説明

硬質表面用洗浄剤組成物

【課題】 洗浄力、除菌力に優れ、被洗浄物の材質に損傷を与えにくいとともに、環境負荷が低減された硬質表面用洗浄剤組成物に関する。
【解決手段】 (A)特定のアミンオキシドおよび/または特定のカルボベタイン型両性界面活性剤、(B)アルキルグルコシド、脂肪酸アルカノールアミドおよび脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種以上の非イオン界面活性剤、(C)カチオン界面活性剤、
(D)有機酸およびその塩、(E)水を含有し、且つ原液のpH(JIS Z−8802:1984「pH測定方法」)が25℃で6.0〜8.0であることを特徴とする硬質表面用洗浄剤組成物である。優れた洗浄効果及び除菌効果を有するとともに、大理石、ABS樹脂などの被洗浄物の材質に対する亀裂や破損がなく、さらに環境負荷が低減された硬質表面用洗浄剤組成物を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は洗浄力、除菌力に優れ、被洗浄物の材質に損傷を与えにくいとともに、環境負荷が低減された硬質表面用洗浄剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、被洗浄物の材質は多様化し、化学物質により損傷を受けやすい大理石などの石材製の床、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体樹脂(以下、ABS樹脂と記す。)製の便座などを洗浄する必要性が高まってきている。しかしながら、従来、洗浄力の面で洗浄剤に用いられているポリオキシエチレンアルキルエーテルなどの非イオン界面活性剤および有機溶剤は、ABS樹脂を使用した備品に破損を生じさせ、洗浄力の高い酸性及びアルカリ性洗剤は、大理石などの石材の変色の原因となりやすいことが知られている。
【0003】
他方、環境に対する配慮・安全性の意識も高まっており、衣料用洗浄剤、台所用洗浄剤および住居用洗浄剤など環境中へ排出される洗浄剤において、環境負荷の低減化が検討されている。従来より洗浄力向上のために使用されている直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、アルキル硫酸エステル塩などの界面活性剤のBOD/TODでみた分解率は、10日間で30〜60%と低いことが開示されている(油化学、第28巻、第351号、1979年、油化学協会発行、非特許文献1を参照)。
【0004】
このため、近年では、被洗浄物の表面の破損や亀裂などの発生を防ぐことを目的としてpH(液性)を中性の範囲に設定した洗浄剤や、特定のポリオキシエチレンアルキルエーテルや有機溶剤を使用しない洗浄剤が開発されている。
【0005】
また、環境負荷の低減化には、石鹸、アルファオレフィンスルホン酸塩およびアルキル硫酸エステル塩などの生分解性の良い界面活性剤を用いる方法および/または富栄養化の原因となるリン、窒素及びカリウムなどを含むトリポリリン酸塩、ニトリロ三酢酸塩、エチレンジアミン四酢酸塩、ジエチレントリアミン五酢酸、ヒドロキシエチルエチレンジアミン三酢酸及びカリウム化合物などの物質を使用しない方法がある。
【0006】
例えば、特許第3260081号公報には、(A)一般式1:R(OR(RはC18アルキル、C18アルケニル、C18アルキルフェニル;RはCアルキレン、xは0〜2、GはC還元糖に由来する残基;yは1〜10)のアルキルグリコシド、(B)(a)一般式2:R−NR→O(RはC18アルキル、アルケニル;RとRはCアルキル)のアミンオキシド、(b)一般式3:R−CONH−R−N−CHCOO(RはC18アルキル、アルケニル;RはCアルキレン;RとRはCアルキル)のカルボベタイン、(c)一般式4:R10−N1112−CHCH(OH)CHSO(R10はC18アルキル、アルケニル;R11とR12はCアルキル)のスルホベタインから選ばれる界面活性剤及び(C)キレ−ト剤を必須成分として含有させ、A/B(重量配分比)を50/50〜80/20とし、A,B両成分合計量2〜60重量%を含有させ、C成分を0.01〜5重量%含有させることにより、人体に対する作用が穏和で使用感が良好で、汚垢洗浄力や色相安定性を向上した洗浄剤組成物が開示されている(特許文献1を参照)。
【0007】
また、特開2006−188648号公報には、R11−O−X(式中、R11は、2−エチルヘキシル、イソノニル、イソデシルから選ばれる基、Xは、CH2CH(OH)CH2OH)で示す化合物(A)0.1〜10質量%、クエン酸、リンゴ酸、EDTA、酒石酸、グルコン酸、MGDA、安息香酸及びそれらの塩から選ばれる化合物(B)2.5〜8質量%、陰イオン界面活性剤又はポリアルキルグルコシドと、アミンオキシド型界面活性剤の混合物である界面活性剤(C)5〜65質量%及び水を含有し、成分A/成分Bの質量比が0.01〜4である除菌洗浄剤が開示されている(特許文献2を参照)。
