発光装置の製造方法
【課題】製造工程を複雑にすることなく、量産性に優れた発光装置の製造方法を提供する。
【解決手段】基板10上に、発光層を有する半導体層を積層して、第1構造体を形成する工程(ステップS110)と、半導体層の上に第1電極及び第2電極を形成する工程(ステップS120)と、半導体層の上に、第1電極と導通する第1金属ピラーと、第2電極と導通する第2金属ピラーと、を形成する工程(ステップS130)と、第1金属ピラー及び第2金属ピラーの間を樹脂で埋め込む工程(ステップS140)と、基板を半導体層から剥離して、半導体層が樹脂によって支持され樹脂の反対側に凸となった第2構造体を形成する工程(ステップS150)と、を備える。
【解決手段】基板10上に、発光層を有する半導体層を積層して、第1構造体を形成する工程(ステップS110)と、半導体層の上に第1電極及び第2電極を形成する工程(ステップS120)と、半導体層の上に、第1電極と導通する第1金属ピラーと、第2電極と導通する第2金属ピラーと、を形成する工程(ステップS130)と、第1金属ピラー及び第2金属ピラーの間を樹脂で埋め込む工程(ステップS140)と、基板を半導体層から剥離して、半導体層が樹脂によって支持され樹脂の反対側に凸となった第2構造体を形成する工程(ステップS150)と、を備える。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、発光装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光装置の用途は、照明装置、画像表示装置のバックライト光源、及びディスプレイ装置などに拡大している。
近年では、発光層を含む半導体層をサファイア基板等の基板上で結晶成長させる方法が提案されている。また、輝度の向上、低背化のために、レーザ光の照射によって半導体層から基板を剥離する製造方法も考えられている。
【0003】
ここで、上記サファイア基板等の基板は、発光層を含むGaN層等の半導体層を結晶成長させる機能ばかりではなく、発光装置の構造的(機械的)な支持体としての機能もある。このため、半導体層から基板を剥離する際には、予め、別基板を支持体として仮接合(貼り合せ)したあと、基板を除去する手法が提案されている。しかしながら、別基板を支持体として用いる場合、別基板の接合や、不要になった別基板の剥離、接合面の洗浄といった工程が必要になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−128625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、製造工程を複雑にすることなく、量産性に優れた発光装置の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態によれば、基板上に、発光層を有する半導体層を積層して、第1構造体を形成する工程と、前記半導体層の上に第1電極及び第2電極を形成する工程と、前記半導体層の上に、前記第1電極と導通する第1金属ピラーと、び前記第2電極と導通する第2金属ピラーと、を形成する工程と、前記第1金属ピラー及び前記第2金属ピラーの間を樹脂で埋め込む工程と、前記基板を前記半導体層から剥離して、前記半導体層が前記樹脂により支持され前記樹脂の反対側に凸となった第2構造体を形成する工程と、を備えたことを特徴とする発光装置の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を説明するフローチャートである。
【図2】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図3】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図4】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図5】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図6】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図7】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図8】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図9】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図10】第2構造体を真空チャックで保持する状態を例示する模式的断面図である。
【図11】構造体の反り量の変化を例示する図である。
【図12】他の発光装置の例を説明する模式的断面図である。
【図13】第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に例示する模式的断面図である。
【図14】第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に例示する模式的断面図である。
【図15】第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に例示する模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を説明するフローチャートである。
図1に表したように、本実施形態に係る発光装置の製造方法は、第1構造体を形成する工程(ステップS110)、第1電極及び第2電極を形成する工程(ステップS120)、第1金属ピラー及び第2金属ピラーを形成する工程(ステップS130)、樹脂の埋め込み工程(ステップS140)及び第2構造体を形成する工程(ステップS150)、を備える。
【0010】
ステップS110では、基板上に、発光層を有する半導体層を積層して、第1構造体を形成する。
ステップS120では、半導体層の上に、第1電極及び第2電極を形成する。
ステップS130では、半導体層の上に、第1電極と導通する第1金属ピラーと、第2電極と導通する第2金属ピラーと、を形成する。
ステップS140では、第1金属ピラー及び第2金属ピラーの間を樹脂で埋め込む。
ステップS150では、基板を半導体層から剥離して、半導体層が樹脂により支持され樹脂の反対側に凸となった第2構造体を形成する。
【0011】
ここで、第1構造体は、基板上に半導体層が積層された構成を含む構造体である。第1構造体には、製造過程において形成された電極や金属ピラーも含まれる。また、第1構造体は、基板上の広範囲に形成された一連の半導体層を含む構成や、製造過程において基板上で絶縁物を介して連結された状態の半導体層を含む構成である。
【0012】
また、第2構造体は、半導体層から基板が剥離され、樹脂によって半導体層が支持された構成を含む。第2構造体には、製造過程において、必要に応じて設けられたレンズや透光性樹脂も含まれる。
【0013】
このような本実施形態では、金属ピラー間に埋め込んだ樹脂によって半導体層を支持するため、基板を半導体層から剥離した際に半導体層を支持するために別の基板を貼り合わせる必要がなくなる。この樹脂は、そのまま発光装置のパッケージの一部として利用される。
【0014】
また、製造過程において、第2構造体を真空吸着で保持する際、第2主面の側が凹になっていることで、第2主面を吸着面として確実な吸着保持が行われる。すなわち、真空吸着の際に、第2主面の周辺が真空吸着のステージに密着し、第2主面の中央とステージとの間の空気を漏れなく吸引して、確実に吸着保持できるようになる。確実な吸着保持がなされると、第2構造体は平坦な状態に矯正され、この平坦な状態でその後の処理が正確に施される。
【0015】
次に、図2〜図9に沿って、具体的な発光装置の製造方法の例を説明する。
図2〜図9は、本実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【0016】
まず、図2(a)に表したように、基板10の第1主面10a上に第1の半導体層121及び第2の半導体層122を積層する。第1の半導体層121において基板10側の面が第1主面12aに対応する。第2の半導体層122には、発光層(図示せず)が含まれる。例えば、発光層が、窒化物系半導体の場合、第1の半導体層121及び第2の半導体層122の半導体層12は、サファイア基板上に結晶成長させることができる。一例として、第1の半導体層121及び第2の半導体層122には、窒化ガリウム(GaN)が用いられている。また、一例として、発光層には、InGaNを含む多重量子井戸構造が用いられている。
【0017】
次に、例えば図示しないレジストを用いたRIE(Reactive Ion Etching)法で、第2の半導体層122及び第1の半導体層121の一部を選択的に除去する。これにより、半導体層12の第2主面12b側に凹部及び凸部が形成される。第2の半導体層122及び第1の半導体層121の一部が除去された部分が凹部となり、発光層を含む第2の半導体層122が残された部分が凸部となる。また、後の工程で個片化する際の分割位置に対応した半導体層12を、基板10の第1主面10aが露出するまで除去する。これにより、基板10に半導体層12が積層された第1構造体ST1が形成される。
【0018】
第1構造体ST1を形成した状態では、第1構造体ST1は、半導体層12が形成された側に凸になっている。ここで、本実施形態の説明で用いる模式的断面図には、図中二点鎖線に示すように、反り量を模式的に表現して示している。反り量は、構造体における同一面(例えば、第2主面12b)について、端部の位置と、最下点または最上点の位置と、の差δによって表される。本実施形態では、後述の樹脂28が形成される第2主面12bの側に凸になる反り量を「正」、第1主面12aの側に凸になる反り量を「負」として説明する。
第1構造体ST1を形成した状態での反り量は、正のδ1になっている。これは、基板10と、基板10に積層(例えば、結晶成長)させた半導体層12との格子定数の差や熱膨張係数の差などに起因するものである。
