説明

発熱デバイスの製造方法および発熱デバイス

【課題】簡単に放熱性に優れる発熱デバイスを製造することのできる発熱デバイスの製造方法、および、簡単な構成で放熱性に優れる発熱デバイスを提供すること。
放熱性に優れる発熱デバイスを提供すること。
【解決手段】本発明の発熱デバイスの製造方法は、ベース基板2の下面に凹部を形成することにより、ベース基板2にヒートシンク22を一体的に形成する第1の工程と、ベース基板2の上面に絶縁層3を介して導体パターン7を形成する第2の工程と、通電により発熱する発光体4を導体パターン7と電気的に接続するように絶縁層3上に配置する第3の工程とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発熱デバイスの製造方法および発熱デバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、半導体装置として、ベース基板に発光ダイオード素子(LEDチップ)を備える発光体を搭載したものが知られている。このような半導体装置は、例えばアルミニウム等で構成されたベース基板と、ベース基板の上面に形成された絶縁層と、絶縁層上に形成された導体パターンと、絶縁層上に導体パターンと電気的に接続した状態で設けられた発光ダイオード素子とで構成されている(特許文献1参照)。
【0003】
また、このような半導体装置では、発光ダイオード素子が発する熱を外部に効率的に放出すためにヒートシンクを有する場合がある。ヒートシンクは、例えば、アルミニウムのような高い熱伝導性を有する材料で構成されており、複数のフィンを有している。このようなヒートシンクは、ベース基板の下面側に位置しており、放熱シートを介してベース基板に接合されている。放熱シートは、例えば、高い熱伝導性を有する金属フィラー等を樹脂材料に分散させてなる材料で形成された接着シートである。
【0004】
しかしながら、このような構成では、ベース基板とヒートシンクの間に、これらに比べて熱伝導性に劣る放熱シートが介在しているため、発光ダイオード素子からベース基板に伝わった熱をヒートシンクに効率的に伝えることができない。そのため、優れた放熱性を発揮することが困難である。また、放熱シートを用いてヒートシンクをベース基板に接合する手間が増えたり、この際の位置決めに比較的高い精度が求められたりし、製造工程が煩雑化する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2009−259839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明の目的は、簡単に放熱性に優れる発熱デバイスを製造することのできる発熱デバイスの製造方法、および、構成で放熱性に優れる発熱デバイスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
このような目的は、下記(1)〜(11)の本発明により達成される。
(1) ベース基板の一方の面に開放する凹部を形成することにより、前記ベース基板にヒートシンクを一体的に形成する第1の工程と、
前記ベース基板の他方の面に絶縁層を介して導体パターンを形成する第2の工程と、
前記ベース基板の前記他方の面側に、通電により発熱する発熱体を前記導体パターンと電気的に接続するように配置する第3の工程と、を有することを特徴とする発熱デバイスの製造方法。
【0008】
(2) 前記第2の工程は、絶縁性の接着層と導電性の導電膜とが積層した導電膜付きフィルムを用意する工程と、
前記導電膜付きフィルムを前記接着層を介して前記ベース基板に接着する工程と、
前記導電膜をパターニングして前記導体パターンを形成する工程と、を有している上記(1)に記載の発熱デバイスの製造方法。
【0009】
(3) 前記接着層は、樹脂材料を主材料として構成されている上記(2)に記載の発熱デバイスの製造方法。
【0010】
(4) 前記接着層は、前記樹脂材料に熱伝導性を有するフィラーを分散させた材料で構成されている上記(2)または(3)に記載の発熱デバイスの製造方法。
【0011】
(5) 前記第1の工程では、前記ベース基板の一部を除去することにより前記凹部を形成する上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の発熱デバイスの製造方法。
【0012】
(6) 前記第1の工程では、エッチング加工またはエネルギー線の照射により前記ベース基板の一部を除去して前記凹部を形成する上記(5)に記載の発熱デバイスの製造方法。
【0013】
(7) さらに、前記絶縁層上に配置された前記発熱体を封止し、前記発熱体から発生する熱を放熱する放熱体を形成する第4の工程を有している上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の発熱デバイスの製造方法。
【0014】
(8) 前記発熱体は、樹脂材料を主材料として構成されている上記(7)に記載の発熱デバイスの製造方法。
【0015】
(9) 前記発熱体は、前記樹脂材料に熱伝導性を有するフィラーを分散させた材料で構成されている上記(7)または(8)に記載の発熱デバイスの製造方法。
【0016】
(10) 上記(1)ないし(9)のいずれかに記載の製造方法により製造されたことを特徴とする発熱デバイス。
【0017】
(11) ベース基板と、
前記ベース基板の一方の面側に設けられたヒートシンクと、
前記ベース基板の他方の面側に設けられ、通電により発熱する発熱体と、を有し、
