説明

発泡体基体にビードを取り付けるためのロープロファイル装飾材クリップ

本発明は、発泡体基体へリスティングビードを固定するよう構成されたロープロファイルクリップを提供する。かかるロープロファイルクリップは、新規の形状を用いたものであり、及びシート組立体の現場での使用時に広範囲の温度にわたって弾性、耐久性、及び高い抵抗性をもたらし、及びビードの取り付けの容易さと高い引き抜き強度をもたらす材料から構成される。一実施形態では、該クリップは、1つの基部と、該基部から上方へ延びる一対の脚部とを含み、該一対の脚部はそれらの間にリスティングビードを捕捉するよう構成され配置された中央領域を画定する。各脚部は基部から前記中央領域よりも狭い間隙を画定する上部バーブへと上方へ延びる。この実施形態では各脚部は、基部から外方及び垂直上方へ向かって、該基部の水平面に対して第1の角度(約80〜85°)をなして延び、及び該基部と平行な線に対して第2の角度(約88〜90°)で各バーブへと延びる。各脚部は、平行な線の方向に沿って約1.0〜2.0mmの厚さを有している。このように、該クリップは、高い性能を呈する一方、脚部の上部から底部への全高が約10mm又はそれ未満のものとなり、このため、該クリップは、最近の薄い発泡体基体での使用に特に望ましいものとなる。該クリップは、フェストゥーン型構成の一部とすること及び混合ポリカーボネートから構成することが可能である。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トリム及び装飾材の取り付け機構、より詳細にはトリム及び装飾材を発泡体及びその他の弾性又は可撓性基体に取り付けるためのクリップに関するものである。
【0002】
本出願は、「EFSTOONED TRIM CLIP SYSTEM AND METHOD FOR ATTACHING FESTOONED CLIPS TO A SUBSTRATE」と題するAndrew W. Santin等の米国特許出願第11/737,362号に関連するものである。
【背景技術】
【0003】
車両で使用されるものなどの最近のファブリックトリムカバー(布張り)及びそれに相互接続されるバネ及びクッション要素(包括的に装飾材と称す)は、快適で審美的に喜ばれる効果を創出するために、慎重に造形及び成形されることが多い。このため、ファブリック(典型的には、適当な裏当て材を有する布、ビニル、又は皮革)は、表面に沿った多くの場所で、布張りされる品目(例えば、座席底部、クッション、背もたれ又はヘッドレスト)の緩衝性のある基体を画定する弾性又は可撓性を有する裏当てに固定される。該基体は、典型的には弾性材料から構成される。この弾性/可撓性材料は、合成発泡体(例えばポリウレタン及び/又はイソシアネートベースの発泡体)、又は従来のゴム引き馬毛や豚毛などの他の緩衝材とすることができる。一般に、布張りが基体にぴったりと合っているように見えるためには、表面のいかなる中間の窪み、V字状部、又は溝部においても、ファブリックを基体に留めることが必要とされる。そうしないと、ファブリックは、それらの平坦でない表面形状において、波状すなわち「テント状」になり易くなる。
【0004】
トリムカバーを溝部に留めるための従来の方法は、トリムカバーの内側に沿ったプラスチックビードの使用を伴うものである。このビードは、しばしば、ファブリック片同士の間の、縫われ、溶接され、又は接着された接続部である内側シームに配置される。同様に、発泡体基体は、露出した金属ワイヤを含み、該金属ワイヤは、該基体の作製中にその表面の溝部に沿って該基体中に成形することが可能である。次いで、屈曲可能な金属小環で構成される、いわゆる「ホグリング」が、前記プラスチックビードと前記金属ワイヤの両方に固定される。これらの環は各々、ホグリングガンのような工具によってワイヤ供給部から取り付けられる。各ホグリングが固定されると、該ホグリングは、ファブリックと基体との間に移動不能で恒久的な接合部を形成する。明らかに、この恒久的な接続部は、必要に応じて修理するのが難しく、そもそも、その作成にかなりの技術を必要とする。更に、このシートカバーの取り付け方法は、長期間にわたってホグリング工具を操作する従業者に手根管症候群のような障害を発症させるものとなる。最後に、シートが電気的な加熱要素を含む場合には、熱も電気も伝導させる金属の性質のため、金属部品の使用は望ましくない場合がある。
【0005】
より最近では、トリムカバーは、着脱可能な接続部を使用して、弾性基体に固定されている。この接続部により修理ができるようになり、また該接続部は高度に熟練した労力を用いることなく簡単に付けることができる。一実施例では、面ファスナの片側を弾性基体の溝部に取り付ける。トリムカバーの内表面は、ファスナの反対側を担持する。この手法は信頼できるものだが、しっかりと固定するために材料が浪費され及び消費されるという点でコストが高くなる。また、両側のファスナ間で十分な係合面積を確保するためには、弾性基体に形成される溝部の幅がかなり大きくなければならない。
【0006】
最近のもう一つの手法は、発泡体基体の製造時に溝部中に成形される一連のクリップの使用を伴うものである。この構造の一種及びその他の先行技術の取り付け機構が、2003年11月20日付けのPeede等の「ATTACHMENT DEVICE」と題する米国特許出願公開第2003/0215601 A1号に記載されている。かかるクリップ及びその使用の簡略化されたバージョンを本明細書の図1〜図3に示す。図1及び図2に具体的に示されるように、各クリップ100は、(基体のトリムカバーに面する表面に対して)外向きに向いた一対の脚部102を含む。該脚部102は共に、互いに向かい合った一対の上側フックすなわちバーブ106を有する雌型突起部104を形成し、これによりキャビティ110内へと導く頂端部ファンネルが画定される。該バーブ106は、それらの間に狭い間隙112を画定する。この間隙112の幅は、キャビティ110の幅よりも狭い。該脚部102の材料及び相対的な厚さは、該バーブ106が弾性的に離間して広がることができるようなものとなっており、これにより、適当な大きさの円筒が該脚部の間を通過した後、跳ね戻ったバーブ106によって該円筒をその外向きの運動に抗してキャビティ内に捕捉することが可能となっている。この場合、該円筒は、2つのトリムカバーファブリック片124,126間のシーム122に取り付けられた、カバーで覆われた、プラスチック製又は金属製のビード120(一般に「リスティング(listing)」としても知られるもの)である。このビードアセンブリは、当業界で「リスティング」としても知られるものである。この例では、ビード120は、不織カバー130で取り囲まれ、縫製132(又はその他の取り付け機構)を使用して、シーム122の底部に対してビードが保持される。ビード120及びカバー130の包括的な直径は、キャビティ110の横幅WBとほぼ等しい、又は横幅WBよりわずかに小さい、外径ODBを画定する。したがって、動作時には、設置者は、バーブの角度が付けられたファンネル上部が脚部102を広げ、ビード120がその間を通ることができるように、ビード120をバーブ106間(矢印140)に押し下げるだけでよい。ビード120がバーブ106間を完全に通り抜けると、次いで該ビード120がキャビティ内のバーブ106の下方に機械的に保持され、シーム122(及び向かい合うカバー130)は間隙112を通って延びて、トリムカバー(124,126)の特定の部分がクリップ100に対して保持される。
【0007】
クリップの基部150は、(発泡体)基体材料252内でアンカーとして作用するように、比較的薄い断面と大きな表面積を有している。図示のように(図2)、該基部は溝部254の表面の下方に配設される。該基部は、発泡体が該基部を覆うと共に該基部の材料に対して固着する成形工程の結果として、該基体の基材中に固定される。典型的には、クリップ100は、図示のように溝部254の底部に取り付けられる。このようにして、基体の表面に対してピンと張るようシーム122を基体中に沈み込ませることを可能とするための十分なセットバックがもたらされる。
【0008】
図3は、先行技術による例示的な車両シートの発泡体クッション310を示す。トリムカバーのビードが連続したセグメント化されない形状を画定することが確実となるように、複数のクリップ100が適度の間隔で溝部に沿って配置される。座席の底部又は背もたれの実施例では、所望の形状を画定するために約12〜30個のクリップが必要となり得る。一般に、基体の湾曲がきつくなると、クリップの間隔が小さくなる。上掲の公開された米国特許出願は、一部では、個々のクリップ間に一定の間隔で可撓性コネクタを提供し、それらコネクタにより画定される所定の間隔でかかるクリップを発泡体基体中に成形することによって、クリップ間の間隔を調整できるようにすることを企図している。
【0009】
上記の先行技術のクリップは、典型的には、弾性材料から構成され、これにより、それぞれのキャビティ内にリスティングビードを挿入することにより可撓性を付与することが可能になる。しかし、これらのクリップはまた、発泡体又は他の弾性基体材料に対してしっかりと固着しなければならない。このため、クリップ材料は、長期間の使用により最終的に脱落することがないように、基体に対して適切に固着するような特性を示さなければならない。しかし、多くのポリマー材料は、車両の内装及びその下にあるクリップが(例えば発泡体の成形及びロール成形中に)曝されることになる必要とされる動作温度範囲に耐えることができないものである。一般に、クリップは、−40℃(−40F)以下の低温及び82℃(180F)以上の高温に曝され得る。
【0010】
