説明

発光装置の製造方法

【課題】発光装置の製造方法の提供。
【解決手段】この発光装置の製造方法は、基板を提供し、続いて発光ユニットを該基板上に形成し、その後、少なくとも一つの電極を形成し、その後、少なくとも一つの保護層を該電極上に形成して後に蛍光粉層を該発光ユニットに形成する時に、該蛍光粉層が該電極上を被覆するのを防止し、該蛍光粉層を形成した後に、該蛍光粉層と該保護層を平坦とし、すなわち該保護層より上に位置する一部の該蛍光粉層を除去し、その後、該保護層を除去し、該電極が該蛍光粉層の影響を受けないようにし、これにより電極の導電性を向上し、さらに発光装置の蛍光粉厚さと均一性の問題を改善し、発光ダイオードを具えた発光装置の厚さを効果的に減らすと共に、白色光色温度制御の安定性を大幅に改善する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は一種の発光装置の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
1968年に世界で最初の発光ダイオード製品が誕生し、その後、光電産業は続々と各種の色の発光ダイオードを研究開発し、1993年には日本の日亜化学工業株式会社が発光効率の比較的高い青色発光ダイオードの開発に成功することで、フルカラーの発光ダイオード製品が実現することになった。
【0003】
GaInN系の青色及び緑色発光ダイオードの開発が完成した後、白色発光ダイオードが業界の追求の対象となった。1996年に日亜化学工業株式会社が白色発光ダイオードの量産を開始してから、世界の発光ダイオード業者の研究開発の重点は白色発光ダイオードに移り、それは完全に、既存の白熱灯に代わり室内外の照明に用いられ得て、また広範に、革命的に伝統的な白熱灯等の既存の光源の代わりとなることで、省エネ環境保護のテーマに符合する主要光源となる。
【0004】
白色発光ダイオードは高い耐震性、長い寿命、低い消費電力等の特性により、広く民衆の日常生活中に応用され、たとえば、家電用品、各種メーターの指示ランプ、或いは光源などに用いられている。且つ屋外の発光装置或いは表示装置、たとえば、交通信号、屋外電子看板等もますます一般に発光ダイオードを発光素子として使用するようになっている。且つ現在、表示装置も省エネ二酸化炭素削減の傾向の影響を受けるのに伴い、液晶ディスプレイのバックライトも次第に一般に発光ダイオードを採用するのが主流となってきている。その原因は、発光ダイオードは高輝度、低消費電力の要求に符合し、すなわち、発光ダイオードは節電省エネのグリーン環境保護訴求に符合し、また高輝度照明を提供できることにあり、そのうち、特に白色発光ダイオードを光源とする発明は良好な照明の応用である。
【0005】
伝統的な固体半導体白色光源は以下の三種類の方式がある。第1種の白色光源は、赤、青、緑の三色の白色発光ダイオードチップで構成した白色発光モジュールであり、それは高い発光効率、高い演色性の長所を有するが、同時に異なる色の発光ダイオードチップを利用しなければならず、このためこのような白色発光モジュールは組合せの異なるエピタキシャル材料で製造する必要があり、このために発光モジュール自身の電圧特性がチップの電気性能の違いにより異なるものとなり、このため発光モジュールの製造コストが高くなりがちで、且つその制御回路設計が複雑で、及び混光効果が悪くなる。
【0006】
第2種の白色光源は青色発光ダイオードで、YAG蛍光粉を励起して白色光を発生する。このような白色光源は現在光電産業市場の主流であり、その技術特徴は黄色光YAG蛍光粉を光学ゴムを青色発光ダイオードチップの外周に充填して、この青色発光ダイオードチップの発射する青色光を光学ゴム中に入射させ、青色光で黄色光YAG蛍光粉を励起して青色光を黄色光に変換する。そのうち、該黄色光の波長は約400〜530nmであり、青色発光ダイオードチップが発射する光線を利用して励起すると同時に、一部の青色光を発射させ、この一部の光変換に関与しない青色光を蛍光粉の発射する黄色光に組み合わせることで、青色光、黄色光を混合して白色光となす。
【0007】
第3種の白色光源は三色の蛍光粉を含有する紫外光発光ダイオードに光学ゴムを励起させて均一な青色光を発生させ、一定比率の青色、緑色、赤色蛍光粉を励起させて3波長の白色光を得る。
【0008】
白色発光ダイオードパッケージ技術の方面に関しては、ハイパワーで大面積の発光ダイオード照明モジュールを発展させる際に、その放熱問題は厳重に素子寿命に影響を与えるほか、現行の発光ダイオードパッケージに常用されているスポット接着、樹脂封止、モールディングの方式は、現在産業で採用されている発光ダイオードのパッケージが経済面の考慮に基づいており、エポキシ樹脂を採用してパッケージしているため、使用過程中の粘度の変化、蛍光粉層の気泡発生、材料欠如、黒点及び蛍光ゴム中の蛍光粉沈殿の発生等の比較的回避しがたい欠点を制御しにくくなる。且つ蛍光粉層は平坦面でなく、このため色光の発光均一度を一致するように保持することができず、且つ白色発光ダイオード製品の異なる発光角度における色温度の差異を形成しやすい。
