説明

粘着剤組成物、これを含む保護フィルム及び偏光板並びに液晶表示装置

高温及び/または高湿条件下で耐久信頼性及び加工性を優秀に維持しながらも、優れた帯電防止能を実現するアクリル系粘着剤組成物、これを含む保護フィルム及び偏光板並びに液晶表示装置を提供する。本発明によるアクリル系粘着剤組成物は、(a)金属塩をキレート化することができる官能基を有する単量体と、疎水性単量体とを含有するアクリル系共重合体、および(b)金属塩を含む。これにより、帯電防止能に優れていて、添加剤の移行の問題並びに低速及び高速剥離力のバランスの問題を解決した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アクリル系粘着剤組成物に関し、さらに詳細には、(a)金属塩をキレート化することができる官能基を有する単量体と、疎水性単量体とを含有するアクリル系共重合体、および(b)金属塩を含み、帯電防止能に優れていて、添加剤の移行の問題並びに低速及び高速剥離力のバランスの問が解決されたアクリル系粘着剤組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、保護フィルムは、金属製品やプラスチック板などの表面を保護するために広く使用されている。表面保護フィルム用粘着剤としては、耐候性及び透明性に優れたアクリル系粘着剤が多く使用され、また、アクリル系粘着剤としては、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体をカルボキシル基、ヒドロキシル基またはエポキシ基などの架橋性官能基を含む単量体と共重合させたベース樹脂をポリイソシアネート化合物、メラミン化合物またはエポキシ化合物などで架橋させたものを使用している。
【0003】
表面保護フィルムの被着体である偏光フィルム、プラスチック板、家電製品または自動車などは、粉塵などの汚物の流入の防止だけでなく、静電気からの保護が必要である。したがって、表面保護フィルムは、一定の粘着力はもちろん帯電防止機能が要求される。
【0004】
一般的に、静電気は、2つの物体を摩擦させるときに発生する摩擦帯電と、互いに密着された物体が落下するときに発生する剥離帯電などがあり、発生した静電気によって粉塵などの異物吸入、デバイスの静電破壊、機器の誤作動及び火災などが引き起こされ得る。特に、近年、コンピュータの普及、液晶テレビや携帯電話の多機能化による市場の拡大などに伴い、液晶ディスプレイの需要が顕著に成長しており、これによって、各付属装置が集積化され、静電気に脆弱になる問題があるため、静電気発生を抑制することが重要視されている。また、液晶ディスプレイの大型化にしたがって、使用される偏光板のサイズも大型化され、さらに生産工程の高速化が進められることによって、偏光板に付着させた保護フィルムの剥離時に静電気が過度に発生する問題が多く発生している。
【0005】
静電気発生を抑制するために、偏光板の外面または保護フィルム基材層の外面に帯電防止層を形成させる方法が知られているが、この方法は、効果が極めて小さいため、静電気が発生する問題を根本的に解決しない。
【0006】
したがって、静電気の問題を根本的に解決するためには、粘着剤自体に帯電防止機能を付与する必要がある。粘着剤に帯電防止機能を付与するための従来技術としては、導電性金属粉末または炭素粒子などの導電性物質を添加する方法と、界面活性剤形態のイオン性または非イオン性物質を添加する方法などがある。しかし、上記のように、添加剤を用いて帯電防止機能を実現する場合、目的とする効果を得るためには多量の添加剤を使用しなければならない不都合があるので、製造または使用時に添加剤が粘着剤の表面に移行し、粘着性が低下するという問題点がある。
【0007】
特許文献1には、粘着剤にエチレンオキサイドで変性されたフタル酸ジオクチル系可塑剤を添加することによって、静電気発生を抑制する方法が開示されている。しかし、この方法では、偏光板表面への可塑剤の移行の問題が発生する。
【0008】
また、特許文献2には、有機塩を添加することによって帯電防止効果を付与する方法が開示されている。しかし、この方法では、目的とする効果を得るために、高価の有機塩を多量使用することが必要とされるという問題点がある。一方、特許文献に3は、金属イオンと結合を形成することができるキレート剤及びアルカリ類金属塩を使用する方法が開示されている。しかし、この方法も、多量の添加剤を使用することに起因して、低速剥離力が減少するという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】日本国特許公開第1993−140519号公報
【特許文献2】大韓民国特許公開第2004−30919号公報
【特許文献3】大韓民国特許公開第2006−128659号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、前述のような従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高温及び/または高湿条件下で耐久信頼性及び加工性(workability)を優秀に維持しながらも、優れた帯電防止能を実現する粘着剤組成物、これを含む保護フィルム及び偏光板並びに液晶表示装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記の目的を達成するために、本発明の一態様による粘着剤組成物は、
