説明

移動通信システムにおける連結状態端末の不連続受信方法及び装置

【課題】移動通信システムにおける連結状態端末の不連続受信動作方法及び装置を提供する。
【解決手段】本発明は、移動通信システムにおける連結状態端末の不連続受信(DRX)動作を遂行する方法及び装置に関するものである。
本発明は、パケットサービスを支援するために、受信時点のトラフィック要求事項に合せて活性化期間の長さを調節してDRX動作をするようにする。端末が再転送パケットを含むパケットの成功的な受信を確認し、該当パケットに対するRLC認知信号を転送した後、睡眠モードに入る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動通信システムにおける不連続受信(Discontinuous Reception(DRX))動作に関し、特に連結状態端末が可変的な活性化期間を持って不連続受信動作する方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、無線通信システムとは、通信装置が固定的な有線ネットワークを連結して使用できない場合のために開発されたシステムであって、このような無線通信システムの代表的なシステムとしては、移動通信システム、無線LAN(WLAN)、ワイブロ(Wibro)、移動アドホック(Mobile Ad Hoc)などが挙げられる。
【0003】
特に、移動通信システムは、他の無線通信システムと異なり、ユーザの移動性(Mobility)を前提としたシステムであって、目標とするところは、場所及び時間にかかわらず、 携帯電話及び無線ポケベルのような移動端末に通信サービスを提供することを特徴とする。
【0004】
このような移動通信システムは、大別して同期方式と非同期方式により動作する。特に、UMTS(Universal Mobile Telecommunication Service)システムは、ヨーロッパ式移動通信システムであるGSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)とGPRS(General Packet Radio Services)を基盤にして、広帯域(Wideband)符号分割多元接続(Code Division Multiple Access;以下、‘CDMA’と称する)を使用する第3世代の非同期移動通信システムである。現在、UMTS標準化を担当している3GPP(3rd Generation Partnership Project)では、UMTSシステムの次世代の移動通信システムとしてLTE(Long Term Evolution)に対する論議が進行中である。
【0005】
LTEシステムは、2010年程度を商用化の目標にして、100Mbps位の高速パケット基盤通信を具現する技術である。このために、種々の方案が論議されているが、例えば、ネットワークの構造を簡単にして通信路上に位置するノードの数を減らす方案や、無線プロトコルを最大限無線チャネルに近接させる方案などがある。結果的に、LTEシステムの構造は、既存の4ノード構造から2ノードまたは3ノード構造に変更されるものと見られる。
【0006】
図1は、本発明が適用されるLTEシステムの構造を示す図である。
【0007】
図1を参照すると、LTEシステムは、ENB(Evolved Node B)100a、100b、100c、100d、100eとEGGSN(Evolved Gateway GPRS Serving Node)102a、102bの2つのノード構造に単純化できる。
【0008】
ENB100a、100b、100c、100d、100eは、既存のNode Bに対応するノードであって、UE(User Equipment)104と無線チャネルにより連結される。既存のNode Bとは異なり、ENBはより複雑な役目を遂行する。
【0009】
これは、LTEシステムではVoIPのようなリアルタイムサービスを始めとする全てのユーザトラフィックが共用チャネル(shared channel)を介してサービスされ、これによって、特定のUE104と多数のUEの状況情報を取り合わせてスケジューリングする装置が必要であることを意味する。上記のENB100a、100b、100c、100d、100eが上記のスケジューリングを担当する。
【0010】
また、最大100Mbpsの転送速度を具現するために、LTEシステムは、20MHz帯域幅でOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)の無線接続技術に使用されるものと予想される。そして、各UE104のチャネル状態に合せて変調方式(modulation scheme)とチャネルコーディング率(channel coding rate)を決定する適応的変調及びコーディング(Adaptive Modulation & Coding;以下、‘AMC’と称する)方式が適用される。
【0011】
また、高速順方向パケット接続(High Speed Downlink Packet Access;以下、‘HSDPA’と称する)方式を使用する移動通信システムや、向上した逆方向専用チャネル(Enhanced uplink Dedicated Channel;以下、‘E−DCH’と称する)を使用する移動通信システムと同様に、LTEシステムは、ENB100a、100b、100c、100d、100eとUE104との間に複合自動再転送(Hybrid ARQ;以下、‘HARQ’と称する)を使用する。ここで、HARQとは、以前に受信したデータを廃棄せず、再転送されたデータと共に初期転送されたデータをソフトコンバイニングすることで、受信成功率を高める技法である。前述したように、UE104はAMCとHARQ技法を通じてパケットに対する受信性能を保証しようとする。
【0012】
また、従来の移動通信システムでは、アイドル状態の端末が決まった時間に目覚めて(Wake up)、所定の期間だけ所定のチャネルを監視した後、また睡眠モードに入る動作を繰り返した。これを不連続受信(Discontinuous Reception;以下、‘DRX’と称する)といい、これは主にアイドル状態端末の待機時間を増やすための方法として使われた。
【0013】
これに関連して、図2は従来の移動通信システムにおけるDRX動作を説明した図である。
【0014】
図2を参照すると、端末と基地局はDRX構成(configuration)に合意し、これに合せて睡眠期間と活性化期間とを繰り返す。睡眠期間は端末が受信機を消して、電力消耗を最小化する期間を意味し、活性化期間は端末が受信機を付けて、正常な受信動作を遂行する期間を意味する。上記活性化期間は、ウエイクアップ期間(wake-up period)ともいい、本明細書の全般に亘って、“活性化期間”は“ウエイクアップ期間”と同義語として使われる。
【0015】
まず、DRX構成(configuration)は、一般的に下記のような要素からなる。
【0016】
1.DRXサイクル長さ(DRX cycle length)210、220:任意の活性化期間と次の活性化期間の間の間隔(interval)であり、DRXサイクル長さが長いほど睡眠期間が長く、併せて端末の電力消耗も減る。しかしながら、DRXサイクル長さが長ければ、端末に対する呼出し遅延が増加するという短所が発生する。DRXサイクル長さは、ネットワークによりシグナリングされる。
【0017】
