説明

眼障害のためのPDE1阻害剤

ホスホジエステラーゼ1(PDE1)を阻害する化合物は、緑内障または高眼圧を処置するのに有用である。PDE1阻害剤は、単剤治療として、または、さらなる眼圧低下剤と組み合わせて投与され得る。さらに、本発明は、PDE1阻害剤と、所望により1種以上のさらなる眼圧低下剤を含む眼用組成物を提供する。局所治療および全身治療に用いられ得る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互引用
本出願は、米国出願第61/155,384号(2009年2月25日出願)の利益を主張する。この内容は、言及することによって本明細書に組み込まれる。
【0002】
本発明の分野
本分野は、眼障害の処置、例えば緑内障または高眼圧の局所的または全身的処置のためのホスホジエステラーゼ1(PDE1)の阻害剤、およびPDE1阻害剤の眼用製剤に関する。
【背景技術】
【0003】
本発明の背景
ホスホジエステラーゼ(PDE)の11種のファミリーが同定されているが、ファミリーIのPDEであるCa2+−カルモジュリンによって活性化されるCa2+−カルモジュリン依存性ホスホジエステラーゼ(CaM−PDE)のみが、カルシウムおよび環状ヌクレオチド(例えばcAMPおよびcGMP)シグナル伝達経路を媒介することが示されている。3種の既知のCaM−PDE遺伝子であるPDE1A、PDE1BおよびPDE1Cは全て、中枢神経系組織で発現される。PDE1Aは、脳全体で発現され、海馬のCA1〜CA3層および小脳で高発現レベルであり、線条体で低発現レベルである。PDE1Aはまた、肺および心臓で発現される。PDE1Bは、大部分は線条体、歯状回、嗅索および小脳で発現され、そしてその発現は、高レベルのドーパミン系神経支配を有する脳の領域と相関している。PDE1Bは、主に中枢神経系で発現されるが、心臓で検出されることもある。PDE1Cは、主に嗅上皮、小脳顆粒細胞および線条体で発現される。PDE1Cはまた、心臓および血管平滑筋で発現される。
【0004】
環状ヌクレオチドホスホジエステラーゼは、細胞内cAMPおよびcGMPシグナル伝達を、これらの環状ヌクレオチドをそれぞれの不活性型5'−モノホスフェート(5'AMPおよび5'GMP)に加水分解することによって下方制御する。CaM−PDEは、脳細胞において、特に基底核または線条体の領域内で、シグナル伝達に重大な役割を果たしている。例えば、NMDA型グルタミン酸受容体活性化および/またはドーパミンD2受容体活性化は、細胞内カルシウム濃度を上昇させ、それにより、カルモジュリン依存性キナーゼII(CaMKII)およびカルシニューリンのようなエフェクターを活性化し、さらにCaM−PDE類を活性化し、結果としてcAMPおよびcGMPを減少させる。他方、ドーパミンD1受容体活性化は、ヌクレオチドシクラーゼを活性化し、結果としてcAMPおよびcGMPを増加させる。これらの環状ヌクレオチド類は、次にタンパク質キナーゼA(PKA;cAMP依存性タンパク質キナーゼ)および/またはタンパク質キナーゼG(PKG;cGMP依存性タンパク質キナーゼ)を活性化し、これがシグナル伝達経路の下流の成分、例えばDARPP−32(ドーパミンおよびcAMP制御リンタンパク質)およびcAMP応答成分結合タンパク質(CREB)をリン酸化する。リン酸化されたDARPP−32阻害剤は、タンパク質ホスファターゼ−1(PP−1)の活性を阻害し、そのことが、多くのPP−1基質タンパク質、例えばα−アミノ−3−ヒドロキシ−5−メチルイソオキサゾール−4−プロピオン酸(AMPA)受容体サブユニットがリン酸化状態を維持するのを助け、生理学的応答の誘発をもたらす。従って、PDE1阻害剤は、異常なドーパミンまたはカルシウム−カルモジュリンシグナル伝達活性によって特徴付けられる疾患に、潜在的に有用である。
【0005】
欧州特許第0201188号および第0911333号(これらの内容は言及することによって本明細書に組み込まれる)は、或る1,3,5位置換6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン化合物を開示している。PCT/US2006/33179(この内容は言及することによって本明細書に組み込まれる)は、ドーパミンD1受容体細胞内経路の障害に関する疾患の処置における、1,3,5位置換6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン化合物の使用を開示しているが、緑内障の処置または管理における該化合物の使用は、具体的に開示されていない。
【0006】
PCT/US2006/022066(この内容は言及することによって本明細書に組み込まれる)は、7,8−ジヒドロ−[1Hまたは2H]−イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン類または7,8,9−トリヒドロ−[1Hまたは2H]−ピリミド[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン類であるPDE1阻害剤を開示しているが、プロゲステロンシグナル伝達経路の増強におけるその使用は具体的に開示されていない。WO 03/042216、米国特許第5,939,419号、欧州特許第0 538 332号、米国特許第5,393,755号、米国特許第6,969,719 B2号、Xia et al., J. Med. Chem. (1997), 40, 4372-4377 および Ahn et al., J. Med. Chem. (1997), 40, 2196-2210 (これらの内容は、言及することによって本明細書に組み込まれる)は、置換ピラゾロ[3,4−d]ピリミジンまたはイミダゾ[2,1−b]プリン−4−オンアナログである、高血圧、心血管障害、性機能不全および他のcGMP−PDEV関連障害の処置に有用なPDE1/PDE5 cGMPホスホジエステラーゼ阻害剤を開示しているが、緑内障の処置または管理におけるその使用を具体的に開示していない。
【0007】
緑内障は、高眼圧、視神経乳頭陥没および視野の欠損を特徴とする眼障害である。開放隅角緑内障の病態生理学的メカニズムは未だ不明であるが、高眼圧が眼に害をもたらし、そして緑内障における高眼圧が、網膜において変性を引き起こす最も重要な要因であることを示唆する実質的な証拠が存在する。緑内障の1つの具体的な形態である低眼圧緑内障において、実際の状況は、単に、眼が圧力に対して異常に感受性である状況であり、従って、損傷は、他の場合では生理学的に正常であるとみなされる眼圧レベルで起こる。
【0008】
他方、実質的に視野または視神経乳頭における異常が顕在化せずに、異常に高い眼圧を示す個体もある。このような個体は、高眼圧症と呼ばれる。処置しなければ、緑内障は、ほぼ必ず失明を起こす。疾患の経過は典型的に遅く、視力の進行性の喪失を伴う。緑内障の処置の基本原則は、薬物、レーザー処置または手術の何れかによって、眼圧を低下させることである。薬物による処置療法は、典型的に、プロスタグランジン、ピロカルピン、エピネフリンの局所的点眼、またはβ−遮断薬、例えばチモロールによる局所的処置、ならびに、炭酸脱水酵素阻害剤、例えばアセタゾラミドの全身投与を含む。コリンエステラーゼ阻害剤、例えばフィゾスチグミンおよびエコチオパートもまた用いられてもよく、ピロカルピンの作用と類似した作用を有する。緑内障を処置するために現在用いられている薬物は、例えば次のものを含む:
1. 房水のぶどう膜強膜流出を増加させるプロスタグランジンアナログ、例えばラタノプロスト(Xalatan)、ビマトプロスト(Lumigan)およびトラボプロスト(Travatan)。ビマトプロストはまた経線維柱帯房水流出を増加させる;
2. 毛様体による房水の産生を減少させる局所β−アドレナリン受容体拮抗薬、例えばチモロール、レボブノロール(Betagan)およびベタキソロール;
3. 二つのメカニズムによって、すなわち、房水の産生を減少させ、そしてぶどう膜強膜流出を増加させることによって作用するα−アドレナリン作用薬、例えばブリモニジン(Alphagan);
4. 低選択性交感神経模倣薬、例えばエピネフリンおよびジピベフリン(Propine)は、おそらくβ−アゴニスト作用によって、線維柱帯網からの、および恐らくぶどう膜強膜路からの房水流出を増加させる;
5. 縮瞳薬(副交感神経刺激薬)、例えばピロカルピンは、毛様体筋を収縮させ、線維柱帯網を締め、そして房水の流出を増加させることによって作用する;
6. 炭酸脱水酵素阻害剤、例えばドルゾラミド(Trusopt)、ブリンゾラミド(Azopt)、アセタゾラミド(Diamox)は、毛様体において炭酸脱水酵素を阻害することによって房水の分泌を減少させる;
7. フィゾスチグミンはまた、緑内障および胃排出遅延を処置するために用いられる。
【0009】
これらの薬物の多くで得られる良い効果は少なくとも評価できるものではあるが、しばしば、その薬物の有用性を減らし、そして患者のコンプライアンスに負に作用し得る有害な副作用を伴う。例えばプロスタノイド類の使用は、ブドウ膜炎および嚢胞様黄斑浮腫の増悪に関連することが報告されている。これらの薬物が、虹彩の色の永久的な変化を引き起こし得るという問題もある。青/緑の虹彩が茶色がかった色になり得る。薬物の有効性の改善と共に、これらの面の改善が望ましい。さらに、α−アドレナリン作用薬の使用は結膜濾胞形成を伴う結膜充血(眼が赤くなる)を含む副作用に関連している。重度の低血圧症および他の心血管性副作用が、α−作用薬を投与した乳幼児において報告されている。
【0010】
IOP低下剤と組み合わせた非選択的PDE阻害剤の使用は、数年前に例えば欧州特許第0583821号および米国特許第5,079,253号で提案された。しかし、非選択的PDE阻害剤は副作用のリスクが存在し、光需要細胞の機能を変化させて、正常な眼の機能を妨げることさえある。どのような理由であれ、非選択的PDE阻害剤は、この目的のためにさらに開発されたことはない。正常な眼の機能を妨げることなく、または許容されない副作用を与えることなく、緑内障を有効に処置し得る処置方法に対する要請がある。
【発明の概要】
【0011】
本発明の概要
本発明は、新規の緑内障またはI型ホスホジエステラーゼに特異的な阻害剤(PDE1阻害剤)の投与によって寛解され得る高眼圧の処置または予防方法を提供する。
【0012】
一つの態様において、本発明は、緑内障または高眼圧を処置する方法であって、有効量のPDE1阻害剤を、処置を必要とする患者に投与することを含む方法を提供する。
【0013】
例えば、本発明は、緑内障または高眼圧を処置する方法であって、眼に適合性の担体中の治療有効量のI型ホスホジエステラーゼ阻害剤(PDE1阻害剤)を、処置を必要とする患者の目に局所投与することを含む方法を提供する。しかし、他の方法として、処置は、全身的治療を含み得る。全身的治療は、例えば、血流に直接到達し得る処置、または、経口投与方法を含む。
【0014】
本発明は、さらに、PDE1阻害剤を含む、局所的に眼に使用するための医薬組成物;例えば、眼科的に許容される希釈剤または担体と組み合わせて、下記の遊離形または眼科的に許容される塩形のPDE1阻害剤を含む、眼用溶液、懸濁液、クリーム剤または軟膏を提供する。
【0015】
所望により、PDE1阻害剤は、緑内障または高眼圧の処置に有用な第2薬物と連続して、またはそれと同時に投与されてもよい。2種の活性な薬物が投与される場合、各薬物の治療有効量は、単剤治療としての活性に必要とされる量より少なくてもよい。従って、閾値下の量(すなわち、単剤として効くために必要な量より少ない量)が、治療的に有効であるとみなされ得て、また、代替的に有効量として言及され得る。実際、異なる作用メカニズムおよび異なる副作用プロファイルを有する異なる複数の薬物を投与する利点は、薬物の一方または両方の投与量および副作用を軽減し、ならびに単剤としてのそれらの活性を増強するまたは強化することであり得る。
【0016】
従って、本発明は、緑内障および高眼圧から選択される状態を処置する方法であって、処置を必要とする患者に、有効量の、例えば閾値下の量の、眼圧を低下させることが知られている薬物を、有効量の、例えば閾値下の量のPDE1阻害剤と、眼圧を低下させることが知られている薬物の量とPDE1阻害剤の量を組み合わせて状態を処置するのに有効なものとするように、同時に(concomitantly)、一緒に(simultaneously)、または連続して投与することを含む方法を提供する。一つの態様において、薬物の一方または両方が眼に局所投与される。従って、本発明は、有効量のPDE1阻害剤と同時に、一緒に、または連続して、減らした用量の眼圧を低下させることが知られている薬物を投与することによって、緑内障または高眼圧の処置の副作用を減らす方法を提供する。しかし、局所投与以外の方法、例えば全身的治療的投与もまた利用してよい。
【0017】
さらなる態様において、本発明は、有効量のプロスタグランジンアナログ、例えばビマトプロストを、有効量のPDE1阻害剤と同時に、一緒にまたは連続して、必要とする患者の眼に投与することによって、睫毛を延長させるまたは成長を増進する方法を提供する。
【0018】
本発明は、さらに、PDE1阻害剤、および、眼圧を低下させることが知られている薬物を含む、局所眼用医薬組成物を提供する。
【0019】
PDE1阻害剤は、所望により下記のPDE1阻害剤から選択される。例えば、PDE1阻害剤は、次に示すものから選択され得る:
遊離形、塩形またはプロドラッグ形のC2−9アルキルまたはC3−9シクロアルキルまたは所望により置換されたヘテロアリールアルキルまたは置換アリールアルキルにより1位または2位で置換された7,8−ジヒドロ−[1Hまたは2H]−イミダゾ[1,2−α]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン類あるいは7,8,9−トリヒドロ−[1Hまたは2H]−ピリミド[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン類(以後、PDE1阻害剤と記載。例えば下記のPDE1阻害剤)、あるいは、遊離形、塩形またはプロドラッグ形の1,3,5−置換6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−i/]ピリミジン−7−オン類;あるいは
置換イミダゾ[2,1−b]プリン−4−オン、例えば(6aR,9aS)−2−(ビフェニル−4−イルメチル)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−シクロペンタ−[4,5]イミダゾ−[2,1−b]プリン−4(3H)−オン、(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−2,3−ビス(フェニルメチル)シクロペンタ−[4,5]イミダゾ−[2,1−b]プリン−4(3H)−オン、5'−メチル−2',3'−ビス(フェニルメチル)スピロ[シクロペンタン−1,7'(8H)−[3H]イミダゾ[2,1−b]プリン]−4'(5'H)−オン、あるいは、5'−メチル−2'−(ビフェニル−4−イルメチル)−3'−(フェニルメチル)スピロ[シクロペンタン−1,7'(8'H)−[3H]イミダゾ[2,1−b]プリン]−4'(5'H)−オン;
あるいは、ホスホジエステラーゼ1(PDE1)活性、とりわけPDE1B活性を選択的に阻害し、そして緑内障または高眼圧の処置に有用である他の化合物。
【0020】
PDE1阻害剤と組み合わせて使用するための所望の追加的薬物(複数の場合を含む)は、例えば、上記の段落0008に記載された既存の薬物から選択され得る。例えば、本発明は、PDE1阻害剤、および、(i)プロスタノイド類、ウノプロストン、ラタノプロスト、トラボプロストまたはビマトプロスト;(ii)α−アドレナリン作用薬、例えばブリモニジン、アプラクロニジンまたはジピベフリン;および(iii)ムスカリン作用薬、例えばピロカルピンから選択される1種の薬物を含む医薬組成物を提供する。例えば、本発明は、眼科的に許容される希釈剤または担体と組み合わせて、遊離形または眼科的に許容される塩形のビマトプロスト、アブリモニジン(abrimonidine)、ブリモニジン、チモロールまたはそれらの組み合わせと共にPDE−1阻害剤を含む眼用製剤を提供する。しかし、組み合わせを選択するのに加えて、当業者は、適切な受容体サブタイプ選択的作用薬または拮抗薬を選択し得る。例えば、α−アドレナリン作用薬においては、α1−アドレナリン受容体について選択的な作用薬、あるいは、α−アドレナリン受容体について選択的な作用薬、例えばブリモニジンなどを選択し得る。β−アドレナリン受容体拮抗薬においては、適切な治療適用に応じて、β1またはβ2またはβ3の何れかについて選択的な拮抗薬を選択し得る。また、特定の受容体サブタイプ、例えばM−Mについて選択的なムスカリン作用薬を選択し得る。
【0021】
PDE1阻害剤は、眼用溶液、クリーム剤または軟膏を含む眼用組成物の形態で投与され得る。眼用組成物は、さらに眼圧低下剤を含んでもよい。
【0022】
また、他の例において、開示されたPDE−1阻害剤は、閾値下の量の、ビマトプロスト眼用溶液、ブリモニジン酒石酸塩眼用溶液またはブリモニジン酒石酸塩/チモロールマレイン酸塩眼用溶液であり得る眼圧低下剤と組み合わせてもよい。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明の詳細な説明
本発明の方法に使用するための化合物
記載された例および示された図は、例示的なものであり、請求項の範囲または請求項の構成を限定するものと読むべきではない。
【0024】
一例において、本明細書に記載される処置方法に使用するためのPDE1阻害剤は、エナンチオマー、ジアステレオ異性体およびラセミ体を含む遊離形、塩形またはプロドラッグ形の、式I:
【化1】

