説明

端部位置検出装置および画像形成装置

【課題】 クランクアームを用いて記録材の端部位置の検知を行うと、クランクアームの回転角度に応じて記録材の端部位置の検知精度がばらついてしまう。
【解決手段】
モータのステップ数に応じて、検知精度が落ちるエリアに関しては2倍の分解能を用い、検知精度の良いエリアは通常の分解能を用いるようにしたので、検知精度を向上させ且つCPU201の発生させるタイマ割込みの回数を必要最低限にすることもでき、クランクアーム方式の端部位置検出装置であっても精度よく記録材Pの端部位置検出を行うことが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、記録材の端部位置を検知する記録材端部位置検出装置及び端部位置検出装置を備えた複写機、プリンタ、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来の画像形成装置において、記録材は、給紙カセットから給送ローラにより画像形成部に給送され、搬送される。搬送される記録材は、搬送ローラの外径差、搬送ローラとの摩耗による搬送速度の差、記録材をガイドする搬送ガイドと記録材の摺擦抵抗などの様々な影響により、記録材の搬送方向に対して斜めの状態(以下、斜行ともいう)で搬送されることがある。記録材が斜行した状態で搬送されて感光ドラム上のトナー像を記録材に転写すると、記録材に対して画像が斜めの状態で印字されてしまう。そこで、画像形成装置では記録材の斜行を抑制するために、レジストローラ対や搬送ローラ対にシャッター部材を設けて記録材先端を当接させて、記録材の先端を揃えてから画像形成部に搬送することで斜行を抑制するものがある。しかしながら、記録材先端を突き当てて斜行を抑制する構成は記録材の搬送方向と平行方向には有効であるが、記録材の搬送方向と直交方向には位置ずれの抑制が出来ない。また、両面印刷する構成では、1面目で定着部を抜けた記録材は、定着部の熱と圧力により収縮するため、2面目の記録材サイズが1面目の記録材サイズより小さくなり、記録材の搬送方向と平行な端部位置が異なる場合がある。
【0003】
そこで、記録材の搬送方向と直交方向の位置ずれに対応するために、記録材の搬送方向に平行な記録材端部位置を検知する構成を備えているものがある。記録材端部位置を検知する構成として、特許文献1には、記録材の搬送方向と直交方向に、記録材を横切るようにフォトインタラプタを移動させ、基準位置から記録材が光を遮光する位置までの距離により記録材端部位置を検知する。そして、記録材の位置と画像形成位置を相対的に合わせることにより、記録材と画像のずれを補正する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平9−124187
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来技術で説明したように、基準位置からどれだけセンサが移動したかによって記録材の端部位置を検知することができるが、記録材の端部位置を検知するには基準位置からの移動距離を得なければならなかった。そのため、記録材の端部位置を検知する際には、まず基準位置を検知する位置にセンサを移動させ、基準位置を検知してから記録材の端部位置を検知するという動作になっていた。そのため、記録材の端部位置を検知するためには、センサを基準位置まで移動させる方向への駆動と、記録材の端部位置まで移動させる方向と2つの方向に移動させなければならない。つまり、専用の駆動源や、駆動を切り換える部材が必要となりコストアップの原因となっていた。
【0006】
そこで、センサを往復運動させるために専用の駆動源や部材を用いることなく、記録材の端部位置を検知するために、クランクアームを用いることができる。しかし、クランクアームを用いて記録材の端部位置の検知を行うと、クランクアームの回転角度に応じて記録材の端部位置の検知精度がばらついてしまうという課題があった。
【0007】
本出願に係る発明は、以上のような状況を鑑みたものであり、クランクアームを用いた端部位置検出装置においても、精度良く記録材の端部位置を検知することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明は、回転可能に軸支され、駆動部からの駆動により回転する回転部材と、前記回転部材と接続され、前記回転部材が回転することにより往復運動するセンサユニットと、前記センサユニットに搭載され、記録材の有無を検出する記録材検出センサと、前記回転部材が回転することにより前記センサユニットが往復運動している間に、前記記録材検出センサによって記録材が有ると検出している期間に前記回転部材が回転した回転角度、又は前記回転部材が回転することにより前記センサユニットが往復運動している間に、前記記録材検出センサによって記録材が無いと検出している期間に前記回転部材が回転した回転角度に基づき、前記記録材検出センサが記録材の搬送方向と直交する側の記録材の端部を検出し、記録材が搬送される位置を算出する制御手段を有し、前記制御手段は、前記回転部材が回転した回転速度を検出する際の分解能を、前記駆動部の状態に応じて制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
本発明の構成によれば、クランクアームを用いた端部位置検出装置においても、精度良く記録材の端部位置を検知することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【図1】記録材端部位置検出装置の構成を示す図
【図2】記録材端部位置検出装置の動作制御を示す図
【図3】記録材の端部位置を検出している状態を示す図
