説明

発光ダイオード応用における使用のための赤色線放出蛍光体

Mn4+で活性化された複合フッ化物蛍光体を含み、少なくとも(A)A2[MF5]Mn4+、(B)A3[MF6]Mn4+、(C)Zn2[MF7];Mn4+、(D)A[In2F7]Mn4+、(E) A2[MF6]Mn4+、(F) E[MF6]Mn4+、(G)Ba0.65Zr0.35F2.70:Mn4+又は(H)A3[ZrF7]Mn4+のうちの1つを含む光源及び蛍光体材料を有するバックライトを含む発光装置。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】
【0001】
(背景)
例証的な本実施形態は、蛍光体組成物、特に照明応用における使用のための蛍光体に関する。特に、本実施例は赤色放出蛍光体及びこれらの蛍光体を用いる照明装置に関する。
Eu3+を添加した赤色線放出蛍光体は先行技術にて知られており、ディスプレイ及び一般照明応用(テレビ画面、三燐酸(triphosphor)蛍光灯等)の広範囲で使用される。同様に、Mn4+を添加した酸フッ化物赤色線放出蛍光体も、例えば、向上した演色性を備えた低圧及び高圧水銀放電ランプのような、特定の照明応用において知られている。
発光ダイオード(LED)は、白熱灯のような他の光源の代用品としてよく使用される半導体発光体である。これらはディスプレイ灯、警告灯及び表示灯として、又は着色光が望まれる他の応用において特に有効である。LEDによって生産される光の色は、その製造に使用される半導体材料の種類によって決まる。
発光ダイオード及びレーザー(双方ともここでは一般にLEDとして言及する)を含む着色半導体発光素子は、窒化ガリウム(GaN)のようなIII-V族合金から生産されてきた。GaNを基にしたLEDに関して、光は一般に電磁スペクトルの紫外から緑色の領域において発せられる。ごく最近まで、LEDは、LEDにより生産される光に固有の色が原因で、明るい白色光が必要となる照明の使用には不適当であった。
【0002】
最近、LEDからの発光を、照明目的に有効な光へ転換できるよう技術が開発された。或る技術においては、LEDが蛍光体層で被膜され覆われている。蛍光体は、電磁スペクトルの或る部分で放射エネルギーを吸収し、別の部分でエネルギーを放出する発光性材料である。或る重要な部類の蛍光体は、化学的純度が非常に高く、また少量の他の要素(「活性剤」と呼ばれる)を加え、効率の良い蛍光性材料へ転換する制御組成物である結晶性無機化合物である。活性剤及び無機化合物の正確な組み合わせにより、放出する色は制御できる。最も有効でよく知られた蛍光体は、可視領域外の電磁放射による励起に反応し、電磁スペクトルの可視部分において放射を放出する。
【0003】
LEDによって発生した放射により励起する蛍光体を挿入することによって、異なる波長の光が、例えばスペクトルの可視領域において発生しうる。着色LEDは玩具、表示照明及び他の機器によく使用される。継続的に性能を向上させることにより、飽和色のLEDを交通信号、非常口標識、店舗標識等において新たに応用することが可能となった。
着色LEDに加え、LED発生光及び蛍光体発生光の組み合わせは、白色光の生産に使用し得る。最も普及する白色LEDは、青色放出GalnNチップから成る。青色放出チップは、青色放射の一部を補色、例えば帯黄色の放射へ転換する蛍光体で被膜されている。同時に、青色及び帯黄色の放射は白色光を生産する。また、近紫外放出チップ、及び紫外放射を可視光線へ転換するよう設計された赤色、緑色及び青色放出蛍光体を含む蛍光体ブレンドを利用する白色LEDが存在する。
【0004】
既知の白色光放出機器は、イットリウム・アルミニウム・ガーネットを添加したセリウム(III) (“YAG:Ce”)、テルビウム・アルミニウム・ガーネットを添加したセリウム(III) (“TAG:Ce”)、又は珪化バリウムを添加したユーロピウム(II)(“BOS”)のような黄色光放出蛍光体と組み合わせ、近青色領域(約440nm〜約480nm)にピーク放出波長を有する青色光放出LEDを含む。当該蛍光体はLEDにて放出される放射の一部を吸収し、吸収した放射を黄色光へ転換する。LEDにより放出される青色光の残余は、当該蛍光体を通して伝送し、蛍光体により放出される黄色光と混合する。見る側は、青色及び黄色光の混合物を白色光として知覚する。蛍光体材料及びLEDチップからの光の総量は、対応する色座標(x及びy)及び相関色温度(CCT)を有する色点を提供し、そのスペクトル分布は、演色評価数(CRI)によって測定される演色能力を提供する。
【0005】
かかるシステムは、約330Im/Wopt.の放射発光効率(“LER”、輝度とも言及される)で、4500Kより小さいCCT及び約70〜82の領域にあるCRIを有する白色光源を生成するために使用され得る。当該領域が多くの応用に好適である一方、一般的照明源は、通常より低いCCT及びより高いCRIを要し、好ましくは同様またはより良いLERを伴う。
青色放出チップ及び黄色放出蛍光体から生成された白色LED機器の特に好ましい応用の一つに、例えば携帯電話、携帯情報端末等に使用されるバックライトがある。これらの応用は高いCCT値(5000Kより大きい)を要し、前述のLEDにより、280Im/Wopt又はそれより大きいLER値で容易に提供される。しかしながら、黄色蛍光体の使用により(例えば550nm〜610nmのピーク放出を有する)、これらのLEDのスペクトルはスペクトルの黄色範囲に過剰な放出を含有し、バックライトの色域を大いに減少させる。
【0006】
ディスプレイ装置の色域は、例えばCIE1931x,y図の色度図中のディスプレイの赤色、緑色及び青色画素の色点間に及ぶ区域である。ディスプレイの歴史的な「最高基準」(“golden standard”)はNTSC域であり、色点座標の3セット(CIE1931x,y色度図中、赤色x=0.674及びy=0.326、緑色x=0.218及びy=0.712及び青色X=0.140及びy=0.080)により規定される。一般に、NTSCの70%より大きい域は、多くのバックライト応用に満足できるとみなされ、NTSCの90%より大きい域は、かかる応用のほとんどに満足できるとみなされる。
黄色蛍光体を使用するLEDバックライトの域を改良するため、黄色光を遮り、それによりLEDバックライトの効果的なLERを減少させる。従って、パッケージ中に黄色蛍光体を有することなく、5000Kより大きいCCTにて280Im/Wopt又はより大きいLERを提供し得るLEDバックライトを開発することが有益であろう。赤色線放出蛍光体は、少なくとも緑色放出又は青色放出蛍光体と併用して、必要に応じて青色又は近紫外LEDチップと共に使用される場合、LER及びCCTのかかる数値を同時に獲得するのに特に好適であろう。
【0007】
他の白色光LED照明システムは、近紫外放射によって効果的に励起でき、白色光を生成する赤色、緑色及び/又は青色蛍光体ブレンドと共に、紫外又は可視光LEDチップを使用する。
CRIは、一般に8種の標準試験色(R1-8)の平均値として定義され、通常平均演色評価数として言及し、Raと略す。14種の標準試験色が国際的に規定され、平均値に従ってより広範なCRI(R1-14)を算出できる。特に、強い赤色の演色を測定する数値R9は、特に医療の性質を持つ応用の領域にとって非常に重要である。
CCTが低下及び/又はCRIが増加するにつれ、LER数値は一般に減少し、「温白色」LEDの数値(CCT<4500K)が「白色」の数値(CCT>4500K)より著しく低下するに至る。いずれの光源(LEDを含む)のLER数値も、線放出スペクトルを有する赤色蛍光体を、広帯域放出の赤色蛍光体に対して使用することによって向上し得る。後者の蛍光体の放出エネルギーの重要部分は、肉眼での感知の具合が非常に低く、LER数値を減少させるスペクトルの濃い赤色部分に分類される傾向がある。