(a)金属塩をキレート化することができる官能基を有する単量体と、疎水性単量体とを含有するアクリル系共重合体、および
(b)金属塩を含む。
【0012】
また、本発明の他の態様による保護フィルムは、
基材と、
上記基材の一面または両面に形成され、本発明による粘着剤組成物の硬化物を含有する粘着層とを含む。
【0013】
また、本発明のさらに他の態様による偏光板は、
偏光フィルムまたは偏光素子と、
上記偏光フィルムまたは偏光素子の一面または両面に形成され、本発明による粘着剤組成物の硬化物を含有する粘着層とを含む。
【0014】
また、本発明のさらに他の態様による液晶表示装置は、本発明による保護フィルムを付着させた偏光板が液晶セルの一面または両面に接合した液晶パネルを含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明の粘着剤組成物は、金属イオンをキレート化することができる単量体と、疎水性単量体とを含有するアクリル系共重合体を含むため、別途のキレート剤を使用しなくても、高温及び/または高湿条件下で耐久信頼性及び加工性などの主要特性が優秀に維持されながらも、優れた帯電防止能を示すことができる。
【0016】
特に、本発明の粘着剤組成物を、偏光板の表面保護フィルムに使用すると、耐久性評価後にも静電気発生を効果的に抑制することができ、低速剥離力及び高速剥離力のバランスに非常に優れている。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明は、(a)金属塩をキレート化することができる官能基を有する単量体と、疎水性単量体とを含有するアクリル系共重合体、および(b)金属塩を含む粘着剤組成物に関する。
【0018】
以下、本発明の粘着剤組成物を詳しく説明する。
(a)アクリル系共重合体
本発明に使用するアクリル系共重合体は、この技術分野において通常粘着剤として使用されるものであれば特に限定されず、例えば、
(i)アルキレンオキシド基を有する(メタ)アクリル酸エステル系単量体0.8乃至5重量部と、
(ii)疎水性単量体3乃至18重量部と
を含むものを使用することができる。
【0019】
上記で、(i)のアルキレンオキシド基を有する(メタ)アクリル酸エステル系単量体は、金属塩とキレート結合を形成する役目をする。本発明において、上記(メタ)アクリル酸エステル系単量体の具体的な種類は、特に限定されない。例えば、下記化学式1で表示される化合物を使用することができる。
【0020】
【化1】

【0021】
上記化学式1で、Rは、水素または炭素数1乃至4のアルキル基を示し、mは、1乃至4の整数を示し、nは、1乃至10の整数を示し、Rは、炭素数1乃至6のアルキル基、または炭素数5乃至12のアリール基を示す。
【0022】
上記化学式1の化合物の具体的な種類としては、アルコキシジアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、アルコキシトリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、フェノキシジアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、フェノキシトリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、及びフェノキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステルの一種または二種以上の混合を使用することができるが、これらに限定されるものではない。
【0023】
上記化合物の定義において、アルコキシは、炭素数1乃至6のアルコキシ、好ましくは、メトキシ、エトキシまたはブトキシを示し、アルキレングリコールは、炭素数1乃至4のアルキレングリコール、好ましくは、エチレングリコールまたはプロピレングリコールを示していてよい。
【0024】
本発明の共重合体内において上記金属塩をキレート化することができる官能基を有する単量体は、アクリル系共重合体100重量部に対して、0.8重量部乃至5重量部、好ましくは、1重量部乃至5重量部、より好ましくは、2重量部乃至4重量部の量で含まれていてよい。上記単量体の含量が0.8重量部未満であると、安定的に帯電防止能を実現し難くなるおそれがあり、5重量部を超えると、剥離力の経時的変化が大幅に増加するおそれがある。
【0025】
本発明の共重合体に含まれる(ii)の疎水性単量体の種類は、特に限定されず、例えば、側鎖に炭素数10以上のアルキル基、より好ましくは、炭素数10乃至15のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系単量体を使用することができる。上記の疎水性単量体の具体的な例として、イソボルニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、トリデシル(メタ)アクリレート、および(メタ)アクリル酸の一種または二種以上の混合を有することができるが、これらに限定されるものではない。
