説明

知覚力、集中力、学習力および/または記憶力の改善のために使用される6−アミノ−5−シアノ−ピリミジン−4−オン化合物

【課題】新規シアノピリミジノン化合物、その製造方法、および知覚力、集中力、学習力および/または記憶力の改善用の医薬を製造するためのそれらの使用を提供する。
【解決手段】式(I)の化合物を提供する。式(I)の化合物は、予想し得なかった価値ある範囲の薬理的効果を示し、PDE9Aの阻害により特に卓越している。従って、式(I)の化合物は、ヒトおよび動物における疾患の処置および/または予防のための医薬としての使用に適し、知覚力、集中力、学習力または記憶力の改善用の医薬の製造に適する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規シアノピリミジノン化合物、それらの製造方法、並びに、知覚力、集中力、学習力および/または記憶力の改善用の医薬を製造するためのそれらの使用に関する。
【背景技術】
【0002】
ホスホジエステラーゼの阻害は、環状ヌクレオチド5'−3'環状アデノシン一リン酸(cAMP)および5'−3'環状グアノシン一リン酸(cGMP)のレベルを調整する。これらの環状ヌクレオチド(cAMPおよびcGMP)は、重要な第2メッセンジャーであり、それ故に細胞のシグナル伝達カスケードにおいて中心的な役割を果たす。それらの各々は、なかんずく、しかし排他的にではなく、タンパク質キナーゼを再活性化する。cAMPにより活性化されるタンパク質キナーゼは、タンパク質キナーゼA(PKA)と呼ばれ、cGMPにより活性化されるタンパク質キナーゼは、タンパク質キナーゼG(PKG)と呼ばれる。活性化されたPKAおよびPKGは、今度は数々の細胞のエフェクタータンパク質をリン酸化できる(例えば、イオンチャネル、Gタンパク質共役型受容体、構造タンパク質)。このようにして、第2メッセンジャーであるcAMPおよびcGMPは、多種多様な器官において多種多様な生理的過程を制御することが可能である。しかしながら、これらの環状ヌクレオチドはまた、エフェクター分子に直接作用することもできる。このように、例えば、cGMPがイオンチャネルに直接作用でき、かくして細胞内イオン濃度に影響を及ぼすことができると知られている(Wei et al., Prog. Neurobiol., 1998, 56: 37-64 に総説)。ホスホジエステラーゼ(PDE)類は、cAMPおよびcGMPの活性を、従って次いでこれらの生理過程を、制御するための制御メカニズムである。PDE類は、これらの環状一リン酸を不活性な一リン酸塩であるAMPおよびGMPに加水分解する。少なくとも21種のPDE遺伝子が今までに記載された(Exp. Opin. Investig. Drugs 2000, 9, 1354-3784)。これらの21種のPDE遺伝子は、それらの配列相同性に基づいて11個のPDEファミリーに分けられる(提唱されている命名法について、http://depts.washington.edu/pde/Nomenclature.html. を参照)。ファミリー内の個々のPDE遺伝子は、文字により区別される(例えば、PDE1AおよびPDE1B)。遺伝子内に異なるスプライシング変異体も生じる場合、これらは、文字の後にさらに番号を付けることにより示される(例えば、PDE1A1)。
【0003】
ヒトPDE9Aは、1998年にクローニングされ、配列決定された。他のPDE類とのアミノ酸同一性は34%(PDE8A)を超えず、28%(PDE5A)より低くはない。PDE9Aは、cGMPに高い親和性を有し、ミカエリス−メンテン定数(Km)170nMである。加えて、PDE9Aは、cGMPに選択的である(cAMPについてのKm=230μM)。PDE9Aは、cGMP結合ドメインを持たない。このことは、cGMPによるアロステリック酵素調節を示唆している。ウエスタンブロット分析において、PDE9Aがヒトで、なかんずく精巣、脳、小腸、骨格筋、心臓、肺、甲状腺および脾臓において発現されていることが示された。最大の発現は、脳、小腸、心臓および脾臓で見出された(Fisher et al., J. Biol. Chem., 1998, 273 (25): 15559-15564)。ヒトPDE9Aの遺伝子は、染色体21q22.3に位置し、21個のエクソンを含む。今日までに、4種のPDE9Aの選択的スプライシング変異体が同定された(Guipponi et al., Hum. Genet., 1998, 103: 386-392)。古典的なPDE阻害剤は、ヒトPDE9Aを阻害しない。従って、IBMX、ジピリダモール、SKF94120、ロリプラムおよびビンポセチンは、100μMまでの濃度でこの単離された酵素に対する阻害を示さない。ザプリナストについては、IC5035μMが立証された(Fisher et al., J. Biol. Chem., 1998, 273 (25): 15559-15564)。
【0004】
マウスPDE9Aは、1998年に、Soderling らによりクローニングされ、配列決定された(J. Biol. Chem., 1998, 273 (19): 15553-15558)。これは、ヒト型と同様に、cGMPに高い親和性を有し、Km70nMである。特に高い発現は、マウスの腎臓、脳、肺および心臓で見出された。マウスPDE9Aもまた、IBMXにより200μMより低い濃度では阻害されず;ザプリナストのIC50は29μMである(Soderling et al., J. Biol. Chem., 1998, 273 (19): 15553-15558)。PDE9Aは、ラットの脳のいくつかの領域で強く発現されることが見出された。これらには、嗅球、海馬、皮質、大脳基底核および前脳基底核が含まれる(Andreeva et al., J. Neurosci., 2001, 21 (22): 9068-9076)。海馬、皮質および前脳基底核は、特に、学習および記憶の過程において重要な役割を果たす。
【0005】
既述の通り、PDE9Aは、cGMPに対して特に高い親和性を有することにより際だっている。従って、PDE9Aは、PDE2A(Km=10μM;Martins et al., J. Biol. Chem., 1982, 257: 1973-1979)、PDE5A(Km=4μM;Francis et al., J. Biol. Chem., 1980, 255: 620-626)、PDE6A(Km=17μM;Gillespie and Beavo, J. Biol. Chem., 1988, 263 (17): 8133-8141)およびPDE11A(Km=0.52μM;Fawcett et al., Proc. Nat. Acad. Sci., 2000, 97 (7): 3702-3707)と対照的に、低い生理的濃度であっても活性である。PDE2A(Murashima et al., Biochemistry, 1990, 29: 5285-5292)と対照的に、PDE9Aの触媒活性は、cGMPにより増大しない。なぜなら、それはGAFドメイン(それを介してPDE活性がアロステリックに増大するcGMP結合ドメイン)を持たないからである(Beavo et al., Current Opinion in Cell Biology, 2000, 12: 174-179)。PDE9A阻害剤は、従って、ベースラインのcGMP濃度の増大を導き得る。
【0006】
US5,002,949は、白色血栓形成の阻害用のシアノピリミジノン類を開示している。
WO02/06288は、mGluR拮抗作用を有するシアノピリミジノン類を記載している。
WO95/10506は、鬱病およびアルツハイマー病の処置用のシアノピリミジノン類を開示している。
EP130735は、強心剤としてのシアノピリミジン類を記載している。
US5,256,668およびWO99/41253は、抗ウイルス効果を有するシアノピリミジン類を開示している。
【発明の概要】
【0007】
本発明は、式
【化1】

式中、
Aは、フェニル、ヘテロアリールまたは式
【化2】

の基であり
[ここで、フェニルおよびヘテロアリールは、ヘテロアリール、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ベンジルオキシおよびベンジルの群から相互に独立して選択される2個までの基により置換されていることもある
{ここで、C−C−アルキルは、式−NR(式中、RはC−C−アルキルであり、Rは水素またはC−C−アルコキシ(C−C)アルキルである)の基により置換されていることもあり、そして、
ヘテロアリールは、C−C−アルコキシにより置換されていることもある}]、
は、C−C−シクロアルキル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ(C−C)アルキル、ベンジルまたは式
【化3】

の基であり
(ここで、C−C−シクロアルキルは、ヒドロキシ、C−C−アルキルまたはトリフルオロメチルにより置換されていることもあり、
−C−アルキルは、ヘテロアリール、C−C−シクロアルキルまたはヒドロキシにより置換されていることもあり、そして、
ベンジルは、C−C−アルコキシまたはハロゲンにより置換されていることもある)、
は水素であるか、
または、
およびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって5員ないし6員の複素環を形成し、それは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、シアノ、オキソ、ヘテロアリール、ベンジル、ホルミル、C−C−アルキルカルボニルおよび以下の基
【化4】

(これらは、2個の酸素原子を介して複素環の炭素原子の1つに連結している)の1つの群から相互に独立して選択される2個までの置換基により置換されていることもある
(ここで、C−C−アルキルは、ヒドロキシまたはヘテロアリールにより置換されていることもある)、
の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および/または塩の溶媒和物に関する。
【0008】
本発明の化合物は、それらの構造次第では、立体異性体(エナンチオマー、ジアステレオマー)および互変体で存在し得る。従って、本発明は、エナンチオマーまたはジアステレオマーおよびそれらの各々の混合物に関する。立体異性的に純粋な成分は、そのようなエナンチオマーおよび/またはジアステレオマーの混合物から、既知のやり方で単離できる。
【0009】
本発明のために好ましいは、本発明の化合物の生理的に許容し得る塩である。
化合物(I)の生理的に許容し得る塩には、無機酸、カルボン酸およびスルホン酸の酸付加塩、例えば、塩酸、臭化水素酸、硫酸、リン酸、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、トルエンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ナフタレンジスルホン酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸、マレイン酸および安息香酸の塩が含まれる。
【0010】
化合物(I)の生理的に許容し得る塩には、また、常套の塩基の塩、例えば、そして好ましくは、アルカリ金属塩(例えば、ナトリウムおよびカリウム塩)、アルカリ土類金属塩(例えば、カルシウムおよびマグネシウム塩)およびアンモニアまたは1個ないし16個のC原子を有する有機アミン(例えば、そして好ましくは、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ジシクロヘキシルアミン、ジメチルアミノエタノール、プロカイン、ジベンジルアミン、N−メチルモルホリン、デヒドロアビエチルアミン、アルギニン、リジン、エチレンジアミンおよびメチルピペリジン)から誘導されるアンモニウム塩も含まれる。
【0011】
本発明のために、溶媒和物は、固体または液体状態で溶媒分子との配位により錯体を形成する化合物の形態を表す。水和物は、配位が水と起こる、溶媒和物の特別な形態である。
【0012】
本発明のために、置換基は、断りのない限り以下の意味を有する:
−C−アルキルは、1個ないし6個、好ましくは1個ないし4個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル基である。好ましい例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、2−ブチル、tert−ブチル、2−ペンチル、3−ペンチルおよびn−ヘキシルが含まれる。
【0013】
−C−アルコキシは、1個ないし6個、好ましくは1個ないし4個、特に好ましくは1個ないし3個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルコキシ基である。好ましい例には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソプロポキシ、tert−ブトキシ、n−ペントキシおよびn−ヘキソキシが含まれる。
【0014】
−C−アルコキシ(C−C)アルキルは、1個ないし6個、好ましくは1個ないし4個、特に好ましくは1個ないし3個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルコキシ基であり、1個ないし6個、好ましくは1個ないし4個、特に好ましくは2個ないし3個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキル基に連結している。好ましい例には、メトキシメチル、2−メトキシエチル、エトキシメチルおよび2−エトキシエチルが含まれる。
【0015】
−C−アルキルカルボニルは、1個ないし6個、好ましくは1個ないし4個、特に好ましくは1個ないし3個の炭素原子を有する直鎖または分枝鎖のアルキルカルボニル基である。好ましい例には、メチルカルボニル、エチルカルボニル、n−プロピルカルボニル、イソプロピルカルボニルおよびtert−ブチルカルボニルが含まれる。
【0016】
3員ないし8員のシクロアルキルは、3個ないし8個、好ましくは3個ないし6個、特に好ましくは5個ないし6個の炭素原子を環中に有する飽和シクロアルキル基である。好ましい例には、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびシクロヘプチルが含まれる。
【0017】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素およびヨウ素である。フッ素、塩素、臭素が好ましく、フッ素および塩素が特に好ましい。
【0018】
ヘテロアリールは、5個ないし6個の環原子およびS、Oおよび/またはNの系列から3個までのヘテロ原子を有する、芳香族性、単環式の基である。2個までのヘテロ原子を有する5員ないし6員のヘテロアリールが好ましい。ヘテロアリール基は、炭素または窒素原子を介して結合していてよい。好ましい例には、チエニル、フリル、ピロリル、チアゾリル、オキサゾリル、イミダゾリル、ピリジル、ピリミジニルおよびピリダジニルが含まれる。
【0019】
5員ないし6員の複素環は、5個ないし6個の環原子およびN、O、Sの系列から2個までのヘテロ原子を有する、単環式の、飽和または部分不飽和の複素環式の基である。NおよびOは、ヘテロ原子として好ましい。好ましい例には、ピロリジニル、ピロリニル、テトラヒドロフラニル、テトラヒドロチエニル、ピラニル、チオピラニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリニルおよびピペラジニルが含まれる。
【0020】
本発明の化合物中の基が、置換されていることもあるとき、断りの無い限り、3個までの同一または異なる置換基による置換が好ましい。
【0021】
本発明のさらなる実施態様は、式中、
Aが、フェニル、ヘテロアリールまたは式
【化5】

