説明

空気式物質搬送システムにおける方法及び装置

廃棄物搬送システム等の空気式物質搬送システムにおける方法であって、この搬送システムは、物質の、より具体的には廃材の少なくとも1つの投入点1と、投入点1に接続することができる物質搬送パイプ2、3と、搬送される物質を搬送空気から分離する分離装置4と、また、少なくとも物質の移送中に搬送パイプ2、3内で圧力差を得る手段5とを備える、方法。投入点1と搬送配管2、3との間に配置される弁手段11、300、400のアクチュエーター12が、水道本管網22から導かれる水によって駆動及び/又は制御される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の対象は、請求項1のプリアンブルに規定される方法である。
【0002】
本発明の別の対象は、請求項12のプリアンブルに規定される装置である。
【0003】
本発明は、包括的には、部分真空搬送システム等の空気式物質搬送システムに関し、より詳細には、食品廃棄物の搬送等の廃棄物の収集及び搬送に関する。
【背景技術】
【0004】
家庭廃棄物、より具体的には台所廃棄物を除去する解決策が当該技術分野において既知であり、対処される廃棄物は廃棄物粉砕機において粉砕され、この廃棄物粉砕機は、台所において流しと接続して配置されているとともに、粉砕した食品廃棄物を下水配管内に前方へ搬送する。これらの解決策は、廃棄物の各投入(input)場所の廃棄物粉砕機用の電気接続を必要とする。多くの国々では、下水道網に接続される廃棄物粉砕機の使用は、この構成によって特に下水中への栄養物の投入量(load)が増大するため、規則によって禁止されている。
【0005】
食品及びそれらの廃棄物を、送り込みステーションから収集リザーバー内へ、場合によっては更なる対処のために圧力差及び/又は吸引を用いて配管内へ分配方式で搬送する解決策が既知である。1つのそのような従来技術の解決策が、特許文献1から既知である。当該技術分野において、廃棄物を吸引によって配管内で移送する、廃棄物の空気式搬送の広範なシステムが既知である。これらにおいては、廃棄物は、配管内の長い距離を吸引によって搬送される。装置は特に、様々な施設における廃棄物の搬送に用いられる。圧力差を得るために部分真空装置が使用されることが、これらのシステムにとって典型的であり、この装置では、部分真空が、真空ポンプ又はエジェクター装置等の部分真空発生器によって搬送パイプ内で得られる。搬送パイプは通常、少なくとも1つの弁手段を備え、弁手段を開閉することによって、搬送パイプ内に入る補充(replacement)空気が調節される。従来技術のシステムでは、特に、複雑な制御システム及び/又は電流が、通常はそれらの投入点において必要とされ、この場合にシステムの設置が厄介であり、多様な専門知識を必要とするという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】米国特許出願公開第2006207653号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、物質搬送システムに関する新しい種類の解決策を得ることであり、この解決策によって従来技術の解決策の欠点を回避する。本発明の別の目的は、部分真空移送システムに適用可能な解決策を得ることであり、この解決策を用いて、システムの設置作業、及びこの作業において必要とされる専門知識を容易にすることができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、水及び通常の水道本管の圧力を、物質の投入点と接続する遮断弁のアクチュエーター(actuator)の媒体として、またアクチュエーターの制御のために用いるというコンセプトに基づくものである。
【0009】
本発明による方法は、請求項1の特徴部に開示されているものを特徴とする。
【0010】
本発明による方法はまた、請求項2〜11に規定されているものを特徴とする。
【0011】
本発明による装置は、請求項12の特徴部に開示されているものを特徴とする。
【0012】
本発明による装置はまた、請求項13〜23に規定されているものを特徴とする。
【0013】
本発明による解決策は多くの重要な利点を有する。本発明による解決策は、投入点が、動作させるために、電気、又は投入点から中央ユニットへ若しくは中央ユニットから投入点へ制御コマンドを送る手段を必要としないため、設置及び使用が容易である。したがって、システムは、水道管を備える全てのアパートに設置することができる。したがって、投入点は、単に配管設置者によって簡単に設置することができる。本発明による解決策は、食品廃棄物を台所から直接収集及び搬送することを可能にする。本発明による方法及び装置は、その廃棄物が下水に誘導される廃棄物粉砕機よりも、用いる水が大幅に少ない。本発明によって、食品廃棄物のゴミ箱への搬送を効果的に解決することができる。本発明による構成は、非常に多くのタイプの建物及び容器において適用可能である。
