真直度測定方法及び装置
【課題】測定対象の移動距離、或いは測定対象が小さい場合でも測定を可能とする。
【解決手段】測定基準物1及び測定基準物1に沿って一定の測定間隔d1で直線移動及び停止可能なステージ3と、測定基準物1及びステージ3の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサ7とを備え、ステージ3上の2点につき測定間隔d1毎に相対変位を測定した結果に基づき測定基準物1及びステージ3の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定装置において、相対変位の測定間隔d1毎の測定を、ステージ3の2点についてステージ3の移動を繰り返し変位センサ7を各別に配置して行うことを特徴とする。
【解決手段】測定基準物1及び測定基準物1に沿って一定の測定間隔d1で直線移動及び停止可能なステージ3と、測定基準物1及びステージ3の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサ7とを備え、ステージ3上の2点につき測定間隔d1毎に相対変位を測定した結果に基づき測定基準物1及びステージ3の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定装置において、相対変位の測定間隔d1毎の測定を、ステージ3の2点についてステージ3の移動を繰り返し変位センサ7を各別に配置して行うことを特徴とする。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ機械要素の運動誤差の測定などに用いられる真直度測定方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
直進運動するステージ(物体)が図10のような運動軌跡(運動誤差)を示したときに,この軌跡を平行な2平面I,IIで挟んだときの2平面の最小な間隔fをJISでは運動の真直度と定義している.
このような運動誤差を測定する方法として、従来逐次2点法がある。
【0003】
図11は、逐次2点法の原理を示す説明図である。
【0004】
逐次2点法では、2つのセンサA,Bを、移動可能なステージ101に固定し,ステージ101以外の場所に固定した測定基準物103との相対変位をこれら2つのセンサA,Bを用いて測定する。この測定値より、測定基準物103の形状誤差105とステージの運動誤差107とを独立に求めることができる。
【0005】
さらに説明すると、図11に示した測定開始点(右端の点)を0とし,2つのセンサA,Bの間隔dの刻みでステージを右方向に送るときに,基準線(理想的な直線)109に対するステージの変位をX1,X2,・・・とする。
一方,測定基準物103はステージ101の基準線109と平行な直線111を基準とし,ステージ101の0位置におけるセンサBに対応する測定基準物103の変位をY1,Y2,・・・とする.
K番目のステージ位置における変位XK,YK,XK+1,YK+1に対し,センサA,Bの出力VKA,VKBであるとすると,次のような関係が導かれる.
V0B−V0A=Y1−X0
V1A−V0A=Y1−X1 V1B−V0B=Y2−Y1−X1
V2A−V0A=Y2−X2 V2B−V0B=Y3−Y1−X2
従って、K番目の位置における一般項は下記のようになる.
VKA−V0A=YK−XK V(K−1)B−V0B=YK−Y1−XK−1
上述した関係からステージ101と測定基準物103の変位XK,YKを下記のように表すことができる.
XK=V(K−1)B−VKA+XK−1
YK=V(K−1)B−V(K−1)A+YK−1
ここで,初期値としてX0=0,Y0=0の値を与えることにより,X1,Y1から順にXK,YK求めることができ,ステージの運動誤差を定量的に測定・評価することが可能となる。
【0006】
しかし、従来の逐次2点法では、ステージ101の移動距離と2つのセンサA,Bの間隔が問題となる。すなわち、測定間隔dが2つのセンサA,Bの大きさに依存するため,測定対象であるステージ101の移動距離が小さい場合には測定が困難となる。
【0007】
また、ステージ101の寸法と2つのセンサA,Bの寸法との関係が問題となり、測定対象であるステージ101が小さい場合には,ここに2つのセンサA,Bを固定することができず、測定が困難となる。
【0008】
【特許文献1】特開2001−157951号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
解決しようとする問題点は、測定対象の移動距離、或いは測定対象が小さい場合には測定が困難になるという点である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、測定対象の移動距離、或いは測定対象が小さい場合でも測定を可能とするため、固定体及び該固定体に沿って一定の測定間隔で直線移動及び停止可能な可動体と、前記固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサとを備え、前記可動体又は固定体上の2点につき前記測定間隔毎に前記相対変位を測定した結果に基づき前記固定体及び可動体の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定方法であって、前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の2点について前記可動体の移動を繰り返して各別に行うことを最も主要な特徴とする。
