説明

管状反応器中に触媒を含有するための容器

放射状の管状反応器に挿入するための触媒キャリアであって、管を画定する有孔内壁、有孔外壁、環状容器を閉鎖する上面、および環状容器を閉鎖する底面を有する、使用時に触媒を保持するための環状容器;環状容器の内壁によって形成された前記管の底部を閉鎖する面;前記容器の底面の位置、または底面に近い位置から、シールの位置よりも下方の位置へ、環状容器の有孔外壁から上方に延在する覆い;および、上面、または上面の近くに配置され、前記覆いの外面を超える長さで前記容器から延在するシール、を含む触媒キャリア。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管状反応器中で使用するための触媒キャリアに関する。より具体的には、本発明は、発熱または吸熱反応が実施される管状反応器中で使用するための触媒キャリアに関する。さらに具体的には、本発明は、複数の触媒キャリアを含む発熱または吸熱反応を実施するための反応器中で使用するための触媒キャリアに関する。
【背景技術】
【0002】
管状反応器は管を含み、この管は、通常、円筒状であり、通常、触媒粒子がランダムに充填される。熱伝達手段は、これらの管の外側に配置される。稼働中、気体、液体、または気体と液体の両方が触媒粒子上の管を通って流れ、所望の反応が起こる。
【0003】
多くの反応において、反応の熱作用は中程度である。そのような状況では、直径の大きい管を、多量の触媒が管中に存在するように、使用することができる。しかしながら、より発熱または吸熱が大きい反応においては、反応器内の状態を制御するために、管壁を介して効率的な熱伝達が行われる必要がある。これは、管を横切って存在する触媒粒子の数を、よって管の断面積を低減しなければならないことを意味している。
【0004】
中程度〜高度の発熱反応が起こる管状反応器では、多くの場合、熱伝達が制限される。これの不利益な点の1つは、生産性を増すと、安定な運転温度を維持し、熱暴走を回避する速度で除去しなければならない熱量が増大するため、より活性な触媒の利益を得ることが難しくなることである。反応が中程度〜高度の発熱反応である場合、増大した加熱によって問題が起こる可能性があり、システムによっては、管壁が損傷する可能性がある。
【0005】
既知の反応器は多くの欠点があり、理想とは離れたものである。これらの反応器で認められる問題の1つは、反応熱を効率的に除去するために、管の直径を比較的小さくして、発熱反応における熱暴走、または吸熱反応における急冷を回避するのに充分な低温で管の中心線を確実に維持しなければならないことである。管は、比較的小さくなければならないため(一般的に内径15〜40mmのオーダーである)、これによって、ある特定の触媒量を含有するために必要な反応器内の管の数、したがって管の重さが著しく増大し、したがって、妥当な出荷寸法および重量を有する1個の反応器の生産性が制限される。
【0006】
第2の問題は、適切な管の長さに対して過度の圧力低下を起こさないように、触媒粒子をある一定の大きさ、形状および強度にしなければならず、これによって、一般的に、より大きな触媒粒子を使用することになることである。このことは、反応が物質移動、または熱伝達、またはその両方が制限される場合、それ自体が問題となることがある。これらの問題の幾つかは、確実に活性サイトが触媒粒子の表面近くにのみ存在することで軽減できるが、これによって、妥当な全体的な生産性を得るために、使用可能な活性サイトがより激しく作用しなければならず、触媒寿命を低減させ得るため、達成できる生産性が制限されることがある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
したがって、粉末触媒、または高表面積化した触媒、または発泡触媒が高い生産性で機能する、断面積がより大きい管を用いる手段、したがって、20mのオーダーの長い管を維持しながら、出熱が高く、圧力低下も許容できるものである手段を提供することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、反応管内に配置されるように構成され、より大きい管を、より多量のより小さい触媒粒子と共に使用できるように、発熱反応または吸熱反応においても高い生産性で、かつ許容できる圧力低下で反応器を動作させることができるように、使用時において、管壁での熱伝達を最適化する触媒キャリアデバイスを提供することによって、上記の問題を解決する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明の触媒キャリアの上からの斜視図である。
