説明

突起付ウレタンベルトの製造方法と、突起付ウレタンベルト

【課題】貫通孔を有する突起をベルト背面に備えたウレタンベルトとしての突起付ウレタンベルトを製造するに際し、この貫通孔の真円度を高いレベルで実現する技術を提供する。
【解決手段】貫通孔2を有する突起3をベルト背面4に備えたウレタンベルトとしての突起付ウレタンベルト1は、ベルト背面4にチューブ15(円筒状のエラストマー)を固着する。以上の方法によれば、貫通孔2の真円度が既に高いレベルで達成されているチューブ15を活用することで、例えばドリルや錐などの工具で貫通孔2を形成する場合と比較して、貫通孔2の真円度を高いレベルで実現できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ウレタンベルトのベルト背面に設けた突起に、真円度のレベルが高い貫通孔を形成する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の技術として特許文献1は、ベルトの背面に設けた凸状支持部に対して穿孔処理を施す旨が開示されている。
【0003】
【特許文献1】特開2007−204237号公報(段落番号0030)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特殊なウレタンベルトとして、背面に、所望の部品を取り付けるための貫通孔を有する突起を形成したものがある。この種の突起付ウレタンベルトは、一般に、背面に突起を有するウレタンベルトを作製しておき、この突起に対して例えばドリルや錐などの工具で貫通孔を後加工して作製する。しかし、この製造方法によると、工具の入側の孔径が出側の孔径よりも必然的に大きくなってしまう。
【0005】
本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、貫通孔を有する突起をベルト背面に備えたウレタンベルトとしての突起付ウレタンベルトを製造するに際し、この貫通孔の真円度を高いレベルで実現する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段及び効果】
【0006】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、本願発明者らは、鋭意研究の末、上記貫通孔の真円度を高いレベルで実現するには、ベルト材質や穿孔用工具を改良するのではなく、発想を大きく転換して、貫通孔の真円度が既に高いレベルで達成されている円筒状(チューブ状)のエラストマーを活用する点に着目し、以下の発明を完成させた。
【0007】
即ち、貫通孔を有する突起をベルト背面に備えたウレタンベルトとしての突起付ウレタンベルトの製造方法であって、前記ウレタンベルトのベルト背面に円筒状のエラストマーを固着する、ことを特徴とする。以上の方法によれば、前記貫通孔の真円度が既に高いレベルで達成されている前記円筒状のエラストマーを活用することで、例えばドリルや錐などの工具で前記貫通孔を形成する場合と比較して、前記貫通孔の真円度を高いレベルで実現できる。
【0008】
また、前記円筒状のエラストマーの外周面に沿う円弧状の溝を有する突部を前記ウレタンベルトのベルト背面に形成する工程と、この突部に対して前記円筒状のエラストマーを固着する工程と、を含む、ことが好ましい。以上の方法によれば、前記ウレタンベルトのベルト背面と、前記円筒状のエラストマーと、の接触面積を問題なく確保できるので、両者の固着が高いレベルで達成される。
【0009】
また、前記円筒状のエラストマーは、前記突部に対して接着剤を用いて固着する、ことが好ましい。以上の方法によれば、前記突部に対する前記円筒状のエラストマーの固着が簡単な方法で実現される。
【0010】
また、前記接着剤は、シアノアクリレート系接着剤、エポキシ系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤のうち何れか一又は組み合わせとする、ことが好ましい。上記の接着剤は速乾性に優れるので、前記突起付ウレタンベルトの生産性を向上できる。
【0011】
前記円筒状のエラストマーは、例えば、ポリウレタン系エラストマー、ポリエチレン系エラストマー、ポリプロピレン系エラストマーのうち何れか一とする、とよい。
【0012】