また、例えば発泡体シート部品を形成するために使用される発泡体の成形型のキャビティ内へのクリップの挿入作業は、典型的には手作業であり、これは、時間がかかり、多大の労力が必要であり、設置が不正確になり易い、ということに留意されたい。クリップは、バラ詰めされた箱から取り出される。各クリップは、1つ1つ別々に取り出され、適切に再配向され、後続の発泡体の付与に備えて、成形キャビティ内の適当な場所に挿入されなければならない。この作業は、作業者が完全には克服することができない固有の非効率性を含むものである。更に、バラ詰めされて連結したクリップ群は、中間の接続セグメントによって接続され、これは、取り扱いを更に複雑なものとする。連結したクリップのバラ詰めでの供給は、一般に、ほどくのが極端に困難な「鳥の巣」状の絡まりを呈することが分かっている。この問題は、上述した「EFSTOONED TRIM CLIP SYSTEM AND METHOD FOR ATTACHING FESTOONED CLIPS TO A SUBSTRATE」と題する本出願人に譲渡された米国特許出願第11/737,362号において取り組まれており、該出願では、作業者及び自動装置へ供給するために複数のグループ又は連続する複数の連鎖をなす「フェストゥーン型(festooned)」クリップを共に連結するための効果的で新規なシステム及び方法が提供される。このシステム及び方法は、発泡体の成形キャビティ内に挿入するために該フェストゥーン型クリップを迅速に引き離すことを可能にするものである。
【0011】
発泡体に取り付けられた自動車用装飾材クリップの作成及び取付における重要な増加しつつある関心事は、発泡体クッション基体に対するクリップの全高に関するものである。近年、製造プロセス及び発泡体形成における改善により、発泡体層の厚さを低減させることが可能となった。かかる低減は、材料を節約し、これにより、コストが低減され、及びシートの製品寿命が尽きた際の廃棄物が削減される。クッション厚さの低減はまた、複雑なシートの輪郭に対してクッション及びそれを覆う装飾材を一層精確に適合させる(例えばシートの詰め込み過ぎ及び/又はうねった外観を回避する)ことを可能にする。しかし、発泡体層が薄くなると、布張りを施した際に、従来の高さの(典型的には基部から上部までが13mm以上の)クリップが、発泡体層から突出して目視できるようになり、及び/又は着座した者(特に体重の重い者)に硬くて先の尖った突起物として認知されるようになる。これは、「エンドウ豆の上に寝たお姫様(princess-and-the-pea)」効果と呼ばれることがある。
【0012】
既存のクリップの高さを単なる低減は自明の実施とはならない。クリップに用いる材料、寸法、及び形状は、一層短い脚部に適応することができない。すなわち、クリップの脚部が短くなるほど、リスティングを受容するためにバーブを広げるのに必要となる力が大きくなる。該脚部は、シートが外れるのを阻止するために(上述したような)広範囲の温度にわたって妥当な引き抜き力を呈する必要がある。同様に、該脚部及びバーブは、作業者の疲労及び/又はシート及び装飾材の損傷を防止するために、装飾材の取付行程で作業者又はロボットが妥当な小さな力を加えることによりリスティングを通過させることができるものでなければならない。このため、材料、寸法、及びクリップの構成要素間の相対的な形状の選択は決定的に重要であり、高さを低くしたクリップの設計には新規の取り組みが必要となる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
したがって、発泡体に対する良好な化学的に活性化された接着、広範囲の動作温度にわたる弾性及び保持強度、及びリスティングビード取付時の破壊に対する抵抗性を呈すると共に、作業者が加えることになる比較的小さな押し込み力しか必要としない、ロープロファイル自動車用装飾材クリップを提供することが望ましい。このクリップの設計は、クリップの取り出し及び取り付けを一層容易にし及びコスト効率を一層良くするために、様々な複数クリップの(上述したような)連結型及びフェストゥーン型構成に役立つものである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明は、発泡体基体へリスティングビードを固定するよう構成されたロープロファイルクリップを提供することにより、先行技術の欠点を克服する。かかるロープロファイルクリップは、新規の形状を用いたものであり、及びシートアセンブリ(組立体)の現場での使用時に広範囲の温度にわたって弾性、耐久性、及び高い抵抗性をもたらし、及びビードの取り付けの容易さと高い引き抜き強度をもたらす材料から構成される。一実施形態では、該クリップは、1つの基部と、該基部から上方へ延びる一対の脚部とを含み、該一対の脚部は、それらの間に、リスティングビードを捕捉するよう構成され配置された中央領域を画定する。各脚部は、基部から、前記中央領域よりも狭い間隙を画定する上部バーブへと、上方へ延びる。この実施形態では、各脚部は、基部から外方及び垂直上方へ向かって、該基部の水平面に対して第1の角度(約80〜85°)をなして延び、及び該基部と平行な線に対して第2の角度(約88〜90°)をなして各バーブへと延びる。各脚部は、平行な線の方向に沿って約1.0〜2.0mmの厚さを有している。このように、該クリップは、高い性能を呈する一方、脚部の上部から底部への全高が約10mm又はそれ未満のものとなり、このため、該クリップは、最近の薄い発泡体基体での使用に特に望ましいものとなる。
【0015】
代替的な実施形態では、各バーブは、上方への伸長部を有さず、及び前記間隙及び基部に向かって下方へ向いた一対の傾斜する上面の各々を画定する。特に、各バーブの底面は、リスティングビードの係合面の角度とほぼ同じ角度を画定する。該クリップは、良好な性能特性を提供すると共に液体発泡体に対して良好な化学的接着を呈する混合ポリカーボネート材料から構成される。
【0016】
本発明の更なる実施形態によれば、ロープロファイルクリップは、単独型の単一クリップ要素単位のものとすることが可能であり、又はフェストゥーン型構成へとグループ化することができる単一又は多連結型クリップの一部として実施することが可能である。すなわち、人又は自動操作装置が、1グループを取り出し、該グループから一度に1つのクリップを分離させ、及び該分離させたクリップを成形キャビティ又はその他の組立体構造へ付与することができるように、複数のクリップが一緒に配置されて、1つの延長線に沿った別個の組立体へと構成される。各クリップは、反対側の端部を有する基部を含むことができ、該反対側の端部は、延長方向で整列され、及び連結されたクリップ部材間の接続セグメント(存在する場合)の伸長方向と交差するものである。一実施形態では、これら基部の端部は、反対側に雄型及び雌型コネクタを含む。この実施形態では、雄型コネクタは、伸長方向と交差して延びる軸を有する円筒であり、雌型コネクタは、該雄型の円筒を入れ子状に収容することを可能にする一致する円筒形の内径を画定する。雌型コネクタの遠端に間隙開口が配設されて、該雄型の円筒をクリップ部材の基部端部に接続する基部のためのクリアランスが提供される。この間隙は、雄型コネクタがその軸を中心として雌型コネクタ内での所定範囲の角回転を行うことを可能にする大きさとすることができる。クリップは、別個のグループとして保管することが可能であり、それらのグループは、容器内に積み重ねることが可能であり、又は1つの連続するグループとしてスプールから繰り出すことが可能である。
【0017】
代替的な実施形態では、雄型コネクタは、クリップ部材の基部端部から延びるサイドブレースとすることができ、これにより、基部端部と雄型の円筒との間にスロットを画定することができる。雌型コネクタの大きさは、隣接するクリップ同士が互いに対して角回転する際にスロット内に入り込めるような横幅及び厚さにすることができる。この構成は、連続的な供給を行う実施形態で有用となり得る一層広範囲の曲げを提供するものとなる。クリップ部材の基部に、トラクタピンフィード機構を係合させる孔を配設することが可能であり、又は、別の駆動用の構造を該クリップに設けることが可能である。本明細書で企図されるクリップはいずれも、(幅の狭い)接続セグメントによって分離されたクリップ部材の一体的な又は着脱可能な多連配列に組み立てることができる。2連配列では、所与のクリップの対向するクリップ部材の雄型コネクタ及び雌型コネクタを、基部端部の反対側に配置することにより、クリップを互いにどちらの側にも取り付けることが可能となる。
【0018】
本発明に関する以下の説明は、添付図面を参照するものである。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】先行技術によるトリムカバービード及びクリップの分解部分斜視図であり、既に説明済みである。
【図2】例示的な基体の溝部に取り付けられた、図1のクリップ及びトリムカバービードの部分側面断面図であり、既に説明済みである。
【図3】トリムカバービード片を受容する複数のクリップが内部に成形された周囲の内側溝部を有する例示的な基体(座席底部)の部分斜視図であり、既に説明済みである。
【図4】本発明の実例となる一実施形態による複数の2連クリップの例示的なフェストゥーン型グループの斜視図である。
【図5】図4のフェストゥーン型グループから取り出した単一の2連クリップの斜視図である。
【図6】図5のクリップの側面図である。
【図7】本発明の一実施形態による2連クリップの所定大きさのフェストゥーン型グループと共に使用するための保管/取出ボックスの部分切り欠き斜視図である。
【図8】本発明の一実施形態による2連クリップの連続する一続きのフェストゥーン型グループと共に使用するための保管/取出スプールの斜視図である。
【図9】図8の実施形態によるスプールに巻き付けられたクリップのうちの2層を表す部分側面図である。
【図10】本発明の代替的な実施形態による、クリップの間の角偏向が一層大きくなるように構成された、複数の2連クリップの例示的なフェストゥーン型グループの斜視図である。
【図11】可能な角偏向の範囲が大きくなったことを示す、図10によるクリップのフェストゥーン型グループの側面図である。