【0009】
蛍光粉或いは封止樹脂の不断の改良の下、白色発光ダイオードは出光効率が改善され、光変換効率が改善された。ただし、白色発光ダイオードはまたその他の問題に直面することになった。たとえば、蛍光粉層の厚さが不断に増すか、或いは蛍光粉或いは封止樹脂が白色発光ダイオードの外部電極を被覆し、これにより、白色発光ダイオードの電気的接触不良の問題が発生し、且つ蛍光粉層は不断に改良されていても、依然として非平坦面とされ、このため色温度均一度の問題が依然として存在する。
【0010】
以上を鑑み、我々は新規な発光装置の製造方法を提供し、蛍光粉が電極を被覆する欠点を改善するほか、発光装置の厚さの問題を改善し、これにより発光ダイオードを具えた発光装置の厚さを効果的に減少する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の一つの目的は、一種の発光装置の製造方法を提供することにあり、それは、電極が蛍光粉に被覆されないようにすることで、電極の導電性を高めることができる製造方法である。
【0012】
本発明の別の目的は、一種の発光装置の製造方法を提供することにあり、それは、保護層で電極を保護し、且つ蛍光粉層の高さを保護層の高さを超過しないものとすることで、発光装置の厚さを減らし並びに色温度均一度を改善する方法である。
【課題を解決するための手段】
【0013】
請求項1の発明は、発光装置の製造方法において、
基板を提供し、
発光ユニットを該基板上に形成し、
該発光ユニットに電気的に接続する少なくとも一つの電極を形成し、
該電極上に位置する少なくとも一つの保護層を形成し、
該発光ユニットと該保護層を被覆するように蛍光粉層を該発光ユニット上に形成し、
該保護層の上の部分の該蛍光粉層を除去し、
該保護層を除去し、
以上のステップを包含することを特徴とする、発光装置の製造方法としている。
請求項2の発明は、請求項1記載の発光装置の製造方法において、該保護層の上の部分の該蛍光粉層を除去するステップにおいては研磨法或いは切削法を利用して該蛍光粉層の厚さが該保護層より高くならないようにすることを特徴とする、発光装置の製造方法としている。
請求項3の発明は、請求項1記載の発光装置の製造方法において、該保護層を除去するステップでは、エッチング法を利用して該保護層を除去することを特徴とする、発光装置の製造方法としている。
請求項4の発明は、請求項1記載の発光装置の製造方法において、該蛍光粉層の厚さは10μmから50μmとすることを特徴とする、発光装置の製造方法としている。
請求項5の発明は、請求項1記載の発光装置の製造方法において、該発光ユニットは垂直式発光ダイオードチップ、フリップチップ式発光ダイオードチップ或いは正面型発光ダイオードチップとすることを特徴とする、発光装置の製造方法としている。
請求項6の発明は、発光装置の製造方法において、
基板を提供し、
該基板上に発光ユニットとサブマウントを包含する発光モジュールを設置し、
第1電極と第2電極を形成し、該第1電極と該第2電極は該サブマウントを介して該発光ユニットに電気的に接続させ、
第1保護層を該第1電極の上に、第2保護層を該第2電極の上にそれぞれ形成し、
蛍光粉層を該発光モジュール上に形成し、該蛍光粉層に該発光モジュールと該第1保護層と該第2保護層を被覆させ、
該第1保護層と第2保護層の上の部分の該蛍光粉層を除去し、
該第1保護層と第2保護層を除去し、
以上のステップを包含することを特徴とする、発光装置の製造方法としている。
請求項7の発明は、請求項6記載の発光装置の製造方法において、
基板を提供し、該基板上に発光ユニットとサブマウントを包含する発光モジュールを設置するステップでは、
第1導電パッドと第2導電パッドを形成し、
該サブマウントを該第1導電パッドと該第2導電パッドの上に設置し、該サブマウントは少なくとも一つの第1連接ユニットと少なくとも一つの第2連接ユニットを包含し、該第1連接ユニットは該第1導電パッドに電気的に接続し、該第2連接ユニットは該第2導電パッドに電気的に接続し、
該発光ユニットを該サブマウントの上に設置し、該発光ユニットは該第1連接ユニットと該第2連接ユニットに電気的に接続し、こうして該発光モジュールを構成し、
及び該発光モジュールを該基板の上に設置し、該第1導電パッドと該第2導電パッドはそれぞれ該第1電極と該第2電極に電気的に接続することを特徴とする、発光装置の製造方法としている。
請求項8の発明は、請求項6記載の発光装置の製造方法において、該第1保護層と第2保護層の上の部分の該蛍光粉層を除去するステップでは、研磨法或いは切削法を用いて、該蛍光粉層の高さが該第1保護層及び第2保護層より高くならないようにすることを特徴とする、発光装置の製造方法としている。
請求項9の発明は、請求項6記載の発光装置の製造方法において、該第1保護層と第2保護層を除去するステップでは、エッチング法を利用して該第1保護層と第2保護層を除去することを特徴とする、発光装置の製造方法としている。