【0011】
また、固定体及び該固定体に沿って一定の測定間隔で直線移動および停止可能な可動体と、前記固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサとを備え、前記可動体又は固定体上の2点につき前記測定間隔毎に前記相対変位を測定した結果に基づき前記固定体及び可動体の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定装置であって、前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の2点について前記可動体の移動を繰り返し前記変位センサを各別に配置して行うことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の真直度測定方法は、固定体及び該固定体に沿って一定の測定間隔で直線移動及び停止可能な可動体と、前記固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサとを備え、前記可動体又は固定体上の2点につき前記測定間隔毎に前記相対変位を測定した結果に基づき前記固定体及び可動体の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定方法であって、前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の2点について前記可動体の移動を繰り返して各別に行うため、可動体の移動距離、或いは可動体が小さい場合でも測定を行うことができる。
【0013】
本発明の真直度測定装置は、固定体及び該固定体に沿って一定の測定間隔で直線移動および停止可能な可動体と、前記固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサとを備え、前記可動体又は固定体上の2点につき前記測定間隔毎に前記相対変位を測定した結果に基づき前記固定体及び可動体の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定装置であって、前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の2点について前記可動体の移動を繰り返し前記変位センサを各別に配置して行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
測定対象の移動距離、或いは測定対象が小さい場合でも測定を可能にするという目的を、可動体又は固定体の2点についての相対変位の測定を可動体の移動を繰り返して各別に行わせることにより実現した。
【実施例1】
【0015】
図1,図2は、本発明の実施例1に係る真直度測定方法及び装置の原理を示す説明図である。
【0016】
[真直度測定装置]
本実施例の真直度測定装置は、測定基準物1を例えばブロックゲージ等で構成し、可動体を、直線移動可能な1軸のステージ3とした。ステージ3には、例えば単一のセンサ支持部5が備えられ、センサ支持部5は、ステージ3上の移動機構により、センサ位置A1からセンサ位置B1まで任意に移動し、制御された任意の位置で変位センサ7を位置決めすることができる。移動機構は、微細なレールにセンサ支持部5を支持し、センサ支持部5を微細なラック・ピニオン機構及びモータにより駆動するようなものである。但し、移動機構の構造は、任意であり、手動による移動機構も可能である。
【0017】
ステージ3は、測定基準物1に沿って一定の測定間隔d1で直線移動および停止可能となっている。測定間隔d1は、センサ位置A1,B1の間隔に対応し、ステージ3の大きさ、移動距離に合わせて任意に変更することができる。
【0018】
前記ステージ3のセンサ支持部5には、固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサ7が着脱自在に支持されている。変位センサ7は、例えばレーザ変位計、渦電流型変位計、静電容量型変位計等で構成されている。この内、レーザ変位計は、測定範囲(スポット径)が小さく、最も適している。
【0019】
前記ステージ3の2点、例えばセンサ位置A1,B1における前記測定基準物1及びステージ3の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を、前記測定間隔d1毎に測定した結果に基づき前記測定基準物1の形状誤差及びステージ3の運動誤差を求めている。
【0020】
測定した形状誤差、運動誤差は、ディスプレイに表示して確認し、或いは工作機械の制御に用いることもできる。
【0021】
[真直度測定方法]
前記相対変位の測定間隔d1毎の測定は、前記ステージ3のセンサ位置A1,B1についてステージ3の移動を繰り返し前記変位センサ7をセンサ位置A1,B1に各別に配置して行う。本実施例では、前記相対変位の測定間隔d1毎の測定を、前記ステージ3の1点であるセンサ位置A1に前記変位センサ7を配置し、ステージ3を測定間隔d1で移動させて位置0〜K番目まで行った後、他の1点であるセンサ位置B1に前記変位センサ7を配置して、測定間隔d1でステージ3を繰り返し移動させ位置0〜K番目まで行う。
【0022】