【図4】記録材検出センサの出力値とクランクアームの回転角度を示すグラフ
【図5】センサユニット110の動きとクランクアームの回転角度の変化の様子を示す図
【図6】クランクアーム102の回転角度とセンサユニット110の直線方向の移動量の関係を示すグラフ
【図7】センサユニットの1ステップ当たりの移動量を示す表
【図8】第1の実施形態における記録材の検知精度のばらつきを解消するための方法を示すフローチャート
【図9】ステッピングモータの2相励磁方式における2つの励磁相信号を示す図
【図10】第1の実施形態におけるステッピングモータのステップ数とタイマ割込みのタイミングを示す図
【図11】第1の実施形態における記録材の検知精度のばらつきを解消するための方法を示すフローチャート
【図12】第2の実施形態におけるステッピングモータのステップ数とタイマ割込みのタイミングを示す図
【図13】画像形成装置の概略構成図
【図14】片面プリントの画像形成時に主走査書き出し位置を調整するときのフローチャート
【図15】画像形成装置の概略構成図
【図16】両面プリントの画像形成時に主走査書き出し位置を調整するときのフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須のものとは限らない。
【0012】
(第1の実施形態)
図1は第1の実施形態における記録材端部位置検出装置の構成を示す図である。記録材端部位置検出装置は、回転中心としてのクランク軸101を中心に回転可能に軸支された回転部材としてのクランクアーム102を有している。なお、ここではクランクアーム102は円盤状に構成されているが、棒状のリンク部材で構成することも可能である。連接リンク104の一端は、クランクアーム102上の接続部103において、クランクアーム102と回転可能に接続されている。連接リンク104の他方の端部である接続部105には、センサユニット110が接続されている。クランクアーム102はクランクアーム駆動部(不図示)により回転させられる。センサユニット110は、クランク軸101と接続部105とを結んだ直線上を往復運動するような構成となっている。センサユニット110には、記録材検出センサの発光部111及び受光部112が搭載されている。記録材検出センサの発光部111及び受光部112を合わせて、記録材検出センサとする。クランクアーム102が1回転することにより、センサユニット110は1往復する。
【0013】
なお、ここでは発光部111と受光部112とを対向させて透過型の記録材検出センサとして記録材の有無を検知しているが、発光部111と受光部112とを同一面上に配置して反射型の記録材検出センサとして記録材の有無を検知することも可能である。
【0014】
記録材検出センサの発光部111と受光部112との間に遮るものが存在しない場合、受光部112は発光部111からの光を受光することができる。発光部111と受光部112との間に記録材Pが存在する場合、記録材Pにより発光部111からの光が遮光されるため、受光部112は光を受光することができない。これより記録材検出センサは、発光部111と受光部112との光路上に記録材Pが存在するか否かを検知することができる。また、受光部112の出力を検知し、記録材Pの有無の切り替わりを意味する出力の変化点を検知することで、記録材Pの端部を検知できる。
【0015】
次に、クランク軸101からセンサユニット110の接続部105までの距離を求める方法について説明する。図1に示すように、クランク軸101と接続部103との間の距離、すなわちクランクアームの回転半径をR、接続リンク104の長さをLとする。さらに、クランク軸101と接続部105とを結んだ直線122と、クランク軸101と接続部103とを結んだ直線123とが成す角度をθ[rad](以降、「クランクアーム角度」と呼ぶ)とする。このとき、クランク軸101から接続部105までの距離をXとすると、距離Xは次式で表すことができる。
【0016】
【数1】

【0017】
したがって、クランクアーム角度θが得られれば、センサユニットの位置を求めることができる。クランクアーム102を回転させてセンサユニット110を往復運動させながら、記録材検出センサの出力値を検知し、記録材Pの端部を検知したときのクランクアーム角度Φを得ることでクランク軸101から記録材Pの端部位置までの距離を算出することができる。
【0018】
図2は、記録材端部位置検出装置の動作制御を示すブロック図の一例である。CPU201は、記録材検出センサ110の発光部111及び受光部112と接続されており、発光部111を点灯させたときの受光部112の出力を検知する。発光部111と受光部112との間に記録材Pが無いときは受光部の出力値は大きくなり、出力値はHighと検知される。発光部111と受光部112との間に記録材Pがあるときは受光部112の出力値が記録材Pに遮光されることにより小さくなり、出力値はLowと検知される。
【0019】
また、CPU201はクランクアーム駆動部230の駆動を制御しており、クランクアーム駆動部230からの駆動力により、クランクアーム102は回転する。クランクアーム駆動部230は、ステッピングモータ等のモータ及び制御回路であり、CPU201からの信号に基づいて角度制御や速度制御を行うことができる。CPU201では、クランクアーム駆動部230へ送る制御信号により、クランクアーム102の回転角度を算出することができる。例えば、ステッピングモータが1回転するときの駆動パルス数は決まっているため、ステッピングモータの駆動パルス数をCPU201でカウントすることにより、ステッピングモータの回転角度を算出することができる。ステッピングモータからクランクアーム102には、直接、又はギア等を介して駆動が伝えられる構成であれば、ステッピングモータの角度及びギア比等に基づいて、クランクアーム102の回転角度を算出することができる。
