説明

端末装置及びプログラム

【課題】 表示情報の表示態様を適宜に制御する。
【解決手段】 任意の表示情報を表示できる表示部(17)を制御する端末装置(1)において、前記表示情報の一つとして任意の第1表示情報を前記表示部に表示させるように指示する指示手段(11)、前記第1表示情報の内容及び該第1表示情報に関連づけられた付加情報の少なくともいずれか一方に基づいて、前記第1表示情報と一緒に前記表示部に表示させる第2表示情報の表示態様の決定を行う決定手段(11)、前記第1表示情報を前記表示部に表示させるとともに前記決定手段によって決定された表示態様で前記第2表示情報を前記表示部に表示させるように制御する制御手段(11)を備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、任意の表示情報を表示できる表示部を制御する端末装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、携帯電話機などの端末装置においては、ユーザインターフェースのための表示部(数インチ程度の液晶表示パネルからなるもの)を備えており、この表示部を用いて、電話の発着信操作など、様々なユーザ支援を行っている。
【0003】
一般的に上記の表示部は、端末の電源が入っている間、その表示はシンプルなものであった。たとえば、所要の文字表示、あるいは、電池の残容量や電波の強さといった、いわゆるピクトなどの表示情報の表示を行っていたが、現在においては、ほとんどの端末において、任意の背景画像などの表示情報も表示できるようになっており、ユーザ個々の好みの応じた画面デザインを設定できるようになっている。
【0004】
このように、任意の背景画像を表示できるようにすることによって、ユーザ個々の好みの応じた画面デザインを設定できるという利点が得られるものの、ユーザ自らが背景画像を意図的に変更しない限り、一度設定した画面デザインはまったく変わることがないので、すぐに飽きてしまうという問題点がある。
【0005】
この点(画面デザインの変化)に関し、たとえば、下記の特許文献1には、端末の現在位置に応じて背景画像を変更(差し替え)できるようにし、さらに、その画像上のピクト表示の姿態(表示態様)も変更できるようにした技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2003−087857号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1記載の技術にあっては、端末の現在位置が変わらない場合、たとえば、自宅等で継続的に端末を使用している場合は、背景画像やピクト表示(表示情報の表示態様)の変更がまったく行われないから、依然として、飽きやすいという問題点がある。
【0008】
そこで、本発明の目的は、表示情報の表示態様を適宜に制御することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1記載の発明は、任意の表示情報を表示できる表示部を制御する端末装置において、前記表示情報の一つとして任意の第1表示情報を前記表示部に表示させるように指示する指示手段と、前記第1表示情報の内容及び該第1表示情報に関連づけられた付加情報の少なくともいずれか一方に基づいて、前記第1表示情報と一緒に前記表示部に表示させる第2表示情報の表示態様の決定を行う決定手段と、前記第1表示情報を前記表示部に表示させるとともに前記決定手段によって決定された表示態様で前記第2表示情報を前記表示部に表示させるように制御する制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0010】
さらに、コンピュータに対して、上述した請求項1記載の発明に示した主要機能を実現させるためのプログラムを提供する(請求項10記載の発明)。
【0011】
なお、上述した請求項1記載の発明は次のようなものであってもよい。
前記決定手段は、前記第1表示情報の内容及び該第1表示情報に関連づけられた付加情報の少なくともいずれか一方に基づいて、前記第2表示情報の表示態様の決定とともに、該第2表示情報の選択を行う(請求項2記載の発明)。
【0012】
前記決定手段は、前記第1表示情報に含まれるオブジェクトの種別、オブジェクトの輪郭線、オブジェクトが人物である場合の人物属性、配色、文字数、文字配置のいずれかを解析し、その解析結果に従って、前記第1表示情報と一緒に前記表示部に表示させる第2表示情報の表示態様の決定を行う(請求項3記載の発明)。
【0013】
前記決定手段は、前記第1表示情報が画像である場合に、その画像の撮影日時、画像の撮影場所、画像のタイトルに基づいて、あるいは、前記第1表示情報がテレビ放送である場合に、そのテレビ放送のチャンネル、テレビ放送の番組情報に基づいて、前記第1表示情報と一緒に前記表示部に表示させる第2表示情報の表示態様の決定を行う(請求項4記載の発明)。
【0014】
前記表示態様は、前記第2表示情報の表示数、大きさ、色、形、表情、動作、種別のうち、少なくともいずれか1つである(請求項5記載の発明)。
【0015】
前記制御手段は、前記第1表示情報の表示が途中で中断された場合に、その中断時点における前記第2表示情報の表示態様を記憶しておき、前記第1表示情報の表示が再開されたときに、記憶されていた表示態様を読み出し、その表示態様に基づいて前記第2表示情報を表示させる(請求項6記載の発明)。
【0016】
前記指示手段は、端末待受状態において任意の待受画像を前記第1表示情報として前記表示部に表示させるように指示し、前記制御手段は、待受画像として指定された第1表示情報が表示部に表示される際に、その第1表示情報とともに、前記決定手段によって決定された表示態様で前記第2表示情報を表示させるように制御する(請求項7記載の発明)。
【0017】
通信手段を更に備え、前記指示手段は、該通信手段によって通信を行う場合に着信及び発信の少なくともいずれか一方を報知するための任意の通信報知画像を前記第1表示情報として表示部に表示させるように指示し、前記制御手段は、通信報知画像として指定された第1表示情報が表示部に表示される際に、その第1表示情報とともに、前記決定手段によって決定された表示態様で前記第2表示情報を表示させるように制御する(請求項8記載の発明)。
【0018】
前記指定手段は、メニュー画面あるいは文字表示画面を前記第1表示情報として表示部に表示させるように指示し、前記制御手段は、メニュー画面あるいは文字表示画面として指定された第1表示情報が表示部に表示される際に、その第1表示情報とともに、前記決定手段によって決定された表示態様で前記第2表示情報を表示させるように制御する(請求項9記載の発明)。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、表示情報の表示態様を適宜に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。
【図2】携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
【図3】携帯電話機1の外観図である。
【図4】表示部17の表示例を示す図である。
【図5】背景画像記憶部M3を説明するための図である。
【図6】背景画像記憶部M3に記憶されている画像を示す図である。
【図7】キャラクタ画像記憶部M4を説明するための図である。
【図8】キャラクタ画像記憶部M4に記憶されているキャラクタを示す図である。
【図9】キャラクタ決定条件記憶部M5を説明するための図である。
【図10】キャラクタ決定条件の「設定フラグ」を変更するために用いられるユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図11】キャラクタ内容記憶部M6を説明するための図である。
【図12】動作決定条件記憶部M7を説明するための図である。
【図13】動作決定条件の「設定フラグ」を変更するために用いられるユーザインターフェース画面の一例を示す図である。
【図14】動作内容記憶部M8を説明するための図である。
【図15】登録画像情報記憶部M9を説明するための図である。
【図16】電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したフローチャートである。
【図17】待受表示処理のフローチャートである。
【図18】画像登録処理のフローチャートである。
【図19】画像登録処理のフローチャートである。
【図20】着信画像表示処理のフローチャートである。
【図21】背景画像とキャラクタの表示例を示すである。
【図22】背景画像とキャラクタの表示例を示すである。
【図23】背景画像選択時の概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施形態を、携帯電話機に適用した場合を例にして、図面を参照しながら説明する。