従って、相対変位の測定間隔d1毎の測定は、ステージ3を測定間隔d1で移動させ位置0〜K番目まで繰り返して各別に行わせる。すなわち、相対変位の測定間隔d1毎の測定を、ステージ3のセンサ位置A1について行った後、他のセンサ位置B1について行う方法を採っている。
【0023】
さらに説明すると、図1に示すように変位センサ7をセンサ支持部5に支持させ、センサ位置A1に配置する。ステージ3を一定測定間隔d1で移動させ、位置0〜K番目までステージ3と測定基準物1との相対変位を測定する.その後,図2に示すようにセンサ支持部5を移動させ、変位センサ7をセンサ位置B1にずらし、同様に、位置0〜K番目まで繰り返して測定を行い、
XK=V(K−1)B−VKA+XK−1
YK=V(K−1)B−V(K−1)A+YK−1
の関係を用いてXK,YKを順次測定する。従って、本実施例の真直度測定方法は、従来の逐次2点法に対し繰り返し2点法といえる。
【0024】
図3は、従来の逐次2点法と繰り返し2点法との比較を示す説明図であり、(a)は、逐次2点法、(b)は、繰り返し2点法である。
【0025】
図3(a)(b)の実線はステージの運動誤差を示し、●は、ステージの測定間隔毎の位置を示す。
【0026】
図3(a)のように、逐次2点法では、ステージの運動距離(測定間隔)がセンサ間隔の影響を受けるため、一定以上に測定間隔を小さくすることができていない。これに対し、図3(b)のように、繰り返し2点法では、ステージ3の運動距離(測定間隔)がセンサ間隔の影響を受けないため、さらに細かい測定間隔で測定することができた。
【0027】
[ステージが小さい場合]
ステージ3が小さい場合には,変位センサ7をステージ3の上に固定することができないため,変位センサ7と測定基準物1との位置関係を入れ替える。すなわち,変位センサ7をステージ3以外の固定側に配置し,測定基準物1をステージ3上に固定する。この場合,測定基準物1は、ステージ3の大きさに準じた大きさのものを作成する。また,変位センサ7をセンサ位置A1からセンサ位置B1に移す動作は、前記のようにモータを用いた移動機構或いは手動による移動機構で行われる。従って、測定基準物7が可動体となり、変位センサ7の取付相手が固定体となる。
【0028】
この場合の測定原理は,基本的には従来の逐次2点法と同様であるが,変位センサ7と測定基準物1との移動関係が入れ替わったため,次のようになる。
【0029】
図4,5は、センサ位置A1とセンサ位置B1とにおける測定の概要を示す説明図である。
【0030】
前記の方法と同様に,K番目のセンサ位置における変位XK+YK,XK+XK+1とセンサの出力VKA,VKBとの関係は次のようになる。
X0+Y0+=V0A X0+Y1=V0B
X1+Y1+=V1A X1+Y2=V1B
従って、一般式を次のように表すことができる。
【0031】
XK−1+YK−1=V(K−1)A XK−1+YK=V(K−1)B
この関係から、XK,YKを次のように表すことができる。
【0032】
XK=VKAーV(K−1)B−+XK−1
YK=V(K−1)B−V(K−1)A+YK−1
ここで,従来の方法と同様に初期値X0=0,Y0=0を設定することにより、XK,YKを順次求めることができる。
【0033】
[実験]
図6,図7は、前記繰り返し2点法に基づいた測定の性能を評価するための実験装置を示し、図6は、斜視図、図7は、他の方向から見た斜視図である。
【0034】
図6のように、本装置では、測定基準物1と1軸のステージ3と測定用センサである変位センサ7とを備え、その他にトリガ用センサ9、コーナーキューブ11、レーザ測長器13を備えている。
【0035】
ステージ3は、本実験例では手動であり、矢印Eで示すように左下から右上方向に移動させる。但し、移動の向きは逆でもよい.ステージ3には、測定基準物1を固定しており,これとの相対変位をステージ以外の場所に固定した測定用の変位センサ7にて測定した。また,測定の開始点と終了点を決めるためのトリガ用センサ9を変位センサ7の反対側に固定した。一方で,ステージ3の送り方向の位置を測定するためにステージ3上にコーナーキューブ11を固定し,これを外部に固定したレーザ測長器13にて測定した。ここに示したトリガ用センサ9、コーナーキューブ11、ならびにレーザ測長器13は提案した原理を検証するために用いたものであり、必ずしも必要としない。
【0036】
上記の装置を使用し、センサ位置A1,B1の間隔を0.2mm,全移動距離5mmという条件で測定を行った。センサ位置A1とセンサ位置B1とを変えるに当たっては,ステージ3上に固定した手動ステージを用いた。
【0037】
本実験より得た変位センサ7と測定基準物1との相対距離から、
XK=VKAーV(K−1)B−+XK−1
YK=V(K−1)B−V(K−1)A+YK−1
を用いて求めたステージ3の運動軌跡(運動誤差)と測定基準物1の形状は、図8,図9のようであった。図8は、ステージの運動軌跡を示すグラフ、図9は、測定基準物の形状を示すグラフである。
図8,図9に示すように、提案した本発明実施例の方法及び装置では、測定基準物1とステージ3との動きが干渉することなく測定できていることを確認した。その結果,ステージ3の真直度が13.4μm、測定基準物1の真直度は1.7μmであった。なお,ステージ3は、1mmの周期で大きなうねりを示しているが、これはステージ3駆動のために使用している送りねじのリードと一致しており、ねじの振れ回りに起因するものであることが分かる。
