説明

積層コンデンサ

【課題】共振周波数の近傍におけるインピーダンスの低下を抑制することが可能な積層コンデンサを提供する。
【解決手段】積層コンデンサ1は、誘電体素体10と、内部電極12A,12B,14A,14Bと、端子電極16A,16Bと、連結用電極18A,18Bとを備える。内部電極12Aは、連結用接続部22Aが設けられている部分よりも端子用接続部20A寄りの領域R1と、連結用接続部22Aが設けられている部分よりも端子用接続部20Aとは反対側の領域R2とを有している。内部電極12Bは、連結用接続部22Aが設けられている部分よりも端子用接続部20A寄りの領域R3と、連結用接続部22Aが設けられている部分よりも端子用接続部20Aとは反対側の領域R4とを有している。領域R1の面積は領域R4の面積よりも小さくなっており、領域R3の面積は領域R2の面積よりも小さくなっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、積層コンデンサに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、等価直列抵抗(ESR:EquivalentSeries Resistance)を増加させて電源の電圧振動を抑制することで種々の用途に適用可能とした積層コンデンサが知られている(例えば、下記特許文献1参照)。この積層コンデンサは、直方体形状を呈しており、互いに対向する一対の主面と、互いに対向する第1及び第2の側面と、互いに対向する第3及び第4の側面とを有する積層体と、第1の側面に配置された第1の端子電極と、第2の側面に配置された第2の端子電極と、第3の側面に配置された第1の連結用電極と、第4の側面に配置された第2の連結用電極とを備える。積層体は、誘電体層を介在させて第1から第3の内部電極を交互に積層させて形成されている。
【0003】
第1の内部電極には、第1の側面に一端部が露出するように延びて第1の端子電極に接続される端子用突出部と、第3の側面に一端部が露出するように延びて第1の連結電極に接続される接続用突出部とがそれぞれ一体的に設けられている(下記特許文献1の図10参照)。第2の内部電極には、第2の側面に一端部が露出するように第2の端子電極に接続される端子用突出部と、第4の側面に一端部が露出する用に延びて第2の連結電極に接続される接続用突出部とが一体的に設けられている(同図参照)。第3の内部電極には、第3の側面に一端部が露出するように延びて第1の連結電極に接続される接続用突出部と、第4の側面に一端部が露出するように延びて第2の連結電極に接続される接続用突出部とがそれぞれ一体的に設けられている(同図参照)。そのため、電流は、第1の端子電極、第1の内部電極、第1及び第2の連結電極、並びに、第3の内部電極の順に流れ、第1の内部電極と第3の内部電極とが同極性として機能することとなる。これにより、積層コンデンサ内における電流の流路の増加がもたらされ、これに伴い積層コンデンサのESRが増加することとなる。このようにESRを増加させることでインピーダンスを大きくでき、共振周波数を中心とした広周波帯域にわたってインピーダンス変動を小さくすることができる。
【特許文献1】特開2003−168620号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1のような従来の積層コンデンサでは、ESRを増加させて共振周波数を大きくしても、共振点周波数の近傍において依然としてインピーダンスが低下してしまう場合があった(図3の破線b参照)。
【0005】
そこで、本発明は、共振周波数の近傍におけるインピーダンスの低下を抑制することが可能な積層コンデンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者等は、共振周波数の近傍においてインピーダンスが低下してしまう原因について、鋭意研究を行った。その結果、以下の知見を得た。
【0007】
上記特許文献1に記載された積層コンデンサでは、第1の端子電極と接続される接続用突出部が一体的に設けられた第1の内部電極と、第2の端子電極と接続される接続用突出部が一体的に設けられた第2の内部電極とが、誘電体層を介して隣り合っていた。すなわち、異極となる第1の内部電極と第2の内部電極とが、誘電体層を介して隣り合っていた。そのため、第1の内部電極と第2の内部電極との間に静電容量が発生していた。
【0008】
ところで、電流は、第1の内部電極においては、端子用突出部、第1の内部電極及び接続用突出部の順に流れ、第2の内部電極においては、接続用突出部、第2の内部電極、端子用突出部の順に流れる。そのため、積層コンデンサの抵抗成分は、第1の内部電極においては、電流が流れる端子用突出部、第1の内部電極及び接続用突出部の間に発生し、第2の内部電極においては、端子用突出部、第2の内部電極及び接続用突出部の間に発生する。従って、積層コンデンサの等価回路においては、第1の内部電極のうち、端子用突出部と接続用突出部との間とは反対側の部分と、第2の内部電極のうち、端子用突出部と接続用突出部との間の部分との間に発生する静電容量(寄生容量ともいう)Cpが、積層コンデンサの抵抗成分ESRに並列に接続されることとなる(図4参照)。そして、本発明者等は、当該寄生容量Cpが大きいほど共振周波数の近傍におけるインピーダンスが低下してしまうことを見出し、この知見に基づいて本発明を完成させるに至った。