図1は、携帯電話機が利用可能な通信ネットワークシステムを示したブロック図である。この図において、携帯電話機1には、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能(Webアクセス機能)のほか、カメラ撮影機能及び撮影済み画像の再生機能、ならびに、デジタルテレビ放送(たとえば、ワンセグ地上デジタルテレビ放送)の受信機能などが備えられている。
【0022】
携帯電話機1は、最寄りの基地局2Aを経由して交換機2Bから有線・無線通信網(一般公衆電話通信網と移動体通信網)2に接続されると、この有線・無線通信網2を介して他の携帯電話機や一般加入電話機(図示省略)との間で通話可能な状態となる。また、携帯電話機1は、有線・無線通信網2を介してインターネット3に接続されると、Webサイトをアクセスして、このWebサイト内のコンテンツを閲覧可能となり、また、適宜に情報配信装置4からの情報(動画、静止画、音楽、ニュースなどの情報)をインターネット3と有線・無線通信網2を介してダウンロード可能となる。また、携帯電話機1は、テレビ局5から送信アンテナ6を介して発信された地上波デジタル放送を受信するようにしているが、インターネットラジオのように有線・無線通信網2やインターネット3を介して情報配信装置4からデジタル放送をダウンロード受信することもできる。
【0023】
図2は、携帯電話機1の基本的な構成要素を示したブロック図である。
この図において、中央制御部11は、二次電池(図示省略)を備えた電池部12からの電力供給によって動作し、記憶部13内の各種のプログラムに応じてこの携帯電話機1の全体動作を制御する、不図示の中央演算処理装置(コンピュータ)やメモリ(図示省略)などを有している。記憶部13には、プログラム記憶部M1、各種情報一時記憶部M2、背景画像記憶部M3、キャラクタ画像記憶部M4、キャラクタ決定条件記憶部M5、キャラクタ内容記憶部M6、動作決定条件記憶部M7、動作内容記憶部M8、登録画像情報記憶部M9などが設けられている。
【0024】
プログラム記憶部M1は、図16〜図20に示した動作手順に応じて本実施形態を実現するためのプログラムや各種のアプリケーションなどが格納されているほか、それらのプログラムや各種のアプリケーションなどの動作に必要とする情報などが記憶されている。また、各種情報一時記憶部M2は、フラグ情報、タイマ情報、画面情報など、携帯電話機1が動作するために必要な各種の情報を一時的に記憶するワーク領域である。なお、背景画像記憶部M3、キャラクタ画像記憶部M4、キャラクタ決定条件記憶部M5、キャラクタ内容記憶部M6、動作決定条件記憶部M7、動作内容記憶部M8、登録画像情報記憶部M9については後で詳述するものとする。
【0025】
無線通信部14は、図示しない無線部やベースバンド部、多重分離部などを備え、たとえば、通話機能、電子メール機能、インターネット接続機能などの動作時に、最寄りの基地局2Aとの間でデータの送受信を行うもので、通話機能の動作時にはベースバンド部の受信側から信号を取り込んで受信ベースバンド信号に復調したのち、音声信号処理部15を介して通話用スピーカSPから音声出力させ、また、通話用マイクMCからの入力音声データを音声信号処理部15から取り込み、送信ベースバンド信号に符号化したのち、ベースバンド部の送信側に与えてアンテナから発信出力させる。
【0026】
テレビ放送受信部16は、端末装置向けのワンセグ地上波デジタルテレビ放送のほか、電子番組表(EPG)などの番組情報も含めて受信可能となっている。このテレビ放送受信部16は、放送信号を抽出する受信部(アナログ回路部)と、受信した放送信号をOFDM(直交周波数分割多重)復調したり、多重化されている放送信号から映像、音声、データ(文字データ)に分離して復号化したり、圧縮データの解凍などを行うデジタル回路部を有している。表示部17は、高精細液晶を使用し、たとえば、文字情報、待受画像、テレビ映像などの表示情報を表示させるもので、この表示部17の表示画面(表示領域)は、矩形(長方形)を成している。
【0027】
操作部18は、ダイヤル入力、文字入力、コマンド入力などを入力するもので、中央制御部11は、この操作部18からの入力操作信号に応じた処理を実行する。RTC(リアルタイムクロックモジュール)19は、時計部を構成するもので、中央制御部11は、このRTC19から現在日時を取得する。報知部20は、サウンドスピーカ20a、LED(発光ダイオード)20b、振動モータ20cを備え、着信時に駆動されて音や光または振動で着信報知を行うほか、アラーム報知時などでも駆動される。
【0028】
撮像部21は、CCDやCMOS等の二次元撮像デバイスを含み、この携帯電話機1がカメラの撮影モードで動作しているときには、撮影構図の確認及び修正用の動画像(スルー画像またはライブビュー画像)を中央制御部11経由で表示部17に出力し、さらに、操作部18の特定キー(シャッタキー)が押下げ操作されたときには、中央制御部11からの指令に応答して高精細の画像を撮像して、その画像信号を中央制御部11に出力し、この中央制御部11の制御の下、当該画像信号を圧縮符号化して記憶部13の所要領域、たとえば、背景画像記憶部M3に記憶保存する。なお、記憶部13に、撮影済み画像の専用記憶領域を設けておいてもよい。
【0029】
図3は、携帯電話機1の外観図である。この図において、携帯電話機1は、特にそれに限定されないが、たとえば、その機器本体(装置本体)を構成する複数の筐体の連結状態に応じて複数のスタイルに変更可能な2軸ヒンジタイプであり、操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとは、折り畳み開閉自在及び回動自在にヒンジ部1Cを介して連結されている。ヒンジ部1Cには操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとを折り畳み開閉するための開閉用ヒンジ軸が設けられているほか、この開閉用ヒンジ軸と略直交して、一方の筐体を他方の筐体に対して回動するための回動用ヒンジ軸とが設けられている。
【0030】
このような2軸ヒンジタイプの携帯電話機1は、操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとが、どのように連結されているかに応じて携帯電話機1の形態を複数のスタイル(クローズスタイル、オープンスタイル、ビュースタイルなど)に変更可能なもので、図3(a)は、操作部筐体1Aと表示部筐体1Bとの折り畳みを開いた状態のオープンスタイルを示している。なお、操作部筐体1Aの内面には、操作部18が配置され、また、表示部筐体1Bの内面には、表示部17が配置されているほか、操作部筐体1Aの内面側には、通話用マイクMCが配置され、表示部筐体1Bの内面には、通話用スピーカSPが配置されている。図3(b)は、オープンスタイルにおいて表示部筐体1Bを180度反転させてから折り畳んだ状態のビュースタイルを示している。このように、オープンスタイルで内側となっていた表示部17は、ビュースタイルでは外側に向くようになる。
【0031】
図4は、表示部17の表示例を示す図である。この図において、表示部17の表示画面は、その上端部分を、電波の強さを示す電波アイコン22、電池残量を示す電池アイコン23、メール着信を示すメールアイコン24及び現在時刻を示す時刻アイコン25などの表示情報を表示するピクト表示領域26とすると共に、それ以外を画像やメニュー画面などの表示情報を表示する画像表示領域27としているが、これは一例である。たとえば、画像表示領域27を表示部17のほぼ全域とし、電波アイコン22や電池アイコン23、メールアイコン24及び時刻アイコン25などのピクト画像を、その画像表示領域27の上に重畳表示させるようにしてもよい。
【0032】
図5は、背景画像記憶部M3を説明するための図である。
背景画像記憶部M3は、表示部17の背景画像(待受画像や着信画像等)として使用できる様々な画像の実データを、そのタイトルや撮影日時及び撮影位置などの付加情報と共にレコード単位に記憶するものであり、各レコードには、それらの画像を一意に識別するための情報(以下、背景ID)が設定されている。たとえば、図示の例では、背景ID=A01にタイトル名が“電車”の画像に関する実データが記憶されており、また、背景ID=A02にタイトル名が“ケーキ”の画像に関する実データが記憶されている。さらに、背景ID=A03にタイトル名が“田中さん”の画像に関する実データが記憶されており、背景ID=A04にタイトル名が“北海道富良野”の画像に関する実データが記憶されており、背景ID=A05にタイトル名が“イタリアフィレンツェ”の画像に関する実データが記憶されている。