【0019】
次に、半導体層12の凹部に、第1の半導体層121と導通するn側電極(第1電極)16を形成し、半導体層12の凸部に、第2の半導体層122と導通するp側電極(第2電極)14を形成する。n側電極16には、例えばTi/Al/Pt/Auの積層膜が用いられる。また、p側電極14には、例えばNi/Al(またはAg)/Auの積層膜が用いられる。
【0020】
次に、図2(b)に表したように、p側電極14及びn側電極16を覆う絶縁膜20を形成し、p側電極14及びn側電極16のそれぞれの一部が露出するように開口(第1の開口20a、第2の開口20bをそれぞれ形成する。さらに、図2(c)に表したように、Ti/Cuなどからなるシード金属22を、例えばスパッタリング法を用いて形成する。
【0021】
次に、図3(a)に表したように、シード金属22の上にフォトレジスト40をパターニングする。そして、図3(b)に表したように、パターニングされたフォトレジスト40をマスクとして、電解メッキ法により配線層24を選択的に形成する。このようにして、互いに分離された配線層24a、24bが形成される。このとき、第1の開口20a、第2の開口20bの径、または、底面積よりも、配線層24a、24bの底面積が大となる程度まで、配線層24a、24bを形成することが好ましい。この場合、薄いシード金属22が電解メッキ工程における電流経路となる。こののち、アッシング法などを用いてフォトレジスト40が除去されると、図3(c)に表す構造となる。
【0022】
次に、図4(a)に表したように、厚膜フォトレジストのパターニングを行い、p側の配線層24a上に開口42a、n側の配線層24b上に開口42b、を形成する。続いて、図4(b)に表したように、電解メッキ法を用いて、p側電極14と接続されたp側の金属ピラー(第2金属ピラー)26a、n側電極16と接続されたn側の金属ピラー(第1金属ピラー)26b、をそれぞれ形成する。この場合にも薄いシード金属22が電解メッキ工程における電流経路となる。なお、金属ピラー26の厚さを、例えば10〜数百μmの範囲とすると、基板10を分離しても発光装置の強度を保つことができる。なお、開口42a、42bは、絶縁膜に形成してもよい。
【0023】
さらに、図4(c)に表したように、アッシング法などを用いてレジスト層42を除去し、シード金属22のうち露出した領域を、例えばウェットエッチングにより除去し、p側シード金属22aとn側シード金属22bとに分離する。
【0024】
ここで、配線層24及び金属ピラー26の材料としては、銅、金、ニッケル、銀などが用いられる。これらのうち、良好な熱伝導性、高いマイグレーション耐性及び絶縁膜との優れた密着性を備えた銅がより好ましい。
【0025】
続いて、図5(a)に表したように、金属ピラー26a、26bの間を樹脂28で埋め込む。樹脂28には、例えば熱硬化性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂が用いられる。樹脂28は、例えば黒色に着色されており、外部への光漏れ、外部からの不要光の入射を防止している。
【0026】
樹脂28を形成した状態で、第1構造体ST1は、第2主面の側に凸になっている。正の反り量δ2は、樹脂28を形成する前の反り量δ1よりも小さい。これは、樹脂28の応力によって第1構造体ST1が反り量δ1が変化するためである。本実施形態では、樹脂28を形成することによって、反り量δ2を設定する。すなわち、本実施形態では、樹脂28を形成する際、後述する第2構造体ST2の反り量が、第1主面12aの側に凸になるよう、第1構造体ST1の反り量δ2を設定する。
【0027】
樹脂28で第1構造体ST1の反り量δ2を設定するには、例えば、樹脂28の厚さによる設定や、樹脂28の線膨張係数や成形収縮率などの材質による設定、樹脂28の成形条件による設定が挙げられる。図5(a)に示した例では、樹脂28の厚さtによって第1構造体ST1の反り量δ2を設定している。図5(a)に示すように、金属ピラー26a、26bの下端が覆われる位置まで樹脂28を形成する。
【0028】
次に、図5(b)〜図6(a)に表したように、レーザリフトオフ法(Laser Lift Off, LLO)を施し、基板10を半導体層12の第1主面12aから剥離する。レーザ光LSRとしては、例えば、ArFレーザ(波長:193nm)、KrFレーザ(波長:248nm)、XeClレーザ(波長:308nm)、XeFレーザ(波長:353nm)が用いられる。
【0029】
レーザ光LSRは、基板10の第2主面10bの側から半導体層12に向けて照射される。レーザ光LSRは、基板10を透過し、半導体層12の下面(第1主面12a)にまで到達する。この際、基板10と半導体層12との界面では、半導体層12がレーザ光LSRのエネルギーを吸収する。そして、半導体層12中のGaN成分が、例えば、以下の反応式のごとく熱分解する。
GaN→Ga+(1/2)N2↑
その結果、図6(a)に表したように、基板10が半導体層12から剥がれる。
レーザリフトオフ法を行うときに、樹脂28が十分に厚く形成されていれば、レーザ照射時の支持基板(図示せず)が不要となる。たとえば、樹脂28は、金属ピラー26a、26bの下端を覆い、厚さ60μm〜1mm程度あれば、レーザ照射時の支持基板が不要となる。
【0030】
基板10が剥がされた後は、図6(b)に表したように第2構造体ST2が形成される。第2構造体ST2は、基板10の剥離後に残った半導体層12が樹脂28によって支持された状態になっている。この状態で、第2構造体ST2は、第1主面12aの側に凸になっている。第2構造体ST2の負の反り量δ3は、先に形成した樹脂28によって設定される。なお、基板10が剥がされた面12aには、必要に応じてフロスト処理が施される。
【0031】
次に、図7(a)に表したように、第2構造体ST2の樹脂28の面を真空チャック50で保持する。第2構造体ST2は、先の工程で第1主面12aの側に凸になっている。したがって、真空チャック50で第2主面12bの側(第2構造体ST2の樹脂28の面)を吸着すると、空気漏れなく確実に吸着が行われる。
【0032】
図10は、第2構造体を真空チャックで保持する状態を例示する模式的断面図である。
図10(a)に表したように、第2構造体ST2は、第1主面12aの側に凸になっている。この状態で第2構造体ST2を真空チャック50のステージ面50aに搭載すると、第2構造体ST2の下面(第2主面12bの側の面)における周辺部pがステージ面50aに接触することになる。
【0033】
この状態で真空チャック50で真空吸着を行うと、第2構造体ST2の下面における周辺部pがステージ面50aと密着し、第2構造体ST2の下面における中央部cとステージ面50aとの間にある空気が漏れることなく吸引される。その結果、図10(b)に表したように、第2構造体ST2は、真空チャック50のステージ面50aに密着し、平坦な状態で保持される。このように、凹の面を真空チャックで吸着すると、確実な保持が行われることになる。
【0034】
図7(a)に表したように、真空チャック50で第2構造体ST2を吸着保持した状態で、半導体層12の第1主面12aに、必要に応じてレンズ32を形成する。レンズ32を形成するには、例えば、石英ガラス上にフォトレジストによるドットパターンを形成し、ウェットエッチング法を用いた等方性エッチングによってレンズ形状を形成する。また、ナノインプリント法を用いることも可能である。ナノインプリント法では、液状で加熱によってガラス化する特性を持ったSOG(Spin On Glass)やシリコーン樹脂などをスピンコート等によって半導体層12の上に塗布し、レンズの形状をかたどったナノスタンパを押し付けてレンズ形状を形成した後、ナノスタンパを剥離し、SOGやシリコーン樹脂を加熱して硬化する。この手法によれば、ナノスタンパの形を任意に設計することが可能であるため、如何なる形状のレンズであっても容易に製造することができる。
【0035】
また、図7(b)に表したように、第1主面12aの側に透光性樹脂31を形成する。例えば、発光層で生成した光の波長を変換して発光装置から放出させる場合、蛍光体(図示せず)を混入した透光性樹脂31を設ける。例えば、発光層で青色の光を生成し、発光装置から白色の光を放出させる場合、黄色の蛍光体を混入した透光性樹脂31を形成する。その後、第2構造体ST2を真空チャック50から外すと、図7(b)に表したように、第2主面12bの側が凸になる。これは、第1主面12aの側に透光性樹脂31を形成したことで、反り量が変化したためである。このときの反り量は正のδ4である。
【0036】
次に、図8(a)に表したように、透光性樹脂31の面に、バックグラインドテープ60を貼り付ける。その後、図8(b)に表したように、バックグラインドテープ60の面を真空チャック50で真空吸着する。先の工程で、第2構造体ST2は第2主面12bの側に凸、すなわち第2主面12aの側に凹になっている(図8(a)参照。)。したがって、バックグラインドテープ60の面を真空チャックで吸着保持すると、凹の面を真空チャック50で吸着することになり、上記図10で例示したように、空気漏れなく確実な吸着保持が行われる。真空チャック50で吸着保持することで、第2構造体ST2は平坦な状態に矯正される。
【0037】
図8(b)に表したように、真空チャック50で第2構造体ST2を保持し、平坦に矯正した状態で樹脂28の面を研削する。この研削によって、金属ピラー26a、26bを樹脂28の面から露出させる。
【0038】
図8(c)に表したように、樹脂28を研削した後、真空チャック50から外すと、第2構造体ST2の反り量は、正のδ4から正δ5に変化する。これは、樹脂28が研削され、薄くなったために、樹脂28による応力が変化したためである。したがって、正の反り量δ5は、正の反り量δ4よりも大きい。
【0039】
