説明

粉体搬送装置及びこれを用いた画像形成装置

【課題】 小さな曲率半径で湾曲する部分や直角若しくは鋭角に屈曲した部分を設けて配置される装置内部のスペースを有効活用しレイアウト上の自由度を増加するために設定された水平方向の搬送成分と垂直方向の搬送成分とを有する搬送経路に沿って粉体を搬送可能とすると共に、構成を簡素化して廉価に製造可能とした粉体搬送装置及びこれを用いた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 水平方向の搬送成分と垂直方向の搬送成分とを有する搬送経路に沿うように形成された管路部材32と、管路部材32に設けた粉体を通す通路穴の中空通路形状に対して、略相似する形態を呈する外形に形成され、通路穴内に遊挿された搬送部材34と、管路部材32の通路穴内に遊挿した搬送部材34を、管路部材32における粉体の搬送方向に沿った鉛直面内で閉ループを描くように駆動する、駆動手段36とを設けて粉体搬送装置を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、トナー等の粉体を屈曲又は湾曲した搬送経路に沿って搬送する粉体搬送装置及びこれを用いた画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、記録紙等の記録媒体にトナー像を転写し、このトナー像を記録媒体に定着させる、電子写真方式の画像形成装置が広く用いられている。
【0003】
このような電子写真方式の画像形成装置には、例えば、感光体の周囲に、帯電装置、露光装置、現像装置、転写装置,クリーニング装置、トナー供給装置及びトナー回収部を配置して構成したものがある。
【0004】
このような電子写真方式の画像形成装置には、例えば、トナー供給装置から現像部へ向かってトナーを搬送し、現像装置からトナー回収部に向かってトナーを搬送し、クリーニング装置から、現像装置若しくはトナー回収部又はトナー供給装置に向かってトナーを搬送するものがある。
【0005】
このような電子写真方式の画像形成装置では、その内部におけるトナーが搬送される装置間の位置関係を装置レイアウト上の制約で単純な上下、左右の位置関係にすることができないため、トナーの搬送経路が屈曲した複雑なものになっている。
【0006】
このため、従来の電子写真方式の画像形成装置には、トナーを屈曲した搬送路を通して搬送するため、屈曲した搬送管の内部に回転駆動されるコイルばねを装着して構成したトナー搬送装置(粉体搬送装置)を利用するものがある。
【0007】
このトナー搬送装置では、屈曲した搬送路に沿うよう、例えば搬送管を、トナーを受け入れる受入部から真っ直ぐに直線下降部を形成し、これより水平からの傾斜角度を30°以内に設定した屈曲部を形成し、搬送先へ接続するように形成する。そして、この搬送管の内部にコイル状の回転式搬送部材であるコイルばねを挿入し、このコイルばねを駆動機構で回動することにより、搬送管内のトナーに対して出口に向かう移動力を付与して搬送するようにしている(例えば、特許文献1参照。)。
【0008】
このような従来のトナー搬送装置では、コイルばねが、屈曲した搬送管の内周面に強く摺接して搬送管内周面の屈曲形状に沿うように弾性変形しながら回転するので、異音が発生し、ユーザに不快な思いをさせることがあるという問題がある。
【0009】
これと共に、従来の湾曲した搬送経路を持つトナー搬送装置では、大きく湾曲した経路を画像形成装置の内部に設定する必要があるので、画像形成装置内部における湾曲した搬送経路を持つトナー搬送装置の周囲に無駄なスペースができ、画像形成装置の内部のスペースを有効に活用できず、画像形成装置が大型化するという問題がある。
【0010】
しかしながら、このような従来の湾曲した搬送経路を持つトナー搬送装置では、搬送経路を短くしようとすると湾曲部の曲率が高くなって、搬送管の屈曲した部分でコイルばねを回動することができなくなるため、小さな曲率半径の搬送経路又は直角若しくは鋭角に屈曲した搬送経路に対応することができない。
【0011】
また画像形成装置の小型化を図るため、このような小さな曲率半径の搬送経路又は直角若しくは鋭角に屈曲した搬送経路に対応してトナーを搬送する場合には、複数のトナー搬送装置を用い、これらを搬送経路の屈曲した位置で接続するように配置する必要があり、コストアップを招いていた。
【0012】
近年、画像形成装置では、コストダウン、小型化の追求により搬送経路がより狭められ、搬送経路と搬送部材をより単純で容易に製造できる形状にすることが求められている。
【0013】
また、今までの画像形成装置では、画像形成処理の際に発生した回収トナーを回収部に溜めておき、回収後に廃棄処理していた。しかし近年の画像形成装置では、資源有効利用のために回収トナーの再利用をする技術が確立されてきたことにより、画像形成装置内部における回収トナーの搬送先が多様化してきた。
【0014】
すなわち画像形成装置では、その内部において、回収トナーを各装置へ向けて色々な方向へ搬送する必要が出てきたため、トナーの搬送経路のレイアウトが複雑になり、さらにトナー搬送装置のコイルばねを回転駆動するための動力源を配置するスペースを確保するのが困難であり、駆動源(動力源)を設置するためにコストアップに繋がる。
【0015】
例えば、画像形成装置における定期的に交換が必要なカートリッジ内の装置では、クリーナー部で感光体上の転写不良トナーを回収することにより生じた回収トナーを、トナー回収部や現像器へ運ぶが、通常の装置において、両者の位置関係が鉛直方向に対して異なる位置となることが多いため、小さなスペースで、かつ低コストで、水平と垂直の両方向に向けてトナーを運ぶ必要がある。さらに、カートリッジ内の装置では、トナー搬送装置用の駆動源を設置するスペースを得ることが困難であり、コストの削減も求められる。
