説明

精神疲労軽減組成物、集中力維持増強組成物及び精神的活力維持増強組成物

【課題】精神疲労の軽減、集中力の維持及び増強、精神的活力の維持及び増強など、ヒト及びヒト以外の動物の精神機能の向上を確実かつ有効に図ることができる組成物を提供する。
【解決手段】茶に含まれるカフェイン、テアニン及びアルギニンからなる混合成分を有効成分として含有する精神機能性組成物として、精神疲労軽減組成物、集中力維持増強組成物及び精神的活力維持増強組成物を提供する。この際、カフェイン、テアニン及びアルギニンは1:2:2の比率に近づけるように配合するのが好ましい。また、上記混合成分に糖及びクエン酸を配合して飲料を調製すれば、飲み易くてかつ効果のある精神機能性飲料を提供することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、身体的負荷、精神的負荷、その他の様々な要因によって引き起こされる精神疲労の軽減、集中力の維持及び増強、精神的活力の維持及び増強など、ヒト及びヒト以外の動物の精神機能の向上に効果を発揮する組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
精神疲労と肉体疲労とを区分することは一般的に難しいと言われている。確かに、肉体的な疲れが続くと、次第に精神的にも疲れを感じるようになり、同時に集中力も低下してくる。このようなことは、日常的に我々が体感しているところであり、精神疲労と肉体疲労とが密接に結びついている場合が多いことは事実である。
【0003】
しかし、精神疲労には、精神的ストレス、精神障害など精神的要因のみから起こる精神疲労もあり、しかも、現代人の疲労は、肉体疲労よりもむしろこの種の精神疲労の方が多くを占めていると言われている。
集中力の欠如、情緒不安定、睡眠障害など、精神疲労特有の症状が発現する場合もある。治療及び効果の面から見ても、肉体疲労は充分な休養によってほぼ完全に回復することが多いが、精神疲労の場合は、休養だけでは完全に回復させることが難しいという特質がある。その一方、例えばスポーツ競技などにおいて、数時間後或いは一日後に試合が控えているような場合に、短時間で肉体疲労の回復を図ることは無理でも、何らかの方法で精神的機能の充実を図ることができれば、競技結果に有効な影響を与えられることが期待できる。
【0004】
また、このような精神機能に関する問題は、猫、犬、馬など、今やヒト以外の動物においても深刻な問題となってきている。例えば、競争馬の精神疲労は、精神力を必要以上に使った場合に起こり、肉体疲労と違って休養しても回復しにくく、しかも馬の『表面に出にくい』と言われている。つまり、体調にも現れず、調教で知る事も難しく、調教師が「疲労は抜けた」と判断しても実際には疲労が残っていて、例えば最後の直線で全く伸びないことに繋がるのである。
【0005】
以上のように、ヒトやヒト以外の動物における精神的機能の問題は、肉体疲労などの肉体的機能の問題とは全く異なる側面を有しており、精神的機能に確実かつ有効に作用する成分を見出すことができれば、極めて有効に利用することができる。
【0006】
ところが、従来の滋養強壮効果を謳った組成物の多くは、肉体的疲労などの肉体的機能に主眼を置いて開発されており、精神疲労の回復などの精神機能の維持・増強については副次的或いは二次的効果として推定するに留まり、実際に精神機能について効果があるか否かを確かめたものはほとんど見当たらない。
例えば、特願平1−278479号は、茶抽出成分としてのカフェインが運動時のスタミナ持続に寄与することを開示するとともに、その第3実施例において、水にカフェインを加えてなる飲料と、同量のカフェインを含有する天然ウ−ロン茶抽出液とをそれぞれ20日間連続摂取させてスタミナ持続を比較し、天然ウ−ロン茶抽出液を摂取させた方がより優れたスタミナ持続効果を得ることができる旨を開示しているが、精神疲労や精神的活力については試験を行っていない。
また、特開平7−330593号も同様であり、ユビキノンおよびビオチンを有効成分として含有し、肉体疲労および精神疲労の回復促進などに効果がある疲労改善剤を開示しているが、ATP産生を円滑にする作用があるから肉体疲労および精神疲労の回復促進に効果があるという論理展開を採っており、精神疲労の回復について試験はしていない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
そこで、本発明は、精神疲労の軽減、集中力の維持・増強、精神的活力の維持・増強など、精神機能の維持・増強に焦点を絞り、ヒト及びヒト以外の動物の精神機能の維持・増強を確実かつ効果的に図ることができる組成物を提供せんとするものである。