これらの画像は、あらかじめ工場出荷時に既定のデータとして記憶されたものであってもよいし、あるいは、この携帯電話機1をカメラモードにして任意に撮影されたものであってもよい。または、インターネット3を経由して情報配信装置4からダウンロードしたものであってもよい。さらに、付加情報に当該画像の記憶日時を含んでいてもよい。
【0033】
図6は、背景画像記憶部M3に記憶されている画像を示す図である。この図において、(a)は背景ID=A01に対応する“電車”の画像28であり、(b)は背景ID=A02に対応する“ケーキ”の画像29であり、(c)は背景ID=A03に対応する“田中さん”の画像30であり、(d)は背景ID=A04に対応する“北海道富良野”の画像31であり、(e)は背景ID=A05に対応する“イタリアフィレンツェ”の画像32である。
【0034】
図7は、キャラクタ画像記憶部M4を説明するための図である。
キャラクタ画像記憶部M4は、表示部17の背景画像に重畳表示するための様々なキャラクタ画像の実データを、そのタイトルや動作名及び基本動作制御情報などの付加情報と共にレコード単位に記憶するものであり、各レコードには、それらの画像を一意に識別するための情報(以下、キャラID)が設定されている。たとえば、図示の例では、キャラID=B01にタイトル名が“犬”のキャラクタに関する実データが記憶されており、また、背景ID=B02にタイトル名が“鳥”のキャラクタに関する実データが記憶されている。さらに、背景ID=B03にタイトル名が“ねずみ”のキャラクタに関する実データが記憶されており、背景ID=B04にタイトル名が“ミジンコ”のキャラクタに関する実データが記憶されており、背景ID=B05にタイトル名が“蟻”のキャラクタに関する実データが記憶されている。
なお、キャラクタの実データは、それぞれのキャラクタの動きを表現するのに必要な構成を有するものであり、たとえば、時系列的に動きを分解した複数のコマ画像(ポリゴンからなるもの等)である。また、付加情報の「動作名」は、それぞれのキャラクタに特有の動作を表す名称であり、たとえば、犬の場合は“歩く”、鳥の場合は“飛ぶ”、ねずみの場合は“跳ねる”、蟻の場合は“群がる”などである。さらに、付加情報の「基本動作制御情報」はそれぞれのキャラクタが動作するのに必要な制御情報であり、たとえば、犬の場合は歩き方や歩く速度、鳥の場合は飛び方や飛ぶ速度、ねずみの場合は走り方や走る速度、ミジンコの場合は跳ね方や跳ねる高さ、蟻の場合は歩き方や群れの密度などである。
【0035】
図8は、キャラクタ画像記憶部M4に記憶されているキャラクタを示す図である。この図において、(a)はキャラID=B01に対応する“犬”のキャラクタ33であり、(b)はキャラID=B02に対応する“鳥”のキャラクタ34であり、(c)はキャラID=B03に対応する“ねずみ”のキャラクタ35であり、(d)はキャラID=B04に対応する“ミジンコ”のキャラクタ36であり、(e)はキャラID=B05に対応する“蟻”のキャラクタ37である。
【0036】
ここで、図7に示すキャラクタ画像記憶部M4の例では、一つのキャラクタが一つの動作を行う(たとえば、犬→歩く)ようになっているが、これに限定されない。一つのキャラクタが複数の動作を行うようになっていてもよい。たとえば、犬の場合に「歩く」と「走る」の二つの動作を設定し、いずれの動作を選択するかを背景画像の内容に応じて決める(例:背景画像に自動車が含まれている→走る、背景画像に人物が含まれている→歩く)ようにしてもよい。
【0037】
図9は、キャラクタ決定条件記憶部M5を説明するための図である。
キャラクタ決定条件記憶部M5は、表示部17の背景画像に重畳表示するためのキャラクタの決定条件を記憶するものである。キャラクタの決定条件とは、背景画像の“何”に基づいてキャラクタを決定するかを示す条件であり、この例では、決定条件を示す項目として「オブジェクト種別(人物属性含む)」、「撮影時刻」、「撮影位置」が設定されている。また、それらの項目の“オン”、“オフ”に対応付けられている「設定フラグ」は、現在、項目のいずれが有効であるかを示し、“1”は有効、“0”は無効を示している。なお、その「設定フラグ」の内容は、ユーザ操作によって任意に設定されたものである。
【0038】
図10は、キャラクタ決定条件の「設定フラグ」を変更するために用いられるユーザインターフェース画面の一例を示す図である。この図において、表示部17の画像表示領域27に、所要の設定タイトル(“キャラクタ決定条件の設定”)27aとともに、「オブジェクト種別(人物属性含む)」、「撮影時刻」、「撮影位置」、・・・・などの選択項目を含むリストボックス27bと、そのリストボックス27bを上下にスライドして隠れている項目を表示するスライドバー27cと、OKボタン27d及びキャンセルボタン27eとが表示されている。これらの表示は、操作部18の所定キー(メニューキー)を操作してシステム設定を選択することによって行うことができるようになっている。
リストボックス27b内の白抜き反転項目は、現在設定中のキャラクタ決定条件を示している。キャラクタ決定条件の変更を所望するユーザは、所望の項目を選択して反転表示させた後、OKボタン27dを押し、あるいは、変更を中止する場合はキャンセルボタン27eを押す。
【0039】
ここで、オブジェクト(Object)とは、その画像を構成する要素のうち独立して抽出可能な要素のことをいう。たとえば、画像中の人物や植物、自動車や建造物等の物体、その他の形を持つ物のことをいう。したがって、オブジェクト種別は、それらの要素の種別を意味し、上記の例示に従えば、人物、植物、自動車、建造物、その他の物体等が、それぞれオブジェクト種別に相当する。なお、本実施形態におけるオブジェクト種別は、説明の便宜上、「食べ物」、「乗り物」、「人物」、「その他」の4種類(図11(a)参照)とする。
【0040】
図11は、キャラクタ内容記憶部M6を説明するための図である。
この図において、(a)はキャラクタ決定条件記憶部M5の「オブジェクト種別(人物属性含む)」が有効の場合に参照されるものであり、(b)はキャラクタ決定条件記憶部M5の「撮影時刻」が有効の場合に参照されるものであり、(c)はキャラクタ決定条件記憶部M5の「撮影位置」が有効の場合に参照されるものである。
【0041】
図11(a)において、キャラクタ内容記憶部M6は「食べ物」、「乗り物」、「人物」、「その他」の各項目と、それらの項目に関連付けられたキャラクタ画像記憶部M4のキャラIDとからなり、たとえば、オブジェクト種別の「食べ物」が選択された場合は、キャラクタ画像記憶部M4のキャラID“B05”のキャラクタ、すなわち、「蟻」が指定されるようになっている。これは背景画像にオブジェクト種別の「食べ物」(たとえば、ケーキなど)が含まれている場合に、その食べ物に関連するキャラクタとして「蟻」が相応しい(または面白い)と思われるからである。同様の考え方で、オブジェクト種別の「乗り物」が選択された場合は、キャラクタ画像記憶部M4のキャラID“B01”のキャラクタ、すなわち、「犬」が指定されるようになっている。これは背景画像にオブジェクト種別の「乗り物」(たとえば、電車など)が含まれている場合に、その乗り物に関連するキャラクタとして、動くものを追いかける習性がある「犬」が相応しい(または面白い)と思われるからである。なお、オブジェクト種別の「人物」は、さらに、「30歳未満の女性」、「30歳以上の女性」、「30歳未満の男性」、「30歳以上の男性」といった人物属性(ここでは年齢)を含んでおり、それらの人物属性ごとのキャラIDが設定されている。たとえば、「30歳未満の女性」のキャラIDとして“B02”、「30歳以上の女性」のキャラIDとして“B01”、「30歳未満の男性」のキャラIDとして“B01”、「30歳以上の男性」のキャラIDとして“B02”が設定されている。キャラID“B01”は「犬」、キャラID“B02”は「鳥」である。
【0042】
図11(b)において、キャラクタ内容記憶部M6は撮影時刻としての「07:00〜19:00」、「19:00〜07:00」の各項目と、それらの項目に関連付けられたキャラクタ画像記憶部M4のキャラIDとからなり、たとえば、「07:00〜19:00」が選択された場合は、キャラクタ画像記憶部M4のキャラID“B02”のキャラクタ、すなわち、「鳥」が指定されるようになっている。これは背景画像の撮影時刻が「07:00〜19:00」の場合、つまり日中に撮影されたものであるの場合に、その画像に関連するキャラクタとして、日中に活動する「鳥」が相応しい(または面白い)と思われるからである。同様の考え方で、「19:00〜07:00」が選択された場合は、キャラクタ画像記憶部M4のキャラID“B01”のキャラクタ、すなわち、「犬」が指定されるようになっている。これは背景画像の撮影時刻が「19:00〜07:00」の場合、つまり夜間に撮影されたものであるの場合に、その画像に関連するキャラクタとして、夜間にも活動する「犬」が相応しい(または面白い)と思われるからである。なお、ここでは、撮影時刻としているが、これに限らず、たとえば、撮影日から割り出した季節(春夏秋冬など)を示すものであってもよい。