【0020】
図3は、記録材の端部位置を検知している状態を示した図である。記録材Pは矢印320の方向に搬送される。記録材端部位置検出装置は、記録材Pの搬送方向と直交する矢印322の方向にセンサユニット110が往復運動するように配置される。クランクアーム102は、クランク軸101で軸支され、矢印321の方向に回転する。なお、クランクアーム102は矢印321と逆方向に回転することも可能である。クランクアーム102は、記録材の端部位置を検知している間は一方向に回転するものとする。
【0021】
クランクアーム102がクランクアーム駆動部によって回転されることで、センサユニット110は矢印322の方向に往復運動する。記録材検出センサの発光部111と受光部112の光路上に記録材Pが存在しなければ、記録材検出センサの出力はHighになる(以降、「記録材なし」とも呼ぶ)。記録材検出センサの発光部111と受光部112の光路上に記録材Pが存在すれば、記録材検出センサの出力はLowになる(以降、「記録材あり」とも呼ぶ)。センサ出力がHighからLow、又はLowからHighに変わるときに、記録材Pの端部が記録材検出センサの発光部111と受光部112の光路上に存在しているといえる。したがって、記録材検出センサの発光部111と受光部112の光路が記録材の端部を通過するようにセンサユニットを配置して往復運動させることで、記録材の搬送方向と平行な記録材の端部位置を検知することができる。記録材Pの端部位置を検知するときに、記録材Pは搬送されていても停止していても構わない。
【0022】
図4は、記録材検出センサの出力値とクランクアームの回転角度を示したグラフである。上記に記載したように、記録材検出センサの出力値がHighであるときが記録材なし、Lowであるときが記録材ありを示している。横軸は、クランクアームの回転角度を示している。記録材検出センサの出力値がHighとなっている期間のクランクアームの回転角度をφとする。ここでは、一例としてクランクアーム駆動部はステッピングモータを用いているため、所定期間におけるクランクアームの回転角度φは、CPU201により算出することができる。このようにして、記録材検出センサの出力値がHighとなっている期間にクランクアームの回転角度φを算出する。
【0023】
次に、クランクアームの回転角度φから記録材の端部位置を求める方法について説明する。図5には(a)、(b)、(c)と時間が経過した時のセンサユニット110の動きとクランクアームの回転角度の変化の様子を示す。図5(a)は、紙有りから紙無しとなった状態であり、図5(b)はリンク部材104がクランク軸101と接続部105とを結ぶ直線122上に重なった状態であり、図5(c)は紙無しから紙有りをとなった状態を示している。図5(a)に示すように、受光部112の出力値がLowからHighに切り替わるときのクランク軸101と接続部103とを結ぶと、直線131となる。一方、図5(c)に示すように、受光部112の出力値がHighからLowに切り替わるときのクランク軸101と接続部103とを結ぶと、直線132になる。クランク機構の幾何学的な関係から、直線131と直線123とは、直線122を中心に対称となる。したがって、記録材検出センサの受光部112の出力値がHighであるときのクランクアームの回転角度φは、図5(c)に示す直線131と直線123とが成す角度と等しくなる。回転角度φはCPUで算出可能であり、回転角度φの二等分線が直線122となる。したがって、図5(c)に示すようにθはφの半分の角度となることがわかる。
【0024】
【数2】

【0025】
式(1)、(2)により、クランク軸101から記録材Pの端部の距離を求めることができる。
【0026】
このように、受光部112で記録材なしを検知している間にクランクアームが回転した角度φをCPUで算出すれば、記録材Pの端部位置を算出することができる。また、受光部112で記録材ありを検知している間にクランクアームが回転した角度をCPUで算出することでも、記録材Pの端部位置を算出することができる。
【0027】
次に、クランクアーム102の回転角度とセンサユニット110の直線方向の移動量の関係について説明する。図6は、横軸にクランクアームの回転角度θ、縦軸にセンサユニット110の位置を示したグラフである。図1で説明した構成において、クランクアームの回転半径Rを3mm、リンク部材の長さLを9mmとし、センサユニット110の位置を式(1)に基づいて計算し、プロットしたものである。
【0028】
横軸には、回転角度θを示す軸と共にステップ数を示す軸も置いている。これはクランクアーム駆動用のモータにステッピングモータを用いており、ステッピングモータのステップ数が回転角度と対応しているからである。本実施形態においては、ステッピングモータを2相励磁方式で駆動した際のステップ数が84ステップでセンサユニット110は1往復、すなわちθが360度(2π[rad])になるように構成されている。グラフでは、ステップ数が0から84までの各ステップ数におけるセンサユニット110の位置Xをプロットしている。角度360度が84ステップに相当するので、1ステップ当たりの角度は360÷84=4.3度となる。したがってグラフではクランクアームが4.3度回転する毎にセンサユニット位置の変化の様子がわかるようになっている。
【0029】
