説明

組み立て式クリップアンカー

【課題】ワイヤハーネス取付部材の構造変化性を有し、さらに相手側嵌着孔が、ワイヤハーネスから上下方向にオフセットして設けられている場合にも、ワイヤハーネスを固定できる組み立て式クリップアンカーを提供する。
【解決手段】車体等の嵌着孔に係止されるアンカー部と、該アンカー部とは別体であり、その側壁部に組み立て用凸部が設けられたプレート状の第1ワイヤハーネス取付部と、を備える組み立て式クリップアンカーであって、前記アンカー部の上部には、前記嵌着孔への係止体が設けられ、前記アンカー部の下部には、ワイヤハーネス取付部連結部位が設けられ、前記ワイヤハーネス取付部連結部位は、前記組み立て用凸部が挿入されることで前記第1ワイヤハーネス取付部を係止する組み立て用挿入孔を備えていることを特徴とする組み立て式クリップアンカーである。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤハーネスを固定部材に固定するクリップアンカー(例えば、自動車の車内配線に用いるワイヤハーネスを車体に配設するためのクリップアンカー)であって、アンカー部、ワイヤハーネス取付部が別体であることにより、様々な形状に作製できるクリップアンカーに関する。
【背景技術】
【0002】
ワイヤハーネスを車体等の固定部材に配設姿勢を整えて取り付けるために、クリップアンカーが用いられる。このワイヤハーネス用クリップアンカーは、固定部材における配設条件に応じた種々の構造が必要となるが、一方で、形状違いによる品番点数を減らすことで、部品管理の省力化を図るとともに成形金型のコストを抑えることが求められている。
【0003】
そこで、従来、例えば、相手側嵌着孔への係止体を設けた係止部材と、係止部材の収容室を側周に複数個平面配列されたワイヤハーネスに取り付ける取付部材との組み合わせからなるクリップアンカーが使用されている。このクリップアンカーは、係止部材収容室のいずれかに係止部材を挿着係止することで、任意形状のワイヤハーネス用クリップアンカーが任意選択的に形成できる構造である。
【0004】
一方で、車体等にワイヤハーネスを配設する際には、非常に限られた許容空間にてワイヤハーネスを複雑に屈曲させ、さらに車体等の側の嵌着孔とワイヤハーネスの位置を常に一定に保つこともできないといった制約がある。従って、上記、従来のクリップアンカーは、ワイヤハーネス取付部材の構造変化性に乏しいので、種々のワイヤハーネス配設条件に対応することができず、必然的に、形状が相違する多種類のワイヤハーネス取付部材を要することとなる。
【0005】
そこで、特許文献1に、ワイヤハーネス取付部材を様々な形状に変形でき、複雑なワイヤハーネスの配設条件に正確に対応できるクリップアンカーが提案されている。しかし、このクリップアンカーは、ワイヤハーネス取付部材の構造変化性は有するものの、アンカー部の係止体とワイヤハーネス取付部品との間の距離調節ができないので、車体等の相手側嵌着孔が、ワイヤハーネスから高さ方向にオフセットして設けられている場合、高さ方向のオフセットクリップ固定ができないという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特願2007−68137
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記事情に鑑み、ワイヤハーネス取付部材の構造変化性を有し、さらに相手側嵌着孔が、ワイヤハーネスから上下方向にオフセットして設けられている場合にも、ワイヤハーネスを固定できる組み立て式クリップアンカーを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は、車体等の嵌着孔に係止されるアンカー部と、該アンカー部とは別体であり、その側壁部に組み立て用凸部が設けられたプレート状の第1ワイヤハーネス取付部と、を備える組み立て式クリップアンカーであって、前記アンカー部の上部には、前記嵌着孔への係止体が設けられ、前記アンカー部の下部には、ワイヤハーネス取付部連結部位が設けられ、前記ワイヤハーネス取付部連結部位は、前記組み立て用凸部が挿入されることで前記第1ワイヤハーネス取付部を係止する組み立て用挿入孔を備えていることを特徴とする組み立て式クリップアンカーである。
【0009】
アンカー部の下部に設けられた組み立て用挿入孔に、第1ワイヤハーネス取付部の側壁部に設けられた組み立て用凸部が係止されることで、アンカー部と第1ワイヤハーネス取付部とが連結したクリップアンカーとなっている。ここで、「アンカー部の上部」の「上」とは、クリップアンカーが固定される嵌着孔側を意味し、「アンカー部の下部」の「下」とは、クリップアンカーに固定されるワイヤハーネス側を意味する。