2.活性化期間の開始時点205、215、225:一般的に、端末の固有識別子(Identifier)とDRXサイクル長さから誘導される。例えば、端末の識別子(ID)とDRXサイクル長さとのモジュロ(modulo)演算を計算した値が、活性化期間の開始時点に使われることができる。
【0018】
3.活性化期間の長さ(235):端末が一回の活性化期間の間に目覚めている期間の長さを意味し、一般的に、予め決まった値が使われる。例えば、UMTS通信システムにおける活性化期間の長さは10msecである。
【0019】
端末は、自身の識別子(ID)とDRXサイクル長さ210、220を用いて、活性化期間の開始時点230を計算した後、上記活性化期間の開始時点からカウントされる活性化期間の間、順方向チャネルを受信する。そして、上記受信した順方向チャネルに希望する情報がない場合、端末は受信機を消して睡眠期間に入る。
【0020】
したがって、図2に説明したように、従来移動通信システムに従う一定の周期で目覚めて、一定期間の間、決まった順方向チャネルを監視する古典的な意味のDRX動作は新しく提案されるLTEシステムの連結状態端末に適していない。
【0021】
ここで、連結状態端末とは、特定のサービスが駆動されている端末であって、ネットワークと端末との間に上記サービスと関連したユーザデータが存在している状態の端末を意味する。この際、ネットワークは、上記端末に対するサービスコンテキスト(service context)を具備している状態で、実際に無線リンク制御(Radio Link Control:RRC)が可能な状態である。これを連結状態端末という。
【0022】
前述したように、従来の移動通信システムに定義されたアイドル状態の端末のDRX動作と関連して、新しく提案されるLTEシステムにおける連結状態端末に対するDRX動作が具体的に定義される必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0023】
【特許文献1】特開2005−130436号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0024】
前述したように動作する従来技術の問題点を解決するために案出された本発明は、移動通信システムにおける連結状態端末の不連続受信動作方法及び装置を提供することをその目的とする。
【0025】
本発明の他の目的は、次世代の移動通信システムにおいて、端末がパケットデータ量を考慮してDRX周期を可変的に設定する方法及び装置を提供することにある。
【0026】
本発明の更に他の目的は、移動通信システムにおいて、サービスの種類によって端末の活性化期間の長さを調整する装置及び方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0027】
本発明に従う移動通信システムにおける連結状態の移動端末が不連続受信をする方法において、上記端末は、活性化期間の開始時点(Starting point)を誘導できる情報と、最小活性化期間(minimum active period length)に対する情報を検索して、基地局から不連続受信サイクル長さ(DRX cycle length)を受信し、上記検索された情報を用いて、活性化期間開始時点を誘導し、上記誘導された活性化期間開始時点で、上記不連続受信サイクル長さ(DRX cycle length)に設定された第1タイマーと、上記最小活性化期間(minimum active period length)に設定された第2タイマーとを活性化させる。上記最小活性化期間の間、上記端末は順方向パケットの存在を監視する。上記最小活性化期間の間、上記順方向パケットが存在しなければ、上記端末は睡眠モードに移行する。上記順方向パケットが存在すれば上記端末は上記パケットを受信し、パケット受信の終了を表す情報が存在するか否かを判断して、上記指示情報があればパケット受信を終了した後、睡眠モードに移行する。上記第1タイマーが満了すると、上記端末は上記睡眠モードから活性化状態に移行する。
【0028】
本発明に従う移動通信システムにおける連結状態の移動端末が不連続受信をする方法において、上記端末は、基地局から不連続受信サイクル長さ(DRX cycle length)を受信し、活性化期間の開始時点(Starting point)を誘導できる情報と、最小活性化期間(minimum active period length)に対する情報と、活性化期間終了インターバルに対する情報とを検索し、上記検索された情報を用いて活性化期間開始時点を誘導し、上記活性化期間開始時点で上記不連続受信サイクル長さ(DRX cycle length)に設定された第1タイマーと、上記最小活性化期間(minimum active period length)に設定された第2タイマーとを活性化させる。上記端末は、上記最小活性化期間の間、順方向パケットの存在を監視する。上記最小活性化期間の間、上記順方向パケットが存在しなければ端末は睡眠モードに移行する。上記順方向パケットが存在すれば、上記端末は予め決まったHARQ方式に従って上記順方向パケットを受信し、上記活性化期間終了インターバルに設定された第3タイマーを活性化させる。上記第3タイマーが満了すると、上記端末は睡眠モードに移行する。上記第1タイマーが満了すると、上記端末は上記睡眠モードから活性化状態に移行する。
【0029】
本発明に従う移動通信システムにおける不連続受信を遂行する連結状態の移動端末装置は、不連続受信サイクル長さ(DRX cycle length)に対する情報を用いて活性化期間開始時点(Starting point)を誘導し、基地局から受信された最小活性化期間(minimum active period length)に対する情報及び活性化期間開始時点を誘導できる情報を検索し、上記誘導された活性化期間開始時点で、上記不連続受信サイクル長さ(DRX cycle length)に設定された第1タイマーと、上記最小活性化期間(minimum active period length)に設定された第2タイマーとを活性化させ、上記最小活性化期間の間、順方向パケットの存在を監視し、上記順方向パケットが存在しなければ上記送受信部をオフさせ、または上記順方向パケットが存在すれば上記送受信部をオンさせ、上記パケット受信の終了を表す指示情報を受信して、上記指示情報に従って上記送受信部をオンまたはオフに制御するDRX制御部と、上記パケット内で上記指示情報が存在するか否かを判断して、これを上記DRX制御部に報告する逆多重化装置と、上記DRX制御部に従ってオンまたはオフに動作する上記送受信部と、を含む。
【発明の効果】
【0030】
本発明によると、次世代の移動通信システムにおけるサービス特性を考慮した連結状態端末のDRX動作を提案して端末の待機時間を向上しようとする。したがって、端末の電力消耗を最小化する。
【0031】
また、トラフィックの発生状況が毎不連続受信周期毎に変わることができるパケットサービスを支援するによって、受信時点のトラフィック要求事項に合せて活性化期間の長さを調節してDRX動作を提供する効果が得られる。
【0032】
また、端末が再転送パケットを含むパケットの成功的な受信確認後、該当パケットに対するRLC ACK信号を転送して睡眠モードに入ることによって、パケットの受信性能を向上させる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【図1】本発明が適用されるLTEシステムの構成を示す図である。
