲の人は、車両が近づいたことに気づかないことがある。特に、車庫入れやUターンの際や、商店街などの狭い道を通る時などにおいて、運転者が充分に注意を払っていても、歩行者や自転車などは車両の接近に気がつかないことが多く、安全性の面で問題となっている。
【0003】
このような問題に対処するために従来から種々の対策を講じることが行われており、車両にスピーカー等を設けるとともに、該スピーカーから疑似エンジン音やメロディー音を発生させること等が一般に行われるようになってきている。
【0004】
たとえば電動モーターとバッテリーとの間に電流検出器を設けたり、速度変化に追随するアクセルの可動部に可動量検出器を設けたり、車両の回転部位に回転数検出器を設けたりすることで、疑似音制制御器を接続したスピーカーから疑似エンジン音を発生させるようにしたものが従来から知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】 特開2000−316201号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した従来装置では、車両の適宜の部位に検出器を設け、車両の走行などを検出することで、スピーカーから疑似エンジン音を発生させているだけのものであり、確かに疑似エンジン音を発生させて自動車が近づいたことを歩行者などに知らせる役割りは果たせるものの、複数の検出器の設置にはコストがかかる他、車両の速度の対応した擬似エンジン音が発生できないため、歩行者に音質の現実性を与えられず、必要時に的確に現実的な疑似エンジン音を発生させるという点ではまだまだ改良の余地が残されている。
【0007】
特に、疑似エンジン音を発生させるといっても、車両が多数走行している一般道や高速道路等では疑似音を発生させることはあまり意味はなく、また見通しのよい郊外を走行しているとき、夜間ライト点灯走行時などにおいても同様であった。さらに、大雨時等には音量を自動的に上げる等の周辺環境への対応もされていなかった。
【0008】
このため、この種の車両等においては、疑似エンジン音発生装置として、車両の走行速度等の走行状態等に応じて、さらに車両の走行位置などの周囲環境などに応じて、疑似音の種類や音量等も調整できることが望まれている。
【0009】
このような要請に応えるためには、車両の各所に搭載されている検出器やその他の情報源からの情報を取得し、コントローラ等で集中制御することにより、疑似音の発生を制御することが望まれるが、この場合に若干の問題を生じる。
【0010】
すなわち、単純に検出手段とコントローラ、さらに疑似音発生装置とを配線して構成するだけでは、検出部品や配線数も多くなり、誤接続や多額な取付コストなども生じるため、また配線作業が面倒になる等の実用面でも問題を生じることであり、このような点にも対処することが求められている。
【0011】
また、単なるオン/オフスイッチによる疑似音発生装置も市販されている。しかし、このような装置では、運転中の操作により脇見運転を誘発したり、操作ミスや疑似音の消し忘れを起こしたりする等の虞れがあり、実用面で問題をもつものであった。
【0012】
さらに、タイヤホイールに接続して遠心力による音を発生させる装置も開発されたが、一般人が無意識に危険を判別できるような音とは言えず、しかも経年変化や、パンク、タイヤの縁石への乗り上げといった不測の衝撃などにより飛散、または落下する可能性もあるといった問題をもつものであった。
【0013】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、電気自動車等での電動モーターによる走行時において、エンジン音がなく静かであって、通行人に接近しても走行音が聞こえにくく安全性の面で問題である等の不都合を解決するとともに、車両の走行環境を的確に捉え、一般人が無意識に危険と判断できるような疑似エンジン音を適切かつ確実に発生させることが可能で、しかも構成も簡単で、組み込み作業なども容易に行え、装着後も安全な疑似エンジン音発生装置を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
このような目的に応えるために本発明(請求項1記載の発明)に係る疑似エンジン音発生装置は、電動モーターを駆動源とする車両において、該車両の運転環境を検出しガソリン車のエンジン音の代わりとなる疑似エンジン音を発生させる疑似音発生手段を備え、この疑似音発生手段は、車両のCANバス通信部と接続可能なCANモジュールユニットにより構成され、このCANモジュールユニットは、車両のCANバスに接続されるCANモジュールと、このCANモジュールからの制御信号に基づいて音声を送出する音響/音声モジュールとを一体的に組み合わせることにより構成され、前記CANモジュールが、車両の運転環境を検知する各種の検知手段からの信号を(基本的には1本または2本のCANバス線から)受信し、音響/音声モジュールに接続した音声出力手段を制御することにより該音声出力手段から疑似エンジン音を出力するように構成したことを特徴とする。
【0015】
本発明(請求項2記載の発明)に係る疑似エンジン音発生装置は、請求項1記載の疑似エンジン音発生装置において、前記CANモジュールに入力される車両の運転環境としては、エンジンの回転数、車両の走行速度、アクセルの踏み込み量、電動モーターとバッテリーとの間の配線に流れる電流値、ブレーキの踏み込み状況、ライトのオンオフ状態、スターターの動作状態、シフトギアのポジション、その他車種毎に必要な検知情報であることを特徴とする。