【0014】
以下では、添付図面を参照して、本発明が、その実施形態の例を用いてより詳細に述べられる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施形態による1つのシステムの図を示す。
【図2】第1の動作段階における、本発明の一実施形態のシステムの細部の簡略断面図を示す。
【図3】第2の動作段階における、本発明の一実施形態のシステムの細部の断面を示す。
【図4】本発明の第2の実施形態のシステムの簡略化した細部を示す。
【図4a】図4の方向Aから見た細部を示す。
【図4b】図4aのB−B断面を示す。
【図5】本発明の第3の実施形態のシステムの簡略化した細部を示す。
【図6a】第1の動作段階における、本発明によるシステムの一実施形態の細部を示す。
【図6b】第2の動作段階における、本発明によるシステムの一実施形態の細部を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明による1つの実施形態による空気式物質搬送システム、より具体的には台所廃棄物搬送システムの簡略図を示す。この図は、建物、及び居住フロアである建物のフロア1、フロア2、フロア3の一部を示している。通常、それらのフロアには居住区画(apartments)等の複数の区画があり、これらの区画は台所スペースKを備える。廃棄物スペースWが建物の底部にある。台所廃棄物の搬送システムが建物内に配置されており、このシステムは、各区画の台所に配置されている投入点1と、搬送配管2、3とを備え、搬送配管の側部に沿って少なくとも1つの、通常は多くの投入点1が配置されている。投入点1は、搬送されることが意図される物質、より具体的には廃材の送り込みステーションであり、このステーションから、搬送されることが意図される物質、より具体的には台所廃棄物等の廃材が搬送システム内に給送される。部分真空発生器5が廃棄物室W内に配置されており、この部分真空発生器は分離装置4を介して搬送配管2、3に接続されている。分離装置4において、搬送配管3内の搬送される物質が搬送空気から分離される。通常、搬送配管は、主搬送パイプ3を含み、この主搬送パイプに、複数の分岐搬送パイプ2を接続することが可能であり、この分岐搬送パイプのそれぞれに、送り込みステーション1を接続することが可能である。送り込まれる物質は、搬送配管3に沿って分離装置4まで移送され、この分離装置において、搬送される物質が例えば速度の低下及び遠心力に起因して搬送空気から分離される。分離された物質は、例えば必要性に従って、例えばウォームコンベヤー6によって、分離装置4から廃棄物コンテナー7等の物質コンテナーへ、又は更なる対処のために取り除かれる。搬送空気導管41が、分離装置4から、搬送パイプ内に部分真空を形成する手段5までつながっている。部分真空を形成する手段を用いて、物質の搬送時に必要とされる部分真空が搬送配管3内及び/又は搬送配管の一部内で得られる。図には、部分真空ユニット5からの排気導管51が示されており、この排気導管は、図の実施形態では例えば建物の屋根まで前方へ誘導されている。物質はまた、ゴミ箱7内に誘導される代わりに、物質のより広範な搬送システム内、例えばMetro Taifun(商標)廃棄物搬送システム内に直接誘導することができる。
【0017】
図2は、本発明によるシステムにおいて用いられる1つの投入点1をより詳細に示す。
【0018】
投入点1は、図の実施形態では投入開口部9を備え、この投入開口部から物質が送り込みコンテナー10内に給送される。送り込みコンテナー10は、その底部107から投入パイプ2まで接続されている。弁手段11が送り込みコンテナーの底部と投入パイプ2との間に配置されており、この弁手段はアクチュエーター12によって駆動される。弁手段11、すなわち排出弁は、閉位置(図2)では、搬送配管2、3内で送り込み容器に対して作用する部分真空の影響を阻止し、かつ送り込みコンテナー内へ給送された物質の搬送配管2、3へのアクセスを阻止する。排出弁はアクチュエーター12によって駆動される。アクチュエーター12は、図では、シリンダー−ピストンユニットであり、このシリンダー−ピストンユニットのピストンのロッドが、その第1の端131(図3において見られる)においてシリンダースペース15、18内で移動するピストン14に固定されており、その第2の端132において排出弁手段11に固定されている。弁手段11は、軸17回りに回転するように構成されており、この場合、図2の閉位置から図3の開位置に移動することができる。
【0019】
