説明

紐状反応性樹脂発泡成形体の製造方法並びにその製造装置

【課題】複数の紐状反応性樹脂発泡成形体を製造するに当り、安定して分液吐出できる分液反応性樹脂気泡化原料製造装置と、下部と上部の位置での密度差のない紐状樹反応性脂発泡製品の製造方法を提供する。
【解決手段】メカニカルフロス用攪拌機と特定条件の分液コートハンガー形ダイ1との組み合わせにより、前もって初期発泡を済ませ、充填時にはほぼ発泡を完了させることにより、例え原料充填量が過多になったとしても低い発泡圧のため平行ガイドレールに発泡圧がかからず安定した生産が可能となり、製品の上下位置での密度差もほとんどない紐状樹反応性脂発泡製品を得ることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はシート状基材を用いて紐状反応性樹脂発泡成形体を複数列同時に製造する方法並びにその装置に関するものである。
更に詳細には気泡化された反応性樹脂発泡成形体原料を特定条件の分液コートハンガー形ダイに導入して分液し、走行する進行方向に複数列の溝を有するシート状基材に吐出して、反応硬化させて紐状反応性樹脂発泡成形体を複数列同時に製造する方法並びにその製造装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
本発明者らは先に特願2000−126648、特願2000−396263に示されているように、紐状樹脂成形体を複数列連続して製造する技術を開発して出願した。
これらの主要な技術は進行方向に収れんする複数列の放射状成形ガイドに走行する一枚のシート状基材を沿わせて、放射状成形ガイドを介して複数列の溝を進行方向に形成させ、この溝中に反応性樹脂成形体原料を複数吐出充填して、一度に複数列の紐状反応性樹脂発泡成形体を製造するものである。
【0003】
前述の反応性樹脂原料を連続的に複数列同時に製造する技術は、原料導入口に於けるマニホールドの開き角度θを115度〜170度未満の範囲に設定し、且つマニホールドを除くダイ内容積とマニホールド容積との比を1:0.1〜1:10の範囲に設定し、且つダイリップに原料導入口とダイ原料出口とを最も短い距離で結ぶ線にほぼ平行に液仕切具を設置した分液コートハンガー形ダイを用いて前述のシート状基材に形成させた複数列の溝にそれぞれ同時に吐出し、成形する技術であります。しかしながらいくつかの問題があることが判明した。
【0004】
この問題を説明するため、従来の紐状反応性樹脂成形体の製造方法について図にて説明し、問題を明確にする。
図10は紐状反応性樹脂発泡成形体の製造ラインの上面概略図である。
図11は図10の側面図、図12は図10のP1−P1′の断面図、図13は図10のP2−P2′断面図、図14は図10のP3−P3′断面図、図15は図10のP4−P4′断面図である。
図10に於いて21、22、23、24、25、26、27は放射状成形ガイド、20、30、40、50、60、70、80は平行ガイドレールである。
離型性を有するシート状基材19は繰出しロール15より巻き出され、放射状成形ガイドの収れん点13に向かって収れんする放射状成形ガイド21、22、23、24、25、26、27の上面に沿って進行する。
第1次押圧冶具41、42、43、44、45、46によってシート状基材19は放射状成形ガイドを支点として下方に押圧され、更に第2次押圧冶具51、52、53、54、55、56によって更に下方に押圧されてシート状基材溝61、62、63、64、65、66が形成され、この溝の上面が閉ざされる前に反応性樹脂原料が原料注入点17に吐出充填される。次いで溝上部は閉ざされ、その後平行ガイドレール20、30、40、50、60、70、80に沿って進行する。
【0005】
図13に示したように形成された複数のシート状基材溝61、62、63、64、65、66に反応性樹脂原料81が投入され、図14に示したように反応性樹脂原料81が発泡反応して反応性樹脂発泡成形体16が形成される。この際製品は自己発生ガス圧力で円形となる。この時投入された反応性樹脂発泡成形体原料が、過大の場合には図10、図14に示したように平行ガイド20、30、40、50、60、70、80の隙間71、72、73、74、75、76位置の二枚のシート状基材の間より原料が上部に溢れ出ると共に平行ガイドレールに対して発泡圧力を掛けるため、シート状基材と平行ガイドレールの間に大きな圧力がかかって製造ラインが停止する問題が発生することがある。
図15は図10のP4−P4′断面図であり、シート状基材19は巻取ロール18で広げられるため紐状反応性樹脂発泡体16は自動的に脱型されてシート状基材19の上に乗った状態で運ばれる。
【0006】
即ち本紐状反応性樹脂発泡成形体は複数列同時に成形できる大きな利点を有する反面、複数列が特に8列以上に及ぶ場合には特に製造ライン停止が頻繁に発生し、これは各それぞれの各列の紐状反応性樹脂発泡成形体が全て最適な状態で成形することが難しい点にある。
何故ならばシート状基材から作られる溝の大きさを全くすべて同一サイズにすることは難しいと共に、注入する分液原料重量も全く同量にすることも困難である。更にシート状基材から作られる溝の大きさ並びに注入原料量は運転経時変化も加わるため同一製造条件とすることが更に困難となる。
またこの製造方法ではシート状基材の溝に原料を注入する時点では注入原料は気泡化も反応も律速もしておらず、注入後に発泡反応を起こすため製品下部の密度が上部に対して大幅に大きくなり上下差を生ずる。これは紐状反応性樹脂発泡成形体の製品サイズが細いため充填量が少なく、従って反応による発熱量が少なく発泡速度が遅くなること並びに充填容器を形成しているシート状基材モールド内面材による発泡液の上昇抵抗が大きくなること、更にシート状基材の吸熱量が充填量の割に大きいこと等で密度差が大きくなるものと考えられる。特に製品がロールのような製品の場合にはロールの回転にむらが発生し、致命傷となる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の第1の目的は反応性樹脂気泡化原料を製造し、その気泡化原料を安定して分液吐出する分液反応性樹脂気泡化原料製造装置を提供することである。
本発明の第2の目的は製造された複数の分液反応性樹脂気泡化原料を複数の溝を有するシート状基材に充填して複数の紐状反応性樹脂発泡成形体を製造するに当り、シート状基材で成形された溝の大きさ並びに充填する分液反応性樹脂気泡化原料重量差があって、溝の大きさに対して過大に原料が充填されても、大きな発泡圧を発生させず平行ガイドレールに発泡圧によるブレーキがかかって製造ラインが停止することのない製造方法を提供することである。
本発明の第3の目的は製造される製品の下部と上部の位置での密度差のない製品を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1は紐状反応性樹脂発泡成形体を製造するのに必要な原料を計量搬送するポンプ手段とこれらのポンプ手段から搬送されてきた原料と不活性ガスとをメカニカルフロス用撹拌機に導入して混合気泡化する手段と混合気泡化された反応性樹脂気泡化原料を特定条件での分液コートハンガー形ダイに導入して複数に分割、吐出する手段とを有する分液反応性樹脂気泡化原料製造装置であって
