説明

癌を処置するための抗C35抗体

本発明は、少なくとも1つのC35抗体と化学療法剤とを投与する段階を含む、癌細胞を死滅させる方法に関する。いくつかの好ましい態様では、2つのC35抗体を化学療法剤と共に投与する。本発明はさらに、このような方法に有用なC35抗体に関する。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
C35を発現する癌細胞を死滅させる方法であって、該細胞に、(a)C35に特異的に結合する第1のC35抗体またはその抗原結合断片;(b)C35に特異的に結合する第2のC35抗体またはその抗原結合断片;および(c)治療薬を投与する段階を含む、方法。
【請求項2】
インビボにおいて実施される、請求項1記載の方法。
【請求項3】
哺乳動物において実施される、請求項2記載の方法。
【請求項4】
哺乳動物がヒトである、請求項3記載の方法。
【請求項5】
第1のC35抗体または断片および第2のC35抗体または断片が、異なるC35エピトープにそれぞれ結合する、請求項1〜4のいずれか一項記載の方法。
【請求項6】
第1のC35抗体もしくは断片または第2のC35抗体もしくは断片のうちの少なくとも1つが、SEQ ID NO:2のアミノ酸残基105〜115内に位置するC35エピトープ、SEQ ID NO:2のアミノ酸残基48〜87内に位置するC35エピトープ、およびSEQ ID NO:2のアミノ酸残基48〜104内に位置するC35エピトープからなる群より選択されるC35エピトープに結合する、請求項1〜5のいずれか一項記載の方法。
【請求項7】
治療薬が化学療法剤である、請求項1〜6のいずれか一項記載の方法。
【請求項8】
化学療法剤が、シスプラチン、カルボプラチン、パクリタキセル、アドリアマイシン、ドセタキセル、タキソテール(taxotere)、ゲムシタビン、およびビノレルビンからなる群より選択される、請求項7記載の方法。
【請求項9】
化学療法剤がパクリタキセルである、請求項8記載の方法。
【請求項10】
化学療法剤がアドリアマイシンである、請求項8記載の方法。
【請求項11】
治療薬が、第1のC35抗体または第2のC35抗体のうちの少なくとも1つの投与前に投与される、請求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
【請求項12】
治療薬が、第1のC35抗体または第2のC35抗体のうちの少なくとも1つの投与後に投与される、請求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
【請求項13】
治療薬が、第1のC35抗体または第2のC35抗体のうちの少なくとも1つと同時に投与される、請求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
【請求項14】
第1のC35抗体および第2のC35抗体が同時に投与される、請求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
【請求項15】
第1のC35抗体および第2のC35抗体が連続的に投与される、請求項1〜10のいずれか一項記載の方法。
【請求項16】
C35抗体または断片のそれぞれが、患者の体重1 kgあたり約0.1 mg〜約100 mgの用量で投与される、請求項1〜15のいずれか一項記載の方法。
【請求項17】
第1のC35抗体もしくは断片または第2のC35抗体もしくは断片のうちの少なくとも1つが、1F2、1B3、MAbc0009、MAb 163、MAb 165、MAb 171、およびそれらの変異体または誘導体からなる群より選択される、請求項1〜16のいずれか一項記載の方法。
【請求項18】
第1のC35抗体もしくは断片または第2のC35抗体もしくは断片のうちの少なくとも1つが、MAb 163またはその変異体もしくは誘導体である、請求項17記載の方法。
【請求項19】
第1のC35抗体もしくは断片または第2のC35抗体もしくは断片のうちの少なくとも1つが、1B3またはその変異体もしくは誘導体である、請求項17記載の方法。
【請求項20】
第1のC35抗体もしくは断片または第2のC35抗体もしくは断片のうちの少なくとも1つが、1F2またはその変異体もしくは誘導体である、請求項17記載の方法。
【請求項21】
第1のC35抗体および第2のC35抗体が、1F2、1B3、MAbc0009、MAb 163、MAb 165、MAb 171、およびそれらの変異体または誘導体からなる群より選択される、請求項17記載の方法。
【請求項22】
第1のC35抗体および第2のC35抗体が、1B3および1F2、またはそれらの変異体もしくは誘導体である、請求項21記載の方法。
【請求項23】
癌細胞が、乳癌、肝臓癌、卵巣癌、膀胱癌、肺癌、前立腺癌、膵臓癌、結腸癌、および黒色腫からなる群より選択される、請求項1〜22のいずれか一項記載の方法。
【請求項24】
癌細胞が乳癌細胞である、請求項23記載の方法。
【請求項25】
癌細胞が肝臓癌細胞である、請求項23記載の方法。
【請求項26】
2つを上回るC35抗体またはその断片を投与する段階を含む、請求項1〜25のいずれか一項記載の方法。
【請求項27】
C35に特異的に結合し、かつ参照モノクローナル抗体MAb 163のC35に対する特異的な結合を競合的に阻害する、単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項28】
MAb 163である、請求項27記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項29】
