説明

経口リポソーム送達系

【課題】リポソームに基づく薬物送達系の分野において、生物活性物質を投与する方法およびそのためのリポソーム−カプセル投薬単位を提供すること。
【解決手段】カプセル内に封入された生物活性物質を含有するリポソームを含む、リポソーム−カプセル投薬単位。生物活性物質を投与する方法であって、カプセル内に封入された生物活性物質を含有するリポソームを含むリポソーム−カプセル投薬単位を被験体に導入する工程を包含する、方法。本発明の送達システムは、特に以下のものに適切である:1)経口的溶解度が乏しい生物学的に活性な物質、2)胃腸管からは吸収されないかまたはほとんど吸収されない、新規に発見された薬物、タンパク質およびペプチド、ならびに3)GI管から吸収され得ず、そして侵襲性経路によって投与しなければならない薬物、タンパク質、ホルモンおよび栄養物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(発明の背景)
(発明の分野)
本発明は、一般に、リポソームに基づく薬物送達系の分野に関連する。
【背景技術】
【0002】
(背景技術の説明)
投与された物質の治療効果は、通常、その物質が血流に到達する量および速度に直接関連する。その物質が全身循環に到達する能力に影響を及ぼす多くの因子が存在する。これらには、身体への侵入部位、その物質の物理的形態、産物の処方の設計、その化合物および賦形剤の種々の物理化学的特性、ならびに適切な吸収部位でのその物質の局在の制御および維持が含まれる。
【0003】
治療物質の経口送達は、今日、投与の都合よさおよび簡便さのために送達の最も一般的な形態であるが、しかしそれは最も信頼性のある投与経路ではなく、しばしば非効率的でありそして不安定であり得る。経口投与された物質の吸収、従ってその物質が血流に到達する能力に影響を与える因子は、その物質の物理化学的特性、胃腸管における生理学的因子、ならびに投薬形態の変化に関連する。従来の経口投薬形態は、溶液、懸濁液、粉末、2部分ゼラチンカプセル、ソフトゼラチンカプセル、圧縮錠剤、および被覆錠剤からなる。胃腸管吸収は、溶液で最も迅速であり、上に列挙した順番で被覆錠剤に向かうに従って次第に遅くなるのが一般的である。脂質投薬形態は、一般に、吸収プロセスにおいて溶解が律速段階ではないので、固体形態より早く吸収される。
【0004】
有効性を最適化し、薬物信頼性を最大にし、そして送達される化合物の安全性を最大にする投薬形態を設計することが、薬物送達技術の長い間の理想的な目標であった。経口投薬形態は、徐放技術が製薬分野に出現した1940年代後期および1950年代初期において最適化されるようになりはじめた。この新しいタイプの送達系の原理的な利点は、薬物の作用の持続時間を増大させ、そして治療効果を達成するために必要とされる投薬回数(dosing interval)を減少させることによって薬物性能を改善することであった。薬物の効力を改善させる新たな概念であった制御薬物送達技術は、1960年代後期に開発された。この技術の原理的な利点は、固体投薬形態からの溶解の速度を制御して、バイオアベイラビリティーを増強し、安全性を改善し、そして投薬回数を減少させることである。過去20年間に、経口薬物送達技術における新たな概念が開発されており、そして治療系と呼ばれている。治療系の重要な要素は、刺激に応答して適切な時間に投薬形態から薬物を放出する、進んだ操作制御を取り入れることである(例えば、予備プログラムされたワックスマトリックス)。
【0005】
カプセルは、薬物、ビタミン、および栄養補充物について世界中で使用される従来的でそして一般的な固体の投薬形態である。薬物物質は、カプセルのゼラチン壁(これは、2部分の固い殻かまたは柔らかい殻(ソフトエラスティックカプセルとしても知られる)のいずれかである)内に封入される。そのソフトエラスティックカプセル(SEC)は、柔らかく、球形の、ゼラチン殻であり、堅いゼラチンカプセルの殻よりもいくらか厚い。ゼラチンは、グリセリン、ソルビトール、または類似のポリオールの添加によって可塑化される。2部分ゼラチンカプセルに対するソフトゲルカプセルの最大の利点は、ソフトゲルが、2つの片側ずつを合わせて密封シールするその製造プロセスのために、脂質、半脂質、およびペーストをカプセル化し得ることである。ソフトゲルカプセルが作製されるいくつかの製造プロセスが存在し、これらには、プレートプロセス、ロータリー金型(rotary die)プロセス、Nortonカプセルマシン、およびAccogelまたはSternマシンが含まれる。より新しい技術は、上側および下側部分を一緒にシールしてカプセル化された物質が漏出を妨げるようにすることによって、2部分ゼラチンカプセルが、脂質、半脂質、およびペーストを許容することを可能にする。