[式中、
(i) Rは、HまたはC1−4アルキル(例えばメチル)であり;
(ii) RはHまたはC1−4アルキルであり、RおよびRは、独立して、HまたはC1−4アルキル(例えばRおよびRが共にメチルであるか、あるいは、RがHであり、Rはイソプロピルである)、アリール、ヘテロアリール、(所望によりヘテロ)アリールアルコキシまたは(所望によりヘテロ)アリールアルキルであるか;
あるいは
はHであり、RおよびRが一体となってジ−、トリ−またはテトラ−メチレン架橋を形成する(好ましくはRおよびRが共にcis配置を有し、例えばRおよびRを有する炭素がそれぞれRおよびS配置を有する);
【0025】
(iii) Rは、例えばハロアルキルで置換されている、置換ヘテロアリールアルキルであるか、
あるいは
は、式Iのピラゾロ部分の一個の窒素に結合しており、式Q:
【化2】

{式中、
X、YおよびZは、独立して、NまたはCであり、
、R、R11およびR12は、独立して、Hまたはハロゲン(例えばClまたはF)であり、
10は、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル)、アリール(例えばフェニル)、ヘテロアリール(例えばピリジル(例えばピリド−2−イル)またはチアジアゾリル(例えば1,2,3−チアジアゾール−4−イル))、ジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アリールカルボニル(例えばベンゾイル)、アルキルスルホニル(例えばメチルスルホニル)、ヘテロアリールカルボニルまたはアルコキシカルボニルである。
ただし、X、YまたはZが窒素であるとき、R、RまたはR10は、それぞれ、存在しない。}
の部分であり;
(iv) Rは、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル(例えばベンジル)、アリールアミノ(例えばフェニルアミノ)、ヘテロアリールアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、N,N−ジアリールアミノまたはN−アリール−N−(アリールアルキル)アミノ(例えばN−フェニル−N−(1,1'−ビフェン−4−イルメチル)アミノ)であり;
(v) n=0または1であり;
(vi) n=1であるとき、Aは−C(R1314)−であり、
ここで、R13およびR14は、独立して、HまたはC1−4アルキル、アリール、ヘテロアリール、(所望によりヘテロ)アリールアルコキシまたは(所望によりヘテロ)アリールアルキルである。]
の7,8−ジヒドロ−[1Hまたは2H]−イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン類または7,8,9−トリヒドロ−[1Hまたは2H]-ピリミド[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン類である。
【0026】
本発明は、さらに、下記の式IのPDE1阻害剤の使用を提供する:
遊離形または塩形の、
1.1 Rがメチルであり、n=0である式IのPDE1阻害剤;
1.2 RがHまたはC1−4アルキルであり、RおよびRの少なくとも一方が低級アルキルであり、その結果、Rを有する炭素がキラルであるとき、それはR配置を有し、例えばRおよびRの双方がメチルであるか、または一方が水素であり他方がイソプロピルである式Iまたは1.1のPDE1阻害剤;
1.3 RがHであり、RおよびRの少なくとも一方がアリールアルコキシである式Iまたは1.1のPDE1阻害剤;
1.4 Rがメチルであり、R、RおよびRがHであり、n=1であり、R13およびR14が独立してHまたはC1−4アルキル(例えばメチルまたはイソプロピル)である、式IのPDE1阻害剤;
1.5 RがHであり、RおよびRが一体となってトリ−またはテトラ−メチレン架橋を形成し、cis配置を有し、好ましくはRおよびRを有する炭素がそれぞれRおよびS配置を有する式Iまたは1.1のPDE1阻害剤;
1.6 Rが、例えばハロアルキルでパラ置換されている置換ヘテロアリールメチルである式I、1.1または1.5のPDE1阻害剤;
1.7 Rが式Qの部分であり、ここでR、R、R11およびR12がHであり、R10がフェニルである式I、1.1、1.2、1.3、1.4または1.5のPDE1阻害剤;
1.8 Rが式Qの部分であり、ここでR、R、R11およびR12がHであり、R10がピリジルまたはチアジアゾリルである式I、1.1、1.2、1.3、1.4または1.5のPDE1阻害剤;
1.9 Rが式Qの部分であり、ここでR、R、R11およびR12が独立してHまたはハロゲンであり、R10がハロアルキルである式I、1.1、1.2、1.3、1.4または1.5のPDE1阻害剤;
【0027】
1.10 Rが式Qの部分であり、ここでR、R、R11およびR12が独立してHであり、R10がアルキルスルホニルである式I、1.1、1.2、1.3、1.4または1.5のPDE1阻害剤;
1.11 Rがピラゾロ環の2位の窒素で結合している、上記の何れかの式のPDE1阻害剤;
1.12 Rがベンジルである、上記の何れかの式のPDE1阻害剤;
1.13 Rがフェニルアミノまたはフェニルアルキルアミノ(例えばベンジルアミノ)である、上記の何れかの式のPDE1阻害剤;
1.14 Rがフェニルアミノである、上記の何れかの式のPDE1阻害剤;
1.15 X、YおよびZが全てCである、上記の何れかの式のPDE1阻害剤;
1.16 X、YおよびZが全てCであり、R10がフェニルまたは2−ピリジルである、上記の何れかの式のPDE1阻害剤;および/または
1.17 ホスホジエステラーゼ(例えばPDE1、特にPDE1B)が介在するcGMP加水分解を、固定化金属アフィニティー粒子試薬PDEアッセイ、例えば実施例1に記載されたアッセイにおいて、例えば1μM未満の、好ましくは25nM未満のIC50で阻害する化合物である、上記の何れかの式のPDE1阻害剤。
【0028】
例えば、PDE1阻害剤は、遊離形、塩形またはプロドラッグ形の、式Ia:
【化3】

[式中、
(i) Rは、HまたはC1−4アルキル[例えばメチル]であり;
(ii) RはHであり、RおよびRは、独立して、HまたはC1−4アルキル[例えばRおよびRは共にメチルであるか、あるいは、RはHであり、Rはイソプロピルである。]、アリール、またはアリールアルキルであるか;
あるいは、RはHであり、RおよびRは、一体となって、ジ−、トリ−またはテトラ−メチレン架橋を形成し[好ましくは、RおよびRはcis配置を有し、例えばRおよびRを有する炭素はそれぞれR配置およびS配置を有する。];
(iii) Rは、式Iaのピラゾロ部分における1個の窒素に結合しており、式B:
【化4】

{式中、
、R、R11およびR12は、独立して、Hまたはハロゲン(例えばClまたはF)であり;
10は、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル)、アリール(例えばフェニル)、ヘテロアリール(例えばピリジル(例えばピリド−2−イル)、または、チアジアゾリル(例えば1,2,3−チアジアゾール−4−イル))、アリールカルボニル(例えばベンゾイル)、アルキルスルホニルまたはヘテロアリールカルボニルである。}
の置換ベンジルであり;
(iv) Rは、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル[例えばベンジル]、アリールアミノ[例えばフェニルアミノ]、ヘテロアリールアミノ、アリールアルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、N,N−ジアリールアミノまたはN−アリール−N−(アリールアルキル)アミノ[例えばN−フェニル−N−(1,1'−ビフェン−4−イルメチル)アミノ]である。]
の7,8−ジヒドロ−[1Hまたは2H]−イミダゾ[1,2−a]ピラゾロ[4,3−e]ピリミジン−4(5H)−オン類を含む。
【0029】
本発明は、さらに、下記の式IaのPDE1阻害剤の使用を提供する:
遊離形または塩形の、
2.1: Rがメチルである式IaのPDE1阻害剤;
2.2: Rを有する炭素がキラルであるとき、それがR配置を有するように、RがHであり、少なくとも1個のRおよびRが低級アルキルである、例えばRおよびRが共にメチルであるか、あるいは、一方が水素であり、他方がイソプロピルである、式Iaまたは2.1のPDE1阻害剤;
2.3: RがHであり、RおよびRが、一体となってcis配置を有するトリ−またはテトラ−メチレン架橋を形成し、好ましくはRおよびRを有する炭素がそれぞれR配置およびS配置を有する、式Iaまたは2.1のPDE1阻害剤;
2.4: Rが式Bの部分であり、ここで、R、R、R11およびR12がHであり、R10がフェニルである式Ia、2.1、2.2または2.3のPDE1阻害剤;
2.5: Rが式Bの部分であり、ここで、R、R、R11およびR12がHであり、R10がピリジルまたはチアジアゾリルである、式Ia、2.1、2.2または2.3のPDE1阻害剤;
2.6: Rがピラゾロ環の2位の窒素に結合している、式Ia、2.1、2.2、2.3、2.4または2.5のPDE1阻害剤;
2.7: Rがベンジルである式Ia、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5または2.6のPDE1阻害剤;
2.8: Rがフェニルアミノまたはフェニルアルキルアミノ(例えばベンジルアミノ)である式Ia、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5または2.6のPDE1阻害剤;および/または
2.9: ホスホジエステラーゼ(例えばPDE1、特にPDE1B)が介在するcGMP加水分解を、固定化金属アフィニティー粒子試薬PDEアッセイ、例えば実施例1に記載されたアッセイにおいて、例えば1μM未満の、好ましくは25nM未満のIC50で阻害する化合物である、式Ia、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、2.6、2.7または2.8のPDE1阻害剤。
【0030】
他の態様において、PDE1阻害剤は、遊離形または塩形の、
(i) Rがメチルであり;
(ii) R、RおよびRがHであり;
(iii) n=1であり、RおよびRが独立してHまたはメチルであり;
(iv) Rが式Qの部分であり、ここで、R、R、R11およびR12がHであり、R10がフェニル、ピリジル(例えばピリド−2−イル)、または、チアジアゾリル(例えば1,2,3−チアジアゾール−4−イル)であり;
(v) Rが、ベンジル、フェニルアミノまたはベンジルアミノである;
式Iの化合物である。
【0031】
他の態様において、PDE1阻害剤は、遊離形または塩形の、
(i) Rがメチルであり;
(ii) n=0であり;
(iii) RがHであり、RおよびRが、一体となってトリ−またはテトラ−メチレン架橋を形成するか[好ましくはRおよびRを有する炭素がそれぞれRおよびS配置を有する。];あるいは、少なくとも1個のRおよびRがメチル、イソプロピルまたはアリールアルコキシであり、RがHであるか;あるいは、RおよびRがHであり、RがC1−4アルキルであり;
(iv) Rが、例えばハロアルキルでパラ位で置換されている置換ヘテロアリールメチルであるか;あるいは、Rは式Qの部分であり、ここで、R、R、R11およびR12が、Hまたはハロゲンであり、R10が、ハロアルキル、フェニル、ピリジル(例えばピリド−2−イル)またはチアジアゾリル(例えば1,2,3−チアジアゾール−4−イル)であり;
(v) Rが、ベンジル、フェニルアミノまたはベンジルアミノである;
式Iの化合物である。
【0032】
他の態様において、PDE1阻害剤は、遊離形または塩形の、
(i) Rがメチルであり;
(ii) RがHであり、RおよびRが一体となってトリ−またはテトラ−メチレン架橋を形成するか[好ましくはRおよびRを有する炭素がそれぞれRおよびS配置を有する。];あるいは、RおよびRがそれぞれメチルであり、RがHであるか;あるいは、RおよびRがHであり、Rがイソプロピルであり[好ましくはRを有する炭素がR配置を有する。];
(iii) Rが式Bの部分であり、ここで、R、R、R11およびR12がHであり、R10が、ハロアルキル、フェニル、ピリジル(例えばピリド−2−イル)またはチアジアゾリル(例えば1,2,3−チアジアゾール−4−イル)であり;
(iv) Rが、ベンジル、フェニルアミノまたはベンジルアミノである;
式Iaの化合物である。
【0033】
他の態様において、PDE1阻害剤は、次の段落に記載された種々の式から選択され得る。
【0034】
例えば、PDE1阻害剤は、式II、IIIおよびIVの化合物、すなわち、
遊離形または塩形の、式II:
【化5】

[式中、
およびRは、独立して、HまたはC1−4アルキルであり;
は、フェニルアミノまたはベンジルアミノであり;
10は、フェニル、ピリジル(例えばピリド−2−イル)、または、チアジアゾリル(例えば1,2,3−チアジアゾール−4−イル)である。]
の化合物;
【0035】
遊離形または塩形の、式III:
【化6】

[式中、
はHであり、RおよびRは一体となってトリ−またはテトラ−メチレン架橋を形成するか[好ましくはRおよびRを有する炭素がそれぞれRおよびS配置を有する。];あるいは、少なくとも1個のRおよびRは、メチル、イソプロピルまたはアリールアルコキシであり、RはHであるか;あるいは、RおよびRはHであり、RはC1−4アルキルであり;
は、フェニルアミノまたはベンジルアミノであり;
10は、ハロアルキル、フェニル、ピリジル(例えばピリド−2−イル)、または、チアジアゾリル(例えば1,2,3−チアジアゾール−4−イル)である。]
の化合物;
【0036】
遊離形または塩形の、式IV:
【化7】

[式中、
は、Hであり、RおよびRは一体となってトリ−またはテトラ−メチレン架橋を形成するか[好ましくはRおよびRを有する炭素がそれぞれRおよびS配置を有する。];あるいは、少なくとも1個のRおよびRが、メチル、イソプロピルまたはアリールアルコキシであり、RはHであるか;あるいは、RおよびRはHであり、RはC1−4アルキルであり;
は、フェニルアミノまたはベンジルアミノであり;
10は、フェニル、ピリジル(例えばピリド−2−イル)、または、チアジアゾリル(例えば1,2,3−チアジアゾール−4−イル)である。]
の化合物を含む。
【0037】
好ましい態様において、本明細書に記載された処置方法に使用するためのPDE1阻害剤は、式V:
【化8】

[式中、
は、メチルまたはC−Cアルキルであり;
は、HまたはC−Cアルキルであり;
およびRはそれぞれ、HおよびC−Cアルキルから独立して選択されるか、あるいは、RはHまたはC−Cアルキルであり、RはOH、C−Cアルカノイルオキシまたはフルオロであるか、あるいは、RおよびRが一体となってC−Cアルキレンを表すか、あるいは、RおよびRがそれらが結合している炭素と一体となってカルボニル基を表す;
【0038】
Arは、(a)
【化9】