次に、バックグラインドテープ60を剥がし、図9(a)に表したように、ダイシングテープ70を貼り付ける。なお、図9(a)は、図8の上下を反転させた状態で示されている。そして、ブレード80を用い、ダイシングラインに沿って、樹脂28、絶縁膜20及び透光性樹脂31を切断する。これにより、第2構造体ST2が個片化される。なお、ダイシングの方法としては、ダイヤモンドブレード等のブレード80を用いた機械切削のほか、レーザ照射による切断、高圧水による切断、などの手段が用いられる。
【0040】
このダイシングを行う際、ダイシングテープ70の面を真空チャック50で吸着保持する。第2構造体ST2は、ダイシングテープ70の側に凹になっているため、凹の面を真空チャック50で吸着することで、上記図10で例示したように、空気漏れなく確実な吸着保持が行われる。真空チャックによる吸着保持で、第2構造体ST2は平坦な状態で正確にダイシングされる。
【0041】
その後、ダイシングテープ70から個片化した発光装置110を取り出し、図9(b)に表したように、樹脂28から露出した金属ピラー26a、26bにバンプ電極27を形成する。バンプ電極27には、例えばはんだボール、金属バンプが適用される。これにより、発光装置110が完成する。
【0042】
このような本実施形態に係る発光装置の製造方法では、ウェーハレベルで発光装置110を組み立てるために、発光装置110のサイズをベアチップサイズに近く小型化したCSP(Chip Size Package)の提供が容易となる。
【0043】
また、第2主面12bの側に埋め込んだ樹脂28によって半導体層12を支持するため、基板を10半導体層12から剥離した際に半導体層12を支持するために別の基板を貼り合わせる必要がなくなる。この樹脂28は、そのまま発光装置110のパッケージの一部として利用される。
【0044】
また、製造過程において、第1構造体ST1や第2構造体ST2を真空チャック50で吸着保持する際、凹になっている側を吸着するため、確実な吸着保持が行われる。これにより、第1構造体ST1や第2構造体ST2が平坦になった状態で処理することから、確実な処理が行われる。よって、製造工程を複雑にすることなく、発光装置110の量産性向上が達成される。
【0045】
次に、本実施形態に係る発光装置の製造方法の具体例について説明する。
図11は、具体例に係る構造体の反り量の変化を例示する図である。
図11では、横軸が製造工程A〜Gの流れ(時間)、縦軸が基板及び構造体の反り量を示している。
本具体例では、基板10としてサファイア基板を用い、半導体層12としてGaNを用いる場合を一例に説明する。また、第1の半導体層121をn型、第2の半導体層122をp型とする。
【0046】
先ず、製造工程Aでは、サファイア基板を用意する。サファイア基板は、両面を研削するなどの加工を施すことで、反り量をほぼ0にすることができる。製造工程Aにおいて、反り量は、ほぼ0である。仮に、サファイア基板に反りが生じていたとしても、後述の反り量の絶対値は、δ2よりも小となる。
【0047】
次に、製造工程Bでは、サファイア基板上に発光層を含むGaN層の半導体層12を成膜し、第1構造体ST1を形成する。また、第1の半導体層121にn側電極16を形成し、第2の半導体層122にp側電極14を形成する。第1構造体ST1では、第2主面12bの側に凸(正)の反り量δ1になる。反り量δ1は、例えば2インチのサファイア基板で約50マイクロメートル(μm)、4インチのサファイア基板で約75μm、6インチのサファイア基板で約100μmである。
【0048】
次に、p側電極14及びn側電極16にそれぞれ配線層24a及び24bを形成し、さらにそれぞれ金属ピラー26a及び26bを形成する。配線層24及び金属ピラー26には、それぞれ銅が用いられる。この工程では、凹側になるサファイア基板を真空チャックで吸着保持するため、反り量がほぼ0になるように、保持され処理される。
【0049】
次に、製造工程Cでは、金属ピラー26a及び26bの間に樹脂28を埋め込む処理を行う。樹脂28には、熱硬化性エポキシ樹脂が用いられる。この製造工程Cによって樹脂28が埋め込まれた状態では、第1構造体ST1の反り量がδ2となる。反り量δ2は、第2主面12bの側に凸(正)であって、反り量δ1よりも小さい。ここで、樹脂28の厚さや材質(例えば、線膨張係数、成形収縮率)の選択、樹脂28の成形条件の選択によって、反り量δ2を設定する。この設定量は、後の工程でサファイア基板を剥がした後の第2構造体ST2の反り量δ3が、第2主面12bの側に凹(負)となる量である。本具体例では、一例として、サファイア基板の第1主面10a側に厚さ350μmで樹脂28を形成した後、研削することによって厚さ300μmにしている。樹脂28の線膨張係数は、一例として、62×10−6/Kである。これにより、反り量δ2は、例えば2インチのサファイア基板で約10μm未満、4インチのサファイア基板で約15μm未満、6インチのサファイア基板で約20μm未満になる。
【0050】
次に、製造工程Dでは、エキシマレーザを用いたレーザリフトオフ法でサファイア基板を半導体層12から剥離する。半導体層12の第1主面12aに析出したGaは、希フッ酸処理で除去する。サファイア基板が剥離されると、残った半導体層12は樹脂28によって支持される。この半導体層12と樹脂28とを含む第2構造体ST2では、第1主面12aの側に凸(負)の反り量δ3になる。反り量δ3は、例えば2インチのサファイア基板で約50μm未満、4インチのサファイア基板で約75μm未満、6インチのサファイア基板で約100μm未満である。なお、先に示したように、ここでの反り量δ3は、樹脂28の厚さや材質によって設定されている。
なお,レーザリフトオフ法以外の方法、たとえば、ケミカルリフトオフ法、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法により、サファイア基板を半導体層12から除去しても良い。その際にも、サファイア基板の除去後の第2構造体ST2の反り量δ3は,レーザリフトオフ法を用いた場合と同程度になる。
反り量δ3の絶対値は、反り量δ2の絶対値よりも大となる。また、反り量δ3の絶対値は、反り量δ1の絶対値よりも小となる。
【0051】
次に、レンズ32の形成及び透光性樹脂31の形成を行う。例えば、この工程では、真空チャックによって第2構造体ST2が吸着保持されるため、反り量がほぼ0となる状態で保持され、処理される。例えば、レンズ層を形成するため、シリコーン樹脂を約200μmの厚さで塗布し、インプリント法によりレンズパターンを形成する。シリコーン樹脂には、線膨張係数290×10−6/Kの材料が用いられる。レンズ層を形成する際、第2構造体ST2が平坦になっているため、正確な位置にレンズ32が形成される。具体的には、第2構造体ST2と平行にインプリントプロセスを行うことで、ナノスタンパの合わせ精度±5μmを達成する。
【0052】
次に、レンズ32の上に、蛍光体を含む透光性樹脂31を形成する。透光性樹脂31には、蛍光体粒子をフェニル樹脂に分散させた材料が用いられる。この材料を、真空印刷することにより、厚さは約200μmで形成する。
【0053】
次に、製造工程Eでは、透光性樹脂31を形成した後の第2構造体ST2は、第2主面12bの側に凸(正)の反り量δ4になる。反り量δ4は、例えば2インチのサファイア基板で約10μm未満、4インチのサファイア基板で約15μm未満、6インチのサファイア基板で約20μm未満である。
図11では、反り量δ4は、反り量δ2と同程度となっている。ここで、反り量δ2は、基板10を除去するために、反り量が小さい方が好ましい。そのため、反り量δ2は、反り量δ4よりも小である。
【0054】
次に、樹脂28の研削を行う。この工程では、透光性樹脂31にバックグラインドテープ60を貼り付け、真空チャックで吸着保持する。バックグラインドテープ60を貼り付けた側は凹になっているため、真空チャックによって吸着保持されると、第2構造体ST2の反り量がほぼ0になるように保持される。この状態で、樹脂28を金属ピラー26a、26bが露出するまで研削する。
【0055】
次に、製造工程Fでは、樹脂28の研削の後、真空チャックから外された第2構造体ST2は、第2主面12bの側に凸(正)の反り量δ5になる。反り量δ5は、例えば2インチのサファイア基板で約100μm未満、4インチのサファイア基板で約150μm未満、6インチのサファイア基板で約200μm未満である。
反り量δ5は、反り量δ1、δ2、δ4よりも大である。また、反り量δ5の絶対値は、δ3の絶対値よりも大である。
【0056】
次に、製造工程Gでは、第2構造体ST2の個片化を行う。この製造工程Gでは、バックグラインドテープ60をダイシングテープ70に貼り替え、ダイシングテープ70側を真空チャックで吸着保持する。ダイシングテープ70側は凹になっているため、真空チャックによって、第2構造体ST2の反り量がほぼ0になるように保持される。この状態で樹脂28側からダイシングラインに沿って切断し、個片化を行う。反り量が0であるため、正確かつ確実にブレードを入れて、分割できることになる。
【0057】
いずれの製造工程でも、構造体の反り量の最大値は、真空チャック50で保持可能な最大の反り量以下である。
また、製造工程C以降の処理では、製造工程Bで行う半導体層12の活性化プロセスの処理温度よりも低い温度で行われる。
【0058】
図12は、他の発光装置の例を説明する模式的断面図である。
図12(a)は、レンズ32aが半導体層12に一つ設けられている発光装置111の例、図12(b)は、レンズ32bが凹レンズである発光装置112の例である。
図12(a)に例示したように、発光装置111では、個片化された一つの半導体層12に一つのレンズ32aが設けられている。なお、レンズは必要な個数及び配置で設けられる。
図12(b)に例示したように、発光装置112では、凹型のレンズ32bが設けられている。レンズの形状は凹型のほか、非球面など、種々の態様を用いることができる。
【0059】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を説明する。
図13〜図15は、第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に例示する模式的断面図である。