以上より、提案した本発明実施例の方法及び装置を用いると、直進運動するマイクロ機械要素の真直度を測定することができる。
【0038】
[実施例の効果]
本発明実施例によれば、変位センサ7の数を従来の2つから1つにすることができ、センサ間隔によって制限されていた測定間隔を小さくすることができる。
【0039】
変位センサ7と測定基準物1との位置関係を入れ替えることにより,測定対象となるステージ3の大きさと移動距離の制限が無くなり,原理的にはマイクロメートルオーダの微小なステージ3が微小量移動する場合においても,その運動精度を測定・評価することが可能となった。
【0040】
すなわち、本発明実施例の真直度測定方法は、測定基準物1及び該測定基準物1に沿って一定の測定間隔d1で直線移動および停止可能なステージ3と、前記測定基準物1及びステージ3の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサ7とを備え、前記測定基準物1又はステージ3上の2点につき前記測定間隔d1毎に測定した結果に基づき前記測定基準物1及びステージ3の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定方法であって、前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記ステージ3の2点についてステージ3の移動を繰り返して各別に行うため、ステージ3の移動距離、或いはステージ3が小さい場合でも測定を行うことができる。
【0041】
前記相対変位の測定間隔d1毎の測定を、前記ステージ3の1点について行った後、他の1点について行うため、ステージ3の移動距離、或いはステージ3が小さい場合でも測定を確実に行うことができる。
【0042】
本発明実施例の真直度測定装置は、測定基準物1及び該測定基準物1に沿って一定の測定間隔d1で直線移動および停止可能なステージ3と、前記測定基準物1及びステージ3の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサ7とを備え、前記ステージ3の2点につき前記測定間隔d1毎に測定した結果に基づき前記測定基準物1及びステージ3の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定装置であって、前記相対変位の測定間隔d1毎の測定を、前記ステージ3の2点について前記ステージ3の移動を繰り返し前記変位センサを各別に配置して行うため、ステージ3の移動距離、或いはステージ3が小さい場合でも測定を行うことができる。
【0043】
前記相対変位の測定間隔d1毎の測定を、前記ステージ3の1点に前記変位センサ7を配置して行った後、他の1点に前記変位センサ7を配置して行うため、ステージ3の移動距離、或いはステージ3が小さい場合でも測定を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】真直度測定方法及び装置の原理を示す説明図である(実施例1)。
【図2】真直度測定方法及び装置の原理を示す説明図である(実施例1)。
【図3】逐次2点法と繰り返し2点法との比較を示す説明図であり、(a)は、逐次2点法、(b)は、繰り返し2点法である(実施例1)。
【図4】センサ位置A1とセンサ位置B1とにおける測定の概要を示す説明図である(実施例1)。
【図5】センサ位置A1とセンサ位置B1とにおける測定の概要を示す説明図である(実施例1)。
【図6】繰り返し2点法に基づいた測定の性能を評価するための実験装置を示す斜視図である(実施例1)。
【図7】他の方向から見た斜視図である(実施例1)。
【図8】ステージの運動軌跡を示すグラフである(実施例1)。
【図9】測定基準物の形状を示すグラフである(実施例1)。
【図10】直進運動するステージ(物体)の運動軌跡(運動誤差)を示す説明図である(従来例)。
【図11】逐次2点法の原理を示す説明図である(実施例1)。
【符号の説明】
【0045】
1 測定基準物(固定体)
3 ステージ(可動体)
5 センサ支持部
7 変位センサ
【技術分野】
【0001】
本発明は、マイクロ機械要素の運動誤差の測定などに用いられる真直度測定方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
直進運動するステージ(物体)が図10のような運動軌跡(運動誤差)を示したときに,この軌跡を平行な2平面I,IIで挟んだときの2平面の最小な間隔fをJISでは運動の真直度と定義している.
このような運動誤差を測定する方法として、従来逐次2点法がある。
【0003】
図11は、逐次2点法の原理を示す説明図である。
【0004】
逐次2点法では、2つのセンサA,Bを、移動可能なステージ101に固定し,ステージ101以外の場所に固定した測定基準物103との相対変位をこれら2つのセンサA,Bを用いて測定する。この測定値より、測定基準物103の形状誤差105とステージの運動誤差107とを独立に求めることができる。
【0005】
さらに説明すると、図11に示した測定開始点(右端の点)を0とし,2つのセンサA,Bの間隔dの刻みでステージを右方向に送るときに,基準線(理想的な直線)109に対するステージの変位をX1,X2,・・・とする。
一方,測定基準物103はステージ101の基準線109と平行な直線111を基準とし,ステージ101の0位置におけるセンサBに対応する測定基準物103の変位をY1,Y2,・・・とする.