前記ベース基板と前記ヒートシンクが一体的に形成されていることを特徴とする発熱デバイス。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、ベース基板とヒートシンクとを一体的に形成するため、発熱デバイスの製造の容易化を図ることができる。また、発熱体からベース基板に伝わった熱をヒートシンクへ効率的に伝えることができるため、優れた放熱性を有する発熱デバイスを製造することができる。特に、凹部の形成をエッチングやエネルギー線の照射によって行うことにより、凹部を比較的簡単にかつ微細に形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明の発熱デバイスの第1実施形態を示す断面図である。
【図2】図1に示す発熱デバイスの製造方法を説明するための図である。
【図3】図1に示す発熱デバイスの製造方法を説明するための図である。
【図4】図1に示す発熱デバイスの製造方法を説明するための図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る発熱デバイスの製造方法を説明するための断面図である。
【図6】本発明の第3実施形態に係る発熱デバイスの断面図である。
【図7】図6に示す発熱デバイスの製造方法を説明するための図である。
【図8】本発明の第4施形態に係る発熱デバイスの断面図である。
【図9】図8に示す発熱デバイスの製造方法を説明するための図である。
【図10】本発明の第5実施形態に係る発熱デバイスの製造方法を説明するための断面図である。
【図11】本発明の第5実施形態に係る発熱デバイスの製造方法を説明するための断面図である。
【図12】本発明の第5実施形態に係る発熱デバイスの製造方法を説明するための断面図である。
【図13】本発明の発熱デバイスを組み込んだ照明器具を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明の発熱デバイスを添付図面に示す好適な実施形態に基づいて詳細に説明する。
【0021】
1.発熱デバイス
<第1実施形態>
図1は、本発明の発熱デバイスの第1実施形態を示す断面図、図2ないし図4は、図1に示す発熱デバイスの製造方法を説明するための図である。なお、以下では、説明の都合上、図1中の上側を「上」と言い、下側を「下」と言う。
【0022】
図1に示すように、発熱デバイス1は、ヒートシンク22が一体的に形成されたベース基板2と、ベース基板2の上面に設けられた絶縁層3と、絶縁層3の上面に形成された導体パターン7と、絶縁層3の上面に設けられた発熱体4と、発熱体4から発生する熱を放熱する放熱体5とで構成されている。
【0023】
ここで、発熱体4としては、通電により発熱するものであれば、いかなるものを用いてもよいが、本実施形態では、発熱体4として発光体(以下では、「発光体4」と言う)を用いている。これにより、発熱デバイス1は、例えば、照明器具等の光源として用いることができる。
【0024】
以下、発熱デバイス1の構成する各部の構成について、順次詳細に説明する。
(ベース基板)
ベース基板2は、板状の基部21と、基部21の下側に位置するヒートシンク22とを有している。これら基部21およびヒートシンク22は、一体的に形成されている。基部21の厚さとしては、特に限定されず、0.5〜2mm程度とすることができる。これにより、機械的強度の優れるベース基板となる。
【0025】
ヒートシンク22は、通電により発光体4から発生する熱を外部に放出する機能を有している。そのため、ヒートシンク22を有する発熱デバイス1は、優れた放熱性を発揮することができる。特に、ヒートシンク22がベース基板2に一体的に形成されており、これらの間に異部材が介在していないため、発光体4から基部21に伝わった熱を効率的にヒートシンクに伝えることができ、優れた放熱性を発揮することができる。
【0026】
このようなヒートシンク22は、基部21の下面から下方へ向けて延出する複数のフィン221を有している。すなわち、ベース基板2は、その下面に凹部を有しており、この凹部がヒートシンク22を構成している。
【0027】
複数のフィン221は、それぞれ棒状をなしており、互いに間隔を隔てて行列状に規則的に形成されている。これにより、放熱性のムラが無くなり、優れた放熱性を発揮することができる。フィン221の長さとしては、特に限定されないが、例えば、1〜5mm程度であるのが好ましく、3mm程度であるのがより好ましい。このような長さとすることにより、ヒートシンク22の放熱性を十分なものとしつつ、発熱デバイス1の小型化を図ることができる。
【0028】
また、フィン221の数としては、特に限定されないが、基部21の平面視にて、1cmあたり、10〜100本程度であるのが好ましく、20〜40本程度であるのがより好ましい。これにより、ヒートシンク22の表面積を十分に広くすることができるとともに、隣り合うフィン221同士の隙間を比較的広くすることができるため、ヒートシンク22の放熱性を向上させることができる。
【0029】
このようなベース基板2の構成材料としては、特に限定されないが、鉄、ニッケル、ステンレス鋼、銅、真鍮、アルミニウム、チタン、マグネシウム等の各種金属、またはこれらを含む合金を用いることができ、これらの中でも特にアルミニウムが好ましい。アルミニウムは、比較的熱伝導率が高い材料である。そのため、アルミニウムでベース基板2を構成した場合、放熱性に優れたものとなる。さらに、ベース基板2の外側表面にアルマイト処理等の化学的あるいは物理的処理を行うと熱輻射効率が高くなり、放熱性の観点から好ましい。
【0030】
(絶縁層)