【0008】
なお、本発明とは有効成分が全く異なるが、従来、例えば、アカシアの蜂蜜、アカメガシワ、牛乳、高麗人参などはストレス精神疲労に効果があると言われ、民間治療薬として使われている。
また、特開平7−126179号は、マラクジャ果汁を有効成分とする食品がα波増強作用をもち、ストレス軽減に寄与する旨を開示している。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明者は、茶に含まれる多くの成分に関して精神機能についての作用を様々に試験してきた。その結果、カフェイン、テアニン及びアルギニンを組み合わせて使用すると、精神機能の維持及び増強を確実かつ効果的に図ることができることを見出し、かかる知見に基づいて本発明を想到するに至った。
【0010】
すなわち、本発明は、カフェイン、テアニン及びアルギニンからなる混合成分を有効成分として含有する精神機能性組成物として、精神疲労軽減組成物、集中力維持増強組成物及び精神的活力維持増強組成物を提供する。
ここで、精神機能性組成物とは、ヒト及びヒト以外の動物における精神疲労や集中力、精神的活力など、精神機能に関する生物学的乃至医学的機能を備えた組成物の意である。また、精神疲労軽減組成物とは、様々な身体的負荷、精神的負荷、その他の要因で引き起こされる精神疲労を軽減することができる機能を備えた組成物の意であり、集中力維持増強組成物とは、同じく様々な要因で引き起こされる集中力の低下の抑制並びに集中力の増強の効果を備えた組成物の意であり、精神的活力維持増強組成物とは、同じく様々な要因で引き起こされる精神的活力の低下の抑制並びに精神的活力の増強の効果を備えた組成物の意である。
【0011】
本発明の組成物は、精神疲労や集中力の低下、或いは精神的活力の低下などの精神機能の低下を実際に感じてから摂取しても精神機能の低下抑制及び増強を図ることができるが、前もって摂取して精神機能の低下予防を図ることもできる。しかも、本発明の組成物の有効成分は、古来から日常的に摂取されてきた茶抽出成分であるから、ヒトは勿論、ヒト以外の動物においても安全に摂取することができ、日常的に摂取するのに極めて適している。
なお、本発明では、ヒト以外の動物として、犬、猫、馬、牛などの哺乳類、鶏などの鳥類、その他、精神ストレスを感じ得る全ての動物を想定している。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
本発明の精神機能性組成物は、上述の通り、カフェイン、テアニン及びアルギニンからなる混合成分を有効成分として作成することができる。
【0013】
本発明においてカフェイン、テアニン及びアルギニンは、1:1:1よりもカフェインが少なくなるように、特に1:2:2の割合に近づけるように配合するのが好ましく、この割合において精神機能性についての特に優れた効果を確かめている。ただし、本発明はこれらの範囲に限定されるものではない。
【0014】
本発明における有効としてのカフェイン、テアニン及びアルギニンの混合成分は、茶を抽出して得ることもできるが、それぞれの成分を単独で得た後に混合して得ることもできる。そしてこの場合の各成分は、茶やコーヒーなどの天然物から抽出することも、或いは化学合成、微生物発酵又は植物組織培養等し、或いはその他の方法によって製造して得ることもできる。
【0015】
例えば、本発明におけるカフェインは、無水カフェインを包含する意であり、茶葉やコーヒー豆を熱湯等で抽出、濾過し、その蒸発乾固物をエタノール等で再度抽出して得ることができる。またTraube法等により合成したり、市販品を用いることもできる。
【0016】
テアニンは、L−グルタミン酸−γ−エチルアミド(L−テアニン)、L−グルタミン酸−γ−メチルアミド、D−グルタミン酸−γ−エチルアミド(D−テアニン)、D−グルタミン酸−γ−メチルアミド等のL−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミド、L−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミドを基本構造に含む誘導体(例えばL−またはD−グルタミン酸−γ−アルキルアミドの配糖体など)からなる群から選ばれた1種類の化合物又は2種類以上の化合物からなる混合物を用いることができる。中でも、L−テアニンは、天然物から取得可能であるばかりか、食品添加物として認められており、入手の容易さ及び安全性などから特に好ましい。テアニンは、既に公知となっている各種方法によって入手することが可能である。具体的には、植物または微生物などの培養法により生合成することも、茶葉から抽出することも、発酵或いは化学合成することもできる。