また、前記円筒状のエラストマーとしてポリウレタン系エラストマーを用いることとし、外型の内周面に刻設された溝に前記円筒状のエラストマーを挿入し、前記外型と、内型と、の間に前記ウレタンベルトを挿入し、このウレタンベルトと、前記外型と、の間のキャビティにポリウレタン系エラストマー液を注型して硬化させる、ことが好ましい。以上の方法によれば、前記円筒状のエラストマーと、硬化した前記ポリウレタン系エラストマー液と、前記ウレタンベルトと、の間の同材料親和性(即ち、ウレタン結合)の作用により、前記円筒状のエラストマーと前記ウレタンベルトとの固着が高いレベルで達成される。
【0013】
突起付ウレタンベルトは、上記の突起付ウレタンベルトの製造方法によって製造するとよい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
<第一実施形態>
先ず、図1を参照しつつ、本発明の第一実施形態を説明する。図1は、本発明の第一実施形態に係る製造方法によって製造された突起付ウレタンベルトの斜視図である。
【0015】
本図においては、説明の都合上、種々の工夫を施した。即ち、(1)環状に延びる突起付ウレタンベルト1の一部のみを図示した。(2)この突起付ウレタンベルト1のベルト長手方向を「ベルト長手方向」と、突起付ウレタンベルト1の幅方向を「ベルト幅方向」と、突起付ウレタンベルト1のベルト厚み方向を「ベルト厚み方向」として図示した。(3)突起付ウレタンベルト1は環状の撓みがないものとして直線的に図示した。
【0016】
さて、本図に示されるように突起付ウレタンベルト1は、貫通孔2を有する突起3をベルト背面4に備えたウレタンベルトである。この突起付ウレタンベルト1は、本実施形態においてはタイミングベルトに構成される。即ち、突起付ウレタンベルト1は、ベルト長手方向に所定ピッチで複数の歯5が設けられる内周側の歯部6と、心線7が螺旋状に埋設される外周側の背部8と、上記の突起3と、を主たる構成要素として含む。上記の歯部6及び背部8、突起3は何れもポリウレタン系エラストマーから成り、心線7はポリエステル繊維やナイロン繊維、アラミド繊維などの線条物から成る。
【0017】
次に、図2を参照されたい。図2は、本発明の第一実施形態に係る製造方法によって製造された突起付ウレタンベルトの正面図である。本図に示されるように突起3は、貫通孔2を有し、ベルト背面4に突設される。具体的には、突起3は、ベルト背面4に対して概ね80〜85°程度の角度を有し、上記の貫通孔2を含む面であってベルト長手方向に対して直交する面Cに関して対称となる、突起側面9と、この一対の突起側面9を連結すると共にベルト背面4から離れる方向へ向かって凸となる突起円弧面10と、を有する。この突起円弧面10と上記の貫通孔2とは同心とされる。
【0018】
突起側面9とベルト背面4とが交差する部位には応力集中を緩和するためのテーパ11が形成される。また、突起付ウレタンベルト1の良好な可撓性を目的として隣り合う歯5の間には撓み溝12が形成される。突起円弧面10の円弧に沿った仮想的な面に沿って接着面13がうっすらと視認される。
【0019】
以上に、突起付ウレタンベルト1の構成を説明した。次に、この突起付ウレタンベルト1の製造方法について説明する。図3を参照されたい。図3は、本発明の第一実施形態に係る突起付ウレタンベルトの製造工程を示す図である。本図において二点鎖線は、後述する突部14と背部8との境界のみを示す。
【0020】
(第一工程)
本工程では、前記円筒状のエラストマーであるチューブ15の外周面16に沿う円弧状の溝17を有する突部14をベルト背面4に形成する。
【0021】
突部14は、ベルト長手方向で所定ピッチでベルト背面4に設ける。突部14の有する溝17は、ベルト背面4から離れる方向へ向かって開口する。突部14は、ベルト幅方向に沿ってみたとき、ベルト長手方向前後において線対称に形成される。突部14の有する溝17は、ベルト背面4に対して干渉しない。即ち、本図における二点鎖線と溝17の輪郭との間にはギャップが存在する。チューブ15は、本実施形態においてポリウレタン系エラストマーから成り、長尺のチューブを突起付ウレタンベルト1のベルト幅に合わせて切断したものである。溝17は、歯5と同様にベルト幅方向に延びる。溝17の円弧径は、チューブ15の外周面16に対して変形を殆ど伴うことなく面接触できるよう、このチューブ15の外周面16の円弧径と略同一とされる。突部14のベルト長手方向の長さは、概ね並設される歯5のピッチと同じとされる。突部14は、ベルト長手方向において、(歯5の数):(突部14の数)が概ね5〜10:1となるように、歯5の並設されるピッチの5〜10倍程度のピッチでベルト背面4に並設される。