【0008】
【非特許文献1】「油化学」、第28巻、第351号、1979年、油化学協会発行
【特許文献1】特許第3260081号公報
【特許文献2】特開2006−188648号公報
【0009】
しかし、上記のような洗浄剤の性能は、未だ充分ではなく、特に洗浄力に劣るという問題があった。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、洗浄力、除菌性能に優れることはもとより、被洗浄物の材質に損傷を与えにくく、さらに環境負荷が低減された硬質表面用洗浄剤組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明者らは、上記目的を達成するべく鋭意研究を重ねた結果、両性界面活性剤であるアミンオキシド及び/またはカルボベタイン、アルキルグルコシド、脂肪酸アルカノールアミド、脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種以上の非イオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、有機酸およびその塩とを組み合わせることにより、洗浄力、除菌力に優れることはもとより、被洗浄物の材質に損傷を与えにくく、さらに環境負荷が低減された硬質表面用洗浄剤組成物が得られるという知見を得た。本発明はかかる知見に基づいて完成したものである。
すなわち、本発明は、以下の硬質表面洗浄剤組成物を提供することである。
【0012】
詳しくは、(A)下記の化学式(1)で表されるアミンオキシドおよび/または下記の化学式(2)で表されるカルボベタイン型両性界面活性剤
(化1)
−NR→O
(式中、Rは、炭素数が8〜15で直鎖または分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、R及びRは、炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
(化2)
−CONH−R−N−CHCOO
(式中、Rは、炭素数が8〜15で直鎖または分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、R及びRは、炭素数1〜3のアルキル基を示す。)、
(B)アルキルグルコシド、脂肪酸アルカノールアミドおよび脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種以上の非イオン界面活性剤、
(C)カチオン界面活性剤、
(D)有機酸およびその塩、
(E)水を含有し、且つ原液のpH(JIS Z−8802:1984「pH測定方法」)が25℃で6.0〜8.0である硬質表面用洗浄剤組成物を第1の要旨とする。
【0013】
なかでも、上記(B)非イオン界面活性剤が下記の化学式(3)で表されるアルキルグルコシドである硬質表面用洗浄剤組成物を第2の要旨とする。
(化3)
(OR)xGy
(式中、Rは、炭素数が7〜12で直鎖または分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、炭素数が7〜12の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基またはアルキル部の炭素数が7〜12で直鎖または分岐鎖のアルキルフェニル基を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、xは、0〜2であり、Gは炭素数5〜6の還元糖に由来する残基であり、yは、1〜10を示す。)
【0014】
また、上記(C)カチオン界面活性剤が、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムおよびジデシルジメチルアンモニウムクロライドから選ばれる少なくとも一種である硬質表面用洗浄剤組成物を第3の要旨とする。
【0015】
さらに、上記(D)有機酸およびその塩が、クエン酸、リンゴ酸、乳酸およびグルコン酸ならびにこれらのアルカリ金属塩の中から選ばれる少なくとも一種以上である硬質表面用洗浄剤組成物を第4の要旨とする。
【0016】
また、窒素含有量が、理論計算値で2.0mg/L以下である硬質表面用洗浄剤組成物を第5の要旨とする。
【発明の効果】
【0017】
本発明の硬質表面用洗浄剤は、以下の効果を奏する。
(1)洗浄力に優れている。
(2)除菌性能に優れている。
(3)環境負荷が低減されている。
(4)被洗浄物の材質に対する亀裂や破損がない。
(5)貯蔵安定性、特に低温及び高温時の貯蔵安定性に優れている。
【0018】
このうち特に、洗浄力に優れ、被洗浄物の表面に強固に付着した汚れを容易に除去することが可能であり、さらに大理石、ABS樹脂などの被洗浄物の材質に対する亀裂や破損がないという利点を有する。