【図2】触媒キャリアの下からの斜視図である。
【図3】横から見た部分断面図である。
【図4】本発明の触媒キャリアの簡略図である。
【図5】管内に配置したときの本発明のキャリアの下からの模式的な図である。
【図6】管内に配置したときの3つの触媒キャリアの模式的な断面図である。
【図7】図6の断面Aの拡大した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
したがって、本発明によって、管状反応器の管に挿入するための触媒キャリアであって、
管を画定する有孔内壁、有孔外壁、環状容器を閉鎖する上面、および環状容器を閉鎖する底面を有する、使用時に触媒を保持するための環状容器;
環状容器の内壁によって形成された前記管の底部を閉鎖する面;
前記容器の底面の位置、または底面に近い位置から、シールの位置よりも下方の位置へ、環状容器の有孔外壁から上方に延在する覆い;および
上面、または上面の近くに配置され、前記覆いの外面を超える長さで前記容器から延在するシール、
を含む、触媒キャリアが提供される。
【0011】
疑義を避けるために、向きについてのあらゆる議論、例えば、上方(upwardly)、下方(below)、より下(lower)などの用語は、参照しやすいように、添付の図面に図示されている触媒キャリアの向きに関して議論されている。しかしながら、本発明の触媒キャリアは、他の向き、例えば水平方向で使用してもよい。この様に、これらの用語は適宜に解釈されるべきである。
【0012】
容器は、一般に、使用する際にその中に配置される反応管の内部寸法よりも小さい寸法であるような大きさにされる。シールは、本発明の触媒キャリアが管内に配置されたときに、反応管の内壁と相互作用するような大きさにされる。パラメータ、例えばキャリアの長さおよび直径などは、種々の反応および構成に適合するように選択される。
【0013】
下方へ流れる垂直の反応器で使用する場合、反応物は管を通って下方に流れ、それによって最初に触媒キャリアの上面と接触する。シールは容器の側面の反応物の通過をさえぎるため、その上面は反応物を容器の有孔内壁によって画定された管へと導く。次に、反応物は有孔内壁を通って環状容器に入り、そして、有孔外壁に向かって触媒床を放射状に通過する。内壁から外壁へ通過する際に、反応物は触媒と接触し、反応が起こる。次に、未反応の反応物および生成物は、有孔外壁を通って容器の外へ流れ出る。そして、上方に延在している覆いは、反応物および生成物を、シールに到達するまで、覆いの内面と環状容器の外壁との間を上方に導く。次に、それらは、シールの下面によって覆いの末端上に導かれ、覆いの外面と反応管の内面との間を下方に流れ、そこで熱伝達が起こる。
【0014】
反応器が上方へ流れる反応器である場合、または例えば水平方向にある場合、流路は上に記載したものとは異なることが理解されるであろう。しかしながら、容器を通る流路の原理は記載された通りである。
【0015】
一般に、複数の触媒キャリアが反応管内で積み重ねられる。この構成では、反応物/生成物は、第1のキャリアの覆いの外面と反応管の内面との間を下方に流れて、第2のキャリアの上面およびシールと接触し、その環状容器の有孔内壁によって画定された第2のキャリアの管の中、下方に導かれる。そして、上に記載された流路が繰り返される。
【0016】
触媒キャリアは、任意の好適な材料で形成されてよい。そのような材料は、一般的に、反応器の運転条件に耐えられるように選択される。一般的に、触媒キャリアは炭素鋼、アルミニウム、ステンレス鋼、他の合金、または反応条件に耐えられる任意の材料から製造される。
【0017】
環状容器の壁は、任意の好適な厚さであってよい。好適な厚さは、約0.1mm〜約1.0mmのオーダー、好ましくは約0.3mm〜約0.5mmのオーダーである。
【0018】
環状容器の内壁および外壁における孔の大きさは、容器内の触媒を保持しながら、反応物(単数または複数)および生成物(単数または複数)が触媒を通って均一に流れることができるように選択される。したがって、それらの大きさは、使用される触媒粒子の大きさに依存することが理解されよう。他の構成では、孔はより大きいが、環状容器内に触媒を確実に保持するために、孔をカバーするフィルターメッシュを有するような大きさにされることができる。これによって、より大きい孔が使用可能になり、顕著な圧力損失なしに、反応物の自由な移動が容易になる。
【0019】
