説明

粘性製品を蓄える柔軟容器を調整する方法

本発明は、容量≧50L、好ましくは容量≧100Lを有する貯蔵容器に含まれる粘性製品を、利用に適合し、かつ、容量≦50L、好ましくは容量≦10Lを有する容積ユニットに調整する方法に関するものであり、粘性製品は、好ましくは、粘度が、少なくとも10Pa・s、好ましくは10Pa・s〜200000Pa・sである群から選択される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容量≧50L、好ましくは容量≧100Lを有する貯蔵容器に含まれる粘性製品を、使用に適し、かつ、容量≦50L、好ましくは容量≦10Lを有する容積ユニットにパッケージングする連続またはバッチ方法に関する。粘性製品を貯蔵する容器は、有利には、特に、「ビッグバッグ」タイプの柔軟容器であり、パッケージング用の容積ユニットは、たとえば、アルミニウム被覆されても、されなくても、金属、ガラス、プラスチック、紙、またはカードボードから作られる任意の形状の、円柱カートリッジ、箱である。
【0002】
本発明はまた、特に、柔軟容器から粘性製品を吐出するための、移動式でかつ自給式の機械を含む排出機器に関する。
【背景技術】
【0003】
本発明が関わる粘性製品は、特に、粘度が、少なくとも10Pa・s、好ましくは10Pa・s〜200000Pa・sである製品であり、この粘度は、25℃で、かつ、0.01s-1のせん断速度で、知られている方法で測定される。粘性製品の例として、
・重付加、重縮合、または脱水素化/(重)縮合反応によってエラストマーに架橋結合することができる、シリコーン、好ましくは、シリコーンオイル、シリコーンガム、ポリオルガノシロキサン組成物(任意選択で、水性エマルションの形態)、
・反応性オルガノシリコーン基を含む有機ポリマー(MSポリマーとして知られる)、
・アクリルポリマーを含み、乾燥によってエラストマーに架橋結合することができる、溶剤または水性媒体内の充填組成物、
・食品、
・農食品、
・塗料、および
・インクが挙げられる。
【0004】
こうした粘性製品は、容積の小さい他のパッケージングにパッケージングされる前に、「ビッグバッグ」タイプの柔軟容器にバルクで貯蔵されてもよい。
【0005】
これらの糊のような製品の高い粘度は、もちろん、特に、製品のパッケージングの観点から、製品の扱いについて明らかな技術的制約となる。
【0006】
本発明の分野と類似の分野、すなわち、流量の低い粒状/粉末材料の分野では、特許文献1は、バルク粒子製品用の柔軟容器の排出を行う方法およびデバイスを述べる。この文献によれば、柔軟な「ビッグバッグ」タイプの容器は、一方で、装備しているハンドルを使用して懸垂保持され、他方で、ホッパ内に収容され、ホッパは、回転することができる偏心脚部、および、ばね上に取り付けられた2つの他の脚部によって揺動される。この振動排出デバイスは、柔軟バッグに含まれる粘性製品に適しているように見えない。たとえば、ポリエチレンで作られた、薄いプラスチックバッグに含まれる粘性製品を、所定圧力下で吐出するために、バレル内に侵入し、バレル内で移動することを意図された圧力板を備えるバレルプレスを使用して、剛性バレルから粘性製品を排出する技法も知られている。
【0007】
押出器を受け取るように意図されたチューブから形成され、かつ、ピストンが内部で移動して、粘性製品を加圧することができ、そのため、チューブからの吐出が可能になるデバイスを使用して、粘性シリコーン製品を含む押出器の排出を行う方法も存在する。
【0008】
幅広い技術的背景は、さらに、粘性製品を充填された薄いポリエチレンバッグを含む剛性カードボード箱からなる容器の排出を行うシステムを含む。このタイプの容器は、ポリエチレンバッグから粘性製品を吐出するのに適した圧力板を使用して排出される。前記粘性製品は、その後、この目的のために設けられたポンプによって収集されて、下流コンポーネントに運ばれる。
【0009】
後者の3つの知られている技術は、本発明の範囲外にあり、本発明は、これらの技術(バレル、タンク、スチール容器、または、特別なカードボード)で使用される専用で、かつ、費用のかかる容器と異なる、柔軟な「ビッグバッグ」タイプの容器の排出に関する。
【0010】
特許文献2は、実施するのが容易で、かつ、経済的である、粘性製品用の柔軟容器の排出を行う方法を開示する。この出願は、方法を実施するときに使用される排出機器も述べる。粘性製品は、10Pa・s〜200000Pa・sの粘度を有する製品、たとえば、すなわち、シリコーンオイルまたはガムの群から選択される。
【0011】
この排出方法は、柔軟容器を使用すること、任意選択で、空にされる容器を、貯蔵サイトから排出サイトまで移動させること、好ましくは、容器の下側部に配置された少なくとも1つの出口開口が、粘性製品を容器の外に流れることを可能にすることを確実にすること、加圧手段であって、好ましくは、少なくとも1つの圧力部材および/または圧力流体からなり、それにより、一方で、容器を膨張した、または、部分的に膨張した状態に維持し、他方で、流れを加速する、加圧手段を使用して、柔軟容器の少なくとも1つの限定されたエリアに圧力を加えること、排出の終了時に減圧することのためにある。排出デバイスは、一方で、少なくとも1つのピストンを備える圧力部材を、他方で、柔軟容器を受け取ることを意図された少なくとも1つの排出タンクを備える。実際には、圧力部材は、非常に高価で、非常にかさばり、非常に重い(4〜5トン)固定液圧プレスである。こうした液圧プレスは、「ビッグバッグ」、たとえば、シリコーン封止剤カートリッジより容積の小さいパッケージになる粘性製品の単一パッケージャに永久的に割り当てられる。したがって、少なくとも1つの液圧プレスが、1パッケージ当たりに必要とされる。