【特許文献1】特開2004−220012号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、上述の点に鑑み、小さな曲率半径で湾曲する部分や直角若しくは鋭角に屈曲した部分を設けて配置される装置内部のスペースを有効活用しレイアウト上の自由度を増加するために設定された水平方向の搬送成分と垂直方向の搬送成分とを有する搬送経路に沿って粉体を搬送可能とすると共に、構成を簡素化して廉価に製造可能とした粉体搬送装置及びこれを用いた画像形成装置を新たに提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の請求項1に記載の粉体搬送装置は、水平方向の搬送成分と垂直方向の搬送成分とを有する搬送経路に沿うように形成された管路部材と、管路部材に設けた粉体を通す通路穴の中空通路形状に対して、略相似する形態を呈する外形に形成され、通路穴内に遊挿された搬送部材と、管路部材の通路穴内に遊挿した搬送部材を、管路部材における粉体の搬送方向に沿った鉛直面内で閉ループを描くように駆動する、駆動手段と、を有することを特徴とする。
【0018】
上述のように構成することにより、管路部材の通路穴内に導入された粉体を、駆動手段によって管路部材における粉体の搬送方向に沿った鉛直面内で閉ループを描くように往復動作される搬送部材によって搬送するので、管路部材に小さな曲率半径で湾曲する部分や直角若しくは鋭角に屈曲した部分を設けて配置される場合でも粉体を搬送できる。よって、管路部材を、小さな曲率半径で湾曲し又は直角若しくは鋭角に屈曲する搬送経路に沿って配置し、この粉体搬送装置を装着する装置内部のスペースを有効活用しレイアウト上の自由度を増加させ、この粉体搬送装置を装着した装置の小型化を図ることができる。
【0019】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の粉体搬送装置において、搬送部材を、コイル状の線材で構成したことを特徴とする。
【0020】
上述のように構成することにより、請求項1に記載の発明の作用、効果に加えて、粉体に負荷を与えて性質を変化させ固化させてしまい、粉体の搬送を妨げてしまったりするトラブルを回避することができる。
【0021】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の粉体搬送装置において、駆動手段を、管路部材における粉体の入口を鉛直方向上方にし、管路部材における粉体の出口を鉛直方向下方にした状態に配置するよう構成したことを特徴とする。
【0022】
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の粉体搬送装置において、駆動手段を、管路部材における粉体の入口を鉛直方向下方にし、管路部材における粉体の出口を鉛直方向上方にした状態に配置するよう構成したことを特徴とする。
【0023】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の粉体搬送装置において、駆動手段が、隣接して配置される装置の駆動力を利用して、搬送部材を駆動することを特徴とする。
【0024】
上述のように構成することにより、請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の発明の作用、効果に加えて、新たに駆動源、回転方向の変換機構を設ける必要がなく、コストダウンを図れる。
【0025】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の粉体搬送装置において、搬送部材が駆動手段で駆動動作される際に、搬送部材の自由端部が管路部材に設けた粉体を通す通路穴の内面に接触して搬送部材の駆動手段側の部分を通路穴の内面から離間して浮き上がった状態で、粉体の搬送方向と逆方向へ移動する動作を行うことを特徴とする。
【0026】
上述のように構成することにより、請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の発明の作用、効果に加えて、搬送部材が、管路部材の内底面上にある粉体から十分に離間した高い位置を通って粉体の搬送開始位置へ復帰するので、粉体を管路部材の入口側へ引き戻すことなく、良好に搬送できる。
【0027】
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の粉体搬送装置において、駆動手段が、管路部材における粉体の搬送方向に沿った鉛直面内で閉ループを描くように駆動するときの、閉ループの搬送方向に沿った幅を(a)とし、搬送部材の自由端部の外形の幅を(c)とし、搬送部材の自由端部が遊挿された管路部材の通路穴の幅を(b)としたとき、下記の式が成立するように構成したことを特徴とする。
【0028】
式(a)>(b)−(c)>0
請求項8に記載の発明は、請求項2に記載の粉体搬送装置において、搬送部材を構成するコイル状の線材のピッチPよりも、駆動手段で駆動する粉体の搬送方向に沿った鉛直面内で描く閉ループの搬送方向に沿った幅の方を大きくするように構成したことを特徴とする。
【0029】
上述のように構成することにより、請求項2に記載の発明の作用、効果に加えて、搬送部材を粉体の搬出方向に移動させた際に、管路部材における水平方向搬送成分を主とした搬送経路部分の全範囲に渡って、搬送部材のコイルの各部を摺接させることができるので、粉体を円滑に水平方向へ搬送することができる。