図6の601、603、605で示す丸で囲まれたエリアは、プロットが密になっており、1ステップ当たりのセンサユニット移動量が少ないことを示している。一方、図6の602、604で示す丸で囲まれたエリアは、プロットが粗になっており、1ステップ当たりのセンサユニット移動量が多いことを示している。センサユニットの1ステップ当たりの移動量がセンサユニット110の位置によってどのような値になるのか具体的なデータを図7の表に示した。図7の表において最右列のデータは、そのステップ数におけるセンサユニット110の位置の値と、ひとつ前のステップ数におけるセンサユニット110の位置との差をとったデータである。つまり、1ステップでどれだけセンサユニット110が移動するのかを示したデータである。この表から1ステップの移動量が小さいところでは0.01mm、大きいところでは0.24mmとなっていることがわかる。
【0030】
CPUがこの表に示した1ステップ単位という分解能としての検出タイミングでクランクアームの回転角度の検知を行うと、同じ1ステップと検知された場合でも、実際のセンサユニット110の移動量は0.01mmから0.24mmの間でばらつきがあることになる。このばらつきが記録材Pの端部位置の検知精度のばらつきとなってしまう。つまり、図6の601、603、605で示す丸で囲まれたエリアは、センサユニット110の移動量が少ないため、検知精度が高いエリアとなる。一方、図6の602、604で示す丸で囲まれたエリアは、センサユニット110の移動量が多いため、検知精度が低いエリアとなる。このように、センサユニット110の位置によって記録材Pの検知精度が変化してしまうことがわかる。
【0031】
この記録材の検知精度のばらつきを解消するための方法を、図8のフローチャートに基づいて説明する。S101において、CPU201はクランクアームの回転角度θが0度になるのを待つ。クランクアームの回転角度θが0度となる位置は、図5を用いて説明したように受光部112で記録材なしを検知している間に、クランクアームの回転角度φをCPU201で算出する。そして、算出した回転角度φを2等分する位置が回転角度θの0度に相当することから求めることができる。CPU201は最初のクランクアームの1回転で回転角度φを算出し、次のクランクアームの1回転の時に、回転角度θが0度となる位置を検知することができる。
【0032】
S102において、CPU201は回転角度θが0度となったタイミングでステップ数を0とする。S103において、CPU201はステッピングモータへの励磁パターンのステップを進めるたびに、ステップ数を1つ加算させていく。これにより、CPU201はクランクアームの回転角度θをステップ数によって検知することが可能となる。S104において、CPU201はステッピングモータのステップ数が「10〜37」又は「48〜75」の範囲にあるか判断する。ステップ数を「10〜37」と「48〜75」という範囲に設定しているのは、センサユニット110の1ステップ当たりの移動量、つまり記録材Pの端部位置の検知精度が0.10mmを超えているエリアを選択しているからである。なお、ここでは所定量として0.10mmと設定したが、この範囲は本実施形態における一例であり、端部位置の検知精度に応じて、適宜ステップ数の範囲は設定することが可能である。S104において、ステップ数が設定したエリア内であると判断された場合は、S105において、CPU201はセンサユニット110の分解能を通常の2倍の分解能とする。一方、S104において、ステップ数が設定したエリア内でないと判断された場合は、S106において、CPU201はセンサユニット110の分解能を通常の分解能とする。
【0033】
ここで、図9及び図10を用いて、2倍の分解能及び通常の分解能について説明する。図9はステッピングモータの2相励磁方式における2つの励磁相信号である。901はA相信号であり、902はB相信号である。CPU201はステッピングモータを2相励磁駆動する場合、903で示す矢印のタイミングでタイマ割り込みを発生させ、このタイミングでA相信号やB相信号のレベルを切り替えていく。1−2相励磁駆動する場合は、CPU201は904で示す矢印のタイミングでタイマ割り込みを発生させ、このタイミングでA相信号や、B相信号に加え、電流制御信号(不図示)を切り替えていく。904で示す1−2相励磁駆動は、903で示す2相励磁駆動より2倍の割込みタイミングを有している。つまり、903のタイミングと903のタイミングの半分のタイミングで割り込みを発生させている。なお、905に示すように、W1−2相励磁駆動は904で示す1−2相励磁駆動よりさらに2倍の割込みタイミングを有している。ここで説明した励磁駆動は、本実施形態における一例であり、タイマ割込みのタイミングは求めたい記録材Pの端部位置の検知精度に応じて、任意に設定することが可能である。
【0034】
上述した通常の分解能とは、903のタイミングでクランクアームの回転角度θを検知し、記録材Pの端部位置の検知を行う。このタイミングで検知を行うと、図7の表で示した1ステップ当たりのセンサユニット移動量が記録材Pの端部位置の検知精度となる。一方、2倍の分解能とは、904のタイミングでクランクアームの回転角度θを検知し、記録材Pの端部位置の検知を行う。このタイミングで検知を行うと、図7の表で示した1ステップ当たりのセンサユニット移動量の約半分の移動量で記録材の端部位置を検知することができる。よって、通常の2倍の精度で記録材Pの端部位置を検知することができる。
【0035】