{式中、
、RおよびRはそれぞれ、
H、
−Cアルキル、
−Cアルコキシ、
−Cアルコキシ−Z−、
ハロ、
ハロ(C−C)アルキル、
所望によりハロ、C1−4アルキルおよびC−Cアルコキシからそれぞれ独立して選択される、3個までの置換基によって置換されているフェノキシ、
ニトロ、
ヒドロキシ、
ヒドロキシ−Z−、
−Cアルカノイル、
アミノ、
アミノ−Z−、
(C−Cアルキル)NH、
(C−Cアルキル)N−、
(C−Cアルキル)NH−Z−、
(C−Cアルキル)N−Z−、
−COOH、
−Z−COOH、
−COO(C−Cアルキル)、
−Z−COO(C−Cアルキル)、
−Cアルカンスルホンアミド、
−Cアルカンスルホンアミド−Z−、
ハロ(C−C)アルカンスルホンアミド、
ハロ(C−C)アルカンスルホンアミド−Z−、
−Cアルカンアミド、
−Cアルカンアミド−Z−、
HOOC−Z−NH−、
HOOC−Z−NH−Z−、
(C−Cアルキル)OOC−Z−NH−、
(C−Cアルキル)OOC−Z−NH−Z−、
−Cアルキル−NH−SO−NH−、
−Cアルキル−NH−SO−NH−Z−、
(C−Cアルキル)−N−SO−NH−、
(C−Cアルキル)−N−SO−NH−Z−、
−Cアルコキシ−CH=CH−Z−CONH−、
−Cアルコキシ−CH=CHCONH−、
−Cアルキル−SO−N(C−Cアルキル)−、
−Cアルキル−SO−N(C−Cアルキル)−Z−、
(C−Cアルキル)NH−Z−SO−NH−、
(C−Cアルキル)N−Z−SO−NH−、
(C−Cアルキル)NH−Z−SO−NH−Z−、
(C−Cアルキル)N−Z−SO−NH−Z−、
所望によりハロ、C1−4アルキルおよびC−Cアルコキシからそれぞれ独立して選択される、3個までの置換基によって環が置換されているベンゼンスルホンアミド、
−Cアルカノイル−N(C−Cアルキル)−、
−Cアルカノイル−N(C−Cアルキル)−Z−、
−Cアルコキシカルボニル−CH(CHOH)NHSO−、
−SOH、
−SONH
NOC−CH(CHOH)−NHSO−、
HOOC−Z−O−、ならびに、
(C−Cアルキル)OOC−Z−O−
から独立して選択されるか、
【0039】
あるいは、所望により、R、RおよびRの1個がG−Het基であり、その他のR、RおよびRが独立して上に挙げたR、RおよびR置換基から選択されるものであり、
ZはC−Cアルキレンであり、
Gは、直接結合、Z、O、−SONH−、SOまたは−Z−N(C−Cアルキル)SO−であり、
Hetは、1、2、3もしくは4個の窒素ヘテロ原子;または、1もしくは2個の窒素ヘテロ原子および1個の硫黄ヘテロ原子または1個の酸素ヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロ環基であるか;あるいは、ヘテロ環基はフラニルまたはチオフェニルであり;ここで、Het基は、飽和であるか、または部分的もしくは完全に不飽和であり、所望により3個までの置換基によって置換されており、各置換基は、C−Cアルキル、オキソ、ヒドロキシ、ハロおよびハロ(C−C)アルキルから独立して選択される。}
であるか;
【0040】
あるいは、(b) 次に示す二環式基:
ベンゾジオキソラニル、
ベンゾジオキサニル、
ベンゾイミダゾリル、
キノリニル、
インドリル、
キナゾリニル、
イソキノリニル、
ベンゾトリアゾリル、
ベンゾフラニル、
ベンゾチオフェニル、
キノキサリニル、または
フタラジニル
の何れか1つであり、
ここで、二環式Ar基は、ベンゾ環位を介して、隣接する−C(R)−基に結合しており、
二環式Ar基のヘテロ環部分は、所望により部分的または完全に飽和であり、該基は、所望により、1個以上のC−Cアルキル、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、アミノおよびC−Cアルコキシによって置換されている。]
の1,3,5−置換6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オンまたは該化合物の薬学的に許容される塩、または該化合物もしくはその塩の薬学的に許容される溶媒和物である。
【0041】
例えば、本発明に使用するためのPDE1阻害剤は、遊離形または薬学的に許容される塩形の1,3,5−置換6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オン、特に式Vの化合物または下記に示す式の化合物を含む:
3.2 RがC2−5アルキル基である式Vの化合物;
3.3 RがC2−4アルキル基である式Vの化合物;
3.4 RがCアルキル基である式Vの化合物;
3.5 Rがメチルである式Vの化合物;
3.6 RがC1−6アルキル基である式V、3.2、3.3、3.4または3.5の化合物;
3.7 RがC1−3アルキル基である上記の何れかの式の化合物;
3.8 Rがメチル基である上記の何れかの式の化合物;
3.9 RがHである上記の何れかの式の化合物;
【0042】
3.10 RがHである上記の何れかの式の化合物;
3.11 R、RおよびRが独立してH、(C1−4アルキル)N−、C1−4アルカンスルホンアミドおよびベンゼンスルホンアミドから選択される上記の何れかの式の化合物;
3.12 R、RおよびRが独立してH、ジエチルアミノ、メタンスルホンアミドおよびベンゼンスルホンアミドから選択される上記の何れかの式の化合物;
3.13 Arが4−ジエチルアミノフェニルである上記の何れかの式の化合物;
3.14 Arが2−メタンスルホンアミドフェニルである上記の何れかの式の化合物;
3.15 Arが4−ベンゼンスルホンアミドフェニルである上記の何れかの式の化合物;
3.16 R、RおよびRの1つが(C1−4アルキル)N−であり、R、RおよびRの他の2つがHである上記の何れかの式の化合物;
3.17 R、RおよびRの1つがジエチルアミノであり、R、RおよびRの他の2つがHである上記の何れかの式の化合物;
3.18 Rがメチルである上記の何れかの式の化合物;
3.19 RがC−Cアルキルである上記の何れかの式の化合物;
【0043】
3.20 下記:
【化10】

から選択される化合物である、上記の何れかの式の化合物;
3.21
【化11】

の化合物である、上記の何れかの式の化合物;
3.22 ホスホジエステラーゼ(例えばPDE1、特にPDE1B)が介在するcGMP加水分解を、固定化金属アフィニティー粒子試薬PDEアッセイ、例えば下記の実施例1に記載されたアッセイにおいて、例えば1μM未満の、好ましくは25nM未満のIC50で阻害する化合物である、遊離形または薬学的に許容される塩形の1,3,5−置換6,7−ジヒドロ−1H−ピラゾロ[4,3−d]ピリミジン−7−オンである化合物、例えば式Vまたは3.2〜3.21の何れかの化合物。
【0044】
他の態様において、本明細書に記載された処置方法に使用するためのPDE1阻害剤は、エナンチオマー、ジアステレオ異性体およびラセミ体を含む、遊離形、塩形またはプロドラッグ形の式VIIaまたはVIIb:
【化12】

[式中、
i) q=0、1または2であり;
ii) R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基であり、R、R、R、RおよびRのアルキル基は、それぞれ独立して、非置換であるか、あるいは、1〜5個の独立して選択される同一であっても異なっていてもよいR部分で置換されており、R部分はそれぞれ、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アリール、ハロアリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノおよびヘテロシクロアルキルアミノ基からなる群から独立して選択され;
ここで、R、R、R、RおよびRのアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル基は、それぞれ独立して、非置換であるか、あるいは、1〜5個の独立して選択される同一であっても異なっていてもよいR部分で置換されており、R部分はそれぞれ、ハロ、所望により置換されたアリール(例えばフェニル、クロロフェニル、メトキシフェニル)、ヘテロアリール(例えばピリジル、ピロリル)、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル(例えばピロリジニル、モルホリン−4−イル、ピロール−1−イル)、シクロアルキルアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、−OCF、アシルオキシ、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NR10C(O)R、−NR10C(O)OR,−NR10S(O)、−S(O)0−2基、Rのシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基の同じ炭素原子に結合した2個の水素が置換されている場合はカルボニル、および、Rのシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基の同じ炭素原子に結合した2個の水素が置換されている場合は=CRからなる群から独立して選択され、
ここで、上記のRおよびR部分のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル基は、それぞれ独立して、非置換であるか、あるいは、1〜5個の独立して選択される同一であっても異なっていてもよいR12部分で置換されており、R12部分はそれぞれ、ハロ、フェニル、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アミノ、アルキルアミノ、−OCF、アシルオキシ、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NR10C(O)R、−NR10C(O)OR、−NR10S(O)、−S(O)0−2基、RまたはRのシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基の同じ炭素原子に結合している2個の水素が置換されている場合はカルボニル、および、RまたはRのシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基の同じ炭素原子に結合している2個の水素が置換されている場合は=CRからなる群から独立して選択されるか;
あるいは、
iii) RおよびRは、その両方が結合している炭素と一体となって、4〜7員のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成し、RおよびRは、それぞれ独立して、Hまたはアルキル基であるか;
あるいは、
iv) RおよびRは、それらが結合しているそれぞれの炭素と一体となって、4〜7員のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成し、RおよびRは、それぞれ独立して、Hまたはアルキル基であり、好ましくは、RおよびRは共にcis配置を有し、例えば、RおよびRを有する炭素が、それぞれR配置およびS配置を有し;
【0045】
v) Rは、H、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、アミノスルホニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、アミノアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アミノカルボニルまたはアルキルアミノカルボニル基であり、
ここで、Rのアルキル基は、それぞれ独立して、非置換であるか、あるいは、1〜5個の独立して選択される同一であっても異なっていてもよいR13部分で置換されており、R13部分はそれぞれ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、アリール(例えばフェニル、ナフチル)、ヘテロアリール(例えば1H−イミダゾール−2−イル)、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル(例えばピロリジン−1−イル)、アミノ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノ基からなる群から独立して選択され、
ここで、R13のアリール基は、それぞれ独立して、非置換であるか、あるいは、1〜5個の独立して選択される同一であっても異なっていてもよいR部分で置換されており;
vi) Yは、Hであるか、あるいは、(i) アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノ基、または、(ii) ハロ、アルキル、フェニル、ヒドロキシ、アルコキシ、フェノキシ、アミノ、モノアルキルアミノおよびジアルキルアミノ基からなる群からそれぞれ独立して選択される1〜3個の部分で置換されているアリール基、で置換されているアルキル基であり;
vii) Rは、それぞれ独立して、H、アルキルまたはアリールであり;
viii) Rは、それぞれ独立して、H、アルキル、アリールまたは−NR1011であり;
ix) R10は、それぞれ独立して、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
ここで、R10のアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルはそれぞれ、非置換であるか、あるいは、独立して、1〜5個の同一であっても異なっていてもよいR14部分で置換されており、R14部分はそれぞれ、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、−CF、−OCF、−CN、−OR、−CHOR、−C(O)ORおよび−C(O)NRからなる群から独立して選択され;
x) R11は、それぞれ独立して、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
ここで、R11のアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルはそれぞれ、非置換であるか、あるいは、独立して、1〜5個の同一であっても異なっていてもよいRl4部分で置換されている。]
の置換イミダゾ[2,1−b]プリン−4−オンである。
【0046】
本発明は、さらに、下記に示す遊離形または塩形の式VIIaまたはVIIbのPDE1阻害剤の使用を提供する:
4.1: q=0、1または2である、式VIIaまたはVIIbのPDE1阻害剤;
4.2: q=0である、式VIIaまたはVIIbのPDE1阻害剤;
4.3: Rがアルキルである、式VIIaまたはVIIbまたは4.1または4.2のPDE1阻害剤;
4.4: Rがメチルである式VIIaまたはVIIbまたは4.1〜4.2のPDE1阻害剤;
4.5: RおよびRが、それらが結合しているそれぞれの炭素と一体となって、4〜7員のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成し、RおよびRが、それぞれ独立して、Hまたはアルキル基である、式VIIaまたはVIIbまたは4.1〜4.4のPDE1阻害剤;
4.6: RおよびRが、それらが結合しているそれぞれの炭素と一体となって、5員のヘテロシクロアルキル環を形成し、RおよびRがそれぞれ独立してHである、式VIIaまたはVIIbまたは4.1〜4.4のPDE1阻害剤;
4.7: RおよびRが、それらが結合しているそれぞれの炭素と一体となって、5員のヘテロシクロアルキル環を形成し、RおよびRがそれぞれ独立してHである、式VIIaまたはVIIbまたは4.1〜4.4のPDE1阻害剤;
4.8: Rがアルキルまたはハロアルキルである、式VIIaまたはVIIbまたは4.1〜4.7のPDE1阻害剤;
4.9: Rがビフェニル−4−イルメチルである、式VIIaまたはVIIbまたは4.1〜4.7のPDE1阻害剤;
【0047】
4.10: Rがベンジルである、式VIIaまたはVIIbまたは4.1〜4.7のPDE1阻害剤;
4.11: Rがシクロペンチルメチルである、式VIIaまたはVIIbまたは4.1〜4.7のPDE1阻害剤;
4.12: Rがシクロプロピルメチルである、式VIIaまたはVIIbまたは4.1〜4.7のPDE1阻害剤;
4.13: Yがベンジルである、式VIIaまたはVIIbまたは4.1〜4.12のPDE1阻害剤;および/または
4.14: 下記:
【化13】

から選択される化合物である、上記の何れかの式のPDE1阻害剤;
4.15:
【化14】

である、上記の何れかの式のPDE1阻害剤;
4.16: ホスホジエステラーゼ(例えばPDE1、特にPDE1B)が介在するcGMP加水分解を、固定化金属アフィニティー粒子試薬PDEアッセイ、例えば下記の実施例1に記載されたアッセイにおいて、例えば1μM未満の、好ましくは25nM未満のIC50で阻害する化合物である、遊離形または薬学的に許容される塩形の置換イミダゾ[2,1−b]プリン−4−オンであるPDE1阻害剤、例えば式VIIaまたは4.1〜4.15の何れかのPDE1阻害剤。
【0048】
好ましくは、式VIIaまたはVIIbの化合物は、遊離形または薬学的に許容される塩形の(6aR,9aS)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−2,3−ビス(フェニルメチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン、(6aR,9aS)−2−(ビフェニル−4−イルメチル)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン、5'−メチル−2',3'−ビス(フェニルメチル)スピロ[シクロペンタン−1,7'(8'H)−[3H]イミダゾ[2,1−b]プリン]−4'(5'H)−オン、および、5'−メチル−2'−(ビフェニル−4−イルメチル)−3'−(フェニルメチル)スピロ−[シクロペンタン−1,7'(8'H)−[3H]イミダゾ[2,1−b]プリン]−4(5'H)−オンからなる群から選択される。
【0049】
特に好ましい態様において、式VIIaの化合物は、遊離形または塩形の(6aR,9aS)−2−(ビフェニル−4−イルメチル)−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ−[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オンである。
【0050】
本明細書に記載された式VIIaまたはVIIbの置換イミダゾ[2,1−b]プリン−4−オンの番号付けを、下記に例として示す。
q=0において:
【化15】