【0008】
先行技術で知られた多くの照明応用において、線放出スペクトル(例えばY2O3:Eu3+)は、満足できるCRI数値(例えば80〜86)にてCCT対象領域を超えて(例えば3000〜6500K)LERを最大化するため、故に赤色成分として好ましい。Eu3+を添加した現在の赤色蛍光灯蛍光体は、紫外LEDランプ中で正常に使用することができない。実質的に近紫外(370〜420nm)光を吸収せず、蛍光体による散乱のため受容できない光の損失に繋がるためである。フッ化物蛍光体を放出する濃い赤色線、例えば3.5MgO*0.5MgF2*GeO2:Mn4+(MFG)はLEDランプに使用することができるが、スペクトルの赤色範囲(650nm以上)においてずっと遠くに発生する多量の放出のため、LERへの相当な衝撃を伴う。Mn4+を添加した酸化物及びオキシハライドホスト格子を基礎とする他の同様の蛍光体は、また、650nmより大きい波長での主要な放出ピークを有する。より低い波長、例えば610〜650nm範囲において、少なくとも光源からの放射の一部、例えば紫外で放出するLEDチップを青色領域へ転換することが可能な線放出を有する赤色蛍光体を最大限に使用することが好ましい。これにより、一般CRIを80又はそれより上に維持すると同時に、LERを向上させる。
従って、最小限の黄色放出及び高いLERを有するバックライトと同様、特に、任意のCCTにて、高いCRI及び向上したLERの双方を有する白色光源を生産する、高い量子効率を呈した紫外及び可視LEDチップと併用した、ディスプレイ又は照明応用の使用のための、新しい赤色線放出蛍光体及びそれらのブレンドが引き続き必要とされている。
【0009】
(簡単な要約)
第一の局面において、半導体光源を含むバックライト放出装置が提供されている。バックライトは610〜650nmのピーク放出波長を有する赤色線放出蛍光体、510〜550nmのピーク放出波長を有する緑色放出蛍光体、及びa)440〜480nmのピーク放出波長を有する青色LEDチップ、又はb)440〜480nmのピーク放出波長を有する青色放出蛍光体のいずれか、及び約370nm〜約440nmのピーク放出波長を有する近紫外放出LEDチップへの紫色を含む。特定の実施例において、Mn4+で活性化された複合フッ化物蛍光体材料は、赤色線放出蛍光体として使用される。
第二の局面において、光源及びMn4+で活性化された複合フッ化物蛍光体材料を含む光放出装置が提供されている。或る実施例において、複合フッ化物蛍光体は、(A)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるA2[MF5]:Mn4+、(B)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるA3[MF6]:Mn4+、(C)MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるZn2[MF7]:Mn4+、(D)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択されるA[In2F7]:Mn4+、(E)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti、Zr及びその組み合わせから選択されるA2[MF6]:Mn4+、(F)EがMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びその組み合わせから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti、Zr及びその組み合わせから選択されるE[MF6]:Mn4+、(G)Ba0.65Zr0.35F2.70:Mn4+、又は(H)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択されるA3[ZrF7]:Mn4+のうち少なくとも一つを含んでもよい。
第三の局面において、少なくとも上述のMn4+で活性化された複合フッ化物蛍光体の一つ及び少なくとも一つの更なる蛍光体を含む蛍光体ブレンドが提供されている。
第四の局面において、(A)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるA2[MF5]:Mn4+、(B)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるA3[MF6]:Mn4+、(C)MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるZn2[MF7]:Mn4+、(D)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択されるA[In2F7]:Mn4+、(E)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがSn、Zr及びその組み合わせから選択されるA2[MF6]:Mn4+、(F)EがMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びその組み合わせから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti、Zr及びその組み合わせから選択されるE[MF6]:Mn4+、(G)Ba0.65Zr0.35F2.70:Mn4+、 (H)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択されるA3[ZrF7]:Mn4+、(I)AがLi、Na、K、Rb、Cs及びNH4の中の少なくとも二つから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti、Zr及びその組み合わせから選択されるA2[MF6]:Mn4+、又は(J)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti及びZrの中の少なくとも二つから選択されるA2[MF6]:Mn4+を、少なくとも一つ含む蛍光体材料が提供されている。
【0010】
(例証的実施形態の詳細な説明)
蛍光体は放射(エネルギー)を可視光へ転換する。蛍光体の異なる組み合わせは、異なる着色光放出を提供する。新規蛍光体組成物及びブレンドを、LED及び他の光源におけるそれらの使用と同様ここに述べる。
生成した可視光の色は、蛍光体材料の特定の構成要素に左右される。蛍光体材料は単一の蛍光体組成物又は二以上の基本色蛍光体のみを含んでよく、例えば1以上の黄色又は赤色蛍光体と特定の混合をし、望み通りの光の色(色調)を放出する。ここで使用されるとおり、「蛍光体」及び「蛍光体材料」という用語は、二以上の蛍光体組成物のブレンドと同様、単一の蛍光体組成物の双方を示すため使用され得る。
【0011】
少なくとも光源からの放射の一部を、610〜650nmのピーク波長を有する赤色線放出へ転換することが可能な蛍光体材料を用いることによって、赤色線構成要素を含有する光を生産する装置は、例えばディスプレイ又は一般照明応用に有用であろうことが明らかであった。かかる蛍光体材料の大いに好適な実施例は、Mn4+で活性化された複合フッ化物蛍光体である。種々の実施形態の好ましい実施例を以下に提供する。
【0012】
一以上の付加的な蛍光体は、蛍光体材料中の上述の赤色線放出蛍光体と併用し得る。従って、或る実施形態において、発光性転換材料ブレンド(蛍光体ブレンド)被膜LEDチップが、白色光を提供するため開示されている。当該実施形態中で提示されている蛍光体ブレンドは、単独又はLEDからの残留ブリードと組み合わせて、近紫外から緑色LEDにより放出され、約250〜550nmの放射によって励起する場合、対象のCCTにてCRI及びLERの最適な組み合わせで白色光を実現する。