【0030】
請求項9に記載の発明は、請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の粉体搬送装置において、駆動手段で搬送部材を駆動動作したときに、搬送部材に当接して振動させるように、管路部材の通路穴に突設された突起を有することを特徴とする。
【0031】
上述のように構成することにより、請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の粉体搬送装置において、搬送部材に粉体を振り落とす振動を与えて、粉体を良好に搬送することができる。
【0032】
請求項10に記載の発明は、請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載の粉体搬送装置において、搬送部材の両端を、それぞれ管路部材における粉体の搬送方向に沿った鉛直面内で円軌道、楕円軌道又は閉ループを描くように駆動させる駆動手段を設けたことを特徴とする。
【0033】
請求項11に記載の発明は、請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載の粉体搬送装置を備えた画像形成装置であることを特徴とする。
【発明の効果】
【0034】
本発明の粉体搬送装置によれば、小さな曲率半径で湾曲する部分や直角若しくは鋭角に屈曲した部分を設けて配置される場合でも装置内部のスペースを有効活用しレイアウト上の自由度を増加するために設定された水平方向の搬送成分と垂直方向の搬送成分とを有する搬送経路に沿って粉体を搬送可能とすると共に、構成を簡素化して廉価に製造することができるという効果がある。また、本発明の粉体搬送装置を用いた画像形成装置によれば、画像形成装置内部のスペースを有効活用しレイアウト上の自由度を増加して、小型化することができるという効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0035】
本発明の実施の形態に係わる粉体搬送装置及びこれを用いた電子写真方式を利用した複写機やプリンター等の画像形成装置について、図1乃至図13により説明する。図1は、粉体搬送装置を装着した電子写真方式の画像形成装置の要部を示す概略説明図で、この画像形成装置のハウジング内部には、電子写真方式でトナー像を形成するための感光体10を配置する。
【0036】
この感光体10の周囲には、帯電装置12、露光装置14、現像装置16、転写装置18及びクリーニング装置20を配置する。
【0037】
さらに、この画像形成装置のハウジング内部には、高さ方向において、比較的高い位置に配置したクリーニング装置20と、このクリーニング装置20から水平方向にシフトすると共に比較的低い所定位置に現像装置16を配置し、これらクリーニング装置20と現像装置16との高さ方向に対する中間位置で、かつ水平方向にそれぞれシフトした所定位置にトナー供給装置22を配置し、このトナー供給装置22より低い位置でクリーニング装置20とトナー供給装置22とのそれぞれに対して水平方向にシフトした所定位置にトナー回収部24を配置して構成する。
【0038】
このように構成した画像形成装置では、図1に示すように、クリーニング装置20からトナー回収部24へ向けて、回収トナーを搬送する粉体搬送装置26を設置する。さらに図示しないが、この画像形成装置では、トナー供給装置22から現像装置16へ向けてトナーを搬送する粉体搬送装置を設置する。
【0039】
なお画像形成装置では、回収トナーを再利用する態様に応じて、例えば、クリーニング装置20から現像装置16へ向けて回収トナーを搬送する粉体搬送装置26を設置し又はクリーニング装置20からトナー供給装置22へ向けて回収トナーを搬送する粉体搬送装置26を設置する場合がある。
【0040】
このように構成した画像形成装置の感光体10は、走査光が照射されて潜像が形成されるドラム状の像担持体(感光ドラム)として構成する。
【0041】
また、帯電装置12は、感光体10の表面を一様に帯電するよう構成する。露光装置14は、感光体10の表面を走査露光することにより光像を書き込んで静電潜像を形成するよう構成する。現像装置16は、感光体10の表面に形成された静電潜像をトナーで現像してトナー像を形成するよう構成する。転写装置18は、感光体10上に形成されたトナー像を記録媒体である記録紙28に転写する転写部材(転写ローラ)で構成する。クリーニング装置20は、トナー像を記録紙28に転写した後の感光体10の表面に残っている残留トナーを除去して回収するように構成する。
【0042】
また、この画像形成装置に設置する現像装置16、クリーニング装置20、トナー供給装置22、トナー回収部24には、トナーを感光体10の全幅に渡って供給し又は回収するため、それぞれ図示しない駆動源で回転駆動される回転式の螺旋状搬送部材(オーガ)30を感光体10の回転軸と平行に配置する。
【0043】
この粉体搬送装置及びこれを用いた画像形成装置では、図示しないが転写装置18より記録紙28の搬送方向下流側に定着装置を配置する。
【0044】
このように構成された画像形成装置では、図示しない給紙部からピックアップロール等の搬出手段により送り出された記録紙28を、所定のタイミングをとってトナー像が形成された感光体10と転写装置18との間を通してトナー像を記録紙28上に転写し、この記録紙28に転写されたトナー像を図示しない定着装置により定着し、画像が形成された記録紙28を排出部へ排出する動作を行う。
【0045】