【図12】本発明の代替的な実施形態による、連結されたクリップが取外し可能に取り付けられた一対の可撓性ストリップを採用する、複数の2連クリップの例示的なフェストゥーン型グループの斜視図である。
【図13】本発明の一実施形態による、成形キャビティへの2連クリップの典型的な取り付けを詳細に示す部分斜視図である。
【図14】本発明の代替的な実施形態による、様々な大きさのフェストゥーン型グループ内に組み付けられるように構成された3連クリップの斜視図である。
【図15】本発明の代替的な実施形態による、単一クリップのフェストゥーン型グループの斜視図である。
【図16】本発明の一実施形態による多連フェストゥーン型クリップを形成するために使用される成形アセンブリを閉じた状態で示す概略的な露出した側面図である。
【図17】例示的な2連成形クリップの取外しが可能となるように開いた状態で示す図16の成形アセンブリの概略的な側面図である。
【図18】市販の発泡体物質と化学的接着性を呈する本発明の一実施形態による材料から構成される例示的なクリップの部分的に露出した斜視図である。
【図19】本発明の教示によるフェストゥーン型グループにおける1つの2連クリップの斜視図であり、該クリップは一実施形態によるロープロファイルクリップ形状を有している。
【図20】図19のロープロファイル2連クリップの側面図である。
【図21】図19のロープロファイルクリップを従来のハイプロファイルクリップ形状と比較して示す側面図である。
【図22】図19のロープロファイルクリップの平面図である。
【図23】図19のロープロファイルクリップの側面図である。
【図24】本発明の一実施形態による単一のロープロファイルクリップを示す側面図である。
【図25】図19の実例となるクリップの側面図であり、該クリップに対する実例となる装飾材要素のリスティングの挿入を示している。
【図26】図25に示すようなクリップとリスティングの結果的な相互接続を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
I.フェストゥーン型クリップ構成
図4は、本発明の一実施形態による2連クリップ410のフェストゥーン型グループ400を示す。図1ないし図18を参照して説明する実施形態は「ハイプロファイル」クリップについて詳述したものであり、これは以下で説明する新規のロープロファイルクリップ設計と容易に置き換えることが可能なものである。図5及び図6も参照すると、クリップ410は、一対の両端のクリップ部材412(本明細書では「クリップ」と呼ぶこともある)を含み、該クリップ部材412は中央シャフトセグメント414によって結合されている。フェストゥーン型グループの個々のクリップ410は、それぞれ一体型構造であり、クリップ部材412及びそれに隣接する中間セグメント414は、単一のユニットとして一緒に成形される。以下で詳しく説明するように、押し出し成形等の代替的な形成技法もまた企図されている。
【0021】
本発明のクリップ410は、以下で更に詳細に説明する様々な材料から構成することができる。一般に、該材料は、耐久性があり、妥当なレベルの熱及び圧力に耐えることができ、かつ良好なバネ材料を提供するように可撓性を有するものとするべきである。この目的のために、各クリップ部材412は、ほぼ平坦な中央基部520から延びる一対の直立脚部アセンブリ416を含み、これら脚部アセンブリ416間に間隙418が画定されることに留意されたい。この間隙418により、リスティング部材(又はその他の固定されるべき構造)のビードを挿入することが可能となる。一般に、脚部は、ビードが間隙を通過するときに、互いから離れるよう弾性的に動くように構成される。
【0022】
特に図5及び図6を参照すると、脚部アセンブリ416は、リスティングを間隙418内へと案内し及び/又は送り込むのを共に助ける内側に傾斜したフック又はバーブ420をそれぞれ含む。更に、各バーブ420は内側ショルダ610(図6)を画定し、該内側ショルダ610は、リスティング又はその他の構造部材が一旦強制的に間隙418に挿入された後に該リスティング又はその他の構造部材の外向きの運動を制限する。脚部アセンブリ416は、中央クリップ基部520に対して所定レベルのバネ弾性力を呈するような厚さに設定される。クリップ基部の大きさ及び形状は様々に変更することができる。図示していないが、特定の実施形態では、中央クリップ基部520は、平坦な上側部分632の下方に延びる補強リブ又はその他の補強構造を含むことが可能であり、該補強構造は、脚部アセンブリ416が広がる際における基部520の撓み及び/又は破損を防止するのを助けるものとなる。更なる任意の基部補強並びに基部520の全体的な周辺形状(ここでは基本的な矩形として示す)は、以下に更に詳しく記述するように、発泡体基体に対して接着するために必要とされる表面積を提供するように構成される。基部及び脚部アセンブリの特定の構造は、その何れも様々に変更することができ、様々な補強リブ、フランジ、及びその他の構造体を、適宜各クリップ部材に追加することができる。補強の度合いは、部分的には、クリップを形成するために採用される材料の強度及び耐久性、並びに組立て時及びそれに続く使用時に該クリップがさらされる環境によって決まる。
【0023】
とりわけ、(セグメント414の伸長と交差する方向で)基部520の反対端から延びて一対の取り付け部材または「コネクタ」510,512が配設される。この実施形態では、一方の取り付け部材510は、細長い円筒形の雄型コネクタであり、反対側の取り付け部材512は、開口した半円筒形の雌型コネクタである。該雄型コネクタの直径DMは、該雌型コネクタの内径DFと比較的密接に一致する。実際、DMは、結合されたコネクタ510,512間に所与の角度配向を維持するために摩擦嵌め合いを画定すべく、DFよりわずかに大きくすることができる。
【0024】
特に図4に示すように、隣接するクリップ部材412では、雄型コネクタ510の各々がそれぞれの雌型コネクタ512内に入れ子式に収容されて、図示のクリップのフェストゥーン型グループ400が画定される。各雌型コネクタの開口間隙530の間隔距離GS(図6参照)は、中央クリップ基部520と雄型コネクタ510の本体との間に延びる雄型コネクタ基部640(図6参照)の距離よりも大きいのが一般的である。この実施形態では、コネクタ基部640は、中央基部520の上面よりもわずかに下方に雄型コネクタを位置決めする、湾曲したセグメントである。以下で説明するように、雌型コネクタの間隙GSにより、該雌型コネクタ内に雄型コネクタが収容された際に該雄型コネクタの制限された回転運動が可能となる。この実施形態の目的のためには、雄型コネクタの直径DMは約3ミリメートルである。雌型コネクタの内径DFは約3ミリメートルであるが、所望の摩擦嵌合を提供するために相対的に僅かに小さくなっている。間隙距離GSは約2ミリメートルであり、雌型コネクタ512の厚さTFは約1ミリメートルである。雄型コネクタ及び雌型コネクタの幅WC(図5)は約8ミリメートルである。なお、これらの測定値は全て例示的なものであり、使用される材料及びクリップの用途によって適宜変更することができることに留意されたい。一般に、図示の適用例では、幅WC及び直径DM/DF等の測定値は、代替的な実施形態では数ミリメートル変更され得る。脚部アセンブリ416の寸法も同様に様々に変更することができる。脚部アセンブリの寸法は、係合されるリスティングの大きさ及び形状、並びに発泡体基体の厚さといった他の要因に基づいて決定することが可能である。例示的な実施形態では、基部520の厚さTBは、約1.5〜2ミリメートルの範囲である。雄型コネクタの基部の厚さ640は約1ミリメートルである。これは、雌型コネクタの間隙距離DFに比べて十分に小さく、これにより、円弧状の回転運動の所定範囲内で、クリップ間の既述の回転運動が可能となる。
【0025】
図4に示すグループ400を更に参照すると、各2連クリップ410には、該クリップの所与の側に雌型コネクタ512及び雄型コネクタ510が(それぞれ)交互に配設されていることに留意されたい。換言すれば、図示のように、左側のクリップ部材は雄型コネクタ510を備え、右側のクリップ部材は雌型コネクタ512を備えている。これにより、例示的な2連配列では、各クリップが隣接するクリップに対して「両手利き」となる。換言すれば、各クリップは、2つの向きの何れかで隣接するクリップに対して取り付けることができる。もちろん、これは、脚部アセンブリ416が同じ方向(上方)を向いた状態で全てのクリップが組み付けられることを前提としている。代替的な実施形態では、雄型コネクタを両方とも同じクリップ側に配設し、それと対向するクリップ側に雌型コネクタを両方とも配置することが可能である。かかるクリップは上述の両手利き機能を呈するものではなくなる。
【0026】
図示の実施形態では、中央拡大タブ560が接続セグメント414に沿って設けられている。このタブは随意選択であり、ある意味では、クリップ410を形成するために使用される成形処理装置の副産物である。しかし、このタブ560並びにクリップ410上のその他の構造物は、識別記号(図示の「×」等)を提供するために使用することができる。該識別記号は、製造年月日、ロット番号、及び/又は所望のその他のデータ等の情報を示すことが可能である。拡大タブ560はまた、発泡体構造内に組み付けるために所与のクリップを把持する際に作業者を助けることが可能である。同様に、クリップは、手動プロセス又は自動プロセスを使用してクリップ成形型からクリップを取り外すための有用な把持ポイントを提供することができる。
【0027】
この実施形態では、各クリップの基部520はまた、反対側の貫通孔570を含む。これらの孔は随意選択だが、適当な大きさ及び形状を有するトラクタピン供給駆動ユニットによってクリップセグメントを駆動することが可能となるように、該孔の大きさ及び配置を設定することが可能である。かかるユニットは、以下で更に説明するように、クリップを連続するラインで供給する場合に、特に望ましいものである。
