説明

粘着テープの貼着装置及び貼着方法

【課題】この発明はTCPに粘着テープを確実に貼着することができるようにした粘着テープの貼着装置を提供することにある。
【解決手段】一端部を除く部分が電気絶縁物によって被覆されたTCPのリードの一端部に離型テープに貼着されて所定長さに切断された粘着テープを貼着する粘着テープの貼着装置であって、
離型テープ2とともに粘着テープ1を搬送して位置決めする供給リール及び巻き取りリールと、位置決めされた所定長さの粘着テープにリードの電気絶縁物から露出した一端部が対向するようTCP13を保持する吸着ヘッド12と、位置決めされた所定長さの粘着テープをTCPのリードに加圧して貼着する加圧面21aを有し、その加圧面に粘着テープの加圧時にリードの一端部を除く部分を被覆した電気絶縁物17が当たるのを避ける逃げ部としての傾斜面21bが形成された加圧ツール21を具備する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は基板としてのたとえば液晶表示装置に用いられるガラス製のパネルに、電子部品としてのたとえばTCP(Tape Carrier Package)を実装する際に用いられる粘着テープの貼着装置及び貼着方法に関する。
【背景技術】
【0002】
たとえば、液晶表示装置を製造する場合、基板としての上記パネルに、電子部品としての上記TCPを実装するということが行われている。上記TCPは金型によってキヤリアテープから打ち抜かれた後、所定角度ずつ間欠的に回転駆動されるインデックステーブルに供給される。このインデックステーブルには1回当たりの回転角度に応じた間隔で周方向に複数の吸着ヘッドが設けられている。そして、上記金型によって打ち抜かれたTCPは複数の吸着ヘッドに順次供給される。
【0003】
上記パネルはXYテーブルに供給載置されていて、このXYテーブルによってXY方向に駆動されるようになっている。上記インデックステーブルの実装ポジションにおいて、上記TCPに設けられた位置合わせマークと、上記パネルに設けられた位置合わせマークとが撮像カメラによって撮像され、その撮像信号が画像処理部で処理される。そして、画像処理部での処理に基いて、上記TCPの位置合わせマークに上記パネルの位置合わせマークが一致するよう、上記XYテーブルの駆動が制御されて上記パネルが位置決めされるようになっている。
【0004】
上記TCPに対して上記パネルが位置決めされると、その電子部品を保持した吸着ヘッドが下降方向に駆動され、TCPを上記パネルに設けられた異方性導電部材からなる粘着テープに加圧して貼着する、つまり実装するようになっている。パネルにTCPを実装する従来の実装装置は、たとえば特許文献1や特許文献2に開示されている。
【0005】
ところで、従来の実装装置においては、パネルにTCPを実装するための粘着テープを、上記パネルの一側の長手方向全長にわたって貼着し、そこに上記TCPを所定間隔で実装するようにしている。
【0006】
そのため、粘着テープの、所定間隔で貼着されたTCPの間に位置する部分は、TCPの実装に必要ない部分となるから、その部分が無駄になり、コスト上昇につながるということがある。
【0007】
そこで、最近ではパネルに粘着テープを貼着せず、TCPに、このTCPの幅寸法に対応する長さで粘着テープを貼着することで、粘着テープの無駄をなくすということが考えられている。
【0008】
その場合、離型テープに貼着された粘着テープをTCPの幅寸法に対応する長さで切断し、その粘着テープを上にして離型テープとともに加圧ツールで押し上げ、インデックステーブルの吸着ヘッドに保持された電子部品のリードに加圧して貼着した後、その粘着テープの下面から離型テープを剥離する。そして、粘着テープの離型テープが剥離された面をパネルに貼着することで、上記TCPをパネルに実装することになる。
【0009】
パネルに実装されるTCPに設けられたリードは、一端部を除く部分が電気絶縁物によって被覆されている。上記リードの他端部には半導体チップが実装されている。そして、TCPは、電気絶縁物から露出した一端部が上記パネルに形成された電極に上記粘着テープを介して電気的に接続されるようになっている。
【0010】
上記パネルにリードの一端部が接続されたTCPには、上記リードの他端に接続された半導体チップに回路基板が接続される。そして、回路基板が接続されたTCPは、回路基板をパネルに対して所定の位置に位置決めするために折り曲げられる。