【0006】
リポソームは、微視的な3次元の脂質粒子であり、水性区画を取り囲みそして分離するリン脂質二重層膜からできている。リポソームの発見は、Alec Bangham(1960年代の初期に膨潤した脂質粒子を初めて記載した英国の生物学者および内科医)によってなされたと考えられている(Bangham A.ら、J.Mol Biol.,13,238,1965)。しかし、1911年に遡り、多重層リポソームの観察の証拠が存在する(Lasic,D.,Liposomes,1993)。Banghamおよびその共同研究者らがかれらの発見を記載した20年後、リポソーム科学の分野が確立されはじめ、そしてリポソームを薬物キャリアとして使用することを正当化する薬学的および薬理学的合理性が実施されるようになった。現在、リポソームの医学的適用は、全身性抗癌治療から、局所的麻酔および遺伝子送達の増強まで広範にわたる。
【0007】
リポソームの経口的な使用は、1970年代半ばに最初に始まる。リン脂質に基づくリポソームの寄与(例えば、良好な安全性プロフィールを伴って種々の化合物をカプセル化し得る十分に組織化された構造)は、当時周知であった。医学研究者らは、これは胃腸管吸収を潜在的に増強し、代謝的分解からカプセル化された成分を保護し、そしておそらくゆっくりとカプセル化されたものを放出し、そうして徐放形態を提供する理想的な適用であると考えていた。初期の研究は、リポソームにカプセル化された薬物がリポソームにカプセル化されていない(または「遊離の」)薬物よりも良好に吸収されることを示した。薬物分子に加えて、タンパク質、ペプチド、および酵素は、リポソームによって経口送達された。血友病のための、血液凝固第VIII因子を用いる経口処置を開発するという試みにおいて、リポソーム中への第VIII因子の高収量捕捉を可能にする新規な技術が開発された(Gregoridias,G.ら、J.Microencap.,I(1):33−45,1984)。リポソームにカプセル化された第VIII因子は、患者に経口投与され、そして胃腸から吸収された(Sakuragawa N.,Thrombosis Research 38(6):681−5,1985)。リポソームにカプセル化されたインスリンでの初期の情熱は、少量であるが有意な量のインスリンが、循環に到達し得たことを示した(Woodly,JF,Critical Rev Ther.Drug Carrier Sys.2(1):1−18,1985)。有意な抗体応答が、遊離の毒からの応答がなかったのに比較して、リポソーム捕捉ヘビ毒(酵素およびペプチド)の経口投与後に誘発された(New,RR,Toxicon,23(2):215−9,1985)。
【0008】
より最近では、経口リポソームの種々の治療的使用のための可能性が実証されている。リポソームにカプセル化されたスーパーオキシドジスムターゼ(放射線誘導型線維症の処置において使用される強力な抗酸化剤)(Regnault C.ら、Biopharm & Drug Disp 17,164−174,1996)(これは経口的に良く吸収されない)のバイオアベイラビリティーの増加は、14%(遊離)からセラミドのリポソームで57%であった。低カルシウム血症は、1mgのカルシトニンを充填したリポソームの投与後1時間に観察された(Arien A.ら,Pharm Research 12(9):1289−1292,1995)。この結果は驚くべきである。なぜなら、リポソームは胆汁酸塩の作用に対して不安定であると考えられていたが、しかしそれらは酵素分解からペプチドを部分的に保護することができたからである。別の研究において、腎貧血(renal anemia)を処置するために使用される組換えヒトエリスロポエチン(Epo)が、リポソーム中にカプセル化された。経口Epoのバイオアベイラビリティーは不良であった。なぜなら、それはタンパク質であり、GI管内で、タンパク質分解酵素によって分解されるからである。吸収および長期の薬理学的効果およびラグが観察され、これはリポソームが血流に侵入する前にある部位に捕捉され、そして徐放効果を誘発することを示唆する(非特許文献1)。