液圧プレスのかさ高性は、空間が制限されるため、工業的ハンディキャップである。液圧プレスの重い重量は、それを支持することができる、費用のかかる民間工業技術設備を必要とする。これらの液圧プレスは、他の問題も提示する。実際に、こうしたプレスは、減価償却するのに長い時間がかかる長期投資であり、これは、まさに、1パッケージャ当たり単一の固定排出プレスを有することが、生産計画に不利を及ぼす事例となる。実際には、こうした構成は、粘性製品を保持する柔軟容器の変更ごとに、空の容器を一杯の容器と交換するのに必要とされる時間の間、パッケージャの動作を中断させることを必要とする。この動作は、生産性に関して障害となるだけでなく、労力の点で長く、したがって、費用がかかる。さらに、容器を同時に交換するため、したがって、パッケージング出力を乱さないために、1パッケージャ当たり2つの固定プレスを設けることは、全く非現実的であろう。2つの許容できない障害は、少なくとも、この方法、すなわち、固定液圧プレスのコストとかさ高性を排除する。
【特許文献1】独国特許出願公開第34 29 167号明細書
【特許文献2】国際公開第2004/074164号パンフレット
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
このコンテクスト内で、本発明の主要な目的の1つは、容量≧50L、好ましくは容量≧100Lを有する貯蔵容器に含まれる粘性製品を、使用に適し、かつ、容量≦50L、好ましくは容量≦10Lを有する容積ユニットにパッケージングするための、実施するのが容易で、かつ、低コストの方法を提供することによって、引用文献2に記載される発明を改良し、かつ/または、当該発明に対する代替法を提供することである。
【0013】
このコンテクスト内で、本発明の主要な目的の1つは、バルク粘性製品を、使用に適し、かつ、小さい容積(≦10L)を有する容積ユニットにパッケージングする方法を提供することであり、本方法は、柔軟性がなければならず、また、パッケージングラインを供給する「ビッグバッグ」が、同時に変更されることを可能にしなければならない。
【0014】
本発明の他の主要な目的の1つは、バルク粘性製品を、使用に適し、かつ、小さい容積(≦10L)を有する容積ユニットにパッケージングする方法を提供することであり、本方法は、たとえば、1.5%以下、さらに0.8%以下という、物質の損失をほとんど伴ってはならず、また、使用される材料の洗浄をほんのわずかしか必要としないか、または、全く必要としない。
【0015】
本発明の他の主要な目的の1つは、バルク粘性製品を、使用に適し、かつ、小さい容積(≦10L)を有する容積ユニットにパッケージングする機器(「ビッグバッグ」)を供給することであり、機器は、軽量構造で、かさばらず、単純で、経済的で、低コストであり、使用するのが容易である250リットル以上の容量を有する柔軟バッグを空にすることを可能にし、非常に低い物質の損失(1.5%以下)を生成するだけであり、洗浄をほとんど必要としないか、または、全く必要としない。
【0016】
本発明の他の主要な目的の1つは、バルク粘性製品を、使用に適し、かつ、小さい容積(≦10L)を有する容積ユニットにパッケージングする機器(「ビッグバッグ」)を供給することであり、機器は、産業用輸送およびロジスティクス要件に最適に対応する。
【課題を解決するための手段】
【0017】
これらの目的は、とりわけ、容量≧50L、好ましくは容量≧100Lを有する貯蔵容器に含まれる粘性製品を、使用に適し、かつ、容量≦50L、好ましくは容量≦10Lを有する容積ユニットにパッケージングする方法において、前記粘性製品は、好ましくは、粘度が、少なくとも、10Pa・s、好ましくは10Pa・s〜200000Pa・sである製品の群から選択される方法であって、
a)柔軟容器は、容量≧50Lを有する貯蔵容器として使用され、前記柔軟容器は、それぞれ、少なくとも1つの、任意選択でシールされた出口流路を備え、
b)任意選択で、各柔軟容器は、分解されることができ、好ましくは、折畳み式カードボードで作られることのできる剛性箱に貯蔵され、
c)柔軟容器は、任意選択で、柔軟容器の貯蔵箱から取り外され、
d)柔軟容器は、柔軟容器の貯蔵サイトからパッケージング用サイトへ搬送され、
e)柔軟容器から粘性製品を吐出する少なくとも1つの移動式でかつ自給式の機械は、使用に適し、かつ、容量≦50Lを有するユニットになる、粘性製品の少なくとも1つのパッケージャと組み合わせて使用され、
f)出口流路は、シールされた場合、開かれ、したがって容器からの粘性製品の吐出が可能になり、
g)粘性製品は、移動式でかつ自給式の吐出機械を使用して吐出され、
h)吐出された粘性製品は、パッケージャに運ばれ、
i)パッケージャは、使用に適し、かつ、容量≦50Lを有するユニットを所望の用量で充填するように作られることを特徴とする方法に最初に関連する本発明によって達成される。
【0018】
本発明者等は、パッケージャに供給するための、柔軟容器から粘性製品を吐出することによる排出を含むパッケージング方法を開発することに成功しており、方法において、粘性製品を吐出する少なくとも1つの移動式でかつ自給式の機械を使用することが予想され、方法は、以下の利点、すなわち、
・低いかさ高性と、
・少ない重量と、
・低コストと、
・柔軟性と、
・付加的な、移動式でかつ自給式の吐出機械を用いて、いくつかのパッケージャについて、「ビッグバッグ」容器を同時に変更する可能性、したがって、(固定プレスを用いた700〜1200t/年の代わりに)約300t/年の生産性の改善と、
・移動式でかつ自給式の吐出機械が、固定液圧プレスを用いて、パッケージャ上で組み合わされてもよいことを提供する。
【0019】
