説明

神経変性疾患を治療するためのチアジアゾール誘導体

本発明は、α−シヌクレオパチー、例えばパーキンソン病、汎発性レビー小体病、外傷性脳損傷、筋委縮性側索硬化症、ニーマン−ピック病、ハーラーフォルデン−シュパッツ症候群、ダウン症候群、神経軸索ジストロフィ、多系統萎縮症およびアルツハイマー病などの治療において使用すべく特異的に置換された1,2,4−チアジアゾール誘導体を提供する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の分野
本発明は、細胞毒性を有するα−シヌクレインのアミロイド形成により特徴付けされる特定の神経障害を治療するのに有用な新規なチアジアゾール誘導体に関係する。本発明は、更に、α−シヌクレインの細胞毒性特性を緩和または抑制する量で1つ以上のチアジアゾール誘導体を含む医薬組成物を投与することによりそのような神経障害を治療または予防する方法にも関係する。更に、本発明は、新規なチアジアゾール誘導体の調製方法、ならびにそのような調製に有用なある特定のクラスの中間体の調製方法に関係する。
【背景技術】
【0002】
発明の背景
α−シヌクレインは、元々はキンカチョウの歌学習の際の神経可塑性と関係していた神経タンパク質である。分子レベルにおけるα−シヌクレインの役割は目下のところほとんど解明されていないが、恐らくはシナプスにおける適切なシグナル伝達を確実化するためのニューロンの軸索末端への神経伝達物質小胞の適切な輸送を維持する上で重要な結合特性を備えた脂質2重層(または膜)を有しているものと思われる。脳細胞におけるα−シヌクレインの生理学的役割とは別に、ヒトα−シヌクレインは、パーキンソン病、汎発性レビー小体病、外傷性脳損傷、筋委縮性側索硬化症、ニーマン−ピック病、ハーラーフォルデン−シュパッツ症候群、ダウン症候群、神経軸索ジストロフィ、多系統萎縮症およびアルツハイマー病を含めた過剰なほど多くの神経変性疾患の基礎をなす病理学的特徴も持っている。これらの神経障害は、アルツハイマー病の場合にはα−シヌクレイン(またはα−シヌクレインのタンパク質分解断片)が細胞外「アミロイド−β斑」の非アミロイド成分を構成しているが、通常は神経細胞内に在る不溶性α−シヌクレインのポリマーまたは凝集体の存在により特徴付けられる。α−シヌクレインのアミロイド生成作用は、そのような疾患に罹患している患者で見られるように、細胞の統合性を崩壊させ、冒されたニューロンの機能障害または死をもたらし、結果として認識機能及び/又は運動機能の衰退を引き起こすものと広く確信されている。α−シヌクレインの凝集は、目下のところ非常に僅かにしか明確になっていないが、多段階プロセスを構成している可能性が高く、そこでは、不溶性凝集体へのα−シヌクレインの自己重合に先立ち、α−シヌクレインモノマーの可溶性プロトフィブリルの形成が起こる。自己会合は、高い重合性向を有するα−シヌクレインモノマーの代替構造の形成によって引き起こされ得る。神経細胞系統または動物全体を用いた幾つかの研究は、活性酸素種(以降、ROSと略記する)の形成が有害なα−シヌクレインのアミロイド形成を刺激するものと考えられることを示している。例えば、パラコート(細胞内におけるROS形成を刺激する物質)は、α−シヌクレイン凝集の刺激物質として認識されている。動物での場合と同様に、ヒトにおいても、パラコートへの暴露は、シヌクレイン含有物の形成を誘発し、その結果として、神経変性、特にドーパミン作動性ニューロンの神経変性を引き起こすものと確信されている。ドーパミン作動性ニューロンは、同時ドーパミン代謝が、一方では酸化的ストレス負荷に有意に寄与することができるものの、他方ではドーパミン(またはドーパミンの代謝誘導体)による毒性の強いプロトフィブリル性α−シヌクレイン種の動的安定化をもたらし得るため、特に敏感であると考えられる。パーキンソン病はドーパミン作動性黒質細胞の選択的な減少により特徴付けられ、それ故、シヌクレオパチー、特にパーキンソン病の研究では、パラコートを用いる動物(または神経細胞)の処置が広く認められた一般的な実験構成である。
【0003】
ROSとは別に、α−シヌクレイン遺伝子のコーディング領域における突然変異も、そのような突然変異を被ったファミリにおいて観察される如き早期の疾患発現をもたらす自己重合の刺激因子として同定されている。最後に、α−シヌクレインの高められた発現も
、ある個体のゲノムにおけるα−シヌクレイン遺伝子の2重または3重の重複によって証拠だてられているように、早期の疾患発現を促進する。α−シヌクレインの自己会合が細胞変性を引き起こす分子レベルでのメカニズムは目下のところほとんど分かっていない。不溶性の凝集体が細胞の統合性に影響を及ぼしているものと推測されていたが、最近では、この凝集プロセスの可溶性のプロトフィブリル性中間体が、不活性な最終生成物であり得、または、さもなければ有害な可溶性種の細胞保護レザバ(reservoirs)としてさえ機能し得る成熟した不溶性のフィブリルとは対照的に、その細胞にとって特に有毒であることが示唆されている。従って、不溶性凝集体の形成を抑制しようとする治療目的の試行は概念的に間違っている可能性があり、恐らくは、疾患の進行を促進させてしまうことさえあり得る。
【0004】
病理学的なα−シヌクレイン突然変異の検証は、過剰なほど多くの神経障害のうちの1つの病原因子をはっきりと示したが、有害なα−シヌクレインのアミロイド形成を確実に抑制する治療手段は目下のところ得られていない。パーキンソン病の対症療法のみが存在し、それらの治療法は、例えば、L−DOPAまたはドーパミン分解阻害剤を投与することによって、ドーパミン作動性ニューロンの変性によるドーパミンレベルの低下を補充するために、ドーパミンレベルを高めることを目的としたものである。そのような治療法は、疾患の症状をある程度抑制するが、一時的に有効なだけであり、決して神経変性の進行を遅速化することはない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従って、当該分野においては、神経細胞の死及び/又は変性を低減させるためにα−シヌクレイン関連病変の基礎をなす分子レベルでのメカニズムを標的とした、治療上の処置として新たな薬剤を設計することに対する必要性が存在する。
【0006】
WO第99/51584号は、プロトンポンプH/K−ATPアーゼの阻害剤であり、それ故、消化性潰瘍の治療に有用なものとして、5−ピペラジニル−1,2,4−チアジアゾールを開示している。しかし、これらの化合物は、神経変性障害の予防または治療において使用することが示唆されていない。
【課題を解決するための手段】
【0007】
発明の概要
本発明はあるクラスの1,2,4−チアジアゾール誘導体に関係し、これらの誘導体は、α−シヌクレインの毒質を効果的に中和または阻害することが示されている。従って、有害なα−シヌクレインのアミロイド形成によって特徴付けられる神経変性疾患を患っている患者にこれらの化合物を投与することは、処置に関する効果的な治療及び/又は予防法を構成する。
【0008】
第1の態様によれば、本発明は、請求項1に記載の構造式を有するあるクラスの新規な1,2,4−チアジアゾール誘導体を提供し、これらの誘導体は、α−シヌクレイン誘発性の神経細胞統合性の喪失を抑制または有意に低減することができる。第2の態様によれば、本発明は、薬剤として使用するためのこれらの化合物、より詳細にはα−シヌクレオパチーの治療において使用するためのこれらの化合物を提供する。また、この態様により、本発明は、有効量の1つ以上のそのような1,2,4−チアジアゾール誘導体を含む医薬組成物も提供し、それらの組成物は、α−シヌクレオパチー、例えば、これらに限定するものではないが、パーキンソン病、汎発性レビー小体病、多系統萎縮症およびアルツハイマー病などの予防及び/又は治療に有用である。従って、本発明は、α−シヌクレオパチー、例えば、これらに限定するものではないが、パーキンソン病、汎発性レビー小体病、多系統萎縮症およびアルツハイマー病などの治療及び/又は予防のための医薬の製造に
おける本発明の1,2,4−チアジアゾール誘導体の使用にも関係する。第3の態様においては、本発明は、限られた工程数で、商業的に入手可能な材料またはそれらの材料の容易に得られる類似物から始める、そのような新規な1,2,4−チアジアゾール誘導体を調製するための方法を提供する。
【0009】
定義
置換基に関して本明細書で使用する場合、別な具合に述べられていない限り、「C1〜4アルキル」という用語は、1個〜4個の炭素原子を有する直鎖状および分枝鎖状の飽和型非環式炭化水素の1価の基、例えばメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、1−メチルエチル(イソプロピル)、2−メチルプロピル(イソブチル)および1,1−ジメチルエチル(ter−ブチル)などを意味する。同様に、「C1〜6アルキル」という用語は、1個〜6個の炭素原子を有するそのようなラジカルを表し、2−メチルブチル、n−ペンチル、ジメチルプロピル、n−ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチルなどを含む。
【0010】
架橋基に関して本明細書で使用する場合、別な具合に述べられていない限り、「C1〜6アルキレン」という用語は、上で定められているC1〜6アルキルに対応する2価の炭化水素ラジカル、例えばメチレン、ビス(メチレン)、トリス(メチレン)、テトラメチレン、ヘキサメチレンなどを意味する。
【0011】
置換基に関して本明細書で使用する場合、別な具合に述べられていない限り、「C3〜6シクロアルキル」という用語は、3個〜6個の炭素原子を有する単環式または多環式の飽和型炭化水素の1価の基、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルなどを意味する。
【0012】
置換基に関して本明細書で使用する場合、別な具合に述べられていない限り、「アリール」という用語は、6個〜30個の炭素原子を有するあらゆる単環式または多環式の芳香族の1価の炭化水素基、例えば、これらに限定するものではないが、フェニル、ナフチル、アントラセニル、フェナントラシル、フルオランテニル、クリセニル、ピレニル、ビフェニリル、テルフェニル、ピセニル、インデニル、ビフェニル、インダセニル、ベンゾシクロブテニル、ベンゾシクロオクテニルなどを表し、縮合されたベンゾ−C4〜8シクロアルキル基、例えばインダニル、テトラヒドロナフチル、フルオレニルなどを含み、前述のラジカルはすべて、場合によっては、ハロゲン、アミノ、トリフルオロメチル、ヒドロキシル、スルフヒドリルおよびニトロからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されていてよく、例えば4−フルオロフェニル、4−クロロフェニル、3,4−ジクロロフェニル、4−シアノフェニル、2,6−ジクロロフェニル、2−フルオロフェニル、3−クロロフェニル、3,5−ジクロロフェニルなどであってよい。
【0013】
置換基に関して本明細書で使用する場合、別な具合に述べられていない限り、「C1〜4アルコキシ」、「C1〜6アルコキシ」および「アリールオキシ」という用語は、それぞれ、C1〜4アルキル基、C1〜6アルキル基またはアリール基(それぞれは、本明細書で定義されているとおりのものである)の炭素原子が単結合を通じて酸素原子に結合している置換基を表し、例えば、これらに限定するものではないが、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、ブトキシ、ペントキシ、イソプロポキシ、sec−ブトキシ、tert−ブトキシ、イソペントキシ、フェニルオキシなどを表す。
【0014】
本明細書で使用する場合、別な具合に述べられていない限り、「立体異性体」という用語は、構造式(A)の化合物がとり得るすべての可能な異なる異性体ならびに配座形態を表し、詳細には、その基本分子構造のすべての可能な立体化学的および立体配座的異性体、すべてのジアステレオマ、鏡像異性体及び/又は配座異性体を表す。本発明の幾つかの
化合物は異なる互変異性型で存在し得るが、それらのすべての互変異性型が本発明の範囲内に含められる。
【0015】
本明細書で使用する場合、別な具合に述べられていない限り、「鏡像異性体」という用語は、(当該分野における標準的な方法により測定したときに)少なくとも80%の光学純度または鏡像体過剰率(即ち、少なくとも90%の1つの鏡像異性体と多くとも10%の他の鏡像異性体)を有し、好適には少なくとも90%、より好適には少なくとも98%の光学純度または鏡像体過剰率を有する、本発明の化合物のそれぞれ個々の光学的に活性な形態を意味する。
【0016】
本明細書で使用する場合、別な具合に述べられていない限り、「溶媒和物」という用語は、適切な無機溶媒(例えば水和物)または有機溶媒、例えば、これらに限定するものではないが、アルコール、ケトン、エステル、エーテル、ニトリルなどと共に本発明の誘導体により形成され得るあらゆる組み合わせを含む。
【0017】
本明細書で使用する場合、別な具合に述べられていない限り、「α−シヌクレオパチー」という用語は、細胞内及び/又は細胞外における不溶性α−シヌクレインのポリマーまたは凝集体の病理学的沈着物の存在により特徴付けられる疾患を表す。そのような疾患は、これらに限定するものではないが、パーキンソン病、汎発性レビー小体病、外傷性脳損傷、筋委縮性側索硬化症、ニーマン−ピック病、ハーラーフォルデン−シュパッツ症候群、ダウン症候群、神経軸索ジストロフィ、多系統萎縮症およびアルツハイマー病を含む。
【0018】
本明細書で使用する場合、「パーキンソン病」という用語は、神経変性、特にドーパミン作動性ニューロンの変性により特徴付けられる慢性の進行性神経疾患を表す。症状は、前屈姿勢、休止時振戦、休止筋肉の衰弱、引きずり歩行、言語障害、運動障害、ならびに最終的な精神的プロセスの遅速化および認知症を含む。
【0019】
本明細書で使用する場合、「神経保護」物質という用語は、神経変性の進行を遅速化または停止させる薬剤を含め、神経変性を防ぐことが意図された薬剤または化学物質を表す。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
発明の詳細な説明
第1の態様においては、本発明は、望ましい生物学的特性、例えばα−シヌクレイン媒介毒性に及ぼす抑制効果などを有する一群の新規な1,2,4−チアジアゾール誘導体に関係する。この抑制活性、およびこれらの化合物が神経細胞に対して無毒であるという事実に基づき、これらの化合物はα−シヌクレオパチーの予防及び/又は治療に有用である。最も広い表現においては、本発明のこのクラスの新規な1,2,4−チアジアゾール誘導体は、それの立体異性体、溶媒和物および塩を含め、請求項1に記載の構造式(A)により表わすことができる。この広いクラスは幾つかのサブクラスに細かく分けることができ、そこでは、RからR13の各置換基、上述の二価の基(A’)および上述の架橋部分Xは、もっと制限された様式で、随意に、そして相互に独立して定められ得る。限定的な実施形態としてではなく、そのようなサブクラスの例証的な実施形態が請求項2から27で定められている。
【0021】
本発明の化合物のα−シヌクレイン媒介毒性を抑制する能力は、本明細書の実施例のセクションで説明されているα−シヌクレイン細胞毒性試験におけるそれらの化合物の活性度に基づいている。ミトコンドリア複合体I阻害剤、例えばパラコートまたはMPTP(1−メチル−4−フェニル−1,2,3,6−テトラヒドロピリジン)などを用いるマウスの処置は広く一般に認められており、神経変性を調べるために普通に使用される実験構
成である。パラコートはシヌクレイン凝集を誘発し、このシヌクレイン凝集は、ドーパミン作動性ニューロンの特異的な減少を誘発し、最終的に移動運動機能の減退を引き起こすと言われている。簡単に説明すると、パラコートが与えられるマウスに1つ以上の化合物が投与され、回転ロッド装置を用いて運動機能障害の発現が評価される。(ビヒクルのみで処置された対照マウスと比べ)化合物による処置が為されたマウスにおける運動機能に関する問題の発生の遅延または不在は、化合物がドーパミン作動性細胞のシヌクレイン依存性変性を抑制したことを指示している。
【0022】
ここで使用されたアッセイにおいて、化合物は、20μg/mL以下の濃度において、対照と比較して相対的に25%より多くα−シヌクレイン細胞毒性を抑制したときに活性であるとみなされた。用量反応は、活性であることが見出されたすべての化合物で実施された(2重の10ポイント曲線)。本発明において開示されている化合物の薬理学的特性は構造的な変化と共に変わるが、活性な化合物は、とりわけ、細胞ベースのシヌクレイン細胞毒性アッセイにおいて、約0.0001μM〜10μMの範囲のEC50を持っている。これらの知見に基づき、細胞毒性を有する細胞内α−シヌクレインにより誘発される障害または疾患を治療および予防するための方法がここで提供される。これらの方法は、そのような疾患もしくは障害を患う被験体、またはそのような疾患もしくは障害に罹患しやすい被験体に、本発明の広義の構造式(A)またはそれのサブクラスにより定められるとおりの1つ以上の有効量のα−シヌクレイン細胞毒性抑制剤を投与することを含む。本明細書で使用する場合、「有効量」という用語は、有益または望ましい臨床的または生化学的な結果をもたらすのに充分な量を表す。有効量が1回以上の回数で投与されてよい。本発明の目的上、α−シヌクレイン細胞毒性抑制剤の有効量は、疾患状況または疾患状態の進行を緩和し、改善し、安定化させ、回復に向かわせ、遅速化しまたは遅らせるのに充分な量である。本発明の1つの特定な実施形態においては、「有効量」は、不溶性α−シヌクレインのポリマーもしくは凝集体の沈着を防ぐことができる化合物の量及び/又はα−シヌクレインの凝集もしくは重合によって引き起こされる細胞毒性作用を防止することができる化合物の量として定義され、パーキンソン病などのα−シヌクレオパチーの症状を実質的に軽減する量である。他の形態の有効量は、アルツハイマー病に関係した学習障害または記憶障害を治療または予防するためのものであってよい。本明細書で使用する場合、治療上または予防上の処置を講ずる対象となる「哺乳動物」、「被験体」または「患者」という用語は、ヒト、ペットおよび家畜、例えば、これらに限定するものではないが、イヌ、ネコ、ブタ、ウマ、ヒツジなどを含め、哺乳動物として分類されるあらゆる動物を表す。最も特定的には、その哺乳動物は人間である。
【0023】
本発明の様々な1,2,4−チアジアゾール化合物は、以下の実施例で説明されている種々の方法により効果的な様式で合成することができる。これらの方法は、限られた工程数を含み、商業的に利用可能な材料または容易に入手可能な材料から始まる。一般的に、構造式(A)を有する1,2,4−チアジアゾール化合物は、以下に記載されているスキーム1および2に従って合成することができる:
【0024】
【化1】