【0009】
リポソームを経口投与することに付随する薬学に関連する問題は、1)胃のpH、2)胆汁酸塩、および3)消化酵素(おもにリパーゼ)である。胃の緩衝されていないpHは、1.5〜2.5の範囲にわたり、そしてリポソーム膜表面の化学的不安定性を引き起こし得る。
【0010】
胆汁酸塩は、界面活性剤として作用し、そして乳化によってリポソーム二重層の不安定性を引き起こす。リパーゼおよび他の酵素への曝露の際に、リン脂質の極性のヘッド基またはリン脂質のアシル鎖が切断され、従ってリポソーム粒子を破裂させ得る。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0011】
【非特許文献1】Maitani Y.,J Pharm Sc,1996,85(4):440−445
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
(発明の説明)
特定の化学的改変およびステアリン酸の改変が安定性を助けるためにリポソームに対してなされ得るが、ゼラチンベースのカプセルへの流体リポソーム分散物の組み込みは安定性を改善し得、便利な投薬量形態を提供し得、そしてリポソームの徐放性特性を補助し得る。本発明は、生物学的に活性な物質のための新規の送達システムに広範に関し、これによって生物学的に活性な物質はリポソーム中へとカプセル化されるか、またはプレリポソーム処方物として処方され、次いでカプセルへと入れられる。このカプセルは、特定の量の水を許容し得る軟ゲルカプセル、特定の量の水を許容し得る2部分カプセル、またはリポソームが予備形成され、次いで脱水される2部分カプセルであり得る。本発明における生物学的に活性な物質は、薬物、栄養補充剤、ビタミン、ミネラル、酵素、ホルモンタンパク質およびポリペプチドであり得るが、これらに限定されない。
【0013】
本発明の送達システムは、特に以下のものに適切である:1)経口的溶解度が乏しい生物学的に活性な物質(例えば、モルフィン、アシクロビル、プロパノール、フルオキセチン)、2)胃腸管からは吸収されないかまたはほとんど吸収されない、新規に発見された薬物、タンパク質およびペプチド、ならびに3)GI管から吸収され得ず、そして侵襲性経路(例えば、注入、または経鼻吸入)によって投与しなければならない薬物、タンパク質、ホルモンおよび栄養物(例えば、ビタミンB12、カルシトニン、インシュリン、エリスロポエチン、スーパーオキシドジスムターゼ)。
・本発明はさらに、以下を提供し得る:
・(項目1) カプセル内に封入された生物活性物質を含有するリポソームを含む、リポソーム−カプセル投薬単位。
・(項目2) 上記リポソームが、リン脂質、スフィンゴ脂質、スフィンゴ糖脂質、およびセラミドを含む任意の二重層形成脂質から構成される(comprised of)、項目1に記載のリポソーム−カプセル投薬単位。
・(項目3) 上記生物活性物質が、薬物、栄養補充剤、ビタミン、ミネラル、酵素、ホルモン、タンパク質、およびペプチドからなる群から選択される、項目1に記載のリポソーム−カプセル投薬単位。
・(項目4) 上記生物活性物質を含有するプレリポソーム処方物、またはリポソーム内に封入された生物活性物質を上記カプセル中に組み込むことによって調製される、項目1に記載のリポソーム−カプセル投薬単位。
・(項目5) 上記生物活性物質がCoQ10である、項目1に記載のリポソーム−カプセル投薬単位。
・(項目6)上記生物活性物質がビタミンB12である、項目1に記載のリポソーム−カプセル投薬単位。
・(項目7) 上記生物活性物質がビタミンEである、項目1に記載のリポソーム−カプセル投薬単位。
・(項目8) 上記生物活性物質がL−カルニチンである、項目1に記載のリポソーム−カプセル投薬単位。
・(項目9) 上記カプセルがソフトゲルカプセルである、項目1に記載のリポソーム−カプセル投薬単位。
・(項目10) 上記カプセルが水耐性である、項目9に記載のリポソーム−カプセル投薬単位
・(項目11) 上記水耐性カプセルが2つの部分から構成される(comprised of)、項目10に記載のリポソーム−カプセル投薬単位。