K番目のステージ位置における変位XK,YK,XK+1,YK+1に対し,センサA,Bの出力VKA,VKBであるとすると,次のような関係が導かれる.
V0B−V0A=Y1−X0
V1A−V0A=Y1−X1 V1B−V0B=Y2−Y1−X1
V2A−V0A=Y2−X2 V2B−V0B=Y3−Y1−X2
従って、K番目の位置における一般項は下記のようになる.
VKA−V0A=YK−XK V(K−1)B−V0B=YK−Y1−XK−1
上述した関係からステージ101と測定基準物103の変位XK,YKを下記のように表すことができる.
XK=V(K−1)B−VKA+XK−1
YK=V(K−1)B−V(K−1)A+YK−1
ここで,初期値としてX0=0,Y0=0の値を与えることにより,X1,Y1から順にXK,YK求めることができ,ステージの運動誤差を定量的に測定・評価することが可能となる。
【0006】
しかし、従来の逐次2点法では、ステージ101の移動距離と2つのセンサA,Bの間隔が問題となる。すなわち、測定間隔dが2つのセンサA,Bの大きさに依存するため,測定対象であるステージ101の移動距離が小さい場合には測定が困難となる。
【0007】
また、ステージ101の寸法と2つのセンサA,Bの寸法との関係が問題となり、測定対象であるステージ101が小さい場合には,ここに2つのセンサA,Bを固定することができず、測定が困難となる。
【0008】
【特許文献1】特開2001−157951号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
解決しようとする問題点は、測定対象の移動距離、或いは測定対象が小さい場合には測定が困難になるという点である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明は、測定対象の移動距離、或いは測定対象が小さい場合でも測定を可能とするため、固定体及び該固定体に沿って一定の測定間隔で直線移動及び停止可能な可動体と、前記固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサとを備え、前記可動体又は固定体上の2点につき前記測定間隔毎に前記相対変位を測定した結果に基づき前記固定体及び可動体の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定方法であって、前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の2点について前記可動体の移動を繰り返して各別に行うことを最も主要な特徴とする。
【0011】
また、固定体及び該固定体に沿って一定の測定間隔で直線移動および停止可能な可動体と、前記固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサとを備え、前記可動体又は固定体上の2点につき前記測定間隔毎に前記相対変位を測定した結果に基づき前記固定体及び可動体の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定装置であって、前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の2点について前記可動体の移動を繰り返し前記変位センサを各別に配置して行うことを最も主要な特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明の真直度測定方法は、固定体及び該固定体に沿って一定の測定間隔で直線移動及び停止可能な可動体と、前記固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサとを備え、前記可動体又は固定体上の2点につき前記測定間隔毎に前記相対変位を測定した結果に基づき前記固定体及び可動体の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定方法であって、前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の2点について前記可動体の移動を繰り返して各別に行うため、可動体の移動距離、或いは可動体が小さい場合でも測定を行うことができる。
【0013】
本発明の真直度測定装置は、固定体及び該固定体に沿って一定の測定間隔で直線移動および停止可能な可動体と、前記固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサとを備え、前記可動体又は固定体上の2点につき前記測定間隔毎に前記相対変位を測定した結果に基づき前記固定体及び可動体の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定装置であって、前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の2点について前記可動体の移動を繰り返し前記変位センサを各別に配置して行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
測定対象の移動距離、或いは測定対象が小さい場合でも測定を可能にするという目的を、可動体又は固定体の2点についての相対変位の測定を可動体の移動を繰り返して各別に行わせることにより実現した。
【実施例1】
【0015】
図1,図2は、本発明の実施例1に係る真直度測定方法及び装置の原理を示す説明図である。
【0016】
[真直度測定装置]