好ましくは、使用に適し、かつ、容量≦50Lを有するユニットになる、粘性製品の各パッケージャは、容器から粘性製品を吐出する少なくとも1つの移動式でかつ自給式の機械と組み合わされる。
【0020】
本発明の主要な特徴の1つは、粘性製品を吐出する移動式でかつ自給式の機械の使用することであるが、それでも、移動式でかつ自給式の機械と組み合わせた、粘性製品を吐出する固定式機械の存在の可能性を排除しない。
【0021】
本発明による方法の1つのさらに好ましい実施形態によれば、少なくとも2つのパッケージャ、および、柔軟容器から粘性製品を吐出する少なくとも1つの付加的な移動式機械が使用され、同時に動作することが可能になり、実施モードは、好ましくは、
・一対のパッケージャ当たり、剛性容器の排出を行うための、1つの移動式機械と2つの固定機械が存在するモード、
・一対のパッケージャ当たり、柔軟容器の排出を行うための2つの移動式機械と剛性容器の排出を行うための1つの固定機械が存在するモード、および
・一対のパッケージャ当たり、柔軟容器の排出を行うための3つの移動式機械が存在するモードを含む群から選択される。
【0022】
したがって、本発明の主要な特徴の1つは、1つのパッケージャから別のパッケージャへ容易に移動することができ、また、柔軟容器から粘性製品を吐出することによる排出に関して自己完結型である移動式でかつ自給式の吐出機械の使用である。これを行うために、機械は、それ自体、移動式で、軽量で、低コストで、それほどかさばらない排出手段を装備する。
【0023】
本発明による方法は、対象となる製品の粘度、出口径、または、加えられる圧力値に応じて変わる可能性がある広い範囲の排出レートを提供する。
【0024】
本発明の好ましい特徴によれば、ステップg)による吐出のために、
g1)移動式機械に属し、また、好ましくは、少なくとも1つの圧力部材および/または圧力流体からなる加圧手段を使用して、柔軟容器を画定する少なくとも1つのエリアに圧力が加えられて、一方で、容器が、膨張した、または、部分的に膨張した状態に維持され、他方で、粘性製品の吐出が可能になり、かつ/または、
g2)粘性製品が、圧送され、
g3)必要であれば、吐出の終了時に減圧される。
【0025】
有利には、柔軟容器から粘性製品を吐出する移動式機械は、柔軟容器を受けるように意図されたタンクを備える。本発明による方法によれば、ステップe)は、少なくとも1つの移動式でかつ自給式の吐出機械を使用するためにあり、機械は、柔軟容器に圧力を加えることを意図された少なくとも1つのピストンを備える少なくとも1つの圧力部材を備える。
【0026】
より具体的には、少なくとも1つの移動式でかつ自給式の吐出機械を使用することが有利であり、機械は閉じることができるように設計されたタンクを備え、機械のピストンは、タンクから粘性製品を吐出するために、圧力流体の作用下で移動することができる。
【0027】
本発明による方法の好ましい実施形態によれば、膨張可能ジャック内に含まれる圧力流体が使用され、ジャックは、ピストンと、タンクの可逆的なシール用蓋またはタンクの底部との間に収容され、移動式でかつ自給式の吐出機械に装備された圧力流体供給手段に接続され、圧力流体供給手段は、膨張、その結果、ピストンの移動を可能にして、タンクから粘性製品を吐出することを可能にする。
【0028】
使用される圧力流体は、気体または液体であってよい。圧力流体は、50Pa・s以下の粘度を有する液体であってよい。水は、好ましくは、この目的のために適するであろう。
【0029】
本方法によれば、好ましくは、選択される移動式でかつ自給式の機械は、粘性製品を取り出すためのポンプと、機械が動作していないとき、および、柔軟容器の排出の間、柔軟容器上に載るように意図された伴板とを備える。
【0030】
有利には、粘性製品は、
・重付加、重縮合、または脱水素化/(重)縮合反応によってエラストマーに架橋結合することができる、シリコーン、好ましくは、シリコーンオイル、シリコーンガム、ポリオルガノシロキサン組成物(任意選択で、水性エマルションの形態)、
・反応性オルガノシリコーン基を含む有機ポリマー(MSポリマーとして知られる)、
・アクリルポリマーを含み、乾燥によってエラストマーに架橋結合することができる、溶剤または水性媒体内の充填組成物、
・食品、
・農食品、
・塗料、および
・インクを含む群から選択される。
【0031】
本発明に関連する粘性製品の例は、シリコーン封止剤などの、粘度が約3000Pa・sである製品で作られてもよい。
【0032】
本発明による方法の1つの有利な特徴によれば、容器の1つまたは複数の開口は、
容器の壁の中に穴を開けること、および/または、
1つまたは複数のオリフィスであって、容器の壁に排出口をおそらく備える、1つまたは複数のオリフィスに装備された蓋またはキャップを取り除くこと、および/または、
容器に既に設けられている1つまたは複数の開口を閉じる1つまたは複数のタイを取り除くことによって得られる。
【0033】
実際に、したがって、柔軟容器の壁の一部、または、柔軟容器の壁の一部に装備された任意選択の口を開けること、そうでなければ、開口を閉じるタイおよび/または結び目を元通りにすることが可能である。
【0034】
1つの有利な変形形態によれば、柔軟容器または任意選択で柔軟容器のライニングバッグのみから吐出される粘性製品は、貯蔵手段および/または機械式手段であって、粘性製品を移動させるための、粘性製品の流量を増加させることを可能にする、機械式手段に供給され、機械式手段は、好ましくは、ポンプおよび(ツイン)スクリューを含む群から選択される。
【0035】