の基であり
[ここで、フェニルおよびヘテロアリールは、ヘテロアリール、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ベンジルオキシおよびベンジルの群から相互に独立して選択される2個までの基により置換されていることもある
{ここで、C−C−アルキルは、式−NR(式中、RはC−C−アルキルであり、Rは水素またはC−C−アルコキシ(C−C)アルキルである)の基により置換されていることもあり、そして、
ヘテロアリールは、C−C−アルコキシにより置換されていることもある}]、
が、C−C−シクロアルキル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ(C−C)アルキル、ベンジルまたは式
【化6】

の基であり
(ここで、C−C−シクロアルキルは、ヒドロキシ、C−C−アルキルまたはトリフルオロメチルにより置換されていることもあり、
−C−アルキルは、ヘテロアリール、C−C−シクロアルキルまたはヒドロキシにより置換されていることもあり、そして、
ベンジルは、C−C−アルコキシまたはハロゲンにより置換されていることもある)、
が水素であるか、または、
およびRが、それらが結合している窒素原子と一体となって5員ないし6員の複素環を形成し、それは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、シアノ、オキソ、ヘテロアリール、ベンジル、ホルミル、C−C−アルキルカルボニルおよび以下の基
【化7】

(これらは、2個の酸素原子を介して複素環の炭素原子の1つに連結している)の1つの群から相互に独立して選択される2個までの置換基により置換されていることもある
(ここで、C−C−アルキルは、ヒドロキシまたはヘテロアリールにより置換されていることもある)、
式(I)の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および/または塩の溶媒和物に関する。
【0022】
本発明のさらなる実施態様は、式中、
Aが、フェニル、チエニルまたは式
【化8】

の基であり
[ここで、フェニルおよびチエニルは、ピリジル、フッ素、塩素、臭素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ベンジルオキシおよびベンジルの群から相互に独立して選択される2個までの基により置換されていることもある
{ここで、C−C−アルキルは、式−NR(式中、RはC−C−アルキルであり、Rは水素またはC−C−アルコキシ(C−C)アルキルである)の基により置換されていることもあり、そして、
ピリジルは、C−C−アルコキシにより置換されていることもある}]、
が、C−C−シクロアルキル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ(C−C)アルキル、ベンジルまたは式
【化9】

の基であり
(ここで、C−C−シクロアルキルは、ヒドロキシ、C−C−アルキルまたはトリフルオロメチルにより置換されていることもあり、
−C−アルキルは、ピリジル、C−C−シクロアルキルまたはヒドロキシにより置換されていることもあり、そして、
ベンジルは、C−C−アルコキシ、フッ素、塩素または臭素により置換されていることもある)、
が水素であるか、または、
およびRが、それらが結合している窒素原子と一体となって、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニルの群から選択される5員ないし6員の複素環を形成し、それは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、シアノ、オキソ、ヘテロアリール、ベンジル、ホルミル、C−C−アルキルカルボニルおよび以下の基
【化10】

(これらは、2個の酸素原子を介して複素環の炭素原子の1つに連結している)の1つの群から相互に独立して選択される2個までの置換基により置換されていることもある
(ここで、C−C−アルキルは、ヒドロキシまたはピリジルにより置換されていることもある)、
式(I)の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および/または塩の溶媒和物に関する。
【0023】
本発明のさらなる実施態様は、
Aが、フェニル、チエニルまたは式
【化11】

の基であり
[ここで、フェニルは、ピリジル、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ベンジルオキシおよびベンジルの群から相互に独立して選択される2個までの基により置換されていることもある
{ここで、メチルは、式−NR(式中、Rはメチルであり、Rは水素または2−メトキシエチルである)の基により置換されていることもあり、そして、
ピリジルは、メトキシにより置換されていることもある}]、
が、C−C−シクロアルキル、メチル、エチル、プロピル、2−メトキシエチル、ベンジルまたは式
【化12】

の基であり
(ここで、C−C−シクロアルキルは、ヒドロキシ、メチルまたはトリフルオロメチルにより置換されていることもあり、
メチル、エチル、プロピルは、ピリジル、シクロプロピルまたはヒドロキシにより置換されていることもあり、そして、
ベンジルは、メトキシ、エトキシ、フッ素または塩素により置換されていることもある)、
が水素であるか、または、
およびRが、それらが結合している窒素原子と一体となって、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニルの群から選択される5員ないし6員の複素環を形成し、それは、メチル、エチル、プロピル、tert−ブチル、ヒドロキシ、シアノ、オキソ、ピリジル、ベンジル、ホルミル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニルおよび以下の基
【化13】

(これらは、2個の酸素原子を介して複素環の炭素原子の1つに連結している)の1つの群から相互に独立して選択される2個までの置換基により置換されていることもある
(ここで、メチル、エチルおよびプロピルは、ヒドロキシまたはピリジルにより置換されていることもある)、
式(I)の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および/または塩の溶媒和物に関する。
【0024】
式(I)の本発明の化合物の製造方法もさらに見出された。それは、以下のいずれかを特徴とする。
[A]式
【化14】

の化合物を、最初に、式
HNR (III)
(式中、RおよびRは、上述の意味を有する)
の化合物を用いて、高い温度で、不活性溶媒中または溶媒の非存在下で、式
【化15】

(式中、RおよびRは、上述の意味を有する)
の化合物に変換し、
次いで、後者を、不活性溶媒中、塩基の存在下、式
【化16】

(式中、Aは、上述の意味を有する)
の化合物と反応させるか、
【0025】
または、反応物の順序を変更して、
[B]式(II)の化合物を、最初に、式(V)の化合物を用いて、不活性溶媒中、塩基の存在下で、式
【化17】

(式中、Aは、上述の意味を有する)
の化合物に変換し、
次いで、後者を、高い温度で、不活性溶媒中または溶媒の非存在下で、式(III)の化合物と反応させ、
そして、各場合で得られる式(I)の化合物を、必要に応じて適切な(i)溶媒および/または(ii)塩基もしくは酸と反応させ、それらの溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物を得る。
【0026】
式(II)の化合物は、文献からわかる(R. Gompper, W. Toepfl, Chem. Ber. 1962, 95, 2861-2870)。式(III)および(V)の化合物は、購入できるか、文献からわかるか、または、文献からわかる方法と同様に製造できる(例えば, H. Gielen, C. Alonso-Alija, M. Hendrix, U. Niewoehner, D. Schauss, Tetrahedron Lett. 2002, 43, 419-421 参照)。
【0027】
工程(II)+(III)→(IV)に適する溶媒は、高沸点の、反応条件下で変化しない不活性有機溶媒である。これらには、好ましくは、トルエン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはスルホランが含まれる。同様に、反応を溶媒なしで融解状態で実施することも可能である。反応は、特に好ましくは、溶媒なしで、またはジメチルホルムアミド、アセトニトリルまたはトルエン中で実施する。
【0028】
この反応は、一般的に、+70℃ないし+200℃の温度範囲で、好ましくは+100℃ないし+150℃の温度範囲で行う。この反応は、大気圧下、加圧または減圧下で実施できる(例えば0.5ないし5バール)。一般的に大気圧下で実施する。
【0029】
式(III)の化合物は、この場合、式(II)の化合物の1molをベースとして、1ないし2molの量で、好ましくは等しい1molの量で用いる。
【0030】
工程(VI)+(III)→(I)に適する溶媒は、反応条件下で変化しない通常の有機溶媒である。これらには、好ましくは、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドまたはアセトニトリルが含まれる。同様に反応を溶媒なしで実施することも可能である。反応は、特に好ましくは、溶媒なしで、またはアセトニトリル中で実施する。
【0031】
この反応は、一般的に、+50℃ないし+150℃の温度範囲、好ましくは+70℃ないし+100℃の温度範囲で行う。この反応は、大気圧、加圧または減圧下(例えば0.5ないし5バール)で実施できる。一般的に大気圧下で実施する。
【0032】
この場合、式(III)の化合物は、式(VI)の化合物1molをベースとして、1ないし10mol、好ましくは過剰の3ないし10molの量で用いる。
【0033】
工程(IV)+(V)→(I)または(II)+(V)→(VI)に適する溶媒は、反応条件下で変化しない通常の有機溶媒である。これらには、好ましくは、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、ジオキサン、またはメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノールもしくはtert−ブタノールなどのアルコール類が含まれる。上述の溶媒の混合物を用いることが同様に可能である。ジメチルホルムアミドまたはアセトニトリルが工程(IV)+(V)→(I)に、エタノールが工程(II)+(V)→(VI)に、特に好ましい。
【0034】
この反応は、一般的に、+50℃ないし+150℃の温度範囲で、好ましくは+70℃ないし+100℃の温度範囲で行う。この反応は、大気圧、加圧または減圧下(例えば0.5ないし5バール)で実施できる。一般的に大気圧下で実施する。
【0035】
工程(IV)+(V)→(I)または(II)+(V)→(VI)に適する塩基は、好ましくは、炭酸リチウム、ナトリウム、カリウムもしくはセシウムなどのアルカリ金属炭酸塩、または、例えば、ピリジン、トリエチルアミン、エチルジイソプロピルアミン、N−メチルモルホリンもしくはN−メチルピペリジンなどの有機アミン塩基である。炭酸カリウムまたはトリエチルアミンが特に好ましい。
【0036】
この場合の塩基は、式(IV)または(II)の化合物1molをベースとして、1.5ないし4molの量、好ましくは1.5ないし2molの量で用いる。式(V)の化合物は、式(IV)または(II)の化合物1molをベースとして、1ないし1.5molの量、好ましくは1.2molの量で用いる。
【0037】
本発明の方法は、以下の式のスキームにより例示説明できる:
スキームI:
【化18】