q=1において:
【化16】

【0051】
他の態様において、本明細書に記載された処置方法に使用するためのPDE1阻害剤は、遊離形または塩形の式VIIIaまたはVIIIb:
【化17】

[式中、
・ Jは、酸素または硫黄であり;
・ Rは、水素、アルキルであるか、あるいは、アリールまたはヒドロキシで置換されたアルキルであり;
・ Rは、水素、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、アルキルであるか、あるいは、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノで置換されたアルキルであるか、あるいは、−(CH2)m−TCOR20 (ここで、mは1〜6の整数であり、Tは酸素または−NH−であり、R20は水素、アリール、ヘテロアリール、アルキルであるか、あるいはアリールまたはヘテロアリールで置換されたアルキルである。)であり;
・ Rは、水素、ハロ、トリフルオロメチル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキル、シクロアルキル、アリール、アミノスルホニル、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、アミノアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシカルボニルまたはアミノカルボニルであるか、あるいは、アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノで置換されたアルキルであり;
・ R、R、RおよびRは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキルまたはアリールを表すか;あるいは、(RおよびR)または(RおよびR)または(RおよびR)は、5〜7個の炭素原子の飽和環を成すか、あるいは、(RおよびR)が一体となって、および(RおよびR)が一体となって、それぞれ5〜7個の炭素原子の飽和環を成し、各環は所望により硫黄または酸素原子を含んでもよく、各環の炭素原子は、所望により1個以上のアルケニル、アルキニル、ヒドロキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキル、または、ヒドロキシ、カルボキシもしくはアルコキシカルボニルで置換されているアルキルで置換されていてもよく;あるいは、当該飽和環は、隣接アリール環と共有している隣り合った2個の炭素原子を有していてもよく;
・ nはゼロまたは1である。]
の化合物である。
【0052】
本発明は、さらに、下記に示す遊離形または塩形の式VIIIaまたはVIIIbのPDE1阻害剤の使用を提供する:
5.1: J=Oである式VIIIaまたはVIIIbのPDE1阻害剤;
5.2: Rがアルキルである式VIIIaまたはVIIIbまたは5.1のPDE1阻害剤;
5.3: Rが水素、ベンジル、4−クロロベンジル、シクロヘキシルメチルまたはトリメチルアセトキシメチルである式VIIIaまたはVIIIb、5.1または5.2のPDE1阻害剤;
5.4: Rが水素またはアルキル、例えばメチルまたはエチルである、式VIIIaまたはVIIIb、5.1、5.2または5.3のPDE1阻害剤;
5.5: nがゼロである、式VIIIaまたはVIIIb、5.1、5.2、5.3または5.4のPDE1阻害剤;および
5.6: RおよびRが飽和5員環を形成するか、あるいは(RおよびR)が飽和の5員環、6員環または7員環を形成するか、あるいは(RおよびR)および(RおよびR)がそれぞれ飽和環を成し、各環が5個または6個の炭素原子を含む、式VIIIaまたはVIIIb、5.1、5.2、5.3、5.4または5.5のPDE1阻害剤。
【0053】
本発明は、さらに、次に示すものから選択される、遊離形または塩形の式VIIIaまたはVIIIbのPDE1阻害剤の使用を提供する:
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ[4,5]イミダゾ−[2,1−b]プリン−4−オン;
7,8−ジヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
cis−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)−3H−ベンゾイミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
5,7,8,9−テトラヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)ピリミド[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
7,8−ジヒドロ−8−フェニル−5−メチル−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
5',7'−ジヒドロ−5'−メチル−3'−(フェニルメチル)スピロ[シクロヘキサン−1,8'−(8H)イミダゾ−[2,1−b]プリン]−4'(3'H)−オン;
cis−5,6a,11,11a−テトラヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)インデノ[1',2':4,5]イミダゾ−[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
5',7'−ジヒドロ−2',5'ジメチル−3'−(フェニルメチル)スピロ{シクロヘキサン−1,7'(8'H)−イミダゾ[2,1−b]プリン}−4'−(3'H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5,7,7,8(R,S)−ペンタメチル−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
cis−5,6a,7,11b−テトラヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)インデノ[2',1':4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
【0054】
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ[4,5]−イミダゾ[2,1−b]プリン−4−(3H)−オン;
5'−メチル−3'−(フェニルメチル)−スピロ[シクロペンタン−1,7'−(8'H)−(3'H)イミダゾ[2,1−b]プリン]−4−(5'H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5,7,7−テトラメチル−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5'H)−オン;
7,8−ジヒドロ−7(R)−フェニル−2,5−ジメチル−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−3,7(R)−ビス(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
(±)−7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−7−エチル−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
6a(S)−7,8,9,10,10a(R)−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−(フェニルメチル)−3H−ベンゾイミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
6a(R)−7,8,9,10,10a(S)−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−(フェニルメチル)−3H−ベンゾイミダゾ−[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−7(R)−イソプロピル−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5,7(R)−トリメチル−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
【0055】
cis−7,7a,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−(フェニルメチル)−3H−シクロペンタ−[5,6]ピリミド[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−7(S)−(1−メチルプロピル)−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ−[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−7(R)−(2−メチルプロピル)−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ−[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−7(R,S)−(メトキシカルボニル)−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−7(R,S)−(1−プロピル)−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−7(S)−(1−メチルエチル)−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5,7,7,8(R,S)−ペンタメチル−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
5,7,8,9−テトラヒドロ−2,5,7,9(R,S)−ペンタメチル−3−(フェニルメチル)−ピリミド[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
5,6a(R),7,8,9,9a(S)−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ−[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
5,6a(S),7,8,9,9a(R)−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ−[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
【0056】
cis−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−(フェニルメチル)−3H−ベンゾイミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
5',7'−ジヒドロ−2',5'−ジメチル−3'−(フェニルメチル)スピロ[シクロヘキサン−1,8−(8H)−イミダゾ[2,1−b]プリン]−4−(3'H)−オン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−(フェニルメチル)シクロヘプタ−[6,7]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−2−エチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ−[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
cis−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−5−メチル−2−エチル−3−(フェニルメチル)−3H−ベンゾイミダゾ[2,1−b]プリン−4−(5H)−オン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−2−エチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ−[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−2−フェニル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ−[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
cis−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−5−メチル−2−フェニル−3−(フェニルメチル)−3H−ベンゾイミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチルシクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチルシクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
【0057】
cis−5,6a(R),7,8,9,9a(S)−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチルシクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
2',5'−ジメチル−スピロ{シクロペンタン−1,7'−(8'H)−(3'H)−イミダゾ[2,1−b]プリン}−4'(5'H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−7(R)−(1−メチルエチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5,7,7−テトラメチル−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−7(S)−(1−メチルエチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
6a(R),7,8,9,10,10a(S)−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3H−ベンゾイミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
5',7'−ジヒドロ−2',5'−ジメチルスピロ{シクロヘキサン−1,7−(8'H)−イミダゾ[2,1−b]プリン}−4'(3'H)−オン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ[4,5]−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−チオン;
5,6a(R),7,8,9,9a(S)−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ−[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−チオン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(4−クロロフェニルメチル)シクロペンタ[4,5]−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
【0058】
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(シクロヘキシルメチル)シクロペンタ[4,5]−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(2−ナフチルメチル)シクロペンタ[4,5]−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
5,6a(R),7,8,9,9a(S)−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−(4−ブロモフェニルメチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
5,6a(R)−7,8,9,9a(S)−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−(4−メトキシフェニルメチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−2,3,5−トリメチルシクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−2−(ヒドロキシメチル)−5−メチル−3−(フェニルメチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−2−メチルチオ−5−メチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ−[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
cis−3,4,5,6a,7,8,9,9a−オクタヒドロ−5−メチル−4−オキソ−3−(フェニルメチル)シクロペンタ−[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−2−カルボン酸;
cis−3,4,5,6a,7,8,9,9a−オクタヒドロ−5−メチル−4−オキソ−3−(フェニルメチル)シクロペンタ−[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−2−カルボン酸メチルエステル;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−2−ブロモ−5−メチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
【0059】
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−2−(メチルアミノスルホニル)−5−メチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
cis−1−シクロペンチル−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチルシクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4−(1H)−オン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−3,5−ビス−(フェニルメチル)シクロペンタ(4,5)イミダゾ(2,1−b)プリン−4(3H)−オン;
cis−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−3,5−ビス−(フェニルメチル)−3H−ベンゾイミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
cis−3−シクロペンチル−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチルシクロペンタ[4,5]イミダゾ(2,1−b)プリン−4(3H)−オン;
5'−メチル−3'−(フェニルメチル)スピロ[シクロペンタン−1,7−(8'H)−(3'H)イミダゾ[2,1−b]プリン]−4−(5H)−オン;
2',5'−ジメチル−3'−(フェニルメチル)−スピロ[シクロペンタン−1,7−(8'H)−(3H)イミダゾ[2,1−b]プリン]−4−(5'H)−オン;
cis−5,6a,(R)7,8,9,9a(S)−ヘキサヒドロ−5−メチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ[4,5]−イミダゾ(2,1−b)プリン−4(3H)−オン;
cis−3−シクロペンチル−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチルシクロペンタ[4,5]イミダゾ−[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
5'−メチル−2'−トリフルオロメチル−3'−(フェニルメチル)スピロ{シクロペンタン−1,7'(8'H)−(3'H)イミダゾ[2,1−b]プリン}−4−(5'H)−オン;
【0060】
7,8−ジヒドロ−5,7,7−トリメチル−2−トリフルオロメチル−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
(+/−)−cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−5−メチル−2−トリフルオロメチル−3−(フェニルメチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
(+/−)−6a,7,8,9,9a,10,11,11a−オクタヒドロ−2,5−ジメチル−3−(フェニルメチル)−3H−ペンタレノ[6a',1':4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
(+)−6a,7,8,9,9a,10,11,11a−オクタヒドロ−2,5−ジメチル−3−フェニルメチル−3H−ペンタレノ[6a',1':4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
(−)−6a,7,8,9,9a,10,11,11a−オクタヒドロ−2,5−ジメチル−3−フェニルメチル−3H−ペンタレノ[6a',1':4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
(+/−)−6a,7,8,9,9a,10,11,11a−オクタヒドロ−2,5−ジメチル−3H−ペンタレノ[6a',1':4,5]−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
(+)−6a,7,8,9,9a,10,11,11a−オクタヒドロ−2,5−ジメチル−3H−ペンタレノ[6a',1':4,5]−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
(−)−6a,7,8,9,9a,10,11,11a−オクタヒドロ−2,5−ジメチル−3H−ペンタレノ[6a',1':4,5]−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
6a,7,8,9,10,10a,11,12,13,13a−デカヒドロ−2,5−ジメチル−(3−フェニルメチル)−ナフタ[1,8a−d]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
7(R)−シクロヘキシル−7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
【0061】
7(R)−シクロヘキシル−7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
7(S)−シクロヘキシル−7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−3−(フェニルメチル)−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
7(S)−シクロヘキシル−7,8−ジヒドロ−2,5−ジメチル−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
5,6a(R),7,8,9,9a(S)−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−[3−(トリメチルアセトキシ)メチル]−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
5,6a(R),7,8,9,9a(S)−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−(4−ピリジルメチル)シクロペンタ−[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
5,6a(R),7,8,9,9a(S)−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−[2−(4−モルホリニル)−エチル]シクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
5,6a(R),7,8,9,9a(S)−ヘキサヒドロ−2,5−ジメチル−3−[アセトキシメチル]シクロペンタ−[4,5]イミダゾ[2.1−b]プリン−4(3H)−オン;
5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−2,5,6a−トリメチル−3−(フェニルメチル)シクロペンタ−[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
5,6a(R),7,8,9,9a(S)−ヘキサヒドロ−2,5,6a−トリメチル−3−(フェニルメチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
5,6a(S),7,8,9,9a(R)−ヘキサヒドロ−2,5,6a−トリメチル−3−(フェニルメチル)−シクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;
cis−6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−2,5,7−トリメチル−3−(フェニルメチル)−3H−ベンゾイミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン;
cis−5,6a,7,8,9,9a−ヘキサヒドロ−2,5,6a−トリメチルシクロペンタ[4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(3H)−オン;または
cis−[6a,7,8,9,10,10a−ヘキサヒドロ−2,5,7−トリメチル−3H−ベンゾイミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン]。
【0062】
他の態様において、本明細書に記載された処置方法に使用するためのPDE1阻害剤は、式IXaまたはIXb:
【化18】

[式中、
q=0または1であり;
は、H、シクロアルキル、アルキル、R23−アルキル−またはR26であり;
、RおよびRは、互いに独立して、それぞれ、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、R22−アリール−またはR24−アルキル−であるか;
あるいは、RおよびRは、その両方が結合している炭素と一体となって、4〜7員環を形成し、Rは、Hまたはアルキルであるか;
あるいは、RおよびRは、それらが結合しているそれぞれの炭素と一体となって、4〜7員環を形成し、Rは、Hまたはアルキルであり;
【0063】
(i) Xは結合であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、モノハロアルキル、ポリハロアルキル(ただし、それはトリフルオロメチルではない。)、アジド、シアノ、オキシイミノ、シクロアルケニル、ヘテロアリール、R22−ヘテロアリール−またはR27−アルキル−であり;
(ii) Xは結合であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、H、ハロ、−CONHR、−CONR、−CO、モノハロアルキル、ポリハロアルキル、アジド、シアノ、−C=N−OR、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、R26、アミノスルホニル、アルキルまたはR23−アルキル−であり;
(iii) Xは、−O−または−S−であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、R26、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニルまたはR26−アルキル−であり;
(iv) Xは、−O−または−S−であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、アルキル、R26、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニルまたはR28−アルキル−であり;
(v) Xは、−SO−または−SO−であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、アルキル、R26、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニルまたはR28−アルキル−であり;
(vi) Xは−NR−であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、(R29)−アルキル−、シクロアルキル、(R30)−シクロアルキル−、シクロアルケニル、(R30)−シクロアルケニル−、ヘテロシクロアルキルまたは(R30)−ヘテロシクロアルキル−であり:
(vii) Xは−NR−であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、アルキル、R26、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニルまたはR31−アルキル−であるか;
あるいは、
【0064】
(viii) Xは−C≡C−であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、アルキル、R26、シクロアルキル、シクロアルキルアルキルまたはR23−アルキル−であり;
ここで、
は、HまたはRであり;
は、アルキル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり;
は、ヘテロシクロアルキルまたはRであり;
21は、それぞれ独立してハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、フェノキシ、フェニル、ニトロ、アミノスルホニル、シアノ、モノハロアルキル、ポリハロアルキル、チオール、アルキルチオ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アミノ、アルキルアミノ、アシルアミノ、カルボキシル、−C(O)OR34、カルボキサミド、−OCFおよびアシルオキシからなる群から選択される、1〜6個の置換基であり;
22は、それぞれ独立してアルキルおよびR21からなる群から選択される、1〜6個の置換基であり;
23は、シクロアルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、シクロアルキルまたはR28であり;
24は、シクロアルキルまたはR26であり;
25は、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノまたはR26であり;
26は、アリール、R22−アリール−、ヘテロアリールまたはR22−ヘテロアリール−であり;
27は、シクロアルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリール、R22−ヘテロアリール−、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアミノまたはヘテロシクロアルキルアミノであり;
28は、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノまたはR25であり;
29は、アルコキシ、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノまたはR26であり;
30は、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アミノスルホニル、シアノ、モノハロアルキル、ポリハロアルキル、チオール、アルキルチオ、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキルまたはアシルオキシであり;
31は、シクロアルキルまたはR28であり;
34は、アルキル、アリール、アラルキルまたはヘテロアリールであり;
pは、1〜4である。]
の化合物またはその薬学的に許容される塩である。
【0065】
6.1 本発明は、さらに、下記に示すものから選択される、遊離形または塩形の式IXaまたはIXbのPDE1阻害剤の使用を提供する:
【化19】

【0066】
【化20】

【化21】

【0067】
【化22】

【0068】
【化23】

【0069】
【化24】

【0070】
【化25】

【化26】

【0071】
他の態様において、本発明は、遊離形またはその薬学的に許容される塩形の式X:
【化27】

[式中、
、RおよびRは、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、(ジ−低級アルキル)アミノ、4−モルホリニル、1−ピロリジニル、1−ピロリル、−CF、−OCF、フェニルおよびメトキシフェニルからなる群から独立して選択されるか;あるいは、RおよびRは、一体となってメチレンジオキシであるか;あるいは、RおよびRは、それらが結合している炭素原子と一体となって、ベンゼン環を形成し;
は、水素であり、RおよびRは、それらが結合している炭素原子と一体となって、5個の炭素の飽和環を形成するか;あるいは、Rは低級アルキルであり、Rは水素または低級アルキルであり、Rは水素であるか;あるいは、R、Rおよびそれらが結合している炭素原子が、5〜7個の炭素の飽和環を形成し、Rは水素であるか;あるいは、Rは水素であり、R、Rおよびそれらが結合している炭素原子が、テトラヒドロフラン環を形成するか;あるいはRおよびRがそれらが結合している炭素原子と一体となって、そしてRおよびRがそれらが結合している炭素原子と一体となって、それぞれ、5〜7個の炭素の飽和環を形成する。]
のPDE1阻害剤の使用を提供する。
【0072】
さらなる態様において、本発明は下記に示す式XのPDE1阻害剤の使用を提供する:
7.1 R、RおよびRが、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、(ジ−低級アルキル)アミノ、4−モルホリニル、1−ピロリジニル、1−ピロリル、−CF、−OCF、フェニルおよびメトキシフェニルからなる群から独立して選択されるか;あるいは、RおよびRが一体となってメチレンジオキシであるか;あるいはRおよびRがそれらが結合している炭素原子と一体となってベンゼン環を形成する、式XのPDE1阻害剤;
7.2 Rが、H、メトキシまたはトリフルオロメチルである、式Xまたは7.1のPDE1阻害剤;
7.3 RがHである、式Xまたは7.1または7.2のPDE1阻害剤;
7.4 Rが、H、ハロ(例えばF、Cl)、メトキシ、メチル、トリフルオロメチル、ジメチルアミノ、フェニル、メトキシフェニル−、−OCF、3,4−OCHO−、ピロリジン−1−イル、ピロール−1−イルおよびモルホリン−4−イルからなる群から選択される、式Xまたは7.1〜7.3の何れかのPDE1阻害剤;
7.5 RおよびRが、それらが結合している炭素原子と一体となって、ベンゼン環を形成する、式Xまたは7.1〜7.4の何れかのPDE1阻害剤;
7.6 RがHまたはメトキシである、式Xまたは7.1〜7.5の何れかのPDE1阻害剤;
7.7 RがHである、式Xまたは7.1〜7.6の何れかのPDE1阻害剤;
7.8 Rが水素であり、RおよびRが、それらが結合している炭素原子と一体となって、5個の炭素の飽和環を形成するか;あるいは、Rが低級アルキルであり、Rが水素または低級アルキルであり、Rが水素であるか;あるいは、R、Rおよびそれらが結合している炭素原子が、5〜7個の炭素の飽和環を形成し、Rが水素であるか;あるいは、Rが水素であり、R、Rおよびそれらが結合している炭素原子がテトラヒドロフラン環を形成するか;あるいは、RおよびRがそれらが結合している炭素原子と一体となって、そしてRおよびRがそれらが結合している炭素原子と一体となって、それぞれ、5〜7個の炭素の飽和環を形成する、式Xまたは7.1〜7.7の何れかのPDE1阻害剤;
【0073】
7.9 Rが水素であり、RおよびRがそれらが結合している炭素原子と一体となって5個の炭素の飽和環を形成し、そしてR、RおよびRが下記の表に定義された通りである、式Xまたは7.1〜7.8の何れかのPDE1阻害剤:
【表1】