・(項目12) 生物活性物質を投与する方法であって、項目1に記載のリポソーム−カプセル投薬単位を被験体に導入する工程を包含する、方法。
・(項目13) 上記投薬単位が経口導入される、項目12に記載の方法。
・(項目14) 上記投薬単位が局所適用される、項目12に記載の方法。
・(項目15) 上記投薬単位が眼内導入される、項目12に記載の方法。
・(項目16) 上記投薬単位が鼻内導入される、項目12に記載の方法。
・(項目17) 上記投薬単位が結腸内導入される、項目12に記載の方法。
・(項目18) 上記投薬単位が膣内導入される、項目12に記載の方法。
【0014】
生物学的にカプセル化された物質を含有するリポソーム−カプセル単位は、経口経路で取り込まれるのに加えて、局所的使用単位(unit−of−use)適用で使用され、または眼内、鼻内、直腸内または膣内のような他の適用経路で使用され得る。
【0015】
本発明のリポソームは、任意の二重層形成脂質から構成され(comprised of)、これにはリン脂質、スフィンゴ脂質、スフィンゴ糖脂質およびセラミドが挙げられる。これらのリポソームの代表的なサイズ範囲は、20nm〜1000nmである。これらのリポソームは、再水和されるか、脱水されるか、部分的に水和されるかまたは完全に水和され得る。リポソームカプセル化された生物学的に活性な物質(リポソーム−薬物複合体)としてプレリポソーム処方物を使用することもまた、可能である。この処方物は、生物学的に活性な物質、リン脂質およびコレステロールからなり、そして水との接触の際にリポソームを形成する。リポソームは、特定のリン脂質(例えば、ホスホリポン(phospholipon)90H)およびコレステロールを2:1の最適なモル比で使用して力学的に安定化され得る。最適なモル比は、選択された特定のリン脂質によって変化すると予想される。この安定性は、リポソームをGI分解から保護し得る。
【0016】
ゼラチンカプセルは、その内部および外部における、水に対するより低い許容性を有する。軟ゲルカプセルに対する通常の水許容性は、内部で10%である。リポソーム処方物における水の濃度は、60〜90%の水の範囲であり得る。本発明の基本的構成成分は、比較的少量の水(5〜10%の範囲)を有するリポソームの処方物である。低水性系中でリポソームを作製することにより、このリポソームは生物学的に活性な物質をカプセル化し得、そしてカプセルの内部ライニングへの水の暴露を制限する。水の濃度は、意図されるカプセルの許容性の濃度を超えるべきではない。本発明に好ましいカプセルは、15〜20%の範囲で水を許容し得るものである。
【0017】
リポソームのゼラチン殻へのカプセル化は、リポソームの安定性を改善する。なぜならば、空気への暴露から保護され、それゆえ酸化から保護されるからである。これは製品の有効期間を増大させる。カプセル化は、最初は、リポソーム−薬剤複合体を胃の低いpH、胆汁酸塩由来の乳化ならびに消化性酵素によるリポソームおよび薬物物質の分解からもまた防御する。この防御は、カプセルの外殻がヒドロキシエチルメチルセルロースプロピルエチルアセテートまたはヒドロキシプロピルメチルセルロースプロピルエチルタレート(thallate)のようなポリマーで被膜される場合に、さらに増強され得る。
【0018】
従来、経口リポソームの全ての投与は、液体として、直接的な小腸への挿管によって胃管栄養法シリンジによりのどの後ろへと与えられるか、または口への直接的な滴下によって与えられてきた。これらは、非常に現実性のない治療剤の投与方法である。なぜならば、これらは面倒であり得、不正確な用量を提供し、そして患者にとって取り扱いにくいからである。さらに、多数の生物学的に活性な成分は、苦く、渋く、そして不快な味(ひどく、そして遮断し難い)を有する。カプセル投薬形態中のリポソームは、簡便で、管理し易い単位使用を提供し、これは通常の液体形態のリポソーム調製物よりも患者によってより容易に取り扱われやすい。摂取し易い投薬形態(例えば、カプセル)は、患者によるコンプライアンスの増加を導く。ノンコンプライアンスは、厄介なことに、よくあることである。米国で毎年書かれる16億の処方箋の半分を超えるものが、不正確に採用され、そして処方された投薬の30〜50%がその意図した結果を導くのに失敗している。投薬のノンコンプライアンスの経済的な結果は、毎年1000億円を超えている。コンプライアンスに対する有意な障壁とは、複雑なレジメである。レジメの複雑さの減少には、簡便な投薬処方物の使用が挙げられる。アメリカ人の集団の50%が経口液体を摂取するのが好きではないと見積もられている。カプセル中にリポソームを投入することによって、特定のコンプライアンス問題は克服される。今日までリポソームのための経口投薬形態の議論および開発はほとんどなされておらず、そして利用可能な市販の経口リポソーム投薬形態はない。