図1に関し、例証的なLEDを基礎とする発光アセンブリ又はランプ10を、本発明の或る好ましい構成に従って示す。発光アセンブリ10は、発光ダイオード(LED)チップ12及び当該LEDチップへ電気的に取り付けてある、リード線14のような半導体紫外又は可視放射源を含む。リード線14は厚いリードフレーム16で支持された薄いワイヤーを含んでもよく、又はリードは自耐電極棒を含んでもよく、リードフレームは省略してもよい。リード14はLEDチップ12へ電流を提供し、従ってLEDチップ12が放射を放出する原因となる。
【0013】
当該ランプは、放出された放射が蛍光体へ注がれる場合、白色光を生産することが可能な、半導体可視又は紫外光源を含んでよい。本発明におけるLEDチップの好ましいピーク放出は、開示された実施形態における蛍光体の同一性に左右され、例えば250〜550nmに及んでよい。しかしながら、或る好ましい実施形態において、LEDの放出は近紫外から青緑色範囲にあり、約370〜約500nmの領域のピーク波長を有する。概して、半導体光源は種々の不純物を添加したLEDを含む。従って、当該LEDは好適なIII-V、II-VI又はIV-IV半導体層に基づき、約250〜550nmのピーク放出波長を有する半導体ダイオードを含んでもよい。
好ましくは、LEDはGaN、ZnO又はSiCを含む少なくとも一つの半導体層を含んでよい。例えば、当該LEDは約250nmより大きく、約550nmより小さいピーク放出波長を有する式IniGajAlkN(0≦i; 0≦j; 0≦k及びi+j+k=1)によって表される窒化物化合物半導体を含んでもよい。かかるLED半導体は先行技術において知られている。放射源は便宜上LEDとしてここに記載する。しかしながら、ここに使用されるとおり、当該用語は、例えば半導体レーザーダイオードを含む、すべての半導体放射源を包含することを意図する。
【0014】
ここで論ずる当該発明の例証的構造の概括的議論は、無機LEDを基礎とする光源へ向けられているが、LEDチップは有機光放射構造又は特に言及されたものを除いた他のいずれの放射源とも交換でき、LEDチップ又は半導体へのいずれの言及も、適当な放射源の典型に過ぎないと理解されるべきである。
LEDチップ12は殻18内にカプセル化でき、当該LEDチップ及びカプセル材料20を封入する。殻18は、例えばガラス又はプラスチックがよい。好ましくは、LED12がカプセル材料20の実質的な中心となる。カプセル材料20は、好ましくはエポキシ、プラスチック、低温ガラス、ポリマー、熱可塑性プラスチック、熱硬化性材料、樹脂又は先行技術にて知られた他のLEDカプセル化材料の種類である。任意に、カプセル材料20はスピンオンガラス又は高い屈折率を有する別の材料である。ある実施形態において、カプセル材料20は、他の有機又は無機カプセル材料を使用できるが、エポキシ、シリコン、又はシリコンエポキシのようなポリマー材料である。殻18及びカプセル材料20の双方は、LEDチップ12によって生産された光の波長及び蛍光体材料22(以下に記載)について、好ましくは透明又は実質的に任意に透過である。別の実施形態において、ランプ10は、外殻18なしでカプセル材料を含むことのみ可能である。LEDチップ12は、例えばリードフレーム16、自耐電極棒、殻18の底、又は当該殻又はリードフレームへ取り付けられた支柱(示されていない)によって支えられる。
【0015】
照明システムの構造は、LEDチップ12へ放射的に結合する蛍光体材料22を含む。放射的な結合とは、元素が、少なくとも一方から放出した放射の一部を他方へ透過できるようにするため、互いに関連することを意味する。
この蛍光体材料22を、適切な方法によってLED12上へ付着させる。例えば、蛍光体の懸濁液が形成でき、LED表面へ蛍光体層として適用できる。そのような或る方法において、シリコン、エポキシ又は他のマトリックス材料が使用され(直接、又は有機溶媒、例えばアセトン、MIBK又は酢酸ブチルとの希釈のいずれか)、蛍光体粒子が無作為に懸濁及びLEDを囲んで配置するスラリーを作り出す。この方法は蛍光体材料22及びLED12の可能な位置の単なる例証にすぎない。それゆえ、蛍光体材料22は、当該LEDチップ12上の蛍光体懸濁液を被覆及び乾燥又は硬化させることにより、LEDチップ12の光放出表面に被覆され又は直接存在することができる。殻18及びカプセル材料20は、光24をそれらの元素を通して透過するよう、双方とも透明であるべきである。限定する意図はないが、光散乱方法を使用した測定又は顕微鏡(電子又は光学)測定による蛍光体材料の中央粒径は、約1〜約20μm(ミクロン)がよい。
【0016】
図2は、本発明の好ましい局面に従った装置の、第二の好ましい構造を図示する。図1〜4の対応する数字(例えば、図1の12と図2の112)は、特に言及されていない限り、各図の対応構造に関する。図2の実施形態の構造は、蛍光体材料122が、LEDチップ112上に直接形成するのではなく、カプセル材料120中に点在することを除き、図1の実施形態の構造と同様である。蛍光体材料(粉末状)はカプセル材料120の一範囲内に、又はより好ましくは、カプセル材料の全量にわたり点在してよい。LEDチップ112により放出される放射126は、蛍光体材料122により放出された光と混合し、混合した光は白色光124として現れる。蛍光体がカプセル材料120内に点在する場合、蛍光体粉末はポリマー前駆物質へ加えてもよく、LEDチップ112を囲んで充填してもよく、その後ポリマー前駆物質を硬化しポリマー材料を凝固させてもよい。トランスファー成形のような、他の既知の蛍光体点在方法も使用してよい。
【0017】
図3は本発明の好ましい局面に従った装置の、第三の好ましい構造を図示する。図3に示す実施形態の構造は、蛍光体材料222が、LEDチップ212上に形成するのではなく、殻218の表面上に被覆されることを除いて、図1の実施形態の構造と同様である。蛍光体材料は、蛍光体は望みに応じて殻の外側表面上に被覆されるが、好ましくは殻218の内側表面上に被覆される。蛍光体材料222は、殻の全体表面上又は殻表面の上部のみに被覆される。LEDチップ212によって放出される放射226は、蛍光体材料222によって放出される光と混合し、混合した光は白色光224として現れる。もちろん、図1〜3の構造は組み合わせてもよく、蛍光体は2つ又はすべての3つの位置、又は殻から離して又はLEDへ組み込むなど、他の好適な位置に配置してよい。
上述のいずれの構造においても、ランプ10はまた、カプセル材料中に埋め込まれた多数の散乱粒子(示されていない)を含んでもよい。当該散乱粒子は、例えばAl2O3粒子(例えばアルミナ粉末)又はTiO2粒子を含んでもよい。当該散乱粒子は、LEDチップから放出したコヒーレント光を、好ましくはごくわずかな吸収で有効に散乱させる。
図4の第四の好ましい構造に示すように、LEDチップ412は反射カップ430へ取り付けてよい。当該カップ430は、アルミナ、チタニア又は従来技術にて知られた他の誘電粉末などの反射材料にて生成又は被覆されてよい。好ましい反射材料はAl2O3である。図4の実施形態の構造の他の部分は、先の全図と同様であり、二つのリード416、LEDチップ412と第二リードへ電気的に接続する電導性ワイヤー432、及びカプセル材料420を含む。
【0018】
他の好ましい構造(特にバックライト応用について)は、例えば図14に示すような、表面取り付け機器(“SMD”)型発光ダイオード550である。このSMDは“側面放出型”であり、光ガイド部材554の突出部分上に発光窓552を有する。SMD型発光ダイオード550は、導電性パターンが形成され、前記LEDを窓552でカバーするガラスエポキシ基板上に、流動はんだ付け等によって事前に形成されたLEDを配置することにより生成できる。