【0025】
スキーム1の工程(a)で、場合によっては芳香環上において及び/又はシアノ基に対してアルファ位置において置換されている、構造式(I)を有するベンゾニトリル誘導体をアンモニアと反応させることにより、対応するアミジン(II)を得ることができる。
【0026】
ニトリルおよびアンモニアからのこの直接的なアミジンの合成は、ベンゾニトリル誘導体(I)上における電子求引基の存在により大いに促進することができる。場合によって、この反応は、20℃から最大で150〜200℃の範囲の温度において、有効量の1つ以上のルイス酸、例えば、これらに限定するものではないが、AlClまたはZnClなどの存在下において実施することができる。工程(a)において使用され得るニトリルまたはシアニドは、これらに限定するものではないが、4−アミノベンジルシアニド、4−ブロモ−2,2−ジフェニルブチロニトリル、3−クロロベンジル−シアニド、4−クロロベンジル−シアニド、シクロヘキシルフェニル−アセトニトリル、4−ヒドロキシベンジル−シアニド、α−メチルベンジルシアニド、2−メチルベンジル−シアニド、3−メチルベンジル−シアニド、4−メチル−ベンジルシアニド、4−シアノ−4−フェニルシクロヘキサノン、1−(2,4−ジクロロフェニル)−1−シクロ−プロピルシアニド、4−フルオロフェニルアセトニトリル、ジフェニルアセトニトリル、3,4,5−トリメトキシ−フェニルアセトニトリル、2,2−ジフェニルプロピオニトリル、4−ブロモフェニルアセトニトリル、1−フェニル−シクロブタンカルボニトリル、2,6−ジクロロフェニルアセトニトリル、(3,4−ジメトキシフェニル)−アセトニトリル、4−ニトロフェニルアセトニトリル、1−フェニル−1−シクロプロパンカルボニトリル、1−(4−クロロフェニル)−1−シクロプロパンカルボニトリル、1−(4−メチルフェニル)−1−シクロプロパン−カルボニトリル、1−フェニル−1−シクロヘキサンカル
ボニトリル、1−(4−クロロフェニル)−1−シクロヘキサン−カルボニトリル、1−(4−メチルフェニル)−1−シクロヘキサンカルボニトリル、1−(4−メトキシフェニル)−1−シクロヘキサンカルボニトリル、2−ニトロフェニルアセトニトリル、(4−メトキシフェニル)アセトニトリル、2,4−ジクロロフェニル−アセトニトリル、(2−メトキシフェニル)アセトニトリル、ベンジルシアニド、2−クロロ−ベンジルシアニド、3−フェノキシベンズアルデヒド−シアノヒドリン、3−(トリフルオロフェニル)−フェニルアセトニトリル、(3−メトキシフェニル)−アセトニトリル、2−クロロ−6−フルオロフェニルアセトニトリル、3,4−ジクロロフェニルアセトニトリル、4−アミノ−2−クロロジフェニルアセトニトリル、2−フルオロフェニル−アセトニトリル、3−フルオロフェニルアセトニトリル、2,3,4,5,6−ペンタフルオロフェニルアセトニトリル、3,4−ジフルオロフェニルアセトニトリル、3−ブロモフェニルアセトニトリル、2−クロロ−4−フルオロベンジルシアニド、1−(2−フルオロフェニル)−シクロペンタンカルボニトリル、1−(2−フルオロフェニル)−シクロヘキサン−カルボニトリル、1−(3−フルオロフェニル)−シクロペンタンカルボニトリル、1−(3−フルオロフェニル)−シクロヘキサンカルボニトリル、1−(4−フルオロフェニル)−シクロペンタンカルボニトリル、1−(4−フルオロフェニル)−シクロヘキサンカルボニトリル、1−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−シクロペンタン−カルボニトリル、1−(2−クロロ−4−フルオロフェニル)−シクロヘキサンカルボニトリル、1−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−シクロペンタンカルボニトリル、1−(2−クロロ−6−フルオロフェニル)−シクロヘキサン−カルボニトリル、2,4−ジフルオロフェニルアセトニトリル、2,5−ジフルオロフェニルアセトニトリル、2,6−ジフルオロフェニルアセトニトリル、4−(トリフルオロメチル)フェニルアセトニトリル、2−(トリフルオロメチル)−フェニルアセトニトリル、3,5−ビス−(トリフルオロメチル)フェニルアセトニトリル、2,5−ジメチルフェニル−アセトニトリル、2−ブロモフェニルアセトニトリル、2,4,6−トリメチルベンジルシアニド、2,3−ジクロロ−フェニルアセトニトリル、3,4−(メチレンジオキシ)フェニルアセトニトリル、1−(4−メトキシフェニル)−1−シクロペンタンカルボニトリル、1−(4−クロロフェニル)−1−シクロブタンカルボニトリル、2−(4−クロロ−2−フルオロフェニル)−アセトニトリル、2−(3,5−ジフルオロフェニル)−アセトニトリル、2−(4−イソブチルフェニル)−プロパンニトリル、2−[−4[(4−メチルベンジル)−オキシ]フェニル]アセトニトリル、1−(3−クロロフェニル)−1−シクロヘキサンカルボニトリル、3−クロロ−5−フルオロフェニルアセトニトリル、4−(トリフルオロメトキシ)−フェニルアセトニトリル、2−フェニル−2−ピペリジノアセトニトリル、4−ブロモ−2−フルオロベンジルシアニド、2−(4−クロロフェニル)−2−モルホリノアセトニトリル、1−(4−メトキシフェニル)−1−シクロプロパン−カルボニトリル、2−(4−アミノフェニル)−3−[4−(ジメチルアミノ)フェニル]プロパンニトリルおよび2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−モルホリノアセトニトリルを含む。
【0027】
本発明の特定の実施形態によれば、開始材料は、4−フルオロベンジルシアニド、4−クロロベンジルシアニド、4−メチルベンジルシアニド、3−メトキシベンジルシアニドおよびベンジルシアニドからなる群から選択される。
【0028】
あるいは、構造式(II)を有するアミジン、例えば塩酸塩の形態における2−(2,6−ジクロロフェニル)エタンイミドアミドを商業的に入手し、スキーム1の開始ポイントとして使用することもできる。
【0029】
その後、本発明の化合物のチアジアゾール核が、WO第99/51584号に記載されているのと同様な様式で、工程(b)において合成される。例えば、構造式(II)を有するアミジン化合物をCClSClと反応させて、対応する3−置換型の5−クロロ−
チアジアゾール(III)を形成し(スキーム1の工程(b))、その後、この化合物をピペラジン誘導体と反応させて、以下で示されている構造式(IV−A)(即ち、式中R’はHである)を有する中間体および構造式(IV−B)(即ち、式中R’はアミノエチルである)を有する中間体を含め、構造式(IV)を有する本発明の最終化合物を得ることができ、ここでのR’は、式
【0030】
【化2】

【0031】
(式中のX、R、R、R、R10、R11は上で定義されているとおりである)である。
【0032】
本発明の化合物を直接的にもたらす工程(c)における置換反応で使用される場合、ピペラジン化合物は、これらに限定するものではないが、1−(4−ニトロフェニル)ピペラジン、1−(2−メトキシフェニル)ピペラジン、1−(3−メトキシフェニル)−ピペラジンジヒドロクロリド、1−フェニルピペラジン、1−(3−クロロフェニル)ピペラジン、1−(4−クロロフェニル)ピペラジン、1−(3,4−ジクロロフェニル)ピペラジン、1−(2,3−ジメチルフェニル)ピペラジン、1−(2,4−ジメチルフェニル)ピペラジン、1−(2,5−ジメチルフェニル)ピペラジン、1−(3,4−ジメチルフェニル)ピペラジン、1−(5−クロロ−2−メチルフェニル)ピペラジン、2−メチル−1−(3−メチルフェニル)ピペラジン、4−ピペラジノアセトフェノン、1−(4−フルオロフェニル)ピペラジン、1−(2−メトキシフェニル)ピペラジンヒドロクロリド、1−(4−メトキシフェニル)ピペラジン、1−(2−フルオロフェニル)ピペラジン、1−(3−メチルフェニル)ピペラジン、1−(4−メトキシフェニル)−2−メチルピペラジン、1−(2,4−ジ−フルオロフェニル)ピペラジン、N−(アルファ,アルファ,アルファ−トリフルオロ−p−トリル)ピペラジン、1−(4−ヒドロキシフェニル)ピペラジン、1−(4−メチルフェニル)ピペラジン、1−[2−ニトロ−4−(トリフルオロメチル)フェニル]ピペラジン、1−(2−ヒドロキシフェニル)ピペラジン、ベンジル3−オキソピペラジン−1−カルボキシラート、1−(2−クロロフェニル)ピペラジン、1−(2−メチルフェニル)ピペラジン、1−シンナミルピペラジン、trans−1−シンナミルピペラジン、1−(4−フルオロベンジル)ピペラジンおよび2−メチル−4−ピペラジノキノリンを含む。
【0033】
あるいは、同じ合成経路を用い、その複素環に少なくとも2つの窒素原子を伴い、また、合計で5個〜7個の原子を伴う構造式(A’)を有する別の飽和型もしくは部分的に不飽和型の複素環、例えば、これに限定するものではないが、ホモピペラジニルなどをこのチアジアゾール核に導入することもできる。チアジアゾール核に接続されたホモピペラジニルを有する本発明の最終化合物をもたらすそのような合成のための商業的に入手可能な試薬は、これらに限定するものではないが、1−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−1,4−ジアゼパン、1−(4−ブロモ−2−フルオロベンジル)−1,4−ジアゼパン、1−(メシチルメチル)−1,4−ジアゼパン、1−(4−ブロモベンジル)−1,4−ジアゼパン、6−クロロ−2−(1,4−ジアゼパン−1−イル)−1,3−ベンゾチアゾール、1−(2−クロロ−6−フルオロベンジル)−1,4−ジアゼパン、1−(4−フルオロベンジル)−1,4−ジアゼパンおよび5−(1,4−ジアゼパン−1−イ
ル)−3−フェニル−1,2,4−チアジアゾールを含む。
【0034】
【化3】