【0017】
アルギニンとしては、L−体などの異性体、誘導体、並びにL−アルギニン塩酸塩などのこれらの生理学的に許容しうる塩であってもよい。アルギニンは、魚の白子、イカ、ニンニクなどに多く含まれており、これら天然物から精製して取得することができるほか、L−アルギニン、L−アルギニン塩酸塩、L−アルギニンL−グルタミン酸塩などの市販品を用いることもできる。
【0018】
本発明の精神機能性組成物は、カフェイン、テアニン及びアルギニンの3成分のみからなる3成分混合物(好ましくは1:2:2の割合の混合物)のみを有効成分として作成することも可能であるが、この3成分混合物にその他の精神機能材料、例えば、昔から精神的ストレスの軽減に民間治療薬として使用されてきたアカシアの蜂蜜やアカメガシワ、牛乳、高麗人参などのいずれか一種或いはこれらの二種以上を加え、これらを加えた混合物を有効とすることもできる。
この際、これら有効成分は、凍結乾燥或いは噴霧乾燥などにより乾燥させて乾燥粉末として提供することも、また液状、錠状、散状、顆状、糖衣状、カプセル状、トローチ状、シロップ状などとして様々な形態にして提供することも、或いはその他の配合物と配合して提供することもできる。
【0019】
本発明の組成物において、上記3成分混合物の配合量を特に制限するものではないが、特願平11−297943号記載のラットを用いた疲労試験によれば、体重1kg当たり50mg以上を投与すると、血液中のカテコールアミンを上昇させ過ぎるために過剰の運動を招き、疲労による産生物質であるケトン体の産生を抑えることができず、かえって疲れが溜まるおそれがあるという知見を得ている。この点を考えると、本発明の有効成分の1回の摂取量が体重1kg当たり50mg以下となるように調製するのが好ましい。例えば、体重30kg〜80kgを想定し、精神機能性飲食物の有効成分含有量を約15mg〜4000mgに調整するのが好ましい。なお、錠剤や飴など1回に2、3粒を摂取する形態として提供する場合は、1粒当たりには約3mg〜500mgに調整すればよい。
【0020】
本発明の精神機能性組成物は、医薬品、医薬部外品、健康食品や健康飲料、食品添加剤、飼料、飼料用添加剤など様々な用途に使用することができ、その際の形態としては、凍結乾燥或いは噴霧乾燥等により乾燥させて乾燥粉末として提供することも、液剤、錠剤、散剤、顆粒、糖衣錠、カプセル、懸濁液、乳剤、アンプル剤、注射剤、その他任意の形態の調製して提供することができる。
医薬品として提供する場合、例えば、有効成分をそのまま精製水又は生理食塩水などに溶解して調製することも可能である。また、医薬部外品として調整し、これを瓶ドリンク飲料等の飲用形態、或いはタブレット、カプセル、顆粒等の形態とし、できるだけ摂取し易い精神機能低下予防剤として提供することができる。
それぞれの飲食物を製造するのに通常配合する物質を加えて、健康食品や健康飲料、食品添加剤、飼料、飼料用添加剤など様々な形態に調製することができる。例えば、本発明の有効成分に、食品素材(果実やゼリーなども含む)、乳成分、炭酸、賦形剤(造粒剤含む)、希釈剤、或いは更に甘味剤、フレーバー、小麦粉、でんぷん、糖、油脂類等の各種タンパク質、糖質原料やビタミン、ミネラル、その他の生理活性成分、ホルモン、栄養成分などから選ばれた一種或いは二種以上を加えて、スポーツ飲料、果実飲料、茶飲料、野菜ジュース、乳性飲料、アルコール飲料、ゼリー飲料、炭酸飲料などの各種飲料、ゼリー、チューインガム、チョコレート、アイスクリーム、キャンディ、ビスケットなどの菓子類、スナック、パン、ケーキなどの澱粉系加工食品、魚肉練り製品、畜肉製品、豆腐、チーズなどのタンパク質系加工食品、味噌やしょうゆ、ドレッシングなどの調味料、その他、サプリメント、飼葉、ペットフードなど様々な飲食物の形態として提供することができる。
【0021】
中でも、カフェイン、テアニン及びアルギニンからなる混合成分に糖及びクエン酸を配合して精神疲労軽減組成物、集中力維持増強組成物、精神的活力維持増強組成物を調製し、この組成物を基にして上記医薬品、医薬部外品、健康食品や健康飲料、食品添加剤、飼料、飼料用添加剤などを調製すれば、摂取し易く、かつ効果的なものを提供することができる。
【0022】
(試験1)
以下、カフェイン、テアニン及びアルギニンからなる混合成分の精神機能に及ぼす影響、具体的には精神的疲労感、集中力及び精神的活力に与える影響について検討した。
【0023】