【0026】
本発明の共重合体は、上記疎水性単量体を、アクリル系共重合体100重量部を基準にして、1重量部乃至18重量部、好ましくは、2重量部乃至10重量部、より好ましくは、3重量部乃至8重量部の量で含むことができる。上記含量が1重量部未満であると、粘着剤の耐久性が低下するおそれがあり、18重量部を超えると、低速剥離力及び/または高速剥離力が大きく低下するか、濡れ性が劣化するおそれがある。
【0027】
本発明のアクリル系共重合体は、前述の成分とともに、全体100重量部に対して、(iii)炭素数1乃至9のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート80重量部乃至95重量部と、
(iv)架橋性官能基含有単量体0.1重量部乃至10重量部と、をさらに含むことができる。
【0028】
上記で、(iii)の炭素数1乃至9のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートの例として、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートなどを単独で、または2種以上混合して使用することができ、これらのうち2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートを使用することが好ましいが、これに限定されるものではない。
【0029】
本発明の共重合体は、上記炭素数1乃至9のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートを、アクリル系共重合体100重量部に対して、80重量部乃至95重量部の量で含むことが好ましい。上記含量が80重量部未満であると、初期接着力が低下するおそれがあり、95重量部を超えると、凝集力が低下するため、耐久性に問題が発生するおそれがある。
【0030】
上記(iv)の架橋性官能基含有単量体は、架橋剤と反応することによって、高温及び/または高湿条件で粘着剤に凝集力または接着強度を付与する作用をすることができる。
【0031】
このような架橋性官能基含有単量体の例として、ヒドロキシル基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、及び窒素含有単量体を挙げることができる。本発明では、1種または2種以上の単量体を用いることができる。使用可能なヒドロキシル基含有単量体の例として、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチレングリコール(メタ)アクリレート、または2−ヒドロキシプロピレングリコール(メタ)アクリレートを挙げることができる。使用可能なカルボキシル基含有単量体の例として、アクリル酸、メタクリル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシ酢酸、3−(メタ)アクリロイルオキシプロパン酸、4−(メタ)アクリロイルオキシ酪酸、アクリル酸ダイマー、イタコン酸、マレイン酸、及びマレイン酸無水物を挙げることができる。使用可能な窒素含有単量体の例として、(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン、またはN−ビニルカプロラクタムなどの一種または二種以上を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。本発明では、上記のうち一種または二種以上の混合を使用することができる。
【0032】
アクリル系共重合体は、上記架橋性官能基含有単量体を、アクリル系共重合体100重量部に対して0.1重量部乃至10重量部、好ましくは0.5重量部乃至10重量部で含まれることが好ましい。上記含量が0.1重量部未満なら、高温及び/または高湿条件で凝集破壊が起きるおそれがあり、10重量部を超えると、流動特性が悪くなるおそれがある。
【0033】
また、本発明のアクリル系共重合体は、粘着剤のガラス転移温度の調節または機能性付与のために、任意成分として高いガラス転移温度を有する共単量体をさらに含むことができる。この際、使用することができる共単量体の例として、下記化学式2で表示される化合物を挙げることができるが、これに限定されるものではない。
【0034】
【化2】

【0035】
上記式で、R乃至Rは、各々独立して水素またはアルキルを示し、Rは、シアノ;アルキルで置換されたかまたは非置換のフェニル;アセチルオキシ;またはCORを示し、この際、Rは、アルキルまたはアルコキシアルキルで置換されたかまたは非置換のアミノまたはグリシジルオキシを示す。
【0036】
上記式のR乃至Rの定義において、アルキルまたはアルコキシは、炭素数1乃至8のアルキルまたはアルコキシを意味し、好ましくは、メチル、エチル、メトキシ、エトキシ、プロポキシまたはブトキシである。