【0011】
TCPのリードの、基板に接続される一端部を除く部分を予め電気絶縁物によって被覆しておくことで、TCPがパネルに接続されて折り曲げられたとき、このTCPのリードが外部に露出することがない。そのため、上記リードが絶縁不良を招いたり、摩擦力を受けて損傷するなどのことが防止される。
【特許文献1】特開2002−305398
【特許文献2】特開2002−261491
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
ところで、一端部を除く部分が電気絶縁物によって被覆されたTCPのリードの上記一端部に、離型テープに貼着された所定長さの粘着テープを加圧ツールによって加圧して貼着する際、貼着テープは、上記リードの電気絶縁物から露出した一端部を確実に覆うことができるよう、幅寸法がリードの露出した一端部の長さ寸法よりも大きく設定されている。しかも、粘着テープをTCPのリードに加圧する加圧ツールは粘着テープの幅寸法と同じ幅寸法に形成されている。
【0013】
それによって、加圧ツールが粘着テープをTCPのリードの一端部に加圧するとき、加圧ツールは上記リードの電気絶縁物から露出した一端部に対応する部分だけでなく、その一端部以外の近くを被覆した電気絶縁物も同時に加圧することになる。
【0014】
リードを覆う電気絶縁物はたとえば0.1mm程度の高さを有する。そのため、加圧ツールによって粘着テープを加圧する際、リードの一端部と前記絶縁物の高さの差によって上記加圧ツールの加圧面で粘着テープの幅方向全体を均一に加圧することができないということがある。
【0015】
そのため、粘着テープを上記リードの一端部、つまりTCPに対して確実に加圧貼着することができないということがあるから、TCPに貼着された粘着テープから離型テープを剥離する際、粘着テープの端部がTCPから捲れ上がるということがある。
【0016】
しかも、粘着テープをTCPに確実に加圧貼着できないと、粘着テープとTCPの間に気泡が残留する。残留した気泡は、TCPに設けられたマークを撮像し、その撮像に基いてTCPをパネルに対して位置決めする際、残留気泡を位置合わせ用のマークと間違えて認識し、TCPをパネルに対して確実に位置決めできなくなるということが生じる虞がある。
【0017】
この発明は、電子部品のリードの一端部を除く部分が電気絶縁物によって被覆されている場合、この電気絶縁物の影響を受けずに所定長さに切断された粘着テープを上記電子部品のリードに確実に貼着することができるようにした粘着テープの貼着装置及び貼着方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
この発明は、一端部を除く部分が電気絶縁物によって被覆された電子部品のリードの上記一端部に離型テープに貼着されて所定長さに切断された粘着テープを貼着する粘着テープの貼着装置であって、
上記離型テープとともに上記粘着テープを搬送して位置決めするテープ搬送手段と、
このテープ搬送手段によって位置決めされた所定長さの上記粘着テープに上記リードの上記電気絶縁物から露出した一端部が対向するよう上記電子部品を保持する保持手段と、
位置決めされた所定長さの上記粘着テープを上記電子部品のリードに加圧して貼着する加圧面を有し、この加圧面に上記粘着テープの加圧時に上記加圧面が上記リードの一端部を除く部分を被覆した上記電気絶縁物に当たるのを避ける逃げ部が形成された加圧手段と
を具備したことを特徴とする粘着テープの貼着装置にある。
【0019】
上記電子部品のリードの部分に貼着された粘着テープから上記離型テープを剥離する剥離手段を備えていることが好ましい。
【0020】
上記加圧手段の加圧面に形成された逃げ部は、上記電気絶縁物の端部の形状に対応した傾斜面であることが好ましい。
【0021】
上記加圧手段の加圧面に形成された逃げ部は、階段状に形成された凹部であることが好ましい。
【0022】
この発明は、一端部を除く部分が電気絶縁物によって被覆された電子部品のリードの上記一端部に離型テープに貼着されて所定長さに切断された粘着テープを貼着する粘着テープの貼着方法であって、
上記離型テープとともに上記粘着テープを搬送して位置決めする工程と、
位置決めされた所定長さの上記粘着テープに上記リードの上記電気絶縁物から露出した一端部が対向するよう上記電子部品を保持する工程と、
位置決めされた所定長さの上記粘着テープを上記リードの一端部を除く部分を被覆した上記電気絶縁物の干渉を受けることなく上記リードの一端部に加圧して貼着する工程と