【0043】
図11(c)において、キャラクタ内容記憶部M6は撮影位置としての「日本国外」、「日本国内」の各項目と、それらの項目に関連付けられたキャラクタ画像記憶部M4のキャラIDとからなり、たとえば、「日本国外」が選択された場合は、キャラクタ画像記憶部M4のキャラID“B04”のキャラクタ、すなわち、「ミジンコ」が指定されるようになっている。また、「日本国内」が選択された場合は、キャラクタ画像記憶部M4のキャラID“B05”のキャラクタ、すなわち、「蟻」が指定されるようになっている。なお、撮影位置の国内外は、交信対象の基地局2Aの情報から区別することができる。また、この基地局2Aの情報からより詳細な位置情報(たとえば、都道府県、市区町村、または、○○駅周辺等)を取得することができるので、その詳細な位置情報を撮影位置の情報として用いてもよい。あるいは、携帯電話機1にGPS機能が搭載されている場合には、そのGPS情報から取得した位置情報を撮影位置の情報として用いてもよい。
【0044】
図12は、動作決定条件記憶部M7を説明するための図である。
動作決定条件記憶部M7は、表示部17の背景画像に重畳表示するためのキャラクタの動作決定条件を記憶するものである。キャラクタの動作決定条件とは、背景画像の“何”に基づいてキャラクタの動作を決定するかを示す条件であり、この例では、動作決定条件を示す項目として「オブジェクト種別(人物属性含む)」、「輪郭線」、「色」、「撮影時刻」、「撮影位置」が設定されているが、これ以外の項目(たとえば、オブジェクトの位置、オブジェクトが文字である場合にその文字数または文字配列など、あるいは、画像の撮影日時、画像の撮影場所、画像のタイトル、テレビ放送のチャンネル、テレビ放送の番組情報等の付加情報)を含んでいてもよい。また、それらの項目の“オン”、“オフ”に対応付けられている「設定フラグ」は、現在、項目のいずれが有効であるかを示し、“1”は有効、“0”は無効を示している。なお、その「設定フラグ」の内容は、ユーザ操作によって任意に設定されたものである。
【0045】
図13は、動作決定条件の「設定フラグ」を変更するために用いられるユーザインターフェース画面の一例を示す図である。この図において、表示部17の画像表示領域27に、所要の設定タイトル(“動作決定条件の設定”)27fとともに、「オブジェクト種別(人物属性含む)」、「輪郭線」、「色」、「撮影時刻」、「撮影位置」、・・・・などの選択項目を含むリストボックス27gと、そのリストボックス27gを上下にスライドして隠れている項目を表示するスライドバー27hと、OKボタン27i及びキャンセルボタン27jとが表示されている。これらの表示は、操作部18の所定キー(メニューキー)を操作してシステム設定を選択することによって行うことができるようになっている。
リストボックス27g内の白抜き反転項目は、現在設定中の動作決定条件を示している。動作決定条件の変更を所望するユーザは、所望の項目を選択して反転表示させた後、OKボタン27iを押し、あるいは、変更を中止する場合はキャンセルボタン27jを押す。
【0046】
ここで、「輪郭線」とは、背景画像に含まれる様々な“オブジェクト”の輪郭、つまり、画像の濃度値が急激に変化する部分を繋ぎ合わせた線のことをいう。輪郭線の抽出アルゴリズムとしては、たとえば、Sobel,Roberts,Prewittなど様々なものが知られている。輪郭線の抽出をエッジ検出ということもある。また、「色」とは、背景画像に含まれる色のことをいい、とりわけ、その画像を代表する色、たとえば、大きな面積で且つ目立つ色のことをいう。
【0047】
図14は、動作内容記憶部M8を説明するための図である。
この図において、(a)は動作決定条件記憶部の「オブジェクト種別(人物属性含む)」が有効の場合に参照されるものであり、(b)は動作決定条件記憶部の「輪郭線」が有効の場合に参照されるものであり、(c)は動作決定条件記憶部の「色」が有効の場合に参照されるものであり、(d)は動作決定条件記憶部の「撮影時刻」が有効の場合に参照されるものであり、(e)は動作決定条件記憶部の「撮影位置」が有効の場合に参照されるものである。
【0048】
図14(a)において、動作内容記憶部M8は「食べ物」、「乗り物」、「人物」、「その他」の各項目と、それらの項目に関連付けられた動作内容とからなり、たとえば、オブジェクト種別の「食べ物」が選択された場合は、動作内容として「大きく動作する」が指定されるようになっている。また、オブジェクト種別の「乗り物」が選択された場合は、動作内容として「乗り物の進行方向にあわせて移動する」が指定されるようになっている。なお、オブジェクト種別の「人物」は、さらに、「30歳未満の女性」、「30歳以上の女性」、「30歳未満の男性」、「30歳以上の男性」といった人物属性を含んでおり、それらの人物属性ごとの動作内容として「顔の周りを小さな動作で移動する」や「顔の周りを大きな動作で移動する」が設定されている。
【0049】
図14(b)において、動作内容記憶部M8は「輪郭線」に関する動作内容として「輪郭線に沿って移動する」が設定されている。
図14(c)において、動作内容記憶部M8は「色」に関する動作内容として「色数の少ない(色密度の小さい)位置を中心に動作する」が設定されている。
図14(d)において、動作内容記憶部M8は撮影時刻としての「07:00〜19:00」、「19:00〜07:00」の各項目と、それらの項目に関連付けられた動作内容とからなり、たとえば、「07:00〜19:00」の動作内容として「大きく動作する」、「19:00〜07:00」の動作内容として「小さく動作する」が設定されている。
図14(e)において、動作内容記憶部M8は撮影位置としての「日本国外」、「日本国内」の各項目と、それらの項目に関連付けられた動作内容とからなり、たとえば、「日本国外」が選択された場合の動作内容として「大きく動作する」、「日本国内」の動作内容として「小さく動作する」が設定されている。
【0050】
図15は、登録画像情報記憶部M9を説明するための図である。
この図において、登録画像情報記憶部M9は「待受画像」や「着信画像」などの項目と、各々の項目に関連付けられた背景ID、キャラID、動作パラメータ、中断情報、キャラ表示色、ピクト表示色などを含んで構成されている。ここで、背景IDは、図5に示した背景画像記憶部M3の参照情報、キャラIDは、図7に示したキャラクタ画像記憶部M4の参照情報であり、動作パラメータは背景画像によって生成されるキャラクタの動きを示すパラメータである。キャラクタの実際の動きはこの動作パラメータと、図7のキャラクタ画像記憶部M4の付加情報に含まれる基本動作制御情報とに基づいて制御される。中断情報は、着信等によって画像の表示が中断したときに、キャラクタの動作がどこまで行われていたかを示す情報であり、画像表示を再開する際にキャラクタの動作起点を決めるために用いられる。
【0051】
次に、本実施形態における携帯電話機1の動作概念を図16〜図20に示すフローチャートを参照して説明する。これらのフローチャートに記述されている各機能は、読み取り可能なプログラムコードの形態で格納されており、このプログラムコードに従った動作が中央制御部11において逐次実行される。また、伝送媒体を介して伝送されてきた上述のプログラムコードに従った動作を逐次実行することもできる。すなわち、記録媒体のほかに、ネットワークなどの伝送媒体を介して外部供給されたプログラム/データを利用して本実施形態特有の動作を実行することもできる。
【0052】
図16は、電源投入に伴って実行開始される携帯電話機1側の全体動作の概要を示したフローチャート(以下、メインフローともいう。)である。先ず、携帯電話機1においてその中央制御部11は、電源を投入する電源オン操作が行われると(ステップS1でYES)、電源供給を開始させて所定のメモリなどを初期化する電源オン処理を実行したのち、基地局2Aとの間で通信を行って位置登録をしたりする待受処理を行い(ステップS2)、次に、表示部17に待受画像等を表示するための待受画像表示処理を行う(ステップS3)。
【0053】
図17は、待受表示処理のフローチャートである。この待受表示処理では、まず、図15の登録画像情報記憶部M9を参照して待受画像に使用する登録画像情報を読み出し(ステップS3a)、読み出した画像を待受画像として表示部17に表示(ステップS3b)する。具体的には、図15の登録画像情報記憶部M9の項目“待受画像”の背景IDには「A02」が設定されているので、図5の背景画像記憶部M3の背景ID=A02から実データを読み出し、その実データを背景画像として表示部17の画像表示領域27に表示する。
【0054】
これにより、携帯電話機1の表示部17に、背景ID=A02の画像、つまり、図6に示すケーキの画像29が待受画像として表示される。
