説明

磁気処理装置

【課題】 流体が通過する磁気処理部の領域を長くして、流体に攪乱流や微細な振動や音波等を自発的に誘発させながら磁気を浴びせる相乗効果である雰囲気を形成し、流体を効率良く改質できる磁気処理装置を提供する。
【解決手段】 流体が磁気螺旋流路を通過する際に長い蛇腹パイプの凸凹壁面によって、流体は圧縮や膨張,また、負圧や加圧、等の衝撃を受けて攪乱流や摩擦刺激を激しく起こし、その時の凹凸壁面衝撃によって磁気螺旋流路に微細な振動と音波を自発的に誘発現象を起こし、これ等の相乗効果を流体に与えながら磁気作用を浴びせる雰囲気を形成し、流体が通過する流路の道のりで幾度もの磁気作用を効果的に浴びせることができる磁気螺旋流路とした。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料水、農業用水、果実飲料、アルコール、燃料油等(本明細書中流体と総称する。)流体を磁気螺旋流路の領域において、攪乱流や微細な振動や音波等を与えながら磁気処理を効率的に行い流体の改質を行う磁気処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、流体を改質する処理装置として永久磁石を用いた発明が他種多様になされている、配管内の浄化や水質改善を行う液体磁気処理装置が実用されている。該流体磁気処理装置は、文献名=水の磁気処理、著作者=ヴェ・イ・クラッセン、発行者=日ソ通信社に示されている、この文献によれば、磁石を用いて配管に磁界を形成することによって配管内を浄化すると共に、液体の改善が行えることが記されている。
【0003】
例えば、本書の中に医療における磁化水では消化器の治療と外傷の治療、精神療法的効果、血圧の正常化、血清中のコレステロールの低減(コレステロール235〜443mg%までの範囲内にあった、45日磁化水の投与の後、血清中のコレステロールの含有量は67〜32mg%だけ低減した。)口腔のうがいが歯石の除去と歯肉炎の治療に、アレルギー性皮膚病の総合治療に磁化水の利用に推薦することができると水の磁気処理効果等を膨大なデータと分析のもとに証明されている。
【0004】
上記のように水の磁気処理は医療効果にも得られることが広く知られている、そのため磁石を用いて飲料水等を美味しく生成する方法が開発されている。
【0005】
例えば、飲料水には浄水器の内部に永久磁石の配置構成において磁気化効率の向上を図り、水の活性化の促進を図ることができる浄水器がある、その機構は、磁石ホルダセットを、多数の通水孔を開けた基板の両面に複数個の上・下収納部を形成することで二層構造とした略円筒状の磁石ホルダと、上収納部に収納することで極性を一方にそろえて配置する上部マグネット群と、下収納部に収納することで上部マグネット群に対して逆方向の磁界を形成する下部マグネット群と、から構成したもので、上部マグネット群の一方向の磁性界で水の磁気化処理を行い、下部マグネット群の逆方向の磁界でもう一度水の磁気化処理をすぐ行うことができる。この結果、磁気化効率の向上を図ることができ、水の活性化の促進を図ることができるとされている。
(例えば、特許文献1参照)
【0006】
外形の異なる水道管或いは水道ホースなどに格別な工具を用いることなく、配管等の周囲に容易に捲回して取り付けることが可能である、その構成は、弾性体に磁石体を複数備えていることを特徴とした液体磁気処理装置がある。
(例えば、特許文献2参照)
【0007】
水の流れる管路の一部として接続される磁気処理装置において、磁気を作用させることによって配管内に付着するスケールや赤錆等の腐食の要因物質、および、カルキ臭、カビ臭等の悪臭等の防止を一層効果的に行うことができる磁気処理装置で、その構造は、外部へ向かった磁力線を内部に封じ込め、磁力線を水の流れる導管に集中させてより効率的に磁気効果を上げると共に、装備する複数の永久磁石をユニットとして取り扱うことによって、磁石の磁束密度の大きさに関係なく、組立て作業を容易にできることを目的としているものがある。