【0022】
突部14をベルト背面4に対して設ける点については、種々の公知技術を適用できる。即ち、例えば、背部8を射出成形する際に用いる金型の内周面に突部14と対応する溝を刻設したり、突部14を別体として用意し、背部8のベルト背面4に対して例えば接着などにより固着したり、などである。
【0023】
(第二工程)
本工程では、この突部14に対してチューブ15を接着剤を用いて固着する。接着剤としては、例えば、シアノアクリレート系接着剤やエポキシ系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤などが挙げられる。なお、接着剤は、突部14の溝17の内側の面に対してのみ塗布してもよいし、チューブ15の外周面16に対してのみ塗布してもよく、更には、突部14の溝17の内側の面とチューブ15の外周面16との双方に対して接着剤を塗布することも考えられる。好ましくは、上記接着剤による接着性を向上すべく接着前に接着面(外周面16や溝17の内側の面)を脱脂するとよい。そして、この接着剤の硬化により、図2に示されるような接着面13を有する突起付ウレタンベルト1が完成する。
【0024】
(検証結果)
(比較例)突起にφ1mmの貫通孔を工具で穿孔した場合は、貫通孔の真円度の平均値(ただし、サンプル数は30回)は0.15mmであり、貫通孔2の真円度の標準偏差は0.03mmであった。
(実施例)上記実施形態の通りに、φ1mmの貫通孔2を有する突起3をチューブ15を活用して作製した場合は、貫通孔2の真円度の平均値(ただし、サンプル数は20回)は0.05mmであり、貫通孔2の真円度の標準偏差は0.009mmであった。
【0025】
<請求項1>
以上説明したように、本実施形態において、貫通孔2を有する突起3をベルト背面4に備えたウレタンベルトとしての突起付ウレタンベルト1は、以下のような方法で製造される。即ち、前記ベルト背面4にチューブ15(円筒状のエラストマー)を固着する。以上の方法によれば、前記貫通孔2の真円度が既に高いレベルで達成されている前記チューブ15を活用することで、例えばドリルや錐などの工具で前記貫通孔2を形成する場合と比較して、前記貫通孔2の真円度を高いレベルで実現できる。
【0026】
なお、ベルト背面4に対するチューブ15の固着は、種々の方法が考えられる。上記実施形態では接着剤を用いた固着を採用しているが、例えば超音波振動を用いた熱溶着による固着も考えられる。
【0027】
本願発明は、突起付ウレタンベルト1のような歯付ベルトに限らず、例えば平ベルトやリブドベルトなどの種々のベルトにも問題なく適用できる。
【0028】
<請求項2>
上記の製造は、チューブ15の外周面16に沿う円弧状の溝17を有する突部14をベルト背面4に形成する工程と、この突部14に対してチューブ15を固着する工程と、を含む、ことが好ましい。以上の方法によれば、ベルト背面4と、チューブ15と、の接触面積を問題なく確保できるので、両者の固着が高いレベルで達成される。
【0029】
「外周面16に沿う円弧状の」とは、外周面16の円弧径と溝17の内側の面の円弧径とが完全一致する場合と完全一致しない場合が考えられる。例えば、外周面16の円弧径を溝17の内側の円弧径よりも大きくすることも考えられる。この場合、突部14に対して外周面16を固着する際、突部14か外周面16の少なくとも何れか一方は若干弾性変形することになるだろう。
【0030】
<請求項3>
チューブ15は、前記突部14に対して接着剤を用いて固着する、ことが好ましい。以上の方法によれば、前記突部14に対するチューブ15の固着が簡単な方法で実現される。
【0031】
<請求項4>
前記接着剤は、シアノアクリレート系接着剤、エポキシ系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤のうち何れか一又は組み合わせとする、ことが好ましい。上記の接着剤は速乾性に優れるので、前記突起付ウレタンベルト1の生産性を向上できる。
【0032】
<請求項5>
上記実施形態においてチューブ15はポリウレタン系エラストマーとしたが、これに代えて、ポリエチレン系エラストマーやポリプロピレン系エラストマーとすることも考えられる。