請求項10の発明は、請求項6記載の発光装置の製造方法において、該蛍光粉層の厚さは10μmから50μmとすることを特徴とする、発光装置の製造方法としている。
【発明の効果】
【0014】
本発明は一種の発光装置の製造方法を提供し、それはまず基板を提供し、その後、該基板上に発光ユニットを形成し、該発光ユニットに電気的に接続された少なくとも一つの電極を形成し、複数の保護層を該電極上に形成し、蛍光粉層を該発光ユニット上に形成し、該蛍光粉層に該発光ユニットと該保護層を被覆させ、該保護層より上の部分の蛍光粉層を除去し並びに該蛍光粉層を平坦とする。及び、該保護層を除去する。これにより本発明は発光装置製造の過程で保護層を利用して蛍光粉層が電極の導電性に影響を与えるのを防止し、且つ本発明はさらに発光装置の蛍光粉の厚さと均一性の問題を改善し、これにより発光ダイオードを具えた発光装置の厚さを有効に減少するとともに、白色光色温度制御の安定性も大幅に改善する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1A】本発明の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図1B】本発明の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図1C】本発明の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図1D】本発明の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図1E】本発明の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図1F】本発明の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図1G】本発明の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図2A】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図2B】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図2C】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図2D】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図2E】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図2F】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図2G】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図3A】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図3B】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図3C】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図3D】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図3E】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図3F】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図3G】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図3H】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図3I】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図3J】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図4A】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図4B】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図4C】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図4D】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図4E】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図4F】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【図4G】本発明の別の好ましい実施例の実施ステップ表示図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の技術内容、構造特徴、達成する目的を詳細に説明するため、以下に実施例を挙げ並びに図面を組み合わせて説明する。