なお、通常の分解能と2倍の分解能を切り替える場合、ステッピングモータの励磁方式を2相励磁から1−2相励磁に実際に切り替えることなく、一定の速度でセンサユニットを駆動し続けたときでも、同様の分解能を実現することも可能である。CPU201は、タイマ割り込みを通常の分解能で検知するときは903のタイミングだけ発生させ、2倍の分解能で検知する場合のみ、タイマ割り込みを904のタイミングで発生させればよい。904のタイミングでA相信号901とB相信号902および電流制御信号(不図示)が変化するのは2回に1回、つまり903のタイミングと同じタイミングで変化させるようにする。このようにすれば、ステッピングモータを2相励磁方式で駆動し続けても、クランクアームの回転角度に応じて、CPU201が発生させるタイマ割り込みを903か904に切り替えることで、記録材Pの端部位置の検知精度を切り換えることができる。ステッピングモータのステップ数とタイマ割込みのタイミングを図10に示す。記録材Pの端部位置の検知精度が高い区間においては、通常の分解能のタイミングでタイマ割込みを発生させ、記録材Pの端部位置の検知精度が低い区間においては、2倍の分解能のタイミングでタイマ割込みを発生させていることがわかる。これにより、1ステップにおける検知精度が低い期間においても、タイマ割込みのタイミングを増やすことによって、検知精度を向上させることができる。
【0036】
S107において、CPU201はセンサユニット110が記録材Pの端部を検知するか判断する。端部を検知するまでの間、図10に示したようにクランクアームの回転角度θに応じてCPU201はタイマ割込みの発生タイミングを切り替えることにより、通常の分解能と2倍の分解能を切り替えるようにする。センサユニット110が記録材Pの端部を検知すると、S108において、CPU201は回転角度θを求め、式(1)から記録材Pの紙端部位置を算出する。なお、回転角度θは、通常の分解能か、通常の2倍の分解能のどちらかで検知され、端部位置の値もその分解能に応じた精度で検知されることになる。本実施形態においては、一例として検知精度が0.10mmを超えるエリアで2倍の分解能を用いるようにした。したがって、検知精度が落ちるエリアに関しては2倍の分解能を用い、もともと検知精度の良いエリアは通常の分解能を用いるようにしたので、検知精度を向上させ且つCPU201の発生させるタイマ割込みの回数を必要最低限にすることもできる。
【0037】
このように、クランクアーム方式の端部位置検出装置であっても精度よく記録材Pの端部位置検出を行うことが可能となり、低コストと精度の向上を両立させた端部位置検出装置を提供することができる。なお、本実施形態においては、検知精度0.10mmを超えるか否かを分解能の切り替え判断の基準とした。しかし検知精度0.10mmに限定されるものではなく、例えば、人間の視覚レベルで有意差が認められる量を基準としてもよい。一般的にオフセット印刷においては視力1.0を人間の眼の標準的な分解能とした印刷解像度が定められている。オフセット印刷物は175線、つまり350dpiの解像度で行われている場合が多い。この解像度を超える精度で端部位置検出を行っても人間の視覚的にはほとんど差異は認められない。したがって350dpiすなわち、0.072mmを基準にしてもよい。
【0038】
また、端部位置検出装置の形状、寸法、組立精度などの公差によって決まる量を基準として決めてもよい。CPU201により分解能を高くして検知精度を上げても、形状や寸法、組立精度などの公差に起因する、いわゆるメカ的なばらつきがある場合、このばらつき量が最終的な端部位置検出の精度に影響する。したがって端部位置検出装置の形状、寸法、組立精度などの公差によって決まるばらつきに応じて、分解能を切り替えるタイミングを設定してもよい。例えば、メカ的なばらつき量が0.05mmであれば、CPU201による分解能の切り替え判断の基準は、メカ的なばらつき量と同じ0.05mmとしてもよいし、メカ的ばらつき量よりも2倍精度の良い0.025mmとしてもよい。
【0039】
(第2の実施形態)
第1の実施形態においては、センサユニット110の1ステップ当たりの移動量、すなわち検知精度が0.10mmを超えるエリアに限って通常の分解能よりも高い分解能である2倍の分解能を利用し、それ以外のエリアにおいては通常の分解能を利用していた。しかし、0.10mmを超えるエリア内には0.20mmを超えるエリアがある。具体的にはステップ数が19〜31までの範囲と、54〜66までの範囲である。この範囲では分解能を2倍にしても、検知精度は0.10mmを超えてしまうことになる。そこで本実施形態では、この分解能を2倍にしても、検知精度は0.10mmを超えてしまう範囲においては、分解能を通常の4倍の分解能とするようにした。その様子を図12に示す。
【0040】
なお、センサユニット110の最も1ステップ当たりの移動量が多いところでも0.24mmである。したがって、4倍の分解能を用いて端部位置の検知を行えば、かならず0.10mm以下の検知精度で検知できる。これにより、0ステップから84ステップ、すなわちクランクアームの回転角度θが0度から360度までのすべてのエリアで検知精度は0.01mm以下にすることができる。なお、4倍の分解能は、図9の905に示すように、ステッピングモータの励磁方式としてW1−2相励磁方式のときの励磁タイミングでCPU201がタイマ割込みを発生させる。このときのステップ数をカウントすることによりクランクアームの回転角度θを検知すればよい。
【0041】
本実施形態における制御を図11のフローチャートを用いて説明する。なお、先の第1の実施形態で説明した図8のフローチャートと同じ処理については同じ符号をつけて説明を省略する。S101からS108までは図8と同じである。S401において、CPU201はステッピングモータのステップ数が「19〜31」又は「54〜66」の範囲にあるか判断する。ステップ数をこの範囲に設定しているのは、センサユニット110の1ステップ当たりの移動量、すなわち端部位置の検知の精度が0.20mmを超えるか否かを判断するためである。S401において、ステップ数が設定したエリア内であると判断された場合は、S402においてCPU201はセンサユニット110の分解能を通常の4倍の分解能とする。一方、S401において、ステップ数が設定したエリア内でないと判断された場合は、S105で、第1の実施形態と同様に通常の2倍の分解能とする。以下の制御は第1の実施形態で説明したものと同じである。