X=Cl、Br
a)エタノール、トリエチルアミン、5−16時間還流;b)アセトニトリル、85−90℃、1−7日間。
【0038】
スキームII:
【化19】

X=Cl、Br
a)1.トルエン、ボロントリフロリド−エーテレート(boron trifluoride-etherate)、室温、30分;2.アミン成分RNH、150℃、16時間;または:出発化合物の融解状態、150℃、1−16時間;b)DMF、トリエチルアミン、100℃、16時間またはDMF、炭酸カリウム、90℃、16時間。
【0039】
本発明の化合物は、予想し得なかった価値ある範囲の薬理的効果を示す。それらは、PDE9Aの阻害により特に卓越している。
【0040】
驚くべきことに、本発明の化合物は、知覚力、集中力、学習力または記憶力の改善用の医薬の製造に適することが判明した。
【0041】
本発明の化合物は、それらの薬理的特性のために、単独で、または知覚力、集中力、学習力および/または記憶力の改善用の他の医薬と組み合わせて、用いることができる。
【0042】
本発明の化合物は、特に、軽度認知障害、加齢関連学習記憶障害、加齢関連記憶喪失、血管性痴呆、頭蓋大脳性外傷、卒中、卒中後に発生する痴呆(卒中後痴呆)、外傷後の痴呆、一般的集中障害、学習記憶に問題をもつ小児の集中障害、アルツハイマー病、レビー小体痴呆、ピック病を含む前頭葉変性を伴う痴呆、パーキンソン病、進行性核麻痺、皮質基質変性を伴う痴呆、筋萎縮性側索硬化症(ALS)、ハンチントン病、多発性硬化症、視床変性、クロイツフェルト・ヤコブ病痴呆、HIV痴呆、痴呆を伴う統合失調症またはコルサコフ精神病などの症状/疾患/症候群において生じるもののような認知障害後の、知覚力、集中力、学習力または記憶力の改善に特に適する。
【実施例】
【0043】
本発明の化合物のインビトロでの効果は、以下の生物学的アッセイで示すことができる:
PDE阻害
組換えPDE1C(GenBank/EMBL 受託番号: NM_005020, Loughney et al. J. Biol. Chem. 1996 271, 796-806)、PDE2A(GenBank/EMBL 受託番号: NM_002599, Rosman et al. Gene 1997 191, 89-95)、PDE3B(GenBank/EMBL 受託番号: NM_000922, Miki et al. Genomics 1996, 36, 476-485)、PDE4B(GenBank/EMBL 受託番号: NM_002600, Obernolte et al. Gene. 1993, 129, 239-247)、PDE5A(GenBank/EMBL 受託番号: NM_001083, Loughney et al. Gene 1998, 216, 139-147)、PDE7B(GenBank/EMBL 受託番号: NM_018945, Hetman et al. Proc. Natl. Acad. Sci. U.S.A. 2000, 97, 472-476)、PDE8A(GenBank/EMBL 受託番号: AF_056490, Fisher et al. Biochem. Biophys. Res. Commun. 1998 246, 570-577)、PDE9A(Fisher et al., J. Biol. Chem, 1998, 273 (25): 15559-15564)、PDE10A(GenBank/EMBL 受託番号: NM_06661, Fujishige et al. J Biol Chem. 1999, 274, 18438-45)、PDE11A(GenBank/EMBL 受託番号: NM_016953, Fawcett et al. Proc. Natl. Acad. Sci. 2000, 97, 3702-3707)を、Sf9細胞にpFASTBACバキュロウイルス発現系(GibcoBRL)を利用して発現させた。
【0044】
試験物質を、それらのPDE9Aに対するインビトロでの効果を判定するために、100%DMSOに溶解し、連続希釈する。典型的には、200μMないし1.6μMの連続希釈物を調製する(アッセイ中の最終濃度:4μMないし0.032μMをもたらす)。希釈した物質溶液2μl分を、マイクロタイタープレート(Isoplate; Wallac Inc., Atlanta, GA)のウェルに導入する。次いで、上記のPDE9A調製物の希釈物50μlを添加する。PDE9A調製物の希釈は、70%より少ない基質が後のインキュベーションの間に変換されるように選択する(典型的な希釈:1:10000;希釈緩衝液:50mM Tris/HCl pH7.5、8.3mM MgCl、1.7mM EDTA、0.2%BSA)。基質である[8−H]グアノシン3',5'−環状リン酸(1μCi/μL;Amersham Pharmacia Biotech., Piscataway, NJ)を、アッセイ緩衝液(50mM Tris/HCl pH7.5、8.3mM MgCl、1.7mM EDTA)で、1:2000に、0.0005μCi/μlの濃度まで希釈する。最後に、希釈基質50μl(0.025μCi)の添加により酵素反応を開始させる。アッセイ混合物を室温で60分間インキュベートし、アッセイ緩衝液に溶解したPDE9A阻害剤(例えば、製造実施例1由来の阻害剤、最終濃度10μM)25μlの添加により反応を停止させる。その直後に、18mg/mlの Yttrium Scintillation Proximity Beads (Amersham Pharmacia Biotech., Piscataway, NJ)を含有する懸濁液25μLを添加する。マイクロタイタープレートをフィルムで密封し、室温で60分間静置する。次いで、プレートを1ウェル当たり30秒間、Microbeta scintillation counter (Wallac Inc., Atlanta, GA)で測定する。物質濃度対阻害率のグラフのプロットから、IC50値を決定する。
【0045】
組換えPDE3B、PDE4B、PDE7B、PDE8A、PDE10AおよびPDE11Aに対する試験物質のインビトロでの効果は、以下の調節を加えて、PDE9Aについて上記したアッセイプロトコールにより測定する:使用する基質は[5',8−H]アデノシン3',5'−環状リン酸(1μCi/μl;Amersham Pharmacia Biotech., Piscataway, NJ)である。反応を停止させるための阻害剤溶液の添加は不要である。代わりに、基質とPDEのインキュベーションに続いて、直ちに上述の通りの Yttrium Scintillation Proximity Beads を添加し、かくして反応を停止させる。組換えPDE1C、PDE2AおよびPDE5Aの相応する効果を測定するために、プロトコールをさらに以下の通りに調節する:PDE1Cの場合、さらに10−7Mカルモジュリンおよび3mM CaClを反応混合物に添加する。このアッセイにおいて、PDE2Aを1μM cGMPの添加により刺激し、BSA濃度0.01%を使用してアッセイする。PDE1CおよびPDE2Aに用いる基質は、[5',8−H]アデノシン3',5'−環状リン酸(1μCi/μl;Amersham Pharmacia Biotech., Piscataway, NJ)であり、PDE5Aには、[8−H]グアノシン3',5'−環状リン酸(1μCi/μl;Amersham Pharmacia Biotech., Piscataway, NJ)である。
【0046】
本発明の化合物のPDE9A阻害効果の代表例を、IC50値をベースとして表1ないし3に列挙する:
表1−3:実施例38、112および113によるPDEイソ酵素(ヒト)の阻害
表1:実施例38
【表1】

【0047】
表2:実施例112
【表2】

【0048】
表3:実施例113
【表3】

【0049】
長期増強
長期増強は、学習および記憶の過程に対する細胞の相関現象と見なされる。以下の方法を使用して、PDE9阻害が長期増強に影響を与えるか否かを判定できる:
ラットの海馬を切断刃(包丁)に対して約70度の角度に置く。厚さ400μmの海馬切片を調製する。非常に柔らかい、入念に湿らせた刷毛(テンの毛)を使用して切片を刃から取り、95%O/5%COでガス供給した冷たい栄養溶液(124mM NaCl、4.9mM KCl、1.3mM MgSOx7HO、2.5mM無水CaCl、1.2mM KHPO、25.6mM NaHCO、10mMグルコース、pH7.4)の入ったガラス容器に移す。測定の間、温度制御チャンバー中、高さ1−3mmの液体レベルで切片を維持する。流速は2.5ml/分である。予備的なガス供給は、わずかな加圧下(約1atm)で、微小針(microneedle)を通して、前チャンバー(prechamber)中で行う。切片用チャンバーは、小循環(minicirculation)を維持できるようなやり方で前チャンバーに連結する。小循環は、微小針を通って流れ出す95%O/5%COにより押し進める。新たに調製した海馬切片を、切片用チャンバー中、33℃で、少なくとも1時間順応させる。
【0050】
刺激レベルは、局限(focal)興奮性シナプス後電位(fEPSP)が、最大興奮性シナプス後電位(EPSP)の30%であるように選択する。シャファー側枝の局所的刺激のために、ラッカー塗装したステンレススチールからなる単極刺激電極および定電流二相性刺激生成機(AM Systems 2100)を使用する(電圧:1−5V、一極性のパルス幅0.1ms、総パルス0.2ms)。通常栄養液を満たしたガラス電極(フィラメントを有するホウケイ酸ガラス、1−5MOhm、直径:1.5mm、先端の直径:3−20μm)を使用して、放線状層からの興奮性シナプス後電位(fEPSP)を記録する。電場電位を、切片用チャンバーの端に位置する塩素処理した銀照合電極に対して、DC電圧増幅器を使用して測定する。電場電位を、低域通過フィルター(low-pass filter)(5kHz)を通してフィルターがけする。fEPSPの勾配(fEPSP勾配)を、実験の統計学的分析のために測定する。実験の記録、分析および制御は、神経生理学部門(the Department of Neurophysiology)で開発されたソフトウェアプログラム(PWIN)を利用して行う。各時点での平均fEPSP勾配の形成および図表の構築は、適切なマクロによる自動データ記録を用い、EXCELソフトウエアを利用して行う。
【0051】
本発明の化合物の10μM溶液による海馬切片の灌流は、有意なLTPの増大を導く。
【0052】
本発明の化合物のインビボでの効果は、例えば以下のように示すことができる:
社会的認識試験
社会的認識試験は、学習力および記憶力の試験である。それは、ラットが同種の既知メンバーと未知メンバーとを区別する能力を測定する。従って、この試験は、本発明の化合物の学習力または記憶力の改善効果を調べるのに適している。
【0053】
群れで飼育した成体のラットを、試験開始30分前に、一匹ずつ試験ケージに入れる。試験開始4分前に、試験動物を観察箱に入れる。この適応時間の後、幼若動物を試験動物と共に入れ、成体動物が年少動物を調べる絶対的時間を2分間にわたり測定する(試行1)。明らかに年少動物に対して向けられた全行動、即ち、その間年長動物が年少動物から1cm以上離れずにした、肛門性器の調査、追跡および毛繕い、を測定する。その後幼若動物を取り出し、成体を本発明の化合物または媒体で処置し、その後そのホームケージに戻す。24時間の保留時間の後に、試験を繰り返す(試行2)。試行1と比較して短縮された社会的相互作用時間は、成体ラットが年少動物を覚えていることを示す。
【0054】
成体動物は、試行1の前に定められた時間内に(例えば、1時間)、または試行1の直後に、媒体(10%エタノール、20% Solutol、70%生理塩水)、または、10%エタノール、20% Solutol、70%生理塩水に溶解した0.1mg/kg、0.3mg/kg、1.0mg/kgもしくは3.0mg/kgの本発明の化合物のいずれかの腹腔注射を受ける。媒体処置ラットは、試行1と比較して、試行2において社会的相互作用時間の減少を示さない。従って、それらは、年少動物と既に接触したことを忘れてしまっている。驚くべきことに、本発明の化合物で処置した後の二回目のランにおける社会的相互作用時間は、媒体で処置したものと比較して、有意に減少する。このことは、その物質で処置したラットが幼若動物を覚えており、従って本発明の化合物が学習力および記憶力の改善効果を発揮することを意味する。
【0055】
新規有効成分は、不活性、非毒性、医薬的に適する担体または溶媒の使用により、錠剤、被覆錠剤、丸剤、顆粒剤、エアゾル剤、シロップ剤、乳剤、懸濁剤および液剤などの常套の製剤に既知のやり方で変換できる。これらの場合では、治療的に有効な化合物は、各場合で、混合物全体の約0.5ないし90重量%の濃度、即ち、上記の用量範囲を達成するのに十分な量で、存在すべきである。
【0056】
これらの製剤は、例えば、溶媒および/または担体で有効成分を希釈することにより、適するならば乳化剤および/または分散剤を使用して製造し、例えば、水を希釈剤として使用する場合、適するならば有機溶媒を補助溶媒として使用することが可能である。
【0057】
投与は、常套のやり方で、好ましくは、経口で、経皮で、または非経腸で、特に、経舌で、または静脈内で行う。しかしながら、例えばスプレーを利用して口または鼻を介する吸入により、または皮膚を介して局所的にも行うことができる。
【0058】
約0.001ないし10、経口投与で好ましくは約0.005ないし3mg/体重kgの量を投与するのが効果的な結果を達成するために有利であることが一般的に明らかになった。
【0059】
それでもやはり、特に体重または投与経路の性質、医薬に対する個体の反応、その製剤の性質および投与を行う時間または間隔に応じて、必要に応じて上述の量から逸脱することが必要なことがある。従って、前述の最少量未満で十分な場合もあれば、前述の上限を超えなければならない場合もあり得る。大量に投与する場合、それを1日かけて複数の単回用量に分割するのが望ましいことがある。
【0060】
断りのない限り、全ての言及される量は、重量パーセントである。液体/液体溶液について述べる溶媒比、希釈比および濃度は、各々体積をベースとする。「w/v」の記述は、「重量/体積」を意味する。従って、例えば、「10%w/v」は、溶液または懸濁液100mlが、物質10gを含有することを意味する。
【0061】
略号:
【表4】