【0019】
本発明において最も良好に使用されるゲルキャップは、サイズおよび形状において変動する。種々の形状には、楕円型、長楕円型、円筒型、丸型および魚雷型が挙げられるが、これらに制限されない。柔らかい弾性のカプセルのサイズは、カプセル中へと収められ得る液体の量によって測定される。本発明の軟ゲルカプセルのサイズ範囲は、0.045cc(0.75ミニム)〜5cc(81.2ミニム)である。2部分カプセルの代表的なサイズ範囲は600mg〜30mgである;これらのカプセルは、000(最大)〜5(最小)で番号付けられる。
【実施例】
【0020】
(実施例)
(実施例1)
【0021】
【表1】

成分を混合し、そしてリポソームを注入法(Lasic,D.,Liposomes,Elsevier,88〜90,1993)を使用して作製する。リポソーム混合物を冷却し、0.7mlを1mlのインシュリンシリンジに引き込み、そして軟ゼラチンカプセルの開口末端へと注入し、次いでピンセットでシールした。得られたカプセルは2500mcgのビタミンB12を含有する。充填ゲルcapのラージスケールでの製造方法(例えば、ロータリーダイプロセス(rotary die process))は、商業的適用に好ましい方法である。
【0022】
(実施例2)
【0023】
【表2】

成分を混合し、そしてリポソームを注入法(Lasic,D.,Liposomes,Elsevier,88〜90,1993)を使用して作製する。リポソーム混合物を冷却し、0.7mlを1mlのインシュリンシリンジに引き込み、そして軟ゼラチンカプセルの開口末端へと注入し、次いでピンセットでシールした。得られたカプセルは10mgのCoQ10を含有する。ラージスケールでのゲルcapの充填は、ロータリーダイ法またはNortonカプセル機のような他のものを用いるのが最も良い。
【0024】
(実施例3)
【0025】
【表3】

成分を混合し、そしてリポソームを注入法(Lasic,D.,Liposomes,Elsevier,88〜90,1993)を使用して作製する。リポソーム混合物を冷却し、0.7mlを1mlのインシュリンシリンジに引き込み、そして軟ゼラチンカプセルの開口末端へと注入し、次いでピンセットでシールした。得られた1gのカプセルは898IUのビタミンEを含有する。ゲルcapの充填のためのラージスケールでの充填方法(例えば、ロータリーダイ法)は、商業的適用のための好ましい方法である。
【0026】
(実施例4)
【0027】
【表4】

成分を混合し、そしてリポソームを注入法(Lasic,D.,Liposomes,Elsevier,88〜90,1993)を使用して作製する。リポソーム混合物を冷却し、0.7mlを1mlのインシュリンシリンジに引き込み、そして軟ゼラチンカプセルの開口末端へと注入し、次いでピンセットでシールした。得られた1gのカプセルは735mgのL−カルニチンを含有する。ラージスケールでのゲルcapの充填は、ロータリーダイ法またはNortonカプセル機のような他のものを用いるのが最も良い。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載されるような方法。

【公開番号】特開2010−1317(P2010−1317A)
【公開日】平成22年1月7日(2010.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−232896(P2009−232896)
【出願日】平成21年10月6日(2009.10.6)
【分割の表示】特願2000−508345(P2000−508345)の分割
【原出願日】平成10年9月4日(1998.9.4)
【出願人】(500107304)バイオゾーン ラボラトリーズ,インコーポレイテッド (3)
【Fターム(参考)】