【0010】
本発明の第2の態様は、前記ワイヤハーネス取付部連結部位の底面部にアンカー部積重用挿入孔を備え、該アンカー部積重用挿入孔に、アンカー部の係止体が挿入されてアンカー部同士が連接して係止されることを特徴とする組み立て式クリップアンカーである。つまり、アンカー部積重用挿入孔に別のアンカー部の係止体が挿入されて、アンカー部が複数積み上げられて連結されており、アンカー部の係止体と第1ワイヤハーネス取付部との距離が長くなっている組み立て式クリップアンカーである。
【0011】
本発明の第3の態様は、前記組み立て用挿入孔が、上下方向に複数個設けられており、前記組み立て用凸部が、最下段の前記組み立て用挿入孔に挿入されていることを特徴とする組み立て式クリップアンカーである。ここで、「上下方向」とは、嵌着孔とクリップアンカーに固定されるワイヤハーネスとを結ぶ方向、言い換えれば、アンカー部の高さ方向を意味する。
【0012】
本発明の第4の態様は、前記ワイヤハーネス取付部連結部位の形状が、6面体であって、それぞれの側壁部に前記組み立て用挿入孔が上下方向に複数個設けられていることを特徴とする組み立て式クリップアンカーである。
【0013】
本発明の第5の態様は、前記アンカー部及び前記第1ワイヤハーネス取付部とは別体であって、プレートと、該プレートの側壁部から上方に突出した突出片とで側面視L字状に形成されており、該突出片の上端部に、前記組み立て用挿入孔に挿入されることで前記アンカー部に係止される組み立て用凸部を備える第2ワイヤハーネス取付部を、さらに備えることを特徴とする組み立て式クリップアンカーである。
【0014】
本発明の第6の態様は、前記第1ワイヤハーネス取付部に代えて、プレートと、該プレートの側壁部から上方に突出した突出片とで側面視L字状に形成されており、該突出片の上端部に、前記組み立て用挿入孔に挿入されることで前記アンカー部に係止される組み立て用凸部を備える第2ワイヤハーネス取付部を備えることを特徴とする組み立て式クリップアンカーである。
【0015】
本発明の第7の態様は、前記第2ワイヤハーネス取付部の組み立て用凸部が、上下方向に複数個設けられた前記アンカー部の組み立て用挿入孔のうち、最下段の組み立て用挿入孔よりも上方の組み立て用挿入孔に挿入されていることを特徴とする組み立て式クリップアンカーである。この組み立て式クリップアンカーでは、下段の組み立て用挿入孔に第1ワイヤハーネス取付部が連結され、さらに第2ワイヤハーネス取付部がそれよりも上方の組み立て用挿入孔に連結されている。
【0016】
本発明の第8の態様は、前記突出片に対向した位置に、前記アンカー部の組み立て用挿入孔と同一構造の組み立て用挿入孔が設けられたワイヤハーネス取付部連結機構を備え、該ワイヤハーネス取付部連結機構に、第1ワイヤハーネス取付部及び/または第2ワイヤハーネス取付部が係止されていることを特徴とする組み立て式クリップアンカーである。この態様では、第2ワイヤハーネス取付部に、さらに別体の第1ワイヤハーネス取付部及び/または第2ワイヤハーネス取付部が連結されている。
【0017】
本発明の第9の態様は、前記ワイヤハーネス取付部連結機構の形状が、6面体であって、少なくとも前記突出片に対向した側壁部以外の側壁部に、前記組み立て用挿入孔が上下方向に複数個設けられていることを特徴とする組み立て式クリップアンカーである。
【0018】
本発明の第10の態様は、前記組み立て用挿入孔が、上下方向に2個設けられていることを特徴とする組み立て式クリップアンカーである。
【発明の効果】
【0019】
本発明の第1の態様によれば、アンカー部の下部に設けられたワイヤハーネス取付部連結部位に第1ワイヤハーネス取付部が連結され、アンカー部上部の係止体と第1ワイヤハーネス取付部との距離を広げることができるので、ワイヤハーネスから上下方向にオフセットして設けられている車体等の嵌着孔にもクリップ固定ができる。また、第1ワイヤハーネス取付部の組み立て用凸部の挿入位置を変えることで、アンカー部の係止体の向きと第1ワイヤハーネス取付部の方向との関係を随時変えることができるので、構造変化性に優れ、部品点数を減らすことができる。さらに、この組み立て式クリップアンカーは、ワイヤハーネス取付部連結部位の組み立て用挿入孔に、第1ワイヤハーネス取付部の組み立て用凸部が挿入された態様となっているので、組み立てが簡易であり作業性に優れている。
【0020】