(例えば、特許文献3参照)
【0008】
流体や空気の磁気処理を簡単な構造でもって効果的に、酸化還元電位の低減効果を向上せしめ得る磁気処理装置であって、流体通路の周辺部に一対の磁石を配置し、その領域において乱流を積極的に生じせしめる流れの調節手段を備えている、その構造は、磁石の配設領域の近辺において流体通路を蛇行や湾曲、屈曲等させたり、該通路にブロック体やシート部材等の障害物を設置することにより構成される他、流体通路の断面積を急激に拡張させたり縮小させることによっても構成することが可能であることを特徴としている。
(例えば、特許文献4参照)
【0009】
アルコール改質する処理装置としては、上端拡開、下端縮小の液体を通すガラス製管状の器具に於いて、管の下端縮小部分を扁平形状に変形させて、管を流れる液体の通過方向と直角に磁気が印加されるように、径方向に着磁され外周を継鉄で囲まれたリング状、或いは、角筒状の永久磁石を、変形された管の下端縮小部分に挿入装着し、この永久磁石を装着したガラス製変形管状容器を、外装とする円筒と組み合わせて、上端拡開の部分が、円筒の下方部には下端縮小部より流れ出る液体を受けるため、小型の容器が入るように切欠き部分を設けてなる卓上型液体磁気処理装置がある。
(例えば、特許文献5参照)
【0010】
燃料油を改質する処理装置としては、所望の厚さを持つ複数個の磁性体を、各磁性体間にファインセラミックスからなるスペーサーを介在させて、中空パイプの外周に串状として一体化した、該串状の隣合う磁性体の向き合う磁性は互いに反発させ、磁性体の厚さと各磁性体間の間隔を同じにした、このように構成した液体燃料改質装置を燃料タンクの中に配置したものがある。
(例えば、特許文献6参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0011】
【特許文献1】特開2004−41923号公報
【特許文献2】特開2001−334270号公報
【特許文献3】特開平9−308888号公報
【特許文献4】特開2004−57984号公報
【特許文献5】特開2006−55709号公報
【特許文献6】特開平7―258657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
しかしながら、従来の流体磁気処理装置に於いては、下記のような問題点があった。
特許文献1は、浄水器の内部に磁石ホルダを上・下収納部に形成して二層構造とし、上部マグネット群と下部マグネット群で構成し上・下の極性相違を通過させて磁気化効率の向上を図ることを目的としているが、磁石を浄水器の内部に内蔵しているため活性炭の交換時メンテナンスにおいては、工場に返却して浄水器内部のろ材詰め替えといゆう必要性があり、大変な工数を要してしまう欠点がある。
【0013】
特許文献2は、弾性対の紐状に磁石を複数備え配管等に螺旋状に捲き付けて液体に磁気を与えるもので、格別な工具を用いることなく容易に作業ができることが特徴である、しかし、特に狭い場所等での捲き付け作業においては、磁石同士が絡み合い容易にでないことが想像される。
【0014】
特許文献3は、流体磁気処理において磁石を覆う磁性材からなるヨーク体を備え、外部へ向った磁力線を内部に封じ込めて磁気の外部洩れを少なくしたことによって効率的に磁気効果を上げ、複数の永久磁石をユニットとして取り扱うことによって、磁石の磁束密度の大きさに関係なく、組立て作業が容易にできることを主要にしたものである、何れにせよ、一直管に磁石を形成しユニット組することは、流体を磁気化するには処理室の距離が短すぎて充分に処理作用が行われるとは思案するところである。
【0015】
特許文献4は、非磁性材で形成された流体通路に狭窄部や拡幅部凹溝や凸部を設けて積極的に乱流とされる状態を作りだし、該流体通路の側面に一対の磁石を設け微小変位させて流体の乱流調節手段を設けている、乱流を発生しながら磁気を与える構成であるが、処理室の領域が短く瞬時に通過する流体を考えると充分な磁気処理が行えることは疑問視するところである。