【0033】
<請求項7>
上記の製造方法によって得られる突起付ウレタンベルト1は、貫通孔2の真円度の面で技術的な優位性が確保される。
【0034】
<第二実施形態>
次に、本発明の第二実施形態を説明する。
【0035】
以下に説明する製造方法によって製造された突起付ウレタンベルト1には、必ずしも図2のようには接着面13が明瞭には残らない。チューブ15はポリウレタン系エラストマーから成るものとする。突起付ウレタンベルト1の構成に関しては、この点以外は上記の第一実施形態と同様であるので、その説明を割愛する。
【0036】
以下、突起付ウレタンベルト1の本実施形態に係る製造方法について説明する。図4及び図5を参照されたい。図4及び図5は、本発明の第二実施形態に係る突起付ウレタンベルトの製造工程を示す図である。
【0037】
本実施形態に係る製造方法においては、2セットの金型を要する。一方はベルト背面4が平坦なウレタンベルトを射出成形するための金型であり、他方はベルト背面4にチューブ15を固着するために供される金型(以下、チューブ固着用金型とも称する。)である。以下、ベルト背面4が平坦なウレタンベルトを前者の金型により既に射出成形してあるものとする。
【0038】
(金型)
先ず、本実施形態に係る製造方法において用いられる特殊な形状の金型について説明する。図4に示されるようにチューブ固着用金型18は、突起付ウレタンベルト1の内周面の形状(歯5の形状を含む。)と嵌合可能な内型19と、この内型19の外周側に配される外型20と、を主たる構成要素として含む。外型20は、その内周面21内に、チューブ15を収容可能なチューブ収容溝22を有する。このチューブ収容溝22の内側の面は、図2において符号9、10、11によって示される突起3の周面と略合致するように形成される。
【0039】
(第一工程)
本工程では、外型20の内周面21に刻設されたチューブ収容溝22にチューブ15を挿入する。
【0040】
(第二工程)
本工程では、外型20と内型19の間に、予め作製しておいたベルト背面4が平坦なウレタンベルト23を挿入する。すると、ウレタンベルト23のベルト背面4と、チューブ収容溝22の内側の面と、チューブ15の外周面16と、によって区画されるキャビティ24が形成される。
【0041】
(第三工程)
本工程では、ウレタンベルト23と、外型20と、の間のキャビティ24にポリウレタン系エラストマー液を注型して硬化させる。厳密に言えば、ウレタンベルト23と、外型20と、チューブ15と、によって形成されるキャビティ24にポリウレタン系エラストマー液を注型して硬化させる。その後、作製した突起付ウレタンベルト1をチューブ固着用金型18から離型する。
【0042】
(検証結果)
(実施例)上記実施形態の通りに、φ1mmの貫通孔2を有する突起3をチューブ15を用いて作製した場合は、貫通孔2の真円度の平均値(ただし、サンプル数は15)は0.06mmであり、貫通孔2の真円度の標準偏差は0.010mmであった。
【0043】
<請求項6>
以上説明したように、チューブ15としてポリウレタン系エラストマーを用いることとし、外型20の内周面21に刻設されたチューブ収容溝22にチューブ15を挿入し、前記外型20と、内型19と、の間に前記ウレタンベルト23を挿入し、このウレタンベルト23と、前記外型20と、の間のキャビティ24にポリウレタン系エラストマー液を注型して硬化させる。以上の方法によれば、チューブ15と、硬化した前記ポリウレタン系エラストマー液と、前記ウレタンベルト23と、の間の同材料親和性(即ち、ウレタン結合)の作用により、チューブ15と前記ウレタンベルト23との固着が高いレベルで達成される。
【0044】
<アウトサート成形との対比>
