説明

端末装置およびサーバ装置

【課題】カラオケ機能とテレビ電話機能とを同時に実現する。
【解決手段】カラオケシステムは、ネットワークを介してサーバ装置に接続された複数のカラオケ装置200と、各カラオケ装置と無線通信を行う一または複数台の電子目次端末300を有する。各電子目次端末300は、カラオケ装置と通信を行う無線通信部301と、楽曲の案内情報を表示する表示部312と、歌唱対象の楽曲の指定を受け付ける入力部311と、放音部304と、収音部303と、撮像部302と、前記通信部にて受信された映像音響信号に基づいて、前記表示部に映像を表示させ前記放音部に放音処理を行わせる一方、前記収音部にて取得された音響データおよび前記撮像部にて取得された映像データを前記通信部に出力する映像音響処理部330とを有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カラオケ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケ装置にいわゆるテレビ電話機能を持たせ、通信網を介してカラオケ装置同士で映像データおよび音声データの授受を行うという技術がある(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平8−137488号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のカラオケ装置においては、カラオケモードと電話モードとを切り替える切り替えスイッチが設けられ、カラオケ機能またはテレビ電話機能のいずれかを選択するようになっている。具体的には、カラオケモードにおいてはカラオケ装置の表示部にはカラオケ映像が表示されるとともに、マイクから歌唱音声が入力され、スピーカにて伴奏音と歌唱音とが合成された音が放音される。電話モードにおいては、通信相手から送信された画像および音声がそれぞれ表示部およびスピーカにて出力される。すなわち、特許文献1に記載の発明においては、カラオケ機能とテレビ電話機能とを同時に実現させることができない。
【0005】
本発明は、カラオケ機能とテレビ電話機能とを同時に実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、一の態様において、各々映像音響信号の生成および再生機能を有する端末装置と通信可能な複数のカラオケ装置との間で通信を行う通信部と、前記端末装置のユーザを特定する情報を、前記通信部を介して前記複数のカラオケ装置から取得するユーザ特定部と、前記複数のカラオケ装置から、各カラオケ装置においてユーザによって選択された楽曲情報を取得する楽曲情報取得部と、1のカラオケ装置を介して1のユーザから接続要求を受けると、前記ユーザ特定部にて特定された複数のユーザの中から、当該1のカラオケ装置にて選択された前記楽曲情報に基づいて前記1のユーザの通信相手を決定する決定部と、前記1のカラオケ装置を介して前記1のユーザの端末装置と前記通信相手の装置との間において映像音響信号が授受できるように通信路を確立する通信確立部とを有するサーバ装置を提供する。
好ましい態様において、前記ユーザ特定部は更に各ユーザの属性を特定し、前記決定部は該選択された楽曲情報および該特定された属性に基づき前記決定を行う。
本発明は、他の観点において、自端末を一意に特定する識別子を用いて、サーバ装置に接続されたカラオケ装置と通信を行う通信部と、入力音響信号に基づいて音響波を放出する放音部と、ユーザが発した音声を収音する収音部と、前記ユーザに楽曲を案内する案内情報を表示する表示部と、前記案内情報による案内に基づいてなされた前記ユーザによる楽曲の指定を受け付け、該指定された楽曲を前記通信部から前記カラオケ装置に通知する入力部と、前記ユーザを撮像する撮像部と、前記サーバ装置にて決定された通信相手から送信された映像音響信号を前記通信部にて受信すると、該受信された映像音響信号に基づいて前記表示部に映像を表示させ前記放音部に放音処理を行わせる一方、前記収音部にて取得された音響データおよび前記撮像部にて取得された映像データを、前記通信部を介して前記カラオケ装置に送信する映像音響処理部とを有する端末装置を提供する。
好ましい態様において、前記通信部を介して、前記カラオケ装置から楽曲データおよび歌唱データを受信し、前記通信部が受信した前記楽曲データおよび前記歌唱データを用いて、前記収音部にて取得された音響データに対してエコーキャンセル処理を実行するエコーキャンセル処理部を更に有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、カラオケ機能とテレビ電話機能とが同時に実現される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】カラオケシステム100の概要を表す図。
【図2】カラオケ装置200の機能構成を表す図。
【図3】端末情報テーブルTB1に記憶される内容の例を表す図。
【図4】楽曲履歴テーブルTB2に記憶される内容の例を表す図。
【図5】電子目次端末300の機能構成を表す図(概要)。
【図6】画面Dに表示される内容の例(その1)。
【図7】画面Dに表示される内容の例(その2)。
【図8】電子目次端末300の機能構成を表す図(詳細)。
【図9】サーバ装置400の機能構成を表す図。
【図10】ユーザデータベースDB1に記憶される内容の例。
【図11】歌唱履歴データベースDB2に記憶される内容の例。
【図12】カラオケシステム100の動作例を表す図。
【図13】画面Dに表示される内容の例(その3)。
【図14】画面Dに表示される内容の例(その4)。
【図15】画面Dに表示される内容の例(その5)。
【図16】画面Dに表示される内容の例(その6)。
【図17】画面Dに表示される内容の例(その7)。
【図18】カラオケ装置600の機能構成を表す図。
【図19】電子目次端末700の機能構成を表す図。
【図20】ユーザデータベースDB3に記憶される内容の例。
【図21】歌唱履歴データベースDB4に記憶される内容の例。
【図22】カラオケシステム100の他の動作例を表す図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<カラオケシステム100の全体構成>
図1は、カラオケシステム100の概要を表す図である。カラオケシステム100は、複数のカラオケ装置200(カラオケ装置200−1、200−2、200−3)、サーバ装置400、各カラオケ装置200と通信を行う電子目次端末300(300−1、300−2)を有する。これらは、サーバ装置400の制御の下で通信網NT(LAN(Local Area Network)や公衆電話回線等)を介して通信することができるようになっている。各電子目次端末300は、携帯型の端末であり、カメラCM、スピーカSP、マイクMCが筐体に設けられている。
なお、カラオケ装置200−1、カラオケ装置200−2、カラオケ装置200−3は同様の機能を有している。よって、以下ではこれらを各々区別する必要がない場合には、単に「カラオケ装置200」という。同様に、電子目次端末300−1、電子目次端末300−2についても、これらを各々区別する必要がない場合は、単に「電子目次端末300」という。なお、同図では、便宜上、カラオケ装置200−1についてのみ、管轄の(すなわちカラオケ装置200−1と通信可能な相手である)電子目次端末300(電子目次端末300−1、300−2)が表されている。また、カラオケ装置200の台数やカラオケ装置200あたりの電子目次端末300の台数は単なる例示であって、同図に示されたものに限られない。