アクチュエーター12は、図の実施形態では水である圧力媒体によって駆動される。図の実施形態では、アクチュエーター12は、シリンダースペース18内に配置されているばね手段16を含む。媒体経路23が、ピストン14の、ばね手段16に対して反対側のシリンダースペース15内に配置されており、この媒体経路23は水道管22に接続することができる。図の実施形態では分配装置20、21が用いられ、この装置のボタン21を押すことによって水道管22からシリンダースペース15内への媒体経路23が開く。分配装置20、21は、通常の、好ましくは調節可能な自動閉鎖給水栓とすることができる。媒体経路23は、図2によると、その下側端232においてアクチュエーター12のシリンダースペース15に接続されている。
【0020】
媒体経路が開かれると、ピストンは、ばね16の作用方向に抗して、図2では下方へ移動し始め、弁17が開く(図3)。これは通常の水道本管の圧力によって達成することができる。これに対応して、図3の状況から、水道管22からシリンダースペース15への媒体経路23が閉じると、ピストンは、ばね16の影響下で、図3では上方へ移動し始め、弁11が閉じる。シリンダースペース15内で作用した水は、媒体経路133に沿って通って投入パイプ2に入り、搬送パイプ3内へ進むことが可能である。媒体経路133の開閉は、図6a及び図6bと関連して本明細書において以下で説明する。
【0021】
本発明の実施形態によると、洗浄ライン24、25が、水道管22から、最も好適には分配装置21から送り込みコンテナー10内に配置される。この場合、洗浄水が、送り込みコンテナー10の壁に形成されている開口部110、111からこのコンテナーの内面を洗浄することが可能である。
【0022】
送り込みコンテナー10は、図の実施形態では、投入開口部9の後で、例えば円錐台形状のセクションに拡散するような形状である。投入開口部は、システム内に給送される廃棄物のサイズを投入開口部9全体のサイズに基づいて適合することができるように、形状決めされるか又は適合されている。排出弁及び搬送配管は、少なくとも投入開口部からシステム内に給送することができるサイズのひとかたまりの(a piece of)物質を搬送するように適合されている。図の実施形態では、投入開口部の方向に対して大部分が横断するガイドプレート101が、投入開口部と接続して、投入開口部9の上縁から或る距離だけ下方において、例えば支持部分108上に載って配置されており、このガイドプレートは、投入開口部から送り込まれる廃棄物を送り込みコンテナーの拡散セクションに側方へガイドする。これの後に、送り込みコンテナーは、出口開口部103を備える円錐台形状の収束セクション102を内部に備える。送り込みコンテナーの底部105は、図の実施形態では、接続部分104、107と着脱可能であるように構成されている。送り込みコンテナーの底部106は、接続部分107によって投入パイプ2へつながるセクションに固定されており、このセクションに弁手段11が配置されている。送り込みコンテナーは、清掃のために好ましくは工具を用いることなく開くことができる。
【0023】
蓋手段8が投入点1に接続されており、この蓋部分は別個のものとすることができるか、又は送り込みコンテナーの上部若しくは送り込みコンテナーに近接してヒンジ接続される蓋手段とすることができる。装置には、蓋8が適所に(into position)配置されない限り送り込みコンテナーを空にすることを防止する安全ロックを設けることができる。
【0024】
投入点の投入開口部9は、図の実施形態では、調理台の表面に配置され、台所のテーブル天板に配置された開口部内等に、最も好適にはテーブルの表面と面一に配置される。投入点1の手段は通常、台所家具に設置される。
【0025】
図4、図4a及び図4bは、本発明によるシステムの第2の実施形態を示す。ゲート弁300がシステムに弁手段として適用されている。アクチュエーター12は、ゲート弁の本体の壁301、302間で移動するプレート状の閉鎖手段303を駆動する。第1の位置では、送り込みコンテナー10から投入パイプ2への、そして搬送配管3内へ進む媒体経路が閉じており、第2の位置では、送り込みコンテナーから投入パイプ2内への、そし搬送配管3内へ進む媒体経路が開いている。ゲート弁の本体のバットエンド部分(butt end part)がパイプ部分304であり、これを介して媒体を壁301及び302間のスペース内に誘導することができる。バットエンド部分のパイプ状部分304からシリンダースペース15内へ開口部306が存在し、ここから、駆動媒体として用いられる水がパイプ状部分内に侵入する。開口部305がパイプ状部分に形成されており、この開口部から、水が弁本体の壁301、302間のスペース内に移動し、そしてアクセス開口を介して投入パイプへ進むことが可能である。アクチュエーターの動作は、前述の実施形態に関連して記載したタイプのものである。図4では、弁は閉位置にある。弁を開くことが望ましい場合、水分配ボタン20を押下する。システムは、所定の時間、水を送り込む。水は、経路24、25を介して送り込みコンテナーの内面も洗浄する。水圧は、シリンダー15内のピストンが図の右側へ、第2の位置へ向かって移動させる。搬送配管内で作用する部分真空発生器5によって得られる部分真空は、食品廃棄物及び水を搬送配管に沿って吸引する。廃棄物は、部分真空の影響下で、場合によっては重力の影響下でも、配管に沿って中央ユニットの分離手段4へ移動する。