【0016】
特許文献5は、卓上型の液体磁気処理装置であって蓋がある容器の中で、上が漏斗、下部が液体受容器の組合せのなかで、漏斗の狭くなった部分に一対の磁石を挟んで、該磁石を液体が通過することによって磁気処理を行うもので、屈折計を使用して酒類の磁場による屈折率変化を調べた、該結果屈折率は小さく特に酒類には舌あたりが滑らかになるとある。しかし液体に対する磁気作用にあっては、液体が通過する落下速度では磁気印加は満足することではない。
【0017】
特許文献6は、燃料油を改質する処理装置である、燃料タンクの内部に中空パイプの外周に磁性体とセラミックスペーサを介在させて串状に複数並べた中空パイプ装置を、燃料タンクの内部に四本セットされ、該装置の内外を液体が流通して改質となる液体燃料改質装置である、しかし、燃料タンクの内部に複雑な構造化した液体燃料改質装置を燃料油に没油して、装置の内外を揺することで燃料改質することにある、この様な構造は燃料タンクの外部で備え設けたいもので、また、大変な工数を要してしまう、欠点があった。
【0018】
本発明は、上記のような構成が有していた問題を解決しようとするものであり、流体が通過する磁気領域の距離を格段に伸ばし、流体に効果的に磁気を浴びる磁気処理装置を実現することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明は、上記目的を達成するため蛇腹パイプを用いて流体に壁面衝撃による攪乱流を起こし、螺旋形状なる磁気螺旋流路に微細な振動と音波を自発的に誘発させながら、磁気を浴びせる相乗効果である雰囲気を形成し、流体の劣化した安定結合分子にある含有水の電位バランスを崩し小分子に分断された流体の改質を行い、流体を効率良く活性化できる磁気処理装置として本発明を完成させた。
【0020】
本願請求項1に係る磁気性処理装置は、流路である蛇腹パイプを永久磁石が挟んで配置された磁気に、流体を通過させて磁気処理する磁気処理装置であって、該磁気処理装置は蛇腹パイプを螺旋形状に形成して磁気螺旋流路としたもので、該磁気螺旋流路は流体が通過する際に流路の凸凹壁面による衝撃攪乱流を受けて、該磁気螺旋流路は微細な振動と音波を自発的に誘発させながら流体に磁気を浴びせる雰囲気を形成する、該磁気螺旋流路における前記磁石の配置領域おいて、該磁気螺旋流路を通過する流体に対して攪乱流や微細な振動と音波を、積極的に生じさせるための凸凹形成フレキパイプを螺旋形状に形成していることを特徴とする磁気処理装置。
【0021】
本願請求項2に係る磁気性処理装置は、磁気螺旋流路である蛇腹パイプ螺旋形状の重複なる互の隙間に磁石を嵌め込み、直列に並べて複数の磁気を配置固着して、磁気の相乗効果をもたらす磁石の配列で構成としたことを特徴とする磁気処理装置。
【0022】
本願請求項3に係る磁気性処理装置は、磁気螺旋流路に誘発させた微細な振動と音波の調節手段を、該磁気螺旋流路の領域において具備していることを特徴とする、請求項1、2いずれか記載の磁気処理装置。
【0023】
本願請求項4に係る磁気性処理装置は、磁気螺旋流路の両端接続部分を除いた他を、
保温材と外装ケースで覆い構成したことを特徴とする、請求項1〜3いずれか記載の磁気処理装置。
【0024】
本願請求項5に係る磁気性処理装置は、磁気螺旋流路を浄水器の入水部と接続したことを特徴とする、請求項1〜4いずれか記載の磁気処理装置。
【0025】
本願請求項6に係る磁気性処理装置は、流体貯蔵タンクの底部と上部を循環ポンプを介して磁気螺旋流路を連結したことを特徴とする、請求項1〜4いずれか記載の磁気処理装置。
【0026】
本願請求項7に係る磁気性処理装置は、エアポンプの排出側に磁気螺旋流路を連結して流体貯蔵タンクの流中散気式エアレーションを行うことを特徴とする、請求項1〜4いずれか記載の磁気処理装置。