絶縁層(接着層)3は、ベース基板2の上面に形成されている。絶縁層3は、導体パターン7とベース基板2とを絶縁する機能を有する。絶縁層3の厚さは、特に限定されず、例えば、5〜80μm程度とすることができる。
【0031】
このような絶縁層3の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂が挙げられ、これらのうちの1種または2種以上を混合したものを用いることができる。
【0032】
さらに、前記樹脂材料で絶縁層3を成形する際、当該樹脂材料中に、例えば、アルミナ等の金属酸化物、窒化ホウ素等の窒化物、黒鉛に代表される絶縁性を有する高熱伝導性フィラーを充填することもできる。これにより、発光体4から発生する熱を効果的にベース基板2、特にヒートシンク22に伝えることができ、発熱デバイス1の放熱性が向上する。
【0033】
(導体パターン)
導体パターン7は、絶縁層3の上面に形成されており、例えば半田やボンディングワイヤーを介して発光体4と電気的に接続されている。このような導体パターン7は、例えば、絶縁層3の上面全域に積層された金属箔(金属層)をエッチング等により所定のパターンに形成したものである。
【0034】
導体パターン7の構成材料としては、導電性を有していれば、特に限定されず、例えば、銅、銀、アルミニウム等の各種金属材料を用いることができ、これらの中でも、特に銅が好ましい。銅で構成した導体パターン7は、比較的抵抗値が小さく、優れた電気特性を発揮することができる。
【0035】
(発光体)
図1に示すように、発光体4は、絶縁層3の上面に設けられている。このような発光体4は、板状の基板41と、基板41の上面に設けられた発光ダイオード素子42と、基板41の底部に設けられた1対の外部端子43とを有している。
【0036】
基板41は、樹脂材料やセラミックス材料等の絶縁性材料で構成された小片である。また、基板41には、発光ダイオード素子42と1対の外部端子43とを電気的に接続する図示しない配線が設けられている。
【0037】
発光ダイオード素子42は、基板41に、GaAlN、ZnS、ZnSe、SiCGaP、GaAlAs、AlN、InN、AlInGaP、InGaN、GaN、AlInGaN等の半導体を発光層として形成させたものである。
【0038】
1対の外部端子43は、導電性材料を主材料として構成されており、その一方の外部端子43は、アノード電極(陽極)であり、他方の外部端子43は、カソード電極(陰極)である。各外部端子43は、Al、Ti、Fe、Cu、Ni、Ag、Au、Pt等の金属材料を主材料として構成される。また、各外部端子43は、前述した半田等を介して、導体パターン7に電気的に接続されている。
【0039】
このような発光体4においては、1対の外部端子43を介して発光ダイオード素子42に電圧を印加すると、発光ダイオード素子42でエレクトロルミネッセンス効果に基づく発光が起こる。
【0040】
なお、本実施形態では、発光ダイオード素子42が露出しているが、例えば、透明な樹脂材料によって、発光ダイオード素子42を封止してもよい。
以上、発熱デバイス1の構成について説明した。
【0041】
次に、発熱デバイス1の製造方法(本発明の製造方法)について説明する。
発熱デバイス1の製造方法は、ベース基板2の下面(一方の面)に凹部23を形成することにより、ベース基板2にヒートシンク22を一体的に形成する第1の工程と、ベース基板2の上面(他方の面)に絶縁層3を介して導体パターン7を形成する第2の工程と、発光体4を導体パターン7と電気的に接続するように絶縁層3上に配置する第3の工程とを有している。
【0042】
[第1の工程]
まず、図2(a)に示すように、アルミニウムで構成された板状またはブロック状のアルミニウム基板301を用意する。アルミニウム基板301の厚さとしては、特に限定されず、例えば、1〜3cm程度である。なお、このようなアルミニウム基板301は、ベース基板2となるものである。
【0043】
次に、図2(b)に示すように、アルミニウム基板301上に、ヒートシンク22のフィン221の平面視形状に対応した形状をなすマスク500を形成する。具体的には、まず、アルミニウム基板301上に図示しないレジスト膜を形成する。このレジスト膜の構成材料としては、ポジ型またはネガ型のレジスト材料を用いることができる。次に、このレジスト膜を露光および現像することにより、フィン221の平面視形状に対応した形状をなすマスク500を形成する。
【0044】
次に、マスク500を介してアルミニウム基板301をドライエッチング(ハーフエッチング)し、アルミニウム基板301の不要部(一部)を除去する。これにより、図2(c)に示すように、アルミニウム基板301の上側が基部21となり、下側が複数のフィン221を有するヒートシンク22となり、ヒートシンク22が一体的に形成されたベース基板2が得られる。このように、エッチング加工を用いることにより、簡単かつ精度よくヒートシンク22を形成することができる。
【0045】
次に、マスク500を除去する。マスク500(レジスト膜)の除去方法としては、特に限定されないが、例えば、硫酸による洗浄、Oアッシング等が挙げられる。
【0046】
[第2の工程]
次に、図3(a)に示すように、絶縁性の接着層302と銅箔等の金属層303を積層してなる金属箔付きフィルム304を用意する。なお、このような金属箔付きフィルム304では、接着層302の乾燥や接着層302への埃の付着による接着層302の接着性の低下を抑制するために、使用直前までは、接着層302上に剥離シートを貼り付けておいてもよい。