【図2】従来の移動通信システムのDRX動作を説明した図である。
【図3】本発明に従って可変的な活性化期間の長さを持つDRX動作を説明した図である。
【図4】本発明の第1実施形態に従って活性化期間の終了がインバンド(in band)形態でシグナリングされる時の端末の動作フローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に従って活性化期間の終了がアウトバンド形態でシグナリングされる時の端末動作フローチャートである。
【図6】本発明の第3実施形態に従って移動局が順方向活性化状態を考慮して活性化期間の終了を判断する時の端末の動作フローチャートである。
【図7】本発明の第1乃至第3実施形態に従う端末受信装置である。
【図8】本発明の第4実施形態に従うRLC認知(ACK)信号を考慮したDRX動作を説明した図である。
【図9】本発明の第4実施形態に従ってRLC認知信号を考慮したDRX動作を遂行する端末の信号フローチャートである。
【図10】本発明の第4実施形態に従う端末受信装置である。
【発明を実施するための形態】
【0034】
本発明の上記及び他の態様、特性、及び利点は、添付された図面と関連する下記の詳細な説明から、より明らかになる。
【0035】
添付の図面内の同一な図面符号は、同一な要素、特徴、及び構造を表していることが分かる。
【0036】
以下、添付図面に基づき、本発明の好適な実施形態についての動作原理を詳細に説明する。なお、本発明を説明するに当たり、関連のある公知の技術あるいは構成についての具体的な説明が、本発明の要旨を余計に曖昧にする恐れがあると認められる場合、その詳細な説明は省かれる。さらに、後述する用語は本発明における機能を考慮して定義された用語であり、これらはユーザ、運用者の意図または慣例などによって変わることがある。よって、これらの用語の定義は、この明細書の全般に亘っての内容に基づいて行われるべきである。
【0037】
本発明は、LTEシステムを基準にして説明しているが、不連続受信動作を使用する他の移動通信システムに別の変更なしで適用可能である。
【0038】
本発明は、次世代の移動通信システムにおける連結状態端末のDRX動作を定義するものであって、特に上記連結状態端末のDRXはサービスの特性を考慮して構成されるものが好ましい。即ち、連結状態端末は、サービスの種類によって、毎DRX周期毎に発生するデータ量が異なることがある。言い換えると、毎DRX周期毎に端末の順方向チャネルを監視する期間が、該当DRX周期の間に転送すべきデータ量によって変更される必要がある。
【0039】
例えば、TCPを用いたファイルダウンノードサービスを受けている端末の場合、TCPの特性上、初期に1つのパケットが順方向に転送され、端末がこれに対するTCP ACKを転送すると、該TCP ACKに応答して更に2つのパケットが転送され、上記2つのパケットに対するTCP ACKに応答して更に4個のパケットが転送される等、一定の時差を置いて順方向データの量が増加する特徴がある。このような傾向を考慮する場合、上記サービス中の端末の活性化期間を持続的に増加させることが好ましい。
【0040】
また、上記ファイルダウンノードサービスでなくても、データ発生の測定不可能性と不連続性がパケットサービスの一般的な特性である。したがって、このようにパケットサービスでは、トラフィックの発生状況が毎DRX周期毎に変わる可能性がある。したがって、本発明は端末がパケットデータ量を考慮してDRX周期を可変的に設定する方案を提供しようとする。
【0041】
図3を参照すると、本発明では基地局から端末にDRXサイクル長さ310、活性化期間350の開始時点305を誘導できる情報(以下、開始時点誘導情報と称する)、最小活性化期間(minimum active period length)340a、340bがシグナリングされる。
【0042】
端末は毎活性化期間350、360、370の開始時点305、320、325毎に目覚めて、受信するデータがない場合には最小活性化期間を維持した後、睡眠モードに入り、受信するデータがある場合には上記データを受信するまで活性化期間を維持した後、また睡眠モードに入る。
【0043】
この際、上記端末は、予め決まった所定の方式、一例として、DRXサイクル長さと端末の識別子とのモジュロ(modulo)演算を計算した値を使用して、活性化期間350の開始時点305を誘導した後、上記活性化期間の開始時点305になると、活性化状態に移行する。
【0044】
活性化期間の長さ350、360、370は、最小活性化期間340a、340bからDRXサイクル長さ310、380まで可変的な長さを持つことができ、端末は活性化期間開始時点305になると、順方向チャネルを介してパケットを受信する。図3において、参照番号340aと340bは、同一な最小活性化期間の長さを示す。
【0045】
特に、図3において、参照番号が360の活性化期間を見ると、最小活性化期間340a内にパケットが連続して受信されることが分かる。この際、端末は受信されたパケットが最後のパケットであるか否かを、予め決まった方法により判断して、活性化期間360を終了することができる。
【0046】
図3において、上記パケットの受信は、通信システムに従って所定の方法により進行できるが、例えばLTEシステムであれば、順方向制御チャネルを介して、端末は自身に転送されるパケットがあるか否かを監視し、自身に転送されるパケットがあれば該当パケットを受信する。
【0047】
そして、図3において、参照番号が370の活性化期間を見ると、上記参照番号が325の地点で目覚めた端末は、予め決まった最小活性化期間340bの間、自身に転送されるパケットがないので、該当活性化期間370を終了し、次の活性化期間が始まるまで睡眠モードに移行する。
【0048】
一方、前述したように、参照番号320地点で目覚めた端末は、最小活性化期間360の満了前に、自身に転送されるパケットを認知すると、基地局からパケットを受信し始める。実際に、端末にパケットが送受信される活性化期間350、360、370の終了は、パケットに含まれるインバンド(in band)形態の情報あるいは制御チャネルを介して通報可能である。または、予め決まったルールに従って端末が自律的に活性化期間の終了を感知することもできる。
【0049】
最初に、上記活性化期間の終了がインバンド(in band)形態の情報で通報される場合、基地局は該当活性化期間の最後のパケットの1ビットの最後のパケットフラグ(Last Packet Flag)を‘YES’に設定する。したがって、端末は最後のパケットフラグが‘YES’に設定されたパケットを受信すると、該当時点にHARQプロセッサに格納されているパケットに対する処理が完了するまで活性化期間を維持してから、上記パケットに対する処理が完了されると、睡眠モード(Sleep mode)390に入る。
【0050】
第2に、上記活性化期間の終了が制御チャネルを介して通報される場合、端末は、活性化期間の終了が宣言された時点にHARQプロセッサで処理されているパケットに対する受信が完了するまで活性化期間を維持してから、上記パケットに対する受信が完了されると睡眠モードに移行する。
【0051】
最後に、端末は予め決まった長さだけの期間の間、パケットが受信されないと、活性化期間が終了されたと判断し、睡眠モードに移行することができる。
【0052】