【実施例1】
【0017】
図1Aから図1Gを参照されたい。これらは本発明の好ましい実施例の実施ステップの表示図である。図1Aから図1Gは本発明の第1発光装置10の製造フローを示す。
【0018】
まず、図1Aに示されるように、基板12を提供する。該基板12の材料は、Al23、SiC、GaAs、GaN、AlN、GaP、Si、ZnO及びMnO、III−V族、II−VI族、IV族、IV−IV族及び上述の任意の組合せのうちのいずれかとされる。
【0019】
図1Bに示されるように、発光ユニット14を該基板12上に形成する。そのうち、本実施例の発光ユニット14は正面型発光ダイオードチップとされる。
【0020】
図1Cに示されるように、第1電極16と第2電極18をそれぞれ該発光ユニット14上に形成する。そのうち、該第1電極16と該第2電極18の材料は、金、銀、鉛、インジウム、錫、導電ゴム及び上述の任意の組合せのいずれかとされる。
【0021】
図1Dに示されるように、第1保護層162と第2保護層182をそれぞれ第1電極16と第2電極18の上に形成する。そのうち、該第1保護層162と該第2保護層182の材料は、誘電材料、有機材料或いは乾燥材料から選択される。
【0022】
以上に続き、図1Eに示されるように、蛍光粉層102を発光ユニット14の上に形成する。該蛍光粉層102の材料は、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)、テルビウムアルミニウムガーネット(TAG)、シリケート(Silicate)、例えばSr2SiO4或いはSr3SiO5結晶相を有する組合せ物、硫化物(Sulfate)、窒化物(Nitrate)、或いは上述の材料の任意の組合せ、及び、透明樹脂、シリコーン樹脂、或いは上述の材料の任意の組合せとされ、そのうち、該透明樹脂はエポキシ樹脂、ポリエチレン或いはポリプロピレン等とされ得る。
【0023】
図1Fに示されるように、切削法或いは研磨法を利用して該第1保護層162と該第2保護層182より上の部分の該蛍光粉層102を除去し、蛍光粉層102の厚さが第1保護層162と第2保護層182の厚さを超過しないようにする。
【0024】
そのうち、切削法は、ウォーターナイフ或いはマシンナイフで切削を行ない、研磨法は研磨輪で研磨を行ない、該蛍光粉層102の厚さを第1保護層162と第2保護層182の厚さと同じか或いはそれより小さくする。該蛍光粉層102の厚さは10μmから50μmとされる。
【0025】
図1Gに示されるように、エッチング法で、第1保護層162と第2保護層182を除去する。そのうち、エッチング法はウエットエッチング或いはドライエッチングを採用する。
【0026】
こうして、本実施例は該第1電極16と該第2電極18が該蛍光粉層102に被覆されず、これにより該第1電極16と該第2電極18の導電性低下を防止でき、ひいては該第1電極16と該第2電極18が該蛍光粉層102の影響を受けて接触不良を形成するのを防止する。
【0027】
このほか本発明は該蛍光粉層102を修正した後の出光面は平坦面とされ、これにより、本発明の発光装置10の色温度の均一性は良好となり、且つさらに発光装置の蛍光粉層102の厚さを改善でき、発光ダイオードを具えた発光装置の厚さを有効に減らすことができ、同時に白色光色温度制御の安定性を大幅にアップできる。
【実施例2】
【0028】
図2Aから図2Gを参照されたい。これらは本発明の別の好ましい実施例のステップ表示図である。図2Aから図2Gは本発明の第2発光装置20の製造フローを示す。
【0029】
まず、図2Aに示されるように、導電基板22を提供する。該基板22の材料は、半導体、金属或いはその合金より選択される。
【0030】
図2Bに示されるように、続いて発光ユニット24を該基板22上に形成する。そのうち本実施例の発光ユニット24はフリップチップ式発光ダイオードチップとされる。
【0031】
これにより、図2Cに示されるように、第1電極26と第2電極28をそれぞれ該基板22上に形成し、且つ該第1電極26と該第2電極28はそれぞれ発光ユニット24に電気的に接続する。そのうち、該第1電極26と該第2電極28の材料は、金、銀、鉛、インジウム、錫、導電ゴム及び上述の任意の組合せのいずれかとされる。
【0032】
図2Dに示されるように、第1保護層262と第2保護層282をそれぞれ第1電極26と第2電極28の上に形成する。そのうち、該第1保護層262と該第2保護層282の材料は、誘電材料、有機材料或いは乾燥材料から選択される。
【0033】
