磁気検出装置
【課題】従来と同様のホール素子を使用しつつ、検出距離を増大させることができる磁気検出装置を提供すること。
【解決手段】磁気検出装置1は、ホール素子20と、このホール素子20における磁気検出側に配置された集磁体30とを備える。集磁体30においてホール素子20に対向する第1面31の面積を、集磁体30において第1面31と反対側に位置する第2面32の面積に対して小さくした。
【解決手段】磁気検出装置1は、ホール素子20と、このホール素子20における磁気検出側に配置された集磁体30とを備える。集磁体30においてホール素子20に対向する第1面31の面積を、集磁体30において第1面31と反対側に位置する第2面32の面積に対して小さくした。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、窓や扉の開閉を検知するための磁気検出装置が広く利用されている。このような磁気検出装置としては、例えばリードスイッチを用いた磁気検出装置が知られており、このような磁気検出装置においては、窓や扉の駆動部分に設けた磁石がリードスイッチに近接した際に、当該リードスイッチが接点を閉じることで、この駆動部分の開閉を検知する(特許文献1参照)。
【0003】
また、近年における磁気検出装置の小型化の要請に応えるものとして、ホール素子を用いた磁気検出装置が知られている。このような磁気検出装置によれば、10mm以下の検出距離に磁石が近接したことを、ホール素子の出力に基づいて検知することができる。
【0004】
【特許文献1】特開2001−14990号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の磁気検出装置は、10mm以下の比較的近い検出距離においてのみ磁石を検知することが可能であり、それ以上の検出距離を隔てて配置された磁石の有無を安定的に検出することが困難であった。この理由は、磁石の磁束が距離の二乗に反比例して減少するため、10mm以上離れた磁石からの磁束はホール素子に入射する前に著しく減少してしまい、このような磁束をホール素子単体によって正確に検知することが困難であったことにある。
【0006】
一方、検出距離を増大させるためには、ホール素子の検出面積を大きくすること等が考えられる。しかしながら、ホール素子はある程度固定化された寸法で量産化されているため、ホール素子のサイズを大きくすることは現実的には困難である。また、ホール素子は電子部品であることから、防水や防塵のためにパッケージされていることも多く、ホール素子を大きくするためには磁気検出装置全体の設計を見直す必要が生じる等、現実的には好ましくない。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、従来と同様のホール素子を使用しつつ、検出距離を増大させることができる磁気検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の磁気検出装置は、磁気感知素子と、前記磁気感知素子における磁気検出側に配置された集磁体とを備え、前記集磁体において前記磁気感知素子に対向する第1面の面積を、前記集磁体において前記第1面と反対側に位置する第2面の面積に対して小さくしたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の磁気検出装置は、請求項1に記載の磁気検出装置において、前記集磁体の前記第1面の面積を、前記磁気感知素子における磁気検出側の面の面積に対して小さくしたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の磁気検出装置は、請求項1又は2に記載の磁気検出装置において、前記磁気感知素子における磁気検出側と反対側に第2の集磁体を配置したことを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の磁気検出装置は、請求項3に記載の磁気検出装置において、前記第2の集磁体を、前記磁気感知素子から当該第2の集磁体に至る方向に沿った円柱状又は角柱状としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の磁気検出装置によれば、磁石の磁束を集磁体を介して効率良く磁気感知素子に入射させることができ、磁気検出装置の検出距離を向上させることができる。特に、第1面の面積を第2面の面積に対して小さくしたので、広範な第2面に入射した磁束を狭い第1面に収束して磁気感知素子に導入できるので、磁束を一層効率よく磁気感知素子に入射させることができ、磁気検出装置の検出距離を従来は不可能であった距離(例えば30mm以上)に増大させることができる。
【0013】
また、請求項2に記載の磁気検出装置によれば、集磁体の前記第1面の面積を、磁気感知素子における磁気検出側の面の面積に対して小さくしたので、集磁体で収束した磁束を磁気感知素子の有効検出面に無駄なく導入できるので、磁束を一層効率よく磁気感知素子に入射させることができ、磁気検出装置の検出距離を一層増大させることができる。
【0014】
また、請求項3に記載の磁気検出装置によれば、磁気感知素子における磁気検出側と反対側に第2の集磁体を配置したので、集磁体にて収束された磁束をスムーズに磁気感知素子に通過させることができ、磁気検出装置の検出距離を一層向上させることができる。
【0015】
また、請求項4に記載の磁気検出装置によれば、磁気感知素子に通過した以降の磁束の漏れは磁気検出装置の検出距離に悪影響を与えることがないので、第2の集磁体については集磁体のように円錐状とする必要がない。そこで、第2の集磁体を円柱状又は角柱状とすることで、第2の集磁体の配置スペースを最大限に利用できる形状にて当該第2の集磁体を形成し、この第2の集磁体による磁束の収束効果を高めることができるので、集磁体にて収束された磁束を一層スムーズに磁気感知素子に通過させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る磁気検出装置の実施の形態を詳細に説明する。〔I〕最初に、本実施の形態の具体的内容に説明し、〔II〕次に、本実施の形態の変形例について説明する。ただし、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0017】
〔I〕本実施の形態の具体的内容
本実施の形態に係る磁気検出装置は、磁気の検出を目的とするものであり、具体的な用途例としては、窓や扉の開閉を検知するための磁気検出装置として構成される。この用途例の場合には、窓や扉の駆動部分に非接触となる位置に磁気検出装置が設けられ、この駆動部分に設けた磁石の有無を磁気検出装置によって検出することで、窓や扉の開閉を検知する。ただし、本実施の形態に係る磁気検出装置は、その他の任意の用途に使用することができる。
【0018】
(構成)
図1は本実施の形態に係る磁気検出装置の要部斜視図、図2は図1の断面図である。この磁気検出装置1は、基板10、ホール素子20、及び2つの集磁体30、40を、第1の筐体50又は第2の筐体60に収容して構成されている。
【0019】
基板10は、ホール素子20を実装するための回路基板であり、このホール素子20に対する電流又は電圧の印加を行うと共に、ホール素子20からの出力に基づいて磁石70の有無の判定等を行うものであり、その詳細な構造としては公知の構造を適用できるため、その詳細な構造の説明を省略する。
【0020】