第2の実施形態に係る発光装置の製造方法では、半導体層12の第1主面12aの側に透光性樹脂31を設けない場合の製造方法である。
【0060】
図13(a)は、金属ピラー26a、26bの間を樹脂28で埋め込んだ状態を例示している。第2の実施形態では、樹脂28の厚さtが、金属ピラー26a、26bの高さと略同一になっている。ここでは、樹脂28によって、第1構造体ST1の反り量δ11を設定している。すなわち、樹脂28を形成する際、後述する第2構造体ST2の反り量δ12が、第1主面12aの側に凸になるよう、第1構造体ST1の反り量δ11を設定する。反り量δ11を設定するには、樹脂28の材質(例えば、線膨張係数、成形収縮率)を選択したり、樹脂28の成形条件を選択したり、樹脂28の体積によって設定したりする。樹脂28の体積で設定する場合には、予め、金属ピラー26a、26bの高さや間隔によって、樹脂28が埋め込まれる領域の容積を設定しておけばよい。
【0061】
次に、図13(b)〜図14(a)に表したように、レーザリフトオフ法を施し、基板10を半導体層12の第1主面12aから剥離する。基板10が剥がされた後は、図14(b)に表したように第2構造体ST2が形成される。第2構造体ST2は、基板10の剥離後に残った半導体層12が樹脂28によって支持された状態になっている。この状態で、第2構造体ST2は、第1主面12aの側に凸になっている。第2構造体ST2の負の反り量δ12は、先に形成した樹脂28によって設定される。
【0062】
次に、図15(a)に表したように、樹脂28の面にダイシングテープ70を貼り付ける。そして、ダイシングテープ70の面を真空チャック50で吸着保持する。第2構造体ST2は、ダイシングテープ70の側に凹になっているため、凹の面を真空チャック50で吸着することで、空気漏れなく確実な吸着保持が行われる。そして、第1主面12aの側から、ブレード80を用い、ダイシングラインに沿って、絶縁膜20及び樹脂28を切断する。真空チャック50による吸着保持で、第2構造体ST2は平坦になっていることから、ダイシングによって第2構造体ST2は正確に分割され、個片化される。これにより、図15(b)に表したように、発光装置120が完成する。
【0063】
以上説明したように、本実施形態に係る発光装置の製造方法によれば、次のような作用効果を奏する。
すなわち、基板に半導体層を積層する方法で発光装置を製造する際、基板を剥離するときに別の支持基板を用意する必要がなくなる。このため別の支持基板を用意し、支持基板の剥離や剥離面の洗浄等の工程が不要になる。
また、別の支持基板を接着剤で貼り付ける工程がなく、別の支持基板を貼り付けた際に反りを矯正することに起因する半導体層へのダメージ(クラック等)や、支持基板側の剥がれといった問題を発生させずに済む。
また、基板の反り量を設定することで、レーザリフトオフ法によって基板を除去する際には、レーザ光照射の焦点深度を基板全体にわたり十分確保できる。よって、的確に基板を剥離することが可能になる。
これらにより、製造工程を複雑にすることなく、量産性に優れた発光装置の製造方法が提供される。
本実施形態で製造された発光装置は、照明装置、画像表示装置のバックライト光源、及びディスプレイ装置など、種々の電子機器に適用される。
【0064】
以上、具体例を参照しつつ実施形態について説明した。しかし、実施形態は、それらに限定されるものではない。例えば、前述の各実施形態またはその変形例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものもや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。また、基板、半導体層、電極、配線、金属ピラー、絶縁膜、樹脂の材料、サイズ、形状、レイアウトなどに関して当業者が各種設計変更を行ったものであっても、本発明の主旨を逸脱しない限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0065】
10…基板、12…半導体層、12a…第1主面、12b…第2主面、14…p側電極、16…n側電極、26…金属ピラー、28…樹脂、ST1…第1構造体、ST2…第2構造体
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、発光装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
発光装置の用途は、照明装置、画像表示装置のバックライト光源、及びディスプレイ装置などに拡大している。
近年では、発光層を含む半導体層をサファイア基板等の基板上で結晶成長させる方法が提案されている。また、輝度の向上、低背化のために、レーザ光の照射によって半導体層から基板を剥離する製造方法も考えられている。
【0003】
ここで、上記サファイア基板等の基板は、発光層を含むGaN層等の半導体層を結晶成長させる機能ばかりではなく、発光装置の構造的(機械的)な支持体としての機能もある。このため、半導体層から基板を剥離する際には、予め、別基板を支持体として仮接合(貼り合せ)したあと、基板を除去する手法が提案されている。しかしながら、別基板を支持体として用いる場合、別基板の接合や、不要になった別基板の剥離、接合面の洗浄といった工程が必要になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006−128625号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施形態は、製造工程を複雑にすることなく、量産性に優れた発光装置の製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態によれば、基板上に、発光層を有する半導体層を積層して、第1構造体を形成する工程と、前記半導体層の上に第1電極及び第2電極を形成する工程と、前記半導体層の上に、前記第1電極と導通する第1金属ピラーと、び前記第2電極と導通する第2金属ピラーと、を形成する工程と、前記第1金属ピラー及び前記第2金属ピラーの間を樹脂で埋め込む工程と、前記基板を前記半導体層から剥離して、前記半導体層が前記樹脂により支持され前記樹脂の反対側に凸となった第2構造体を形成する工程と、を備えたことを特徴とする発光装置の製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を説明するフローチャートである。
【図2】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図3】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図4】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図5】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図6】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図7】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図8】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図9】第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【図10】第2構造体を真空チャックで保持する状態を例示する模式的断面図である。
【図11】構造体の反り量の変化を例示する図である。
【図12】他の発光装置の例を説明する模式的断面図である。
【図13】第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に例示する模式的断面図である。
【図14】第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に例示する模式的断面図である。
【図15】第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に例示する模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を図に基づき説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比係数などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比係数が異なって表される場合もある。
また、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0009】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る発光装置の製造方法を説明するフローチャートである。
図1に表したように、本実施形態に係る発光装置の製造方法は、第1構造体を形成する工程(ステップS110)、第1電極及び第2電極を形成する工程(ステップS120)、第1金属ピラー及び第2金属ピラーを形成する工程(ステップS130)、樹脂の埋め込み工程(ステップS140)及び第2構造体を形成する工程(ステップS150)、を備える。
【0010】
ステップS110では、基板上に、発光層を有する半導体層を積層して、第1構造体を形成する。
ステップS120では、半導体層の上に、第1電極及び第2電極を形成する。
ステップS130では、半導体層の上に、第1電極と導通する第1金属ピラーと、第2電極と導通する第2金属ピラーと、を形成する。
ステップS140では、第1金属ピラー及び第2金属ピラーの間を樹脂で埋め込む。
ステップS150では、基板を半導体層から剥離して、半導体層が樹脂により支持され樹脂の反対側に凸となった第2構造体を形成する。
【0011】
ここで、第1構造体は、基板上に半導体層が積層された構成を含む構造体である。第1構造体には、製造過程において形成された電極や金属ピラーも含まれる。また、第1構造体は、基板上の広範囲に形成された一連の半導体層を含む構成や、製造過程において基板上で絶縁物を介して連結された状態の半導体層を含む構成である。