【0019】
また、除菌性能に優れ、被洗浄物の表面に存在する有害な病原性細菌を除去することが可能であり、さらに環境負荷が低減されているという利点を有する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
本発明の硬質表面用洗浄剤組成物(以下「本組成物」ということがある。)は、有効成分として、
(A)下記の化学式(1)で表されるアミンオキシドおよび/または下記の化学式(2)で表されるカルボベタイン型両性界面活性剤
(化1)
−NR→O
(式中、Rは、炭素数が8〜15で直鎖または分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、R及びRは、炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
(化2)
−CONH−R−N−CHCOO
(式中、Rは、炭素数が8〜15で直鎖または分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、R及びRは、炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
(B)アルキルグルコシド、脂肪酸アルカノールアミドおよび脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種以上の非イオン界面活性剤
(C)カチオン界面活性剤
(D)有機酸およびその塩
(E)水を含有し、且つ原液のpH(JIS Z−8802:1984「pH測定方法」)が25℃で6.0〜8.0であることを特徴とする硬質表面用洗浄剤組成物である。
【0021】
本発明に用いられる(A)成分は、洗浄力および泡安定性の目的で配合され、下記の化学式(1)で表されるアミンオキシドおよび/または下記の化学式(2)で表されるカルボベタイン型両性界面活性剤である。
【0022】
上記(A)成分の一つであるアミンオキシドは、下記の化学式(1)で示される。
(化1)
−NR→O
(式中、Rは、炭素数が8〜15で直鎖または分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、R及びRは、炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
具体的には、例えば、オクチルジメチルアミンオキシド、デシルジメチルアミンオキシド、ラウリルジメチルアミンオキシド、イソラウリルジメチルアミンオキシド、ヤシアルキルジメチルアミンオキシド、アルキル(C10,14)ジメチルアミンオキシド、ミリスチルジメチルアミンオキシドなどが挙げられる。
なかでも、洗浄力向上の点から、ラウリルジメチルアミンオキシド、イソラウリルジメチルアミンオキシド、アルキル(C10,14)ジメチルアミンオキシドが好ましい。
【0023】
また、上記(A)成分のもう一つであるカルボベタイン型両性界面活性剤は、下記の化学式(2)で示される。
(化2)
−CONH−R−N−CHCOO
(式中、Rは、炭素数が8〜15で直鎖または分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、R及びRは、炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
具体的には、例えば、ヤシアルキル−N,N−ジメチル酢酸ベタイン、ラウリル−N,N−ジメチル酢酸ベタイン、ヤシアルキルアミドプロピル−N,N−ジメチル酢酸ベタイン(ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン)、オクチルアミドプロピル−N,N−ジメチル酢酸ベタイン(オクチル酸アミドプロピルベタイン)、ラウリルアミドプロピル−N,N−ジメチル酢酸ベタイン(ラウリン酸アミドプロピルベタイン)、1−ヤシアルキル−2−ヒドロキシエチル−2−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタイン、1−ドデシル−2−ヒドロキシエチル−2−カルボキシメチルイミダゾリニウムベタインなどが挙げられる。
なかでも、洗浄効果の点から、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリン酸アミドプロピルベタインが好ましい。
【0024】
そして、上記(A)成分は、アミンオキシドおよび/またはカルボベタイン型両性界面活性剤であり、いずれかの成分を単独または2種以上組み合わせて用いてもよいし、それぞれの成分の1種以上とを組み合わせて用いてもよい。
【0025】