本実施例の真直度測定装置は、測定基準物1を例えばブロックゲージ等で構成し、可動体を、直線移動可能な1軸のステージ3とした。ステージ3には、例えば単一のセンサ支持部5が備えられ、センサ支持部5は、ステージ3上の移動機構により、センサ位置A1からセンサ位置B1まで任意に移動し、制御された任意の位置で変位センサ7を位置決めすることができる。移動機構は、微細なレールにセンサ支持部5を支持し、センサ支持部5を微細なラック・ピニオン機構及びモータにより駆動するようなものである。但し、移動機構の構造は、任意であり、手動による移動機構も可能である。
【0017】
ステージ3は、測定基準物1に沿って一定の測定間隔d1で直線移動および停止可能となっている。測定間隔d1は、センサ位置A1,B1の間隔に対応し、ステージ3の大きさ、移動距離に合わせて任意に変更することができる。
【0018】
前記ステージ3のセンサ支持部5には、固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサ7が着脱自在に支持されている。変位センサ7は、例えばレーザ変位計、渦電流型変位計、静電容量型変位計等で構成されている。この内、レーザ変位計は、測定範囲(スポット径)が小さく、最も適している。
【0019】
前記ステージ3の2点、例えばセンサ位置A1,B1における前記測定基準物1及びステージ3の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を、前記測定間隔d1毎に測定した結果に基づき前記測定基準物1の形状誤差及びステージ3の運動誤差を求めている。
【0020】
測定した形状誤差、運動誤差は、ディスプレイに表示して確認し、或いは工作機械の制御に用いることもできる。
【0021】
[真直度測定方法]
前記相対変位の測定間隔d1毎の測定は、前記ステージ3のセンサ位置A1,B1についてステージ3の移動を繰り返し前記変位センサ7をセンサ位置A1,B1に各別に配置して行う。本実施例では、前記相対変位の測定間隔d1毎の測定を、前記ステージ3の1点であるセンサ位置A1に前記変位センサ7を配置し、ステージ3を測定間隔d1で移動させて位置0〜K番目まで行った後、他の1点であるセンサ位置B1に前記変位センサ7を配置して、測定間隔d1でステージ3を繰り返し移動させ位置0〜K番目まで行う。
【0022】
従って、相対変位の測定間隔d1毎の測定は、ステージ3を測定間隔d1で移動させ位置0〜K番目まで繰り返して各別に行わせる。すなわち、相対変位の測定間隔d1毎の測定を、ステージ3のセンサ位置A1について行った後、他のセンサ位置B1について行う方法を採っている。
【0023】
さらに説明すると、図1に示すように変位センサ7をセンサ支持部5に支持させ、センサ位置A1に配置する。ステージ3を一定測定間隔d1で移動させ、位置0〜K番目までステージ3と測定基準物1との相対変位を測定する.その後,図2に示すようにセンサ支持部5を移動させ、変位センサ7をセンサ位置B1にずらし、同様に、位置0〜K番目まで繰り返して測定を行い、
XK=V(K−1)B−VKA+XK−1
YK=V(K−1)B−V(K−1)A+YK−1
の関係を用いてXK,YKを順次測定する。従って、本実施例の真直度測定方法は、従来の逐次2点法に対し繰り返し2点法といえる。
【0024】
図3は、従来の逐次2点法と繰り返し2点法との比較を示す説明図であり、(a)は、逐次2点法、(b)は、繰り返し2点法である。
【0025】
図3(a)(b)の実線はステージの運動誤差を示し、●は、ステージの測定間隔毎の位置を示す。
【0026】
図3(a)のように、逐次2点法では、ステージの運動距離(測定間隔)がセンサ間隔の影響を受けるため、一定以上に測定間隔を小さくすることができていない。これに対し、図3(b)のように、繰り返し2点法では、ステージ3の運動距離(測定間隔)がセンサ間隔の影響を受けないため、さらに細かい測定間隔で測定することができた。
【0027】
[ステージが小さい場合]
ステージ3が小さい場合には,変位センサ7をステージ3の上に固定することができないため,変位センサ7と測定基準物1との位置関係を入れ替える。すなわち,変位センサ7をステージ3以外の固定側に配置し,測定基準物1をステージ3上に固定する。この場合,測定基準物1は、ステージ3の大きさに準じた大きさのものを作成する。また,変位センサ7をセンサ位置A1からセンサ位置B1に移す動作は、前記のようにモータを用いた移動機構或いは手動による移動機構で行われる。従って、測定基準物7が可動体となり、変位センサ7の取付相手が固定体となる。
【0028】
この場合の測定原理は,基本的には従来の逐次2点法と同様であるが,変位センサ7と測定基準物1との移動関係が入れ替わったため,次のようになる。
【0029】
図4,5は、センサ位置A1とセンサ位置B1とにおける測定の概要を示す説明図である。
【0030】
前記の方法と同様に,K番目のセンサ位置における変位XK+YK,XK+XK+1とセンサの出力VKA,VKBとの関係は次のようになる。
X0+Y0+=V0A X0+Y1=V0B
X1+Y1+=V1A X1+Y2=V1B
従って、一般式を次のように表すことができる。
【0031】
XK−1+YK−1=V(K−1)A XK−1+YK=V(K−1)B
この関係から、XK,YKを次のように表すことができる。
【0032】
XK=VKAーV(K−1)B−+XK−1
YK=V(K−1)B−V(K−1)A+YK−1
ここで,従来の方法と同様に初期値X0=0,Y0=0を設定することにより、XK,YKを順次求めることができる。
【0033】
[実験]
図6,図7は、前記繰り返し2点法に基づいた測定の性能を評価するための実験装置を示し、図6は、斜視図、図7は、他の方向から見た斜視図である。