本発明の第2の態様によれば、アンカー部同士が上下方向に連接して係止されているので、相手側嵌着孔とワイヤハーネスとのオフセット長の程度に応じて、積重させるアンカー部の数量を変えて、係止体と第1ワイヤハーネス取付部との距離を調節することができき、オフセットへの対応性が向上する。また、アンカー部積重用挿入孔に係止体を挿入すればアンカー部を積重できるので、係止体と第1ワイヤハーネス取付部との距離の調節は、容易である。
【0021】
本発明の第3の態様によれば、組み立て用凸部が最下段の組み立て用挿入孔に挿入されているので、ワイヤハーネスの固定面であるアンカー部の底面と第1ワイヤハーネス取付部の下側表面とを略同一平面状としつつ、ワイヤハーネスから上下方向にオフセットして設けられている車体等の嵌着孔に固定できる。また、組み立て用挿入孔が上下方向に複数個設けられているので、1つのアンカー部に複数個のワイヤハーネス取付部を連結することができ、ワイヤハーネス取付部の構造変化性が向上する。
【0022】
本発明の第4の態様によれば、第1ワイヤハーネス取付部を連結する位置を4つの側壁部から選択でき、さらに1つのアンカー部に複数個のワイヤハーネス取付部を連結することができるので、ワイヤハーネス取付部の構造変化性がより一層向上する。
【0023】
本発明の第5の態様によれば、1つのアンカー部に、第1ワイヤハーネス取付部と第2ワイヤハーネス取付部を連結できるので、ワイヤハーネス取付部の構造変化性がさらに向上し、ワイヤハーネスが屈曲して配設されている箇所でもワイヤハーネスを固定できる。
【0024】
本発明の第6の態様によれば、第1の態様と同様に、ワイヤハーネスから上下方向にオフセットして設けられている車体等の嵌着孔にもクリップ固定ができ、また、構造変化性に優れ、部品点数を減らすことができる。
【0025】
本発明の第7の態様によれば、ワイヤハーネスの固定面である第1ワイヤハーネス取付部及び第2ワイヤハーネス取付部の下側表面とアンカー部の底面部とを、略同一平面状とすることができるので、ワイヤハーネスの固定を簡易かつ安定化できる。
【0026】
本発明の第8の態様によれば、第2ワイヤハーネス取付部に、さらに、第1ワイヤハーネス取付部及び/または第2ワイヤハーネス取付部を連結できるので、ワイヤハーネス取付部を長くしてクリップアンカーのワイヤハーネス固定性を向上させることができる。また、ワイヤハーネス取付部をT状に組み立てることで、相手側嵌着孔の真上にワイヤハーネスを配設できない使用条件であってもワイヤハーネスを確実に固定できる。
【0027】
本発明の第9の態様によれば、第1ワイヤハーネス取付部及び/または第2ワイヤハーネス取付部を連結する位置を少なくとも3つの側壁部から選択できるので、ワイヤハーネス取付部の構造変化性と長さ調節機能がより向上し、ワイヤハーネスの配設状態に追従した固定が可能である。
【0028】
本発明の第10の態様によれば、アンカー部のワイヤハーネス取付部連結部位及び第2ワイヤハーネス取付部のワイヤハーネス取付部連結機構のそれぞれに、最大2つのワイヤハーネス取付部を連結できるので、あらゆるワイヤハーネスの配設条件に対応することができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明の第1実施形態例に係る組み立て式クリップアンカーの斜視図である。
【図2】本発明の第2実施形態例に係る組み立て式クリップアンカーの斜視図である。
【図3】本発明の第3実施形態例に係る組み立て式クリップアンカーの側面図である。
【図4】本発明の実施形態例に係るアンカー部の斜視図である。
【図5】本発明の実施形態例に係る第1ワイヤハーネス取付部の斜視図である。
【図6】本発明の実施形態例に係る第2ワイヤハーネス取付部の斜視図である。
【図7】アンカー部の積重の前後を示す断面図である。
【図8】組み立て式クリップアンカーの他の組み立て例を示す斜視図である。
【図9】組み立て式クリップアンカーの他の組み立て例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
次に、本発明の実施形態例に係る組み立て式クリップアンカーを図面に基づいて説明する。図1は、本発明の第1実施形態例に係る組み立て式クリップアンカーの斜視図である。図2は、本発明の第2実施形態例に係る組み立て式クリップアンカーの斜視図である。図3は、本発明の第3実施形態例に係る組み立て式クリップアンカーの側面図である。図4は、本発明の実施形態例に係るアンカー部の斜視図である。図5は、本発明の実施形態例に係る第1ワイヤハーネス取付部の斜視図である。図6は、本発明の実施形態例に係る第2ワイヤハーネス取付部の斜視図である。図7は、アンカー部の積重前後を示す断面図である。図8は、組み立て式クリップアンカーの他の組み立て例を示す斜視図である。図9は、組み立て式クリップアンカーの他の組み立て例を示す斜視図である。