【0027】
上記第1の課題解決手段による作用は次の通りである。
流体が磁気螺旋流路を通過する際に長い蛇腹パイプの凸凹壁面によって、流体は圧縮や膨張,また、負圧や加圧、等の衝撃を受けて攪乱流や摩擦の刺激を激しく起こしている。
【0028】
更に、その時の凹凸壁面衝撃によって磁気螺旋流路に微細な振動と音波を自発的に誘発現象を起こしている。
【0029】
上記の相乗効果を流体に与えながら磁気作用を浴びせる雰囲気を形成することができる。
【0030】
磁気螺旋流路の領域において複数の磁石を設けることが可能で、流体が通過する流路の道のりで幾度もの磁気作用を効果的に浴びせることができる。
【0031】
従って、目的とする液体劣化結合分子の安定状態にある電位バランス構造を、強力な攪乱流や微細な振動と音波を与えながら、磁気作用によって劣化結合分子を小分子に分断されて液体の改善が行われ本来の結合状況に還元される。
【0032】
上記第2の課題解決手段による作用は、蛇腹パイプの螺旋形状の重複なる互の隙間に磁石を直列にして並べることによって、互の近接した蛇腹パイプに磁気の相乗作用を有効に与えることができる。
【0033】
上記第3の課題解決手段による作用は、流体が磁気螺旋流路を通過する際に振動と音波が発する、その時の音を小音に調節しょうとするもので、螺旋形状の外面を押圧接触して解決するものである。
【0034】
上記第4の課題解決手段による作用は、磁気螺旋流路を保温材と外装ケースで覆い、結露や凍結防止の流体温度差の保護をするものである。
【0035】
上記第5の課題解決手段による作用は、浄水器単体では酸化還元電位の低減に限度があった、磁気螺旋流路を浄水器と接続することによって、更に、酸化還元電位が低減化されカルキ臭等の悪臭を完全に取除かれた飲料水を生成することにある。
【0036】
上記第6の課題解決手段による作用は、農業用水、果実飲料、アルコール、燃料油、等の循環精製タンクの底部と上部を循環ポンプを介して磁気螺旋流路を連結し、磁気作用を繰り返し与え流体の改質を図ることにある。
【0037】
上記第7の課題解決手段による作用は、エアポンプに磁気螺旋流路を連結して液体改質タンクの液体に散気式エアレーションを行い液体の酸化還元電位を低減させて、商品材料の酸化防止と品質向上を目的とするものである。
【発明の効果】
【0038】
上述したように本発明の磁気処理装置の効果は下記の通りである。
1:装置である長い凸凹形成フレキパイプを螺旋形状に形成したことで装置の全体を短縮に納めて小型化することができる。
【0039】
2:流体が通過する磁気螺旋流路の領域を螺旋形状にしたことで流体の接触距離を格段に伸ばすことができ、該領域において複数の磁石を設けることが可能で、流体に幾度もの磁気作用を効果的に与えることができる。
【0040】
3:磁気螺旋流路は流体が通過する際に流路の凸凹壁面による激突攪乱流を受けて、該磁気螺旋流路は微細な振動と音波を自発的に誘発する現象が生じる、これ等の相乗効果を流体に与えながら磁気作用を与える効果的な雰囲気を形成することができる。
【0041】
4:凸凹形成フレキパイプの螺旋形状円の重複なる互の隙間に磁石を直列に並べることができる螺旋形状パイプ構成であって、磁気の相乗効果をもたらす有効な磁石の配列ができて、磁気効率が最良の効果をもたらす構成とすることができる。
【0042】
5:結露防止、凍結防止、効果の保温材と外装ケースを形成し、振動と音波の調整手段は外装ケースの上面からも調整が可能である。
【0043】
6:磁気螺旋流路は流体の改質を目的とした他種多様な用途に使用することが可能である。
【0044】
7:貯蔵タンクの底部と上部を循環ポンプを介して磁気螺旋流路を連結し、流体を循環させて磁気作用効果を繰り返し与え流体の改質を図ることにある。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明を適用した実施例1を説明する磁気処理装置の縦面図である。