また上記の(A)成分の組み合わせにおいて、洗浄効果の点から、ラウリルジメチルアミンオキシドとヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキシドとラウリン酸アミドプロピルベタイン、イソラウリルジメチルアミンオキシドとヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、イソラウリルジメチルアミンオキシドとラウリン酸アミドプロピルベタイン、アルキル(C10,14)ジメチルアミンオキシドとヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン、およびアルキル(C10,14)ジメチルアミンオキシドとラウリン酸アミドプロピルベタインの組み合わせが好ましい。なかでも特に、アルキル(C10,14)ジメチルアミンオキシドとラウリン酸アミドプロピルベタインの組み合わせが好ましい。
【0026】
上記(A)成分の含有量は、本組成物中において0.5〜20質量%の範囲が好ましく、特に洗浄力、貯蔵安定性及び経済性の点から1.0〜10質量%の範囲が好ましい。
0.5質量%未満では洗浄力に乏しく、また貯蔵安定性に劣る。一方、20質量%を超えると貯蔵安定性に劣り、また経済性の点から好ましくない。
【0027】
本組成物の原液のpH(25℃)は、6.0〜8.0が好ましく、特に6.0〜7.0が洗浄力の点から好ましい。
pHが6.0未満および8.0を超えると、被洗浄物の材質によっては亀裂や破損を生じさせる恐れがあり、また、環境負荷の低減の点からも好ましくない。
【0028】
つぎに、本発明に用いられる(B)成分は、洗浄力及び泡安定性の目的で配合され、アルキルグルコシド、脂肪酸アルカノールアミドおよび脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種以上の非イオン界面活性剤が挙げられる。
更に詳しくは、下記の化学式(3)で表されるアルキルグルコシドのほかラウリン酸モノエタノールアミド、ラウリン酸ジエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド、ミリスチン酸モノエタノールアミド、ミリスチン酸ジエタノールアミド、ステアリン酸モノエタノールアミド、ステアリン酸ジエタノールアミド、オレイン酸モノエタノールアミド、およびオレイン酸ジエタノールアミドなどの脂肪酸アルカノールアミド、ショ糖脂肪酸エステル、モノグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステルおよびソルビタン脂肪酸エステルなどの脂肪酸エステルが挙げられる。
これらは単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
なかでも、洗浄力および泡安定性の点から、アルキルグルコシドが好ましい。
(化3)
(OR)xGy
(式中、Rは、炭素数が7〜12で直鎖または分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、炭素数が7〜12の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基またはアルキル部の炭素数が7〜12で直鎖または分岐鎖のアルキルフェニル基を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、xは、0〜2であり、Gは炭素数5〜6の還元糖に由来する残基であり、yは、1〜10を示す。)
【0029】
上記(B)成分の含有量は、本組成物中において0.5〜20質量%の範囲が好ましく、特に、洗浄力、泡安定性、貯蔵安定性及び経済性の点から1.0〜10質量%の範囲が好ましい。
0.5質量%未満では洗浄力に乏しく、また泡安定性も良くない。一方、20質量%を超えると貯蔵安定性に劣り、また経済性の点から好ましくない。
【0030】
また上記、(B)成分の非イオン界面活性剤としてのアルキルグルコシドのうち、下記の化学式(3)で表されるアルキルグルコシドであることが、洗浄効果および泡安定性向上の点から好ましい。
(化3)
(OR)xGy
(式中、Rは、炭素数が7〜12で直鎖または分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、炭素数が7〜12の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基またはアルキル部の炭素数が7〜12で直鎖または分岐鎖のアルキルフェニル基を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、xは、0〜2であり、Gは炭素数5〜6の還元糖に由来する残基であり、yは、1〜10を示す。)
【0031】
具体的には、例えば、オクチルポリグルコシド、デシルポリグルコシド、ラウリルポリグルコシド、ヤシ油脂肪酸ポリグルコシドおよびセトステアリルポリグルコシドなどが挙げられる。なかでも、洗浄力および泡安定性の点から、特に、オクチルポリグルコシド及び/又はデシルポリグルコシドが好ましい。
