説明

痩身用化粧品組成物

【課題】短時間のうちに顕著な局所的痩身効果を発揮する痩身用化粧品組成物を提供することを課題とする。
【解決手段】水(溶剤)、ブチレングリコール(BG)、加水分解オクラ種子エキス、甘草根エキス、ワイルドタイムエキス、グレープフルーツエキス、酢酸トコフェロール、トコフェロール、パルミチン酸レチノール、ヒアルロン酸Na、シラカンバ樹液、PCA-Na(DL-ピロリドンカルボン酸)、グルコシルヘスペリジン、カラスムギエキス、スクワラン、ピーナッツ油、マンニトール、ソルビトール、カプリリルグルコール、1,2−ヘキサンジオール、ラウリン酸ポリグリセリル-10、グリセリン、デキストリン、グルコン酸Na、クエン酸、クエン酸Na、水酸化カリウム、キサンタンガム、カルボマー、エチドロン酸、フェルラ酸からなる基礎成分に、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、ワルテリアインディカ葉エキスからなる活性酸素除去剤、紅藻エキス、褐藻エキス、緑藻エキスからなる海藻エキス、アラニン、リシン、アルギニン、トレオニン、プロリン、ベタイン、セリン、グリシン、グルタミン酸からなるアミノ酸、プエラリアミリフィカを加えた痩身用化粧品組成物