本コートハンガー形ダイは原料導入口に於けるマニホールドの開き角度が120度〜150度の範囲にあって、且つマニホールドを除いたダイ内容積とマニホールド容積との比が1:0.1〜1:0.7の範囲にあり、且つマニホールド溝幅及び断面積が端部に行くにつれて中央部の溝幅及び断面積に対して小さくなっており、且つダイリップに原料導入口とダイ出口とをもっとも短い距離で結ぶ線に平行に液仕切具を設置してなる分液反応性樹脂気泡体製造装置である。
【0009】
本発明に於いては化学発泡と称される水発泡剤等を用いてポリウレタンフォームを製造するために使用する通常用いるポリウレタン発泡機ではなく、メカニカルフロス用撹拌機と呼ばれる機械気泡化撹拌機にて不活性ガスを原料中に微細化、微分散して気泡化するため、先に出願した特願2000−126648、特願2000−396263での分液コートハンガー形ダイに反応性樹脂発泡成形体原料を導入するのとは異なり、反応性樹脂原料は既に気泡化された原料となった状態で分液コートハンガー形ダイに導入される。
ここで使用するメカニカルフロス用撹拌機は従来の発泡剤使用のポリウレタン発泡機よりも高度に撹拌させるため内容積はやや大きく、また分液コートハンガー形ダイに流入する原料は気泡化されているため、流入する反応性樹脂気泡化原料自身で分液コートハンガー形ダイ内面を洗う効率も悪くなり、ダイ内のゲル化も進行しやすい。
【0010】
また分液コートハンガー形ダイはダイのダイリップに液仕切具を設置してあるため、流れ抵抗となってその冶具周辺が更にゲル化進行しやすい。
従って洗浄力の低下した反応性樹脂気泡化原料でもダイ内のゲル化を防止して、長時間運転が可能になるように鋭意検討した結果マニホールドの開き角度を120度〜150度の範囲に狭め、マニホールドを除くダイ内容積とマニホールド容積との比が1:0.1〜0.7の範囲に狭め、より滞留時間を短くして、ダイ全幅に渡る液流速を一定にすることによって、ダイ幅方向での両端部の流を良くし、端部の滞留時間と中央部の溝滞留時間差を少なくすると共に液仕切具周辺でのゲル化おも防止できることが判明した。
即ち特定条件の分液コートハンガー形ダイを使用することによって反応が律速する前により短時間にダイ内を洗浄させることができ、気泡化した原料であってもダイ内ゲル化を防止することができることが分かり本発明を完成させた。
【0011】
分液コートハンガー形ダイのマニホールドの開き角度とは図5、図8、図9に於けるθを指し、原料導入口位置での左右両マニホールド接線の開き角度を指す。
本発明の特徴はメカニカルフロス用撹拌機と特定条件の分液コートハンガー形ダイ(以降分液メカニカルフロスコートハンガー形ダイと称す)とを一体として使用して分液コートハンガー形ダイ内をゲル化させずに分液反応性樹脂気泡化原料を製造することにある。
【0012】
本発明に使用する原料計量搬送用ポンプとしては通常液体を定量搬送可能であるポンプであればいかなるポンプでも使用可能であり、例えばギヤポンプ、プランジャーポンプ等が使用可能であり、好ましくは0.3Mpa以上の液圧で使用可能なポンプが好ましい。またメカニカルフロス用撹拌機での撹拌機内部の圧力としては0.02MPa〜1.5MPa程度の範囲で使用することができるが、特に好ましくは0.3MPa〜1.1MPaの範囲で使用するのが反応性樹脂発泡成形体の気泡微細化並びに低密度化の点で好ましい。
【0013】
ここでメカニカルフロス用撹拌機とは、発泡剤として水とポリイソシアナートとの反応で発生するCOガスを利用しての化学的発泡の通常ポリウレタンフォーム用撹拌機と異なり、不活性ガスと反応性樹脂発泡体原料とを強制的に機械的混合させて、不活性ガスを強力な撹拌せん断力で微細化させて、反応性樹脂発泡体原料が反応を律速する以前に気泡化させる撹拌機を指し、代表的混合機としてはオークスミキサー、あるいはホーバートミキサー等がある。
【0014】
メカニカルフロス用撹拌機であるオークスミキサー形式の撹拌機について図1、図2、図3、図4を用いて詳細に説明する。
図1はメカニカルフロス用撹拌機と本発明の分液コートハンガー形ダイとを直結した分液メカニカルフロスコートハンガー形ダイからなる分液反応性樹脂気泡化原料製造装置の概観図である。
図1に於いて1は分液メカニカルフロスコートハンガー形ダイであり、分液反応性樹脂気泡化製造装置である。大きくはオークスミキサー3、分液コートハンガー形ダイ4、並びにオークスミキサーを回転させるモーター2から成り立っている。
定量搬送用ポンプから送られてきた反応性樹脂原料は原料導入口31、32、33から不活性ガスは不活性ガス導入口34からオークスミキサー3に導入され、モーター2にて撹拌混合され、分液コートハンガー形ダイ4に流入して分液されダイ出口11から吐出される。
【0015】
図2はメカニカルフロス用撹拌機3の断面図である。図3は図2の円部の拡大図である。図4は図2のA−A′部分断面図である。
反応性樹脂原料導入口31、32、33並びに不活性ガス導入口34から原料成分並びに不活性ガスが導入され、オークスミキサー3の上部ステーター35と中央部のローター36との上部隙間に流入され、ローター36の羽根で撹拌されながらローター36の側部に到達し、その後下面に流れて、下部ステーター37と中央部のローター36との下部隙間を通って中央部に集まり、オークスミキサー出口38より吐出される。
【0016】
ここで中央部ローター36は図4に示したように突起部であるローター羽根361と羽根の存在しないローター空洞部362から成り立っている。また上面ステーターも同様の上部ステーター羽根351と空洞部352から成り立っている。
図4に於いて反応性樹脂発泡成形体原料並びに不活性ガスは中央部から側部に流れて行くのであるが上部ステーター35とローター36のローター羽根361でローター36の回転によってせん断を受けながらローター空洞部362より側部に原料は移動する。側部に到達した原料は下段に移り、同様にローターの回転によるせん断を受け下段中央部に集まりオークスミキサー出口38より吐出される。
通常のポリウレタン発泡機は回転する羽根のみからなるローターのみであるので全液をまんべんなくマクロに撹拌はできるが不活性気体を均一微分割、均一微分散することができない。即ち均一微分割、微分散不十分の部分が生じ気泡径が大きく、また大きな気泡が混在することになる。
【0017】
本発明に使用する不活性ガスとしては空気、Nガス、アルゴンガス、ヘリウムガス、COガス等があるが、気泡が細かくなる点でNガスが好ましい。
空気はコスト面で好ましいが、オークスミキサー内部での圧力が0.3MPa以下の場合には良いが、0.3MPa以上になると空気の除湿が難しく、乾燥空気として取り扱うことが難しく、水との反応が起こるポリイソシアネートを使用するポリウレタン発泡体に於いては特に好ましくない。
【0018】
本発明に使用する特定条件の分液コートハンガー形ダイについて図5、図6、図7、図8、図9にて具体的に説明する。
