説明

疼痛を治療、改変および管理するための選択的サイトカイン阻害薬を含む組成物ならびにその使用方法

さまざまなタイプの疼痛の治療、予防、改変および管理方法を開示する。特定の方法は、選択的サイトカイン阻害薬またはその製薬上許容される塩、溶媒和物、水和物、立体異性体、クラスレートもしくはプロドラッグを、単独であるいは第2の活性薬剤および/または手術、心理療法または理学療法と併用して、投与することを含んでなる。さらに、本発明の方法で使用するのに適した医薬組成物、単位剤形およびキットも開示する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
疼痛を治療、予防、改変または管理する方法であって、かかる治療、予防、改変または管理が必要な患者に、治療上または予防上有効な量の選択的サイトカイン阻害薬、またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは立体異性体を投与することを含んでなる、上記方法。
【請求項2】
前記患者に、治療上または予防上有効な量の少なくとも1種の第2の活性薬剤を投与することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
第2の活性薬剤が疼痛を緩和または軽減することができるものである、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
第2の活性薬剤が、抗うつ薬、抗高血圧薬、抗不安薬、カルシウムチャンネル阻害薬、αアドレナリン受容体アゴニスト、αアドレナリン受容体アンタゴニスト、ケタミン、麻酔薬、筋弛緩薬、非麻薬性鎮痛薬、麻薬性鎮痛薬、抗炎症薬、免疫機能改善薬、免疫抑制剤、コルチコステロイド、鎮痙薬、cox-2阻害剤、高圧酸素、またはこれらの組合せである、請求項2に記載の方法。
【請求項5】
第2の活性薬剤が、サリチル酸アセテート、セレコキシブ、ケタミン、ガバペンチン、カルバマゼピン、オキシカルバゼピン、フェニトイン、バルプロ酸ナトリウム、プレドニゾン、ニフェジピン、クロニジン、オキシコドン、メペリジン、硫酸モルヒネ、ヒドロモルホン、フェンタニル、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、グリセオフルビン、アミトリプチリン、イミプラミン、またはドキセピンである、請求項2に記載の方法。
【請求項6】
疼痛が侵害受容性疼痛または神経因性疼痛である、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
疼痛が、化学薬品もしくは熱による熱傷、皮膚の切り傷、皮膚の挫傷、変形性関節症、慢性関節リウマチ、腱炎、または筋筋膜痛と関連している、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
疼痛が、糖尿病性ニューロパシー、帯状疱疹後神経痛、三叉神経痛、卒中後疼痛、複合性局所疼痛症候群、交感神経依存性疼痛症候群、反射性交感神経性ジストロフィー、反射性神経血管性ジストロフィー、反射性ジストロフィー、脊髄損傷痛、骨のズーデック萎縮、疼痛性ニューロジストロフィー、肩手症候群、外傷後ジストロフィー、癌関連疼痛、幻肢痛、線維筋痛症、慢性疲労症候群、神経根障害、梅毒性神経障害、または薬物から誘発される痛みのある神経障害状態である、請求項6に記載の方法。
【請求項9】
複合性局所疼痛症候群がタイプIまたはタイプIIである、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
痛みのある神経障害状態がビンクリスチン、ベルケードまたはサリドマイドにより医原的に誘発される、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
疼痛が、内臓痛、偏頭痛、緊張型頭痛、術後痛、または侵害受容性疼痛と神経因性疼痛の複合疼痛である、請求項1に記載の方法。
【請求項12】
選択的サイトカイン阻害薬の立体異性体がエナンチオマー的に純粋である、請求項1に記載の方法。
【請求項13】
選択的サイトカイン阻害薬が3-(3,4-ジメトキシ-フェニル)-3-(1-オキソ-1,3-ジヒドロ-イソインドール-2-イル)-プロピオンアミドである、請求項1に記載の方法。
【請求項14】
選択的サイトカイン阻害薬がエナンチオマー的に純粋である、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
選択的サイトカイン阻害薬がシクロプロパンカルボン酸{2-[1-(3-エトキシ-4-メトキシ-フェニル)-2-メタンスルホニル-エチル]-3-オキソ-2,3-ジヒドロ-1H-イソインドール-4-イル}-アミドである、請求項1に記載の方法。
【請求項16】
選択的サイトカイン阻害薬がエナンチオマー的に純粋である、請求項15に記載の方法。
【請求項17】
選択的サイトカイン阻害薬が式(I):
【化1】