【0012】
また、第2構造体は、半導体層から基板が剥離され、樹脂によって半導体層が支持された構成を含む。第2構造体には、製造過程において、必要に応じて設けられたレンズや透光性樹脂も含まれる。
【0013】
このような本実施形態では、金属ピラー間に埋め込んだ樹脂によって半導体層を支持するため、基板を半導体層から剥離した際に半導体層を支持するために別の基板を貼り合わせる必要がなくなる。この樹脂は、そのまま発光装置のパッケージの一部として利用される。
【0014】
また、製造過程において、第2構造体を真空吸着で保持する際、第2主面の側が凹になっていることで、第2主面を吸着面として確実な吸着保持が行われる。すなわち、真空吸着の際に、第2主面の周辺が真空吸着のステージに密着し、第2主面の中央とステージとの間の空気を漏れなく吸引して、確実に吸着保持できるようになる。確実な吸着保持がなされると、第2構造体は平坦な状態に矯正され、この平坦な状態でその後の処理が正確に施される。
【0015】
次に、図2〜図9に沿って、具体的な発光装置の製造方法の例を説明する。
図2〜図9は、本実施形態に係る発光装置の製造方法を順に説明する模式的断面図である。
【0016】
まず、図2(a)に表したように、基板10の第1主面10a上に第1の半導体層121及び第2の半導体層122を積層する。第1の半導体層121において基板10側の面が第1主面12aに対応する。第2の半導体層122には、発光層(図示せず)が含まれる。例えば、発光層が、窒化物系半導体の場合、第1の半導体層121及び第2の半導体層122の半導体層12は、サファイア基板上に結晶成長させることができる。一例として、第1の半導体層121及び第2の半導体層122には、窒化ガリウム(GaN)が用いられている。また、一例として、発光層には、InGaNを含む多重量子井戸構造が用いられている。
【0017】
次に、例えば図示しないレジストを用いたRIE(Reactive Ion Etching)法で、第2の半導体層122及び第1の半導体層121の一部を選択的に除去する。これにより、半導体層12の第2主面12b側に凹部及び凸部が形成される。第2の半導体層122及び第1の半導体層121の一部が除去された部分が凹部となり、発光層を含む第2の半導体層122が残された部分が凸部となる。また、後の工程で個片化する際の分割位置に対応した半導体層12を、基板10の第1主面10aが露出するまで除去する。これにより、基板10に半導体層12が積層された第1構造体ST1が形成される。
【0018】
第1構造体ST1を形成した状態では、第1構造体ST1は、半導体層12が形成された側に凸になっている。ここで、本実施形態の説明で用いる模式的断面図には、図中二点鎖線に示すように、反り量を模式的に表現して示している。反り量は、構造体における同一面(例えば、第2主面12b)について、端部の位置と、最下点または最上点の位置と、の差δによって表される。本実施形態では、後述の樹脂28が形成される第2主面12bの側に凸になる反り量を「正」、第1主面12aの側に凸になる反り量を「負」として説明する。
第1構造体ST1を形成した状態での反り量は、正のδ1になっている。これは、基板10と、基板10に積層(例えば、結晶成長)させた半導体層12との格子定数の差や熱膨張係数の差などに起因するものである。
【0019】
次に、半導体層12の凹部に、第1の半導体層121と導通するn側電極(第1電極)16を形成し、半導体層12の凸部に、第2の半導体層122と導通するp側電極(第2電極)14を形成する。n側電極16には、例えばTi/Al/Pt/Auの積層膜が用いられる。また、p側電極14には、例えばNi/Al(またはAg)/Auの積層膜が用いられる。
【0020】
次に、図2(b)に表したように、p側電極14及びn側電極16を覆う絶縁膜20を形成し、p側電極14及びn側電極16のそれぞれの一部が露出するように開口(第1の開口20a、第2の開口20bをそれぞれ形成する。さらに、図2(c)に表したように、Ti/Cuなどからなるシード金属22を、例えばスパッタリング法を用いて形成する。
【0021】
次に、図3(a)に表したように、シード金属22の上にフォトレジスト40をパターニングする。そして、図3(b)に表したように、パターニングされたフォトレジスト40をマスクとして、電解メッキ法により配線層24を選択的に形成する。このようにして、互いに分離された配線層24a、24bが形成される。このとき、第1の開口20a、第2の開口20bの径、または、底面積よりも、配線層24a、24bの底面積が大となる程度まで、配線層24a、24bを形成することが好ましい。この場合、薄いシード金属22が電解メッキ工程における電流経路となる。こののち、アッシング法などを用いてフォトレジスト40が除去されると、図3(c)に表す構造となる。
【0022】
次に、図4(a)に表したように、厚膜フォトレジストのパターニングを行い、p側の配線層24a上に開口42a、n側の配線層24b上に開口42b、を形成する。続いて、図4(b)に表したように、電解メッキ法を用いて、p側電極14と接続されたp側の金属ピラー(第2金属ピラー)26a、n側電極16と接続されたn側の金属ピラー(第1金属ピラー)26b、をそれぞれ形成する。この場合にも薄いシード金属22が電解メッキ工程における電流経路となる。なお、金属ピラー26の厚さを、例えば10〜数百μmの範囲とすると、基板10を分離しても発光装置の強度を保つことができる。なお、開口42a、42bは、絶縁膜に形成してもよい。
【0023】
さらに、図4(c)に表したように、アッシング法などを用いてレジスト層42を除去し、シード金属22のうち露出した領域を、例えばウェットエッチングにより除去し、p側シード金属22aとn側シード金属22bとに分離する。
【0024】
ここで、配線層24及び金属ピラー26の材料としては、銅、金、ニッケル、銀などが用いられる。これらのうち、良好な熱伝導性、高いマイグレーション耐性及び絶縁膜との優れた密着性を備えた銅がより好ましい。
【0025】
続いて、図5(a)に表したように、金属ピラー26a、26bの間を樹脂28で埋め込む。樹脂28には、例えば熱硬化性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、フッ素樹脂が用いられる。樹脂28は、例えば黒色に着色されており、外部への光漏れ、外部からの不要光の入射を防止している。
【0026】
樹脂28を形成した状態で、第1構造体ST1は、第2主面の側に凸になっている。正の反り量δ2は、樹脂28を形成する前の反り量δ1よりも小さい。これは、樹脂28の応力によって第1構造体ST1が反り量δ1が変化するためである。本実施形態では、樹脂28を形成することによって、反り量δ2を設定する。すなわち、本実施形態では、樹脂28を形成する際、後述する第2構造体ST2の反り量が、第1主面12aの側に凸になるよう、第1構造体ST1の反り量δ2を設定する。
【0027】
樹脂28で第1構造体ST1の反り量δ2を設定するには、例えば、樹脂28の厚さによる設定や、樹脂28の線膨張係数や成形収縮率などの材質による設定、樹脂28の成形条件による設定が挙げられる。図5(a)に示した例では、樹脂28の厚さtによって第1構造体ST1の反り量δ2を設定している。図5(a)に示すように、金属ピラー26a、26bの下端が覆われる位置まで樹脂28を形成する。
【0028】
次に、図5(b)〜図6(a)に表したように、レーザリフトオフ法(Laser Lift Off, LLO)を施し、基板10を半導体層12の第1主面12aから剥離する。レーザ光LSRとしては、例えば、ArFレーザ(波長:193nm)、KrFレーザ(波長:248nm)、XeClレーザ(波長:308nm)、XeFレーザ(波長:353nm)が用いられる。
【0029】
レーザ光LSRは、基板10の第2主面10bの側から半導体層12に向けて照射される。レーザ光LSRは、基板10を透過し、半導体層12の下面(第1主面12a)にまで到達する。この際、基板10と半導体層12との界面では、半導体層12がレーザ光LSRのエネルギーを吸収する。そして、半導体層12中のGaN成分が、例えば、以下の反応式のごとく熱分解する。
GaN→Ga+(1/2)N2↑
その結果、図6(a)に表したように、基板10が半導体層12から剥がれる。
レーザリフトオフ法を行うときに、樹脂28が十分に厚く形成されていれば、レーザ照射時の支持基板(図示せず)が不要となる。たとえば、樹脂28は、金属ピラー26a、26bの下端を覆い、厚さ60μm〜1mm程度あれば、レーザ照射時の支持基板が不要となる。
【0030】
基板10が剥がされた後は、図6(b)に表したように第2構造体ST2が形成される。第2構造体ST2は、基板10の剥離後に残った半導体層12が樹脂28によって支持された状態になっている。この状態で、第2構造体ST2は、第1主面12aの側に凸になっている。第2構造体ST2の負の反り量δ3は、先に形成した樹脂28によって設定される。なお、基板10が剥がされた面12aには、必要に応じてフロスト処理が施される。
【0031】
次に、図7(a)に表したように、第2構造体ST2の樹脂28の面を真空チャック50で保持する。第2構造体ST2は、先の工程で第1主面12aの側に凸になっている。したがって、真空チャック50で第2主面12bの側(第2構造体ST2の樹脂28の面)を吸着すると、空気漏れなく確実に吸着が行われる。
【0032】
図10は、第2構造体を真空チャックで保持する状態を例示する模式的断面図である。
図10(a)に表したように、第2構造体ST2は、第1主面12aの側に凸になっている。この状態で第2構造体ST2を真空チャック50のステージ面50aに搭載すると、第2構造体ST2の下面(第2主面12bの側の面)における周辺部pがステージ面50aに接触することになる。
【0033】