【0032】
本発明に用いられる(C)成分のカチオン界面活性剤は、除菌性能を向上させる目的で配合され、例えば、第4級アンモニウム塩、およびビグアナイド系カチオン界面活性剤が挙げられる。なかでも、第4級アンモニウム塩である塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム、塩化ジデシルジメチルアンモニウムが容易に入手でき且つ他成分との相溶性の点から好ましい。
これらは単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0033】
上記(C)成分の含有量は、本組成物中において0.5〜10質量%の範囲が好ましく、特に、除菌性能、貯蔵安定性及び経済性の点から1〜5質量%の範囲が望ましい。
0.5質量%未満では除菌効果に乏く、また10質量%を超えると貯蔵安定性に劣るとともに経済性の点から好ましくない。
【0034】
本発明に用いられる(D)成分の有機酸およびその塩は、金属イオンの封鎖、及び貯蔵安定性の目的で配合される。有機酸及びその塩としては、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸およびこれらの塩から選ばれる1種以上が好ましい。
更に詳しくは、クエン酸、リンゴ酸、乳酸、グルコン酸、クエン酸ナトリウム、クエン酸カリウム、リンゴ酸ナトリウム、乳酸ナトリウム、グルコン酸ナトリウム、グルコン酸カリウムなどが挙げられる。
なかでも、貯蔵安定性の点から、クエン酸、乳酸、クエン酸ナトリウム、乳酸ナトリウムおよびグルコン酸ナトリウムが好ましい。
これらは単独で用いても2種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0035】
また、上記(D)成分の含有量は、本組成物中において1〜25質量%の範囲が好ましく、特に、金属イオンの封鎖、貯蔵安定性及び経済性の点から5〜20質量%の範囲が好ましい。
1質量%未満では金属イオンの封鎖に乏しく、また、25質量%を超えると貯蔵安定性に劣るとともに、経済性の点から好ましくない。
【0036】
また、上記(E)成分の水としては、純水、イオン交換水、蒸留水、水道水等が挙げられる。これらは単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。なかでも、経済性及び貯蔵安定性の点から水道水、イオン交換水が好ましく用いられる。
また、(E)成分の含有量は、本組成物が全体として100となるようにバランス量(質量%)配合される。
【0037】
本組成物中において、富栄養化の原因となる窒素の含有量は、理論計算値で2mg/L以下であることが好ましい。
【0038】
また、本組成物には、本発明の所望の効果を損なわない範囲で他の任意成分を配合することができる。例えば、香料、染料、防腐剤、防黴剤及び酵素などを配合することができる。
【実施例】
【0039】
以下本発明の硬質表面用洗浄剤組成物について、実施例と比較例により本発明を詳細に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0040】
表1〜6に示す、実施例1〜26及び比較例1〜6の硬質表面用洗浄剤組成物(以下、供試組成物という)を調整し、各種試験に用いた。なお、表中の各成分の有効成分量(質量%)については後記する。また、成分(A)〜(E)及び任意成分の和は、100質量%となっている。
そして、得られた各種供試組成物について、pH、洗浄力、材質に対する影響、貯蔵安定性及び除菌性能の各試験項目について、以下の試験方法と判定基準により評価し、その結果を後記の表1〜6に併せて示した。
【0041】
1.pH
[試験方法]
pHメーター(堀場製作所社製:pH METER F−12)を用いて、JIS Z−8802:1984「pH測定方法」に従い、調製された各種供試組成物の原液の25℃におけるpH値を測定し、以下の判定基準により評価した。
[判定基準]
◎:pH6.0以上、8.0以下
×:pH6.0未満、もしくはpH8.0超
【0042】
2.洗浄力試験1:トイレモデル汚れ
[トイレモデル汚れの調製]
ラノリン0.5gをクロロホルム5mlに溶解させ、さらにエタノール495mlを加えて希釈し、エタノール溶液を調製した。塩化第2鉄10gを水500mlに溶解させ、上記エタノール溶液に加えたものを、あらかじめサンドペーパー(Nippon Coated Abrasive社製:No.120)を縦横10往復、円を書くように20周させて表面を粗した磁器タイル(INAX社製:SPKC−100/L00:白色:10cm×10cm)に、1mlの量だけ塗布した。さらに、これを145℃で1時間焼成した後、室温にて放冷してテストピースとした。
[試験方法]