を具備したことを特徴とする粘着テープの貼着方法にある。
【0023】
上記電子部品に貼着された粘着テープから上記離型テープを剥離する工程を備えていることが好ましい。
【発明の効果】
【0024】
この発明によれば、所定長さに切断された粘着テープを電子部品に加圧して貼着するとき、加圧手段の加圧面に、電子部品のリードを被覆した電気絶縁物が当たるのを避ける逃げ部を設けた。そのため、粘着テープを電子部品に貼着する際、その貼着を電気絶縁物の影響を受けずに確実に行なうことが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
図1乃至図7はこの発明の第1の実施の形態の粘着テープの貼着装置を示す。この貼着装置は図1に示すように粘着テープ1が一側面に貼着された離型テープ2が巻装された供給リール3を有する。この供給リール3からは上記離型テープ2が粘着テープ1を貼着した面を上に向けて繰り出され、第1のガイドローラ4と第2のガイドローラ5にガイドされて水平に走行して巻き取りリール6に巻き取られるようになっている。上記供給リール3と巻き取りリール6とでテープ搬送手段を構成している。
【0026】
供給リール3から繰り出された離型テープ2に貼着された粘着テープ1は、図示しない切断機構によって所定長さに分断されるとともに、所定長さに分断された部分1aの隣り合う端部間に隙間1bができるよう、その端部間の部分が除去(中抜き)される。
【0027】
上記離型テープ2が一対のガイドローラ4,5によって水平に走行する部分の中途部上方には、図示しないターンテーブルに上下方向である、図1と図4に矢印Zで示す方向に駆動可能に設けられた可動体11が対向するようになっている。
【0028】
上記可動体11の下端には断面形状がL字状の吸着ヘッド12が設けられている。この吸着ヘッド12には前工程でキヤリアテープから打ち抜かれた電子部品としてのTCP13の一端部が吸着保持されるようになっている。
【0029】
上記TCP13は、図2と図3に示すようにテープ部材を所定形状、たとえば矩形状に打ち抜かれた基材14を有する。この基材14の一側面には複数のリード15がプリントされている。リード15の一端は基材14の一側端縁に延出され、他端は上記基材14の他側部に実装された半導体チップ16に接続されている。
【0030】
そして、上記基材14の半導体チップ16が設けられた一側面は、この一側面の周辺部を除く部分が樹脂などの電気絶縁物17によって被覆されている。それによって、上記リード15は一端部が露出し、一端部以外の部分は電気絶縁物17によって被覆されている。
【0031】
上記基材14の一側面に樹脂などの電気絶縁物17を塗布すると、樹脂の流れによってその周縁部は図3乃至図5に示すように外方に向かって低く傾斜した第1の傾斜面17aとなる。なお、上記半導体チップ16は電気絶縁物17から露出している。
【0032】
上記構成のTCP13は、図4と図5に示すように、上記リード15の一端部に対応する上記基材14の他側面の一側部が上記吸着ヘッド12の吸着面12aによって吸着保持される。つまり、吸着ヘッド12の吸着面12aは、電気絶縁物17から露出したリード15の一端部及びリード15の近くに位置する電気絶縁物17の一部に跨る幅寸法で上記基材の他側面の一側部を吸着保持している。
【0033】
TCP13を保持した吸着ヘッド12の下方には、離型テープ2を挟んで加圧手段を構成する加圧ツール21が配置されている。この加圧ツール21は軸線を垂直にして配置された駆動シリンダ22の駆動軸23に取付けられている。上記加圧ツール21の平面形状は上記吸着ヘッド12の吸着面12aと同じ大きさであって、しかも上記粘着テープ1の所定長さに分断された部分1aとも長さ及び幅寸法がほぼ同じになるよう設定されている。
【0034】
図4と図5に示すように、上記加圧ツール21の上端面である加圧面21aの幅方向一端部には、上記TCP13に塗布された電気絶縁物17の周辺部の第1の傾斜面17aに対応する傾斜角度の逃げ部としての第2の傾斜面21b及びこの第2の傾斜面21bに連続する水平面21cが形成されている。
【0035】
上記第2の傾斜面21bは、粘着テープ1を後述するようにTCP13に加圧貼着するとき、後述するように上記加圧面21aが電気絶縁物17の周辺部と干渉するのを防止するようになっている。
【0036】