【0037】
上記化学式1で示される単量体の具体的な種類としては、(メタ)アクリロニトリル、(メタ)アクリルアミド、N−メチル(メタ)アクリルアミド、またはN−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどの窒素含有単量体;スチレンまたはメチルスチレンなどのスチレン系単量体;グリシジル(メタ)アクリレート;またはビニルアセテートなどのカルボン酸ビニルエステルなどの一種または二種以上を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。上記などの化学式1の単量体が本発明のアクリル系共重合体に含まれる場合には、その含量が20重量部以下であることが好ましい。上記含量が20重量部を超えると、粘着剤組成物の柔軟性及び/または剥離力が低下するおそれがある。
【0038】
上記各々の成分を含むアクリル系共重合体を製造する方法は、特に限定されない。例えば、溶液重合、光重合、バルク重合、懸濁重合またはエマルジョン重合などの一般的な重合法を用いて製造することができる。本発明では、特に溶液重合法を使用することが好ましく、溶液重合は、各々の単量体を均一に混合した状態で、開始剤を混合し、50℃乃至140℃の重合温度で行うことが好ましい。この際、用いることができる開始剤としては、アゾビスイソブチロニトリルまたはアゾビスシクロヘキサンカルボニトリルなどのアゾ系重合開始剤;及び/または過酸化ベンゾイルまたは過酸化アセチルなどの過酸化物などの通常の開始剤を挙げることができる。
【0039】
また、上記の成分を含むアクリル系共重合体の重量平均分子量は、耐熱性、剥離力、及び/またはコーティング性を考慮して適切に調節することができ、特に限定されるものではない。例えば、本発明のアクリル系共重合体は、20万乃至100万、好ましくは、30万乃至85万の重量平均分子量を有することができる。
【0040】
(b)金属塩
本発明において使用される金属塩には、アクリル系共重合体に含まれる単量体によってキレート化され得る金属陽イオン及び/または陰イオンが含まれる。上記金属塩は、溶媒またはキレート化可能な官能基を含む共重合体と混合すると、金属イオンが塩化ら解離されやすい化合物であることが好ましく、また、上記金属イオンは、イオン半径が小さく、解離エネルギーが小さいことが好ましい。
【0041】
上記金属塩は、アクリル系共重合体100重量部に対して0.001重量部乃至10重量部の量で含まれていてよい。金属塩の含量が0.001重量部未満であると、帯電防止能が低下するおそれがあり、10重量部を超えると、凝集力の低下に起因して耐久信頼性が低下するおそれがある。
【0042】
本発明において使用することができる上記金属塩の具体的な種類としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム及びセシウムからなる群から選択される1つ以上の金属の陽イオンと、Cl、Br、I、BF、PF、AsF、ClO、NO、CO、N(CFSO、N(CFCO)、N(CSO、N(CCO)、N(CSO、C(CFSO、及びCFSOからなる群から選択される1つ以上の陰イオンとを含む金属塩を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0043】
(c)架橋剤
上記のような成分よりなる本発明のアクリル系粘着剤組成物は、必要に応じて多官能性架橋剤をさらに含むことができる。多官能性架橋剤は、アクリル系共重合体に含まれる架橋性官能基と反応することによって、粘着剤の凝集力を高める作用をする。
【0044】
用いることができる架橋剤の種類は、特に限定されない。例えば、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、アジリジン系化合物、及び金属キレート系化合物などの一般的な架橋剤を使用することができる。
【0045】
上記イソシアネート系化合物の例として、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソボロンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、及び、上記のうちのいずれか1つとポリオール(例えば、トリメチロールプロパン)との反応物からなる群から選択される1つ以上を挙げることができ;エポキシ系化合物の例として、エチレングリコールジグリシジルエーテル、トリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、N、N、N’、N’−テトラグリシジルエチレンジアミン、及びグリセリンジグリシジルエーテルからなる群から選択される1つ以上を有することができ;アジリジン系化合物の例として、N、N’−トルエン−2、4−ビス(1−アジリジンカルボキサミド)、N、N’−ジフェニルメタン−4、4’−ビス(1−アジリジンカルボキサミド)、トリエチレンメラミン、ビスイソフタロイル−1−(2−メチルアジリジン)、及びトリ−1−アジリジニルホスフィンオキシドからなる群から選択される1つ以上を挙げることができる。また、上記金属キレート系化合物の例として、アルミニウム、鉄、亜鉛、錫、チタン、アンチモン、マグネシウム及び/またはバナジウムなどの多価金属がアセチルアセトンまたはアセト酢酸エチルなどに配位している化合物を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0046】