【0028】
図4の構成により一緒にグループにするクリップの数は様々に変えることができる。実際、無制限の個数のクリップを一緒のグループにし、これにより伸長線(図4の破線450)に沿って連続してグループを延長して、所与のエンドユーザのニーズに合ったクリップのフェストゥーン型グループを画定することが可能である。グループ化されたクリップの1つの考え得る構成を図7に示す。図示のように、箱又は仕切り箱710には、4つの別々の区画720と開口した上部が設けられている。各区画720内には、クリップのフェストゥーン型グループ730が積み重ねられている。この実施形態では、各クリップグループ730は5つの相互接続された2連クリップ410を含む。代替的な実施形態では、積み重ねられたグループの接続されたクリップの実際の数を様々に変更することができる。5つのフェストゥーン型クリップからなる例示的なグループは、一般に、平均的な作業者にとって簡単に作業できる大きさ及び形状を提供するものとなる。一体的に組み立てられたクリップのグループを提供することにより、各グループ同士が絡み合うリスクを伴わずに他のグループに対して容易に積み重ねられる。一つには、これは、組み立てられたクリップ部材の各ラインが、基本的に、下にあるグループの脚部アセンブリの上部に直接載置される連続する平坦なストリップを確立するからである。このため、各グループは、その下方のグループの一面に広がる脚部アセンブリの組み合わせによって支持される。これにより、個々の2連クリップのバラ詰め供給によって生じることになる鳥の巣状の絡まりが防止される。各区画の壁の大きさは、各グループの(接続セグメントに沿った)横方向及び前後方向の運動を制限するよう設定される。クリップの平坦な基部は、スタック内の下方に位置するグループの脚部アセンブリの上方に直接位置決めされた状態に維持される。
【0029】
図7の例示的な保管の実施形態では、23層のクリップグループが4つの区画に分けられている。作業者は、必要に応じて各グループを単一ユニットとして持ち上げることができる。適切な寸法設定にすると、例示的な実施形態では、箱710は、12インチ×12インチ×12インチの適当な寸法の立方体を画定するように構成することができる。その他の大きさ、形状、及び区画構成を有する箱が、代替的な実施形態で明示的に企図されている。
【0030】
使用時に、作業者又は機械的な装置は、複数の区画720のうち1つ内のスタックの一番上から1グループのクリップ730を取り出す。次いで、必要に応じて、個々のクリップをそれぞれ、(a)前から後ろへ張力を加えてグループ内の隣接するクリップから離すように該クリップを引いてそれらを引き離す(これにより雌型コネクタの間隙530を拡げて各雌型コネクタのバネ力に打ち勝ち)ことにより、又は(b)該クリップをグループ内の隣接するクリップに対して横方向に(接続セグメント(414)の伸張方向に)スライドさせることにより、該グループから取り外す。横方向のスライドは、大抵の場合、必要とする力が一層少ないが、単純にクリップ同士を引き離すよりも巧妙に行わなければならない。何れの場合も、クリップ部材の材料並びに雄型コネクタ及び雌型コネクタの寸法は、クリップを破損させることなく妥当な力を加えられるよう設定される。クリップは、分離されると、以下で一般的に説明するように手作業で又は機械化された動作で成形キャビティへ組み付けられる。
【0031】
この実施形態のクリップのグループ化を可能にするための新規なシステムにより、組み立てられたクリップのグループ間の長さが無制限になると共にその適度な角回転が提供されるため、該システムは、長い連続した長さのクリップをリール又はスプール上で提供するのに役立つ。例示的なスプールに巻かれたクリップの構成を図8に示す。スプール810は、本発明の実施形態によるクリップ410の連続した長さのグループ830を支持する開口した中央コア820を含む。クリップの基部は、連続した表面を形成するため、下にあるクリップを通って落下することなく該下にあるクリップの脚部アセンブリ上に十分に支持された状態に維持される。絡まらないようにするために、本実施形態では、スプール810は、クリップの軸方向の運動を制限する2つの密に適合する側部フランジ840を含み、これにより、グループ化されたクリップの各層がその下にあるクリップ層の脚部アセンブリ上に直接配置された状態を維持するようになる。
【0032】
図9を簡単に参照して、スプール上に積み重ねられたクリップの各層間の関係を更に詳細に示す。図示のように、各クリップ410は、隣接するクリップに対してそれぞれの回転軸810を中心として角偏向することが可能となる。(各クリップ基部の平面の、それに隣接するクリップ基部の平面に対する相対的な配向によって画定されるような)各クリップの隣接するクリップに対する角偏向は、スプール構成では、接続されたクリップのラインのコア820に対する場所によって決まる。スプールコアの最小直径は、一般に、隣接する接続されたクリップ間の最大曲げ角によって制限される。該曲げ角は、一つには、雄型コネクタ510及び雌型コネクタ512の直径を変えることにより、及び雌型コネクタの間隙間隔530の幅GSを大きくすることにより、変更することができる。しかし本実施形態では、角偏向は本質的に、最小コア直径に対応する所定範囲に制限される。
【0033】
クリップ1010の代替的な実施形態を図10に示す。このクリップ1010もまた、幅の狭い中央の連結セグメント1014の反対端の各々にクリップ部材1012を備える2連構成からなる。このクリップ1010は、適当な寸法で作成されたリスティングビードと係合するためのクリップ410について上述したものと同様に構成された脚部アセンブリ1016を含む。各クリップの雌型コネクタ1022の大きさ及び配置は、上述した雌型コネクタ512と同様に構成される。しかし、各クリップ部材1012の雄型コネクタ1030は、一対の前方に延びるサイドブレース1032上に配置される。該サイドブレース1032は、クリップ部材1012の中央の基部1040と雄型コネクタ1030の円筒形本体との間に、開口した中央ウェル又はスロット1034を画定する。このウェルの大きさ及び配置は、雌型コネクタ1022を雄型コネクタ1030に取り付けた際に雌型コネクタがスロット1034の中に入るように構成される。換言すれば、互いに直交する2つの方向におけるスロット1034の幅は、一般に、対応する雌型コネクタの厚さ及び幅よりも大きい。
【0034】
更に図11に示すように、雄型コネクタ1030及び雌型コネクタ1035の相対的な配置により、接続されたクリップが(仮想線で示すような)広い角偏向範囲内で回転運動を行うことが可能となり、これにより、接続された一連のクリップを小さな直径のコアの周りに巻きつけることが可能となる。この実施例では、接続されたクリップは実際に90°を超える(各クリップの中央基部1040の平面によって決まる)相対角度まで曲がることができる(両頭の曲線矢印1060参照)。クリップ間の角偏向のこの付加された範囲は、クリップが、様々な巻数または曲げを含む連続するラインに沿って供給される傾向にある場合に有効となり得る。また、この構成は、クリップのラインが手動での取り扱い時に大きな曲げを受ける場合にも有効である。角偏向の許容程度が低いクリップを曲げ過ぎると、その端部を破損させることになり得る。
【0035】
フェストゥーン型グループをなすクリップを提供するための別の技法を図12に示す。この実施形態では、例示的なクリップ1210は、一体的な中央セグメント1214によって結合された2つのクリップ部材1212を含む。この実施形態では、各クリップ部材は、(破線1218の供給/グループ化方向に)反対端1220を含み、該反対端1220は、クリップ間コネクタ又はその他の同様の構造体を全く有さない。連続する可撓性ストリップ又はテープ1230が、各クリップ部材1212の下に位置する。クリップ部材1212は、各ストリップ1230に沿って所定の間隔SCで配置される。各ストリップ1230は、連続する接着剤コーティング、又は、取り付けられる各クリップ部材1212の下方に限定的に位置する集中させた接着スポット1240を担持する。接着剤は、クリップをストリップに取外し可能な状態で固定できる任意の所望の工業用接着剤とすることができる。同様に、ストリップ1230は、紙、ポリマーシート、又は図示するような可撓及び湾曲能力を有する任意の他の合成/天然シート材料から構成することができる。クリップ1214は、作業者又は自動化されたデバイスにより必要とされた際にストリップから引き剥がされ、これにより、ストリップとその上に位置する各クリップ部材との間の接着接触が破壊される。代替的な実施形態では、例えば中央セグメント1214に沿って、グループの中央領域内で、クリップ部材間の各クリップに、1つ又は2つ以上のストリップ1230を接着させることができる。更に別の代替的な実施形態では、一対の向かい合うストリップがセグメント1214を挟み込むことができる。このような構成では、バナナの皮を剥いて実を引き出すように2つのストリップを分離させてクリップをそこから引き出すことにより、クリップを取り外すことができる。
【0036】
テープ又はストリップをベースとする保持システムは、高度の可撓性を有する点で有利であるが、この構成は、ゴミを増やす余計な構成要素を提供し、また特定の機械装置内でもつれる可能性があることに留意されたい。したがって、この実施形態は、いくつかの例において望ましくない場合もある。
【0037】