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、腹部、大腿部、臀部など脂肪が蓄積しやすい部位を局所的に痩身させるための化粧品組成物に関するものである。
【背景技術】
【0002】
局所的痩身法として、従来局所マッサージ法、鍼灸法、外科的手法などが実施されているが、痩身用塗布組成物についても種々の提案がなされている。
【0003】
このうち脂肪分解酵素(リパーゼ)を活性化させるものとして、cAMPを有効成分とするもの(特開平11-116486号)、ツヅラフジ科植物の抽出物を有効成分とするもの(特開平11-269079号)、カフェイン、海藻エキスを有効成分とするもの(特開平8-104618号、WO2002/005755)、植物抽出物を有効成分とするもの(特公平3-68004号、特開2000-63227)、生薬を有効成分とするもの(特開平7-228522号)、L-アルギニン、L-アルギニン類似体等を含む痩せるための化粧品組成物(特開2001-26514)等が開示されている。
【0004】
一方、一般に体内の活性酸素により生成される脂肪老廃物が局所的に蓄積されると、局所的に肥満部位が生ずるが、本願発明者は先に蓄積された脂肪老廃物は分解されると、体内に張り巡らされた管状のリンパに排出され、リンパ中を流れるリンパ液により運び去られて痩身効果を発揮させるものとして局所痩身用マッサージ製剤を提案した(特開2007-15968)。
【特許文献1】特開平11-116486号、特開平11-269079号、特開平8-104618号、WO2002/005755、特公平3-68004号、特開2000-63227、特開平7-228522号,特開2001-26514,特開2007-15968
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特開2007-15968には脂肪老廃物の生成原因である活性酸素を分解除去するものとしてテトラヘキシルデカン酸アスコルビルを含ませて痩身効果を発揮させるようにしているが、本願発明者はこれにワルテリアインディカ葉エキスを加えることにより活性酸素除去作用が増強され、更に一層の痩身効果が発揮されることを見出した。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、上記知見に基づいて、テトラヘキシルデカン酸アスコルビルの他に、ワルテリアインディカ葉エキスを含む痩身用化粧品組成物を提案するものである。
【0007】
ワルテリアインディカ葉は南米フランス領ギアナで見つけられたヒメコバンノキ属の薬草であるが、そのエキスは美白作用の他に活性酸素除去作用があり、エキスはテトラヘキシルデカン酸アスコルビルの他に抗菌作用のあるフェルラ酸等と組み合わせて使用すると驚くべき痩身効果を発揮する。
【0008】
紅藻エキス、褐藻エキス、緑藻エキス等の海藻エキスはリパーゼ活性作用を有し、皮脂を分解して痩身効果があり、またこのうち紅藻エキスは紅藻(オゴノリ、トサカノリ、テングサ、キリンサイ等)から抽出した海藻エキスで、水溶性高分子、ミネラルを豊富に含み、保湿力、抗酸化力に優れており、豊富なビタミンの働きで、他の海藻エキス(褐藻エキス、緑藻エキス)と組み合わせて使用することによりアンチエイジングの相乗効果が期待される。
【0009】
またこのうち褐藻エキスはもずく、わかめ、昆布などの褐藻類に特有のぬめりの成分として得られ糖類や高分子、水溶性ミネラルを含むエキスであり、その有効成分はフコイダンと言われるガラクトースやマンノースなどの糖が多数連結した高分子多糖類、食物繊維の一種であり、保湿作用に優れ、化粧品には血行促進作用のある成分としても配合される。
【0010】
更にこのうち緑藻エキスは褐藻や紅藻と同様な海藻エキスであるが、クロレラから抽出したものもある。
【0011】
緑藻エキスには、海水由来のミネラルや各種ビタミンが豊富に含まれており、ミネラルは主にカルシウムやマグネシウムであるが、これらは皮膚の結合組織の接着に必要な成分であり、このため緑藻エキスには周囲の水分を引き寄せるので、皮膚の細胞を活性化させ、ハリのある肌を作るなど美白・保湿・ひきしめの作用がある。
【0012】
一方、アラニンは糖質代謝に重要な関連を持つアミノ酸、リシンは体のタンパク質組立に不可欠なアミノ酸、アルギニンは体内でグルタミン酸から生成されるアミノ酸、トレオニンは食品から摂取する必要があるアミノ酸、プロリンはコラーゲンの主要要素であり、結合組織・心筋の合成時の主な材料となるアミノ酸、ベタインは不足分を体外から摂取する必要があるアミノ酸、セリンは体内で合成できるアミノ酸、グリシンは最も簡単な構造のアミノ酸、グルタミン酸は人体内に最も豊富に存在するアミノ酸であるが、これらアミノ酸は美肌、保湿などの化粧効果の他に、糖質などの新陳代謝機能、脂肪分解酵素を活性化させる機能を有し、これらの機能により痩身効果を挙げることができる。
【0013】
一方、プエラリアミリフィカはタイ北部の山岳民族が古くから不老長寿の植物・女性の若返り薬として愛用されているマメ科の植物であり、天然プエラリンや天然ミロエステロールなどの天然イソフラボン関連成分が多く含まれる。
【0014】
プエラリアミリフィカに含まれる天然イソフラボン関連成分は大豆イソフラボンの千倍〜一万倍の効果を発揮し、女性ホルモンのエストロゲン分泌を促進する作用がある。
【0015】
なお、この発明に係る痩身用化粧品組成物には、痩身効果乃至化粧料としても効果を発揮させるための基礎成分が配合される。
【0016】
これら基礎成分を例示すると、水(溶剤)、ブチレングリコール(BG)、加水分解オクラ種子エキス、甘草根エキス、ワイルドタイムエキス、グレープフルーツエキス、酢酸トコフェロール、トコフェロール、パルミチン酸レチノール、ヒアルロン酸Na、シラカンバ樹液、PCA-Na(DL-ピロリドンカルボン酸)、グルコシルヘスペリジン、カラスムギエキス、スクワラン、ピーナッツ油、マンニトール、ソルビトール、カプリリルグルコール、1,2−ヘキサンジオール、ラウリン酸ポリグリセリル-10、グリセリン、デキストリン、グルコン酸Na、クエン酸、クエン酸Na、水酸化カリウム、キサンタンガム、カルボマー、エチドロン酸、フェルラ酸を挙げることができる。
【0017】
この発明に係る痩身用化粧品組成物はマッサージ技法により目的部位に塗布することにより痩身効果を高めることができる。
【0018】
具体的なマッサージ技法としては、(1)骨格整形法により骨盤を締め、(2)マッサージ製剤を身体の痩身目的部位に塗布してリンパを開き、(3)マッサージ製剤を塗り込む、(4)揉んでセルライトを解きほぐし脂肪を分解し、(5)脂肪の分解物をリンパに排出させる、この操作を必要回数行う等を方法が採られる。
【0019】
なお、これらのマッサージ技法は身体の痩身目的部位に従って、おなか、脇腹、背面等に行われる。
【発明の効果】
【0020】
以上要するに、この発明によれば組成物中のテトラヘキシルデカン酸アスコルビルの他に、ワルテリアインディカ葉エキスの作用により体内での脂肪老廃物蓄積の原因となる活性酸素の分解が促進されるので、痩身効果を得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
水(溶剤)、ブチレングリコール(BG)、加水分解オクラ種子エキス、甘草根エキス、ワイルドタイムエキス、グレープフルーツエキス、酢酸トコフェロール、トコフェロール、パルミチン酸レチノール、ヒアルロン酸Na、シラカンバ樹液、PCA-Na(DL-ピロリドンカルボン酸)、グルコシルヘスペリジン、カラスムギエキス、スクワラン、ピーナッツ油、マンニトール、ソルビトール、カプリリルグルコール、1,2−ヘキサンジオール、ラウリン酸ポリグリセリル-10、グリセリン、デキストリン、グルコン酸Na、クエン酸、クエン酸Na、水酸化カリウム、キサンタンガム、カルボマー、エチドロン酸、フェルラ酸からなる基礎成分に、テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、ワルテリアインディカ葉エキスからなる活性酸素除去剤、紅藻エキス、褐藻エキス、緑藻エキスからなる海藻エキス、アラニン、リシン、アルギニン、トレオニン、プロリン、ベタイン、セリン、グリシン、グルタミン酸からなるアミノ酸、プエラリアミリフィカを加えた痩身用化粧品組成物。
【実施例1】
【0022】
つぎに、この発明に係る痩身用化粧品組成物の処方例、施術例を挙げて説明する。
(1)痩身用化粧品組成物成分
(a)基礎成分
水(溶剤)、ブチレングリコール(BG)、加水分解オクラ種子エキス、甘草根エキス、ワイルドタイムエキス、グレープフルーツエキス、酢酸トコフェロール、トコフェロール、パルミチン酸レチノール、ヒアルロン酸Na、シラカンバ樹液、PCA-Na(DL-ピロリドンカルボン酸)、グルコシルヘスペリジン、カラスムギエキス、スクワラン、ピーナッツ油、マンニトール、ソルビトール、カプリリルグルコール、1,2−ヘキサンジオール、ラウリン酸ポリグリセリル-10、グリセリン、デキストリン、グルコン酸Na、クエン酸、クエン酸Na、水酸化カリウム、キサンタンガム、カルボマー、エチドロン酸、フェルラ酸
(b)テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、ワルテリアインディカ葉エキスからなる活性酸素除去剤
(c)アラニン、リシン、アルギニン、トレオニン、プロリン、ベタイン、セリン、グリシン、グルタミン酸からなるアミノ酸
(d)プエラリアミリフィカ
【0023】
(2)痩身用化粧品組成物の成分配合割合
(a)基礎成分 94重量%
(b)活性酸素除去剤 3重量%
(テトラヘキシルデカン酸アスコルビル2重量%、ワルテリアインディカ葉エキス1重量%)
(c)アミノ酸 2重量%
(d)プエラリアミリフィカ 1重量%
【0024】
(3)施術例
(1)骨格整形法により骨盤を締め、(2)マッサージ製剤を被験者のへそ廻りを中心として上下に塗布してリンパを開き、(3)マッサージ製剤を塗り込む、(4)揉んでセルライトを解きほぐし脂肪を分解し、(5)脂肪の分解物をリンパに排出させる、この操作を3回、約20分間行った。その結果を下記表1に示す。
【0025】
【表1】