本発明による方法は、容器出口での粘性製品の機械式収集が無い状態で動作するが、粘性製品を、長い距離にわたって、または、大きな圧力低下を生成するダクトを通して搬送することが必要となる場合に、さもなければ、粘性製品から経済的利点を引き出すために、吐出される粘性製品について機械式コンポーネント(たとえば、ポンプ、スクリュー、ツインスクリュー)による急速吐出を実現することが十分に可能である。
【0036】
本発明による方法によれば、柔軟容器から吐出される粘性製品は、パッケージャの入口の流量以上の適当な流量で、前記製品を、適当なパッケージングにパッケージングする少なくとも1つのアセンブリに供給される。
【0037】
単純な吐出排出の場合、最大の生産性を提供するために、流量は、有利には、できる限り大きい(たとえば、1000Pa・sの粘性製品について、50リットル/分より大きい)が、パッケージャに供給する場合、高い瞬間流量(たとえば、1リットル/分より大きくてもよい)を提供することができることが望ましい。流量は、本来、ポアズイユの法則(Poiseuille's law)の全てのパラメータ(粘度、圧力差、出口ダクトの幾何形状)に依存し、また、粘性製品の出口部、すなわち、弁、フィルタ、粗さを含むコンポーネントに依存する。
【0038】
例示によれば、パッケージャは、パッケージングアセンブリの入口の流量に少なくとも等しい、適した流量で、粘性製品、特に、シリコーン封止剤をカートリッジに詰めるデバイス(「カートリッジャ」)であることができるということが指定されてもよい。
【0039】
本発明の別の有利なバージョンによれば、柔軟容器から吐出される粘性製品は、機械式手段であって、移動式でかつ自給式の吐出機械の間に挿入された粘性製品を移動させるための、粘性製品の流量を増加させることを可能にする、機械式手段に供給され、前記機械式手段は、好ましくは、ポンプおよび(ツイン)スクリューを含む群から選択される。
【0040】
本来、本発明による方法は、移動式でかつ自給式の吐出機械、固定吐出機械、パッケージャ、および、下流に配置される任意選択の貯蔵または機械式収集手段の数に関して制限されない。
【0041】
吐出の場合、柔軟容器の壁に圧力を加えることによって、粘性製品を保持する容器の柔軟性が利用され、圧力は、容器が、少なくとも部分的に膨張した状態に保たれ、かつ、粘性製品が吐出されるように、粘性製品にほぼ完全に伝達される。この粘性製品の連続吐出またはバッチ吐出は、(たとえば、穴を開けることによって、蓋をはずすことによって、または排出口を通して)柔軟容器に作られた開口を通して起こる。表面の一部のみに加えられる圧力から生じる柔軟容器の膨張状態は、容器の壁に対する永久的な圧力を維持し、したがって、粘性製品がそこを通して出る開口を塞ぐ可能性があるランダムな折畳みのリスクをなくすことを可能にする。
【0042】
加えられる圧力は、たとえば、吐出による直接排出の場合、1〜6バールであり、一方、粘性製品の出口流量が、移動式でかつ自給式の吐出機械の下流に設置されたパッケージャの入口の流量以上であるように、加えられる圧力が調整される。
【0043】
別の態様によれば、本発明は、先に規定した方法を実施する機器に関し、機器は、
50Pa・s以上、好ましくは100Pa・s〜10000Pa・sの粘度を有する製品の群から選択された粘性製品と、
容量≧50Lを有する柔軟貯蔵容器であって、それぞれが、少なくとも1つの、任意選択でシールされた、出口流路を備える柔軟貯蔵容器と、
使用に適し、かつ、容量≦50Lを有するユニットになる、粘性製品の少なくとも1つのパッケージャと組み合わされた、柔軟容器から粘性製品を吐出する少なくとも1つの移動式でかつ自給式の機械と、
任意選択で、粘性製品を移動させるための、粘性製品の流量を増加させることを可能にする機械式手段であって、好ましくは、ポンプおよび(ツイン)スクリューを含む群から選択される機械式手段とを備えることを特徴とする。
【0044】
柔軟容器は、たとえば、「ビッグバッグ」タイプである。有利には、柔軟容器は、その壁が、柔軟となるために、機械的に強くないままではなく、さらに、また、好ましくは、対象となる粘性製品に関してシール特性を有する容器である。
【0045】
本発明の好ましい特徴によれば、壁は、主に、
・機械的強度を確保し、また、互いに同じか、または、異なり、好ましくは、織布で作られた1つまたは複数の材料層を備える、少なくとも1つのコンポーネント、および、任意選択で、
・(i)好ましくは、コーティングの形態の、少なくとも1つのポリマーフィルム、および/または、(2i)合成ポリマーフィルム(特に、ポリオレフィン、(さらにより優先的に、ポリエチレンまたはポリプロピレン)、ポリエステル、またはポリアミド)または金属(特に、アルミニウム)を含む群から選択される1つまたは複数の材料層からなる少なくとも1つの漏れの無いライニングバッグから形成された少なくとも1つのシール用コンポーネントからなり、1つまたは複数のライニングバッグは、壁コンポーネントに取り付けられ、機械的強度が確保され、より優先的には、コンポーネントに少なくとも部分的に接着されかつ/または縫い付けられる。
【0046】
こうした柔軟外皮によって形成される容器は、粘性製品の保護の点から十分なパッケージングである。輸送と排出の両方のために使用される剛性容器内に、知られている方法で収容される薄いポリエチレンバッグと違って、容器は、たとえば、単にパレット上に設置され固定され、そうでなければ、排出方法で必要とされない他の容器内に入れられることによって、容易に輸送されることができる自給式パッケージングである。
【0047】