【0042】
このように、本実施形態ではセンサユニット110の移動位置に応じて分解能を通常、2倍、4倍の3段階の分解能から1つを選択し、記録材Pの端部位置の検知を行うようにした。したがって、クランクアームの回転角度の全域にわたって0.10mm以下の検知精度を実現することができた。さらに、検知精度0.10mmを実現するためのCPU201の割込み回数をできる限り少なくなるように設定したため、CPUのコストを抑えることもできる。よって、クランクアーム方式の端部位置検出装置であっても精度よく記録材Pの端部位置検出を行うことが可能となり、低コストと精度の向上を両立させた端部位置検出装置を提供することができる。なお、分解能は通常、2倍、4倍の3段階だけでなく、4段階、5段階とさらに段階的に設定してもよい。また分解能の倍率も通常、2倍、4倍に限定されるものではなく、通常、4倍、8倍というように任意の倍率を設定してもよい。ステッピングモータの励磁方式も2相励磁、1−2相励磁、W1−2相励磁に限られるものではなく、2W1−2相励磁、4W1−2相励磁等でもよい。
【0043】
(第3の実施形態)
第1の実施形態及び第2の実施形態では、記録材端部位置検出装置について説明した。本実施形態においては、記録材端部位置検出装置を備えた画像形成装置について説明する。図13は、第1又は第2の実施形態で示した記録材端部位置検出装置を搭載した画像形成装置の概略構成図である。なお、本実施形態では、画像形成装置の一例としてのレーザプリンタ(以下「画像形成装置」と呼ぶ)を挙げて説明するが、複写機、ファクシミリ、あるいはこれらの複合機等の画像形成装置であっても構わない。
【0044】
画像形成装置20は、像担持体としてドラム型の電子写真感光体(以下「感光ドラム」とも呼ぶ)1を備えている。感光ドラム1は、回転自在に支持されており、駆動手段(不図示)によって矢印R1方向に所定のプロセススピードで駆動される。感光ドラム1の周囲には、その回転方向に沿って順に、帯電ローラ2、露光装置3、現像装置4、転写ローラ5、クリーニング装置7が配置されている。また、画像形成装置20の下部には、記録材Pを収納した給紙カセット21が配置されている。さらに、記録材Pの搬送経路に沿って順に給紙ローラ11、搬送ローラ8、記録材端部位置検出装置100、トップセンサ9、搬送ガイド10、定着装置6、搬送ローラ12、排紙ローラ13、排紙トレイ14が配置されている。
【0045】
次に、上述構成の画像形成装置の動作を説明する。駆動手段(不図示)によって矢印R1方向に駆動された感光ドラム1は、帯電ローラ2によって所定の極性、所定の電位に一様に帯電される。帯電後の感光ドラム1は、その表面に対しレーザスキャナ等からなる露光装置3によって画像情報に基づいた露光がなされ、露光部分の電荷が除去されて静電潜像が形成される。露光装置3の動作はCPU201によって制御される。静電潜像は、現像装置4によって現像される。現像装置4は、現像ローラ41を有し、この現像ローラ41に現像バイアスを印加して感光ドラム1上の静電潜像にトナーを付着させトナー像として現像(顕像化)する。
【0046】
トナー像は、転写ローラ5によって記録材Pに転写される。記録材Pは、給紙カセット21に収納されており、給紙ローラ11によって給紙され、搬送ローラ8によって搬送され、記録材端部位置検出装置100、トップセンサ9を介して、感光ドラム1と転写ローラ5との間の転写ニップ部に搬送される。このとき記録材Pは、トップセンサ9によって先端が検知され、感光ドラム1上のトナー像と同期がとられる。転写ローラ5には、転写バイアスが印加され、これにより、感光ドラム1上のトナー像が記録材P上の所定の位置に転写される。転写によって表面に未定着トナー像を担持した記録材Pは、搬送ガイド10に沿って定着装置6に搬送され、未定着トナー像が加熱、加圧されて記録材P表面に定着される。トナー像を定着すると記録材Pは、搬送ローラ12によって搬送され、排紙ローラ13によって排紙トレイ14上に排出される。また、記録材Pの2面目に画像形成する場合には、記録材Pの一部(先端部分)を一旦画像形勢装置の外部へ排出した後に、FD排紙ローラ13の回転方向を切り替えることよってスイッチバックして両面搬送路内の両面ローラ、再給紙ローラ51に送り込む。このようにして表裏逆転された記録材Pを再びレジストローラ8により感光ドラム1まで送り込み、記録材Pの2面目に対するプリントを行う。
【0047】
図14は、片面プリントの画像形成時に主走査書き出し位置を調整するときのフローチャートである。S201において、CPU201はプリントが開始されるのを待つ。プリントが開始されると、S202において、CPU201は給紙ローラ11で記録材Pをカセット10から給紙させ、レジストローラ8で記録材Pを搬送する。S203において、CPU201は記録材Pの先端がトップセンサ9で検知されたか否かを判断する。記録材Pの先端が検知されると、S204において、CPU201はモータ17の駆動を開始し、記録材端部位置検出装置100が記録材搬送方向と平行な端部位置を検知し、CPU201に記録材端部位置の情報を送る。S205において、CPU201は記録材端部位置の情報に基づいて、記録材Pの搬送方向に直交する方向(主走査方向)の画像書き出し位置の調整量を決定する。S206において、CPU201はトップセンサ9で記録材Pの先端を検知したタイミングから所定時間後に、露光手段3の主走査方向の画像書き出し位置を調整し画像形成を行う。S207において、CPU201は画像形成された記録材Pを排紙トレイ14に排出させる。