【0010】
カラオケ装置200は、例えばカラオケボックスの各部屋に設けられるものであり、ユーザにカラオケ演奏を提供する(すなわち、ユーザに、歌詞が表示された画面をみせて伴奏音に合わせて歌唱させる)装置である。電子目次端末300は、例えば、カラオケ装置200の近傍にいるユーザに把持された状態で使用され、あるいは机等に立てかけて使用されるものであって、タッチパネル等を操作して歌唱したい楽曲を検索し、決定された楽曲をカラオケ装置200に無線送信によって指示する端末である。サーバ装置400は、歌詞テロップとして表示される楽曲の歌詞を表す歌詞データと、楽曲の伴奏音を表す伴奏音データ(たとえばMIDI(Musical Instrument Digital Interface)形式)とを含むカラオケデータをカラオケ装置200に配信する。このようにして、カラオケシステム100において基本的なカラオケ機能が実現される。
【0011】
<カラオケ装置200の構成>
図2は、カラオケ装置200の機能構成を表す図である。カラオケ装置200は、第1通信部201、操作部202、第2通信部203、音響処理部210、音響出力部211、音響入力部212、映像処理部220、表示部221、記憶部230、制御部250によって機能構成される。制御部250はCPUなどの制御用プロセッサであり、第2通信部203に記憶されているコンピュータプログラム(図示せず)を読み出してRAM(図示せず)にロードし、これを実行することにより、カラオケ装置200の各部を制御する。制御部250は、カラオケ制御部251とテレビ電話制御部252とを有する。カラオケ制御部251は、電子目次端末300から楽曲の指定を受付け、当該楽曲のカラオケデータDKを記憶部230から読み出し、音響処理部210、音響出力部211、音響入力部212、映像処理部220、表示部221を制御してユーザにカラオケ演奏を提供する機能(カラオケ提供機能)を実現する。テレビ電話制御部252は、カラオケ装置200が管轄する電子目次端末300のユーザがサーバ装置400を介して他の電子目次端末300と映像および音声による通信を実現させるための機能(以下、テレビ電話機能という)を実現する。
【0012】
第2通信部203は、赤外線による通信やIEEE802.11n、Bluetooth(登録商標)等の通信方式に従って電子目次端末300と無線通信を行うモジュールである。第1通信部201は、通信網NTを介してサーバ装置400とデータの授受を行うネットワークインタフェースカードなどの通信モジュールである。第2通信部203および第1通信部201はカラオケ提供機能およびテレビ電話機能のいずれにも使用される。
【0013】
まず、カラオケ提供機能に関係する要素を説明する。操作部202は、つまみやボタンなどの操作デバイスであり、楽曲を選択したり、カラオケ伴奏の音程を調整したり、演奏と歌との音量バランスを調整したり、エコー、音量、トーン等の各種調整など、カラオケ演奏に関する指示を入力するためのものである。音響入力部212はマイクであり、収音した音声の波形を表すアナログの電気信号を音響処理部210に出力する。音響出力部211はスピーカであり、音響処理部210から供給された音響信号に基づいて音響波を生成する。音響処理部210はデジタル信号処理回路やデジタル/アナログ変換回路、増幅回路などによって実現され、カラオケデータDKに含まれる伴奏音データと、音響入力部212にから供給される音響信号とを、操作部202によって指定された条件に従って合成して音響出力部211に出力する。表示部221は液晶パネルや液晶の駆動回路、からなる表示装置であり、映像処理部220から供給される映像信号に従って映像を表示する。映像処理部220は画像処理プロセッサであり、カラオケデータDKに含まれる映像データおよび歌詞データを合成して表示部221に出力する。記憶部230は、EEPROM、ハードディスクや光ディスク等の記憶手段であり、カラオケデータDKのほか、端末情報テーブルTB1および楽曲履歴テーブルTB2を格納する。これら各部は、カラオケ制御部251により制御される。
【0014】
続いて、テレビ電話機能の実現に関係する要素について説明する。図3は、端末情報テーブルTB1の記憶内容の例を示したものである。端末情報テーブルTB1においては、所定の方法でユーザ登録がなされた電子目次端末300について、そのIDTがIDUと対応付けて記憶される。IDUとは、電子目次端末300を使用するユーザごとに割り当てられた識別情報(同図の例では6桁の数字)である。IDUの登録は、例えばユーザが電子目次端末300を操作して必要な情報を入力することにより行われる。IDTとは、カラオケ装置200が管轄する(すなわち、無線通信を行うことができる)電子目次端末300を、カラオケ装置200が一意に識別するための情報である。IDTは、同図の例では3桁の数字であるが、例えば各カラオケ装置200が電子目次端末300ごとに対して発行するローカルIPアドレスであってもよい。同図の例では、カラオケ装置200が管轄する電子目次端末300は3台であり、それぞれ「001」、「002」、「003」という識別子IDTによって識別されている。同図の例では、「001」の電子目次端末300は、IDU「135489」で識別されるユーザによって使用されていること、「002」の電子目次端末300は「570534」のユーザによって使用されていること、「003」の電子目次端末300については使用されてないことを示している。すなわち、端末情報テーブルTB1を参照することにより、どの電子目次端末300がどのユーザに使用されているのかが決定されるようになっている。
【0015】
図4は、楽曲履歴テーブルTB2の記憶内容の例を示したものである。楽曲履歴テーブルTB2では、日時とIDUと楽曲識別番号とが対応付けて記憶される。楽曲識別番号とは、楽曲を特定するために楽曲に一意に割り当てられた番号である。日時とはその楽曲がユーザによって電子目次端末300にて指定された(すなわち、カラオケ装置200にてその曲のカラオケ演奏が実行された)日時である。各カラオケ装置200の楽曲履歴テーブルTB2には、そのカラオケ装置200にて指定された全ての楽曲について、演奏された日時と楽曲を指定したユーザのIDUとが記憶される。同図の例では、カラオケ装置200において、2000年1月23日に、異なるユーザによってそれぞれ異なる3曲が演奏されたことを示している。なお、IDUが空欄のレコードは、その楽曲を指定したユーザが登録されていない状態で電子目次端末300から曲の指定がされた場合など、ユーザが特定できないことを表す。
【0016】
テレビ電話機能とは、電子目次端末300とサーバ装置400(あるいは通信相手の電子目次端末300)との間で行われるテレビ電話の実施に必要な情報の授受を行う際に、電子目次端末300から受信した情報をサーバ装置400または通信相手側の他のカラオケ装置200へ送信するとともに、サーバ装置400または通信相手側のカラオケ装置200から送信された情報を電子目次端末300に送信する機能である。