【0031】
本発明の第1実施形態例に係る組み立て式クリップアンカー1は、ワイヤハーネスAを1つのワイヤハーネス取付部で固定する、いわゆる片持ちの組み立て式クリップアンカー1であり、図1に示すように、アンカー部10と第1ワイヤハーネス取付部20とから構成されている。組み立て式クリップアンカー1は、後述の通り、第1ワイヤハーネス取付部20の組み立て用凸部21が、アンカー部10の下部に設けられたワイヤハーネス取付部連結部位11の組み立て用挿入孔12に挿入されて使用される。
【0032】
前記アンカー部10は、図1及び図4に示すように、上部に相手側嵌着孔への係止体13が、下部にワイヤハーネス取付部連結部位11が設けられている。このアンカー部10は、組み立て式クリップアンカー1を車両等に固定する機能を有するものであり、略八字状の係止体13に設けられた逆止係止用の突起(図示せず)が、相手側嵌着孔に設けられた係止爪(図示せず)により逆止状に係止されることで、アンカー部10が車両等から脱落するのを防止している。このとき、係止体13は、相手側嵌着孔に挿入される際に撓んで縮径しているので、嵌着孔側壁部に対する外方向への弾性力によっても相手側嵌着孔に保持されている。なお、係止体止め用傘部14は係止体13が相手側嵌着孔を突き抜けるのを防止する機能を有する。
【0033】
ワイヤハーネス取付部連結部位11は6面体であり、4つの側壁部15を有している。それぞれの側壁部15には、組み立て用挿入孔12が上下方向に2段設けられているので、ワイヤハーネス取付部連結部位11には、合計8個の組み立て用挿入孔12が設けられている。
【0034】
ワイヤハーネス取付部連結部位11の内部には、上下2段の組み立て用挿入孔12に対応して、上下方向に1つずつの空間があり、下段の空間が、第1ワイヤハーネス取付部20の組み立て用凸部21の収容部となっており、上段の空間が、後述する第2ワイヤハーネス取付部30の組み立て用凸部31の収容部となっている。この収容部の側壁部15に対する開口部が、組み立て用挿入孔12を形成している。従って、下段の組み立て用挿入孔12は、下段に形成された対向する組み立て用挿入孔12及び左右に隣接する側壁部15に設けられた下段の組み立て用挿入孔12と相互につながっている。上段の組み立て用挿入孔12相互の関係についても、下段の場合と同様である。
【0035】
また、後述するように、ワイヤハーネス取付部連結部位11の底面には、アンカー部10の係止体13を挿入して、アンカー部10を上下方向に連接させるためのアンカー部積重用挿入孔16が設けられている。なお、アンカー部10の材質は、例えば樹脂である。
【0036】
第1ワイヤハーネス取付部20は、図5に示すとおり、略長方形状のプレートとなっており、第1ワイヤハーネス取付部20の長手方向に対して垂直方向の側壁部の一方には、平板状の組み立て用凸部21が同一平面上に形成されている。第1実施態様例の組み立て式クリップアンカー1では、組み立て用凸部21が、ワイヤハーネス取付部連結部位11に形成された上下2段の組み立て用挿入孔12のうち、下段の組み立て用挿入孔12に挿入される。組み立て用凸部21の先端部が、挿入側組み立て用挿入孔12に対向した組み立て用挿入孔12と嵌合して保持されることで、アンカー部10と第1ワイヤハーネス取付部20が連結されている。
【0037】
また、この組み立て用凸部21の左右の側壁部には、係止用突起22が形成されている。組み立て用凸部21を組み立て用挿入孔12に挿入させる際には、係止用突起22が組み立て用挿入孔12の左右の周端部に当接し、挿入時の挿入方向への圧力によって組み立て用挿入孔12の内壁部が撓んで一時的に横方向に拡径する。組み立て用挿入孔12が一時的に拡径することで、係止用突起22が組み立て用挿入孔12を通過し、組み立て用凸部21が前記収容部に収容される。係止用突起22の通過後には、拡径していた組み立て用挿入孔12の形状は、元に戻る。
【0038】
このとき、アンカー部10の底面と第1ワイヤハーネス取付部20のワイヤハーネスに接触する側の表面とは、略同一平面を形成している。収容部に収容された係止用突起22は、アンカー部10に第1ワイヤハーネス取付部20を連結させた際に、組み立て用挿入孔12から組み立て用凸部21が抜けるのを防止する。
【0039】
さらに、第1ワイヤハーネス取付部20の長手方向に対して垂直方向の側壁部のうち、組み立て用凸部21が形成されていない側の側壁部には、テープ止め23が突設されている。テープ止め23は、ワイヤハーネスAを組み立て式クリップアンカー1に固定するために使用するテープBが、第1ワイヤハーネス取付部20からずれ落ちるのを防止する。なお、第1ワイヤハーネス取付部20は、例えば樹脂製である。