孔は、任意の好適な構成であることができることが理解されるであろう。実際に、壁が有孔と記載されている場合、反応物および生成物が壁を通過することを可能にする手段があればよい。これらは任意の構成の小孔であってもよく、溝孔であってもよく、ワイヤスクリーンによって、または多孔性の、または透過性の面を作り出す任意の他の手段によって形成することができる。
【0020】
環状容器を閉鎖する上面は、一般的に環状容器の上縁または各々の壁に配置できるが、外壁の上縁の一部がリップを形成するように上面を上縁より下方に配置することが望ましいことがある。同様に、底面は、環状容器の下縁または各々の壁に配置でき、また、壁がリップを形成するように、環状容器の壁の下縁より上方に存在するように底面を配置することが望ましいことがある。
【0021】
環の底面と管の底部を閉鎖する面は、1つのユニットとして形成されてもよく、あるいは接合された2つの別々の部品であってもよい。2つの面は同一平面上であってもよいが、好ましい態様では、異なる面に存在する。一態様では、管の底部を閉鎖する面は、環状容器の底面よりも低い面に存在する。これは、複数の容器が使用される場合、1つのキャリアをその下方に配置されたキャリア上に配置することを助けるのに役立つ。他の態様では、管の底部を閉鎖する面は、環状容器の底面よりも高い面に存在してもよいことが理解されよう。
【0022】
底面は一般に中実(solid)であるが、1つ以上のドレイン孔を含むことができる。1つ以上のドレイン孔が存在する場合、それらはフィルターメッシュでカバーされていてもよい。
【0023】
同様に、ドレイン孔(任意選択で、フィルターメッシュでカバーされていてもよい)が管の底部を閉鎖する面に存在していてもよい。キャリアが垂直ではない向きで使用される場合、ドレイン孔は、存在する場合には、代わりとなる位置、すなわち、使用するときに、キャリアの最も低い点である位置に配置される。
【0024】
1つ以上のスペーサー手段が、環状容器の底面から下方に延在していてもよい。スペーサー手段、または各々のスペーサー手段は、別個の構成要素として形成されていてもよく、または底面における凹部によって形成されていてもよい。これらのスペーサー手段が存在する場合、それらは、使用時に第1のキャリアの底面と第2のより下方のキャリアの上面との間を流れる反応物および生成物のためのクリアな流路を提供することを助ける。スペーサーは、深さが約4mm〜約6mmのオーダーであることができる。あるいは、または追加的に、スペーサー手段は上面に存在することもできる。
【0025】
環状容器を閉鎖する上面は、使用時に、容器の上に積み重ねられる触媒キャリアに容器を配置する手段を、その上面に含むことができる。容器を配置する手段は、任意の好適な構成でよい。一態様では、その手段は、反応物の進入を可能にするために、中に孔または間隙を有する直立したカラー(つば)を含む。
【0026】
上方に延在する覆いは平坦であってもよく、また成形されていてもよい。任意の好適な形状を使用することができる。好適な形状としては、襞、波形などが挙げられる。襞、波形などは、一般に、キャリアの長さに沿って長手方向に配置される。直立した覆いを成形することによって、任意の反応管の内面の表面粗さ、または管の公差の違いを吸収するため、覆いの表面積を増大させ、触媒キャリアを反応管に挿入することを助ける。
【0027】
上方に延在する覆いが成形されている場合、一般に、ガスシールが環状容器に形成できるように、覆いが環状容器に接続されている点に向かって、滑らかな形状へと平坦化されていてもよい。直立した覆いは、一般に、その底面で、または底面の近くで、環状容器の外壁に接続される。覆いが壁の底部よりも上の点で接続される場合、壁は接続点より下の領域では孔を含まない。直立した覆いは、可撓性であってよい。
【0028】
一般に、直立した覆いは、環状容器の上面よりも約0.5cm〜約1.5cm、好ましくは約1cm短い。
【0029】
如何なる理論にも縛られることを望まないが、直立した覆いが、環状容器の有孔外壁から反応物/生成物を収集し、その形状によって、それらを触媒キャリアの上部に向けて導く、それらが上方へ移動する際に、環状容器の外壁から出てくる、より多くの反応物/生成物を回収する、と考えられる。上に記載された通り、反応物/生成物は、次に、管壁と直立した覆いの外部との間を下方に導かれる。この方法によって、熱伝達がキャリアの全長に渡って向上するが、熱交換が触媒から分離されているために、適宜により熱いか、またはより冷たい熱交換流体を、管壁での反応をクエンチさせることなく使用できると同時に、確実に、キャリアの中心に向かって触媒の温度を適切に調整する。
【0030】