【0016】
本発明(請求項3記載の発明)に係る疑似エンジン音発生装置は、請求項1または請求項2記載の疑似エンジン音発生装置において、前記CANモジュールは、車両のCANバス通信部からのCAN通信信号が入力されるCAN入力部と、車両の各種機器、装置からのアナログ通信信号が入力されるアナログ入力部とを備え、CAN通信信号のみ、あるいはCAN通信信号とアナログ通信信号との組み合わせによって車両の運転環境を把握し、音響/音声モジュールへの制御信号が得られるように構成されていることを特徴とする。
【0017】
本発明(請求項4記載の発明)に係る疑似エンジン音発生装置は、請求項1、請求項2または請求項3記載の疑似エンジン音発生装置において、前記CAN入力部は、CANバス通信により、エンジンの始動、静止および各種センサー動作、車両の走行速度、シフトギアの位置および可変等に代表されるCANバス通信によるデータを取得するように構成され、前記CAN出力部は、当該音響/音声モジュールへのCAN信号による音響/音声出力動作を指示出力する機能を備えてなることを特徴とする。
【0018】
本発明(請求項5記載の発明)に係る疑似エンジン音発生装置は、請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載の疑似エンジン音発生装置において、前記音響/音声モジュールは、各種の疑似エンジン音データを記憶したメモリー媒体部を備えていることを特徴とする。
【0019】
本発明(請求項6記載の発明)に係る疑似エンジン音発生装置は、請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5記載の疑似エンジン音発生装置において、前記音響/音声モジュールは、メモリー媒体部に予め記録されている多種類の疑似エンジン音の中から任意の疑似エンジン音を選択しCANモジュールからの制御信号により音声出力部から音声出力するように構成されていることを特徴とする。
【0020】
本発明(請求項7記載の発明)に係る疑似エンジン音発生装置は、請求項6記載の疑似エンジン音発生装置において、前記多種類の疑似エンジン音等の音声情報を予め記憶したメモリー媒体を、前記メモリー媒体部に選択的に装填またはコンピューター通信により入力、変更可能に構成したことを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
以上説明したように本発明に係る疑似エンジン音発生装置によれば、CANモジュールと音響/音声モジュールとを一体化してなるCANモジュールユニットを用い、音響/音声モジュールに付設した音声出力手段から適宜の疑似エンジン音を発生させるようにしたので、簡単な構成であるにもかかわらず、電気自動車等において必要時に必要に応じて適宜の疑似エンジン音を的確に発生させることが可能であり、交通安全上の効果を発揮させ得る等の種々優れた効果がある。
【0022】
また、本発明によれば、CANモジュールユニットにおいて、各種の検知手段等からの信号を受信し、音声出力手段からの疑似エンジン音を発生制御するようにしているから、簡単な構成で、組立性の面でも優れ、また車両全体での効率のよい配線を行える等の種々優れた効果がある。
なお、音響/音声モジュールから出力し、歩行者他に注意を喚起する音としては、エンジン擬似音に限らず、注意を喚起する音声メッセージであっても構わないことは言うまでもない。
【0023】
ここで、本発明による疑似エンジン音発生装置となるCANモジュールユニットは、車両に後付けしてもよいし、車両製造の際に、本機能を備えたCANモジュールユニットを予め組み込んでもよいことは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】 本発明に係る疑似エンジン音発生装置の一実施形態を示し、CANモジュールユニットを含めた全体の概略構成を説明するための概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
図1は本発明に係る疑似エンジン音発生装置の一実施形態を示し、同図において、符号1で示す疑似エンジン音発生装置は、車両の運転環境を検出しガソリン車のエンジン音の代わりとなる疑似エンジン音を発生させるものであって、該装置1は、車両に搭載されたCANバスに接続されるCANモジュール10と、このCANモジュール10からの制御信号に基づいて音声出力信号を送出する音響/音声モジュール20とからなり、これらを一体的に組み合わせてユニット化することでCANモジュールユニット2が構成されている。そして、このCANモジュールユニット2が、後述する疑似エンジン音発生手段として機能するところである。
【0026】
すなわち、CANモジュール10は、車両のCANバスに接続されるように構成され、その内部には、車両のCANバスからのCAN通信信号を入出力するための信号変換器11が設けられるとともに、この信号変換器11との間で信号の授受を行うCPU12が設けられている。このCPU12は、上述したCANバスから車両の運転環境に関連する各種のCAN通信信号を取得することで、前記音響/音声モジュール20に対し制御信号を送り、この音響/音声モジュール20で車両の運転環境を検出しガソリン車のエンジン音の代わりとなる疑似エンジン音を発生させるように構成されている。