【0048】
なお、本実施形態において、記録材端部位置検出装置100はレジストローラ8とトップセンサ9との間に配置されている。しかし、この配置に限定されるものではなく、記録材の搬送経路上で、露光手段3が感光ドラム1に対して露光を開始する前で、主走査書き出し位置の調整が可能なタイミングで記録材端部位置を検知できれば、どの位置に配置されても構わない。
【0049】
このように、記録材端部位置検出装置を備えた画像形成装置では、記録材Pの搬送方向に直交する方向に対する位置ずれが発生した場合でも、画像の書き出し位置を調整することで、記録材Pに対する画像のずれを低減することができる。また、記録材端部位置を検知する回数は1回でも複数回でも構わない。複数回検知を行うことで、記録材の斜行を検知することも可能である。記録材の斜行を検知した際も、主走査方向の画像書き出し位置を調整することで、記録材と画像の位置ずれを低減できる。
【0050】
次に、記録材端部位置検出装置が両面搬送路に備えられた画像形成装置について、図15を用いて説明する。なお、先の図13と同様の構成については、同様の符号を付け、説明を省略する。15は両面センサであり、両面搬送路を搬送される記録材Pを検知する。17は、記録材端部位置検出装置100の駆動源であるモータである。モータ17は、両面搬送路内の両面ローラ16及び再給紙ローラ51の駆動源も兼ねている。
【0051】
図16は、本実施形態の両面プリントの画像形成時に主走査方向の画像書き出し位置を調整するときのフローチャートである。この構成においては、画像書き出し位置の調整は、1面目をプリントした後の記録材Pの2面目に行う。なお、先の図14のフローチャートと同様のステップには同様の符号を付け、その説明は省略する。
【0052】
S301において、CPU201は現在の画像形成命令が両面プリントであるかを判断する。両面プリントでなければ、1面目に画像形成した記録材Pを排紙トレイに排出する。両面プリントであれば、S302において、CPU201は記録材Pの反転タイミングを待つ。反転タイミングになると、S303において、CPU201はFD排紙ローラ13を反転駆動させ、記録材Pを両面搬送路に搬送する。S304において、CPU201は両面センサ15で記録材Pの先端を検知したかを判断する。記録材Pを検知すると、S305において、CPU201は記録材端部位置検出装置100により記録材の搬送方向と平行な端部位置を検知させ、記録材端部位置の情報を送らせる。
【0053】
S306において、CPU201は記録材端部位置検出装置によって検知された記録材端部位置の情報に基づいて、記録材Pの搬送方向に直交する方向(主走査方向)の画像書き出し位置の補正量を決定する。なお、記録材端部位置検出装置100の駆動は、モータ17がすでに記録材Pを搬送するために駆動しているので、あらためて行う必要はない。また、記録材Pを両面搬送中にモータ17の加減速制御を行う場合がある。このとき記録材端部位置検出装置100内のクランクアームの回転速度も同時に加減速することになる。しかし、ステップ数でクランクアームの回転角度の検知を行っているので、モータの速度がどのような速度となっても正しくクランクアームの回転角度の検知を行い、記録材Pの端部位置の検知を行うことができる。
【0054】
S307において、CPU201は再給紙ローラ51によって再びレジストローラに向けて搬送された記録材Pを、トップセンサ9で検知されたかを判断する。トップセンサ9で記録材Pの先端を検知すると、S308において、CPU201は記録材の先端を検知したタイミングから所定時間後に、露光手段3の主走査方向の画像書き出し位置を調整し画像形成する。
【0055】
このように、記録材端部位置検出装置100を両面搬送路内に配置し、両面搬送した記録材Pに対して端部位置検出を行い、その結果を用いて書き出し位置の補正を行うことができる。また、記録材端部位置検出装置100の駆動源のモータ17を記録材Pの搬送用の駆動源と兼用するようにした。一般的に記録材Pの搬送用に利用するモータと、本実施形態のようなセンサユニットを動作させるモータでは、必要とされるステップ分解能に隔たりが大きくなる。よって、単純にモータを兼用するとセンサユニットによる端部位置検出の精度が上がらない可能性がある。しかし、本実施形態のように、モータの1ステップにおけるセンサユニットの移動量に応じて、分解能を上げるように制御することにより、モータのステップによってばらつく検知精度を上げることが可能となる。また、それにより精度よく記録材Pの端部位置検出を行うことが可能となり、低コストと精度の向上を両立させた端部位置検出装置を提供することができる。
【符号の説明】
【0056】
100 記録材端部位置検出装置
101 クランク軸
102 クランクアーム
103 接続部
104 接続リンク
105 接続部
110 センサユニット
111 発光部
112 受光部
201 CPU
230 クランクアーム駆動部
P 記録材


【特許請求の範囲】
【請求項1】
回転可能に軸支され、駆動部からの駆動により回転する回転部材と、
前記回転部材と接続され、前記回転部材が回転することにより往復運動するセンサユニットと、
前記センサユニットに搭載され、記録材の有無を検出する記録材検出センサと、
前記回転部材が回転することにより前記センサユニットが往復運動している間に、前記記録材検出センサによって記録材が有ると検出している期間に前記回転部材が回転した回転角度、又は前記回転部材が回転することにより前記センサユニットが往復運動している間に、前記記録材検出センサによって記録材が無いと検出している期間に前記回転部材が回転した回転角度に基づき、記録材の端部位置を検出する制御手段を有し、