次に図13を参照して、フェストゥーン型グループから取り外された後のクリップ410を使用する典型的な手順を示す。この実施形態では、例示的な発泡体クッションの成形キャビティ1310の一部が示されている。この成形キャビティは、連結されたクリップ410が取り付けられるレール1320を含む。特に、各クリップ部材の脚部アセンブリ416は、該レール1320の破断部1332内に形成された幅の狭いウェブ1330上を通過する。該成形キャビティに液状発泡体が導入されると、レール1320は、図3を参照して上述したもののように、発泡体内に溝部を画定する。クリップは、該溝部内に存在し、該クリップの脚部間の間隙は、リスティングを挿入するために露出した状態となっている。レールのウェブ1330は、成形工程中にクリップを位置決めするための精確な基準点を提供する。レールのウェブ1330はまた、発泡体が供給され硬化する間におけるクリップの望ましくない移動を防止する。
【0038】
図13に示すように、作業者の手1350は、対象となるクリップ410の中央セグメント414を把持し、その脚部アセンブリ416がウェブを取り囲むように挿入する。完全に挿入された状態が図13の手前に示されている。液状発泡体が供給されると、該発泡体はクリップ部材412及び中央セグメント414を取り囲み、それらを発泡体に対して保持するように係合する。上述したように、クリップ410を構成するために使用される特定の材料は、凝固した発泡体と埋め込まれたクリップとの間の接着の有効性に影響を及ぼすものとなる。代替的な実施形態では、単一又は連結クリップを挿入するための工程を自動化できることが企図される。1つのかかる自動化技法を、レールクリップに関して説明する。この工程は、クリップを把持して成形キャビティ上に配設するエンドエフェクタを使用する。この工程をAndrew W.Santin等の「CLIP FOR JOINING TUBULAR MEMBERS TO SUBSTRATES」と題する米国特許出願第11/615,954号に記載されている。様々なロボット式及び/又は電気機械的な技法を用いて、クリップ配置の自動化に影響を与えられることは明らかであろう。このような自動化は、例えば図8に示すようなスプールからの、クリップの連続的な供給を採用することができる。
【0039】
上述の実施形態は、2連クリップを図示し規定したものである。特定の応用例では、2連クリップは一定の利点を有する。2連クリップは、両手利きの相互接続を可能とし、過度にばたついたり撓んだりするほど細長くはなく、及び比較的操作が容易である。しかし、所与のグループ化可能なクリップ構造における連結されたクリップ部材の数は、図示し上述した2つの結合されたクリップ部材412よりも多く又は少なくすることが可能であることが、明示的に企図されている。
【0040】
したがって、図14は、3連クリップ1410を詳細に示したものである。この一体型クリップ1410上の3つの別個のクリップ部材1412,1414,1416は、介在するセグメント1418,1420によって結合される。各クリップ部材1412,1414,1416は、関連する雄型コネクタ1430及び雌型コネクタ1432を含み、これらコネクタの大きさ及び形状は、上述した雄型コネクタ510及び雌型コネクタ512とほぼ同様である。3連の実施形態は、上述の実施形態の両手利き機能を有さないものである。しかし、かかる3連(又はそれ以上)の連結されたクリップ構成は、同様のフェストゥーン型グループで(箱又はスプール内に)保管し、及び上述したものと同様の態様で取り扱うことができる。
【0041】
別の実施形態において、単一クリップ部材1510を、単一クリップのフェストゥーン型グループの一部として、図15に示す。このグループは、隣接する雌型コネクタ1522に係合する雄型コネクタ1520を含む。これらのコネクタは、上述のクリップ部材412に付与された幾何学形状と類似した又はそれと同一の幾何学形状を画定するものである。単連結クリップ及び多連結クリップは全て、適当な大きさのスプール上に配設し、及び必要に応じて作業者又は自動化されたクリップ配置装置へ分配することができる。
【0042】
適当な製造技法を採用することにより、押し出し成形、射出成形、又は商業的に利用可能な他の成形方法を用いてクリップを形成することができる。押し出し成形の場合には、クリップの外観が伸長方向に相対的に類似するように該クリップを形成するべきである。読者が推測できるように、かかる押し出し製造手順は、図15に示すような単一クリップを形成するために容易に採用される。しかし、クリップが、幅の狭いセグメントによって分離された多連クリップ部材を含む場合には、押し出し成形は、最も有効な成形技法を提供しない場合もある。したがって、かかる多連結クリップについて、例示的な射出成形技法を図16及び図17に詳細に示す。図16に示すように、凝固時に完成したクリップを形成する液化材料が、クリップの外形(仮想線で示す)を画定するモールドキャビティ内に注入される。この例示的なモールド1600は、4つの着脱自在な部品によって画定される。図示のように、該モールド1600は、中間セグメント414を概略画定する上部分1610、クリップの基部を形成する底部分1620、及び対応するクリップ部材の基部及び脚部のためのキャビティを画定する2つの側部分1630で構成される。
【0043】
液体クリップ材料がモールド1600内で凝固すると、モールド部分1610,1620,1630は、図16に示すように決められた順番で引き抜かれる。詳細には、底部分1610を最初に引き抜くことができる(矢印1730)。続いて側部分1630が引き抜かれ(矢印1720)、最後に上部分1620が引き抜かれる(矢印1710)。このようにして、完成したクリップ410が外され、フェストゥーン型グループへと組み立てることが可能な状態となる。代替的な実施形態では、様々な幾何学形状の代替的なモールドを採用することができる。
【0044】
利用可能な部品成形技術を採用して、複数のクリップを、構成要素となるクリップが共に取り外し可能な状態で既に接続されているフェストゥーン型グループとして一緒に成形(又は形成)することが可能であることが意図されることに留意されたい。換言すれば、フェストゥーン型グループ全体をまとめて成形する。かかる手順では、雄型コネクタと雌型コネクタが成形される際に、それらの間に薄い液体不浸透性の境界が確立される。かかるモールドの側部部品を除去すると、以前に分離していた雄型コネクタと雌型コネクタが互いに接触するようになる。このとき、雄型コネクタと雌型コネクタは別個の構成要素であると共に互いに対して回転することができる。
【0045】
上述したように、耐久性、耐熱性、及び市販のシートクッションで使用されるような普通の発泡体と化学的に結合する能力を呈する材料を使用して、本発明によるクリップを構成することが望ましい。通常、成形工程中に発泡体の温度が大幅に上昇し、これは、特定の材料から構成されるクリップを溶融及び/又は熱変形させ得るため、耐久性及び耐熱性が特に所望される。クリップはまた、発泡体クッションの形成を助けるための発泡体クッションに対する(加熱され得る)ロールクラッシャーの適用に起因して、破損及び変形し易いものである。かかるローラは、より弱く/耐久性の低い材料から構成されたクリップを押し潰す可能性があり望ましくない。
【0046】
図18を参照して、上側に位置する発泡体1810に対するクリップ部材412の表面結合について説明する。典型的な実施形態では、クリップ部材412及び隣接するセグメント414上に描かれた粗面によって示すように、発泡体が液体状態にある間に該発泡体との化学的な結合作用に起因してエッチングされたクリップの表面を示すために、クリップを取り囲む領域から発泡体が取り除かれている。クリップ部材の表面は、比較的滑らかなものとすることが可能であり、又は結合可能な表面積を増大させる様々な異なるタイプの表面組織及び/又は構造を与えることが可能である。
【0047】
発泡体は典型的には、いわゆる低温硬化発泡体技術及び熱硬化発泡体技術の商業的応用をそれぞれ代表するメチレン−ジフェニル−ジイソシアネート(MDI)及びトルエン−ジイソシアネート(TDI)をベースとするポリウレタン組成物を含むことが企図されている。これらのタイプの各発泡体は、液体状態から固体状態へと硬化する際に特定のタイプのハードポリマー(プラスチック)と化学反応を起こすことが分かっている。様々な材料がこの特性を有し、クリップを形成するために使用することができる。いくつかの例として、ナイロン、ポリブチレンテレフタレート(PBT)及びポリカーボネート(PC)化合物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。特に、ポリカーボネートは、透明なので欠陥の検出が可能となり、成形特性が優れているので小さな特徴を複数部分で画定することが可能となり、及び突出した耐熱性を有するので、ロールクラッシャーの圧力下で溶融し又は変形することなく(温度が130℃を超える可能性のある)特定の発泡体の発熱効果に良好に耐え抜くことができる。ポリカーボネートはまた、繰り返し負荷の下でも非常に耐久性が高くて寿命が長い。
II.ロープロファイルクリップ
図19及び図20は、本発明の一実施形態による「ロープロファイル」装飾材クリップのためのフェストゥーン型構成1900を示している。図示のフェストゥーン型構成は上述の実施形態に類似したものである。上述のフェストゥーン型構成は何れも代替的な実施形態で使用できることが企図されている。この実施形態では、中間セグメント1910が、2つの反対側のクリップ1920,1930を結合する(本書では該中間セグメントの反対側の端部の各構造体を「クリップ」と称す)。各クリップ1920,1930は、雄型及び雌型フェストゥーン型コネクタ1932,1934をそれぞれ含み、該コネクタ1932,1934は、クリップ基部1940,1942の反対側の各端部にそれぞれ形成されている。それぞれのクリップ部材1950は、各基部1942から上方へ延びている。一般に、クリップ基部1940,1942、及びその個々の雄型及び雌型コネクタ(1932,1934)は、上述した実施形態と同様に形成することが可能である。しかし、クリップ部材1950は、従来技術によるハイプロファイルクリップに該当する特定の欠点を回避する新規のロープロファイル設計に従って構成される。