図1及び図2に示すように、このトナー搬送部材である回転式の螺旋状搬送部材30は、いわゆるスクリュウコンベヤを構成するもので、回転軸30Aの周囲に螺旋状の羽根30Bを一体に設けた部材である。この回転式の螺旋状搬送部材30は、トナーを収納する容器内に装着され駆動源で回転駆動されることにより、トナーを螺旋状の羽根30Bによって回転軸30A方向(ここでは感光体10の回転軸と平行な方向)に搬送する。
【0046】
図1及び図2に示すように、この画像形成装置に装着するクリーニング装置20からトナー回収部24へ向けて回収トナーを搬送する粉体搬送装置26は、クリーニング装置20の螺旋状搬送部材30におけるトナー搬送方向後端部と、トナー回収部24の螺旋状搬送部材30におけるトナー搬送方向先端部との間に掛け渡すように配置する。
【0047】
この粉体搬送装置26は、水平方向の搬送成分と垂直方向の搬送成分とを有する搬送経路に沿って形成された管状(筒状)の管路部材32と、この管路部材32の通路穴の内部に配置する搬送部材34と、搬送部材34に粉体の送り動作をさせる駆動手段36とを有する。
【0048】
この粉体搬送装置26は、クリーニング装置20に接続する入口からトナー回収部24の直上位置まで主に水平方向へ搬送する水平方向搬送成分を主とした搬送経路部分の搬送方向後端から、トナー回収部24に接続する出口まで主に垂直方向へ搬送する垂直方向搬送成分を主とした搬送経路部分を連続させて略逆L字状に設定された搬送経路に沿うよう構成する。
【0049】
このように構成することにより、垂直方向と水平方向との両方向へのトナーの搬送を、1つの粉体搬送装置26で行うことができる。また、この粉体搬送装置26では、搬送経路が直角に曲がった経路でも構成可能であるので、画像形成装置内部に粉体搬送装置26を設置する場合のレイアウト上の自由度を増し、粉体搬送装置26の屈曲部近くのスペースを有効活用できるので、スペースの無駄を省き、結果的に小さなスペースに粉体搬送装置26を配置してトナーを搬送することができる。
【0050】
このため略逆L字状の搬送経路に対応した粉体搬送装置26では、管路部材32を搬送経路に沿った略逆L字状に形成する。図1及び図2に示す管路部材32は、容易にかつ廉価に製造可能とするため、断面矩形の通路穴を持つ管状(筒状)に形成する。なお、この管路部材32は、トナーを通す中空の通路穴を形成するものであれば、如何なる断面形状の管状(筒状)に形成しても良い。
【0051】
この管路部材32の通路穴内部に配置する搬送部材34は、管路部材32の通路穴の中空通路形状に対して、略相似する形態を呈するように略逆L字状に曲げて構成する。図2に示す搬送部材34では、ばね線材をコイル状に形成したコイルばねを略逆L字状に屈曲して構成する。なお、搬送部材34は、粉体であるトナーを水平方向成分を有する搬送方向に掻き出すようにして搬送するのに適した形状と、トナーを垂直方向成分を有する搬送方向に掻き落とすのに適した形状とを折曲して一体化するように組み合わせた、プラスチック製等の部材として構成しても良い。
【0052】
搬送部材34をコイルばねで構成した場合には、トナーに負荷を与えないようにできる。特に搬送経路が狭い場合に、搬送部材を板状の部材で構成すると、トナーをパッキングさせてトナーの性質を変化させ固化させてしまったり、またトナーが搬送部材に付着しやすいためにトナーの搬送を妨げてしまったりするトラブルが起きやすいので、このような場合には、搬送部材34をコイルばねで構成することにより、このようなトラブルを回避することができる。
【0053】
なお、搬送部材34は、管路部材32の全体が湾曲した形状等である場合には、これに対応した湾曲形状等に形成する。
【0054】
この搬送部材34に粉体の送り動作をさせる駆動手段36は、搬送部材34の水平方向成分を主とする搬送方向に沿った部分が管路部材32の中空通路下側内面に沿って摺接する状態でトナーの搬送方向上流側から下流側へ向けて移動し、搬送部材34の水平方向成分を主とする搬送方向に沿った部分が管路部材32の中空通路下側内面から離間した状態で搬送方向下流側から上流側へ移動する一連のサイクル動作を行わせるように構成する。
【0055】
これと共に、駆動手段36は、搬送部材34の垂直方向成分を主とする搬送方向に沿った部分が管路部材32の中空通路内で遊動し、トナーを詰まることなく落下させるための動作をさせるように構成する。
【0056】
また、この駆動手段36は、これに隣接して配置される、搬送部材34の水平方向成分を主とする搬送方向に沿った部分が接続される部分にある回転式の螺旋状搬送部材30若しくはその他の駆動力を提供可能な装置類又は駆動手段36専用の駆動源であるモータ駆動機構若しくはアクチェータ等で構成する。
【0057】
この図2に示す駆動手段36は、回転式の螺旋状搬送部材30の回転駆動力を利用して、搬送部材34を駆動操作するように構成する。このように構成することにより、新たに駆動源、回転方向の変換機構を設ける必要がなく、コストダウンを図れる。
【0058】
このように構成する駆動手段36では、回転式の螺旋状搬送部材30のトナー搬送方向後端部に設けたクランク機構に、搬送部材34の水平方向成分を主とする搬送方向に沿った部分の自由端部を装着する。
【0059】
このため、搬送部材34には、略逆L字状に屈曲したコイルばねの駆動手段36側の端部に、ばねの線材を軸受用に丸く巻回して形成したリング部38を設ける。
【0060】