以上に続き、図2Eに示されるように、蛍光粉層202を発光ユニット24の上に形成する。該蛍光粉層202の材料は、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)、テルビウムアルミニウムガーネット(TAG)、シリケート(Silicate)、例えばSr2SiO4或いはSr3SiO5結晶相を有する組合せ物、硫化物(Sulfate)、窒化物(Nitrate)、或いは上述の材料の任意の組合せ、及び透明樹脂、シリコーン樹脂、或いは上述の材料の任意の組合せとされ、そのうち、該透明樹脂はエポキシ樹脂、ポリエチレン或いはポリプロピレン等とされ得る。
【0034】
図2Fに示されるように、切削法或いは研磨法を利用して該蛍光粉層202、該第1保護層262と該第2保護層282を平坦とし、該蛍光粉層202の厚さが該第1保護層262と該第2保護層282の厚さを超過しないようにする。
【0035】
そのうち、切削法は、ウォーターナイフ或いはマシンナイフで切削を行ない、研磨法は研磨輪で研磨を行ない、該蛍光粉層202の厚さを第1保護層262と第2保護層282の厚さと同じか或いはそれより小さくする。該蛍光粉層202の厚さは10μmから50μmとされる
【0036】
図2Gに示されるように、エッチング法で、第1保護層262と第2保護層282を除去する。そのうち、エッチング法はウエットエッチング或いはドライエッチングを採用する。
【0037】
こうして、本実施例は該第1電極26と該第2電極28が該蛍光粉層202に被覆されず、これにより該第1電極26と該第2電極28の導電性低下を防止でき、ひいては該第1電極26と該第2電極28が該蛍光粉層202の影響を受けて接触不良を形成し、不良品であると誤って判断されるのを防止する。
【0038】
このほか本発明は該蛍光粉層202を修正した後の出光面が平坦面とされ、これにより、本発明の発光装置20の色温度の均一性は良好となり、且つさらに発光装置の蛍光粉層202の厚さを改善でき、発光ダイオードを具えた発光装置の厚さを有効に減らすことができ、同時に白色光色温度制御の安定性を大幅にアップできる。
【実施例3】
【0039】
図3Aから図3Jを参照されたい。これらは本発明の別の好ましい実施例のステップ表示図である。図3Aから図3Gは本発明の第3の発光装置30の製造フローを示す。
【0040】
まず、図3Aに示されるように、基板32を提供する。該基板32の材料は、Al23、SiC、GaAs、GaN、AlN、GaP、Si、ZnO及びMnO、III−V族、II−VI族、IV族、IV−IV族及び上述の任意の組合せのうちのいずれかとされる。
【0041】
図3Bに示されるように、続いて発光モジュール34(図3E参照)の第1導電パッド342と第2導電パッド344を該基板32上に形成する。そのうち該第1導電パッド342と該第2導電パッド344の材料は、金、銀、鉛、インジウム、錫、導電ゴム及び上述の任意の組合せのいずれかとされる。
【0042】
そして図3Cに示されるように、サブマウント(sub−mount)346を該第1導電パッド342と該第2導電パッド344の上に設置し、且つサブマウント346は第1連接ユニット348と第2連接ユニット350を具え、該第1連接ユニット348は該第1導電パッド342に電気的に接続され、該第2連接ユニット350は該第2導電パッド344に電気的に接続される。そのうち、該サブマウント346の材料は、Al23、SiC、GaAs、GaN、AlN、GaP、Si、ZnO及びMnO、III−V族、II−VI族、IV族、IV−IV族族及び上述の任意の組合せのうちのいずれかとされる。
【0043】
以上に続き、図3Dに示されるように、第1導電支持パッド352と第2導電支持パッド354を該サブマウント346の上に形成する。該第1導電支持パッド352は該第1連接ユニット348に電気的に接続され、該第2導電支持パッド354は該第2連接ユニット350に電気的に接続される。そのうち、該第1導電支持パッド352と該第2導電支持パッド354の材料は、金、銀、鉛、インジウム、錫、導電ゴム及び上述の任意の組合せのいずれかとされる。
【0044】
図3Eに示されるように、発光ユニット356を該第1導電支持パッド352と該第2導電支持パッド354の上に設置する。該発光ユニット356は該第1導電支持パッド352と該第2導電支持パッド354に電気的に接続される。そのうち、該発光ユニット356には少なくとも一つの発光ダイオードが設けられ、且つ該発光ダイオードは垂直式発光ダイオード、フリップチップ式発光ダイオード或いは正面型発光ダイオードとされる。
【0045】
以上に続き、図3Fに示されるように、第1電極36と第2電極38を該基板32上に形成し、且つそれは該発光モジュール34の二側に位置させる。該第1電極36は該第1導電パッド342に電気的に接続され、該第2電極38は該第2導電パッド344に電気的に接続される。そのうち、該第1電極36と該第2電極38の材料は、金、銀、鉛、インジウム、錫、導電ゴム及び上述の任意の組合せのいずれかとされる。
【0046】
図3Gに示されるように、第1保護層362と第2保護層382をそれぞれ該第1電極36と第2電極38の上に形成し、そのうち、該第1保護層362と該第2保護層382の材料は、誘電材料、有機材料或いは乾燥材料より選択される。