本発明による方法で使用される柔軟外皮を有する容器は、たとえば、織布(たとえば、ポリプロピレン)バッグであって、織布に接着され、かつ/または縫い付けられた、薄い、たとえば、多層(ポリエチレン/アルミニウム/ポリエチレンテレフタレート)バッグでライニングされた織布バッグであってよく、容器は、任意選択で、また、有利には、容器が、ホイストまたはフォークリフトトラックから懸垂保持され、それによって扱われることを可能にするハンドルを装備する。これらの柔軟な、または「ビッグバッグ」容器は、大きな容量、たとえば500〜2000リットルを有してもよい。
【0048】
有利には、柔軟外皮を有する容器は使い捨てであってよく、特に輸送および貯蔵の点で、コスト節約のもとになる。これは、金属容器の複雑なサプライチェーン循環を回避することを可能にする。
【0049】
より好ましくは、柔軟容器は、織布によって作られた、機械的に強くかつ漏れの無い壁を有し、織布の重量は未コーティング状態で100〜300g/m2の範囲にあり、ライニングバッグは5〜500ミクロンの範囲の厚さを有する。
【0050】
実際に、柔軟容器は、1000リットル容器について、150〜300g/m2に等しい密度を有するポリプロピレン織布とすることができる。
【0051】
ライニングバッグは、たとえば、機械的に強い壁の内側または外側に接着されるか、または縫い付けられる。この薄いライニングバッグは、10〜250ミクロンの厚さを有してもよい。壁およびライニングバッグの織布の厚さは、所望の機械的強度および物理化学的保護に依存することが留意されるべきである。
【0052】
任意選択で、柔軟容器は、柔軟容器の構造と同じか、または、異なる構造を有する1つまたは複数の排出口を装備する。本来、柔軟容器上に任意選択で設けられるそれぞれの口は、容器を排出するか充填するために使用されてもよく、さらに、たとえば、蓋または結ばれたタイによって開口用の開閉部の役目を果たしてもよい。この蓋は、溶接部および/または接着継手からなってもよい。それぞれの任意選択の口は、さらに、柔軟容器を、機械的な収集か、または、パッケージングのための、下流の貯蔵手段に接続するためのコンポーネントを構成してもよい。
【0053】
1つの有利な変形形態によれば、柔軟容器は、少なくとも1つの大きな開口、または、充填を容易にする、いわゆる完全な開口を備える。この大きな開口は、溶接および/または結び目および/または接着継手によって閉じられてもよい。こうした大きな開口は、上述した、排出用の開口および/または口と違って、充填のためだけに使用されることが好ましい。
【0054】
好ましくは、移動式でかつ自給式の吐出機械は、
・タンクから粘性製品を吐出するために、柔軟容器に圧力を加えることを意図され、圧力流体の作用下で移動することができる少なくとも1つのピストンを備える少なくとも1つの圧力部材と、
・タンクであって、
粘性製品用の少なくとも1つの出口開口を備え、
可逆的な開閉蓋を装備し、
移動手段(好ましくは、キャスタ)を装備し、
好ましくは、柔軟容器を受け取るように意図され、また、ピストンのヘッドが摺動することができる中空円柱からなり、ヘッドは、好ましくは円形であり、有利には、周辺Oリングが、ピストンのヘッドの好ましくは面取りされた縁およびタンクの内壁を押し付けることによって、粘性製品に関するシールが確保されるように、タンクの内径に十分に近い直径を有するタンクと、
・ピストンと、タンクの開閉蓋またはタンクの底部との間に収容される圧力流体を受けるように意図された少なくとも1つの膨張可能ジャックと、
・膨張可能ジャック用の圧力流体供給手段であって、膨張、したがって、ピストンの移動を可能にして、タンクからの粘性製品の吐出を可能にする圧力流体供給手段と、
・任意選択で、粘性製品を取り出す少なくとも1つのポンプ、および、機械が動作していないとき、および、柔軟容器の排出の間、柔軟容器上に載るように意図された少なくとも1つの伴板とを備える。
【0055】
有利には、移動式でかつ自給式の吐出機械は、少なくとも1つの圧力流体リザーバと、圧力流体リザーバを膨張可能ジャックに接続する導管を備える。
【0056】
実際には、圧力流体は、たとえば、非圧縮性流体の群から、好ましくは、水またはオイルを含む、たとえば、50Pa・s未満の粘度を有する液体の小群から、あるいは、圧縮可能流体(空気が好ましい)の群から選択される。圧力流体が柔軟容器に圧力を加えることができるために、開閉し、また、圧力流体を導入する、かつ/または、取り除くのに使用されてもよい少なくとも1つのオリフィスを備えるオートクレーブとして、排出タンクが設計されることが重要である。本来、この圧力シール式排出タンクもまた、粘性製品用の少なくとも1つの排出開口を備える。
【0057】
「ビッグバッグ」タイプの柔軟容器に含まれる粘性製品を、使用に適し、かつ、50リットル未満、好ましくは、10リットル未満の容量を有する容積ユニット(たとえば、カートリッジ)にパッケージングする方法および機器は、本発明の主要な手段のうちの1つ手段の有利な例示的な実施形態、すなわち、柔軟容器から粘性製品を吐出する移動式でかつ自給式の機械の、次に続く説明に照らして、よりよく理解されるであろう。この説明は、添付図面を参照して与えられ、これは、粘性製品を吐出する移動式でかつ自給式の機械のブロック図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0058】
柔軟容器3は、上端で開き、かつ、平坦底部を有する全体が円柱形状であるタンク4の内部に設置される。タンク4の上の開いた端部は、蓋5によって可逆的に密閉される。
【0059】
蓋5は、図示しないが、本発明によるパッケーシング機器に含まれるパッケージャの方に粘性製品2を運ぶ出口ダクト6に連結されたオリフィスを備える。
【0060】
タンク4(たとえば、1000リットルの容量を有し、たとえば、ステンレス鋼で作られる)は、キャスタ7を装備しており、たとえば、柔軟容器3用の貯蔵サイトからパッケージャの方へ、また、その逆へ、タンク4が容易に移動されることを可能にする。