【0047】
接着層302は、絶縁層3となるものである。すなわち、接着層302は、例えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、ポリエステル(不飽和ポリエステル)樹脂、ポリイミド樹脂、シリコーン樹脂、ポリウレタン樹脂などの熱硬化性樹脂中に、アルミナ等の金属酸化物、窒化ホウ素等の窒化物、黒鉛に代表される絶縁性を有する高熱伝導性フィラーを充填した材料で構成されている。
また、金属層303は、導体パターン7となるものである。
【0048】
次に、図3(b)に示すように、接着層302をアルミニウム基板301の上面に接触させるように、金属箔付きフィルム304をアルミニウム基板301の上面に貼り付ける。次に、金属箔付きフィルム304をアルミニウム基板301に押圧しながら、接着層302を乾燥(硬化)させることにより、絶縁層3を形成する。
【0049】
次に、図3(c)に示すように、金属層303上に、導体パターン7の平面視形状に対応した形状をなすマスク510を形成する。具体的には、まず、金属層303上に図示しないレジスト膜を形成する。このレジスト膜の構成材料としては、ポジ型またはネガ型のレジスト材料を用いることができる。次に、このレジスト膜を露光および現像することにより、導体パターン7の平面視形状に対応した形状をなすマスク510を形成する。
【0050】
次に、マスク510を介して金属層303をドライエッチングによりパターニングする。これにより、図4(a)に示すように、導体パターン7を形成する。次に、マスク510を除去する。マスク510の除去方法としては、特に限定されないが、例えば、硫酸による洗浄、Oアッシング等が挙げられる。
【0051】
このように、第2の工程において金属箔付きフィルム304を用いることにより、簡単に、絶縁層3および導体パターン7を形成することができる。
【0052】
[第3の工程]
次に、図4(b)に示すように、導体パターン7と電気的に接続されるように、絶縁層3上に発光体4を搭載する。
以上により、発熱デバイス1が得られる。
【0053】
このような製造方法(本発明の製造方法)によれば、ヒートシンク22がベース基板2に一体的に形成され、優れた放熱性を有する発熱デバイス1を簡単に製造することができる。
【0054】
<第2実施形態>
図5は、本発明の第2実施形態に係る発熱デバイスの製造方法を説明するための断面図である。
【0055】
以下、図5を参照して本発明の第2実施形態に係る発熱デバイスの製造方法について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0056】
本実施形態は、ヒートシンクの形成方法が異なる以外は、前記第1実施形態と同様である。
【0057】
本実施形態の発熱デバイス1の製造方法は、ベース基板2の下面に凹部23を形成することにより、ベース基板2にヒートシンク22を一体的に形成する第1の工程と、ベース基板2の上面に絶縁層3を介して導体パターン7を形成する第2の工程と、発光体4を導体パターン7と電気的に接続するように絶縁層3上に配置する第3の工程とを有している。なお、第2の工程および第3の工程については、前述した第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0058】
[第1の工程]
まず、図5(a)に示すように、アルミニウムで構成された板状またはブロック状のアルミニウム基板301を用意する。
【0059】
次に、図2(b)に示すように、アルミニウム基板301の下側から、アルミニウム基板301の下面へレーザー光(エネルギー線)LLを照射し、これにより、アルミニウム基板301の不要部を除去する。これにより、アルミニウム基板301の下側にヒートシンク22を形成する。このような製造方法によっても、簡単かつ精度よくヒートシンク22を形成することができる。
【0060】
このような第2実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0061】
<第3実施形態>
図6は、本発明の第3実施形態に係る発熱デバイスの断面図、図7は、図6に示す発熱デバイスの製造方法を説明するための図である。
【0062】
以下、図6および図7を参照して本発明の第3実施形態に係る発熱デバイスおよび発熱デバイスの製造方法について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0063】
本実施形態は、発熱デバイスが発光体を覆う放熱体を有している以外は、前記第1実施形態と同様である。
【0064】
図6に示すように、発熱デバイス1Aは、ベース基板2の上面側に発光体4を封止するように設けられた放熱体5を有している。このような放熱体5は、発光体4から発生する熱を外部に放出する機能を有している。そのため、放熱体5を有する発熱デバイス1Aは、優れた放熱性を発揮することができる。特に、発熱デバイス1Aでは、発光体4の上側に放熱体5が設けられており、下側にヒートシンク22が設けられている。そのため、発光体4から発生する熱をその上下両側から効率的に放熱することができるため、優れた放熱性を発揮することができる。
【0065】
また、放熱体5は、発光ダイオード素子42を外力や埃、水分等から保護する機能を有している。特に、本実施形態の放熱体5は、絶縁層3上に形成された導体パターン7をも封止しているため、さらに、導体パターン7を外力や埃、水分等から保護する機能を有している。
【0066】
このような放熱体5は、絶縁性を有している。これにより、例えば、導体パターン7の短絡等を防止することができる。