【0048】
図21を参照すると、同図は、本実施形態のロープロファイルクリップ1920と、一般的な良好な設計の従来技術によるクリップ2100との間の、一般化された比較を示している。同図では、該実例となるロープロファイルクリップ1920と、同様の機能を有する従来技術によるクリップ2100とが、それぞれ並置して示されている。従来のクリップの基部1940は、上述した雄型及び雌型フェストゥーン型コネクタ1932,1934を含む。しかし、説明の目的上、これらのコネクタを無視することとする。本議論は主にクリップ部材1950の寸法に関するものであるからである。従来のクリップ2100は、非フェストゥーン型基部2140及びそれに関連するクリップ部材2150を含む。この従来のクリップ部材2150は、前記基部2140から上方へ延びる一対の脚部2160を含む。該クリップ部材2150は、熱及び温度変動に耐える許容可能なポリマーから構成される。一対の内巻きの(involute)傾斜したバーブ2172間に狭い間隙2170が画定されている。該バーブ2172は、脚部2160間の中央領域2174内であってバーブ2172の下方にリスティングビードが受容される際に該中央領域2174内にリスティングビードを受容し、案内し、及び捕捉するような大きさ及び構成を有する。
【0049】
リスティングビードに関して図示する実例となる実施形態は布張り生地と結合されるが、本実施形態のクリップは、シートの他の要素(発泡体クッションの下方に位置するシートのバネ構造部分を構成するレール又はワイヤ等)と結合することが可能である。最近の車両のクッションの下側は、センサ、ヒータ要素、及びその他の電子/電気要素によって次第に専有されつつあるため、クッションの下側にロープロファイルクリップを提供できることは、極めて望ましい。このため、本書で説明するように、用語「ビード」は、シートのあらゆる場所で本発明のクリップ(ハイプロファイル及びロープロファイルの両者)により効果的に捕捉することができる断面形状を有するあらゆる要素を称するものである(かかるシート要素の全てを本書では包括的に「装飾材」と称する)。同様に、「ビード」は、本発明のクリップと特に「結合する(marry)」断面形状を有する要素とすることが可能であり、又は、より一般化された断面形状(円、楕円、又は正多角形/非正多角形等)のものとすることが可能である。更に、「ビード」は、ポリマー、金属、複合材料、又はそれらの組み合わせから構成することが可能である。
【0050】
ビードは、領域2174内に受容されると、バーブ2172の下部の内向きのフック部分2176の底面によって捕捉される。該バーブ2172は、上方の延長部又はウィング2180を含み、該ウィング2180は、手作業による作業者(又は挿入装置)がリスティングビードを間隙2170内へ案内するのを支援するための広がった漏斗を形成する。この従来のクリップの全高HPTは、下に向いた補強用底板2182を含めて、約13.18mmである。上述のように、このクリップの形状は、リスティングを固定する際には非常に有効なものであるが、その全高のため、(特に従来のクリップ2100を含む発泡体基体が着座者によって圧縮される場合に)その上部(バーブ2172を含む)が装飾材カバー内へ突出する場合がある。このため、従来のクリップ2100の隣に示すクリップ1920等のロープロファイルクリップを提供することが非常に望ましい。
【0051】
実例となるクリップ1920は、一般に直線かつ平坦な基部2130と共に構成される。一対のクリップ脚部2132は、該基部2130から一対のバーブ2134へと上方に延びる。これらのバーブは、外方及び/又は上方の端部延長部(従来技術による突起2180等)を省略したものである。それらの上部2136は、約25〜35°の角度HBT(実例値:32.84°)だけ傾斜している。バーブ2134は、中央領域2140内へと開口する間隙2138における対向する丸められた端部に向かって傾斜し、及び該端部で終端し、前記中央領域2140は、以下で更に説明する形状を有するリスティングビードを受容し固定するよう構成されたものである。該間隙2138の幅は、約1.2〜3.0mm(実例値:1.80mm)である。該間隙2138と交差するバーブの側部は、前記基部に対してほぼ垂直である。個々の丸み部分及び隅肉部分の実例となる半径については、図23に関して以下で更に説明することとする。間隙2138に隣接して、脚部間の中央領域の幅は、約4.5〜5.5mm(実例値:4.68mm)と広くなっている。同様に、各バーブは、約1.2〜1.5mm(実例値:1.44mm)の延長部内側長さLBEを有している。この延長部の長さは、8:1という所望の引き抜き/押し込み力比を提供するのに十分なものである。
【0052】
基部に対してなす角度は、該基部をその伸長方向に全体的に通過する水平面に対してなすものとみなされることに留意されたい。この実施形態では、クリップの基部の上面は本質的に平坦であり、このため、水平方向の基準面は基部上面と実際に同一平面上にある。代替的な実施形態において、基部が一様でない表面を有している場合には、基部から延びるクリップ脚部の根本を通る任意の水平面を、本書で提供されるようなクリップ部材の測定のための基準面として使用することが可能である。このため、基部自体は、代替的な実施形態では平坦である必要はない。
【0053】
図22及び図23を更に参照すると、脚部2132は、その長さ方向に沿って約1.0〜2.0mmの範囲(実例値:1.78mm)のおよその脚部厚さTLを画定する。実例となる実施形態では、脚部は、(根本の丸み又は隅肉(R1,R2)よりも上方で)その全長の全て又はほぼ全てにわたって実質的に均一な厚さTLを呈している。各脚部に沿った偏位が幾分か一定になるため、この均一な厚さは曲げ負荷及び張力を一層良好に分散させるのに役立つものとなり、これにより、クリップの取り付け時又はビードの取り付け時における破壊、及び現場での使用時における引き抜き張力による破壊が回避される。実例となる実施形態では、脚部2132は、約80〜85°の範囲(実例値:82.17°)の第1の角度AL1で基部から延びる。基部2130の上方で約4.0〜4.3mm(実例値:4.29mm)の高さHL1において、脚部2132は、次いで垂直に近い約88〜90°(実例値:90°)の角度AL2でそれぞれのバーブ上部へと延びる。各脚部の下側部分は、その長さ方向に沿って、基部におけるその根本まで、一定の厚さ(TL)を画定する。代替的に、脚部の下側部分は、強度の増大のため、基部に向かう僅かな外方へのテーパーを画定することが可能である。同様に、脚部の根本は、隅が鋭角な場合に特有の応力集中を回避するために、基部に対して僅かな隅肉又は丸みを画定することが可能である。この実施形態では、基部の外側隅肉は、約1.48mmの半径R1を有しており、基部の内側隅肉は、約0.76mmの半径R2を有している。上述したように、バーブ2134の上面は、間隙2138内へのビードの案内に役立つよう図21に示すように丸められているが、延長された上方及び/又は外方へ向いた翼部は存在しない。上部の内側の丸みは、約1.02mmの半径R3を有している。(中央領域内の)内側の半径R4は約0.38mmである。これにより、各バーブの底部に十分に平坦な係合面が提供されると共に、この重要な領域における応力集中が回避される。各バーブの上部の外側の半径R5は、約1.08mmである。結果的に得られる実例となるクリップ1920の基部底部からバーブ上部までの全高HCは、約10.0mm以下となる。このため、従来のクリップ2100と同様の又はそれよりも良好な性能を有するクリップ、及びその他の類似するクリップが、上述した形状に基づいて達成される。
【0054】
実例となるクリップ脚部は、一般に、それぞれ直線的で異なる角度に向いた上側部分及び下側部分を呈するものであるが、該脚部が幾分連続的な曲線を画定することが可能であること、又はより多数の(3つ以上の)直線的な部分から各脚部を構成することが可能である、ということが明らかに企図されている。このため、角度AL1,AL2は、下側部分の高さ及び上側部分の高さの範囲内に一般に収まる脚部の湾曲部分又は区分けされた部分の平均角度又は中間角度についてそれぞれ画定される。
【0055】
所望のクリップ性能を提供するために、クリップを構成するために使用される材料は、様々な設計要件を満たす能力に関して選択される。実例となる実施形態では、該材料は、広範囲の温度変動に対して良好な耐性を提供し、130℃を超える温度での永久的な熱変形を回避し、最小限の変形で高い応力を呈し、リスティングが取り付けられた後と他の力が加えられたときの両方において偏向及び跳ね返りに対して十分な柔軟性及び復元力を提供し、リスティングの引き抜きに耐える十分な材料強度を呈し、高い処理温度によって弱体化しないよう熱履歴に対する抵抗性を一般に有し、及びクリップ基部と発泡体との間の所望の接着効果を生じさせるためにイソシアネート又は同様の発泡体との化学反応を促進させるものが選択される。これらの性能基準の各々を満たすべく、クリップは典型的には、壁厚さ(厚さTL)の低減及び他の従来技術によるクリップによく見られる補強リブの除去を可能にする混合ポリカーボネート材料から構成される。この混合ポリカーボネート材料は、10.0mm以下の所望のロープロファイル高さを可能とする。リスティングは、市販の所定形状を有するものであることが多いため、クリップの基部とバーブとの間の中央領域/内部空間は、該リスティングが押し込まれて後述するように間隙を完全に通過してバーブ2134の底面2320に対して固定されるようになるだけの十分な広さを有していなければならない。このため、この実施形態では、後述するように、平坦なバーブ底面2320は、約25〜35℃(実例値:29℃)の特定の角度ABに向けられる。該角度は、リスティングビードの上部のバーブ係合壁の角度(図25の角度AW参照)とほぼ一致するものである。一般に、本開示の設計は8:1の引き抜き/押し込み比を可能にする。このため、クリップからリスティングを引き抜くのに必要となる力は、クリップにリスティングを押し込むときの8倍となり、これにより、該実例となる設計の性能は非常に有効なものとなる。