上記のように、パケット受信がない場合には、活性化期間の長さを最小活性化期間の長さに維持し、パケット受信がある場合には、活性化期間の終了時点をインバンド(in band)形態でシグナリングしたり、制御チャネルを介してアウトバンド(out band)信号形態でシグナリングしたり、端末が自律的に判断するようにする。この方式によると、活性化期間が必要によって可変的な長さに調節されることにより、DRX動作の効率性を保証しようとする。
【0053】
(第1実施形態)
図4を参照すると、最後のパケットフラグ(Last packet flag)を使用して活性化期間の終了を通報する時、端末の動作は下記の通りである。
【0054】
ステップ405で、端末は呼設定の間にDRXサイクル長さ(DRX cycle length)、活性化期間の開始時点(starting position)を誘導できる情報、最小活性化期間(minimum active period length)を受信する。上記情報を受信した端末はDRX動作を準備する。
【0055】
ステップ410で、端末は上記活性化期間の開始時点を誘導できる情報を用いて、一例として、端末は自身の固有識別子と上記DRXサイクル周期とを用いて、活性化期間の開始時点を誘導し、現在時点が活性化期間の開始時点であるか否かを判断する。
【0056】
現在活性化期間の開始時点でなければ、ステップ435に進行して、端末は活性化期間の開始時点になるまで睡眠期間を維持する。端末は、以前の活性化期間の開始時点からDRXサイクル長さだけ離れた地点が上記活性化期間の開始時点であることを認知する。
【0057】
上記活性化期間が始まると、ステップ415で、端末はタイマーT(DRX_CYCLE_LENGTH)とタイマーT(MINIMUM_ACTIVE)を活性化させる。上記タイマーT(DRX_CYCLE_LENGTH)はステップ405で認知したDRXサイクル長さが設定されたタイマーであり、タイマーT(MINIMUM_ACTIVE)はステップ405で認知した最小活性化期間が設定されたタイマーである。
【0058】
ステップ420で、端末は共通制御チャネルなどを介して自身が受信すべきパケットがあるか否かを判断する。ステップ420で、タイマーT(MINIMUM_ACTIVE)が満了するまでに、自身に転送されるパケットがなければ、ステップ435に分岐して睡眠モード(Sleep mode)に入った後、次の活性化期間が始まるまで睡眠状態を維持する。次の活性化期間の開始はステップ415で駆動したタイマーT(DRX_CYCLE_LENGTH)が満了する時点である。
【0059】
一方、ステップ420の検査の結果、タイマーT(MINIMUM_ACTIVE)が満了する前に、自身に転送されるパケットがあれば、端末はステップ425に進行して、HARQ動作に従ってパケットを受信する。ステップ425で、パケットを成功的に受信すると、ステップ430で、端末は受信したパケットの最後のパケットフラグ(Last Packet Flag)を検査する。
【0060】
ステップ430の検査の結果、上記最後のパケットフラグが‘YES’に設定されていると、ステップ440に進行し、最後のパケットフラグが‘NO’に設定されていると、ステップ425に戻ってパケット受信を続ける。
【0061】
ステップ440で、受信されたパケットが終わりであるということを発見すると、端末はHARQプロセッサに格納されているHARQパケットの処理を完了し、次の活性化期間が始まるまで睡眠モードに入る。次の活性化期間の開始はタイマーT(DRX_CYCLE_LENGTH)が満了する時点である。
【0062】
ステップ440で、HARQパケットの処理を完了するということは、HARQプロセッサに格納されているパケットがHARQ動作により正常に受信されて、該当パケットに対するHARQ ACKを転送したり、または該当パケットに誤りがあるにもかかわらず、新たなパケットが同一なHARQ処理で受信されて、結局、上記パケットが成功的に受信できない場合などが挙げられる。
【0063】
言い換えると、HARQプロセッサに格納されているパケットを成功的に受信したり、端末が上記格納されたパケットを成功的に受信する可能性がないということを認知する時に、上記格納されたパケットは処理が完了された場合ということができる。
【0064】
(第2実施形態)
図5を参照すると、本発明の第2実施形態の端末動作は、活性化期間終了を判断する端末の動作を除外した残りの端末の動作が、上記言及した第1実施形態と同一であるので、下記の第2実施形態では、相異する動作が遂行される部分にのみを説明する。即ち、図5のステップ505〜ステップ520は、第1実施形態のステップ405〜ステップ420と同一であるので、説明を省略する。
【0065】
ステップ525で、端末は所定のHARQ動作に従って基地局からパケットを受信する。
【0066】
この際、端末は順方向制御チャネルを持続的に受信している状態で、ステップ530で、上記順方向制御チャネルを介した活性化期間の終了を表す信号の受信を監視する。
【0067】
上記活性化期間の終了を表す信号が受信されると、端末はステップ540に進行し、そうでなければステップ525に戻ってパケット受信を持続する。
【0068】
ステップ540で、端末は活性化期間の終了を表す信号を受信する時点にHARQプロセッサに存在するHARQパケットの処理を完了し、ステップ535に進行して、次の活性化期間が始まるまで睡眠モードに入る。次の活性化期間の開始は、ステップ515で活性化されたタイマーT(DRX_CYCLE_LENGTH)が満了する時点である。
【0069】
(第3実施形態)
図6を参照すると、ステップ605で、端末は呼設定の間に基地局からDRXサイクル長さ、活性化期間の開始時点を誘導できる情報、最小活性化期間(minimum active period length)、活性化期間終了インターバル(active period end interval)を受信した後、DRX動作を準備する。最小活性化期間と活性化期間終了インターバルに同一な値が使われることができ、この場合、2つのうちの1つの値のみシグナリングされることもできる。上記情報を受信した端末はDRX動作を準備する。
【0070】
ステップ610で、端末は上記活性化期間の開始時点を誘導できる情報を用いて、一例として、端末は自身の固有識別子と上記DRXサイクル周期とを用いて、活性化期間の開始時点を誘導し、上記活性化期間が始まったか否かを判断する。
【0071】
仮に、活性化期間が始まっていないと、ステップ635に進行して活性化期間が始めるまで睡眠モードを維持する。上記活性化期間の開始時点は、上記活性化期間の開始時点を誘導できる情報を通じて誘導され、次の活性化期間の開始時点は以前の活性化期間の開始時点にDRXサイクル長さを足した値である。
【0072】
端末は、上記活性化期間開始時点になると、ステップ615に進行してタイマーT(DRX_CYCLE_LENGTH)とタイマーT(MINIMUM_ACTIVE)を活性化させる。タイマーT(DRX_CYCLE_LENGTH)はDRXサイクル長さが設定されたタイマーであり、タイマーT(MINIMUM_ACTIVE)は最小活性化期間が設定されたタイマーである。
【0073】
ステップ620で、端末は共通制御チャネルを介して自身が受信すべきパケットがあるか否かを判断する。ステップ620の検査の結果、タイマーT(MINIMUM_ACTIVE)が満了するまでに、自身に転送されるパケットがなければ、ステップ635に分岐して、次の活性化期間が始まるまで睡眠モードに入る。次の活性化期間の開始は、タイマーT(DRX_CYCLE_LENGTH)が満了する時点である。