【0027】
また、音響/音声モジュール20は、CANバスに接続されるCANモジュール10からの制御信号に基づいて音声出力信号を送出するように構成され、制御信号を受けて音声出力信号を送り出すCPU21と、D/A変換器22と、増幅器23等を備えている。そして、この音響/音声モジュール20には、音声出力手段としてのスピーカ24が付設され、該音声出力信号に応じて所要の疑似エンジン音を発生させるようになっている。
【0028】
ここで、図中25はメモリー媒体部であり、このメモリー媒体部25には、前記スピーカ24等の音声出力手段から出力する種々の疑似エンジン音データが予め記憶されている。このようにすれば、車両の運転環境等に応じて、適宜の音を選択して瞬時に再生出力することができるものである。
【0029】
このようなメモリー媒体部25としては、たとえば音響/音声モジュール20に内蔵したROM、ICチップ等の記憶手段が考えられるが、該音響/音声モジュール20に着脱自在に装填する汎用タイプのUSBメモリ、SDカード、miniSDカード、メモリーステック、その他の記憶媒体、あるいはICチップ等であってもよい。このような後付け手段を用いると、適宜の疑似エンジン音等といった多種類の音声情報を予め記憶し、その多様化を図ることができる。
【0030】
なお、上述したCANモジュールユニット2において、車両の運転環境情報を入手するにあたって、CANバスからの情報では情報が不足している場合には、CANモジュール10に対してアナログ入力部を設け、これに必要とされる適宜の情報を示すアナログ信号を入力できるようにするとよい。このようなアナログ信号としては、たとえば車両アナログ出力部や後付自動車用のアナログタイプの電機電装用品等から出力される信号が考えられる。
いずれにしても、CANバスからのデジタル信号や該アナログ入力部からのアナログ信号で、車両の運転環境を把握できるように構成すればよいものである。
【0031】
また、上述したCANモジュール10と音響/音声モジュール20との間は、該ユニット2が一体構造であれば単純な配線でよいが、分離した構造であれば、ケーブル等の接続具を用いたり、コネクタ等を介して接続する等の適宜の手法を採用することは自由である。
【0032】
また、上述した各モジュール10,20には、その他必要なスイッチ類や各種の調整手段等が適宜設けられることは言うまでもない。たとえば電源をオンオフするスイッチや、各種設定用のスイッチ、メモリー媒体部25に記憶した音声データのうちの任意のデータを出力するといった手動設定用切替スイッチ、スピーカ24からの音量を調整する調整手段等、適宜必要に応じて設けるとよい。
【0033】
また、上述したCANモジュール10に入力される車両の運転環境としては、たとえばエンジンの回転数、車両の走行速度、アクセルの踏み込み量、電動モーターとバッテリーとの間の配線に流れる電流値、ブレーキの踏み込み状況、ライトのオンオフ状態、スターターの動作状態、シフトギアのポジション、車両に搭載されるナビゲーションシステムにおいての現在の車両走行地点情報、その他必要な検知情報などがある。勿論、それ以外の各種の検知情報を必要に応じて選択して入力するようにしてもよい。
【0034】
また、上述したCANモジュール10のアナログ入力部に対してのアナログ入力としては、たとえばシートベルトのON/OFF、温度センサー、タイヤモニタリングシステム、セキュリティー装置、手動ON/OFFスイッチ、着座センサー、雨滴感知センサー、後付バックまたはフロントコーナーセンサー等の後付自動車電機電装用品等による車両または車両に付属する装置の操作などのアナログ信号が考えられる。
【0035】
以上の構成において、本発明によれば、上述したCANモジュールユニット2に集中的に入力される車両の各種の制御条件、たとえば車速、電動モーターの回転数、走行速度、ブレーキの操作状況、ナビゲーションシステムからの走行地点情報、時計からの時間情報等を検知する検知手段からの入力情報として、音声出力手段であるスピーカ24等から放音される疑似エンジン音の種類、音質、音量などを運転環境条件に応じて適宜選定し、それに応じて所要の疑似音を出力することにより、現実的に実情にあった疑似エンジン音を送出することができ、電気自動車等の存在を歩行者などに報知することが簡単かつ適切に行え、しかも車両の周囲にいる人間などにとって著しい騒音とはならないようにすることも可能となる。
【0036】
たとえば上述した疑似エンジン音発生装置1においては、その疑似音の音色や音量などを適宜調整可能に構成するとよく、また車載ナビゲーションシステムでの車両走行地点情報に基づき、市街地走行時の音量は大きくし、郊外などを走行する際には小さくする等の生成制御を行うようにしてもよい。
【0037】
なお、上述した構成による疑似エンジン音発生装置1において、音響/音声モジュール20から出力し、歩行者他に注意を喚起する音としては、いわゆるエンジン擬似音に限らず、何らかの出力音であればよいものであり、例えば、注意を喚起する音声メッセージであっても構わないことは言うまでもない。