試料飲料として、カフェイン30mg、テアニン60mg、及びアルギニン60mgを混合し、さらに10%の果糖ブドウ糖液糖、1%のクエン酸を加え、190mlの試料飲料を調製した。
【0024】
他方、コントロール飲料として、アセスルファムK(甘味料)0.03%、酒石酸0.07%及び香料(適量)からなる水溶液を調製した。
なお、アセスルファムKは、ショ糖の200倍の甘味度を持ち、溶解度も高い水溶性の甘味料である。耐酸性・耐熱性・耐酸素性である。
酒石酸は、ブドウなどに含まれる有機酸であり、ブドウ果汁を用いた飲料などに添加物としてよく用いられる。水に易溶で、医学・生化学的には経口投与ではほとんど吸収されないことが分かっている。緩和な清涼止渇剤として用いられ、動物体内では不活性である。
【0025】
被験者として19歳〜48歳までの健常者24名を選抜し、これら全員にコントロール飲料を摂取する試験(コントロール群)と、試験飲料を摂取する試験(試験飲料摂取群)とを合計2回行ってもらった。
【0026】
運動開始30分前に、被験者に試料飲料又はコントロール飲料を摂取してもらい、30歳未満の者には40分間のランニング、30歳以上40歳未満の者には40分間のジョギング、40歳以上の者には40分間のジョギング及び歩行を行わせた。また、運動の前後に、集中力・疲労感・疲労度・活力度をそれぞれ測定した。
すなわち、試験1は以下の流れで行った。
疲労感測定⇒飲料摂取⇒休憩30分⇒運動負荷40分⇒疲労感等の測定
【0027】
集中力については、ATMT課題探索反応時間を指標として測定し、その結果を図1に示した。
ATMT課題とは、モニター(被験者)にランダムに配置された数字を順にできるだけ早く押していく課題であり、精神疲労度及び覚醒度等と強い相関があることが知られている。
【0028】
疲労感の評価は、精神疲労自己評価尺度(VAS)を用いて測定し、その結果を図2に示した。
VASによる疲労感の評価は、特定の時点での疲労度を0(疲労なし)〜70(極度に疲労)の線分上にマークさせる方法である。
【0029】
疲労度・活力度は、POMS気分評価尺度スコアを用いて評価し、その結果は活力度については図3R>3に示し、疲労度については図4に示した。
POMS気分評価尺度スコアは、質問紙を用いて、その時点での気分を客観的に評価する質問紙法の一つであり、国際的に最も権威のある評価尺度である。
【0030】
(結果)
図1において運動前後の反応時間を比較すると、試料飲料摂取群では運動開始前に比べ有意に短縮された。これは、集中力や精神の俊敏性・柔軟性を高め、かつ持続させる効果が試料飲料にあることを示している。
図2において運動負荷による疲労増加度を比較すると、試料飲料摂取群の方が疲労増加度が有意に低いことがわかる。これは、試料飲料が、運動負荷による疲労感を軽減したものと考えることができる。
図3及び図4において疲労度及び活力度を比較すると、コントロール群では運動後に「活力」スコアは変化せず、「疲労」スコアが上昇しているのに対し、試料飲料摂取群では、「活力」スコアが上昇し、「疲労」スコアは変化しなかった。このことは、試料飲料が、運動負荷による疲労感を軽減させるとともに、活動的な気分を高めていることを示している。
【0031】
以上まとめると、試料飲料を摂取すれば、ATMTの課題探索試験では運動後の反応時間が有意に短縮され、VAS得点では疲労増加割合がコントロールに比べて有意に低くなる。さらに、POMS気分評価尺度スコアにおいては「疲労」スコアの上昇が抑制され、かつ「活力」スコアの上昇が認められるようになる。
すなわち、試料飲料の摂取によって、疲労感を軽減することができ、しかも、疲労を負荷した後であっても、むしろ精神集中力および活力を高めかつ維持する効果が得られることが判明した。
【0032】
(試験2)
被験者として20代の健常男性8名を選抜し、これら全員にコントロール飲料を摂取する試験(コントロール群)と、試験飲料を摂取する試験(試験飲料摂取群)とを合計2回行ってもらった。
【0033】
本試験では、運動開始30分前に試験1と同様の試料飲料又は試験1と同様のコントロール飲料を摂取してもらい、室温21℃、湿度50%、斜度3度の条件下で、VO2max 75%相当のトレッドミル走(ルームランナー様のトレッドミルを使ったジョギング走)を30分間行わせた。その際、運動開始後5分毎に被験者に主観的疲労強度を示してもらい、その結果を図5に示した。
すなわち、試験2は次のような流れで行った。
安静(1時間)→飲料摂取→休憩30分間→トレッドミル走(30分間)
【0034】