【0074】
一方、ステップ620で、最小活性化期間が終了される前に、自身に転送されるパケットがあれば、端末はステップ625に進行してHARQ動作に従ってパケットを受信する。
【0075】
上記パケットを受信した端末は、ステップ627に進行して活性化期間終了インターバルT(active_period_end)に設定されたタイマーT(active_period_end)を駆動(または、再駆動)する。タイマーT(active_period_end)は、T(active_period_end)時間の間、パケットが受信されないと、活性化期間を終了するための用途に使われる。端末は、最初にパケットを受信すると、上記タイマーT(active_period_end)を駆動した後、次のパケットが受信される度に上記タイマーT(active_period_end)を再駆動する。
【0076】
上記次のパケットは、(1)新たなパケットであるか、または(2)新たなパケットまたは従来のパケットに対する再転送パケットでありうる。
【0077】
即ち、次のパケットが新たなパケットの場合のみにタイマーT(active_period_end)を再駆動することもでき、次のパケットが新たなパケットまたは従来のパケットに対する再転送パケットである場合にもタイマーT(active_period_end)を再駆動することができる。以下、説明の便宜のために、タイマーT(active_period_end)が新たなパケットの受信時のみに再駆動される方案を第1案、タイマーT(active_period_end)が再転送パケットを含んだ全てのパケットの受信時に再駆動される方案を第2案と称する。
【0078】
そして、端末はステップ630で、タイマーT(active_period_end)が満了されたか否かを判断する。タイマーT(active_period_end)が満了されたということは、活性化期間終了インターバルの間、パケットが受信されなかったことを意味するので、ステップ640に進行する。タイマーT(active_period_end)が相変わらず動作中であれば、端末はステップ625とステップ627とを繰り返す。
【0079】
ステップ640で、端末の動作はタイマーT(active_period_end)が第1案により動作するか、第2案により動作するかによって変わる。
【0080】
第1案により動作する場合、ステップ640で、端末はタイム−アウトされると、HARQプロセッサで格納されているHARQパケットの処理を完了し、次の活性化期間が始まるまで睡眠モードに入る。次の活性化期間の開始はタイマーT(DRX_CYCLE_LENGTH)が満了する時点である。
【0081】
第2案により動作する場合、端末はHARQプロセッサで処理されているHARQパケットの処理が完了されることを待たず、直ちに睡眠モードに入る。これは、第2案では再転送パケットまたは新たなパケットに関わらず、順方向パケットの受信を基準にして活性化期間終了インターバルを設定したためである。第2案では、基地局が上記活性化期間終了インターバルの間に特定のパケットを再転送しないと、端末が睡眠モードに切り替わるので、基地局と端末は上記活性化期間終了インターバルの間、上記のパケットを送受信しなければならない。
【0082】
言い換えると、上記活性化期間終了インターバルの間、再転送パケットが到着しなかったら、基地局が該当パケットに対する転送を放棄したということを意味するので、上記のパケットが成功的に受信される可能性がなくなることを意味する。したがって、端末は活性化期間終了インターバルの間に再転送パケットが到着していないHARQプロセッサに格納されているパケットは廃棄し、直ちに睡眠モードに入る。
【0083】
図7を参照すると、端末の受信装置700は、逆多重化装置705、HARQプロセッサ715、制御チャネル処理部720、DRX制御部725、受信部730から構成される。
【0084】
端末の受信部730は、DRX制御部725の制御により、オン(on)またはオフ(off)される。DRX制御部725は、睡眠モードでは受信部730をオフさせ、活性化期間では受信部730をオンさせる。HARQプロセッサ715は、所定のHARQ動作により受信部730が受信するHARQパケットを処理し、誤りがないHARQパケットは逆多重化装置705に伝達する。
【0085】
逆多重化装置705は、受信したHARQパケットの最後のパケットフラグ(Last Packet Flag)を検査して、最後のパケットフラグが‘YES’に設定されていると、これをDRX制御部725に報告する。また、逆多重化装置705は受信したパケットを上位階層に伝達する。
【0086】
DRX制御部725は、最後のパケットフラグが‘YES’のパケットを受信したことを認知すると、HARQプロセッサ715の状態を監視して、HARQプロセッサ715の動作が完了すると、睡眠モードに入る。即ち、受信部730をオフさせる。
【0087】
制御チャネル処理部720は、順方向共通制御チャネルを介して受信される情報を処理する。これは、図5に説明した第2実施形態のように、順方向共通制御チャネルを介して活性化期間の終了がシグナリングされると、制御チャネル処理部720は活性化期間の終了をDRX制御部725に報告する。
【0088】
DRX制御部725は、活性化期間が終了されたことを制御チャネル処理部720から報告を受ければ、HARQプロセッサ715の状態を監視して、HARQプロセッサ715の動作が完了すると、睡眠モードに入る。即ち、受信部730をオフさせる。
【0089】
ここで、上記本発明の第1実施形態のように、端末装置700が最後のパケットを受信すれば、該当活性化期間を終了し、直ちに睡眠モードに入ることより、RLCレベルでの肯定的認知信号(簡略に、RLC ACK信号)を転送した後に睡眠モードに入ることが好ましい。
【0090】
なぜならば、パケットサービスの場合、端末は送受信の信頼度を高めるために、HARQとは区別される自動再転送(Automatic Retransmission reQuest:ARQ )動作を遂行するラジオリンク制御(Radio Link Control:RLC)認知モード(Acknowledged Mode)で動作する。
【0091】
上記ARQ動作は、送信側のパケットに一連番号を挿入して転送し、受信側は受信したパケットの一連番号の検査を通じて受信に失敗したパケットの存在の有無を判断する。受信に失敗したパケットに対して、受信側は否定的認知信号(Negative Acknowledgement:NACK)を送信側に転送して該当パケットの再転送を要請し、成功的に受信したパケットに対しては、肯定的認知信号(Acknowledgement:ACK)を送信側へ転送する。上記否定的認知信号と肯定的認知信号は、RLC状態報告(RLC status report)という制御メッセージに乗せて転送される。
【0092】
仮に、不連続受信を要求されるサービスがRLC認知モードで動作する場合、最後のパケットを受信すると、端末はこれに対するRLCレベルの肯定的認知信号を転送しなければならない。したがって、直ちに睡眠モードに入ることよりは、RLCレベルの肯定的認知信号を転送した後に睡眠モードに入ることが好ましい。
【0093】