【図2】磁石の配置を示す面図で、一部断面F部を示した平面図である。
【図3】図2F部の拡大図で流体の壁面衝撃を説明する部分断面図である。
【図4】図1を保温材と外装ケースおよび振動と音波調節機構を説明する縦面図である。
【図5】実施例2で、磁気処理装置を含んで構成される浄水器をモデル的に示した説明図である。
【図6】実施例3で、磁気処理装置を含んで構成される流体循環の精製タンクをモデル的に示した説明図である。
【図7】実施例4で、磁気処理装置を含んで構成される液中散気式エアレーションをモデル的に示した説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0046】
請求項1〜4記載の発明において、(図1〜4参照)
流体が通過する流路である蛇腹パイプを永久磁石が挟んで配置された磁気に、流体を通過させて磁気処理する磁気処理装置1であって、該磁気処理装置は蛇腹パイプを用いて流体処理を長い距離でもって実施できることを目的としているもので、該長い蛇腹パイプを螺旋形状2に加工して装置全体の形状を小型化に納め磁気螺旋流路2としたものである。
【0047】
流体は磁気螺旋流路2を通過する際に長い蛇腹パイプの凸凹壁面によって圧縮や膨張,また、負圧や加圧、等の衝撃を激しく繰り返し攪乱流を受けることができる。
【0048】
更に、その時の凸凹壁面衝撃によって磁気螺旋流路に微細な振動と音波を自発的に生じる誘発現象を起こすことができる。
【0049】
上記の相乗効果を流体に与えながら磁気作用を浴びせる雰囲気を形成し、流体が通過する磁気螺旋流路2の領域距離を格段に伸ばしたことによって、該磁気螺旋流路の領域において複数の磁石30を設けることが可能で、流体に幾度もの磁気作用を効果的に浴びせることができる。
【0050】
永久磁石30は、蛇腹パイプを螺旋形状2に形成した重複なるパイプとパイプの隙間に磁石30を押込んで、接着剤なるシリコーンシーリング材を肉厚に磁石の周囲を埋め込むように用いて固着するものである、該磁石は異なる磁極を対向に用いて配置したものである、該磁石は互の磁力の引合い作用によって固着する際に安定した作業ができる、実施した際に生じる磁気螺旋流路2の振動等においても磁石の脱落することはない。
【0051】
磁気螺旋流路2である螺旋形状の重複なる互の隙間に磁石30を嵌め込み固着して、該磁石を直列に並べて複数の磁気を配置して、磁気の相乗効果をもたらす磁石の配列で構成とした。
【0052】
磁気螺旋流路2に微細な振動と音波を発する、該音波の調節手段を磁気螺旋流路の領域内に 具備している、該磁気螺旋流路の全体を保温材50と外装ケース51で覆い入出分3部分を外部に出して既存の配管部と接続が可能とし、前記の音波調節部42も外部に取出し調節可能な構成になっている。
【0053】
請求項5〜7記載の発明において(図5〜7参照)は、請求項1〜4記載の磁気螺旋流路を使用している状態を示したものである。
【0054】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
【実施例1】
【0055】
図1は磁気螺旋流路2である蛇腹パイプを螺旋形状にして、磁石30を直列に並べ配置した状態を示し磁気の相乗効果における説明図である。
【0056】
ステンレス材の蛇腹パイプ市販のものを用途に合わせ螺旋形状に巻いて加工したもので、蛇腹パイプを螺旋形状に加工する作業は、螺旋形状の内径円筒軸なる治具において、巻き隙間寸法の板治具を沿えながら蛇腹パイプを巻き込んで螺旋形状にして、治具より取外し装置の螺旋流路を形成したものである。
【0057】
該流路は蛇腹パイプφ16mm長さ250cmの両端にフレキナット4を設けて、内径75mmの治具に蛇腹パイプを螺旋形状に8巻形成し、その時に蛇腹パイプ同士の隙間を略4mm開けて形成したもので両端のパイプ入出口3は略75mm位の長さを残し、螺旋形状円の略中心部に入出口がくるように曲げ加工した螺旋流路である。