ホール素子20は、半導体薄膜による公知の構造で形成された磁気感知素子である。このホール素子20は、基板10を介して定電流又は定電圧にて駆動され、磁石70の磁束(図1、2において鎖線にて示す)を検知し、この磁束に応じた電流又は電圧を出力する(以下では、定電流駆動され、磁束に応じた電圧を出力する例について説明する)。
【0021】
集磁体30は、ホール素子20における磁気検出側(図1におけるホール素子20と磁石70との相互間)に配置されている。この集磁体30は、磁石70の磁束を収束してホール素子20に入射させるもので、透磁率の高い磁性材料(例えばフェライト等の磁性体)にて形成されている。この集磁体30を適切な形状で形成すると共に適切な位置に配置することで、磁石70の磁束を効率良くホール素子20に入射させ、磁気検出装置1の検出距離を向上させることができる。
【0022】
具体的には、集磁体30は、ホール素子20に対向する第1面31の面積が、第1面31と反対側に位置する第2面32の面積に対して小さくなるように形成されている。これは、広範な第2面32に入射した磁束を狭い第1面31に収束してホール素子20に導入することで、磁束を一層効率よくホール素子20に入射させるためである。
【0023】
また、集磁体30の第1面31の面積を、ホール素子20における磁気検出側の面21の面積に対して小さくしている。これは、ホール素子20の磁気検出側の面21の中で、実際に磁気検出に有効な面(以下、有効検出面)は、モールド部分やシールド部分を除いた面であり、磁気検出側の面21よりも小さいため、この有効検出面に対して磁束を効率よく入射させるために、集磁体30の第1面31の面積を、当該有効検出面と同等の面積としているためである。
【0024】
さらに、集磁体30の形状を、第1面31及び第2面32が円形状であり、第1面31から第2面32に至るに伴って断面積が大きくなる、円錐状としている。
【0025】
一方、集磁体40は、ホール素子20における磁気検出側と反対側(図1におけるホール素子20を中心として磁石70と逆側)に配置された第2の集磁体である。この集磁体40は、集磁体30にて収束された磁束をスムーズにホール素子20に通過させるもので、集磁体30と同様に、透磁率の高い磁性材料(例えばフェライト等の磁性体)にて形成されている。この集磁体40を適切な形状で形成すると共に適切な位置に配置することで、集磁体30にて収束された磁束を集磁体40を介してスムーズにホール素子20に通過させることができ、磁気検出装置1の検出距離を一層向上させることができる。
【0026】
ここで、ホール素子20を通過した以降の磁束の漏れは磁気検出装置1の検出距離に悪影響を与えることがないので、集磁体40については集磁体30のように円錐状とする必要がない。逆に、集磁体40については、その配置スペースを最大限に利用できる形状にて形成し、磁束の誘導効果を高めることの方が重要である。そこで、本実施の形態においては、集磁体40を円柱状又は角柱状とすることで、集磁体40による磁束の誘導効果を高め、集磁体30にて収束された磁束を集磁体40を介して一層スムーズにホール素子20に通過させることとしている。
【0027】
次に、集磁体30、40等の収容構造について説明する。基板10、ホール素子20、及び集磁体40は、第1の筐体50の内部に収容されており、この内部において任意の構造によって第1の筐体50に固定されている。一方、集磁体30は、第2の筐体60の内部に収容されており、この内部において任意の構造によって第2の筐体60に固定されている。この第2の筐体60は、第1の筐体50を囲繞するように固定されている。なお、ホール素子20と集磁体30との相互間の距離が小さい程、磁気検出装置1の検出距離を一層向上させることができるため、これら第1の筐体50の厚みは極力薄くすることが好ましい。
【0028】
このように第1の筐体50及び第2の筐体60を用いた構造には種々の利点がある。例えば、基板10及びホール素子20の如き電子部品を第1の筐体50に収容することで、この第1の筐体50を防水構造や防塵構造とすることが容易になる。また、集磁体40は省略することもでき、このように集磁体40を省略した場合には、第1の筐体50の内部には従来と同様に基板10及びホール素子20が配置されることになる。従って、既存の磁気検出装置の部品に対して集磁体30及び第2の筐体60を設けるだけで、本実施の形態に係る磁気検出装置1を構成することが可能となり、本実施の形態に係る磁気検出装置1を低コストで製造することができると共に、既存の磁気検出装置を改良等して本実施の形態に係る磁気検出装置1とすることが可能になる。ただし、これらの利点を無視できる場合には、集磁体30を含む全ての部品を一つの筐体のみを用いて一体に収容してもよく、この場合には磁気検出装置1の全体を防水構造や防塵構造とすることが容易になると共に、磁気検出装置1の全体を一体にユニット化してその取扱いが一層容易になる。あるいは、第1の筐体50におけるホール素子20の近傍位置に開口を設け、この開口を介して、ホール素子20に集磁体30を接触させたり、一層近接させてもよい。
【0029】
(集磁体の形状及び位置と実験結果)
次に、集磁体30、40の形状及び位置について、本願発明者による実験結果を参照しつつ説明する。
【0030】
図3は、集磁体30、40の形状及び位置の説明に使用する符号を定義するための図である。以下では、ホール素子20の外形寸法をd1、集磁体30においてホール素子20に対向する第1面31の直径をd2、集磁体30において第1面31と反対側に位置する第2面32の直径をd3、集磁体40においてホール素子20に対向する第1面41の直径をd4、集磁体40において第1面41と反対側に位置する第2面42の直径をd5、ホール素子20と集磁体30との相互の距離をL1、集磁体30の長さをL2、集磁体30と磁石70との相互の距離をL3、ホール素子20と集磁体40との相互の距離をL4、集磁体40の長さをL5とする。なお、磁石70から集磁体30を経てホール素子20に至る方向を縦方向、この縦方向に直交する方向を横方向と称する。
【0031】
図4から図7は、ホール素子20に対して磁石70を横方向に移動させた場合の各位置を横軸とし(横軸上の0の位置は、ホール素子20に対して磁石70が正面に配置される位置を示す)、ホール素子20の出力を縦軸としたグラフであり、図4はホール素子20と集磁体30との相互の距離L1=1.0mm、図5は距離L1=1.5mm、図6は距離L1=2.0mm、図7は距離L1=3.0mmの場合をそれぞれ示す。これら図4から図7に示すプロットは、集磁体30と磁石70との相互の距離L3=20mm、25mm、30mm、35mm、40mmの場合の各プロットである。また、図8は、集磁体30と磁石70との相互の距離L3を変えた場合の各位置を横軸とし、ホール素子20の出力を縦軸としたグラフである。この図8に示すプロットは、ホール素子20と集磁体30との相互の距離L1=1.0mm、1.5mm、2.0mm、3.0mmの場合の各プロットである。これら図4から図8では、集磁体30のみを配置し、集磁体40を省略した場合の実験結果を示す。なお、集磁体30は、フェライトにて形成し、直径d2=2.0mm、直径d3=10.0mm、長さL2=10.0mmの円錐状のものを使用した。また、ホール素子20の外形寸法d1は2×3mmの直方体形状のものを使用した。
【0032】