したがって、以下では、前述した第1実施形態とは異なり、上記端末装置が最後のパケット指示子を受信すると、上記最後のパケットに対するRLC認知信号を転送した後に睡眠モードに入る方案を下記の第4実施形態で説明する。
【0094】
下記の本発明の第4実施形態において、パケットが受信できない活性化期間で、端末の動作は上記第1実施形態と同一であるので、その説明を省略する。
【0095】
(第4実施形態)
図8を参考すると、第4実施形態において、基地局から端末にDRXサイクル長さ810、活性化期間850の開始時点805を誘導できる情報、最小活性化期間840a、840bがシグナリングされる。
【0096】
端末は毎活性化期間850、860、870の開始時点805、820、825毎に目覚めて受信するデータがない場合には、最小活性化期間を維持した後、睡眠モードに入り、受信するデータがある場合には、上記データを受信するまで活性化期間を維持した後、また睡眠モードに入る。
【0097】
図8において、端末は予め決まった所定の方式の一例として、DRXサイクル長さをと端末の識別子とのモジュロ(modulo)演算を計算した値を使用して活性化期間850の開始時点805を誘導した後、上記活性化期間の開始時点805になると、活性化期間を活性化させる。
【0098】
活性化期間の長さ850、860、870は、最小活性化期間840a、840bからDRXサイクル長さ(810または880)まで可変的な長さを有することができ、端末は、活性化期間開始時点805になると、順方向チャネルを介してパケットを受信する。図8において、最小活性化期間の長さを表す参照番号840aと840bは、物理的に同一な時間を表す。
【0099】
図8において、参照番号が860である活性化期間を見ると、最小活性化期間840a内にパケットが連続して受信されることが分かる。したがって、端末は受信されたパケットが最後のパケットであるか否かを判断することで、活性化期間860を終了する。
【0100】
一例として、端末は所定の活性化期間の開始時点に目覚めて順方向制御チャネルを監視する。即ち、最小活性化期間840aが終了される前に、上記順方向制御チャネルと順方向パケットが端末に転送され始めて、端末は‘最後のパケット指示子(Last packet indicator)’と共に格納されたパケット880を受信するまで、順方向のパケット受信を持続する。上記‘最後のパケット指示子’は、RLC制御信号で具現されることができる。
【0101】
本発明の第4実施形態と本発明の第1実施形態において、端末は受信するパケットに対し、活性化期間が次のように異なって動作する。
【0102】
第1実施形態では、最後のパケットという情報が格納(piggyback)されたパケットに対する受信が完了すると、該当活性化期間を終了し、睡眠モードに移行する。
【0103】
第4実施形態では、最後のパケットという情報が格納されパケットを受信し、上記最後のパケットより低い一連番号を持つ全てのパケットを成功的に受信すると、上記最後のパケットより低い一連番号を持つ全てのパケットに対する肯定的認知信号(ACK)を転送した後、活性化期間を終了し、睡眠モードに入る。
【0104】
第4実施形態では、上記パケットのRLC一連番号がxからx+nとする際、アプリケーション毎に構成される端末のRLCエンティティ(Entity)945が受信したRLC PDU(Packet Data Unit)の一連番号を検査することで、受信されていないRLC PDUが存在するか否かを判断する。そして、‘最後のパケット指示子’が格納されたパケットを受信すると、端末は上記RLC PDUの受信状態情報を含めたRLC状態報告885を逆方向チャネルを介して転送する。
【0105】
仮に、端末がRLC PDU[x]〜RLC PDU[x+n]を全て受信したならば、RLC状態報告885には上記RLC PDUに対する肯定的認知(ACK)信号を乗せる。端末は、該当活性化期間に受信したパケットを全て肯定的に認知するRLC状態報告885の転送を完了すると、活性化期間を終了する。
【0106】
仮に、端末が、RLC PDU[x]〜RLC PDU[x+n]のうち、任意のRLC PDU[x+m]を受信できなかったら、端末は、上記RLC状態報告に、上記受信できなかったRLC PDUに対する否定的認知(NACK)信号を含める。このように、状態報告に否定的認知信号が含まれると、端末は上記受信に失敗したRLC PDUの再転送が完了されるまで活性化期間を維持する。
【0107】
図9を参照すると、ステップ905で、端末は呼設定の間にDRXサイクル長さ(DRX cycle length)、活性化期間の開始時点(starting position)を誘導できる情報、及び最小活性化期間(minimum active period length)を受信する。上記情報を受信した端末はDRX動作を準備する。
【0108】
ステップ910で、端末は上記活性化期間の開始時点を誘導できる情報を用いて、一例として、固有識別子と上記DRXサイクル周期とを用いて活性化期間の開始時点を誘導し、現在時点が活性化期間の開始地点であるか否かを判断する。
【0109】
ステップ910の判断の結果、現在活性化期間の開始地点でなければ、ステップ935で、端末は活性化期間の開始地点になるまで睡眠期間を維持する。次の活性化期間は上記活性化期間の開始時点からDRXサイクル長さだけ離れた地点で始まる。
【0110】
上記活性化期間が始まると、端末はステップ915で、タイマーT(DRX_CYCLE_ LENGTH)とタイマーT(MINIMUM_ACTIVE)を活性化させる。タイマーT(DRX_CYCLE_LENGTH)はDRXサイクル長さが設定されたタイマーであり、タイマーT(MINIMUM_ACTIVE)は最小活性化期間が設定されたタイマーである。
【0111】
そして、端末はステップ920に進行して、共通制御チャネルなどを介して自身が受信すべきパケットがあるか否かを判断する。そして、端末はタイマーT(MINIMUM_ACTIVE)が満了するまでに、即ち最小活性化期間が終了されるまでに自身に転送されるパケットがなければ、ステップ935に分岐して睡眠モードに入った後、次の活性化期間が始まるまで睡眠期間を維持する。次の活性化期間の開始は、タイマーT(DRX_CYCLE_LENGTH)が満了する時点である。
【0112】
一方、ステップ920の検査の結果、最小活性化期間が終了される前に自身に転送されるパケットがあれば、端末はステップ925に進行してHARQ動作に従ってパケットを受信する。
【0113】
そして、ステップ925でパケットを成功的に受信すると、ステップ930で受信したパケットが最後のパケットであるか否かを検査する。最後のパケットであるか否かは、例えば受信したRLC PDUに格納(Piggyback)された制御情報を通じて確認することができる。RLC送信側は最後のRLC PDUを転送しながら上記RLC PDUが最後のRLC PDUということを表す制御情報を上記最後のRLC PDUに含めて転送する。したがって、ステップ930で、端末はRLC受信側が受信したRLC PDUに最後のRLC PDUであることを表す制御情報の包含の有無を確認する。
【0114】
ステップ930で、上記受信パケットが最後のパケットでなければ、端末はステップ925に進行して最後のパケットを表す制御情報が含まれたパケットを受信するまでパケット受信過程を遂行する。
【0115】