この状態で真空チャック50で真空吸着を行うと、第2構造体ST2の下面における周辺部pがステージ面50aと密着し、第2構造体ST2の下面における中央部cとステージ面50aとの間にある空気が漏れることなく吸引される。その結果、図10(b)に表したように、第2構造体ST2は、真空チャック50のステージ面50aに密着し、平坦な状態で保持される。このように、凹の面を真空チャックで吸着すると、確実な保持が行われることになる。
【0034】
図7(a)に表したように、真空チャック50で第2構造体ST2を吸着保持した状態で、半導体層12の第1主面12aに、必要に応じてレンズ32を形成する。レンズ32を形成するには、例えば、石英ガラス上にフォトレジストによるドットパターンを形成し、ウェットエッチング法を用いた等方性エッチングによってレンズ形状を形成する。また、ナノインプリント法を用いることも可能である。ナノインプリント法では、液状で加熱によってガラス化する特性を持ったSOG(Spin On Glass)やシリコーン樹脂などをスピンコート等によって半導体層12の上に塗布し、レンズの形状をかたどったナノスタンパを押し付けてレンズ形状を形成した後、ナノスタンパを剥離し、SOGやシリコーン樹脂を加熱して硬化する。この手法によれば、ナノスタンパの形を任意に設計することが可能であるため、如何なる形状のレンズであっても容易に製造することができる。
【0035】
また、図7(b)に表したように、第1主面12aの側に透光性樹脂31を形成する。例えば、発光層で生成した光の波長を変換して発光装置から放出させる場合、蛍光体(図示せず)を混入した透光性樹脂31を設ける。例えば、発光層で青色の光を生成し、発光装置から白色の光を放出させる場合、黄色の蛍光体を混入した透光性樹脂31を形成する。その後、第2構造体ST2を真空チャック50から外すと、図7(b)に表したように、第2主面12bの側が凸になる。これは、第1主面12aの側に透光性樹脂31を形成したことで、反り量が変化したためである。このときの反り量は正のδ4である。
【0036】
次に、図8(a)に表したように、透光性樹脂31の面に、バックグラインドテープ60を貼り付ける。その後、図8(b)に表したように、バックグラインドテープ60の面を真空チャック50で真空吸着する。先の工程で、第2構造体ST2は第2主面12bの側に凸、すなわち第2主面12aの側に凹になっている(図8(a)参照。)。したがって、バックグラインドテープ60の面を真空チャックで吸着保持すると、凹の面を真空チャック50で吸着することになり、上記図10で例示したように、空気漏れなく確実な吸着保持が行われる。真空チャック50で吸着保持することで、第2構造体ST2は平坦な状態に矯正される。
【0037】
図8(b)に表したように、真空チャック50で第2構造体ST2を保持し、平坦に矯正した状態で樹脂28の面を研削する。この研削によって、金属ピラー26a、26bを樹脂28の面から露出させる。
【0038】
図8(c)に表したように、樹脂28を研削した後、真空チャック50から外すと、第2構造体ST2の反り量は、正のδ4から正δ5に変化する。これは、樹脂28が研削され、薄くなったために、樹脂28による応力が変化したためである。したがって、正の反り量δ5は、正の反り量δ4よりも大きい。
【0039】
次に、バックグラインドテープ60を剥がし、図9(a)に表したように、ダイシングテープ70を貼り付ける。なお、図9(a)は、図8の上下を反転させた状態で示されている。そして、ブレード80を用い、ダイシングラインに沿って、樹脂28、絶縁膜20及び透光性樹脂31を切断する。これにより、第2構造体ST2が個片化される。なお、ダイシングの方法としては、ダイヤモンドブレード等のブレード80を用いた機械切削のほか、レーザ照射による切断、高圧水による切断、などの手段が用いられる。
【0040】
このダイシングを行う際、ダイシングテープ70の面を真空チャック50で吸着保持する。第2構造体ST2は、ダイシングテープ70の側に凹になっているため、凹の面を真空チャック50で吸着することで、上記図10で例示したように、空気漏れなく確実な吸着保持が行われる。真空チャックによる吸着保持で、第2構造体ST2は平坦な状態で正確にダイシングされる。
【0041】
その後、ダイシングテープ70から個片化した発光装置110を取り出し、図9(b)に表したように、樹脂28から露出した金属ピラー26a、26bにバンプ電極27を形成する。バンプ電極27には、例えばはんだボール、金属バンプが適用される。これにより、発光装置110が完成する。
【0042】
このような本実施形態に係る発光装置の製造方法では、ウェーハレベルで発光装置110を組み立てるために、発光装置110のサイズをベアチップサイズに近く小型化したCSP(Chip Size Package)の提供が容易となる。
【0043】
また、第2主面12bの側に埋め込んだ樹脂28によって半導体層12を支持するため、基板を10半導体層12から剥離した際に半導体層12を支持するために別の基板を貼り合わせる必要がなくなる。この樹脂28は、そのまま発光装置110のパッケージの一部として利用される。
【0044】
また、製造過程において、第1構造体ST1や第2構造体ST2を真空チャック50で吸着保持する際、凹になっている側を吸着するため、確実な吸着保持が行われる。これにより、第1構造体ST1や第2構造体ST2が平坦になった状態で処理することから、確実な処理が行われる。よって、製造工程を複雑にすることなく、発光装置110の量産性向上が達成される。
【0045】
次に、本実施形態に係る発光装置の製造方法の具体例について説明する。
図11は、具体例に係る構造体の反り量の変化を例示する図である。
図11では、横軸が製造工程A〜Gの流れ(時間)、縦軸が基板及び構造体の反り量を示している。
本具体例では、基板10としてサファイア基板を用い、半導体層12としてGaNを用いる場合を一例に説明する。また、第1の半導体層121をn型、第2の半導体層122をp型とする。
【0046】
先ず、製造工程Aでは、サファイア基板を用意する。サファイア基板は、両面を研削するなどの加工を施すことで、反り量をほぼ0にすることができる。製造工程Aにおいて、反り量は、ほぼ0である。仮に、サファイア基板に反りが生じていたとしても、後述の反り量の絶対値は、δ2よりも小となる。
【0047】
次に、製造工程Bでは、サファイア基板上に発光層を含むGaN層の半導体層12を成膜し、第1構造体ST1を形成する。また、第1の半導体層121にn側電極16を形成し、第2の半導体層122にp側電極14を形成する。第1構造体ST1では、第2主面12bの側に凸(正)の反り量δ1になる。反り量δ1は、例えば2インチのサファイア基板で約50マイクロメートル(μm)、4インチのサファイア基板で約75μm、6インチのサファイア基板で約100μmである。
【0048】
次に、p側電極14及びn側電極16にそれぞれ配線層24a及び24bを形成し、さらにそれぞれ金属ピラー26a及び26bを形成する。配線層24及び金属ピラー26には、それぞれ銅が用いられる。この工程では、凹側になるサファイア基板を真空チャックで吸着保持するため、反り量がほぼ0になるように、保持され処理される。
【0049】
次に、製造工程Cでは、金属ピラー26a及び26bの間に樹脂28を埋め込む処理を行う。樹脂28には、熱硬化性エポキシ樹脂が用いられる。この製造工程Cによって樹脂28が埋め込まれた状態では、第1構造体ST1の反り量がδ2となる。反り量δ2は、第2主面12bの側に凸(正)であって、反り量δ1よりも小さい。ここで、樹脂28の厚さや材質(例えば、線膨張係数、成形収縮率)の選択、樹脂28の成形条件の選択によって、反り量δ2を設定する。この設定量は、後の工程でサファイア基板を剥がした後の第2構造体ST2の反り量δ3が、第2主面12bの側に凹(負)となる量である。本具体例では、一例として、サファイア基板の第1主面10a側に厚さ350μmで樹脂28を形成した後、研削することによって厚さ300μmにしている。樹脂28の線膨張係数は、一例として、62×10−6/Kである。これにより、反り量δ2は、例えば2インチのサファイア基板で約10μm未満、4インチのサファイア基板で約15μm未満、6インチのサファイア基板で約20μm未満になる。
【0050】
次に、製造工程Dでは、エキシマレーザを用いたレーザリフトオフ法でサファイア基板を半導体層12から剥離する。半導体層12の第1主面12aに析出したGaは、希フッ酸処理で除去する。サファイア基板が剥離されると、残った半導体層12は樹脂28によって支持される。この半導体層12と樹脂28とを含む第2構造体ST2では、第1主面12aの側に凸(負)の反り量δ3になる。反り量δ3は、例えば2インチのサファイア基板で約50μm未満、4インチのサファイア基板で約75μm未満、6インチのサファイア基板で約100μm未満である。なお、先に示したように、ここでの反り量δ3は、樹脂28の厚さや材質によって設定されている。
なお,レーザリフトオフ法以外の方法、たとえば、ケミカルリフトオフ法、CMP(Chemical Mechanical Polishing)法により、サファイア基板を半導体層12から除去しても良い。その際にも、サファイア基板の除去後の第2構造体ST2の反り量δ3は,レーザリフトオフ法を用いた場合と同程度になる。
反り量δ3の絶対値は、反り量δ2の絶対値よりも大となる。また、反り量δ3の絶対値は、反り量δ1の絶対値よりも小となる。
【0051】
次に、レンズ32の形成及び透光性樹脂31の形成を行う。例えば、この工程では、真空チャックによって第2構造体ST2が吸着保持されるため、反り量がほぼ0となる状態で保持され、処理される。例えば、レンズ層を形成するため、シリコーン樹脂を約200μmの厚さで塗布し、インプリント法によりレンズパターンを形成する。シリコーン樹脂には、線膨張係数290×10−6/Kの材料が用いられる。レンズ層を形成する際、第2構造体ST2が平坦になっているため、正確な位置にレンズ32が形成される。具体的には、第2構造体ST2と平行にインプリントプロセスを行うことで、ナノスタンパの合わせ精度±5μmを達成する。
【0052】