上記テストピースに、各組成物の原液5ミリリットルを滴下し、ウォッシャビリティーテスター(テスター産業社製)を用いて、スポンジ(4cm×8cm)を15往復させて洗浄力試験を行った。試験後、一定水量の水道水にて10秒間すすぎ、室温にて乾燥させた。このとき、試験前後のテストピースの白度を測定し、次式を用いて、洗浄率を求めた。白度の測定には、色彩色差計(ミノルタ社製:型式CR−331)を用いた。

洗浄率(%)=(洗浄後の白度−洗浄前の白度)/(汚れ付着前の白度−洗浄前の白度)×100
上記洗浄率の値を用い、以下の判定基準により評価した。
[判定基準]
◎:洗浄率80%以上
○:洗浄率60%以上80%未満
△:洗浄率40%以上60%未満
×:洗浄率40%未満
【0043】
3.洗浄力試験2:石鹸かすモデル汚れ
[石鹸かすモデル汚れの調製]
オレイン酸2.5gとトリオレイン2.5gとアルブミン0.25gとステアリン酸カルシウム4.75gをクロロホルム60gに溶解させたものを、スライドガラス(7.6cm×2.6cm)の上面に1ml量をほぼ均一に塗布した。これを室温で一晩乾燥させたものをテストピースとした。
[試験方法]
上記テストピースに、各種供試組成物の原液を滴下し、コンラージ棒にティッシュペーパー(商品名「キムワイプ」(登録商標)、クレシア社製)を巻き付けたものを用いて15往復させて擦り洗いをした後、流水(水道水)にて10秒間すすぎ、室温にて乾燥させた。そして、試験前後におけるテストピース上の汚れの重量変化から、次式を用いて洗浄率を求めた。
洗浄率(%)=(洗浄力試験により除去された汚れの質量/洗浄力試験前に付着していた汚れの質量)×100
そして、上記洗浄率の値を用い、以下の判定基準により評価した。
[判定基準]
◎:洗浄率80%以上
○:洗浄率60%以上80%未満
△:洗浄率40%以上60%未満
×:洗浄率40%未満
【0044】
4.材質に対する影響1 (大理石に対する影響)
[試験方法]
各種供試組成物の10質量%溶液を滴下した大理石のテストピースを、室温にて24時間配置した後、目視にて、大理石テストピースの変色、腐食などの有無を観察し、以下の判定基準により評価した。
[判定基準]
◎:大理石テストピースに変色、腐食が全く見られない。
○:大理石テストピースに変色、腐食がわずかに見られる。
△:大理石テストピースに変色、腐食がはっきり見られる。
×:大理石テストピースに変色、腐食が著しく見られる。
【0045】
5.材質に対する影響2 (ABS樹脂に対する影響)
[試験方法]
短冊状のABS樹脂テストピース(1.5×12.6×126mm)を図1に示した1/4楕円治具に沿わして固定後、各種供試組成物の原液3mlを含ませた脱脂綿を、このABS樹脂テストピースに付着させ、50℃で48時間配置し、次の数式1により臨界歪み(%)を算出した。なお、各種供試組成物の原液は、6時間おきに追加で滴下した。
また、48時間後における該テストピースの状態を目視で観察し、以下の判定基準により評価した。
(数1)
ε=y・h/2x〔1−(L(x−y)/x)〕−3/2× 100(%)
ε:臨界歪み (%)
x:治具の長軸 (127mm)
y:治具の短軸 (38.1mm)
h:ABS樹脂テストピースの厚み (1.5mm)
L:クラック発生位置の長軸方向長(mm)
[判定基準]
○:臨界歪みが0.7%以上。使用条件に依存せず、亀裂や破損などの問題が起こらない。
△:臨界歪みが0.3%以上、0.7%未満。使用条件に依存し、亀裂や破損などの問題が起こる。
×:臨界歪みが0.3%未満。使用条件に依存せず、容易に亀裂や破損などの問題が起こる。
【0046】
6.貯蔵安定性試験1 (高温安定性)
[試験方法]
各種供試組成物を、50℃に設定されたインキュベーター(ヤマト科学社製:型式IS82)に3ヶ月配置し、目視にて沈殿や変色、分離の有無を観察し、以下の判定基準により評価した。
[判定基準]
◎:組成物中に沈殿や変色、分離が全く見られない。
○:組成物中に沈殿や変色、分離がわずかに見られる。
△:組成物中に沈殿や変色、分離がはっきり見られる。
×:組成物中に沈殿や変色、分離が著しく見られる。
【0047】
7.貯蔵安定性試験2 (凍結復元性)
[試験方法]
各種供試組成物を、−15℃に設定された冷凍冷蔵庫(ホシザキ社製:型式HRF−90P)に一晩配置して凍結させた後、室温で解凍するというサイクルを5回繰り返して、解凍開始から8時間経過後、及び撹拌後の各種供試組成物の外観を目視にて観察し、以下の判定基準により評価した。
[判定基準]
◎:5回の凍結/解凍後にも沈殿や変色、分離が見られない。
○:4回の凍結/解凍後にも沈殿や変色、分離が見られないが、5回目に沈殿や変色、分離が見られる。
△:3回の凍結/解凍後にも沈殿や変色、分離が見られないが、4回目に沈殿や変色、分離が見られる。
×:3回の凍結/解凍までに沈殿や変色、分離が見られる。
【0048】
8.除菌性の評価
