説明

研磨用組成物

【課題】高い研磨速度を実現することの可能なコロイダルシリカ粒子を含有した研磨用組成物を提供する。
【解決手段】本発明の研磨用組成物は、複数の突起を表面に有するコロイダルシリカ粒子を含有する。研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子が表面に有している突起の高さをそれぞれ同じ突起の基部における幅で除することにより得られる値の平均は0.245以上である。コロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子の平均アスペクト比は、1.15以上であることが好ましい。コロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子が表面に有している突起の平均高さは、3.5nm以上であることが好ましい。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体デバイス材料からなる研磨対象物、例えばシリコンウェーハをはじめとする半導体ウェーハを研磨する用途で主に使用される研磨用組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、研磨速度の向上を主な目的として、非球形のコロイダルシリカ粒子を研磨用組成物の砥粒として使用することが知られている。例えば特開2007−153732号公報(特許文献1)には、多数の小突起を表面に有するコロイダルシリカ粒子をシリコンウェーハの鏡面研磨に用いることの開示がある。また特開2009−149493号公報(特許文献2)には、短径/長径比が0.01〜0.8の範囲にあって複数の疣状突起を表面に有するシリカ粒子を含んだシリカゾルを砥粒として使用した研磨用組成物の開示がある。
【0003】
しかしながら、より高い研磨速度を実現することの可能なコロイダルシリカ粒子を含有した研磨用組成物を求める要求が依然として存在している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−153732号公報
【特許文献2】特開2009−149493号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで本発明の目的は、より高い研磨速度を実現することの可能なコロイダルシリカ粒子を含有した研磨用組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の一様態では、複数の突起を表面に有するコロイダルシリカ粒子を含有した研磨用組成物であって、前記コロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子が表面に有している突起の高さをそれぞれ同じ突起の基部における幅で除することにより得られる値の平均が0.245以上である研磨用組成物を提供する。
【0007】
上記の態様において、コロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子の平均アスペクト比は1.15以上であることが好ましい。
【0008】
上記の態様において、コロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子が表面に有している突起の平均高さは3.5nm以上であることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高い研磨速度を実現することの可能なコロイダルシリカ粒子を含有した研磨用組成物を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】本発明の一実施形態に係る研磨用組成物中に含まれるコロイダルシリカ粒子の外形を投影した輪郭を示す図。
【図2】(a)実施例1の研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子の走査型電子顕微鏡写真、(b)比較例3の研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子の走査型電子顕微鏡写真。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態を説明する。
本実施形態の研磨用組成物は、複数の突起を表面に有するコロイダルシリカ粒子を少なくとも含有しており、半導体デバイス材料からなる研磨対象物、例えばシリコンウェーハや化合物半導体ウェーハなどの半導体ウェーハ、あるいはウェーハ上に形成された誘電体物質又は導電体物質の膜を研磨する用途で主に使用される。
【0012】
研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子が表面に有している突起の数は、コロイダルシリカ粒子1つあたり平均で3つ以上であることが好ましく、より好ましくは5つ以上である。
【0013】
ここでいう突起とは、コロイダルシリカ粒子の粒子径に比べて十分に小さい高さ及び幅を有するものである。さらに言えば、図1において点A及び点Bを通る曲線ABとして示されている部分の長さが、コロイダルシリカ粒子の最大内接円の円周長さ、より正確には、コロイダルシリカ粒子の外形を投影した輪郭に内接する最大の円の円周長さの4分の1を超えないような突起である。なお、突起の幅とは、突起の基部における幅のことをいい、図1においては点Aと点Bの間の距離として表されるものである。また、突起の高さとは、突起の基部と、その基部から最も離れた突起の部位との間の距離のことをいい、図1においては直線ABと直交する線分CDの長さとして表されるものである。