図5は本発明に使用する分液コートハンガー形ダイの斜視図、図6は図5のダイリップ7の拡大図、図7は図5の分液コートハンガー形ダイの断面図である。
図8は本発明に使用する別の分液コートハンガー形ダイの斜視図、図9は本発明に使用する別の分液コートハンガー形ダイの斜視図である。
【0019】
メカニカルフロス用撹拌機から吐出された反応性樹脂気泡化原料はダイの原料導入口6から導入され、マニホールド5で広げられ、ダイランド8を経て薄膜化され、等速度、等方向でダイリップ出口方向に向かって、原料導入口とダイ出口とを結ぶ最も短い線に平行に進行し、液仕切具で分液される。従ってダイランド並びにダイリップを等速で進行することから基本的には液仕切具を等間隔に設置すれば、全ての各分液はほぼ同一吐出量並びに同一滞留時間となる。
液仕切具は基本的には本発明の分液コートハンガー形ダイのダイリップに設置されているが一部ダイランドにまで至っても良い。
【0020】
図5の本発明の分液コートハンガー形ダイ4はダイリップ7の湾曲によってダイ出口11の隙間を各ダイ幅方向の部位で微調整することによって長時間安定した吐出量を確保するものであが、ダイリップ7には液仕切具9が設置されているため自由にダイリップに設置されている流量調整ボルト10を廻して各分位の吐出量を調整することには制限がある。長時間運転時にダイ幅方向での両端部の流量が低下した場合には流量調整ボルト10aまたは10fを回転させ、端部のダイ出口11の(図7に示す)ダイリップ隙間tを広げることによって流量を増加調整することができ、更に長時間運転を継続することができる。
【0021】
図8は本発明の別の分液コートハンガー形ダイ4′であり、ダイリップ7′を湾曲するのではなく、流量調整板14の調整ボルト10を自由に回転することによって流量調整板14を湾曲させ、流量調整板位置の隙間t(図面なし、図7参照)を狭くしたり広くすることによって自由に各部位の流量を調整することができる。
また長時間に渡るダイ幅方向でのダイ端部のゲル化によって流量が低下したのに対応してボルト10a、10fを回転させて、両端の流量を増加させ長時間運転することもできる。
【0022】
図9は本発明の別の分割分液コートハンガー形ダイ4′′であり分割流量調整板14′は各分割流量調整板141、142、143、144、145、146の6ブロックに分割されており、それぞれのブロックの流量調整ボルト10を廻すことによって隣の分割流量調整板ブロックに全く無関係に自由に前後に移動することができ、ブロックごとの流量を自由に大幅にあるいは微調整することが可能となっている。
液仕切具はダイリップ7′′に、原料導入口6とダイ出口11とを最も短い距離で結ぶ線に平行に設置する必要がある。このことによって反応性樹脂気泡化原料の滞留部位をなくし、樹脂ゲル化を防止することができる。
【0023】
請求項2は本発明を遂行する上での反応性樹脂発泡成形体原料と不活性ガスとをメカニカルフロス用撹拌機にて気泡化させるのであるが、特に好ましいのはオークスミキサー形式の撹拌機である。
オークスミキサー形式の撹拌機は確実にステーター羽根とローター羽根とによって、反応性樹脂発泡成形体原料と不活性ガスとの第1段撹拌羽根と次の撹拌羽根への撹拌段数が積み重なるため部分的な気泡分割、気泡分散不足が起こらず、部分的な粗大気泡やピンホールなどのない均一微細気泡の紐状反応性樹脂発泡成形体を製造することができホーバートミキサーよりも優れている。
【0024】
図2、図3、図4を用いてメカニカルフロス用撹拌機について更に具体的に説明する。オークスミキサー形式の撹拌機とは固定のステーター羽根とローター羽根から成り立ちローター羽根が回転することによって原料が撹拌されるものである。
図3のローター36の上段に於いて、ローター中心部に入った反応性樹脂原料は上段ステーター羽根351−3を経て上段ステーター羽根351−4に進む。そしてステーター端部に到達した反応性樹原料は下段に移り、下段ステーター羽根371−4を経て下段ステーター羽根371−3に進む。即ち反応性樹脂原料の進行方向は上段は矢印Y−1方向、下段は矢印Y−2方向になる。
図4の断面図では反応性樹脂気泡化原料の進行方向は矢印Y−3、矢印Y−4の方向となる。本撹拌形式は原料が進行逆方向に戻ることは全くなく、図からわかるように反応性樹脂発泡成形体原料は各羽根で撹拌されながら確実に次の羽根に進行し、撹拌羽根段数を積み重ねて行く撹拌形式である。
【0025】
請求項3は分液コートハンガー形ダイに流量調整板が設置され、しかも流量調整板がダイ幅に対して直角方向に複数に分割された分割流量調整板であることである。分割することによって、それぞれの位置で自由に流量調整板の高さを変え反応性樹気泡化原料の流量を調整することができることである。この分割流量調整板を使用することによってダイ幅方向の各位置での流量調整することができ、また長時間連続運転でのダイ幅方向端部での反応性樹脂気泡化原料のゲル化による流量低下に対しても独立して調整することができ流量を増加させ長時間連続運転も可能となる。
通常各分液位置の分液比率は液仕切具の配置間隔長さで決められるが、配置間隔長さを等間隔にしておいても、分割した流量調整板の上下調整のみでも分液比率を1:1〜1:3程度、好ましくは1:2比率程度まで変えることが可能である。
【0026】
また分割流量調整板の分割数は液仕切具による液分割数の整数倍数が好ましい。
整数倍数としては1倍2倍3倍4倍5倍以上を指すが、1倍乃至2倍が好ましい。3倍以上に倍数を大きく上げても効果は大きくは向上しない。
分割流量調整板を整数倍数とすることによって目的とする位置の分割位置流量を増減し、他の隣の分割位置への影響を最小限に小さくすることができる。
【0027】
請求項4は紐状反応性樹脂発泡成形体を製造するのに必要な原料をポンプを用いて計量搬送し、本搬送された原料と不活性ガスとを撹拌機に導入して混合気泡化させて吐出し、本吐出された反応性樹脂気泡化原料をマニホールドの開き角度θは120度〜150度の範囲にあり、且つマニホールドを除くダイ内容積とマニホールド容積との比が1:0.1〜1:0.7の範囲にあり、且つマニホールドの両端部に於ける溝幅及び断面積が端部に行くにつれて中央部の溝幅及び断面積に対して小さくなっており、且つダイリップに液仕切具を原料導入口とダイ出口とを最も短い距離で結ぶ線に平行に設置してなる分液コートハンガー形ダイに導入し、分液吐出された複数の反応性樹脂気泡化原料を進行方向に複数の溝を有する連続して走行するシート状基材の溝に吐出充填し、本充填物を反応硬化させることを特徴とする紐状反応性樹脂発泡成形体の製造方法である。
【0028】
ダイ内を流れる反応性樹脂気泡化原料が気泡体であると共に本ダイ内に分液のための液仕切具を用いているため、よりダイ内がゲル化しやすい。この問題を解決するため鋭意検討した結果マニホールドの開き角度を120度〜150度の範囲に限定し、且つマニホールドを除いたダイ内容積とマニホールド容積との比を1:0.1〜1:0.7の範囲に限定する必要があることが判明した。
【0029】