[供試菌]
供試菌として大腸菌(Escherichia coli:ATCC11229)、黄色ブドウ球菌(Staphylococcus aureus:ATCC6538)及び緑膿菌(Pseudomonasu aeruginosa:ATCC15442)を用いる。ATCC11229、ATCC6538およびATCC15442はAmerican Type Culture Collectionに寄託され、入手できる。
[試験方法]
(1)上記、供試菌をそれぞれSCD寒天培地(メルク(株))で35℃、24時間前培
養した後、寒天培地上に生成されたコロニーを一白金耳かきとって、SCDブイヨン(メルク(株))に懸濁して35℃、24時間培養する。細菌の生育が確認されたならば、本懸濁液を適量の滅菌水で約108〜109cell/mlの菌濃度に調整して菌液とする。
(2)各種供試組成物をあらかじめ滅菌された精製水を用いて10倍、または100倍に希釈し、この希釈溶液99mlをあらかじめ滅菌した容器に入れ、菌液1.0mlを加えてよく混合する。30秒後、この混合液を1.0ml採取して9.0mlのリン酸緩衝溶液に加えて、10倍ごとに段階希釈を行う。次いでこの段階希釈溶液1.0mlを採取し、滅菌済みのシャーレに加え、40℃に保ったSCDLP寒天培地20mlを加えて混合する。室温で冷却し、寒天培地を固化させた後、37℃で48時間培養する。培養後に育成したコロニー数を数える。菌液中に含まれる菌数を測定し、ブランクとし、ブランクの菌数と対比して以下の基準によって点数化し、殺菌性能の評価とした。なお殺菌試験は同じ洗浄剤についてそれぞれ5回ずつ行い、それぞれの減少数の平均値に基づいて、以下の判定基準により評価した。
[判定基準]
◎:菌数がブランクの1/10000未満に減少
○:菌数がブランクの1/10000以上〜1/100未満に減少
△:菌数がブランクの1/100以上〜1/1未満に減少
×:菌数がブランクと同数、もしくはブランクよりも増加
【0049】
なお、表1〜表6において用いた各種成分とその有効成分量(%)の詳細は、下記のとおりであり、表中の数値は、有効純分100%に換算して示したものである。
【0050】
・両性界面活性剤1:
ラウリル(C12)ジメチルアミンオキシド;商品名:ゲナミノックスK−12(クラリアントジャパン社製、有効成分量32質量%)
・両性界面活性剤2:
デシル(C10)ジメチルアミンオキシド;商品名:ゲナミノックスK−10(クラリアントジャパン社製、有効成分量29質量%)
・両性界面活性剤3:
アルキル(C10、14)ジメチルアミンオキシド;商品名:ゲナミノックスK1014(クラリアントジャパン社製、有効成分量32質量%)
・両性界面活性剤4:
イソラウリル(C12)ジメチルアミンオキシド;商品名:BARLOX12i(ロンザジャパン社製、有効成分量30質量%)
・両性界面活性剤5:
ラウリン酸アミドプロピルベタイン;商品名:TEGO BETAIN L10S(ゴールドシュミット社製、有効成分量30質量%)
・両性界面活性剤6:
ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン;商品名:オバゾリンCAB−30(東邦化学工業社製、有効成分量30質量%)
・両性界面活性剤7:
2−アルキル−N−カルボキシメチル−N−ヒドロキシエチルイミダゾリウムベタイン;商品名:レボンU(三洋化成工業製、有効成分量35質量%)
【0051】
・非イオン界面活性剤1:
アルキル(C8〜10)ポリグルコシド;商品名:グルコポン215UP(コグニスジャパン社製、有効成分量64質量%)
・非イオン界面活性剤2:
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド;商品名:アミコールCDE−G(ミヨシ油脂社製、有効成分量100質量%)
・非イオン界面活性剤3:
ソルビタン脂肪酸エステル;商品名:サンソフトNO.445(太陽化学社製、有効成分量100質量%)
・非イオン界面活性剤4:
ポリオキシエチレン(C9)アルキルエーテル;商品名:ソフタノール90(日本触媒社製、有効成分量100質量%)
【0052】
・カチオン界面活性剤1:
C12〜14ジメチルベンジルアンモニウムクロライド;商品名:カチオンG50(三洋化成工業社製、有効成分量50質量%)
・カチオン界面活性剤2:
ジデシルジメチルアンモニウムクロライド;商品名:Bardac−2280(ロンザジャパン社製、有効成分量80質量%)
【0053】
・クエン酸:
商品名:クエン酸(磐田化学工業社製、有効成分量100質量%)
・乳酸:
商品名:発酵乳酸G(扶桑化学工業社製、有効成分量50質量%)
・リンゴ酸:
商品名:DL−リンゴ酸フソウ(扶桑化学工業社製、有効成分量100質量%)
・グルコン酸:
商品名:グルコン酸液(扶桑化学工業社製、有効成分量50質量%)
・クエン酸ナトリウム:
商品名:クエン酸三ナトリウム結晶(磐田化学工業社製、有効成分量100質量%)
・乳酸ナトリウム:
商品名:乳酸ナトリウム(扶桑化学工業社製、有効成分量60質量%)
・リンゴ酸ナトリウム:
商品名:リンゴ酸ナトリウム(扶桑化学工業社製、有効成分量100質量%)
・グルコン酸ナトリウム:
商品名:グルコン酸ソーダ(扶桑化学工業社製、有効成分量100質量%)
【0054】
【表1】

【0055】
【表2】

【0056】
【表3】

【0057】
【表4】

【0058】
【表5】

【0059】
【表6】


【0060】
上記の結果から実施例1〜26品は、pHが6.0〜8.0の範囲にあり、pH、洗浄力、材質に対する影響、貯蔵安定性及び除菌性能のいずれの試験項目においても良好な性能を示すことがわかる。
【0061】
一方、(A)成分の両性界面活性剤を含まない比較例1品、(B)成分の非イオン界面活性剤を含まない比較例2品は、洗浄力及び貯蔵安定性に劣ることがわかる。
【0062】
また、(D)成分の有機酸および有機酸塩を含まない比較例3品は、洗浄力に劣り、そして、比較例4品及び5品は、pHが6.0〜8.0の範囲から外れ、洗浄力及び貯蔵安定性に劣るとともに、材質に対する影響にも劣ることがわかる。
【0063】
さらに、(C)成分であるカチオン界面活性剤を含まない比較例6品は、除菌性能を有していないことがわかる。
【図面の簡単な説明】
【0064】
【図1】材質に対する影響2(ABS樹脂に対する影響)の試験に用いる1/4楕円治具の概略図
【符号の説明】
【0065】
1 テストピース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記の化学式(1)で表されるアミンオキシドおよび/または下記の化学式(2)で表されるカルボベタイン型両性界面活性剤
(化1)
−NR→O
(式中、Rは、炭素数が8〜15で直鎖または分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、R及びRは、炭素数1〜3のアルキル基を示す。)
(化2)
−CONH−R−N−CHCOO
(式中、Rは、炭素数が8〜15で直鎖または分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、R及びRは、炭素数1〜3のアルキル基を示す。)、
(B)アルキルグルコシド、脂肪酸アルカノールアミドおよび脂肪酸エステルから選ばれる少なくとも1種以上の非イオン界面活性剤、
(C)カチオン界面活性剤、
(D)有機酸およびその塩、
(E)水を含有し、且つ原液のpH(JIS Z−8802:1984「pH測定方法」)が25℃で6.0〜8.0であることを特徴とする硬質表面用洗浄剤組成物。
【請求項2】
(B)非イオン界面活性剤が下記の化学式(3)で表されるアルキルグルコシドであることを特徴とする請求項1記載の硬質表面用洗浄剤組成物。
(化3)
(OR)xGy
(式中、Rは、炭素数が7〜12で直鎖または分岐鎖のアルキル又はアルケニル基を示し、炭素数が7〜12の直鎖もしくは分岐鎖のアルケニル基またはアルキル部の炭素数が7〜12で直鎖または分岐鎖のアルキルフェニル基を示し、Rは、炭素数1〜4のアルキレン基を示し、xは、0〜2であり、Gは炭素数5〜6の還元糖に由来する残基であり、yは、1〜10を示す。)
【請求項3】
(C)カチオン界面活性剤が、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウムおよびジデシルジメチルアンモニウムクロライドから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項1および2記載の硬質表面用洗浄剤組成物。
【請求項4】
(D)有機酸及びその塩が、クエン酸、リンゴ酸、乳酸およびグルコン酸ならびにこれらのアルカリ金属塩の中から少なくとも一種以上を含有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の硬質表面用洗浄剤組成物。
【請求項5】
窒素含有量が、理論計算値で2.0mg/L以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の硬質表面用洗浄剤組成物。

【図1】
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【公開番号】特開2008−266375(P2008−266375A)
【公開日】平成20年11月6日(2008.11.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−107742(P2007−107742)
【出願日】平成19年4月17日(2007.4.17)
【出願人】(598028648)ジョンソンディバーシー株式会社 (30)
【Fターム(参考)】