[式中、nは、1、2または3であり、
R5は、未置換または1〜4個の置換基で置換されたo-フェニレンであり、前記置換基は、それぞれ独立に、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、カルボエトキシ、カルボメトキシ、カルボプロポキシ、アセチル、カルバモイル、アセトキシ、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、炭素原子数1〜10のアルキル、炭素原子数1〜10のアルキル、およびハロからなる群より選択され、
R7は、(i) フェニルもしくは1個以上の置換基で置換されたフェニル(ここで、前記置換基は、それぞれ独立に、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、カルボエトキシ、カルボメトキシ、カルボプロポキシ、アセチル、カルバモイル、アセトキシ、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、炭素原子数1〜10のアルキル、炭素原子数1〜10のアルコキシ、およびハロからなる群より選択される)、(ii) 未置換もしくは1〜3個の置換基で置換されたベンジル(ここで、前記置換基は、それぞれ独立に、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、カルボエトキシ、カルボメトキシ、カルボプロポキシ、アセチル、カルバモイル、アセトキシ、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、炭素原子数1〜10のアルキル、炭素原子数1〜10のアルコキシ、およびハロからなる群より選択される)、(iii) ナフチル、または(iv) ベンジルオキシであり、
R12は、-OH、炭素原子数1〜12のアルコキシ、または

であり、
R8は、水素、または炭素原子数1〜10のアルキルであり、
R9は、水素、炭素原子数1〜10のアルキル、-COR10、または-SO2R10であり、ここで、R10は水素、炭素原子数1〜10のアルキル、またはフェニルである]
で表される、請求項1に記載の方法。
【請求項18】
選択的サイトカイン阻害薬がエナンチオマー的に純粋である、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
選択的サイトカイン阻害薬が式(II):
【化2】

[式中、
R1およびR2は、それぞれ互いに独立している場合には、水素または低級アルキルであり、R1およびR2がそれぞれ結合している炭素原子と一緒になった場合には、未置換または1〜4個の置換基で置換されたo-フェニレン、o-ナフチレン、またはシクロヘキセン-1,2-ジイルであり、前記置換基は、それぞれ独立に、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、カルボエトキシ、カルボメトキシ、カルボプロポキシ、アセチル、カルバモイル、アセトキシ、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アシルアミノ、炭素原子数1〜10のアルキル、炭素原子数1〜10のアルコキシ、およびハロからなる群より選択され、
R3は、1〜4個の置換基で置換されたフェニルであり、前記置換基は、ニトロ、シアノ、トリフルオロメチル、カルボエトキシ、カルボメトキシ、カルボプロポキシ、アセチル、カルバモイル、アセトキシ、カルボキシ、ヒドロキシ、アミノ、炭素原子数1〜10のアルキル、炭素原子数1〜10のアルコキシ、炭素原子数1〜10のアルキルチオ、ベンジルオキシ、炭素原子数3〜6のシクロアルコキシ、C4-C6-シクロアルキリデンメチル、C3-C10-アルキリデンメチル、インダニルオキシ、およびハロからなる群より選択され、
R4は、水素、炭素原子数1〜6のアルキル、フェニル、またはベンジルであり、
R4’は、水素、または炭素原子数1〜6のアルキルであり、
R5は、-CH2-、-CH2-CO-、-SO2-、-S-、または-NHCO-であり、
nは、0、1または2である]
で表される、請求項1に記載の方法。
【請求項20】
選択的サイトカイン阻害薬がエナンチオマー的に純粋である、請求項19に記載の方法。
【請求項21】
選択的サイトカイン阻害薬が式(III):
【化3】