【0047】
図3Hに示されるように、続いて蛍光粉層302を発光モジュール34上に形成する。蛍光粉層302の材料は、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)、テルビウムアルミニウムガーネット(TAG)、シリケート(Silicate)、例えばSr2SiO4或いはSr3SiO5結晶相を有する組合せ物、硫化物(Sulfate)、窒化物(Nitrate)、或いは上述の材料の任意の組合せ、及び透明樹脂、シリコーン樹脂、或いは上述の材料の任意の組合せとされ、そのうち、該透明樹脂はエポキシ樹脂、ポリエチレン或いはポリプロピレン等とされ得る。
【0048】
図3Iに示されるように、切削法或いは研磨法を利用して該第1保護層362と該第2保護層382の上の部分の蛍光粉層302を除去し、すなわち、高さが該第1保護層362と該第2保護層382を超過する部分の蛍光粉層302を除去し、該蛍光粉層302の厚さが該第1保護層362と該第2保護層382の厚さを超過しないようにし、及び獲得する出光面が該蛍光粉層302と平坦であるようにする。
【0049】
そのうち、切削法は、ウォーターナイフ或いはマシンナイフで切削を行ない、研磨法は研磨輪で研磨を行ない、該蛍光粉層302の厚さを第1保護層362と第2保護層382の厚さと同じか或いはそれより小さくする。該蛍光粉層302の厚さは10μmから50μmとされる。
【0050】
図3Jに示されるように、エッチング法で、第1保護層362と第2保護層382を除去する。そのうち、エッチング法はウエットエッチング或いはドライエッチングを採用する。
【0051】
こうして、本実施例は該第1電極36と該第2電極38が該蛍光粉層302に被覆されず、これにより該第1電極36と該第2電極38の導電性低下を防止でき、ひいては該第1電極36と該第2電極38が該蛍光粉層302の影響を受けて接触不良を形成し、不良品であると誤って判断されるのを防止する。
【0052】
このほか本発明は該蛍光粉層302を修正した後の出光面が平坦面とされ、これにより、本発明の発光装置30の色温度の均一性は良好となり、且つさらに発光装置の蛍光粉層302の厚さを改善でき、発光ダイオードを具えた発光装置の厚さを有効に減らすことができ、同時に白色光色温度制御の安定性を大幅にアップできる。
【実施例4】
【0053】
図4Aから図4Gを参照されたい。これらは本発明の別の好ましい実施例のステップ表示図である。図示されるように、本発明の製造方法は垂直式発光ダイオードの製造に応用可能である。そのうち、図4Aから図4Gは、第4の発光装置40の製造過程を示す。
【0054】
まず、図4Aに示されるように、導電基板42を提供する。該基板32の材料は、半導体、金属或いはその合金より選択される。
【0055】
続いて、図4Bに示されるように、発光ユニット44を該基板42上に形成する。そのうち本実施例の発光ユニット44は垂直式発光ダイオードとされる。
【0056】
続いて、図4Cに示されるように、上電極46を該発光ユニット44の上に形成し、該上電極46の材料は、金、銀、鉛、インジウム、錫、導電ゴム及び上述の任意の組合せのいずれかとされる。
【0057】
図4Dに示されるように、保護層462を該上電極46の上に形成する。そのうち、該保護層462の材料は、誘電材料、有機材料或いは乾燥材料より選択される。
【0058】
続いて、図4Eに示されるように、蛍光粉層402を発光ユニット44の上に形成する。該蛍光粉層402の材料は、イットリウムアルミニウムガーネット(YAG)、テルビウムアルミニウムガーネット(TAG)、シリケート(Silicate)、例えばSr2SiO4或いはSr3SiO5結晶相を有する組合せ物、硫化物(Sulfate)、窒化物(Nitrate)、或いは上述の材料の任意の組合せ、及び透明樹脂、シリコーン樹脂、或いは上述の材料の任意の組合せとされ、そのうち、該透明樹脂はエポキシ樹脂、ポリエチレン或いはポリプロピレン等とされ得る。
【0059】
図4Fに示されるように、切削法或いは研磨法を利用して該蛍光粉層402、該保護層462を平坦とし、該蛍光粉層402の厚さが該保護層462の厚さを超過しないようにする。
【0060】
そのうち、切削法は、ウォーターナイフ或いはマシンナイフで切削を行ない、研磨法は研磨輪で研磨を行ない、該蛍光粉層402の厚さを第保護層462の厚さと同じか或いはそれより小さくする。該蛍光粉層402の厚さは10μmから50μmとされる。
【0061】
図4Gに示されるように、エッチング法で、該保護層462を除去する。そのうち、該エッチング法はウエットエッチング或いはドライエッチングを採用する。
【0062】
こうして、本実施例は該上電極46が該蛍光粉層402に被覆されず、これにより該上電極46の導電性低下を防止でき、ひいては該上電極46が該蛍光粉層402の影響を受けて接触不良を形成し、不良品であると誤って判断されるのを防止する。
【0063】