【0055】
待受画像を表示すると、次に、所要のピクト表示を行う(ステップS3c)。具体的には、図4に示す電波アイコン22や電池アイコン23、メールアイコン24及び時刻アイコン25などのピクト表示を行う。なお、このときのピクト表示の色は、図15の登録画像情報記憶部M9の項目“待受画像”に設定されているピクト表示色(ここでは“黄”)に従う。
【0056】
ピクト表示を完了すると、次に、キャラクタの表示を行う。具体的には、図15の登録画像情報記憶部M9の項目“待受画像”に設定されているキャラIDや、動作パラメータ、キャラ表示色及び中断情報に基づいて所要のキャラクタ表示を行う。つまり、図7のキャラクタ画像記憶部M4から同一キャラID(B05)の実データ(図8に示す蟻のキャラクタ37)と基本動作制御情報を読み出し、その基本動作制御情報と上記の動作パラメータとに従ってキャラクタの動作(この場合、“蟻”が群がる)を設定し、且つ、そのキャラクタの色を上記のキャラクタ表示色(ここでは“赤”)に従って設定したうえで、当該キャラクタを背景画像の上に重畳表示する。
【0057】
これにより、図6に示すケーキの画像29が用いられている待受画像の上に、赤色で且つ群がる動作が設定されたキャラクタ(“蟻”)が表示される。
【0058】
なお、このときに、上記の中断情報の有無を判定し(ステップS3d)、中断情報ありの場合、すなわち、先に、キャラクタの動作途中で中断されていた場合は、その中断点からキャラクタの動作を再開し(ステップS3d)、一方、中断情報なしの場合は、キャラクタの動作を最初から開始する(ステップS3e)。
【0059】
待受表示処理を完了すると、再び、図16のメインフローに戻り、設定操作の有無判定(ステップS4)や、画像登録操作の有無判定(ステップS5)、着信検出の有無判定(ステップS6)、電源オフ操作の有無判定(ステップS7)及びその他の操作の有無判定(ステップS8)を順次に行い、いずれの判定結果もNOであれば、ステップS3の待受画像表示処理に戻る。
【0060】
ステップS4において、設定操作ありが判定された場合は、その時点におけるキャラクタ表示の中断情報(キャラクタの動きがどこまで行われていたかの情報、つまり動作の再開点を示す情報)を、図15の登録画像情報記憶部M9の項目“待受画像”の中断情報に書き込んで保存し(ステップS9)、所要の設定処理を実行(ステップS10)した後、ステップS3の待受画像表示処理に戻る。なお、“所要の設定処理”とは、背景画像やキャラクタに関する様々な設定処理のことであり、たとえば、背景画像の登録処理(カメラ撮影やダウンロード等)、ならびに、キャラクタの登録処理、キャラクタ決定条件や動作決定条件及び動作内容などである。
【0061】
ステップS5において、画像登録操作ありが判定された場合は、その時点におけるキャラクタ表示の中断情報(キャラクタの動きがどこまで行われていたかの情報、つまり動作の再開点を示す情報)を、図15の登録画像情報記憶部M9の項目“待受画像”の中断情報に書き込んで保存し(ステップS11)、所要の画像登録処理を実行(ステップS12)した後、ステップS3の待受画像表示処理に戻る。
【0062】
図18及び図19は、画像登録処理のフローチャートである。
この画像登録処理では、まず、待受画像/着信画像選択操作(ステップS121)を行い、ついで、図5の背景画像記憶部M3に記憶されている様々な背景画像(図6の画像28〜画像32参照)の中から所望の背景画像を選択(ステップS122)した後、選択した背景画像の背景IDを図15の登録画像情報記憶部M9に記憶(ステップS123)する。ここで、待受画像/着信画像選択操作とは、待受画像を登録するのか、着信画像を登録するのかの選択操作のことをいい、前者の場合は、ステップS122で選択した背景画像の背景IDを図15の登録画像情報記憶部M9の項目“待受画像”の背景IDに登録する一方、後者の場合は同記憶部M9の項目“着信画像”の背景IDに登録する。
【0063】
次に、図9のキャラクタ決定条件記憶部M5を参照して設定フラグ=1のキャラクタ決定条件を読み出す(ステップS124)。たとえば、図9のキャラクタ決定条件記憶部M5は、現在、オブジェクト種別の設定フラグが1になっているので、この場合、キャラクタ決定条件として「オブジェクト種別」を読み出す。
【0064】
次に、読み出したキャラクタ決定条件が「オブジェクト種別」であるか否かを判定する(ステップS125)。ここで、図9のキャラクタ決定条件記憶部M5でオブジェクト種別の設定フラグが1になっているため、ステップS124で読み出されたキャラクタ決定条件が「オブジェクト種別」になるから、この場合、ステップS125の判定結果がYESとなって、オブジェクト種別に対応したキャラクタの選択を実行する(ステップS126〜ステップS129)。
【0065】
具体的には、まず、図15の登録画像情報記憶部M11の背景ID(待受画像の場合は“A02”、着信画像の場合は“A01”)を用いて図5の背景画像記憶部M3から該当する背景画像(待受画像の場合は“ケーキ”の画像29、着信画像の場合は“電車”の画像28)の実データを読み出し(ステップS126)、ついで、その背景画像の実データに含まれるオブジェクト種別(“電車”の場合は「乗り物」、“ケーキ”の場合は「食べ物」)を解析し(ステップS127)、解析したオブジェクト種別に対応するキャラID(「乗り物」の場合は“B01”、“食べ物”の場合は「B05」)を読み出し(ステップS128)、そのキャラIDを記憶する(ステップS129)という流れになる。
【0066】
また、ステップS125の判定結果がNOの場合、すなわち、読み出したキャラクタ決定条件が「オブジェクト種別」でなかった場合は、同キャラクタ決定条件が「撮影時刻」であるか否かを判定する(ステップS130)。そして、同キャラクタ決定条件が「撮影時刻」であった場合は、ステップS130の判定結果がYESとなって、撮影時刻に対応したキャラクタの選択を実行する(ステップS131、ステップS132、ステップS129)。
【0067】
具体的には、まず、図15の登録画像情報記憶部M11の背景ID(待受画像の場合は“A02”、着信画像の場合は“A01”)を用いて図5の背景画像記憶部M3から該当する背景画像の撮影日時を読み出し(ステップS131)、ついで、その撮影日時に含まれる時刻情報に対応するキャラID(時刻情報が「07:00〜19:00」の範囲であれば“B02”、「19:00〜07:00」の範囲であれば「B01」)を読み出し(ステップS132)、そのキャラIDを記憶する(ステップS129)という流れになる。
【0068】
また、ステップS130の判定結果がNOの場合、すなわち、読み出したキャラクタ決定条件が「撮影時刻」でなかった場合は、同キャラクタ決定条件が残りの「撮影位置」であるとみなし、撮影位置に対応したキャラクタの選択を実行する(ステップS133、ステップS134、ステップS129)。
【0069】
具体的には、まず、図15の登録画像情報記憶部M11の背景ID(待受画像の場合は“A02”、着信画像の場合は“A01”)を用いて図5の背景画像記憶部M3から該当する背景画像の撮影位置を読み出し(ステップS133)、ついで、その撮影位置に対応するキャラID(撮影位置が「日本国外」の場合は“B04”、「日本国内」の場合は“B05”)を読み出し(ステップS134)、そのキャラIDを記憶する(ステップS129)という流れになる。
【0070】
これらのステップS125〜ステップS128及びステップ130〜ステップS134(一点鎖線で囲んだ範囲)では、要するに、ユーザによって指定されたキャラクタ決定条件に対応したキャラクタを自動的に選択する処理を実行する。
【0071】
以上のようにして、キャラIDの記憶を完了すると、次に、図12の動作決定条件記憶部M7を参照して設定フラグ=1の動作決定条件を読み出し(ステップS135)、読み出した動作決定条件が「オブジェクト種別」であるか否かを判定する(ステップS136)。ここで、現在の動作決定条件記憶部M7では「輪郭線」の設定フラグが1になっているので、この場合、動作決定条件として「輪郭線」が読み出されるから、ステップS136の判定結果がNOとなるが、仮に、動作決定条件記憶部M7で「オブジェクト種別」の設定フラグが1になっている場合には、ステップS136の判定結果がYESとなって、オブジェクト種別に対応した、キャラクタの動作内容を決定する(ステップS137〜ステップS139)。
【0072】
具体的には、まず、図15の登録画像情報記憶部M11の背景ID(待受画像の場合は“A02”、着信画像の場合は“A01”)を用いて図5の背景画像記憶部M3から該当する背景画像(待受画像の場合は“ケーキ”の画像29、着信画像の場合は“電車”の画像28)の実データを読み出し(ステップS137)、ついで、その背景画像の実データに含まれるオブジェクト種別(“電車”の場合は「乗り物」、“ケーキ”の場合は「食べ物」)を解析し(ステップS138)、解析したオブジェクト種別に対応する、キャラクタの動作内容(「乗り物」の場合は“乗り物の進行方向に合わせて移動する”、“食べ物”の場合は“大きく動作する”)を読み出す(ステップS139)という流れになる。