【0067】
また、放熱体5は、光透過性を有しており、実質的に無色透明であるのが好ましい。これにより、発光体4が発する光Lを、効率的に、かつ、その色を保ったまま発熱デバイス1の外部へ出射することができる。なお、放熱体5は、光透過性を有していれば、例えば、赤色、青色、黄色、緑等に着色されていてもよい。放熱体5が着色されている場合には、光Lの色を変換することができる点で利便性に優れる。
【0068】
このような放熱体5は、略立方体形状をなしており、その上面51は、発光体4から発せられた光Lを発熱デバイス1の外部へ出射する光出射面(以下、「光出射面51」と言う。)を構成している。
【0069】
光出射面51は、平坦面で構成されている。これにより、光出射面51を通過する際の光Lの散乱を抑制することができる。また、光出射面51は、光Lの光軸L’と直交している。これにより、光Lが光出射面51を透過する前後で光軸L’が変化しないため、光Lをまっすぐに出射することができ、指向性を高めることができる。
【0070】
なお、放熱体5の厚さは、特に限定されないが、例えば、1〜2cm程度である。これにより、発熱デバイス1Aの大型化を抑制することができる。さらに、放熱体5の表面積を十分に大きく確保することができ、優れた放熱性を発揮することができる。
【0071】
このような放熱体5の構成材料としては、特に限定されないが、例えば、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、アクリレート樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂材料を用いることができる。これにより、絶縁性および光透過性を有する放熱体5を簡単かつ安価に形成することができる。
【0072】
さらに、前記樹脂材料で放熱体5を成形する際、当該樹脂材料中に、例えば、アルミナ等の金属酸化物、窒化ホウ素等の窒化物に代表される絶縁性の高熱伝導性フィラーを充填することもできる。これにより、放熱体5の熱伝導性が向上し、より効率的に発光体4から発生する熱を放熱体5から外部へ放出することができる。
【0073】
このような放熱体5の構成材料の熱伝導率としては、特に限定されないが、空気(静止空気)の熱伝導率よりも高いことが好ましい。具体的には、0.20W/m・k以上であるのが好ましく、1.5W/m・k以上であるのがより好ましい。これにより、放熱体5の放熱性がより優れたものとなる。特に、後述する照明器具100のように、発熱デバイス1が気密空間に収納されている場合に優れた放熱性を発揮することができる。
【0074】
また、放熱体5の構成材料の膨張率(線膨張率)としては、特に限定されないが、ベース基板2の構成材料の膨張率とほぼ等しいのが好ましい。具体的には、放熱体5の構成材料の膨張率をα1とし、ベース基板2の構成材料の膨張率をα2としたとき、0.8α2≦α1≦1.2α2の関係を満足するのが好ましい。これにより、熱膨張による歪みを抑制することができ、例えば、ベース基板2からの放熱体5の剥離等が防止される。そのため、発熱デバイス1の信頼性が向上する。
以上、発熱デバイス1Aの構成について説明した。
【0075】
次に、発熱デバイス1Aの製造方法(本発明の製造方法)について説明する。
発熱デバイス1Aの製造方法は、ベース基板2の下面に凹部23を形成することにより、ベース基板2にヒートシンク22を一体的に形成する第1の工程と、ベース基板2の上面に絶縁層3を介して導体パターン7を形成する第2の工程と、発光体4を導体パターン7と電気的に接続するように絶縁層3上に配置する第3の工程と、放熱体5を形成する第4の工程とを有している。なお、第1の工程〜第3の工程については、前述した第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0076】
[第4の工程]
まず、図7(a)に示すように、発光体4を封止するように、絶縁層3上に樹脂材料310を供給する。この樹脂材料310は、放熱体5となるものである。次に、図7(b)に示すように、必要に応じてスキージ等を用いて樹脂材料310の上面を平坦化する。次いで、樹脂材料310を完全硬化させることにより、図7(c)に示すように、放熱体5を形成する。
以上により、発熱デバイス1Aが得られる。
【0077】
このような第3実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0078】
<第4実施形態>
図8は、本発明の第4施形態に係る発熱デバイスの断面図、図9は、図8に示す発熱デバイスの製造方法を説明するための図である。
【0079】
以下、図8および図9を参照して本発明の第4実施形態に係る発熱デバイスおよび発熱デバイスの製造方法について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0080】
本実施形態は、発熱デバイスがヒートシンクの凹部を覆う樹脂部を有している以外は、前記第1実施形態と同様である。
【0081】
図8に示すように、発熱デバイス1Bは、樹脂部9を有している。樹脂部9は、ヒートシンク22のフィン221で形成された凹部23を埋めるように設けられている。具体的には、樹脂部9は、ヒートシンク22の下側に位置する板状(またはブロック状)の基部91と、基部91の上面から突出するとともに凹部23内に充填された突出部92とで構成されている。
【0082】