具体的には、まず電子目次端末300を使用するユーザが、そのユーザとその電子目次端末300との対応付けるための処理(これをログイン処理という)を行って、第2通信部203を介して電子目次端末300からIDTとIDUの組を受信すると、受信したIDTとIDUとが対応付けて端末情報テーブルTB1に記憶される。テレビ電話制御部252は、端末情報テーブルTB1を参照し、電子目次端末300から送信元を識別するIDUを含む各種の情報(要求信号や内容情報;詳細は後述する)を受信した場合、自装置のIDKを付加してサーバ装置400に送信する。IDKは、例えばIPアドレスであり、各カラオケ装置200に対して唯一に割り当てる識別情報である。サーバ装置400は全てのカラオケ装置200をIDKによって識別する。
こうすることで、複数の電子目次端末300から送信された情報は、カラオケ装置200を経由してサーバ装置400がその送信元のユーザを特定することができるような態様でサーバ装置400に送信される。一方、サーバ装置400からあて先情報としてIDUを含む各種信号を受信した場合、必要に応じてそのIDUに対応するIDTを付加して無線送信する。こうすることで、カラオケ装置200が管轄する複数の電子目次端末300のうち、IDTで特定される、あて先のユーザに使用されている電子目次端末300にのみ情報が届けられるようになっている。
【0017】
テレビ電話機能とカラオケ提供機能は、同時に実現される。すなわち、あるユーザが、操作部202を操作してカラオケ装置200カラオケ演奏を実行させ、カラオケ装置200の画面を見ながら音響入力部212(マイク)を用いて歌唱を行っている最中に、他のユーザに電子目次端末300を用いてテレビ電話を行わせる。また、複数の電子目次端末300からそれぞれテレビ電話開始の要求があった場合または相手からのそのような要求を受けた場合には、それぞれのユーザに対して映像および音声による通信を確立する。このように、カラオケ装置200においてはカラオケ演奏処理とテレビ電話処理を切り替えたりする必要がない。ここで、カラオケ装置200は、カラオケ演奏の実行中にテレビ電話のための通信回線が確立されると、音響処理部210にて伴奏音データおよび歌唱データが合成され、合成後のデータは音響出力部211に供給されて放音部304から放音の用に供されるとともに、第2通信部203を介して電子目次端末300へ送信される。
【0018】
<電子目次端末300の構成>
次いで、電子目次端末300の構成について説明する。図5は、電子目次端末300の機能構成の概要を表す。電子目次端末300は、無線通信部301、撮像部302、収音部303、放音部304、タッチパネル310、記憶部320、映像音響処理部330、エコーキャンセル処理部340、制御部350を含む。無線通信部301は、赤外線による通信やIEEE802.11n、Bluetooth(登録商標)等の通信方式に従ってカラオケ装置200と無線通信を行うモジュールである。撮像部302はレンズなどの光学系や撮像素子、画像処理プロセッサ等を含むデジタルカメラであり、電子目次端末300を把持しているユーザを撮影して画像データを生成する。具体的には、ユーザが電子目次端末300を両手で把持した状態で当該ユーザの頭部(顔)およびその周辺が撮像されるように、光学系が設定されている。あるいは、可動機能を設け、ユーザの位置を検出してそのユーザが撮像されるように制御されてもよい。要するに、ユーザによって電子目次端末300が把持されているか否かに係らず、電子目次端末300のユーザを撮影する機構を備えていればよい。
収音部303はマイクであり、電子目次端末300の周囲から届く音を収音し、収音された音声(歌唱音声が含まれる)の時間軸上における波形を表すアナログの電気信号を映像音響処理部330に出力する。放音部304はスピーカ、イヤホン、ヘッドホンなどの放音装置であり、映像音響処理部330から供給された音響信号に基づいて音響波を生成する。タッチパネル310は、タッチパネルである。具体的には、タッチパネル310は入力部311と表示部312とから構成される。表示部312は、例えば液晶パネルやその駆動回路を含み、入力された映像信号に従って映像を表示する。入力部311は、液晶パネルに重ねて設けられる、例えば静電容量方式のタッチパッドであり、ユーザの指が触れた位置を検出する位置検出機構である。タッチパネル310においては、表示された選択肢(ソフトボタン)に触れるとその内容が入力される。
記憶部320は、EEPROM、ハードディスク等の記憶装置であり、制御部350を実行させるためのコンピュータプログラムのほか、楽曲案内情報DMが格納される。楽曲案内情報DMとは、適宜カラオケ装置200を介しサーバ装置400から配信されるものであり、カラオケ装置200に記憶された楽曲について、その楽曲の識別番号、その曲名、歌手(グループ)名、配信日時などの楽曲に関連する情報であり、ユーザが楽曲を検索する際の手がかりとなりうる情報である。
【0019】
制御部350は楽曲案内部351とテレビ電話制御部352とを含む。楽曲案内部351は、楽曲案内情報DMに基づき無線通信部301およびタッチパネル310を制御してユーザに楽曲を検索・指定させるために必要な楽曲の案内情報を表示する。図6および図7は、楽曲検索の際に画面Dに表示される内容の例を示す。図6の画面は電源投入時に表示される画面であり、例えば「歌手名で検索」が入力部311を介して指定されると、楽曲案内部351は、図7に示す画面を表示部312に表示させる。このようにして、制御部350はユーザに楽曲を指定させるための手助けを行う。ユーザは所望の楽曲を見つけ演奏実行を指定すると、当該指定された楽曲の楽曲識別情報がカラオケ装置200に送信される。
【0020】
テレビ電話制御部352は、無線通信部301、撮像部302、収音部303、放音部304、タッチパネル310、映像音響処理部330、エコーキャンセル処理部340を制御して、H.323等の規格に従い、通信網NTを介して、他のカラオケ装置200が管轄する電子目次端末300のユーザと映像および音声による通信を行う機能(テレビ電話機能)を実現する。このテレビ電話機能は、詳細には、(a)登録機能、(b)接続要求機能、(c)接続受諾/拒否機能、(d)映像および音声データの送受信機能を含む。登録機能とは、テレビ電話を行うにあたり、電子目次端末300を操作するユーザを特定し、そのユーザの情報をカラオケ装置200に通知する機能である。接続要求機能とは、ユーザがテレビ電話を開始および希望する相手に対してテレビ電話の開始を申し込む機能である。接続受諾/拒否機能とは、テレビ電話の申し込みを受けた電子目次端末300のユーザに対して、その申し込みを受け入れる意思がある場合は通信回線の確立を行い、その申し込みを受け入れたくない場合はその旨を相手に通知する機能である。映像および音声データの送受信機能とは、通信路が確立した後、電子目次端末300にて生成されたユーザの画像および音声(発話内容)のデータを通信相手に送信する一方、相手から電子目次端末300に送られてきた映像データおよび音声データを再生することにより、映像および音声による双方向の通信を行う機能である。
【0021】
図8は、テレビ電話制御部352の制御の下、テレビ電話機能を実現するための機能を説明するための図である。同図においては、説明の便宜上、楽曲の案内機能を実現する際にカラオケ装置200とやり取りされる信号については捨象してある。無線通信部301は、カラオケ装置200を介してテレビ電話の相手から送信されてきた映像データと音声データとを表す信号(以下、映像音響信号という)Tinを受信すると、映像音響処理部330を構成する復号化処理部331へ出力する。復号化処理部331は、圧縮/伸張処理回路、映像/音響分離回路、デジタル信号処理プロセッサ、AC/DC変換回路、信号増幅回路等を有し、Tinに対して所定の復号処理を施して映像信号Vinと音響信号Ainとを分離し、Vinを表示部312に出力するとともに、Ainを放音部304に出力する。これにより、カラオケ装置200を介して受信された相手の電子目次端末300から送られてきた映像データおよび音声データがそれぞれ表示部312および放音部304で再生され、ユーザに相手の映像や音声が届く。