上記加圧ツール21の加圧面21aと、上記離型テープ2との間にはクッションテープ25が設けられている。このクッションテープ25は図示しない供給リールから繰り出されて同じく図示しない巻き取りリールに巻き取られるようになっている。
【0037】
上記加圧ツール21が駆動シリンダ22によって上昇方向に駆動されると、その加圧面21aは、図5に示すようにクッションテープ25及び離型テープ2とともに粘着テープ1の所定長さに分断された部分1aを押し上げ、吸着ヘッド12の吸着面12aに吸着保持されたTCP13の電気絶縁物17から露出したリード15の一端部に押圧する。
【0038】
上記加圧ツール21にはヒータ26が埋設され、上記粘着テープ1の所定長さに分断された部分1aを加熱しながら押し上げる。それによって、粘着テープ1の分断された部分1aは上記TCP13のリード15の部分に良好に貼着される。
【0039】
粘着テープ1の所定長さに分断された部分1aをTCP13のリード15の部分に貼着するとき、粘着テープ1のTCP13のリード15に対応する部分は加圧面21aの平坦な部分によって加圧され、電気絶縁物17の周辺部に対応する部分は加圧ツール21の加圧面21aに形成された第2の傾斜面21b及び水平面21cよって加圧される。
【0040】
つまり、加圧ツール21は、TCP13に設けられた電気絶縁物17の干渉を受けることなく、粘着テープ1の所定長さに分断された部分1aを幅方向全体にわたってほぼ均一に加圧して上記TCP13に確実に貼着することができる。
【0041】
しかも、加圧ツール21の加圧面21aとTCP13との間にクッションテープ25を介在させたことによっても、上記粘着テープ1の所定長さに分断された部分1aが上記TCP13に弾性的に押圧されて確実に貼着される。
【0042】
このようにしてTCP13に粘着テープ1の所定長さに分断された部分1aが貼着されると、離型ローラ27によってTCP13に貼着された粘着テープ1から離型テープ2が剥離される。
【0043】
上記離型ローラ27は、図6に矢印−Xで示す離型テープ2の搬送方向の下流側となる上記吸着ヘッド12の一側に配置されていて、図示しない駆動機構によってZ方向及び離型テープ2の搬送方向と逆方向となる−X方向(図7に示す)に駆動されるようになっている。
【0044】
そして、図6に示すように加圧ツール21が上昇した位置から、図7に示すように駆動シリンダ22によって下降方向に駆動されと、上記離型ローラ27は図7に−Zで示す下降方向に駆動されて離型テープ2を下方へ押圧して+X方向に駆動される。それによって、離型テープ2はTCP13に貼着された粘着テープ1から剥離される。
【0045】
上記粘着テープ1の所定長さに分断された部分1aは、第2の傾斜面21bが形成された加圧ツール21によってTCP13に設けられた電気絶縁物17の干渉を受けることなく、上記TCP13に確実に貼着されている。しかも、第2の傾斜面21bに連続する水平面21cによっても幅方向の一端部は前記電気絶縁物17の上面に確実に押圧貼着される。
【0046】
そのため、粘着テープ1から離型テープ2を剥離するとき、粘着テープ1に加わる引張り力によって、粘着テープ1の端部がTCP13から捲れ上がるのを防止することができる。
【0047】
このようにして粘着テープ1が貼着されたTCP13は、図示しない撮像カメラによって位置合わせ用のマークが撮像され、その撮像に基いて図示しないパネルに対して相対的に位置決めされる。その際、TCP13と、このTCP13に貼着された粘着テープ1との間に気泡が残留していると、撮像カメラはその気泡を位置合わせ用のマークとして誤認する虞がある。
【0048】
しかしながら、粘着テープ1の所定長さに分断された部分1aは加圧ツール21によって全体が確実に押圧されてTCP13に貼着されている。そのため、TCP13と粘着テープ1との間に気泡が残留するということがほとんどないから、撮像カメラによるTCP13の位置認識を正確に行ない、そのTCP13のパネルへの実装精度を向上させることができる。
【0049】
第1の実施の形態では加圧ツール21の加圧面21aに、逃げ部として電気絶縁物17の第1の傾斜面17aに対応する傾斜角度の第2の傾斜面21b及びこの第2の傾斜面21bに連続する水平面21cを形成することで、粘着テープ1を幅方向全体にわたって確実に加圧できるようにしたが、上記加圧ツール21の加圧面21aには、第2の傾斜面21bに代わって電気絶縁物17の周辺部が加圧面21aに干渉するのを防止する逃げ部として図8に示す第2の実施の形態のように階段状の凹部21dを形成するようにしてもよい。