【0009】
すなわち、本発明に係る積層コンデンサは、複数の誘電体層が積層された素体と、素体の外表面に配置された第1及び第2の端子電極と、記素体の外表面に配置された第1及び第2の連結用電極と、誘電体層の積層方向において互いに離間した状態で、素体の内部に配置された第1及び第2の内部電極とを備え、第1の内部電極には、第1の端子電極と接続される第1の端子用接続部と、第1の連結用電極と接続される第1の連結用接続部とが一体的に設けられ、第2の内部電極には、第2の端子電極と接続される第2の端子用接続部と、第2の連結用電極と接続される第2の連結用接続部とが一体的に設けられ、第1の内部電極は、第1の連結用接続部が設けられている部分よりも第1の端子用接続部寄りの第1の端子側領域と、第1の連結用接続部が設けられている部分よりも第1の端子用接続部とは反対側の第1の反対側領域とを有し、第2の内部電極は、第2の連結用接続部が設けられている部分よりも第2の端子用接続部寄りの第2の端子側領域と、第2の連結用接続部が設けられている部分よりも第2の端子用接続部とは反対側の第2の反対側領域とを有し、第1の端子側領域と第2の反対側領域とは、誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っており、第1の反対側領域と第2の端子側領域とは、誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っており、第1の端子側領域の面積は、第2の反対側領域の面積よりも小さく、第2の端子側領域の面積は、第1の反対側領域の面積よりも小さいことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る積層コンデンサでは、第1の内部電極が、第1の連結用接続部が設けられている部分よりも第1の端子用接続部寄りの第1の端子側領域と、第1の連結用接続部が設けられている部分よりも第1の端子用接続部とは反対側の第1の反対側領域とを有しており、第2の内部電極が、第2の連結用接続部が設けられている部分よりも第2の端子用接続部寄りの第2の端子側領域と、第2の連結用接続部が設けられている部分よりも第2の端子用接続部とは反対側の第2の反対側領域とを有している。また、本発明に係る積層コンデンサでは、第1の端子側領域と第2の反対側領域とが、誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っており、第1の反対側領域と第2の端子側領域とが、誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っており、第1の端子側領域の面積が、第2の反対側領域の面積よりも小さく、第2の端子側領域の面積が、第1の反対側領域の面積よりも小さい。そのため、電流が流れた場合に積層コンデンサの抵抗成分ESR(図4参照)が生じる第1の端子側領域と第2の反対側領域との対向面積が小さくなり、電流が流れた場合に積層コンデンサの抵抗成分ESR(図4参照)が生じる第2の端子側領域と第1の反対側領域との対向面積が小さくなることから、積層コンデンサの抵抗成分に並列に接続される寄生容量Cp(図4参照)が小さくなる。その結果、図3において実線aで示されるように、共振周波数の近傍におけるインピーダンスの低下を抑制することが可能となり、共振周波数の近傍を含む広域帯にわたってインピーダンス変動が抑制されることとなる。
【0011】
好ましくは、第1及び第2の端子側領域には複数の開口部がそれぞれ設けられている。
【0012】
より好ましくは、複数の開口部はメッシュ状に配置されている。
【0013】
より好ましくは、複数の開口部は長孔状を呈しており、複数の開口部のうち第1の端子側領域に設けられている開口部は、その長手方向が第1の端子側領域及び第1の反対側領域の並ぶ方向に延びるように配置され、複数の開口部のうち第2の端子側領域に設けられている開口部は、その長手方向が第2の端子側領域及び第2の反対側領域の並ぶ方向に延びるように配置されている。
【0014】
ところで、第1の端子側領域と第2の反対側領域との対向面積及び第2の端子側領域と第1の反対側領域との対向面積を小さくするためには、第1及び第2の端子側領域を、例えば、細い1本の線状とすることも考えられる。しかしながら、この場合、細い1本の線状部分に電流が集中して流れることとなり、等価直列インダクタンス(ESL:Equivalent Series Inductance)が増大してしまう。そして、ESLは、積層コンデンサの等価回路において静電容量Cと直列に接続されており(図4参照)、コンデンサの急速な充放電を妨げるように作用するので、ESLが増大すると、回路の高速化が抑制されてしまう。しかしながら、上記のように、メッシュ状(網目状)又は長孔状(スリット状)となるように複数の開口部を第1及び第2の端子側領域に設けるようにすると、第1及び第2の端子側領域において電流が分散して流れるようになるので、ESLの低減を図れることとなる。その結果、図3において一点鎖線c1で示されるように、高周波帯域全体にわたってインピーダンスを低下させることが可能となる。