一方、カラオケ演奏中において、無線通信部301は当該演奏中の楽曲にかかる音響データ(すなわち、音響処理部210によって合成された伴奏音データおよび歌唱データ)Binをカラオケ装置200から受信すると、エコーキャンセル処理部340へ出力する。エコーキャンセル処理部340には、さらに、収音部303にて収音された音響データが入力される。エコーキャンセル処理部340は、デジタル信号処理プロセッサであり、いわゆるエコーキャンセル処理を行う。すなわち、一方の入力音響信号に対し、他方の入力音響信号を参照信号として用いて、所定のアルゴリズムに基づいて演算処理を行うことで、当該一方の入力音響信号に含まれる当該他方の入力音響信号成分を除去ないし低減させる。ここでは、エコーキャンセル処理部340は、Binを参照信号として、収音部303にて取得された音響信号Aoutを加工し、加工された信号Aout(rev)を、映像音響処理部330を構成する符号化処理部332へ出力する。符号化処理部332は、圧縮/伸張処理回路、映像/音響分離回路、デジタル信号処理プロセッサ、AC/DC変換回路、信号増幅回路等を有し、撮像部302から取得されユーザの撮像画像を表す映像信号Voutとエコーキャンセル処理部340から入力された音響信号Aout(rev)とを合成し、所定の符号化・圧縮処理等を行って映像音響信号Toutを生成し、無線通信部301に出力する。
カラオケ演奏中は、収音部303はユーザが発した音響に加えてカラオケ装置200から出力された演奏音(伴奏音+歌唱音)を拾うことになるが、当該演奏音のデータを参照信号としてエコーキャンセル処理部340で信号処理を行うことで、電子目次端末300のユーザが発した音響の成分以外の成分が除去ないし低減されたAout(rev)が生成され、相手の端末に送信される。この結果、相手のユーザは電子目次端末300のユーザの声を明瞭に聞き取ることができる。このようにして、各電子目次端末300を用いて、カラオケ演奏中にテレビ電話機能が実現される。
【0022】
<サーバ装置400の構成>
図9は、サーバ装置400の機能構成を表す図である。サーバ装置400は、通信部401、ユーザ特定部411、決定部413、通信確立部420、記憶部430を含む。通信部401は通信網NTを介してカラオケ装置200と通信を行うための通信モジュールである。ユーザ特定部411、楽曲情報取得部412、決定部413、通信確立部420は、CPUなどの演算処理プロセッサである。記憶部430は、ハードディスク、ROMなどの記憶装置であり、ユーザデータベースDB1および歌唱履歴データベースDB2を記憶する。各部は、記憶部430に記憶されたプログラムを実行することで動作する図示せぬ制御プロセッサによって制御される。
【0023】
図10は、ユーザデータベースDB1に記憶される内容の例を示す。ユーザデータベースDB1には、各ユーザのIDUに対応付けて、「本人属性」、「歌唱履歴」、「他のユーザとのつながり」、「ログイン情報」のフィールドが設けられる。本人属性には、年齢層、性別、ジャンル、場所、歌手、自己紹介文のサブフィールドが設けられる。それぞれのサブフィールドにはユーザの年齢層、性別、好きな音楽のジャンル、ユーザの所在地またはユーザが利用するカラオケ点の所在地、好きな歌手(アーティスト)名が記述されている。「歌唱履歴」とは、そのユーザが過去にサーバ装置400に接続された全てのカラオケ装置200で歌った楽曲の楽曲識別番号が記述される。「他のユーザとのつながり」とは、そのユーザが登録している他のユーザ(例えば友人)のIDUが記述される。「ログイン情報」とは、そのユーザがいずれかの電子目次端末300においてログイン処理を完了させ、現在テレビ電話の申し込みまたは申し込みの受け入れ準備ができている状態にあるか否か、および準備ができている場合は当該電子目次端末300を管轄するカラオケ装置200のIDKが書き込まれる。
同図においては、例えば、レコード番号「1」は、IDU「024685」が割り当てられたユーザについての情報であり、年齢が30代、性別は男、好きなジャンルはJ−POP、好きな歌手は「○○◇◇」、楽曲識別番号「000135968」の曲をいずれかのカラオケ装置200で最近歌ったことがあり、IDUが「231568」、「304775」のユーザと所定の登録処理を行っており、現在、IDK「200.100.100.1」で特定されるカラオケ装置200と無線通信を行うことができる電子目次端末300を用いてテレビ電話可能な状態となっていることを示している。
なお、本人属性は、電子目次端末300を用いて登録処理が行われるとユーザデータベースDB1に記憶される。具体的には、ユーザは電子目次端末300から本人属性を入力すると、カラオケ装置200を介してサーバ装置400に送信され、ユーザデータベースDB1に記憶される。ユーザが新規(はじめてカラオケシステム100を利用する者)である場合、ユーザデータベースDB1に新たなフィールドが加わることになる。その後、カラオケ装置200において楽曲の演奏指定があった場合や電子目次端末300にてログインやログアウト処理操作があるたびに電子目次端末300からカラオケ装置200を介してサーバ装置400にその旨が通知され、そのユーザの「歌唱履歴」、「他のユーザとのつながり」、「ログイン情報」の内容が更新される。このようにして、ユーザデータベースDB1においては、全てのユーザについて、IDU、その属性、歌唱履歴、他のつながりといった付帯情報と、現在電子目次端末300にログイン中であるのか否か(換言すればテレビ電話を開始できる状態になっているか否か)の情報が記憶される。
【0024】
図11は、歌唱履歴データベースDB2に記憶される内容の例を示す。歌唱履歴データベースDB2は、IDKによって特定される各カラオケ装置200で過去に選択された(=歌唱された)楽曲の楽曲識別番号とが対応付けて記憶される。
【0025】
ユーザ特定部411は、カラオケ装置200からテレビ電話の要求を受けると、ユーザデータベースDB1を参照し、ログイン中であるユーザおよび各ユーザが利用しているカラオケ装置200を全て特定する。すなわち、物理的に接続可能なユーザが全て特定される。楽曲情報取得部412は、ユーザデータベースDB1を参照し、特定された全てのカラオケ装置200について、歌唱履歴を抽出する。決定部413は、所定のマッチングアルゴリズムを用いて、抽出された歌唱履歴と、特定されたユーザの付帯情報(本人属性、歌唱履歴、他のユーザのつながり)とを、当該要求元のユーザの付帯情報とを比較し、マッチングアルゴリズムを用いて両者の類似度を算出する。この処理は、類似度が高いということは属性等が一致またはより近いことを意味するので、接続相手としてふさわしい確率(これを適合度という)が高いとの推測に基づく。例えば、年代が同一で好きな歌手が共通するという条件を満たすユーザには類似度100%、それ以外のユーザに対しては類似度0%というアルゴリズムであれば、年齢層が同一で好きな歌手が共通するユーザのみが全て抽出されることになる。抽出されたユーザの数が予め設定された数を超える場合は、他の条件を加えて所定数となるまで絞り込む。所定数は1以上の任意の数に設定できる。