上記のような多官能性架橋剤は、アクリル系共重合体100重量部に対して0.1重量部乃至10重量部の量で含まれていてよい。架橋剤の含量が上記範囲に制御されると、粘着剤の凝集力に優れていて、気泡または剥離などの粘着耐久性に問題が発生せず、浮き上がりなどが発生しないため、耐久信頼性が向上するという効果がある。
【0047】
(d)添加剤
上記のような成分よりなる本発明の粘着剤組成物は、必要に応じてシラン系カップリング剤および/または粘着性付与樹脂をさらに含むことができる。
【0048】
上記シラン系カップリング剤は、本発明の粘着剤組成物をガラス基板に接着させた場合に、接着安定性を向上させ、これによって耐熱性及び耐湿性などをさらに向上させる機能を有する。上記シラン系カップリング剤は、特に、高温及び/または高湿下で粘着剤が長時間放置した場合の接着信頼性の向上に寄与し得る。
【0049】
用いることができるカップリング剤の例として、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、またはγ−アセトアセテートプロピルトリメトキシシランなどの一種または二種以上の混合を挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
【0050】
上記シラン系カップリング剤は、アクリル系共重合体100重量部に対して0.005重量部乃至5重量部の量で含まれることが好ましく、上記範囲内で、高温高湿の下での接着安定性及び接着信頼性をさらに優秀に維持させることができる。
【0051】
アクリル系粘着剤に含まれる粘着性付与樹脂は、粘着性を調節する作用をすることができる。
【0052】
このような粘着性付与樹脂の種類は、特に限定されない。例えば、(水添)ヒドロカーボン系樹脂、(水添)ロジン樹脂、(水添)ロジンエステル樹脂、(水添)テルペン樹脂、(水添)テルペンフェノール樹脂、重合ロジン樹脂、または重合ロジンエステル樹脂などの一種または二種以上の混合物を使用することができる。上記粘着性付与樹脂は、アクリル系共重合体100重量部に対して1重量部乃至100重量部の量で含まれることが好ましい。上記含量が1重量部より小さいと、添加効果がわずかとなるおそれがあり、100重量部を超えると、相溶性及び/または凝集力向上効果が低下するおそれがある。
【0053】
また、本発明の粘着剤組成物は、発明の効果に影響を及ぼさない範囲で、アクリル系低分子量物質、エポキシ樹脂、硬化剤、紫外線安定剤、酸化防止剤、展色剤、補強剤、充填剤、消泡剤、界面活性剤、可塑剤、及び有機塩からなる群から選択される1つ以上の添加剤をさらに含むことができる。
【0054】
上記のような本発明のアクリル系粘着剤組成物は、産業用シート、特に保護フィルム、反射シート、構造用粘着シート、写真用粘着シート、車線表示用粘着シート、光学用粘着製品、または電子部品用粘着剤などに効果的に使用することができる。また、本発明の粘着剤組成物は、多層構造のラミネート製品、すなわち一般の産業用粘着シート製品、医療用パッチ、または加熱活性粘着剤(heat activated pressure sensitive adhesives)などの応用分野にも適用することができる。
【0055】
本発明は、基材と、上記基材の一面または両面に形成され、本発明による粘着剤組成物の硬化物を含有する粘着層とを含む保護フィルムも提供する。
【0056】
上記保護フィルムは、光学フィルム、好ましくは、偏光板の表面を保護する用途で利用することができる。
【0057】
上記で使用される基材フィルムの種類は、特に限定されず、例えば、透明性を有するセルロースフィルム;ポリカーボネートまたはポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル系フィルム;ポリエーテルスルホンなどのポリエーテル系フィルム;または、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフイン系フィルム、シクロやノルボルネン構造を有するポリオレフイン、またはエチレンプロピレン共重合体などを使用することができる。
【0058】
上記透明基材フィルムは、単層または2層以上の積層よりなることができ、その厚さも、用途によって適切に選択して使用することができる。例えば、5μm乃至500μm、好ましくは、15μm乃至100μmの範囲に制御することができる。
【0059】
また、上記基材フィルムには、粘着剤との密着性を向上させるために、その一面または両面に表面処理を実施してもよく、プライマー処理を実施してもよく、帯電防止層または防汚層などをさらに形成させてもよい。
【0060】