要は、疑似エンジン音として、必要時に必要な音色や音量、あるいは任意の音、音声などを選択し、出力できるように構成すればよい。この種の再生出力は、ユーザーが予め選択して設定しておき、信号入力で所要の音を出力するように構成してもよい。あるいは、ユーザーが所要のタイミングで、適宜設定操作することで、所要の音を出力するようにしてもよい。
【0038】
なお、本発明は上述した実施の形態で説明した構造には限定されず、疑似音発生手段として機能するCANモジュールユニット2を構成するCANモジュール10、音響/音声モジュール20等の各部の形状、構造等を適宜変形、変更し得ることは言うまでもない。
【0039】
また、本発明による疑似エンジン音発生装置1として機能するCANモジュールユニット2は、各種車両等において搭載されている電子制御システム等に使用されるものであり、車両に後付けで搭載してもよいし、車両製造の際に、本機能を備えたCANモジュールユニットを予め組み込んでもよいことは勿論である。
【符号の説明】
【0040】
1 疑似エンジン音発生装置
2 CANモジュールユニット(疑似音発生手段として機能する)
10 CANモジュール
11 信号変換器
12 CPU
20 音響/音声モジュール
21 CPU
22 D/A変換器
23 増幅器
24 スピーカ(音声出力手段)
25 メモリー媒体部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電動モーターを駆動源とする車両において、
該車両の運転環境を検出しガソリン車のエンジン音の代わりとなる疑似エンジン音を発生させる疑似音発生手段を備え、
この疑似音発生手段は、車両のCANバス通信部と接続可能なCANモジュールユニットにより構成され、
このCANモジュールユニットは、車両のCANバスに接続されるCANモジュールと、このCANモジュールからの制御信号に基づいて音声を送出する音響/音声モジュールとを一体的に組み合わせることにより構成され、
前記CANモジュールが、車両の運転環境を検知する各種の検知手段からの信号を受信し、音響/音声モジュールに接続した音声出力手段を制御することにより該音声出力手段から疑似エンジン音を出力するように構成したことを特徴とする疑似エンジン音発生装置。
【請求項2】
請求項1記載の疑似エンジン音発生装置において、
前記CANモジュールに入力される車両の運転環境としては、エンジンの回転数、車両の走行速度、アクセルの踏み込み量、電動モーターとバッテリーとの間の配線に流れる電流値、ブレーキの踏み込み状況、ライトのオンオフ状態、スターターの動作状態、シフトギアのポジション、その他車種毎に必要な検知情報であることを特徴とする疑似エンジン音発生装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2記載の疑似エンジン音発生装置において、
前記CANモジュールは、車両のCANバス通信部からのCAN通信信号が入力されるCAN入力部と、車両の各種機器、装置からのアナログ通信信号が入力されるアナログ入力部とを備え、
CAN通信信号のみ、あるいはCAN通信信号とアナログ通信信号との組み合わせによって車両の運転環境を把握し、音響/音声モジュールへの制御信号が得られるように構成されていることを特徴とする疑似エンジン音発生装置。
【請求項4】
請求項1、請求項2または請求項3記載の疑似エンジン音発生装置において、
前記CAN入力部は、CANバス通信により、エンジンの始動、静止および各種センサー動作、車両の走行速度、シフトギアの位置および可変等に代表されるCANバス通信によるデータを取得するように構成され、
前記CAN出力部は、当該音響/音声モジュールへのCAN信号による音響/音声出力動作を指示出力する機能を備えてなることを特徴とする疑似エンジン音発生装置。
【請求項5】
請求項1、請求項2、請求項3または請求項4記載の疑似エンジン音発生装置において、
前記音響/音声モジュールは、各種の疑似エンジン音データを記憶したメモリー媒体部を備えていることを特徴とする疑似エンジン音発生装置。
【請求項6】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4または請求項5記載の疑似エンジン音発生装置において、
前記音響/音声モジュールは、メモリー媒体部に予め記録されている多種類の疑似エンジン音の中から任意の疑似エンジン音を選択しCANモジュールからの制御信号により音声出力部から音声出力するように構成されていることを特徴とする疑似エンジン音発生装置。
【請求項7】
請求項6記載の疑似エンジン音発生装置において、
前記多種類の疑似エンジン音等の音声情報を予め記憶したメモリー媒体を、前記メモリー媒体部に選択的に装填またはコンピューター通信により入力、変更可能に構成したことを特徴とする疑似エンジン音発生装置。

【図1】
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【公開番号】特開2011−42348(P2011−42348A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−211058(P2009−211058)
【出願日】平成21年8月21日(2009.8.21)
【出願人】(509137021)ツーフィット株式会社 (5)
【Fターム(参考)】