先行技術において、例えば日亜化学工業株式会社製の「上部放出」SMDパッケージが既知であり、本実施形態においても、また使用に好適である。SMDパッケージは上述の定義どおりのLEDチップ、及び以下に論ずるとおりLEDチップから放出される光によって励起する蛍光体材料を含んでもよい。
或る実施形態において、上述の機器の蛍光体組成物において使用できる新規蛍光体材料が提供されている。蛍光体材料はMn4+で活性化される複合フッ化物蛍光体であり、1以上の(A)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるA2[MF5]:Mn4+、(B)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるA3[MF6]:Mn4+、(C)MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるZn2[MF7]:Mn4+、(D)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択されるA[In2F7]:Mn4+、(E)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがSn、Zr及びその組み合わせから選択されるA2[MF6]:Mn4+、(F)EがMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びその組み合わせから選択され、MがSn、Zr及びその組み合わせから選択されるE[MF6]:Mn4+、(G)Ba0.65Zr0.35F2.70:Mn4+、(H)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択されるA3[ZrF7]:Mn4+、(I)AがLi、Na、K、Rb、Cs及びNH4の中から少なくとも二つ選択され、MがGe、Si、Sn、Ti、Zr及びその組み合わせから選択されるA2[MF6]:Mn4+、又は(J)AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti及びZrの中から少なくとも二つ選択されるA2[MF6]:Mn4+、を含んでもよい。
【0019】
「複合フッ化物蛍光体」とは、蛍光体が、少なくとも一つの配位中心(例えば上述の例でのM)を含有し、配位子として作用するフッ化物イオンに囲まれ、必要に応じて対イオン(例えば上述の例でのA)により電荷を補償される配位化合物であることを意味する。複合フッ化物は、時折単一、二成分のフッ化物(例えば、Na3[AlF6]の代わりに3NaF*AlF3)の組み合わせとしてみなされるが、かかる表現は、配位中心を取り囲む配位子の配位数(この例では6)を表さない。角括弧(簡略のため時折省略)は、包含する複合イオンが、単一フッ化物イオンとは異なる新しい化学種であることを表す。活性剤イオン(Mn4+)はまた配位中心として作用し、例えばAl3+などのホスト格子の中心部分を置換する。ホスト格子は(対イオンを含む)、さらに活性剤イオンの励起及び放出特性を修正できる。
250〜550nmのピーク放出及び1以上の付加蛍光体(青色及び緑色放出蛍光体等)を有するLEDチップと使用する場合、上述の蛍光体材料を使用すると白色LEDになる。使用できる付加蛍光体は、以下により詳細に記載する。
この実施形態の例証的なMn4+活性化組成物を、以下の表1に詳述する。
(表1)

【0020】
配位中心の配位数が6であるMn4+(例えば、通常K2[TiF6]:Mn4+のような八面環境において)を添加した複合フッ化物蛍光体が、特に好ましい。中心イオンにより高い配位数を有する他の複合フッ化物(例えば、配位数7のK3[ZrF7])は、またMn4+での活性化のためのホスト格子として適用できる。
有利なことに、一以上の陽イオンがホスト格子中で使用でき(例えば、上記の表1の14行目及び下記の実施例10に示すとおり)、蛍光体の量子効率を最適化する。さらに、一以上の配位中心がホスト格子中で使用でき(例えば、上記表1の15行目及び下記の実施例11に示すとおり)、蛍光体の励起スペクトルを広げ、例えばLEDチップのより広範な領域など、実用に向けてより好適にする。好ましくは、少なくとも二つの陽イオン及び/又は少なくとも二つの配位中心が使用され、蛍光体の量子効率及び励起スペクトルを最適化する。
【0021】
図5〜8は、365nmの紫外光により励起した、これらの蛍光体のいくつかの放出スペクトルを示す。つまり、図5はNa2[TiF6]:Mn4+蛍光体の放出スペクトルのグラフである。図6は、K2[SnF6]:Mn4+蛍光体の放出スペクトルのグラフである。図7は、Ba[TiF6]:Mn4+蛍光体の放出スペクトルのグラフである。図8は、K3[ZrF7]:Mn4+蛍光体の放出スペクトルのグラフである。図11は、K3[AlF6]:Mn4+蛍光体の励起及び放出スペクトルを示す。
上に記載したMn4+で活性化された複合フッ化物蛍光体組成物は、活性剤イオンの望ましい混和レベル(例えば、全M含量が0.1〜30mol.%、より好ましくは2〜15mol%)を十分に確実にできる割合で、適当な原材料を利用することにより調製できる。或る実施形態において、当該原材料は水性フッ化水素酸(例えば質量30〜50%HF)中で合わせて溶解でき、及び蛍光体は反応混合物の蒸発により生産され、プラスチック又は内側をテフロン(登録商標)で覆った容器の中で乾燥させ、好ましくは、例えば水浴で、溶液の沸点以下で加熱を続ける。粗製の蛍光体は粉砕して(好ましくは乾燥粉砕)望ましい粒径にし、有機溶媒(例えばエタノール又はアセトン)で洗浄してHFの残量を除去し、LEDで使用する前に空気中で乾燥させてよい。
種々の他の出発材料及び方法は、HF及び/又は他のフッ化物(例えば酸化物、水酸化物、アルコキシド、炭酸塩及び金属成分の二成分のフッ化物またはフッ化水素からin-situ法又はex-situ法で調製される)、及びH2O2又は他の過酸化物の化学量論量を有する過マンガン酸塩又はマンガン酸塩の水溶液からの共結晶化により、この実施形態において複合フッ化物蛍光体を生産するために使用でき、適切な酸化状態(+4)のMn活性剤を提供する。ここに示すMn4+を添加した複合フッ化物蛍光体の実施例は、限定する意図はない。他の成分のイオンは、Mn4+との活性化上の蛍光体励起及び/又は放出にとって有害な電子又は振動遷移を生じさせない条件で、複合フッ化物ホスト格子(配位中心又は対イオンと同様)を形成するために使用できる。
【0022】
蛍光体材料中の各蛍光体の相対量は、スペクトル質量によって記載できる。スペクトル質量は、各蛍光体が蛍光体ブレンドの全放出スペクトルの一因となる相対量である。すべての個々の蛍光体のスペクトル質量(spectral weight amounts)は、1まで増加するべきである。好ましいブレンドは、約500〜610nmのピーク放出を有する蛍光体の0.01〜0.80のスペクトル質量、約430〜500nm(約430〜約500nmのピーク放出を有する青色又は青緑色のLEDでの励起に必要とされない)のピーク放出を有する0〜0.19の任意の蛍光体を含み、ブレンドのバランスは、目的のCCT値を獲得する必要に応じて、上述の複合フッ化物蛍光体のうちの一つである。近紫外から緑色LEDシステムにおいての使用、及び上述の波長領域における放出に好適な既知の蛍光体を使用することができる。少なくともCe3+で活性化されるガーネット(例えばYAG:Ce、TAG:Ce及び従来技術で知られるそれらの組成上の修正)は、約500〜610nmのピーク放出を有する、特に好ましい蛍光体である。他の、後者の領域のピーク放出を有する特に好ましい蛍光体は、少なくともEu2+で活性化されるアルカリ土類珪酸塩であり、例えば(Ba、Sr、Ca)2SiO4:Eu2+(“BOS”)及び従来技術で知られるその組成上の修正である。