【0074】
7.10 下記:
【化28】

【化29】

からなる群から選択される、式Xまたは7.1〜7.9の何れかのPDE1阻害剤;
【0075】
7.11 遊離形または塩形の、
2'−ベンジル−5'−メチル−スピロ[シクロペンタン−1',7'(8'H)−[3'H]−イミダゾ[2,1−b]プリン]−4'−(5'H)−オン、
2'−ベンジル−5,7,7−トリメチル−3H−イミダゾ[2,1−b]プリン−4−(5H)−オン、
(+)−2−ベンジル−7,8−ジヒドロ−5−メチル−7−(1−メチルエチル)−1H−イミダゾ[2,1−b]−プリン−4(5H)−オン、
(+,−)−6a,7,8,9,9a,10,11,11a−オクタヒドロ−5−メチル−2−(3,4−メチレン−ジオキシフェニルメチル)−3H−ペンタレン[6a,1:4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン、および、
(+)−cis−6a,7,9,9a−テトラヒドロ−5−メチル−2−[4−(トリフルオロメチル)−フェニルメチル]−3H−フロ[3',4':4,5]イミダゾ[2,1−b]プリン−4(5H)−オン
からなる群から選択される、式Xまたは7.1〜7.9のPDE1阻害剤;
7.12 ホスホジエステラーゼ(例えばPDE1、特にPDE1B)が介在するcGMP加水分解を、固定化金属アフィニティー粒子試薬PDEアッセイ、例えば下記の実施例1に記載されたアッセイにおいて、例えば1μM未満の、好ましくは25nM未満のIC50で阻害する化合物である、式Xまたは7.1〜7.11のPDE1阻害剤。
【0076】
他の態様において、本発明は、遊離形または塩形の
【化30】

から選択されるPDE1阻害剤(式XI)の使用を提供する。
【0077】
本発明はまた、新規の遊離形、塩形またはプロドラッグ形の2−(所望によりヘテロ)アリールメチル−3−(所望によりヘテロ)アリールアミノ−[2H]−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン類(以降、“本発明の化合物”と記載)を提供する。該2位の(所望によりヘテロ)アリール部分は、好ましくは、アリールまたはヘテロアリールとの結合点に対してパラ位で置換された、例えばフェニル、ピリジルまたはチアジアゾリルで置換されたベンジルまたはピリジルメチルである。これらの化合物は、驚くべきことに、ホスホジエステラーゼ1(PDE1)活性、例えばPDE1A、PDE1BおよびPDE1C活性、特にPDE1B活性を選択的に阻害することが見出された。
【0078】
好ましくは、本発明の化合物は、遊離形、塩形またはプロドラッグ形の、式XII:
【化31】

[式中、
(i) Rは、Hまたはアルキル(例えばメチル)であり;
(ii) Rは、H、アルキル(例えばイソブチル、2−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル)、シクロアルキル(例えばシクロペンチル、シクロヘキシル)、ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル)、アルキルアミノアルキル(例えば2−(ジメチルアミノ)エチル)、ヒドロキシアルキル(例えば3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)、アリールアルキル(例えばベンジル)、ヘテロアリールアルキル(例えばピリジルメチル)、または、アルコキシアリールアルキル(例えば4−メトキシベンジル)であり;
【0079】
(iii) Rは、例えばハロアルキルで置換された、置換ヘテロアリールアルキルであるか、あるいは、
は、式XIIのピラゾロ部分での窒素の一つに結合しており、式C:
【化32】

{式中、
X、YおよびZは、独立して、NまたはCであり;
、R、R11およびR12は、独立して、Hまたはハロゲン(例えばClまたはF)であり;
10は、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル)、アリール(例えばフェニル)、ヘテロアリール(例えばピリジル(例えばピリド−2−イル)または例えばチアジアゾリル(例えば1,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ジアゾリル、トリアゾリル(例えば1,2,4−トリアゾール−1−イル)、テトラゾリル(例えばテトラゾール−5−イル)、アルコキサジアゾリル(例えば5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール)、ピラゾリル(例えばピラゾール−1−イル))、アルキルスルホニル(例えばメチルスルホニル)、アリールカルボニル(例えばベンゾイル)、またはヘテロアリールカルボニル、アルコキシカルボニル(例えばメトキシカルボニル)、アミノカルボニルであり;好ましくはフェニルまたはピリジル、例えば2−ピリジルである。
ただし、X、Y、またはZが、窒素であるとき、R、RまたはR10はそれぞれ存在しない。}
の部分であり;
(iv) Rは、アリール(例えばフェニル)またはヘテロアリールであり;
(v) Rは、H、アルキル、シクロアルキル(例えばシクロペンチル)、ヘテロアリール、アリール、p−ベンジルアリール(例えばビフェニル−4−イルメチル)である。
ここで、“アルカ”または“アルキル”はC1−6アルキルを言い、“シクロアルキル”はC3−6シクロアルキルを言う。]
のピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン類である。
【0080】
本発明は下記に示す式XIIの化合物の使用を提供する:
8.1 Rがメチルである式XIIの化合物;
8.2 RがC1−6アルキルである式XIIまたは8.1の化合物;
8.3 Rがイソブチル、2,2−ジメチルプロピルまたは2−メチルブチルである8.2の化合物;
8.4 RがヒドロキシC1−6アルキルである式XIIまたは8.1の化合物;
8.5 Rが3−ヒドロキシ−2−メチルプロピルである式XIIまたは8.1の化合物;
8.6 RがC1−6アルコキシ−ベンジルである式XIIまたは8.1の化合物;
8.7 Rがp−メトキシベンジルである8.6の化合物;
8.8 RがC3−6シクロアルキルである式XIIまたは8.1の化合物;
8.9 Rがシクロペンチルまたはシクロヘキシルである8.8の化合物;
8.10 RがC1−6ハロアルキルである式XIIまたは8.1の化合物;
【0081】
8.11 Rが2,2,2−トリフルオロエチルである8.10の化合物;
8.12 Rが、式Aの部分であって、R、R、R11およびR12がそれぞれHであり、R10がフェニルである、上記の何れかの式の化合物;
8.13 Rが式Aの部分であって、R、R、R11およびR12がそれぞれHであり、R10がピリジルまたはチアジアゾリルである、上記の式XII〜8.11の何れかの化合物;
8.14 Rが式Aの部分であって、R、R、R11およびR12がそれぞれHであり、R10が2−ピリジルである、8.13の化合物;
8.15 Rがフェニルである、上記の何れかの式の化合物;
8.16 RがHである、上記の何れかの式の化合物;
8.17 X、YおよびZが全てCである、上記の何れかの式の化合物;
8.18 Rがテトラヒドロフラン−2−イルメチルである、上記の何れかの式の化合物;
8.19 R10がピリミジニルである、上記の何れかの式の化合物;
8.20 該ピリミジニルが5−フルオロピリミジニルである、8.19の化合物;
【0082】
8.21 R10がピラゾール−1−イルである、上記の何れかの式の化合物;
8.22 R10が1,2,4−トリアゾール−1−イルである、上記の何れかの式の化合物;
8.23 R10がアミノカルボニルである、上記の何れかの式の化合物;
8.24 R10がメチルスルホニルである、上記の何れかの式の化合物;
8.25 R10が5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イルである、上記の何れかの式の化合物;
8.26 R10が5−フルオロピリミジン−2−イルである、上記の何れかの式の化合物;
8.26 Rが4−フルオロフェニルである、上記の何れかの式の化合物;
8.27 R10がトリフルオロメチルである、上記の何れかの式の化合物;
8.28 Rが式Cの部分であって、XおよびZがCであり、YがNである、上記の何れかの式の化合物;
8.29 下記の実施例1〜24の化合物から選択される化合物;および/または
8.30 ホスホジエステラーゼ(例えばPDE1、特にPDE1B)が介在するcGMP加水分解を、固定化金属アフィニティー粒子試薬PDEアッセイ、例えば下記の実施例1に記載されたアッセイにおいて、例えば1μM未満の、好ましくは25nM未満のIC50で阻害する化合物であって、該化合物が遊離形、塩形またはプロドラッグ形の化合物である、上記の何れかの式の化合物。
【0083】
特に好ましい態様において、本発明の化合物は、
(i) Rがメチルであり;
(ii) RがC1−6アルキルであり;
(iii) Rが、式Cの部分であって、X、YおよびZが全てCであり、R、R、R11およびR12がそれぞれHであり、R10がフェニル、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)またはチアジアゾリル(例えば1,2,3−チアジアゾール−4−イル)であり;
(iv) Rがフェニルであり;
(v) RがHである、
遊離形または塩形の式XIIの化合物である。
【0084】
例えば、処置方法は、遊離形、塩形またはプロドラッグ形の、式XIII:
【化33】