被験者の主観的疲労強度は、安静時を6点、最高点を20点とし、それぞれの時点での作業強度(作業のつらさ・精神的疲労感)を点数で示してもらった。
また、VO2max75%相当のトレッドミル走とは、最大心拍数の75%相当の運動強度であり、今回の被験者においては平均時速7〜11km程度に当たる。
【0035】
図5の結果を見ると、運動開始5分後から終了まで、本試料飲料を摂取した群の方が有意に疲労感が低いことが認められた。
【0036】
(実施例1)
次の処方により、精神疲労軽減剤兼集中力維持増強剤兼精神的活力維持増強剤を作成した。
全量10g中
L−アルギニン ・・・ 50mg
L−テアニン ・・・ 50mg
カフェイン ・・・ 50mg
ビタミンC ・・・1000mg
ビタミンB1 ・・・ 1mg
ビタミンB2 ・・・ 1mg
ビタミンB6 ・・・ 1mg
造粒剤 ・・・ 適量
香味剤 ・・・ 適量
【0037】
(実施例2)
次の処方により、精神疲労軽減機能性飲料兼集中力維持増強機能性飲料兼精神的活力維持増強機能性飲料を作成した。
果汁 ・・・ 1重量%
果糖ブドウ糖液糖・・・ 40重量%
クエン酸 ・・・ 1重量%
ビタミンC ・・・ 1重量%
ビタミンB1 ・・・0.1重量%
ビタミンB2 ・・・0.1重量%
ビタミンB6 ・・・0.1重量%
L−アルギニン ・・・ 3重量%
L−テアニン ・・・ 3重量%
カフェイン ・・・ 3重量%
香料 ・・・0.1重量%
水 ・・・ 残
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】試験1において、集中力を測定するために、試料飲料を摂取した場合とコントロール飲料を摂取した場合(コントロール)のそれぞれについてATMT課題探索反応時間を測定し、その結果を示したグラフである。
【図2】試験1において、疲労感を評価するため、試料飲料を摂取した場合とコントロール飲料を摂取した場合(コントロール)のそれぞれについて、精神疲労自己評価尺度(VAS)を評価してもらい、その結果を示したグラフである。
【図3】試験1において、活力度を評価するため、試料飲料を摂取した場合とコントロール飲料を摂取した場合(コントロール)のそれぞれについて、POMS気分評価尺度スコアを用いて「活力」スコアを測定し、その結果を示したグラフである。
【図4】試験1において、疲労度を評価するため、試料飲料を摂取した場合とコントロール飲料を摂取した場合(コントロール)のそれぞれについて、POMS気分評価尺度スコアを用いて「疲労」スコアを測定し、その結果を示したグラフである。
【図5】試験2において、試料飲料を摂取した場合とコントロール飲料を摂取した場合(コントロール)のそれぞれについて、運動中の主観的疲労強度を比較したグラフである。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カフェイン、テアニン及びアルギニンからなる混合成分を有効成分として含有する精神疲労軽減組成物。
【請求項2】
カフェイン、テアニン及びアルギニンからなる混合成分に糖及びクエン酸を配合してなる請求項1に記載の精神疲労軽減組成物。
【請求項3】
カフェイン、テアニン及びアルギニンからなる混合成分を有効成分として含有する集中力維持増強組成物。
【請求項4】
カフェイン、テアニン及びアルギニンからなる混合成分に糖及びクエン酸を配合してなる請求項3に記載の集中力維持増強組成物。
【請求項5】
カフェイン、テアニン及びアルギニンからなる混合成分を有効成分として含有する精神的活力維持増強組成物。
【請求項6】
カフェイン、テアニン及びアルギニンからなる混合成分に糖及びクエン酸を配合してなる請求項5に記載の精神的活力維持増強組成物。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−96768(P2006−96768A)
【公開日】平成18年4月13日(2006.4.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−338798(P2005−338798)
【出願日】平成17年11月24日(2005.11.24)
【分割の表示】特願2001−128279(P2001−128279)の分割
【原出願日】平成13年4月25日(2001.4.25)
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第1項適用申請有り 平成13年3月5日 社団法人日本農芸化学会発行の「日本農芸化学会誌 75巻臨時増刊号」に発表
【出願人】(591014972)株式会社 伊藤園 (213)
【Fターム(参考)】