【0061】
一変形形態によれば、キャスタ7は、機械1に関して可動性を与える他の適した手段と置き換えられることができる。キャスタ7は、たとえば、機械1が、リフティングおよびハンドリングデバイスを使用して輸送されることを可能にするパレットであることができる。
【0062】
粘性製品2用の柔軟容器3または「ビッグバッグ」は、移動式ピストン8からなる圧力部材上でタンク4の内部にある。この圧力ピストン8は、容易に摺動することができるように、タンク4の内径よりわずかに小さい(たとえば、0.1〜2.5%小さい)最大外径を有する。
【0063】
柔軟膨張可能ジャック9は、圧力ピストン8とタンク4の底部との間でタンク4内に収容される。この柔軟膨張可能ジャック9は、たとえば、PRONALによって販売されるジャックのタイプであってよい。
【0064】
柔軟膨張可能ジャック9への圧力流体の供給は、タンク4の底部内に通じ、かつ、リザーバ13に含まれる圧力流体12を運ぶ手段11(ポンプ)に、外側端で接続された導管10を介して実施される。リザーバ13〜ポンプ11間の接続は導管14によって提供される。有利には、圧力流体12は、非圧縮流体、たとえば水またはオイルなどの流体、そうでなければ空気などの圧縮可能流体であってよい。図に示す例では、圧力流体12は、非圧縮流体12(またはオイル)であり、対象となるその場合、一変形形態により、膨張可能ジャック9の内部に、圧縮可能気体、たとえば空気を充填したクッションを設けることが有利である。こうした空気クッションは、圧力流体12の流量を滑らかにし、また、粘性製品2が、出口ダクト6を介してタンク4の外に吐出する、すなわち流れるための遅れ時間を制限する、さらにはそれを排除さえするバッファの役目を果たす。
【0065】
タンク4の内部に収容された柔軟容器3は、粘性製品2用の出口流路15を有する。この流路15は、柔軟容器3の上側部に設けられ、粘性製品を保持する柔軟容器の格納中は、この出口流路15はシールされる。出口流路15のシールは、当業者に知られている任意の適した手段、たとえば、タイイング、熱溶接、スティッチング、接着、ステープリングなどによって実施される。この出口流路15は、パッケージャに向かう出口ダクト6に連結した蓋5のオリフィスの近くに配置される。この出口流路15の開放は、粘性製品の吐出の直前に、換言すれば、柔軟容器3が、膨張可能ジャック9によって作動した圧力ピストン8によって加圧される直前に実施される。
【0066】
柔軟容器3は外皮16を有し、外皮16は、
・機械的に強い壁(たとえば、ポリプロピレン織布で作られる)/任意選択で、織布壁の内部に縫い付けられ、かつ/または接着された薄いポリエチレンバッグの多重層、
・柔軟容器3の内部から取り出された後にだけ用いるライニングバッグのいずれからなっていてもよい。
【0067】
柔軟容器3は、材料の最小損失、特に、2%未満を確保するように設計されなければならない。好ましくは、柔軟容器3は、垂直縫い付けが無い状態で、円柱底部を有する「ビッグバッグ」タイプの容器であり、容器の径は、加圧中に柔軟容器が受ける膨張が、柔軟容器3の壁を、排出中に所定圧力下に保つように、タンク4の径よりわずかに小さい。この場合、この壁は、薄い接着されたポリエチレンライニングバッグから形成された接着内層を備えるポリプロピレン織布からなる。このタイプの機械的に強い壁は、輸送および貯蔵中の保護の役割を有し、一方、内層(インライナ(inliner))は、排出中に漏れの無いことを確保し、それにより、容器が加圧されると、粘性製品が、柔軟容器の外皮の排出開口を通して流れるだけである。
【0068】
一変形形態によれば、圧力ピストン8のヘッドとタンク4の内面との間の漏れの無いことは、図に示さない、Oリングによって確保されてもよく、Oリングは、膨張可能ジャック9を含むタンク4の可変容積区画内への粘性製品2の移動に対する障壁を形成する。
【0069】
柔軟膨張可能ジャック9を有するこの実施形態は、実施するのが簡単で、かつ、費用がかからない。これは、さらに、かさばらず、移動式でかつ自給式の機械1の利点に寄与する軽量圧力部材である。移動式でかつ自給式の機械1は、迅速に、組み立て、分解されるというさらなる利点を有する。
【0070】
1つの任意選択の特徴によれば、タンク4の蓋5は、過剰な空気圧を逃がす圧力逃がし弁を装備してもよい。
【0071】
移動式でかつ自給式の機械1の動作は、単に、圧力流体を使用して柔軟ジャック9を膨張させて、柔軟容器3を圧縮し、したがって、柔軟容器3に含まれる粘性製品2を、図に示されないパッケージャの方向で、出口ダクト6を介してタンク4の外に吐出するためにある。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】柔軟容器3に含まれる粘性製品2を吐出する移動式でかつ自給式の機械1を示す図である。
【符号の説明】
【0073】
1 移動式でかつ自給式の機械
2 粘性製品
3 柔軟容器
4 タンク
5 蓋
6 出口ダクト
7 キャスタ
8 ピストン
9 膨張可能ジャック
10,14 導管
11 ポンプ
12 圧力流体
13 リザーバ
15 出口流路
16 外皮


【特許請求の範囲】
【請求項1】
容量≧50L、好ましくは容量≧100Lを有する貯蔵容器に含まれる粘性製品を、使用に適し、かつ、容量≦50L、好ましくは容量≦10Lを有する容積ユニットにパッケージングする方法において、前記粘性製品は、好ましくは、粘度が、少なくとも10Pa・s、好ましくは10Pa・s〜200000Pa・sである製品の群から選択される方法であって、
a)柔軟容器(3)は、容量≧50Lを有する貯蔵容器として使用され、前記柔軟容器は、それぞれ、少なくとも1つの、任意選択でシールされた出口流路(9)を備え、