次に、レンズ32の上に、蛍光体を含む透光性樹脂31を形成する。透光性樹脂31には、蛍光体粒子をフェニル樹脂に分散させた材料が用いられる。この材料を、真空印刷することにより、厚さは約200μmで形成する。
【0053】
次に、製造工程Eでは、透光性樹脂31を形成した後の第2構造体ST2は、第2主面12bの側に凸(正)の反り量δ4になる。反り量δ4は、例えば2インチのサファイア基板で約10μm未満、4インチのサファイア基板で約15μm未満、6インチのサファイア基板で約20μm未満である。
図11では、反り量δ4は、反り量δ2と同程度となっている。ここで、反り量δ2は、基板10を除去するために、反り量が小さい方が好ましい。そのため、反り量δ2は、反り量δ4よりも小である。
【0054】
次に、樹脂28の研削を行う。この工程では、透光性樹脂31にバックグラインドテープ60を貼り付け、真空チャックで吸着保持する。バックグラインドテープ60を貼り付けた側は凹になっているため、真空チャックによって吸着保持されると、第2構造体ST2の反り量がほぼ0になるように保持される。この状態で、樹脂28を金属ピラー26a、26bが露出するまで研削する。
【0055】
次に、製造工程Fでは、樹脂28の研削の後、真空チャックから外された第2構造体ST2は、第2主面12bの側に凸(正)の反り量δ5になる。反り量δ5は、例えば2インチのサファイア基板で約100μm未満、4インチのサファイア基板で約150μm未満、6インチのサファイア基板で約200μm未満である。
反り量δ5は、反り量δ1、δ2、δ4よりも大である。また、反り量δ5の絶対値は、δ3の絶対値よりも大である。
【0056】
次に、製造工程Gでは、第2構造体ST2の個片化を行う。この製造工程Gでは、バックグラインドテープ60をダイシングテープ70に貼り替え、ダイシングテープ70側を真空チャックで吸着保持する。ダイシングテープ70側は凹になっているため、真空チャックによって、第2構造体ST2の反り量がほぼ0になるように保持される。この状態で樹脂28側からダイシングラインに沿って切断し、個片化を行う。反り量が0であるため、正確かつ確実にブレードを入れて、分割できることになる。
【0057】
いずれの製造工程でも、構造体の反り量の最大値は、真空チャック50で保持可能な最大の反り量以下である。
また、製造工程C以降の処理では、製造工程Bで行う半導体層12の活性化プロセスの処理温度よりも低い温度で行われる。
【0058】
図12は、他の発光装置の例を説明する模式的断面図である。
図12(a)は、レンズ32aが半導体層12に一つ設けられている発光装置111の例、図12(b)は、レンズ32bが凹レンズである発光装置112の例である。
図12(a)に例示したように、発光装置111では、個片化された一つの半導体層12に一つのレンズ32aが設けられている。なお、レンズは必要な個数及び配置で設けられる。
図12(b)に例示したように、発光装置112では、凹型のレンズ32bが設けられている。レンズの形状は凹型のほか、非球面など、種々の態様を用いることができる。
【0059】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を説明する。
図13〜図15は、第2の実施形態に係る発光装置の製造方法を順に例示する模式的断面図である。
第2の実施形態に係る発光装置の製造方法では、半導体層12の第1主面12aの側に透光性樹脂31を設けない場合の製造方法である。
【0060】
図13(a)は、金属ピラー26a、26bの間を樹脂28で埋め込んだ状態を例示している。第2の実施形態では、樹脂28の厚さtが、金属ピラー26a、26bの高さと略同一になっている。ここでは、樹脂28によって、第1構造体ST1の反り量δ11を設定している。すなわち、樹脂28を形成する際、後述する第2構造体ST2の反り量δ12が、第1主面12aの側に凸になるよう、第1構造体ST1の反り量δ11を設定する。反り量δ11を設定するには、樹脂28の材質(例えば、線膨張係数、成形収縮率)を選択したり、樹脂28の成形条件を選択したり、樹脂28の体積によって設定したりする。樹脂28の体積で設定する場合には、予め、金属ピラー26a、26bの高さや間隔によって、樹脂28が埋め込まれる領域の容積を設定しておけばよい。
【0061】
次に、図13(b)〜図14(a)に表したように、レーザリフトオフ法を施し、基板10を半導体層12の第1主面12aから剥離する。基板10が剥がされた後は、図14(b)に表したように第2構造体ST2が形成される。第2構造体ST2は、基板10の剥離後に残った半導体層12が樹脂28によって支持された状態になっている。この状態で、第2構造体ST2は、第1主面12aの側に凸になっている。第2構造体ST2の負の反り量δ12は、先に形成した樹脂28によって設定される。
【0062】
次に、図15(a)に表したように、樹脂28の面にダイシングテープ70を貼り付ける。そして、ダイシングテープ70の面を真空チャック50で吸着保持する。第2構造体ST2は、ダイシングテープ70の側に凹になっているため、凹の面を真空チャック50で吸着することで、空気漏れなく確実な吸着保持が行われる。そして、第1主面12aの側から、ブレード80を用い、ダイシングラインに沿って、絶縁膜20及び樹脂28を切断する。真空チャック50による吸着保持で、第2構造体ST2は平坦になっていることから、ダイシングによって第2構造体ST2は正確に分割され、個片化される。これにより、図15(b)に表したように、発光装置120が完成する。
【0063】
以上説明したように、本実施形態に係る発光装置の製造方法によれば、次のような作用効果を奏する。
すなわち、基板に半導体層を積層する方法で発光装置を製造する際、基板を剥離するときに別の支持基板を用意する必要がなくなる。このため別の支持基板を用意し、支持基板の剥離や剥離面の洗浄等の工程が不要になる。
また、別の支持基板を接着剤で貼り付ける工程がなく、別の支持基板を貼り付けた際に反りを矯正することに起因する半導体層へのダメージ(クラック等)や、支持基板側の剥がれといった問題を発生させずに済む。
また、基板の反り量を設定することで、レーザリフトオフ法によって基板を除去する際には、レーザ光照射の焦点深度を基板全体にわたり十分確保できる。よって、的確に基板を剥離することが可能になる。
これらにより、製造工程を複雑にすることなく、量産性に優れた発光装置の製造方法が提供される。
本実施形態で製造された発光装置は、照明装置、画像表示装置のバックライト光源、及びディスプレイ装置など、種々の電子機器に適用される。
【0064】
以上、具体例を参照しつつ実施形態について説明した。しかし、実施形態は、それらに限定されるものではない。例えば、前述の各実施形態またはその変形例に対して、当業者が適宜、構成要素の追加、削除、設計変更を行ったものもや、各実施形態の特徴を適宜組み合わせたものも、本発明の要旨を備えている限り、本発明の範囲に含有される。また、基板、半導体層、電極、配線、金属ピラー、絶縁膜、樹脂の材料、サイズ、形状、レイアウトなどに関して当業者が各種設計変更を行ったものであっても、本発明の主旨を逸脱しない限り本発明の範囲に包含される。
【符号の説明】
【0065】
10…基板、12…半導体層、12a…第1主面、12b…第2主面、14…p側電極、16…n側電極、26…金属ピラー、28…樹脂、ST1…第1構造体、ST2…第2構造体
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板上に、発光層を有する半導体層を積層して、第1構造体を形成する工程と、
前記半導体層の上に第1電極及び第2電極を形成する工程と、
前記半導体層の上に、前記第1電極と導通する第1金属ピラーと、前記第2電極と導通する第2金属ピラーと、を形成する工程と、
前記第1金属ピラー及び前記第2金属ピラーの間を樹脂で埋め込む工程と、
前記基板を前記半導体層から剥離して、前記半導体層が前記樹脂により支持され前記樹脂の反対側に凸となった第2構造体を形成する工程と、
を備えたことを特徴とする発光装置の製造方法。
【請求項2】
前記半導体層を形成する工程のあとは、前記第1構造体が第1の反り量によって前記半導体層を形成した側に凸となっている請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項3】
前記樹脂を埋め込む工程のあとは、前記第1構造体が前記第1の反り量よりも少ない第2の反り量によって前記樹脂の側に凸となっている請求項2記載の発光装置の製造方法。
【請求項4】
前記基板を前記半導体層から剥離する工程のあとは、前記第2構造体が第3の反り量によって前記樹脂と反対側に凸となっている請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項5】
前記第3の反り量は、前記第2の反り量よりも絶対値が大である請求項4記載の発光装置の製造方法。
【請求項6】
前記基板を前記半導体層から剥離する工程では、前記基板を介して前記半導体層の前記基板との接合面にレーザ光を照射することを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項7】
前記樹脂を埋め込む工程では、前記樹脂を埋め込んだ後に前記第2構造体が前記樹脂の側に凸となることを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項8】
前記基板を前記半導体層から剥離する工程の後、前記樹脂の側から吸着により前記樹脂を保持した状態で、前記半導体層にレンズを形成する工程を、さらに備えたことを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項9】
前記基板を前記半導体層から剥離する工程の後、前記樹脂の側から吸着により前記樹脂を保持した状態で、前記半導体層上を覆う透光性樹脂を形成する工程を、さらに備えたことを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項10】