【0015】
好ましくは、誘電体層の積層方向において互いに離間した状態で、素体の内部に配置された第3及び第4の内部電極とを備え、第3の内部電極には、第1の連結用電極と接続される第3の連結用接続部が一体的に設けられ、第4の内部電極には、第2の連結用電極と接続される第4の連結用接続部が一体的に設けられ、第3の内部電極は、誘電体層を介して第2の内部電極と隣り合っており、第4の内部電極は、誘電体層を介して第1の内部電極と隣り合っており、第1の端子側領域及び第1の反対側領域と第4の内部電極とは、誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っており、第2の端子側領域及び第2の反対側領域と第3の内部電極とは、誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っている。このようにすると、第1の反対側領域と第4の内部電極とが重なり合う部分において静電容量が発生し、第2の反対側領域と第3の内部電極とが重なり合う部分において静電容量が発生することとなる。そのため、積層コンデンサ全体としての静電容量を大きくすることが可能となる。その結果、図3において二点鎖線c2で示されるように、低周波帯域全体にわたってインピーダンスを低下させることが可能となる。
【0016】
好ましくは、誘電体層の積層方向において互いに離間した状態で、素体の内部に配置された第3及び第4の内部電極とを備え、第3の内部電極には、第1の連結用電極と接続される第3の連結用接続部が一体的に設けられ、第4の内部電極には、第2の連結用電極と接続される第4の連結用接続部が一体的に設けられ、第3及び第4の内部電極は、素体の内部において第1の内部電極と第2の内部電極との間に位置しており、第3の内部電極は、誘電体層を介して第1の内部電極と隣り合っており、第4の内部電極は、誘電体層を介して第2の内部電極と隣り合っており、第1の端子側領域及び第1の反対側領域と第3の内部電極とは、誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っており、第2の端子側領域及び第2の反対側領域と第4の内部電極とは、誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っている。このようにすると、第1の端子電極と電気的に接続される第1の内部電極が、積層方向において異極である第2及び第4の内部電極に隣り合わず、第2の端子電極と電気的に接続される第2の内部電極が、積層方向において異極である第1及び第3の内部電極に隣り合わないこととなる。そのため、第1の端子電極と接続される第1の内部電極と同極である第3の内部電極の存在によって、第1の内部電極が、異極である第4の内部電極と積層方向において隣接して対向しないこととなり、第2の端子電極と接続される第2の内部電極と同極である第4の内部電極の存在によって、第2の内部電極が、異極である第3の内部電極と積層方向において隣接して対向しないこととなる。その結果、寄生容量をより一層小さくすることが可能となる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、共振周波数の近傍におけるインピーダンスの低下を抑制することが可能な積層コンデンサを提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明に係る積層コンデンサ1の好適な実施形態について、図面を参照して説明する。なお、説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。
【0019】
図1及び図2を参照して、本実施形態に係る積層コンデンサ1の構成について説明する。積層コンデンサ1は、直方体形状の誘電体素体(素体)10と、内部電極12A(第1の内部電極),12B(第2の内部電極),14A(第3の内部電極),14B(第4の内部電極)と、端子電極16A(第1の端子電極),16B(第2の端子電極)と、連結用電極18A(第1の連結用電極),18B(第2の連結用電極)とを備える。
【0020】
誘電体素体10は、互いに対向する主面10a,10bと、互いに対向する側面10c,10dと、互いに対向する側面10e,10fとを有する。なお、本実施形態においては、主面10a又は主面10bが、回路基板(図示せず)の主面と対向する実装面とされている。
【0021】