[式中、
は、H、アルキル(例えばイソブチル、2−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル)、シクロアルキル(例えばシクロペンチル、シクロヘキシル)、ヘテロアリール(例えばピリジル)、アリール(例えばフェニル)、ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル)、アルキルアミノアルキル(例えば2−(ジメチルアミノ)エチル)、ヒドロキシアルキル(例えば3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)、アリールアルキル(例えばベンジル)またはアルコキシアリールアルキル(例えば4−メトキシベンジル)であり;
ここで、“アルカ”または“アルキル”はC1−6アルキルを言い;
10は、フェニル、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)またはチアジアゾリル(例えば、1,2,3−チアジアゾール−4−イル)である。]
の化合物による処置を含む。
【0085】
或る態様において、本発明の化合物は、
が、H、アルキル(例えばイソブチル、2−メチルブチル、2,2−ジメチルプロピル)、シクロアルキル(例えばシクロペンチル、シクロヘキシル、テトラヒドロフラン−2−イルメチル)、ヘテロアリール(例えばピリジル)、アリール(例えばフェニル)、ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル、2,2,2−トリフルオロエチル)、アルキルアミノアルキル(例えば2−(ジメチルアミノ)エチル)、ヒドロキシアルキル(例えば3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)、アリールアルキル(例えばベンジル)またはアルコキシアリールアルキル(例えば4−メトキシベンジル)であり;
10が、フェニル、ピリジル(例えば、ピリド−2−イル)、ピリミジニル(例えば5−フルオロピリミジン−2−イル)、ピラゾリル(例えばピラゾール−1−イル)、チアジアゾリル(例えば、l,2,3−チアジアゾール−4−イル)、ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル)、アルキルスルホニル(例えばメチルスルホニル)、オキサジアゾリル(例えば5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)、アミノカルボニル(例えば4−ベンズアミド構造を形成するように)、トリアゾリル(例えば1,2,4−トリアゾール−1−イル)であり;
ここで、“アルカ”または“アルキル”が、C1−6アルキルを言う、
遊離形、塩形またはプロドラッグ形の式XIIIの化合物である。
【0086】
他の方法で特記しない限り、または内容から明らかでない限り、本明細書で用いられる下記の用語は、下記の意味を有する:
a. “アルキル”は、本明細書で用いられるとき、飽和または不飽和の炭化水素部分であり、好ましくは飽和であり、好ましくは1〜7個の炭素原子鎖長であり、直鎖であっても分枝鎖であってもよく、所望により置換されていてもよく、例えばハロゲン(例えばクロロまたはフルオロ)、ヒドロキシまたはカルボキシで、一置換、二置換または三置換されている;
b. “シクロアルキル”は、本明細書で用いられるとき、飽和または不飽和の非芳香族性炭化水素部分であり、好ましくは飽和であり、好ましくは3〜9個の炭素原子を含み、その中の少なくとも幾つかは、非芳香族性単環式または二環式または架橋環状構造を形成し、それらは所望により置換されていてもよく、例えばハロゲン(例えばクロロまたはフルオロ)、ヒドロキシまたはカルボキシで置換されている;
c. “ヘテロシクロアルキル”は、本明細書で用いられるとき、飽和または不飽和の非芳香族性炭化水素部分であり、好ましくは飽和であり、好ましくは3〜9個の炭素原子を含み、少なくとも1個の原子がN、OまたはSからなる群から選択されるものであり、その中の少なくとも幾つかは、非芳香族性単環式または二環式または架橋環状構造を形成し、それらは所望により置換されていてもよく、例えばハロゲン(例えばクロロまたはフルオロ)、ヒドロキシまたはカルボキシで置換されている。ヘテロシクロアルキルの例は、ピロリジニル(例えばピロリジン−1−イル)、モルホリニル(例えばモルホリン−4−イル)を含む;
d. “アリール”は、本明細書で用いられるとき、単環式または二環式の芳香族性炭化水素(例えばフェニル、ナフチル)であり、好ましくはフェニルであり、所望により置換されていてもよく、例えばアルキル(例えばメチル)、ハロゲン(例えばクロロまたはフルオロ)、ハロアルキル(例えばトリフルオロメチル)、ヒドロキシ、カルボキシまたはさらなるアリールまたはヘテロアリール(例えばビフェニルまたはピリジルフェニル)で置換されている;
e. “ヘテロアリール”は、本明細書で用いられるとき、芳香族性部分であって、芳香環を構成する原子の1個以上が、炭素ではなく硫黄または窒素であり、例えば ピリジル、チアジアゾリル、ピロリル(例えばピロール−2−イル)またはイミダゾリル(例えば1H−イミダゾール−2−イル)であり、それらは所望により置換されていてもよく、例えばアルキル、ハロゲン、ハロアルキル、ヒドロキシまたはカルボキシで置換されている。
【0087】
PDE1阻害剤は、遊離形または塩形で、例えば酸付加塩として存在し得る。本明細書において、特にことわらない限り、PDE1阻害剤のような語は、全ての形態の、例えば遊離形または酸付加塩の形態、または化合物が酸性の置換基を含むときは塩基付加塩の形態の化合物を包含すると解すべきである。PDE1阻害剤は医薬としての使用が意図されており、従って薬学的に許容される塩が好ましい。薬学的な使用に不適当な塩は、例えば、遊離のPDE1阻害剤またはその薬学的に許容される塩を単離または精製するのに有用であり得る。
【0088】
PDE1阻害剤は、幾つかの場合において、プロドラッグ形で存在してもよく、例えば本化合物が生理学的に加水分解され得る許容されるエステルを含む場合である。本明細書で用いられるとき、“生理学的に加水分解され得る許容されるエステル”は、生理学的条件下で加水分解されて酸(ヒドロキシ置換基を有するPDE1阻害剤の場合)またはアルコール(カルボキシ置換基を有するPDE1阻害剤の場合)が得られるPDE1阻害剤のエステルであって、それ自身投与される投与量で生理学的に耐容性であるエステルを意味する。従って、該用語は、慣用の薬学的プロドラッグ形を包含すると認められる。
【0089】
PDE1阻害剤、および所望により眼圧低下剤を含む医薬組成物は、薬学的に有用な組成物を製造する既知の方法に従って製剤化され得る。薬学的に許容される担体は、希釈剤、アジュバント、ビークルおよびインプラントキャリアー、および、組成物に用いられる有効成分と反応しない不活性で非毒性の固体または液体の充填剤、希釈剤または被包物質を含み得る。その例は、リン酸緩衝食塩水、生理食塩水、水、およびエマルジョン、例えば油/水型エマルジョンを含み、これらに限定されない。
【0090】
薬学的な担体は、溶媒であっても分散媒体であってもよく、例えば、エタノール、ポリオール(例えばグリセロール、プロピレングリコール、液体ポリエチレングリコールなど)とその適当な混合物、および植物油を含む。薬学的に許容される担体を含む製剤は、当業者に周知であって容易に利用可能な多数の情報源に記載されている。例えば、Remington's The Science and Practice of Pharmacy, 21st editionは、組成物に関連して用いられ得る製剤を記載している。
【0091】
PDE1阻害剤を合成し製剤化する方法、PDE1阻害剤を合成するのに有用な新規中間体、および、疾患の処置にPDE1阻害剤を使用する方法は、一般的に、欧州特許第0201188号(または米国特許第4,666,908号)および欧州特許第0911333号(または米国特許第6,235,742号);PCT/US2006/022066;PCT/US2006/033179;WO 03/042216 (米国特許第6,943,171号);米国特許第6,969,719号;米国特許第5,939,419号;欧州特許第0 538 332号(米国特許第5,393,755号);Xia et al., J. Med. Chem. (1997), 40, 4372-4377 および Ahn et al., J. Med. Chem. (1997), 40, 2196-2210 (それぞれの内容は言及することによってその全体が本明細書に組み込まれる)に開示されている。
【0092】
他の例において、眼用溶液を含む眼用組成物は、少なくとも1種のPDE−1阻害剤またはその組み合わせを用いて製造され得る。眼用組成物を製造する手順は、Remington's: The Science and Practice of Pharmacy, 21st ed., 例えば856-863頁に記載されている。
【0093】
一つの例において、眼用溶液中のPDE1阻害剤の有効量は、閾値下の量である。
【0094】
眼用組成物は、さらに、眼圧を低下させることが知られている薬物、好ましくは閾値下の有効量の追加的薬物を含み得る。
【0095】
薬物は、アドレナリン作用薬、β−アドレナリン拮抗薬、プロスタグランジンまたはプロスタグランジンアナログまたはムスカリンアナログ、または、環状ヌクレオチドを増加させる薬物、プロスタノイド、ビマトプロスト、ブリモニジン酒石酸塩またはブリモニジン酒石酸塩/チモロールマレイン酸塩またはそれらの組み合わせであってもよい。さらに、特定の受容体サブタイプに選択的な作用薬、例えばα−2アドレナリン受容体作用薬、例えば緑内障を処置することが知られている他の薬物が用いられ得る。
【0096】
眼用組成物は、ゲル形成溶液、半固体水性ゲルまたは他の眼用ゲル、眼用懸濁液、眼用軟膏または眼用エマルジョン、または眼用溶液の形態で製造され得る。
【0097】
眼用送達の他の形態は、粘弾性溶液、例えばヒアルロン酸ナトリウムの高精製フラクション、硫酸コンドロイチン、または精製ヒドロキシプロピルメチルセルロースなどを含む溶液を含む。
【0098】
当業者に既知の眼用組成物を製造する他の例が、利用され得る。
【0099】
しかしながら、薬物投与の他の手段は、本組成物の範囲内である。全身性治療方法もまた利用され得る。
【0100】
本明細書に開示されたPDE−1阻害剤は、閾値下の有効量のAllerganによる緑内障用薬と組み合わされ得る。
【0101】
一つの例において、閾値下の有効量のPDE−1阻害剤および閾値下の量のLUMIGAN(登録商標)として市販されているビマトプロスト眼用溶液は、緑内障の処置または管理のために、処置を必要とする患者に投与される。
【0102】
一つの例において、閾値下の有効量のPDE−1阻害剤および閾値下の量のALPHAGAN(登録商標)として市販されているブリモニジン酒石酸塩眼用溶液は、緑内障の処置または管理のために、処置を必要とする患者に投与される。
【0103】
一つの例において、閾値下の有効量のPDE−1阻害剤および閾値下の量のCOMBIGAN(登録商標)として市販されているブリモニジン酒石酸塩/チモロール眼用溶液は、処置を必要とする患者に、緑内障の処置または管理のために投与される。
【0104】
他の例において、閾値下の有効量のPDE−1阻害剤および閾値下の量のLUMIGAN(登録商標)、ALPHAGAN(登録商標)およびCOMBIGAN(登録商標)の組み合わせが、一緒に投与され得る。
【0105】
他の例において、有効量の眼用プロスタグランジンまたはプロスタグランジンアナログまたはプロスタグランジンとプロスタグランジンアナログとの組み合わせ剤は、緑内障、高眼圧、または緑内障の症状を処置するために、有効量のPDE−1阻害剤と組み合わされ得る。有効量は、閾値下の量を含むと解される。一つの例において、閾値下の量のプロスタグランジンまたはプロスタグランジンアナログまたはその組み合わせ剤は、緑内障または高眼圧を処置するために、閾値下の量のPDE−1阻害剤と組み合わされ得る。プロスタグランジンおよびプロスタグランジンアナログの例は、トラボプロスト、ラタノプロスト、LUMIGAN(登録商標)の有効成分であるビマトプロスト、ウノプロストン、および、RESCULA(登録商標)の有効成分であるウノプロストン イソプロピルを含む。多くのプロスタグランジンおよびそのアナログ、例えばビマトプロストおよびラタノプロストが、睫毛成長増進および虹彩の褐変を含む副作用に関連していることが文献において報告されている。他の副作用はまた、眼の赤み(eye redness)および眼の痒みを含む。従って、閾値下の量のプロスタグランジンまたはそのアナログまたはそれらの組み合わせは、副作用を伴わずに緑内障または高眼圧を軽減または処置するために、有効量のPDE−1阻害剤と組み合わされ得る。
【0106】
他の態様において、開示されたPDE1阻害剤は、単独でまたは他の治療剤と組み合わせて、真性糖尿病の合併症によって引き起こされる疾患である糖尿病性網膜症の処置に用いられ得る。従来の処置は、レーザー手術、トリアムシノロンの注入および硝子体切除術を含む。しかし、これらの処置は、糖尿病性網膜症を完治させるものではなく、しばしば合併症を有する。例えば、レーザー手術は、網膜組織の欠損を引き起こし得る。トリアムシノロンは、視野を著しく拡大させ得る。硝子体切除術は、濁った硝子体溶液を置換し、それを生理食塩水に置き換えるが、外科的処置が全ての患者に有益とはならない。従って、開示されたPDE1阻害剤は、単独または他の治療剤と組み合わせて、例えば本明細書に開示されたものと組み合わせて、糖尿病性網膜症の代替処置になり得る。
【0107】
他の態様において、PDE1阻害剤は、
【化34】

から選択される式Iaの化合物である。
【0108】
あるいは、有効量のPDE−1阻害剤は、睫毛の成長を有効に増進するために、有効量のプロスタグランジンまたはプロスタグランジンアナログと相乗的に組み合わされ得る。
【0109】
処置方法
本発明は、当該増強によって寛解され得る緑内障または高眼圧または高眼圧症に罹患しているヒトまたは動物の対象の処置方法であって、有効量のPDE1阻害剤、例えば前記のPDE1阻害剤、例えば式I、Ia、II、III、IV、V、VIIa、VIIb、VIIIa、VIIIb、IXa、IXb、または1.2〜1.17、2.1〜2.9、3.2〜3.22、4.1〜4.16、5.1〜5.6の何れかの化合物を、処置を必要とするヒトまたは動物の対象に、好ましくはヒトに投与することを含む方法を提供する。当該方法のPDE1阻害剤はまた、式XまたはXIまたは6.1または7.1〜7.12の何れかの化合物を含む。
【0110】
PDE1阻害剤は、単一の治療薬として前述の処置または予防方法に用いられ得るが、さらに、他の活性な薬物、例えば他の眼圧低下剤と組み合わせてまたは併せて共投与するためにも用いられ得る。従って、本発明は、さらに、プロゲステロンシグナル伝達を増加させることによって寛解され得る障害を処置する方法であって、一緒に、連続してまたは同時に(contemporaneously)、治療有効量の
(i) PDE1阻害剤、例えば式I、Ia、II、III、IV、V、VIIa、VIIb、VIIIa、VIIIb、IXaまたはIXb、または1.2〜1.17、2.1〜2.9、または3.2〜3.22、4.1〜4.16、5.1〜5.6の何れかのPDE1阻害剤;
(ii) 眼圧低下剤
を、処置を必要とする患者に投与することを含む方法を含む。
【0111】
本発明はまた、緑内障または緑内障様状態を処置する方法であって、一緒に、連続してまたは同時に、治療有効量の
(i) PDE1阻害剤、例えば式XまたはXIまたは6.1または7.1〜7.12の何れかのPDE1阻害剤;
(ii) 眼圧低下剤
を、処置を必要とする患者に投与することを含む方法を含む。
【0112】
本発明はまた、緑内障または高眼圧を処置する方法であって、一緒に、連続して、または同時に、治療有効量の
(i) PDE1阻害剤、例えば式XII〜XIIIまたは8.1〜8.30の何れかのPDE1阻害剤
(ii) 眼圧低下剤
を、処置を必要とする患者に投与することを含む方法を含む。
【0113】
本発明はまた、
(i) 前記の緑内障または緑内障様状態の処置または前記の処置方法に使用するためのPDE1阻害剤;
(ii) 緑内障または緑内障様状態を処置する医薬の製造における、または前記の処置方法に使用する医薬の製造における、PDE1阻害剤の使用;および
(iii) 前記の緑内障または高眼圧の処置に使用するための、または前記の処置方法に使用するための、薬学的に許容される希釈剤または担体と組み合わせたPDE1阻害剤を含む医薬組成物
を提供する。
【0114】
用語“処置”および“処置する”は、予防および処置または疾患の何らかの症状の寛解、ならびに、疾患の原因の処置を包含すると理解されるべきである。
【0115】
本発明の実施で用いられる投与量は、処置されるべき特定の疾患または状態、用いられる特定のPDE1阻害剤、投与方法および望ましい治療に依存して当然に変化する。PDE1阻害剤は、経口、非経腸、経皮または吸入を含む何らかの適当な経路によって、好ましくは局所投与で、眼に投与され得る。一般的に、例えば上記の疾患の処置において、満足のいく結果は、約0.01〜2.0mg/kgのオーダーの投与量の経口投与で得られることが示されている。より大きな哺乳動物、例えばヒトにおいて、経口投与における適応される1日投与量は、よって、約0.75〜150mgの範囲で、便宜的には1日1回投与されるか、または1日2〜4回の分割投与で、または持続性放出形で投与される。従って、経口投与のための単位投与形は、薬学的に許容される希釈剤または担体と共に、例えば約0.2〜75または150mg、例えば約0.2または2.0〜50、75または100mgのPDE1阻害剤を含み得る。
【0116】
PDE1阻害剤を含む医薬組成物は、製薬分野で既知の慣用の希釈剤または賦形剤および方法を用いて製造され得る。従って、経口投与形は、錠剤、カプセル剤、クリーム剤、軟膏、溶液、懸濁液などを含み得る。さらに、緑内障以外の眼障害が、開示された組成物によって処置され得る。
【実施例】
【0117】
実施例1
1. IMAPホスホジエステラーゼアッセイキットを用いたin vitroでのPDE1B阻害測定
ホスホジエステラーゼ1B(PDE1B)は、環状グアノシンモノホスフェート(cGMP)を5'−グアノシンモノホスフェート(5'−GMP)に変換するカルシウム/カルモジュリン依存性ホスホジエステラーゼ酵素である。PDE1Bはまた、修飾cGMP基質、例えば蛍光分子cGMP−フルオレセインを、対応するGMP−フルオレセインに変換し得る。cGMP−フルオレセインからのGMP−フルオレセインの形成は、例えばIMAP(Molecular Devices, Sunnyvale, CA)、すなわち固定化金属アフィニティー粒子試薬を用いて定量され得る。
【0118】
簡単に言えば、IMAP試薬は、GMP−フルオレセインで見出されるがcGMP−フルオレセインにはない遊離の5'−ホスフェートに、高い親和性で結合する。得られたGMP−フルオレセイン−IMAP複合体は、cGMP−フルオレセインに比べて大きい。大きくゆっくりと転がる複合体と硬く結合した小さいフルオロフォアは、それらが蛍光を発するときに放出されるフォトンが蛍光を励起するために用いられるフォトンと同じ極性を保持するために、結合していないフルオロフォアと区別され得る。
【0119】
ホスホジエステラーゼアッセイにおいて、IMAPに結合できないのでほとんど蛍光偏光を保持しないcGMP−フルオレセインが、GMP−フルオレセインに変換され、それがIMAPと結合したとき、蛍光偏光(Δmp)の大幅な増加が生じる。ホスホジエステラーゼの阻害は、従って、Δmpの減少として検出される。
【0120】
2. 酵素アッセイ
材料:IMAP試薬以外の全ての化学品は、Sigma-Aldrich (St. Louis, MO)から入手可能であり、IMAP試薬(反応緩衝液, 結合緩衝液, FL−GMPおよびIMAPビーズ)は、Molecular Devices (Sunnyvale, CA)から入手可能である。
【0121】
アッセイ:3',5'−環状ヌクレオチド特異的ウシ脳ホスホジエステラーゼ(Sigma, St. Louis, MO)は、50% グリセロールで再構成して2.5U/mlとする。1単位の酵素は、pH 7.5、30℃で、1分当たり1.0μmolの3',5'−cAMPを5'−AMPに加水分解する。1部の酵素を、1999部の反応緩衝液(30μM CaCl、10U/mlのカルモジュリン(Sigma P2277)、10mM Tris−HCl(pH 7.2)、10mM MgCl、0.1% BSA、0.05% NaN)に加えて、最終濃度 1.25mU/mlとする。99μlの希釈酵素溶液を、100%DMSOに溶解した試験化合物1μlを加えた平底96ウェルポリスチレンプレートの各ウェルに加える。化合物を酵素と混合して室温で10分間プレインキュベートする。
【0122】
4部の酵素および阻害剤ミックスを、1部の基質溶液(0.225μM)と、384ウェルマイクロタイタープレート中で合わせることによって、FL−GMP変換反応を開始させる。反応物を室温で15分間インキュベートする。60μlの結合試薬(消泡剤の1:1800希釈液を添加した結合緩衝液中のIMAPビーズの1:400希釈液)を384ウェルプレートの各ウェルに添加することによって、反応を停止させる。プレートを室温で1時間インキュベートしてIMAP結合の完了を促進し、次いで、Envision マルチモード・マイクロプレート・リーダー(PerkinElmer, Shelton, CT)に設置して、蛍光偏光(Δmp)を測定する。
【0123】
Δmpの減少として測定されるGMP濃度の減少は、PDE活性の阻害を示している。0.0037nMから80,000nMの範囲の8〜16種の濃度の化合物の存在下で酵素活性を測定し、次いで薬物濃度をΔmPに対してプロットし、非線形回帰ソフトウェア(XLFit; IDBS, Cambridge, MA)を用いてIC50値を概算することによって、IC50値を決定する。
【0124】
提供された例の別の組み合わせおよび変法は、本明細書に基づいて明らかである。記載された態様の多くの可能な組み合わせおよび変法の全てについて具体的な例を提供することはできないが、このような組み合わせおよび変法は、最終的に発行される請求の範囲であり得る。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
緑内障または高眼圧を処置または予防する方法であって、有効量のPDE1阻害剤、または、PDE1阻害剤および眼圧低下剤の組み合わせを、処置を必要とする患者に投与することを含む方法。
【請求項2】
PDE1阻害剤が、遊離形、塩形またはプロドラッグ形の、式(I):
【化1】