【0056】
この実施形態では、市販の混合ポリカーボネート材料が使用されている。ポリカーボネート(PC)は一般に高温たわみ(high temperature deflection)に対して高い強靱性を呈するものであることが分かっている。PBT(ポリエステル)又はABS(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン)等の「衝撃改質剤」と混合されると、この組み合わせは、発泡体との所望の接着効果を維持したまま、柔軟性が増大し、及び耐化学性が改善されたものとなる。このため、基部材料(この実施形態ではPC)に対する衝撃改質剤の添加は、取り付け時又はビードの押し込み時におけるクリップ脚部又は基部の衝撃に起因する破壊及び/又は永久的な塑性変形の危険性を低減させるものとなる。本発明に従って採用することができる幾つかの実例となるPC混合比として、75%PC−25%PBT、95%PC−5%PBT、及び85%PC−15%ABSが挙げられる。厳密な使用される化合物の混合及び採用される比率は、大きく変動し得るものであり、代替的な実施形態では、クリップの所望の一組の性能特性を達成する他の処方を採用することが可能である。
【0057】
かかる混合ポリカーボネートを選択する際に、実験データ及び試験を介して、実例となるロープロファイル設計にとって望ましい特性を多数の他の材料が提供しなかったことが分かった。例えば、ポリオキシメチレン(POM)プラスチック(多数の市販のクリップで使用されているもの)は、発泡体への接着性が低く、衝撃によって壊れやすく、及び乏しい低温破壊(cold break)性能を示すものである。同様に、ポリプロピレンは、乏しい低温破壊性能を呈し、熱変形温度が低く、発泡体への接着性が低く、及び伸長性に乏しいものである。また、ABSプラスチックは、単独では、低い熱変形温度を呈し、負荷を加えた際のひずみが小さいものである。ポリブチレンテレフタレート(PBT)プラスチックは、同様に、低い熱変形温度を呈し、処理後に乏しい熱履歴性能を示すものである。ナイロンは、僅かに見込みのある材料であるが、発泡体に対する接触性が低く、衝撃で壊れやすく、及びその含水特性に起因してその性能特性の変動を呈し易いものである。
【0058】
試験中に、本発明のロープロファイルクリップが以下の特性を呈した。
【0059】
平均押し込み力 58N
平均引き抜き力 480N
80℃での平均引き抜き力 460N
30サンプルについてクリップギャップ内に120°のくさびを挿入したことによる破壊なし
(全ての試験サンプルは未破壊のままとなった)
一層大きな高さを有する主な従来の装飾材クリップ(ドイツ国のOKE製のもの)に対する実例となる実施形態の(近室温での)更なる比較的な性能分析を表1に示す。
【0060】
【表1】

【0061】
実例となるロープロファイルクリップは、それと同様の用途に一般に使用されている一層高いプロファイルのクリップと比較して、卓越した性能を呈するものであることが明らかである。
【0062】
本書ではクリップ材料は、部分的には、発泡体の硬化時における該材料の化学的接着特性に関して選択されるが、該クリップを発泡体内に埋設せず、接着剤、テープ、又はその他の固定手段(リベット又は面ファスナ材料等)を使用して発泡体表面(又は他のタイプの基体)に固定することが可能である。このため、材料は、かかる場合には化学的接着性の低いものに変更することが可能であり、本書ではクリップの非埋設用途が明らかに企図されている。
【0063】
図24を参照すると、クリップ2400の一実施形態が示されており、この場合、クリップは、非フェストゥーン型の多クリップ組立体、又は単独型の単一クリップ部材(他のクリップが取り付けられていないもの)である。このクリップは、平面的な(平坦な)矩形基部2410、上方に向いたクリップ部材2450、それに関連する脚部2460、及び短縮されたバーブ2470を含み、該バーブ2470は、上述したクリップ1920の断面形状をほぼ画定するものである。該基部2410(並びに上述した基部1940)は、約6〜9mm(実例値:7.8m)の幅WB(図22)を有することができる。該基部の幅は、代替的な実施形態において広範に変動し得るものであり、上述した幅の実例値を越える幅の広範な変動が明らかに企図されている。クリップの脚部は、この実施形態では同様の幅を有しているが、代替的な実施形態では、基部の幅WBよりも狭くすることが可能である。一般に、基部の幅は、所望の大きさのクリップ部材脚部を支持するよう十分に広くすべきである。これはクリップ部材脚部の強度を維持するものとなる。狭すぎる脚部は、リスティングの取り付け時又はそれに次ぐ現場での使用中に破壊され又は破砕され易いものとなる。(少なくとも)脚部の幅WBを変更することにより、異なる範囲の押し込み及び引き抜き力並びに全体的な負荷取扱能力に適応させるようクリップの性能特性を変更することが可能である。実験データにより、脚部(及び随意選択的に基部)の適切な幅WBを、所与の用途について決定することが可能である。
【0064】
フェストゥーン型コネクタ間又はコネクタなしの端部間のクリップ基部の長さ(図22のLB)は、大きく変動し得るものであるが、この実施形態では約12〜18mmであることに留意されたい。基部の厚さTB(図23)もまた大きく変動し得るものであるが、この実施形態では、約1.0〜2.0mm(実例値:1.52mm)である。一般に、本書におけるあらゆるクリップ基部は、該クリップを発泡体基体に対して適切に接着して該発泡体基体内に永久的に固定されるようにするだけの十分な面積を有するべきである。
【0065】
基部の厚さTBは、脚部の厚さTLとほぼ一致する(又はそれよりも大きい)大きさにすることができる、ということに留意されたい。脚部の根本(基部との相互接続部分)における適当な応力軽減用隅肉と相俟って、クリップのクランプ領域(すなわち脚部及びその間の基部部分)の全体的に実質的に一様な厚さは、ビード取り付け時の撓みによる負荷及び引き抜きによる張力を、クリップ部材構造全体にわたって一様に効果的に分散させるものとなる。これは、クリップ及びビードの取り付け時並びにそれに次ぐ取り付け済みクリップの現場での使用時におけるクリップの破壊を一層良好に回避するのに役立つ。これは、本質的にCクランプ効果である。
【0066】
図25及び図26は、この実施形態によるロープロファイルクリップ内への典型的なリスティングビードの挿入を示している。図25において、リスティングビード2510は、ウェブ2520の端部に取り付けられており、該ウェブ2520自体は、上方に位置する装飾材部分(図示せず)に取り付けられている。この実施形態の新規のリスティングビード2510は、許容可能なポリマー(例えばポリプロピレン)の連続押し出しにより形成することが可能であり、水平線2532に対するおよその角度AWで画定される一対の上壁2530を含む。上述したように、ビードのバーブ係合面2530の角度AWは、バーブ2134の底面2320の全体的な角度と「結合する(marry)」ものとなる。この角度の結合は、引き抜き力を増大させ、及びビードに張力が加えられた際に脚部が撓んで開く傾向を低減させるのに役立つものとなる。この水平線2532は、破線2532で示すようにウェブ2520の方向とほぼ垂直となる。この水平線はまた、クリップ1920の基部1940の平面の伸長方向とほぼ水平となる。組立時に、リスティングは、クリップ部材脚部2132間の間隙2138に向かって下方(矢印2540)へ追いやられる。リスティングビードの最大幅WGBは、バーブ2134間の間隙2138よりも広い。このため、該リスティングビードは、その丸みのある下面がバーブを通過する際に僅かに変形し、該ビードが該バーブの丸みのある端部に係合する際に、厚さが低減された脚部が前記ビードにより加えられた圧力に応じて外方(外向き矢印2560)へ撓む。図26において、ビード2510は、間隙2138を完全に通過しており、及び基部に対して載置されている(底まで落ち込んでいる)。中央領域が、ビードの上壁2530がバーブ2134の底面2320を通過できるよう十分な高さを有している限り、脚部2132が(内向き矢印2660へ)撓んでその元の形状に戻ることが可能である。取り付け後、取り付けられた装飾材カバーに加わる通常の張力は、一般にリスティングの上壁2530を偏倚させてバーブ2134の底面2320に係合させるものとなる。この張力、並びに(図26に示すような)クリップの中央領域及びビードの比較的一致する幅は、がたつきのない相互接続を確実にする。
【0067】
要するに、上述したロープロファイルクリップは、単一の組立体、連結された組立体、又はフェストゥーン型構成において、高さの低い形状で、卓越した取付及び耐用年数性能を提供するものである。所定寸法の適用及び特定材料の使用を介して、かかる高性能のロープロファイルクリップを達成し妥当なコストで大量生産することが可能である。
【0068】