【0026】
図5は、本発明によるまた別の実施形態を示す。その中では、ピンチ弁400が弁手段として用いられる。ピンチ弁は一般的に、プロセス工業配管内で遮断弁及び/又は制御弁として用いられる。弁400を閉じると、アクチュエーター12によって移動される2つの平行なジョー402、403がホース401を2つの側から同時に押し、この場合、ホース401は押されて閉じ、同時に配管内の流れを閉じる。
【0027】
フレキシブルホース401は、最も一般的にはゴムから製造され、その内部には通常は織物層である補強部がある。これらの補強層は、ホースの圧力支持部分を形成し、層の数はホースの圧力クラスに応じて決まる。ホースの内側ゴム層は、弁が閉じたときにシールゾーンを形成し、この層はまた、補強層を、摩耗及び流動物質の化学的影響に対して保護する。外面のゴム層は、ジョーによって生じる摩耗から補強層を保護する。
【0028】
ピンチ弁の圧縮部分402、403は、アクチュエーター12によって作用され、この圧縮部分は、第1の位置では、送り込みコンテナー10からの経路が閉じるようにピンチ弁のホース部分の経路の壁を一緒に押圧し、第2の位置では圧縮を開放し、この場合、送り込みコンテナー10から投入パイプ2への、そして搬送配管3内へ進む経路が開く。
【0029】
図6a及び図6bは、駆動媒体の排出弁に関して、アクチュエーターと関連する構成を更に示す。アクチュエーター12のシリンダースペース15から排出パイプ2内への媒体経路133を開閉することができる。媒体経路は、図ではスリーブ部分134に配置されており、図6aでは第1の位置にある(シリンダースペース15から排出パイプ2内への媒体経路は閉じている)。駆動媒体、すなわち水が経路23に沿ってシリンダースペース15内へ誘導されると、ピストン14及びピストンロッド13が図6aでは下方へ移動し始める。ピストンロッドは、スリーブ手段134から所望の距離に取り付けられているピン等の延長部135を備える。ピストンが下方へ(図6bの位置に向かって)移動すると、スリーブ部分134はその位置に留まり、経路133は、ピストンロッドの延長部135がスリーブ部分134と接触してスリーブ部分をそれに沿って下方へ移動させるまで閉じる。この場合、媒体経路133は開き、水がシリンダースペース15から逃げることが可能である。この解決策は、シリンダースペース15から排出パイプ内への水の漏出流を少なくとも増大させ、したがってアクチュエーターの動作の速度を上げ、その一部として水を節約する。ばね14がピストンを上方へ移動させると、媒体経路133は、ピストン14がそのピストン端136においてスリーブ部分134と接触して、媒体経路133が閉じる位置までスリーブ部分を移動させるまで、開いたままとなる。
【0030】
図の実施形態は、ばね16側のシリンダースペース18から排出パイプ内への第2の媒体経路19も備え、この第2の媒体経路は、第1の端191と、第2の端192とを有する。この場合、発生する可能性のある漏出水が排出パイプ2内に移動することが可能である。
【0031】
したがって、本発明は、廃棄物搬送システム等の空気式物質搬送システムにおける方法であって、搬送システムは、物質の、より具体的には廃材の少なくとも1つの投入点1と、投入点1に接続することができる物質搬送パイプ2、3と、搬送される物質を搬送空気から分離する分離装置4と、また、少なくとも物質の移送中に搬送パイプ2、3内で圧力差を得る手段5とを備える、方法に関する。投入点1と搬送配管2、3との間に配置される弁手段11、300、400のアクチュエーター12が、水道本管網22から導かれる水によって駆動及び/又は制御される。
【0032】
1つの実施形態によると、アクチュエーター12はシリンダー−ピストンユニットであり、そのピストン部分14が、シリンダースペース15内に導かれる水によって第1の位置から第2の位置へ移動する。
【0033】
1つの実施形態によると、アクチュエーターはシリンダー−ピストンユニットであり、そのピストン部分が、ばね手段16によって第2の位置から第1の位置へ移動する。
【0034】
1つの実施形態によると、アクチュエーターのピストン14を移動させるときに用いられる圧力媒体は、少なくともピストンが第2の位置から第1の位置へ移動するときに、シリンダースペース15から媒体経路133に沿って排出パイプ2内又は下水管内へ導かれる。