また分液吐出された複数の反応性樹脂気泡化原料を進行方向に複数の溝を有する連続して走行するシート状基材の溝に吐出充填するのであるが、本シート状基材は複数の短冊状のシート状基材であっても、複数の溝を有する一枚のシート状基材であっても良い。
【0030】
本発明に使用されるシート状基材としては塗布できれば如何なるシート状基材であっても良く、フィルムや紙、あるいはフィルムと紙との複合体、並びにシートであっても良い。またシート状基材は静止した状態のものであっても移動するものであっても良い。
目的とする紐状反応性樹脂発泡成形体単品を製造する場合には離型性を有するシート状基材を選択すればよく、またシート状基材と複合品を望む場合には離型性が無く接着性の高い紙、織物、不織布、あるいは接着性を有するフィルム等を選択すればよい。
【0031】
本発明に使用するシート状基材としてはクラフト紙、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリメチルペンテンフィルム、ポリエステルフィルム、ポリアミドフィルム、ポリイミドフィルム、テフロン(登録商標)フィルム、繊維、織物、不織布等があるがこれらに限定されるものではない。シート状基材が前述のプラスチックフィルムの場合には、厚さが15μ〜150μの範囲が良く、好ましくは20μ〜100μの範囲が良い。
また離型性を有する複合シート状基材としてはシリコン樹脂等の離型性樹脂を焼き付けた離型紙、あるいはフィルム、あるいはフィルムラミネート紙に更に離型性を有するシリコン樹脂等を焼きつけたもの、ポリメチレンペンテン樹脂等の離型性樹脂フィルム等を紙あるいは他のフィルムに一体化させたもの、油や界面活性剤等を紙に処理したもの、グラスファイバー強化テフロン樹脂シート等があり、樹脂の性質並びにシート状基材の性質等によって適宜選択すればよい。
【0032】
またシート状基材が特に紙または紙と他の材料との複合紙の場合、形状保持並びに安定して目的形状にする為に目付け量は70g/m〜200g/mが好ましい。また離型性を有するシート状基材の最初と最後を継いでベルトとして繰り返し使用する場合もシート状基材として本発明の範囲に含まれる。
離型性を有するプラスチックフィルムとしては通常ポリエチレンテレフタレート樹脂フィルムにシリコン樹脂等の離型性を有する樹脂を焼きつけたフィルムあるいは非離型性フィルムと離型性フィルムとを一体化したフィルムが好ましく、厚さは15μ〜150μの範囲が好ましい。更に好ましくは20μ〜100μの範囲である。
【0033】
請求項5はメカニカルフロス用撹拌機としてオークスミキサー形式の撹拌機が好ましい。オークスミキサー形式の撹拌機はローター羽根とステーター羽根による強力なせん断力で撹拌するのに対して、ホーバートミキサー形式の撹拌機では逆方向に回転するローター羽根によって強力なせん断力をかけるものであるが、オークスミキサー形式の撹拌機は撹拌中に液の逆方向の戻りが無く好ましい。
【0034】
請求項6は請求項4の分液コートハンガー形ダイに流量調整板が設置され、しかも本流量調整板が分割され、本分割分液コートハンガー形ダイを使用して紐状反応性樹脂発泡成形体を製造することである。本分割流量調整板を使用することにより、各分割位置の分割流量を容易に増減して調整することができると共に長時間運転によるダイ出口幅方向端部の樹脂のゲル化による流量低下を容易に増加することができ、同一形状の製品を安定して長時間製造することができる。
【0035】
請求項7は進行方向に複数の溝を有する連続したシート状基材の溝が一枚のシート状基材であり、その溝に反応性樹脂気泡体原料を充填することにある。
本シート状基材を製造する方法はロール巻きしたシート状基材を連続して繰り出すと共に該繰り出されたシート状基材を進行方向に収れんする複数の放射状成形ガイドに沿わせ、放射状成形ガイド上のシート状基材をほぼ常に放射状成形ガイド上を進行させると同時に放射状成形ガイドと放射状成形ガイドとの間の間隔を縮めながらシート状基材を放射状成形ガイドを介して押圧冶具等で押圧して溝形状に立体的に折り曲げて一枚のシート状基材に複数列の連続した溝を形成するものである。
【0036】
溝の形成について具体的に説明する。
図16は進行方向に収れんする放射状成形ガイドだけの概略図である。紐状反応性樹脂発泡成形体の本数を多くすると放射状成形ガイドの開き角度βは次第に大きくなってゆくが、好ましくはβは15度以下が良い。放射状成形ガイドの開き角度が15度以上になると溝を形成しつつあるシート状基材両側部に大きなしわが入って均一な複数の溝を形成することができない。
図17は紐状反応性樹脂発泡成形体を製造する工程で使用される溝状成形体からなるシート状基材の構造例を示すイメージ図である。
(a)に於いてシート状基材19が放射状成形ガイド21〜27を支点として押圧冶具41〜46によって押圧されV字形の溝が形成される状態を模擬的に示したものである。
(b)に於いてシート状基材19が放射状成形ガイド21〜26を支点として押圧冶具41′、42′、43′によって押圧され、四角形状の溝が形成される状態を模擬的に示したものである。
【0037】
従来製造法と比較しながら本発明の紐状反応性樹脂発泡成形体の製造方法について図10、図18〜図21を用いて説明する。
従来製造装置と本発明の製造装置とは基本的に反応性樹脂原料の混合撹拌吐出装置を除いて同一であり、従って紐状反応性樹脂発泡成形体の製造ラインは同一設備である。
即ち従来の紐状反応性樹脂発泡成形体製造ライン図は、製造ライン図10の平面図、図11の側面図、図12のP1−P1′断面図、図13のP2−P2′断面図、図14のP3−P3′断面図、並びに図15のP4−P4′断面図で説明される。
また本発明の紐状反応性樹脂発泡成形体製造ライン図は図10の製造ライン平面図、図18の側面図、図19のP1−P1′断面図、図20のP2−P2′断面図、図21のP3−P3′断面図、並びに図15のP4−P4′断面図で説明される。
図10に於いて繰出しロール15から巻き出された離型性を有するシート状基材19は進行方向に収れんする(収れん点13)放射状成形ガイド21、22、23、24、25、26、27の上に繰り出され、常に放射状成形ガイド上を放射状成形ガイドに沿って進行する。
放射状成形ガイド幅は次第に狭くなると共に押圧冶具41、42、43、44、45、46で放射状成形ガイド21〜27を支点としてシート状基材を押圧し、更に押圧冶具51、52、53、54、55、56にて2次押圧されて溝は次第に深くなっていく。
放射状成形ガイドは丸棒であっても、角材であってもまたベルトであっても良くまた短尺材を空間を設けて設置しても良い。要は直線的放射状成形ガイドであれば良い。押圧冶具も図16に例として示したもの、あるいは回転するロールあるいは空気圧であっても良い。
【0038】
図10に示したように本形成された溝61、62、63、64、65、66の上面が閉ざされる前に反応性樹脂気泡化原料が原料注入点17に吐出され、その後進行と共に溝上部が閉ざされ、平行ガイドレール20、30、40、50、60、70、80に従って進行し、反応硬化(通常加熱オーブンを使用するが本図では省略)され紐状反応性樹脂発泡成形体が製造される。