[式中、
(i) Rは、HまたはC1−4アルキルであり;
(ii) Rは、HまたはC1−4アルキルであり、RおよびRは、独立して、HまたはC1−4アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルコキシ、アリールアルコキシ、ヘテロアリールアルキルまたはアリールアルキルであるか;
あるいは、RはHであり、RおよびRは、一体となって、ジ−、トリ−またはテトラ−メチレン架橋を形成し;
(iii) Rは、式Iのピラゾロ位置での1個の窒素に結合しており、置換ヘテロアリールアルキルであるか、あるいは、式Q:
【化2】

{式中、
X、YおよびZは、独立して、NまたはCであり;
、R、R11およびR12は、独立して、Hまたはハロゲンであり;
10は、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリールまたはチアジアゾリル、ジアゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、アリールカルボニル、アルキルスルホニル、ヘテロアリールカルボニルまたはアルコキシカルボニルである。
ただし、X、YまたはZが窒素であるとき、R、RまたはR10は、それぞれ存在しない。}
の部分であり;
(iv) Rは、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、N,N−ジアリールアミノまたはN−アリール−N−(アリールアルキル)アミノであり;
(v) n=0または1であり;
(vi) n=1であるとき、Aは−C(R1314)−であり、
ここで、R13およびR14は、独立して、HまたはC1−4アルキル、アリール、ヘテロアリール、ヘテロアリールアルコキシ、アリールアルコキシ、ヘテロアリールアルキルまたはアリールアルキルである。]
の化合物である、請求項1に記載された方法。
【請求項3】
PDE1阻害剤が、遊離形または塩形の、式II:
【化3】

[式中、
およびRは、独立して、HまたはC1−4アルキルであり;
は、フェニルアミノまたはベンジルアミノであり;
10は、フェニル、ピリジルまたはチアジアゾリルである。]
の化合物である、請求項1に記載された方法。
【請求項4】
PDE1阻害剤が、遊離形または塩形の、式III:
【化4】

[式中、
はHであり、RおよびRは一体となってトリ−またはテトラ−メチレン架橋を形成するか;あるいは少なくとも1個のRおよびRは、メチル、イソプロピルまたはアリールアルコキシであり、RはHであるか;あるいは、RおよびRはHであり、RはC1−4アルキルであり;
は、フェニルアミノまたはベンジルアミノであり;
10は、ハロアルキル、フェニル、ピリジル(例えばピリド−2−イル)またはチアジアゾリル(例えば1,2,3−チアジアゾール−4−イル)である。]
の化合物である、請求項1に記載された方法。
【請求項5】
PDE1阻害剤が、遊離形または塩形の、式IV:
【化5】

[式中、
はHであり、RおよびRは、一体となって、トリ−またはテトラ−メチレン架橋を形成するか;あるいは、少なくとも1個のRおよびRは、メチル、イソプロピルまたはアリールアルコキシであり、RはHであるか;あるいは、RおよびRはHであり、Rは、C1−4アルキルであり;
は、フェニルアミノまたはベンジルアミノであり;
10は、フェニル、ピリジルまたはチアジアゾリルである。]
の化合物である、請求項1に記載された方法。
【請求項6】
PDE1阻害剤が、遊離形、塩形またはプロドラッグ形の、式Ia:
【化6】

[式中、
(i) Rは、HまたはC1−4アルキルであり;
(ii) RはHであり、RおよびRは、独立して、HまたはC1−4アルキル、アリールまたはアリールアルキルであるか;
あるいは、RはHであり、RおよびRは、一体となって、ジ−、トリ−またはテトラメチレン架橋を形成し;
(iii) Rは、式Iaのピラゾロ部分の1個の窒素に結合しており、式B:
【化7】

{式中、
、R、R11およびR12は、独立して、Hまたはハロゲンであり;
10は、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールカルボニルまたはヘテロアリールカルボニルである。}
の置換ベンジルであり;
(iv) Rは、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキル、アリールアミノ、ヘテロアリールアミノ、アリールアルキルアミノ、N,N−ジアルキルアミノ、N,N−ジアリールアミノまたはN−アリール−N−(アリールアルキル)アミノである。]
の化合物である、請求項1に記載された方法。
【請求項7】
PDE1阻害剤が、遊離形または塩形の、式VI:
【化8】

[式中、
は、Hであり、RおよびRは、一体となって、トリ−またはテトラ−メチレン架橋を形成するか;あるいは、RおよびRは、それぞれメチルであり、RはHであるか;あるいは、RおよびRはHであり、Rはイソプロピルであり[好ましくは、Rを有する炭素が、R配置を有している。];
は、フェニルアミノまたはベンジルアミノであり;
10は、フェニル、ピリジルまたはチアジアゾリルである。]
の化合物である、請求項1に記載された方法。
【請求項8】
PDE1阻害剤が、遊離形または薬学的に許容される塩形の、式(V):
【化9】

[式中、
は、メチルまたはC−Cアルキルであり;
は、HまたはC−Cアルキルであり;
およびRはそれぞれ、HおよびC−Cアルキルから独立して選択されるか、あるいは、RはHまたはC−Cアルキルであり、Rは、OH、C−Cアルカノイルオキシまたはフルオロであるか、あるいは、RおよびRは、一体となって、C−Cアルキレンを表すか、あるいは、RおよびRは、それらが結合している炭素原子と一体となって、カルボニル基を表し;
Arは、(a)
【化10】

{式中、
、RおよびRはそれぞれ、
H、
−Cアルキル、
−Cアルコキシ、
−Cアルコキシ−Z−、
ハロ、
ハロ(C−C)アルキル、
所望によりハロ、C1−4アルキルおよびC−Cアルコキシからそれぞれ独立して選択される、3個までの置換基によって置換されているフェノキシ、
ニトロ、
ヒドロキシ、
ヒドロキシ−Z−、
−Cアルカノイル、
アミノ、
アミノ−Z−、
(C−Cアルキル)NH、
(C−Cアルキル)N−、
(C−Cアルキル)NH−Z−、
(C−Cアルキル)N−Z−、
−COOH、
−Z−COOH、
−COO(C−Cアルキル)、
−Z−COO(C−Cアルキル)、
−Cアルカンスルホンアミド、
−Cアルカンスルホンアミド−Z−、
ハロ(C−C)アルカンスルホンアミド、
ハロ(C−C)アルカンスルホンアミド−Z−、
−Cアルカンアミド、
−Cアルカンアミド−Z−、
HOOC−Z−NH−、
HOOC−Z−NH−Z−、
(C−Cアルキル)OOC−Z−NH−、
(C−Cアルキル)OOC−Z−NH−Z−、
−Cアルキル−NH−SO−NH−、
−Cアルキル−NH−SO−NH−Z−、
(C−Cアルキル)−N−SO−NH−、
(C−Cアルキル)−N−SO−NH−Z−、
−Cアルコキシ−CH=CH−Z−CONH−、
−Cアルコキシ−CH=CHCONH−、
−Cアルキル−SO−N(C−Cアルキル)−、
−Cアルキル−SO−N(C−Cアルキル)−Z−、
(C−Cアルキル)NH−Z−SO−NH−、
(C−Cアルキル)N−Z−SO−NH−、
(C−Cアルキル)NH−Z−SO−NH−Z−、
(C−Cアルキル)N−Z−SO−NH−Z−、
所望によりハロ、C1−4アルキルおよびC−Cアルコキシからそれぞれ独立して選択される、3個までの置換基によって環が置換されているベンゼンスルホンアミド、
−Cアルカノイル−N(C−Cアルキル)−、
−Cアルカノイル−N(C−Cアルキル)−Z−、
−Cアルコキシカルボニル−CH(CHOH)NHSO−、
−SOH、
−SONH
NOC−CH(CHOH)−NHSO−、
HOOC−Z−O−、ならびに、
(C−Cアルキル)OOC−Z−O−
から独立して選択されるか、
あるいは、所望により、R、RおよびRの1個がG−Het基であり、その他のR、RおよびRが独立して上に挙げたR、RおよびR置換基から選択されるものであり;
Zは、C−Cアルキレンであり、
Gは、直接結合、Z、O、−SONH−、SOまたは−Z−N(C−Cアルキル)SO−であり、
Hetは、1、2、3もしくは4個の窒素ヘテロ原子;または、1もしくは2個の窒素ヘテロ原子および1個の硫黄ヘテロ原子または1個の酸素ヘテロ原子を含む5員または6員のヘテロ環基であるか;あるいは、ヘテロ環基はフラニルまたはチオフェニルであり;ここで、Het基は、飽和であるか、または部分的もしくは完全に不飽和であり、所望により3個までの置換基によって置換されており、各置換基は、C−Cアルキル、オキソ、ヒドロキシ、ハロおよびハロ(C−C)アルキルから独立して選択される。}
であるか;
あるいは、(b) 次に示す二環式基:
ベンゾジオキソラニル、
ベンゾジオキサニル、
ベンゾイミダゾリル、
キノリニル、
インドリル、
キナゾリニル、
イソキノリニル、
ベンゾトリアゾリル、
ベンゾフラニル、
ベンゾチオフェニル、
キノキサリニル、または
フタラジニル
の何れか1つであり、
ここで、二環式Ar基は、ベンゾ環部分を介して、隣接する−C(R)−基に結合しており、
二環式Ar基のヘテロ環部分は、所望により部分的または完全に飽和であり、該基は、所望により1個以上のC−Cアルキル、ハロ、ヒドロキシ、オキソ、アミノおよびC−Cアルコキシによって置換されている。]
の化合物である、請求項1に記載された方法。
【請求項9】
PDE1阻害剤が、遊離形または薬学的に許容される塩形の、
【化11】

から選択される、請求項1に記載された方法。
【請求項10】
化合物が、遊離形または薬学的に許容される塩形の、
【化12】

である、請求項1に記載された方法。
【請求項11】
PDE1阻害剤が、遊離形または塩形の、式VIIaまたはVIIb:
【化13】

[式中、
i) q=0、1または2であり;
ii) R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基であり、
ここで、R、R、R、RおよびRのアルキル基は、それぞれ独立して、非置換であるか、あるいは、1〜5個の独立して選択される同一であっても異なっていてもよいR部分で置換されており、R部分はそれぞれ、ヒドロキシ、アルコキシ、シクロアルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、アリール、ハロアリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、シクロアルキルアミノおよびヘテロシクロアルキルアミノ基からなる群から独立して選択され;
ここで、R、R、R、RおよびRのアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル基は、それぞれ独立して、非置換であるか、あるいは、1〜5個の独立して選択される同一であっても異なっていてもよいR部分で置換されており、R部分はそれぞれ、ハロ、所望により置換されたアリール、ヘテロアリール、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキル、アルコキシ、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アミノ、アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、−OCF、アシルオキシ、−OR、−C(O)R、−C(O)OR、−NR10C(O)R、−NR10C(O)OR、−NR10S(O)、−S(O)0−2基、Rのシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基の同じ炭素原子に結合している2個の水素が置換されている場合はカルボニル、および、Rのシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基の同じ炭素原子に結合している2個の水素が置換されている場合は=CRからなる群から独立して選択され、
ここで、上記のRおよびR部分のアリール、ヘテロアリール、シクロアルキルおよびヘテロシクロアルキル基は、それぞれ独立して、非置換であるか、あるいは、1〜5個の独立して選択される同一であっても異なっていてもよいR12部分で置換されており、R12部分はそれぞれ、ハロ、フェニル、ニトロ、シアノ、ハロアルキル、ハロアルコキシ、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アミノ、アルキルアミノ、−OCF、アシルオキシ、−OR、C(O)R、−C(O)OR、−NR10C(O)R、−NR10C(O)OR、−NR10S(O)、−S(O)0−2基、RまたはRのシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基の同じ炭素原子に結合している2個の水素が置換されている場合はカルボニル、および、RまたはRのシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル基の同じ炭素原子に結合している2個の水素が置換されている場合は=CRからなる群から独立して選択されるか;
あるいは、
iii) RおよびRは、その両方が結合している炭素と一体となって、4〜7員のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成し、RおよびRは、それぞれ独立して、Hまたはアルキル基であるか;
あるいは、
iv) RおよびRは、それらが結合しているそれぞれの炭素と一体となって、4〜7員のシクロアルキルまたはヘテロシクロアルキル環を形成し、RおよびRは、それぞれ独立して、Hまたはアルキル基であり、好ましくは、RおよびRは共にcis配置を有し、例えばRおよびRを有する炭素が、それぞれRおよびS配置を有し;
v) Rは、H、ハロ、アルキル、ハロアルキル、アルコキシ、アルキルチオ、アミノ、アミノスルホニル、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、アミノアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アミノカルボニルまたはアルキルアミノカルボニル基であり、
ここで、Rのアルキル基は、それぞれ独立して、非置換であるか、あるいは、1〜5個の独立して選択される同一であっても異なっていてもよいR13部分で置換されており、R13部分はそれぞれ、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アルキル、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アミノ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノ基からなる群から独立して選択され、
ここで、R13のアリール基は、それぞれ独立して、非置換であるか、あるいは、1〜5個の独立して選択される同一であっても異なっていてもよいR部分で置換されており;
vi) Yは、Hであるか、あるいは、(i) アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノ基、または、(ii) ハロ、アルキル、フェニル、ヒドロキシ、アルコキシ、フェノキシ、アミノ、モノアルキルアミノおよびジアルキルアミノ基からなる群からそれぞれ独立して選択される1〜3個の部分で置換されているアリール基、で置換されているアルキル基であり;
vii) Rは、それぞれ独立して、H、アルキルまたはアリールであり;
viii) Rは、それぞれ独立して、H、アルキル、アリールまたは−NR1011であり;
ix) R10は、それぞれ独立して、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
ここで、R10のアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルはそれぞれ、非置換であるか、あるいは、独立して、1〜5個の同一であっても異なっていてもよいR14部分で置換されており、R14部分はそれぞれ、ハロ、アルキル、アリール、シクロアルキル、−CF、−OCF、−CN、−OR、−CHOR、−C(O)ORおよび−C(O)NRからなる群から独立して選択され;
x) R11は、それぞれ独立して、H、アルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルであり、
ここで、R11のアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールアルキルまたはヘテロアリールアルキルはそれぞれ、非置換であるか、あるいは、独立して、1〜5個の同一であっても異なっていてもよいRl4部分で置換されている。]
の化合物である、請求項1に記載された方法。
【請求項12】
q=0である、請求項11に記載された方法。
【請求項13】
がC1−4アルキルである、請求項11または12に記載された方法。
【請求項14】
がメチルである、請求項11、12または13に記載された方法。
【請求項15】
およびRが、それらが結合しているそれぞれの炭素と一体となって、5〜7員のヘテロシクロアルキル環を形成し、RおよびRが、それぞれ独立してHである、請求項11〜14の何れか1項に記載された方法。
【請求項16】
およびRが、それらが結合しているそれぞれの炭素と一体となって、5員のヘテロシクロアルキル環を形成し、RおよびRが、それぞれ独立してHである、請求項11〜15の何れか1項に記載された方法。
【請求項17】
およびRが共にcis配置を有する、請求項11〜16の何れか1項に記載された方法。
【請求項18】
およびRが、それらが結合しているそれぞれの炭素と一体となって、5員のヘテロシクロアルキル環を形成し、RおよびRがそれぞれ独立してHである、請求項11〜14の何れか1項に記載された方法。
【請求項19】
がベンジルである、請求項11〜18の何れか1項に記載された方法。
【請求項20】
がビフェニル−4−イルメチルである、請求項11〜18の何れか1項に記載された方法。
【請求項21】
Yがベンジルである、請求項11〜20の何れか1項に記載された方法。
【請求項22】
PDE1阻害剤が、遊離形または塩形の、
【化14】