以上、本発明の実例となる実施形態について詳細に説明してきた。本発明の思想及び範囲から逸脱することなく、様々な改変及び付加をなすことが可能である。複数の特徴を提供するために、上述の様々な実施形態の各々を他の既述の実施形態と組み合わせてもよい。特に、実例となるロープロファイルクリップ部材は、本書で説明し図示した他の実施態様及び構成と組み合わせることが可能である。更に、前述のように本発明の装置及び方法に関する数多くの別個の実施形態を説明したが、本書に記載したものは、本発明の原理に関する応用例を説明するものに過ぎない。例えば、液状発泡体に容易に結合する材料からクリップを構成することができる一方、代替的な実施形態では、クリップ材料の全て又は一部は、発泡体に対して比較的不活性でもよく、また接着剤又は機械的アンカリングなどの代替的な機構により接合することが可能である。更に、上述の保管技法、フェストゥーン配置、及びコネクタ構造のうちの任意のものを任意数の連結クリップ部材(例えば、単一、2連、3連など)のクリップに適用することが明示的に意図されている。また、クリップ部材は、実例となる実施形態によれば、所定長さの一体的なセグメントによって結合されるが、多連クリップ構成におけるクリップ部材間のセグメントコネクタを該構成におけるクリップ部材から完全に又は部分的に取り外すことが可能であることが明示的に企図されている。かかる場合には、セグメントを様々な大きさで作成して、連結されるクリップ部材間の間隔を調整することが可能である。同様に、クリップ部材は、(おそらくは発泡体との反応性が一層高い)基部とは別個の材料である(おそらくは耐久性が一層高い)クリップ脚部を有する多部品ユニットとして提供することができる。代替的に、同時成形され又は同時押出成形された多数の材料を有する一体型クリップを形成することが可能である。更に、既述の実施形態における雄型コネクタ及び雌型コネクタは、隣接するクリップ間の角回転を容易にするようにほぼ円筒形になっているが、代替的な実施形態(角回転が所望されない場合)では、各コネクタは、一致し、入れ子になる、非円形断面(楕円、多角形など)を画定することができる。かかる実施形態では、クリップは、互いに所定の角度配向を維持するよう促されることになる。これは、図7の箱のような保管の実施形態にとって望ましいものとなり得る。本発明のあらゆるクリップ部材と共に使用するためのリスティングビードの断面形状は広範に変更可能なものである。更に、実例となる実施形態では、特定の雄型コネクタ及び雌型コネクタを各クリップ部材に配設したが、一般的な用語「コネクタ」は、配向にかかわりなく互いに自由に相互接続する雌雄の区別のないコネクタを含むものと広く解されるべきである。更に、一定範囲の値を指定する場合、該値は他の特定の値に関連して選択すべきものである。クリップの大きさを本書で開示したものとは異なる用途に適合するよう拡大又は縮小する場合、クリップの寸法の公称値は、一般にクリップの全体的な大きさの増減に比例して増減させることが可能である。更に、様々なクリップ寸法を指し示すべく本書で用いた用語「約」は、妥当な性能をクリップに与えることが分かっている特定の範囲を越える妥当な変更も含むことを意図したものである。したがって、本開示は、単なる例示としてのみ解されるべきであって本発明の範囲を制限しないものであることが意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
発泡体基体へビードを固定するよう構成されたロープロファイルクリップであって、
基部と、
該基部から上方へ延びる一対の脚部であって、ビードを捕捉するよう構成され配置された中央領域を該脚部間に画定し、及び該脚部の各々が、前記中央領域よりも狭い間隙を画定する上部バーブを含む、一対の脚部とを含み、
該脚部の各々が、前記基部を通る水平面から約80〜85°の第1の角度で上方へ延び、次いで前記基部を通る前記水平面から所定の高さだけ上方に位置する該水平面と平行な上方の平面に対して約88〜90°の第2の角度で前記バーブの各々へと延び、該脚部の各々が、平行線の方向に沿って約1.0〜2.0mmのおよその厚さを有しており、
該クリップが、前記脚部の上部から前記基部の底部まで約10mm以下の全体的な最大高さを画定する、
ロープロファイルクリップ。
【請求項2】
前記所定の高さが約4.0〜5.0mmであり、前記間隙が約1.2〜3.0mmの距離を有する、請求項1に記載のクリップ。
【請求項3】
前記バーブの各々が、上方の延長部を有さず、並びに前記間隙及び前記基部に向かって下方へ向いた一対の傾斜した上面の各々をそれぞれ画定する、請求項1に記載のクリップ。
【請求項4】
前記バーブの各々の底面が、前記ビードのそれぞれの係合面の角度とほぼ同じ角度を画定する、請求項3に記載のクリップ。
【請求項5】
前記バーブの各々の前記底面の前記角度が、前記基部を通る前記水平面と平行な基準面に対して約20〜35°をなす、請求項4に記載のクリップ。
【請求項6】
該クリップが、衝撃改質剤を含有する混合ポリカーボネート材料から構成される、請求項1に記載のクリップ。
【請求項7】
前記基部が、連結されたクリップ組立体として形成されるよう他のクリップと相互接続されるよう構成され配置されたセグメントを含む、請求項1に記載のクリップ。
【請求項8】
前記基部が、第1の端部における第1のコネクタと、反対側の第2の端部における第2のコネクタとを含み、該第1のコネクタが、相互接続された複数のクリップのフェストゥーン型構成を提供するように、他のクリップの基部に取り付けられた第3のコネクタを受容すると共に該第3のコネクタと取り外し可能な状態で相互接続するよう構成され配置されている、請求項7に記載のクリップ。
【請求項9】
前記基部が、第1の端部における第1のコネクタと、反対側の第2の端部における第2のコネクタとを含み、該第1のコネクタが、相互接続された複数のクリップのフェストゥーン型構成を提供するように、他のクリップの基部に取り付けられた第3のコネクタを受容すると共に該第3のコネクタと取り外し可能な状態で相互接続するよう構成され配置されている、請求項1に記載のクリップ。
【請求項10】
前記第1のコネクタ及び前記第3のコネクタがそれぞれ雄型の円筒を含み、前記第2のコネクタが該雄型の円筒の外径と一致する内径を有する雌型の半円筒形の内面を画定し、該雌型の半円筒形の内面が、前記雄型の円筒を支持するコネクタ基部からのクリアランスを提供するよう構成され配置された間隙を含む、請求項1に記載のクリップ。
【請求項11】
前記コネクタ基部及び前記間隙の各々が、前記基部が他のクリップ基部に対して角回転することを可能にする大きさ及び構成を有している、請求項10に記載のクリップ。
【請求項12】
前記クリップが、フェストゥーン型構成で他のクリップ基部と相互接続されて箱内に保管される、請求項10に記載のクリップ。
【請求項13】
前記クリップが、フェストゥーン型構成で他のクリップ基部と相互接続されてスプール上に保管される、請求項4に記載のクリップ。
【請求項14】
前記一対の脚部の各々が、それぞれの脚部に沿って約1.0〜2.0mmのほぼ一様な厚さを画定する、請求項1に記載のクリップ。
【請求項15】
前記基部のうち前記脚部の各々の間にある部分が、該脚部の前記ほぼ一様な厚さとほぼ同じかそれよりも大きな厚さを有している、請求項14に記載のクリップ。
【請求項16】
前記ビードが、装飾材布カバーに相互接続されたリスティングビードを含む、請求項1に記載のクリップ。
【請求項17】
発泡体基体へビードを固定するよう構成されたロープロファイルクリップであって、
基部と、
該基部から上方へ延びる一対の脚部であって、ビードを捕捉するよう構成され配置された中央領域を該脚部間に画定し、及び該脚部の各々が、前記中央領域よりも狭い間隙を画定する上部バーブを含む、一対の脚部とを含み、
該脚部の各々が、前記基部を通る水平面から第1の角度で上方へ延び、次いで前記基部を通る前記水平面から所定の高さだけ上方に位置する該水平面と平行な上方の平面に対して第2の角度で前記バーブの各々へと延び、該脚部の各々が、それらに沿ってほぼ一定の厚さを有しており、
前記脚部、及び該脚部間に位置する前記基部の少なくとも一部が、衝撃改質剤を含有する混合ポリカーボネート材料から構成され、
該クリップが、前記脚部の上部から前記基部の底部まで約10mm以下の全体的な最大高さを画定する、
ロープロファイルクリップ。
【請求項18】
複数のクリップを含むクリップ組立体であって、各クリップがビードを発泡体基体へ固定するよう構成されており、
ビードを内部に固定するよう構成され配置された第1のクリップ脚部を有する第1のクリップ部材基部であって、該第1のクリップ脚部が該第1のクリップ部材基部から延びており、及び該第1のクリップ部材基部が、グループ化の延長方向に沿って向けられた反対側の第1の基部端部を有する、第1のクリップ部材基部と、
前記反対側の第1の基部端部の各々に取り付けられた第1のコネクタ及び第2のコネクタと、
ビードを内部に固定するよう構成され配置された第2のクリップ脚部を有する第2のクリップ部材基部であって、該第2のクリップ脚部が該第2のクリップ部材基部から延びており、及び該第2のクリップ部材基部が、グループ化の延長方向に沿って向けられた反対側の第2の基部端部を有する、第2のクリップ部材基部と、
前記反対側の第2の基部端部の各々に取り付けられた第3のコネクタ及び第4のコネクタとを含み、
前記第1のコネクタが、第4のコネクタと取り外し可能な状態で係合するよう構成され配置され、
前記第1のクリップ部材基部及び前記第1のクリップ脚部の各々が共に、該第1のクリップ部材基部の底部から該脚部の上部まで10mmの全体的な最大高さを有するクリップを画定し、前記第2のクリップ基部及び前記第2のクリップ脚部の各々が共に、該第2のクリップ部材基部の底部から該脚部の上部まで10mmの全体的な最大高さを有するクリップを画定する、
クリップ組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2010−538232(P2010−538232A)
【公表日】平成22年12月9日(2010.12.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−524057(P2010−524057)
【出願日】平成20年9月8日(2008.9.8)
【国際出願番号】PCT/US2008/010539
【国際公開番号】WO2009/035590
【国際公開日】平成21年3月19日(2009.3.19)
【出願人】(509288987)ホープ グローバル ディヴィジョン オブ エヌエフエイ コーポレイション (2)
【Fターム(参考)】