決定部413は、ユーザ数が所定数以下になったら、抽出されたユーザと、各ユーザの付帯情報の全部または一部と、その適合度を含み、適合度の順に配列させたデータ(以下、候補リストデータという)を作成する。なお、上記所定数が1の場合(相手候補が唯一人に特定される場合)には、適合度という情報は存在しない。その後、決定部413は、カラオケ装置200を介して電子目次端末300から通信を希望する相手のIDUを含む通信要求を受信すると、その相手のIDUに対応付けられているIDKを特定し、その相手のIDU、特定された相手方のIDK、および要求元のIDUを含む通信要求を、該特定された相手方のカラオケ装置200に対して送信する。
通信確立部420は、要求先のユーザがテレビ電話申し込みを受諾する旨の応答を受け取った場合、当該要求元の電子目次端末300と要求先の電子目次端末300との間でテレビ電話を開始するために必要なパラメータや命令送信するなどして、両者の間に通信を確立する。
【0026】
<動作>
図12はカラオケシステム100の動作例を表す図である。以下、カラオケ装置200Aが管轄する電子目次端末300Aを操作したユーザ(以下、UAと称する)によってテレビ電話が開始され、カラオケ装置200Bが管轄する電子目次端末300Bを通信相手となるユーザ(以下、UBと称する)に決定し、電子目次端末300Aから電子目次端末300Bとの間でテレビ電話を行う場合について説明する。
UAおよびUBはそれぞれ所定のユーザ登録作業を行い、サーバ装置400からそれぞれ「IDU1」、「IDU2」が付与されていると仮定する。つまり、ユーザデータベースDB1にはUAよびUBについてレコードが作成され付帯情報が記憶されている。また、カラオケ装置200AにはIDK1が、カラオケ装置200BにはIDK2がサーバ装置400から割り当てられているとする。電子目次端末300Aはカラオケ装置200AからIDT1が割り当てられており、電子目次端末300Bはカラオケ装置200BからIDTが割り当てられていると仮定する。
【0027】
テレビ電話を開始するにあたり、まずUAは電子目次端末300Aを操作してログイン処理を行う(S10)。具体的には、図6に示される画面において「ログイン」ボタンを選択する。すると、表示部312は図13に示すように入力フィールドとソフトキーボードとを含む画面Dを表示部312に表示し、UAにIDUの入力を促す。UAが自分のIDUを入力すると、電子目次端末300Aに記憶されたIDT1と入力されたIDU1とを含む登録要求信号Reg[IDU1,IDT1]を生成し、カラオケ装置200Aに送信する。カラオケ装置200Aは、受信したIDU1とIDT1とを対応付けて端末情報テーブルTB1に格納する(S11)。そして、IDT1に代えて自身の識別子IDK1を付加してIDU1とともにサーバ装置400に登録要求を送信する。サーバ装置400では、受信したIDU1とIDK1の対応付けをユーザデータベースDB1に書き込まれる(S12)。これでログイン処理が完了した。同様に、UBも電子目次端末300Bを用いてログイン処理を完了させたと仮定する。
【0028】
その後、UAは電子目次端末300Aを操作してテレビ電話の開始を行う(S13)。例えば図6の画面で「テレビ電話」を選択する。すると電子目次端末300Aから発信元を特定する「IDT1」を含む開始要求信号I{IDT1}をカラオケ装置200に送信する。当該信号を受信したカラオケ装置200Aは、「IDU1」および「IDK1」を付与してサーバ装置400に転送する。当該開始要求信号Iを受信したサーバ装置400においては、ユーザ特定部411にてログイン中のユーザが特定され、楽曲情報取得部412においてIDK1に係る楽曲履歴情報が抽出され、決定部413においてパターンパマッチングが行われ、UAについて通信相手候補となるユーザについてのリストデータが生成される。以下では、この中にはUBが含まれているものと仮定する。決定部413は、生成されたリストデータを「IDU1」と「IDK1」とともにカラオケ装置200Aに送信する。カラオケ装置200Aは、受信した情報において、ユーザデータベースDB1を参照し、「IDU1」に対応付けられている「IDT1」に置き換え、無線送信する。電子目次端末300Aは受信したデータに自己の識別子「IDT1」が含まれていることを確認すると、このデータは自端末あてのものであると判定する。なお、カラオケ装置200Aの管轄する他の電子目次端末300が当該データを受信した場合、自端末のIDTとは異なるIDT(「IDT1」)が含まれているので、当該データは自端末あてのものではないと判定し、当該データを破棄する。
【0029】
リストデータを受け取った電子目次端末300Aは、当該リストデータに基づいて表示部312にリストを表示する(S15)。このとき表示される例を図14に示す。この例では、適合度の高い順にIDUが024685、025489、051898、001564、078405・・・のユーザが表示されるとともに、各ユーザについてユーザデータベースDB1に記憶された付帯情報の一部の構成要素である、年齢、性別、ジャンル、場所、歌手、自己紹介文がサーバ装置400にて生成された例である。UAは適合度や付帯情報を参考にして、自分が通信したい相手一人を指定する(S16)。以下では、UAはIDU「025489」のユーザ(UB)を指定したと仮定する。
【0030】
電子目次端末300Aは、選択された相手を特定するIDU2(「025489」)および「IDT1」を含む接続要求信号S{IDU2,IDT1}をカラオケ装置200Aに送信する。この信号を受け取ったカラオケ装置200Aは、「IDT1」に対応する「IDU1」を「IDT1」に換えて付加し、さらに「IDK1」を付加してサーバ装置400に送信する。この信号を受信したサーバ装置400は、通信相手が「IDU2」で識別されるユーザ(すなわちUB)であると決定し、ユーザデータベースDB1を参照して「IDU2」に対応付けられたIDKである「IDK2」を特定し(S17)、「IDK2」、要求元のユーザのIDU(「IDU1」)、要求先のユーザのIDU(「IDU2」)、および「IDU1」に係る付帯情報を含む接続要求をカラオケ装置200Bに送信する。接続要求を受信したカラオケ装置200Bは、要求先(接続希望相手のユーザ)のIDUが「IDU2」であることを特定し(S18)、「IDU2」に対応付けられた「IDT2」と「IDU1」とを含む接続要求を無線送信する。
【0031】
電子目次端末300Bは、当該接続要求信号Sを受信すると、自端末あての情報であると判定し、表示部312は受信した情報に基づいて所定の表示動作を行う(S19)。図15は、電子目次端末300Bの表示部312に表示される画面Dの一例を示す。このように、電子目次端末300Bは、UBに対しテレビ電話の打診がUAからあったことを通知するとともに、受信したUAの付帯情報を表示部312に表示する。UBはこの申し込みを承諾する場合、同画面において「はい」のソフトボタンを選択し、拒否したい場合は「いいえ」のソフトボタンを選択する(S20)。ユーザが「はい」を選択した場合、電子目次端末300Bのテレビ電話制御部352は、「IDT2」および相手のIDU1を含む受諾の旨を表す応答信号Res[Y(IDU1),IDT2]を生成し、ユーザが「いいえ」を選択した場合、IDT2およびテレビ電話の相手のIDU(「IDU1」)を含む拒否の旨を表す応答信号Res[N(IDU1),IDT2]を生成する。応答信号を受信したカラオケ装置200Bは、自己のIDK(「IDK2」)を付加してサーバ装置400に送信する。
【0032】