【0014】
研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子が表面に有している突起の高さをそれぞれ同じ突起の基部における幅で除することにより得られる値の平均は0.245以上であることが必須であり、好ましくは0.255以上である。この値の平均が0.245以上である場合には、突起の形状が比較的鋭いことが理由で、高い研磨速度を得ることが可能となる。また、この値の平均が0.255以上である場合には、研磨用組成物による研磨速度がさらに向上する。なお、コロイダルシリカ粒子の各突起の高さ及びその基部における幅は、一般的な画像解析ソフトウエアを用いて、走査型電子顕微鏡によるコロイダルシリカ粒子の画像を解析することにより求めることができる。
【0015】
研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子の平均アスペクト比は、1.15以上であることが好ましく、より好ましくは1.20以上である。この場合、研磨用組成物による研磨速度が向上する有利がある。なお、コロイダルシリカ粒子の平均アスペクト比は、走査型電子顕微鏡によるコロイダルシリカ粒子の画像に外接する最小の長方形の長辺の長さを同じ長方形の短辺の長さで除することにより得られる値の平均であり、一般的な画像解析ソフトウエアを用いて求めることができる。
【0016】
研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子が表面に有している突起の平均高さは、3.5nm以上であることが好ましく、より好ましくは4.0nm以上である。この場合、研磨用組成物による研磨速度が向上する有利がある。なお、コロイダルシリカ粒子の突起の平均高さも、平均アスペクト比と同様、一般的な画像解析ソフトウエアを用いて求めることができる。
【0017】
研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子の動的光散乱法による平均粒子径は、10〜300nmの範囲内にあることが好ましい。この場合、研磨用組成物の沈降安定性が向上するのに加え、研磨用組成物を用いて研磨した後の研磨対象物において良好な表面粗さを得やすい有利がある。
【0018】
研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子の粒度分布は、シャープであるよりもブロードであることが好ましい。別の言い方をすれば、研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子の粒子径の標準偏差は大きいことが好ましく、具体的には、10nm以上であることが好ましく、より好ましくは14nm以上である。この場合、研磨用組成物による研磨速度が向上する有利がある。なお、コロイダルシリカ粒子の粒子径の標準偏差は、走査型電子顕微鏡によるコロイダルシリカ粒子の画像の面積を計測し、それと同じ面積の円の直径として求められるコロイダルシリカ粒子の粒子径の標準偏差であり、これも一般的な画像解析ソフトウエアを用いて求めることができる。
【0019】
研磨用組成物中のコロイダルシリカの好ましい純度は、研磨用組成物の用途によって異なる。例えば、シリコン、ゲルマニウム、ガリウムヒ素、インジウムヒ素、インジウムリン又は窒化ガリウムなどの半導体からなるウェーハや当該ウェーハを用いた半導体デバイスを研磨する用途で使用される研磨用組成物の場合、使用されるコロイダルシリカは高純度であることが求められる。具体的には、ナトリウム、カリウム、カルシウム、ホウ素、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、マンガン、鉄、コバルト、銅、亜鉛、銀、鉛などのコロイダルシリカ中に含まれる金属不純物の総量は1ppm以下であることが好ましい。このような高純度のコロイダルシリカはアルコキシシランを原料として用いることにより製造可能である。なお、コロイダルシリカ中の金属不純物の量は例えばICP質量分析装置により測定が可能である。一方、例えばハードディスク基板を研磨する用途で使用される研磨用組成物の場合には、使用されるコロイダルシリカはさほど高純度でなくてもよく、例えばケイ酸ソーダを原料として用いることにより低コストで製造することのできるコロイダルシリカを使用することがコスト的に有利である。ナトリウム汚染が望まれない用途で研磨用組成物が使用される場合は、ナトリウム含有量の少ない活性ケイ酸又はケイ酸カリウムをケイ酸ソーダの代わりに原料として用いて製造されるコロイダルシリカを使用してもよい。
【0020】
アルコキシシランの加水分解によりコロイダルシリカを製造する一般的な方法は、例えば作花済夫の著による「ゾル−ゲル法の科学」の第154〜156頁に記載されている。また、特開平11−60232号公報には、ケイ酸メチル又はケイ酸メチルとメタノ−ルの混合物を水、メタノ−ル及びアンモニア又はアンモニアとアンモニウム塩からなる混合溶媒中に滴下してケイ酸メチルと水とを反応させることにより製造される繭型コロイダルシリカの開示がある。特開2001−48520号公報には、アルキルシリケートを酸触媒で加水分解した後、アルカリ触媒を加えて加熱して珪酸の重合を進行させて粒子成長させることにより製造される細長形状のコロイダルシリカの開示がある。特開2007−153732号公報には、特定の種類の加水分解触媒を特定の量で使用することにより、多数の小突起を有するコロイダルシリカを製造できることが記載されている。