【0035】
スキーム2は、構造式(A)による化合物を調製するための方法を概略的に示しており、そこでの工程(c)は、2つの逐次的な反応サブ工程を含んでいる。第1のサブ工程において、最初に、構造式(III)を有するチアジアゾール化合物を、その複素環に少なくとも2つの窒素原子を有し、且つ、合計で5個〜7個の原子を有する、場合によってR−置換された複素環で誘導体化することができる。適切な中間体を合成するために工程(c)において使用するためのそのような複素環化合物の例は、これらに限定するものではないが、ピペラジン、2−メチルピペラジン((R)−(−)−2−メチルピペラジンまたは(S)−(+)−2−メチルピペラジンのいずれか)、trans−2,5−ジメチルピペラジン、ホモピペラジン、1−(2−アミノエチル)ピペラジンを含む。このようにして、スキーム2において構造式(IV−A)および(IV−B)で示される化合物を得ることができる。
【0036】
工程(c)(スキーム2)に含まれている第2の反応サブ工程において、構造式(IV−A)および(IV−B)を有するこれらの中間体化合物を、非第3級アミノ基、例えば構造式(IVA)による化合物に存在するNH基または構造式(IVB)による化合物に存在する末端アミノ基による求核攻撃を受けやすい試薬と反応させることができる。適切なそのような試薬は、これらに限定するものではないが、酸の塩化物、例えばカルボニルクロリドもしくはスルホニルクロリドなど、または活性化された酸、例えばカルボン酸無水物などを含む。この反応サブ工程において使用するのに特別なカルボニルクロリドは、(式V−Aに示されている如き)ベンゾイルクロリドおよび(式V−Cに示されている如き)フェニルアセチルクロリドを含む。この反応サブ工程において使用するのに特別なス
ルホニルクロリドは、(式V−Bに示されている如き)フェニルスルホニルクロリドを含む。
【0037】
本発明の化合物の合成において使用するのに適した(式V−Aに示されている如き)ベンゾイルクロリドは、これらに限定するものではないが、ベンゾイルクロリド、p−アニソイル−クロリド、2−ブロモベンゾイルクロリド、4−ブロモベンゾイルクロリド、3−クロロベンゾイルクロリド、ペンタフルオロベンゾイルクロリド、2−クロロベンゾイルクロリド、p−トルオイルクロリド、4−クロロベンゾイルクロリド、2,4−ジクロロベンゾイルクロリド、3,4−ジクロロベンゾイルクロリド、4−ニトロベンゾイルクロリド、4−フルオロベンゾイルクロリド、2−フルオロベンゾイルクロリド、o−トルオイルクロリド、m−トルオイルクロリド、4−シアノベンゾイルクロリド、3−ニトロベンゾイルクロリド、4−tert−ブチル−ベンゾイルクロリド、4−ビフェニルカルボニルクロリド、3,5−ジメトキシベンゾイルクロリド、3−フルオロベンゾイルクロリド、2,6−ジクロロベンゾイルクロリド、4−ブチルベンゾイルクロリド、4−ヘプチルオキシベンゾイルクロリド、4−ヘキシルベンゾイルクロリド、4−ヘキシルオキシベンゾイルクロリド、4−ペンチルベンゾイルクロリド、m−アニソイルクロリド、2,6−ジフルオロベンゾイルクロリド、2−ニトロベンゾイルクロリド、4−クロロ3ニトロベンゾイルクロリド、3,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、2−ヨードベンゾイルクロリド、1−ナフトイルクロリド、o−アニソイルクロリド、2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、4−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド、m−アニソイルクロリド、2,6−ジフルオロベンゾイルクロリド、2−ニトロベンゾイルクロリド、4−クロロ−3−ニトロベンゾイルクロリド、3,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、2−ヨードベンゾイルクロリド、1−ナフトイルクロリド、o−アニソイルクロリド、2,4−ジフルオロベンゾイルクロリド、4−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド、3−(クロロメチル)−ベンゾイルクロリド、4−(クロロメチル)−ベンゾイルクロリド、3−(ジクロロメチル)−ベンゾイルクロリド、2,3,4,5−テトラフルオロベンゾイルクロリド、2,4,6−トリクロロベンゾイルクロリド、2,3,4−トリフルオロベンゾイルクロリド、2,4,6−トリフルオロベンゾイルクロリド、4−ブロモ−2−フルオロベンゾイルクロリド、2,3,5,6−テトラフルオロベンゾイルクロリド、3,5−ジニトロベンゾイルクロリド、4−ヘプチルベンゾイルクロリド、4−ヨードベンゾイルクロリド、4−オクチルベンゾイルクロリド、4−ペンチルオキシベンゾイルクロリド、4−フェニルアゾベンゾイルクロリド、4−プロピルベンゾイルクロリド、メチル4−クロロカルボニルベンゾアート、3,5−ジクロロベンゾイルクロリド、3−フルオロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド、2,6−ジメトキシベンゾイルクロリド、ピペロニルオイルクロリド、2,4−ジメトキシベンゾイルクロリド、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−6−カルボニルクロリド、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−カルボニルクロリド、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−5−カルボニルクロリド、1−ベンゾフラン−5−カルボニルクロリド、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−4−カルボニルクロリド、2,1,3−ベンゾチアジアゾール−5−カルボニルクロリド、1,2,3−ベンゾチアジアゾール−5−カルボニルクロリド、2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−5−カルボニルクロリド、6−キノキサリンカルボニルクロリド、4−(2−チエニル)−ベンゾイルクロリド、4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−カルボニルクロリド、4−(1,2,3−チアジアゾル−4−イル)ベンゾイルクロリド、4−(1H−ピラゾル−1−イル)ベンゾイルクロリド、1−メチル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−カルボニルクロリド、1−ベンゾチオフェン−5−カルボニルクロリド、2,2−ジメチル−2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−カルボニルクロリド、4−[(ジプロピルアミノ)スルホニル]ベンゼン−1−カルボニルクロリド、4−[3−(トリフルオロメチル)−1H−ピラゾル−1−イル]−ベンゾイルクロリド、2−ブロモ−5−メトキシベンゼン−1−カルボニルクロリド、5−ブロモ−2,3,4−トリメチ
ルベンゾイルクロリド、2−クロロ−6−フルオロベンゼン−1−カルボニルクロリド、2,3−ジメチルベンゼン−1−カルボニルクロリド、3,4−ジメチルベンゼン−1−カルボニルクロリド、2−クロロ−4−フルオロベンゾイルクロリド、5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフタレンカルボニルクロリド、2−(4−メトキシフェノキシ)−5−ニトロベンゼン−1−カルボニルクロリド、2,3−ジフルオロベンゾイルクロリド、2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド、2,3,6−トリフルオロベンゾイルクロリド、1−イソプロピル−1h−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−カルボニルクロリド、1−イソプロピル−1H−1,2,3−ベンゾトリアゾール−5−カルボニルクロリド、3−フルオロ−4−メチルベンゾイルクロリド、3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシベンゾイルクロリド、4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)ベンゾイルクロリド、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−7−カルボニルクロリド、3−(2−メチル−チアゾル−4−イル)−ベンゾイルクロリド、1−イソプロピル−2−(トリフルオロメチル)−1H−ベンゾイミダゾール−5−カルボニルクロリド、5−ブロモ−2,3−ジヒドロベンゾ[b]フラン−7−カルボニルクロリド、2,4,6−トリメチルベンゾイルクロリド、2−(2−チエニル)−ベンゾイルクロリド、3−シアノベンゾイルクロリド、アセチルサリチルオイルクロリド、3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾル−3−イル)−ベンゾイルクロリドおよび4−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾル−3−イル)−ベンゾイルクロリドを含む。
【0038】
特定の実施形態によれば、ベンゾイルクロリド試薬は、2−フルオロベンゾイルクロリド、4−エチルベンゾイルクロリド、4−ブチルベンゾイルクロリド、4−メトキシベンゾイルクロリド、ピペロニルオイルクロリド、4−ヘキシルベンゾイルクロリド、3−クロロベンゾイルクロリド、4−フルオロベンゾイルクロリド、p−トルオイルクロリド、3−フルオロベンゾイルクロリド、4−クロロベンゾイルクロリド、ベンゾイルクロリド、4−tert−ブチルベンゾイルクロリド、4−ビフェニルカルボニルクロリド、o−アニソイルクロリド、1−ナフトイルクロリド、2−ナフトイルクロリド、4−ペンチルベンゾイルクロリド、4−ブロモベンゾイルクロリド、2,4−ジメトキシベンゾイルクロリド、3,5−ジクロロベンゾイルクロリド、3−ブロモベンゾイルクロリド、2−ブロモベンゾイルクロリド、3−トリフルオロメチルベンゾイルクロリド、4−トリフルオロメチルベンゾイルクロリドおよび2−エチルベンゾイルクロリドからなる群から選択することができる。
【0039】
数多くの他のカルボニルクロリドが当業者にとって公知であり、スキーム2に示される反応工程で使用するためのアシル化試薬として商業的に用いることができる。本発明の方法において使用するための特別なカルボニルクロリドは、これらに限定するものではないが、シンナモイルクロリド、ヒドロシンナモイルクロリド、2−フェニルブチリルクロリド、フェニルアセチルクロリドおよび4−フルオロフェニルアセチルクロリドを含む。
【0040】
本発明の化合物の合成で使用するのに適したフェニルスルホニルクロリド(構造式V−B)は、これらに限定するものではないが、4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド、2−メシチレンスルホニルクロリド、4−メトキシベンゼンスルホニルクロリド、p−トルエンスルホニルクロリド、ペンタフルオロベンゼンスルホニルクロリド、ベンゼンスルホニルクロリド、4−ブロモベンゼンスルホニルクロリド、N−アセチルスルファニリルクロリド、2,4,6−トリイソプロピル−ベンゼンスルホニルクロリド、2−ナフタレンスルホニルクロリド、4−クロロ−ベンゼンスルホニルクロリド、3,5−ジクロロ−2−ヒドロキシ−ベンゼンスルホニルクロリド、2,5−ジクロロベンゼンスルホニルクロリド、ピプシルクロリド、1−ナフタレンスルホニルクロリド、メチル2−(クロロスルホニル)−ベンゾアート、4−tert−ブチルベンゼンスルホニルクロリド、3−(トリフルオロメチル)ベンゼンスルホニルクロリド、2−ブロモベンゼンスルホニルクロ
リド、4−アセチルベンゼンスルホニルクロリド、2−(トリフルオロメチル)−ベンゼンスルホニルクロリド、3,4−ジクロロベンゼンスルホニルクロリド、3,4−ジメトキシベンゼンスルホニルクロリド、3−クロロベンゼンスルホニルクロリド、2−クロロ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド、3,5−ジクロロベンゼンスルホニルクロリド、3−クロロ−4−フルオロベンゼンスルホニルクロリド、2,4−ジクロロベンゼンスルホニルクロリド、2,5−ジメトキシベンゼンスルホニルクロリド、3−ブロモベンゼンスルホニルクロリド、2,3−ジクロロベンゼンスルホニルクロリド、5−フルオロ−2−メチルベンゼンスルホニルクロリド、3−フルオロベンゼンスルホニルクロリド、2,3,5,6−テトラメチルベンゼンスルホニルクロリド、3−クロロ−2−メチルベンゼンスルホニルクロリド、2,5−ジブロモ−3,6−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリド、2,6−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリド、2−クロロベンゼンスルホニルクロリド、5−ブロモ−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリド、5−クロロ−2−メトキシベンゼンスルホニルクロリド、2,4−ジフルオロベンゼンスルホニルクロリド、2−シアノベンゼンスルホニルクロリド、2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)−ベンゼンスルホニルクロリド、4−ブロモメチルベンゼンスルホニルクロリド、2,4−ジメトキシベンゼンスルホニルクロリド、4−クロロ−3−ニトロベンゼンスルホニルクロリド、4−(クロロスルホニル)−安息香酸、3−ニトロベンゼンスルホニルクロリド、4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド、2−(メチルスルホニル)−ベンゼンスルホニルクロリド、4−(メチルスルホニル)−ベンゼンスルホニルクロリド、3−(クロロスルホニル)−安息香酸、2,4−ジクロロ−5−メチルベンゼンスルホニルクロリド、4−(トリフルオロメトキシ)−ベンゼンスルホニルクロリド、2−メトキシ−4−ニトロベンゼンスルホニルクロリド、4−ブロモ−2−クロロベンゼンスルホニルクロリド、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−スルホニルクロリド、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−スルホニルクロリド、1,3−ベンゾチアゾール−6−スルホニルクロリド、2,1,3−ベンゾチアゾール4スルホニルクロリド、2,1,3−ベンゾチアゾール−5−スルホニルクロリド、2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−4−スルホニルクロリド、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−7−スルホニルクロリド、4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−スルホニルクロリド、4−(1,3−オキサゾル−5−イル)ベンゼンスルホニルクロリド、4−(1,2,3−チアジアゾル−4−イル)ベンゼンスルホニルクロリド、4−(1H−ピラゾル−1−イル)ベンゼンスルホニルクロリド、4−(3−クロロ−2−シアノフェノキシ)ベンゼン−1−スルホニルクロリド、5−クロロスルホニル−2−ヒドロキシ安息香酸、4−ブロモ−2,5−ジフルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド、4−(アセチルアミノ)−3−クロロベンゼン−1−スルホニルクロリド、3,5−ジ−(トリフルオロメチル)−ベンゼン−1−スルホニルクロリド、2−フルオロベンゼンスルホニルクロリド、4−メチル−3−ニトロベンゼン−1−スルホニルクロリド、5−クロロ−2,1,3−ベンゾオキサジアゾール−4−スルホニルクロリド、3−(5−メチル−1,3,4−オキサジアゾル−2−イル)ベンゼンスルホニルクロリド、メチル3−(クロロスルホニル)−4−メトキシベンゾアート、4−ブロモ−2−(トリフルオロメチル)−ベンゼンスルホニルクロリド、2,2−ジメチル−6−クロマンスルホニルクロリド、4−(モルホリン−4−スルホニル)ベンゼンスルホニルクロリド、4−(ピロリジン−1−スルホニル)−ベンゼンスルホニルクロリド、3−(2−メチル−4−ピリミジニル)ベンゼンスルホニルクロリド、2−シアノ−5−メチルベンゼンスルホニルクロリド、2,5−ジメチルベンゼンスルホニルクロリド、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)−ベンゼンスルホニルクロリド、4−ブロモ−2−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド、2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)−ベンゼン−1−スルホニルクロリド、2−クロロ−4−シアノベンゼン−1−スルホニルクロリド、2,6−ジクロロ−4−(トリフルオロメチル)ベンゼン−1−スルホニルクロリド、3,4−ジフルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド、2−ヨードベンゼン−1−スルホニルクロリド、4−メチル−1−ナフタレンスルホニルクロリド、4−(トリフルオロメチル)ベン
ゼン−1−スルホニルクロリド、2,6−ジクロロベンゼン−1−スルホニルクロリド、2−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン−1−スルホニルクロリド、4−シアノベンゼン−1−スルホニルクロリド、4−ブトキシベンゼン−1−スルホニルクロリド、2,3,4−トリフルオロベンゼン−1−スルホニルクロリド、4−ブロモ−2−(トリフルオロメトキシ)ベンゼン−1−スルホニルクロリド、3−シアノベンゼン−1−スルホニルクロリド、3−クロロ−4−メチルベンゼン−1−スルホニルクロリド、4−ブロモ−2−エチルベンゼン−1−スルホニルクロリド、5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフタレンスルホニルクロリド、4−(2−クロロ−6−ニトロフェノキシ)ベンゼン−1−スルホニルクロリド、3,5−ジクロロ−4−(2−クロロ−4−ニトロフェノキシ)ベンゼン−1−スルホニルクロリド、4−ペンチルベンゼン−1−スルホニルクロリド、4−エチルベンゼン−1−スルホニルクロリド、4−プロピルベンゼン−1−スルホニルクロリド、4−ブチルベンゼン−1−スルホニルクロリド、3−トルエンスルホニルクロリド、4−イソプロピルベンゼンスルホニルクロリド、4−(2−オキソ−1−ピロリジニル)ベンゼンスルホニルクロリド、4−(2−メトキシフェノキシ)ベンゼンスルホニルクロリド、4−(2−クロロフェノキシ)ベンゼンスルホニルクロリド、4−(2−メチルフェノキシ)ベンゼンスルホニルクロリド、4’−クロロ(1,1’−ビフェニル)−4−スルホニルクロリド、4’−フルオロ(1,1’−ビフェニル)−4−スルホニルクロリド、4’−メトキシ−(1,1’−ビフェニル)−4−スルホニルクロリド、3’,4’−ジクロロ−(1,1’−ビフェニル)−4−スルホニルクロリド、4−フェノキシベンゼンスルホニルクロリド、4’−メチル−(1,1’−ビフェニル)−4−スルホニルクロリド、5−ブロモ−2,3−ジヒドロベンゾ[b]フラン−7−スルホニルクロリド、3,4,5−トリフルオロベンゼンスルホニルクロリド、3−(5−メチル−1,2,4−オキサジアゾル−3−イル)ベンゼンスルホニルクロリド、4−(2−メチル−1,3−チアゾル−4−イル)ベンゼンスルホニルクロリド、1−アセチル−5−インドリンスルホニルクロリド、3−(2−メチル−1,3−チアゾル−4−イル)ベンゼンスルホニルクロリドおよび1,3−ベンゾジオキソール−5−スルホニルクロリドを含む。
【0041】
本発明の化合物の合成で使用するのに適したフェニルアセチルクロリド(構造式V−C)は、これらに限定するものではないが、フェニルアセチルクロリド、4−メトキシフェニルアセチルクロリド、2−(2−ナフチル)アセチルクロリド、2−(3,5−ジフルオロフェニル)エタノイルクロリド、2−(1−ナフチル)エタノイルクロリド、4−クロロフェニルアセチルクロリド、3−メトキシフェニルアセチルクロリドおよび4−フルオロフェニルアセチルクロリドを含む。
【0042】
また、構造式(IV−A)および(IV−B)を有する中間体化合物をイソシアナート(上で示されている構造式V−E)と反応させて最終化合物を得ることもでき、式中Xは尿素結合を含んでいる。
【0043】
本発明の化合物の合成で使用するのに適したイソシアナートは、これらに限定するものではないが、4−フルオロフェニルイソシアナート、フェニルイソシアナート、m−トリルイソシアナート、p−トリルイソシアナート、4−クロロフェニルイソシアナート、エチル4−イソシアナトベンゾアート、2−フルオロフェニルイソシアナート、3−フルオロフェニルイソシアナート、アルファ,アルファ,アルファ−トリフルオロ−o−トリルイソシアナート、トリレン−2,4−ジイソシアナート、トリレン−2,6−ジイソシアナート、4−メトキシフェニルイソシアナート、4−ブロモフェニルイソシアナート、2−メトキシフェニルイソシアナート、3−メトキシフェニルイソシアナート、2,4−ジクロロフェニルイソシアナート、o−トリルイソシアナート、3,4−ジクロロフェニルイソシアナート、2−ニトロフェニルイソシアナート、4−ニトロフェニルイソシアナート、2,4−ジフルオロフェニルイソシアナート、2−ブロモフェニルイソシアナート、
2,6−ジフルオロフェニルイソシアナート、2−(トリフルオロメトキシ)フェニルイソシアナート、2−クロロ−5−(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナート、4−クロロ−2−(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナート、4−クロロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナート、2,5−ジフルオロフェニルイソシアナート、4−(トリフルオロメトキシ)フェニルイソシアナート、2−エトキシフェニルイソシアナート、4−エトキシフェニルイソシアナート、4−イソプロピルフェニルイソシアナート、3−アセチルフェニルイソシアナート、2,6−ジイソプロピルフェニルイソシアナート、3−ブロモフェニルイソシアナート、3,5−ジクロロフェニルイソシアナート、4−フルオロ−3−ニトロフェニルイソシアナート、3,5−ジメチルフェニルイソシアナート、3,5−ビス(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナート、3−シアノフェニルイソシアナート、4−(メチルチオ)フェニルイソシアナート、2−エチルフェニルイソシアナート、2,6−ジメチルフェニルイソシアナート、アルファ,アルファ,アルファ−トリフルオロ−p−トリルイソシアナート、2,3−ジクロロフェニルイソシアナート、4−メチル−3−ニトロフェニルイソシアナート、2,4−ジメトキシフェニルイソシアナート、4−(クロロメチル)フェニルイソシアナート、4−ブロモ−2−クロロフェニルイソシアナート、2−ブロモ−4,6−ジフルオロフェニルイソシアナート、4−ブロモ−2−フルオロフェニルイソシアナート、4−(ジメチルアミノ)フェニルイソシアナート、2−フルオロ−5−メチルフェニルイソシアナート、4−フルオロ−2−ニトロフェニルイソシアナート、2−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナート、2−フルオロ−5−(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナート、2−フルオロ−6−(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナート、4−フルオロ−2−(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナート、4−フルオロ−3−(トリフルオロメチル)フェニルイソシアナート、4−(ヘプチルオキシ)フェニルイソシアナート、2−ヨードフェニルイソシアナート、2−ナフチルイソシアナート、2−n−プロピルフェニルイソシアナート、4−(トリフルオロメチルチオ)フェニルイソシアナート、2,3,4−トリフルオロフェニルイソシアナート、2,6−ジクロロフェニルイソシアナート、3−ニトロフェニルイソシアナート、3−クロロフェニルイソシアナート、2−クロロフェニルイソシアナート、1−ナフチルイソシアナート、2,3−ジメチルフェニルイソシアナート、3−クロロ−4−フルオロフェニルイソシアナート、2,5−ジメチルフェニルイソシアナート、3,4−ジフルオロフェニルイソシアナート、2,3−ジヒドロ−1−ベンゾフラン−5−イルイソシアナート、2,3−ジヒドロ−1,4−ベンゾジオキシン−6−イルイソシアナート、6−フルオロ−4H−1,3−ベンゾジオキシン−8−イルイソシアナート、2,1,3−ベンゾチアジアゾル−4−イルイソシアナート、3,4−ジヒドロ−2H−1,5−ベンゾジオキセピン−7−イルイソシアナート、3−(シクロペンチルオキシ)−4−メトキシフェニルイソシアナート、2−(メチルチオ)フェニルイソシアナート、2−(tert−ブチル)フェニルイソシアナート、4−(tert−ブチル)フェニルイソシアナート、3−クロロ−2−メチルフェニルイソシアナート、4−ブチル−2−メチルフェニルイソシアナート、2−エチル−6−メチルフェニルイソシアナート、4−クロロ−3−ニトロフェニルイソシアナート、4−ブロモ−2−メチルフェニルイソシアナート、3−(メチルチオ)フェニルイソシアナート、5,5,8,8−テトラメチル−5,6,7,8−テトラヒドロ−2−ナフタレニルイソシアナート、5−フルオロ−2−メチルフェニルイソシアナート、4−フェノキシフェニルイソシアナート、4−メトキシ−2−メチルフェニルイソシアナート、アルファ,アルファ,アルファ−トリフルオロ−m−トリルイソシアナート、2,6−ジブロモ−4−イソプロピルフェニルイソシアナート、2,6−ジメトキシフェニルイソシアナート、2−(4−イソシアナトフェニル)チオフェン、4−(3−イソシアナトフェニル)−2−メチル−1,3−チアゾール、3−(3−イソシアナトフェニル)−5−メチル−1,2,4−オキサジアゾール、1−ベンゾチオフェン−5−イルイソシアナート、1−(3−イソシアナトフェニル)−1h−ピロール、1−(4−イソシアナトフェニル)−1H−ピロール、3,5−ジメトキシフェニルイソシアナートおよび2,4,6−トリクロロフェニルイソシアナ
ートを含む。
【0044】
あるいは、構造式(IV−A)または(IV−B)を有する中間体を、カルボニル化剤、例えば、これらに限定するものではないが、トリスホスゲン、カルボニルジイミダゾール(以後、CDIと略記する)またはカルボニルジトリアゾールなどで誘導体化することもできる。その後、結果として生じるイミダゾ−カルボニル化合物を、更に、アミノ化合物、特にR、R、R、R10、R11が上で定義されているとおりであるアニリン誘導体と反応させ、これにより、本発明の更なる化合物をもたらすこともできる。カルボニル化およびアミンを用いる更なる尿素形成は、最も特定的には、ワンポット手順において実施することができる。後者の反応に適したアミノ化合物は、アリールアミン、アリールアルキルアミン、アリールアルケニルアミン、アリールアルキニルアミンを含み、ここで、上述のアルキル、アルケニルまたはアルキニル部分における1つ以上の炭素原子は、場合によっては、O、NおよびSを含む群から選択されるヘテロ原子によって置換されており、また、場合によっては、上述のアミノ化合物のそれぞれが置換されている。
【0045】
上述の反応工程に適したアニリン誘導体は、これらに限定するものではないが、2,6−ジメチルアニリン、2−メチルアニリン、3−フルオロアニリン、4−エチルアニリン、2,4−ジメトキシアニリン、2,6−ジクロロアニリン、3−シアノアニリンおよび2,4−フルオロアニリンを含む。
【0046】
工程(c)が本明細書において上で説明されている如き2つのサブ工程を含んでいるときには、異なる反応を実施する順番は本発明にとって決定的に重要な意味を持っておらず、従って、順番を変えることができる。例えば、その複素環に少なくとも2つの窒素原子を有し、且つ、合計で5個〜7個の原子を有する、場合によっては置換されている上述の複素環が、最初に、構造式(V−A)、(V−B)もしくは(V−C)を有する試薬またはCDIのうちのいずれか1つと反応させられ、その後、構造式(V−D)を有する化合物との反応が行われてよい。その後、結果として生じた化合物が構造式(III)を有する3−置換−5−クロロ−チアジアゾールとの反応に使用され、本発明による最終化合物を得ることができる。
【0047】
上の説明は、本発明の1,2,4−チアジアゾール化合物を生成するための一般的な合成スキームを提供する。これらに限定するものではないが、そこで説明されている方法によって合成された例証的化合物のリストが本明細書の表1に与えられている。
【0048】
上述の構造式(A)を有する1,2,4−チアジアゾール誘導体は、医薬的に許容可能な塩の形態であってよい。医薬的に許容可能な塩は、一般式(A)を有する1,2,4−チアジアゾール化合物が塩生成剤とともに形成することができる治療学的に活性なあらゆる無毒の付加塩を含む。そのような付加塩は、都合よく、本発明のそれらの誘導体を適切な塩を形成する酸または塩基で処理することにより得ることができる。例えば、塩基性を有する誘導体は、通常の手順に従って、その遊離塩基の形態を適当な量の適切な酸で処理することにより、対応する治療学的に活性な無毒の酸付加塩の形態に変換することができる。そのような適切な塩を形成する酸の例は、例えば、結果として、これらに限定するものではないが、例えばヒドロハライド(例えばヒドロクロリドおよびヒドロブロミド)、スルファート、ニトラート、ホスファート、ジホスファート、カルボナート、ビカルボナートなどの塩を形成する無機酸;および、結果として、例えばアセタート、プロパノアート、ヒドロキシアセタート、2−ヒドロキシプロパノアート、2−オキソプロパノアート、ラクタート、ピルバート、オキサラート、マロナート、スクシナート、マレアート、フマラート、マラート、タルトラート、シトラート、メタンスルホナート、エタンスルホナート、ベンゾアート、2−ヒドロキシベンゾアート、4−アミノ−2−ヒドロキシベンゾアート、ベンゼンスルホナート、p−トルエンスルホナート、サリチラート、p−アミノ
サリチラート、パモアート、ビタルトラート、ショウノウスルホナート、エデタート、1,2−エタンジスルホナート、フマラート、グルコヘプトナート、グルコナート、グルタマート、ヘキシルレゾルシナート、ヒドロキシナフトアート、ヒドロキシエタンスルホナート、マンデラート、メチルスルファート、パントテナート、ステアラートなどの塩、ならびにエタン二酸、プロパン二酸、ブタン二酸、(Z)−2−ブテン二酸、(E)2−ブテン二酸、2−ヒドロキシブタン二酸、2,3−ジヒドロキシブタン−二酸、2−ヒドロキシ−1,2,3−プロパントリカルボン酸およびシクロヘキサンスルファミン酸などから誘導される塩を形成する有機のモノカルボン酸またはジカルボン酸を含む。
【0049】
酸性を有する一般式(A)の1,2,4−チアジアゾール誘導体は、同様な様式で、対応する治療学的に活性な無毒の塩基付加塩の形態に変換することができる。適切な塩を形成する塩基の例は、例えば、金属ヒドロキシドの如き無機塩基、例えば、これらに限定するものではないが、対応する金属塩をもたらすカルシウム、リチウム、マグネシウム、カリウムおよびナトリウムまたは亜鉛の如きアルカリおよびアルカリ土類金属のヒドロキシドなどの無機塩基;有機塩基、例えば、これらに限定するものではないが、アンモニア、アルキルアミン、ベンザチン、ヒドラバミン、アルギニン、リシン、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジエタノールアミン、エチレン−ジアミン、N−メチルグルカミン、プロカインなどの有機塩基;を含む。
【0050】
本発明の構造式(A)を有する1,2,4−チアジアゾール誘導体を適切な塩を形成する酸または塩基で処理するための反応条件は、それぞれ塩基性または酸性を有する異なる有機化合物ではあるが、同じ酸または塩基を含む標準的な条件と同様である。好適には、医薬組成物における使用を考慮して、または特定の疾患を治療するための医薬の製造における使用を考慮して、医薬的に許容可能な塩が設計され、即ち、本発明の誘導体に高められた水溶性、低減された毒性、増強された安定性及び/又は遅速化された分解速度をもたらすべく、塩を形成する酸または塩基が選択されよう。
【0051】
本発明で開示されている1,2,4−チアジアゾール化合物、またはその医薬的に許容可能な塩、プロドラッグもしくは溶媒和物を、ヒトを含めた哺乳動物の治療上の処置(予防的処置を含む)で適切に使用するため、通常は、1つ以上の適切な医薬的に許容可能な賦形剤を含む医薬組成物として、標準的な製薬業務により調合される。
【0052】
別の実施形態においては、本発明は、一般式(A)により表わされる1つ以上の誘導体と1つ以上の生物学的に活性な薬剤、好適には神経保護剤およびα−シヌクレイン沈着抑制剤からなる群から選択される薬剤との組み合わせ、好適には相乗効果をもたらす組み合わせを提供する。当該分野において一般的に行われているように、薬剤の組み合わせにおける相乗効果の評価は、ChouらによるAdv.Enzyme Reg.(1984)22:27で開述されているメジアン効果原理(median effect principle)を用いて、個々の薬剤間における相互作用の定量化を解析することにより行うことができる。簡単に説明すると、この原理は、2つの薬剤間における相互作用(相乗作用、相加作用、拮抗作用)が、以下の式:
【0053】
【数1】