サーバ装置400は、Res[Y(IDU1),IDT2]を受信した場合、UAとUBとの間でテレビ電話を開始するための通信回線の確立作業を行う。具体的には、電子目次端末300Aおよび電子目次端末300Bのそれぞれに対し、通信を開始するために必要なパラメータ(通信アドレスや通信プロトコル、その他通信開始に必要な情報)や命令ESTを送信する。ESTには、通信相手方のIDUを含み、IDU1にIDU2に対応付けられたカラオケ装置200Aおよびカラオケ装置200Bを送信し、カラオケ装置200Aおよびカラオケ装置200Bにて中継処理が行われ、最終的に電子目次端末300Aおよび電子目次端末300Bに到達されるように送り先アドレスが設定される。
電子目次端末300Aおよび電子目次端末300Bはそれぞれ受信したパラメータに基づいて通信の設定を行う。設定処理が完了すると、テレビ電話制御部352はタッチパネル310に図16に示すような画面を表示し、UAに対し、UBとテレビ電話による通信が可能な状態になっていることを通知する。以後、UAおよびUBはそれぞれの端末において、記憶部320おおび収音部303にて生成された音響映像データを、映像音響処理部330を介して逐次相手に送信するとともに、相手から受信した映像音響データを電子目次端末300およびエコーキャンセル処理部340を介して表示部312および放音部304から出力することにより、UAとUBとの間で映像および音声による会話が実現される。
【0033】
一方、サーバ装置400がRes[N(IDU1),IDT2](拒否通知)をカラオケ装置200Bから受信した場合、カラオケ装置200Aを介して電子目次端末300Aに対し、「IDU2」で特定されるユーザから申し込みに対して拒否を受信した旨を送信する。電子目次端末300Aのテレビ電話制御部352は、図17に示すような画面Dを表示部312に表示させる。UAはこの画面をみて、自分の申し込みが拒否されたことを把握する。UAは他の通信相手を探したい場合、「リストに戻る」ボタンを選択する。すると、表示部312は図14に示した画面をDに表示し、UAに再度相手の選択を促す。
【0034】
上述した通り、上記実施例においては、一台の電子目次端末300に対し、曲の指定や検索を提供する本来的な機能と、カラオケとは全く異なるテレビ電話機能とを実装している。これにより、例えばカラオケの体験はあるがテレビ電話の経験がないユーザに対しても、テレビ電話専用の端末を使用させる場合などに比べて操作に対する抵抗感が少ないので、気軽にテレビ電話を利用してもらえるという効果が期待される。また、サーバ装置400において、カラオケ装置200における歌唱履歴やユーザの属性や音楽に関する嗜好などに応じて、そのユーザに適すると思われるテレビ電話の相手(の候補)が決定される。これにより、ユーザは相手を探す煩わしさから開放されるとともに、知らない相手と初め会話を行う場合であっても一定の安心感が得られる。さらに、サーバ装置200が有する「つながり」の情報を活用することにより、カラオケシステム100を利用するユーザが交流を深めていくための手助けとなりうる。
【0035】
<変形例>
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されることなく、他の様々な形態で実施可能である。以下にその一例を示す。なお、以下の各態様を適宜に組み合わせてもよい。
【0036】
電子目次端末300において、エコーキャンセル処理部340を設けなくても良い。カラオケ演奏中でない場合等、静かな環境においてはエコーキャンセル処理を行わなくてもテレビ電話の円滑な進行に障害とならないからである。要するに、本発明に係る端末装置は、(1)自端末を一意に特定する識別子を用いて、サーバ装置に接続されたカラオケ装置と通信を行う通信部、(2)入力音響信号に基づいて音響波を放出する放音部と、(3)ユーザが発した音声を収音する収音部と、(4)前記ユーザに楽曲を案内する案内情報を表示する表示部と、(5)前記案内情報による案内に基づいてなされた前記ユーザによる楽曲の指定を受け付け、該指定された楽曲を前記通信部から前記カラオケ装置に通知する入力部と、(6)前記ユーザを撮像する撮像部と、(7)前記サーバ装置にて決定された通信相手から送信された映像音響信号を前記通信部にて受信すると、該受信された映像音響信号に基づいて前記表示部に映像を表示させ前記放音部に放音処理を行わせる一方、前記収音部にて取得された音響データおよび前記撮像部にて取得された映像データを、前記通信部を介して前記カラオケ装置に送信する映像音響処理部とを有していればよい。
【0037】
電子目次端末300から、映像通信および音響通信のいずれか一方の機能を省略してもよい。例えば、電子目次端末300の構成要素から撮像部302を取り除く。映像の送受信機能はなくなり、音響のみによって会話を行う。また、電子目次端末300に、テレビ電話用の通信回線とは独立したテキストデータの授受を行うための通信モジュールを設けてもよい。具体的には、表示部312にソフトキーボードと、自分の入力した文字および相手から受信したテキストデータを表示するための表示するエリアを含む画面Dを表示部312に表示する。ユーザは、テキストの通信が確立した後、表示部312からテキストを入力してカラオケ装置200を介して相手の電子目次端末300にテキストデータを送信して相手の電子目次端末300にそのテキストを表示させるようにするとともに、相手から送られてきたテキストデータを受信して表示部312に表示する。このように、映像音響データによる通信機能加え、テキスト情報にいわゆるチャット機能を設けてもよい。
【0038】
電子目次端末300が有する映像および音声データの処理機能のうち、一部をカラオケ装置200に担わせてもよい。例えば、電子目次端末300から音響処理に関係する機構(すなわち、エコーキャンセル処理部340、映像音響処理部330、放音部304、収音部303)を取り除くとともに、これらの機能をカラオケ装置200に設けてもよい。具体的には、カラオケ装置200に、歌唱用とは別のマイク、カラオケ放音用とは別のスピーカ、およびエコーキャンセル回路とを設ける。この場合、カラオケ装置200は、ユーザの発した声をカラオケ装置200に設けられたマイクで収音するとともに、撮像部302にて取得された映像データをカラオケ装置200から受信して、カラオケ装置200で映像および音声の合成を行って、映像音響信号としてサーバ装置400へ送信する。一方、相手から送られてきた映像音響信号はカラオケ装置200で分離され、音響信号についてエコーキャンセル処理および放音処理を行い、映像信号については電子目次端末300へ送信して表示部312に表示させる。
逆に、電子目次端末300に音響処理機能を持たせ、カラオケ装置200に送信映像の生成機能(=撮像機能)、受信映像データ再生機能、および映像データと音響データの分離・合成機能を持たせてもよい。具体的には、電子目次端末300から撮像部302を取り除き、電子目次端末300のユーザを撮影するカメラ、映像データの処理回路、および音響データとの合成・分離を行う回路を設ける。この場合において、カラオケ装置200でカラオケ演奏が実行されている場合、表示部221の一部の領域にテレビ電話用の映像(少なくとも相手の電子目次端末300で撮像された映像)を表示し、残りの領域にカラオケの映像を表示するようにすることで、カラオケ機能とテレビ電話機能の両立を図ればよい。
【0039】