【0035】
1つの実施形態によると、ヒンジ式のフラップ11が弁手段として用いられ、フラップによってアクチュエーターのピストンロッド13が移動するように適合されている。
【0036】
1つの実施形態によると、ゲート弁が弁手段300として用いられ、その閉鎖手段303によってアクチュエーターのピストン14が移動するように適合されている。
【0037】
1つの実施形態によると、ピンチ弁が弁手段400として用いられ、その圧縮手段402、403によってアクチュエーターのピストンロッド13が移動するように適合されている。
【0038】
1つの実施形態によると、方法において、少なくとも1つの部分真空発生器5によって搬送パイプ3内で部分真空が得られ、その吸引側は、分離手段4に、又は空気導管41を介してそれにつながっている搬送パイプ3に接続されている。
【0039】
1つの実施形態によると、弁手段11、300、400、すなわち排出弁は、駆動装置20、21によって手動で、又は蓋手段8への接続を介する方法で制御される。
【0040】
1つの実施形態によると、送り込みコンテナー10の内面を、少なくとも空にする間に水によって洗浄する。
【0041】
1つの実施形態によると、方法において、物質は投入点1から送り込まれ、投入点は各特定の区画、最も好適には台所スペースKに配置され、この場合、搬送される物質は最も好適には食品廃棄物である。
【0042】
本発明はまた、廃棄物搬送システム等の空気式物質搬送システムにおける装置であって、搬送システムは、物質の、より具体的には廃材の少なくとも1つの投入点1と、投入点1に接続することができる物質搬送パイプ2、3と、搬送される物質を搬送空気から分離する分離装置4と、また、少なくとも物質の移送中に搬送パイプ2、3内で圧力差を得る手段5とを備える、装置に関する。投入点1と搬送配管2、3との間に配置される弁手段11、300、400のアクチュエーター12の駆動媒体及び/又は制御媒体が、水道本管網22から導かれる水である。
【0043】
1つの実施形態によると、アクチュエーター12はシリンダー−ピストンユニットであり、そのピストン部分14が、媒体経路23に沿ってシリンダースペース15内へ導かれる水によって第1の位置から第2の位置へ移動されるように適合されている。
【0044】
1つの実施形態によると、アクチュエーター12はシリンダー−ピストンユニットであり、そのピストン部分14が、ばね手段16によって第2の位置から第1の位置へ移動されるように適合されている。
【0045】
1つの実施形態によると、装置は、シリンダースペース15から排出パイプ2内又は下水管内への媒体経路133を備える。
【0046】
1つの実施形態によると、装置は、水道管22からシリンダースペース15内への媒体経路23を開く分配装置20、21を備える。
【0047】
1つの実施形態によると、分配装置20、21は好ましくは調節可能な自動閉鎖給水栓である。
【0048】
1つの実施形態によると、弁手段11はヒンジ式のフラップであり、それによってアクチュエーターのピストンロッド13が移動するように適合されている。
【0049】
1つの実施形態によると、弁手段300はゲート弁であり、その閉鎖手段303によってアクチュエーターのピストン14が移動するように適合されている。
【0050】
1つの実施形態によると、弁手段400はピンチ弁であり、その圧縮手段402、403によってアクチュエーターのピストンロッド13が移動するように適合されている。
【0051】
1つの実施形態によると、装置は、少なくとも1つの部分真空発生器5を備え、その吸引側は、分離手段4に、又は空気導管41を介してそれにつながっている搬送パイプ3に接続されている。
【0052】
1つの実施形態によると、装置は、送り込みコンテナー10の内面を水によって洗浄する手段24、25、110、111を備える。
【0053】
1つの実施形態によると、投入点1は、建物内において、各特定の区画、最も好適には区画の台所領域Kに配置されている。
【0054】
圧力差を得る手段は、部分真空発生器5等の少なくとも1つのポンプ装置、及び/又はファンを備え、その吸引側は、分離手段4に、又はそれにつながっている空気導管に接続されている。
【0055】
投入点1の排出弁11、300、400は、好適なサイズの物質バッチが投入点1から搬送パイプ2、3内へ搬送されるように開閉する。物質は投入点1から送り込まれ、蓋8は投入点の投入開口部9の上部に配置され、排出弁11は開かれる。排出弁11のアクチュエーター12の作動媒体は少なくとも部分的に水であり、それは水道本管網の圧力によって水道管22から運ばれる。図の実施形態では、この場合、水分配手段の作動スイッチ20(分配ボタン)が下方へ押される。
【0056】