【0073】
また、ステップS136の判定結果がNOの場合、すなわち、読み出した動作決定条件が「オブジェクト種別」でなかった場合は、同動作決定条件が「輪郭線」であるか否かを判定する(ステップS140)。そして、同動作決定条件が「輪郭線」であった場合は、ステップS140の判定結果がYESとなって、輪郭線に対応した、キャラクタの動作内容を決定する(ステップS141〜ステップS143)。
【0074】
具体的には、まず、図15の登録画像情報記憶部M11の背景ID(待受画像の場合は“A02”、着信画像の場合は“A01”)を用いて図5の背景画像記憶部M3から該当する背景画像の実データを読み出し(ステップS141)、ついで、その実データに含まれる輪郭線を解析し(ステップS142)、解析された輪郭線に対応する、キャラクタの動作内容(“輪郭線に沿って移動する”)を読み出す(ステップS143)という流れになる。
【0075】
また、ステップS140の判定結果がNOの場合、すなわち、読み出した動作決定条件が「輪郭線」でなかった場合は、同動作決定条件が「色」であるか否かを判定する(ステップS144)。そして、同動作決定条件が「色」であった場合は、ステップS144の判定結果がYESとなって、色に対応した、キャラクタの動作内容を決定する(ステップS145〜ステップS147)。
【0076】
具体的には、まず、図15の登録画像情報記憶部M11の背景ID(待受画像の場合は“A02”、着信画像の場合は“A01”)を用いて図5の背景画像記憶部M3から該当する背景画像の実データを読み出し(ステップS145)、ついで、その実データに含まれる色を解析し(ステップS146)、解析された色に対応する、キャラクタの動作内容(“色数の少ない(色密度の小さい)位置を中心に動作する”)を読み出す(ステップS147)という流れになる。
【0077】
また、ステップS144の判定結果がNOの場合、すなわち、読み出した動作決定条件が「色」でなかった場合は、同動作決定条件が「撮影時刻」であるか否かを判定する(ステップS148)。そして、同動作決定条件が「撮影時刻」であった場合は、ステップS148の判定結果がYESとなって、撮影時刻に対応した、キャラクタの動作内容を決定する(ステップS149、ステップS150)。
【0078】
具体的には、まず、図15の登録画像情報記憶部M11の背景ID(待受画像の場合は“A02”、着信画像の場合は“A01”)を用いて図5の背景画像記憶部M3から該当する背景画像の撮影日時を読み出し(ステップS149)、ついで、その撮影日時に含まれる時刻情報に対応する、キャラクタの動作内容を読み出す(ステップS150)という流れになる。
【0079】
また、ステップS148の判定結果がNOの場合、すなわち、読み出した動作決定条件が「撮影時刻」でなかった場合は、同動作決定条件が残りの「撮影位置」であるとみなし、撮影位置に対応した、キャラクタの動作内容を決定する(ステップS151、ステップS152)。
【0080】
具体的には、まず、図15の登録画像情報記憶部M11の背景ID(待受画像の場合は“A02”、着信画像の場合は“A01”)を用いて図5の背景画像記憶部M3から該当する背景画像の撮影位置を読み出し(ステップS151)、ついで、その撮影位置に対応する、キャラクタの動作内容(撮影位置が「日本国外」の場合は“大きく動作する”、「日本国内」の場合は“小さく動作する”)を読み出す(ステップS152)という流れになる。
【0081】
これらのステップS136〜ステップS152(一点鎖線で囲んだ範囲)では、要するに、ユーザによって指定された動作決定条件に対応した動作内容を自動的に選択する処理を実行する。
【0082】
以上のようにして、キャラクタの動作内容を決定すると、次に、動作内容を動作パラメータに変換し(ステップS153)、その動作パラメータを一時的に記憶する(ステップS154)。ついで、図15の登録画像情報記憶部M11の背景ID(待受画像の場合は“A02”、着信画像の場合は“A01”)を用いて図5の背景画像記憶部M3から該当する背景画像の実データを読み出し(ステップS155)、その実データの色を解析する(ステップS156)。なお、図5の背景画像記憶部M3の付加情報に配色情報がある場合は、その付加情報から背景画像の色を識別するようにしてもよい。
【0083】
次に、解析した色に対応するキャラ表示色を決定(ステップS157)するが、背景画像で多く使用されている色に類似した色または反対色もしくは特定の関係にある色に決定してもよい。ついで、キャラ表示色を記憶し(ステップS158)、その色に対応するピクト表示色を決定(ステップS159)した後、ピクト表示色を記憶し(ステップS160)、図16のメインフローに戻る。
【0084】
次に、図16のメインフローのステップS6がYESとなった場合、つまり、着信検出ありが判定された場合は、その時点におけるキャラクタ表示の中断情報(キャラクタの動きがどこまで行われていたかの情報、つまり動作の再開点を示す情報)を、図15の登録画像情報記憶部M9の項目“待受画像”の中断情報に書き込んで保存し(ステップS13)、所要の着信画像表示処理を実行(ステップS15)した後、通話処理(ステップS16)を経て、ステップS3の待受画像表示処理に戻る。
【0085】
図20は、着信画像表示処理のフローチャートである。この着信画像表示処理では、まず、図15の登録画像情報記憶部M9を参照して着信画像に使用する登録画像情報を読み出し(ステップS14a)、読み出した画像を着信画像として表示部17に表示(ステップS14b)する。具体的には、図15の登録画像情報記憶部M9の項目“着信画像”の背景IDには「A01」が設定されているので、図5の背景画像記憶部M3の背景ID=A01から実データを読み出し、その実データを背景画像として表示部17の画像表示領域27に表示する。
【0086】
背景画像を表示すると、次に、所要のピクト表示を行う(ステップS14c)。具体的には、図4に示す電波アイコン22や電池アイコン23、メールアイコン24及び時刻アイコン25などのピクト表示を行う。なお、このときのピクト表示の色は、図15の登録画像情報記憶部M9の項目“待受画像”に設定されているピクト表示色に従う。
【0087】
ピクト表示を完了すると、次に、キャラクタの表示を行う。具体的には、図15の登録画像情報記憶部M9の項目“着信画像”に設定されているキャラIDや、動作パラメータ、キャラ表示色及び中断情報に基づいて所要のキャラクタ表示を行う。つまり、図7のキャラクタ画像記憶部M4から同一キャラIDの実データと基本動作制御情報を読み出し、その基本動作制御情報と上記の動作パラメータとに従ってキャラクタの動作を設定し、且つ、そのキャラクタの色を上記のキャラクタ表示色に従って設定したうえで、当該キャラクタを背景画像の上に重畳表示する。なお、このときに、上記の中断情報の有無を判定し(ステップS14d)、中断情報ありの場合は、その中断点からキャラクタの動作を再開し(ステップS14e)、一方、中断情報なしの場合は、キャラクタの動作を最初から開始(ステップS14f)した後、再び、ステップS3の待受画像表示処理に戻る。
【0088】
次に、図16のメインフローのステップS7がYESとなった場合、つまり、電源オフ操作ありが判定された場合は、その時点におけるキャラクタ表示の中断情報(キャラクタの動きがどこまで行われていたかの情報、つまり動作の再開点を示す情報)を、図15の登録画像情報記憶部M9の項目“待受画像”の中断情報に書き込んで保存し(ステップS17)、所要の電源オフ処理を実行(ステップS18)した後、メインフローを終了する。
【0089】
次に、図16のメインフローのステップS8がYESとなった場合、つまり、その他の操作ありが判定された場合は、その時点におけるキャラクタ表示の中断情報(キャラクタの動きがどこまで行われていたかの情報、つまり動作の再開点を示す情報)を、図15の登録画像情報記憶部M9の項目“待受画像”の中断情報に書き込んで保存し(ステップS19)、所要の処理(その他の操作に関連した処理)を実行(ステップS18)した後、再び、ステップS3の待受画像表示処理に戻る。
【0090】
本実施形態における携帯電話機1の動作概念は、以上のとおりであるが、ここで、本実施形態の特徴的事項について説明する。まず、この発明の目的は、前記のとおり、「表示情報の表示態様を適宜に制御する」ことにある。