このような樹脂部9を有することにより、発熱デバイス1Bの放熱性をさらに高めることができる。具体的には、このような構成では、ヒートシンク22が主に発熱体4からの熱を樹脂部9に伝達する伝熱部として機能し、樹脂部9から熱を放出する。そのため、例えば、第1実施形態のように樹脂部9を有していない構成と比較して、より効率的な放熱を行うことができる。
【0083】
特に、本実施形態では、樹脂部9が基部91を有しているため、樹脂部9の表面積を大きくすることができる。そのため、本実施形態の発熱デバイス1Bは、より優れた放熱特性を発揮することができる。なお、基部91の厚さとしては、特に限定されないが、0.1〜1cm程度であるのが好ましい。これにより、発熱デバイス1Bの大型化を抑えつつ、優れた放熱特性を発揮することができる。
【0084】
また、樹脂部9の突出部92の体積(突出部92が複数ある場合には、各突出部92の体積の和)をS1とし、ヒートシンク22のフィン221の体積(各フィン221の体積の和)をS2としたとき、S1≧S2なる関係を満足するのが好ましく、S1≧3.5S2なる関係を満足するのがより好ましい。このような関係を満足することにより、ヒートシンク22の伝熱効果と、樹脂部9の放熱効果とをバランスよく発揮することができるため、より優れた放熱特性を発揮することができる。
【0085】
このような樹脂部9の構成材料としては、特に限定されず、例えば、エポキシ樹脂、変性エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、変性シリコーン樹脂、アクリレート樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂等の樹脂材料を用いることができる。これにより、絶縁性を有する樹脂部9を簡単かつ安価に形成することができる。
【0086】
さらに、前記樹脂材料で樹脂部9を成形する際、当該樹脂材料中に、例えば、アルミナ等の金属酸化物、窒化ホウ素等の窒化物に代表される絶縁性の高熱伝導性フィラーを充填することもできる。これにより、樹脂部9の熱伝導性が向上し、より効率的に発光体4からの熱を外部へ放出することができる。
【0087】
このような樹脂部9の構成材料の熱伝導率としては、特に限定されないが、空気(静止空気)の熱伝導率よりも高いことが好ましい。具体的には、0.20W/m・k以上であるのが好ましく、1.5W/m・k以上であるのがより好ましい。これにより、樹脂部9の放熱性がより優れたものとなる。
【0088】
また、樹脂部9の構成材料の膨張率(線膨張率)としては、特に限定されないが、ヒートシンク22の構成材料の膨張率とほぼ等しいのが好ましい。具体的には、樹脂部9の構成材料の膨張率をα1とし、ヒートシンク22の構成材料の膨張率をα2としたとき、0.8α2≦α1≦1.4α2の関係を満足するのが好ましい。これにより、熱膨張による樹脂部9の剥離やフィン221の破損等を効果的に防止または抑制することができる。そのため、発熱デバイス1Bの信頼性が向上する。
以上、発熱デバイス1Bの構成について説明した。
【0089】
次に、発熱デバイス1Bの製造方法(本発明の製造方法)について説明する。
発熱デバイス1Bの製造方法は、ベース基板2の下面に凹部23を形成することにより、ベース基板2にヒートシンク22を一体的に形成する第1の工程と、ベース基板2の上面に絶縁層3を介して導体パターン7を形成する第2の工程と、発光体4を導体パターン7と電気的に接続するように絶縁層3上に配置する第3の工程と、樹脂部9を形成する第4の工程とを有している。なお、第1の工程〜第3の工程については、前述した第1実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
【0090】
[第4の工程]
まず、図9(a)に示すように、ヒートシンク22のフィン221の間に凹部23を埋めるように樹脂材料320を供給する。この樹脂材料320は、樹脂部9となるものである。次に、図9(b)に示すように、必要に応じてスキージ等を用いて下面を平坦化する。次いで、樹脂材料320を完全硬化させることにより、図9(c)に示すように、樹脂部9を形成する。
以上により、発熱デバイス1Bが得られる。
【0091】
なお、第4の工程は、本実施形態のように、第3の工程の後に行ってもよいが、これに限定されず、例えば、第1の工程の後、第2の工程に先立って行ってもよいし、第2の工程の後、第3の工程に先立って行ってもよい。
【0092】
このような第4実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0093】
<第5実施形態>
図10ないし図12は、本発明の第5実施形態に係る発熱デバイスの製造方法を説明するための断面図である。
【0094】
以下、図10〜図12を参照して本発明の第5実施形態に係る発熱デバイスの製造方法について説明するが、前述した実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項はその説明を省略する。
【0095】
本実施形態は、同時に複数の発熱デバイス1を製造する以外は、前記第1実施形態と同様である。
【0096】
本実施形態の発熱デバイスの製造方法は、ベース基板2の下面に凹部23を形成することにより、ベース基板2にヒートシンク22を一体的に形成する第1の工程と、ベース基板2の上面に絶縁層3を介して導体パターン7を形成する第2の工程と、発光体4を導体パターン7と電気的に接続するように絶縁層3上に配置する第3の工程と、ダイシングする第4の工程とを有している。このような製造方法によれば、複数の発熱デバイス1を同時に製造することができるため、優れた生産性を発揮することができる。