【0058】
磁石は蛇腹パイプ螺旋形状の重複なる互の隙間に磁石30を嵌め込み、直列に並べて複数の磁石を配置固着して、磁気の相乗効果をもたらす磁石の配列で構成としたものである。
【0059】
蛇腹パイプは、S字、多角形、曲げで形成したものに磁石を配置し磁気螺旋流路2とすることは勿論良いことで曲げの形状には限定はない、また、両端のパイプ入出口3は中心部に限定しているものではない。
【0060】
図2は磁気螺旋流路2の平面図で、磁石33の配置を示したもので、断面Fは図3の拡大図で説明する。
【0061】
螺旋形状2の加工内径をφ75mmとした際の外周径は略φ110mmで、その円周3等分にした部分にネオジム磁石寸法、高17×幅10×奥5mm・3720ガウス×2個で蛇腹パイプを挟む一対とした磁石30を平面状3ヶ所、縦6列で配列したのである。
【0062】
上記の磁石の個数を有効計算すると、螺旋形状を直管で換算すると100mmピッチ間隔で8ヵ所配置となる、螺旋形状に磁石を配置することによって15ヵ所に配置の計算となり約倍の磁気を浴びせることができる、従って、螺旋形状は磁気の相乗効果をもたらす有効の配列で構成することができる。
【0063】
永久磁石30を使用する磁石材質の種類、ネオジム磁石、フエライト磁石等、または磁力は流体の用途によって定めるものである。
【0064】
用途によっては、磁気螺旋流路2において粒状磁石1×1×1mmで2050ガウスのような小粒な磁石を複数に、シリコーンシーリング材に埋め込んで固着するも場合もある。
尚、粒状磁石を磁気螺旋流路に保持固着する応用機構、作用、効果、は前記と共通するので記載は省略し、図面も省略する。
【0065】
図3は図2のF部断面拡大図で流体の壁面衝撃等を説明する。
【0066】
前記図1の蛇腹パイプ螺旋形状2の巻数は下記条件を満たし実施するものである。
流体が磁気螺旋流路2を通過する際に蛇腹パイプの凸凹壁面によって生じる膨張2aや圧縮2b、また、加圧2cや負圧2d、等を激しく繰り返し攪乱流される、その時の壁面衝撃作用によって磁気螺旋流路2に微細な振動と音波を自発的に誘発させながら、該流体に磁気を浴びせる雰囲気を形成するものである。
【0067】
磁気螺旋流路の微細な振動と音波の誘発現象を起こす条件は、螺旋形状の巻き数および半径、巻き間隙、パイプの肉厚、パイプ径、流体速度、流体圧、磁石の個数、磁石の固着、の構成環境によって決定することにある。
【0068】
併し、一度全ての条件データを実施決定することによって、螺旋形状の巻数および磁石数は他種多様の実施が容易に可能となる。
【0069】
図4は図1の磁気螺旋流路2に保温材50と外装ケース51で覆った縦断面図と、振動と音波調節42機構の断面図である。
【0070】
磁気螺旋流路2の保温材50と外装ケース51は、まず、外装ケースは螺旋形状蛇腹パイプの入出部3の両端が取り出せる孔を設けた上部と蓋部52を形成するが、磁気螺旋流路2と保温材50が挿入できる周囲に隙間を設け余裕ある寸法で外装ケース51を製作する。
【0071】
次に、螺旋形状の領域において流体の凸凹壁面衝撃による振動と音波を発する、該振動と音波を螺旋形状の領域において調節手段を設けた、該手段は保温材50を介し螺旋形状2の外面を押圧接触させる調節ネジ41を設けている、その機構は、接触板40の略両端にネジ41を垂直に溶接して有し、該ネジにバネスプリング43を通して接触板を反発状態にある、外装ケース51の一面に設けた孔に内部より接触板ネジを貫通して外部より蝶ナット42を用い外装ケースの上面から調節を可能とした。
【0072】
組立方は、保温材を外装ケース内に納め、次に、磁気螺旋流路2を外装ケース51に納め、外装ケースと蓋52の周囲をリベット53で締め付けて完了する。