一方、ステップ930で、上記受信パケットが最後のパケットであれば、端末はステップ940に進行して該当時点までにRLC PDUの受信状況情報を含めたRLC状態報告(RLC status report)を構成する。上記RLC状態報告には受信されていないパケットのRLC一連番号と受信パケットのRLC一連番号とが含まれて、前述したように、受信されていないパケットのRLC一連番号は、NACKと呼ばれ、受信パケットのRLC一連番号はACKと呼ばれる。即ち、RLC状態報告にはNACKとACKが含まれ、NACKは受信されていないパケットの一連番号の集合、ACKは受信されたパケットの一連番号の集合である。
【0116】
ステップ940のRLC状態報告にNACKが含まれていないと、ステップ945で、端末は上記RLC状態報告に最後のRLC PDUに対するACK及び最後のRLC PDUより低い一連番号を持つ全てのRLC PDUに対するACKが含まれているか否かを検査する。上記検査の結果が‘YES’であれば、再転送するパケットがないことを意味し、ステップ950に進行する。上記検査の結果が‘NO’であれば、再転送が必要なパケットがあることを意味し、ステップ955に進行する。
【0117】
ステップ950で、端末は上記RLC状態報告を転送した後、ステップ935に進行して、次の活性化期間が始まるまで睡眠モード(Sleep mode)に入る。次の活性化期間の開始はタイマーT(DRX_CYCLE_LENGTH)が満了する時点である。
【0118】
ステップ955で、端末は上記RLC状態報告を転送した後、上記RLC状態報告で再転送を要請したRLCパケットに対する再転送が完了するまで待機する。そして、最後のRLC PDUより低い一連番号を持つ全てのRLC PDUに対するACK信号を含んでいるRLC状態報告を転送した後、ステップ935に進行して次の活性化期間が始まるまで睡眠モードに入る。
【0119】
図10を参照すると、端末はアプリケーション(application)毎に構成された多数のRLCエンティティ(Entity)1035、1040、1045を備えることができ、これらのうちの特定のRLCエンティティはDRXモードで動作するように構成されることもできる。例えば、参照番号1045のRLCエンティティがDRXモードで動作するRLCエンティティに設定されている状態である。
【0120】
DRXモードで動作するRLCエンティティ1045は、下記の条件が全て満たされると、DRX制御部1025に活性化期間を終了することを要請する。
【0121】
1.最後のパケット指示子が格納されたRLC PDUを受信
2.該当活性化期間に受信した全てのパケットを成功的に受信
3.該当活性化期間に受信した全てのパケットに対する肯定的認知信号を含むRLC状態報告の転送完了
【0122】
また、RLCエンティティ1045は、RLC PDUの一連番号を検査することで、受信されていないパケットがあるか否かを検査し、その検査に従ってRLC状態報告を構成する等の動作を遂行する。
【0123】
DRX制御部1025は、不連続モードで動作するRLCエンティティ1045から活性化期間が終了されたという信号を受信すると、活性化期間を終了し、次の活性化期間が始まるまで睡眠モードを維持する。
【0124】
端末の逆多重化/多重化装置1005は、RLC階層、即ち、RLCエンティティ1035、1040、1045から伝えられたRLC PDUをMAC PDUに多重化したり、HARQプロセッサ1015から伝えられたMAC PDUをRLC PDUに逆多重化して、RLCエンティティ1035、1040、1045に伝達する動作を遂行する。
【0125】
HARQプロセッサ1015は、所定のHARQ動作を通じて送受信部1030が受信したHARQパケットを処理し、誤りがないHARQパケットを逆多重化/多重化装置1005に伝達し、上記HARQパケットを受信した逆多重化/多重化装置1005の逆多重化ブロックは、上記HARQパケットをRLC階層1035、1040、1045に転送する。
【0126】
また、HARQプロセッサ1015は、逆多重化/多重化装置1005の多重化ブロックから受信されたMAC PDUを所定のHARQ動作を通じて送受信部1030に転送し、送受信部1030は上記MAC PDUを基地局へ転送する。
【0127】
制御チャネル処理部1020は、順方向共通制御チャネルを介して受信される情報を処理し、該当端末に転送されるパケットがあれば、これをDRX制御部1025に報告する。
【0128】
DRX制御部1025は、活性化期間の開始時点を認知し、上記開始時点に受信機をオン(on)する。そして、最小活性化期間が満了するまでに制御チャネル処理部1020から上記端末に転送されるパケットがあるという報告を受けなければ、活性化期間を終了する。
【0129】
一方、制御チャネル処理部1020から上記端末に転送されるパケットがあるという報告を受けると、RLCエンティティ1045から活性化期間が終了されたという信号を受信するまで活性化期間を維持する。
【0130】
本発明が属する技術分野において、通常の知識を有する者であれば、特許請求範囲に定義された本発明の精神及び範囲を逸脱することなく本発明を様々な形態に変形または変更して実施することができることが分かる。
【符号の説明】
【0131】
100a、100b、100c、100d、100e ENB
102a、102b EGGSN
104 UE
205、215、225 活性化期間の開始時点
210、220 DRXサイクル長さ
230 活性化期間の開始点
235 活性化期間の長さ
305、320、325 活性化期間の開始時点
310、380 DRXサイクル長さ
330 パケット
340a、340b 最小活性化期間
350、360、370 活性化期間
700 受信装置
705 逆多重化装置
715 HARQプロセッサ
720 制御チャネル処理部
725 DRX制御部
730 受信部
805、820、825 活性化期間の開始時点
810、880 DRXサイクル長さ
840a、840b 最小活性化期間
850、860、870 活性化期間
885 RLC状態報告
945 RLCエンティティ
1005 逆多重化/多重化装置
1015 HARQプロセッサ
1020 制御チャネル処理部
1025 DRX制御部
1030 送受信部
1035、1040、1045 RLCエンティティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動通信システムにおける端末が不連続受信(Discontinuous Reception:DRX)動作中に活性化期間を制御する方法であって、
活性化期間の間、新たなユーザデータと関連した制御データが共用制御チャネルを通じて受信されたかを監視する過程と、
前記活性化期間の間、新たなユーザデータ送信を指示する前記制御データが共用制御チャネルを通じて受信される場合、前記活性化期間を延長する過程と、
基地局から前記活性化期間の終了を表す制御信号が受信される場合、前記活性化期間を終了する過程と、を含み、