【0062】
LC−MSおよびHPLC法:
方法1:
器具:HPLC Agilent series 1100 を有する Micromass Platform LCZ;カラム:Grom-Sil 120 ODS-4 HE, 50 mm x 2.0 mm, 3 μm;溶離剤A:水1l+50%蟻酸1ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%蟻酸1ml;勾配:0.0分100%A→0.2分100%A→2.9分30%A→3.1分10%A→4.5分10%A;オーブン:55℃;流速:0.8ml/分;UV検出:208−400nm。
【0063】
方法2:
器具:HPLC Agilent series 1100 を有する Micromass Quattro LCZ;カラム:Grom-Sil 120 ODS-4 HE, 50 mm x 2.0 mm, 3 μm;溶離剤A:水1l+50%蟻酸1ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%蟻酸1ml;勾配:0.0分100%A→0.2分100%A→2.9分30%A→3.1分10%A→4.5分10%A;オーブン:55℃;流速:0.8ml/分;UV検出:208−400nm。
【0064】
方法3:
器具:HPLC Agilent series 1100 を有する Micromass Platform LCZ;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;溶離剤A:水1l+50%蟻酸0.5ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%蟻酸0.5ml;勾配:0.0分90%A流速1ml/分→2.5分30%A流速2ml/分→3.0分5%A流速2ml/分→4.5分5%A流速2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm。
【0065】
方法4:
器具:HPLC Agilent series 1100を有する Micromass Quattro LCZ;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;溶離剤A:水1l+50%蟻酸0.5ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%蟻酸0.5ml;勾配:0.0分90%A流速1ml/分→2.5分30%A流速2ml/分→3.0分5%A流速2ml/分→4.5分5%A流速2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:208−400nm。
【0066】
方法5:
MS器具タイプ:Micromass ZQ;HPLC器具タイプ:Waters Alliance 2795;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;溶離剤A:水1l+50%蟻酸0.5ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%蟻酸0.5ml;勾配:0.0分90%A流速1ml/分→2.5分30%A流速2ml/分→3.0分5%A流速2ml/分→4.5分5%A流速2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm。
【0067】
方法6:
MS器具タイプ:Micromass ZQ;HPLC器具タイプ:HP 1100 シリーズ; UV DAD;カラム:Phenomenex Synergi 2μ Hydro-RP Mercury 20 mm x 4 mm;溶離剤A:水1l+50%蟻酸0.5ml、溶離剤B:アセトニトリル1l+50%蟻酸0.5ml;勾配:0.0分90%A流速1ml/分→2.5分30%A流速2ml/分→3.0分5%A流速2ml/分→4.5分5%A流速2ml/分;オーブン:50℃;UV検出:210nm。
【0068】
方法7:
MS器具タイプ:Micromass ZQ;HPLC器具タイプ:HP 1100 シリーズ;UV DAD;カラム:Grom-Sil 120 ODS-4 HE 50 mm x 2 mm, 3.0 μm;溶離剤A:水+50%蟻酸500μl/l、溶離剤B:アセトニトリル+50%蟻酸500μl/l;勾配:0.0分0%B→2.9分70%B→3.1分90%B→4.5分90%B;オーブン:50℃;流速:0.8ml/分;UV検出:210nm。
【0069】
方法8:
MS器具タイプ:Micromass ZQ;HPLC器具タイプ:Waters Alliance 2790;カラム:Grom-Sil 120 ODS-4 HE 50 mm x 2 mm, 3.0 μm;溶離剤A:水+50%蟻酸500μl/l、溶離剤B:アセトニトリル+50%蟻酸500μl/l;勾配:0.0分5%B→2.0分40%B→4.5分90%B→5.5分90%B;流速:0.0分0.75ml/分→4.5分0.75ml/分→5.5分1.25ml/分;オーブン:45℃;UV検出:210nm。
【0070】
方法9:
MS器具タイプ:Micromass ZQ;HPLC器具タイプ:Waters Alliance 2790;カラム:Grom-Sil 120 ODS-4 HE 50 mm x 2 mm, 3.0 μm;溶離剤A:水+50%蟻酸500μl/l、溶離剤B:アセトニトリル+50%蟻酸500μl/l;勾配:0.0分0%B→0.2分0%B→2.9分70%B→3.1分90%B→4.5分90%B;オーブン:45℃;流速:0.8ml/分;UV検出:210nm。
【0071】
方法10:
MS器具タイプ:Micromass ZQ;HPLC器具タイプ:Waters Alliance 2795;カラム:Merck Chromolith SpeedROD RP-18e 50 mm x 4.6 mm;溶離剤A:水+50%強度蟻酸500μl/l、溶離剤B:アセトニトリル+50%蟻酸500μl/l;勾配:0.0分10%B→3.0分95%B→4.0分95%B;オーブン:35℃;流速:0.0分1.0ml/分→3.0分3.0ml/分→4.0分3.0ml/分;UV検出:210nm。
【0072】
方法11:
MS器具タイプ:Micromass ZQ;HPLC器具タイプ:Waters Alliance 2790;カラム:Uptisphere C 18 50 mm x 2.0 mm, 3.0 μm;溶離剤B:アセトニトリル+0.05%蟻酸、溶離剤A:水+0.05%蟻酸;勾配:0.0分5%B→2.0分40%B→4.5分90%B→5.5分90%B;オーブン:45℃;流速:0.0分0.75ml/分→4.5分0.75ml/分→5.5分1.25ml/分;UV検出:210nm。
【0073】
方法12:
器具:DAD 検出を有する HP 1100;カラム:Kromasil RP-18, 60 mm x 2 mm, 3.5 μm; 溶離剤A:HClO5ml/水1l、溶離剤B:アセトニトリル;勾配:0分2%B→0.5分2%B→4.5分90%B→6.5分90%B;流速:0.75ml/分;温度:30℃;UV検出:210nm。
【0074】
方法13:
器具:DAD 検出を有する HP 1100;カラム:Kromasil RP-18, 125 mm x 4 mm, 5 μm;溶離剤A:HClO5ml/水1l、溶離剤B:アセトニトリル;勾配:0分2%B→0.5分2%B→4.5分90%B→6.5分90%B;流速:0.75ml/分;温度:30℃;UV検出:210nm。
【0075】
出発化合物:
以下の反応に必要とされるアミジン類は、対応するニトリル類またはエステル類から、Gielen H., Alonso-Alija C., Hendrix M., Niewoehner U., Schauss D., Tetrahedron Lett. 43, 419-421 (2002) の方法により製造する。
【0076】
実施例1A
2−(3,4−ジクロロフェニル)エタンアミジン塩酸塩
【化20】

塩化アンモニウム2.88g(54mmol)を、トルエン50mlに、アルゴン雰囲気下で懸濁し、0℃に冷却する。トルエン中の2Mトリメチルアルミニウム溶液27mlを滴下して添加した後、混合物を室温に温め、次いで1.5時間撹拌する。3,4−ジクロロフェニルアセトニトリル5g(27mmol)を添加し、混合物を80℃で終夜撹拌する。0℃に冷却後、メタノール50mlを滴下して添加する。生成物を沈殿した固体から吸引濾過により分離し、フィルターケーキをメタノールで数回洗浄する。合わせた濾液を蒸発乾固し、残渣を次いでジクロロメタン/メタノール10:1中に懸濁し、再度吸引濾過する。濾液の濃縮により、表題化合物6.2g(理論値の77%)を得る。
MS(ESIpos):m/z=203[M+H]
【0077】
実施例2A
6−メトキシピリジン−3−イルボロン酸(boronic acid)
【化21】

5−ブロモ−2−メトキシピリジン1g(5.32mmol)を、無水テトラヒドロフラン10mlに溶解し、−78℃に冷却する。ヘキサン中の1.6Mn−ブチルリチウム溶液0.4g(6.38mmol)を添加し、黄色溶液を得、それを与えられた温度で30分間撹拌する。トリイソプロピルボレート3g(15.9mmol)を添加し、続いてさらに1時間撹拌する。その間に溶液は−20℃に温まる。水を添加し、混合物を終夜撹拌する。粗製溶液を1N塩酸でpH5に酸性化し、酢酸エチルで2回抽出する。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濾過し、濃縮し、薄茶色の固体を得、それをジエチルエーテルに懸濁し、濾過する。生成物0.38g(理論値の47%)を単離する。
MS(ESIpos):m/z=154[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 3.83 (s, 3H), 6.76 (d, 1H), 8.0 (dd, 1H), 8.52 (s, 1H).
【0078】
実施例3A
メチル[2−(6−メトキシピリジン−3−イル)フェニル]アセテート
【化22】

メチル(2−ブロモフェニル)アセテート1.35g(5.89mmol)を、6−メトキシピリジン−3−イルボロン酸1g(6.55mmol)およびフッ化セシウム1.98g(13.09mmol)と共に、1,2−ジメトキシエタン20mlに、アルゴン下で導入する。テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)0.22g(0.19mmol)の添加後、反応混合物を100℃で4時間撹拌する。室温に冷却し、続いて酢酸エチルと水の混合物を添加し、酢酸エチルで抽出する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させ、溶媒を真空で除去した後、残渣をシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(移動相:シクロヘキサン/酢酸エチル9:1)により精製する。生成物1.1g(理論値の68%)を得る。
LC−MS(方法5):R=2.1分、MS(ESIpos):m/z=258[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 3.51 (s, 3H), 3.63 (s, 2H), 3.9 (s, 3H), 6.89 (d, 1H), 7.26 (m, 1H), 7.38 (m, 3H), 7.63 (dd, 1H), 8.08 (m, 1H).
【0079】
実施例4A
2−[2−(6−メトキシピリジン−3−イル)フェニル]エタンイミドアミド塩酸塩
【化23】