これら図4から図8に示すように、ホール素子20と集磁体30との相互の距離L1が小さい程、ホール素子20の出力が大きくなっているため、ホール素子20と集磁体30は相互に極力近接させることが好ましく、さらには相互に接触させることが一層好ましい。また、集磁体30と磁石70との相互の距離L3が小さい程、ホール素子20の出力が大きくなっているため、集磁体30を磁石70に極力近接させることが好ましいが、例えば、集磁体30を磁石70から距離L3=40mmに離した場合であっても、ホール素子20に対して磁石70の位置を変化させた場合に、ホール素子20の出力が大きく変化しているため(図4に示す距離L1=1.0mmの場合において、距離L3=40mmのプロットを見ると、位置=−4×5=−20mmの場合にホール素子20の出力=約17mV、位置=0mmの場合にホール素子20の出力=約24mV)、磁石70の検出が可能である。従って、集磁体30のみを配置することで、磁気検出装置1の検出距離を40mm程度に増大させることが可能になることが判った。
【0033】
図9は、集磁体40の形状による検出出力向上率の変化を示す表である。ここでは、集磁体40がない場合、集磁体40を円柱状とした場合、及び集磁体40を円錐状とした場合について比較を行った。集磁体40は、フェライトにて形成し、円柱状の集磁体40としては、d4=d5=10mmでL5=10mm、d4=d5=3mmでL5=10mm、d4=d5=10mmでL5=1mm、d4=d5=3mmでL5=3mmの各場合を比較し、円錐状の集磁体40としては、直径d4=2.0mm、直径d5=10.0mm、長さL2=10.0mmのものを使用した。ここで、円錐状の集磁体40を使用した場合における当該集磁体40の配置方向として、直径が小さい方の面をホール素子20に対向させる方向(以下、正方向)と、直径が大きい方の面をホール素子20に対向させる方向(以下、逆方向)とで比較を行った。なお、ここでは、ホール素子20と集磁体30との相互の距離L1=3.0mm、集磁体30と磁石70との相互の距離L3=40mmとし、ホール素子20と集磁体40との相互の距離L4=0mmとして測定を行った。検出出力向上率は、集磁体40を設けた場合のホール素子20の検出出力をV0、集磁体40がない場合のホール素子20の検出出力をV1とすると、((V1−V0)/V0)×100(%)として算定した。
【0034】
この図9に示すように、集磁体40がない場合に比べて、集磁体40を配置した場合には、集磁体40の形状や配置方向に関わらず、検出出力向上率が向上する(0%より大きくなる)ことが判った。また、集磁体40を円柱状とした場合には、直径d4=d5が大きく、長さL5が長い程、検出出力向上率が向上することが判った。また、集磁体40を円錐状とした場合には、逆方向よりも正方向とする方が、検出出力向上率が向上することが判った。さらに、d4=d5=10mm×L5=10mmの円柱状の集磁体40と、正方向に配置した円錐状の集磁体40では、円柱状の集磁体40の方が、検出出力向上率が向上することが判った。
【0035】
次に、図10は、図11から図21の実験に使用した集磁体30を示す図であり、(a)は円錐状の大型の集磁体30(直径d2=2.0mm、直径d3=10.0mm、長さL2=10.0mm)、(b)は円錐状の小型の集磁体30(直径d2=4.0mm、直径d3=8.0mm、長さL2=11.0mm)、(c)は円柱状の小型の集磁体30(直径d2=d3=9.0mm、長さL2=10.5mm)、(d)は円柱状の大型の集磁体30(直径d2=d3=9.5mm、長さL2=28.0mm)を示す。
【0036】
図11から図16は、ホール素子20又は集磁体30に対して磁石70を横方向に移動させた場合の各位置を横軸とし(位置0は、ホール素子20又は集磁体30に対して磁石70が接触する位置)、ホール素子20の出力を縦軸としたグラフであり、図11は集磁体30がない場合、図12は図10(a)の円錐状の大型の集磁体30を正方向に配置した場合、図13は図10(a)の円錐状の大型の集磁体30を逆方向に配置した場合、図14は図10(b)の円錐状の小型の集磁体30を正方向に配置した場合、図15は図10(c)の円柱状の小型の集磁体30を配置した場合、図16は図10(d)の円柱状の大型の集磁体30を配置した場合を、それぞれ示す。これら図11から図16に示すプロットは、ホール素子20又は集磁体30と磁石70との相互の距離L1=10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mmの場合の各プロットである。
【0037】
図11から図16に示すように、ホール素子20の出力は、集磁体30がない場合に比べて、円錐状の集磁体30を正方向に配置した場合には全体的に大きくなっており、円錐状の集磁体30を正方向に配置した場合にはほぼ同じであり、他の場合には逆に小さくなっている。従って、円錐状の集磁体30を正方向に配置することが、ホール素子20の出力を向上させるために有効であることが判る。また、ホール素子20の指向性(図11から図16における各曲線の相互の広がりで示される)は、集磁体30がない場合に比べて、円錐状の集磁体30を正方向に配置した場合には広くなっている。従って、円錐状の集磁体30を正方向に配置することが、ホール素子20の指向性を広くするために有効であることが判る。
【0038】
図17から図21は、図11のように集磁体30がない場合のホール素子20の出力に対する、集磁体30を配置した場合の出力差を示すグラフであり、図17は図10(a)の円錐状の大型の集磁体30を正方向に配置した場合、図18は図10(a)の円錐状の大型の集磁体30を逆方向に配置した場合、図19は図10(b)の円錐状の小型の集磁体30を正方向に配置した場合、図20は図10(c)の円柱状の小型の集磁体30を配置した場合、図21は図10(d)の円柱状の大型の集磁体30を配置した場合を、それぞれ示す。これら図17から図21における縦軸、横軸、及び各プロットの意味は、図11から図16と同じである。図17から図21に示すように、ホール素子20の指向性は、円錐状の集磁体30を正方向に配置した場合において、集磁体30に対して磁石70が近接する(20mm以内に位置する)場合に広い。また、ホール素子20の出力は、集磁体30がない場合に比べて、円錐状の集磁体30を逆方向に配置した場合や、円柱状の集磁体30を配置した場合において、集磁体30に対して磁石70がある程度以上の距離(15mm以上の距離)の場合に大きくなっている。
【0039】
これら図11から図21の実験結果を総括すると、以下のことが判る。
(1)ホール素子20の大きさに比べて大きい集磁体30を用いると、ホール素子20の指向性を広げることができる(ホール素子20の見かけ上のサイズを大きくすることができる)。
(2)円錐状の集磁体30を使用すると、正方向に配置した場合には、ホール素子20の出力を上げることができる。また、逆方向に配置した場合には、近接距離のホール素子20の出力を下げることができるため、磁気特性の抑圧効果を利用することができる。
(3)円柱状の集磁体30は、円錐状の集磁体30の正方向と逆方向の中間的な特性を示す。
【0040】
(本実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、磁石70の磁束を集磁体30を介して効率良く磁気感知素子に入射させることができ、磁気検出装置1の検出距離を向上させることができる。特に、第1面31の面積を第2面32の面積に対して小さくしたので、広範な第2面32に入射した磁束を狭い第1面31に収束してホール素子20に導入できるので、磁束を一層効率よくホール素子20に入射させることができ、磁気検出装置1の検出距離を従来は不可能であった距離(例えば30mm以上)に増大させることができる。
【0041】