図18は本発明の紐状反応性樹脂発泡成形体製造時の図10の側面図である。図11と比較すると分かるように本発明に於いては、反応性樹脂気泡化原料は原料注入点17にて充填した時点で図20に示したように原料は最初からほぼ満杯になっているのに対して従来の製造方法では図13に示したように未発泡状態にある。
そして更にシート状基材が進行して溝上部が閉ざされ、加熱によって気泡化原料が膨張してこの膨張圧力によりシート状基材からなる溝であるシート状基材溝は図21に示すように満杯となる。
本発明に於いては前もって気泡化されているため、例え充填量が過大になってレール隙間の位置の二枚のシート状基材の間から溢れたとしてもその量は加熱による熱膨張の範囲であり、ラインを停止する程の圧力とならず長時間連続運転することを可能とした。即ち事前気泡化しておくことによって発泡圧を下げることができ、製造ラインが停止することは無い。
【0039】
請求項8はシート状基材が連続して走行する離型フィルムあるいは離型紙であることである。
離型性フィルムあるいは離型紙を使用することによって反応硬化された紐状反応性樹脂発泡成形体は容易に剥離することができる。
図10で示したように反応硬化した紐状反応性樹脂発泡成形体16を巻取ロール軸18で再び広げて巻くことにより離型性フィルムまたは離型紙を使用した場合には自動的に紐状反応性樹脂発泡成形体16が剥離され図21に示したシート状基材上に、剥離した状態で搬送される。
【0040】
請求項9は請求項8に於いて製造される紐状反応性樹脂発泡成形体が紐状反応性樹脂ロール先駆体であることである。ここで先駆体とはロールになる一歩手前の状態を指し、図22に示した様な形状をしている。
即ち離型性シート状基材を用いて、ほぼ円形の紐状反応性樹脂発泡成形体を製造するに当り、シート状基材に形成された複数の溝中に反応性樹脂気泡体原料を吐出する直前あるいは吐出直後に図23に示した軸受けキャップ87をセットしたロール軸88を投入することによって容易に図22の形状のロール先駆体を連続して製造可能である。本先駆体はシリコン樹脂等で製造された軸受けキャップ87位置で剥離できるため容易に単品軸受け付ロールとすることが出来る。
【0041】
請求項10は特にポリウレタン樹脂発泡体あるいはシリコン樹脂発泡体が本発明の紐状反応性樹脂発泡成形体を実施するのに最も適している製造方法であることである。
本来本発明は、あらゆる反応性樹脂発泡成形体に適用可能であり、ポリウレタン樹脂発泡体、シリコン樹脂発泡体の他にポリアクリル酸樹脂発泡体、エポキシ樹脂発泡体、メラミン樹脂発泡体、フェノール樹脂発泡体、尿素樹脂発泡体等があるが、原料粘度、反応速度、得られた製品の耐久性、物理強度等によりポリウレタン樹脂発泡体あるいはシリコン樹脂発泡体が最も適している。
シリコン樹脂発泡体の場合においても液状の反応性ポリウレタン発泡体同様に、1成分乃至2成分の液状反応性シリコン樹脂原料に不活性ガスを加えてメカニカルフロス用撹拌機で撹拌し、本反応性樹脂気泡化原料を本発明に使用する分液コートハンガー形ダイに導入して吐出することによって本発明を遂行することができる。
【発明の効果】
【0042】
本発明は複数列の紐状反応性樹脂発泡成形体を製造するに当り、反応性樹脂発泡原料と不活性ガスとをメカニカルフロス用撹拌機を使用して混合気泡化させ、反応性気泡化原料を特定条件の分液コートハンガー形ダイに導入して分液し、本分液をシート状基材からなる複数列の溝に導入して反応硬化させ、紐状反応性樹脂発泡成形体を連続して製造するものである。
従来と異なり、気泡化させた反応性樹脂発泡原料をシート状基材からなる溝に導入して反応硬化させるため、成形時に平行ガイドレールに発泡圧が掛からず過剰原料条件下による過剰発泡圧でも製造ラインが停止することがなく長時間連続運転が可能となった。また得られた製品も上下位置での密度差もほとんど無い製品となる。
特に本発明で製造されるロール先駆体から製造されるロールは従来の金型に原料を注入して、加熱反応させ脱型するという成形法に比べて10倍以上の生産性があり、複写機等の分野で大幅コストダウンが見込まれます。
更に密度むらが無いことからくる性能安定性が高く、エアーシリング材や水シーリング材、電磁シーリング材などのシーリング分野に展開可能であります。
【発明を実施するための最良の形態】
【0043】
本発明は分液メカニカルフロスコートハンガー形ダイからなる反応性樹脂気泡化原料製造装置を用いての微細気泡の紐状反応性樹脂発泡成形体を複数列、同時に製造することである。
また特に紐状反応性樹脂発泡成形体として適するものとしてはポリウレタン樹脂発泡体あるいはシリコン樹脂発泡体であるが、ここではポリウレタン樹脂発泡体に限って特に詳細に説明する。
最適撹拌機としてはオークスミキサー形式撹拌機あるいはホーバートミキサー形式撹拌機等があるが、オークスミキサーが優れているのでオークスミキサー使用について説明する。
【0044】
図3に示した上部ステーターとローターとの隙間ΔHは0.5〜2.0mmの開きが好ましい。2.0mm以上になると撹拌不十分な部分が発生し、気泡が均一サイズにならず粗大気泡であるピンホールを含有するポリウレタン樹脂発泡成形体となる。また0.5mm以下でも良いが、0.5mm以下になっても特に良い効果が生まれないことから、それ以下に特にする必要はない。しかもローターとのステーターとが接触する危険性が大きく好ましくない。またステーターとローターの隙間ΔWは0.5〜2.0mmが好ましい。0.5mm以下では発熱が大きく、また2.0mm以上では均一に微細化気泡になり難い。また上下ステーター、並びにローターの羽根段数ピッチは6〜9mmが良い。またステーターとローターの羽根段数(図2では4段)は7〜10が好ましい。
オークスミキサーは回転によるせん断を長時間に渡ってかけるため高い発熱を引き起こすため、図2に示さなかったが上部ステーター、下部ステーターに冷却ジャケットを付帯するのが良い。
またローターの回転数は500〜4000回転/分程度がよく、4000回点以上になると発熱が大きく、原料が高温となるため好ましくない。また撹拌後の原料温度は15〜35℃程度が好ましく、これ以上になると反応が急速に進み、コートハンガー形ダイ内でゲル化することもある。
【0045】
本発明の分液コートハンガー形ダイは基本的に全ダイ幅に於いて反応が起こる前に反応性樹脂気泡化原料を複数に分液して吐出することである。
従ってダイ全内容積が重要である。従って本コートハンガー形ダイのランド隙間が重要になる。細い紐状樹脂発泡成形体を製造する場合にはランド隙間は0.2〜1.0mm、太い大型紐状樹脂発泡成形体の場合にはダイランド隙間は1.0〜2.0mm程度が好ましい。
【0046】
本発明の複数列の紐状反応性樹脂発泡成形体の製造方法について図を用いて簡単に説明する。
図10は複数列の紐状反応性樹脂発泡成形体を連続して製造する製造ラインの概略図である。図18は図10の側面図、図19は図10のP1−P1′位置での断面図20は図10のP2−P2′位置での断面図、図21は図10のP3−P3′位置での断面図、並びに図15はP4−P4′位置での断面図である。これら図を用いて複数列の紐状反応性樹脂発泡成形体の製造方法を説明する。