塩化アンモニウム1.14g(21.37mmol)をトルエン20mlにアルゴン雰囲気下で懸濁し、0℃に冷却する。トルエン中の2Mトリメチルアルミニウム溶液10.7mlを滴下して添加した後、混合物を室温に温め、次いで1.5時間撹拌する。メチル[2−(6−メトキシピリジン−3−イル)フェニル]アセテート1.1g(4.27mmol)を添加し、混合物を80℃で2日間撹拌する。5℃に冷却後、メタノール50mlを滴下して添加する。沈殿した固体から生成物を吸引濾過により分離し、フィルターケーキを数回メタノールで洗浄する。合わせた濾液を蒸発乾固し、次いで、残渣をジクロロメタン/メタノール10:1に懸濁し、再度吸引濾過する。濾液の濃縮により、表題化合物0.5g(理論値の46%)を得る。
LC−MS(方法5):R=0.94分、MS(ESIpos):m/z=242[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 3.79 (s, 2H), 3.9 (s, 3H), 6.89 (d, 1H), 7.31 (m, 2H), 7.46 (m, 2H), 7.68 (dd, 1H), 8.12 (m, 1H), 8.72 (s, 1H), 8.8 (s, 2H)
【0080】
実施例5A
2−[2−(6−メトキシピリジン−3−イル)ベンジル]−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化24】

2−[2−(6−メトキシピリジン−3−イル)フェニル]エタンイミドアミド塩酸塩0.55g(1.96mmol)を、メチル2−シアノ−3,3−ジメチルチオプロプ−2−エノエート0.4g(1.96mmol)およびトリエチルアミン0.79g(7.81mmol)と共にジオキサン20ml中に溶解し、90℃で終夜撹拌する。次いで、約2mlを別として溶媒を真空で除去し、アセトニトリルを残っている溶液に添加する。その際に、生成物が沈殿する。濾過し、続いてアセトニトリルおよびメタノールで洗浄し、生成物を高真空下で乾燥させる。表題化合物276mg(理論値の38%)を得る。
LC−MS(方法5):R=2.08分、MS(ESIpos):m/z=365[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 2.31 (s, 3H), 3.9 (s, 3H), 3.98 (s, 2H), 6.89 (d, 1H), 7.28 (m, 1H), 7.39 (m, 3H), 7.63 (dd, 1H), 8.08 (m, 1H).
【0081】
実施例6A
2−ベンジル−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル
【化25】

2−フェニルエタンアミジン塩酸塩100mg(0.59mmol)を、メチル2−シアノ−3,3−ジメチルチオプロプ−2−エノエート119mg(0.59mmol)およびトリエチルアミン237mg(2.34mmol)と共に、エタノール2ml中に溶解し、70℃で5時間撹拌する。次いで、溶媒を真空で除去し、残渣をジクロロメタン50mlに取り、2M塩酸で洗浄する。有機相を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶媒を真空で除去し、残渣をシリカゲルでフラッシュクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン/メタノール200:1、100:1)する。表題化合物75mg(理論値の50%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.2分
MS(ESIpos):m/z=258[M+H]
【0082】
実施例7A
2−(3−メチルベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル
【化26】

2−(3−メチルフェニル)エタンアミジン塩酸塩1.45g(9.83mmol)を、メチル2−シアノ−3,3−ジメチルチオプロプ−2−エノエート2g(9.83mmol)およびトリエチルアミン2g(19.67mmol)と共にエタノール40ml中で溶解し、70℃で5時間撹拌する。次いで、溶媒を真空で除去し、残渣を分取HPLCにより精製する。生成物0.4g(理論値の15%)を得る。
LC−MS(方法2):R=2.83分、MS(ESIpos):m/z=272[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 2.25 (s, 3H), 2.50 (s, 3H), 3.91 (s, 2H), 7.19 (m, 4H).
【0083】
実施例8A
2−(2−メチルベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル
【化27】

2−(2−メチルフェニル)エタンアミジン塩酸塩3g(16.45mmol)を、メチル2−シアノ−3,3−ジメチルチオプロプ−2−エノエート3.3g(16.45mmol)およびトリエチルアミン6.6g(64.9mmol)と共にジオキサン60mlに溶解し、90℃で終夜撹拌する。トリエチルアンモニウム塩を濾過により除去した後、濾液を濃縮し、残渣をジクロロメタンでトリチュレートする。生成物3.6g(理論値の81%)を得る。
LC−MS(方法10):R=2.13分、MS(ESIpos):m/z=272[M+H]
【0084】
実施例9A
2−(2−フルオロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル
【化28】

2−(2−フルオロフェニル)エタンアミジン塩酸塩3.5g(18.5mmol)を、メチル2−シアノ−3,3−ジメチルチオプロプ−2−エノエート3.8g(18.5mmol)およびトリエチルアミン7.5g(74.2mmol)と共に、ジオキサン50mlに溶解し、90℃で終夜撹拌する。トリエチルアンモニウム塩を濾過により除去した後、濾液を濃縮し、残渣を酢酸エチルに取る。1N塩酸および水の添加により生成物を沈殿させる。表題化合物3.8g(理論値の75%)を得る。
LC−MS(方法10):R=2.03分、MS(ESIpos):m/z=276[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 2.31 (s, 3H), 4.06 (s, 2H), 7.19 (m, 2H), 7.41 (m, 2H).
【0085】
実施例10A
2−(2−エトキシベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル
【化29】

2−(2−エトキシフェニル)エタンアミジン塩酸塩4.2g(19.7mmol)を、メチル2−シアノ−3,3−ジメチルチオプロプ−2−エノエート4.0g(19.7mmol)およびトリエチルアミン7.9g(78.7mmol)と共にジオキサン80ml中に溶解し、90℃で終夜撹拌する。トリエチルアンモニウム塩を濾過により除去した後、濾液を濃縮し、残渣を酢酸エチルに取る。生成物を1N塩酸および水の添加により沈殿させる。表題化合物5.3g(理論値の90%)を得る。
LC−MS(方法3):R=2.32分、MS(ESIpos):m/z=302[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 1.19 (t, 3H), 2.30 (s, 3H), 3.99 (q, 2H + s, 2H), 6.93 (m, 2H), 7.27 (m, 2H).
【0086】
実施例11A
2−(3−クロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化30】

実施例2Aの製造と同様に、2−(3−クロロフェニル)エタンアミジン臭化水素酸塩0.5g(2.00mmol)を、メチル2−シアノ−3,3−ジメチルチオプロプ−2−エノエート0.41g(2.00mmol)およびトリエチルアミン0.81g(8.01mmol)と反応させ、表題化合物0.5g(理論値の86%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.4分
MS(DCI,NH):m/z=292[M+H]、309[M+NH
【0087】
実施例12A
2−(4−クロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化31】

実施例2Aの製造と同様に、2−(4−クロロフェニル)エタンアミジン塩酸塩10g(48.8mmol)を、メチル2−シアノ−3,3−ジメチルチオプロプ−2−エノエート9.91g(48.8mmol)およびトリエチルアミン19.7g(195mmol)と反応させ、表題化合物7.00g(理論値の49%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.35分
MS(ESIpos):m/z=292[M+H]
【0088】
実施例13A
2−(3,4−ジクロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化32】

実施例2Aの製造と同様に、2−(3,4−ジクロロフェニル)エタンアミジン塩酸塩1.00g(4.17mmol)を、メチル2−シアノ−3,3−ジメチルチオプロプ−2−エノエート0.85g(4.17mmol)およびトリエチルアミン1.69g(16.7mmol)と反応させ、表題化合物0.6g(理論値の44%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.7分
MS(DCI,NH):m/z=343[M+NH
【0089】
実施例14A
2−(3−フルオロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化33】

実施例2Aの製造と同様に、2−(3−フルオロフェニル)エタンアミジン塩酸塩100mg(0.43mmol)を、メチル2−シアノ−3,3−ジメチルチオプロプ−2−エノエート87mg(0.43mmol)およびトリエチルアミン174mg(1.72mmol)と反応させ、表題化合物28mg(理論値の24%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.2分
MS(ESIpos):m/z=276[M+H]
【0090】
実施例15A
4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化34】

実施例2Aの製造と同様に、2−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]エタンアミジン塩酸塩0.5g(2.10mmol)を、メチル2−シアノ−3,3−ジメチルチオプロプ−2−エノエート0.43g(2.10mmol)およびトリエチルアミン0.85g(8.38mmol)と反応させ、表題化合物0.4g(理論値の59%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.4分
MS(ESIpos):m/z=326[M+H]
【0091】
実施例16A
4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化35】

実施例2Aの製造と同様に、2−(3−チエニル)エタンアミジン塩酸塩3.10g(17.6mmol)を、メチル2−シアノ−3,3−ジメチルチオプロプ−2−エノエート3.57g(17.6mmol)およびトリエチルアミン7.10g(70.2mmol)と反応させ、表題化合物2.19g(理論値の47%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.1分
MS(ESIpos):m/z=263.9[M+H]
【0092】
実施例17A
メチル(2E/Z)−2−シアノ−3−(シクロヘキシルアミノ)−3−メチルチオプロプ−2−エノエート
【化36】

メチル3,3−ビス(メチルチオ)−2−シアノアクリレート0.6g(2.9mmol)を、シクロヘキシルアミン0.29g(2.9mmol)と、アセトニトリル20ml中、室温で1時間撹拌する。揮発性成分を真空で除去する。生成物0.74g(理論値の98%)を黄色油状物として得る。
HPLC(方法12):R=4.85分
MS(DCI,NH):m/z=254.9[M+H]、272[M+NH
【0093】
実施例18A
メチル(2E/Z)−2−シアノ−3−(シクロペンチルアミノ)−3−メチルチオプロプ−2−エノエート
【化37】

メチル3,3−ビス(メチルチオ)−2−シアノアクリレート0.3g(1.47mmol)を、シクロペンチルアミン0.13g(1.47mmol)と共に、アセトニトリル3ml中、70℃で30分間加熱する。揮発性成分を、次いで、真空で除去する。生成物0.35g(理論値の98%)を黄色油状物として得る。
HPLC(方法12):R=4.6分
MS(DCI,NH):m/z=241[M+H]、258[M+NH
【0094】
例示的実施態様:
以下の化合物を、スキームIに記載の一般的合成経路により製造する:
スキームI:
【化38】

X=Cl、Br
a)エタノール、トリエチルアミン、5−16時間還流;b)アセトニトリル、85−90℃、1−7日間。
【0095】
実施例1
2−(3,4−ジクロロベンジル)−6−オキソ−4−(1−ピペリジニル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化39】

2−(3,4−ジクロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.34mmol)を、ピペリジン261mg(3.07mmol)と、85℃で16時間撹拌する。揮発性成分を真空で除去した後、残渣を分取HPLCにより精製する。表題化合物42mg(理論値の38%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.8分
MS(ESIpos):m/z=363[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 1.45-1.70 (m, 6H), 3.73-3.89 (m, 6H), 7.35 (dd, 1H), 7.57-7.66 (m, 2H), 11.1 (s, 1H).
【0096】
実施例2
2−ベンジル−6−オキソ−4−(1−ピペリジニル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化40】

2−ベンジル−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル43mg(0.17mmol)を、アセトニトリル0.3ml中に懸濁し、ピペリジン42.7mg(0.50mmol)と共に85℃で16時間撹拌する。次いで、得られる粗生成物を分取HPLCにより精製する。表題化合物11mg(理論値の22%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.3分
MS(ESIpos):m/z=295[M+H]
1H-NMR (CD3OD, 300 MHz): δ = 1.59-1.77 (m, 6H), 3.83 (s, 2H), 3.93 (t, 4H), 7.24-7.34 (m, 5H).
【0097】
実施例3
4−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジニル]−2−(3−メチルベンジル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル
【化41】