【0054】
により定められる組み合わせ指数(combination index)(以降、CIと呼ぶ)を用いて定量化することができると述べており、ここで、式中のEDは、ある
所定の効果をもたらすために必要な、単独で使用された場合のそれぞれ第1もしくは第2の薬剤の用量(1a、2a)、またはそれぞれ第2もしくは第1の薬剤との組み合わせにおける用量(1c、2c)である。前述の第1および第2の薬剤は、CI<1、CI=1またはCI>1に依存して、それぞれ、相乗効果もしくは相加効果、または拮抗効果を有している。本明細書において以下でもっと詳細に説明されているように、この原理は、数多くの望ましい効果、例えば、これに限定するものではないが、神経変性障害に対抗する活性度などに対して適用することができる。
【0055】
医薬組成物および組み合わせ調製物との関連において本明細書で使用する場合、「医薬的に許容可能な担体または賦形剤」という用語は、それらを用いて、活性成分、即ち、一般式(A)の1,2,4−チアジアゾール誘導体および、場合によっては、神経保護剤またはα−シヌクレイン沈着抑制剤を、例えば上述の組成物を溶解、分散または拡散することにより、治療されるべき部位への適用または送給を容易化するため、及び/又は有効性を損なうことなく保管、輸送または取り扱いを容易化するため、調合することができるあらゆる材料または物質を意味する。医薬的に許容可能な担体は、固体もしくは液体、または液体を形成すべく圧縮されている気体であってよく、即ち、本発明の組成物は、濃縮物、エマルジョン、溶液剤、顆粒剤、粉剤、噴霧剤、エアロゾル剤、ペレット剤または粉末剤として適切に使用することができる。
【0056】
上述の医薬組成物およびそれらの調合において使用するのに適した医薬担体は当業者にとって周知である。本発明の誘導体の普通に低い水溶性または非常に低い水溶性のため、期待される時間的な放出プロフィールを考慮してそれらを適切に調合する上で役立ち得る適当な担体の組み合わせを選ぶことに特別な注意が払われるであろうが、本発明の範囲内においてはそれらの担体の選択に特別な制限はない。適切な医薬担体は、それらの同一物が製薬上の慣例に一致することを条件として、即ち、それらの担体および添加剤が哺乳動物に恒久的な損傷をもたらさないことを条件として、添加剤、例えば湿潤剤、分散剤、付着剤(stickers)、接着剤、乳化剤または界面活性剤、増粘剤、錯化剤、ゲル化剤、溶媒、被覆剤、抗菌剤および抗真菌剤(例えばフェノール、ソルビン酸、クロロブタノール)、等張剤(糖質または塩化ナトリウムなど)などを含む。
【0057】
本発明の医薬組成物はあらゆる公知の様式で調製されてよく、例えば、1工程手順または多工程手順において、選定された担体材料および、適切な場合には、界面活性剤などの他の添加剤とともに、活性成分を均一に混合、溶解、噴霧乾燥、コーティング及び/又は粉砕することにより調製されてよい。また、それらの医薬組成物は、例えば、通常は約1μm〜10μmの直径を有するミクロスフェアの形態でそれらを得ることを考慮して、即ち、生物学的に活性な成分の制御放出または持続放出のためのマイクロカプセルを製造するために微粉化により調製することもできる。
【0058】
本発明の医薬組成物において使用するのに適した界面活性剤は、良好な乳化性、分散性及び/又は湿潤性を有する非イオン性、カチオン性及び/又はアニオン性の界面活性剤である。適切なアニオン性界面活性剤は、水溶性セッケンと水溶性合成界面活性剤との両方を含む。適切なセッケンは、高級脂肪酸(C10〜C22)のアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、非置換型もしくは置換型のアンモニウム塩、例えばオレイン酸もしくはステアリン酸のナトリウム塩もしくはカリウム塩、またはヤシ油もしくは獣脂油から得られる天然脂肪酸混合物のアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、非置換型もしくは置換型のアンモニウム塩である。合成界面活性剤は、ポリアクリル酸のナトリウム塩またはカルシウム塩;脂肪スルホナートおよびスルファート;スルホン化ベンゾイミダゾール誘導体およびアルキルアリールスルホナート;を含む。脂肪スルホナートまたはスルファートは、通常、アルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩、非置換型のアンモニウム塩もしくは8個〜22個の炭素原子を有するアルキルラジカルもしくはアシルラジカルで
置換されたアンモニウム塩、例えば天然脂肪酸から得られるリグノスルホン酸もしくはドデシルスルホン酸または脂肪族アルコールスルファートの混合物のナトリウム塩もしくはカルシウム塩、脂肪アルコール/エチレンオキシド付加物の硫酸エステルもしくはスルホン酸エステル(ナトリウムラウリルスルファートなど)およびスルホン酸のアルカリ金属塩もしくはアルカリ土類金属塩の形態を成している。適切なスルホン化ベンゾイミダゾール誘導体は、好適には、8個〜22個の原子を含んでいる。アルキルアリールスルホナートの例は、ドデシルベンゼンスルホン酸もしくはジブチル−ナフタレンスルホン酸またはナフタレン−スルホン酸/ホルムアルデヒド縮合生成物のナトリウム塩、カルシウム塩またはアルカノールアミン塩である。また、対応するホスファート、例えばリン酸エステルの塩およびp−ノニルフェノールとエチレン及び/又はプロピレンオキシドとの付加物、またはリン脂質も適している。この目的に適ったリン脂質は、セファリンまたはレシチンタイプの天然(動物もしくは植物細胞由来)または合成のリン脂質、例えばホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセリン、リゾレシチン、カルジオリピン、ジオクタニルホスファチジルコリン、ジパルミトイルホスファチジルコリンおよびそれらの混合物などである。
【0059】
適切な非イオン性界面活性剤は、その分子に少なくとも12個の炭素原子を含有するアルキルフェノール、脂肪アルコール、脂肪酸、脂肪族アミンまたは脂肪族アミドのポリエトキシル化およびポリプロポキシル化誘導体、アルキルアレーンスルホナートおよびジアルキルスルホスクシナート、例えば脂肪族および脂環式アルコール、飽和型および不飽和型脂肪酸ならびにアルキルフェノールのポリグリコールエーテル誘導体などを含み、それらの誘導体は、好適には、3個〜10個のグリコールエーテル基、ならびに(脂肪族)炭化水素部分に8個〜20個の炭素原子およびアルキルフェノールのアルキル部分に6個〜18個の炭素原子を含んでいる。更なる適切な非イオン性界面活性剤は、ポリエチレンオキシドとそのアルキル鎖に1個〜10個の炭素原子を含有するポリプロピレングリコール、エチレンジアミノポリプロピレングリコールとの水溶性付加物であり、それらの付加物は、20個〜250個のエチレングリコールエーテル基及び/又は10個〜100個のプロピレングリコールエーテル基を含んでいる。そのような化合物は、通常、1つのプロピレングリコール単位当たり1個〜5個のエチレングリコール単位を含んでいる。非イオン性界面活性剤の代表的な例は、ノニルフェノール−ポリエトキシエタノール、ヒマシ油ポリグリコールエーテル、ポリプロピレン/ポリエチレンオキシド付加物、トリブチルフェノキシポリエトキシエタノール、ポリエチレングリコールおよびオクチルフェノキシポリエトキシエタノールである。ポリエチレンソルビタン(ポリオキシエチレンソルビタントリオレアートなど)、グリセロール、ソルビタン、スクロースおよびペンタエリトリトールの脂肪酸エステルも好適な非イオン性界面活性剤である。
【0060】
適切なカチオン性界面活性剤は、場合によってはハロ、フェニル、置換型のフェニルまたはヒドロキシで置換された4つの炭化水素ラジカルを有する、第4級アンモニウム塩、好適にはハライドを含み;例えば、N−置換基として少なくとも1つのC〜C22アルキルラジカル(例えばセチル、ラウリル、パルミチル、ミリスチル、オレイルなど)および、更なる置換基として、非置換型のもしくはハロゲン化された低級アルキル、ベンジル及び/又はヒドロキシ−C1〜4アルキルラジカルを含有する第4級アンモニウム塩を含む。
【0061】
この目的に適した界面活性剤についてのより詳しい説明は、例えば「McCutcheon’s Detergents and Emulsifiers Annual」(MC Publishing Crop.,Ridgewood,New Jersey,1981)、「Tensid−Taschenbuch」、第2版(Hanser Verlag,Vienna,1981)および「Encyclopaedia of Surfactants」(Chemical Publishing Co.,New
York,1981)に見出すことができる。
【0062】
構造形成剤、増粘剤またはゲル形成剤が本発明の医薬組成物および組み合わせ調製物に含められていてよい。適切なそのような物質は、とりわけ、高度に分散されたケイ酸、例えばAerosilという商品名で商業的に入手可能な製品など;ベントナイト;モンモリロナイトのテトラアルキルアンモニウム塩(ここで、それぞれのアルキル基は1個〜20個の炭素原子を含んでいてよい)(例えばBentoneという商品名で商業的に入手可能な製品);セトステアリルアルコールおよび変性ヒマシ油製品(例えばAntisettleという商品名で商業的に入手可能な製品);である。
【0063】
本発明の医薬組成物および組み合わせ調製物に含められていてよいゲル化剤は、これらに限定するものではないが、セルロース誘導体、例えばカルボキシメチルセルロース、セルロースアセタートなど;天然ゴム、例えばアラビアゴム、キサンタンゴム、トラガカントゴム、グアーゴムなど;ゼラチン;シリコンジオキシド;合成ポリマー、例えばカルボマーなど、およびそれらの混合物を含む。ゼラチンおよび変性セルロースが好適なクラスのゲル化剤の代表である。
【0064】
本発明の医薬組成物および組み合わせ調製物に含められていてよい他の随意的な賦形剤は、添加剤、例えばマグネシウムオキシドなど;アゾ染料;有機および無機顔料、例えばチタンジオキシドなど;紫外線吸収剤;安定剤;臭気マスキング剤;粘度増強剤;酸化防止剤、例えばアスコルビルパルミタート、ナトリウムビスルフィト、ナトリウムメタビスルフィトおよびそれらの混合物など;保存剤、例えばカリウムソルバート、ナトリウムベンゾアート、ソルビン酸、プロピルガラート、ベンジルアルコール、メチルパラベン、プロピルパラベンなど;金属イオン封鎖剤、例えばエチレン−ジアミンテトラ酢酸など;香味剤、例えば天然バニリンなど;緩衝剤、例えばクエン酸および酢酸など;増量剤または充填剤、例えばシリカート、珪藻土、酸化マグネシウムまたは酸化アルミニウムなど;緻密化剤、例えばマグネシウム塩など;ならびにそれらの混合物;を含む。
【0065】
本発明の組成物および組み合わせ調製物における生物学的に活性な成分の作用持続時間を調節するために付加的な成分が加えられてよい。従って、例えばポリエステル、ポリアミノ酸、ポリビニル−ピロリドン、エチレン−ビニルアセタートコポリマー、メチルセルロース、カルボキシ−メチルセルロース、プロタミンスルファートなどの適切なポリマー担体を選択することにより、制御放出組成物を達成することができる。また、活性成分を高分子物質の粒子、例えばヒドロゲル、ポリ乳酸、ヒドロキシメチル−セルロース、ポリメチルメタクリラートおよび上で開述されている他のポリマーなどの粒子、例えばマイクロカプセルに組み入れることにより、薬剤の放出速度および作用持続時間を調節することもできる。そのような方法は、リポソーム、ミクロスフェア、マイクロエマルジョン、ナノ粒子、ナノカプセルなどの如きコロイド薬剤送達システムを含む。また、投与経路に依存して、本発明の医薬組成物および組み合わせ調製物は保護皮膜が必要になることもあり得る。
【0066】
注射用に適した医薬形態は、その場での調製を可能にするための無菌水溶液または分散液および無菌粉末を含む。それ故、この目的での典型的な担体は、生体適合性を有する水性緩衝剤、エタノール、グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、錯化剤、例えばシクロデキストリンなど、およびそれらの混合物を含む。
【0067】
本発明で開示されている化合物を治療または予防を目的として適切に使用するため、そのような化合物は、好適には、例えば体重1kg当たり0.1mg〜75mgの範囲の1日量が摂取されるように投与され、必要な場合には、その1日量が小分けした用量で分割して与えられる。一般的に、非経口経路が使用されるときには、比較的低めの用量が投与
されるであろう。従って、例えば静脈内投与の場合、例えば体重1kg当たり0.5mg〜30mgの範囲の用量が好適に使用されるであろう。同様に、吸入により投与する場合には、例えば体重1kg当たり0.5mg〜25mgの範囲の用量が好適に使用されるであろう。特定の実施形態によれば、本発明の化合物の想定されている投与経路は、特には錠剤の形態における、経口投与である。典型的には、単位投与量剤形は約1mg〜500mgの本発明の化合物を含有するであろう。
【0068】
本発明の別の実施形態は、本発明の化合物の様々な前駆体または「プロドラッグ」形態を含む。本発明の化合物を、それ自体では有意には生物学的に活性ではないが、人間または高等哺乳動物の身体に送達されたときに、身体の正常な機能により触媒される化学反応を受け、とりわけ、胃または血清中に存在する酵素により触媒される化学反応を受け、その化学反応が本明細書で定められている如き化合物を放出する効果を有しているような化学種の形態で調合することが望ましくあり得る。従って、「プロドラッグ」という用語は、インビボで活性な医薬成分に変換されるこれらの種に関係する。本発明のプロドラッグは、調合者にとって好適なあらゆる形態を有していてよく、例えばエステルの形態であってよい。しかし、この場合、そのプロドラッグは、必ずや、標的部位に存在する酵素の作用によって共有結合が開裂される形態で存在することができる。例えば、C−C共有結合は上述の標的部位における1つ以上の酵素によって選択的に開裂されることが考えられ、従って、容易に加水分解可能な前駆体、とりわけエステル、アミドなど以外の形態のプロドラッグを使用することができる。
【0069】
本発明の目的上、「治療学的に好適なプロドラッグ」という用語は、本明細書では、そのプロドラッグが投与されたヒトまたは哺乳動物の組織と接触したときに、1回の生物学的変換によるか多数回の生物学的変換によるかにかかわらず、インビボで治療学的に活性な形態に変換され、過度の毒性、刺激またはアレルギ反応を伴うことなく、意図された治療学的な成果を達成するような方法で修飾された化合物として定義される。
【0070】
実施例1−アミジン形成
本発明の例証的な化合物を、本明細書の説明の項におけるスキーム1および2で示される合成経路に従って調製した。
【0071】
スキーム1の工程(a)によるアミジン形成を、以下に、図式的に示す:
【0072】
【化4】