b)任意選択で、各柔軟容器は、分解されることができ、好ましくは、折畳み式カードボードで作られることのできる剛性箱に貯蔵され、
c)前記柔軟容器は、任意選択で、該柔軟容器の貯蔵箱から取り外され、
d)前記柔軟容器は、該柔軟容器の貯蔵サイトからパッケージング用サイトへ搬送され、
e)前記柔軟容器(3)から前記粘性製品(2)を吐出する少なくとも1つの移動式でかつ自給式の機械は、使用に適し、かつ、容量≦50Lを有するユニットになる、前記粘性製品(2)の少なくとも1つのパッケージャと組み合わせて使用され、
f)前記出口流路(9)は、シールされた場合、開かれ、したがって、前記容器(3)からの前記粘性製品(2)の吐出が可能になり、
g)前記粘性製品(2)は、前記移動式でかつ自給式の吐出機械を使用して吐出され、
h)前記吐出された粘性製品(2)は、前記パッケージャに運ばれ、
i)前記パッケージャは、使用に適し、かつ、容量≦50Lを有する前記ユニットを所望の用量で充填するように作られることを特徴とする方法。
【請求項2】
使用に適し、かつ、容量≦50Lを有する前記ユニットになる、前記粘性製品(2)の各パッケージャは、前記容器から前記粘性製品(2)を吐出する少なくとも1つの移動式機械と組み合わされることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
少なくとも2つのパッケージャ、および、前記柔軟容器から前記粘性製品(2)を吐出する少なくとも1つの付加的な移動式機械が使用され、同時に動作することが可能になり、実施モードは、好ましくは、
・一対のパッケージャ当たり、剛性容器の排出を行うための、1つの移動式機械と2つの固定機械が存在するモード、
・一対のパッケージャ当たり、柔軟容器の排出を行うための2つの移動式機械と剛性容器の排出を行うための1つの固定機械が存在するモード、および、
・一対のパッケージャ当たり、柔軟容器の排出を行うための3つの移動式機械が存在するモードを含む群から選択されることを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項4】
ステップg)による吐出のために、
g1)前記移動式機械に属し、また、好ましくは、少なくとも1つの圧力部材(8)および/または圧力流体からなる加圧手段を使用して、前記柔軟容器(3)を画定する少なくとも1つのエリアに圧力が加えられて、一方で、前記容器(3)が、膨張した、または、部分的に膨張した状態に維持され、他方で、前記粘性製品(2)の吐出が可能になり、かつ/または、
g2)前記粘性製品が、圧送され、
g3)必要であれば、前記吐出の終了時に減圧されることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記柔軟容器(3)から前記粘性製品(2)を吐出する前記移動式機械は、柔軟容器(3)を受けるように意図されたタンク(4)を備えることを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項6】
ステップe)にて、少なくとも1つの移動式でかつ自給式の吐出機械が使用され、該機械は、前記柔軟容器(3)に圧力を加えることを意図された少なくとも1つのピストン(8)を備える少なくとも1つの圧力部材(8)を備えることを特徴とする請求項1または請求項4に記載の方法。
【請求項7】
少なくとも1つの移動式でかつ自給式の吐出機械が使用され、該機械は、閉じることができるように設計されたタンク(4)を備え、前記機械の前記ピストン(8)は、前記タンク(4)から前記粘性製品(2)を吐出するために、圧力流体の作用下で移動することができることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の方法。
【請求項8】
膨張可能ジャック内に含まれる圧力流体が使用され、前記ジャックは、前記ピストン(8)と、前記タンク(4)の可逆的なシール用蓋または前記タンク(4)の底部との間に収容され、前記移動式でかつ自給式の吐出機械に装備された圧力流体供給手段に接続され、該圧力流体供給手段は、膨張およびその結果として前記ピストン(8)の移動を可能にして、前記タンク(4)から前記粘性製品(2)を吐出させることを可能にすることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記移動式でかつ自給式の機械は、前記粘性製品(2)を取り出すためのポンプと、前記機械が動作していないとき、および、前記柔軟容器の排出の間、前記柔軟容器上に載るように意図された伴板とを備えることを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記粘性製品(2)は、
・重付加、重縮合、または脱水素化/(重)縮合反応によってエラストマーに架橋結合することができる、シリコーン、好ましくは、シリコーンオイル、シリコーンガム、ポリオルガノシロキサン組成物(任意選択で、水性エマルションの形態)、
・反応性オルガノシリコーン基を含む有機ポリマー(MSポリマーとして知られる)、
・アクリルポリマーを含み、乾燥によってエラストマーに架橋結合することができる、溶剤または水性媒体内の充填組成物、
・食品、
・農食品、
・塗料、および
・インクを含む群から選択されることを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
前記容器(3)の前記1つまたは複数の出口流路(9)の1つまたは複数の開口は、
前記容器(3)の壁の中に穴を開けること、および/または、
蓋またはシール用キャップを取り除くこと、および/または、