上記実施例においては、異なるカラオケ装置200が管轄する電子目次端末300同士で通信を行ったが、同一のカラオケ装置200が管轄する2台の電子目次端末300間で上述した映像音響データのやり取りを行ってもよい。例えば、3人で一つのカラオケ装置200が設置されたカラオケルームを利用する場合において、一人は歌唱を行っている最中に、他の二人はテレビ電話機能を用いて会話を行ってもよい。
【0040】
上記実施例においては、2台の電子目次端末300同士で通信を行ったが、サーバ装置400は3台以上の電子目次端末300に対して一つの一通信路を設定することで3人以上のユーザが同時に会話のやりとりをすることができるようにしてもよい。あるいは、一つの電子目次端末300に対して複数の通信路を確立し、一人のユーザが二人以上のユーザと同時に通信を行ってもよい。この場合、自分の通信に関係する全ての接続相手のユーザについての情報を表示部312に表示することが好ましい。具体的には、図12において上述した方法で2台の電子目次端末300間で通信が確立されている場合に、他の電子目次端末300CのユーザUCから電子目次端末300Aに対して接続要求があった場合、サーバ装置400は電子目次端末300Aに対し、新たに電子目次端末300Cとの通信路を設定してUBとUCと独立して通信を行うか、現在確立されている電子目次端末300Bとの通信路を電子目次端末300Cにも使用させるかを選択させる。後者が選択された場合、サーバ装置400は、電子目次端末300Bに対して当該通信路の電子目次端末300Cによる使用を認めるか否かを打診する。
【0041】
決定部413が通信相手を決定する方法(マッチングアルゴリズム)は、上述した例に限られない。例えば、図12の例において、決定部413で候補を複数選択できるようにリストを生成せず、ユーザ属性が最も近い一人のユーザあるいは所定の条件に従って絞り込まれた候補のなかからランダムな一人のユーザを決定し、そのユーザを電子目次端末300Aに通知してもよい。また、決定部413で決定された相手に対し、受諾するか否かの打診を行うプロセス(S18〜S20)を省略し、決定と同時に通信確立処理(S21)を開始してもよい。この場合、UBがテレビ電話のための通信回線が確立されことを画面で確認した後、UAとの通信を拒否することを望む場合は、「終了」のボタンを押すと、テレビ電話制御部352は通信を終了させる。
要するに、本発明のサーバ装置は、(1)各々映像音響信号の生成および再生機能を有する端末装置と通信可能な複数のカラオケ装置との間で通信を行う通信部、(2)前記端末装置のユーザを特定する情報を、前記通信部を介して前記複数のカラオケ装置から取得するユーザ特定部、(3)前記複数のカラオケ装置から、各カラオケ装置においてユーザによって選択された楽曲情報を取得する楽曲情報取得部、(4)1のカラオケ装置を介して1のユーザから接続要求を受けると、前記ユーザ特定部にて特定された複数のユーザの中から、当該1のカラオケ装置にて選択された前記楽曲情報に基づいて前記1のユーザの通信相手を決定する決定部と、(5)前記1のカラオケ装置を介して前記1のユーザの端末装置と前記通信相手の装置との間において映像音響信号が授受できるように通信路を確立する通信確立部とを有していればよい。
通信の方式や通信確立についての具体的なプロセスは、上述した例に限られない。例えば、通信回線の確立に必要なオパラメータを電子目次端末300Aおよび電子目次端末300Bの両者に送信するのではなく、電子目次端末300Aのみに送信し、以後の通信回線の確立に必要な作業を電子目次端末300Aと電子目次端末300Bとの両者にネゴシエーションを行わせるようにしてもよい。また、上記例では、通信回線確立後においてはサーバ装置400は電子目次端末300同士の通信に関与しないが、サーバ装置400にテレビ電話を中継するためのアドレス変換処理やデータ形式の変換処理等を行うデータ処理プロセッサを設け、電子目次端末300にはEstにおいて映像音響データの送信先としてサーバ装置400の通信アドレスを含ませ、電子目次端末300間でやり取りされるすべでの映像音響データは全てサーバ装置400を介して中継されるようにしてもよい。
【0042】
ユーザは電子目次端末300から新規登録やログイン処理を行うにあたり、IDUを入力したが、予めIDUや付帯情報などのデータを記憶した磁気カードやICカードをサーバ装置400の管理者がユーザに発行し、これらのカードを電子目次端末300に設けられたカードリーダで読み取ることで必要な情報を入力してもよい。
【0043】
上記実施例では一台のカラオケ装置200が管轄する電子目次端末300が複数台あることを前提としたが、各カラオケ装置200の管轄する電子目次端末300が一台である場合は、IDTとIDKとは1対1に対応するから、どちらか一方(例えばIDKのみ)を用いて通信相手を特定してもよい。要するに、カラオケシステム100におけるいずれかの装置においてテレビ電話の要求元のユーザと要求先のユーザとが特定できるようになっていればよい。
この場合、カラオケ装置200と電子目次端末300とを別体としてではなく、一体として構成してもよい。すなわち、図18に示すように、カラオケ装置200の機能と電子目次端末300の機能を併せ持つカラオケ装置600を、カラオケ装置200の機能および電子目次端末300に代えて用いてもよい。
【0044】
上記実施例においては、電子目次端末300は必ず管轄のカラオケ装置200を介してサーバ装置400と通信を行っていたが、電子目次端末300はカラオケ装置200を介さずにサーバ装置と通信を行ってもよい。具体的には、電子目次装置300に代えて図19に示す電子目次端末700を用いる。同図に示すように、電子目次端末700においては、無線通信部301に代えて301Aが設けられる。無線通信部301Aは、通信網を介してサーバ装置400と通信を行うための無線通信モジュールである。一方、サーバ装置400については、記憶部430に格納されるユーザデータベースDB1に代えてDB3が、歌唱履歴データベースDB2に代えてDB4をそれぞれ格納する。
【0045】
ユーザデータベースDB3の記憶内容の一例を図20に示す。同図に示すように、ユーザデータベースDB3がユーザデータベースDB1と異なる点は、「ログイン情報」の項目において、電子目次端末700のユーザがどのカラオケ装置200と関連付けられているかどという情報が存在せず、ログインしているか否か(すなわち、電子目次端末700を操作してテレビ電話をできる状態にいるかどうか)という情報が格納される点である。それ以外の情報項目に記憶される内容についてはユーザデータベースDB1と同様であるので、説明を省略する。
歌唱履歴データベースDB4の記憶内容の一例を図21に示す。同図に示すように、カラオケシステム100を利用する全てのユーザのIDUに対して、IDTと楽曲IDとが対応付けて格納される。ここでは、IDTは通信網NTにおけるデバイスを一意に識別する通信アドレスである例を示している。例えば、IDU「248984」で特定されるユーザは、現在IDT「200.200.200.001」で特定される電子目次端末700を使用しており(すなわちログイン中の状態)であり「000298715」で特定される楽曲等を歌唱したことがあることを意味する。IDTが空欄になっているのは、そのユーザが現在どの電子目次端末700も利用していない(すなわちログアウト状態である)ことを意味する。
このように、歌唱履歴データベースDB4を参照すれば、現在、どのユーザがどの電子目次端末700を利用しているのか(いないのか)およびそのユーザが過去に歌唱した楽曲が特定される。このようなIDUとIDTとを対応付ける機能は上記実施例においてカラオケ装置200が有していたものであるが、この例ではサーバ装置400がこの対応付け機能を担う。