【0021】
ケイ酸ソーダを原料とするコロイダルシリカの製造は一般に、ケイ酸ソーダをイオン交換することによって行われる。特開2002−338232号公報には、単分散のコロイダルシリカに凝集剤を添加することにより球状に二次凝集させることの記載がある。特開平07−118008号公報及び国際公開第2007/018069号には、細長などの異形のコロイダルシリカを得るために、ケイ酸ソーダから得られる活性ケイ酸にカルシウム塩又はマグネシウム塩を添加することの開示がある。特開2001−11433号公報には、ケイ酸ソーダから得られる活性ケイ酸にカルシウム塩を添加することにより数珠状のコロイダルシリカを得ることの開示がある。特開2008−169102号公報には、シード粒子の表面に微小粒子を生成及び成長させることで金平糖のように多数の小突起を有するコロイダルシリカを製造できることが記載されている。
【0022】
本実施形態の研磨用組成物中に含まれるコロイダルシリカ粒子は、異形すなわち非球状のコロイダルシリカ粒子の表面、又は複数の球状のコロイダルシリカ粒子からなる異形の会合体の表面に複数の突起を形成させることにより製造されてもよい。あるいは、突起を有する複数のコロイダルシリカ粒子を会合させることにより製造されてもよい。球状又は異形のコロイダルシリカ粒子を得ることや、コロイダルシリカ粒子を会合すること、またコロイダルシリカ粒子の表面又はコロイダルシリカ粒子の会合体の表面に複数の突起を形成することは、例えばすぐ上の2つの段落で挙げた文献の記載に従って行うことができる。例えば、複数の突起を表面に有するコロイダルシリカ粒子は以下の方法で製造することができる。まず、アンモニア水が触媒として加えられたメタノールと水の混合溶液にアルコキシシランを連続的に添加して加水分解することにより異形のコロイダルシリカ粒子を含んだスラリーを得る。得られたスラリーを加熱してメタノール及びアンモニアを留去する。その後、スラリーに有機アミンを触媒として加えてから、70℃以上の温度で再びアルコキシシランを連続的に添加して加水分解する。これにより、異形のコロイダルシリカ粒子の表面に複数の突起が形成される。
【0023】
本実施形態によれば以下の利点が得られる。
・ 本実施形態の研磨用組成物中に含まれるコロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子が表面に有している突起の高さをそれぞれ同じ突起の基部における幅で除することにより得られる値の平均は0.245以上である。このことにより、本実施形態の研磨用組成物は、高い研磨速度で研磨対象物を研磨することができ、例えば半導体デバイス材料からなる研磨対象物を研磨する用途において好適に使用することができる。
【0024】
前記実施形態は次のように変更してもよい。
・ 前記実施形態の研磨用組成物は、公知の添加剤を必要に応じてさらに含有してもよい。例えば、(a)アルカリ金属の水酸化物、アルカリ金属塩、アンモニア、アンモニウム塩、アミン、アミン化合物、第四級アンモニウム水酸化物、第四級アンモニウム塩等のアルカリ、(b)塩酸、リン酸、硫酸、ホスホン酸、硝酸、ホスフィン酸、ホウ酸等の無機酸、あるいは、酢酸、イタコン酸、コハク酸、酒石酸、クエン酸、マレイン酸、グリコール酸、マロン酸、メタンスルホン酸、ギ酸、リンゴ酸、グルコン酸、アラニン、グリシン、乳酸、hydroxyethylidene diphosphonic acid(HEDP)、nitrilotris[methylene phosphonic acid](NTMP)、phosphonobutane tricarboxylic acid(PBTC)等の有機酸、(c)ノニオン性、アニオン性、カチオン性又は両性の界面活性剤、(d)水溶性セルロース、ビニル系ポリマー、ポリアルキレンオキサイド等の水溶性ポリマー、(e)ポリアミン、ポリホスホン酸、ポリアミノカルボン酸、ポリアミノホスホン酸等のキレート剤、(f)過酸化水素、過酸化物、オキソ酸、酸性金属塩化合物等の酸化剤、(g)防かび剤、殺菌剤、殺生物剤等のその他の添加剤のいずれかを含有してもよい。
【0025】
・ 前記実施形態の研磨用組成物は、研磨用組成物の原液を水で希釈することによって調製されてもよい。
・ 前記実施形態の研磨用組成物は、半導体デバイス材料からなる研磨対象物を研磨する以外の用途で使用されてもよい。
【0026】
次に、本発明の実施例及び比較例を説明する。
実施例1〜2及び比較例1〜6では、コロイダルシリカスラリーを純水で希釈した後、48質量%水酸化カリウム水溶液を用いてpH11.0に調整することにより研磨用組成物を調製した。いずれの研磨用組成物の場合も研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子の含有量は5.0質量%である。各例の研磨用組成物中に含まれるコロイダルシリカ粒子の詳細、及び各例の研磨用組成物を用いて研磨速度の値を測定した結果を表1に示す。なお、参考までに、実施例1及び比較例3の研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子の走査型電子顕微鏡写真を図2(a)及び図2(b)にそれぞれ示す。
【0027】
【表1】