【0073】
本ニトリル化合物を無水のクロロホルムおよびメタノールの混合物中において気体HClで処理し、イミノエーテルヒドロクロリドを得る。その後、その混合物を乾性アンモニアで処理し、アミジン化合物を得る。
【0074】
実施例2−中間体3−ベンジル−5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール誘導体の合成
スキーム1の工程(b)における中間体3−ベンジル−5−クロロ−1,2,4−チア
ジアゾール誘導体は以下の手順により得られた。機械式スターラ、滴下漏斗および温度計を備えた3つ口の500mL用フラスコにジクロロメタン(DCM)(130ml)を充填し、そこに、効果的に攪拌しながら、適切なアミジンヒドロクロリド(0.1mol)を懸濁させた。次いで、その懸濁液にペルクロロメチルメルカプタン(16.73g)を加えた。その攪拌溶液を、アンモニウムクロリド−氷冷却浴を用いることにより、−14℃に冷却した。次いで、内部温度を正確に−8℃以下に維持した状態で効果的に攪拌しながら、その溶液にNaOH水溶液(30mlの蒸留水中に溶解された0.5モル)を滴状にして加えた。その添加が終了した後、温度を室温にまで上昇させながら、反応混合物を更に1時間攪拌した。沈殿したNaClを濾過して取り除き、DCMで洗浄した。その濾液の有機相を分離し、保存した。その水性相を3×20mlのDCMで洗浄した。先に保存した溶液を含め、収集した有機相を水(4×20ml)で洗浄した。その有機相を無水ナトリウムスルファート上で乾燥させ、蒸発乾固した。残渣を、真空ジャケット付きVigreauxカラムを用いて、高モータ真空(high motor vacuum)内において蒸留した。
【0075】
異なる中間体種で以下のデータが得られた:
・5−クロロ−3−(4−メチルベンジル)−[1,2,4]チアジアゾール:31.8gの4−メチルベンジルアミジンヒドロクロリドから始め、16.7gの標記化合物が得られた(収率:48%);沸点(b.p.):130〜135℃/1Hgmm。
【0076】
【化5】

【0077】
・5−クロロ−3−(4−フルオロベンジル)−[1,2,4]チアジアゾール:18.4g(97.5ミリモル)の4−フルオロベンジルアミジンヒドロクロリドから始め、13.45gの標記化合物が得られた(収率:67%);b.p.:120〜125℃/1Hgmm。
【0078】
【化6】

【0079】
・5−クロロ−3−(3−メトキシベンジル)−[1,2,4]チアジアゾール:84.8gの3−メトキシベンジルアミジンヒドロクロリドから始め、68.7gの標記化合物が得られた(収率:75%);b.p.:132〜135℃/1Hgmm。
【0080】
【化7】

【0081】
5−クロロ−3−(4−クロロベンジル)−[1,2,4]チアジアゾールおよび5−クロロ−3−ベンジル−[1,2,4]チアジアゾールもこれらの実験条件を用いて合成した。
【0082】
実施例3−環状ジアミンを用いる5−クロロ−3−(置換ベンジル)−チアジアゾール誘導体の求核置換
【0083】
【化8】

【0084】
ピペラジン誘導体(50ミリモル)をエタノール(EtOH)(10〜20ml)中に溶解し、実施例2からのクロロチアジアゾール誘導体(10ミリモル)を少量ずつ加えた。反応が完了するまで、その反応混合物を還流させた。その反応過程は、5:1のDCM−EtOHの溶離液混合物における薄層クロマトグラフィ(TLC)によりモニタリングされた。反応が完了した後(通常は3〜6時間後)、その反応混合物を蒸発乾固した。得られた残渣を水中に溶解し、その生成物をDCMで抽出した。その有機相を水で洗浄して微量のジアミンを取り除き、その後、MgSO上で乾燥させ、蒸発乾固した。その生成物の純度は、数滴の25%アンモニウムヒドロキシド水溶液を含有する5:1のDCM:EtOHの溶離液混合物におけるTLCにより調べた。TLCが無極性不純物を示した場合には、その生成物を5%のHCl水溶液中に溶解し、それらの不純物をエチル−アセタートで洗い落した。その水性相を10%のNaOH水溶液でアルカリ性(pH:10〜11)にし、生成物をDCMで抽出した。
ある特定の種で以下のデータが得られた:
・3−メチル−1−[3−(4−メチル−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン:3.37gの5−クロロ−3−(4−メチルベンジル)−[1,2,4]チアジアゾール(15mmol)および5倍過剰の2−メチル−ピペラジンから始め、3時間の反応時間後に4.05gの標記化合物が得られた(94%の収率)。
【0085】
【化9】

【0086】
・1−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン:3.43gの5−クロロ−3−(4−フルオロベンジル)−[1,2,4]チアジアゾール(15mmol)から始め、5倍過剰のピペラジンの存在下において6時間の反応後、3.73gの標記化合物が得られた(89%の収率)。
【0087】
【化10】

【0088】
・1−[3−(3−メトキシ−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン:2.41gの5−クロロ−3−(4−フルオロベンジル)−[1,2,4]チアジアゾール(10mmol)および5倍過剰のピペラジン(4.31g)から始め、5時間の反応時間後に2.65gの標記化合物が得られた(91%の収率)。
【0089】
【化11】

【0090】
これらの実験条件を用いて以下の中間体化合物も合成された:
・1−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−1,4−ジアゼピン
・3−メチル−1−[3−(4−メチル−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン
・1−[3−(3−メトキシ−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン
・1−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン
・3−メチル−1−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン
・3−メチル−1−[3−(4−クロロ−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン
・1−[3−(4−クロロ−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]ピペラジン
・1−[3−(4−メチル−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン
・3−メチル−1−[3−ベンジル−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン
・1−[3−ベンジル−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン
・2−{4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジン−1−イル}エタンアミン
・2−{4−[3−ベンジル−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジン−1−イル}エタンアミン
・2−{4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジン−1−イル}エタンアミン、および
・2−{4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジン−1−イル}エタンアミン。
【0091】
更に、N−置換ピペラジン試薬(それぞれ、N−ベンジルピペラジン、N−(1,3−
ベンゾジオキソル−5−イルメチル)−ピペラジン、N−(2−メチルフェニル)−ピペラジン、N−(2−エトキシフェニル)−ピペラジン、N−(2−フルオロフェニル)−ピペラジンおよびN−(3−トリフルオロメチルフェニル)−ピペラジン)を用いて、これらの実験条件により、化合物113、114および185〜188も合成された。しかし、最終生成物の単離では、その有機相(DCM)が、最初に、それぞれ、5%のクエン酸水溶液、水、5%のNaCO水溶液および水で洗われた。その有機相を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。その残渣をジエチルエーテルで結晶化させることにより、所望の化合物が得られた。
【0092】
実施例4−N−スルホニル化
【0093】
【化12】