側面10c,10dは、主面10a,10b及び側面10e,10fを連結するように延びている。側面10e,10fは、主面10a,10b及び側面10c,10dを連結するように延びている。本実施形態においては、誘電体素体10の長手方向の長さを例えば1.0mm程度、幅を例えば0.5mm程度、厚みを例えば0.5mm程度に設定することができる。なお、誘電体素体10は、通常、焼成後にバレル研磨されるので、誘電体素体10の稜部は、所定の大きさの曲率を有する曲面状を呈している(図示せず)。
【0022】
誘電体素体10は、図2に示されるように、矩形状を呈する誘電体層A10〜A18がこの順に積層されて構成されている。すなわち、誘電体層A10の上面が誘電体素体10の主面10aを構成し、誘電体層A18の下面が誘電体素体10の主面10bを構成することとなり、主面10a,10bの対向方向(以下、対向方向と称する)は本実施形態において誘電体素体10(誘電体層A10〜A18)の積層方向(以下、積層方向と称する)に一致する。
【0023】
誘電体層A10〜A18は、電気絶縁性を有する絶縁体として機能する。誘電体層A10〜A18は、例えば、チタン酸バリウムやチタン酸ストロンチウムに希土類元素を添加した誘電性セラミック材料で形成することができる。実際の誘電体素体10は、焼成により、各誘電体層A10〜A18の境界が視認できない程度に一体化されている。
【0024】
誘電体層A11,A17のそれぞれの表面には、矩形状の内部電極12Aが形成されている。内部電極12Aは、側面10c,10dの対向方向に延在している。内部電極12Aには、側面10c側の短辺に端子用接続部20A(第1の端子用接続部)が一体的に設けられている。端子用接続部20Aは、内部電極12Aと同じ幅で誘電体層A11,A17の端子電極16Aが形成される側の縁に引き出され、その端部が側面10cに露出している。また、内部電極12Aには、側面10e側の長辺の中央部に連結用接続部22A(第1の連結用接続部)が一体的に設けられている。連結用接続部22Aは、内部電極12Aに対して十分小さな幅で誘電体層A11,A17の連結用電極18Aが形成される側の縁に引き出され、その端部が側面10eに露出している。
【0025】
内部電極12Aは、連結用接続部22Aが設けられている部分よりも端子用接続部20A寄りの領域R1(第1の端子側領域)と、連結用接続部22Aが設けられている部分よりも端子用接続部20Aとは反対側の領域R2(第1の反対側領域)とを有している。領域R1には、正方形状を呈する開口部24Aが複数(本実施形態においては16個)設けられている。これらの開口部24Aは、領域R1において4行×4列となるように、すなわちメッシュ状(網目状)となるように配置されている。
【0026】
誘電体層A12,A18のそれぞれの表面には、矩形状の内部電極12Bが形成されている。内部電極12Bは、側面10c,10dの対向方向に延在している。内部電極12Bには、側面10d側の短辺に端子用接続部20B(第2の端子用接続部)が一体的に設けられている。端子用接続部20Bは、内部電極12Bと同じ幅で誘電体層A12,A18の端子電極16Bが形成される側の縁に引き出され、その端部が側面10dに露出している。また、内部電極12Bには、側面10f側の長辺の中央部に連結用接続部22B(第2の連結用接続部)が一体的に設けられている。連結用接続部22Bは、内部電極12Bに対して十分小さな幅で誘電体層A12,A18の連結用電極18Bが形成される側の縁に引き出され、その端部が側面10fに露出している。
【0027】
内部電極12Bは、連結用接続部22Aが設けられている部分よりも端子用接続部20A寄りの領域R3(第2の端子側領域)と、連結用接続部22Aが設けられている部分よりも端子用接続部20Aとは反対側の領域R4(第2の反対側領域)とを有している。領域R3には、正方形状を呈する開口部24Bが複数(本実施形態においては16個)設けられている。これらの開口部24Bは、領域R3において4行×4列となるように、すなわちメッシュ状(網目状)となるように配置されている。
【0028】
誘電体層A13,A15のそれぞれの表面には、矩形状の内部電極14Aが形成されている。内部電極14Aは、側面10c,10dの対向方向に延在している。内部電極14Aには、側面10e側の長辺の中央部に連結用接続部26A(第3の連結用接続部)が一体的に設けられている。連結用接続部24Aは、内部電極14Aに対して十分小さな幅で誘電体層A13,A15の連結用電極18Aが形成される側の縁に引き出され、その端部が側面10eに露出している。
【0029】
誘電体層A14,A16のそれぞれの表面には、矩形状の内部電極14Bが形成されている。内部電極14Bは、側面10c,10dの対向方向に延在している。内部電極14Bには、側面10f側の長辺の中央部に連結用接続部26B(第4の連結用接続部)が一体的に設けられている。連結用接続部24Bは、内部電極14Bに対して十分小さな幅で誘電体層A14,A16の連結用電極18Bが形成される側の縁に引き出され、その端部が側面10fに露出している。
【0030】