また、回転式の螺旋状搬送部材30に設けるクランク機構では、回転軸30Aをクランク軸として、略L字状に折曲したクランク腕31を設け、このクランク腕31の自由端部にクランクピン33を突設する。さらにこの回転式の螺旋状搬送部材30には、クランクピン33に補助クランク腕31Aを設け、補助クランク腕31Aの端部に回転軸30Aと同軸上に並ぶ補助回転軸35を設ける。なお、この回転式の螺旋状搬送部材30は、その一端部の補助回転軸35を図示しない軸受で支受するように構成しても良い。
【0061】
そして、この回転式の螺旋状搬送部材30のクランクピン33部分を、搬送部材34のリング部38に軸挿して、クランク機構を構成する。
【0062】
図3に示すように、このクランク機構を設けた粉体搬送装置26では、螺旋状搬送部材30の回転軸30Aが回転したときにクランクピン33の中心が、トナーの搬送方向に沿った鉛直面内で描く円軌道の直径である回転の幅(閉ループの搬送方向に沿った幅)を(a)とし、搬送部材34の自由端部(リング部38を設けたのと反対側の端部)に当たる外形の幅であるコイルばねの直径を(c)とし、この搬送部材34の自由端部が遊挿された管路部材32の通路穴の幅である内部空間の内径を(b)としたとき、下記の式が成立するように各部の寸法を決定して構成する。
【0063】
式(a)>(b)−(c)>0
特に、管路部材32の内部空間の内径を(b)と搬送部材34のコイルばねの直径に当たる幅(c)との差、つまり隙間(b)−(c)を、螺旋状搬送部材30の回転軸30Aが回転したときにクランクピン33の中心が、トナーの搬送方向に沿った鉛直面内で描く円軌道の直径である回転の幅(駆動手段36によるリング部38の回転幅)(a)より、少し小さく設定した場合には、管路部材32の内周面と搬送部材34との接触を多くして良好にトナーを搬送することができる。
【0064】
さらに、このように構成することにより、駆動手段36で搬送部材34を駆動操作した際に、管路部材32の垂直部分の内部に遊挿された搬送部材34の自由端部が管路部材32の壁に拘束されて無理な力が働いて弾性変形することなく、自由に移動できる状態で動作させることができる。
【0065】
また、搬送部材34としてコイルばねを利用した粉体搬送装置26では、そのコイルばねのピッチP(ばねの軸方向に対するコイルの間隔)よりも、駆動手段36で駆動される搬送部材34の水平方向搬送成分を主とした搬送経路部分がトナー送り方向へ往復移動されるときのストローク(トナーの搬送方向に沿った鉛直面内で描く閉ループの搬送方向に沿った幅)の方を大きくするように構成する。
【0066】
このように構成した粉体搬送装置26では、搬送部材34をトナー搬出方向に移動させた際に、管路部材32における水平方向搬送成分を主とした搬送経路部分の全範囲に渡って、搬送部材34のコイルの各部を摺接させることができるので、トナーを円滑に水平方向へ搬送することができる。
【0067】
なお、これとは逆に、搬送部材34のコイルばねのピッチPよりも、トナー送り方向のストロークの方を小さくすると、管路部材32の水平方向に伸びた内周底面上に搬送部材34と接触しない部分ができて、そこにトナーが滞留することがある。しかし、搬送部材34のコイルばねのピッチPよりも、トナー送り方向のストロークの方を大きく設定した場合には、管路部材32のトナー搬送方向に伸びた内周底面上の全範囲に渡って搬送部材34が接触するので、トナーが滞留することを防止し、トナーを滞りなく搬送することができる。
【0068】
次に、上述のように構成した粉体搬送装置の作用及び動作について説明する。この粉体搬送装置26では、図4及び図9に示す粉体であるトナーを略水平方向に搬送を開始する位置で、搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aが最も管路部材32のトナーを通す口側に引っ張られて、管路部材32の屈曲内面部に搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bにおける上端部を圧接させることにより、搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aを管路部材32の底面から浮き上がらせるように離間させる状態とする。
【0069】
この粉体搬送装置26では、図4及び図9に示すトナーを略水平方向に搬送を開始する位置から回転軸30Aを矢印A方向に角90度回転することにより、図5及び図10に示すトナーを略水平方向に搬送中の状態へ移行する。このトナーを略水平方向に搬送中の状態では、搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aが管路部材32内の最も底面側に引き下げられて、管路部材32の略水平方向に向いた底面部上をトナーの搬送方向に沿って摺動することにより、トナーを搬送する状態となる。
【0070】
次に、この粉体搬送装置26では、図5及び図10に示すトナーの搬送状態から、回転軸30Aを矢印A方向に角90度回転することにより、図6及び図11に示すトナーを略水平方向に搬送する動作の終了位置へ移行する。このトナーを略水平方向に搬送する動作の終了位置では、搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aが最も管路部材32のトナーを通す口と反対側(管路部材32の略鉛直部分側)に引っ張られて、管路部材32の略鉛直に向いた部分の下端内周面部に搬送中のトナーが介在して搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bを矢印A方向に回動させる力が働くことにより、搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aを管路部材32の底面から浮き上がらせるように離間させる状態とする。