【0023】
種々の蛍光体が、ここでは括弧で括られカンマで区切られた異なる元素、例えば(Ba,Sr,Ca)2SiO4:Eu2+の場合のように記載されていることに注意すべきである。当業者に理解されるとおり、この表記の種類は、蛍光体が、どの割合の製剤中にも、これらの明記された元素のいずれか又は全てを含み得ることを意味する。つまり、例えば上述の蛍光体に関するこの表記の種類は、a及びbが0から1の間を変動し、0及び1の数値を含む(BaaSrbCa1-a-b)2SiO4:Eu2+と同様の意味を有する。
上記に詳述したとおり、LEDバックライト機器又は装置は同様に生産できる。ここに使用されるとおり、「機器」及び「装置」という用語は、単一LED光又はバックライトだけでなく、回路基板上又は他の種類の配列中の2以上のLEDバックライトの配列を含む。
610〜650nmのピーク放出波長を有する赤色線放出蛍光体は、少なくとも緑色放出蛍光体(例えば510〜550nmのピーク放出波長を有する)及び青色LEDチップ又は青色放出蛍光体(例えば440〜480nmのピーク放出波長を有する)及び紫色から近紫外放出LEDチップ(例えば、約370nm〜約440nmのピーク放出波長を有する)と併用して、LEDバックライト機器を準備するために使用できる。
有利なことに、Mn4+で活性化された実質上のいずれの複合フッ化物蛍光体も、前記赤色線放出蛍光体の好適な実施例である。好適な赤色線放出蛍光体の非制限的実施例は、親出願の米国特許出願番号11/364,611、11/049,598及び11/285,442に記載される蛍光体同様、ここに記載される蛍光体を含み、それらの開示は参照のためここに全体を組み込んでいる。かかる蛍光体の特に好ましい実施例は、例えばA2[MF6]:Mn4+の配位数6の複合フッ化物であり、AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti、Zr及びその組み合わせから選択される。好適な緑色放出蛍光体の非制限的実施例は、アルカリ土類チオガレート、チオアルミネート(thioaluminate)又はEu2+で活性化されたその固溶体であり、例えばEu2+(“STG”)SrGa2S4:Eu2+で活性化されたストロンチウムチオガレートが挙げられ、好適な青色放出蛍光体の非制限的実施例は、Eu2+(“SECA”)Sr5(PO4)3Cl:Eu2+で活性化されたストロンチウムクロロアパタイトである。
【0024】
Mn4+で活性化された複合フッ化物蛍光体で生成するバックライトは、典型的な青色チップ/黄色蛍光体LED(例えば5000Kより高いCCTで280Im/Woptより大きい)のLERと同等又はより優れたLERを有することができる。しかしながら、LEDに基づく黄色蛍光体とは異なり、前に述べたように、バックライト応用に望ましくないスペクトルの黄色範囲中に非常にわずかな放出を有する。好ましくは、かかるバックライトはNTSC基準の域の70%より大きい域、より好ましくはCIE1931x,y図中のNTSC基準の域の90%より大きい域を有する。
2900KのCCTを有する実験用のLEDスペクトル、82のRa及び342Im/WoptのLERを図9に示す。3500KのCCT、92のRa及び312Im/WoptのLERを有する第二実験用LEDスペクトルを図10に示す。これら双方のLEDは、Ce3+(Tb2.91Ce0.09Al4.90O11.85)で活性化されたテルビウム・アルミニウム・ガーネット蛍光体を有する青色チップ及び複合フッ化物蛍光体(K2[TiF6]:Mn4+)を放出する赤色線を使用する。
青色チップ及び蛍光体K2[TiF6]:Mn4+とSTGのブレンドを使用する他のLEDの実験用スペクトルを、図12に示す。図13に図示するように、色度座標x=0.315及びy=0.335(6300KのCCTに対応)292Im/WoptのLER及びCIE1931xy図中のNTSCのLERの域101%を有する。
【0025】
加えて、本発明に記載された蛍光体の波長と実質的に異なる波長にて、可視スペクトル範囲全域に渡り放出する他の蛍光体は、ブレンド中、結果得られた光の色をカスタマイズし、向上した光の品質を有する源を生産するために使用できる。制限する意図はないが、本蛍光体とのブレンドでの使用に好適な蛍光体は、
(Ba,Sr,Ca)5(PO4)3(Cl,F,Br,OH):Eu2+,Mn2+
(Ba,Sr,Ca)BPO5:Eu2+,Mn2+
(Sr,Ca)10(PO4)6*υB2O3:Eu2+ (式中0<υ≦1)
Sr2Si3O8*2SrCl2:Eu2+
(Ca,Sr,Ba)3MgSi2O8:Eu2+,Mn2+
BaAl8O13:Eu2+
2SrO*0.84P2O5*0.16B2O3:Eu2+
(Ba,Sr,Ca)MgAl10O17:Eu2+,Mn2+
(Ba,Sr,Ca)Al2O4:Eu2+
(Y,Gd,Lu,Sc,La)BO3:Ce3+,Tb3+
(Ba,Sr,Ca)2Si1-ξO4-2ξ:Eu2+ (式中0≦ξ≦0.2)
(Ba,Sr,Ca)2(Mg,Zn)Si2O7:Eu2+
(Sr,Ca,Ba)(Al,Ga,In)2S4:Eu2+
(Y,Gd,Tb,La,Sm,Pr,Lu)3(Sc,Al,Ga)5-αO12-3/2α:Ce3+ (式中0≦α≦0.5)
(Lu,Sc,Y,Tb)2-u-vCevCa1+uLiwMg2-wPw(Si,Ge)3-wO12-u/2 ここで-0.5≦u≦1; 0<v≦0.1; 及び 0≦w≦0.2
(Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO4)4Cl2:Eu2+,Mn2+
Na2Gd2B2O7:Ce3+,Tb3+
(Sr,Ca,Ba,Mg,Zn)2P2O7:Eu2+,Mn2+
(Gd,Y,Lu,La)2O3:Eu3+,Bi3+
(Gd,Y,Lu,La)2O2S:Eu3+,Bi3+
(Gd,Y,Lu,La)VO4:Eu3+,Bi3+
(Ca,Sr)S:Eu2+,Ce3+
ZnS:Cu+,Cl-
ZnS:Cu+,Al3+
ZnS:Ag+,Cl-
ZnS:Ag+,Al3+
SrY2S4:Eu2+
CaLa2S4:Ce3+
(Ba,Sr,Ca)MgP2O7:Eu2+,Mn2+
(Y,Lu)2WO6:Eu3+,Mo6+
(Ba,Sr,Ca)βSiγNμ:Eu2+ (式中2β+4γ=3μ)
Ca3(SiO4)Cl2:Eu2+
(Y,Lu,Gd)2-ψCaψSi4N6+ψC1-ψ:Ce3+, (式中0≦ψ≦0.5)
Eu2+及び/又はCe3+を添加した(Lu,Ca,Li,Mg,Y)alpha-SiAlON
(Ca,Sr,Ba)SiO2N2:Eu2+,Ce3+
3.5MgO*0.5MgF2*GeO2:Mn4+
Ca1-c-fCecEufAl1+cSi1-cN3, (ここで0<c≦0.2, 0≦f≦0.2)
Ca1-h-rCehEurAl1-h(Mg,Zn)hSiN3, (ここで0<h≦0.2, 0≦r≦0.2)
Ca1-2s-tCes(Li,Na)sEutAlSiN3, (ここで0≦s≦0.2, 0≦f≦0.2, s+t>0)
Ca1-σ-χ-φCeσ(Li,Na)χEuφAl1+σ-χSi1-σ+χN3, (ここで0≦σ≦0.2, 0<χ≦0.4, 0≦φ≦0.2)
を含む。
【0026】