【0094】
DCM(2〜3ml)中に溶解した置換ピペラジン誘導体(250μモル)にTEA(500μモル)を加えた。その反応混合物を室温で攪拌した後、適切なスルホニルクロリド誘導体(250μモル)を加えた。開始生成物がすべて消費されるまで、その反応混合物を室温で更に撹拌した。溶離液混合物として10:1のジクロロエタン(DCE)−EtOHを用いるTLCにより、その反応過程をモニタリングした。反応時間は、3時間〜5時間の間で様々であった。反応が完了した後、DCM(2〜3ml)を加え、結果として生じた溶液を、それぞれ、5%のクエン酸水溶液(5ml)、水(5ml)、5%のNaCO水溶液および水(5ml)で洗浄した。その有機相を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。その残渣をジエチルエーテルで結晶化させることにより、所望の化合物が得られた。
【0095】
合成された種で以下のデータが得られた:
・化合物60:1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]−2−メチルピペラジン:3−メチル−1−[3−(4−メチル−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン(1.25ミリモル)および1モル当量の4−メトキシ−フェニルスルホニルクロリドから始め、4時間の反応時間後に、標記化合物が99%の収率で得られた:
【0096】
【化13】

【0097】
・化合物32:1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジン:400mgの1−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン
(1.237ミリモル)および1モル当量の4−メトキシ−フェニルスルホニルクロリドから始め、453mgの標記化合物が3時間の反応後に得られた(70%の収率)。
【0098】
【化14】

【0099】
・化合物44:1−[3−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジン:80mgの1−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン(0.287mmol)および1モル当量の3−メトキシフェニルスルホニルクロリドから始め、102mgの標記化合物が4時間の反応後に79%の収率で得られた。
【0100】
【化15】

【0101】
・化合物53:1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジン:150mgの1−[3−(3−メトキシベンジル)−[1,2,4]チアジアゾル−5−イル]−ピペラジン(0.517mmol)および1モル当量の4−メトキシフェニルスルホニルクロリドから始め、156mgの標記化合物が5時間の反応後に66%の収率で得られた。
【0102】
【化16】

【0103】
また、化合物30〜85もこれらの実験条件を用いて合成された。
実施例5−N−アシル化
DCM(2〜3ml)中に溶解した置換ピペラジン誘導体(約250μモル)にTEA(2.0当量)を加えた。その反応混合物を室温で攪拌した後、適切なアシルクロリド誘導体(1.0当量)を加えた。開始生成物がすべて消費されるまで、その反応混合物を室温で更に撹拌した。溶離液混合物として10:1のジクロロエタン(DCE)−EtOHを用いるTLCにより、その反応過程をモニタリングした。反応時間は、出願者らの実践においては3〜5時間の間で様々であった。反応が完了した後、そこにDCM(2〜3ml)を加え、結果として生じた溶液を、それぞれ、5%のクエン酸水溶液(5ml)、水
(5ml)、5%のNaCO水溶液および水(5ml)で洗浄した。その有機相を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。その残渣をジエチルエーテルで結晶化させることにより、所望の化合物が得られた。4−フェニルアセチル−1−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジン(化合物1):1−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジンおよび1当量のフェニルアセチルクロリドから始めることにより標記化合物が得られ、質量分析法により特徴付けを行った:MS(m/z):397.18([M+H]、100)。
【0104】
【化17】

【0105】
これらの実験条件を用いて、化合物1〜8、86〜90、94〜112、115〜184および189〜191が合成された。
【0106】
実施例6−N−アルキル化
DCM(2〜3ml)中に溶解した置換ピペラジン誘導体(約250μモル)にTEA(2.0当量)を加えた。その反応混合物を室温で攪拌した後、適切なアルキルクロリド誘導体(1.0当量)を加えた。開始生成物がすべて消費されるまで、その反応混合物を室温で更に撹拌した。溶離液混合物として10:1のジクロロエタン(DCE)−EtOHを用いるTLCにより、その反応過程をモニタリングした。反応時間は3時間〜5時間の間で様々であった。反応が完了した後、そこにDCM(2〜3ml)を加え、結果として生じた溶液を、それぞれ、5%のクエン酸水溶液(5ml)、水(5ml)、5%のNaCO水溶液および水(5ml)で洗浄した。その有機相を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。その残渣をジエチルエーテルで結晶化させることにより、所望の化合物が得られた。最終化合物91〜93は、これらの実験条件を用い、シンナミルクロリドから始めることにより合成された。
【0107】
実施例7−尿素結合形成
微量のDMF(2〜3ml)を伴うテトラヒドロフラン中におけるイソシアナート誘導体(約250μモル)の溶液にジイソプロピルエチルアミン(2.2当量)を加えた。その後、1当量の置換ピペラジン誘導体を加えた。開始生成物がすべて消費されるまで、その反応混合物を室温で撹拌した。溶離液混合物として10:1のジクロロエタン(DCE)−EtOHを用いるTLCにより、その反応過程をモニタリングした。適切な反応時間は3時間〜5時間の間であった。反応が完了した後、殆ど乾燥するまで、その反応混合物を蒸発させた。そこにDCM(2〜3ml)を加え、結果として生じた混合物を、それぞれ、5%のクエン酸水溶液(5ml)、水(5ml)、5%のNaCO水溶液および水(5ml)で洗浄した。その有機相を分離し、MgSO上で乾燥させ、濾過し、蒸発乾固した。その残渣をジエチルエーテルで結晶化させることにより、所望の化合物が得られた。本発明の以下の最終化合物は、これらの実験条件を用いて合成された。
【0108】
実施例8−合成された化合物の構造の制御
構造式(A)の範囲内に収まる1組の化合物を合成した。これらの例証的化合物の概要およびそれらの化学構造が表1に示される。これらの化合物の構造は、質量スペクトル(
以降、MSと呼ぶ)と高速液体クロマトグラフィ(以降、HPLCと呼ぶ)との両方で調べた。
【0109】
HPLC分析を、LiChroCART(商標) 30−4 Purospher STAR RP−18、エンドキャップ型、3μmカラム(Merck)ならびに溶離液A(20mMのアンモニウムホルマート緩衝液、pH7.4を伴う、アセトニトリル−HO=5:95)および溶離液B(20mMのアンモニウムホルマート緩衝液、pH7.4を伴う、アセトニトリル−HO=80:20)の勾配溶離を用い、以下:
【0110】
【表1】

【0111】
の如くプログラムされたLaChrom(商標) HPLCシステム(Merck−Hitachi)で実施した。
【0112】
溶離を、2.0mL/分の流量を用い、室温で実施した。サンプルを、約2mg/mLの2.5μlの溶液として適用した。検出を220nmで行った。この勾配プログラムのパラメータを、最適な分離能力に到達させるため、場合によっては、分析される化合物の特性に合わせて調整した。
【0113】
質量分析を、Mariner(商標)(Perspective Biosystems)ES/APCI(大気圧化学イオン化)インターフェースまたはMUX(商標)テクノロジー(Waters Corp.)と一体化されたエレクトロスプレー(ESI)インターフェースを伴うMicromass(登録商標)ZQ2000 MS装置(Water Corp.)のいずれかで実施した。このイオン化モードは、質量中心データ分析および120〜700μの範囲内の質量を用いるポジティブモードでElectrosprayを使用した。
【0114】
実施例9−α−シヌクレイン過剰発現細胞株の構築
α−シヌクレイン発現プラスミドは、ヒト野生型α−シヌクレインのcDNAを対応して含有する212T−SYN(WT)(Griffioenら、Biochem Biophys Acta(2006)1762(3):312〜318)からのNcol/Xholフラグメントを標準的な哺乳動物発現ベクターpcDNA3.1にサブクローニングし、結果としてプラスミドpcDNA3.1−SYNwtをもたらすことにより構築した。プラスミドpcDNA3.1およびpcDNA3.1−SYNwtをヒト神経芽腫細胞(ATCC No.CRL−2267)にトランスフェクトし、そのゲノムに安定して統合されたプラスミドを伴う独立したクローン株を選択した。これらの選択は、結果として、(pcDNA3.1をトランスフェクトした)M17および(pcDNA3.1−S
YNwtをトランスフェクトした)M17−SYNwtと命名された細胞株をもたらした。M17−SYNwt細胞株におけるα−シヌクレインの過剰発現は、Western分析により確証された。
【0115】
実施例10−神経変性に対するモデルとしてのα−シヌクレイン発現細胞の使用
高レベルのα−シヌクレインのため、M17−SYNwt細胞は極めてパラコートに感受性であり、パラコートはシヌクレイン依存性神経変性の周知の危険因子である。変性細胞または死細胞においては、プラズマ−細胞膜の完全性が失われるため、乳酸脱水素酵素(LDH)が細胞から細胞外環境へ漏れ出す。この原理を利用して、成長培地に漏出したLDHのレベルを定量することにより、細胞毒性を測定した。
【0116】
α−シヌクレインの細胞毒性を測定するための詳細な方法は以下のとおりであった:M17細胞およびM17−SYN細胞の適切な前培養から、細胞を、50000個の細胞/cmで、5%のウシ胎児血清、1mMのナトリウムピルバート、1×非必須アミノ酸、500μg/mlのG418、0,5×抗生物質/抗真菌剤が補給された、フェノールレッドを伴わないOptimem Reduced Serum(InVitrogen,Cat.31985−047)に播種した。37℃/5%のCOにおける3時間のインキュベーション後、試験化合物と共に、パラコートをそれらの細胞に加え(32mMの最終濃度)、細胞を更に40時間インキュベートした。その後、Promega Cytotox 96 Non−Radioactive細胞毒性アッセイ(Cat.G1780)を用い、供給業者の指示に従って、LDH活性を測定した。
【0117】
図1は、パラコートによるM17−SYNwt細胞(M17細胞ではなく)の処置が培地への比較的高レベルのLDH漏出をもたらしたことを示しており、これは、α−シヌクレインがパラコートに応答した細胞変性または細胞死を媒介することを実証するものである。
【0118】
実施例11−例証的化合物のスクリーニングにおけるα−シヌクレイン発現細胞の使用
このα−シヌクレイン発現神経芽腫細胞により、新規な化合物がαーシヌクレインの細胞毒性に拮抗する能力を評価することが可能になる。α−シヌクレイン細胞毒性の活性な抑制剤は、パラコート処理されたM17−SYNwt細胞におけるLDH漏出の減少を引き起こすことが見出された。この方法は変性細胞または死細胞からの漏出LDHをモニタリングするものであるため、無毒の化合物のみが、α−シヌクレイン媒介細胞毒性の活性な抑制剤として同定されるであろう。毒性がないことは、必要としている患者に対する医薬として使用されることとなる化合物にとっての重要な特性である。この試験では、化合物は、20μg/mL以下の濃度において、未処理のM17−SYNwt細胞と比較して25%より多くα−シヌクレインの細胞毒性を抑制したときに、活性であるとみなされた。これらの実験において、対照群はDMSOで処理されたM17−SYNwt細胞からなり、非処置パラコート群はパラコートおよびDMSOで処理されたM17−SYNwt細胞からなり、そして処置パラコート群はパラコートおよびDMSO中に溶解された試験化合物で処理されたM17−SYNwt細胞からなった。
【0119】
EC50を測定するため、化合物は、試験化合物の効果のない濃度(従って、比較的低い濃度)から有効な濃度(比較的高い濃度)までの範囲にわたる異なる濃度で試験された。これらのデータは抑制百分率(%I)の計算にも使用された。抑制百分率は、非処置パラコート細胞でのシヌクレイン細胞毒性との比較における、処置パラコート細胞でのその化合物によるシヌクレイン毒性抑制率として算出された。これは、以下の式:
(試験化合物の効果のない濃度における処置パラコート細胞のLDH放出量)−(試験化合物の最も効果的な濃度における処置パラコート細胞のLDH放出量)/(非処置パラコート細胞のLDH放出量)−(対照細胞のLDH放出量)100%
に相当する。
【0120】
化合物「19」(N−(2,6−ジメチルフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド)および「111」(2−フェニル−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ブタンアミド)を、上で説明されているとおりのα−シヌクレイン細胞毒性アッセイを用いて試験した。図2は、これらの化合物(化合物「19」=四角記号;化合物「111」=三角記号)が用量依存性の様式で培地のLDH活性を低減できたことを示しており、これは、それぞれの化合物がα−シヌクレイン媒介細胞毒性を緩和することを実証するものである。
【0121】
実施例12−シヌクレイン媒介毒性の抑制
本明細書で開述されている方法により生成された1,2,4−チアジアゾール化合物を、上で説明されているとおりのα−シヌクレイン細胞毒性アッセイを用いて、活性に関してスクリーニングした。活性であることが見出されたすべての化合物で用量反応を実施した(2重の10ポイント曲線)。本発明で開示されている化合物の薬理学的特性は、予想どおり、構造的な変化とともに様々に変わるが、活性な化合物は、最も特別なことに、約0.0001μM〜10μMの範囲の細胞ベースのシヌクレイン細胞毒性アッセイにおけるEC50を有している。表1の化合物に対して得られたデータが表2に提示されている。これらの結果に基づいて、ここで特許請求されているとおりの新規なクラスのα−シヌクレイン細胞毒性の抑制剤が同定された。
【0122】
実施例13:シヌクレイン媒介誘発型の黒質ニューロン欠損のインビボ抑制
脳の黒質領域におけるニューロン欠損をモデル化するため、マウスを、8mg/kg/日より高くない用量において15〜100日の連続的な期間、パラコートで処理した(腹腔内)。これらのマウスを、その期間、常時的に(chronically):
・化合物「60」(1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]−2−メチルピペラジン)、もしくは
・化合物「32」(1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジン)、もしくは
・化合物「53」(1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(3−メトキシ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジン)
でも同時に処置し(これらの化合物は、それぞれ、20mg/kg体重/日より高くない用量で投与された)、またはビヒクルのみ(活性化合物なし)で同時に処置した。ビヒクルまたは本発明の化合物によるマウスの処置を、パラコート投与の2日前から始めた。
【0123】
処置期間の終了時に、マウスを犠牲にし、それらの脳を免疫組織化学分析に使用した。黒質脳領域は、高レベルのチロシンヒドロキシラーゼを伴う細胞を比較的高い割合で有している。チロシンヒドロキシラーゼに対して高められた抗体(抗チロシンヒドロキシラーゼ)を用いて、脳におけるチロシンヒドロキシラーゼ含有ニューロンを検出した。チロシンヒドロキシラーゼ−ポジティブ染色黒質領域の定量および比較分析は、ビヒクル処置マウス(グループ2)に比べ、化合物で処置されたマウス(グループ3)の方がTH−ポジティブ面積が有意に大きいことを明らかにした。グループ3のTH−ポジティブ面積はグループ1(パラコートで処理されていない)で観察されたものと同様であり、これは、変性の強い抑制、可能性としては完全な抑制を示唆するものである。これらの結果は、対応する化合物がインビボにおける黒質細胞のパラコート誘発変性を抑制できることを示している。
【0124】
図3は、化合物53がパラコート誘発変性に対してドーパミン作動性黒質ニューロンを保護することを示している。3つのグループのマウスが、パラコートおよび化合物53(グループ3;n=6)もしくはパラコートおよび化合物53のビヒクル(グループ2;n=4)またはビヒクルパラコートおよび化合物53のビヒクル(グループ1;n=3)のいずれかで処理された。8週間の処置後、脳を収集し、免疫組織化学検査(1回の染色につき、1つの脳当たり6つの切片)に使用した。マウスの脳を、4%のパラホルムアルデヒド中において夜通し固定し、0.1%のナトリウムアジドを含むPBS中で保存した。40μmの遊離浮遊ビブラトーム切片を調製し、0.1%のナトリウムアジドを含有するPBS中に保存した。各脳の6つの中脳切片をチロシンヒドロキシラーゼ(TH)免疫組織化学検査用に選択した。1/1のPBS/メタノール中における1.5%のHを用いることにより内因性ペルオキシダーゼをクエンチした後、切片を10%のウシ胎児血清中において(30分間)ブロックし、その後、マウス抗−TH(1:10.000;MAB318;Chemicon International)とともに4℃で夜通しインキュベートした。洗浄し、HRP結合ヤギ−抗−マウス2次抗体(1:500;P0447;DakoCytomation)とともに60分間インキュベートした後、3,3’−ジアミノベンジジンを用いて免疫染色を視覚化した。切片はMayersヘマトキシリンで対比染色された。マウスごとに(黒質領域の)メジアン%TH−ポジティブ面積を決定した。示されている結果(図3)は、各グループにおける異なるマウスの脳のメジアン%TH−ポジティブ面積の平均値±SEMである。
【0125】
実施例14−6−ヒドロキシドーパミン(6−OHDA)惹起型黒質ニューロン欠損のインビボ抑制
Molecular Therapy,14(5)716〜723(2006)でVercammenらが説明しているようにして、生きたラットの脳への6−ヒドロキシドーパミンの定位固定線条体注射を行うことにより、片側黒質病変が得られる。また、これらのラットは、常時的に、実施例13で述べられているのと同じ例証的化合物による同じ用量での同時的な処置、またはビヒクルのみ(活性化合物なし)による同時的な処置も受ける。化合物またはビヒクルによる毎日の処置は、好適には6−OHDA投与の1日または2日前から始められ、6−OHDAの注射後、7日〜30日間続けられる。
【0126】
処置期間の終了後、マウスを犠牲にし、それらの脳を免疫組織化学分析に使用する。黒質脳領域は、高レベルのチロシンヒドロキシラーゼを伴う細胞を比較的高い割合で有している。チロシンヒドロキシラーゼに対して高められた抗体(抗チロシンヒドロキシラーゼ)を用いて、脳におけるチロシンヒドロキシラーゼ含有ニューロンを検出する。その黒質病変体積及び/又はチロシンヒドロキシラーゼポジティブ細胞数をVercammenら(上で言及)が説明しているようにして定量化する。この分析により、以下のことが明らかになる:
・ビヒクルで処置されたラットと比較して、本発明による化合物で処置されたラットにおいては黒質病変体積が有意に低減し、従って、本化合物は、インビボにおいて、黒質細胞の6−OHDA惹起変性を抑制できることが示され;また
・ビヒクルで処置されたラットと比較して、本発明による化合物で処置されたラットにおいてはチロシンヒドロキシラーゼポジティブ細胞数が高く、従って、本化合物がインビボにおいて黒質細胞の6−OHDA惹起変性を抑制できることを示す確証が提供される。
【0127】
実施例15−α−シヌクレイン凝集のインビトロ抑制
α−シヌクレイノパチーは、ニューロンにおけるα−シヌクレインの凝集により特徴付けられる。精製α−シヌクレインの凝集は、本質的に、GerardらがFASEB.20(3):524〜6(2006)で説明しているようにして果たされる。約2.5μg/mLの濃度における20〜100μgの精製α−シヌクレイン(Sigma;S7820)を、スペルミン(250μM)もしくはパラコート(32mM)もしくは6−ヒドロ
キシドーパミン(400μM)またはビヒクルの存在下において、384ウェルプレート内でインキュベートする。スペルミン、パラコートおよび6−ヒドロキシドーパミンはα−シヌクレインの凝集プロセスを促進する。凝集動態は、少なくとも1時間の間、1〜15分毎に、340nmにおける濁度を測定することにより決定される。実施例13で言及されているのと同じ例証的な化合物またはビヒクルのみが、上で述べられている異なるα−シヌクレイン混合物に加えられる。この分析により、化合物が存在しているときには、ビヒクルのみを含有している反応に比べ、測定される濁度が低いことが明らかになる。この知見は、本化合物がα−シヌクレインの凝集を抑制できることを示している。
【0128】
【表2】