離型性を有するシート状基材としてはポリエステルフィルムにシリコン樹脂を焼き付けたものが好ましい。
図10に於いて繰出しロール15より離型性フィルム19が巻き出され、進行方向に収れんする(収れん点13)放射状成形ガイド21、22、23、24、25、26、27の上面を進行する。進行に当たっては本放射状成形ガイドを介して押圧冶具41、42、43、44、45、46を用いて押圧し、溝を形成する。次に押圧冶具51、52、53、54、55、56を用いて更に押圧してより深い溝61、62、63、64、65、66を作成する。溝の深さが深くなった分、シート状基材幅は次第に狭くなる。
次に作成された溝61、62、63、64、65、66にメカニカルフロス分液コートハンガー形ダイより気泡化原料が投入される。
【0047】
本発明では溝に投入された時点で図18、図20に示したようにほぼ放射状成形ガイド下のシート状基材の溝61〜66はほぼ溝一杯に近い状態になっており、その後加熱等を加えられることによって熱膨張して円形となる。この熱膨張圧力は小さいため平行ガイドレール隙間に対して大きな圧力にならないため製造ラインが停止することはない。また反応性樹脂気泡体原料の充填時点ではほぼ満杯になっているため製品の上部と下部の密度差もほとんどない。
図21では特に円形品製品の製造について示しているが図20の原料充填後、反応で原料が硬化する前に離型フィルム表面より目的の形状になるように成形ガイドを設置することによって円形、四角形、異形製品も製造することもできる。
【0048】
反応性樹脂発泡成形体がポリウレタン樹脂発泡成形体である場合について詳細に説明する。
ポリウレタン発泡成形体原料としては一般のポリウレタン発泡体に使用するものであればいずれも使用可能であり、例えばポリオキシアルキレンポリオール、ポリエステルポリオール、ポリオレフィンポリオール等いかなるポリオールも使用することができる。
メカニカルフロス気泡体に於いては原料粘度が高い程気泡安定性が良いことからポリオールとポリイソシアネートを前もって反応させた末端OH基を有するポリオールプレポリマーとして使用するのが好ましい。
ポリイソシアネートとしては一般に使用するトリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート、カルボジミド変性ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート等通常のポリウレタン発泡体に一般的に使用可能なポリイソシアネートが使用できる。
また前述と同様に原料粘度が高い程微細気泡ならびに気泡安定性が増すため、前もってポリオールとポリイソシアネートとを反応させた末端NCO基を有するポリイソシアネートプレポリマーとして使用するのが好ましい。
【0049】
架橋剤あるいは鎖状延長剤としては、1.4ブタンジオール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリンやトリメチロールプロパンのエチレンオキサイド付加物等の低分子量ポリオール等が使用可能であるがこれに限定されない。
不活性ガスとしてはNガス、空気,COガス、ヘリウムガス等が使用可能であるが微細気泡の点でNガスが好ましい。
整泡剤としてはポリジメチルシロキサン−ポリオキシアルキレングリコール共重合体が好ましいが、非イオン系界面活性剤も単独あるいはポリジメチルシロキサン−ポリオキシアルキレングリコール共重合体との併用で使用することも可能である。
触媒としては一般のポリウレタン樹脂発泡体に使用されるトリエチレンジアミンを代表とする3級アミンやスタナスオクトエート、ジブチルチンジラウレート等の有機金属化合物、あるいは無機ビスマス等がある。
また遅延性触媒も使用可能であり通常のメカニカルフロス発泡時に使用する触媒量よりも2倍乃至3倍使用することによって、より生産性を上げることもできる。遅延性触媒は単独あるいは汎用のウレタン触媒と併用して使用可能であり、遅延性触媒としてはニッケルアセチルアセトネート、ニッケルジアセチルアセトネート等がある。
本発明は主に反応を遅延させないで反応性樹脂発泡体を製造することをも目的としているが、反応性樹脂原料の種類や高気泡化、低密度気泡体の塗布の関係上反応を遅延させても可能であり、本発明の範囲に含まれる。
【0050】
反応性ポリウレタン樹脂発泡体としては柔軟性を有する軟質ポリウレタン樹脂発泡体のみでなく、半硬質ポリウレタン樹脂発泡体あるいは硬質ポリウレタン樹脂発泡体原料であっても本発明を遂行することができる。
また連続気泡ポリウレタン樹脂発泡体であっても独立気泡ポリウレタン樹脂発泡体であっても本発明を遂行することができる。
また増粘無機充填剤としては水酸化アルミニウム、炭酸カルシウム、クレー、水酸化バリウム、硫酸バリウム等が使用可能であり、有機充填剤としては石油樹脂、アスファルト、ポリブテン、オイル等があり、一般に使用される充填剤が使用可能である。
またカーボンナノチューブ、イオン液体、金属粉あるいはカーボンブラック等も単独あるいは併用して使用することができる。
【実施例1】
【0051】
図10の紐状反応性樹脂発泡成形体製造装置に準じて8列の紐状反応性ポリウレタン樹脂発泡成形体を製造した。
製造に使用したオークスミキサー、コートハンガー形ダイ、製造ラインの使用について下記する。
(製造ライン仕様)
(1)繰出しロール幅:1100mm
(2)コートハンガー形ダイ吐出口幅:200mm
(3)キュアーオーブン温度:130℃
(4)離型シート状基材
PETフィルム厚さ:25μ
PETフィルム幅:1000mm
PETフィルム離型剤:シリコン焼付けタイプ
PETフィルム速度:1〜6m/分
(5)放射状成形ガイド:幅10mm、高さ25m角材、スタート時点の各放射状成形ガイドと放射状成形ガイドとの隙間61.1mm
(6)放射状成形ガイド
各放射状成形ガイドの略上面図を図24に示す。
21、22、23、24、25、26、27、28、29は放射状成形ガイド
20、30、40、50、60、70、80、90、100は平行ガイドレール
各放射状成形ガイドの長さは下記のとおりである。

(7)操出ロール15と放射状成形ガイドとの空間部:約350mm
(8)放射状成形ガイドと平行ガイドレールとの空間部:約50mm
(9)放射状成形ガイドの開き角度β:約5.05度
(10)平行ガイドレール間隙:0.30mm
【0052】
(オークスミキサー仕様)
〔図1〕〔図2〕〔図3〕〔図4〕に示したようにメカニカルフロス用撹拌機に準じた設備を使用した。
設備仕様について下記する。
(1)ローター
羽根高さ:4mm
羽根数:上段6枚(6段)、下段7枚(7段)
羽根段数ピッチ:6mm
(2)上段ステーター
羽根高さ:4mm
羽根数:6枚(6段)
羽根段数ピッチ:6mm
(3)下段ステーター
羽根高さ:4mm
羽根数:7枚(7段)
羽根段数ピッチ:6mm
(4)上段ステーター羽根とローター上段羽根との上下隙間ΔH:0.6mm
(5)下段ステーター羽根とローター上段羽根との上下隙間ΔH:0.6mm
(6)上下ステーター羽根とローター上下羽根との左右隙間ΔW:0.5mm