本発明の目的のために、蛍光体が2以上のドーパントイオン(つまり、上述の組成物中コロン以下のイオン)を有する場合、蛍光体が材料中にそれらのドーパントイオンを少なくとも一つ(必ずしも全て必要なわけではない)有することを意味すると理解されるべきである。すなわち、当業者に理解されるとおり、この表記の種類は、蛍光体が製剤中にドーパントとして明記されたそれらのイオンいずれか又はすべてを含み得ることを意味する。
蛍光体組成物が二以上の蛍光体のブレンドを含む場合、蛍光体ブレンド中の個々の蛍光体夫々の割合は、望ましい光出力(light output)の特性次第で異なり得る。種々の実施形態の蛍光体ブレンド中、個々の蛍光体の相対比率は、それらの放出がブレンドし、照明機器に用いられるような場合に調整することができ、CIE色度図上にあらかじめ設定されたx及びy数値の可視光を生産する。言及したように、好ましくは白色光を生産する。この白色光は、例えば約0.30〜約0.55の領域のx数値、及び約0.30〜約0.55の領域のy数値を所有し得る。好ましくは、白色光の色点は、プランク(黒体としても知られる)軌跡、例えばCIE1931色度図上、垂直(y)方向に0.020単位以内、より好ましくは垂直方向に0.010単位以内の上又は実質上の上に存在する。しかしながら、言及したとおり、蛍光体組成物中の夫々の蛍光体の同一性及び量は、最終需要者の需要に従って変化し得る。個々の蛍光体の効率は、供給者間で広く異なるため、必要とされる夫々の蛍光体の正確な量は、例えば実験技術の標準デザイン(DOE)を通してなど、経験的に、最適に測定される。
【0027】
蛍光体組成物に、顔料又は濾材を加えることが望ましい。LEDが紫外放出LEDである場合、蛍光体層22は0〜約10質量%(蛍光体の総質量に基づく)の顔料、又は200nm〜450nmの波長を有する紫外放射を吸収又は反射することができる他の紫外吸収性材料を含む。
好適な顔料又は濾材は200nm〜450nmで発生する放射を吸収することができる、従来技術で知られたものを含む。かかる顔料は、例えば、チタン酸ニッケル又はジルコン酸プラセオジウム(praseodymium zirconate)を含む。当該顔料は、200nm〜500nm領域中に発生する放射の10%〜100%を濾過するのに有効な量で使用できる。
【実施例】
【0028】
(実施例)
実施例1 K2[TiF6]:Mn4+蛍光体の調製
原材料(Flukaより商業上得たK2[TiF6]を18.48g、及びボーデ法 [H.Bode, H.Jenssen, F.Bandte, Angew.Chem.,N11(1953),304]に従って調製したK2[MnF6]を1.52g、加熱下で攪拌する間、水溶性40%HF200ml中で溶解した。溶液を、水浴上のプラスチック皿で乾燥するまで蒸発させた。図9及び10に関して上述に指摘したとおり、Ce3+(Tb2.91Ce0.09Al4.90O11.85)で活性化されたテルビウム・アルミニウム・ガーネットを有する青色チップを使用するLED及び本赤色線放出蛍光体(K2[TiF6]:Mn4+)を生産した。
実施例2 Ba[TiF6]:Mn4+蛍光体の調製
K2[MnF6](1.34g)を水溶性40%HF100ml中へ攪拌しながら溶解し、TiO2水和物を得た(蒸留水中、オルトチタン酸テトライソプロピルの加水分解により調製し、点火方法(ignition method)の損失に従った純粋TiO24.90gと当量である)。次に、固形BaCO3(12.30g)を攪拌した溶液へ徐々に加えた。結果として得た懸濁液を、水浴上で乾燥するまで蒸発させた。
実施例3 K3[ZrF7]:Mn4+蛍光体の調製
原材料(製造したK3[ZrF7]9.64g及びK2[MnF6]0.36g)を、水溶性40%HF100ml中に加熱下で攪拌しながら溶解した。溶液を、水浴上のプラスチック皿で乾燥するまで蒸発させた。
実施例4 Ba0.65 Zr0.35F2.70: Mn4+蛍光体の調製
固形BaCO3(11.52g)及びZr(OH)4(9.30g)を、水溶性40%HF200mlへ攪拌しながら徐々に加えた。スラリーを水浴上で30分間加熱した。結果得られたBa0.65Zr0.35F2.70の沈殿物を、デカンテーションにより脱イオン水で中性pHまで洗浄し、100℃にて乾燥させた。K2[MnF6](1.13g)をBa0.65Zr0.35F2.70(18.87g)の水溶性40%HF懸濁液200mlへ攪拌しながら溶解し、次に水浴上で乾燥残留物が形成されるまで加熱した。
実施例5 K2[AlF5]:Mn4+蛍光体の調製
原材料(Al(OH3)を3.52g及びK2CO3を6.23g)を、50%水溶性HF40mlへ、加熱下で電熱器上のテフロン(登録商標)皿を攪拌しながら注意深く徐々に加え溶解した。溶液が乾燥しK2[AlF5]ホスト複合体を形成するまで蒸発させ、次に、ボーデ法[H.Bode, H.Jenssen, F.Bandte, Angew.Chem.,N11(1953),304]に従って調製したK2[MnF6]0.97gと共に、加熱下で攪拌しながら50%HF50ml中へ溶解した。第二溶液は水浴上で乾燥するまで蒸発させた。
実施例6 K3[AlF6]:Mn4+蛍光体の調製
この蛍光体は、Al(OH)32.79g及びK2CO37.41gを、50%水溶性HF40mlへ、加熱下で電熱器上の(登録商標)皿を攪拌しながら注意深く徐々に加え溶解した。溶液が乾燥しK3[AlF6]ホスト複合体を形成するまで蒸発させ、次に、K2[MnF6]0.77gと共に50%HF50ml中へ溶解し、水浴上で乾燥するまで蒸発させた。
実施例7 K3[GaF6]:Mn4+蛍光体の調製
この調製は、先の実施例と同様の方法で、第一工程で(50%HF50mlへ溶解)Ga2O3を2.91g及びK2CO3を6.43g、次いで第二工程でK2[MnF6]を0.67g使用して実行した。
実施例8 Zn2[AlF7]:Mn4+蛍光体の調製
この蛍光体は、Al(OH)32.57g及びK2[MnF6] 0.34gを45%HF50mlへ溶解することにより調製し、溶液を水浴上60℃まで加熱した。次に、ZnO5.37gを少量に分けゆっくりと加え、形成した溶液を乾燥するまで蒸発させた。
実施例9 K[In2F7]:Mn4+蛍光体の調製
In2O3のサンプル6.91gを50%HF100ml中へ水浴上で加熱しながら溶解し、次にK2CO33.44gを少量に分け徐々に加えた。溶液を水浴上乾燥するまで蒸発させ、余分なKFを沈殿によりエタノール100mlで除去し、その後濾過した。濾過液を収集し、乾燥するまで蒸発させ、K2[MnF6]0.51gと共に加熱下で攪拌しながら40%HF50mlへ溶解した。最終溶液を再び乾燥するまで蒸発させた。
実施例10 KRb[TiF6]:Mn4+蛍光体の調製
材料の以下の量:Rb2[TiF6]5.40g(TiO22.40gを40%HF50mlへ溶解し、次にRb2CO36.94gを室温にて徐々に加え溶解し、無水エタノール100mlを添加することで結晶させ、エタノールで沈殿物を洗浄し、次に100℃にて乾燥させることにより調製した)、K2[TiF6]3.90g(例えばTiO23.33g及びK2CO35.76gから、同様の方式により調製し、又は商業的に得た)及びK2[MnF6]0.70gを40%HF100mlへ溶解した。次に、溶液を100℃にて乾燥するまで蒸発させた。
実施例11 K2[Si0.5Ge0.5F6]:Mn4+蛍光体の調製
材料の以下の量:フュームドシリカ1.24g(例えばアエロジル)及びGeO22.16gを、熱浴上で攪拌しながら40%HF100mlへ溶解した。次に、K2CO35.70gを少量に分け注意深く加え、反応混合物を乾燥するまで蒸発させた。乾燥残留物を熱浴上で攪拌しながら40%HF100mlへ再び溶解し、K2[MnF6]0.89gを溶液へ加えた。次に、最終溶液を100℃にて乾燥するまで蒸発させた。
【0029】