前記活性化期間は、少なくとも一つの第1タイマー及び第2タイマーが動作する期間を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記活性化期間の終了を表す制御信号が受信される場合、前記第1タイマーと前記第2タイマーのうち少なくとも一つを中断する過程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第1タイマーの持続期間値と前記第2タイマーの持続期間値は、基地局から受信することを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記第1タイマーの開始時点を決定するための開始情報を基地局から受信する過程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第1タイマー及び第2タイマーのうち少なくとも一つの動作中に、前記共用制御チャネルを通じて前記制御データを監視する過程をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記共用制御チャネルは、逆方向物理制御チャネル(Physical Downlink control channel PDCCH)を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項7】
移動通信システムにおける端末が不連続受信(Discontinuous Reception:DRX)動作中に活性化期間を制御する装置であって、
活性化期間の間、新たなユーザデータと関連した制御データが共用制御チャネルを通じて受信されたかを監視し、前記活性化期間の間、新たなユーザデータ送信を指示する前記制御データが共用制御チャネルを通じて受信される場合、前記活性化期間を延長し、基地局から前記活性化期間の終了を表す制御信号が受信される場合、前記活性化期間を終了するDRX制御部を含み、
前記活性化期間は、少なくとも一つの第1タイマー及び第2タイマーが動作する期間を含むことを特徴とする装置。
【請求項8】
前記DRX制御部は、
前記活性化期間の終了を表す制御信号が受信される場合、前記第1タイマーと前記第2タイマーのうち少なくとも一つを中断することを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項9】
前記DRX制御部は、
前記第1タイマーの持続期間値と前記第2タイマーの持続期間値を基地局から受信することを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項10】
前記DRX制御部は、
前記第1タイマーの開始時点を決定するための開始情報を基地局から受信することを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項11】
前記DRX制御部は、
前記第1タイマー及び第2タイマーのうち少なくとも一つの動作中に前記共用制御チャネルを通じて前記制御データを監視することを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項12】
前記共用制御チャネルは、逆方向物理制御チャネル(Physical Downlink control channel PDCCH)を含むことを特徴とする請求項7に記載の装置。
【請求項13】
移動通信システムにおける端末が不連続受信(Discontinuous Reception:DRX)動作中に活性化期間を制御するために基地局で構成情報を転送する方法であって、
前記基地局により、不連続受信サイクル長さに対する情報、活性化期間の開始位置を誘導できる情報、最小活性化期間に対する情報、及び活性化期間終了インターバルに対する情報を含む構成情報を前記端末に転送する過程を含み、
前記端末は、
前記活性化期間の間、新たなユーザデータと関連した制御データが共用制御チャネルを通じて受信されたかを監視し、
前記活性化期間の間、新たなユーザデータ送信を指示する前記制御データが共用制御チャネルを通じて受信される場合、前記活性化期間を延長し、
基地局から前記活性化期間の終了を表す制御信号が受信される場合、前記活性化期間を終了し、
前記活性化期間は、少なくとも一つの第1タイマー及び第2タイマーが動作する期間を含むことを特徴とする方法。
【請求項14】
前記活性化期間の終了を表す制御信号が受信される場合、前記第1タイマーと前記第2タイマーのうち少なくとも一つを中断する過程をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項15】
前記第1タイマー及び第2タイマーのうち少なくとも一つの動作中に前記共用制御チャネルを通じて前記制御データを監視する過程をさらに含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項16】
前記共用制御チャネルは、逆方向物理制御チャネル(Physical Downlink control channel PDCCH)を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項17】
前記第2タイマーの期間は、前記活性化期間終了インターバルに対する情報に基づいて決定されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
【請求項18】
移動通信システムにおける端末が不連続受信(Discontinuous Reception:DRX)動作中に活性化期間を制御するために基地局で構成情報を転送する装置であって、
前記基地局により、不連続受信サイクル長さに対する情報、活性化期間の開始位置を誘導できる情報、最小活性化期間に対する情報、及び活性化期間終了インターバルに対する情報を含む構成情報を前記端末に転送する転送器を含み、
前記端末は、
前記活性化期間の間、新たなユーザデータと関連した制御データが共用制御チャネルを通じて受信されたかを監視し、
前記活性化期間の間、新たなユーザデータ送信を指示する前記制御データが共用制御チャネルを通じて受信される場合、前記活性化期間を延長し、
基地局から前記活性化期間の終了を表す制御信号が受信される場合、前記活性化期間を終了し、
前記活性化期間は、少なくとも一つの第1タイマー及び第2タイマーが動作する期間を含むことを特徴とする装置。
【請求項19】
前記端末は、
前記活性化期間の終了を表す制御信号が受信される場合、前記第1タイマーと前記第2タイマーのうち少なくとも一つを中断することを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項20】
前記端末は、
前記第1タイマー及び第2タイマーのうち少なくとも一つの動作中に前記共用制御チャネルを通じて前記制御データを監視することを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項21】
前記共用制御チャネルは、逆方向物理制御チャネル(Physical Downlink control channel PDCCH)を含むことを特徴とする請求項18に記載の装置。
【請求項22】
前記第2タイマーの期間は、前記活性化期間終了インターバルに対する情報に基づいて決定されることを特徴とする請求項18に記載の装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2013−85299(P2013−85299A)
【公開日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2013−18256(P2013−18256)
【出願日】平成25年2月1日(2013.2.1)
【分割の表示】特願2009−502676(P2009−502676)の分割
【原出願日】平成19年3月28日(2007.3.28)
【出願人】(503447036)サムスン エレクトロニクス カンパニー リミテッド (2,221)
【Fターム(参考)】