【0097】
[第1の工程]
まず、図10(a)に示すように、アルミニウムで構成された板状のアルミニウム基板401を用意する。ここで、アルミニウム基板401は、複数のベース基板2を個片化することのできる大きさとなっている。なお、以下では、説明の便宜上、アルミニウム基板401から2つのベース基板2’、2”を個片化することのできる場合について説明する。
【0098】
次に、図10(b)に示すように、アルミニウム基板401上に、ベース基板2’、2”に対応した2つのヒートシンク22’、22”のフィン221’、221”の平面視形状に対応した形状をなすマスク520を形成する。次に、マスク520を介してアルミニウム基板401をドライエッチング(ハーフエッチング)し、アルミニウム基板401の不要部(一部)を除去する。これにより、図10(c)に示すように、2つのベース基板2’、2”が一体的に形成される。次に、マスク520を除去する。
【0099】
[第2の工程]
次に、図11(a)に示すように、金属箔付きフィルム304をアルミニウム基板401の上面に貼り付ける。次に、金属箔付きフィルム304をアルミニウム基板301に押圧しながら、接着層302を乾燥(硬化)させることにより、各ベース基板2’、2”に対応した絶縁層3’、3”を形成する。
【0100】
次に、図11(b)に示すように、金属層303上に、各ベース基板2’、2”に対応した2つの導体パターン7’、7”の平面視形状に対応した形状をなすマスク530を形成する。次に、マスク530を介して金属層303をドライエッチングによりパターニングし、図11(c)に示すように、導体パターン7’、7”を形成する。次に、マスク530を除去する。
【0101】
[第3の工程]
次に、図12(a)に示すように、各導体パターン7’、7”と電気的に接続されるように、絶縁層3’、3”上に発光体4’、4”を搭載する。これにより、2つの発熱デバイス1’、1”が一体的に製造される。
【0102】
[第4の工程]
次に、図12(b)に示すように、例えばダイシングソー等を用いて、2つの発熱デバイス1’、1”を個片化(ダイシング)する。
【0103】
これにより、2つの発熱デバイス1’、1”が別体として得られる。
【0104】
なお、第4の工程は、本実施形態のように、第3の工程の後に行ってもよいが、これに限定されず、例えば、第1の工程の後、第2の工程に先立って行ってもよいし、第2の工程の後、第3の工程に先立って行ってもよい。これにより、少なくともベース基板2については2つを同時に形成することができるため、本実施形態の効果を発揮することができる。
【0105】
このような第5実施形態によっても、前述した第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
【0106】
2.照明器具
次に、本発明の発熱デバイスを組み込んだ照明器具(電球)について簡単に説明する。
【0107】
図13に示す照明器具100は、本体110と、口金120と、カバー130とで構成されている。
【0108】
本体110は、筒状のハウジング(筐体)111と、ハウジング111内に収納された複数の発熱デバイス(本発明の発熱デバイス)1とを備えている。
【0109】
ハウジング111は、その両端が開口した筒体で構成されている。また、ハウジング111は、その中心軸方向の途中の部分にて内径および外径が急峻に変化しており、下側の大径部111aと、上側の小径部111bとに分けることができる。
【0110】
ハウジング111は、金属材料で構成され、具体的には、例えば、鉄、ニッケル、ステンレス鋼、銅、真鍮、アルミニウム、チタン、マグネシウム等の各種金属、またはこれらを含む合金を用いることができ、これらの中でも特にアルミニウムが好ましい。アルミニウムは、比較的熱伝導率が高い材料である。アルミニウムでハウジング111を構成した場合、当該ハウジング111は、放熱性に優れたものとなる。さらに、ハウジング111の外側表面にアルマイト処理等の化学的あるいは物理的処理を行うと熱輻射効率が高くなり、放熱性の観点から好ましい。
【0111】
このようなハウジング111の大径部111aには、複数の発熱デバイス1が収納されており、これら各発熱デバイス1は、カバー130側へ光Lを発するように固定部160を介してハウジング111に固定されている。発熱デバイス1の固定部160への固定方法は、特に限定されず、例えば、接着剤を用いてもよいし、ねじ止めであってもよい。なお、図示の構成では、発熱デバイス1のベース基板2と固定部160とが別体として形成されているが、ベース基板2と固定部160とを一体的に形成してもよい。
【0112】
また、ハウジング111には、発熱デバイス1のヒートシンク22が位置している空間に連通する開口112が形成されている。これにより、ヒートシンク22の放熱作用を高めることができる。
【0113】
また、ハウジング111の小径部111bには、制御手段150が収納されている。制御手段150は、照明器具100の駆動を制御する手段である。このような制御手段150は、照明器具100のON/OFFや明るさを制御することができる。
【0114】
口金120は、ハウジング111の上端部に設置されている。この口金120は、JIS規格等で規定され、図示しない電球ソケットに装着されるものである。
【0115】
カバー130は、ハウジング111の下端部を覆うように設置されている。また、カバー130は、例えば嵌合によりハウジング111に対し固定されている。このようなカバー130は、透明の樹脂材料またはガラス材料等で構成されている。なお、カバー130には、発熱デバイス1からの光Lを拡散するために、凹部が形成されていてもよい。また、カバー130には、発熱デバイス1からの光Lにより励起されて発光する蛍光体が設けられていてもよい。