一般照明用の白色光ブレンドを除いて、これらの蛍光体は個別に又はブレンドで交通信号機、標識、及び特に液晶表示器(LCD)のバックライティング応用のためのLEDとして使用できる。細い赤色線放出は、これらの応用に非常に望ましい飽和色になる。
上述の蛍光体材料は、LEDに加えて更なる応用に使用され得る。例えば、当該材料は蛍光灯、陰極線管、プラズマディスプレー機器又は液晶表示器(LCD)中の蛍光体として使用され得る。これらの使用は単に例示的なものであり、網羅的ではない。
本開発は種々の例証的な実施形態に関して記載した。本明細書を読解する上で、修正及び変更に気が付くであろう。当該発明は、かかる修正及び変更を、添付した特許請求の範囲又はその均等物に属する限り、全て含む意図である。
【図面の簡単な説明】
【0030】
(図面の簡単な説明)
【図1】本発明の実施例の一つに従った照明システムの概略断面図である。
【図2】本発明の第二実施例に従った照明システムの概略断面図である。
【図3】本発明の第三実施例に従った照明システムの概略断面図である。
【図4】本発明の第四実施例に従った照明システムの切開側面斜視図である。
【図5】Na2[TiF6]:Mn4+蛍光体の放出スペクトルのグラフである。
【図6】K2[SnF6]:Mn4+蛍光体の放出スペクトルのグラフである。
【図7】Ba[TiF6]:Mn4+蛍光体の放出スペクトルのグラフである。
【図8】K3[ZrF7]:Mn4+蛍光体の放出スペクトルのグラフである。
【図9】本実施例の蛍光体ブレンドを使用したLED機器の電力分配スペクトルである。
【図10】本実施例の蛍光体ブレンドを使用した第二LED機器の電力分配スペクトルである。
【図11】本発明の実施例に従ったK3[AlF6]:Mn4+蛍光体の励起及び放出スペクトルのグラフである。
【図12】青色チップ及び蛍光体K2[TiF6]:Mn4+及びSTGブレンドを使用したLEDの実験スペクトル電力分配である。
【図13】CIE1931x,y色度図中のNTSC基準、及び青色チップ及び蛍光体K2[TiF6]:Mn4+及びSTGブレンドを使用したLEDの域のグラフ表示である。
【図14】表面実装機器(SMD)バックライトLEDの概略斜視図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
光源;及び
光源に放射的に結合し、少なくとも光源から放出される放射の部分を610〜650nmのピーク放出波長を有する光へ転換することができる蛍光体材料であり、Mn4+で活性化された複合フッ化物蛍光体を含む蛍光体材料、
を含む光放出照明装置。
【請求項2】
前記複合フッ化物蛍光体が、
(A) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるA2[MF5]:Mn4+
(B) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるA3[MF6]:Mn4+
(C) MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるZn2[MF7]:Mn4+
(D) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択されるA[In2F7]:Mn4+
(E) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti、Zr及びその組み合わせから選択されるA2[MF6]:Mn4+
(F) EがMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びその組み合わせから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti、Zr及びその組み合わせから選択されるE[MF6]:Mn4+
(G) Ba0.65Zr0.35F2.70:Mn4+;及び
(H) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択されるA3[ZrF7]:Mn4+
から成る群から選択される、少なくとも1つの蛍光体を含む、請求項1記載の照明装置。
【請求項3】
光源が、約370〜約500nmの領域のピーク波長を有する放射を放出する半導体発光ダイオード(LED)である、請求項1記載の照明装置。
【請求項4】
前記発光ダイオードがO≦i、0≦j、0≦k及びi+j+k=1である式IniGajAlkNによって表される窒化化合物半導体を含む、請求項3記載の照明装置。
【請求項5】
光源が有機放射構造である、請求項1記載の照明装置。
【請求項6】
蛍光体材料が光源の表面に被覆されている、請求項1記載の照明装置。
【請求項7】
光源及び蛍光体材料を取り囲むカプセル材料をさらに含む、請求項1記載の照明装置。
【請求項8】
蛍光体材料がカプセル材料中に分散されている、請求項7記載の照明装置。
【請求項9】
さらにリフレクターカップを含む、請求項1記載の照明装置。
【請求項10】
前記蛍光体材料がさらに1以上の付加的な蛍光体を含む、請求項1記載の照明装置。
【請求項11】
前記1以上の付加的な蛍光体が、430〜500nmの領域のピーク放出を有する、請求項10記載の照明装置。
【請求項12】
前記1以上の付加的な蛍光体が、500〜610nmの領域のピーク放出を有する、請求項10記載の照明装置。
【請求項13】
前記1以上の付加的な蛍光体が、1以上のCe3+で活性化されたガーネット又はEu2+で活性化されたアルカリ土類珪酸塩である、請求項12記載の照明装置。
【請求項14】
前記1以上の付加的な蛍光体が、
(Ba,Sr,Ca)5(PO4)3(Cl,F,Br,OH):Eu2+,Mn2+; (Ba,Sr,Ca)BPO5:Eu2+,Mn2+; (Sr,Ca)10(PO4)6*υB2O3:Eu2+ (式中0<υ≦1); Sr2Si3O8*2SrCl2:Eu2+; (Ca,Sr,Ba)3MgSi2O8:Eu2+,Mn2+; BaAl8O13:Eu2+; 2SrO*0.84P2O5*0.16B2O3:Eu2+; (Ba,Sr,Ca)MgAl10O17:Eu2+,Mn2+; (Ba,Sr,Ca)Al2O4:Eu2+; (Y,Gd,Lu,Sc,La)BO3:Ce3+,Tb3+; ZnS:Cu+,Cl-; ZnS:Cu+,Al3+; ZnS:Ag+,Cl-; ZnS:Ag+,Al3+; (Ba,Sr,Ca)2Si1-ξO4-2ξ:Eu2+(式中0≦ξ≦0.2); (Ba,Sr,Ca)2(Mg,Zn)Si2O7:Eu2+; (Sr,Ca,Ba)(Al,Ga,In)2S4:Eu2+; (Y,Gd,Tb,La,Sm,Pr,Lu)3(Al,Ga)5-αO12-3/2α:Ce3+(式中0≦α≦0.5); (Ca,Sr)8(Mg,Zn)(SiO4)4Cl2:Eu2+,Mn2+; Na2Gd2B2O7:Ce3+,Tb3+; (Sr,Ca,Ba,Mg,Zn)2P2O7:Eu2+,Mn2+; (Gd,Y,Lu,La)2O3:Eu3+,Bi3+; (Gd,Y,Lu,La)2O2S:Eu3+,Bi3+; (Gd,Y,Lu,La)VO4:Eu3+,Bi3+; (Ca,Sr)S:Eu2+,Ce3+; SrY2S4:Eu2+; CaLa2S4:Ce3+; (Ba,Sr,Ca)MgP2O7:Eu2+,Mn2+; (Y,Lu)2WO6:Eu3+,Mo6+; (Ba,Sr,Ca)βSiγNμ: Eu2+(式中 2β+4γ=3μ); Ca3(SiO4)Cl2:Eu2+; (Lu,Sc,Y,Tb)2-u-vCevCa1+uLiwMg2-wPw(Si,Ge)3-wO12-u/2(式中-0.5≦u≦1, 0<v≦0.1, 及び0≦w≦0.2); (Y,Lu,Gd)2-ψCaψSi4N6+ψC1-ψ:Ce3+, (式中0≦ψ≦0.5); Eu2+ 及び/又はCe3+ を添加した(Lu,Ca,Li,Mg,Y)alpha-SiAlON; (Ca,Sr,Ba)SiO2N2:Eu2+,Ce3+; 3.5MgO*0.5MgF2*GeO2:Mn4+; Ca1-c-fCecEufAl1+cSi1-cN3, (式中0<c≦0.2, 0≦f≦0.2); Ca1-h-rCehEurAl1-h(Mg,Zn)hSiN3, (式中0<h≦0.2, 0≦r≦0.2); Ca1-2s-tCes(Li,Na)sEutAlSiN3, (式中0≦s≦0.2, 0≦f≦0.2, s+t>0); 及びCa1-σ-χ-φCeσ(Li,Na)χEuφAl1+σ-χSi1-σ+χN3, (式中 0≦σ≦0.2, 0<χ≦0.4, 0≦φ≦0.2)