また、集磁体30の第1面31の面積を、ホール素子20における磁気検出側の面21の面積に対して小さくしたので、集磁体30で収束した磁束をホール素子20の有効検出面に無駄なく導入できるので、磁束を一層効率よくホール素子20に入射させることができ、磁気検出装置1の検出距離を一層増大させることができる。
【0042】
また、ホール素子20における磁気検出側と反対側に集磁体40を配置したので、集磁体30にて収束された磁束を集磁体40を介してスムーズにホール素子20に通過させることができ、磁気検出装置1の検出距離を一層向上させることができる。
【0043】
また、ホール素子20を通過した以降の磁束の漏れは磁気検出装置1の検出距離に悪影響を与えることがないので、集磁体40については集磁体のように円錐状とする必要がない。そこで、集磁体40を円柱状又は角柱状とすることで、この集磁体40の配置スペースを最大限に利用できる形状にて当該集磁体40を形成し、この集磁体40による磁束の収束効果を高めることができるので、集磁体30にて収束された磁束を集磁体40を介して一層スムーズにホール素子20に通過させることができる。
【0044】
〔II〕本実施の形態の変形例
以上、本実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0045】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0046】
(磁気感知素子について)
磁気感知素子は、ホール素子20に限らず、磁気抵抗素子を含む任意の素子を用いることができる。
【0047】
(集磁体について)
集磁体30、40は、フェライトに限らず、酸化鉄、酸化クロム、あるいはコバルトを含む任意の磁性体を用いることができる。また、集磁体30、40の数、形状、あるいは配置位置は、突起した場合を除いて任意に変更可能であり、例えば、磁気感知素子における磁気検出側に、複数の集磁体30を間隔を隔ててあるいは密接上に配置してもよい。
また、集磁体30は円錐形状のものを使用したが、これに限らず角錐形状や磁気感知素子の検出効率が向上するよう磁界分布を形成できる形状であっても良く、磁気感知素子の表面形状と同様にしても良い。集磁体30の第1面31を平面にしているが、これに限らず、先端を尖らした錐形状で合っても良いし、先端を丸めて尖らせた形状であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態に係る磁気検出装置の要部斜視図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】集磁体の形状及び位置の説明に使用する符号を定義するための図である。
【図4】ホール素子に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、ホール素子と集磁体との相互の距離L1=1.0mmとした場合のグラフである。
【図5】ホール素子に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、ホール素子と集磁体との相互の距離L1=1.5mmとした場合のグラフである。
【図6】ホール素子に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、ホール素子と集磁体との相互の距離L1=2.0mmとした場合のグラフである。
【図7】ホール素子に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、ホール素子と集磁体との相互の距離L1=3.0mmとした場合のグラフである。
【図8】集磁体と磁石との相互の距離L3を変えた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフである。
【図9】集磁体の形状による検出出力向上率の変化を示す表である。
【図10】図11から図21の実験に使用した集磁体を示す図であり、(a)は円錐状の大型の集磁体、(b)は円錐状の小型の集磁体、(c)は円柱状の小型の集磁体、(d)は円柱状の大型の集磁体を示す。
【図11】ホール素子又は集磁体に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、集磁体がない場合のグラフである。
【図12】ホール素子又は集磁体に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、円錐状の大型の集磁体を正方向に配置した場合のグラフである。
【図13】ホール素子又は集磁体に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、円錐状の大型の集磁体を逆方向に配置した場合のグラフである。
【図14】ホール素子又は集磁体に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、円錐状の小型の集磁体を正方向に配置した場合のグラフである。
【図15】ホール素子又は集磁体に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、円柱状小型の集磁体を配置した場合のグラフである。
【図16】ホール素子又は集磁体に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、円柱状の大型の集磁体を配置した場合のグラフである。
【図17】集磁体がない場合のホール素子の出力に対する、集磁体を配置した場合の出力差を示すグラフであり、円錐状の大型の集磁体を正方向に配置した場合のグラフである。
【図18】集磁体がない場合のホール素子の出力に対する、集磁体を配置した場合の出力差を示すグラフであり、円錐状の大型の集磁体を逆方向に配置した場合のグラフである。
【図19】集磁体がない場合のホール素子の出力に対する、集磁体を配置した場合の出力差を示すグラフであり、円錐状の小型の集磁体を正方向に配置した場合のグラフである。
【図20】集磁体がない場合のホール素子の出力に対する、集磁体を配置した場合の出力差を示すグラフであり、円柱状の小型の集磁体を配置した場合のグラフである。
【図21】集磁体がない場合のホール素子の出力に対する、集磁体を配置した場合の出力差を示すグラフであり、円柱状の大型の集磁体を配置した場合のグラフである。
【符号の説明】
【0049】
1 磁気検出装置
10 基板
20 ホール素子
21 磁気検出側の面
30、40 集磁体
31、41 第1面
32、42 第2面
50 第1の筐体
60 第2の筐体
70 磁石
【技術分野】
【0001】
本発明は、磁気検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、窓や扉の開閉を検知するための磁気検出装置が広く利用されている。このような磁気検出装置としては、例えばリードスイッチを用いた磁気検出装置が知られており、このような磁気検出装置においては、窓や扉の駆動部分に設けた磁石がリードスイッチに近接した際に、当該リードスイッチが接点を閉じることで、この駆動部分の開閉を検知する(特許文献1参照)。
【0003】
また、近年における磁気検出装置の小型化の要請に応えるものとして、ホール素子を用いた磁気検出装置が知られている。このような磁気検出装置によれば、10mm以下の検出距離に磁石が近接したことを、ホール素子の出力に基づいて検知することができる。
【0004】