基材フィルムに粘着剤層を形成させる方法は、特に限定されない。例えば、基材フィルム表面に直接バーコータなどを使用して粘着剤組成物を塗布し、乾燥及び熟成させる方法、または粘着剤組成物を剥離性基材の表面に塗布し乾燥させた後、上記剥離性基材の表面に形成された粘着層を基材フィルムの表面に転写して熟成させる方法などを用いることができる。
【0061】
この際、上記粘着層の厚さは、2μm乃至100μm、好ましくは、5μm乃至50μmであってよい。
【0062】
上記過程を経て形成された粘着剤は、下記一般式1で表示されるゲル(gel)含量(架橋密度)が50%乃至95%であることが好ましい。
【0063】
[一般式1]
ゲル含量(%)=B/A×100
【0064】
上記一般式1で、Aは、粘着剤の質量を示し、Bは、常温で酢酸エチルに48時間沈積させた後の上記粘着剤の不溶性分の乾燥質量を示す。
【0065】
上記ゲル含量が50%未満であるか、95%を超過すれば、高温および/または高湿条件下での粘着剤の耐久信頼性が低下するおそれがある。
【0066】
また、本発明は、
偏光フィルムまたは偏光素子と、
上記偏光フィルムまたは偏光素子の一面または両面に形成され、本発明による粘着剤組成物の硬化物を含有する粘着層と、を含む偏光板を提供する。
【0067】
本発明の粘着偏光板を構成する偏光フィルムまたは偏光素子の種類は、特に限定されない。例えば、ポリビニルアルコール系樹脂フィルムに、ヨウ素または二色性染料などの偏光成分を含有させ、延伸して製造される偏光フィルムを使用することができる。上記で、ポリビニルアルコール系樹脂としては、ポリビニルアルコール、ポリビニルホルマール、ポリビニルアセタール、またはエチレン酢酸ビニル共重合体の鹸化物などを使用することができる。また、上記偏光フィルムの厚さも特に限定されず、通常の厚さで形成すれば良い。
【0068】
また、本発明の粘着偏光板は、上記偏光フィルムなどの一面または両面にトリアセチルセルロースなどのセルロース系フィルム;ポリカーボネートフィルムまたはポリエチレンテレフタレートフィルムなどのポリエステル系フィルム;ポリエーテルスルホン系フィルム;及び/または、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルムなどのポリオレフイン系フィルム、シクロ系構造またはノルボルネン構造を有するポリオレフインフィルム、またはエチレンプロピレン共重合体などの保護フィルムが積層された多層フィルムとして形成させることができる。この際、上記保護フィルムの厚さも特に限定されず、通常の厚さで形成することができる。
【0069】
また、本発明の偏光板は、保護層、反射層、防幻層、位相差板、広視野角補償フィルム及び輝度向上フィルムからなる群から選択される1つ以上の機能性層をさらに含むことができる。この際、上記機能性層の具体的な素材、製造方法及び厚さなどは、特に限定されず、この分野における通常の構成を採用すれば良い。
【0070】
また、上記偏光板に粘着層を形成する方法、その厚さまたは架橋密度などは、適用される用途を考慮して適切に設定することができ、例えば、上記保護フィルムと同様に調節することができる。
【0071】
また、本発明は、前述の本発明による保護フィルムを付着させた偏光板が液晶セルの一面または両面に接合された液晶パネルを含む液晶表示装置を提供する。
【0072】
上記のような本発明の液晶表示装置を構成する液晶セルの種類は、特に限定されず、TN(Twisted Nematic)、STN(Super Twisted Nematic)、IPS(In Plane Switching)またはVA(Vertical Alignment)方式のような一般的な液晶セルをすべて含む。また、本発明の液晶表示装置に含まれるその他の構成の種類及びその製造方法も特に限定されず、この分野における一般的な構成を制限なく採用して使用することができる。
【実施例】
【0073】
以下、 本発明の理解を助けるために好ましい実施例を提示するが、下記実施例は、本発明を例示するものに過ぎず、本発明の範囲が下記実施例に限定されるものではない。
【0074】
[製造例1]
窒素ガスを流し、温度調節が容易になるように冷却装置を設置した1Lの反応器に2−エチルヘキシルアクリレート(EHA)90重量部、ラウリルアクリレート5重量部、メトキシトリエチレングリコールアクリレート2重量部及び2−ヒドロキシエチルアクリレート(HEA)3重量部を含む単量体混合物及び溶剤として酢酸エチル(EAc)100重量部を投入した。次に、酸素除去のために、窒素ガスを60分間パージ(purging)した後、温度を70℃に維持した。その後、混合物を均一にした後、反応開始剤として2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)(Wako、V−59)0.1重量部を投入し、6時間反応させた。反応の後、得られた生成物を酢酸エチルで希釈することによって、固形分含量が44%であり、重量平均分子量が58万であり、分子量分布が7.0のアクリル系共重合体を製造した。
【0075】
[製造例2〜7]
共重合体の成分及び組成を下記表1に示したように変更したことを除いて、上記製造例1と同じ方法でアクリル系共重合体を製造した。