【0040】
次に、本発明の第2実施形態例に係る組み立て式クリップアンカー2について説明する。第2実施形態例に係る組み立て式クリップアンカー2は、アンカー部10の左右両側に連結された計2つのワイヤハーネス取付部でワイヤハーネスAを固定する、いわゆる両持ちの組み立て式クリップアンカー2であり、図2に示すように、アンカー部10、第1ワイヤハーネス取付部20及び第2ワイヤハーネス取付部30とから構成されている。
【0041】
第2実施形態例に係る組み立て式クリップアンカー2では、第1実施形態例と同様に、第1ワイヤハーネス取付部20の組み立て用凸部21が、ワイヤハーネス取付部連結部位11の下段の組み立て用挿入孔12に挿入されて、アンカー部10と第1ワイヤハーネス取付部20とが連結されている。そして、第2ワイヤハーネス取付部30の組み立て用凸部31が、ワイヤハーネス取付部連結部位11の上段の組み立て用挿入孔12に挿入されて、アンカー部10の左右両側にワイヤハーネス取付部が形成されている。
【0042】
第2ワイヤハーネス取付部30は、図6に示すように、略長方形状のプレート32と、該プレート32の長手方向に対して垂直方向の側壁部のうち一方の側壁部から上方に突出した突出片33と、該突出片33に対向した位置に形成されたワイヤハーネス取付部連結機構34とから構成されている。
【0043】
突出片33の上端部には、平板状の組み立て用凸部31が、プレート22の長手方向に対して平行に設けられている。組み立て用凸部31は、第1ワイヤハーネス取付部20の組み立て用凸部21と同一の形状・寸法であり、この組み立て用凸部31の先端部が、挿入側組み立て用挿入孔12に対向した組み立て用挿入孔12と嵌合して保持されることで、アンカー部10と第2ワイヤハーネス取付部30とが連結されている。このように、アンカー部10のワイヤハーネス取付部連結部位11に形成された上下2段の組み立て用挿入孔12のうち、上段の組み立て用挿入孔12に第2ワイヤハーネス取付部30の組み立て用凸部31が挿入され、下段の組み立て用挿入孔12に第1ワイヤハーネス取付部20の組み立て用凸部21が挿入されることで、アンカー部10の底面、第1ワイヤハーネス取付部20のワイヤハーネスAに接触する側の表面及び第2ワイヤハーネス取付部30のワイヤハーネスAに接触する側の表面は、略同一平面を形成する。
【0044】
また、第2ワイヤハーネス取付部30の組み立て用凸部31の側壁部には、係止用突起35が形成されている。第1ワイヤハーネス取付部20の係止用突起22と同様に、係止用突起35は、組み立て用挿入孔12への挿入時に組み立て用挿入孔12の左右の周端部に当接すると、挿入時の挿入方向への圧力によって、組み立て用挿入孔12の内壁部を撓ませて一時的に横方向に拡径させる。これにより、係止用突起35が上段の組み立て用挿入孔12を通過し、組み立て用凸部31が上段の前記収容部に収容される。係止用突起35は、アンカー部10に第2ワイヤハーネス取付部30を連結させた際に、組み立て用挿入孔12から組み立て用凸部31が抜けるのを防止できる。
【0045】
第2ワイヤハーネス取付部30は、図2、図6に示すように、突出片33に対向した側壁部に、6面体の形状を有するワイヤハーネス取付部連結機構34が設けられている。ワイヤハーネス取付部連結機構34は、少なくとも突出片33に対向していないそれぞれの側壁部36に、アンカー部10の組み立て用挿入孔12と同一の形状・寸法である組み立て用挿入孔37が上下方向に2段設けられている。ワイヤハーネス取付部連結機構34の内部には、ワイヤハーネス取付部連結部位11と同様に、上下2段の組み立て用挿入孔37に対応して、上下方向に1つずつの空間が設けられている。下段の空間が、第1ワイヤハーネス取付部20の組み立て用凸部21の収容部となっており、上段の空間が、第2ワイヤハーネス取付部30の組み立て用凸部31の収容部となっている。
【0046】
つまり、この収容部の側壁部36に対する開口部が、組み立て用挿入孔37を形成しており、下段に形成されたそれぞれの組み立て用挿入孔37は、下段の他の組み立て用挿入孔37と相互につながっており、また、上段に形成されたそれぞれの組み立て用挿入孔37は、上段の他の組み立て用挿入孔37と、相互につながっている。
【0047】