【特許文献1】特開2001−14990号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来の磁気検出装置は、10mm以下の比較的近い検出距離においてのみ磁石を検知することが可能であり、それ以上の検出距離を隔てて配置された磁石の有無を安定的に検出することが困難であった。この理由は、磁石の磁束が距離の二乗に反比例して減少するため、10mm以上離れた磁石からの磁束はホール素子に入射する前に著しく減少してしまい、このような磁束をホール素子単体によって正確に検知することが困難であったことにある。
【0006】
一方、検出距離を増大させるためには、ホール素子の検出面積を大きくすること等が考えられる。しかしながら、ホール素子はある程度固定化された寸法で量産化されているため、ホール素子のサイズを大きくすることは現実的には困難である。また、ホール素子は電子部品であることから、防水や防塵のためにパッケージされていることも多く、ホール素子を大きくするためには磁気検出装置全体の設計を見直す必要が生じる等、現実的には好ましくない。
【0007】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、従来と同様のホール素子を使用しつつ、検出距離を増大させることができる磁気検出装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、請求項1に記載の磁気検出装置は、磁気感知素子と、前記磁気感知素子における磁気検出側に配置された集磁体とを備え、前記集磁体において前記磁気感知素子に対向する第1面の面積を、前記集磁体において前記第1面と反対側に位置する第2面の面積に対して小さくしたことを特徴とする。
【0009】
また、請求項2に記載の磁気検出装置は、請求項1に記載の磁気検出装置において、前記集磁体の前記第1面の面積を、前記磁気感知素子における磁気検出側の面の面積に対して小さくしたことを特徴とする。
【0010】
また、請求項3に記載の磁気検出装置は、請求項1又は2に記載の磁気検出装置において、前記磁気感知素子における磁気検出側と反対側に第2の集磁体を配置したことを特徴とする。
【0011】
また、請求項4に記載の磁気検出装置は、請求項3に記載の磁気検出装置において、前記第2の集磁体を、前記磁気感知素子から当該第2の集磁体に至る方向に沿った円柱状又は角柱状としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
請求項1に記載の磁気検出装置によれば、磁石の磁束を集磁体を介して効率良く磁気感知素子に入射させることができ、磁気検出装置の検出距離を向上させることができる。特に、第1面の面積を第2面の面積に対して小さくしたので、広範な第2面に入射した磁束を狭い第1面に収束して磁気感知素子に導入できるので、磁束を一層効率よく磁気感知素子に入射させることができ、磁気検出装置の検出距離を従来は不可能であった距離(例えば30mm以上)に増大させることができる。
【0013】
また、請求項2に記載の磁気検出装置によれば、集磁体の前記第1面の面積を、磁気感知素子における磁気検出側の面の面積に対して小さくしたので、集磁体で収束した磁束を磁気感知素子の有効検出面に無駄なく導入できるので、磁束を一層効率よく磁気感知素子に入射させることができ、磁気検出装置の検出距離を一層増大させることができる。
【0014】
また、請求項3に記載の磁気検出装置によれば、磁気感知素子における磁気検出側と反対側に第2の集磁体を配置したので、集磁体にて収束された磁束をスムーズに磁気感知素子に通過させることができ、磁気検出装置の検出距離を一層向上させることができる。
【0015】
また、請求項4に記載の磁気検出装置によれば、磁気感知素子に通過した以降の磁束の漏れは磁気検出装置の検出距離に悪影響を与えることがないので、第2の集磁体については集磁体のように円錐状とする必要がない。そこで、第2の集磁体を円柱状又は角柱状とすることで、第2の集磁体の配置スペースを最大限に利用できる形状にて当該第2の集磁体を形成し、この第2の集磁体による磁束の収束効果を高めることができるので、集磁体にて収束された磁束を一層スムーズに磁気感知素子に通過させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下に添付図面を参照して、この発明に係る磁気検出装置の実施の形態を詳細に説明する。〔I〕最初に、本実施の形態の具体的内容に説明し、〔II〕次に、本実施の形態の変形例について説明する。ただし、本実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
【0017】
〔I〕本実施の形態の具体的内容
本実施の形態に係る磁気検出装置は、磁気の検出を目的とするものであり、具体的な用途例としては、窓や扉の開閉を検知するための磁気検出装置として構成される。この用途例の場合には、窓や扉の駆動部分に非接触となる位置に磁気検出装置が設けられ、この駆動部分に設けた磁石の有無を磁気検出装置によって検出することで、窓や扉の開閉を検知する。ただし、本実施の形態に係る磁気検出装置は、その他の任意の用途に使用することができる。
【0018】
(構成)
図1は本実施の形態に係る磁気検出装置の要部斜視図、図2は図1の断面図である。この磁気検出装置1は、基板10、ホール素子20、及び2つの集磁体30、40を、第1の筐体50又は第2の筐体60に収容して構成されている。
【0019】
基板10は、ホール素子20を実装するための回路基板であり、このホール素子20に対する電流又は電圧の印加を行うと共に、ホール素子20からの出力に基づいて磁石70の有無の判定等を行うものであり、その詳細な構造としては公知の構造を適用できるため、その詳細な構造の説明を省略する。
【0020】
ホール素子20は、半導体薄膜による公知の構造で形成された磁気感知素子である。このホール素子20は、基板10を介して定電流又は定電圧にて駆動され、磁石70の磁束(図1、2において鎖線にて示す)を検知し、この磁束に応じた電流又は電圧を出力する(以下では、定電流駆動され、磁束に応じた電圧を出力する例について説明する)。
【0021】
集磁体30は、ホール素子20における磁気検出側(図1におけるホール素子20と磁石70との相互間)に配置されている。この集磁体30は、磁石70の磁束を収束してホール素子20に入射させるもので、透磁率の高い磁性材料(例えばフェライト等の磁性体)にて形成されている。この集磁体30を適切な形状で形成すると共に適切な位置に配置することで、磁石70の磁束を効率良くホール素子20に入射させ、磁気検出装置1の検出距離を向上させることができる。
【0022】
具体的には、集磁体30は、ホール素子20に対向する第1面31の面積が、第1面31と反対側に位置する第2面32の面積に対して小さくなるように形成されている。これは、広範な第2面32に入射した磁束を狭い第1面31に収束してホール素子20に導入することで、磁束を一層効率よくホール素子20に入射させるためである。
【0023】
また、集磁体30の第1面31の面積を、ホール素子20における磁気検出側の面21の面積に対して小さくしている。これは、ホール素子20の磁気検出側の面21の中で、実際に磁気検出に有効な面(以下、有効検出面)は、モールド部分やシールド部分を除いた面であり、磁気検出側の面21よりも小さいため、この有効検出面に対して磁束を効率よく入射させるために、集磁体30の第1面31の面積を、当該有効検出面と同等の面積としているためである。
【0024】
さらに、集磁体30の形状を、第1面31及び第2面32が円形状であり、第1面31から第2面32に至るに伴って断面積が大きくなる、円錐状としている。
【0025】