このほか本発明は該蛍光粉層402を修正した後の出光面が平坦面とされ、これにより、本発明の発光装置40の色温度の均一性は良好となり、且つさらに発光装置の蛍光粉層402の厚さを改善でき、発光ダイオードを具えた発光装置の厚さを有効に減らすことができ、同時に白色光色温度制御の安定性を大幅にアップできる。
【0064】
総合すると、本発明は一種の発光装置の製造方法とされ、それは保護層を利用して蛍光粉層が基板上の電極を被覆するのを防止し、これにより電極の導電性が蛍光粉層の影響をうけないようにし、こうして本発明の製造方法により製造された発光装置が電源に外接される時、電極の接触不良により発光装置が不良品と判定されるのを防止し、且つ本発明は発光装置の厚さを減らして色温度の均一度を改善できる。
【0065】
以上述べたことは、本発明の実施例にすぎず、本発明の実施の範囲を限定するものではなく、本発明の特許請求の範囲に基づきなし得る同等の変化と修飾は、いずれも本発明の権利のカバーする範囲内に属するものとする。
【符号の説明】
【0066】
10 発光装置
102 蛍光粉層
12 基板
14 発光ユニット
16 第1電極
162 第1保護層
18 第2電極
182 第2保護層
20 発光装置
202 蛍光粉層
22 基板
24 発光ユニット
26 第1電極
262 第1保護層
28 第2電極
282 第2保護層
30 発光装置
32 基板
34 発光モジュール
342 第1導電パッド
344 第2導電パッド
346 サブマウント
348 第1連接ユニット
350 第2連接ユニット
352 第1導電支持パッド
354 第2導電支持パッド
356 発光ユニット
36 第1電極
362 第1保護層
38 第2電極
382 第2保護層
40 発光装置
402 蛍光粉層
42 基板
44 発光ユニット
46 上電極
462 保護層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光装置の製造方法において、
基板を提供し、
発光ユニットを該基板上に形成し、
該発光ユニットに電気的に接続する少なくとも一つの電極を形成し、
該電極上に位置する少なくとも一つの保護層を形成し、
該発光ユニットと該保護層を被覆するように蛍光粉層を該発光ユニット上に形成し、
該保護層の上の部分の該蛍光粉層を除去し、
該保護層を除去し、
以上のステップを包含することを特徴とする、発光装置の製造方法。
【請求項2】
請求項1記載の発光装置の製造方法において、該保護層の上の部分の該蛍光粉層を除去するステップにおいては研磨法或いは切削法を利用して該蛍光粉層の厚さが該保護層より高くならないようにすることを特徴とする、発光装置の製造方法。
【請求項3】
請求項1記載の発光装置の製造方法において、該保護層を除去するステップでは、エッチング法を利用して該保護層を除去することを特徴とする、発光装置の製造方法。
【請求項4】
請求項1記載の発光装置の製造方法において、該蛍光粉層の厚さは10μmから50μmとすることを特徴とする、発光装置の製造方法。
【請求項5】
請求項1記載の発光装置の製造方法において、該発光ユニットは垂直式発光ダイオードチップ、フリップチップ式発光ダイオードチップ或いは正面型発光ダイオードチップとすることを特徴とする、発光装置の製造方法。
【請求項6】
発光装置の製造方法において、
基板を提供し、
該基板上に発光ユニットとサブマウントを包含する発光モジュールを設置し、
第1電極と第2電極を形成し、該第1電極と該第2電極は該サブマウントを介して該発光ユニットに電気的に接続させ、
第1保護層を該第1電極の上に、第2保護層を該第2電極の上にそれぞれ形成し、
蛍光粉層を該発光モジュール上に形成し、該蛍光粉層に該発光モジュールと該第1保護層と該第2保護層を被覆させ、
該第1保護層と第2保護層の上の部分の該蛍光粉層を除去し、
該第1保護層と第2保護層を除去し、
以上のステップを包含することを特徴とする、発光装置の製造方法。
【請求項7】
請求項6記載の発光装置の製造方法において、
基板を提供し、該基板上に発光ユニットとサブマウントを包含する発光モジュールを設置するステップでは、
第1導電パッドと第2導電パッドを形成し、
該サブマウントを該第1導電パッドと該第2導電パッドの上に設置し、該サブマウントは少なくとも一つの第1連接ユニットと少なくとも一つの第2連接ユニットを包含し、該第1連接ユニットは該第1導電パッドに電気的に接続し、該第2連接ユニットは該第2導電パッドに電気的に接続し、
該発光ユニットを該サブマウントの上に設置し、該発光ユニットは該第1連接ユニットと該第2連接ユニットに電気的に接続し、こうして該発光モジュールを構成し、
及び該発光モジュールを該基板の上に設置し、該第1導電パッドと該第2導電パッドはそれぞれ該第1電極と該第2電極に電気的に接続することを特徴とする、発光装置の製造方法。
【請求項8】
請求項6記載の発光装置の製造方法において、該第1保護層と第2保護層の上の部分の該蛍光粉層を除去するステップでは、研磨法或いは切削法を用いて、該蛍光粉層の高さが該第1保護層及び第2保護層より高くならないようにすることを特徴とする、発光装置の製造方法。
【請求項9】
請求項6記載の発光装置の製造方法において、該第1保護層と第2保護層を除去するステップでは、エッチング法を利用して該第1保護層と第2保護層を除去することを特徴とする、発光装置の製造方法。
【請求項10】
請求項6記載の発光装置の製造方法において、該蛍光粉層の厚さは10μmから50μmとすることを特徴とする、発光装置の製造方法。

【図1A】
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【図1B】
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【図1C】
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【図1D】
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【図1E】
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【図1F】
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【図1G】
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【図2A】
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【図2B】
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【図2C】
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【図2D】
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【図2E】
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【図2F】
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【図2G】
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【図3A】
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【図3B】
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【図3C】
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【図3D】
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【図3E】
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【図3F】
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【図3G】
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【図3H】
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【図3I】
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【図3J】
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【図4A】
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【図4B】
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【図4C】
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【図4D】
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【図4E】
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【図4F】
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【図4G】
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【公開番号】特開2012−44131(P2012−44131A)
【公開日】平成24年3月1日(2012.3.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−246477(P2010−246477)
【出願日】平成22年11月2日(2010.11.2)
【出願人】(500428737)▲さん▼圓光電股▲ふん▼有限公司 (21)
【Fターム(参考)】