【0050】
このような構成であっても、TCP13のリード15の電気絶縁物17から露出した一端部に、粘着テープ1の所定長さに分断された部分1aを確実に加圧貼着することが可能である。
【0051】
また、図9に示す第3の実施の形態のように、加圧ツール21の加圧面21aに電気絶縁物17の第1の傾斜面17aに対応する傾斜角度の第2の傾斜面21bだけを形成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】この発明の第1の実施の形態を示す粘着テープの貼着装置の概略的構成図。
【図2】リードの一端部を除く部分が電気絶縁物によって被覆されたTCPの平面図。
【図3】図2に示すTCPの拡大断面図。
【図4】TCPに粘着テープを貼着する前の吸着ヘッドと加圧ツールとを示す側面図。
【図5】TCPに粘着テープを貼着するときの吸着ヘッドと加圧ツールとを示す側面図。
【図6】TCPに粘着テープを貼着するときの吸着ヘッドと加圧ツールとを示す正面図。
【図7】TCPに貼着された粘着テープから離型テープを剥離するときの正面図。
【図8】この発明の第2の実施の形態を示す加圧ツールの側面図。
【図9】この発明の第3の実施の形態を示す加圧ツールの側面図。
【符号の説明】
【0053】
1…粘着テープ、2…離型テープ、3…供給リール(テープ搬送手段)、6…巻き取りリール(テープ搬送手段)、12…吸着ヘッド、13…TCP(電子部品)、15…リード、17…電気絶縁物、21…加圧ツール、21a…加圧面、21b…第2の傾斜面(逃げ部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
一端部を除く部分が電気絶縁物によって被覆された電子部品のリードの上記一端部に離型テープに貼着されて所定長さに切断された粘着テープを貼着する粘着テープの貼着装置であって、
上記離型テープとともに上記粘着テープを搬送して位置決めするテープ搬送手段と、
このテープ搬送手段によって位置決めされた所定長さの上記粘着テープに上記リードの上記電気絶縁物から露出した一端部が対向するよう上記電子部品を保持する保持手段と、
位置決めされた所定長さの上記粘着テープを上記電子部品のリードに加圧して貼着する加圧面を有し、この加圧面に上記粘着テープの加圧時に上記加圧面が上記リードの一端部を除く部分を被覆した上記電気絶縁物に当たるのを避ける逃げ部が形成された加圧手段と
を具備したことを特徴とする粘着テープの貼着装置。
【請求項2】
上記電子部品のリードの部分に貼着された粘着テープから上記離型テープを剥離する剥離手段を備えていることを特徴とする請求項1記載の粘着テープの貼着装置。
【請求項3】
上記加圧手段の加圧面に形成された逃げ部は、上記電気絶縁物の端部の形状に対応した傾斜面であることを特徴とする請求項1記載の粘着テープの貼着装置。
【請求項4】
上記加圧手段の加圧面に形成された逃げ部は、階段状に形成された凹部であることを特徴とする請求項1記載の粘着テープの貼着装置。
【請求項5】
一端部を除く部分が電気絶縁物によって被覆された電子部品のリードの上記一端部に離型テープに貼着されて所定長さに切断された粘着テープを貼着する粘着テープの貼着方法であって、
上記離型テープとともに上記粘着テープを搬送して位置決めする工程と、
位置決めされた所定長さの上記粘着テープに上記リードの上記電気絶縁物から露出した一端部が対向するよう上記電子部品を保持する工程と、
位置決めされた所定長さの上記粘着テープを上記リードの一端部を除く部分を被覆した上記電気絶縁物の干渉を受けることなく上記リードの一端部に加圧して貼着する工程と
を具備したことを特徴とする粘着テープの貼着方法。
【請求項6】
上記電子部品に貼着された粘着テープから上記離型テープを剥離する工程を備えていることを特徴とする請求項5記載の粘着テープの貼着方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2009−238775(P2009−238775A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−78956(P2008−78956)
【出願日】平成20年3月25日(2008.3.25)
【出願人】(000002428)芝浦メカトロニクス株式会社 (907)
【Fターム(参考)】