一方、集磁体40は、ホール素子20における磁気検出側と反対側(図1におけるホール素子20を中心として磁石70と逆側)に配置された第2の集磁体である。この集磁体40は、集磁体30にて収束された磁束をスムーズにホール素子20に通過させるもので、集磁体30と同様に、透磁率の高い磁性材料(例えばフェライト等の磁性体)にて形成されている。この集磁体40を適切な形状で形成すると共に適切な位置に配置することで、集磁体30にて収束された磁束を集磁体40を介してスムーズにホール素子20に通過させることができ、磁気検出装置1の検出距離を一層向上させることができる。
【0026】
ここで、ホール素子20を通過した以降の磁束の漏れは磁気検出装置1の検出距離に悪影響を与えることがないので、集磁体40については集磁体30のように円錐状とする必要がない。逆に、集磁体40については、その配置スペースを最大限に利用できる形状にて形成し、磁束の誘導効果を高めることの方が重要である。そこで、本実施の形態においては、集磁体40を円柱状又は角柱状とすることで、集磁体40による磁束の誘導効果を高め、集磁体30にて収束された磁束を集磁体40を介して一層スムーズにホール素子20に通過させることとしている。
【0027】
次に、集磁体30、40等の収容構造について説明する。基板10、ホール素子20、及び集磁体40は、第1の筐体50の内部に収容されており、この内部において任意の構造によって第1の筐体50に固定されている。一方、集磁体30は、第2の筐体60の内部に収容されており、この内部において任意の構造によって第2の筐体60に固定されている。この第2の筐体60は、第1の筐体50を囲繞するように固定されている。なお、ホール素子20と集磁体30との相互間の距離が小さい程、磁気検出装置1の検出距離を一層向上させることができるため、これら第1の筐体50の厚みは極力薄くすることが好ましい。
【0028】
このように第1の筐体50及び第2の筐体60を用いた構造には種々の利点がある。例えば、基板10及びホール素子20の如き電子部品を第1の筐体50に収容することで、この第1の筐体50を防水構造や防塵構造とすることが容易になる。また、集磁体40は省略することもでき、このように集磁体40を省略した場合には、第1の筐体50の内部には従来と同様に基板10及びホール素子20が配置されることになる。従って、既存の磁気検出装置の部品に対して集磁体30及び第2の筐体60を設けるだけで、本実施の形態に係る磁気検出装置1を構成することが可能となり、本実施の形態に係る磁気検出装置1を低コストで製造することができると共に、既存の磁気検出装置を改良等して本実施の形態に係る磁気検出装置1とすることが可能になる。ただし、これらの利点を無視できる場合には、集磁体30を含む全ての部品を一つの筐体のみを用いて一体に収容してもよく、この場合には磁気検出装置1の全体を防水構造や防塵構造とすることが容易になると共に、磁気検出装置1の全体を一体にユニット化してその取扱いが一層容易になる。あるいは、第1の筐体50におけるホール素子20の近傍位置に開口を設け、この開口を介して、ホール素子20に集磁体30を接触させたり、一層近接させてもよい。
【0029】
(集磁体の形状及び位置と実験結果)
次に、集磁体30、40の形状及び位置について、本願発明者による実験結果を参照しつつ説明する。
【0030】
図3は、集磁体30、40の形状及び位置の説明に使用する符号を定義するための図である。以下では、ホール素子20の外形寸法をd1、集磁体30においてホール素子20に対向する第1面31の直径をd2、集磁体30において第1面31と反対側に位置する第2面32の直径をd3、集磁体40においてホール素子20に対向する第1面41の直径をd4、集磁体40において第1面41と反対側に位置する第2面42の直径をd5、ホール素子20と集磁体30との相互の距離をL1、集磁体30の長さをL2、集磁体30と磁石70との相互の距離をL3、ホール素子20と集磁体40との相互の距離をL4、集磁体40の長さをL5とする。なお、磁石70から集磁体30を経てホール素子20に至る方向を縦方向、この縦方向に直交する方向を横方向と称する。
【0031】
図4から図7は、ホール素子20に対して磁石70を横方向に移動させた場合の各位置を横軸とし(横軸上の0の位置は、ホール素子20に対して磁石70が正面に配置される位置を示す)、ホール素子20の出力を縦軸としたグラフであり、図4はホール素子20と集磁体30との相互の距離L1=1.0mm、図5は距離L1=1.5mm、図6は距離L1=2.0mm、図7は距離L1=3.0mmの場合をそれぞれ示す。これら図4から図7に示すプロットは、集磁体30と磁石70との相互の距離L3=20mm、25mm、30mm、35mm、40mmの場合の各プロットである。また、図8は、集磁体30と磁石70との相互の距離L3を変えた場合の各位置を横軸とし、ホール素子20の出力を縦軸としたグラフである。この図8に示すプロットは、ホール素子20と集磁体30との相互の距離L1=1.0mm、1.5mm、2.0mm、3.0mmの場合の各プロットである。これら図4から図8では、集磁体30のみを配置し、集磁体40を省略した場合の実験結果を示す。なお、集磁体30は、フェライトにて形成し、直径d2=2.0mm、直径d3=10.0mm、長さL2=10.0mmの円錐状のものを使用した。また、ホール素子20の外形寸法d1は2×3mmの直方体形状のものを使用した。
【0032】
これら図4から図8に示すように、ホール素子20と集磁体30との相互の距離L1が小さい程、ホール素子20の出力が大きくなっているため、ホール素子20と集磁体30は相互に極力近接させることが好ましく、さらには相互に接触させることが一層好ましい。また、集磁体30と磁石70との相互の距離L3が小さい程、ホール素子20の出力が大きくなっているため、集磁体30を磁石70に極力近接させることが好ましいが、例えば、集磁体30を磁石70から距離L3=40mmに離した場合であっても、ホール素子20に対して磁石70の位置を変化させた場合に、ホール素子20の出力が大きく変化しているため(図4に示す距離L1=1.0mmの場合において、距離L3=40mmのプロットを見ると、位置=−4×5=−20mmの場合にホール素子20の出力=約17mV、位置=0mmの場合にホール素子20の出力=約24mV)、磁石70の検出が可能である。従って、集磁体30のみを配置することで、磁気検出装置1の検出距離を40mm程度に増大させることが可能になることが判った。
【0033】
図9は、集磁体40の形状による検出出力向上率の変化を示す表である。ここでは、集磁体40がない場合、集磁体40を円柱状とした場合、及び集磁体40を円錐状とした場合について比較を行った。集磁体40は、フェライトにて形成し、円柱状の集磁体40としては、d4=d5=10mmでL5=10mm、d4=d5=3mmでL5=10mm、d4=d5=10mmでL5=1mm、d4=d5=3mmでL5=3mmの各場合を比較し、円錐状の集磁体40としては、直径d4=2.0mm、直径d5=10.0mm、長さL2=10.0mmのものを使用した。ここで、円錐状の集磁体40を使用した場合における当該集磁体40の配置方向として、直径が小さい方の面をホール素子20に対向させる方向(以下、正方向)と、直径が大きい方の面をホール素子20に対向させる方向(以下、逆方向)とで比較を行った。なお、ここでは、ホール素子20と集磁体30との相互の距離L1=3.0mm、集磁体30と磁石70との相互の距離L3=40mmとし、ホール素子20と集磁体40との相互の距離L4=0mmとして測定を行った。検出出力向上率は、集磁体40を設けた場合のホール素子20の検出出力をV0、集磁体40がない場合のホール素子20の検出出力をV1とすると、((V1−V0)/V0)×100(%)として算定した。