前記制御手段は、前記回転部材の回転角度に応じて検出タイミングを制御することを特徴とする記録材端部位置検出装置。
【請求項2】
前記回転部材と前記センサユニットを接続する連接リンクをさらに有し、
前記連接リンクの一端に前記回転部材が接続され、前記連接リンクの他方の端部にセンサユニットが接続されることを特徴とする請求項1に記載の記録材端部位置検出装置。
【請求項3】
前記記録材検出センサは、前記センサユニットと前記連接リンクの接続部と、前記回転部材の回転中心とを結んだ直線上を往復運動することを特徴とする請求項2に記載の記録材端部位置検出装置。
【請求項4】
前記駆動部はステッピングモータであることを特徴とする請求項1に記載の記録材端部位置検出装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記ステッピングモータのステップ数に応じて検出タイミングを制御することを特徴とする請求項4に記載の記録材端部位置検出装置。
【請求項6】
前記制御手段は、前記ステッピングモータの1ステップにおける前記センサユニットの移動量が所定量より多くなるときに、検出タイミングを増やすように制御することを特徴とする請求項4又は5に記載の記録材端部位置検出装置。
【請求項7】
前記ステッピングモータからの駆動力は、前記センサユニットと他の部材とで兼用されることを特徴とする請求項4乃至6のいずれか1項に記載の記録材端部位置検出装置。
【請求項8】
前記駆動部は、前記記録材検出センサによって記録材端部位置の検出を行っている際は一方向に前記回転部材が回転するように駆動させることを特徴とする請求項1に記載の記録材端部位置検出装置。
【請求項9】
前記回転部材が1回転する毎に、前記センサユニットが1往復し、前記センサユニットを1往復させることにより、前記記録材検出センサによって記録材が有ると検出している期間、又は前記記録材検出センサによって記録材が無いと検出している期間を検出することを特徴とする請求項1に記載の記録材端部位置検出装置。
【請求項10】
前記記録材検出センサによって記録材が有ると検出している期間に前記回転部材が回転した回転角度、又は前記記録材検出センサによって記録材が無いと検出している期間に前記回転部材が回転した回転角度を二等分した角度に基づいて、前記記録材検出センサが記録材の搬送方向と直交する側の記録材の端部を検出し、記録材が搬送される位置を算出することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の記録材端部位置検出装置。
【請求項11】
前記記録材検出センサによって記録材が有ると検出している期間に前記回転部材が回転した回転角度を二等分した角度をθ、
前記回転部材の回転中心から前記回転部材と前記連接リンクとの接続部までの距離をR、
前記回転部材と前記連接リンクの接続部から前記連接リンクと前記センサユニットとの接続部までの距離をL、とすると、
前記記録材検出センサが記録材の搬送方向と直交する側の記録材の端部を検出したときの前記回転部材の回転中心から前記連接リンクと前記センサユニットとの接続部までの距離Xは、
【数1】


で求めることができることを特徴とする請求項10に記載の記録材端部位置検出装置。
【請求項12】
前記回転部材はクランクアームであることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の記録材端部位置検出装置。
【請求項13】
記録材に画像を形成する画像形成手段と、
回転可能に軸支され、駆動部からの駆動により回転する回転部材と、
前記回転部材と接続されるセンサユニットと、
前記センサユニットに搭載され、記録材の有無を検出する記録材検出センサと、を有する画像形成装置において、
前記回転部材が回転することにより前記センサユニットが往復運動している間に、前記記録材検出センサによって記録材が有ると検出している期間に前記回転部材が回転した回転角度、又は前記回転部材が回転することにより前記センサユニットが往復運動している間に、前記記録材検出センサによって記録材が無いと検出している期間に前記回転部材が回転した回転角度に基づき、記録材の端部位置を検出し、検出した記録材の端部位置に応じて前記画像形成手段による画像書き出し位置を調整する制御手段を有し、
前記制御手段は、前記回転部材の回転角度に応じて検出タイミングを制御することを特徴とする画像形成装置。
【請求項14】
前記駆動部はステッピングモータであることを特徴とする請求項13に記載の画像形成装置。
【請求項15】
前記制御手段は、前記ステッピングモータのステップ数に応じて検出タイミングを制御することを特徴とする請求項14に記載の画像形成装置。
【請求項16】
前記制御手段は、前記ステッピングモータの1ステップにおける前記センサユニットの移動量が所定量より多くなるときに、検出タイミングを増やすように制御することを特徴とする請求項14又は15に記載の画像形成装置。
【請求項17】
前記ステッピングモータからの駆動力は、前記センサユニットと他の部材とで兼用されることを特徴とする請求項14乃至16のいずれか1項に記載の画像形成装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2012−232828(P2012−232828A)
【公開日】平成24年11月29日(2012.11.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−102671(P2011−102671)
【出願日】平成23年5月2日(2011.5.2)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】