上記の通り、ワイヤハーネス取付部連結機構34の組み立て用挿入孔37は、アンカー部10の組み立て用挿入孔12と形状、寸法とも同一であり、かつ、その配置も同一なので、ワイヤハーネス取付部連結部位11と同様に、第1ワイヤハーネス取付部20の組み立て用凸部21、第2ワイヤハーネス取付部30の組み立て用凸部31とも係止することが可能な構造となっている。なお、第2ワイヤハーネス取付部30は、例えば樹脂製である。
【0048】
次に、本発明の第3実施形態例に係る組み立て式クリップアンカー3について説明する。第3実施形態例に係る組み立て式クリップアンカー3は、アンカー部10の左右両側に連結された計2つのワイヤハーネス取付部でワイヤハーネスAを固定する、いわゆる両持ちの組み立て式クリップアンカー3であり、図3に示すように、積重された2つのアンカー部10、10´、第1ワイヤハーネス取付部20及び第2ワイヤハーネス取付部30とから構成されている。前述の通り、第1ワイヤハーネス取付部20の組み立て用凸部21が、ワイヤハーネス取付部連結部位11の下段の組み立て用挿入孔12に挿入されて、アンカー部10と第1ワイヤハーネス取付部20とが連結されている。さらに、第2ワイヤハーネス取付部30の組み立て用凸部31が、ワイヤハーネス取付部連結部位11の上段の組み立て用挿入孔12に挿入されて、アンカー部10と第2ワイヤハーネス取付部30とが連結されている。そして、左右両側のワイヤハーネス取付部のところで、テープBを巻いてワイヤハーネスAを組み立て式クリップアンカー3に固定する。
【0049】
第3実施形態例の組み立て式クリップアンカー3では、アンカー部10、10´が上下方向に積重されている。第1ワイヤハーネス取付部20及び第2ワイヤハーネス取付部30が連結されている下段のアンカー部10の係止体13が、上段のアンカー部10´のワイヤハーネス取付部連結部位11´底面に形成されているアンカー部積重用挿入孔16´に挿入されて、下段のアンカー部10上に、もう一つのアンカー部10´が連結された構成となっている。従って、第3実施形態例の組み立て式クリップアンカー3は、上下方向に所定のオフセット長を有していることとなる。もちろん、嵌着孔の設けられている部位のオフセット長に応じて、アンカー部10、10´は上下方向に3段以上積重してもよい。
【0050】
次に、図7を用いて、アンカー部10、10´の積重方法を説明する。図7(a)に示すように、アンカー部10、10´には、その底面にアンカー部積重用挿入孔16、16´が設けられ、さらに、ワイヤハーネス取付部連結部位11、11´内部の上段側収容部と下段側収容部の境界部には、係止体嵌合孔17、17´が設けられている。
【0051】
図7(b)に示すように、下段のアンカー部10の係止体13は、縮径しながら上段のアンカー部10´に形成されたアンカー部積重用挿入孔16´に挿入されていく。そして、係止体13の頂部が係止体嵌合孔17´に嵌合され、さらに、縮径により係止体13に生じた外方向の弾性力により、係止体13の両先端部に突設された突起爪18が、外方向への付勢を有しつつアンカー部積重用挿入孔16´の上側周端部に内接されることで、上下方向にアンカー部10、10´が連結される。
【0052】
上述したように、各実施形態例に係る組み立て式クリップアンカーでは、第1ワイヤハーネス取付部20の組み立て用凸部21の形状・寸法と、第2ワイヤハーネス取付部30の組み立て用凸部31との形状・寸法は同一となっている。また、アンカー部10に形成された各組み立て用挿入孔12と、第2ワイヤハーネス取付部30に設けられたワイヤハーネス取付部連結機構34の各組み立て用挿入孔37との形状・寸法は同一となっている。これにより、いずれの組み立て用凸部21、31も、いずれの組み立て用挿入孔12、37に対応できるので、以下の組み立て例に示すように、少ない部品点数で組み立て式クリップアンカーの構造を多種多様とすることができる。
【0053】
次に、図8、図9を用いて、組み立て式クリップアンカーの組み立て例を説明する。図8(a)〜(e)は、図9(a)〜(e)とそれぞれ第1ワイヤハーネス取付部20及び/または第2ワイヤハーネス取付部30の配置は同一であり、図9(a)〜(e)は、それぞれアンカー部10上に、別のアンカー部10´が連結されて、図8(a)〜(e)よりも長いオフセット長を有している点で相違する。
【0054】
図8(a)、図9(a)は、アンカー部10に第1ワイヤハーネス取付部20を連結させた、いわゆる片持ちの組み立て式クリップアンカーである。この例では、第1ワイヤハーネス取付部20のところで、テープBで巻いてワイヤハーネスAを固定する。
【0055】