【0071】
次に、この粉体搬送装置26では、図6及び図11に示す搬送動作の終了位置から回転軸30Aを矢印A方向に角90度回転することにより、図7及び図12に示す搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aの復帰動作中の状態へ移行する。この搬送部材の復帰動作中の状態では、搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bの自由端部(下端部)が管路部材32の内周面に摺接することによって、搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aを管路部材32内の底面側から最も高い位置まで引き上げて、管路部材32の略水平方向に向いた底面部から離間した状態でトナーの搬送方向と逆方向へ移動させる。
【0072】
次に、この粉体搬送装置26では、図7及び図12に示す復帰動作中の状態から回転軸30Aを矢印A方向に角90度回転することにより、図4及び図9に示すトナーを略水平方向に搬送を開始する位置へ復帰する。
【0073】
この粉体搬送装置26では、上述のような一連の動作を繰り返すことにより、管路部材32内でトナーを搬送する。
【0074】
すなわち、この粉体搬送装置26では、図8に示すように、搬送部材34のリング部38部分が嵌まるクランクピン33の中心がトナーの搬送方向に沿った鉛直面内で円状の軌跡を描く円軌道上を移動する動作に伴って、搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aと搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bとの境界の屈曲点Qがトナーの搬送方向に沿った鉛直面内で円軌道に近い楕円軌道上を移動する動作を行い、さらに、搬送部材の搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bの自由端部の点Rがトナーの搬送方向に沿った鉛直面内で扁平な楕円軌道上を移動する動作を行うことによって、管路部材32内でトナーを搬送する。
【0075】
上述したように、この粉体搬送装置26では、管路部材32と搬送部材34とが接触するように構成することで、搬送部材34の移動軌跡を図8のように、駆動手段36によるリング部38の移動軌跡が円状の場合、搬送部材34の中間部位の屈曲点Qでの移動軌跡と、下端の自由端部の点Rの移動軌跡が楕円を描くようになる。
【0076】
なお、図4と図7に示すように管路部材32内の左右の位置で搬送部材34が接触しない場合には、搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bの移動軌跡が単純な上下運動のみとなり、トナーの振り落としが行えない場合があるので、これに比べてトナー搬送量が増え効率的にトナーを搬送できる。
【0077】
また、この粉体搬送装置26におけるトナーを略水平方向に搬送する動作について見ると、搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aは、図10に示すように、管路部材32の内底面上を略水平方向の搬送動作終了位置までトナー搬送方向に摺動することによってトナーを出口側へ搬送する。
【0078】
このとき、図7に示すように、搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bの自由端部(下端部)が管路部材32の内周面に接触することによって、搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aが持ち上がり、図11に示すように、トナーをしっかり掻いて押し出せるため、トナー搬送量が増え効率的にトナーを搬送できる。
【0079】
そして、この粉体搬送装置26では図12に示すように、搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aが管路部材32の内底面上にあるトナーから十分に離間した高い位置を通ってトナーの搬送開始位置へ復帰するので、トナーを管路部材32の入口側へ引き戻すことなく、良好に搬送できる。
【0080】
次に、この粉体搬送装置26におけるトナーを略垂直方向に搬送する動作について見ると、搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bは、図4に示すように、その上端部が管路部材32の駆動手段36側の側面に接触し、その自由端部(下端部)が管路部材32の駆動手段36と反対側の側面に近接した状態から、図7に示すように、その上端部が管路部材32の駆動手段36と反対側の側面に近接し、その自由端部(下端部)が管路部材32の駆動手段36側の側面に接触した状態となるように、管路部材32の内部で振り回されるように動作し、搬送部材34に付着したトナーを振り落とすと共に、管路部材32の内周面に付着したトナーを振り落とすようにして下部へ搬送する。
【0081】
すなわち、この粉体搬送装置26では、搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bの自由端部(下端部)を大きく左右にしなって振り回すことで、搬送部材34に付着したトナーを振り落とす効果がある。
【0082】
さらに、この粉体搬送装置26では、管路部材32と搬送部材34との構成を、図4乃至図7に示すように、搬送部材34が管路部材32に接触するようにレイアウトすることで、搬送部材34の移動軌跡を大きくすることができる。
【0083】