多重特異的抗体、二重特異的抗体、Fab断片、Fab'断片、F(ab)2断片、Fv断片、および1本鎖抗体からなる群より選択される改変形態である、請求項27または28記載の抗体またはその断片。
【請求項30】
融合している異種ポリペプチドをさらに含む、請求項27〜29のいずれか一項記載の抗体またはその断片。
【請求項31】
治療薬、プロドラッグ、ペプチド、タンパク質、酵素、ウイルス、脂質、生物学的反応修飾物質、医用薬剤、またはPEGからなる群より選択される薬剤に接合している、請求項27〜29のいずれか一項記載の抗体またはその断片。
【請求項32】
請求項27〜31のいずれか一項記載の抗体またはその断片、および担体を含む、組成物。
【請求項33】
VH領域およびVL領域を含む単離された抗体またはその抗原結合断片であって、該VH領域および該VL領域がそれぞれ、20個未満のアミノ酸置換以外はSEQ ID NO:62およびSEQ ID NO:66からなる参照ポリペプチドと同一であり、かつ該VHおよび該VLを含む抗体またはその抗原結合断片がC35に特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項34】
免疫グロブリンの重鎖可変領域(VH)をコードする核酸を含む単離されたポリヌクレオチドであって、該VHのCDR1領域、CDR2領域、およびCDR3領域がそれぞれ、10個未満のアミノ酸置換以外はSEQ ID NO:63、SEQ ID NO:64、およびSEQ ID NO:65の参照重鎖のCDR1、CDR2、およびCDR3の配列と同一であり;かつ該VHを含む抗体またはその抗原結合断片がC35に特異的に結合する、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項35】
20個未満のアミノ酸置換以外はSEQ ID NO:62の参照VHポリペプチド配列と同一のVH領域をコードする核酸を含む、単離されたポリヌクレオチドであって、該VHを含む抗体またはその抗原結合断片がC35に特異的に結合する、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項36】
VHに融合しているシグナルペプチドをコードする核酸をさらに含む、請求項34または35記載のポリヌクレオチド。
【請求項37】
VHに融合している重鎖定常領域もしくはその断片をさらに含む、請求項34または35記載のポリヌクレオチド。
【請求項38】
免疫グロブリンの軽鎖可変領域(VL)をコードする核酸を含む単離されたポリヌクレオチドであって、該VLのCDR1領域、CDR2領域、およびCDR3領域がそれぞれ、10個未満のアミノ酸置換以外はSEQ ID NO:67、SEQ ID NO:68、およびSEQ ID NO:69からなる参照軽鎖のCDR1、CDR2、およびCDR3の配列と同一であり;かつ該VLを含む抗体またはその抗原結合断片がC35に特異的に結合する、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項39】
20個未満のアミノ酸置換以外はSEQ ID NO:66の参照VLポリペプチド配列と同一のVL領域をコードする核酸を含む、単離されたポリヌクレオチドであって、該VLを含む抗体またはその抗原結合断片がC35に特異的に結合する、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項40】
VLに融合しているシグナルペプチドをコードする核酸をさらに含む、請求項38または39記載のポリヌクレオチド。
【請求項41】
VLに融合しているCLドメインをコードする核酸をさらに含む、請求項38または39記載のポリヌクレオチド。
【請求項42】
MAb 163モノクローナル抗体の少なくとも1つの相補性決定領域(CDR)またはその変異体をコードする核酸配列を含む、単離されたポリヌクレオチドであって、C35に特異的に結合するポリペプチドをコードする、単離されたポリヌクレオチド。
【請求項43】
Mab 163モノクローナル抗体の少なくとも3つのCDRをコードする核酸配列を含む、請求項42記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項44】
Mab 163モノクローナル抗体の少なくとも6つのCDRをコードする核酸配列を含む、請求項42記載の単離されたポリヌクレオチド。
【請求項45】
請求項34〜44のいずれか一項記載のポリヌクレオチドを含む、ベクター。
【請求項46】
請求項34〜44のいずれか一項記載のポリヌクレオチドまたは請求項45記載のベクターを含む、宿主細胞。
【請求項47】
請求項46記載の宿主細胞を培養する段階、および抗体または断片を回収する段階を含む、抗C35抗体またはその抗原結合断片を作製する方法。
【請求項48】
請求項47記載の方法で作製される、抗C35抗体またはその抗原結合断片。
【請求項49】
免疫グロブリンの重鎖可変領域(VH)を含む単離されたポリペプチドであって、該VHのCDR1領域、CDR2領域、およびCDR3領域がそれぞれ、10個未満のアミノ酸置換以外はSEQ ID NO:63、SEQ ID NO:64、およびSEQ ID NO:65からなる参照重鎖のCDR1、CDR2、およびCDR3の配列と同一であり、かつ該VHを含む抗体またはその抗原結合断片がC35に特異的に結合する、単離されたポリペプチド。
【請求項50】
20個未満のアミノ酸置換以外はSEQ ID NO:62からなる参照VH配列と同一のVHを含む、単離されたポリペプチドであって、該VHを含む抗体またはその抗原結合断片がC35に特異的に結合する、単離されたポリペプチド。