シールは、任意の好適な方法で形成することができる。しかしながら、シールは、一般に、反応管の最小直径に適応するのに充分な圧縮性を有する。シールは、一般に、可撓性で摺動性のシールである。一態様では、O−リングを使用することができる。圧縮性のスプリットリング、または高い膨張係数を有するリングを使用することもできる。シールは、反応条件に耐えられるものであれば、任意の好適な材料で形成されてよい。一態様では、キャリアから延在する変形可能なフランジであってよい。フランジは、容器が管に挿入されるときに変形して管の内部に適合し、管と相互作用するように、管の内径よりも大きい大きさにされてよい。
【0031】
本発明の1つの利点は、本発明のキャリア内で触媒が使用者に提供でき、それによって最小限の中断時間で反応管内に容易に設置できることである。したがって、触媒は、触媒の製造場所で触媒キャリアに充填することができる。触媒は、予め還元され、安定化されているか、またはカプセル化されてよく、その場で触媒を取り扱う必要がない。触媒を使い果たすと、キャリアは容易に反応器から別々のユニットとして取り外すことができ、適切に廃棄または再生のために容易に輸送ことができる。
【0032】
本発明の更なる利点は、管状反応器の各々の管が確実に均一に充填されるという点で、先行技術の構成で認められた問題がないことである。
【0033】
本発明の触媒キャリアによって、高度に表面を粗くした、または高表面積化した触媒を、中程度〜高度の発熱または吸熱反応において使用することが可能になる。本デバイスによって、熱伝達が管壁のマイクロチャネル領域で効率的に起こるため、所定の容量の反応器における重量の増加およびコストの低減につながる大きい管の使用が可能になる。これによって、冷媒または熱媒体への、またはそれらからの熱伝達が優れる。更に、触媒が冷媒または熱媒体から分離しているため、熱交換作用が反応から分離していることにより、より大きな温度差が可能になりえる。複数の本発明のキャリアが管に挿入される場合、これは、各々の管内に連続して複数の断熱反応器を効果的に与える。
【0034】
本発明の触媒キャリアは、広範なプロセスで使用することができる。好適なプロセスの例としては、発熱反応、例えばメタノールの製造のための反応、アンモニアの製造のための反応、メタン生成反応、シフト反応、酸化反応、例えば無水マレイン酸およびエチレンオキシドの生成、フィッシャー−トロプシュ反応などのための反応器が挙げられる。吸熱反応、例えば予備改質、脱水素などを、本発明の触媒キャリアを含む反応器中で実施することができる。
【0035】
本発明の触媒キャリアは、任意の適した触媒を充填、あるいは部分的に充填することができる。
【0036】
本発明の第2の態様によれば、上記本発明の第1の態様の触媒キャリアを複数含む反応管が提供される。
【0037】
本発明の第3の態様によれば、上記第2の態様の反応管を1個以上含む反応器が提供される。
【0038】
本発明の第4の態様によれば、反応を実施するための方法であって、反応物が上記第1の態様の触媒キャリア、上記第2の態様の反応管、または上記第3の態様の反応器の中に進入する方法が提供される。
【0039】
触媒床を通る反応物の流れは、好ましくは放射状である。
【0040】
本発明の触媒キャリアによって、これまで可能であったよりも長い反応管を使用することが可能になる。
【0041】
本発明を、一例として、添付の図面を参照して、説明する。
【0042】
本発明の触媒キャリア1を、図1〜3に図示する。キャリアは、有孔壁3、4を有する環状容器2を含む。有孔内壁3は、管5を画定する。上面6は、上部において環状容器を閉鎖する。上面6は、リップ6が形成されるように、環状容器2の壁3、4の上部の方に配置される。底面7は、環状容器2の底部を閉鎖し、面8は管5の底部を閉鎖する。面8は、底面7よりも低い面に配置される。複数の凹部9の形態であるスペーサー手段は、環状容器2の底面7に存在するように配置される。ドレイン孔10、11は、底面7および面8に配置される。
【0043】
シール12は上面6から延在し、直立したカラー13は管5と同軸に設けられている。
【0044】
波形を有する直立した覆い14は、容器2の周囲を囲む。波形は、キャリア1の底部に向かって領域Lで平坦化されている。
【0045】
本発明の触媒キャリア1は、反応管15内に配置されている。ガスの流れは、図4に矢印で模式的に図示されている。
【0046】
本発明の複数の触媒キャリアが反応管15内に配置される場合、それらは、図6および図7に図示されるように連結される。流路の効果は、図7で示される拡大した断面図に図示されている。
【0047】