【0129】
【表3】

【0130】
【表4】

【0131】
【表5】

【0132】
【表6】

【0133】
【表7】

【0134】
【表8】

【0135】
【表9】

【0136】
【表10】

【0137】
【表11】

【0138】
【表12】

【0139】
【表13】

【0140】
【表14】

【0141】
【表15】

【0142】
【表16】

【0143】
【表17】

【0144】
【表18】

【0145】
【表19】

【0146】
【表20】

【0147】
【表21】

【0148】
【表22】

【0149】
【表23】

【0150】
【表24】

【0151】
【表25】

【0152】
【表26】

【0153】
【表27】

【0154】
【表28】

【0155】
【表29】

【0156】
【表30】

【0157】
【表31】

【0158】
【表32】

【0159】
【表33】

【0160】
【表34】

【0161】
【表35】

【0162】
【表36】

【0163】
【表37】

【0164】
【表38】

【0165】
【表39】

【0166】
【表40】

【0167】
【表41】

【0168】
【表42】

【0169】
【表43】

【0170】
【表44】

【0171】
【表45】

【0172】
【表46】

【0173】
【表47】

【0174】
【表48】

【図面の簡単な説明】
【0175】
【図1】図1は、本発明の1つの実施形態によるパラコートに対するα−シヌクレイン発現神経芽腫細胞株の感受性を示している。
【図2】図2は、本発明の2つの例証的化合物であるN−(2,6−ジメチルフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド(化合物19、四角記号)および2−フェニル−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ブタンアミド(化合物111、三角記号)による、α−シヌクレイン媒介毒性の抑制を示している。
【図3】図3は、インビボでの、1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾル−5−イル]ピペラジン(化合物53)を用いた、黒質細胞のパラコート−誘発変性の抑制を示している。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造式(A)
【化1】

(式中、構造式(A’)
【化2】

により図式的に表わされている2価の基は、場合によっては1置換または多置換された、飽和型または部分的に不飽和型の複素環であって、前記複素環には少なくとも2つの窒素原子を有し、且つ、前記複素環には合計で5個〜7個の原子を有する複素環を含み、更にここで:
・Rは、オキソおよびC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基であり;
・nは、0、1、2および3からなる群から選択され;
・R、R、R、RおよびRは、水素、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール−C1〜4アルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、ベンゼンスルホナート、アミノ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよびハロゲンからなる群からそれぞれ独立して選択され、またはR、R、R、RおよびRからなる群から選択されるいずれか2つの隣接した置換基が、それらが結合するフェニル環炭素原子とともに、前記フェニル環に縮合され、且つ、5個〜7個の環員を有する飽和型または不飽和型の環を形成しており、前記飽和型または不飽和型の環は、場合によっては1個または2個の酸素原子を含んでおり、また、場合によっては1つ以上のハロゲン原子で置換されており;
・R、R、R、R10およびR11は、水素、C1〜10アルキル、C1〜6アルコキシ、アリール、ヒドロキシ、アセチル、ニトロ、トリフルオロメチルおよびハロゲンからなる群からそれぞれ独立して選択され;またはR、R、R、R10およびR11からなる群から選択されるいずれか2つの隣接した置換基が、それらが結合するフェニル環炭素原子とともに、前記フェニル環に縮合され、且つ、5個〜7個の環員を有する飽和型または不飽和型の環を形成しており、前記飽和型または不飽和型の環は、場合によっては酸素、硫黄および窒素からなる群から独立して選択される1個または2個のヘテロ原子を含んでおり;また、前記C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、アリールまたは縮合環のそれぞれは場合によっては1つ以上のハロゲン原子で置換されており;
・R12およびR13は、水素、C1〜6アルキル、アリール−C1〜4アルキル、アリールおよびN−含有複素環からなる群からそれぞれ独立して選択され、またはR12およびR13が一緒になってC3〜6シクロアルキルまたは複素環基を形成しており;
Xは、単結合;−C(=O)−;−S(=O)−;主鎖に1個〜6個の原子を含む2価の飽和型または不飽和型の非環状炭化水素基(前記2価の飽和型または不飽和型の非環状炭化水素基の主鎖におけるヘテロ原子の個数が0個、1個または2個であることを条件として、主鎖における前記原子のそれぞれは炭素、窒素および硫黄からなる群から独立して選択され、また、主鎖における前記炭素原子のそれぞれは、場合によってはオキソ、チオキソ、C1〜4アルキルおよびハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている);および2価の飽和型または不飽和型の複素環基であって、前記複素環基に2個〜6個の炭素原子と酸素、硫黄および窒素からなる群から独立して選択される1個〜3個のヘテロ原子とを含む2価の飽和型または不飽和型の複素環基;からなる群から選択される結合部分であり;またはXはRおよびR11のうちの1つと一緒になって、5個〜7個の環員を有し、且つ、RおよびR11のうちの前記1つを担持しているフェニル環に縮合されている飽和型または不飽和型の環を形成しており、前記飽和型または不飽和型の環は場合によっては酸素、硫黄および窒素からなる群から独立して選択される1個または2個のヘテロ原子を含んでおり、また、前記飽和型または不飽和型の環は場合によってはC1〜4アルキルおよびトリフルオロメチルからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基を含んでいる)
による治療学的に有効量の1,2,4−チアジアゾール誘導体、またはその立体異性体もしくは溶媒和物、またはその医薬的に許容可能な塩を、1つ以上の医薬的に許容可能な賦形剤との組み合わせにおいて含む、医薬組成物。
【請求項2】
構造式(A’)
【化3】

により表わされる複素環基が、前記複素環における1つ以上の更なるヘテロ原子または前記複素環の1つ以上の炭素原子に結合した1つ以上の更なるヘテロ原子を含む、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項3】
構造式(A’)
【化4】

により表わされる複素環基が、ピペラジニル、2,3−ジオキソピペラジニル、2,5−ジオキソピペラジニル、2−メチルピペラジニル、trans−2,5−ジメチルピペラジニル、3,6−ジメチル−2,5−ジオキソピペラジニル、3−イソプロピル−2,5−ジオキソピペラジニル、3−tert−ブチル−2,5−ジオキソピペラジニルおよびホモピペラジニルからなる群から選択される、請求項1または請求項2に記載の医薬組成
物。
【請求項4】
構造式(B)
【化5】