次に、本願発明の技術的有意性をアウトサート成形と対比させて捕捉説明する。図6を参照されたい。図6は、本願発明の技術的優位性を説明するための図である。即ち、真円度を高いレベルで実現する手段として、本図右側に比較例として示されるようなアウトサート成形が挙げられよう。即ち、真円度のレベルが高い貫通孔2が形成された樹脂部品25をウレタンベルト23のベルト背面4に突設した補助突起26を介してアウトサート成形するものである。通常、この補助突起26には、ベルト長手方向かベルト幅方向に延びる補助突起貫通孔27を穿孔する。しかし、この補助突起貫通孔27を補助突起26に穿孔するに際し、補助突起貫通孔27をベルト背面4に近づけることは、穴開治具を非常に小さくする必要があり、技術上困難である。換言すれば、本図においてΔdを小さくすることは技術上、難しい。従って、このアウトサート成形を採用する場合は、どうしても、突起付ウレタンベルト1全体でみたときのベルト厚みが大きくなりがちであり、例えばベルト背面4上側のクリアランスが極端に狭いレイアウトを採用するケースでは部材間の干渉問題が発生してしまうだろう。一方、本図左側に示される突起付ウレタンベルト1においては、上記の技術上の制約が課されないので、突起付ウレタンベルト1全体でみたときのベルト厚みをコンパクトとすることができる。
【0045】
更に言えば、アウトサート成形を採用する場合は、アウトサート成形用の金型やこの金型を作製するための工具などが新たに必要となり、必然的に突起付ウレタンベルト1の製造コストが上がってしまう。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の第一実施形態に係る製造方法によって製造された突起付ウレタンベルトの斜視図
【図2】本発明の第一実施形態に係る製造方法によって製造された突起付ウレタンベルトの正面図
【図3】本発明の第一実施形態に係る突起付ウレタンベルトの製造工程を示す図
【図4】本発明の第二実施形態に係る突起付ウレタンベルトの製造工程を示す図
【図5】本発明の第二実施形態に係る突起付ウレタンベルトの製造工程を示す図
【図6】本願発明の技術的優位性を説明するための図
【符号の説明】
【0047】
1 突起付ウレタンベルト
2 貫通孔
3 突起
4 ベルト背面
15 チューブ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
貫通孔を有する突起をベルト背面に備えたウレタンベルトとしての突起付ウレタンベルトの製造方法であって、
前記ウレタンベルトのベルト背面に円筒状のエラストマーを固着する、
ことを特徴とする突起付ウレタンベルトの製造方法
【請求項2】
請求項1に記載の突起付ウレタンベルトの製造方法において、
前記円筒状のエラストマーの外周面に沿う円弧状の溝を有する突部を前記ウレタンベルトのベルト背面に形成する工程と、
この突部に対して前記円筒状のエラストマーを固着する工程と、
を含む、
ことを特徴とする突起付ウレタンベルトの製造方法
【請求項3】
請求項2に記載の突起付ウレタンベルトの製造方法において、
前記円筒状のエラストマーは、前記突部に対して接着剤を用いて固着する、
ことを特徴とする突起付ウレタンベルトの製造方法
【請求項4】
請求項3に記載の突起付ウレタンベルトの製造方法において、
前記接着剤は、シアノアクリレート系接着剤、エポキシ系接着剤、クロロプレンゴム系接着剤のうち何れか一又は組み合わせとする、
ことを特徴とする突起付ウレタンベルトの製造方法
【請求項5】
請求項1〜4の何れか一に記載の突起付ウレタンベルトの製造方法において、
前記円筒状のエラストマーは、ポリウレタン系エラストマー、ポリエチレン系エラストマー、ポリプロピレン系エラストマーのうち何れか一とする、
ことを特徴とする突起付ウレタンベルトの製造方法
【請求項6】
請求項1に記載の突起付ウレタンベルトの製造方法において、
前記円筒状のエラストマーとしてポリウレタン系エラストマーを用いることとし、
外型の内周面に刻設された溝に前記円筒状のエラストマーを挿入し、
前記外型と、内型と、の間に前記ウレタンベルトを挿入し、
このウレタンベルトと、前記外型と、の間のキャビティにポリウレタン系エラストマー液を注型して硬化させる、
ことを特徴とする突起付ウレタンベルトの製造方法
【請求項7】
請求項1〜6の何れか一に記載の突起付ウレタンベルトの製造方法によって製造された突起付ウレタンベルト

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−190240(P2009−190240A)
【公開日】平成21年8月27日(2009.8.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−32591(P2008−32591)
【出願日】平成20年2月14日(2008.2.14)
【出願人】(000006068)三ツ星ベルト株式会社 (730)
【Fターム(参考)】