【0034】
この図9に示すように、集磁体40がない場合に比べて、集磁体40を配置した場合には、集磁体40の形状や配置方向に関わらず、検出出力向上率が向上する(0%より大きくなる)ことが判った。また、集磁体40を円柱状とした場合には、直径d4=d5が大きく、長さL5が長い程、検出出力向上率が向上することが判った。また、集磁体40を円錐状とした場合には、逆方向よりも正方向とする方が、検出出力向上率が向上することが判った。さらに、d4=d5=10mm×L5=10mmの円柱状の集磁体40と、正方向に配置した円錐状の集磁体40では、円柱状の集磁体40の方が、検出出力向上率が向上することが判った。
【0035】
次に、図10は、図11から図21の実験に使用した集磁体30を示す図であり、(a)は円錐状の大型の集磁体30(直径d2=2.0mm、直径d3=10.0mm、長さL2=10.0mm)、(b)は円錐状の小型の集磁体30(直径d2=4.0mm、直径d3=8.0mm、長さL2=11.0mm)、(c)は円柱状の小型の集磁体30(直径d2=d3=9.0mm、長さL2=10.5mm)、(d)は円柱状の大型の集磁体30(直径d2=d3=9.5mm、長さL2=28.0mm)を示す。
【0036】
図11から図16は、ホール素子20又は集磁体30に対して磁石70を横方向に移動させた場合の各位置を横軸とし(位置0は、ホール素子20又は集磁体30に対して磁石70が接触する位置)、ホール素子20の出力を縦軸としたグラフであり、図11は集磁体30がない場合、図12は図10(a)の円錐状の大型の集磁体30を正方向に配置した場合、図13は図10(a)の円錐状の大型の集磁体30を逆方向に配置した場合、図14は図10(b)の円錐状の小型の集磁体30を正方向に配置した場合、図15は図10(c)の円柱状の小型の集磁体30を配置した場合、図16は図10(d)の円柱状の大型の集磁体30を配置した場合を、それぞれ示す。これら図11から図16に示すプロットは、ホール素子20又は集磁体30と磁石70との相互の距離L1=10mm、20mm、30mm、40mm、50mm、60mmの場合の各プロットである。
【0037】
図11から図16に示すように、ホール素子20の出力は、集磁体30がない場合に比べて、円錐状の集磁体30を正方向に配置した場合には全体的に大きくなっており、円錐状の集磁体30を正方向に配置した場合にはほぼ同じであり、他の場合には逆に小さくなっている。従って、円錐状の集磁体30を正方向に配置することが、ホール素子20の出力を向上させるために有効であることが判る。また、ホール素子20の指向性(図11から図16における各曲線の相互の広がりで示される)は、集磁体30がない場合に比べて、円錐状の集磁体30を正方向に配置した場合には広くなっている。従って、円錐状の集磁体30を正方向に配置することが、ホール素子20の指向性を広くするために有効であることが判る。
【0038】
図17から図21は、図11のように集磁体30がない場合のホール素子20の出力に対する、集磁体30を配置した場合の出力差を示すグラフであり、図17は図10(a)の円錐状の大型の集磁体30を正方向に配置した場合、図18は図10(a)の円錐状の大型の集磁体30を逆方向に配置した場合、図19は図10(b)の円錐状の小型の集磁体30を正方向に配置した場合、図20は図10(c)の円柱状の小型の集磁体30を配置した場合、図21は図10(d)の円柱状の大型の集磁体30を配置した場合を、それぞれ示す。これら図17から図21における縦軸、横軸、及び各プロットの意味は、図11から図16と同じである。図17から図21に示すように、ホール素子20の指向性は、円錐状の集磁体30を正方向に配置した場合において、集磁体30に対して磁石70が近接する(20mm以内に位置する)場合に広い。また、ホール素子20の出力は、集磁体30がない場合に比べて、円錐状の集磁体30を逆方向に配置した場合や、円柱状の集磁体30を配置した場合において、集磁体30に対して磁石70がある程度以上の距離(15mm以上の距離)の場合に大きくなっている。
【0039】
これら図11から図21の実験結果を総括すると、以下のことが判る。
(1)ホール素子20の大きさに比べて大きい集磁体30を用いると、ホール素子20の指向性を広げることができる(ホール素子20の見かけ上のサイズを大きくすることができる)。
(2)円錐状の集磁体30を使用すると、正方向に配置した場合には、ホール素子20の出力を上げることができる。また、逆方向に配置した場合には、近接距離のホール素子20の出力を下げることができるため、磁気特性の抑圧効果を利用することができる。
(3)円柱状の集磁体30は、円錐状の集磁体30の正方向と逆方向の中間的な特性を示す。
【0040】
(本実施の形態の効果)
このように本実施の形態によれば、磁石70の磁束を集磁体30を介して効率良く磁気感知素子に入射させることができ、磁気検出装置1の検出距離を向上させることができる。特に、第1面31の面積を第2面32の面積に対して小さくしたので、広範な第2面32に入射した磁束を狭い第1面31に収束してホール素子20に導入できるので、磁束を一層効率よくホール素子20に入射させることができ、磁気検出装置1の検出距離を従来は不可能であった距離(例えば30mm以上)に増大させることができる。
【0041】
また、集磁体30の第1面31の面積を、ホール素子20における磁気検出側の面21の面積に対して小さくしたので、集磁体30で収束した磁束をホール素子20の有効検出面に無駄なく導入できるので、磁束を一層効率よくホール素子20に入射させることができ、磁気検出装置1の検出距離を一層増大させることができる。
【0042】
また、ホール素子20における磁気検出側と反対側に集磁体40を配置したので、集磁体30にて収束された磁束を集磁体40を介してスムーズにホール素子20に通過させることができ、磁気検出装置1の検出距離を一層向上させることができる。
【0043】
また、ホール素子20を通過した以降の磁束の漏れは磁気検出装置1の検出距離に悪影響を与えることがないので、集磁体40については集磁体のように円錐状とする必要がない。そこで、集磁体40を円柱状又は角柱状とすることで、この集磁体40の配置スペースを最大限に利用できる形状にて当該集磁体40を形成し、この集磁体40による磁束の収束効果を高めることができるので、集磁体30にて収束された磁束を集磁体40を介して一層スムーズにホール素子20に通過させることができる。
【0044】
〔II〕本実施の形態の変形例
以上、本実施の形態について説明したが、本発明の具体的な構成及び手段は、特許請求の範囲に記載した各発明の技術的思想の範囲内において、任意に改変及び改良することができる。以下、このような変形例について説明する。
【0045】
(解決しようとする課題や発明の効果について)
まず、発明が解決しようとする課題や発明の効果は、前記した内容に限定されるものではなく、本発明によって、前記に記載されていない課題を解決したり、前記に記載されていない効果を奏することもでき、また、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0046】
(磁気感知素子について)
磁気感知素子は、ホール素子20に限らず、磁気抵抗素子を含む任意の素子を用いることができる。
【0047】
(集磁体について)