また、図4と図6に示すように、搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bが左右に移動した位置で管路部材32と接触することにより、搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bの自由端側を大きく左右にしならせて振るわすことで、搬送部材34に付着したトナーを振り落とす効果を増大させることができる。
【0084】
また、この粉体搬送装置26では、図13に示すように、管路部材32の内周面における、例えば、駆動手段36と反対側の鉛直方向の側面上で搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bの上端部近傍に対応した位置に、突起40を設けることで、搬送部材34にトナーを振り落とす振動を与えて、トナーを良好に搬送することができるように構成しても良い。この突起40は、球面状に突出する形状等の種々の突出形状に形成することができる。また、図示しないが、この粉体搬送装置26では、管路部材32の内周壁面に細溝を多数刻んで、この細溝上を搬送部材34が摺動するときに振動を与えるように構成しても良い。
【0085】
さらに、この粉体搬送装置26では、搬送部材34が常に管路部材32の内周面に接触して動作するように構成することで、突起40と同様の効果を得ることも可能である。
【0086】
また、上述した実施の形態では、搬送部材34の一方の端部だけを駆動手段36で回転駆動する構成について説明したが、搬送部材34の両端部を駆動手段で回転駆動するように構成しても良い。また、このように構成する場合には、搬送部材34の両端部をそれぞれ回転駆動する駆動手段を同期して回転駆動するように構成すれば、トナーを安定して搬送することができる。
【0087】
さらに、駆動手段36は、搬送部材34の搬送部材の略水平方向に向いた部分34A部分を、管路部材32の内底面に沿ってトナー搬送方向に移動させ、次に搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aを管路部材32の内底面から離間させるように上昇させ、次に搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aを管路部材32の内底面から離間した状態で搬送方向と逆方向へ移動する復帰動作をさせ、次に搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aを管路部材32の内底面上へ降下させる閉ループを移動させる機能を持つものであれば良いので、リンク機構、カム機構又はその他の種々の機構を利用して構成することができる。
【0088】
上述した実施の形態では、管路部材32を矩形の管状(筒状)に構成したものについて説明したが、管路部材32を円形管状(円形筒状)に構成しても良い。また、この粉体搬送装置26では、管路部材32を矩形管状(矩形筒状)に構成した場合に、搬送部材34のコイルばねの外形が矩形となるように構成すれば、管路部材32内の隅にトナーが残留することを防止することができる。
【0089】
上述した実施の形態では、粉体搬送装置26の駆動手段36側を鉛直上方にし、搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bの自由端部側を鉛直下方にして配置したものについて説明したが、粉体搬送装置26を、駆動手段36側を鉛直下方にし、搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bの自由端部側を鉛直上方にして配置しても良い。
【0090】
このように配置した場合には、管路部材32内の搬送部材の略垂直方向に向いた部分34Bに対応した鉛直方向の縦部分に投入されたトナーを搬送部材の略水平方向に向いた部分34A側へ落下させ、搬送部材の略水平方向に向いた部分34Aによって水平方向に移動する動作を行う。
【0091】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、その他種々の構成を取り得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0092】
【図1】本発明の実施の形態に係わる粉体搬送装置を用いた画像形成装置の概略構成図である。
【図2】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた粉体搬送装置に関する部分を取り出して示す要部概略斜視図である。
【図3】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた粉体搬送装置を取り出して示す要部概略正面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた粉体搬送装置の動作状態を示す要部概略正面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた粉体搬送装置の動作状態を示す要部概略正面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた粉体搬送装置の動作状態を示す要部概略正面図である。
【図7】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた粉体搬送装置の動作状態を示す要部概略正面図である。
【図8】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた粉体搬送装置の動作状態を示す要部概略正面図である。