図8(b)、図9(b)は、アンカー部10に、第1ワイヤハーネス取付部20及び第2ワイヤハーネス取付部30が直線状に連結された、両持ちの組み立て式クリップアンカーである。第1ワイヤハーネス取付部20の組み立て用凸部21が、アンカー部10の下段の組み立て用挿入孔12に挿入され、第2ワイヤハーネス取付部30の組み立て用凸部31が、アンカー部10の上段の組み立て用挿入孔12に挿入されている。この例では、ワイヤハーネスAを2箇所で固定、つまり、第1ワイヤハーネス取付部20及び第2ワイヤハーネス取付部30の部分にてワイヤハーネスAをテープ巻きして固定できるので、組み立て式クリップアンカーの固定性能が向上する。
【0056】
図8(c)、図9(c)は、アンカー部10に第2ワイヤハーネス取付部30が連結され、該第2ワイヤハーネス取付部30のワイヤハーネス取付部連結機構34に第1ワイヤハーネス取付部20が連結されて、逆L状のワイヤハーネス取付部を有する組み立て式クリップアンカーである。第2ワイヤハーネス取付部30の組み立て用凸部31が、アンカー部10の上段の組み立て用挿入孔12に挿入され、第1ワイヤハーネス取付部20の組み立て用凸部21が、第2ワイヤハーネス取付部30に設けられたワイヤハーネス取付部連結機構34の下段の組み立て用挿入孔37に挿入されている。この例では、ワイヤハーネスAを屈曲部の前後2箇所で固定、つまり、第1ワイヤハーネス取付部20及び第2ワイヤハーネス取付部30の部分にてワイヤハーネスAをテープ巻きして固定できるので、ワイヤハーネスAが曲げられて配設されている部分でもワイヤハーネスAを組み立て式クリップアンカーに固定できる。
【0057】
図8(d)、図9(d)は、それぞれ、図8(c)、図9(c)の組み立て例に、さらに別の第2ワイヤハーネス取付部30が連結されて、T状のワイヤハーネス取付部を有する組み立て式クリップアンカーである。第2ワイヤハーネス取付部30に設けられたワイヤハーネス取付部連結機構34の上段の組み立て用挿入孔37に、さらに前記別の第2ワイヤハーネス取付部30の組み立て用凸部31が挿入されている。この例では、相手側嵌着孔の真上にワイヤハーネスAを配設できない使用条件であってもワイヤハーネスAを確実に固定できる。
【0058】
図8(e)、図9(e)は、アンカー部10に第1ワイヤハーネス取付部20及び第2ワイヤハーネス取付部30が連結されて、L状のワイヤハーネス取付部を有する組み立て式クリップアンカーである。第1ワイヤハーネス取付部20の組み立て用凸部21が、アンカー部10の下段の組み立て用挿入孔12に挿入され、第2ワイヤハーネス取付部30の組み立て用凸部31が、アンカー部10の上段の組み立て用挿入孔12に挿入されている。図8(c)、図9(c)と同様に、この例では、ワイヤハーネスAを屈曲部の前後2箇所で固定、つまり、第1ワイヤハーネス取付部20及び第2ワイヤハーネス取付部30の部分にてワイヤハーネスAをテープ巻きして固定できるので、ワイヤハーネスAが曲げられて配設されている部分でも固定できる。
【0059】
次に、本発明の他の実施形態を説明する。前記各実施形態例では、ワイヤハーネス取付部連結部位11の組み立て用挿入孔12及びワイヤハーネス取付部連結機構34の組み立て用挿入孔37は、それぞれ上下2段であったが、必要に応じて上下3段以上であってもよい。また、ワイヤハーネス取付部連結部位11及びワイヤハーネス取付部連結機構34の形状は、6面体であり4つの側壁部を有していたが、これに限定されず、必要に応じて形状を適宜変更させてもよい。
【0060】
また、前記各実施形態例では、第2ワイヤハーネス取付部30にワイヤハーネス取付部連結機構34が設けられていたが、この代わりに、例えば、図8(b)、図9(b)、図8(e)、図9(e)の組み立て例の場合には、ワイヤハーネス取付部連結機構34を有さない第2ワイヤハーネス取付部を使用してもよい。
【0061】
さらに、前記各実施形態例では、アンカー部10の組み立て用挿入孔12は、対向する組み立て用挿入孔12及び左右に隣接する側壁部15の組み立て用挿入孔12とつながっており、それぞれの組み立て用挿入孔12が、組み立て用凸部21、31の収容部を共用する態様となっていたが、この代わりに、それぞれの組み立て用挿入孔12は相互につながっておらず、それぞれの組み立て用挿入孔12が、それぞれに組み立て用凸部21、31の収容部を有して、組み立て用凸部21、31が組み立て用挿入孔12に嵌合係止される態様でもよい。この場合には、組み立て用挿入孔12が、上下方向に複数個設けられている態様でなくてもよい。これは、第2ワイヤハーネス取付部30のワイヤハーネス取付部連結機構34に設けられた組み立て用挿入孔37についても同様である。
【産業上の利用可能性】
【0062】