2−(3−メチルベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル0.1g(0.37mmol)を2−(4−ピペリジニル)エタン−1−オール0.142g(1.16mmol)と共に、アセトニトリル3ml中、90℃で、アルゴン下に7日間加熱する。室温に冷却後、粗生成物を分取HPLCにより精製する。表題化合物0.047g(理論値の36%)を無色固体として得る。
LC−MS(方法7):R=3.01分、MS(ESIpos):m/z=353[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 1.05 (m, 2H), 1.36 (m, 2H), 1.69 (m, 3H), 2.25 (s, 3H), 2.89 (t, 2H), 3.42 (t, 2H), 3.68 (s, 2H), 4.51 (d, 2H), 7.18 (m, 4H).
【0098】
実施例4
4−(シクロペンチルアミノ)−2−(3−メチルベンジル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル
【化42】

2−(3−メチルベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル0.1g(0.37mmol)を、シクロペンチルアミン0.31g(3.65mmol)と共に、アセトニトリル3ml中、90℃で、アルゴン下に終夜加熱する。室温に冷却後、粗生成物を分取HPLCにより精製する。表題化合物0.03g(理論値の26%)を無色固体として得る。
LC−MS(方法10):R=2.27分、MS(ESIpos):m/z=309[M+H]
【0099】
実施例5
4−[(2S)−2−(ヒドロキシメチル)−1−ピロリジニル]−2−(3−メチルベンジル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル
【化43】

2−(3−メチルベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル0.1g(0.37mmol)を、(S)−(+)−2−ピロリジンメタノール0.11g(1.1mmol)と共に、アセトニトリル3ml中、90℃で、アルゴン下に5日間加熱する。室温に冷却後、粗生成物を分取HPLCにより精製する。表題化合物0.035g(理論値の29%)を無色固体として得る。
LC−MS(方法7):R=2.91分、MS(ESIpos):m/z=325[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 1.94 (m, 4H), 2.28 (s, 2H), 3.76 (m, 3H), 3.70 (s, 2H), 3.81 (m, 2H), 4.4 (m, 1H), 7.15 (m, 4H), 12.34 (s, 1H).
【0100】
実施例6
4−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジニル]−2−(2−メチルベンジル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル
【化44】

2−(2−メチルベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル0.1g(0.37mmol)を、2−(4−ピペリジニル)エタン−1−オール0.14g(1.1mmol)と共に、アセトニトリル3ml中、90℃で、アルゴン下に5日間加熱する。室温に冷却後、粗生成物を分取HPLCにより精製する。表題化合物13mg(理論値の10%)を無色固体として得る。
LC−MS(方法5):R=1.74分、MS(ESIpos):m/z=353[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 1.06 (m, 2H), 1.34 (m, 2H), 1.68 (m, 3H), 2.30 (s, 3H), 3.00 (t, 2H), 3.42 (t, 2H), 3.80 (s, 2H), 4.51 (d, 2H), 7.16 (m, 4H), 12.33 (s, 1H).
【0101】
実施例7
2−(2−フルオロベンジル)−4−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジニル]−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル
【化45】

2−(2−フルオロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル0.1g(0.37mmol)を、2−(4−ピペリジニル)エタン−1−オール0.14g(1.1mmol)と共に、アセトニトリル3ml中、90℃で、アルゴン下に6日間加熱する。室温に冷却後、粗生成物を分取HPLCにより精製する。表題化合物31mg(理論値の24%)を無色固体として得る。
LC−MS(方法2):R=2.94分、MS(ESIpos):m/z=357[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 1.01 (m, 2H), 1.33 (m, 2H), 1.67 (m, 3H), 2.97 (t, 2H), 3.41 (dd, 2H), 3.87 (s, 2H), 4.32 (t, 1H), 4.47 (d, 2H), 7.16 (m, 2H), 7.36 (m, 2H), 12.38 (s, 1H).
【0102】
実施例8
2−(2−エトキシベンジル)−4−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペリジニル]−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル
【化46】

2−(2−エトキシベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロ−5−ピリミジンカルボニトリル0.1g(0.37mmol)を、2−(4−ピペリジニル)エタン−1−オール0.13g(0.99mmol)と共に、アセトニトリル3ml中、90℃で、アルゴン下に5日間加熱する。室温に冷却後、粗生成物を分取HPLCにより精製する。表題化合物45mg(理論値の43%)を無色固体として得る。
LC−MS(方法6):R=2.01分、MS(ESIpos):m/z=383[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 1.04 (m, 2H), 1.23 (t, 3H), 1.34 (m, 2H), 1.67 (m, 3H), 2.94 (t, 2H), 3.41 (t, 2H), 3.87 (s, 2H), 3.96 (q, 2H), 4.48 (d, 2H), 6.92 (m, 2H), 7.17 (m, 2H), 12.26 (s, 1H).
【0103】
実施例9
2−(3−クロロベンジル)−6−オキソ−4−(プロピルアミノ)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化47】

実施例1の製造と同様に、2−(3−クロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.34mmol)を、n−プロピルアミン203mg(3.43mmol)と反応させ、表題化合物12mg(理論値の12%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.4分
MS(ESIpos):m/z=303[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 0.75 (t, 3H), 1.40 (m, 2H), 3.23 (m, 2H), 3.83 (s, 2H), 7.23-7.38 (m, 4H), 7.42 (s, 1H), 12.34 (s, 1H).
【0104】
実施例10
2−(3−クロロベンジル)−4−(シクロペンチルアミノ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化48】

実施例1の製造と同様に、2−(3−クロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.34mmol)を、シクロペンチルアミン292mg(3.43mmol)と反応させ、表題化合物10mg(理論値の9%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.6分
MS(ESIpos):m/z=329[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 1.38-1.85 (m, 8H), 3.82 (s, 2H), 4.20-4.37 (m, 1H), 7.23-7.46 (m, 4H), 7.66-7.80 (s, 1H), 12.25-12.44 (s, 1H).
【0105】
実施例11
2−(3−クロロベンジル)−6−オキソ−4−(1−ピロリジニル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化49】

実施例1の製造と同様に、2−(3−クロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.34mmol)を、ピロリジン244mg(3.43mmol)と反応させ、表題化合物29mg(理論値の27%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.4分
MS(ESIpos):m/z=315[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 1.80-1.95 (m, 4H), 3.58-3.71 (m, 4H), 3.79 (s, 2H), 7.25-7.45 (m, 4H), 12.28-12.39 (s, 1H).
【0106】
実施例12
4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)−2−(3−クロロベンジル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化50】

実施例1の製造と同様に、2−(3−クロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル150mg(0.51mmol)を、4,4−ジメチルピペリジン582mg(5.14mmol)と反応させ、表題化合物96mg(理論値の52%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.8分
MS(ESIpos):m/z=357[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 0.96 (s, 6H), 1.30-1.41 (m, 4H), 3.75-3.87 (m, 6H, s at 3.81), 7.24-7.45 (m, 4H), 12.39 (s, 1H).
【0107】
実施例13
2−(3−クロロベンジル)−4−[(2−メトキシエチル)アミノ]−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化51】

実施例1の製造と同様に、2−(3−クロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.34mmol)を、2−メトキシエチルアミン257mg(3.43mmol)と反応させ、表題化合物61mg(理論値の56%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.0分
MS(ESIpos):m/z=319[M+H]
1H-NMR (CDCl3, 300 MHz): δ = 3.38 (s, 3H), 3.53 (t, 2H), 3.75 (q, 2H), 3.88 (s, 2H), 6.00 (t, 1H), 7.25-7.31 (m, 3H), 7.38 (s, 1H), 12.56 (s, 1H).
【0108】
実施例14
2−(3−クロロベンジル)−4−(モルホリン−4−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化52】

実施例1の製造と同様に、2−(3−クロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル150mg(0.51mmol)を、モルホリン448mg(5.14mmol)と反応させ、表題化合物109mg(理論値の63%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.0分
MS(ESIpos):m/z=331[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 3.59-3.69 (t, 4H), 3.79-3.90 (m, 6H, s at 3.82), 7.25-7.44 (m, 4H), 12.53 (s, 1H).
【0109】
実施例15
2−(3−クロロベンジル)−4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化53】

実施例1の製造と同様に、2−(3−クロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.34mmol)を、N−メチルピペラジン343mg(3.43mmol)と反応させ、表題化合物101mg(理論値の84%)を得る。
HPLC(方法12):R=3.5分
MS(ESIpos):m/z=344[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 2.18 (s, 3H), 2.35 (t, 4H), 3.79-3.88 (m, 6H, s at 3.82), 7.25-7.44 (m, 4H), 12.48 (s, 1H).
【0110】
実施例16
2−(3−クロロベンジル)−4−[(2−メトキシベンジル)アミノ]−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化54】

実施例1の製造と同様に、2−(3−クロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.34mmol)を、2−メトキシベンジルアミン470mg(3.43mmol)と反応させ、表題化合物37mg(理論値の28%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.6分
MS(ESIpos):m/z=381[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 3.77 (s, 2H), 3.79 (s, 3H), 4.52 (d, 2H), 6.84 (t, 1H), 6.92-6.99 (m, 2H), 7.12 (d, 1H), 7.19-7.33 (m, 4H), 8.14 (t, 1H), 12.39 (s, 1H).
【0111】
実施例17
2−(4−クロロベンジル)−4−(シクロブチルアミノ)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化55】

実施例1の製造と同様に、2−(4−クロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.34mmol)を、シクロブチルアミン244mg(3.43mmol)と反応させ、表題化合物15mg(理論値の14%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.5分
MS(ESIpos):m/z=315[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 1.50-1.67 (m, 2H), 2.03-2.15 (m, 4H), 3.79 (s, 2H), 4.37-4.51 (m, 1H), 7.31-7.43 (m, 4H), 8.00 (s, 1H), 12.33 (s, 1H).
【0112】
実施例18
2−(4−クロロベンジル)−6−オキソ−4−(1−ピロリジニル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化56】

実施例1の製造と同様に、2−(4−クロロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.34mmol)を、ピロリジン244mg(3.43mmol)と反応させ、表題化合物45mg(理論値の42%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.4分
MS(ESIpos):m/z=315[M+H]
1H-NMR (CD3OD, 300 MHz): δ = 1.88-2.03 (m, 4H), 3.69-3.86 (m, 6H, s at 3.82), 7.25-7.35 (m, 4H).
【0113】
実施例19
4−(シクロペンチルアミノ)−2−(3−フルオロベンジル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化57】

実施例1の製造と同様に、2−(3−フルオロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.36mmol)を、シクロペンチルアミン309mg(3.63mmol)と反応させ、表題化合物12mg(理論値の11%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.4分
MS(ESIpos):m/z=313[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 1.29-1.71 (m, 8H), 3.89 (s, 2H), 3.98-4.14 (m, 1H), 7.11-7.42 (m, 4H), 7.63-7.75 (s, 1H), 12.34-12.43 (s, 1H).
【0114】
実施例20
2−(3−フルオロベンジル)−6−オキソ−4−(1−ピペリジニル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化58】