から選択される、請求項1に記載された方法。
【請求項23】
PDE1阻害剤が、遊離形または塩形の、
【化15】

である、請求項1に記載された方法。
【請求項24】
PDE1阻害剤が、遊離形または塩形の、式VIIIaまたはVIIIb:
【化16】

[式中、
・ Rは、水素、アルキルであるか、あるいは、アリールまたはヒドロキシで置換されたアルキルであり;
・ Rは、水素、アリール、ヘテロアリール、シクロアルキル、アルキルであるか、あるいは、アリール、ヘテロアリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノで置換されたアルキルであるか、あるいは、−(CH)−TCOR20(ここで、mは、1〜6の整数であり、Tは、酸素または−NH−であり、R20は、水素、アリール、ヘテロアリール、アルキルであるか、あるいは、アリールまたはヘテロアリールで置換されたアルキルである。)であり;
・ Rは、水素、ハロ、トリフルオロメチル、アルコキシ、アルキルチオ、アルキル、シクロアルキル、アリール、アミノスルホニル、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノ、ヒドロキシアルキルアミノ、アミノアルキルアミノ、カルボキシ、アルコキシカルボニルまたはアミノカルボニルであるか、あるいは、アリール、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、モノアルキルアミノまたはジアルキルアミノで置換されたアルキルであり;
・ R、R、RおよびRは、独立して、水素、アルキル、シクロアルキルまたはアリールを表すか;あるいは、(RおよびR)または(RおよびR)または(RおよびR)は、5〜7個の炭素原子の飽和環を成すか、あるいは、(RおよびR)が一体となって、および(RおよびR)が一体となって、それぞれ5〜7個の炭素原子の飽和環を成し、各環は所望により硫黄または酸素原子を含んでもよく、各環の炭素原子は、所望により、1個以上のアルケニル、アルキニル、ヒドロキシ、カルボキシ、アルコキシカルボニル、アルキル、または、ヒドロキシ、カルボキシもしくはアルコキシカルボニルで置換されたアルキルで置換されていてもよく;あるいは、当該飽和環は、隣接するアリール環と共有している隣り合った2個の炭素原子を有していてもよく;
・ nはゼロまたは1である。]
の化合物である、請求項1に記載された方法。
【請求項25】
PDE1阻害剤が、式IXaまたはIXb:
【化17】

[式中、
q=0または1であり;
は、H、シクロアルキル、アルキル、R23−アルキル−またはR26であり;
、RおよびRは、互いに独立して、それぞれ、H、アルキル、シクロアルキル、アリール、R22−アリール−またはR24−アルキル−であるか;
あるいは、RおよびRは、その両方が結合している炭素と一体となって、4〜7員環を形成し、Rは、Hまたはアルキルであるか;
あるいは、RおよびRは、それらが結合しているそれぞれの炭素と一体となって、4〜7員環を形成し、Rは、Hまたはアルキルであり;
(i) Xは結合であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、モノハロアルキル、ポリハロアルキル(ただし、それはトリフルオロメチルではない。)、アジド、シアノ、オキシイミノ、シクロアルケニル、ヘテロアリール、R22−ヘテロアリール−またはR27−アルキル−であり;
(ii) Xは結合であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、H、ハロ、−CONHR、−CONR、−CO、モノハロアルキル、ポリハロアルキル、アジド、シアノ、−C=N−OR、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、R26、アミノスルホニル、アルキルまたはR23−アルキル−であり;
(iii) Xは、−O−または−S−であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、R26、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニルまたはR26−アルキル−であり;
(iv) Xは、−O−または−S−であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、アルキル、R26、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニルまたはR28−アルキル−であり;
(v) Xは、−SO−または−SO−であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、アルキル、R26、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニルまたはR28−アルキル−であり;
(vi) Xは−NR−であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、(R29)−アルキル−、シクロアルキル、(R30)−シクロアルキル−、シクロアルケニル、(R30)−シクロアルケニル−、ヘテロシクロアルキルまたは(R30)−ヘテロシクロアルキル−であり:
(vii) Xは−NR−であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、アルキル、R26、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニルまたはR31−アルキル−であるか;
あるいは、
(viii) Xは−C≡C−であり;
Yは、アリール−アルキルまたはR22−アリール−アルキル−であり;
は、アルキル、R26、シクロアルキル、シクロアルキルアルキルまたはR23−アルキル−であり;
ここで、
は、HまたはRであり;
は、アルキル、シクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルであり;
は、ヘテロシクロアルキルまたはRであり;
21は、それぞれ独立してハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、フェノキシ、フェニル、ニトロ、アミノスルホニル、シアノ、モノハロアルキル、ポリハロアルキル、チオール、アルキルチオ、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アミノ、アルキルアミノ、アシルアミノ、カルボキシル、−C(O)OR34、カルボキサミド、−OCFおよびアシルオキシからなる群から選択される1〜6個の置換基であり;
22は、それぞれ独立してアルキルおよびR21からなる群から選択される、1〜6個の置換基であり;
23は、シクロアルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、シクロアルキルまたはR28であり;
24は、シクロアルキルまたはR26であり;
25は、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、モノアルキルアミノ、ジアルキルアミノまたはR26であり;
26は、アリール、R22−アリール−、ヘテロアリールまたはR22−ヘテロアリール−であり;
27は、シクロアルコキシ、アリールオキシ、アルキルチオ、アリールチオ、ヘテロアリール、R22−ヘテロアリール−、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキルアミノまたはヘテロシクロアルキルアミノであり;
28は、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノまたはR25であり;
29は、アルコキシ、シクロアルキルアミノ、ヘテロシクロアルキルアミノまたはR26であり;
30は、ハロ、ヒドロキシ、アルコキシ、アミノ、アミノスルホニル、シアノ、モノハロアルキル、ポリハロアルキル、チオール、アルキルチオ、アルキル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキルまたはアシルオキシであり;
31は、シクロアルキルまたはR28であり;
34は、アルキル、アリール、アラルキルまたはヘテロアリールであり;
pは、1〜4である。]
の化合物またはその薬学的に許容される塩である、請求項1に記載された方法。
【請求項26】
PDE1阻害剤は、遊離形またはその薬学的に許容される塩形の、式X:
【化18】

[式中、
、RおよびRは、水素、低級アルキル、低級アルコキシ、ハロゲノ、ヒドロキシ、(ジ−低級アルキル)アミノ、4−モルホリニル、1−ピロリジニル、1−ピロリル、−CF、−OCF、フェニルおよびメトキシフェニルからなる群から独立して選択されるか;あるいは、RおよびRは、一体となってメチレンジオキシであるか;あるいは、RおよびRは、それらが結合している炭素原子と一体となって、ベンゼン環を形成し;
は水素であり、RおよびRは、それらが結合している炭素原子と一体となって、5個の炭素の飽和環を形成するか;あるいは、Rは低級アルキルであり、Rは水素または低級アルキルであり、Rは水素であるか;あるいは、R、Rおよびそれらが結合している炭素原子が、5〜7個の炭素の飽和環を形成し、Rは水素であるか;あるいは、Rは水素であり、R、Rおよびそれらが結合している炭素原子が、テトラヒドロフラン環を形成するか;あるいは、RおよびRがそれらが結合している炭素原子と一体となって、そしてRおよびRがそれらが結合している炭素原子と一体となって、それぞれ、5〜7個の炭素の飽和環を形成する。]
の化合物である、請求項1に記載された方法。
【請求項27】
PDE1阻害剤が、遊離形または塩形の、
【化19】

から選択される、請求項1に記載された方法。
【請求項28】
PDE1阻害剤が、遊離形、塩形またはプロドラッグ形の、2−(所望によりヘテロ)アリールメチル−3−(所望によりヘテロ)アリールアミノ−[2H]−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオンである、請求項1に記載された方法。
【請求項29】
PDE1阻害剤が、遊離形、塩形またはプロドラッグ形の、式(XII):
【化20】

(i) Rは、Hまたはアルキルであり;
(ii) Rは、H、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アリールアルキル、ヘテロアリールアルキルまたはアルコキシアリールアルキルであり;
(iii) Rは、ヘテロアリールメチルであるか、あるいは、式A:
【化21】

{式中、
、R、R11およびR12は、独立して、Hまたはハロゲンであり;
10は、ハロゲン、アルキル、シクロアルキル、ハロアルキル、アリール、ヘテロアリール、アリールカルボニルまたはヘテロアリールカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニルである。}
の置換ベンジルであり;
(iv) Rは、アリールまたはヘテロアリールであり;
(v) Rは、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアリール、アリール、p−ベンジルアリールであり;
ここで、“アルカ”または“アルキル”はC1−6アルキルを言い、“シクロアルキル”はC3−6シクロアルキルを言う。]
の化合物である、請求項28に記載された方法。
【請求項30】
PDE1阻害剤が、遊離形、塩形またはプロドラッグ形の、式(XIII):
【化22】

[式中、
はメチルであり;
は、H、アルキル、シクロアルキル、ヘテロアリール、アリール、ハロアルキル、アルキルアミノアルキル、ヒドロキシアルキル、アリールアルキルまたはアルコキシアリールアルキルであり;
はフェニルであり;
はHであり;
10は、フェニル、ピリジル、ピリミジニル、ピラゾリル、チアジアゾリル、ハロアルキル、アルキルスルホニル、オキサジアゾリル、アミノカルボニルまたはトリアゾリルであり;
ここで、“アルカ”または“アルキル”はC1−6アルキルを言う。]
の化合物である、請求項1に記載された方法。
【請求項31】
PDE1阻害剤が、遊離形または薬学的に許容される塩形の、
(iv) 2−(ビフェニル−4−イルメチル)−7−イソブチル−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(v) 2−(ビフェニル−4−イルメチル)−7−(4−メトキシベンジル)−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(vi) 2−(ビフェニル−4−イルメチル)−3−((ビフェニル−4−イルメチル)(フェニル)アミノ)−7−(4−メトキシベンジル)−5−メチル−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(vii) 7−(4−メトキシベンジル)−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(トリフルオロメチル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(viii) 7−(4−メトキシベンジル)−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(ix) 5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(x) 7−シクロペンチル−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xi) 3−(シクロペンチル(フェニル)アミノ)−5−メチル−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xii) 7−イソブチル−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xiii) 7−シクロヘキシル−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xiv) 5−メチル−7−ネオペンチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xv) (S)−5−メチル−7−(2−メチルブチル)−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xvi) 5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−7−(2,2,2−トリフルオロエチル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xvii) (R)−7−(3−ヒドロキシ−2−メチルプロピル)−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xviii) 7−(2−(ジメチルアミノ)エチル)−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xix) 2−(4−(1H−ピラゾール−1−イル)ベンジル)−7−イソブチル−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xx) 2−(4−(1H−1,2,4−トリアゾール−1−イル)ベンジル)−7−イソブチル−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xxi) 4−((7−イソブチル−5−メチル−4,6−ジオキソ−3−(フェニルアミノ)−4,5,6,7−テトラヒドロピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−2−イル)メチル)ベンズアミド
(xxii) 7−イソブチル−5−メチル−2−(4−(メチルスルホニル)ベンジル)−3−(フェニルアミノ)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xxiii) 7−イソブチル−5−メチル−2−(4−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール−3−イル)ベンジル)−3−(フェニルアミノ)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xxiv) 2−(4−(5−フルオロピリミジン−2−イル)ベンジル)−7−イソブチル−5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xxv) 5−メチル−3−(フェニルアミノ)−2−(4−(ピリジン−2−イル)ベンジル)−7−((テトラヒドロフラン−2−イル)メチル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xxvi) 5−メチル−7−ネオペンチル−3−(フェニルアミノ)−2−((6−(トリフルオロメチル)ピリジン−3−イル)メチル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
(xxvii) 3−(4−フルオロベンジルアミノ)−7−イソブチル−5−メチル−2−(4−(トリフルオロメチル)ベンジル)−2H−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン−4,6(5H,7H)−ジオン
から選択される、請求項1に記載された方法。
【請求項32】
化合物が、cGMPまたはcAMPのホスホジエステラーゼ介在加水分解を阻害するものである、請求項1〜31の何れか1項に記載された方法。
【請求項33】
PDE1阻害剤がPDE1B阻害剤である、請求項1〜32の何れか1項に記載された方法。
【請求項34】
PDE1阻害剤の投与を含み、その有効量が、閾値下の量のPDE1阻害剤である、請求項1に記載された方法。
【請求項35】
眼圧低下剤の投与を含む、請求項1に記載された方法。
【請求項36】
眼圧低下剤の投与が、閾値下の量の眼圧低下剤の投与を含む、請求項35に記載された方法。
【請求項37】
眼圧低下剤が、アドレナリン作用薬、プロスタグランジンまたはプロスタグランジンアナログ、ムスカリン作用薬、環状ヌクレオチドを直接的または間接的に増加させる薬物、プロスタノイド、ビマトプロスト溶液、ブリモニジン酒石酸塩溶液、ブリモニジン酒石酸塩/チモロールマレイン酸塩溶液、およびこれらの何れかの組み合わせから選択される、請求項35に記載された方法。
【請求項38】
緑内障または高眼圧を処置または予防するための、請求項2〜31の何れか1項に記載されたPDE1阻害剤を含む医薬組成物。
【請求項39】
緑内障または寛解され得る緑内障様状態を処置または予防するための、請求項2〜31の何れか1項に記載されたPDE1阻害剤を含む眼用組成物。
【請求項40】
PDE1阻害剤を含む、局所的に眼に使用するための医薬組成物。
【請求項41】
眼科的に許容される希釈剤または担体と組み合わせて、PDE1阻害剤を含む、眼用溶液、懸濁液、クリーム剤または軟膏。
【請求項42】
さらに眼圧低下剤を含む、請求項38〜41の何れか1項に記載された組成物。
【請求項43】
閾値下の量の眼圧低下剤が含まれている、請求項42に記載された組成物。
【請求項44】
眼圧低下剤が、α−アドレナリン作用薬、β−アドレナリン拮抗薬、プロスタグランジンまたはプロスタグランジンアナログ、ムスカリン作用薬、または、環状ヌクレオチドを直接的または間接的に増加させる薬物から選択される、請求項42または43に記載された眼用組成物。
【請求項45】
眼圧低下剤が、ビマトプロスト、ブリモニジン酒石酸塩、チモロールマレイン酸塩、トラボプロスト、ラタノプロスト、ウノプロストンおよびウノプロストン イソプロピル、ならびにこれらの何れかの組み合わせから選択される、請求項44に記載された眼用組成物。
【請求項46】
緑内障または高眼圧を処置または予防する医薬の製造における、請求項2〜31の何れか1項に記載されたPDE1阻害剤の使用。
【請求項47】
α−アドレナリン作用薬が選択され、かつ、それが1つのアドレナリン受容体サブタイプに対して他のアドレナリン受容体サブタイプより選択的なものである、請求項44に記載された組成物。
【請求項48】
β−アドレナリン拮抗薬が選択され、かつ、それが1つのβ−アドレナリン受容体サブタイプに対して他のβ−アドレナリン受容体サブタイプより選択的なものである、請求項44に記載された組成物。
【請求項49】
PDE1阻害剤を含む、全身使用のための医薬組成物。
【請求項50】
さらに眼圧低下剤を含む、請求項49に記載された組成物。
【請求項51】
閾値下の量の眼圧低下剤が含まれている、請求項50に記載された組成物。
【請求項52】
眼圧低下剤が、α−アドレナリン作用薬、β−アドレナリン拮抗薬、プロスタグランジンまたはプロスタグランジンアナログ、ムスカリン作用薬、または、環状ヌクレオチドを直接的または間接的に増加させる薬物から選択される、請求項50または51に記載された組成物。
【請求項53】
眼圧低下剤が、ビマトプロスト、ブリモニジン酒石酸塩、チモロールマレイン酸塩、トラボプロスト、ラタノプロスト、ウノプロストンおよびウノプロストン イソプロピル、ならびにこれらの何れかの組み合わせから選択される、請求項52に記載された組成物。
【請求項54】
α−アドレナリン作用薬が選択され、かつ、それが1つのアドレナリン受容体サブタイプに対して他のアドレナリン受容体サブタイプより選択的なものである、請求項52に記載された組成物。
【請求項55】
β−アドレナリン拮抗薬が選択され、かつ、それが1つのβ−アドレナリン受容体サブタイプに対して他のβ−アドレナリン受容体サブタイプより選択的なものである、請求項52に記載された組成物。

【公表番号】特表2012−518685(P2012−518685A)
【公表日】平成24年8月16日(2012.8.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−552026(P2011−552026)
【出願日】平成22年2月24日(2010.2.24)
【国際出願番号】PCT/US2010/000534
【国際公開番号】WO2010/098839
【国際公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【出願人】(507401225)イントラ−セルラー・セラピーズ・インコーポレイテッド (21)
【氏名又は名称原語表記】INTRA−CELLULAR THERAPIES, INC.
【Fターム(参考)】