(7)回転数500〜4000rpm
(8)オークスミキサーのシール耐圧:1.1MPa
(9)内部体積:67ml
【0053】
(分割コートハンガー形ダイ:図9タイプ)
(1)ダイ吐出幅:200mm
(2)ダイ開き角度:128度
(3)マニホールドを除くダイ内容積とマニホールドとの比は約1:0.23
(4)ダイランド隙間(t)約0.5mm
(5)分液分割数:8(液仕切具ピッチ25mm)
(6)ダイ内容積:約20.9ml
(紐状ポリウレタン発泡成形体配合)

【0054】
製造ラインは図10に準じた装置で行ったが、製造本数は8本即ち8列として行った。幅1000mmのシリコン離型PETフィルムを速度1.05m/分で繰出し、放射状成形ガイドと放射状成形ガイドとの間のフィルムを押圧して8列の溝を持つ一枚のシート状基材を作成し、溝幅が12mmとなった時点で、前述の配合処方からなるポリウレタン発泡成形体原料を前述のオークスミキサーに毎分345gの割合で投入すると共にNガスを毎分460ccの割合で投入し、2000回転/分で撹拌し、直結した8分割の図9に準じた分割分液コートハンガー形ダイに投入し、分割吐出した。この時のオークスミキサーのチャンバー圧力は0.42MPaであった。吐出後上面フィルムを閉じ130℃でキュアーした。
分割流量調整板の端部流量調整ボルトを調整したところ120分間連続して運転することができた。得られたポリウレタン発泡体の物性を表−1に示す。
【実施例2】
【0055】
配合処方、製造ライン仕様、オークスミキサー仕様、分割分液コートハンガー形ダイについては実施例1と同一製造条件とし、紐状ポリウレタンロール先駆体を製造した。
【0056】
幅1000mのシリコン離型剤焼付けPETフィルムを速度1.03m/分で繰出し、放射状成形ガイドと放射状成形ガイドとの間のシリコン離型剤焼付けPETフィルムをスピンドルを用いて押圧して8列の溝を持つ一枚のシート状基材を連続して作成した。
前記配合からなるポリウレタン発泡成形体原料をオークスミキサーに毎分345gの割合で投入すると共にNガスを毎分460ccの割合で投入し、2500回転/分で撹拌した後、直結した8分液の分割分液コートハンガー形ダイに投入して分割吐出した。この時のオークスミキサーチャンバー圧力は0.44MPaであった。
本8分割のポリウレタン気泡化原料を前記の一枚のシート状基材の溝幅が19mmとなった位置で図23に示した形状の直径13.5mmのシリコン樹脂製軸受けキャップ付、直径5mm、長さ200mmの軸を直ちに充填ポリウレタン気泡化原料中に投入して進行させ、フィルム上面を閉じ、130℃でキュアーした。
端部分割流量調整板の流量調整ボルトにより、逐次上昇させ90分間連続して運転した。得られた紐状ポリウレタンロール先駆体の物性を表−1に示す。
【比較例1】
【0057】
製造ライン仕様、分割分液コートハンガー形ダイについては実施例1と同一条件とし、オークスミキサーを通常のピンタイプ撹拌発泡機に変え、配合処方もメカニカルフロス発泡機から通常のケミカル発泡機に変えて8本取り紐状ポリウレタン発泡成形体を製造した。配合処方を下記する。
(紐状ポリウレタン発泡成形体配合処方)

【0058】
幅1000mのシリコン離型剤焼付けPETフィルムを速度1.10m/分で繰出し、実施例1と同様にして8列の溝を持つ一枚のシート状基材を作成し、溝幅12mmとなった時点で、前述の配合からなる紐状ポリウレタン発泡成形体配合処方の原料を毎分345gの割合でピンタイプ撹拌機に導入、この際気泡核形成剤としてNガスを毎分27ccの割合で投入、4500回転/分で撹拌し、直結した8分割の図9に準じた分割分液コートハンガー形ダイに投入、分割して吐出注入した。発泡機のチャンバー圧力は0.17MPaであった。吐出注入後シート状基材を図10に示したように更に走行させてシート状基材の溝上部を閉じ、75℃で発泡させた後130℃でキュアーした。
実施例1同様に端部の分割流量調整板の流量調整ボルトを調整してダイ端部の分液量の低下を抑えたが、8本取り中央部3、4番位置の流量が逐次増え、スタートから26分後に製造ラインは停止した。得られた物性を表−1に示す。
【比較例2】
【0059】
幅1000mのシリコン離型剤焼付けPETフィルムを速度0.89m/分で繰出した。シリコン樹脂製軸受けキャップ付200mm長さ軸をシート状基材の溝幅19mmになった時点で原料をピンタイプの撹拌機に導入し、その後シリコン樹脂製軸受けキャップ付200mm長さ軸を直ちに注入原料中に投入した以外は実施例1と同一条件で製造した。
比較例1と同様にダイ端部の分割流量調整板を調整して分液量の低下を抑えたが、比較例1同様に8本取り中央部3、4番位置の流量が増え、スタートから19分後に製造ラインが停止した。得られた紐状ポリウレタンロール先駆体の物性を表−1に示す。
【表−1】

【0060】
表−1より分かるように通常のケミカル発泡についてはロール軸の投入、非投入に関係なく長時間運転することは困難であった。
またメカニカルフロスとケミカル発泡を比較すると紐状ポリウレタン発泡成形体はメカニカルフロス法の方が上下密度差が小さく優れていることが分かる。
またロール軸を投入した場合に於いてもメカニカルフロス法はケミカル発泡に比べて同様に密度差が小さく、更にロール軸投入による発泡体密度の増加は小さい。またケミカル発泡で軸を投入すると上部にピンホールが発生するが、これは充填された反応性樹脂原料が逐次→発泡する段階で軸表面で気泡を巻き込むものと考えられます。
【図面の簡単な説明】
【0061】
【図1】本発明の分液メカニカルフロスコートハンガー形ダイの概観図
【図2】図1のメカニカルフロス用撹拌装置部の断面図
【図3】図2の円部拡大図
【図4】図2のA−A′断面図
【図5】本発明に使用する分液コートハンガー形ダイの斜視図
【図6】図5のダイリップ7の拡大図
【図7】図5の分液コートハンガー形ダイの断面図
【図8】本発明に使用する別の分液コートハンガー形ダイの斜視図
【図9】本発明に使用する別の分液コートハンガー形ダイの斜視図
【図10】紐状反応性樹脂発泡成形体製造ラインの上面概略図
【図11】従来の紐状反応性樹脂発泡成形体製造時における図10の製造ライン側面図
【図12】従来の紐状反応性樹脂発泡成形体製造時における図10の製造ラインP1−P1′断面図
【図13】従来の紐状反応性樹脂発泡成形体製造時における図10の製造ラインP2−P2′断面図
【図14】従来の紐状反応性樹脂発泡成形体製造時における図10の製造ラインP3−P3′断面図
【図15】紐状反応性樹脂発泡成形体製造時に於ける図10のP4−P4′断面図
【図16】放射状成形ガイドの略上面図
【図17】放射状成形ガイドと押圧冶具との関係を示すイメージ図
【図18】本発明の紐状反応性樹脂発泡成形体製造時に於ける図10の側面図
【図19】本発明の紐状反応性樹脂発泡成形体製造時に於ける図10のP1−P1′断面図
【図20】本発明の紐状反応性樹脂発泡成形体製造時に於ける図10のP2−P2′断面図
【図21】本発明の紐状反応性樹脂発泡成形体製造時に於ける図10のP3−P3′断面図