表示情報の一例としての背景画像とは、着信待受時や着信時に表示部17に表示される任意の画像(待受画像や着信画像)のことである。待受画像は、図16のメインフローのステップS3(待受画像表示処理)で、また、着信画像は、図16のメインフローのステップS14(着信画像表示処理)で、それぞれ該当する画像(待受画像または着信画像)が読み出され、表示部17に表示されるようになっている。
【0091】
具体的には、これらの背景画像表示処理(待受画像表示処理や着信画像表示処理)の詳細フローは、図17(待受画像表示処理)と図20(着信画像表示処理)であるが、各々の詳細フローにおいて、登録画像情報記憶部M9から該当する画像(待受画像または着信画像)が読み出され、それらの待受画像や着信画像に対応した表示情報の一例としてのピクト表示とキャラクタ表示が行われるようになっている。
【0092】
登録画像情報記憶部M9には、表示情報の表示態様の一例としてのキャラクタの動き情報を示す動作パラメータが記憶されており、表示部17上のキャラクタは、この動作パラメータに従って所要の動作を行うようになっている。さらに、表示態様の一例としてのキャラ色情報(キャラクタの色に関する情報)やピクト表示色(ピクト表示の色に関する情報)も登録画像情報記憶部M9に記憶されており、表示部17上のキャラクタやピクト表示の色は、これらの色情報に従って制御されるようになっている。
【0093】
このように、本実施形態においては、ユーザによって選択された表示情報(背景画像など)に対応した表示態様の表示情報(動きを持つキャラクタなど)を表示することができ、また、別の表示態様(そのキャラクタやピクト表示の色など)を表示情報(背景画像など)に応じて制御できるので、これにより、「表示情報の表示態様を適宜に制御する」という目的を達成することができる。
【0094】
図21及び図22は、背景画像とキャラクタの表示例を示す図である。たとえば、図21(a)においては、表示部17の画像表示領域27に、待受画像(または着信画像)としての“ケーキ”の画像29が表示されているが、この“ケーキ”の画像29に対応したキャラクタとして“蟻”のキャラクタ37が設定されている場合には、図21(b)に示すように、“ケーキ”の画像29の上に“蟻”のキャラクタ37が表示されるようになっている。あるいは、図22(a)においては、表示部17の画像表示領域27に、待受画像(または着信画像)としての“電車”の画像28が表示されているが、この“電車”の画像28に対応したキャラクタとして“ねずみ”のキャラクタ35が設定されている場合には、図22(b)に示すように、“電車”の画像28の上に“ねずみ”のキャラクタ35が表示されるようになっている。
【0095】
加えて、本実施形態においては、背景画像を選択する際に、その背景画像に応じたキャラクタの設定や、キャラクタの動き、及び、キャラクタの色などの付加情報を設定することができる。
【0096】
図23は、背景画像選択時の概念図である。この図において、M3は背景画像記憶部、M5はキャラクタ決定条件記憶部、M6はキャラクタ内容記憶部、M7は動作決定条件記憶部、M8は動作内容記憶部であり、M9は登録画像情報記憶部である。背景画像(待受画像や着信画像)を表示部17に表示する際には最後のM9を参照する。すなわち、待受画像を表示する際は、このM9から待受画像の背景IDとキャラIDを読み出し、この背景IDに対応した背景画像の実データを図5の背景画像記憶部M3から読み出して表示部17に出力すると共に、キャラIDに対応したキャラクタの実データを図7のキャラクタ画像記憶部M4から読み出して表示部17に出力する。また、同時に、M9からキャラクタの動作パラメータやキャラ表示色及びピクト表示色を読み出して表示部17に表示されているキャラクタの動作ならびにキャラクタとピクト表示の色を制御する。
【0097】
同様に、着信画像を表示する際は、このM9から着信画像の背景IDとキャラIDを読み出し、この背景IDに対応した背景画像の実データを図5の背景画像記憶部M3から読み出して表示部17に出力すると共に、キャラIDに対応したキャラクタの実データを図7のキャラクタ画像記憶部M4から読み出して表示部17に出力する。また、同時に、M9からキャラクタの動作パラメータやキャラ表示色及びピクト表示色を読み出して表示部17に表示されているキャラクタの動作ならびにキャラクタとピクト表示の色を制御する。
【0098】
背景画像選択時、すなわち、図18及び図19に示す画像登録処理の実行時においては、要するに、このM9の記憶内容を更新する。以下、この更新の流れを概説する。
【0099】
(01)まず、最初にM3を参照して、そのM3に登録されている画像の中から背景画像(待受画像または着信画像)として使用する画像を選択する(図18のステップS121、ステップS122)。
(02)次に、選択した背景画像の識別情報(背景ID)をM9に登録する(図18のステップS123)。このとき、待受画像であれば、M9の項目“待受画像”のレコードに背景IDを登録し、また、着信画像であれば、M9の項目“着信画像”のレコードに背景IDを登録する。
【0100】
(03、04)次に、M5のフラグ=1のキャラクタ決定条件を読み出す(図18のステップS124)。読み出されるキャラクタ決定条件は「オブジェクト種別」、「撮影時刻」、「撮影位置」のいずれかである。
(05)次に、M5から読み出したキャラクタ決定条件を用いてM6を参照し、そのキャラクタ決定条件に対応したキャラIDをM6から取り出す(図18のステップS125〜ステップ128、ステップS130〜ステップ134)と共に、そのキャラIDをM9に登録する(図18のステップS129)。M6から取り出されるキャラIDは、「オブジェクト種別」、「撮影時刻」または「撮影位置」のいずれかのキャラクタ決定条件に対応したものであり、具体的には、キャラクタ決定条件が「オブジェクト種別」の場合は、対象となる背景画像(M9に記憶されている背景IDに対応した待受画像または着信画像)に写しこまれているオブジェクト(「食べ物」、「乗り物」、「人物」、「その他」)に関連づけられたキャラID、キャラクタ決定条件が「撮影時刻」の場合は、同背景画像の撮影時刻(「07:00〜19:00」、「19:00〜07:00」)に関連づけられたキャラID、キャラクタ決定条件が「撮影位置」の場合は、同背景画像の撮影位置(「日本国外」、「日本国内」)に関連づけられたキャラIDである。
【0101】
(06、07)次に、M7のフラグ=1の動作決定条件を読み出す(図19のステップS135)。読み出される動作決定条件は「オブジェクト種別」、「輪郭線」、「色」、「撮影時刻」、「撮影位置」のいずれかである。
(08)次に、M7から読み出した動作決定条件を用いてM8を参照し、その動作決定条件に対応した動作内容をM8から取り出す(図19のステップS136〜ステップ152)。M8から取り出される動作内容動作内容は、「オブジェクト種別」、「輪郭線」、「色」、「撮影時刻」または「撮影位置」のいずれかの動作決定条件に対応したものであり、具体的には、動作決定条件が「オブジェクト種別」の場合は、対象となる背景画像(M9に記憶されている背景IDに対応した待受画像または着信画像)に写しこまれているオブジェクト(「食べ物」、「乗り物」、「人物」、「その他」)に関連づけられた動作内容(例:食べ物→大きく動作する)、動作決定条件が「輪郭線」の場合は、同背景画像の輪郭線に関連づけられた動作内容(輪郭線に沿って移動する)、動作決定条件が「色」の場合は、同背景画像の色に関連づけられた動作内容(色数の少ない位置を中心に動作する)、動作決定条件が「撮影時刻」の場合は、同背景画像の撮影時刻(「07:00〜19:00」、「19:00〜07:00」)に関連づけられた動作内容(例:07:00〜19:00→大きく動作する)、動作決定条件が「撮影位置」の場合は、同背景画像の撮影位置(「日本国外」、「日本国内」)に関連づけられた動作内容(例:日本国外→大きく動作する)である。
【0102】
(09)次に、M8から読み出した動作内容を動作パラメータに変換する(図19のステップS153)。
(10)次に、動作パラメータをM9に記憶する(図19のステップS154)。
(11、12)次に、対象となる背景画像(M9に記憶されている背景IDに対応した待受画像または着信画像)の色を解析し、その色に対応したキャラクタとピクト表示の色を決定し、それらのキャラ表示色とピクト表示色をM9に記憶する(図19のステップS155〜ステップS160)。
【0103】
このように、背景画像を変更する際には、図23の(01)〜(12)の手順に従い、背景画像の識別情報(背景ID)をM9に登録すると共に、その背景画像に対応したキャラクタを自動選択して当該キャラクタの識別情報(キャラID)をM9に登録し、且つ、そのキャラクタの動作パラメータやキャラクタの色ならびにピクト表示色などの情報もM9に同時登録する。
【0104】