アンカー部及びワイヤハーネス取付部が別体で構成され、アンカー部の上下方向の構成及びワイヤハーネス取付部の構成の構造変化性に優れているので、あらゆるワイヤハーネスの配設条件が要求される自動車用品の分野で利用価値が高い。
【符号の説明】
【0063】
組み立て式クリップアンカー 1、2、3
アンカー部 10、10´
ワイヤハーネス取付部連結部位 11
組み立て用挿入孔 12
係止体 13
アンカー部積重用挿入孔 16、16´
第1ワイヤハーネス取付部 20
組み立て用凸部 21
第2ワイヤハーネス取付部 30
組み立て用凸部 31
突出片 33
ワイヤハーネス取付部連結機構 34
組み立て用挿入孔 37

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体等の嵌着孔に係止されるアンカー部と、該アンカー部とは別体であり、その側壁部に組み立て用凸部が設けられたプレート状の第1ワイヤハーネス取付部と、を備える組み立て式クリップアンカーであって、
前記アンカー部の上部には、前記嵌着孔への係止体が設けられ、
前記アンカー部の下部には、ワイヤハーネス取付部連結部位が設けられ、前記ワイヤハーネス取付部連結部位は、前記組み立て用凸部が挿入されることで前記第1ワイヤハーネス取付部を係止する組み立て用挿入孔を備えていることを特徴とする組み立て式クリップアンカー。
【請求項2】
前記ワイヤハーネス取付部連結部位の底面部にアンカー部積重用挿入孔を備え、該アンカー部積重用挿入孔に、アンカー部の係止体が挿入されてアンカー部同士が連接して係止されることを特徴とする請求項1に記載の組み立て式クリップアンカー。
【請求項3】
前記組み立て用挿入孔が、上下方向に複数個設けられており、前記組み立て用凸部が、最下段の前記組み立て用挿入孔に挿入されていることを特徴とする請求項1に記載の組み立て式クリップアンカー。
【請求項4】
前記ワイヤハーネス取付部連結部位の形状が、6面体であって、それぞれの側壁部に前記組み立て用挿入孔が上下方向に複数個設けられていることを特徴とする請求項1に記載の組み立て式クリップアンカー。
【請求項5】
前記アンカー部及び前記第1ワイヤハーネス取付部とは別体であって、
プレートと、該プレートの側壁部から上方に突出した突出片とで側面視L字状に形成されており、該突出片の上端部に、前記組み立て用挿入孔に挿入されることで前記アンカー部に係止される組み立て用凸部を備える第2ワイヤハーネス取付部を、さらに備えることを特徴とする請求項1に記載の組み立て式クリップアンカー。
【請求項6】
請求項1に記載の組み立て式クリップアンカーにおいて、前記第1ワイヤハーネス取付部に代えて、
プレートと、該プレートの側壁部から上方に突出した突出片とで側面視L字状に形成されており、該突出片の上端部に、前記組み立て用挿入孔に挿入されることで前記アンカー部に係止される組み立て用凸部を備える第2ワイヤハーネス取付部を備えることを特徴とする組み立て式クリップアンカー。
【請求項7】
前記第2ワイヤハーネス取付部の組み立て用凸部が、上下方向に複数個設けられた前記アンカー部の組み立て用挿入孔のうち、最下段の組み立て用挿入孔よりも上方の組み立て用挿入孔に挿入されていることを特徴とする請求項5または6に記載の組み立て式クリップアンカー。
【請求項8】
前記突出片に対向した位置に、前記アンカー部の組み立て用挿入孔と同一構造の組み立て用挿入孔が設けられたワイヤハーネス取付部連結機構を備え、該ワイヤハーネス取付部連結機構に、第1ワイヤハーネス取付部及び/または第2ワイヤハーネス取付部が係止されていることを特徴とする請求項5または6に記載の組み立て式クリップアンカー。
【請求項9】
前記ワイヤハーネス取付部連結機構の形状が、6面体であって、少なくとも前記突出片に対向した側壁部以外の側壁部に、前記組み立て用挿入孔が上下方向に複数個設けられていることを特徴とする請求項8に記載の組み立て式クリップアンカー。
【請求項10】
前記組み立て用挿入孔が、上下方向に2個設けられていることを特徴とする請求項1ないし9のいずれか1項に記載の組み立て式クリップアンカー。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2010−193600(P2010−193600A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−34408(P2009−34408)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【出願人】(000005290)古河電気工業株式会社 (4,457)
【出願人】(391045897)古河AS株式会社 (571)
【Fターム(参考)】