【0116】
以上、本発明の発熱デバイスを図示の実施形態について説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、本発明の発熱デバイスを構成する各部は、同様の機能を発揮し得る任意の構成のものと置換することができる。また、任意の構成物が付加されていてもよい。また、本発明の発熱デバイスは、前記各実施形態のうちの、任意の2以上の構成を組み合わせたものであってもよい。
【0117】
また、前述した実施形態では、発熱体として、発光体を用いた構成について説明したが、発熱体としては、これに限定されず、例えば、パワー素子等であってもよい。なお、発熱体が発光体でない場合には、放熱体は、光透過性を有していなくてもよい。
【0118】
また、前述した実施形態では、ベース基板に1つの発熱体が設けられた構成について説明したが、発熱体の数としては、これに限定されず、ベース基板に2つ以上の発熱体が設けられていてもよい。
【0119】
また、前述した実施形態では、ヒートシンクを有する構成について説明したが、これに限定されず、ヒートシンクを省略してもよい。
【符号の説明】
【0120】
1 発熱デバイス
1’ 発熱デバイス
1” 発熱デバイス
1A 発熱デバイス
1B 発熱デバイス
2 ベース基板
2’ ベース基板
2” ベース基板
21 基部
22 ヒートシンク
22’ ヒートシンク
22” ヒートシンク
221 フィン
221’ フィン
221” フィン
23 凹部
3 絶縁層
3’ 絶縁層
3” 絶縁層
4 発光体(発熱体)
4’ 発光体
4” 発光体
41 基板
42 発光ダイオード素子
43 外部端子
5 放熱体
51 光出射面(上面)
7 導体パターン
7’ 導体パターン
7” 導体パターン
9 樹脂部
91 基部
92 突出部
100 照明器具
110 本体
111 ハウジング
111a 大径部
111b 小径部
112 開口
120 口金
130 カバー
150 制御手段
160 固定部
301 アルミニウム基板
302 接着層
303 金属層
304 金属箔付きフィルム
310 樹脂材料
320 樹脂材料
401 アルミニウム基板
500 マスク
510 マスク
520 マスク
530 マスク
L 光
L’ 光軸
LL レーザー光(エネルギー線)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ベース基板の一方の面に開放する凹部を形成することにより、前記ベース基板にヒートシンクを一体的に形成する第1の工程と、
前記ベース基板の他方の面に絶縁層を介して導体パターンを形成する第2の工程と、
前記ベース基板の前記他方の面側に、通電により発熱する発熱体を前記導体パターンと電気的に接続するように配置する第3の工程と、を有することを特徴とする発熱デバイスの製造方法。
【請求項2】
前記第2の工程は、絶縁性の接着層と導電性の導電膜とが積層した導電膜付きフィルムを用意する工程と、
前記導電膜付きフィルムを前記接着層を介して前記ベース基板に接着する工程と、
前記導電膜をパターニングして前記導体パターンを形成する工程と、を有している請求項1に記載の発熱デバイスの製造方法。
【請求項3】
前記接着層は、樹脂材料を主材料として構成されている請求項2に記載の発熱デバイスの製造方法。
【請求項4】
前記接着層は、前記樹脂材料に熱伝導性を有するフィラーを分散させた材料で構成されている請求項2または3に記載の発熱デバイスの製造方法。
【請求項5】
前記第1の工程では、前記ベース基板の一部を除去することにより前記凹部を形成する請求項1ないし4のいずれかに記載の発熱デバイスの製造方法。
【請求項6】
前記第1の工程では、エッチング加工またはエネルギー線の照射により前記ベース基板の一部を除去して前記凹部を形成する請求項5に記載の発熱デバイスの製造方法。
【請求項7】
さらに、前記絶縁層上に配置された前記発熱体を封止し、前記発熱体から発生する熱を放熱する放熱体を形成する第4の工程を有している請求項1ないし6のいずれかに記載の発熱デバイスの製造方法。
【請求項8】
前記発熱体は、樹脂材料を主材料として構成されている請求項7に記載の発熱デバイスの製造方法。
【請求項9】
前記発熱体は、前記樹脂材料に熱伝導性を有するフィラーを分散させた材料で構成されている請求項7または8に記載の発熱デバイスの製造方法。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれかに記載の製造方法により製造されたことを特徴とする発熱デバイス。
【請求項11】
ベース基板と、
前記ベース基板の一方の面側に設けられたヒートシンクと、
前記ベース基板の他方の面側に設けられ、通電により発熱する発熱体と、を有し、
前記ベース基板と前記ヒートシンクが一体的に形成されていることを特徴とする発熱デバイス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2013−46045(P2013−46045A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−185272(P2011−185272)
【出願日】平成23年8月26日(2011.8.26)
【出願人】(000002141)住友ベークライト株式会社 (2,927)
【Fターム(参考)】