【0076】
【表1】

【0077】
[実施例1]
製造例1で製造したアクリル系共重合体100重量部に対して、架橋剤としてヘキサメチレンジイソシアネートのプレポリマー(HDI)5.0重量部及び金属塩としてリチウムトリフルオロメタンスルホンイミド(LiN(CFSO)0.1重量部を投入し、適正の濃度に希釈して均一に混合した後、厚さ38μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレートフィルムの一面にコーティングし、乾燥させて、厚さ20μmの均一な粘着層を製造した。次に、こうして得られたポリエチレンテレフタレートフィルムの一面にコーティングした粘着層に、離型フィルムをラミネートし、十分な熟成のために23℃の温度および55%の湿度の条件で4日間保管した。その後、上記のように製造された保護フィルムを適当なサイズに切断し、偏光板のトリアセチルセルロース(TACフィルム、日本国富士フィルム社)面及び眩しさ防止フィルム(AG TAC、日本国DNP社)面に各々付着し、評価に使用した。
【0078】
[実施例2〜5並びに比較例1及び2]
粘着剤組成物の組成を下記表2に示したように変更したことを除いて、実施例1と同じ方法でサンプルを製造した。
【0079】
【表2】

【0080】
実施例1乃至5及び比較例1及び2で製造した保護フィルムを利用して下記のような方法で低速剥離力、高速剥離力及び剥離帯電圧を測定し、その結果を表3に示した。また、耐熱性評価後の低速剥離力、高速剥離力及び剥離帯電圧測定結果は、下記表4に示した。
【0081】
1.低速及び高速剥離力
実施例1乃至5及び比較例1及び2で製造した粘着層をトリアセチルセルロース(TAC、富士フィルム社製造)面及び眩しさ防止層(AG、日本国DNP社製造)面にJIS Z 0.27に基づいて2kgのローラーで付着させた後、23℃の温度および65%の相対湿度の条件で24時間保管した。次に、180゜の剥離角度、0.3m/min(低速)及び30m/min(高速)の剥離速度で剥離力を測定した。
【0082】
2.剥離帯電圧
実施例1乃至5及び比較例1及び2で製造した保護フィルムを付着させた偏光板を各々25cm×22cm(横×縦)のサイズに切断して試料を準備し、これを23℃の温度および50%の相対湿度の条件で24時間保管した。その後、保護フィルムを40m/minの速度で剥離する際に、偏光板の表面から1cmの高さで静電圧測定器STATRION−M2を使用して、偏光板表面で発生する静電圧を測定した。
【0083】
3.耐久性評価
保護フィルムを付着させた偏光板を、50℃のオーブン内で10日間保管した後、23℃の温度および65%の相対湿度の条件で24時間保管した。次に、上記と同一の条件で低速、高速剥離力及び剥離帯電圧を測定し、耐久性評価を実施した。
【0084】
上記で測定した結果を下記表3及び表4に示した。
【0085】
【表3】

【0086】
【表4】

【0087】
表3及び表4に示したように、本発明による実施例1乃至5の場合、キレート剤を別に添加することなく、耐久性評価前後において、優れた低速及び高速剥離力のバランス及び剥離帯電圧を維持した。一方、比較例1の場合、耐久性評価後、剥離帯電圧が大きく上昇し、比較例2の場合、疎水性単量体を含有しないため、耐久性評価後、低速及び高速剥離力が大きく上昇する問題点が現われた。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
(a)金属塩をキレート化することができる官能基を有する単量体と、疎水性単量体とを含有するアクリル系共重合体;および
(b)金属塩
を含む粘着剤組成物。
【請求項2】
前記金属塩をキレート化することができる官能基を有する単量体が、アルキレンオキシド基を有する(メタ)アクリル酸エステル系単量体である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項3】
前記金属塩をキレート化することができる官能基を有する単量体が、下記化学式1:
【化1】

(上記化学式1中、Rは、水素または炭素数1乃至4のアルキル基を示し、mは、1乃至4の整数を示し、nは、1乃至10の整数を示し、Rは、炭素数1乃至6のアルキル基、または炭素数5乃至12のアリール基を示す)
で表示される化合物である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項4】
前記金属塩をキレート化することができる官能基を有する単量体が、アルコキシジアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、アルコキシトリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、アルコキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、フェノキシジアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、フェノキシトリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステル、及びフェノキシポリアルキレングリコール(メタ)アクリル酸エステルからなる群から選択される1つ以上である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項5】