(式中、X、R、R、R、R、R、R、R、R、R、R10およびR11は、請求項1で定義されているとおりである)を有する請求項1に記載の医薬組成物、またはその立体異性体もしくは溶媒和物、またはその医薬的に許容可能な塩。
【請求項5】
XがC1〜6アルキレンの2価の基である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項6】
Xが主鎖に1個〜3個の炭素原子を含んでいるがヘテロ原子を含んでいない2価の飽和型または不飽和型の炭化水素基であって、ここで、主鎖における前記炭素原子のそれぞれが場合によってはオキソ、チオキソ、C1〜4アルキルおよびハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項7】
Xが−CO−CH−、−CO−(CH−、−CO−CH=CH−、−CO−CHR14−、−CH−CH=CH−および−CO−CHX’−からなる群から選択され、式中のR14はC1〜4アルキルであり、X’はハロゲンである、請求項6に記載の医薬組成物。
【請求項8】
Xが主鎖に1個〜5個の炭素原子と単一の窒素、酸素または硫黄原子とを含む2価の飽和型または不飽和型の炭化水素基であって、ここで、主鎖における前記炭素原子のそれぞれが場合によってはオキソ、チオキソおよびC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項9】
Xが主鎖に1個〜5個の炭素原子と単一の硫黄原子とを含む2価の飽和型または不飽和型の炭化水素基であって、ここで、前記硫黄原子は、構造式(II)により図式的に表わされ、且つ、2個の酸素原子で置換されている前記2価の基の窒素原子に隣接しており、主鎖における前記1個〜5個の炭素原子のそれぞれが場合によってはオキソ、チオキソおよびC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている、請求項1〜4および8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項10】
Xが−(CH−NH−CO−、−(CH−NH−CO−CH−、−(C
−NH−CO−(CH−、−(CH−NH−CO−CHR14−、−SO−CH=CH−および−SO−CH−からなる群から選択され、式中のR14がC1〜4アルキルである、請求項1〜4、8および9のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項11】
Xが主鎖に1個〜5個の炭素原子と単一の酸素原子とを含む2価の飽和型または不飽和型の炭化水素基であって、ここで、前記酸素原子が構造式(A’)により図式的に表わされている前記2価の基の窒素原子に隣接していない、請求項1〜4および8のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項12】
Xが−C(=O)−O−CH−である、請求項1〜4、8および11のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項13】
Xが主鎖に1個〜4個の炭素原子と2個の非隣接窒素原子とを含む2価の飽和型または不飽和型の炭化水素基であって、ここで、前記窒素原子のどれもが構造式(A’)により表わされる前記基の窒素原子に隣接していない、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項14】
Xが−(CH−NH−CO−NH−CH−である、請求項1〜4および13のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項15】
Xが1,2,4−チアジアゾリルである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項16】
、R、R、RおよびRのそれぞれがフルオロである、請求項1〜15のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項17】
、R、R、RおよびRのうちの少なくとも2つが水素である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項18】
、R、R、RおよびRのうちの3つがメトキシである、請求項17に記載の医薬組成物。
【請求項19】
、R、R、RおよびRのうちの3つが水素であり、R、R、R、RおよびRのうちの2つが同一であって、ハロゲン、C1〜4アルコキシおよびトリフルオロメチルからなる群から選択される、請求項17に記載の医薬組成物。
【請求項20】
、R、R、RおよびRのうちの3つが水素であり、R、R、R、RおよびRのうちの2つがハロゲンであって、フルオロ、クロロおよびブロモからなる群から独立して選択される、請求項17に記載の医薬組成物。
【請求項21】
、R、R、RおよびRのうちの3つが水素であり、R、R、R、RおよびRからなる群から選択される2つの隣接した置換基が、それらが結合するフェニル環炭素原子と一緒になって、前記フェニル環に縮合されているフェニルまたはメチレンジオキシ環を形成している、請求項17に記載の医薬組成物。
【請求項22】
、R、R、RおよびRのうちの4つが水素であり、R、R、R、RおよびRのうちの1つがC1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール−C1〜4アルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、ベンゼンスルホナート、アミノ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよ
びハロゲンからなる群から選択される、請求項17に記載の医薬組成物。
【請求項23】
12およびR13が一緒になってシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシルおよびピペリジニルからなる群から選択される環を形成している、請求項1〜22のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項24】
12が水素であり、R13がピペリジニルおよびモルホリニルからなる群から選択される、請求項1〜22のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項25】
、R、R、R10およびR11からなる群から選択される2つの隣接した置換基が、それらが結合するフェニル環炭素原子と一緒になって、前記フェニル環に縮合されているメチレンジオキシ環を形成している、請求項1〜24のいずれか1項に記載の1,2,4−チアジアゾール誘導体。
【請求項26】
Xが、RおよびR11のうちの1つ、ならびにRおよびR11のうちの前記1つを担持しているフェニル環と一緒になって、場合によっては置換したキノリン基を形成している、請求項1〜24のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項27】
、R、R、R10およびR11のうちの少なくとも3つが水素であり、R、R、R、R10およびR11のうちの多くとも2つがC1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、フェニル、ヒドロキシ、アセチル、ニトロ、トリフルオロメチルおよびハロゲンからなる群から独立して選択される、請求項1〜24のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項28】
前記1,2,4−チアジアゾール誘導体が:
4−フェニルアセチル−1−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
4−(4−フルオロフェニルアセチル),1−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(4−フルオロフェニルアセチル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−メトキシフェニルアセチル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−フェニルアセチル−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−フルオロフェニルアセチル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[クロロ(フェニル)アセチル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(2−フェニルブタノイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
N−(3−フルオロフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−カルボキサミド
N−(2−メチルフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
N−(4−エチルフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
N−(2−エチルフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
N−フェニル−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5
−イル]ピペラジン−1−カルボキサミド
N−(4−エトキシフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
N−(2−メチルフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−カルボキサミド
N−(2−フルオロフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−カルボキサミド
N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−カルボキサミド
N−(2−トリフルオロメチルフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
N−(2,6−ジメチルフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
N−(2,4−ジメチルフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
N−(2,6−ジクロロフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
N−(3−シアノフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
N−(2,4−ジフルオロフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
N−(2,6−ジメチルフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−カルボキサミド
N−1−ナフチル−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
N−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
N−(2,4−ジメトキシフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−カルボキサミド
N−(3,4−ジフルオロフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−カルボキサミド
N−(3,5−ジメトキシフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン−1−カルボキサミド
1−[4−tert−ブチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−フルオロフェニルスルホニル]−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−クロロフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[1−ナフチルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[2,5−ジクロロフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[2,4,6−トリメチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[2−ナフチルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チ
アジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[2,5−ジクロロフェニルスルホニル]−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−ブロモフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−3−メチルピペラジン
1−[1−ナフチルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−3−メチルピペラジン
1−[4−tert−ブチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[1−ナフチルスルホニル]−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[2,4,6−トリメチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[3−トリフルオロフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−フェニルスルホニル−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[4−アセトアミドフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[4−アセトアミドフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−メチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[2−ナフチルスルホニル]−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−tert−ブチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[4−アセトアミドフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[3−トリフルオロメチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[4−フルオロフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−フルオロフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[4−フルオロフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[4−ter−ブチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[3−トリフルオロメチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−メチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−ブロモフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[2−ナフチルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チ
アジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−クロロフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−tert−ブチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−tert−ブチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[キノリン−8−スルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[4−ニトロフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[3−ニトロ−4−クロロフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[4−ニトロフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[3−ニトロ−4−クロロフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(ベンジルスルホニル)−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(ベンジルスルホニル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(フェニルプロパ−2−エンスルホニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(フェニルプロパ−2−エンスルホニル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(フェニルプロパ−2−エンスルホニル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(ブチルスルホニル)−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(オクチルスルホニル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(ブチルスルホニル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(エチルスルホニル)−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(イソプロピルスルホニル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[(2E)−3−フェニルプロパ−2−エノイル]−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−[(2E)−3−フェニルプロパ−2−エノイル]−4−B103−2−メチルピペラジン
1−[(2E)−3−フェニルプロパ−2−エノイル]−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(3−フェニルプロパノイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(3−フェニルプロパノイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4
−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[3−フェニルプロパ−2−エニル]−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[3−フェニルプロパ−2−エニル]−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−[3−フェニルプロパ−2−エニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
4−ペンチル−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ベンズアミド
4−ブチル−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ベンズアミド
4−ヘキシル−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ベンズアミド
4−クロロ−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ベンズアミド
3,5−ジクロロ−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ベンズアミド
2−メチル−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ベンズアミド
3−フルオロ−N−{2−[4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ベンズアミド
4−メチル−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ベンズアミド
4−フルオロ−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ベンズアミド
4−エチル−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ベンズアミド
N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ベンズアミド
3−フルオロ−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ベンズアミド
3−フルオロ−N−{2−[4−[3−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ベンズアミド
2−(4−フルオロフェニル)−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}アセトアミド
2−フェニル−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}アセトアミド
2−(4−フルオロフェニル)−N−{2−[4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}アセトアミド
N−ベンジル−N’−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ウレア
2−フェニル−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}ブタンアミド
3−フェニル−N−{2−[4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン−1−イル]エチル}プロパンアミド
1−ベンジル−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(2−フルオロベンゾイル)−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−
チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−エチルベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−ブチルベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−メトキシベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルカルボニル)−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−ブチルベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−ヘキシルベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(3−クロロベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−フルオロベンゾイル)−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−メチルベンゾイル)−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(3−フルオロベンゾイル)−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−ベンゾイル−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−フルオロベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−tert−ブチルベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(1,1’−ビフェニル−4−イルカルボニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−メトキシベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−エチルベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(2−ナフトイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(2−メトキシベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−ペンチルベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−ブロモベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(2,4−ジメトキシベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(3,5−ジクロロベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(3−クロロベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(4−メチルベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(2−メチルベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チ
アジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−メチルベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(3−ブロモベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−エチルベンゾイル)−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(3−メチルベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(3−トリフルオロメチルベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−tert−ブチルベンゾイル)−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−エチルベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(2−ブロモベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(2−フルオロベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(3−フルオロベンゾイル)−4−[3−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−フルオロベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(2−メチルベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(4−フルオロベンゾイル)−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(4−フルオロベンゾイル)−4−[3−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−クロロベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(3−フルオロベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(3−フルオロベンゾイル)−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−ベンゾイル−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(2−フルオロベンゾイル)−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(4−フルオロベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルカルボニル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(3−フルオロベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(4−フルオロベンゾイル)−4−[3−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(4−ブロモベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(4−エチルベンゾイル)−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チア
ジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(2−クロロベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(2−フルオロベンゾイル)−4−[3−(4−クロロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−トリフルオロメチルベンゾイル)−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−ベンゾイル−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−ブロモベンゾイル)−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−トリフルオロメチルベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(3−ニトロ−4−メチルベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−ベンゾイル−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−クロロベンゾイル)−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(2−フルオロベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(4−ヘキシルベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(2−クロロ−4−ニトロベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルカルボニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(3−フルオロベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(4−tert−ブチルベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−ベンゾイル−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(4−ブチルベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(4−tert−ブチルベンゾイル)−4−[3−(4−メチルベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(4−ニトロベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン
1−(2−メチルフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(2−エトキシフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(2−フルオロフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(3−トリフルオロメチルフェニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
1−(4−クロロベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−1,4−ジアゼパン
1−(4−メチルベンゾイル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チ
アジアゾール−5−イル]−1,4−ジアゼパン
1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルカルボニル)−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−1,4−ジアゼパン、
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(3−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(2−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[2−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−エトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−エチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−フェニルスルホニル−4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−(4−プロピオニルオキシ)ベンゼン−スルホニル−4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(3−メチル−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(2−メチル−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(2−メトキシ−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(3−メチル−4−フルオロ−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メトキシ−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−ブロモフェニルスルホニル]−4−[3−(3−メトキシ−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]−2−メチルピペラジン;および
− 1−(4−ヒドロキシベンゼンスルホニル)−4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
からなる群より選択される、請求項1に記載の医薬組成物。
【請求項29】
− 1−[3−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(3−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(2−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[2−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−エトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−エチルフェニルスルホニル]−4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)
−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−フェニルスルホニル−4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−(4−プロピオニルオキシ)ベンゼン−スルホニル−4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(3−メチル−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(2−メチル−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(2−メトキシ−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(3−メチル−4−フルオロ−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(4−メトキシ−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−ブロモフェニルスルホニル]−4−[3−(3−メトキシ−ベンジル−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン;
− 1−[4−メトキシフェニルスルホニル]−4−[3−(3−メトキシベンジル)−1,2,4−チア−ジアゾール−5−イル]−2−メチル−ピペラジン;および
− 1−(4−ヒドロキシベンゼンスルホニル)−4−[3−(4−フルオロ−ベンジル)−1,2,4−チアジアゾール−5−イル]ピペラジン
からなる群選択される、1,2,4−チアジアゾール誘導体。
【請求項30】
構造式(A)
【化6】

(式中、構造式(A’)
【化7】

により図式的に表わされている2価の基は、場合によっては1置換または多置換された、飽和型または部分的に不飽和型の複素環であって、前記複素環には少なくとも2つの窒素原子を有し、且つ、前記複素環には合計で5個〜7個の原子を有する複素環を含み、更に
ここで:
・Rは、オキソおよびC1〜4アルキルからなる群から独立して選択される置換基であり;
・nは、0、1、2および3からなる群から選択され;
・R、R、R、RおよびRは、水素、C1〜4アルキル、C1〜4アルコキシ、アリール、アリールオキシ、アリール−C1〜4アルキルオキシ、ヘテロアリールオキシ、ベンゼンスルホナート、アミノ、ヒドロキシ、ニトロ、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシおよびハロゲンからなる群からそれぞれ独立して選択され、またはR、R、R、RおよびRからなる群から選択されるいずれか2つの隣接した置換基が、それらが付着結合するフェニル環炭素原子とともに、前記フェニル環に縮合され、且つ、5個〜7個の環員を有する飽和型または不飽和型の環を形成しており、前記飽和型または不飽和型の環は、場合によっては1個または2個の酸素原子を含んでおり、また、場合によっては1つ以上のハロゲン原子で置換されており;
・R、R、R、R10およびR11は、水素、C1〜10アルキル、C1〜6アルコキシ、アリール、ヒドロキシ、アセチル、ニトロ、トリフルオロメチルおよびハロゲンからなる群からそれぞれ独立して選択され;またはR、R、R、R10およびR11からなる群から選択されるいずれか2つの隣接した置換基が、それらが結合するフェニル環炭素原子とともに、前記フェニル環に縮合され、且つ、5個〜7個の環員を有する飽和型または不飽和型の環を形成しており、前記飽和型または不飽和型の環は、場合によっては酸素、硫黄および窒素からなる群から独立して選択される1個または2個のヘテロ原子を含んでおり;また、前記C1〜6アルキル、C1〜6アルコキシ、アリールまたは縮合環のそれぞれは場合によっては1つ以上のハロゲン原子で置換されており;
・R12およびR13は、水素、C1〜6アルキル、アリール−C1〜4アルキル、アリールおよびN−含有複素環からなる群からそれぞれ独立して選択され、またはR12およびR13が一緒になってC3〜6シクロアルキルまたは複素環基を形成しており;
Xは、単結合;−C(=O)−;−S(=O)−;主鎖に1個〜6個の原子を含む2価の飽和型または不飽和型の非環状炭化水素基(前記2価の飽和型または不飽和型の非環状炭化水素基の主鎖におけるヘテロ原子の個数が0個、1個または2個であることを条件として、主鎖における前記原子のそれぞれは炭素、窒素および硫黄からなる群から独立して選択され、また、主鎖における前記炭素原子のそれぞれは、場合によってはオキソ、チオキソ、C1〜4アルキルおよびハロゲンからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基で置換されている);および2価の飽和型または不飽和型の複素環基であって、前記複素環基に2個〜6個の炭素原子と酸素、硫黄および窒素からなる群から独立して選択される1個〜3個のヘテロ原子とを含む2価の飽和型または不飽和型の複素環基;からなる群から選択される結合部分であり;またはXはRおよびR11のうちの1つと一緒になって、5個〜7個の環員を有し、且つ、RおよびR11のうちの前記1つを担持しているフェニル環に縮合されている飽和型または不飽和型の環を形成しており、前記飽和型または不飽和型の環は場合によっては酸素、硫黄および窒素からなる群から独立して選択される1個または2個のヘテロ原子を含んでおり、また、前記飽和型または不飽和型の環は場合によってはC1〜4アルキルおよびトリフルオロメチルからなる群から独立して選択される1つ以上の置換基を含んでいる)
による1,2,4−チアジアゾール誘導体、またはその立体異性体もしくは溶媒和物、またはその医薬的に許容可能な塩の製造方法であって;
前記方法が、以下の工程:
(a)アンモニアを、構造式(I)
【化8】

(式中、R、R、R、R、R、R12およびR13は、請求項2において定義されているとおりである)を有する置換ベンゾニトリル化合物と反応させて、構造式(II)
【化9】

を有するアミジン中間体を形成する工程;
(b)構造式(II)を有するアミジン中間体をCClSClと反応させて、構造式(III)
【化10】

を有する3−置換−5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール誘導体を形成する工程;および
(c)構造式(III)を有する3−置換−5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール誘導体を、場合によっては1置換または多置換された、飽和型または部分的に不飽和型の複素環であって、前記複素環に少なくとも2個の窒素原子を有し、且つ、前記複素環に合計で5個〜7個の原子を有する複素環と反応させる工程;
を含む、方法。
【請求項31】
工程(c)が構造式(III)を有する3−置換−5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール誘導体を、構造式
【化11】

(式中の、構造式(A’)
【化12】

により図式的に表わされている2価の基、およびn、X、R、R、R、R、R10、R11のそれぞれは、請求項2において定義されているとおりである)を有する置換型の複素環化合物と反応させることを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項32】
工程(c)が、最初に、構造式(III)を有する3−置換−5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール誘導体を、構造式(A’’)
【化13】

(式中、nおよびRは請求項1において定義されているとおりであり、R’は水素または一時的なアミノ保護基である)を有する置換型の複素環化合物と反応させる工程;その後、結果として得られた化合物を、構造式
【化14】

(式中、R、R、R、R10、R11は請求項1において定義されているとおりであり、X’は、反応して請求項2において定義されているとおりのXをもたらす、請求項1において定義されているとおりXの活性化誘導体である;または)を有するアリール誘
導体と反応させる工程を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項33】
工程(c)が、最初に、構造式(III)を有する3−置換−5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール誘導体を、構造式(A’’’)
【化15】

(式中、nおよびRは請求項1において定義されているとおりであり、R’’はアミノアルキルまたは一時的なアミノ保護基を有するアミノアルキルである)を有する置換型の複素環化合物と反応させる工程;その後、結果として得られた化合物を、構造式
【化16】

(式中、R、R、R、R10、R11は請求項1において定義されているとおりであり、X’’は、反応してR’’とともに請求項1において定義されているとおりのXをもたらす、請求項1において定義されているとおりXの活性化された部分である)を有するアリール誘導体と反応させる工程を含む、請求項30に記載の方法。
【請求項34】
構造式(II)
【化17】

(式中のR、R、R、R、R、R12およびR13は、R12およびR13の両方ともが水素でないことを条件として、請求項1において定義されているとおりである)を有するアミジン。
【請求項35】
構造式(III)
【化18】

(式中のR、R、R、R、R、R12およびR13は、R12およびR13の両方ともが水素でないことを条件として、請求項1において定義されているとおりである)を有する3−置換−5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール誘導体。
【請求項36】
請求項1において定義されているとおりの1,2,4−チアジアゾール誘導体を製造するための、構造式(I)
【化19】

を有する置換型ベンゾニトリル化合物、または構造式(II)
【化20】

を有するアミジン、または構造式(III)
【化21】

を有する3−置換−5−クロロ−1,2,4−チアジアゾール
(式中のR、R、R、R、R、R12およびR13は、請求項1において定義されているとおりである)の使用。
【請求項37】
更に、神経保護剤およびα−シヌクレイン沈着抑制剤からなる群から選択される治療量の1つ以上の薬剤を含む、請求項1〜28のいずれか1項に記載の医薬組成物。
【請求項38】
α−シヌクレオパチーを予防または治療する方法であって、請求項1〜28のいずれか1項で定められているとおりの治療学的に有効量の1,2,4−チアジアゾール誘導体を、必要としている患者に、場合によっては1つ以上の医薬的に許容可能な担体と組み合わせて、また、場合によっては神経保護剤およびα−シヌクレイン沈着抑制剤からなる群から選択される治療量の1つ以上の薬剤と組み合わせて投与することを含む、方法。
【請求項39】
前記α−シヌクレオパチーがパーキンソン病、汎発性レビー小体病、外傷性脳損傷、筋委縮性側索硬化症、ニーマン−ピック病、ハーラーフォルデン−シュパッツ症候群、ダウン症候群、神経軸索ジストロフィ、多系統萎縮症およびアルツハイマー病からなる群から選択される、請求項38に記載の予防または治療法。
【請求項40】
α−シヌクレオパチーの治療において使用するための、請求項1〜28のいずれか1項で定められているとおりの1,2,4−チアジアゾール誘導体。
【請求項41】
前記α−シヌクレオパチーがパーキンソン病、汎発性レビー小体病、外傷性脳損傷、筋委縮性側索硬化症、ニーマン−ピック病、ハーラーフォルデン−シュパッツ症候群、ダウン症候群、神経軸索ジストロフィ、多系統萎縮症およびアルツハイマー病からなる群から選択される、請求項40に記載の1,2,4−チアジアゾール誘導体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2009−526000(P2009−526000A)
【公表日】平成21年7月16日(2009.7.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−553672(P2008−553672)
【出願日】平成19年2月7日(2007.2.7)
【国際出願番号】PCT/EP2007/001022
【国際公開番号】WO2007/090617
【国際公開日】平成19年8月16日(2007.8.16)
【出願人】(508238897)ナムローゼ・フエンノートシャップ・リマインド (1)
【氏名又は名称原語表記】NV REMYND
【Fターム(参考)】