内部電極12A,12B,14A,14Bは、いずれも誘電体素体10の内部に配置されており、誘電体層A11〜A17を介して内部電極12A,12B,14A,14B,14A,14B,12A,12Bの順で積層されている。すなわち、各内部電極12A,12B,14A,14Bは、誘電体層A11〜A18の厚みの分だけ互いに離間した状態で、誘電体素体10の内部に配置されている。
【0031】
内部電極12A,12B,14A,14Bは、いずれも積層方向(主面10a,10bの対向方向)から見て互いに重なり合っている。より詳しくは、内部電極12Aの領域R1と内部電極12Bの領域R4とは、積層方向から見て互いに重なり合っており、内部電極12Aの領域R2と内部電極12Bの領域R3とは、積層方向から見て互いに重なり合っている。また、誘電体層A12上に形成されている内部電極12Bの領域R3,R4と、誘電体層A13上に形成されている内部電極14Aとは、積層方向から見て互いに重なり合っており、誘電体層A17上に形成されている内部電極12Aの領域R1,R2と、誘電体層A16上に形成されている内部電極14Bとは、積層方向から見て互いに重なり合っている。従って、積層方向から見たときの内部電極14A,14Bの対向面積及び内部電極14A,14Bのそれぞれの間隔(すなわち、誘電体層A13〜A15の厚み)、積層方向から見たときの誘電体層A12上に形成されている内部電極12Bの領域R4と誘電体層A13上に形成されている内部電極14Aとの対向面積及び当該内部電極12B,14Aの間隔(すなわち、誘電体層A12の厚み)、並びに、積層方向から見たときの誘電体層A17上に形成されている内部電極12Aの領域R2と誘電体層A16上に形成されている内部電極14Bとの対向面積及び当該内部電極12A,14Bの間隔(すなわち、誘電体層A16の厚み)によって、積層コンデンサ1の静電容量が規定される。
【0032】
内部電極12A,12B,14A,14Bは、例えばAgやNi等の導電性材料からなる。内部電極12A,12B,14A,14Bは、上記導電性材料を含む導電性ペーストの焼結体として構成されている。
【0033】
端子電極16Aは、誘電体素体10の側面10cを覆うと共にこの側面10cと隣り合う主面10a,10b及び側面10e,10fに回り込むように形成されている。つまり、端子電極16Aは、側面10cと、主面10a,10b及び側面10e,10fのうち側面10c寄りの部分とに配置されている。端子電極16Aは、側面10cに端部が露出している端子用接続部20Aと物理的且つ電気的に接続される。これにより、端子電極16Aと内部電極12Aとが電気的に接続されることとなる。
【0034】
端子電極16Bは、誘電体素体10の側面10dを覆うと共にこの側面10dと隣り合う主面10a,10b及び側面10e,10fに回り込むように形成されている。つまり、端子電極16Bは、側面10dと、主面10a,10b及び側面10e,10fのうち側面10d寄りの部分とに配置されている。端子電極16Bは、側面10dに端部が露出している端子用接続部20Bと物理的且つ電気的に接続される。これにより、端子電極16Bと内部電極12Bとが電気的に接続されることとなる。
【0035】
連結用電極18Aは、矩形状を呈しており、誘電体素体10の側面10eを覆うと共にこの側面10eと隣り合う主面10a,10bに回り込むように形成されている。つまり、連結用電極18Aは、側面10eと、主面10a,10bのうち側面10e寄りの部分とに配置されている。連結用電極18Aは、側面10eに端部が露出している連結用接続部22A,26Aと物理的且つ電気的に接続される。これにより、内部電極12Aと内部電極14Aとが、連結用電極18Aを介して互いに電気的に接続されることとなる。すなわち、内部電極12Aと内部電極14Aとは同極となる。
【0036】
連結用電極18Bは、矩形状を呈しており、誘電体素体10の側面10fを覆うと共にこの側面10fと隣り合う主面10a,10bに回り込むように形成されている。つまり、連結用電極18Bは、側面10fと、主面10a,10bのうち側面10f寄りの部分とに配置されている。連結用電極18Bは、側面10fに端部が露出している連結用接続部22B,26Bと物理的且つ電気的に接続される。これにより、内部電極12Bと内部電極14Bとが、連結用電極18Bを介して互いに電気的に接続されることとなる。すなわち、内部電極12Bと内部電極14Bとは同極となる。
【0037】
端子電極16A,16B及び連結用電極18A,18Bは、例えば導電性金属粉末及びガラスフリットを含む導電性ペーストを誘電体素体10の外表面の塗布し、焼き付けることによって形成される。必要に応じて、焼き付けられた端子電極16A,16B及び連結用電極18A,18Bの上にめっき層が形成されることもある。
【0038】