外装ケース51と磁気螺旋流路2の安定を保持するための分割カラー5を具備している、該分割カラーは磁気螺旋流路の入出部3を挟んで外装ケースと分割カラー5周囲に設けたネジで固定して、分割カラーと入出部の挟む接触部分には軟質ゴムを用いている。
【実施例2】
【0073】
図5は磁気螺旋流路2を用いて浄水器60と接合し使用した状態を示す。
【0074】
磁気螺旋流路2を浄水器60の入水部61と接続させて、水に含まれる分子等に磁気が効率的に作用し、浄水器内の粒状活性炭、繊維活性炭、セラミックス等、また、前処理器に用いる、不織布、中空糸膜等、に赤錆の付着防止を有効的に抑制できて、活性炭が塩素等を吸着する持続の向上が実験の結果からも認められる。
【0075】
実験1・実験2、で酸化還元電位を四種について試し、表1・表2、に分けて表記した。
その比較の方法は水道水を下記の表1記の項目で採取し測定を行った、測定器、東亜電波工業製、ポータブルORP計・RP-10Pを用いた。
(実験1)
【0076】
水道水と磁気処理水の酸化還元電位比較を試みた、その結果を表1に示す。
【表1】

【0077】
水道水(原水)の水温度12.4℃・酸化還元電位+683mVで、(磁気処理水)の酸化還元電位+664mVで−19mV低減した。
(実験2)
【0078】
(浄水器)のみ通過の浄化水と、(磁気螺旋流路を用いて浄水器)を通過させた浄化水との酸化還元電位の比較を試みた、その結果を表2に示す。
【表2】

【0079】
浄水器のみ浄化水の酸化還元電位+371mVで、磁気螺旋流路を用いた浄水器活用の浄化水は酸化還元電位+335mVで、磁気処理浄化水の低減差−36mVと磁気処理効果がみられる。
(実験3)
【0080】
浄水器の前処理器に用いるフィルターの赤錆を抑制する磁気螺旋流路を用いて実験を行った。
【0081】
その実験の設備と比較の方法は水道パイプに一個の流量調整用バルブと水圧調整器を設け略1mパイプを伸ばし同じ条件で二分岐して流量計を二個取付けて、一方に磁気螺旋流路を設置し、あとは条件同じで短時間にも赤錆が発生する鉄パイプφ16mm材質SS34を用いて、10mの流路パイプ二本を仮設して、各々のパイプに浄水濾過装置を設置した。
【0082】
上記の浄水濾過装置に流量30立方メートルを通水させて、濾過フィルターの汚れ方について実験を行うもので、各々浄水器一台の条件は・水圧調整器0.3MPa・流量調整バルブ8L/minである。
【0083】
流量は水道パイプの分岐の手前にバルブを設けて調整し浄水器より各々8L/minの水を排出するようセットし、各々浄水器用濾過フィルター0.5ミクロン(材質ポリプロピレン、メルトファイバーで構成したもの)を使用し流量30m連続で流水を開始した。
【0084】
上記の設備に於いて水道水を磁気螺旋流路を(A)通過させた水と、(B)通過させない水の鉄パイプの赤錆発生実験をフィルターを用いて比較を試みた、その結果を表3に示す。
【表3】

【0085】
(A)磁気螺旋流路を設置した浄水器の流量30mの到達75時間25分で流量は6.3L/minの排出能力であった、フィルターは茶褐色の錆びが付着し、ベト付き少々あり、全体の排出流量78.75%に低減していた(フィルター目詰のため)、
(B)磁気螺旋流路なし浄水器の流量30mの到達102時間25分で流量は4.7L/minであったフィルターには赤錆びが付着し、ベト付きあり、全体の排出流量は58.75%の低減があり、赤錆によるフィルターの目詰りが生じたもので、互の30m到達の時間差27時間25分生じていた。
【0086】
その磁気処理水は水道水の崩れた水分子が強力な磁気作用によって、完全な水の分子となった活性水に改質され、酸化還元電位の低減を向上させることになる。
【0087】
更に、相乗作用効果を上げるための磁気螺旋流路と浄水器を活用し水道水を通過させて、塩素や不純物を浄水器の活性炭が吸着し、カルキ臭等の悪臭を完全に取除いた美味しい健康に良い飲料水を生成することができる。
【実施例3】
【0088】