【請求項51】
免疫グロブリンの軽鎖可変領域(VL)を含む単離されたポリペプチドであって、該VLのCDR1領域、CDR2領域、およびCDR3領域がそれぞれ、10個未満のアミノ酸置換以外はSEQ ID NO:67、SEQ ID NO:68、およびSEQ ID NO:69からなる参照軽鎖のCDR1、CDR2、およびCDR3の配列と同一であり、かつ該VLを含む抗体またはその抗原結合断片がC35に特異的に結合する、単離されたポリペプチド。
【請求項52】
20個未満のアミノ酸置換以外はSEQ ID NO:66からなる参照VL配列と同一のVLを含む、単離されたポリペプチドであって、該VLを含む抗体またはその抗原結合断片がC35に特異的に結合する、単離されたポリペプチド。
【請求項53】
融合している異種ポリペプチドをさらに含む、請求項49〜52のいずれか一項記載のポリペプチド。
【請求項54】
請求項49〜52のいずれか一項記載のポリペプチドを含む、単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項55】
請求項26〜31のいずれか一項記載の単離されたMAb 163抗体またはその断片、請求項34〜44のいずれか一項記載の単離されたポリヌクレオチド、または請求項49〜53のいずれか一項記載の単離されたポリペプチドからなる群より選択される薬剤の有効量を、癌を患っている動物に投与する段階を含む、癌を処置するための方法。
【請求項56】
動物が哺乳動物である、請求項55記載の方法。
【請求項57】
哺乳動物がヒトである、請求項56記載の方法。
【請求項58】
(a)C35に特異的に結合する第1のC35抗体;(b)C35に特異的に結合する第2のC35抗体;および(c)治療薬を含む、組成物。
【請求項59】
治療薬が化学療法剤である、請求項58記載の組成物。
【請求項60】
化学療法剤がパクリタキセルまたはアドリアマイシンである、請求項59記載の組成物。
【請求項61】
第1のC35抗体または第2のC35抗体のうちの少なくとも1つが、1F2、1B3、MAbc0009、MAb 163、MAb 165、MAb 171、およびそれらの変異体または誘導体からなる群より選択される、請求項58記載の組成物。
【請求項62】
第1のC35抗体がMAb 163である、請求項61記載の組成物。
【請求項63】
(a)試料または細胞に、請求項26〜31または64〜69のいずれか一項記載の抗体またはその抗原結合断片を接触させる段階;および(b)該抗体またはその抗原結合断片のC35に対する結合を検出する段階を含む、C35の存在を検出する方法。
【請求項64】
MAb 163モノクローナル抗体の少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、または6つのCDRを含み、かつC35に特異的に結合する、単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項65】
MAb 163モノクローナル抗体の少なくとも1つのCDRを含む、請求項64記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項66】
少なくとも1つのCDRが、MAb 163の重鎖のCDR3である、請求項64記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項67】
MAb 163モノクローナル抗体の少なくとも3つのCDRを含む、請求項64記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項68】
少なくとも3つのCDRが、SEQ ID NO:63、SEQ ID NO:64、およびSEQ ID NO:65を含む、請求項64記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項69】
少なくとも3つのCDRが、SEQ ID NO:67、SEQ ID NO:68、およびSEQ ID NO:69を含む、請求項64記載の単離された抗体またはその抗原結合断片。
【請求項70】
化学療法剤の投与をさらに含む、癌の処置用の医用薬剤の製造における第1のC35抗体および第2のC35抗体の使用。
【請求項71】
第1のC35抗体および第2のC35抗体が同時に投与される、請求項70記載の使用。
【請求項72】
化学療法剤がパクリタキセルまたはアドリアマイシンである、請求項70記載の使用。
【請求項73】
第1のC35抗体または第2のC35抗体のうちの少なくとも1つが、1F2、1B3、MAbc0009、MAb 163、MAb 165、MAb 171、およびそれらの変異体または誘導体からなる群より選択される、請求項70記載の使用。
【請求項74】
1F2および1B3の変異体または誘導体がヒト化抗体である、請求項73記載の使用。

【公表番号】特表2009−544574(P2009−544574A)
【公表日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−516592(P2009−516592)
【出願日】平成19年6月22日(2007.6.22)
【国際出願番号】PCT/US2007/014712
【国際公開番号】WO2007/149586
【国際公開日】平成19年12月27日(2007.12.27)
【出願人】(504455148)バクシネックス インコーポレーティッド (4)
【Fターム(参考)】