【図9】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた粉体搬送装置の動作状態の要部を拡大して示す要部概略正面図である。
【図10】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた粉体搬送装置の動作状態の要部を拡大して示す要部概略正面図である。
【図11】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた粉体搬送装置の動作状態の要部を拡大して示す要部概略正面図である。
【図12】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた粉体搬送装置の動作状態の要部を拡大して示す要部概略正面図である。
【図13】本発明の実施の形態に係わる画像形成装置に設けた粉体搬送装置の他の構成例を示す要部概略正面図である。
【符号の説明】
【0093】
10 感光体
12 帯電装置
14 露光装置
16 現像装置
18 転写装置
20 クリーニング装置
22 トナー供給装置
24 トナー回収部
26 粉体搬送装置
28 記録紙
30 螺旋状搬送部材
30A 回転軸
31 クランク腕
31A 補助クランク腕
32 管路部材
33 クランクピン
34 搬送部材
34A 搬送部材の略水平方向に向いた部分
34B 搬送部材の略垂直方向に向いた部分
36 駆動手段
38 リング部
40 突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
水平方向の搬送成分と垂直方向の搬送成分とを有する搬送経路に沿うように形成された管路部材と、
前記管路部材に設けた粉体を通す通路穴の中空通路形状に対して、略相似する形態を呈する外形に形成され、前記通路穴内に遊挿された搬送部材と、
前記管路部材の通路穴内に遊挿した前記搬送部材を、前記管路部材における粉体の搬送方向に沿った鉛直面内で閉ループを描くように駆動する、駆動手段と、
を有することを特徴とする粉体搬送装置。
【請求項2】
前記搬送部材を、コイル状の線材で構成したことを特徴とする請求項1に記載の粉体搬送装置。
【請求項3】
前記駆動手段を、前記管路部材における粉体の入口を鉛直方向上方にし、前記管路部材における粉体の出口を鉛直方向下方にした状態に配置するよう構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粉体搬送装置。
【請求項4】
前記駆動手段を、前記管路部材における粉体の入口を鉛直方向下方にし、前記管路部材における粉体の出口を鉛直方向上方にした状態に配置するよう構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粉体搬送装置。
【請求項5】
前記駆動手段が、隣接して配置される装置の駆動力を利用して、前記搬送部材を駆動することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の粉体搬送装置。
【請求項6】
前記搬送部材が前記駆動手段で駆動動作される際に、前記搬送部材の自由端部が前記管路部材に設けた粉体を通す前記通路穴の内面に接触して前記搬送部材の前記駆動手段側の部分を前記通路穴の内面から離間して浮き上がった状態で、前記粉体の搬送方向と逆方向へ移動する動作を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の粉体搬送装置。
【請求項7】
前記駆動手段が、前記管路部材における粉体の搬送方向に沿った鉛直面内で閉ループを描くように駆動するときの、閉ループの搬送方向に沿った幅を(a)とし、前記搬送部材の自由端部の外形の幅を(c)とし、前記搬送部材の自由端部が遊挿された前記管路部材の前記通路穴の幅を(b)としたとき、下記の式が成立するように構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の粉体搬送装置。
式(a)>(b)−(c)>0
【請求項8】
前記搬送部材を構成するコイル状の線材のピッチPよりも、前記駆動手段で駆動する粉体の搬送方向に沿った鉛直面内で描く閉ループの搬送方向に沿った幅の方を大きくするように構成したことを特徴とする請求項2に記載の粉体搬送装置。
【請求項9】
前記駆動手段で前記搬送部材を駆動動作したときに、前記搬送部材に当接して振動させるように、前記管路部材の前記通路穴に突設された突起を有することを特徴とする請求項1乃至請求項8の何れか1項に記載の粉体搬送装置。
【請求項10】
前記搬送部材の両端を、それぞれ前記管路部材における粉体の搬送方向に沿った鉛直面内で円軌道、楕円軌道又は閉ループを描くように駆動させる駆動手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項9の何れか1項に記載の粉体搬送装置。
【請求項11】
前記請求項1乃至請求項10の何れか1項に記載の粉体搬送装置を備えたことを特徴とする画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−58121(P2007−58121A)
【公開日】平成19年3月8日(2007.3.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−246601(P2005−246601)
【出願日】平成17年8月26日(2005.8.26)
【出願人】(000005496)富士ゼロックス株式会社 (21,908)
【Fターム(参考)】