【0046】
図22に電子目次端末700Aおよび700Bを用いて映像音響通信を行う例を示す。
以下では、主に図12に示した動作と異なる部分について説明する。まず、電子目次端末700AのユーザUAがログイン処理を行う(S10)。具体的には、電子目次端末700AにおいてIDU1を入力する。すると、IDU1と電子目次端末700Aに予め記憶されたIDT1とを含む要求Regがサーバ装置400に送信される。サーバ装置400においては、受信したIDU1とIDT1の対応付け情報を歌唱履歴データベースDB4に書き換えるとともに、ユーザデータベースDB3において「ログイン情報」を「ログイン中」に書き換える(S12)。これにより、サーバ装置400において、UA宛の情報を受信した場合、UAに紐付けられているIDT1を用いて無線送信することにより、UAの操作する電子目次端末700Aにのみ情報を伝達する準備が整う。また、電子目次端末700BのユーザUBも同様にしてログイン処理を完了させる。
【0047】
以降の処理、すなわち、電子目次端末700Aにおいて実行されるテレビ電話の開始指示(S13)、サーバ装置400において実行される通信相手のマッチング処理および相手候補リストの作成(S14)、電子目次端末700A、700Bにおける表示処理(S15およびS19)およびユーザから入力の受付(S16、S20)といった処理は、図12に示した例と同様である。図12の動作と図22の動作において異なる点は、サーバ装置400はカラオケ装置200を特定する必要がないので、図22において相手の電子目次端末が特定される点(S17)、図12で示したS18の処理が省略される点、およびサーバ装置400から送信される情報のあて先として電子目端末の識別子(IDT1またはIDT2)のみが含まれる点である。なお、この例では、通信確立処理(S21)において、サーバ装置400は電子目次端末700Aおよび700Bに対し、700Aと700Bとの間における映像音響データの授受に関しては映像音響データの送信先としてサーバ装置400を指定する命令を電子目次端末700Aおよび700Bに送信している。サーバ装置400は、この通信確立処理においてIDT1(UA)とIDT2(UB)を対応付けて記憶し、サーバ装置400が指定した所定の通信方式に従って電子目次端末700Aおよび700Bから送信されたサーバ装置400あての映像音響データを受信すると、電子目次端末700Bおよび700Aをあて先に書き換え、あるいは必要に応じてプロトコル変換などの処理を行って転送する。
【0048】
カラオケ装置200(600)、電子目次端末300(700)、サーバ装置400の機能をどのようにハードウェア実装するかは、上記実施例で説明した例に限らない。例えば、機能毎にプロセッサ等のハードウェア手段を設けてもよいし、複数の機能を一つのプロセッサで実行しても良い。プロセッサは、記憶部(RAM、ROM等)に記憶された制御プログラムを実行することにより、各機能を実現するようにすればよい。制御プログラムは、磁気記録媒体(磁気テープ、磁気ディスクなど)、光記録媒体(光ディスクなど)、光磁気記録媒体、半導体メモリなどの、コンピュータが読取可能な記録媒体に記録した状態で提供し得る。また、インターネットのようなネットワーク経由でカラオケ装置200や電子目次端末300にダウンロードさせることも可能である。
【符号の説明】
【0049】
100:カラオケシステム、200、200−1、200−2、200−3、600:カラオケ装置、201:第1通信部、202:操作部、203:第2通信部、210:音響処理部、211:音響出力部、212:音響入力部、220:映像処理部、221:表示部、250:制御部、251:カラオケ制御部、252:テレビ電話制御部、300、300―1、300−2、300A、300B、300C、700、700A、700B:電子目次端末、301、301A:無線通信部、302:撮像部、303:収音部、304:放音部、310:タッチパネル、311:入力部、312:表示部、320:記憶部、330:映像音響処理部、331:復号化処理部、332:符号化処理部、400:サーバ装置、401:通信部、411:ユーザ特定部、412:楽曲情報取得部、413:決定部、420:通信確立部、430:記憶部、TB1:端末情報テーブル、TB2:楽曲履歴テーブル、DB1、DB3:ユーザデータベース、DB2、DB4:歌唱履歴データベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
各々映像音響信号の生成および再生機能を有する端末装置と通信可能な複数のカラオケ装置との間で通信を行う通信部と、
前記端末装置のユーザを特定する情報を、前記通信部を介して前記複数のカラオケ装置から取得するユーザ特定部と、
前記複数のカラオケ装置から、各カラオケ装置においてユーザによって選択された楽曲情報を取得する楽曲情報取得部と、
1のカラオケ装置を介して1のユーザから接続要求を受けると、前記ユーザ特定部にて特定された複数のユーザの中から、当該1のカラオケ装置にて選択された前記楽曲情報に基づいて前記1のユーザの通信相手を決定する決定部と、
前記1のカラオケ装置を介して前記1のユーザの端末装置と前記通信相手の装置との間において映像音響信号が授受できるように通信路を確立する通信確立部と
を有するサーバ装置。
【請求項2】
前記ユーザ特定部は、更に各ユーザの属性を特定し、
前記決定部は、該選択された楽曲情報および該特定された属性に基づき前記決定を行う
ことを特徴とする請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
自端末を一意に特定する識別子を用いて、サーバ装置に接続されたカラオケ装置と通信を行う通信部と、
入力音響信号に基づいて音響波を放出する放音部と、
ユーザが発した音声を収音する収音部と、
前記ユーザに楽曲を案内する案内情報を表示する表示部と、
前記案内情報による案内に基づいてなされた前記ユーザによる楽曲の指定を受け付け、該指定された楽曲を前記通信部から前記カラオケ装置に通知する入力部と、
前記ユーザを撮像する撮像部と、
前記サーバ装置にて決定された通信相手から送信された映像音響信号を前記通信部にて受信すると、該受信された映像音響信号に基づいて前記表示部に映像を表示させ前記放音部に放音処理を行わせる一方、前記収音部にて取得された音響データおよび前記撮像部にて取得された映像データを、前記通信部を介して前記カラオケ装置に送信する映像音響処理部と
を有する端末装置。
【請求項4】
前記通信部を介して、前記カラオケ装置から楽曲データおよび歌唱データを受信し、
前記通信部が受信した前記楽曲データおよび前記歌唱データを用いて、前記収音部にて取得された音響データに対してエコーキャンセル処理を実行するエコーキャンセル処理部を更に有する
ことを特徴とする請求項3に記載の端末装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2012−230315(P2012−230315A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−99639(P2011−99639)
【出願日】平成23年4月27日(2011.4.27)
【出願人】(000004075)ヤマハ株式会社 (5,930)
【Fターム(参考)】