【0034】
図6のように、本装置では、測定基準物1と1軸のステージ3と測定用センサである変位センサ7とを備え、その他にトリガ用センサ9、コーナーキューブ11、レーザ測長器13を備えている。
【0035】
ステージ3は、本実験例では手動であり、矢印Eで示すように左下から右上方向に移動させる。但し、移動の向きは逆でもよい.ステージ3には、測定基準物1を固定しており,これとの相対変位をステージ以外の場所に固定した測定用の変位センサ7にて測定した。また,測定の開始点と終了点を決めるためのトリガ用センサ9を変位センサ7の反対側に固定した。一方で,ステージ3の送り方向の位置を測定するためにステージ3上にコーナーキューブ11を固定し,これを外部に固定したレーザ測長器13にて測定した。ここに示したトリガ用センサ9、コーナーキューブ11、ならびにレーザ測長器13は提案した原理を検証するために用いたものであり、必ずしも必要としない。
【0036】
上記の装置を使用し、センサ位置A1,B1の間隔を0.2mm,全移動距離5mmという条件で測定を行った。センサ位置A1とセンサ位置B1とを変えるに当たっては,ステージ3上に固定した手動ステージを用いた。
【0037】
本実験より得た変位センサ7と測定基準物1との相対距離から、
XK=VKAーV(K−1)B−+XK−1
YK=V(K−1)B−V(K−1)A+YK−1
を用いて求めたステージ3の運動軌跡(運動誤差)と測定基準物1の形状は、図8,図9のようであった。図8は、ステージの運動軌跡を示すグラフ、図9は、測定基準物の形状を示すグラフである。
図8,図9に示すように、提案した本発明実施例の方法及び装置では、測定基準物1とステージ3との動きが干渉することなく測定できていることを確認した。その結果,ステージ3の真直度が13.4μm、測定基準物1の真直度は1.7μmであった。なお,ステージ3は、1mmの周期で大きなうねりを示しているが、これはステージ3駆動のために使用している送りねじのリードと一致しており、ねじの振れ回りに起因するものであることが分かる。
以上より、提案した本発明実施例の方法及び装置を用いると、直進運動するマイクロ機械要素の真直度を測定することができる。
【0038】
[実施例の効果]
本発明実施例によれば、変位センサ7の数を従来の2つから1つにすることができ、センサ間隔によって制限されていた測定間隔を小さくすることができる。
【0039】
変位センサ7と測定基準物1との位置関係を入れ替えることにより,測定対象となるステージ3の大きさと移動距離の制限が無くなり,原理的にはマイクロメートルオーダの微小なステージ3が微小量移動する場合においても,その運動精度を測定・評価することが可能となった。
【0040】
すなわち、本発明実施例の真直度測定方法は、測定基準物1及び該測定基準物1に沿って一定の測定間隔d1で直線移動および停止可能なステージ3と、前記測定基準物1及びステージ3の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサ7とを備え、前記測定基準物1又はステージ3上の2点につき前記測定間隔d1毎に測定した結果に基づき前記測定基準物1及びステージ3の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定方法であって、前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記ステージ3の2点についてステージ3の移動を繰り返して各別に行うため、ステージ3の移動距離、或いはステージ3が小さい場合でも測定を行うことができる。
【0041】
前記相対変位の測定間隔d1毎の測定を、前記ステージ3の1点について行った後、他の1点について行うため、ステージ3の移動距離、或いはステージ3が小さい場合でも測定を確実に行うことができる。
【0042】
本発明実施例の真直度測定装置は、測定基準物1及び該測定基準物1に沿って一定の測定間隔d1で直線移動および停止可能なステージ3と、前記測定基準物1及びステージ3の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサ7とを備え、前記ステージ3の2点につき前記測定間隔d1毎に測定した結果に基づき前記測定基準物1及びステージ3の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定装置であって、前記相対変位の測定間隔d1毎の測定を、前記ステージ3の2点について前記ステージ3の移動を繰り返し前記変位センサを各別に配置して行うため、ステージ3の移動距離、或いはステージ3が小さい場合でも測定を行うことができる。
【0043】
前記相対変位の測定間隔d1毎の測定を、前記ステージ3の1点に前記変位センサ7を配置して行った後、他の1点に前記変位センサ7を配置して行うため、ステージ3の移動距離、或いはステージ3が小さい場合でも測定を確実に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0044】
【図1】真直度測定方法及び装置の原理を示す説明図である(実施例1)。
【図2】真直度測定方法及び装置の原理を示す説明図である(実施例1)。
【図3】逐次2点法と繰り返し2点法との比較を示す説明図であり、(a)は、逐次2点法、(b)は、繰り返し2点法である(実施例1)。
【図4】センサ位置A1とセンサ位置B1とにおける測定の概要を示す説明図である(実施例1)。
【図5】センサ位置A1とセンサ位置B1とにおける測定の概要を示す説明図である(実施例1)。
【図6】繰り返し2点法に基づいた測定の性能を評価するための実験装置を示す斜視図である(実施例1)。