前記透光性樹脂を形成する工程のあとは、前記第2構造体が第4の反り量によって前記樹脂の側に凸になっている請求項9記載の発光装置の製造方法。
【請求項11】
前記樹脂を平坦化する工程のあとは、前記第2構造体が前記第4の反り量よりも多い第5の反り量によって前記樹脂の側に凸になっていることを特徴とする請求項10記載の発光装置の製造方法。
【請求項12】
前記透光性樹脂を形成して、前記樹脂を保持していた吸着を解除した後、前記第2構造体が前記樹脂の側に凸となることを特徴とする請求項9記載の発光装置の製造方法。
【請求項13】
前記樹脂を形成する工程の後、前記樹脂と反対の側から吸着して保持し、前記樹脂を平坦化し,前記第1金属ピラー及び前記第2金属ピラーの少なくとも一部を露出させる工程を、さらに備えたことを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項14】
前記透光性樹脂を形成する工程の後、前記透光性樹脂の側から吸着して保持し、前記樹脂を平坦化し、前記第1金属ピラー及び前記第2金属ピラーの少なくとも一部を露出させる工程を、さらに備えたことを特徴とする請求項12記載の発光装置の製造方法。
【請求項15】
前記半導体層を形成する工程のあとは、前記第1構造体が第1の反り量を有し、前記半導体層を形成した側に凸となっており、
前記樹脂を埋め込む工程のあとは、前記第1構造体が前記第1の反り量よりも少ない第2の反り量を有し、前記樹脂の側に凸となっていることを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項16】
前記透光性樹脂を形成する工程のあとは、前記第2構造体が第4の反り量を有し、前記樹脂の側に凸になっており、
前記樹脂を平坦化する工程のあとは、前記第2構造体が前記第4の反り量よりも多い第5の反り量を有し、前記樹脂の側に凸になっていることを特徴とする請求項14記載の発光装置の製造方法。
【請求項17】
前記半導体層を形成する工程のあとは、前記第1構造体が第1の反り量によって前記半導体層を形成した側に凸となっており、
前記樹脂を埋め込む工程のあとは、前記第1構造体が前記第1の反り量よりも少ない第2の反り量によって前記樹脂の側に凸となっており、
前記基板を前記半導体層から剥離する工程のあとは、前記第2構造体が第3の反り量によって前記樹脂と反対側に凸となっており、
前記透光性樹脂を形成する工程のあとは、前記第2構造体が第4の反り量によって前記樹脂の側に凸になっており、
前記樹脂を平坦化する工程のあとは、前記第2構造体が前記第4の反り量よりも多い第5の反り量によって前記樹脂の側に凸になっていることを特徴とする請求項14記載の発光装置の製造方法。
【請求項18】
前記樹脂の厚さによって前記第2構造体の前記凸となる反り量を設定することを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項19】
前記樹脂の材質によって前記第2構造体の前記凸となる反り量を設定することを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項20】
前記樹脂の線膨張係数によって前記第2構造体の前記凸となる反り量を設定することを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項1】
基板上に、発光層を有する半導体層を積層して、第1構造体を形成する工程と、
前記半導体層の上に第1電極及び第2電極を形成する工程と、
前記半導体層の上に、前記第1電極と導通する第1金属ピラーと、前記第2電極と導通する第2金属ピラーと、を形成する工程と、
前記第1金属ピラー及び前記第2金属ピラーの間を樹脂で埋め込む工程と、
前記基板を前記半導体層から剥離して、前記半導体層が前記樹脂により支持され前記樹脂の反対側に凸となった第2構造体を形成する工程と、
を備えたことを特徴とする発光装置の製造方法。
【請求項2】
前記半導体層を形成する工程のあとは、前記第1構造体が第1の反り量によって前記半導体層を形成した側に凸となっている請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項3】
前記樹脂を埋め込む工程のあとは、前記第1構造体が前記第1の反り量よりも少ない第2の反り量によって前記樹脂の側に凸となっている請求項2記載の発光装置の製造方法。
【請求項4】
前記基板を前記半導体層から剥離する工程のあとは、前記第2構造体が第3の反り量によって前記樹脂と反対側に凸となっている請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項5】
前記第3の反り量は、前記第2の反り量よりも絶対値が大である請求項4記載の発光装置の製造方法。
【請求項6】
前記基板を前記半導体層から剥離する工程では、前記基板を介して前記半導体層の前記基板との接合面にレーザ光を照射することを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項7】
前記樹脂を埋め込む工程では、前記樹脂を埋め込んだ後に前記第2構造体が前記樹脂の側に凸となることを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項8】
前記基板を前記半導体層から剥離する工程の後、前記樹脂の側から吸着により前記樹脂を保持した状態で、前記半導体層にレンズを形成する工程を、さらに備えたことを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項9】
前記基板を前記半導体層から剥離する工程の後、前記樹脂の側から吸着により前記樹脂を保持した状態で、前記半導体層上を覆う透光性樹脂を形成する工程を、さらに備えたことを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項10】
前記透光性樹脂を形成する工程のあとは、前記第2構造体が第4の反り量によって前記樹脂の側に凸になっている請求項9記載の発光装置の製造方法。
【請求項11】
前記樹脂を平坦化する工程のあとは、前記第2構造体が前記第4の反り量よりも多い第5の反り量によって前記樹脂の側に凸になっていることを特徴とする請求項10記載の発光装置の製造方法。
【請求項12】
前記透光性樹脂を形成して、前記樹脂を保持していた吸着を解除した後、前記第2構造体が前記樹脂の側に凸となることを特徴とする請求項9記載の発光装置の製造方法。
【請求項13】
前記樹脂を形成する工程の後、前記樹脂と反対の側から吸着して保持し、前記樹脂を平坦化し,前記第1金属ピラー及び前記第2金属ピラーの少なくとも一部を露出させる工程を、さらに備えたことを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項14】
前記透光性樹脂を形成する工程の後、前記透光性樹脂の側から吸着して保持し、前記樹脂を平坦化し、前記第1金属ピラー及び前記第2金属ピラーの少なくとも一部を露出させる工程を、さらに備えたことを特徴とする請求項12記載の発光装置の製造方法。
【請求項15】
前記半導体層を形成する工程のあとは、前記第1構造体が第1の反り量を有し、前記半導体層を形成した側に凸となっており、
前記樹脂を埋め込む工程のあとは、前記第1構造体が前記第1の反り量よりも少ない第2の反り量を有し、前記樹脂の側に凸となっていることを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項16】
前記透光性樹脂を形成する工程のあとは、前記第2構造体が第4の反り量を有し、前記樹脂の側に凸になっており、
前記樹脂を平坦化する工程のあとは、前記第2構造体が前記第4の反り量よりも多い第5の反り量を有し、前記樹脂の側に凸になっていることを特徴とする請求項14記載の発光装置の製造方法。
【請求項17】
前記半導体層を形成する工程のあとは、前記第1構造体が第1の反り量によって前記半導体層を形成した側に凸となっており、
前記樹脂を埋め込む工程のあとは、前記第1構造体が前記第1の反り量よりも少ない第2の反り量によって前記樹脂の側に凸となっており、
前記基板を前記半導体層から剥離する工程のあとは、前記第2構造体が第3の反り量によって前記樹脂と反対側に凸となっており、
前記透光性樹脂を形成する工程のあとは、前記第2構造体が第4の反り量によって前記樹脂の側に凸になっており、
前記樹脂を平坦化する工程のあとは、前記第2構造体が前記第4の反り量よりも多い第5の反り量によって前記樹脂の側に凸になっていることを特徴とする請求項14記載の発光装置の製造方法。
【請求項18】
前記樹脂の厚さによって前記第2構造体の前記凸となる反り量を設定することを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項19】
前記樹脂の材質によって前記第2構造体の前記凸となる反り量を設定することを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【請求項20】
前記樹脂の線膨張係数によって前記第2構造体の前記凸となる反り量を設定することを特徴とする請求項1記載の発光装置の製造方法。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公開番号】特開2011−253925(P2011−253925A)
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−126575(P2010−126575)
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成23年12月15日(2011.12.15)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年6月2日(2010.6.2)
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】
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