集磁体30、40は、フェライトに限らず、酸化鉄、酸化クロム、あるいはコバルトを含む任意の磁性体を用いることができる。また、集磁体30、40の数、形状、あるいは配置位置は、突起した場合を除いて任意に変更可能であり、例えば、磁気感知素子における磁気検出側に、複数の集磁体30を間隔を隔ててあるいは密接上に配置してもよい。
また、集磁体30は円錐形状のものを使用したが、これに限らず角錐形状や磁気感知素子の検出効率が向上するよう磁界分布を形成できる形状であっても良く、磁気感知素子の表面形状と同様にしても良い。集磁体30の第1面31を平面にしているが、これに限らず、先端を尖らした錐形状で合っても良いし、先端を丸めて尖らせた形状であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の実施の形態に係る磁気検出装置の要部斜視図である。
【図2】図1の断面図である。
【図3】集磁体の形状及び位置の説明に使用する符号を定義するための図である。
【図4】ホール素子に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、ホール素子と集磁体との相互の距離L1=1.0mmとした場合のグラフである。
【図5】ホール素子に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、ホール素子と集磁体との相互の距離L1=1.5mmとした場合のグラフである。
【図6】ホール素子に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、ホール素子と集磁体との相互の距離L1=2.0mmとした場合のグラフである。
【図7】ホール素子に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、ホール素子と集磁体との相互の距離L1=3.0mmとした場合のグラフである。
【図8】集磁体と磁石との相互の距離L3を変えた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフである。
【図9】集磁体の形状による検出出力向上率の変化を示す表である。
【図10】図11から図21の実験に使用した集磁体を示す図であり、(a)は円錐状の大型の集磁体、(b)は円錐状の小型の集磁体、(c)は円柱状の小型の集磁体、(d)は円柱状の大型の集磁体を示す。
【図11】ホール素子又は集磁体に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、集磁体がない場合のグラフである。
【図12】ホール素子又は集磁体に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、円錐状の大型の集磁体を正方向に配置した場合のグラフである。
【図13】ホール素子又は集磁体に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、円錐状の大型の集磁体を逆方向に配置した場合のグラフである。
【図14】ホール素子又は集磁体に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、円錐状の小型の集磁体を正方向に配置した場合のグラフである。
【図15】ホール素子又は集磁体に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、円柱状小型の集磁体を配置した場合のグラフである。
【図16】ホール素子又は集磁体に対して磁石を横方向に移動させた場合の各位置における、ホール素子の出力を示すグラフであり、円柱状の大型の集磁体を配置した場合のグラフである。
【図17】集磁体がない場合のホール素子の出力に対する、集磁体を配置した場合の出力差を示すグラフであり、円錐状の大型の集磁体を正方向に配置した場合のグラフである。
【図18】集磁体がない場合のホール素子の出力に対する、集磁体を配置した場合の出力差を示すグラフであり、円錐状の大型の集磁体を逆方向に配置した場合のグラフである。
【図19】集磁体がない場合のホール素子の出力に対する、集磁体を配置した場合の出力差を示すグラフであり、円錐状の小型の集磁体を正方向に配置した場合のグラフである。
【図20】集磁体がない場合のホール素子の出力に対する、集磁体を配置した場合の出力差を示すグラフであり、円柱状の小型の集磁体を配置した場合のグラフである。
【図21】集磁体がない場合のホール素子の出力に対する、集磁体を配置した場合の出力差を示すグラフであり、円柱状の大型の集磁体を配置した場合のグラフである。
【符号の説明】
【0049】
1 磁気検出装置
10 基板
20 ホール素子
21 磁気検出側の面
30、40 集磁体
31、41 第1面
32、42 第2面
50 第1の筐体
60 第2の筐体
70 磁石
【特許請求の範囲】
【請求項1】
磁気感知素子と、
前記磁気感知素子における磁気検出側に配置された集磁体とを備え、
前記集磁体において前記磁気感知素子に対向する第1面の面積を、前記集磁体において前記第1面と反対側に位置する第2面の面積に対して小さくしたこと、
を特徴とする磁気検出装置。
【請求項2】
前記集磁体の前記第1面の面積を、前記磁気感知素子における磁気検出側の面の面積に対して小さくしたこと、
を特徴とする請求項1に記載の磁気検出装置。
【請求項3】
前記磁気感知素子における磁気検出側と反対側に第2の集磁体を配置したこと、
を特徴とする請求項1又は2に記載の磁気検出装置。
【請求項4】
前記第2の集磁体を、前記磁気感知素子から当該第2の集磁体に至る方向に沿った円柱状又は角柱状としたこと、
を特徴とする請求項3に記載の磁気検出装置。
【請求項1】
磁気感知素子と、
前記磁気感知素子における磁気検出側に配置された集磁体とを備え、
前記集磁体において前記磁気感知素子に対向する第1面の面積を、前記集磁体において前記第1面と反対側に位置する第2面の面積に対して小さくしたこと、
を特徴とする磁気検出装置。
【請求項2】
前記集磁体の前記第1面の面積を、前記磁気感知素子における磁気検出側の面の面積に対して小さくしたこと、
を特徴とする請求項1に記載の磁気検出装置。
【請求項3】
前記磁気感知素子における磁気検出側と反対側に第2の集磁体を配置したこと、
を特徴とする請求項1又は2に記載の磁気検出装置。
【請求項4】
前記第2の集磁体を、前記磁気感知素子から当該第2の集磁体に至る方向に沿った円柱状又は角柱状としたこと、
を特徴とする請求項3に記載の磁気検出装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【公開番号】特開2010−107320(P2010−107320A)
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−278878(P2008−278878)
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【出願人】(591273269)株式会社サーキットデザイン (29)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成22年5月13日(2010.5.13)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年10月29日(2008.10.29)
【出願人】(000003403)ホーチキ株式会社 (792)
【出願人】(591273269)株式会社サーキットデザイン (29)
【Fターム(参考)】
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