【図7】他の方向から見た斜視図である(実施例1)。
【図8】ステージの運動軌跡を示すグラフである(実施例1)。
【図9】測定基準物の形状を示すグラフである(実施例1)。
【図10】直進運動するステージ(物体)の運動軌跡(運動誤差)を示す説明図である(従来例)。
【図11】逐次2点法の原理を示す説明図である(実施例1)。
【符号の説明】
【0045】
1 測定基準物(固定体)
3 ステージ(可動体)
5 センサ支持部
7 変位センサ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
固定体及び該固定体に沿って一定の測定間隔で直線移動及び停止可能な可動体と、
前記固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサとを備え、
前記可動体又は固定体上の2点につき前記測定間隔毎に前記相対変位を測定した結果に基づき前記固定体及び可動体の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定方法であって、
前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の2点について前記可動体の移動を繰り返して各別に行う
ことを特徴とする真直度測定方法。
【請求項2】
請求項1記載の真直度測定方法であって、
前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の1点について行った後、他の1点について行う
ことを特徴とする真直度測定方法。
【請求項3】
固定体及び該固定体に沿って一定の測定間隔で直線移動および停止可能な可動体と、
前記固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサとを備え、
前記可動体又は固定体上の2点につき前記測定間隔毎に前記相対変位を測定した結果に基づき前記固定体及び可動体の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定装置であって、
前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の2点について前記可動体の移動を繰り返し前記変位センサを各別に配置して行う
ことを特徴とする真直度測定装置。
【請求項4】
請求項3記載の真直度測定装置であって、
前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の1点に前記変位センサを配置して行った後、他の1点に前記変位センサを配置して行う
ことを特徴とする真直度測定装置。
【請求項1】
固定体及び該固定体に沿って一定の測定間隔で直線移動及び停止可能な可動体と、
前記固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサとを備え、
前記可動体又は固定体上の2点につき前記測定間隔毎に前記相対変位を測定した結果に基づき前記固定体及び可動体の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定方法であって、
前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の2点について前記可動体の移動を繰り返して各別に行う
ことを特徴とする真直度測定方法。
【請求項2】
請求項1記載の真直度測定方法であって、
前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の1点について行った後、他の1点について行う
ことを特徴とする真直度測定方法。
【請求項3】
固定体及び該固定体に沿って一定の測定間隔で直線移動および停止可能な可動体と、
前記固定体及び可動体の表面形状及び運動軌跡間の相対変位を検出する変位センサとを備え、
前記可動体又は固定体上の2点につき前記測定間隔毎に前記相対変位を測定した結果に基づき前記固定体及び可動体の形状誤差、運動誤差を求める真直度測定装置であって、
前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の2点について前記可動体の移動を繰り返し前記変位センサを各別に配置して行う
ことを特徴とする真直度測定装置。
【請求項4】
請求項3記載の真直度測定装置であって、
前記相対変位の測定間隔毎の測定を、前記可動体又は固定体の1点に前記変位センサを配置して行った後、他の1点に前記変位センサを配置して行う
ことを特徴とする真直度測定装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2007−147331(P2007−147331A)
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−339103(P2005−339103)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(899000057)学校法人日本大学 (650)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年6月14日(2007.6.14)
【国際特許分類】
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【出願人】(899000057)学校法人日本大学 (650)
【Fターム(参考)】
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