実施例1の製造と同様に、2−(3−フルオロベンジル)−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.36mmol)を、ピペリジン309mg(3.63mmol)と反応させ、表題化合物40mg(理論値の35%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.3分
MS(ESIpos):m/z=313[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 1.40-1.66 (m, 6H), 3.66-3.76 (m, 4H), 3.76 (s, 2H), 7.12-7.42 (m, 4H), 12.27-12.41 (s, 1H).
【0115】
実施例21
6−オキソ−4−(1−ピペリジニル)−2−[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化59】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−[3−(トリフルオロメチル)ベンジル]−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.31mmol)を、ピペリジン262mg(3.07mmol)と反応させ、表題化合物26mg(理論値の22%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.7分
MS(ESIpos):m/z=363[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 1.43-1.70 (m, 6H), 3.71-3.83 (m, 4H), 3.93 (s, 2H), 7.51-7.78 (m, 4H), 12.42 (s, 1H).
【0116】
実施例22
6−オキソ−4−(プロピルアミノ)−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化60】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、n−プロピルアミン224mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物14mg(理論値の13%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.1分
MS(ESIpos):m/z=275.2[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 0.79 (t, 3H), 1.46 (m, 2H), 3.29 (m, 2H), 3.81 (s, 2H), 7.06 (d, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.49 (m, 1H), 7.87 (s, 1H), 12.27 (s, 1H).
【0117】
実施例23
4−(シクロプロピルアミノ)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化61】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、シクロプロピルアミン217mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物44mg(理論値の43%)を得る。
HPLC(方法12):R=3.8分
MS(ESIpos):m/z=273[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 0.60-0.78 (m, 4H), 2.84-2.98 (m, 1H), 3.80 (s, 2H), 7.08 (d, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.49 (m, 1H), 7.85-8.05 (s, 1H), 12.32 (s, 1H).
【0118】
実施例24
4−(シクロペンチルアミノ)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化62】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル150mg(0.57mmol)を、シクロペンチルアミン485mg(5.70mmol)と反応させ、表題化合物46mg(理論値の26%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.4分
MS(ESIpos):m/z=301.2[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 1.40-1.91 (m, 8H), 3.81 (s, 2H), 4.36 (m, 1H), 7.07 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.50 (m, 1H), 7.65 (s, 1H), 12.28 (s, 1H).
【0119】
実施例25
6−オキソ−4−(1−ピロリジニル)−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化63】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、ピロリジン270mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物64mg(理論値の59%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.1分
MS(ESIpos):m/z=287[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 1.80-1.96 (m, 4H), 3.60-3.76 (m, 4H), 3.78 (s, 2H), 7.08 (d, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.48 (m, 1H), 12.27 (s, 1H).
【0120】
実施例26
4−(4−メチルピペリジン−1−イル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化64】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、4−メチルピペリジン377mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物65mg(理論値の54%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.5分
MS(ESIpos):m/z=315[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 0.91 (d, 3H), 1.05-1.18 (t, 2H), 1.62-1.77 (m, 3H), 3.06 (t, 2H), 3.80 (s, 2H), 4.61 (d, 2H), 7.07 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.49 (m, 1H), 12.32 (s, 1H).
【0121】
実施例27
4−(4,4−ジメチルピペリジン−1−イル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化65】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、4,4−ジメチルピペリジン430mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物42mg(理論値の34%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.6分
MS(ESIpos):m/z=329[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 0.97 (s, 6H), 1.37 (t, 4H), 3.77-3.87 (m, 6H, s at 3.80), 7.06 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.49 (m, 1H), 12.31 (s, 1H).
【0122】
実施例28
4−[4−(tert−ブチル)ピペリジン−1−イル]−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化66】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、4−tert−ブチルピペリジン536mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物57mg(理論値の42%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.9分
MS(ESIpos):m/z=357[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 0.82 (s, 9H), 1.02-1.42 (m, 3H), 1.74 (d, 2H), 2.96 (t, 2H), 3.78 (s, 2H), 4.72 (d, 2H), 7.06 (d, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.49 (m, 1H), 12.35 (s, 1H).
【0123】
実施例29
4−(4−ヒドロキシピペリジン−1−イル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化67】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、ピペリジン−4−オール384mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物47mg(理論値の39%)を得る。
HPLC(方法12):R=3.50分
MS(ESIpos):m/z=317[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 1.29-1.50 (m, 2H), 1.72-1.90 (m, 2H), 3.42-3.60 (m, 2H), 3.68-3.86 (m, 3H, s at 3.79), 4.10-4.26 (m, 2H), 4.83 (d, 1H, OH), 7.07 (d, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.50 (m, 1H), 11.79-12.29 (s, 1H, NH).
【0124】
実施例30
4−[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−イル]−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化68】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、2−(4−ピペリジニル)エタン−1−オール491mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物64mg(理論値の49%)を得る。
HPLC(方法12):R=3.70分
MS(ESIpos):m/z=345[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 1.02-1.20 (m, 2H), 1.32-1.42 (q, 2H), 1.68-1.81 (m, 3H), 3.05 (t, 2H), 3.44 (q, 2H), 3.80 (s, 2H), 4.34 (t, 1H, OH), 4.62 (d, 2H), 7.06 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.49 (m, 1H), 12.31 (s, 1H, NH).
【0125】
実施例31
4−[(2−メトキシエチル)アミノ]−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化69】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、2−メトキシエチルアミン285mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物76mg(理論値の69%)を得る。
HPLC(方法12):R=3.7分
MS(ESIpos):m/z=291[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 3.20 (s, 3H), 3.35-3.42 (m, 2H), 3.47-3.56 (m, 2H), 3.82 (s, 2H), 7.07 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.49 (m, 1H), 7.79 (s, 1H), 12.33 (s, 1H).
【0126】
実施例32
4−(1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカ−8−イル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化70】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、1,4−ジオキサ−8−アザスピロ[4.5]デカン544mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物65mg(理論値の48%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.0分
MS(ESIpos):m/z=359[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 1.70 (t, 4H), 3.81 (s, 2H), 3.86-3.95 (m, 8H, 3.92にs), 7.07 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.49 (m, 1H), 12.41 (s, 1H).
【0127】
実施例33
4−(7,11−ジオキサ−3−アザスピロ[5.5]ウンデカ−3−イル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化71】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、1,5−ジオキサ−9−アザスピロ[5.5]ウンデカン597mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物86mg(理論値の61%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.0分
MS(ESIpos):m/z=373[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 1.56 (m, 2H), 1.82-1.94 (m, 4H), 3.75-3.92 (m, 10H, 3.80にs), 7.07 (d, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.50 (m, 1H), 12.43 (br. s, 1H).
【0128】
実施例34
4−(4−メチルピペラジン−1−イル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化72】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、N−メチルピペラジン380mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物36mg(理論値の30%)を得る。
HPLC(方法12):R=3.2分
MS(ESIpos):m/z=316[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 2.19 (s, 3H), 2.37 (t, 4H), 3.77-3.91 (m, 6H, s at 3.80), 7.07 (d, 1H), 7.35 (s, 1H), 7.50 (m, 1H), 12.43 (s, 1H).
【0129】
実施例35
6−オキソ−4−(ピペラジン−1−イル)−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化73】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル80mg(0.30mmol)を、ピペラジン326mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物45mg(理論値の49%)を得る。
HPLC(方法12):R=3.15分
MS(ESIpos):m/z=302[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 2.75 (t, 4H), 3.76-3.82 (m, 6H, s at 3.80), 7.06 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.49 (m, 1H).
【0130】
実施例36
4−(ベンジルアミノ)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化74】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、ベンジルアミン407mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物43mg(理論値の35%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.3分
MS(ESIpos):m/z=323[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 3.80 (s, 2H), 4.52 (d, 2H), 6.95 (d, 1H), 7.16-7.32 (m, 6H), 7.45 (m, 1H), 8.49 (t, 1H), 12.40 (s, 1H).
【0131】
実施例37
4−[(2−メトキシベンジル)アミノ]−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化75】

実施例1の製造と同様に、4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル100mg(0.38mmol)を、2−メトキシベンジルアミン521mg(3.80mmol)と反応させ、表題化合物62mg(理論値の46%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.4分
MS(ESIpos):m/z=353[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 3.75 (s, 2H), 3.80 (s, 3H), 4.56 (d, 2H), 6.84-6.90 (m, 2H), 6.96-7.04 (m, 2H), 7.16 (s, 1H), 7.23 (t, 1H), 7.39 (m, 1H), 8.15 (t, 1H), 12.34 (s, 1H).
【0132】
実施例38
4−[4−(2−ヒドロキシエチル)ピペリジン−1−イル]−2−[2−(6−メトキシピリジン−3−イル)ベンジル]−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化76】

実施例1の製造と同様に、2−[2−(6−メトキシピリジン−3−イル)ベンジル]−4−(メチルスルファニル)−6−オキソ−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル80mg(0.22mmol)を、2−(4−ピペリジニル)エタン−1−オール85mg(0.65mmol)と反応させ、表題化合物62mg(理論値の63%)を得る。
【0133】
以下の化合物は、スキームIIに記載の一般合成経路により製造する:
スキームII:
【化77】

X=Cl、Br
a)1.トルエン、ボロントリフロリド−エーテレート、室温、30分;2.アミン成分RNH、150℃、16時間;または:出発化合物の融解状態、150℃、1−16時間;b)DMF、トリエチルアミン、100℃、16時間またはDMF、炭酸カリウム、90℃、16時間。
【0134】
実施例39
4−(シクロヘキシルアミノ)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化78】

2−(3−チエニル)エタンアミジン塩酸塩69.5mg(0.39mmol)を、メチル(2E/Z)−2−シアノ−3−(シクロヘキシルアミノ)−3−メチルチオプロプ−2−エノエート100mg(0.39mmol)およびトリエチルアミン159mg(1.57mmol)と共に、DMF0.5mlに溶解し、100℃で終夜撹拌する。冷却した混合物を少量の水に取り、ジクロロメタンで抽出する。ジクロロメタン相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでフラッシュクロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン、次いでジクロロメタン/メタノール200:1、100:1)する。生成物23mg(理論値の19%)を得る。
HPLC(方法12):R=4.55分
MS(DCI,NH):m/z=315[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 400 MHz): δ = 0.98-1.43 (m, 5H), 1.53-1.74 (m, 5H), 3.78-3.94 (m, 3H, s at 3.82), 7.06 (d, 1H), 7.33 (s, 1H), 7.50 (m, 1H), 7.54 (m, 1H), 12.28 (s, 1H).
【0135】
実施例40
4−(4−ホルミルピペラジン−1−イル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化79】

イミダゾール11.3mg(0.17mmol)を、トリエチルアミン33.6mg(0.33mmol)および蟻酸7.64mg(0.17mmol)と共に、ジクロロメタン5mlにアルゴン雰囲気下で導入し、0℃に冷却する。次いで、ジクロロメタン中の塩化オキサリル21.1mg(0.17mmol)の溶液を滴下して添加し、次いで、混合物を15分間撹拌する。6−オキソ−4−(ピペラジン−1−イル)−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル50mg(0.17mmol)を添加し、混合物を室温で終夜撹拌する。次いで、1N重硫酸カリウム溶液で洗浄し、ジクロロメタン相を硫酸ナトリウムで乾燥させ、濃縮し、残渣をシリカゲルでフラッシュ−クロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン/メタノール100:1、80:1、60:1)する。表題化合物16mg(理論値の29%)を得る。
HPLC(方法12):R=3.4分
MS(ESIpos):m/z=330[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 200 MHz): δ = 3.42-3.54 (m, 4H), 3.79-3.94 (m, 6H, s at 3.82), 7.09 (d, 1H), 7.36 (s, 1H), 7.51 (m, 1H), 8.06 (s, 1H), 12.55 (s, 1H).
【0136】
実施例41
4−(4−アセチルピペラジン−1−イル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化80】