以上のような本実施形態においては、内部電極12Aが、連結用接続部22Aが設けられている部分よりも端子用接続部20A寄りの領域R1と、連結用接続部22Aが設けられている部分よりも端子用接続部20Aとは反対側の反対側領域R2とを有しており、内部電極12Bが、連結用接続部22Bが設けられている部分よりも端子用接続部20B寄りの端子側領域R3と、連結用接続部22Bが設けられている部分よりも端子用接続部20Aとは反対側の領域R4とを有している。また、本実施形態においては、領域R1と領域R4とが積層方向から見て互いに重なり合っており、領域R3と領域R4とが積層方向から見て互いに重なり合っている。さらに、本実施形態においては、領域R1,R3には複数の開口部24A,24Bがそれぞれ設けられており、これにより、領域R1の面積が領域R4の面積よりも小さく、領域R3の面積が領域R2の面積よりも小さくなっている。そのため、電流が流れた場合に積層コンデンサ1の抵抗成分ESR(図4参照)が生じる領域R1と領域R4との対向面積が小さくなり、電流が流れた場合に積層コンデンサ1の抵抗成分ESR(図4参照)が生じる領域R3と領域R2との対向面積が小さくなることから、積層コンデンサ1の抵抗成分に並列に接続される寄生容量Cp(図4参照)が小さくなる。その結果、共振周波数の近傍におけるインピーダンスの低下を抑制することが可能となり、図3において実線aで示されるように、共振周波数の近傍を含む広域帯にわたってインピーダンス変動が抑制されることとなる。
【0039】
ところで、領域R1と領域R4との対向面積及び領域R3と領域R2との対向面積を小さくするためには、領域R1,R3を、例えば、細い1本の線状とすることも考えられる。しかしながら、この場合、電流が細い1本の線状部分を集中して流れることとなり、ESLが増大してしまう。そして、ESLは、積層コンデンサ1の等価回路において静電容量Cと直列に接続されており(図4参照)、コンデンサの急速な充放電を妨げるように作用するため、ESLが増大すると、回路の高速化が抑制されてしまう。しかしながら、上記のように、メッシュ状(網目状)となるように複数の開口部24A,24Bをそれぞれの領域R1,R3に設けるようにすると、領域R1,R3において電流が分散して流れるようになるので、ESLの低減を図れることとなる。その結果、図3において一点鎖線c1で示されるように、高周波帯域全体にわたってインピーダンスを低下させることが可能となる。
【0040】
また、本実施形態においては、内部電極12Bが、誘電体層A12を介して内部電極14Aと隣り合っており、内部電極12Aが、誘電体層A16を介して内部電極A14Bと隣り合っており、領域R4と内部電極14Aとが、積層方向から見て互いに重なり合っており、領域R2と内部電極14Bとが、積層方向から見て互いに重なり合っている。そのため、領域R4と内部電極14Aとが重なり合う部分において静電容量が発生し、領域R3と内部電極14Bとが重なり合う部分において静電容量が発生することとなる。従って、積層コンデンサ1全体としての静電容量を大きくすることが可能となる。その結果、図3において二点鎖線c2で示されるように、低周波帯域全体にわたってインピーダンスを低下させることが可能となる。
【0041】
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では誘電体素体10の内部に二組の内部電極12A,12Bが配置されていたが、図5及び図6に示されるように、誘電体素体10の内部に一組の内部電極12A,12Bが配置されていてもよく、また、三組以上の内部電極12A,12Bが配置されていてもよい(図示せず)。
【0042】
なお、図5において、誘電体素体10は、誘電体層A10〜A16がこの順に積層されることで構成されており、内部電極12A,12B,14A,14Bは、誘電体素体10の内部において、誘電体層A11〜A15を介して内部電極12A,12B,14A,14B,14A,14Bの順で積層されている。また、図6において、誘電体素体10は、誘電体層A10,A11,A14,A13,A16,A15,A12がこの順に積層されることで構成されており、内部電極12A,12B,14A,14Bは、誘電体素体10の内部において、誘電体層A11,A14,A13,A16,A15を介して内部電極12A,14B,14A,14B,14A,12Bの順で積層されている。
【0043】
また、本実施形態では、内部電極12Aと内部電極12Bとの間に内部電極14A,14Bが配置されていたが、図5に示されるように、内部電極12A,12Bが積層方向において隣り合っていてもよい。
【0044】
また、図6に示されるように、一組の内部電極12A,12Bの間に内部電極14A,14Bが配置されていてもよい。
【0045】
また、本実施形態では、内部電極12Aの領域R1に正方形状の開口部24Aが複数設けられており、内部電極12Bの領域R3に正方形状の開口部24Bが複数設けられていたが、開口部24A,24Bを多角形状(三角形状や四角形状等)、円形状、楕円形状、長孔状といった種々の形状としてもよい。例えば、図6に示されるように、内部電極12Aの領域R1に長方形状(スリット状)の開口部28Aを複数(図6では4つ)設け、内部電極12Bの領域R3に長方形状の開口部28Bを複数(図6では4つ)設けるようにしてもよい。ここで、図6においては、開口部28Aの長手方向(スリット状)が領域R1,R2の並ぶ方向に延びるように開口部28Aが領域R1に設けられており、開口部28Bの長手方向が領域R3,R4の並ぶ方向に延びるように開口部28Bが領域R3に設けられており、複数の開口部28A,28Bが側面10c,10dの対向方向に並んでいる。ただし、これらに限られず、領域R1の面積が領域R4の面積よりも小さく、領域R3の面積が領域R2の面積よりも小さければ、共振周波数の近傍におけるインピーダンスの低下を抑制する効果が得られることとなる。