したがって、待受画像や着信画像の自由な入れ替えにより、飽きの来ない画面デザインを自在に設定できるというメリットが得られるほか、本実施形態にあっては、さらに、それらの待受画像や着信画像に対応したキャラクタを自動的に選択することができ、加えて、そのキャラクタの動きや色及びピクト表示色についても、それらの待受画像や着信画像に対応して自動設定できるから、より、飽きの来ない画面デザインを実現することができる、という特有の効果を得られる。
【0105】
具体的には、待受画像や着信画像などの画像上で、キャラクタが情景に合わせて動作を行ったりすることができ、また、そのキャラクタの動きを、画像内容の解析結果に応じて変更することができる。たとえば、画像の輪郭線に沿ってキャラクタを移動させたり、あるいは、画像に写っている人の顔を認識して、その人物に応じてキャラクタのアクションを変えたり、さらには、画像の色味を認識して、キャラクタの色味を変えたり、色数密度の少ないところにキャラクタを登場させたり、画像のオブジェクトを認識して、そのオブジェクトの種類に応じて、キャラクタのアクションを変えたり、撮影時間や撮影場所などに応じて、キャラクタのアクションを変えたり、等々、いろいろと趣向を凝らすことができ、より一層、飽きの来ない画面デザインとすることができる。
【0106】
なお、上述した実施形態は、実施可能な態様の一例を示すものであって、それに限定されない。たとえば、以下のようなものであってもよい。
端末装置は携帯電話機1に限らない。パーソナルコンピュータ、PDA、デジタルカメラ、音楽プレイヤーなど、任意の端末装置であってもよい。また、折り畳みタイプの端末装置(携帯電話機1)としたが、ストレートタイプ、スライドタイプ、スピントップタイプなど任意の筐体構造を持つものであってもよい。
また、記憶部13は端末装置に備えられている記憶部としたが、メモリカードや外付けハードディスクなど、任意の外部記憶装置であってもよい。また、表示部17は端末装置に備えられている表示部としたが、外部モニタなど、任意の外部表示装置であってもよい。
また、背景画像は、写真などの静止画や動画であってもよいが、テレビ放送番組、メニュー画面、メール表示画面あるいは文字表示画面など、任意の表示情報であってもよい。また、背景画像に重畳する表示情報をキャラクタやピクトとしたが、任意の表示情報であってもよい。
また、解析や識別する背景画像の内容を、オブジェクト種別、オブジェクト輪郭線、人物属性、配色、時刻情報、位置情報としたが、たとえば、オブジェクトの位置、文字数、文字配列、タイトル、テレビ放送のチャンネル、テレビ放送の番組情報など、任意の内容であってもよい。
また、背景画像に基づいて決定されるキャラクタやピクトの表示態様を、種別、動作、表示色、表示位置としたが、たとえば、表示する数、大きさ、形、表情など、任意の表示態様であってもよい。
また、キャラクタやピクトを表示するタイミングを待受画像表示中や着信画像表示中としたが、発信画像表示中、テレビ放送番組出力中、メニュー画面表示中など、任意の表示情報表示中としてもよい。たとえば、テレビ放送番組表示中に所定の間隔で映像の色解析を行い、その解析結果に基づいて所定の間隔でピクトの表示を変更したり、あるいは、メール表示中やメニュー表示中に、表示されている文字数や文字の配列を解析して、それに応じてキャラクタの動作を変更させるといった制御を行うようにしてもよい。
【符号の説明】
【0107】
1 携帯電話機(端末装置)
11 中央制御部(指示手段、決定手段、制御手段)
14 無線通信部(通信手段)
17 表示部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
任意の表示情報を表示できる表示部を制御する端末装置において、
前記表示情報の一つとして任意の第1表示情報を前記表示部に表示させるように指示する指示手段と、
前記第1表示情報の内容及び該第1表示情報に関連づけられた付加情報の少なくともいずれか一方に基づいて、前記第1表示情報と一緒に前記表示部に表示させる第2表示情報の表示態様の決定を行う決定手段と、
前記第1表示情報を前記表示部に表示させるとともに前記決定手段によって決定された表示態様で前記第2表示情報を前記表示部に表示させるように制御する制御手段と
を備えたことを特徴とする端末装置。
【請求項2】
前記決定手段は、前記第1表示情報の内容及び該第1表示情報に関連づけられた付加情報の少なくともいずれか一方に基づいて、前記第2表示情報の表示態様の決定とともに、該第2表示情報の選択を行うことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項3】
前記決定手段は、前記第1表示情報に含まれるオブジェクトの種別、オブジェクトの輪郭線、オブジェクトが人物である場合の人物属性、配色、文字数、文字配置のいずれかを解析し、その解析結果に従って、前記第1表示情報と一緒に前記表示部に表示させる第2表示情報の表示態様の決定を行うことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項4】
前記決定手段は、前記第1表示情報が画像である場合に、その画像の撮影日時、画像の撮影場所、画像のタイトルに基づいて、あるいは、前記第1表示情報がテレビ放送である場合に、そのテレビ放送のチャンネル、テレビ放送の番組情報に基づいて、前記第1表示情報と一緒に前記表示部に表示させる第2表示情報の表示態様の決定を行うことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項5】
前記表示態様は、前記第2表示情報の表示数、大きさ、色、形、表情、動作、種別のうち、少なくともいずれか1つであることを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記第1表示情報の表示が途中で中断された場合に、その中断時点における前記第2表示情報の表示態様を記憶しておき、前記第1表示情報の表示が再開されたときに、記憶されていた表示態様を読み出し、その表示態様に基づいて前記第2表示情報を表示させることを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項7】
前記指示手段は、端末待受状態において任意の待受画像を前記第1表示情報として前記表示部に表示させるように指示し、前記制御手段は、待受画像として指定された第1表示情報が表示部に表示される際に、その第1表示情報とともに、前記決定手段によって決定された表示態様で前記第2表示情報を表示させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項8】
通信手段を更に備え、前記指示手段は、該通信手段によって通信を行う場合に着信及び発信の少なくともいずれか一方を報知するための任意の通信報知画像を前記第1表示情報として表示部に表示させるように指示し、前記制御手段は、通信報知画像として指定された第1表示情報が表示部に表示される際に、その第1表示情報とともに、前記決定手段によって決定された表示態様で前記第2表示情報を表示させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項9】
前記指定手段は、メニュー画面あるいは文字表示画面を前記第1表示情報として表示部に表示させるように指示し、前記制御手段は、メニュー画面あるいは文字表示画面として指定された第1表示情報が表示部に表示される際に、その第1表示情報とともに、前記決定手段によって決定された表示態様で前記第2表示情報を表示させるように制御することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
【請求項10】
任意の表示情報を表示できる表示部を制御する端末装置のコンピュータに、
前記表示情報の一つとして任意の第1表示情報を前記表示部に表示させるように指示する指示手段、
前記第1表示情報の内容及び該第1表示情報に関連づけられた付加情報の少なくともいずれか一方に基づいて、前記第1表示情報と一緒に前記表示部に表示させる第2表示情報の表示態様の決定を行う決定手段、
及び、前記第1表示情報を前記表示部に表示させるとともに前記決定手段によって決定された表示態様で前記第2表示情報を前記表示部に表示させるように制御する制御手段
の各機能を実現させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【公開番号】特開2011−15204(P2011−15204A)
【公開日】平成23年1月20日(2011.1.20)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−157812(P2009−157812)
【出願日】平成21年7月2日(2009.7.2)
【出願人】(310006855)NECカシオモバイルコミュニケーションズ株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】