図6は例えば(果実飲料循環熟成精製タンク、アルコール循環改質精製タンク、燃料油循環改質タンク)等の流体精製タンク70の略底部と上部を循環ポンプ71を介して磁気螺旋流路2を連結し、これ等の流体7Wを循環させながら磁気を浴びせ、液体に含まれる水分子に対して効率的に磁気の付加反応を与えて改質効果を高め酸化還元電位の低減を向上させることにある。
【実施例4】
【0089】
図7は液体タンクの液体8Wに磁気螺旋流路2を用いて液中散気式エアレーションを行う使用状態を示す図で、エアポンプ81の空気排出口側に磁気螺旋流路2を接続し、さらにエアパイプ82を用いて先端に散気式エアレーション83を設けている。
【0090】
例えば、海苔の製造工程の中で陸揚げされた海苔は攪拌槽に移され、その攪拌槽で海苔の酸化を防止する液中散気式エアレーションを行う、その時のエアを上記の磁気螺旋流路を用いて酸化還元電位を低減させて海苔の品質向上を目的とする。
【符号の説明】
【0091】
1 磁気処理装置
2 磁気螺旋流路(蛇腹パイプ)(螺旋形状)
3 入出部
4 フレキナット
5 分割カラー
2a 膨張部
2b 圧縮部
2c 加圧部
2d 負圧部
30 磁石
40 接触板
41 ネジ
42 蝶ナット(調節部)
43 バネスプリング
50 保温材
51 外装ケース
52 蓋
53 リベット
60 浄水器
61 浄水器の入水部
62 浄水器排出部
70 流体精製タンク
71 循環ポンプ
7W 流体
80 液体タンク
81 エアポンプ
82 エアパイプ
83 液中散気式エアレーション
8W 液体



【特許請求の範囲】
【請求項1】
流路である蛇腹パイプを永久磁石が挟んで配置された磁気に、流体を通過させて磁気処理する磁気処理装置であって、該磁気処理装置は蛇腹パイプを螺旋形状に形成して磁気螺旋流路としたもので、該磁気螺旋流路は流体が通過する際に流路の凸凹壁面による衝撃攪乱流を受けて、該磁気螺旋流路は微細な振動と音波を自発的に誘発させながら流体に磁気を浴びせる雰囲気を形成する、該磁気螺旋流路における前記磁石の配置領域おいて、該磁気螺旋流路を通過する流体に対して攪乱流や微細な振動と音波を、積極的に生じさせるための蛇腹パイプを螺旋形状に形成していることを特徴とする磁気処理装置。
【請求項2】
磁気螺旋流路である蛇腹パイプ螺旋形状の重複なる互の隙間に磁石を嵌め込み、直列に並べて複数の磁気を配置固着して、磁気の相乗効果をもたらす磁石の配列で構成したことを特徴とする磁気処理装置。
【請求項3】
磁気螺旋流路に誘発させた微細な振動と音波の調節手段を、該磁気螺旋流路の領域において具備していることを特徴とする、請求項1、2いずれか記載の磁気処理装置。
【請求項4】
磁気螺旋流路の両端接続部分を除いた他を、保温材と外装ケースで覆い構成したことを特徴とする、請求項1〜3いずれか記載の磁気処理装置。
【請求項5】
磁気螺旋流路を浄水器の入水部と接続したことを特徴とする、請求項1〜4いずれか記載の磁気処理装置。
【請求項6】
流体貯蔵タンクの底部と上部を循環ポンプを介して磁気螺旋流路を連結したことを特徴とする、請求項1〜4いずれか記載の磁気処理装置。
【請求項7】
エアポンプの排出側に磁気螺旋流路を連結して流体貯蔵タンクの流中散気式エアレーションを行うことを特徴とする、請求項1〜4いずれか記載の磁気処理装置。























【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−253415(P2010−253415A)
【公開日】平成22年11月11日(2010.11.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−107921(P2009−107921)
【出願日】平成21年4月27日(2009.4.27)
【出願人】(396001739)
【出願人】(396003205)
【Fターム(参考)】