前記金属塩をキレート化することができる官能基を有する単量体が、アクリル系共重合体100重量部に対して0.8重量部乃至5重量部の量で含まれる、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項6】
前記疎水性単量体が、炭素数10以上のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系単量体である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項7】
前記疎水性単量体が、イソボルニル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、及びトリデシル(メタ)アクリレートからなる群から選択される1つ以上である、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項8】
前記疎水性単量体が、アクリル系共重合体100重量部に対して1重量部乃至18重量部の量で含まれる、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項9】
前記アクリル系共重合体が、アクリル系共重合体100重量部に対して、
炭素数1乃至9のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレート80重量部乃至95重量部と、
架橋性官能基含有単量体0.1重量部乃至10重量部と
をさらに含む、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項10】
前記炭素数1乃至9のアルキル基を有するアルキル(メタ)アクリレートが、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、sec−ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、及び2−エチルヘキシル(メタ)アクリレートからなる群から選択される1つ以上である、請求項9に記載の粘着剤組成物。
【請求項11】
前記架橋性官能基含有単量体が、ヒドロキシル基含有単量体、カルボキシル基含有単量体、または窒素含有単量体である、請求項9に記載の粘着剤組成物。
【請求項12】
前記金属塩が、
リチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウム、カルシウム、バリウム、及びセシウムからなる群から選択される1つ以上の金属の陽イオンと、
Cl、Br、I、BF、PF、AsF、ClO、NO、CO、N(CFSO、N(CFCO)、N(CSO、N(CCO)、N(CSO、C(CFSO、及びCFSOからなる群から選択される1つ以上の陰イオンと
を含む請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項13】
前記金属塩が、アクリル系共重合体100重量部に対して0.001重量部乃至10重量部の量で含まれる、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項14】
前記アクリル系共重合体100重量部に対して、0.1重量部乃至10重量部の多官能性架橋剤がさらに含まれる、請求項1に記載の粘着剤組成物。
【請求項15】
前記多官能性架橋剤が、イソシアネート系化合物、エポキシ系化合物、アジリジン系化合物、及び金属キレート系化合物からなる群から選択される1つ以上である請求項14に記載の粘着剤組成物。
【請求項16】
基材と、
上記基材の一面または両面に形成され、請求項1乃至15のいずれかに記載の粘着剤組成物の硬化物を含有する粘着層と
を含む保護フィルム。
【請求項17】
偏光フィルムまたは偏光素子と、
上記偏光フィルムまたは偏光素子の一面または両面に形成され、請求項1乃至15のいずれかに記載の粘着剤組成物の硬化物を含有する粘着層と
を含む偏光板。
【請求項18】
請求項16に記載の保護フィルムを付着させた偏光板が液晶セルの一面または両面に接合された液晶パネルを含む、液晶表示装置。

【公表番号】特表2011−511853(P2011−511853A)
【公表日】平成23年4月14日(2011.4.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−542181(P2010−542181)
【出願日】平成21年1月13日(2009.1.13)
【国際出願番号】PCT/KR2009/000178
【国際公開番号】WO2009/091171
【国際公開日】平成21年7月23日(2009.7.23)
【出願人】(500239823)エルジー・ケム・リミテッド (1,221)
【Fターム(参考)】