目的は、搬送パイプ3の回路(circuit)に属する投入点1の送り込みコンテナー10を空にすることであるとみなされる。排出弁11、300、400は、用いられる装置の構成部材に応じて、一瞬、例えば2秒〜10秒間開き、この場合、搬送される廃材等の物質は、部分真空の影響下で送り込みコンテナー10から投入パイプ2を介して搬送パイプ3内へ移動し、そして分離装置4内へ進む。排出弁11、300、400は、通常は開始状況後に数秒で閉じる。真空ポンプユニット5は所望の部分真空を維持する。
【0057】
物質は、分離装置4から、ウォームコンベヤー等の搬送手段6によって容器7内へ搬送される。
【0058】
ゴミ箱等の容器7は、満杯になると交換されるか又は取り替えられる。システムは、複数の分離装置4も備えることができ、その中へ、例えば物質のタイプに従って、又はシステムの容量に基づいて物質の搬送がガイドされる。
【0059】
本発明は、上記で示された実施形態に限定されないが、添付の特許請求の範囲の範囲内で変えることができることが当業者に明らかである。他の特徴とともに本明細書において示された可能性のある特徴は、必要であれば互いに別々に使用することもできる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
廃棄物搬送システム等の空気式物質搬送システムにおける方法であって、前記搬送システムは、物質の、より具体的には廃材の少なくとも1つの投入点(1)と、投入点(1)に接続することができる物質搬送パイプ(2、3)と、搬送される前記物質を前記搬送空気から分離する分離装置(4)と、少なくとも前記物質の移送中に前記搬送パイプ(2、3)内で圧力差を得る手段(5)とを備え、投入点(1)と前記搬送配管(2、3)との間に配置される前記弁手段(11、300、400)の前記アクチュエーター(12)が、前記水道本管網(22)から導かれる水によって駆動及び/又は制御されることを特徴とする、方法。
【請求項2】
前記アクチュエーター(12)はシリンダー−ピストンユニットであり、その前記ピストン部分(14)が、前記シリンダースペース(15)内に導かれる水によって第1の位置から第2の位置へ移動することを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記アクチュエーターはシリンダー−ピストンユニットであり、その前記ピストン部分が、ばね手段(16)によって前記第2の位置から前記第1の位置へ移動することを特徴とする、請求項1又は2に記載の方法。
【請求項4】
前記アクチュエーターの前記ピストン(14)を移動させるときに用いられる前記圧力媒体は、少なくとも前記ピストンが前記第2の位置から前記第1の位置へ移動するときに、前記シリンダースペース(15)から前記媒体経路(133)に沿って前記排出パイプ(2)内又は前記下水管内へ導かれることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
ヒンジ式のフラップ(11)が前記弁手段として用いられ、前記フラップによって前記アクチュエーターの前記ピストンロッド(13)が移動するように適合されていることを特徴とする、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
ゲート弁が前記弁手段(300)として用いられ、その前記閉鎖手段(303)によって前記アクチュエーターの前記ピストン(14)が移動するように適合されていることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
【請求項7】
ピンチ弁が前記弁手段(400)として用いられ、その前記圧縮手段(402、403)によって前記アクチュエーターの前記ピストンロッド(13)が移動するように適合されていることを特徴とする、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
【請求項8】
前記方法において、少なくとも1つの部分真空発生器(5)によって前記搬送パイプ(3)内で部分真空が得られ、その前記吸引側は、分離手段(4)に、又は空気導管(41)を介してそれにつながっている搬送パイプ(3)に接続されていることを特徴とする、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
前記弁手段(11、300、400)、すなわち前記排出弁は、駆動装置(20、21)によって手動で、又は蓋手段(8)への接続を介する方法で制御されることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
前記送り込みコンテナー(10)の前記内面を、少なくとも空にする間に水によって洗浄することを特徴とする、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