【0046】
ところで、主面10aからの内部電極12Aまでの直線距離と、主面10bから内部電極12Bまでの直線距離とが異なっていると、主面10aを実装面として積層コンデンサ1を回路基板に実装した場合と主面10bを実装面として積層コンデンサ1を回路基板に実装した場合とで電流が流れる経路が変わってしまい、回路基板への積層コンデンサ1の実装状態によっては高周波特性が変わってしまうことが起こりうる。しかしながら、図6に示されるように、主面10aからの内部電極12Aまでの直線距離と、主面10bから内部電極12Bまでの直線距離とが略同一であると、すなわち、誘電体層A10の厚みと誘電体層A12の厚みとが略等しいと、高周波特性が変わってしまう虞がほとんどなくなるため好ましい。なお、積層コンデンサは工業製品であり、ある程度の範囲での誤差が生じるものであるから、ここでいう「略同一」には、工業製品における誤差範囲内での同一性も含まれる。
【0047】
また、本実施形態では、一組の内部電極12A,12Bが積層方向において隣り合っていたが、図7に示されるように、内部電極14Aが積層方向の両側において同極である内部電極12Aに隣り合うように配置されており、内部電極14Bが積層方向の両側において同極である内部電極12Bに隣り合うように配置されていてもよい。このようにすると、端子電極16Aと接続される内部電極12Aと同極である内部電極14Aの存在によって、内部電極12Aが、異極である内部電極14Bと積層方向において隣接して対向しないこととなり、端子電極16Bと接続される内部電極12Bと同極である内部電極14Bの存在によって、内部電極12Bが、異極である内部電極14Aと積層方向において隣接して対向しないこととなる。その結果、寄生容量をより一層小さくすることが可能となるので好ましい。
【0048】
なお、図7において、誘電体素体10は、誘電体層A10,A19,A11,A20,A21,A12,A22,A13,A14がこの順に積層されることで構成されており、内部電極12A,12B,14A,14Bは、誘電体素体10の内部において、誘電体層A19,A11,A20,A21,A12,A22,A13を介して内部電極14A,12A,14A,14B,12B,14B,14A,14Bの順で積層されている。
【0049】
また、内部電極14A,14Bの数及び誘電体層の数を適宜所望の数とするようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】図1は、本実施形態に係る積層コンデンサを示す斜視図である。
【図2】図2は、本実施形態に係る積層コンデンサを構成する誘電体素体を示す分解斜視図である。
【図3】図3は、本実施形態に係る積層コンデンサ及び従来の積層コンデンサのインピーダンス特性を示す図である。
【図4】図4は、積層コンデンサの等価回路を示す図である。
【図5】図5は、本実施形態に係る積層コンデンサを構成する誘電体素体の他の例(第1の例)を示す分解斜視図である。
【図6】図6は、本実施形態に係る積層コンデンサを構成する誘電体素体の他の例(第2の例)を示す分解斜視図である。
【図7】図7は、本実施形態に係る積層コンデンサを構成する誘電体素体の他の例(第3の例)を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
【0051】
1…積層コンデンサ、10…誘電体素体(素体)、12A…内部電極(第1の内部電極)、12B…内部電極(第2の内部電極)、14A…内部電極(第3の内部電極)、14B…内部電極(第4の内部電極)、16A…端子電極(第1の端子電極)、16B…端子電極(第2の端子電極)、18A…連結用電極(第1の連結用電極)、18B…連結用電極(第2の連結用電極)、20A…端子用接続部(第1の端子用接続部)、20B…端子用接続部(第2の端子用接続部)、22A…連結用接続部(第1の連結用接続部)、22B…連結用接続部(第2の連結用接続部)、24A,24B…開口部、26A…連結用接続部(第3の連結用接続部)、26B…連結用接続部(第4の連結用接続部)、R1…領域(第1の端子側領域)、R2…領域(第1の反対側領域)、R3…領域(第2の端子側領域)、R4…領域(第2の反対側領域)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の誘電体層が積層された素体と、
前記素体の外表面に配置された第1及び第2の端子電極と、
前記素体の外表面に配置された第1及び第2の連結用電極と、