【図22】紐状反応性樹脂ロール先駆体断面図
【図23】軸受けキャップ付ロール軸斜視図
【図24】実施例1、実施例2、比較例1に使用した放射状成形ガイドの上面図
【符号の説明】
【0062】
1:分液メカニカルフロスコートハンガー形ダイからなる分液反応性樹脂気泡体製造装置
2:モーター
3:オークスミキサー
31:反応性樹脂原料導入口
32:反応性樹脂原料導入口
33:反応性樹脂原料導入口
34:不活性ガス導入口
35:上部ステーター
351:上部ステーター羽根
351−3:上部ステーター羽根
351−4:上部ステーター羽根
352:上部ステーター空間部
36:ローター
361:ローター羽根
362:ローター空間部
37:下部ステーター
371−3:下部ステーター羽根
371−4:下部ステーター羽根
38:オークスミキサー出口
39:オークスミキサー回転軸
4:分液コートハンガー形ダイ
4a:分液コートハンガー形ダイの構成板
4b:分液コートハンガー形ダイの構成板
4′:別の分液コートハンガー形ダイ
4′a:別の分液コートハンガー形ダイの構成板
4′b:別の分液コートハンガー形ダイの構成板
4′′:別の分液コートハンガー形ダイ
4′′a:別の分液コートハンガー形ダイの構成板
4′′b:別のコートハンガー形ダイの構成板
5:マニホールド
6:原料導入口
7:ダイリップ
7′:別の分液コートハンガー形ダイのダイリップ
7′′:別の分液コートハンガー形ダイのダイリップ
8:ダイランド
9:液仕切具
91、92、93、94、95:各液仕切具
10:流量調整ボルト
10a、10b、10c、10d、10e、10f:各流量調整ボルト
11:ダイ出口
12:圧力調整溝
13:放射状成形ガイドの収れん点
14:流量調整板
14′:分割流量調整板
141、142、143、144、145、146:分割流量調整板
15:繰出しロール
16:紐状反応性樹脂発泡成形体
16′:本発明の紐状反応性樹脂ロール先駆体
17:原料注入点
18:巻取ロール
19:離型性を有するシート状基材
20、30、40、50、60、70、80:平行ガイドレール(6本)
20、30、40、50、60、70、80、90、100:別の平行ガイドレール(8本)
21、22、23、24、25、26、27:放射状成形ガイド(6本)
21、22、23、24、25、26、27、28、29:別の放射状成形ガイド(8本)
41、42、43、44、45、46:第1次押圧冶具
51、52、53、54、55、56:第2次押圧冶具
61、62、63、64、65、66:シート状基材溝
71、72、73、74、75、76:平行ガイドレール隙間
81:充填反応性樹脂原料
87:軸受けキャップ
88:ロール軸
90:コンベンショナル撹拌機コートハンガー形ダイ
200:分液メカニカルフロスコートハンガー形ダイ
θ:マニホールド開き角度
ΔH:上段ステーター羽根とローター上段羽根との上下隙間
ΔW:上段ステーター羽根とローター上段羽根との左右隙間
t:ダイリップ隙間

【特許請求の範囲】
【請求項1】
反応性樹脂発泡成形体を製造するのに必要な原料を計量搬送するポンプ手段とこれらのポンプ手段から搬送されてきた原料と不活性ガスとをメカニカルフロス用撹拌機に導入して混合気泡化する手段と混合気泡化された反応性樹脂気泡化原料を特定条件での分液コートハンガー形ダイに導入して複数に分割、吐出する手段とを有する分液反応性樹脂気泡体連続製造装置であって
本分液コートハンガー形ダイの原料導入口に於けるマニホールドの開き角度が120度〜150度の範囲にあり、且つマニホールドを除いたダイ内容積とマニホールド容積との比が1:0.1〜1:0.7の範囲にあり、且つマニホールド溝幅及び断面積が端部に行くにつれて中央部の溝幅及び断面積に対して小さくなっており、且つダイリップに原料導入口とダイ出口とを最も短い距離で結ぶ線に平行に液仕切具を設置してなる分液反応性樹脂気泡化原料製造装置。
【請求項2】
メカニカルフロス用撹拌機がオークスミキサー形式の撹拌機である請求項1記載の分液反応性樹脂気泡化原料製造装置。
【請求項3】
分液コートハンガー形ダイに流量調整板が設置され、しかも流量調整板が分割されている請求項1記載の分液反応性樹脂気泡化原料製造装置。
【請求項4】
紐状反応性樹脂発泡成形体を製造するのに必要な原料をポンプを用いて計量搬送し、本搬送された原料と不活性ガスとを撹拌機に導入して混合気泡化させて吐出し、本吐出された反応性樹脂気泡化原料をマニホールドの開き角度が120度〜150度の範囲にあり、且つマニホールドを除いたダイ内容積とマニホールド容積との比が1:0.1〜1:0.7の範囲にあり、且つマニホールドの両端部に於ける溝幅及び断面積が端部に行くにつれて中央部の溝幅及び断面積に対して小さくなっており、且つダイリップに原料導入口とダイ出口とを最も短い距離で結ぶ線に平行に液仕切具を設置してなる分液コートハンガー形ダイに導入して分液吐出させ、本複数の分液反応性樹脂気泡化原料を進行方向に複数の溝を有する連続して走行するシート状基材の溝に吐出充填し、本充填物を反応硬化させることを特徴とする紐状反応性樹脂発泡成形体の製造方法。
【請求項5】
撹拌機がオークスミキサー形式の撹拌機である請求項4記載の紐状反応性樹脂発泡成形体の製造方法。
【請求項6】
分液コートハンガー形ダイに流量調整板が設置されており、しかも本流量調整板が分割されている請求項4記載の紐状反応性樹脂発泡成形体の製造方法。
【請求項7】
進行方向に複数の溝を有する連続したシート状基材の溝が、下記の製造方法で製造されたシート状基材である請求項4乃至6記載の紐状反応性樹脂発泡成形体の製造方法。
シート状基材を連続して繰り出すと共に、該繰り出されたシート状基材を進行方向に収れんする複数の放射状成形ガイドに沿わせ、放射状成形ガイド上のシート状基材をほぼ常に放射状成形ガイド上を進行させると同時に、放射状成形ガイドと放射状成形ガイドとの間の間隔を縮めながらシート状基材を放射状成形ガイドを介して押圧し、溝形状に立体的に折り曲げて、一枚のシート状基材に複数列の連続する溝を成形する。
【請求項8】
シート状基材が連続して走行する離型性フィルムあるいは離型紙である請求項7記載の紐状反応性樹脂発泡成形体の製造方法。
【請求項9】
紐状反応性樹脂発泡成形体が紐状反応性樹脂ロール先駆体である請求項4乃至8いずれか記載の紐状反応性樹脂発泡成形体の製造方法。
【請求項10】
紐状反応性樹脂発泡成形体が紐状ポリウレタン樹脂発泡成形体あるいは紐状シリコン樹脂発泡成形体である請求項4乃至9いずれか記載の紐状反応性樹脂発泡成形体の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2010−201905(P2010−201905A)
【公開日】平成22年9月16日(2010.9.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−72765(P2009−72765)
【出願日】平成21年2月27日(2009.2.27)
【出願人】(593174674)有限会社サン・イースト・リサーチ (10)
【Fターム(参考)】