を含む群から選択される、請求項10記載の照明装置。
【請求項15】
前記照明装置が白色光を生産する、請求項10記載の照明装置。
【請求項16】
前記白色光が4500Kより小さいCCTを有する、請求項15記載の照明装置。
【請求項17】
前記白色光が80より大きい一般CRI(Ra)を有する、請求項15記載の照明装置。
【請求項18】
前記白色光が90より大きい一般CRIを有する、請求項15記載の照明装置。
【請求項19】
前記白色光が330Im/Wopt.より大きいLERを有する、請求項15記載の照明装置。
【請求項20】
前記白色光がプランク軌跡上に又は実質的に上に色点を有する、請求項15記載の照明装置。
【請求項21】
前記白色光の色点が、CIE1931色度図上で垂直方向にプランク軌跡から0.01以内にある、請求項20記載の照明装置。
【請求項22】
(A) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるA2[MF5]:Mn4+
(B) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるA3[MF6]:Mn4+
(C) MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるZn2[MF7]:Mn4+
(D) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択されるA[In2F7]:Mn4+
(E) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがSn、Zr及びその組み合わせから選択されるA2[MF6]:Mn4+
(F) EがMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びその組み合わせから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti、Zr及びその組み合わせから選択されるE[MF6]:Mn4+
(G) Ba0.65Zr0.35F2.70:Mn4+
(H) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択されるA3[ZrF7]:Mn4+
(I) AがLi、Na、K、Rb、Cs及びNH4の中の少なくとも2つから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti、Zr及びその組み合わせから選択されるA2[MF6]:Mn4+;及び
(J) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti及びZrの中の少なくとも2つから選択されるA2[MF6]:Mn4+
から成る群から選択される、少なくとも1つの蛍光体を含む蛍光体材料。
【請求項23】
Mn4+で活性化された少なくとも1つの複合フッ化物蛍光体、及び少なくとも1つの付加的蛍光体を含む蛍光体ブレンド。
【請求項24】
Mn4+で活性化された前記複合フッ化物蛍光体が、
(A) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるA2[MF5]:Mn4+
(B) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるA3[MF6]:Mn4+
(C) MがAl、Ga、In及びその組み合わせから選択されるZn2[MF7]:Mn4+
(D) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択されるA[In2F7]:Mn4+
(E) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti、Zr及びその組み合わせから選択されるA2[MF6]:Mn4+
(F) EがMg、Ca、Sr、Ba、Zn及びその組み合わせから選択され、MがGe、Si、Sn、Ti、Zr及びその組み合わせから選択されるE[MF6]:Mn4+
(G) Ba0.65Zr0.35F2.70:Mn4+;及び
(H) AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択されるA3[ZrF7]:Mn4+
から成る群から選択される少なくとも1つの蛍光体を含む、請求項23記載の蛍光体ブレンド。
【請求項25】
Mn4+で活性化された、610〜650nmのピーク放出波長を有する赤色線放出複合フッ化物蛍光体材料;510〜550nmのピーク放出波長を有する緑色放出蛍光体;及びa)440〜480nmのピーク放出波長を有する青色LEDチップ又はb)440〜480nmのピーク放出波長を有する青色放出蛍光体のいずれか、及び約370nm〜約440nmのピーク放出波長を有する近紫外放出LEDチップへの紫色を含む、バックライト装置。
【請求項26】
Mn4+で活性化された前記蛍光体材料が配位数6の複合フッ化物を含む、請求項25記載のバックライト装置。
【請求項27】
Mn4+で活性化された前記蛍光体材料が、AがLi、Na、K、Rb、Cs、NH4及びその組み合わせから選択され;MがGe、Si、Sn、Ti、Zr及びその組み合わせから選択されるA2[MF6]:Mn4+を含む、請求項26記載のバックライト装置。
【請求項28】
前記機器が、5000Kより大きいCCT及び280Im/Woptより大きいLERを有する、請求項25記載のバックライト装置。
【請求項29】
前記緑色放出蛍光体が、Eu2+で活性化されたアルカリ土類チオガレート、チオアルミネート又はその固溶体を含む、請求項25記載のバックライト装置。
【請求項30】
前記緑色放出蛍光体が、Eu2+で活性化されたストロンチウムチオガレートを含む、請求項29記載のバックライト装置。
【請求項31】
前記機器が、CIE1931x,y図のNTSCの域の70%より大きい域を有する、請求項25記載のバックライト装置。
【請求項32】
前記機器が、CIE1931x,y図のNTSCの域の90%より大きい域を有する、請求項25記載のバックライト装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公表番号】特表2009−528429(P2009−528429A)
【公表日】平成21年8月6日(2009.8.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−557338(P2008−557338)
【出願日】平成19年2月26日(2007.2.26)
【国際出願番号】PCT/US2007/005083
【国際公開番号】WO2007/100824
【国際公開日】平成19年9月7日(2007.9.7)
【出願人】(503399964)ルミネイション リミテッド ライアビリティ カンパニー (32)
【氏名又は名称原語表記】Lumination LLC
【Fターム(参考)】