前記誘電体層の積層方向において互いに離間した状態で、前記素体の内部に配置された第1及び第2の内部電極とを備え、
前記第1の内部電極には、前記第1の端子電極と接続される第1の端子用接続部と、前記第1の連結用電極と接続される第1の連結用接続部とが一体的に設けられ、
前記第2の内部電極には、前記第2の端子電極と接続される第2の端子用接続部と、前記第2の連結用電極と接続される第2の連結用接続部とが一体的に設けられ、
前記第1の内部電極は、前記第1の連結用接続部が設けられている部分よりも前記第1の端子用接続部寄りの第1の端子側領域と、前記第1の連結用接続部が設けられている部分よりも前記第1の端子用接続部とは反対側の第1の反対側領域とを有し、
前記第2の内部電極は、前記第2の連結用接続部が設けられている部分よりも前記第2の端子用接続部寄りの第2の端子側領域と、前記第2の連結用接続部が設けられている部分よりも前記第2の端子用接続部とは反対側の第2の反対側領域とを有し、
前記第1の端子側領域と前記第2の反対側領域とは、前記誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っており、
前記第1の反対側領域と前記第2の端子側領域とは、前記誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っており、
前記第1の端子側領域の面積は、前記第2の反対側領域の面積よりも小さく、
前記第2の端子側領域の面積は、前記第1の反対側領域の面積よりも小さいことを特徴とする積層コンデンサ。
【請求項2】
前記第1及び第2の端子側領域には複数の開口部がそれぞれ設けられていることを特徴とする、請求項1に記載された積層コンデンサ。
【請求項3】
前記複数の開口部はメッシュ状に配置されていることを特徴とする、請求項2に記載された積層コンデンサ。
【請求項4】
前記複数の開口部は長孔状を呈しており、
前記複数の開口部のうち前記第1の端子側領域に設けられている開口部は、その長手方向が前記第1の端子側領域及び前記第1の反対側領域の並ぶ方向に延びるように配置され、
前記複数の開口部のうち前記第2の端子側領域に設けられている開口部は、その長手方向が前記第2の端子側領域及び前記第2の反対側領域の並ぶ方向に延びるように配置されていることを特徴とする、請求項2に記載された積層コンデンサ。
【請求項5】
前記誘電体層の積層方向において互いに離間した状態で、前記素体の内部に配置された第3及び第4の内部電極とを備え、
前記第3の内部電極には、前記第1の連結用電極と接続される第3の連結用接続部が一体的に設けられ、
前記第4の内部電極には、前記第2の連結用電極と接続される第4の連結用接続部が一体的に設けられ、
前記第3の内部電極は、前記誘電体層を介して前記第2の内部電極と隣り合っており、
前記第4の内部電極は、前記誘電体層を介して前記第1の内部電極と隣り合っており、
前記第1の端子側領域及び前記第1の反対側領域と前記第4の内部電極とは、前記誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っており、
前記第2の端子側領域及び前記第2の反対側領域と前記第3の内部電極とは、前記誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載された積層コンデンサ。
【請求項6】
前記誘電体層の積層方向において互いに離間した状態で、前記素体の内部に配置された第3及び第4の内部電極とを備え、
前記第3の内部電極には、前記第1の連結用電極と接続される第3の連結用接続部が一体的に設けられ、
前記第4の内部電極には、前記第2の連結用電極と接続される第4の連結用接続部が一体的に設けられ、
前記第3及び第4の内部電極は、前記素体の内部において前記第1の内部電極と前記第2の内部電極との間に位置しており、
前記第3の内部電極は、前記誘電体層を介して前記第1の内部電極と隣り合っており、
前記第4の内部電極は、前記誘電体層を介して前記第2の内部電極と隣り合っており、
前記第1の端子側領域及び前記第1の反対側領域と前記第3の内部電極とは、前記誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っており、
前記第2の端子側領域及び前記第2の反対側領域と前記第4の内部電極とは、前記誘電体層の積層方向から見て互いに重なり合っていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載された積層コンデンサ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−87260(P2010−87260A)
【公開日】平成22年4月15日(2010.4.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−254952(P2008−254952)
【出願日】平成20年9月30日(2008.9.30)
【出願人】(000003067)TDK株式会社 (7,238)
【Fターム(参考)】