[式中、
*印の付いた炭素原子はキラル中心を構成しており、
Yは、C=O、CH2、SO2、またはCH2C=Oであり、
R1、R2、R3およびR4のそれぞれは、互いに独立して、水素、ハロ、炭素原子数1〜4のアルキル、炭素原子数1〜4のアルコキシ、ニトロ、シアノ、ヒドロキシ、または-NR8R9であり、あるいは連接炭素原子上のR1、R2、R3およびR4のいずれか2つは、フェニレン環と一緒になって、ナフチリデンを形成し、
R5およびR6のそれぞれは、互いに独立して、水素、炭素原子数1〜4のアルキル、炭素原子数1〜4のアルコキシ、シアノ、または炭素原子数18までのシクロアルコキシであり、
R7は、ヒドロキシ、炭素原子数1〜8のアルキル、フェニル、ベンジル、または-NR8’R9’であり、
R8およびR9のそれぞれは、互いに独立して、水素、炭素原子数1〜8のアルキル、フェニル、またはベンジルであり、あるいはR8およびR9の一方は水素で、他方は-COR10または-SO2R10であり、あるいはR8およびR9は一緒になってテトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、または-CH2CH2X1CH2CH2-(ここで、X1は-O-、-S-または-NH-である)であり、
R8’およびR9’のそれぞれは、互いに独立して、水素、炭素原子数1〜8のアルキル、フェニル、またはベンジルであり、あるいはR8’およびR9’の一方は水素で、他方は-COR10’または-SO2R10’であり、あるいはR8’およびR9’は一緒になってテトラメチレン、ペンタメチレン、ヘキサメチレン、または-CH2CH2X2CH2CH2-(ここで、X2は-O-、-S-または-NH-である)である]
で表される、請求項1に記載の方法。
【請求項22】
選択的サイトカイン阻害薬がエナンチオマー的に純粋である、請求項21に記載の方法。
【請求項23】
疼痛を治療、予防、改変または管理する方法であって、かかる治療、予防、改変または管理が必要な患者に、治療上または予防上有効な量の選択的サイトカイン阻害薬またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは立体異性体を、該患者の疼痛の症状を軽減または回避することに向けられた外科手術、心理または理学療法の前、間、あるいは後で、投与することを含んでなる、上記方法。
【請求項24】
選択的サイトカイン阻害薬またはその製薬上許容される塩、溶媒和物もしくは立体異性体と、疼痛を緩和または軽減することができる第2の活性薬剤とを含有する医薬組成物。
【請求項25】
第2の活性薬剤が、抗うつ薬、抗高血圧薬、抗不安薬、カルシウムチャンネル阻害薬、αアドレナリン受容体アゴニスト、αアドレナリン受容体アンタゴニスト、ケタミン、麻酔薬、筋弛緩薬、非麻薬性鎮痛薬、麻薬性鎮痛薬、抗炎症薬、免疫機能改善薬、免疫抑制剤、コルチコステロイド、鎮痙薬、cox-2阻害剤、高圧酸素、またはこれらの組合せである、請求項24に記載の医薬組成物。
【請求項26】
第2の活性薬剤が、サリチル酸アセテート、セレコキシブ、ケタミン、ガバペンチン、カルバマゼピン、オキシカルバゼピン、フェニトイン、バルプロ酸ナトリウム、プレドニゾン、ニフェジピン、クロニジン、オキシコドン、メペリジン、硫酸モルヒネ、ヒドロモルホン、フェンタニル、アセトアミノフェン、イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム、グリセオフルビン、アミトリプチリン、イミプラミン、またはドキセピンである、請求項24に記載の医薬組成物。

【公表番号】特表2007−524656(P2007−524656A)
【公表日】平成19年8月30日(2007.8.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−536543(P2006−536543)
【出願日】平成16年4月23日(2004.4.23)
【国際出願番号】PCT/US2004/012722
【国際公開番号】WO2005/043971
【国際公開日】平成17年5月19日(2005.5.19)
【出願人】(591120033)セルジーン・コーポレーション (84)
【氏名又は名称原語表記】CELGENE CORPORATION
【Fターム(参考)】