前記容器(3)に既に設けられている前記1つまたは複数の開口を閉じる1つまたは複数のタイを取り除くことによって得られることを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
前記柔軟容器から吐出される前記粘性製品(2)は、機械式手段であって、前記移動式でかつ自給式の吐出機械の間に挿入された前記粘性製品を移動させるための、前記粘性製品の流量を増加させることを可能にする、機械式手段に供給され、該機械式手段は、好ましくは、ポンプおよび(ツイン)スクリューを含む群から選択されることを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
請求項1から請求項11のいずれか一項に記載の方法を実施する機器であって、
50Pa・s以上、好ましくは100Pa・s〜10000Pa・sの粘度を有する製品の群から選択された粘性製品(2)と、
容量≧50Lを有する柔軟貯蔵容器(3)であって、それぞれが、少なくとも1つの、任意選択でシールされた、出口流路(15)を備える柔軟貯蔵容器と、
使用に適し、かつ、容量≦50Lを有するユニットになる、前記粘性製品(2)の少なくとも1つのパッケージャと組み合わされた、前記柔軟容器(3)から前記粘性製品(2)を吐出させる少なくとも1つの移動式でかつ自給式の機械と、
任意選択で、前記粘性製品を移動させるための、前記粘性製品の流量を増加させることを可能にする機械式手段であって、好ましくは、ポンプおよび(ツイン)スクリューを含む群から選択される機械式手段と、を備えることを特徴とする機器。
【請求項14】
前記柔軟容器(3)は、
・機械的強度を確保し、また、互いに同じか、または、異なり、好ましくは、織布で作られた1つまたは複数の材料層を備える、少なくとも1つのコンポーネント、および/または、
・(i)好ましくは、コーティングの形態の、少なくとも1つのポリマーフィルム、および/または、(2i)合成ポリマーフィルム(特に、ポリオレフィン-さらにより優先的に、ポリエチレンまたはポリプロピレン-ポリエステル、またはポリアミド)または金属(特に、アルミニウム)を含む群から選択される1つまたは複数の材料層からなる少なくとも1つの漏れの無いライニングバッグから形成された少なくとも1つのシール用コンポーネントからなる壁を有し、前記1つまたは複数のライニングバッグは、使用されるときに、前記壁コンポーネントに取り付けられ、機械的強度が確保され、前記1つまたは複数のライニングバッグ(複数可)は、好ましくは、前記コンポーネントに、少なくとも部分的に、接着される、かつ/または、縫い付けられることを特徴とする請求項13に記載の機器。
【請求項15】
前記柔軟容器(3)は、織布によって作られた、機械的に強くかつ漏れの無い壁を有し、前記織布の重量は、未コーティング状態で、100〜300g/m2の範囲にあり、前記ライニングバッグは、5〜500ミクロンの範囲の厚さを有することを特徴とする請求項14に記載の機器。
【請求項16】
前記移動式でかつ自給式の吐出機械は、
・前記タンク(4)から前記粘性製品(2)を吐出させるために、前記柔軟容器(3)に圧力を加えることを意図され、圧力流体の作用下で移動することができる少なくとも1つのピストン(8)を備える少なくとも1つの圧力部材と、
・タンク(4)であって、
前記粘性製品(2)用の少なくとも1つの出口開口を備え、
可逆的な開閉蓋を装備し、
移動手段(好ましくは、キャスタ(7))を装備し、
好ましくは、前記柔軟容器(3)を受けるように意図され、また、前記ピストン(8)のヘッドが摺動することができる中空円柱からなり、前記ヘッドは、好ましくは、円形であり、有利には、周辺Oリングが、前記ピストン(8)のヘッドの好ましくは面取りされた縁および前記タンク(4)の内壁を押し付けることによって、前記粘性製品(2)に関するシールが確保されるように、前記タンク(4)の内径に十分に近い直径を有するタンクと、
・前記ピストン(8)と、前記タンク(4)の開閉蓋または前記タンク(4)の底部との間に収容される前記圧力流体を受け取るように意図された少なくとも1つの膨張可能ジャック(9)と、
・該膨張可能ジャック用の圧力流体供給手段であって、膨張、したがって、前記ピストン(8)の移動を可能にして、前記タンク(4)からの前記粘性製品(2)の吐出を可能にする圧力流体供給手段と、
・任意選択で、前記粘性製品(2)を取り出す少なくとも1つのポンプ、および、前記機械が動作していないとき、および、前記柔軟容器の排出の間、前記柔軟容器上に載るように意図された少なくとも1つの伴板と、を備えることを特徴とする請求項15に記載の機器。
【請求項17】
前記移動式でかつ自給式の吐出機械は、少なくとも1つの圧力流体リザーバ(12)と、該圧力流体リザーバ(12)を前記膨張可能ジャック(9)に接続する導管(10,14)とを備えることを特徴とする請求項12から請求項16のいずれか一項に記載の機器。
【請求項18】
前記圧力流体は、非圧縮性流体の群から、好ましくは、水またはオイルからなる小群から、あるいは、圧縮可能流体(空気が好ましい)の群から選択されることを特徴とする請求項17に記載の機器。

【公表番号】特表2008−526625(P2008−526625A)
【公表日】平成20年7月24日(2008.7.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−548826(P2007−548826)
【出願日】平成17年12月28日(2005.12.28)
【国際出願番号】PCT/EP2005/057204
【国際公開番号】WO2006/070010
【国際公開日】平成18年7月6日(2006.7.6)
【出願人】(507220671)
【Fターム(参考)】