【請求項11】
前記方法において、物質は前記投入点(1)から送り込まれ、前記投入点は各特定の区画、最も好適には前記台所スペース(K)に配置され、この場合、搬送される前記物質は最も好適には食品廃棄物であることを特徴とする、請求項1〜10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
廃棄物搬送システム等の空気式物質搬送システムにおける装置であって、前記搬送システムは、物質の、より具体的には廃材の少なくとも1つの投入点(1)と、投入点(1)に接続することができる物質搬送パイプ(2、3)と、搬送される前記物質を前記搬送空気から分離する分離装置(4)と、少なくとも前記物質の移送中に前記搬送パイプ(2、3)内で圧力差を得る手段(5)とを備え、投入点(1)と前記搬送配管(2、3)との間に配置される前記弁手段(11、300、400)の前記アクチュエーター(12)の前記駆動媒体及び/又は制御媒体が、前記水道本管網(22)から導かれる水であることを特徴とする、装置。
【請求項13】
前記アクチュエーター(12)はシリンダー−ピストンユニットであり、その前記ピストン部分(14)が、前記媒体経路(23)に沿って前記シリンダースペース(15)内へ導かれる水によって第1の位置から第2の位置へ移動されるように適合されていることを特徴とする、請求項12に記載の装置。
【請求項14】
前記アクチュエーター(12)はシリンダー−ピストンユニットであり、その前記ピストン部分(14)が、ばね手段(16)によって前記第2の位置から前記第1の位置へ移動されるように適合されていることを特徴とする、請求項12又は13に記載の装置。
【請求項15】
前記装置は、前記シリンダースペース(15)から前記排出パイプ(2)内又は前記下水管内への媒体経路(133)を備えることを特徴とする、請求項12〜14のいずれか1項に記載の装置。
【請求項16】
前記装置は、前記水道管(22)から前記シリンダースペース(15)内への前記媒体経路(23)を開く分配装置(20、21)を備えることを特徴とする、請求項12〜15のいずれか1項に記載の装置。
【請求項17】
前記分配装置(20、21)は好ましくは調節可能な自動閉鎖給水栓であることを特徴とする、請求項16に記載の装置。
【請求項18】
前記弁手段(11)はヒンジ式のフラップであり、それによって前記アクチュエーターの前記ピストンロッド(13)が移動するように適合されていることを特徴とする、請求項12〜17のいずれか1項に記載の装置。
【請求項19】
前記弁手段(300)はゲート弁であり、その前記閉鎖手段(303)によって前記アクチュエーターの前記ピストン(14)が移動するように適合されていることを特徴とする、請求項12〜18のいずれか1項に記載の装置。
【請求項20】
前記弁手段(400)はピンチ弁であり、その前記圧縮手段(402、403)によって前記アクチュエーターの前記ピストンロッド(13)が移動するように適合されていることを特徴とする、請求項12〜19のいずれか1項に記載の装置。
【請求項21】
前記装置は、少なくとも1つの部分真空発生器(5)を備え、その前記吸引側は、分離手段(4)に、又は空気導管(41)を介してそれにつながっている搬送パイプ(3)に接続されていることを特徴とする、請求項12〜20のいずれか1項に記載の装置。
【請求項22】
前記装置は、前記送り込みコンテナー(10)の内面を水によって洗浄する手段(24、25、110、111)を備えることを特徴とする、請求項12〜21のいずれか1項に記載の装置。
【請求項23】
投入点(1)は、前記建物内において、各特定の区画、最も好適には前記区画の前記台所領域(K)に配置されていることを特徴とする、請求項12〜22のいずれか1項に記載の装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図4a】
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【図4b】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【公表番号】特表2013−519609(P2013−519609A)
【公表日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−553361(P2012−553361)
【出願日】平成23年2月14日(2011.2.14)
【国際出願番号】PCT/FI2011/050132
【国際公開番号】WO2011/101537
【国際公開日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(508342644)マリキャップ オーワイ (28)
【Fターム(参考)】