【0026】
以上の表から明らかなように、被験者10名(30代〜60代男女)の平均値で、へそ上5cm部位で7.46cm、へそ廻り部位で7.65cm、へそ下5cm部位で4.27cm、トータルで19.38cmのサイズダウンが認められた。
【産業上の利用可能性】
【0027】
以上要するに、この発明によれば短時間のうちに顕著な局所的痩身効果を発揮する痩身用化粧品組成物を提供できる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
テトラヘキシルデカン酸アスコルビル、ワルテリアインディカ葉エキスを含むことを特徴とする痩身用化粧品組成物。
【請求項2】
紅藻エキス、褐藻エキス、緑藻エキス等の海藻エキスを含む請求項1記載の痩身用化粧品組成物。
【請求項3】
アラニン、リシン、アルギニン、トレオニン、プロリン、ベタイン、セリン、グリシン、グルタミン酸等のアミノ酸を含む請求項1記載の痩身用化粧品組成物。
【請求項4】
プエラリアミリフィカを含む請求項1記載の痩身用化粧品組成物。

【公開番号】特開2009−249340(P2009−249340A)
【公開日】平成21年10月29日(2009.10.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−99296(P2008−99296)
【出願日】平成20年4月7日(2008.4.7)
【出願人】(505257545)
【Fターム(参考)】