6−オキソ−4−(ピペラジン−1−イル)−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル50mg(0.17mmol)を、トリエチルアミン34mg(0.33mmol)と共にDMFに溶解し、塩化アセチル14.3mg(0.18mmol)と共に室温で終夜撹拌する。次いで、混合物をジクロロメタンで希釈し、水で洗浄する。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、残渣をシリカゲルでフラッシュ−クロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン/メタノール100:1、80:1、60:1)する。表題化合物42mg(理論値の74%)を得る。
HPLC(方法12):R=3.5分
MS(ESIpos):m/z=344[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 2.02 (s, 3H), 3.50-3.61 (m, 4H), 3.80-3.95 (m, 6H, s at 3.82), 7.08 (d, 1H), 7.36 (s, 1H), 7.50 (m, 1H), 12.47 (s, 1H).
【0137】
実施例42
4−(4−エチルピペラジン−1−イル)−6−オキソ−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル
【化81】

6−オキソ−4−(ピペラジン−1−イル)−2−(3−チエニルメチル)−1,6−ジヒドロピリミジン−5−カルボニトリル50mg(0.17mmol)を、トリエチルアミン34mg(0.33mmol)と共にDMFに溶解し、ブロモエタン19.9mg(0.18mmol)の添加後、室温で終夜撹拌する。次いで、混合物をジクロロメタンで希釈し、水で洗浄する。有機相を分離し、硫酸ナトリウムで乾燥させ、残渣をシリカゲルでフラッシュ−クロマトグラフィー(移動相:ジクロロメタン/メタノール100:1、80:1、60:1、40:1)する。表題化合物38mg(理論値の70%)を得る。
HPLC(方法12):R=3.3分
MS(ESIpos):m/z=330[M+H]
1H-NMR (DMSO-d6, 300 MHz): δ = 1.00 (t, 3H), 2.34 (q, 2H), 2.42 (t, 4H), 3.80 (s, 2H), 3.86 (t, 4H), 7.06 (d, 1H), 7.34 (s, 1H), 7.49 (m, 1H), 12.39 (s, 1H).
【0138】
下表に列挙する例示的実施態様は、上記の実施例と同様に製造する:
【表5】

【0139】
【表6】

【0140】
【表7】

【0141】
【表8】

【0142】
【表9】

【0143】
【表10】

【0144】
【表11】

【0145】
【表12】

【0146】
【表13】

【0147】
【表14】

【0148】
【表15】

【0149】
【表16】

【0150】
【表17】

【0151】
【表18】

【0152】
【表19】

【0153】
【表20】

【0154】
【表21】

【0155】
【表22】

【0156】
【表23】

【0157】
【表24】

【0158】
【表25】


【特許請求の範囲】
【請求項1】

【化1】

式中、
Aは、フェニル、ヘテロアリールまたは式
【化2】

の基であり
[ここで、フェニルおよびヘテロアリールは、ヘテロアリール、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ベンジルオキシおよびベンジルの群から相互に独立して選択される2個までの基により置換されていることもある
{ここで、C−C−アルキルは、式−NR(式中、RはC−C−アルキルであり、Rは水素またはC−C−アルコキシ(C−C)アルキルである)の基により置換されていることもあり、そして、
ヘテロアリールは、C−C−アルコキシにより置換されていることもある}]、
は、C−C−シクロアルキル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ(C−C)アルキル、ベンジルまたは式
【化3】

の基であり
(ここで、C−C−シクロアルキルは、ヒドロキシ、C−C−アルキルまたはトリフルオロメチルにより置換されていることもあり、
−C−アルキルは、ヘテロアリール、C−C−シクロアルキルまたはヒドロキシにより置換されていることもあり、そして、
ベンジルは、C−C−アルコキシまたはハロゲンにより置換されていることもある)、
は水素であるか、
または、
およびRは、それらが結合している窒素原子と一体となって5員ないし6員の複素環を形成し、それは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、シアノ、オキソ、ヘテロアリール、ベンジル、ホルミル、C−C−アルキルカルボニルおよび以下の基
【化4】

(これらは、2個の酸素原子を介して複素環の炭素原子の1つに連結している)の1つの群から相互に独立して選択される2個までの置換基により置換されていることもある
(ここで、C−C−アルキルは、ヒドロキシまたはヘテロアリールにより置換されていることもある)、
の化合物、並びにそれらの塩、溶媒和物および/または塩の溶媒和物。
【請求項2】
式中、
Aが、フェニル、ヘテロアリールまたは式
【化5】

の基であり
[ここで、フェニルおよびヘテロアリールは、ヘテロアリール、ハロゲン、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ベンジルオキシおよびベンジルの群から相互に独立して選択される2個までの基により置換されていることもある
{ここで、C−C−アルキルは、式−NR(式中、RはC−C−アルキルであり、Rは水素またはC−C−アルコキシ(C−C)アルキルである)の基により置換されていることもあり、そして、
ヘテロアリールは、C−C−アルコキシにより置換されていることもある}]、
が、C−C−シクロアルキル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ(C−C)アルキル、ベンジルまたは式
【化6】

の基であり
(ここで、C−C−シクロアルキルは、ヒドロキシ、C−C−アルキルまたはトリフルオロメチルにより置換されていることもあり、
−C−アルキルは、ヘテロアリール、C−C−シクロアルキルまたはヒドロキシにより置換されていることもあり、そして、
ベンジルは、C−C−アルコキシまたはハロゲンにより置換されていることもある)、
が水素であるか、
または、
およびRが、それらが結合している窒素原子と一体となって5員ないし6員の複素環を形成し、それは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、シアノ、オキソ、ヘテロアリール、ベンジル、ホルミル、C−C−アルキルカルボニルおよび以下の基
【化7】

(これらは、2個の酸素原子を介して複素環の炭素原子の1つに連結している)の1つの群から相互に独立して選択される2個までの置換基により置換されていることもある
(ここで、C−C−アルキルは、ヒドロキシまたはヘテロアリールにより置換されていることもある)、
請求項1に記載の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および/または塩の溶媒和物。
【請求項3】
式中、
Aが、フェニル、チエニルまたは式
【化8】

の基であり
[ここで、フェニルおよびチエニルは、ピリジル、フッ素、塩素、臭素、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ベンジルオキシおよびベンジルの群から相互に独立して選択される2個までの基により置換されていることもある
{ここで、C−C−アルキルは、式−NR(式中、RはC−C−アルキルであり、Rは水素またはC−C−アルコキシ(C−C)アルキルである)の基により置換されていることもあり、そして、
ピリジルは、C−C−アルコキシにより置換されていることもある}]、
が、C−C−シクロアルキル、C−C−アルキル、C−C−アルコキシ(C−C)アルキル、ベンジルまたは式
【化9】

の基であり
(ここで、C−C−シクロアルキルは、ヒドロキシ、C−C−アルキルまたはトリフルオロメチルにより置換されていることもあり、
−C−アルキルは、ピリジル、C−C−シクロアルキルまたはヒドロキシにより置換されていることもあり、そして、
ベンジルは、C−C−アルコキシ、フッ素、塩素または臭素により置換されていることもある)、
が水素であるか、
または、
およびRが、それらが結合している窒素原子と一体となって、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニルの群から選択される5員ないし6員の複素環を形成し、それは、C−C−アルキル、ヒドロキシ、シアノ、オキソ、ヘテロアリール、ベンジル、ホルミル、C−C−アルキルカルボニルおよび以下の基
【化10】

(これらは、2個の酸素原子を介して複素環の炭素原子の1つに連結している)の1つの群から相互に独立して選択される2個までの置換基により置換されていることもある
(ここで、C−C−アルキルは、ヒドロキシまたはピリジルにより置換されていることもある)、
請求項1および請求項2に記載の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および/または塩の溶媒和物。
【請求項4】
式中、
Aが、フェニル、チエニルまたは式
【化11】

の基であり
[ここで、フェニルは、ピリジル、フッ素、塩素、メチル、メトキシ、エトキシ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、ベンジルオキシおよびベンジルの群から相互に独立して選択される2個までの基により置換されていることもある
{ここで、メチルは、式−NR(式中、Rはメチルであり、Rは水素または2−メトキシエチルである)の基により置換されていることもあり、そして、
ピリジルは、メトキシにより置換されていることもある}]、
が、C−C−シクロアルキル、メチル、エチル、プロピル、2−メトキシエチル、ベンジルまたは式
【化12】

の基であり
(ここで、C−C−シクロアルキルは、ヒドロキシ、メチルまたはトリフルオロメチルにより置換されていることもあり、
メチル、エチル、プロピルは、ピリジル、シクロプロピルまたはヒドロキシにより置換されていることもあり、そして、
ベンジルは、メトキシ、エトキシ、フッ素または塩素により置換されていることもある)、
が水素であるか、
または、
およびRが、それらが結合している窒素原子と一体となって、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびモルホリニルの群から選択される5員ないし6員の複素環を形成し、それは、メチル、エチル、プロピル、tert−ブチル、ヒドロキシ、シアノ、オキソ、ピリジル、ベンジル、ホルミル、メチルカルボニル、エチルカルボニル、プロピルカルボニルおよび以下の基
【化13】

(これらは、2個の酸素原子を介して複素環の炭素原子の1つに連結している)の1つの群から相互に独立して選択される2個までの置換基により置換されていることもある
(ここで、メチル、エチルおよびプロピルは、ヒドロキシまたはピリジルにより置換されていることもある)、
請求項1、請求項2および請求項3に記載の化合物並びにそれらの塩、溶媒和物および/または塩の溶媒和物。
【請求項5】
[A]式
【化14】

の化合物を、最初に、式
HNR (III)
(式中、RおよびRは、上述の意味を有する)
の化合物を用いて、高い温度で、不活性溶媒中または溶媒の非存在下で、式
【化15】

(式中、RおよびRは、上述の意味を有する)
の化合物に変換し、
次いで、後者を、不活性溶媒中、塩基の存在下、式
【化16】

(式中、Aは、上述の意味を有する)
の化合物と反応させるか、
または、反応物の順序を変更して、
[B]式(II)の化合物を、最初に、式(V)の化合物を用いて、不活性溶媒中、塩基の存在下で、式
【化17】

(式中、Aは、上述の意味を有する)
の化合物に変換し、
次いで、後者を、高い温度で、不活性溶媒中または溶媒の非存在下で、式(III)の化合物と反応させ、
そして、各場合で得られる式(I)の化合物を、必要に応じて適切な(i)溶媒および/または(ii)塩基もしくは酸と反応させ、それらの溶媒和物、塩および/または塩の溶媒和物を得る、
のいずれかを特徴とする、式(I)の化合物の製造方法。
【請求項6】
疾患の処置および/または予防のための、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の化合物。
【請求項7】
少なくとも1種の請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の化合物、および、少なくとも1種の医薬的に許容し得る本質的に非毒性の担体または賦形剤を含む、医薬。
【請求項8】
知覚力、集中力、学習力および/または記憶力の障害の予防および/または処置用の医薬を製造するための、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項9】
障害がアルツハイマー病の結果である、請求項8に記載の使用。
【請求項10】
知覚力、集中力、学習力および/または記憶力の改善用の医薬を製造するための、請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の化合物の使用。
【請求項11】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の化合物の有効量を投与することによる、ヒトまたは動物における知覚力、集中力、学習力および/または記憶力の障害を制御する方法。
【請求項12】
障害がアルツハイマー病の結果である、請求項11に記載の方法。

【公開番号】特開2012−97115(P2012−97115A)
【公開日】平成24年5月24日(2012.5.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−14419(P2012−14419)
【出願日】平成24年1月26日(2012.1.26)
【分割の表示】特願2006−548184(P2006−548184)の分割
【原出願日】平成16年12月31日(2004.12.31)
【出願人】(506417050)ベーリンガー・インゲルハイム・インテルナツィオナール・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (5)
【氏名又は名称原語表記】Boehringer Ingelheim International GmbH
【Fターム(参考)】