本発明の原理を、単純化した比較を用い、実例として記載する。
【0048】
同量の触媒および管の全長について、本発明の管状反応器と、本発明ではない管状反応器とを比較すると、従来の反応器は、本発明の触媒キャリア中に触媒を含む内径100mmの管1本と同量の触媒を保持するために、内径25mmの管12本を必要とすることがある(キャリア内の触媒についての体積減少を考慮に入れた後で)。
【0049】
ほぼ同量の熱が生成されるか、または必要となるため、管が大きいほど、この熱は単位管表面積あたり、より高速で伝達されなければならない。
【0050】
内径25mmの管12本は、内径100mmの管1本の表面積の3倍の表面積を有する。管壁のマイクロチャネル領域で引き起こされる高い熱伝達速度は、この面積減少を埋め合わせる。
【0051】
本発明の触媒キャリアは、円形の断面の管において用いる特定の参照によって説明されているが、管は円形でない断面であってもよく、例えば、プレート型(板形)反応器であってもよいことが理解されるであろう。管が円形でない断面である場合、キャリアは適切な形状をとる。この構成では、環は円形の環ではなく、この用語はそれに従って解釈されるべきである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
放射状の管状反応器の管に挿入するための触媒キャリアであって、
管を画定する有孔内壁、有孔外壁、環状容器を閉鎖する上面、および環状容器を閉鎖する底面を有する、使用時に触媒を保持するための環状容器;
環状容器の内壁によって形成された前記管の底部を閉鎖する面;
前記容器の底面の位置、または底面に近い位置から、シールの位置よりも下方の位置へ、環状容器の有孔外壁から上方に延在する覆い;および
上面、または上面の近くに配置され、前記覆いの外面を超える長さで前記容器から延在するシール、
を含む、触媒キャリア。
【請求項2】
1つ以上のドレイン孔が前記底面に配置される、請求項1に記載の触媒キャリア。
【請求項3】
1つ以上のドレイン孔が前記管の底部を閉鎖する面に配置される、請求項1または2に記載の触媒キャリア。
【請求項4】
1つ以上のスペーサー手段が前記管状容器の底面から下方に延在する、請求項1〜3のいずれか1項に記載の触媒キャリア。
【請求項5】
前記環状容器を閉鎖する上面が、使用時に前記容器上に積み重ねられる触媒キャリアに前記容器を配置する手段を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の触媒キャリア。
【請求項6】
前記上方に延在する覆いが成形されている、請求項1〜5のいずれか1項に記載の触媒キャリア。
【請求項7】
前記上方に延在する覆いの形状が波形である、請求項6に記載の触媒キャリア。
【請求項8】
前記上方に延在する覆いの形状が、前記環状容器に接続されている点に向かって、滑らかな形状へと平坦化されている、請求項6または7に記載の触媒キャリア。
【請求項9】
触媒を含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の触媒キャリア。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれか1項に記載の触媒キャリアを複数個含む、反応管。
【請求項11】
請求項10記載の反応管を1個以上含む、反応器。
【請求項12】
反応を実施するための方法であって、
反応物が、請求項1〜9のいずれか1項に記載の触媒キャリア、請求項10に記載の反応管、または請求項11に記載の反応器の中に進入する、方法。
【請求項13】
前記反応物が触媒床を放射状に通る、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
前記反応が発熱反応、または吸熱反応である、請求項12または13に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公表番号】特表2013−508137(P2013−508137A)
【公表日】平成25年3月7日(2013.3.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−534761(P2012−534761)
【出願日】平成22年10月19日(2010.10.19)
【国際出願番号】PCT/GB2010/001931
【国際公開番号】WO2011/048361
【国際公開日】平成23年4月28日(2011.4.28)
【出願人】(503136668)デイビー プロセス テクノロジー リミテッド (8)
【Fターム(参考)】