表1の“突起の平均幅”欄には、各例の研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子が表面に有している突起の基部における幅の平均を測定した結果を示す。
【0028】
表1の“突起の平均高さ”欄には、各例の研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子が表面に有している突起の高さの平均を測定した結果を示す。
【0029】
表1の“突起の高さ/突起の幅の平均”欄には、各例の研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子が表面に有している突起の高さをそれぞれ同じ突起の基部における幅で除することにより得られる値の平均を測定した結果を示す。
【0030】
表1の“平均アスペクト比”欄には、各例の研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子のアスペクト比の平均を測定した結果を示す。
【0031】
表1の“平均粒子径”欄には、動的光散乱粒度分布測定器を用いて、各例の研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子の平均粒子径を測定した結果を示す。
表1の“粒子径の標準偏差”欄には、各例の研磨用組成物中のコロイダルシリカ粒子の粒子径の標準偏差を測定した結果を示す。
【0032】
表1の“研磨速度”欄には、各例の研磨用組成物を用いて、PE−TEOS(plasma-enhanced tetraethyl orthosilicate)ブランケットウェーハの表面を表2に記載の研磨条件で研磨したときの研磨速度を示す。研磨速度の値は、精密電子天秤を用いて測定される研磨前後のウェーハの重量の差に基づいて、以下の計算式に従って求めた。
【0033】
研磨速度[Å/min]=研磨前後のウェーハの重量の差[g]/研磨時間[分]/ウェーハ表面の面積[cm](=20.26cm)/TEOSの真密度[g/cm](=2.2g/cm)×10
【0034】
【表2】

表1に示されるように、実施例1及び実施例2の研磨用組成物を使用した場合にはいずれも、1400Å/分を超える高い研磨速度が得られた。これに対し、コロイダルシリカ粒子の突起の高さ/突起の幅の平均の値が0.245未満である比較例1〜6の研磨用組成物を使用した場合には、得られる研磨速度の値が低かった。なお、コロイダルシリカ粒子の平均粒子径が大きくなるにつれて、得られる研磨速度の値が大きくなる傾向が認められた。しかしながら、コロイダルシリカ粒子の突起の高さ/突起の幅の平均の値が0.245未満であるとき、さらに言えば、加えてコロイダルシリカ粒子の平均アスペクト比が1.15未満でもあるときには、たとえコロイダルシリカ粒子の平均粒子径を大きくしたとしても1400Å/分を超える研磨速度を得ることは困難であった。
【0035】
最後に、以上の明細書中の記載より把握できる技術的思想について以下に記載する。
・ 前記コロイダルシリカ粒子の動的光散乱法による平均粒子径は10〜300nmの範囲内にある、請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
【0036】
・ 前記コロイダルシリカ粒子の粒子径の標準偏差は10nm以上である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨用組成物。
・ 複数の突起を表面に有するコロイダルシリカ粒子であって、前記コロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子が表面に有している突起の高さをそれぞれ同じ突起の基部における幅で除することにより得られる値の平均が0.245以上であることを特徴とするコロイダルシリカ粒子。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の突起を表面に有するコロイダルシリカ粒子を含有した研磨用組成物であって、前記コロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子が表面に有している突起の高さをそれぞれ同じ突起の基部における幅で除することにより得られる値の平均が0.245以上であることを特徴とする研磨用組成物。
【請求項2】
前記コロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子の平均アスペクト比は1.15以上である、請求項1に記載の研磨用組成物。
【請求項3】
前記コロイダルシリカ粒子のうちコロイダルシリカ粒子の体積平均粒子径よりも粒子径の大きな粒子が表面に有している突起の平均高さは3.5nm以上である、請求項1又は2に記載の研磨用組成物。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate


【公開番号】特開2012−104800(P2012−104800A)
【公開日】平成24年5月31日(2012.5.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−79850(P2011−79850)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000236702)株式会社フジミインコーポレーテッド (126)
【Fターム(参考)】